JP2003112058A - セラミック触媒体 - Google Patents

セラミック触媒体

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JP2003112058A JP2002062010A JP2002062010A JP2003112058A JP 2003112058 A JP2003112058 A JP 2003112058A JP 2002062010 A JP2002062010 A JP 2002062010A JP 2002062010 A JP2002062010 A JP 2002062010A JP 2003112058 A JP2003112058 A JP 2003112058A
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Tomomi Hase
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Toshiharu Kondo
寿治 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒成分を直接担持可能なセラミック担体を
用い、より優れた触媒性能を有するセラミック触媒体を
実現する。 【解決手段】 基材セラミックであるコーディエライト
の構成元素のうちの少なくとも1種類またはそれ以上の
元素、例えばAlをWで置換したセラミック担体に、P
t等の貴金属触媒を直接担持してセラミック触媒体とす
る際に、貴金属触媒の出発原料として、ジニトロジアン
ミン白金等の塩素を含まない化合物を使用する。残存す
る塩素が触媒の担持を阻害するのを防止し、触媒担持量
が増して触媒性能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車エ
ンジンの排ガス浄化用触媒等に使用されるセラミック触
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】排ガス浄化用触媒として、従来より、高
耐熱衝撃性のコーディエライトハニカム構造体よりなる
担体表面を、γ−アルミナで被覆(コート)し、貴金属
触媒を担持させたものが広く用いられている。コート層
を形成するのは、コーディエライトの比表面積が小さ
く、そのままでは、必要な量の触媒成分を担持させるこ
とができないからで、γ−アルミナのような高比表面積
材料を用いて、担体の表面積を大きくしている。
【0003】しかしながら、担体のセル壁表面をγ−ア
ルミナでコートすることは、重量増加による熱容量増加
をまねく。近年、触媒の早期活性化のために、セル壁を
薄くして熱容量を下げることが検討されているが、コー
ト層を形成すると、その効果が半減してしまうことか
ら、その改善が課題となっていた。また、各セルの開口
面積が低下するため圧損が増加する、担体としての熱膨
張係数がコーディエライトのみの場合より大きくなると
いった不具合があった。
【0004】このため、コート層を形成することなく、
触媒成分を担持可能なセラミック体について、種々検討
がなされている。例えば、特公平5−50338号公報
には、酸処理した後、熱処理することによりコーディエ
ライト自体の比表面積を向上させる方法が提案されてい
る。しかしながら、この方法では、酸処理や熱処理によ
りコーディエライトの結晶格子が破壊されて強度が低下
する問題があり、実用的ではなかった。
【0005】そこで、本発明者等は、先に、比表面積を
向上させるためのコート層を形成することなく、必要量
の触媒成分を担持可能なセラミック担体を提案した(特
願2001−82751)。特願2001−82751
のセラミック担体は、基材セラミックを構成する元素の
うちの少なくとも1種類またはそれ以上の元素を、構成
元素以外の元素と置換してなり、このセラミック担体
を、例えば、ヘキサクロロ白金酸、塩化第二白金、塩化
ロジウム等の貴金属化合物の溶液に浸漬後、焼成するこ
とによって、貴金属触媒を置換元素上に直接担持させる
ことが可能である。よって、酸処理や熱処理を行って空
孔を形成する従来の担体に比べて強度が高く、耐久性が
向上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
触媒成分を直接担持可能なセラミック担体を用い、より
