JP2003112311A - 成形体表面の模様形成方法 - Google Patents

成形体表面の模様形成方法

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JP2003112311A
JP2003112311A JP2002220050A JP2002220050A JP2003112311A JP 2003112311 A JP2003112311 A JP 2003112311A JP 2002220050 A JP2002220050 A JP 2002220050A JP 2002220050 A JP2002220050 A JP 2002220050A JP 2003112311 A JP2003112311 A JP 2003112311A
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Nobuyoshi Yukihira
信義 行平
Toshihiro Taniguchi
智弘 谷口
Tetsuo Oike
哲郎 尾池
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TAGAWA SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体の表面に手軽かつ安価に模様を形成す
ること。 【解決手段】 本発明では、無機質結合材の水溶液に顔
料を添加して着色体を生成し、同着色体を基盤の裏面に
塗布することによって基盤の裏面に模様を描画し、その
後、基盤の裏面に粉末状の無機質結合材を載置し、基盤
とともに粉末状の無機質結合材を加圧して成形し、その
後、基盤と成形体とを分離することによって成形体の表
面に模様を形成することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形体表面の模様
形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、成形体の表面に模様を形成す
るには、成形体の表面に釉薬材料で模様を直接的に描写
し、その後に成形体を焼成したり、或いは、成形体の表
面に模様を付した転写紙を転写し、その後に成形体を焼
成する方法が広く行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
成形体表面の模様形成方法にあっては、必ず焼成工程が
必要であるため、成形体の表面に模様を形成するために
多大な時間や労力を要していた。
【0004】また、成形体の表面に模様を直接的に描画
した場合には、その模様を手軽に修正することができな
かった。
【0005】また、成形体の表面に模様を描画した転写
紙を転写する方法では、転写するための装置や手間が必
要であった。
【0006】そこで、本発明では、焼成することなく成
形体の表面に模様を手軽に形成する方法を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明では、
無機質結合材とは異なる色に着色された着色体を基盤の
裏面に載置し、その後、基盤の裏面に粉末状の無機質結
合材を載置し、基盤とともに粉末状の無機質結合材を加
圧して成形し、その後、基盤と成形体とを分離すること
によって成形体の表面に模様を形成することにした。
【0008】また、着色体は、無機質結合材の水溶液に
顔料を添加したものとした。
【0009】また、前記着色体にのりを添加することに
した。
【0010】また、前記基盤として透明の基盤を用い、
同透明の基盤の表面に予め成形体表面に形成する模様と
同様の下絵を描画しておき、その後、基盤の裏面に前記
着色体を下絵に沿って載置することにした。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る成形体表面の模様形
成方法は、以下の工程からなるものである。
【0012】まず、無機質結合材とは異なる色に着色し
た着色体を基盤(プラスチックシート)の裏面に載置す
る。
【0013】ここで、着色体は、種々の石材からなるも
のでもよく、また、無機質結合材の水溶液に顔料を添加
して生成した着色材であってもよい。また、無機質結合
材としては、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネ
シウム、セメントのいずれか一種、又は二種以上の混合
物を用いている。また、顔料としては、赤色・黄色・茶
色・黒色の着色体の場合には、焼成温度の異なる酸化鉄
を用い、緑色の着色体の場合には、酸化クロームを用
い、青色の着色体の場合には、酸化コバルトを用い、こ
れらを混合することにより様々な色の着色体を生成して
いる。
【0014】着色体を基盤に載置するに際しては、基盤
の裏面に着色体を直接的に載置してもよく、また、着色
体を刷毛で基盤の裏面に塗布してもよい。尚、着色体を
チューブに充填しておき、かかるチューブを用いて基盤
の裏面に着色体を塗布してもよい。
【0015】その際に、基盤として透明の基盤を用い、
同透明の基盤の表面に予め成形体の表面に形成する模様
と同様の下絵を描画しておき、その後、基盤の裏面に前
記着色体を下絵に沿って載置してもよい。
【0016】次に、上下一対の金型のうち下側の金型の
内側部に基盤を裏面を上方に向けた状態で載置する。
【0017】次に、基盤の裏面(上部)に粉末状の無機
質結合材を載置することによって、下側の金型の内側部
に粉末状の無機質結合材を充填する。
【0018】次に、下側の金型の内側部に充填した粉末
状の無機質結合材を基盤とともに上側の金型で高圧にて
加圧して成形する。
【0019】そして、最後に、下側の金型から成形体を
基盤から分離させながら取出す。
【0020】以上の工程により、基盤に載置した着色体
が成形体の表面に現出し、これにより、成形体の表面に
模様を形成することができる。
【0021】このように、本発明では、焼成することな
く成形体の表面に模様を手軽に形成することができ、模
様を形成するための時間や労力を低減することができる
とともに、模様を形成するために特別の装置を別途必要
としないため、模様を形成するためによって生じるコス
トの増大を防止することができる。
【0022】しかも、基盤とともに無機質結合材を加圧
しているため、加圧成形時に着色体と金型との間に基盤
が介在することになり、これにより、着色体として硬質
な素材のものを用いても、金型表面が損傷するのを未然
に防止することができる。
【0023】特に、模様となる着色体の原料として成形
体の原料と同様の無機質結合材を用いた場合には、模様
と成形体との結合が同様の無機質結合材同士の結合とな
り、強固に結合され、これにより、成形体の表面から模
様が剥がれ落ちることがない。
【0024】また、基盤に塗布した着色体の厚み分だけ
成形体の内部にまで模様となる着色体が存在し、成形体
の表面が磨耗しても成形体の表面から模様が剥がれ落ち
ることがない。
【0025】したがって、本発明によれば、成形体表面
の模様の長寿命化を図ることができるのである。
【0026】特に、着色体にのりを添加することによっ
て、着色体の粘性を高めた場合には、基盤の裏面に着色
体を厚く塗布することが容易に行え、これにより、より
一層模様の厚みを増大させることができ、したがって、
より一層成形体の表面から模様が剥がれ落ちにくくする
ことができる。
【0027】また、前記基盤として透明の基盤を用い、
同透明の基盤の表面に予め成形体表面に形成する模様と
同様の下絵を描画しておき、その後、基盤の裏面に前記
着色体を下絵に沿って塗布した場合には、模様を描画す
るために熟練を要することがなく、下絵に基づいた模様
を誰でも手軽に形成することができるようになるととも
に、基盤に描画した下絵を容易に修正することができる
ので、模様形成作業を容易なものとすることができる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照
しながら具体的に説明する。
【0029】(第1実施例)まず、粉末状の無機質結合
材を水に溶かしてペースト状にした水溶液(ノロ)に各
色に応じた粉末状の顔料を約0重量%〜30重量%程度
添加し、その後、ミキサーを用いて約5分程度撹拌混合
することによって、ペースト状の着色体1を生成する。
【0030】ここで、着色体1の原料となる無機質結合
材としては、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネ
シウム等のように、空気中で容易に炭酸ガスや水と反応
して硬化体となる材料を用いている。尚、無機質結合材
としては、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネシ
ウムのいずれか一種を単独で用いてもよく、また、二種
以上の混合物として用いてもよい。
【0031】また、顔料としては、赤色・黄色・茶色・
黒色の着色体の場合には、焼成温度の異なる酸化鉄を用
い、緑色の着色体の場合には、酸化クロームを用い、青
色の着色体の場合には、酸化コバルトを用い、これらを
混合することにより様々な色の着色体を生成している。
【0032】また、着色体1にのりを約0重量%〜10
重量%程度添加して、着色体の粘性を高めることもでき
る。かかるのりとしては、食品添加物として広く利用さ
れているメチルセルロース等の合成化学のりや、銀杏草
(海中草)を用いることができる。
【0033】次に、前記着色体1を刷毛で基盤2(プラ
スチックシート)の裏面に塗布することによって成形体
の表面に形成する模様を基盤の裏面に描画する(図1
(c)参照)。尚、着色体1をチューブに充填しておき、
かかるチューブを用いて基盤2の裏面に着色体1を塗布
してもよい。
【0034】その際に、予め基盤2の裏面に表裏反転さ
せた模様を描画することによって、基盤2の裏面に下絵
3を描画しておく(図1(a)及び(b)参照)。これによ
り、かかる下絵3に沿って着色体1を塗布することがで
き、着色体1の塗布作業を容易なものとすることができ
る。
【0035】また、基盤2として透明の基盤2を用い、
同透明の基盤2の表面に予め成形体の表面に形成する模
様と同様の下絵3を描画しておき、その後、基盤2を表
裏反転させ、基盤2の裏面に着色体1を下絵3に沿って
塗布してもよい(図2(a)〜(d)参照)。
【0036】また、基盤2の裏面に着色体1を重ね塗り
することによって、着色体1の厚みを厚くして、成形後
の模様の厚みを厚くすることができる。
【0037】次に、上下一対の金型4,5のうち下側の金
型5の内側部に基盤2を裏面を上方に向けた状態で載置
する(図3(a)参照)。図3中、6は上側の金型4を昇
降させるためのシリンダーであり、かかるシリンダー6
のロッド7の下端部に上側の金型4を連設している。
【0038】次に、基盤2の裏面(上部)に粉末状の無
機質結合材8を載置することによって、下側の金型5の
内側部に粉末状の無機質結合材8を充填する(図3(b)
参照)。
【0039】ここで用いる粉末状の無機質結合材8とし
ても、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネシウム
等のように、空気中で容易に炭酸ガスや水と反応して硬
化体となる材料を用いている。尚、無機質結合材8とし
ては、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネシウム
のいずれか一種を単独で用いてもよく、また、二種以上
の混合物として用いてもよい。
【0040】また、着色体1や無機質結合材8に無機質
骨材を添加してもよい。かかる無機質骨材としては、炭
酸カルシウム、珪砂、スラグ、フライアッシュ、焼却
灰、汚泥、酸化鉄粉等を用いている。これらに加えて、
更に、シリカゲル・ゼオライト・活性炭・珪藻土等の無
機多孔質材料、カオリン・ベントナイト・セピオライト
等の粘土、酸化鉄等の無機顔料、酸化チタン・酸化亜鉛
等の機能性無機触媒、抗菌抗黴材、クリソタイル・ワラ
ストナイト・ガラス繊維等の無機繊維、パルプ・麻スサ
等の天然繊維、ビニロン繊維・ポリエチレン繊維等の合
成繊維、蛍光石、蓄光石、吸着剤、撥水剤等を加えても
よい。このように、着色体1や無機質結合材8に種々の
物質を添加することによって、成形体9の付加価値を向
上させることができる。
【0041】これらの混合比率は、無機質結合材を20〜
100重量%、無機質骨材を0〜80重量%としている。ま
た、無機質多孔質材料、粘土、無機顔料、機能性無機触
媒、抗菌抗黴材、無機繊維等を0.1〜50重量%混合して
もよい。
【0042】また、無機質結合材8や無機質骨材等の混
合粉体を加湿又は乾燥して、混合粉体の含水率を0〜10
%に調整してもよい。
【0043】次に、下側の金型5の内側部に充填した粉
末状の無機質結合材8を基盤2とともに上側の金型4で
高圧にて加圧成形して成形体9を形成する(図3(c)参
照)。尚、加圧成形には、真空成形機を用い、下側の金
型5に連通連結した真空ポンプ(図示省略)の作用によ
って、上下の金型4,5の間に形成される加圧成形空間を
