JP2003112512A - 車両用空調装置 - Google Patents
車両用空調装置Info
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- JP2003112512A JP2003112512A JP2001308949A JP2001308949A JP2003112512A JP 2003112512 A JP2003112512 A JP 2003112512A JP 2001308949 A JP2001308949 A JP 2001308949A JP 2001308949 A JP2001308949 A JP 2001308949A JP 2003112512 A JP2003112512 A JP 2003112512A
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Abstract
り替える際の無駄な操作を防ぐことにより、安全運転に
大きく寄与することのできるオートエアコン装置を提供
する。 【解決手段】 学習モード以外のモードから学習スイッ
チ31を長押しして学習モードに戻される時に、オート
スイッチ33を押すことなく、空調制御モードが現在の
学習パターンにジャンプする。これにより、過去の手動
操作に応じたブロワ電圧特性の学習変更の結果を反映し
たい時、従来のようにオートスイッチを押す必要がなく
なり、乗員の煩わしさを解消することができる。また、
学習される乗員の手動操作は、常に最新の学習結果に対
して行われることになり、乗員による無駄な手動操作を
防止することができるので、車両を運転している際に車
両の前方への注意がおろそかになることはない。
Description
関するもので、特にメモリに記憶した制御特性に応じて
送風機または冷房機器または暖房機器の空調制御量(空
調能力または空調状態)を自動制御するオート空調制御
モードと、ユーザーの手動操作または手動設定を以後の
空調制御に反映する学習制御モードとを実施することが
可能な学習オートエアコン装置に最適な車両用空調装置
に係わる。
報においては、予め定められた制御特性に応じて自動制
御(オート空調制御)されている空調ユニットの制御対
象(空調手段)を、エアコン操作パネルに設置されたプ
ッシュ式の学習スイッチを押した後に空調操作スイッチ
をユーザーが手動操作した場合に、ユーザーの手動操作
または手動設定をメモリに記憶しユーザーの手動操作量
に応じて上記の制御特性を学習変更し、その後にエアコ
ン操作パネルに設置されたプッシュ式のオートスイッチ
を押し、ユーザーの手動操作または手動設定を以後の空
調制御(オート制御)に反映する学習制御モードに切り
替えて、つまりユーザーの好みに合った自動空調制御に
移行(遷移)させるようにした学習オートエアコン装置
が提案されている。
は、オートにて(風量特性に応じて)吹き出される風量
をユーザーが手動操作で設定変更した時、この手動変更
量を学習し、風量特性に反映させるようにしているの
で、ユーザーの好みに合ったものになり、ユーザーは自
分の好みに合った風量の風が吹き出されることによって
快適さを感じるようになる。また、何らかの理由によっ
てユーザーが上記の制御特性を学習変更させたくない
時、つまりこれから行う手動操作スイッチの手動操作を
以後の空調制御に反映させたくない時には、学習スイッ
チを所定時間だけ長押しすることで、オート空調制御モ
ード中にユーザーが手動操作または手動設定するにもか
かわらず、上記の制御特性の学習変更を禁止できるよう
にしたものである。
オートエアコン装置は、ユーザーの手動操作または手動
設定をその都度メモリに記憶していき、オートスイッチ
を押すと過去のユーザーの手動操作または手動設定が反
映されるものであるが、学習制御モード以外のモード
(学習禁止モード1、学習禁止モード2、工場出荷モー
ド等)から学習制御モードに戻す場合には、学習スイッ
チを上記所定時間だけ長押した後に、空調操作スイッチ
をユーザーが手動操作して、その後に快適な自動制御
(オート空調制御)になったところでオートスイッチを
押さないと学習制御モードに切り替わらない。
から学習制御モードに切り替えるために、ユーザーが学
習スイッチやオートスイッチ等の空調制御スイッチを何
回も手動操作する必要があるので、ユーザーの空調制御
スイッチの操作回数が多くなり、ユーザーの使い勝手が
悪い。その結果、車両を運転している際に車両の前方へ
の注意がおろそかになる可能性があり、安全運転への寄
与が少なくなるという問題が生じている。
モードから学習制御モードに切り替える際のユーザーに
よる無駄な手動操作または手動設定を防ぐことにより、
安全運転に大きく寄与することのできる車両用空調装置
を提供することにある。
は、上記目的を達成するために、車室内の空調状態を調
節する空調手段と、この空調手段の制御特性を記憶する
制御特性記憶手段と、この制御特性記憶手段に記憶され
ている前記制御特性に応じて前記空調手段を自動制御す
る自動制御手段と、ユーザーが前記空調手段を手動操作
または手動設定する手動設定手段と、前記空調手段が前
記制御特性に応じて自動制御されている時、前記ユーザ
ーが前記空調手段を手動操作または手動設定した場合
に、前記ユーザーの手動操作または手動設定による空調
制御量を記憶し、且つ前記ユーザーの手動操作または手
動設定を以後の空調制御に反映するために、前記空調制
御量に応じて前記制御特性を学習変更する制御特性変更
手段とを備え、前記自動制御手段は、前記手動操作また
は手動設定を以後の空調制御に反映する学習制御モード
と前記学習制御モード以外のモードとを切り替える学習
モード切替手段を有し、前記学習制御モードに切り替わ
った時には、現在の前記空調手段の空調制御量を、過去
の前記ユーザーの手動操作または手動設定が反映された
空調制御量に切り替えることをその要旨とする。ここ
で、図16に示したように、上記の空調手段として、例
えば車室内に送風する送風機を用いることが望ましい。
また、上記の自動制御手段は、例えば、少なくともFA
CEモード、B/Lモード、FOOTモード等の吹出口
モードを検出する吹出モード検出手段と、車室内の空調
状態に影響を及ぼす空調環境条件を検出する環境条件検
出手段と、この環境条件検出手段の検出信号に基づいて
車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度情報を演算する目
標吹出温度情報演算手段とを含んで構成することが望ま
しい。また、上記の制御特性記憶手段として、例えば前
記目標吹出温度情報演算手段が演算した前記目標吹出温
度情報と前記送風機のブロワ電圧との相対的関係である
風量特性を前記目標吹出温度情報の複数のポイントで記
憶している風量特性記憶手段を用いることが望ましい。
また、上記の自動制御手段として、例えば前記風量特性
記憶手段が記憶している前記風量特性に基づいて前記送
風機の風量を決定する風量決定手段を用いることが望ま
しい。また、上記の手動設定手段として、例えば前記送
風機の風量を手動設定する風量手動設定手段を用いるこ
とが望ましい。また、上記の空調手段のアクチュエータ
