JP2003113594A - 巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙 - Google Patents

巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙

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JP2003113594A
JP2003113594A JP2001311300A JP2001311300A JP2003113594A JP 2003113594 A JP2003113594 A JP 2003113594A JP 2001311300 A JP2001311300 A JP 2001311300A JP 2001311300 A JP2001311300 A JP 2001311300A JP 2003113594 A JP2003113594 A JP 2003113594A
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Toru Ando
徹 安藤
Takashi Suzuki
貴 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ミッシングドットの発生が少なくて良好なグラ
ビア印刷適性を有し、しかも軽量かつ広巾・大径巻取で
あっても輪転グラビア印刷機での下巻き皺や紙裂け等の
発生が極めて少なく印刷作業性に優れた巻取り輪転グラ
ビア印刷用塗被紙を提供する。 【解決手段】支持体を構成するパルプ成分の20〜50
重量%が針葉樹晒クラフトパルプである支持体の両面
に、塗被層を構成する顔料成分の10〜50重量%が平
均粒子径3〜10μmのタルクである塗被層を形成した
巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグラビア印刷用塗被
紙に関し、特に巻取り輪転グラビア印刷機で印刷される
際に発生する下巻き皺や裂け等の発生が少なく、印刷作
業性に優れたグラビア印刷用塗被紙に関する。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、ハイライト部から中間
調にかけての画像再現性が良好で、写真印刷などの印刷
効果に優れており、従来から幅広く利用されている。特
に近年、ビジュアル化が進み、巻取り輪転グラビア印刷
の生産性の高さを活用して、大量部数印刷する通信販売
カタログや写真情報誌などに使用されることが多くなっ
ている。これらの用途にはグラビア印刷用塗被紙の中で
も製品米坪が50〜80g/m2と比較的軽い、いわゆ
る軽量紙が採用される。
【0003】また、グラビア印刷機の場合には、一般に
紙巾がオフセット印刷機より広く、最近では生産性のさ
らなる向上のためグラビア印刷用の巻取製品はますます
広幅、大径化する傾向にある。ところが、広幅かつ大径
巻取りの場合、軽量紙であることとも相俟って、重量の
増加から印刷機のアンワインド部での巻取のたわみによ
り、巻取り両端部下巻でのしわ、紙裂けが発生し易くひ
どい場合には印刷中に断紙を起こし印刷生産性を著しく
低下させるという問題がある。
【0004】かかる欠点を解消する方法として、支持体
を構成するパルプ成分の内の針葉樹晒クラフトパルプの
比率を高めるか或いは内添填料の添加率を減らし、塗被
紙全体の紙力を高める方法が考えられる。しかしながら
本発明者らの検討によれば、かかる方法のみで上記欠点
の改善を図ろうとすると、ミッシングドットが発生しや
すくなり、良好なグラビア印刷適性(グラビア印刷品
質)が維持できず、その結果、下巻き皺や紙裂けトラブ
ルが満足できるほどには改善できないことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、グラビア印
刷における網点再現性等の印刷適性が良好で、しかも軽
量紙でかつ広幅・大径巻取りであっても印刷時に下巻き
皺や紙裂けの発生がなく、印刷作業性に優れた巻取り輪
転グラビア印刷用塗被紙を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体の両面
に、顔料および接着剤を主成分とする少なくとも1層の