優れた触媒性能を有するセラミック触媒体を実現するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のセラ
ミック触媒体は、基材セラミック表面に触媒を直接担持
可能なセラミック担体に触媒成分を担持してなるセラミ
ック触媒体であって、上記触媒成分が、組成中に塩素を
含まない化合物を出発原料としていることを特徴とす
る。
【0008】本発明のセラミック触媒体では、基材セラ
ミックの表面に触媒成分を直接担持させており、強度を
低下させることなく、必要量の触媒を担持させることが
できる。また、この時、触媒成分の出発原料として塩素
を含まない化合物を用いると、触媒性能が向上すること
が判明した。これは、塩素を含む化合物を用いると、塩
素が触媒表面に残存して触媒の担持を阻害あるいは触媒
作用を阻害するためで、本発明では、塩素を排除するこ
とにより、触媒担持量が増して触媒性能をより効果的に
発揮できる。また、比較的低い温度で焼成できるので、
触媒を高分散させることができる。よって、熱容量、圧
損が小さく、耐久性に優れる高性能のセラミック触媒体
が実現できる。
【0009】請求項2のように、具体的には、上記化合
物として、アンミン錯塩、ニトロ錯塩、ニトロアンミン
錯塩、テトラアンミン錯塩、硝酸塩または酢酸塩を用い
ることができる。塩素を含まないアンミン錯塩、ニトロ
錯塩、ニトロアンミン錯塩、テトラアンミン錯塩、硝酸
塩、酢酸塩を用いることで、上記請求項1の効果が容易
に得られる。
【0010】請求項3のように、好適には、上記触媒成
分として貴金属が用いられる。また、請求項4のよう
に、上記触媒成分は、上記化合物の溶液に上記セラミッ
ク担体を含浸させ、焼成することによって、上記置換元
素と化学的に結合し、上記置換元素上に直接担持させる
ことができる。溶液を用いることで、上記セラミック担
体の表面に触媒成分を担体に均一分散させることができ
る。
【0011】請求項5のように、好適には、上記化合物
の溶液中の塩素の含有量が、14.8g/L未満である
のがよく、これ以下であれば上記効果が得られる。ま
た、含有量が少ないほど、触媒性能を向上する効果が高
い。
【0012】請求項6のように、上記セラミック担体と
しては、基材セラミックを構成する元素のうち少なくと
も1種類またはそれ以上の元素を構成元素以外の元素と
置換することにより、この置換元素に対して触媒成分を
直接担持可能とした担体を用いることができる。
【0013】この場合、請求項7のように、上記置換元
素上に上記触媒成分が化学的結合により担持されること
が好ましい。触媒成分が化学的に結合されることによ
り、保持性が向上し、また、触媒成分が担体に均一分散
して、凝集しにくくなるので、長期使用による劣化も小
さい。
【0014】請求項8のように、上記置換元素には、そ
の電子軌道にdまたはf軌道を有する少なくとも1種類
またはそれ以上の元素と用いることができる。電子軌道
にdまたはf軌道を有する元素は、触媒成分と結合しや
すいため、好ましい。
【0015】請求項9のように、上記セラミック担体と
して、基材セラミック表面に触媒を直接担持可能な多数
の細孔を有しており、この細孔に対して触媒成分を直接
担持可能である担体を用いることもできる。
【0016】請求項10のように、上記細孔は、具体的
には、セラミック結晶格子中の欠陥、セラミック表面の
微細なクラック、およびセラミックを構成する元素の欠
損のうち、少なくとも1種類からなる。
【0017】請求項11のように、上記微細なクラック
の幅が100nm以下であると、担体強度を確保する上
で好ましい。
【0018】請求項12のように、触媒成分を担持可能
とするには、上記細孔が、担持する触媒イオンの直径の
1000倍以下の直径あるいは幅を有するとよく、この
時、上記細孔の数が、1×1011個/L以上であると、
従来と同等な量の触媒成分を担持可能となる。
【0019】請求項13のように、上記基材セラミック
には、コーディエライトを主成分とするセラミックが用
いられ、上記細孔は、コーディエライトの構成元素の一
部を価数の異なる金属元素で置換することにより形成さ
れる欠陥とすることができる。コーディエライトは耐熱
衝撃性に優れるため、自動車排ガス用の触媒体として好
適である。
【0020】この場合、請求項14のように、上記欠陥
は酸素欠陥および格子欠陥の少なくとも1種類からな
る。そして、コーディエライトの単位結晶格子に上記欠
陥を1個以上有するコーディエライト結晶を4×10-6