として、例えば前記風量決定手段および前記風量手動設
定手段の各出力信号に基づいて前記送風機の駆動を制御
する(送風機)駆動手段を用いることが望ましい。ま
た、上記の制御特性変更手段として、例えば前記風量特
性のうちの所定の前記ポイント間の領域内で前記風量手
動設定手段によって風量が変更された時、前記環境条件
検出手段の検出信号および前記吹出モード検出手段の検
出信号を加味しながら、前記領域の両端に位置する前記
ポイントにおける前記ブロワ電圧を学習変更する風量特
性変更手段を用いることが望ましい。
の発明によれば、学習モード切替手段を手動操作するこ
とで、学習制御モードに切り替わった時には、現在の空
調手段の空調制御量を、過去のユーザーの手動操作また
は手動設定が反映された空調制御量に切り替えることに
より、空調制御中に学習変更されるユーザーの手動操作
または手動設定は、常に最新の学習結果に対して行われ
るので、ユーザーによる無駄な手動操作または手動設定
を防止することができる。
の発明によれば、オート空調制御モード以外のモード、
および前記学習制御モード以外のモード中、オートモー
ド切替手段を手動操作することで、前記オート空調制御
モードに切り替わった時には、現在の空調手段の空調制
御量を、過去のユーザーの手動操作または手動設定が反
映された空調制御量に切り替えると共に、オート作動表
示を行う。また、学習モード切替手段を手動操作するこ
とで、学習制御モードに切り替わった時には、現在の前
記空調手段の空調制御量を、過去のユーザーの手動操作
または手動設定が反映された空調制御量に切り替えると
共に、学習表示およびオート作動表示を行うことによ
り、空調制御中に学習変更される手動操作または手動設
定は、常に最新の学習結果に対して行われるので、ユー
ザーによる無駄な手動操作または手動設定を防止するこ
とができる。また、オートモード切替手段を手動操作す
ることで、現在の学習パターンを確認することができ
る。
の発明によれば、学習制御モード以外のモード中、ユー
ザーが空調手段を手動操作または手動設定した場合に
は、その手動操作または手動設定後の空調手段の空調制
御量が、制御特性に応じて空調手段を自動制御するオー
ト空調制御モードに遷移するか、あるいはその手動操作
または手動設定後の空調制御量が、ほぼ維持される制御
モードに遷移するかを選択可能な手段を設けたことによ
り、空調手段の空調制御量が固定になる従来のマニュア
ルエアコン装置のユーザーにも違和感なく操作可能な学
習オートエアコン装置を提供することができる。
ーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に反映す
る学習制御モード以外のモードに切り替わった時には、
ユーザーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に
反映する学習制御モード以外のモードに切り替わる前ま
でのユーザーの手動操作または手動設定が反映された空
調制御量で自動制御することにより、複数人が乗車して
いる時など、ユーザーの好みに反する空調操作が成され
そうな状況であっても、実際に他のユーザーに手動操作
または手動設定されるまでは、これまでのユーザーの手
動操作または手動設定による空調制御量で空調手段を自
動制御することができる。
ーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に反映す
る学習制御モード中、制御特性に応じて空調手段を自動
制御するオート制御状態を解除した時には、以後の手動
操作後の空調制御量が、ほぼ維持されるモードに遷移す
ることにより、ユーザーが激しい運動を行った後など、
任意の空調制御量でしばらく固定したい時等、空調手段
を手動操作または手動設定(固定)する手動設定手段を
設けることで、ユーザーの使い勝手を向上することがで
きる。
ーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に反映す
る学習制御モードを解除した時には、ユーザーの手動操
作または手動設定を反映していないベース(オリジナル
パターン)の空調制御量で、空調手段を自動制御するモ
ードに遷移することにより、学習制御による効果がどの
くらいあったかを実感でき、学習制御の商品性を向上す
ることができる。
御スイッチを長押しすることにより、手動操作または手
動設定後の空調制御量が、ほぼ維持されるモードに遷移
することで、学習による効果がどのくらいあった実感で
き、学習制御の商品性を向上することができる。また、
請求項14に記載の発明によれば、ユーザーの手動操作
または手動設定の記憶または新しい制御パターンの演算
を、車外の演算装置によって行うことにより、車両に搭
載された車載用コンピュータの演算負荷や記憶媒体の記
憶容量を低減することができる。また、請求項15に記
載の発明によれば、学習感度を設定可能な手段を設けた
ことにより、学習量の規制による誤学習を防止すること
ができる。
憶された基準の制御値に対してどれだけ異なった制御値
まで以後の空調制御に反映可能かを設定可能な手段を設
けたことにより、学習範囲を規制することで誤学習を防
止することができる。また、請求項17に記載の発明に
よれば、学習制御モード時、ユーザー判別手段によっ
て、各ユーザー毎にこれまでの各ユーザーの手動操作ま
たは手動設定を以後の空調制御に反映することにより、
他のユーザーの手動操作または手動設定による誤学習を
防止することができる。
空調ゾーンで独立に空調操作するモードになった時に
は、ユーザーの手動操作または手動設定を以後の空調制
御に反映しない学習制御禁止モードに切り替えることに
より、他のユーザーの手動操作または手動設定による誤
学習を防止することができる。また、請求項19に記載
の発明によれば、複数の空調ゾーンで独立に空調操作す
るモードが解除された時には、ユーザーの手動操作また
は手動設定を以後の空調制御に反映する学習制御モード
に切り替えることにより、ユーザーの操作性を向上する
ことができる。
き図面を参照して説明する。 [第1実施形態の構成]図1ないし図9は本発明の第1
実施形態を示したもので、図1は自動車等の車両に搭載
されたオートエアコン装置の概略構成を示した図であ
る。
ジンを搭載する自動車等の車両の車室内を空調する空調
ユニット1における各空調機器(アクチュエータ)を、
電子制御ユニット(以下エアコンECUと言う)10に
よって電気的に制御することで、オート(またはマニュ
アル)で車室内の空調能力を制御することができるよう
に構成されている。
する空調ダクト2を有している。この空調ダクト2の最
上流側には、内外気切替ドア3が設置されている。この
内外気切替ドア3は、外気導入口4と内気導入口5とが
分かれた部分に配置されて、図示しないサーボモータ等
のアクチュエータにより空調ダクト2に導入する空気の
内気と外気との割合を選択する内外気切替手段である。
式送風機を構成するブロワモータ6、およびこのブロワ
モータ6により回転駆動される遠心式ファン7が設けら
れている。ブロワモータ6および遠心式ファン7は、空
調ダクト2内に空気を吸い込んで空調ダクト2の下流側
に送風するものであり、遠心式ファン7の下流側にエバ
