JP2003113877A - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

電動ブレーキ装置

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JP2003113877A
JP2003113877A JP2002223886A JP2002223886A JP2003113877A JP 2003113877 A JP2003113877 A JP 2003113877A JP 2002223886 A JP2002223886 A JP 2002223886A JP 2002223886 A JP2002223886 A JP 2002223886A JP 2003113877 A JP2003113877 A JP 2003113877A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手作業に頼ることなくかつ他のモータに頼る
ことなくモータ故障に起因するブレーキロック状態を機
械的に解除できるようにする。 【解決手段】 モータ12の回転を直線運動に変換して
ピストン11に伝達するボールランプ機構13を構成す
る回動部材31と直動部材32とを、リミッタ50と、
コイルスプリング53と、ピン51とスプリングホルダ
52とにより作動連結する。制動時には、直動部材32
と一体にピストン11を推進すると同時に、回動部材3
1の回転はコイルスプリング53のねじり変形により吸
収し、制動中にモータ故障が発生した場合は、コイルス
プリング53に生じたトルクにより回動部材32を強制
的に逆回転させて、直動部材32とピストン11とを戻
し、摩擦パッド3に摩耗が発生した場合は、コイルスプ
リング53を介して直動部材32を回転させ、ねじ部3
0を介してピストン11を前進させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータのトルクに
よって制動力を発生させる電動ブレーキ装置に係り、特
にモータ故障に起因するブレーキロック状態を自動的に
解除できるブレーキ解除機構を備えた電動ブレーキ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電動ブレーキ装置としては、ピストン
と、モータと該モータの回転を直線運動に変換して前記
ピストンに伝達するボールランプ機構とを配設してなる
キャリパを備え、前記モータの回転に応じて前記ピスト
ンを推進し、ブレーキパッドをディスクロータに押圧し
て制動力を発生するものがある。
【0003】ところで、このような電動ブレーキ装置に
おいては、モータ効率を高めるため、モータとボールラ
ンプ機構との間に減速機構を配置する構造を採用する場
合が多い。すなわち、この種の電動ブレーキ装置の小型
化を図るためには、キャリパに設けるモータを小さくす
る必要があるが、モータを小さくするとモータが発生す
るトルクも小さくなってしまうため、モータとボールラ
ンプ機構との間に減速機構を配置してモータトルクを増
大させる必要がある。しかし、このような減速機構を配
置すると、モータを回転させないときにその内部抵抗に
よって残存トルクが発生するため、ピストンに推力が発
生している制動中、モータコイル断線などのモータ故障
によりピストンが制御不能になると、逆作動性が低いた
め、ピストンに推力が残存してしまうことになり、した
がって、ブレーキのロック状態を解除するための機構が
必要となる。
【0004】そして従来、このようなブレーキ解除機構
としては、例えば特開2000−74110号公報に記
載のように、キャリパの爪部の背面側に楔状部材を配置
し、この楔状部材を、爪部を通したボルトにより該爪部
の背面に楔合固定して、モータ故障時には、前記ボルト
をゆるめて楔状部材の位置を変更して、ブレーキ解除で
きるようにしたもの、特表2000−50733号公報
に記載のように、減速機の一部にピストン戻し用の電気
モータを組込み、ピストン推進用の主電気モータの故障
時には前記ピストン戻し用電気モータを作動させるよう
にしたもの、などがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記楔
状部材を備えたブレーキ解除機構によれば、車両外側に
配置されるキャリパの爪部の背面側が作業域となるた
め、ホイールを取外してから解除作業を行わなければな
らず、摩擦抵抗で楔状部材の位置変更そのものが困難で
あることもあって、ブレーキ解除に多くの工数と時間と
を要するという問題があった。また、上記ピストン戻し
用の電気モータを備えたブレーキ解除機構によれば、主
モータとは別にモータが必要になるため、コスト負担の
増大が避けられず、その上、ピストン戻し用電気モータ
自体の故障も考えられるため、フェイルセーフとしての
信頼性に欠けるという問題があった。本発明は、上記し
た技術的背景に鑑みてなされたものであり、その課題と
するところは、手作業に頼ることなくかつ他のモータに
頼ることなくモータ故障に起因するブレーキロック状態
を機械的に解除できるようし、もって信頼性の向上に大
きく寄与する電動ブレーキ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は、ピストンと、モータと該モータの回
転を直線運動に変換して前記ピストンに伝達するボール
ランプ機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モー
タの回転に応じて前記ピストンを推進し、ブレーキパッ
ドをディスクロータに押圧して制動力を発生する電動ブ
レーキ装置において、前記ボールランプ機構を構成する
回動部材と直動部材との間に、前記モータの故障時に該
ボールランプ機構を初期位置に戻すブレーキ解除機構を
介装し、該ブレーキ解除機構は、前記回動部材の、前記
ピストン推進方向への回転に応じてピストン戻し方向の
トルクを発生する付勢手段を備えており、前記付勢手段
は、常に前記ボールランプ機構の回動部材の回転抵抗よ
りも大きなトルクを発生するように構成したことを特徴
とする。本第1の発明においては、モータ故障によりブ
レーキがロックした場合には、制動時にブレーキ解除機
構内の付勢手段に発生したトルクにより、ボールランプ
機構の回動部材が制動時とは逆方向に回転し、ボールラ