塗被層を有する巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙におい
て、支持体を構成するパルプ成分の20〜50重量%が
針葉樹晒クラフトパルプ(以下、NBKPと略記する)
であり、最外層の塗被層を構成する顔料成分の10〜5
0重量%が平均粒子径3〜10μmのタルクであること
を特徴とする巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙であり、
特に白紙光沢度(JIS P 8142(1993)に準拠)が
45%以上のグラビア印刷用塗被紙である。
【0007】また、塗被紙の表面と裏面との静摩擦係数
(JIS P 8147(1994)の水平法に準拠)が0.5
以下、かつ動摩擦係数(JIS P 8147(1994)の水
平法に準拠)が0.45以下であると、印刷作業性がよ
り改善されるので好ましい。さらに、支持体を構成する
パルプ成分の25〜40重量%をNBKPとすると、印
刷作業性も改善され、その上グラビア印刷の品質もより
向上するため好ましい。また、塗被紙の平滑度(J.T
APPI No.5(b)に準拠)が1000秒以上である
と、グラビア印刷の品質が向上するため好ましい。さら
に、コア上に巻き取られた塗被紙が、巻き始めから10
00m巻かれた状態において、ニードルテスターで測定
した巻硬さが120以上であると、印刷作業性がより一
層向上するため好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、グラビア印刷用塗
被紙の印刷機での下巻き皺や紙裂けトラブルの発生要因
について鋭意検討を行った。その結果、これらのトラブ
ルは、広幅・大径化した巻取りが印刷機のアンワインド
部で撓むと下巻き両端部にせん断力がかかり、この時に
発生した巻き取紙層間のずれが拘束されると皺や紙裂け
となって顕在化することが判明した。そして、かかるト
ラブルは、塗被紙の強度を維持した上で塗被層間の摩擦
係数を適正範囲に制御することで解決できることを見出
し、本発明を完成したものである。即ち、本発明は、支
持体の両面に、顔料および接着剤を主成分とする少なく
とも1層の塗被層を有する巻取り輪転グラビア印刷用塗
被紙において、支持体を構成するパルプ成分の20〜5
0重量%をNBKPとし、最外層の塗被層を構成する顔
料成分のうち10〜50重量%を平均粒子径3〜10μ
mのタルクとすることで、塗被紙全体の強度を維持ない
し向上せしめ、かつ塗被層間の摩擦係数を適正範囲にコ
ントロールし、良好なグラビア印刷品質を維持したまま
で印刷時の下巻き皺や紙裂けトラブルを効果的に改善し
ているものである。
【0009】上記の如く、本発明では塗被層間の摩擦係
数を調整するため、顔料成分として珪酸マグネシウムを
主成分とするタルクの使用が必須である。かかるタルク
の平均粒子径は3〜10μmであることが必要であり、
また塗被層中の顔料成分の内10〜50重量%がタルク
であることを必須とする。因みに、タルクの平均粒子径
が10μmを越えるとミッシングドットが発生しやす
く、グラビア印刷品質が劣る。一方、平均粒子径が3μ
m未満になると、表面が疎水性であるタルクの特性が一
層顕著になり、タルクの水への濡れ性が低下し、スラリ
ー調製に長時間を要し、塗被液の調製効率が劣るという
問題がある。また、タルクの配合率が全顔料の10重量
%未満では、グラビア印刷時の下巻き皺や紙裂けトラブ
ルを改善することができず、一方、50重量%を越える
と、平滑化処理時のワインダー等で塗被紙が蛇行し、巻
取りの小口が不揃いになる現象(所謂、小口ずれ)を生
ずる。
【0010】さらに、上記の如き特定の平均粒子径を有
するタルクを特定量配合しても、併用する顔料の種類や
粒子径あるいは配合割合、さらには仕上げ処理(平滑化
処理)の程度等によっては、下巻き皺や紙裂けトラブル
の改善度合いが充分ではない場合があるので、塗被紙の
表面と裏面との静摩擦係数(JIS P 8147(1994)
の水平法に準拠)が0.5以下、かつ動摩擦係数(JI
S P 8147(1994)の水平法に準拠)が0.45以下
となるように調節するのが好ましい。なお、摩擦係数が
過度に小さいと、やはり小口ずれを生ずる虞もあるた
め、静摩擦係数は0.25〜0.5、動摩擦係数は0.