ポレータ8とヒータコア9とが設けられている。
媒蒸発器で、その冷凍サイクルの作動に応じ、遠心式フ
ァン7より送られてきた空気を冷却(冷房)する冷却用
熱交換器である。なお、冷凍サイクルは、図示しないコ
ンプレッサ(冷媒圧縮機)、コンデンサ(冷媒凝縮
器)、レシーバ(受液器)、エキスパンション・バルブ
(膨張弁)等を備えている。また、冷凍サイクルの起動
は、コンプレッサの図示しない電磁クラッチへのオンに
よりエンジンの回転動力がコンプレッサに伝達されるこ
とによって開始される。
内部を循環し、自身を通過する空気を加熱(暖房)する
加熱用熱交換器である。ヒータコア9の上流側には、エ
アミックス(A/M)ドア11が設けられており、A/
Mドア11の開度は図示しないサーボモータ等のアクチ
ュエータにより調節され、これによってヒータコア9を
通過する空気量とヒータコア9を迂回する空気量との割
合が調整され、空調ダクト2の最下流で開口した各吹出
口より車室内に向かって吹き出される空気の吹出温度が
コントロールされる。
(DEF)吹出口12、フェイス(FACE)吹出口1
3およびフット(FOOT)吹出口14が開口してい
る。それらのDEF吹出口12、FACE吹出口13お
よびFOOT吹出口14の上流側には、デフロスタ(D
EF)用のモード切替ドア15、フェイス(FACE)
用のモード切替ドア16およびフット(FOOT)用の
モード切替ドア17がそれぞれ設けられている。
これらの各モード切替ドア15〜17を図示しないサー
ボモータ等のアクチュエータにより駆動することによっ
て、例えばデフロスタ(DEF)モード、フェイス(F
ACE)モード、バイレベル(B/L)モード、フット
(FOOT)モード、フットデフ(F/D)モード等の
各吹出口モードにて吹き出される。
い中央演算処理装置(CPU)、ROM(またはEEP
ROM)、RAM、スタンバイRAM、I/Oポート、
A/D変換回路等の機能を含んで構成される、それ自体
は周知の構造のマイクロコンピュータ21を内蔵してい
る。ここで、遠心式ファン7の送風量(つまりブロワモ
ータ6への印加電圧:ブロワ電圧)は、マイクロコンピ
ュータ21からの出力信号に基づいてブロワモータ6を
駆動するブロワ駆動回路22によって電気的に制御され
るように構成されている。
ッチ(以下IGと記す)オフの場合においても、乗員
(ユーザー)の好みを学習した値を記憶(バックアッ
プ)するためのRAMであり、IGがオフであってもバ
ッテリーからIGを介さずに直接電源が供給される。ま
た、バッテリーより電源が外された状況でも、短時間な
らばマイクロコンピュータ21には電源が供給されるよ
うな図示しないバックアップ用の電源から構成されてい
る。
は、操作部(エアコン操作パネル)23からの出力信号
が入力されるように構成されている。その操作部23
は、図示しない内外気モードを内気循環モードまたは外
気導入モードのうちのいずれかに設定するための手動内
外気切替スイッチ、吹出口モードをDEFモード、FA
CEモード、B/Lモード、FOOTモード、F/Dモ
ードのうちのいずれかに設定するための手動吹出口モー
ド切替スイッチ(DEF、FACE、B/L、FOO
T、F/D)、手動送風量切替スイッチ等から構成され
る。
両の車室内の空調に影響を及ぼす環境条件が、車室内の
空気温度を検出する内気温センサ(内気温度検出手段)
24、車室外の空気温度を検出する外気温センサ(外気
温度検出手段)25、車室内に入射する日射量を検出す
る日射センサ(日射量検出手段)26、図示しないエバ
後温度センサよりそれぞれのレベル変換回路28を介し
て入力され、これらはマイクロコンピュータ21におい
てA/D変換され環境条件が読み込まれる。
を所望の温度に設定するための温度設定スイッチ(温度
設定手段)27より入力され、レベル変換回路28でレ
ベル変換され、マイクロコンピュータ21に入力され
る。また、操作部23には、乗員により車室内に吹き出
す空気の風量の手動設定が可能な空調操作スイッチ(手
動設定手段)としての風量アップスイッチと風量ダウン
スイッチ(いずれも図示せず)が設けられている。その
風量アップスイッチは、1回押される毎にブロワ電圧
(ブロワモータ6への印加電圧)を1レベル(0.25
V)上げる信号をマイクロコンピュータ21の入力回路
に出力し、風量ダウンスイッチは、1回押される毎にブ
ロワ電圧(ブロワモータ6への印加電圧)を1レベル
(0.25V)下げる信号をマイクロコンピュータ21
の入力回路に出力する。
ュアル操作)を制御特性中に反映する学習モードの実施
または解除を指令するためのプッシュ式学習スイッチ装
置が設けられている。この学習スイッチ装置は、図2
(a)に示したように、車室内のエアコン操作パネルの
うち運転者(ドライバー)が操作し易くまた目視し易い
位置に配設されており、押しボタンスイッチ(押圧ノ
ブ:以下学習スイッチと言う)31、および点灯または
消灯することで学習モード状態か学習モード解除状態か
を知らせる発光ダイオード(LED)等よりなる学習モ
ードインジケータ32等から構成されている。
場合であるとか、車両がトラックの後方で運転されてい
るような場合には、学習変更を禁止したい。この場合に
は、学習スイッチ31を3秒間長押しすると学習変更を
禁止することができる。このときのモードを学習禁止モ
ード1と呼ぶ。学習禁止モード1になった時には、学習
モードインジケータ32が消灯(OFF)し、『学習禁
止モード1にします』といった音声によって乗員に報知
する。また、学習禁止モード1になった後に再び学習モ
ードに戻したい場合には、もう一度学習スイッチ31を
3秒間長押しするか、イグニッションスイッチ(IG)
を一度オフし、その後再びオンすることで学習モードに
戻すことができる。このとき、学習モードインジケータ
32が点灯(ON)する。
合にも、学習変更を禁止したい。この場合には、学習ス
イッチ31を3〜10秒間長押しすると学習変更を禁止
することができる。このときのモードを学習禁止モード
2と呼ぶ。学習禁止モード2になった時には、学習モー
ドインジケータ32が消灯(OFF)し、『学習禁止モ
ード2にします』といった音声によって乗員に報知す
る。また、学習禁止モード2になった後に再び学習モー
ドに戻したい場合には、もう一度学習スイッチ31を3
〜10秒間長押しする。このとき、学習モードインジケ
ータ32が点灯(ON)する。なお、学習禁止モード2
の場合には、IGを一度オフし、その後再びオンしても
学習モードに戻らないように構成されている。
ード1、2の他に、工場出荷モードを設けている。学習
変更した後のブロワ電圧特性が初期の特性(オリジナル
パターン)よりも悪くなってしまった場合、あるいは車
両を中古で買ったときのように車両の所有者が変わった
場合は、工場出荷モードにすることによってブロワ電圧
特性を初期の特性に戻すことができる。本実施形態で
は、学習スイッチ31を10秒間以上長押しすることに
よって工場出荷モードに変更することができる。この工
場出荷モードになったときは学習モードインジケータ3
2が消灯(OFF)し、『工場出荷モードにします』と
いった音声によって乗員に報知する。また、工場出荷モ