−80KPa〜−100KPaの略真空状態として混合粉体
を板状又は塊状に加圧成形する。
【0044】加圧成形時に混合粉体が受ける成形圧力
は、100MPa以上、好ましくは100MPa〜300M
Paとなるようにしている。
【0045】このように、略真空中において高圧で成形
することにより、成形体9の内部に殆ど空気が残留して
おらず、物理強度が高く、寸法精度の良好な成形体を成
形することができる。
【0046】そして、最後に、下側の金型5から成形体
9を基盤2から分離させながら取出す。
【0047】以上の工程により、基盤2に塗布した着色
体1が成形体9の表面に現出し(図4参照)、これによ
り、成形体9の表面に模様を形成することができる。
【0048】このように、本実施例では、焼成すること
なく成形体9の表面に模様を手軽に形成することがで
き、模様を形成するための時間や労力を低減することが
できるとともに、模様を形成するために特別の装置を別
途必要としないため、模様を形成するためによって生じ
るコストの増大を防止することができる。
【0049】しかも、模様となる着色体1の原料として
成形体9の原料と同様の無機質結合材8を用いているた
め、模様と成形体9との結合が同様の無機質結合材同士
の結合となり、強固に結合され、これにより、成形体9
の表面から模様が剥がれ落ちることがない。
【0050】また、基盤2に塗布した着色体1の厚み分
だけ成形体の内部にまで模様となる着色体1が存在し
(図5参照)、成形体9の表面が磨耗しても成形体9の
表面から模様が剥がれ落ちることがない。
【0051】したがって、本発明によれば、成形体9の
表面の模様の長寿命化を図ることができる。
【0052】また、加圧成形後に成形体9を空気中に放
置したり又は炭酸ガス雰囲気中において養生した場合に
は、無機質結合材8として用いた消石灰等が、 Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O のように、炭酸ガスを吸収して炭酸カルシウムとなり、
これによって、成形体9の物理強度をさらに増大させる
ことができる。
【0053】特に、着色体1にのりを添加することによ
って、着色体1の粘性を高めた場合には、基盤2に着色
体1を容易に塗布することができるようになるととも
に、基盤2の裏面に着色体1を厚く塗布することが容易
に行え、これにより、より一層模様の厚みを増大させる
ことができ、したがって、より一層成形体の表面から模
様が剥がれ落ちにくくすることができる。
【0054】また、基盤2として透明の基盤2を用い、
同透明の基盤2の表面に予め成形体9の表面に形成する
模様と同様の下絵3を描画しておき、その後、基盤2の
裏面に着色体1を下絵3に沿って塗布した場合には、模
様を描画するために熟練を要することがなく、下絵に基
づいた模様を誰でも手軽に形成することができるように
なるとともに、基盤2に描画した下絵3を容易に修正す
ることができるので、模様形成作業を容易なものとする
ことができる。
【0055】また、煉瓦やタイル等と異なり、焼成やオ
ートクレーブ処理等の熱処理を施していないため、無機
質結合材8に無機多孔質材料や粘土、機能性無機触媒、
抗菌抗黴材を添加しても、これら無機多孔質材料や粘土
等が熱の影響を受けることはなく、従って、無機多孔質
材料や粘土等のそれぞれの材料が有する特性を保持した
成形体9を成形することができ、成形体9の付加価値を
向上させることができる。
【0056】しかも、熱処理を施していないため、窯変
による変色が生じることもなく、加圧成形前の混合粉体
の色と同色の成形体9を再現よく多量に成形することが
できる。
【0057】更には、セメント製品と異なり、原材料を
スラリー状態にしていないため、白華もなく、5重量%
以下の顔料を混入するだけで十分に発色させることがで
きる。
【0058】また、無機質結合剤8に繊維を混入するこ
とによって、曲げ強度を増強することもできる。
【0059】また、無機繊維の一種であるワラストナイ
トを加えると、衝撃抵抗性や破壊強度が大きいといった
ワラストナイトの有する性質が発現され、成形体の圧縮
強度が増大する。
【0060】(第2実施例)まず、図6に示すように、
基盤12として透明の基盤12を用い(図6(a)参照)、同
透明の基盤12の表面に予め成形体の表面に形成する模様