%以上含有するようにすると、従来と同等な量の触媒成
分を担持可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用するセラミック担体は、基材セラミ
ック表面に触媒成分を直接担持可能な構成を有してお
り、γ−アルミナ等のコート層を形成することなく、触
媒成分を直接担持することが可能である。基材セラミッ
クには、理論組成が2MgO・2Al23 ・5SiO
2 で表されるコーディエライトを主成分とするセラミッ
クが好適に用いられる。コーディエライト以外にも、ア
ルミナ、スピネル、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、
ムライト、シリカ−アルミナ、ゼオライト、ジルコニ
ア、窒化珪素、リン酸ジルコニウム等のセラミックを用
いることもできる。セラミック体の形状は、特に制限さ
れず、例えば、ハニカム状、フォーム状、中空繊維状、
繊維状、粉体状またはペレット状等、種々の形状とする
ことができる。
【0022】セラミック担体は、基材セラミックを構成
する元素のうち、少なくとも1種類またはそれ以上の元
素を、構成元素以外の元素と置換することにより、この
置換元素に対して触媒成分を直接担持することが可能で
ある。あるいは、セラミック担体は、基材セラミックの
表面に、触媒成分を直接担持可能な多数の細孔を有して
おり、この細孔に対して触媒成分を直接担持可能となっ
ている。触媒成分を直接担持可能な細孔は、具体的に
は、セラミック結晶格子中の欠陥(酸素欠陥または格子
欠陥)、セラミック表面の微細なクラック、およびセラ
ミックを構成する元素の欠損のうち、少なくとも1種類
からなり、これらの複数種類を組み合わせて形成するこ
ともできる。
【0023】まず、触媒成分を直接担持可能な元素につ
いて説明する。基材セラミックの構成元素(例えば、コ
ーディエライトであれば、Si、Al、Mg)と置換さ
れる元素は、これら構成元素よりも担持される触媒金属
との結合力が大きく、触媒金属を化学的結合により担持
可能な元素が用いられる。このような置換元素として
は、具体的には、これら構成元素と異なる元素で、その
電子軌道にdまたはf軌道を有する少なくとも1種類ま
たはそれ以上の元素が挙げられ、好ましくは、そのdま
たはf軌道に空軌道を有している元素、または、安定酸
化状態を2つ以上持つ元素が用いられる。dまたはf軌
道に空軌道を有する元素は、担持される触媒金属とエネ
ルギー準位が近く、電子の授与が行われやすいため、触
媒金属と結合しやすい。また、安定酸化状態を2つ以上
持つ元素も、電子の授与が行われやすく、同様の作用を
有する。
【0024】dまたはf軌道に空軌道を有する置換元素
の具体例には、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Lu、Hf、Ta、W、
Re、Os、Ir、Pt等が挙げられ、好ましくは、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zr、Mo、
Ru、Rh、Ce、W、Ir、Ptから選ばれる少なく
とも1種類またはそれ以上の元素が用いられる。なお、
上記元素のうち、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、
Ni、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ce、Pr、E
u、Tb、Ta、W、Re、Os、Ir、Ptは、安定
酸化状態を2つ以上有する元素でもある。
【0025】また、これら以外の安定酸化状態を2つ以
上持つ元素の具体例には、Cu、Ga、Ge、As、S
e、Br、Pd、Ag、In、Sn、Sb、Te、I、
Yb、Au等が挙げられ、好ましくは、Cu、Ga、G
e、Se、Pd、Ag、Auから選ばれる少なくとも1
種類またはそれ以上の元素が用いられる。
【0026】これら置換元素で基材セラミックの構成元
素を置換する場合、置換元素の置換量は、置換される構
成元素の原子数の1%以上50%以下の範囲となるよう
にする。構成元素の1つを複数の置換元素で置換する場
合には、その総置換量が上記範囲となるようにする。置
換量が1%未満では置換による十分な効果が得られず、
50%を越えると基材セラミックの構造に対する影響が
大きくなるので好ましくない。好適には、置換量を5%