ードから学習モードへ戻す場合には、再び学習スイッチ
31を10秒間以上長押しすれば良い。
御特性に基づいて空調ユニット1の各アクチュエータを
自動コントロールするオート制御を設定するためのプッ
シュ式オート(AUTO)スイッチ装置が設けられてい
る。このオートスイッチ装置は、図2(b)に示したよ
うに、車室内のエアコン操作パネルに配設されており、
押しボタンスイッチ(以下オートスイッチと言う)3
3、および点灯または消灯することで現在の空調状態が
オート制御状態かマニュアル制御状態かを知らせる発光
ダイオード(LED)等よりなるオートインジケータ3
4等から構成されている。
すと、予め定められた制御特性(例えば風量特性)に基
づく(例えば風量)オート(自動制御)モードを実施
(ON)し、且つオートインジケータ34が点灯(O
N)し、他のマニュアル操作スイッチを乗員が操作する
と、乗員の指示に応じたマニュアル(手動制御)モード
を実施するために(例えば風量)オートモードを解除
(OFF)し、且つオートインジケータ34も消灯(O
FF)する。また、オートスイッチ33を再び押すと、
(例えば風量)オートモードが再び実施(ON)され、
且つオートインジケータ34が再点灯(ON)する。な
お、オートモードの解除は、乗員が操作した風量切替ス
イッチ(風量アップスイッチと風量ダウンスイッチ)で
あれば風量オートモードのみ解除され、その他の内外気
モード、吹出温度、吹出口モードの各オートモードはそ
のまま維持されるようにしても良い。
形態のオートエアコン装置の制御方法を図1ないし図6
に基づいて簡単に説明する。ここで、図3は本実施形態
の基本的な制御プログラム(ソフトウェア)を示したフ
ローチャートであり、図3のフローチャートを以下に説
明する。
共にステップ100にて制御を開始し、ステップ110
に進み、各種変換、フラグ等の初期値を設定する(初期
設定手段)。次のステップ150では、内気温センサ2
4、外気温センサ25、日射センサ26およびエバ後温
度センサからのセンサ信号により環境条件を入力し、操
作部23および温度設定スイッチ27より各手動操作ス
イッチの状態を入力する。また、前述した学習スイッチ
31およびオートスイッチ33からの信号も入力する。
で入力した環境条件より車室内に吹き出す空気の目標吹
出温度(TAO)を下記の数1の式に従って演算する
(目標吹出温度決定手段)。
数、Cは定数であり、TSETは温度設定スイッチ27
によって設定される車室内の設定温度で、TRは内気温
センサ24によって検出された車室内の空気温度(内気
温度:以下内気温と言う)で、TAMは外気温センサ2
5によって検出された車室外の空気温度(外気温度:以
下外気温と言う)で、TSは日射センサ26によって検
出された車室内の日射量である。
制御モード(以下オートモードと略す)時には、TAO
に対してA/Mドア11の開度が演算され、この開度と
なるようにA/Mドア11を制御し、各吹出口12〜1
4から車室内へ吹き出される空気の吹出温度をコントロ
ールする。
ド時には、遠心式ファン7の送風量(ブロワ風量)を演
算し、ブロワ駆動回路22を介してブロワモータ6に接
続された遠心式ファン7を回転させ、車室内へ吹き出さ
れる送風量を制御する。しかし、乗員が望む送風量には
個人差があり一律に決めることは難しい。そこで、本実
施形態では、乗員の手動操作または手動設定を記憶しそ
の乗員の手動操作または手動設定を以後の風量制御に反
映する学習制御モード(以下学習モードと略す)時に、
乗員の好みの送風量を乗員のマニュアル操作時に学習変
更し、乗員の好みを反映した送風(風量、ブロワ電圧)
特性になるようにしたものである。この学習モードにつ
いては、後で詳細に説明する。
時には、内外気切替ドア3による内外気の導入割合を例
えばTAOに応じた導入割合となるように演算する。つ
まり、内外気モードを内気循環モードまたは外気導入モ
ードまたは内外気導入モードのうちのいずれかに決定す
る。そして、決定した内外気モードとなるように内外気
切替ドア3を制御する。なお、内外気モードが手動(マ
ニュアル操作)で選択されている場合には、選択された
内外気モードになるように内外気切替ドア3を制御す
る。また、乗員の好みの内外気モードを乗員のマニュア
ル操作時に学習し、乗員の好みを反映した内外気特性に
なるようにしても良い。
時には、吹出口モードの状態を例えばTAOに応じた状
態となるように演算する。つまり、吹出口モードをFA
CEモードまたはB/LモードまたはFOOTモードま
たはF/DモードまたはDEFモードのうちのいずれか
に決定する。そして、決定した吹出口モードとなるよう
に各モード切替ドア15〜17を制御する。なお、吹出
口モードが手動(マニュアル操作)で選択されている場
合には、選択された吹出口モードになるように各モード
切替ドア15〜17を制御する。また、乗員の好みの吹
出口モードを乗員のマニュアル操作時に学習し、乗員の
好みを反映した吹出口特性になるようにしても良い。
時には、図示しないコンプレッサの制御を行う。例えば
エバ後温度センサによって検出したエバ後温度(エバポ
レータ8の下流直後の空気温度またはエバポレータ8の
フィン温度:TE)が3℃以下に低下したらコンプレッ
サの電磁クラッチをOFFし、前述のエバ後温度(T
E)が4℃以上に上昇したら電磁クラッチをONするよ
うに制御する。
プ150に戻って再び各種信号を読み込み、それにより
ステップ200でTAOを演算し、以下このTAOとス
テップ150により読み込まれた操作スイッチの状態に
よってステップ300、400、500、600、70
0により車室内の空調能力の制御が繰り返される。
モータ6への印加電圧を吹出口モードに応じて電気的に
制御するブロワ電圧制御方法を図1ないし図8に基づい
て簡単に説明する。ここで、図4ないし図6はブロワ電
圧制御ステップの詳細を示したフローチャートであり、
このブロワ風量制御を以下に説明する。
モードが、FACE吹出口13から空調風(主に冷風)
が乗員の頭胸部に向けて吹き出されるFACEモードで
あるか否かを判定する。そして、現在の吹出口モードが
FACEモードであればステップ411へ進み、ブロワ
風量が手動で操作されたか否かを判定する。この判定結
果がYESの場合、つまりブロワ風量が手動で操作され
た場合には、ステップ412へ進み、FACEモード時
のブロワ電圧算出マップ(図7(a)参照)を変更し、
ステップ413へ進み、ブロワ電圧VFを算出する。次
に、ステップ460へ進み、ブロワ電圧VFを出力し、
ステップ500へ進む。
モードが、FACE吹出口13から空調風(主に冷風)
が乗員の頭胸部に向けて吹き出され、且つFOOT吹出
口14から空調風(主に温風)が乗員の足元部に向けて
吹き出されるB/Lモードであるか否かを判定する。そ
して、現在の吹出口モードがB/Lモードであればステ
ップ421へ進み、ブロワ風量が手動で操作されたか否
かを判定する。この判定結果がYESの場合、つまりブ
ロワ風量が手動で操作された場合には、ステップ422
へ進み、B/Lモード時のブロワ電圧算出マップ(図7
(b)参照)を変更し、ステップ423へ進み、ブロワ
電圧VFを算出する。次に、ステップ460へ進み、ブ