2〜0.45の範囲となるように調節するのが望まし
い。
【0011】本発明のグラビア印刷用塗被紙の支持体と
しては、その用途や目的に応じて米坪が20〜80g/
2程度となるように抄造することができる。かかる支
持体の原料となるパルプとしては、NBKPを20〜5
0重量%、好ましくは25〜40重量%配合する他は特
に限定されず、LBKP等の漂白された各種公知の天然
パルプや古紙から再生した脱墨パルプを適宜配合するこ
とができ、ケナフ等の非木材繊維や、少量であれば合成
パルプなども併用することができる。抄紙方法について
も特に限定されず、酸性抄紙や中性抄紙などが適宜要望
に応じて採用できる。因みに、NBKPの配合割合が2
0重量%未満では紙力が不足して印刷作業性の改善がで
きず、また50重量%を越えるとミッシングドットが発
生しやすくなり、良好なグラビア印刷品質を得ることが
できない。
【0012】抄紙に際しては、不透明度を高める目的で
重質炭酸カルシウム,軽質炭酸カルシウム,クレー,タ
ルク,カオリン等の各種填料や、ロジン系サイズ剤,ア
ルキルケテンダイマー系サイズ剤,アルケニル無水コハ
ク酸系サイズ剤等の各種サイズ剤、硫酸バンド,カチオ
ン澱粉等の定着剤、ポリアクリルアミド等の歩留向上
剤、着色染料、蛍光染料、消泡剤、紫外線吸収剤、スラ
イムコントロール剤などの公知の各種抄紙用薬品を適宜
添加することができる。なお、填料の配合量については
特に限定するものではないが、紙力を考慮して紙灰分が
6〜15重量%の範囲となるように配合するのが望まし
い。
【0013】さらに、支持体には、必要に応じて、各種
澱粉誘導体や各種ポリビニルアルコールなどの接着剤を
主成分とし、表面サイズ剤、紙力増強剤、導電剤、着色
染料、顔料等を適宜配合した水性組成物を、2ロールサ
イズプレスコーターやゲートロールコーターなどのオン
マシン塗工機で塗工することもできる。
【0014】なお、近年、環境に関する問題が各分野で
注目を集めており、その中でも塩素系化合物は、ゴミ焼
却時に有害物質が発生する一因であることが明らかにな
ってきており、特に、漂白パルプを使用する場合には漂
白工程において塩素化合物の使用を制限したECFパル
プやTCFパルプを使用し、導電剤を添加する場合には
塩素原子を含まない硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ
金属塩を使用することが環境保全上好ましい。
【0015】本発明のグラビア印刷用塗被紙は、少なく
とも最外層となる塗被層を構成する顔料として、その1
0〜50重量%、好ましくは 15 〜30重量%の範囲
で平均粒子径3〜10μmのタルクを使用するものであ
るが、かかるタルク以外の顔料としては、タルクの有す
る摩擦係数低減効果やグラビア印刷でのミッシングドッ
ト低減効果を阻害しないものであれば特に限定されるも
のではなく、例えばカオリン、焼成クレー、重質炭酸カ
ルシウム、軽質炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫
酸バリウム、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸アルミニ
ウム、無定型シリカ、サチンホワイト、マイカ、ケイソ
ウ土、尿素樹脂やアクリル系樹脂などのプラスチックピ
グメント等の塗被紙製造分野で公知の顔料から適宜選択
して使用できる。これらの内でも、分級カオリン、デラ
ミネートカオリン、焼成カオリン等で平均粒子径が1〜
5μmの顔料を併用するのが好ましい。なお、ここで規
定する平均粒子径は、レーザー回折法により測定した体
積平均粒子径である。
【0016】上記顔料とともに塗被層を構成する接着剤
としては、公知の接着剤、例えばスチレン・ブタジエン
系、スチレン・アクリル系、酢酸ビニル・アクリル系、
エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタアク
リル系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等のアルカ
リ感応性またはアルカリ非感応性ラテックス、酸化澱
粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉、
冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆蛋白等から適宜選択し
て用いることができる。なお、接着剤の使用割合は、顔
料100重量部に対し5〜20重量部配合すれば良い。
【0017】塗被層を形成するための塗被組成物中に
は、必要に応じて分散剤、粘度調整剤、保水剤、消泡
剤、耐水化剤、ステアリン酸カルシウム等の潤滑剤、塩
化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の導電剤、着色
染料、着色顔料、蛍光染料およびpH調整剤等の各種添
加剤を適宜配合することができる。なお、潤滑剤は多量
に配合すると却ってミッシングドットを助長する虞があ
るので、顔料100重量部に対して0.1〜3重量部の
範囲で使用するのが望ましい。
【0018】本発明において、塗被組成物の調整方法は
特に限定するものではなく、例えばタルクと他の顔料の
単独スラリーを各々高速攪拌機を用いて調製した後、両
スラリーを所定量混合し、次いで接着剤や各種助剤を適
宜添加して混合する方法、タルクと他の顔料の混合スラ
リーを高速攪拌機を用いて調製し、ついで接着剤や各種
助剤を適宜添加して攪拌する方法の何れを採用すること
もできる。なお、タルクスラリーあるいはタルクを含む
混合スラリーの調製に際し、分散剤としてトリポリリン
酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソ
ーダ等を使用すると効率よくスラリー調製が可能となり
好ましいが、タルク用の分散剤や非イオン性界面活性剤
との併用も勿論可能である。
【0019】本発明のグラビア印刷用塗被紙は、支持体
の両面に塗被層が塗工されるが、その塗工方式も特に限
定するものではなく、例えばエアーナイフコーター、ロ
ールコーター、バーコーター、ロッドコーター、各種ブ
レードコーター、ゲートロールコーター等の公知の塗布
装置から適宜選択したり組み合わせたりして使用するこ
とができる。勿論、抄紙機と独立した所謂オフマシンコ
ーターまたは抄紙機に備えられた所謂オンマシンコータ
ーの何れを採用することもできる。また、必要に応じ
て、同一または異なった組成の塗被組成物を2層以上に
塗被して多層構造にしてもよい。なお、多層構造で塗被
層を形成する場合には、少なくとも最外層となる塗被層
の顔料成分として、その10〜50重量%を平均粒子径
3〜10μmのタルクで構成する必要がある。
【0020】塗被層の乾燥後塗布量としては、トータル
塗布量が両面合計で4〜100g/m2の範囲であれば
本発明の効果を充分に発揮することができるが、軽量紙
を対象とする場合には、両面で10〜26g/m2の範
囲で調整することが白紙品質、印刷適性の面から好まし
い。
【0021】本発明のグラビア印刷用塗被紙は、所定量
の塗被組成物が塗工され乾燥された後、スーパーカレン
ダー、グロスカレンダー、マットキャレンダー、ソフト
ニップキャレンダー等の表面処理装置で平滑化処理して
仕上げられる。その際に、塗被紙の平滑度(J.TAP
PI紙パルプ試験方法 No.5(b)に準拠)が1000
秒以上、好ましくは1000〜7000秒の範囲となる
ように平滑化処理を行なうと、グラビア印刷品質の特に
優れた塗被紙が得られるので好ましい。
【0022】また、前述の如く、塗被紙の表面と裏面と
の静摩擦係数(JIS P 8147(1994)の水平法に準
拠)が0.5以下、かつ動摩擦係数(JIS P 814
7(1994)の水平法に準拠)が0.45以下、となるよう
に平滑化処理を施すと、グラビア印刷時の下巻き皺や紙
裂けトラブルが顕著に改善された塗被紙が得られるため
好ましい。
【0023】本発明において、グラビア印刷用塗被紙は
平滑化処理を施された後、所定の紙幅にスリットされて
最終製品として仕上げられる。その際のワインダー処理
工程で、ニップ圧やテンションを調節して下巻きを上巻
に比べて硬く巻く、具体的には、コア上に塗被紙が巻き
始めから1000m巻かれた状態におけるニードルテス
ターで測定した巻硬さが120以上となるようにワイン
ディングすると、グラビア印刷の印刷作業性がより一層
改善された塗被紙が得られるため好ましい。なお、かか
るニードルテスターは、米国のTesting Machines Inc.