以上20%以下の範囲とするのがよい。
【0027】基材セラミックの構成元素の一部を置換し
たセラミック担体を製造するには、例えば、セラミック
原料を調製する際に、予め、置換される構成元素の原料
の一部を置換量に応じて減らしておき、通常の方法で、
混練、成形、乾燥させた後、置換元素を含む溶液に含浸
させる。これを溶液から取り出し、乾燥させて成形体表
面に置換元素が多く存在する状態とし、大気雰囲気中で
脱脂、焼成する。このように、セラミック原料中に置換
元素を練り込むのではなく、乾燥体に担持させる方法を
採用することで、成形体表面に置換元素が多く存在し、
その結果、焼成時に成形体表面で元素置換が起きて、固
溶体を生じやすくなる。
【0028】次に、基材セラミックの表面に、触媒成分
を直接担持可能な多数の細孔を有するセラミック担体に
ついて説明する。担持される触媒成分イオンの直径は、
通常、0.1nm程度であるので、コーディエライトの
表面に形成される細孔は、直径あるいは幅が、0.1n
m以上であれば、触媒成分イオンを担持可能であり、セ
ラミックの強度を確保するには、細孔の直径あるいは幅
が触媒成分イオンの直径の1000倍(100nm)以
下で、できるだけ小さい方が好ましい。細孔の深さは、
触媒成分イオンを保持するために、その直径の1/2倍
(0.05nm)以上とする。この大きさで、従来と同
等な量の触媒成分(1.5g/L)を担持可能とするに
は、細孔の数が、1×1011個/L以上、好ましくは1
×1016個/L以上、より好ましくは1×1017個/L
以上であるとよい。
【0029】具体的には、セラミック担体が、酸素欠陥
あるいは格子欠陥の少なくとも1種類を単位結晶格子に
1個以上有するコーディエライト結晶を4×10-6%以
上、好ましくは、4×10-5%以上含有する、あるい
は、酸素欠陥あるいは格子欠陥の少なくとも1種類をコ
ーディエライトの単位結晶格子当たり4×10-8個以
上、好ましくは、4×10-7個以上含有すると、セラミ
ック担体の細孔の数が上記所定数以上となる。次にこの
細孔の詳細と形成方法について説明する。
【0030】セラミック表面に形成される細孔のうち、
結晶格子の欠陥には、酸素欠陥と格子欠陥(金属空格子
点と格子歪)がある。酸素欠陥は、セラミック結晶格子
を構成するための酸素が不足することにより生ずる欠陥
で、酸素が抜けたことにより形成される細孔に触媒成分
を担持できる。格子欠陥は、セラミック結晶格子を構成
するために必要な量以上の酸素を取り込むことにより生
じる格子欠陥で、結晶格子の歪みや金属空格子点によっ
て形成される細孔に触媒成分を担持することが可能とな
る。
【0031】結晶格子に酸素欠陥を形成するには、特願
2000−104994に記載したように、Si源、A
l源、Mg源を含むコーディエライト化原料を成形、脱
脂した後、焼成する工程において、焼成雰囲気を減圧
または還元雰囲気とする、原料の少なくとも一部に酸
素を含まない化合物を用い、低酸素濃度雰囲気で焼成す
ることにより、焼成雰囲気または出発原料中の酸素を不
足させるか、酸素以外のセラミックの構成元素の少な
くとも1種類について、その一部を該元素より価数の小
さな元素で置換する方法が採用できる。コーディエライ
トの場合、構成元素は、Si(4+)、Al(3+)、
Mg(2+)と正の電荷を有するので、これらを価数の
小さな元素で置換すると、置換した元素との価数の差と
置換量に相当する正の電荷が不足し、結晶格子としての
電気的中性を維持するため、負の電荷を有するO(2
−)を放出し、酸素欠陥が形成される。
【0032】また、格子欠陥については、酸素以外の
セラミック構成元素の一部を該元素より価数の大きな元
素で置換することにより形成できる。コーディエライト
の構成元素であるSi、Al、Mgの少なくとも一部
を、その元素より価数の大きい元素で置換すると、置換
した元素との価数の差と置換量に相当する正の電荷が過
剰となり、結晶格子としての電気的中性を維持するた
め、負の電荷を有するO(2−)を必要量取り込む。取
り込まれた酸素が障害となって、コーディエライト結晶
格子が整然と並ぶことができなくなり、格子歪が形成さ
れる。あるいは、電気的中性を維持するために、Si、
Al、Mgの一部を放出し、空孔が形成される。この場
合の焼成雰囲気は、大気雰囲気として、酸素が十分に供
給されるようにする。なお、これら欠陥の大きさは数オ
ングストローム以下と考えられるため、窒素分子を用い