ロワ電圧VFを出力し、ステップ500へ進む。
モードが、FOOT吹出口14から空調風(主に温風)
が乗員の足元部に向けて吹き出されるFOOTモードで
あるか否かを判定する。そして、現在の吹出口モードが
FOOTモードであればステップ431へ進み、ブロワ
風量が手動で操作されたか否かを判定する。この判定結
果がYESの場合、つまりブロワ風量が手動で操作され
た場合には、ステップ432へ進み、FOOTモード時
のブロワ電圧算出マップ(図7(c)参照)を変更し、
ステップ433へ進み、ブロワ電圧VFを算出する。次
に、ステップ460へ進み、ブロワ電圧VFを出力し、
ステップ500へ進む。
モードが、DEF吹出口12から空調風(主に温風)が
フロントウインドウの内面に向けて吹き出され、且つF
OOT吹出口14から空調風(主に温風)が乗員の足元
部に向けて吹き出されるF/Dモードであるか否かを判
定する。そして、現在の吹出口モードがF/Dモードで
あればステップ441へ進み、ブロワ風量が手動で操作
されたか否かを判定する。この判定結果がYESの場
合、つまりブロワ風量が手動で操作された場合には、ス
テップ442へ進み、F/Dモード時のブロワ電圧算出
マップ(図7(d)参照)を変更し、ステップ443へ
進み、ブロワ電圧VFを算出する。次に、ステップ46
0へ進み、ブロワ電圧VFを出力し、ステップ500へ
進む。
ード判定から吹出口モードは、DEF吹出口12から空
調風(主に温風)がフロントウインドウの内面に向けて
吹き出されるDEFモードであるので、ブロワ風量が手
動で操作されたか否かを判定する。この判定結果がYE
Sの場合、つまりブロワ風量が手動で操作された場合に
は、ステップ452へ進み、DEFモード時のブロワ電
圧算出マップ(図7(e)参照)を変更し、ステップ4
53へ進み、ブロワ電圧VFを算出する。次に、ステッ
プ460へ進み、ブロワ電圧VFを出力し、ステップ5
00へ進む。
更制御方法を簡単に説明する。オートモード中(つまり
オートインジケータ34が点灯(ON)中)で、且つ学
習モード中(つまり学習モードインジケータ32が点灯
(ON)中)の場合に、乗員がブロワ風量を手動操作
(設定)すると、オートインジケータ34が消灯(OF
F)し、その乗員の所望するブロワ風量(ブロワ電圧V
F)となるようにブロワモータ6の印加電圧を制御す
る。そして、乗員の手動操作が終了してから3〜5秒間
が経過したら、手動操作に応じてブロワ電圧特性を学習
変更しても良いかどうかを乗員へ報知するために、学習
モードインジケータ32を点滅させるのと同時にブザー
音を鳴らす。
変更を禁止したい場合には、乗員への報知が開始されて
から2秒以内に乗員が学習スイッチ31を押すことによ
って上記の学習変更を禁止することができる。また、乗
員への報知が開始されてから2秒を越えてから学習スイ
ッチ31を押した場合には、後述するようにブロワ電圧
マップのブロワ電圧特性は学習変更される。以上によ
り、乗員がブロワ風量を自分の好みの風量に手動設定し
た場合には、手動設定完了後所定時間(例えば5秒間)
経過後にオートモード時のブロワ電圧特性を乗員の好み
を反映した特性に変更することができる。
性の学習変更方法(学習制御方法)は、どのようなもの
でも良いが、例えば次のような方法で行う。学習制御方
法について図8に基づいて説明する。出荷時の特性は、
図8のオリジナルパターンで表される。今、乗員によっ
て1回目の操作が行われた時を考える。乗員が図8
(a)のようにブロワ風量(ブロワ電圧)を下げると、
操作点1を通るようにオリジナルパターンの傾斜の部分
を平行移動させる。この操作を学習した以後のブロワ電
圧(風量)特性は図8(a)の太い実線のようになる。
(b)のようにブロワ風量(ブロワ電圧)を下げたとす
る)が行われると、1回目の学習パターンを操作点1、
操作点2を通るように傾きを変更する。この操作を学習
した以後のブロワ電圧(風量)特性は図8(b)の太い
実線のようになる。
(c)のようにブロワ風量(ブロワ電圧)を下げたとす
る)が行われると、2回目の学習パターンを操作点1、
操作点2、操作点3を最小2乗近似する傾きに変更す
る。この操作を学習した以後のブロワ電圧(風量)特性
は図8(c)の太い実線のようになる。なお、3回以上
の操作に対しては、各操作点を最小2乗近似する傾きを
求める。
ドから学習モードへの空調モード切替制御方法を図1な
いし図9に基づいて簡単に説明する。ここで、図9は学
習モード以外のモードから学習モードへの空調モード切
替制御の概略を示したフローチャートであり、この空調
モード切替制御を以下に説明する。
に乗り込み車室内空調をオートモードで開始した場合、
この乗員は普段よりも涼し目の吹出温度を好み、また、
普段よりも多めのブロワ風量を好む。このため、過去の
手動操作により学習変更したブロワ電圧特性に応じたブ
ロワ風量では乗員は満足しないため、自分が満足できる
ような吹出温度、ブロワ風量となるように手動で変更す
る。しかし、このような状態で行った手動操作に応じて
ブロワ電圧特性を学習変更してしまうと、当然このブロ
ワ電圧特性は乗員が普段の状態である時に好む特性とは
異なったものに変更されてしまうので、この手動操作に
応じた学習変更を禁止するために、学習スイッチ31を
3秒間長押しすることによって上記の学習禁止モード1
に変更し、学習モードインジケータ32を消灯(OF
F)させた後に、乗員は手動操作によりブロワ風量を変
更するものである。
ップS11において、何らかの理由によって上述したよ
うに学習スイッチ31を3秒間長押して学習モードを解
除したか否かを判定する。次に、学習モード以外のモー
ド(学習禁止モード1等)の場合には、ステップS12
において、ブロワ風量を手動操作したか否かを判定す
る。すなわち、乗員が風量アップスイッチを1回以上押
して、ブロワモータ6に印加するブロワ電圧を1レベル
(0.25V)以上上げたか否かを判定する。あるい
は、乗員が風量ダウンスイッチを1回以上押して、ブロ
ワ電圧を1レベル(0.25V)以上下げか否かを判定
する。
には、ステップS13において、風量マニュアルモード
となり、オートインジケータ34も消灯(OFF)す
る。次に、ステップS14において、乗員の所望するブ
ロワ風量に変更する。つまり、その乗員の所望するブロ
ワ風量(ブロワ電圧VF)となるようにブロワモータ6
の印加電圧を制御する。そして、ステップS15におい
て、ブロワ風量が乗員の好みの風量となり、乗員が普段
の状態に戻り、過去の手動操作により学習変更したブロ
ワ電圧特性に応じたブロワ風量を望むようになったか否
かを判定する。つまり、乗員が学習スイッチ31を3秒
間長押して学習モードに戻したか否かを判定する。次
に、乗員が学習モードに戻した場合には、ステップS1
6において、過去の手動操作により学習変更したブロワ
電圧特性に応じた風量オートモードに切り替えると共
に、オートインジケータ34を点灯(ON)する。
ン装置は、学習モード以外のモード(例えば学習禁止モ
ード1等)から学習スイッチ31を長押しして学習モー
ドに戻す時に、オートスイッチ33を押すことなく、空
調制御モードが現在の学習パターン(つまり過去の手動