と同様の下絵13を描画しておき(図6(b)参照)、その
後、基盤12を表裏反転させ(図6(d)参照)、着色体
11を基盤12(プラスチックシート)の裏面に下絵13に沿
って載置することによって成形体の表面に形成する模様
を基盤の裏面に描画する(図6(c)参照)。これによ
り、かかる下絵13に沿って着色体11を載置することがで
き、着色体1の載置作業を容易なものとすることができ
る。
【0061】ここで、着色体11は、種々の石材からなる
ものでもよく、また、前記第1実施例で示した着色体1
を塊状に硬化させたものでもよく、さらには、シリカゲ
ル・ゼオライト・活性炭・珪藻土等の無機多孔質材料、
カオリン・ベントナイト・セピオライト等の粘土、酸化
鉄等の無機顔料、酸化チタン・酸化亜鉛等の機能性無機
触媒、抗菌抗黴材、クリソタイル・ワラストナイト・ガ
ラス繊維等の無機繊維、パルプ・麻スサ等の天然繊維、
ビニロン繊維・ポリエチレン繊維等の合成繊維、蛍光
石、蓄光石、吸着剤、撥水剤等からなるもの、或いはこ
れらの物質を添加又は混合したものでもよい。
【0062】次に、第1実施例と同様に、上下一対の金
型14,15のうち下側の金型15の内側部に基盤12を裏面を
上方に向けた状態で載置する(図7(a)参照)。図7
中、16は上側の金型14を昇降させるためのシリンダーで
あり、かかるシリンダー16のロッド17の下端部に上側の
金型14を連設している。
【0063】次に、基盤12の裏面(上部)に粉末状の無
機質結合材18を載置することによって、下側の金型1 5
の内側部に粉末状の無機質結合材18を充填する(図7
(b)参照)。
【0064】ここで用いる粉末状の無機質結合材18とし
ても、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネシウム
等のように、空気中で容易に炭酸ガスや水と反応して硬
化体となる材料を用いている。尚、無機質結合材18とし
ては、消石灰、ドロマイト、石膏、水酸化マグネシウム
のいずれか一種を単独で用いてもよく、また、二種以上
の混合物として用いてもよい。
【0065】また、無機質結合材18に無機質骨材を添加
してもよい。かかる無機質骨材としては、炭酸カルシウ
ム、珪砂、スラグ、フライアッシュ、焼却灰、汚泥、酸
化鉄粉等を用いている。これらに加えて、更に、シリカ
ゲル・ゼオライト・活性炭・珪藻土等の無機多孔質材
料、カオリン・ベントナイト・セピオライト等の粘土、
酸化鉄等の無機顔料、酸化チタン・酸化亜鉛等の機能性
無機触媒、抗菌抗黴材、クリソタイル・ワラストナイト
・ガラス繊維等の無機繊維、パルプ・麻スサ等の天然繊
維、ビニロン繊維・ポリエチレン繊維等の合成繊維、蛍
光石、蓄光石、吸着剤、撥水剤等を加えてもよい。この
ように、無機質結合材8に種々の物質を添加することに
よって、成形体9の付加価値を向上させることができ
る。
【0066】これらの混合比率は、無機質結合材を20〜
100重量%、無機質骨材を0〜80重量%としている。ま
た、無機質多孔質材料、粘土、無機顔料、機能性無機触
媒、抗菌抗黴材、無機繊維等を0.1〜50重量%混合して
もよい。また、無機質結合材8や無機質骨材等の混合粉
体を加湿又は乾燥して、混合粉体の含水率を0〜10%に
調整してもよい。
【0067】次に、下側の金型15の内側部に充填した粉
末状の無機質結合材18を基盤12とともに上側の金型14で
高圧にて加圧成形して成形体19を形成する(図7(c)参
照)。尚、加圧成形には、真空成形機を用い、下側の金
型15に連通連結した真空ポンプ(図示省略)の作用によ
って、上下の金型14,15の間に形成される加圧成形空間
を−80KPa〜−100KPaの略真空状態として混合粉
体を板状又は塊状に加圧成形する。加圧成形時に混合粉
体が受ける成形圧力は、100MPa以上、好ましくは1
00MPa〜300MPaとなるようにしている。
【0068】このように、略真空中において高圧で成形
することにより、成形体19の内部に殆ど空気が残留して
おらず、物理強度が高く、寸法精度の良好な成形体を成
形することができる。
【0069】しかも、基盤1 2とともに無機質結合材18
を加圧しているため、加圧成形時に着色体11と金型15と
の間に基盤12が介在することになり、これにより、着色
体11として硬質な素材のものを用いても、金型15の表面
が損傷するのを未然に防止することができる。