たBET法のような通常の比表面積の測定方法では、比
表面積として測定できない。
【0033】酸素欠陥および格子欠陥の数は、コーディ
エライト中に含まれる酸素量と相関があり、上記した必
要量の触媒成分の担持を可能とするには、酸素量が47
重量%未満(酸素欠陥)または48重量%より多く(格
子欠陥)なるようにするのがよい。酸素欠陥の形成によ
り、酸素量が47重量%未満になると、コーディエライ
ト単位結晶格子中に含まれる酸素数は17.2より少な
くなり、コーディエライトの結晶軸のbo 軸の格子定数
は16.99より小さくなる。また、格子欠陥の形成に
より、酸素量が48重量%より多くなると、コーディエ
ライト単位結晶格子中に含まれる酸素数は17.6より
多くなり、コーディエライトの結晶軸のbo 軸の格子定
数は16.99より大きくまたは小さくなる。
【0034】触媒担持能を有する細孔のうち、セラミッ
ク表面の微細なクラックは、コーディエライトに、熱衝
撃または衝撃波を与えることによって、アモルファス相
と結晶相の少なくとも一方に多数形成される。コーディ
エライトの強度を確保するためには、クラックは小さい
方がよく、幅が約100nm以下、好ましくは約10n
m程度ないしそれ以下であるとよい。
【0035】熱衝撃を与える方法としては、コーディエ
ライトを加熱した後、急冷する方法が用いられる。熱衝
撃を与えるのは、コーディエライト内に、コーディエラ
イト結晶相およびアモルファス相が形成された後であれ
ばよく、通常の方法で、Si源、Al源、Mg源を含む
コーディエライト化原料を成形、脱脂した後、焼成して
得られたコーディエライトハニカム構造体を、所定温度
に再加熱し、次いで急冷する方法、あるいは、焼成して
冷却する過程で、所定温度から急冷する方法のいずれを
採用することもできる。熱衝撃によるクラックを発生さ
せるには、通常、加熱温度と急冷後の温度の差(熱衝撃
温度差)が約80℃以上であればよく、クラックの大き
さは熱衝撃温度差が大きくなるのに伴い大きくなる。た
だし、クラックが大きくなりすぎると、ハニカム構造体
としての形状の維持が困難になるため、熱衝撃温度差
は、通常、約900℃以下とするのがよい。
【0036】コーディエライトにおいて、アモルファス
相は結晶相の周りに層状に存在している。コーディエラ
イトを加熱した後、急冷することにより熱衝撃を与える
と、アモルファス相と結晶相では熱膨張係数に差がある
ために、この熱膨張係数の差と熱衝撃の温度差に相当す
る熱応力が、アモルファス相と結晶相の界面付近に作用
する。この熱応力にアモルファス相あるいは結晶相が耐
えられなくなると、微細なクラックが発生する。微細な
クラックの発生量は、アモルファス相の量によって制御
でき、アモルファス相の形成に寄与すると考えられる原
料中の微量成分(アルカリ金属元素やアルカリ土類金属
等)を、通常量以上添加することによって、クラックの
発生量を増加することができる。また、熱衝撃の代わり
に、超音波や振動等の衝撃波を与えることもでき、コー
ディエライト構造内の強度の低い部分が衝撃波のエネル
ギーに耐えられなくなった時に、微細なクラックが発生
する。この場合の微細なクラックの発生量は、衝撃波の
エネルギーにより制御できる。
【0037】触媒担持能を有する細孔のうち、セラミッ
クを構成する元素の欠損は、液相法によりコーディエラ
イト構成元素や不純物が溶出することによって形成され
る。例えば、コーディエライト結晶中のMg、Alとい
った金属元素、アモルファス相に含まれるアルカリ金属
元素やアルカリ土類金属またはアモルファス相自身が、
高温高圧水、超臨界流体、あるいはアルカリ溶液等の溶
液に溶出することによって形成され、これら元素の欠損
が細孔となって、触媒を担持可能とする。または、気相
法により、化学的または物理的に欠損を形成することも
できる。例えば、化学的方法としてはドライエッチング
が、物理的方法としてはスパッタエッチングが挙げら
れ、エッチング時間や供給エネルギー等により、細孔量
を制御できる。
【0038】ここで、上記方法に従い、基材セラミック
をコーディエライトとし、コーディエライトの構成元素
であるAlの5〜20%をWで置換したセラミック担体
を作製した。まず、タルク、カオリン、アルミナ等から
なるコーディエライト化原料のうち、Al源の5〜20
%を減らした原料を用い、通常の方法で混練し、ハニカ
ム状に成形して、乾燥させた。次いで、この乾燥体を置