ンプ機構が初期位置に復帰してブレーキが自動的に解除
される。本第1の発明は、上記ブレーキ解除機構の付勢
手段がコイルスプリングからなり、該コイルスプリング
は、その一端部がボールランプ機構の回動部材に作動連
結されると共に、その他端部がボールランプ機構の直動
部材に作動連結される構成とすることができる。また、
前記ブレーキ解除機構を、ブレーキパッドの摩耗を補償
するパッド摩耗補償機構と共用する構成とすることがで
きる。
【0007】上記課題を解決するため、第2の発明は、
モータの故障時にボールランプ機構を初期位置に戻すブ
レーキ解除機構を、上記第1の発明に代えて、前記ボー
ルランプ機構を構成する回動部材と前記キャリパの固定
部との間に介装し、該ブレーキ解除機構は、前記回動部
材の、前記ピストン推進方向への回転に応じてピストン
戻し方向のトルクを発生する付勢手段と、通常制動時に
は該付勢手段に発生したトルクを保持しかつモータの故
障時には該トルクの保持を解除するトルク保持・解除手
段とを備えており、前記付勢手段は、常に前記ボールラ
ンプ機構の回動部材の回転抵抗よりも大きなトルクを発
生するように構成したことを特徴とする。本第2の発明
においては、上記第1の発明と同様に機械的にブレーキ
を解除できることに加え、通常制動時にはトルク保持・
解除手段が付勢手段に発生したトルクを保持するので、
モータに余分な負荷がかからず、モータ効率は良好とな
る。本第2の発明は、上記ブレーキ解除機構の付勢手段
がコイルスプリングからなり、該コイルスプリングは、
その一端部がボールランプ機構の回動部材に脱着可能に
作動連結されると共に、その他端部がキャリパの固定部
に作動連結される構成とすることができる。また、トル
ク保持・解除手段は、ソレノイドと連動してトルクの保
持を解除する構成とすることができる。この場合、ボー
ルランプ機構の回動部材と直動部材との相対回転位置に
応じてトルクの保持を解除する他のトルク保持・解除手
段をさらに設けるようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1〜3は、本発明の第1
の実施の形態としての電動ブレーキ装置を示したもので
ある。これらの図において、1は、ディスクロータDよ
り車両内側に位置する車両の非回転部(ナックル等)に
固定されたキャリア、2は、キャリア1にディスクロー
タDの軸方向へ浮動可能に支持されたキャリパ、3,4
は、ディスクロータDの両側に配置された一対のブレー
キパッドであり、ブレーキパッド3,4はディスクロー
タDの軸方向に移動可能にキャリア1に支持されてい
る。キャリパ2は、先端側に爪部5aを有する爪部材5
と、この爪部材5の基端側にボルト(図示略)により結
合された環状の基体6と、この基体6にボルト7により
共に結合されたリング状支持板8およびモータケース9
とからなる組立型のキャリパ本体10を備えており、前
記爪部材5の爪部5aが車両外側のブレーキパッド4の
背面に近接して配置されている。
【0009】キャリパ2はまた、車両内側のブレーキパ
ッド3の背面に当接可能なピストン11と、モータ12
と、このモータ12の回転を直線運動に変換して前記ピ
ストン11に伝えるボールランプ機構(回転−直動変換
機構)13と、モータ12の回転を減速して前記ボール
ランプ機構13に伝える減速機構14と、制動中にモー
タ12が故障した際、ボールランプ機構13を初期位置
に自動的に戻してブレーキを解除しかつブレーキパッド
3,4の摩耗に応じてピストン11の位置を変更してパ
ッド摩耗を補償する安全機構15とを備えている。
【0010】上記ピストン11は、大径の本体部16と
小径の軸部17とを連設してなっており、その本体部1
6が車両内側のブレーキパッド3に近接して配置されて
いる。ピストン11の軸部17には六角断面(非円形断
面)の軸穴17aが設けられており、ピストン11は、
その軸穴17aに前記モータケース9の端板18から延
ばした支持ロッド19の先端部を挿入させることによ
り、該支持ロッド19に摺動可能にかつ回転不能に支持
されている。なお、ピストン11の本体部16とキャリ
パ本体10の爪部材5との間には、キャリパ本体10内
を外部から閉塞するゴム製のカバー20が張設されてい
る。
【0011】上記モータ12は、モータケース9に嵌合
固定されたステータ21と、ステータ21内に配置され
た中空ロータ22とを備え、ロータ22は、モータケー
ス9および前記支持板8に軸受23,24によって回動
可能に支持されている。モータ12は、コントローラ
(図示せず)からの指令でロータ22を所望トルクで所
望角度だけ回転させるように作動し、そのロータ22の
回転角は、ロータ22に固定したレゾルバロータ25と
モータケース9の端板18に固定したレゾルバステータ
26とからなる回転検出器27によって検出されるよう
になっている。なお、モータケース9には、モータ12
のステータ21および回転検出器27と前記コントロー
ラとを接続する信号線を取り回すためのコネクタ28が
取付けられている。
【0012】上記ボールランプ機構13は、キャリパ本
体10の環状基体6の内周部に軸受(クロスローラ軸
受)29を介して回動可能に支持されたリング状第1デ
ィスク(回動部材)31とピストン11の軸部17にね
じ部30を介して結合されたリング状第2ディスク(直
動部材)32と、両ディスク31と32との間に介装さ
れたボール33とを備えている。なお、第2ディスク3
2は、これとキャリパ本体10との間に介装したウェー
ブワッシャ34の摩擦力により回転が規制されている。
【0013】上記ボール33は、第1ディスク31およ
び第2ディスク32の対向面に、それぞれ円周方向に沿
って円弧状に形成された3つのボール溝35と36との
間に装入されている。ボール溝35,36は、それぞれ
円周方向に等配して(例えば90°間隔で)設けられてお
り、それぞれは、第1ディスク31が、図1、2の矢印
A方向(右方向)から見て反時計回りに回転する(以
下、反時計回り、時計回りは矢印A方向から見た方向と
する)とき、第2ディスク32が同図の左方向へ前進
(直線移動)するように溝底が傾斜させられている。こ
の場合、前記したように第2ディスク32の回転がウェ
ーブワッシャ34により規制されているので、第2ディ
スク32は回転しないで前進し、これに応じてピストン
11が前進(推進)し、車両内側のブレーキパッド3を