から販売されている Smith Roll Tightness Tester を
使用することができる。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例および比較例中の「部」、「%」は特に限定
のない限り、それぞれ有効成分の「重量部」、「重量
%」を示す。
【0025】実施例1〜5および比較例1〜5 〈支持体(塗被原紙)の抄造〉ディスクリファイナーで
叩解した自社製NBKP(470ml CSF)、自社製LBK
P(450ml CSF)および脱墨パルプ(DIP)を、表1に示
すような割合で混合しパルプスラリーを調成した。各パ
ルプスラリーに、紙灰分が12%となるように軽質炭酸
カルシウム(平均粒径6μ)を添加し、さらにパルプ固
形分100部に対し、アルキルケテンダイマー(商品
名:SKS-293F、荒川化学社製)0.1部、カチオン化変
性澱粉(商品名:エースK100、王子コーンスターチ社
製)0.5部、アクリルアマイド系歩留り向上剤(商品
名:ハイモロックNR1-11LH、ハイモ社製)0.03部、
硫酸バンド0.2部を添加して紙料スラリーを調成し
た。なお、各薬剤の添加部数は固形分換算値である。各
紙料スラリーを長網多筒式抄紙機で米坪46.0g/m
2となるように抄紙し、続いて、酸化澱粉(商品名:エ
ースA、王子コーンスターチ社製)と硫酸ナトリウムを
固形分比1:1で含む濃度10%の表面処理剤を、澱粉
の乾燥重量が0.5g/m2(両面合計)となるように
塗布・乾燥して支持体を得た。
【0026】〈塗被組成物の調製〉表1に示す中国山東
省産出の各種タルクとカオリン(商品名:ハイドラプレ
ートLV:JMヒューバー社製)を表1に示す固形分比率で
混合し、分散剤としてポリアクリル酸系分散剤(商品
名:アロンT-40、東亞合成社製)を顔料100部に対し
て0.02部添加し、コーレス分散機を用いて分散して
顔料スラリーを得た。得られた顔料スラリーに、顔料固
形分100部に対してスチレン・ブタジエン系ラテック
ス(商品名:L-1795、旭化成社製)7部、酸化澱粉(商
品名:エースA、王子コーンスターチ社製)1部、および
潤滑剤(商品名:OJK-55、サンノプコ社製)1部を混合
し、塗料固形分が62%のグラビア印刷用塗被組成物を
調製した。なお、添加部数は固形分換算値である。
【0027】〈グラビア印刷用塗被紙の調製〉前記支持
体と上記塗被組成物とを表1に示す組合せで用い、ブレ
ードコーターを使用して支持体上に、上記塗被組成物を
乾燥後の塗布量が片面当り11g/m 2となるように両
面に塗布乾燥し、さらにスーパーカレンダーで線圧25
0kg/cmにて平滑化処理し、本発明および比較用の
グラビア印刷用塗被紙を得た。
【0028】〈巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙の調
製〉上記で得たグラビア印刷用塗被紙を2439mm幅
にスリットし、シングルドラムワインダーを使用して巻
取り輪転グラビア印刷用塗被紙に仕上げた。その際に、
コア上に塗被紙が巻始めから1000m巻かれた状態に
おけるニードルテスターで測定した巻硬さが表1に示し
た値となるように、シングルドラムワインダーのトータ
ルニップ圧およびテンションを調節して巻き取った。
【0029】〈評価方法〉使用したタルク、および上記
で得た巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙について、以下
の項目を評価し、その結果を表1に記載した。 「タルクの平均粒子径」:ヘキサメタリン酸ソーダの
0.1%水溶液中にタルクを0.1%となるように超音
波を用いて5分間分散処理し、マイクロトラックHRA
(日機装製)を用いてレーザー回折/散乱法により体積
平均粒子径を測定した。 「スラリー調製時間」:テーブルコーレス分散機を用
い、分散剤としてポリアクリル酸系分散剤(商品名:ア
ロンT-40、東亞合成社製)を対顔料0.1部になるよう
に添加した水中に固形分重量2Kg投入して、顔料が完全
に水に引き込まれるまでの時間を測定した。なお、調製
した顔料スラリー(タルク/カオリン混合またはカオリ