換元素であるWの化合物としてWO3 を含む溶液に含浸
させた。これを溶液から取り出し、乾燥させてハニカム
成形体の表面に置換されるWO3 が多く存在する状態と
し、大気雰囲気中、900℃で脱脂した後、昇温速度5
℃/hr〜75℃/hrで昇温し、保持温度1300〜
1390℃で焼成した。
【0039】得られたセラミック担体の構造を調べるた
め、X線回折を行った結果、a軸の格子定数の変化か
ら、AlとWの置換によりコーディエライト結晶相の構
造が変化して固溶体が存在していることが示され、ま
た、異相としてのWO3 、MgWO4 のピークが確認さ
れた。また、これら異相(WO3 、MgWO4 )量と昇
温速度との間に相関が見られ、一般に、昇温速度が遅い
(反応時間が長い)ほど、置換元素であるWがコーディ
エライト結晶内に多く取り込まれることが判明した。
【0040】本発明のセラミック触媒体は、このセラミ
ック担体に、触媒金属を直接担持してなる。触媒金属と
しては、例えば、Pt、Rh、Pd、Ir、Au、A
g、Ru等の貴金属が好適に用いられ、これら貴金属か
ら選ばれる少なくとも1種類またはそれ以上を担持する
ことができる。また、貴金属以外の金属を助触媒として
使用することもできる。図1は、ハニカム構造とした本
発明のセラミック触媒体1の触媒担持構造を示すもの
で、図1(a)のように、ハニカム状のセラミック担体
11は、ガス流れ方向に互いに区画された多数のセルを
有し、セル壁2の表面には、図1(b)のように、多数
の触媒金属(図に●で示す)が担持されている。図1
(c)は、セル壁2断面を拡大して示したもので、各触
媒金属は、セル壁2の表面付近に存在する置換元素M
に、化学的に結合することにより直接担持されている。
【0041】本発明では、上記セラミック担体に、触媒
金属を担持させる際に、触媒金属の出発原料として、組
成中に塩素を含まない化合物を使用する。好ましくは、
熱分解した時に生成する元素や基の電気陰性度が、Cl
の電気陰性度(3.0)よりも小さいことが望ましい。
具体的には、組成中に塩素を含まない化合物として、所
望の触媒金属のアンミン錯塩、ニトロ錯塩、ニトロアン
ミン錯塩、テトラアンミン錯塩、硝酸塩、または酢酸塩
等が好適に用いられ、これら化合物の具体例としては、
ジニトロジアンミン白金、ヘキサアンミン白金水酸塩、
テトラアンミン白金水酸塩、硝酸ロジウム、酢酸ロジウ
ム等が挙げられる。
【0042】上記セラミック担体への触媒金属の担持
は、通常の方法に従って行うことができる。例えば、塩
素を含まない所望の触媒金属の化合物を、水またはアル
コール等の溶媒に溶解した溶液を調製し、この溶液をセ
ラミック担体に含浸させた後、乾燥し、大気雰囲気で焼
成する。焼成温度は、触媒金属の化合物が熱分解する温
度以上であればよく、焼結が起こらない程度に低い温度
とすることが望ましい。比較的低い温度で焼成すること
で、熱分解によって生じる金属粒子の粒径を小さくし、
担体上に高分散させることができる。具体的には、例え
ば、300℃以上800℃未満とし、触媒金属や使用す
る化合物等に応じて適宜選択すればよい。
【0043】2種類以上の触媒金属を組み合わせて使用
する場合には、複数の触媒金属を含む溶液を調製してセ
ラミック体を浸漬すればよい。例えば、PtとRhを触
媒金属として用いる場合には、それぞれの化合物を含有
する溶液に含浸、乾燥させた後、大気雰囲気で焼成すれ
ばよい。
【0044】このようにして得られるセラミック触媒体
は、塩素を含む化合物を出発原料とした場合に比べて、
触媒担持量が増加し、触媒性能が向上する。これを図2
を参照して説明する。図2(a)は、触媒溶液を、含
浸、乾燥後のセル壁2の状態を示す図で、セル壁2の表
面には触媒溶液に含まれていた触媒金属イオンと塩が吸
着している。ここで、触媒成分の出発原料として、塩素
を含む化合物(ヘキサクロロ白金酸、ヘキサアンミン白
金テトラクロライド、ジクロロジアンミン白金、塩化第
二白金、塩化第一白金、テトラアンミン白金ジクロライ
ド、塩化ロジウム等)を用いると、大気焼成による熱分
解後に、図2(b)のように、塩が触媒表面に残存しや
すくなる。そして、電気陰性度差から、塩素塩が置換元
素に吸着するために、触媒金属の担持を妨げるものと推
測される。例えば、置換元素であるWに貴金属触媒であ
るPtを担持させる場合、WとPtの電気陰性度の差
(0.8)に比べて、WとClの電気陰性度の差(1.