ディスクロータDに対して押付ける。
【0014】一方、第2ディスク32の、ピストン11
の軸部17に螺合された部分(ねじ部30)にはモータ
ケース9の端板18側へ大きく延長する延長筒部37が
連設されており、この延長筒部37内には、前記支持ロ
ッド19に一端が係止され、該延長筒部37を介して常
時は第2ディスク32を第1ディスク31側へ付勢する
皿ばね38が配設されている。これにより、ボールラン
プ機構13のボール33は2つのディスク31と32と
の間に強圧され、第1ディスク31が時計回りに回転す
るとき、第2ディスク32が同図の右方向へ後退し、ピ
ストン11がブレーキパッド3から離間するようにな
る。
【0015】上記減速機構14は、モータ12のロータ
22の、ディスクロータD側への延長端部に形成された
偏心軸40、この偏心軸40に軸受41を介して回動可
能に嵌装された偏心板42、この偏心板42と前記キャ
リパ本体10の支持板8との間に介装されたオルダム機
構43および偏心板42と前記ボールランプ機構13の
第1ディスク31との間に介装されたサイクロイドボー
ル減速機構44からなっている。偏心板42は、前記オ
ルダム機構43の作動により偏心軸40の回転に応じて
自転せずに公転運動をし、一方、この偏心板42の公転
運動に応じてサイクロイドボール減速機構44が作動し
て、ボールランプ機構13の第1ディスク31がロータ
22と一定の回転比で該ロータ22と逆方向に回転する
ようになる。なお、図1中、O1 はロータ22の回転中
心を、O2 は偏心軸40の回転中心を、Uは両者の偏心
量をそれぞれ表している。
【0016】上記安全機構15は、上記ボールランプ機
構13の第2ディスク32の延長筒部37に回動可能に
嵌合されかつ第1ディスク31に作動連結されたリミッ
タ50と、前記第2ディスク32の延長筒部37に嵌合
され、ピン51により第2ディスク32に対して位置固
定されたスプリングホルダ52と、このスプリングホル
ダ52の周りに配置され、一端が前記リミッタ50に、
他端が前記スプリングホルダ52のフランジ部52aに
それぞれ連結されたコイルスプリング53とから概略構
成されている。
【0017】上記リミッタ50は、図3によく示される
ように、その一端部に円周方向へ延びる溝54を円周方
向に等配して複数(ここでは、180°間隔で2つ)備え
ており、各溝54は、前記第1ディスク31の後端に突
設した弧状の係合突起55に噛合わされている。リミッ
タ50の溝54は、第1ディスク31の係合突起55の
幅よりも十分大きい周方向長さを有しており、したがっ
て、リミッタ50と第1ディスク31とは、溝54内で
係合突起55が移動できる範囲内で相対回転できるよう
になっている。また、リミッタ50とスプリングホルダ
52とは、それぞれの回転方向の一箇所に、相互に回転
方向で係合して両者の一方向への相対回転を規制する爪
部56(図2)を備えている。上記コイルスプリング5
3は、前記爪部56を係合させるように所定のオフセッ
トを持って、すなわち、所定の予荷重を発生するように
リミッタ50とスプリングホルダ52との間に介装され
ている。なお、この予荷重は、前記第2ディスク32の
回転を規制するウェーブワッシャ34の摩擦力よりも大
きくなるように設定されている。また、コイルスプリン
グ53は、常にボールランプ機構13の第1ディスク3
1の回転抵抗よりも大きいトルクを発生するようにその
ばね力が設定されている。
【0018】以下、上記のように構成した電動ブレーキ
装置の作用について、図4および5も参照しながら説明
する。制動時には、コントローラ(図示せず)からの指
令でモータ12のロータ22が時計回りに回転すると、
ロータ22と一体の偏心軸40に軸受41を介して取付
けられている偏心板42が、オルダム機構43により自
転せずに公転運動をする。そして、この偏心板42の公
転運動により、サイクロイドボール減速機構44が作動
し、ボールランプ機構13の第1ディスク31がロータ
22と一定の回転比Nを反時計回りへ回転する。一方、
第2ディスク32は、ウェーブワッシャ34の抵抗力に
より回転が規制されているので、前記第1ディスク31
の回転に応じてディスクロータD側へ前進する。
【0019】この時、上記サイクロイドボール減速機構
44における、偏心板42側のサイクロイド溝の基準円
の直径をd、第1ディスク31側のサイクロイド溝の基
準円の直径をDとすると、前記ロータ22に対する第1
ディスク31の回転比Nは、N=(D−d)/Dとな
る。この場合、第1ディスク31が一回転するときのロ
ータ22の回転数が減速比α(=1/N)となる。そし
て、ロータ22が、ある角度θだけ回転すると、第1デ
ィスク31の回転角θA はθ/αとなり、ボールランプ
機構13のボール溝35、36の傾斜(リード)をLと
すると、第2ディスク32はS=(L/360)×(θ/α)だ
け前進することになる。
【0020】そして、上記ボールランプ機構13の第2
ディスク32が前進する結果、ピストン11が推進し
て、車両内側のブレーキパッド3をディスクロータDに
対して押付け、その反力によってキャリパ2がキャリア
1に対して移動し、爪部材5の爪部5aが車両外側のブ
レーキパッド4をディスクロータDの外側面に押付け、
これによりモータ12のトルクに応じた制動力が発生す
る。
【0021】ここで、ブレーキパッド3、4に摩耗がな
い場合は、図4(A)に示すように該ブレーキパッド3
とピストン11との間に所定のクリアランス(パッドク
リアランス)δ0が存在し、また、リミッタ50がコイ
ルスプリング53のオフセットにより初期位置を維持す
るため、該ブレーキパッド3がディスクロータDに接す
るまでは、第1ディスク31の係合突起55がリミッタ
50の溝54内をその片側の溝端から他側の溝端に当接
するまで移動するだけとなる{図4(A)→(B)}。
その後、さらにロータ22が回転し、ブレーキパッド3
がディスクロータDに押付けられて制動力が発生する段
階、すなわちピストン11に推力が発生する段階になる
と、第1ディスク31の係合突起55がリミッタ50の
溝端を押してリミッタ50を回転させる{図4(B)→
(C)}。この時、前記制動力の発生によりピストン1
1とボールランプ機構13の第2ディスク32とのねじ
部30に大きな摩擦抵抗が発生し、このねじ部30の摩