ン単独)の濃度は65%である。 「巻硬さ」:コア上にグラビア印刷用塗被紙が巻始めか
ら1000m巻かれた状態の巻取りについて、ニードル
テスター(Smith Roll Tightness Tester 、Testing Ma
chines Inc.製)を用いて各巻取りの巻硬さを測定し
た。なお、各巻取りの含有水分率は4〜5%であった。
【0030】「摩擦係数」:グラビア印刷用塗被紙を2
3℃、50%RHの雰囲気にて調湿した後、摩擦測定機
(TR-2型、東洋精機製作所製)を用い、 JIS P 8147の
水平法に準じて静摩擦係数および動摩擦係数を測定し
た。 「平滑度」:グラビア印刷用塗被紙を23℃、50%R
Hの雰囲気にて調湿した後、J. TAPPI紙パルプ試験法 N
o.5(b)に準拠して平滑度を測定した。 「白紙光沢度」:グラビア印刷用塗被紙を23℃、50
%RHの雰囲気にて調湿した後、JIS P 8142に準拠して
75度白紙光沢度を測定した。
【0031】「グラビア印刷評価」:熊谷理機(株)製
の印刷局型グラビア印刷試験機を用いてグラビア印刷を
行ない、ミスドット(ミッシングドット)発生率を官能
評価した。(◎:良好、○:普通、×:不良と評価) 「印刷作業性」:巻取りグラビア印刷用塗被紙を実機輪
転グラビア印刷機で印刷し、下巻き皺および紙裂け等の
発生状況を評価した。(◎:良好、○:普通、△:やや
劣る、×:不良と評価) 「コスト」:塗被紙の製造コストを評価した。(◎:良
好、○:普通、×:不良と評価)
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の巻取
り輪転グラビア印刷用塗被紙はミッシングドットの発生
が少なくて良好なグラビア印刷適性を有し、しかも軽量
かつ広巾・大径巻取であっても輪転グラビア印刷機での
下巻き皺や紙裂け等の発生が極めて少なく印刷作業性に
優れ、そのうえ製造コストにおいても有利なグラビア印
刷用塗被紙であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AC09 AG12 AG26 AG27 AG48 AG63 AG76 AG89 AH01 AH02 AH37 AJ04 BB03 BE02 BE07 BE08 EA04 EA12 EA16 EA19 EA32 FA30 GA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の両面に、顔料および接着剤を主成
    分とする少なくとも1層の塗被層を有する巻取り輪転グ
    ラビア印刷用塗被紙において、支持体を構成するパルプ
    成分の20〜50重量%が針葉樹晒クラフトパルプであ
    り、最外層の塗被層を構成する顔料成分の10〜50重
    量%が平均粒子径3〜10μmのタルクであることを特
    徴とする巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙。
  2. 【請求項2】塗被紙の表面と裏面との静摩擦係数(JI
    S P 8147(1994)の水平法に準拠)が0.5以下、
    かつ動摩擦係数(JIS P 8147(1994)の水平法に
    準拠)が0.45以下である請求項1に記載の巻取り輪
    転グラビア印刷用塗被紙。
  3. 【請求項3】支持体を構成するパルプ成分の25〜40
    重量%が針葉樹晒クラフトパルプである請求項1または
    2に記載の巻取り輪転グラビア印刷用塗被紙。
  4. 【請求項4】塗被紙の平滑度(J.TAPPI紙パルプ
    試験方法 No.5(b)に準拠)が1000秒以上である
    請求項1〜3項のいずれか1項に記載の巻取り輪転グラ
    ビア印刷用塗被紙。
  5. 【請求項5】塗被紙がコア上に巻き取られており、か
    つ、巻き始めから1000m巻かれた状態におけるニー
    ドルテスターで測定した巻硬さが120以上である請求
    項1〜4項のいずれか1項に記載のグラビア印刷用塗被
    紙。
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