操作により学習変更したブロワ電圧特性に応じた風量オ
ートモード)にジャンプする。これにより、過去の手動
操作に応じたブロワ電圧特性の学習変更の結果を反映し
たい時、従来のようにオートスイッチを押す必要がなく
なり、乗員の煩わしさを解消することができる。また、
学習される乗員の手動操作は、常に最新の学習結果に対
して行われる(学習パターンが乗員の好みに合っていな
い場合にのみ行われる)ことになり、乗員による無駄な
手動操作を防止することができるので、車両を運転して
いる際に車両の前方への注意がおろそかになることはな
く、安全運転への寄与が多くなる。
発明の第2実施形態を示したもので、図10ないし図1
2はブロワ電圧制御ステップの詳細を示したフローチャ
ートである。
Fモードが必要な場合には、ブロワ風量がHIレベルに
固定されていれば、ブロワ風量を手動操作する可能性は
少ないので、図4のフローチャートのうちステップ45
1およびステップ452を廃止するようにしても良い。
発明の第3実施形態を示したもので、図13(a)は学
習オートスイッチ装置を示した図で、図14は学習モー
ド以外のモードから学習モードへの空調モード切替制御
の概略を示したフローチャートである。
(マニュアル操作)を制御特性中に反映する学習オート
モードの実施または解除を指令するためのプッシュ式学
習オートスイッチ装置が設けられている。この学習オー
トスイッチ装置は、図13(a)に示したように、車室
内のエアコン操作パネルのうち運転者(ドライバー)が
操作し易くまた目視し易い位置に配設されており、押し
ボタンスイッチ(押圧ノブ:以下学習オートスイッチと
言う)35、および点灯または消灯することで学習オー
トモードか学習モードを禁止する学習モード以外のモー
ドかを知らせる発光ダイオード(LED)等よりなる学
習オートインジケータ36等から構成されている。
において、何らかの理由によって上述したように学習ス
イッチ31を3秒間長押して学習モードを解除したか否
かを判定する。次に、学習モード以外のモード(学習禁
止モード1等)の場合には、ステップS22において、
学習オートインジケータ36を消灯(OFF)する。次
に、ステップS23において、ブロワ風量を手動操作し
たか否かを判定する。つまり、図示しない風量アップス
イッチまたは風量ダウンスイッチを手動操作したか否か
を判定する。
には、ステップS24において、風量マニュアルモード
となる。次に、ステップS25において、乗員の所望す
るブロワ風量に変更する。つまり、その乗員の所望する
ブロワ風量(ブロワ電圧VF)となるようにブロワモー
タ6の印加電圧を制御する。そして、ステップS26に
おいて、ブロワ風量が乗員の好みの風量となり、乗員が
普段の状態に戻り、過去の手動操作により学習変更した
ブロワ電圧特性に応じたブロワ風量を望むようになった
か否かを判定する。つまり、乗員が学習スイッチ31を
3秒間長押して学習モードに戻したか否かを判定する。
次に、乗員が学習モードに戻した場合には、ステップS
27において、過去の手動操作により学習変更したブロ
ワ電圧特性に応じた風量オートモードに切り替えると共
に、学習オートインジケータ36を点灯(ON)する。
装置においては、学習モード以外のモード(例えば学習
禁止モード1等)から学習スイッチ31を長押しして学
習モードに戻す時に、オートスイッチ33を押すことな
く、空調制御モードが現在の学習パターン(つまり過去
の手動操作により学習変更したブロワ電圧特性に応じた
風量オートモード)にジャンプする。これにより、過去
の手動操作に応じたブロワ電圧特性の学習変更の結果を
反映したい時、従来のようにオートスイッチを押す必要
がなくなり、乗員の煩わしさを解消することができる。
最新の学習結果に対して行われる(学習パターンが乗員
の好みに合っていない場合にのみ行われる)ことにな
り、乗員による無駄な手動操作を防止することができる
ので、車両を運転している際に車両の前方への注意がお
ろそかになることはなく、安全運転への寄与が多くな
る。さらに、本実施形態では、図13(b)に示したオ
ートスイッチ33を廃止できることにより、部品点数を
軽減でき、コストダウンになると共に、学習オートモー
ドをOFFからONする際の乗員による手動操作が簡略
化され、乗員の使い勝手を更に向上することができる。
施形態を示したもので、図15は学習モード以外のモー
ドから学習モードへの空調モード切替制御の概略を示し
たフローチャートである。
において、何らかの理由によって上述したように学習ス
イッチ31を3秒間長押して学習モードを解除したか否
かを判定する。次に、学習モード以外のモード(学習禁
止モード1等)の場合には、ステップS32において、
ブロワ風量を手動操作したか否かを判定する。つまり、
図示しない風量アップスイッチまたは風量ダウンスイッ
チを手動操作したか否かを判定する。
には、ステップS33において、オートインジケータ3
4の点灯(ON)を継続する。次に、ステップS34に
おいて、図8に示したように、ブロワ電圧特性マップ
(風量マップ)を(仮)変更する。そして、ステップS
35において、乗員が学習スイッチ31を3秒間長押し
て学習モードに戻したか否かを判定する。次に、乗員が
学習モードに戻した場合には、ステップS36におい
て、ブロワ電圧特性マップ(風量マップ)をS31以前
のパターンに戻す。
ン装置においては、学習モード以外のモード(例えば学
習禁止モード1等)から学習スイッチ31を長押しして
学習モードに戻される時に、ブロワ風量操作後も風量マ
ニュアルモードではなく、風量オートモードで制御され
るため、熱負荷の変化に応じてブロワ風量は増減するこ
とになり、乗員の快適性の許容範囲を外れ難くなる。こ
れにより、車両を運転している時に、乗員の手動操作を
記憶し以後の空調制御に乗員の手動操作を反映させる学
習制御に戻す手動操作を行う必要がなくなり、乗員の使
い勝手を向上することができる。
を、遠心式送風機のブロワモータ6への印加電圧(ブロ
ワ電圧、ブロワ風量)を乗員(ユーザー)が手動操作
(マニュアル操作)してブロワ電圧(風量)特性を学習
変更する場合に適用した例を説明したが、本発明はこれ
に限らず、乗員の指示(手動操作または手動設定)によ
り内外気特性または吹出温度特性または吹出口モード特
性等の制御特性を学習変更する場合にも適用しても良
い。
ションスイッチ(IG)のオフ時にも記憶するためのス
タンバイRAMを用いたが、スタンバイRAMを用いず
に、EPROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ等
の不揮発性メモリのような他の記憶媒体を用いても良
い。この場合にも、IGのオフ時にバッテリーからの電
源の供給が停止しても学習した内容は保存される。
ード)または学習オートモードと学習モードを禁止する
学習モード以外のモード(学習禁止モード1、学習禁止
モード2、工場出荷モード)との切り替えをエアコン操
作パネルに設置した学習スイッチ31または学習オート
スイッチ35によって行う例を説明したが、学習モード
(学習制御モード)または学習オートモードと学習モー
ドを禁止する学習モード以外のモード(学習禁止モード