擦抵抗により第2ディスク32の回転が阻止される。す
なわち、この第2ディスク32にピン51により連結さ
れているスプリングホルダ52の回転も阻止され、この
結果、リミッタ50とスプリングホルダ52との回転ず
れはコイルスプリング53のねじり変形により吸収され
る。
【0022】上記制動状態からモータ12のロータ22
が図1、2に見て反時計回りに回転すると、皿ばね38
の付勢力により第2ディスク32とピストン11とが一
体的に後退し、ディスクロータDへの押付け力が解放さ
れ、制動が解除される。この時、ボールランプ機構13
の第1ディスク31は時計回りに回転し、コイルスプリ
ング53のねじり力(付勢力)によりリミッタ50が該
第1ディスク31の回転に追従する{図4(C)→
(B')}。ここで、モータ12は、ブレーキパッド3
がディスクロータDに接触した位置からパッドクリアラ
ンスδに相当する分だけ余分に回転するようにその作動
が制御されており、これにより第1ディスク31は、制
動解除後もさらに所定角度だけ回転して、図4(B')
→(A')のように初期位置に戻り、所定のパッドクリ
アランスδ0が確保される。
【0023】しかして、上記制動中、例えばモータコイ
ル断線等によりモータ故障が発生すると、リミッタ50
とスプリングホルダ52との回転ずれを吸収していたコ
イルスプリング53の付勢力によりリミッタ50が時計
回りに回転する。これにより強制的にボールランプ機構
13の第1ディスク31も時計回りに回転させられる。
すると、皿ばね38の付勢力により第2ディスク32と
ピストン11とが一体的に後退し、これによりブレーキ
パッド3をディスクロータDに押付ける力が解放され、
自動的に制動が解除される。すなわち、ピストン11に
推進力が発生する段階におけるねじり変形によりコイル
スプリング53が第1ディスク31を時計回りに回動し
ようとするばね力が第1ディスク31の回転抵抗(減速
機構14の内部抵抗トルクやクロスローラ軸受29の回転
抵抗トルク等)よりも大きくなるように設定しているた
め、第1ディスク31が時計回りに回転することにな
る。なお、このとき、リミッタ50は、ピストン11に
推力が発生し始める位置{図4(B)}まで戻る。
【0024】一方、ブレーキパッド3、4に摩耗がある
場合は、図5(A)に示すように該ブレーキパッド3と
ピストン11との間に所定のパッドクリアランスδ0
加えて、パッド摩耗分の隙間δa存在するため、ロータ
22の時計回りの回転により第1ディスク31の係合突
起55がリミッタ50の溝54内をその片側の溝端から
他側の溝端に当接するまで移動しても、すなわちパッド
クリアランスδ0分だけ移動しても{図5(A)→
(B)}、ブレーキパッド3とピストン11との間には
依然として前記パッド摩耗分の隙間δaが残ることにな
る。その後、さらにロータ22が回転すると、第1ディ
スク31の係合突起55がリミッタ50の溝端を押して
リミッタ50を回転させ、この時、コイルスプリング5
3の予荷重がウェーブワッシャ34の摩擦力よりも大き
いため、リミッタ50の回転がコイルプリング53、ス
プリングホルダ52、ピン51を介してボールランプ機
構13の第2ディスク32に伝達され、支持ピン19に
より回り止めされているピストン11が、該支持ピン1
9に沿ってブレーキパッド3をディスクロータDに押付
けるまで前進し、この結果、図5(B)→(C)に示す
ように前記パッド摩耗分の隙間δaが解消される。
【0025】その後は、モータ12のロータ22のさら
なる回転によりピストン11が推進して制動力が発生
し、この段階では第1ディスク31の係合突起55がリ
ミッタ50の溝端を押してリミッタ50を回転させる
{図5(C)→(D)}。この時、前記制動力の発生に
よりピストン11とボールランプ機構13の第2ディス
ク32とのねじ部30に大きな摩擦抵抗が発生している
ので、このねじ部30の摩擦抵抗により第2ディスク3
2の回転が阻止される。すなわち、この第2ディスク3
2にピン51により連結されているスプリングホルダ5
2の回転も阻止され、この結果、リミッタ50とスプリ
ングホルダ52との回転ずれはコイルスプリング53の
ねじり変形により吸収される。
【0026】上記制動状態からモータ12のロータ22
が反時計回りに回転すると、皿ばね38の付勢力により
第2ディスク32とピストン11とが一体的に後退し、
ディスクロータDへの押付け力が解放され、制動が解除
される。この時、ボールランプ機構13の第1ディスク
31は時計回りに回転し、コイルスプリング53のねじ
り力(付勢力)によりリミッタ50が該第1ディスク3
1の回転に追従して、ピストン11が推力を発生し始め
る位置に戻る{図5(D)→(C')}。ここで、モー
タ12は、ブレーキパッド3がディスクロータDに接触
した位置からパッドクリアランスδ0に相当する分だけ
余分に回転するようにその作動が制御されており、これ
により第1ディスク31は、制動解除後もさらに所定角
度だけ回転して、図5(C')→(A)'のようにその係
合突起55がリミッタ50の溝54の一端に当接する位
置まで戻り、これにより所定のパッドクリアランスδ0
が確保される。
【0027】しかして、上記制動中、例えばモータコイ
ル断線等によりモータ故障が発生すると、リミッタ50
とスプリングホルダ52との回転ずれを吸収していたコ
イルスプリング53の付勢力によりリミッタ50が時計
回りに回転する。これにより強制的にボールランプ機構
13の第1ディスク31も時計回りに回転させられる。
すると、皿ばね38の付勢力により第2ディスク32と
ピストン11とが一体的に後退し、これによりブレーキ
パッド3をディスクロータDに押付ける力が解放され、
自動的に制動が解除され、リミッタ50は、ピストン1
1に推力が発生し始める位置{図4(C)}まで戻る。
したがって、上記安全機構15を構成するリミッタ5
0、ピン51、スプリングホルダ52、コイルスプリン
グ53等はモータの故障時にボールランプ機構13を初
期位置に戻すブレーキ解除機構を構成することになり、
本第1の実施の形態では、このブレーキ解除機構をパッ
ド摩耗補償機構と共用することで、部品点数の削減を図
っている。
【0028】図6〜9は、本発明の第2の実施の形態と
しての電動ブレーキ装置を示したものである。なお、本
第2の実施の形態の基本構造は上記第1の実施の形態と
実質同じであるので、ここでは、同一構成要素に同一符