【0070】そして、最後に、下側の金型15から成形体
19を基盤12から分離させながら取出す。
【0071】以上の工程により、基盤12に載置した着色
体11が成形体19の表面に現出し、これにより、成形体19
の表面に模様を形成することができる。
【0072】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0073】すなわち、本発明では、焼成することなく
成形体の表面に模様を手軽に形成することができ、模様
を形成するための時間や労力を低減することができると
ともに、模様を形成するために特別の装置を別途必要と
しないため、模様を形成するためによって生じるコスト
の増大を防止することができる。
【0074】しかも、模様となる着色体の原料として成
形体の原料と同様の無機質結合材を用いた場合には、模
様と成形体との結合が同様の無機質結合材同士の結合と
なり、強固に結合され、これにより、成形体の表面から
模様が剥がれ落ちることがない。
【0075】また、基盤に塗布した着色体の厚み分だけ
成形体の内部にまで模様となる着色体が存在し、成形体
の表面が磨耗しても成形体の表面から模様が剥がれ落ち
ることがない。
【0076】また、着色体にのりを添加した場合には、
着色体の粘性を高めることができ、基盤の裏面に着色体
を厚く塗布することが容易に行え、これにより、より一
層模様の厚みを増大させることができ、したがって、よ
り一層成形体の表面から模様が剥がれ落ちにくくするこ
とができる。
【0077】また、基盤として透明の基盤を用い、同透
明の基盤の表面に予め成形体表面に形成する模様と同様
の下絵を描画しておき、その後、基盤の裏面に前記着色
体を下絵に沿って載置した場合には、模様を描画するた
めに熟練を要することがなく、下絵に基づいた模様を誰
でも手軽に形成することができるようになるとともに、
基盤に描画した下絵を容易に修正することができるの
で、模様形成作業を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る模様形成方法(下絵の作成)の説
明図。
【図2】他実施例としての模様形成方法(下絵の作成)
の説明図。
【図3】本発明に係る模様形成方法(加圧成形)の説明
図。
【図4】成形体を示す斜視図。
【図5】同断面斜視図。
【図6】他実施例としての模様形成方法(下絵の作成)
の説明図。
【図7】本発明に係る模様形成方法(加圧成形)の説明
図。
【符号の説明】
1,11 着色体 2,12 基盤 3,13 下絵 4,5,14,15 金型 6,16 シリンダー 7,17 ロッド 8,18 無機質結合材 9,19 成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾池 哲郎 福岡県田川市大字弓削田1924番地 田川産 業株式会社内 Fターム(参考) 4G054 AA01 AA18 AB01 AC04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質結合材を加圧成形した成形体の表
    面に模様を形成する方法であって、 無機質結合材とは異なる色に着色された着色体を基盤の
    裏面に載置し、その後、基盤の裏面に粉末状の無機質結
    合材を載置し、基盤とともに粉末状の無機質結合材を加
    圧して成形し、その後、基盤と成形体とを分離すること
    によって成形体の表面に模様を形成することを特徴とす
    る成形体表面の模様形成方法。
  2. 【請求項2】 前記着色体は、無機質結合材の水溶液に
    顔料を添加したものであることを特徴とする請求項1記
    載の成形体表面の模様形成方法。
  3. 【請求項3】 前記着色体にのりを添加したことを特徴
    とする請求項2記載の成形体表面の模様形成方法。
  4. 【請求項4】 前記基盤として透明の基盤を用い、同透
    明の基盤の表面に予め成形体表面に形成する模様と同様
    の下絵を描画しておき、その後、基盤の裏面に前記着色
    体を下絵に沿って載置することを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の成形体表面の模様形成方
    法。
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