3)の方が大きく、Wに対してPtよりClの方が強く
引きつけられやすい。また、排ガス中のNOxを浄化し
ようとする場合、塩素が残存すると触媒表面が酸性にな
り、NOxが吸着され難くなる。
【0045】ここで、塩素の影響をなくすには、図2
(c)のように、焼成温度を高くする(例えば800℃程
度)処理を行って、塩素を触媒表面から強制的に除去す
ることが考えられる。ところが、焼成温度が高いと金属
原子同士が焼結によって大きく粒成長する。このため、
粒径の大きい触媒粒子が置換元素Mに結合することにな
り、触媒担持量に対して触媒性能を十分大きくすること
ができない。また、水素還元する等の処理を行って、塩
素を触媒表面から強制的に除去することも可能である
が、処理工程数が増加する、といった不利がある。
【0046】これに対し、組成中に塩素を含まない金属
化合物を出発原料とする本発明では、図2(d)のよう
に、触媒表面に塩素が残存することがない。また、塩素
のように電気陰性度の大きい元素や基を含まないので、
置換元素Mに電気的に引き寄せられにくい。さらに、貴
金属触媒は、NOxを直接N2 とO2 に分解する作用が
あるため、出発原料がNOxを含む場合には、置換元素
に結合しても、貴金属触媒によって分解される。その結
果、金属原子・微粒金属の状態で触媒成分が置換元素M
上に多く担持されて、触媒性能が向上する。しかも、N
Oxの吸着阻害が生じないので、触媒の浄化能力をより
効果的に発揮できる。また、塩素を除去するために高温
で焼成する必要がないので、触媒金属が粒成長しにく
い。よって、貴金属触媒を高分散させることができ、少
ない触媒担持量で高い触媒性能が得られる。
【0047】上記効果を得るためには、上記金属化合物
の溶液中の塩素は少ないほどよい。具体的には、従来の
ヘキサクロロ白金酸(0.07mol/L)溶液中の塩
素の含有量である14.8g/L未満、好ましくは、市
販のテトラアンミン白金水酸塩溶液中も含まれる塩素の
含有量である350mg/L未満であることが望まし
い。より好ましくは、水道水中残留塩素量である0.9
mg/L未満とするのがよい。
【0048】次に、上記方法で作製したセラミック担体
(W置換コーディエライト)に、貴金属触媒としてPt
を担持させて本発明のセラミック触媒体を得た。図3に
示す工程に従い、組成中に塩素を含まないPt化合物と
して、ジニトロジアンミン白金の0.07mol/L水
溶液を調製し、この水溶液50mlにφ15mm×L1
0mmにくり抜いたセラミック担体を浸漬させた。超音
波をかけながら10分間保持した後、ジニトロジアンミ
ン白金水溶液からセラミック担体を取り出し、エアレー
ションにより目開き内に残存している溶液を除去した。
このセラミック担体を90℃に保持した恒温槽に10分
間入れ、溶媒を乾燥させた。恒温槽から取り出したセラ
ミック担体を600℃で2時間、空気気流中で焼成し、
触媒金属を担体に焼き付けた(実施例)。
【0049】また、比較のため、塩素を含むPt化合物
であるヘキサクロロ白金酸塩を出発原料とし、同様の方
法でセラミック触媒体を得た(比較例)。ここで、ヘキ
サクロロ白金酸の水溶液中の塩素含有量は、14.8g
/Lであり、ジニトロジアンミン白金の水溶液から塩素
は検出されなかった。得られた実施例および比較例のセ
ラミック触媒体に、それぞれ500ppmC3 6 +5
%O2 (He base)の反応ガスを流速SV=10
000h-1で供給し、設定温度を100℃から250℃
まで25℃刻みで変更させた。この時のC3 6 の反応
率を求めた結果を図2に示した。なお、ガスの定量分析
はガスクロマトグラフィーで行った。
【0050】図4に明らかなように、出発原料が塩素を
含まない実施例のセラミック触媒体は、塩素を含む比較
例のセラミック触媒体に比べて、低い温度で高い転化率
を示している。また、セラミック触媒体に担持されてい
る貴金属量(Pt担持量)をEPMAにより測定し、結
果を表1に示した。測定は一つの試料につき20箇所の
値を求め、その平均値算出してPt担持量とした。表1
に示されるように、出発原料が塩素を含まない実施例の
セラミック触媒体は、塩素を含む比較例のセラミック触
媒体に比べて、Pt担持量が多く、出発原料の違いがP
t担持量、ひいては触媒性能に大きく影響していること
がわかる。
【0051】
【表1】
【0052】なお、得られた実施例および比較例のセラ
ミック触媒体につき、Pt担持前後のWの結合エネルギ
ーの変化を調べたところ、WO3 のピークの他、Pt担
持の影響によると思われる複数のピークが生じており、
置換されたWとPtの間に自由電子を共有する結合が存
在していることが確認された。
【0053】このように、基材セラミックの構成元素の
一部を置換したセラミック担体を用いることにより、γ
−アルミナ等のコート層を形成することなく、触媒金属
を直接担持させたセラミック触媒体が得られる。得られ
るセラミック触媒体は、例えば、自動車用排ガス浄化触
媒等として好適に使用され、コート層が不要なため、熱
容量、熱膨張係数、圧損の低減に効果がある。
【0054】また、本発明のセラミック触媒体におい
て、触媒金属は置換元素上に化学的な結合によって担持
されるので、空孔等に物理的に担持させる場合と比較し
て結合が強固となり、触媒金属が熱振動等により移動し
て凝集する熱劣化を抑制する効果が高い。しかも、触媒
金属の出発原料を塩素を含まない化合物としたので、塩
素の残留により触媒金属の担持が阻害されたり、排ガス