号を付し、重複する説明を省略することとする。本第2
の実施の形態の特徴とするところは、前記安全機構15
(図1、2)からブレーキ解除機構100を独立させ
て、これをボールランプ機構13の外面とキャリパ本体
10の内面との間に移設し、安全機構15の構造はその
ままパッド摩耗補償機構60として残した点にある。た
だし、このパッド摩耗補償機構60を構成するコイルス
プリング53の発生トルクは、前記第1の実施の形態に
おけるコイルスプリング53の発生トルクよりも十分に
小さくなっている。
【0029】本第2の実施の形態においては、キャリパ
本体10は、前記爪部材5と、基体6と支持板8と(図
1)を一体の爪ブロック10Aに集約して、この爪ブロ
ック10Aに前記モータケース9と組付けた構造となっ
ている。本第2の実施の形態においてはまた、前記減速
機構14として、上記オルダム機構43、偏心板42お
よびサイクロイドボール減速機構44からなる構成に代
えて歯車機構70を採用している。この歯車機構70
は、ロータ22と一体をなす偏心軸40に回動可能に嵌
装された、一対の外歯歯車を有する偏心歯車71と、キ
ャリパ本体10に固定され前記偏心歯車71の一方の外
歯歯車に噛合する第1内歯歯車72と、ボールランプ機
構13の第1ディスク31の後端側に一体に設けられ前
記偏心歯車71の他方の外歯歯車に噛合する第2内歯歯
車73とからなっている。偏心歯車71は、第1内歯歯
車72および第2内歯歯車73との噛合により偏心軸4
0(ロータ22)の回転に応じて公転運動をし、これに
よりボールランプ機構13の第1ディスク部材31がロ
ータ22と一定の回転比(減速比)で該ロータ22と逆
方向に回転するようになる。
【0030】上記ブレーキ解除機構100は、図7〜9
によく示されるように、前記ボールランプ機構13の第
1ディスク31の、前記ピストン11の推進方向への回
転に応じて戻し方向のトルクを発生するコイルスプリン
グ(付勢手段)101と、通常制動時には該コイルスプ
リング101に発生したトルクを保持しかつ前記モータ
12の故障時には該トルクの保持を解除するトルク保持
・解除手段102とから概略構成されている。
【0031】上記コイルスプリング101は、キャリパ
本体10(爪ブロック10A)に形成した溝10a内に
収納され、その一端部が該溝10aの内底部に固定され
ている。コイルスプリング101の他端部は、前記第1
ディスク31の外周に形成された歯部103に脱着自在
に係止され、非制動時には、キャリパ本体10に固設し
た押えリング104により前記歯部103の歯溝103
a内に離脱不能に押えられている。なお、このコイルス
プリング101は、常にボールランプ機構13の第1デ
ィスク31の回転抵抗よりも大きなトルクを発生するよ
うにそのばね力が設定されている。
【0032】上記トルク保持・解除手段102は、上記
押えリング104の切除部内に配置されキャリパ本体1
0にピン105を用いて軸着されたフック部材106、
このフック部材106のフック部106aと前記押えリ
ング104の端部との間に揺動可能に橋架されたリンク
レバー107、フック部材106を図6、7に見て時計
方向へ付勢し、常時は前記リンクレバー107を前記第
1ディスク31の歯部103の頂面に当接させる状態に
保持するつる巻ばね108およびキャリパ本体10に埋
設され、前記リンクレバー107に設けた孔109に作
動ロッド110を挿脱させるソレノイド111とからな
っている。ソレノイド111は、通電により作動ロッド
110を伸長(前進)させるようになっており、その作
動ロッド110が前記リンクレバー107の孔109に
挿入されることで、リンクレバー107が位置固定され
る。
【0033】以下、本第2の実施の形態の作用を図10
も参照して説明する。本第2の実施の形態の基本的な制
動作用は、前記第1の実施の形態と同じであり、コント
ローラ(図示せず)からの指令でモータ12のロータ2
2が、図6、7の右側から見て時計回りに回転すると
(以下、時計回り、反時計回りは前記右側から見た方向
とする)、減速機構14としての歯車機構70を構成す
る偏心歯車71が公転運動をし、ボールランプ機構13
の第1ディスク31がロータ22と一定の回転比をもっ
て反時計回りへ回転する。第2ディスク32は、ウェー
ブワッシャ34の抵抗力により回転が規制されているの
で、前記第1ディスク31の回転に応じてディスクロー
タD側へ前進する。この結果、ピストン11が推進し
て、車両内側のブレーキパッド3をディスクロータDに
対して押付け、その反力によってキャリパ2がキャリア
1に対して移動し、爪部材5の爪部5aが車両外側のブ
レーキパッド4をディスクロータDの外側面に押付け、
これによりモータ12のトルクに応じた制動力が発生す
る。一方、この状態からモータ12のロータ22が反時
計回りに回転し、ボールランプ機構13の第1ディスク
31が時計回りに回転すると、皿ばね38の付勢力によ
り第2ディスク32とピストン11とが一体的に後退
し、ディスクロータDへの押付け力が解放され、制動が
解除される。
【0034】一方、コントローラからモータ12へ起動
指令が出力されると同時(システム起動時)に、ブレー
キ解除機構100を構成するソレノイド111が作動
し、その作動ロッド110が伸長(前進)して、リンク
レバー107の孔109に挿入され、これにより該リン
クレバー107は位置固定される。この状態でボールラ
ンプ機構13の第1ディスク31が反時計回りに回転す
ると、図10(A)に示すように、ブレーキ解除機構1
00を構成するコイルスプリング101の他端部が、第
1ディスク31の外周の歯部103により同じく反時計
方向へ移送され、コイルスプリング101がたわむ。そ
して、第1ディスク31が第2ディスク32に対して最
大相対回転位置(最大ピストン推力発生位置)まで回転
すると、コイルスプリング101の他端部は、図10
(B)に示すように、第1ディスク31の歯部103の
歯溝103a内からフック部材106のフック部106
a側へ乗り移り、そのままフック部材106に保持され
る。したがって、その後、制動解除のため、第1ディス
ク31が時計回りに回転しても、コイルスプリング10
1は所定のたわみ状態を維持し、コイルスプリング10
1に発生したトルクがそのまま保持される。
【0035】この後、通常の制動動作としてモータ12