1、学習禁止モード2、工場出荷モード)との切り替え
をエアコン操作パネルの画面上のパネルスイッチや、ナ
ビゲーションシステムの画面上のタッチスイッチや、乗
員(ユーザー)の音声によって行うようにしても良い。
操作をエアコン操作パネルに設置した空調操作スイッチ
である風量アップスイッチと風量ダウンスイッチによっ
て行う例を説明したが、エアコン操作パネルの画面上の
パネルスイッチや、ナビゲーションシステムの画面上の
タッチスイッチや、乗員(ユーザー)の音声によって行
うようにしても良い。
1実施形態)。
(b)はオートスイッチ装置を示した概略図である(第
1実施形態)。
トである(第1実施形態)。
チャートである(第1実施形態)。
細を示したフローチャートである(第1実施形態)。
細を示したフローチャートである(第1実施形態)。
温度に対するブロワ電圧特性のオリジナルパターンを示
した特性図である(第1実施形態)。
ワ電圧特性の学習後パターンを示した特性図である(第
1実施形態)。
調モード切替制御の概略を示したフローチャートである
(第1実施形態)。
ーチャートである(第2実施形態)。
詳細を示したフローチャートである(第2実施形態)。
詳細を示したフローチャートである(第2実施形態)。
略図で、(b)は廃止することが可能なオートスイッチ
装置を示した概略図である(第3実施形態)。
空調モード切替制御の概略を示したフローチャートであ
る(第3実施形態)。
空調モード切替制御の概略を示したフローチャートであ
る(第4実施形態)。
段) 6 ブロワモータ(空調手段のアクチュエータ、風量可
変手段) 7 遠心式ファン(空調手段) 8 エバポレータ(空調手段) 9 ヒータコア(空調手段) 10 エアコンECU(自動制御手段) 11 A/Mドア(空調手段、吹出温度可変手段) 15 モード切替ドア(空調手段、吹出口モード可変手
段) 16 モード切替ドア(空調手段、吹出口モード可変手
段) 17 モード切替ドア(空調手段、吹出口モード可変手
段) 21 マイクロコンピュータ(制御特性記憶手段、制御
特性変更手段) 23 操作部(手動設定手段) 31 学習スイッチ 32 学習モードインジケータ 33 オートスイッチ 34 オートインジケータ
Claims (19)
- 【請求項1】(a)車室内の空調状態を調節する空調手
段と、 (b)この空調手段の制御特性を記憶する制御特性記憶
手段と、 (c)この制御特性記憶手段に記憶されている前記制御
特性に応じて前記空調手段を自動制御する自動制御手段
と、 (d)ユーザーが前記空調手段を手動操作または手動設
定する手動設定手段と、 (e)前記空調手段が前記制御特性に応じて自動制御さ
れている時、前記ユーザーが前記空調手段を手動操作ま
たは手動設定した場合に、前記ユーザーの手動操作また
は手動設定による空調制御量を記憶し、且つ前記ユーザ
ーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に反映す
るために、前記空調制御量に応じて前記制御特性を学習
変更する制御特性変更手段とを備え、 前記自動制御手段は、前記手動操作または手動設定を以
後の空調制御に反映する学習制御モードと前記学習制御
モード以外のモードとを切り替える学習モード切替手段
を有し、 前記学習制御モードに切り替わった時には、現在の前記
空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの手動操
作または手動設定が反映された空調制御量に切り替える
ことを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の車両用空調装置に適用さ
れるソフトウェアまたは制御プログラムであって、 前記学習制御モードに切り替わった時には、現在の前記
空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの手動操
作または手動設定が反映された空調制御量に切り替える
ことを特徴とするソフトウェアまたは制御プログラム。 - 【請求項3】請求項1に記載の車両用空調装置に適用さ
れる空調制御方法であって、 前記学習制御モードに切り替わった時には、現在の前記
空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの手動操
作または手動設定が反映された空調制御量に切り替える
ことを特徴とする空調制御方法。 - 【請求項4】(a)車室内の空調状態を調節する空調手
段と、 (b)この空調手段の制御特性を記憶する制御特性記憶
手段と、 (c)この制御特性記憶手段に記憶されている前記制御
特性に応じて前記空調手段を自動制御する自動制御手段
と、 (d)ユーザーが前記空調手段を手動操作または手動設
定する手動設定手段と、 (e)前記空調手段が前記制御特性に応じて自動制御さ
れている時、前記ユーザーが前記空調手段を手動操作ま
たは手動設定した場合に、前記ユーザーの手動操作また
は手動設定による空調制御量を記憶し、且つ前記ユーザ
ーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に反映す
るために、前記空調制御量に応じて前記制御特性を学習
変更する制御特性変更手段とを備え、 前記自動制御手段は、前記手動操作または手動設定を以
後の空調制御に反映する学習制御モードと前記学習制御
モード以外のモードとを切り替える学習モード切替手
段、 および前記制御特性に応じて前記空調手段を自動制御す
るオート空調制御モードと前記オート空調制御モード以
外のモードとを切り替えるオートモード切替手段を有
し、 前記オート空調制御モード以外のモード、および前記学
習制御モード以外のモード中、 前記オート空調制御モードに切り替わった時には、現在
の前記空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの
手動操作または手動設定が反映された空調制御量に切り
替えると共に、オート作動表示を行い、 前記学習制御モードに切り替わった時には、現在の前記
空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの手動操
作または手動設定が反映された空調制御量に切り替える
と共に、学習表示およびオート作動表示を行うことを特
徴とする車両用空調装置。 - 【請求項5】請求項4に記載の車両用空調装置に適用さ
れるソフトウェアまたは制御プログラムであって、 前記オート空調制御モード以外のモード、および前記学
習制御モード以外のモード中、 前記オート空調制御モードに切り替わった時には、現在
の前記空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの
手動操作または手動設定が反映された空調制御量に切り
替えると共に、オート作動表示を行い、 前記学習制御モードに切り替わった時には、現在の前記
空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの手動操
作または手動設定が反映された空調制御量に切り替える
と共に、学習表示およびオート作動表示を行うことを特