中のNOxの吸着能が低下したりすることがなく、ま
た、焼成温度を低くして触媒金属を高分散させることに
より、触媒性能を最大限に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はハニカム構造とした本発明のセラミッ
ク触媒体の全体概略図、(b)は(a)のA部拡大図、
(c)は(b)のB部拡大図である。
【図2】(a)はセラミック担体に触媒溶液機を含浸、
乾燥後のセル壁の状態を示す概略図、(b)は塩素を含
む出発原料を用い600℃で焼成した場合の焼成後の状
態を示す概略図、(c)は塩素を含む出発原料を用い8
00℃で焼成した場合の焼成後の状態を示す概略図、
(d)は塩素を含まない出発原料を用い600℃で焼成
した場合の焼成後の状態を示す概略図である。
【図3】本発明の実施例および比較例において、セラミ
ック担体に触媒金属を担持させてセラミック触媒体を作
製する方法を示す工程図である。
【図4】本発明の実施例および比較例における、触媒金
属の出発原料と触媒性能の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/28 301 B01D 53/36 ZABC (72)発明者 長谷 智実 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 近藤 寿治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G091 GA01 GA06 GA16 GB05W GB06W GB07W GB17X 4D048 BA12X BB02 BB17 4G069 AA03 AA08 BA13A BA13B BA21C BA26C BB12C BC32A BC33A BC60B BC69A BC75B BE08C BE44C BE47C CA03 DA06 EA19 EC30 FA01 FA03 FB14 FB17 FB30 FC02 FC08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材セラミック表面に触媒を直接担持可
    能なセラミック担体に触媒成分を担持してなるセラミッ
    ク触媒体であって、上記触媒成分が組成中に塩素を含ま
    ない化合物を出発原料としていることを特徴とするセラ
    ミック触媒体。
  2. 【請求項2】 上記化合物が、アンミン錯塩、ニトロ錯
    塩、ニトロアンミン錯塩、テトラアンミン錯塩、硝酸塩
    または酢酸塩である請求項1記載のセラミック触媒体。
  3. 【請求項3】 上記触媒成分が貴金属である請求項1ま
    たは2記載のセラミック触媒体。
  4. 【請求項4】 上記触媒成分が、上記化合物の溶液を上
    記セラミック担体に含浸させ、焼成することにより担持
    される請求項1または2記載のセラミック触媒体。
  5. 【請求項5】 上記化合物の溶液中の塩素の含有量が、
    14.8g/L未満である請求項4記載のセラミック触
    媒体。
  6. 【請求項6】 上記セラミック担体は、基材セラミック
    を構成する元素のうち少なくとも1種類またはそれ以上
    の元素が構成元素以外の元素と置換されており、この置
    換元素に対して触媒成分を直接担持可能であることを特
    徴とする請求項1記載のセラミック触媒体。
  7. 【請求項7】 上記置換元素上に上記触媒成分が化学的
    結合により担持されていることを特徴とする請求項1ま
    たは6記載のセラミック触媒体。
  8. 【請求項8】 上記置換元素はその電子軌道にdまたは
    f軌道を有する少なくとも1種類またはそれ以上の元素
    である請求項1または6記載のセラミック触媒体。
  9. 【請求項9】 上記セラミック担体は、基材セラミック
    表面に触媒を直接担持可能な多数の細孔を有しており、
    この細孔に対して触媒成分を直接担持可能であることを
    特徴とする請求項1記載のセラミック触媒体。
  10. 【請求項10】 上記細孔が、セラミック結晶格子中の
    欠陥、セラミック表面の微細なクラック、およびセラミ
    ックを構成する元素の欠損のうち、少なくとも1種類か
    らなる請求項1または9記載のセラミック触媒体。
  11. 【請求項11】 上記微細なクラックの幅が100nm
    以下である請求項10記載のセラミック触媒体。
  12. 【請求項12】 上記細孔の直径あるいは幅が、担持す
    る触媒イオンの直径の1000倍以下の直径あるいは幅
    の細孔を有し、この細孔の数が1×1011個/L以上で
    あることを特徴とする請求項10記載のセラミック触媒
    体。
  13. 【請求項13】 上記基材セラミックがコーディエライ
    トを主成分とし、上記細孔が、コーディエライトの構成
    元素の一部を価数の異なる金属元素で置換することによ
    り形成される欠陥からなる請求項10記載のセラミック
    触媒体。
  14. 【請求項14】 上記欠陥は酸素欠陥および格子欠陥の
    少なくとも1種類からなり、コーディエライトの単位結
    晶格子に欠陥を1個以上有するコーディエライト結晶を
    4×10-6%以上含有する請求項13記載のセラミック
    触媒体。
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