のロータ22が時計向りまたは反時計回りに回転し、ピ
ストン11が前進と後退とを繰返すが、システム起動中
は、ソレノイド111の作動ロッド110が常に前進し
ているので、リンクレバー107従ってフック部材10
6は位置固定の状態を維持し、コイルスプリング101
に発生したトルクは、そのまま保持される。このよう
に、通常制動時にはトルク保持・解除手段102がコイ
ルスプリング101に発生したトルクを保持するので、
モータ12に余分な負荷がかからず、モータ効率は良好
となる。
【0036】しかして、上記制動中、例えばモータコイ
ル断線等によりモータ故障が発生すると、ソレノイド1
11の作動ロッド110が直ちに短縮(後退)し、リン
クレバー107の孔109から抜ける。すると、図10
(C)に示すように、リンクレバー107が可動状態と
なり、コイルスプリング101の付勢力によりフック部
材106が、図8、10に見て反時計回りに回転する。
この結果、コイルスプリング101の他端部がフック部
材106のフック部106aから外れ、図10(D)に
示すようにリンクレバー107に沿って押えリング10
4側へ移動する。一方、この間、ピストン11に加わる
押付け反力によりボールランプ機構13の第1ディスク
31と第2ディスク32との間に相対回転が起こり、第
1ディスク31が、ブレーキを完全に解除しない範囲内
で一定角度だけ戻る。
【0037】その後、押えリング104側へ移動したコ
イルスプリング101の他端部は、図10(E)に示す
ように押えリング104の一端に隣接する歯部103の
歯溝103a内に入り込み、コイルスプリング101に
残存していたトルクが歯部103を介してボールランプ
機構13の第1ディスク31に加えられ、これにより第
1ディスク31は、図10(F)に示すように時計回り
に回転して初期位置へと戻る。すなわち、ボールランプ
機構13の第1ディスク31が初期位置に戻される結
果、第2ディスク32を介してピストン11も初期位置
に戻り、制動が機械的に解除される。
【0038】なお、モータ故障ではなく、システム終了
時にもソレノイド111の作動ロッド110は後退する
ので、システム起動時には、コイルスプリング101の
他端部は、歯部103の歯溝103a内に押えリング1
04により押えられた状態となっている。また、ブレー
キパッド3、4に摩耗がある場合は、前記第1の実施の
形態における安全機構15と同様に、パッド摩耗補償機
構60を構成するリミッタ50の回転が、コイルスプリ
ング53、スプリングスホルダ52およびピン51を介
してボールランプ機構13の第2ディスク32に伝達さ
れ、前記図5に示した態様でパッド摩耗が解消される。
【0039】図11〜14は、本発明の第3の実施の形
態としての電動ブレーキ装置を示したものである。な
お、本第3の実施の形態の基本構造は上記第2の実施の
形態と実質同じであるので、ここでは、同一構成要素に
同一符号を付し、重複する説明を省略することとする。
本第3の実施の形態の特徴とするところは、上記ブレー
キ解除機構100に、前記トルク保持・解除手段(第1
トルク保持・解除手段)102に加えて、さらに別のト
ルク保持・解除手段(第2トルク保持・解除手段)12
0を設けた点にある。
【0040】上記第2トルク保持・解除手段120は、
ボールランプ機構13の第2ディスク32の外周にスプ
ライン結合された移動体121と、この移動体121の
外周に回動可能に嵌合されたリング状支持体122と、
この支持体122の外周縁部に固定された作動ピン12
3と、移動体121を常時は第1ディスク31側へ付勢
するウェーブワッシャ124とからなっており、前記作
動ピン123は、前記第1トルク保持・解除手段102
内のリンクレバー107に設けた孔125に挿脱可能に
なっている。
【0041】上記移動体121と第1ディスク31との
対向面には、図14によく示されるように周方向に等配
して複数(ここでは、3つ)の突起126、127が形
成されている。移動体121は、非制動時にはその突起
126を第1ディスク31側の突起127に整合させる
ように回転方向に位置決めされており、この状態では、
移動体121と第1ディスク31とが相互に突起12
6、127を介して突合され、上記作動ピン123は、
リンクレバー107の孔125から抜け出た後退端に位
置決めされる。一方、ボールランプ機構の第1ディスク
31が第2ディスク32に対する相対回転位置がある点
を超えると、移動体121側の突起126が第1ディス
ク側の突起127から外れ、ウェーブワッシャ124の
付勢力で移動体121が第1ディスク31側へ移動し、
これにより作動ピン123はリンクレバー107の孔1
25に挿入可能な前進端に位置決めされる。ここで、移
動体121側の突起126が第1ディスク31側の突起
127から外れる範囲は、図15に示すように、ピスト
ン11に戻し方向の力が加えられた時、ボールランプ機
構13の逆効率により第1ディスク31を回転させよう
とするトルクT1が、第1ディスク31の回転抵抗T2
よりも大きくなる点Pを超える範囲とする。なお、移動
体121側の突起126の両端部は傾斜面126aとさ
れており(図14)、移動体121は、第1ディスク3
1の逆方向への回転に応じて、その突起126の傾斜面
126aを案内に後退方向へ移動するようになってい
る。
【0042】以下、本第3の実施の形態の作用を図16
も参照して説明する。本第3の実施の形態の基本的な制
動作用は、前記第1および第2の実施の形態と同じであ
り、コントローラ(図示せず)からの指令でモータ12
のロータ22が時計回りに回転すると、減速機構14を
介してボールランプ機構13の第1ディスク31がロー
タ22と一定の回転比をもって反時計回りへ回転し、こ
れに応じて第2ディスク32がディスクロータD側へ前
進する。この結果、ピストン11が推進して、車両内側
のブレーキパッド3をディスクロータDに対して押付
け、その反力によってキャリパ2がキャリア1に対して
移動し、爪部材5の爪部5aが車両外側のブレーキパッ
ド4をディスクロータDの外側面に押付け、これにより
モータ12のトルクに応じた制動力が発生する。一方、
この状態からモータ12のロータ22が反時計回りに回
転して、ボールランプ機構13の第1ディスク31が時
計回りに回転すると、皿ばね38の付勢力により第2デ
ィスク32とピストン11とが一体的に後退し、ディス