徴とするソフトウェアまたは制御プログラム。 - 【請求項6】請求項4に記載の車両用空調装置に適用さ
れる空調制御方法であって、 前記オート空調制御モード以外のモード、および前記学
習制御モード以外のモード中、 前記オート空調制御モードに切り替わった時には、現在
の前記空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの
手動操作または手動設定が反映された空調制御量に切り
替えると共に、オート作動表示を行い、 前記学習制御モードに切り替わった時には、現在の前記
空調手段の空調制御量を、過去の前記ユーザーの手動操
作または手動設定が反映された空調制御量に切り替える
と共に、学習表示およびオート作動表示を行うことを特
徴とする空調制御方法。 - 【請求項7】(a)車室内の空調状態を調節する空調手
段と、 (b)この空調手段の制御特性を記憶する制御特性記憶
手段と、 (c)この制御特性記憶手段に記憶されている前記制御
特性に応じて前記空調手段を自動制御する自動制御手段
と、 (d)ユーザーが前記空調手段を手動操作または手動設
定する手動設定手段と、 (e)前記空調手段が前記制御特性に応じて自動制御さ
れている時、前記ユーザーが前記空調手段を手動操作ま
たは手動設定した場合に、前記ユーザーの手動操作また
は手動設定による空調制御量を記憶し、且つ前記ユーザ
ーの手動操作または手動設定を以後の空調制御に反映す
るために、前記空調制御量に応じて前記制御特性を学習
変更する制御特性変更手段とを備え、 前記自動制御手段は、前記手動操作または手動設定を以
後の空調制御に反映する学習制御モードと前記学習制御
モード以外のモードとを切り替える学習モード切替手段
を有し、 前記学習制御モード以外のモード中、前記ユーザーが前
記空調手段を手動操作または手動設定した場合には、そ
の手動操作または手動設定後の前記空調手段の空調制御
量が、前記制御特性に応じて前記空調手段を自動制御す
るオート空調制御モードに遷移するか、あるいはその手
動操作または手動設定後の空調制御量が、ほぼ維持され
る制御モードに遷移するかを選択可能な手段を設けたこ
とを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項8】請求項7に記載の車両用空調装置に適用さ
れるソフトウェアまたは制御プログラムであって、 前記学習制御モード以外のモード中、前記ユーザーが前
記空調手段を手動操作または手動設定した場合には、手
動操作または手動設定後の前記空調手段の空調制御量
が、前記制御特性に応じて前記空調手段を自動制御する
オート空調制御モードに遷移するか、あるいは手動操作
または手動設定後の空調制御量が、ほぼ維持される制御
モードに遷移するかを選択可能としたことを特徴とする
ソフトウェアまたは制御プログラム。 - 【請求項9】請求項7に記載の車両用空調装置に適用さ
れる空調制御方法であって、 前記学習制御モード以外のモード中、前記ユーザーが前
記空調手段を手動操作または手動設定した場合には、手
動操作または手動設定後の前記空調手段の空調制御量
が、前記制御特性に応じて前記空調手段を自動制御する
オート空調制御モードに遷移するか、あるいは手動操作
または手動設定後の空調制御量が、ほぼ維持される制御
モードに遷移するかを選択可能としたことを特徴とする
空調制御方法。 - 【請求項10】請求項1に記載の車両用空調装置におい
て、 前記自動制御手段は、前記学習制御モード以外のモード
に切り替わった時には、 前記学習制御モード以外のモードに切り替わる前までの
前記ユーザーの手動操作または手動設定が反映された空
調制御量で自動制御することを特徴とする車両用空調装
置。 - 【請求項11】請求項1または請求項7に記載の車両用
空調装置において、 前記自動制御手段は、前記学習制御モード中、 前記制御特性に応じて前記空調手段を自動制御するオー
ト制御状態を解除した時には、以後の手動操作後の空調
制御量が、ほぼ維持されるモードに遷移することを特徴
とする車両用空調装置。 - 【請求項12】請求項4に記載の車両用空調装置におい
て、 前記自動制御手段は、前記学習制御モードを解除した時
には、 前記ユーザーの手動操作または手動設定を反映していな
いベースの空調制御量で、前記空調手段を自動制御する
モードに遷移することを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項13】請求項1ないし請求項12のうちいずれ
かに記載の車両用空調装置において、 前記自動制御手段は、空調制御スイッチを長押しするこ
とにより、 手動操作前または手動操作後の空調制御量が、ほぼ維持
されるモードに遷移することを特徴とする車両用空調装
置。 - 【請求項14】請求項1ないし請求項13のうちいずれ
かに記載の車両用空調装置において、 前記ユーザーの手動操作または手動設定の記憶または新
しい制御パターンの演算を、車外の演算装置によって行
うことを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項15】請求項1ないし請求項14のうちいずれ
かに記載の車両用空調装置において、 学習感度を設定可能な手段を設けたことを特徴とする車
両用空調装置。 - 【請求項16】請求項1ないし請求項15のうちいずれ
かに記載の車両用空調装置において、 予め記憶された基準の制御値に対してどれだけ異なった
制御値まで前記以後の空調制御に反映可能かを設定可能
な手段を設けたことを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項17】請求項1ないし請求項16のうちいずれ
かに記載の車両用空調装置において、 前記学習制御モード時、ユーザー判別手段によって各ユ
ーザー毎にこれまでの各ユーザーの手動操作または手動
設定が空調制御に反映されることを特徴とする車両用空
調装置。 - 【請求項18】請求項1ないし請求項17のうちいずれ
かに記載の車両用空調装置において、 前記空調手段は、複数の空調ゾーンで独立に空調操作可
能で、且つ少なくとも1つ以上の制御対象を、前記複数
の空調ゾーンで共有している空調ユニットを備え、 前記複数の空調ゾーンで独立に空調操作するモードにな
った時には、 前記ユーザーの手動操作または手動設定を以後の空調制
御に反映しない学習制御禁止モードに切り替えることを
特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項19】請求項18に記載の車両用空調装置にお
いて、 前記複数の空調ゾーンで独立に空調操作するモードが解
除された時には、 前記学習制御モードに切り替えることを特徴とする車両
用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001308949A JP3832302B2 (ja) | 2001-10-04 | 2001-10-04 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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