クロータDへの押付け力が解放され、制動が解除され
る。
【0043】一方、コントローラからモータ12へ起動
指令が出力されると同時(システム起動時)に、ブレー
キ解除機構100を構成するソレノイド111が作動
し、その作動ロッド110が伸長(前進)し、リンクレ
バー107の孔(第1の孔)109に挿入され、これに
より該リンクレバー107は位置固定される。そして、
この状態でボールランプ機構13の第1ディスク31が
反時計回りへ回転すると、図16(A)に示すように、
ブレーキ解除機構100を構成するコイルスプリング1
01の他端部が、第1ディスク31の外周の歯部103
により同じく反時計方向へ移送され、コイルスプリング
101がたわむ。
【0044】そして、第2ディスク32との相対回転位
置が前記P点(図15)に達すると、コイルスプリング
101の他端部は、図16(B)に示すように、第1デ
ィスク31の歯部103の歯溝103a内からフック部
材106のフック部106a側へ乗り移り、そのままフ
ック部材106に保持される。また、これと同時に第2
トルク保持・解除手段120内の移動体121側の突起
126が第1ディスク31側の突起127から外れ、作
動ロッド123が移動体121と一体に前進して、リン
クレバー107の孔(第2の孔)125に挿入される。
したがって、その後、制動解除のため、第1ディスク3
1が時計回りに回転しても、コイルスプリング101は
所定のたわみ状態を維持し、コイルスプリング101に
発生したトルクがそのまま保持される。
【0045】この後、通常の制動動作としてモータ12
のロータ22が時計向りまたは反時計回りに回転し、ピ
ストン11が前進と後退とを繰返すが、システム起動中
は、ソレノイド111の作動ロッド110が常に前進し
ているので、リンクレバー107従ってフック部材10
6は位置固定の状態を維持し、コイルスプリング101
に発生したトルクは、そのまま保持される。
【0046】しかして、上記制動中であって、第1ディ
スク31と第2ディスク32との相対回転位置が、図1
5の点Pよりも大きい時、例えばモータコイル断線等に
よりモータ故障が発生すると、ソレノイド111の作動
ロッド110が直ちに短縮(後退)し、リンクレバー1
07の第1の孔109から抜ける。一方、ピストン11
に加わる押付け反力によりボールランプ機構13の第1
ディスク31と第2ディスク32との相対回転位置が、
図15のP点まで戻る。すなわち、第1ディスク31が
所定の角度だけ戻る。すると、第2トルク保持・解除手
段120内の移動体121が、その突起126を第1デ
ィスク31の突起127に乗上げる後退端に移動し、こ
れと一体に作動ピン123も後退してリンクレバー10
7の第2の孔125から抜ける。この結果、リンクレバ
ー107が可動状態となり、図16(C)に示すよう
に、コイルスプリング101の付勢力によりフック部材
106が、図12、16に見て反時計回りに回転する。
この結果、コイルスプリング101の他端部がフック部
材106のフック部106aから外れ、図16(D)に
示すようにリンクレバー107に沿って押えリング10
4側へ移動する。
【0047】その後、押えリング104側へ移動したコ
イルスプリング101の他端部は、図16(E)に示す
ように押えリング104の一端に隣接する歯部103の
歯溝103a内に入り込み、コイルスプリング101に
残存していたトルクが歯部103を介してボールランプ
機構13の第1ディスク31に加えられ、第1ディスク
31は、図16(F)に示すように時計回りに回転して
初期位置へと戻る。すなわち、ボールランプ機構13の
第1ディスク31が初期位置に戻される結果、第2ディ
スク32を介してピストン11も初期位置に戻り、制動
が機械的に解除される。
【0048】本第3の実施の形態においては、ソレノイ
ド111の作動ピン110がリンクレバー107の孔1
09から抜けても、ボールランプ機構13の第1ディス
ク31と第2ディスク32との相対回転位置が、図15
のP点まで戻るまでは、第2トルク保持・解除手段12
0内の作動ピン123がリンクレバー107を固定して
いるので、コイルスプリング101に必要とされる変形
量(ねじりトルク)を、第2の実施の形態における場合
よりも小さくすることができ、その分、コイルスプリン
グ101の小形化が可能になる。
【0049】ここで、上記制動中であって、第1ディス
ク31と第2ディスク32との相対回転位置が、図15
の点Pよりも小さい時、例えばモータコイル断線等によ
りモータ故障が発生すると、第2トルク保持・解除手段
120内の移動体121と一体に作動ピン123が後退
端に移動しているので、上記第2の実施の形態と同様に
ソレノイド111の作動ロッド110の後退に応じて、
コイルスプリング101の他端部が初期位置へ戻り、制
動が解除される。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、第1および第2の
発明によれば、モータ故障によりブレーキがロックした
場合には、制動時にブレーキ解除機構内の付勢手段に発
生したトルクを利用してブレーキが自動的に解除される
ので、手作業に頼ることなくブレーキ解除に速やかに対
応できることはもちろん、別途、モータを設ける必要も
ないので、コスト的に有利となりかつフェイルセーフも
向上する。また、ブレーキ解除機構を、ブレーキパッド
の摩耗を補償するパッド摩耗補償機構と共用した場合
は、余分に部品点数が増えることがないので、コスト的
にきわめて有利となる。また、特に第2の発明によれ
ば、通常制動時にはトルク保持・解除手段が付勢手段に
発生したトルクを保持するので、モータに余分な負荷が
かからず、モータ効率は良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての電動ブレー
キ装置の全体構造を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した電動ブレーキ装置の要部構造を示
す縦断面図である。
【図3】図1に示した電動ブレーキ装置の要部構造を示
す横断面図である。
【図4】本第1の実施の形態におけるボールランプ機構
の作動中の位置関係を、パッド摩耗がない前提で示す模
式図である。
【図5】本第1の実施の形態におけるボールランプ機構
の作動中の位置関係を、パッド摩耗がある前提で示す模
式図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態としての電動ブレー
キ装置の全体構造を示す縦断面図である。
【図7】図6に示した電動ブレーキ装置の要部構造を示
す断面図である。
【図8】図6のB−B矢視線に沿う断面図である。
【図9】図8のC−C矢視線に沿う断面図である。
【図10】本第2の実施の形態におけるブレーキ解除機
構の作動状態を示す模式図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態としての電動ブレ
ーキ装置の要部構造を示す断面図である。
【図12】本第3の実施の形態におけるブレーキ解除機
構の構造を示す正面図である。
【図13】本第3の実施の形態におけるブレーキ解除機
構の構造を、さらに別断面で示す断面図である。
【図14】本第3の実施の形態におけるブレーキ解除機
構の一部を拡大して示す斜視図である。
【図15】本第3の実施の形態におけるブレーキ解除機
構の動作範囲の設定要領を示すグラフである。
【図16】本第3の実施の形態におけるブレーキ解除機
構の作動状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 キャリア 2 キャリパ 3、4 ブレーキパッド 11 ピストン 12 モータ 13 ボールランプ機構 14 減速機構 15 安全機構(ブレーキ解除機構) 31 ボールランプ機構の第1ディスク(回動部材) 32 ボールランプ機構の第2ディスク(直動部材) 53 コイルスプリング(付勢手段) 60 パッド摩耗補償機構 100 ブレーキ解除機構 101 コイルスプリング(付勢手段) 102 トルク保持・解除手段 111 ソレノイド 120 第2トルク保持・解除手段 D ディスクロータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D048 BB02 BB11 CC49 HH18 HH58 3J058 AA43 AA48 AA53 AA63 AA69 AA73 AA78 AA87 BA70 CC15 CC35 CC63 CC66 CC76 CC77 DA38 FA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンと、モータと該モータの回転を
    直線運動に変換して前記ピストンに伝達するボールラン
    プ機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータの
    回転に応じて前記ピストンを推進し、ブレーキパッドを
    ディスクロータに押圧して制動力を発生する電動ブレー
    キ装置において、前記ボールランプ機構を構成する回動
    部材と直動部材との間に、前記モータの故障時に該ボー
    ルランプ機構を初期位置に戻すブレーキ解除機構を介装
    し、該ブレーキ解除機構は、前記回動部材の、前記ピス
    トン推進方向への回転に応じてピストン戻し方向のトル
    クを発生する付勢手段を備えており、前記付勢手段は、
    常に前記ボールランプ機構の回動部材の回転抵抗よりも
    大きなトルクを発生することを特徴とする電動ブレーキ
    装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ解除機構の付勢手段がコイルス
    プリングからなり、該コイルスプリングは、その一端部
    がボールランプ機構の回動部材に作動連結されると共
    に、その他端部がボールランプ機構の直動部材に作動連
    結されることを特徴とする請求項1に記載の電動ブレー
    キ装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキ解除機構を、ブレーキパッドの
    摩耗を補償するパッド摩耗補償機構と共用したことを特
    徴とする請求項1または2に記載の電動ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 ピストンと、モータと該モータの回転を
    直線運動に変換して前記ピストンに伝達するボールラン
    プ機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータの
    回転に応じて前記ピストンを推進し、ブレーキパッドを
    ディスクロータに押圧して制動力を発生する電動ブレー
    キ装置において、前記ボールランプ機構を構成する回動
    部材と前記キャリパの固定部との間に、前記モータの故
    障時に該ボールランプ機構を初期位置に戻すブレーキ解
    除機構を介装し、該ブレーキ解除機構は、前記回動部材
    の、前記ピストン推進方向への回転に応じてピストン戻
    し方向のトルクを発生する付勢手段と、通常制動時には
    該付勢手段に発生したトルクを保持しかつモータの故障
    時には該トルクの保持を解除するトルク保持・解除手段
    とを備えており、前記付勢手段は、常に前記ボールラン
    プ機構の回動部材の回転抵抗よりも大きなトルクを発生
    することを特徴とする電動ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 ブレーキ解除機構の付勢手段がコイルス
    プリングからなり、該コイルスプリングは、その一端部
    がボールランプ機構の回動部材に脱着可能に作動連結さ
    れると共に、その他端部がキャリパの固定部に作動連結
    されることを特徴とする請求項4に記載の電動ブレーキ
    装置。
  6. 【請求項6】 ブレーキ解除機構のトルク保持・解除手
    段が、ソレノイドと連動してトルクの保持を解除するこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の電動ブレーキ
    装置。
  7. 【請求項7】 ボールランプ機構の回動部材と直動部材
    との相対回転位置に応じてトルクの保持を解除する他の
    トルク保持・解除手段を設けたことを特徴とする請求項
    5に記載の電動ブレーキ装置。
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