JP2003112004A - 凝集方法 - Google Patents
凝集方法Info
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Abstract
固形分の分離が不可能な難処理液の処理が可能であり、
しかも安価な凝集方法を提供すること。 【解決手段】 アルカリ金属の珪酸塩と、この珪酸塩に
反応するゲル化剤とを所定量予め水あるいは海水に加え
て、上記珪酸塩がゲル化した状態でフロックとなって水
中に散在するゲル化水を被処理液に添加する。
Description
質の凝集方法に関するものである。
場廃液に大量に含まれるSSと称される微細浮遊物質は
水中浮遊物となって河川や海に廃棄されて公害の原因と
なっている。そこで最近では上記土木廃液等は該水中浮
遊物や溶解物質が基準の濃度以下になるように処理して
から廃棄されているが、その処理に要する時間と費用は
莫大なものとなっている。
去が非常に困難であり、現在のところ、排水を一旦貯水
槽に溜めて、活性炭、バイオ処理で脱色すると共に、B
OD、CODが基準値以下になるように処理して排水す
るようにしている。
するために汎用されている酸化チタンの微粒粉あるい
は、パルプ繊維の微粒粉が含まれている。これらの微粒
粉を除去するために、一旦貯水槽に溜めて有機系あるい
は無機系の凝集剤を添加し、凝集、沈澱させてから排水
するようにしている。
し、大容量の沈殿槽に長時間滞留させて懸濁物質を沈殿
させ、必要に応じて活性炭処理、バイオ処理を付加して
SS、BOD、COD値が所定の値以下になるように処
理した後、廃棄するようにしている。
含まれる鉄分の濃度を下げることが懸案となっている。
るヘドロは含水率が非常に多く、このまま固化しようと
すると莫大なセメント量を必要とする。そこで、大容量
の沈殿槽にヘドロを導いて、有機凝集剤を添加して沈澱
処理をした後、凝固処理を行うようにしている。
し、処理装置が大がかりなものとなり、広い設置面積を
必要とし、処理時間が長くかかり、コスト高になるのも
のであった。
ては、種々のものが開発されている。例えば無機系で
は、アルミニウム塩(硫酸アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、アンモニウムミョウバン、カリミョウバン、ア
ルミン酸ナトリウム、ポリ塩化アルミニウム)、鉄塩
(塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、
ポリ硫酸第二鉄等)、有機系では、低分子塩、界面活性
剤、天然あるいは合成高分子物質等が開発使用されてい
る。
て、可溶性のアルミニウム塩とアルカリ金属塩と上
記剤と剤の直接の接触密度を小さくするための第三
物質とよりなる凝集剤を提案し、多大の効果をあげてい
る。
されているが、染色排水、製紙排水等を固液分離するこ
とは困難である。また下水処理に至っては莫大な面積の
沈殿槽を必要とし、また処理時間も膨大となっているの
が現状である。更に、有機凝集剤を大量に使用すると、
コストが高くなるとともに、上記固液分離の困難性が増
大する。
ころ、これを直接短時間に凝集させることはできないと
考えられており、また、上記のように沈殿槽で沈殿され
た余剰濃縮汚泥は、水分と固形物を遠心分離機で分離し
ようとしても、これ以上の分離はできない難処理廃液で
ある。
事情に鑑みてなされたものであって、迅速な凝集効果を
発揮し、現在技術では水と固形分の分離が不可能な難処
理液の処理が可能であり、しかも安価な凝集方法を提供
することを目的とする。
め、アルカリ金属の珪酸塩とゲル化剤とを予め水に添加
してゲル化させ、このゲル化した珪酸塩が水中に散在す
る程度のゲル化水を得る。このようにして得られたゲル
化水を被処理液に添加することによって、上記珪酸塩の
フロックが核になって、上記被処理液中の微小な固形物
が更に大きなフロックを形成する。このように大きなフ
ロックが形成されると、固水分離機(コンベアプレス
式、遠心分離式)での固水分離機能は飛躍的に高まるこ
とになる。
に、更に、従来から使用されている凝集剤を使用するこ
とは、この発明の効果を高める上で好ましい。
づいて説明する。
金属の珪酸塩と、この珪酸塩に反応するゲル化剤とを所
定量予め水に加えてゲル化して、水中でフロック状とな
したゲル化水を得る。このゲル化水を被処理液に添加す
ると、上記フロックを核に、被処理液中の微小な固形物
が凝集して、さらに大きなフロックを形成することにな
る。
機物のみで形成されているので水抜けが著しく優れ、固
水分離機で分離すると、80%までの水分を除去するこ
とができることになる。
加して、本発明の効果をより高めることができる。
タ珪酸ナトリウム、二珪酸ナトリウム、四珪酸ナトリウ
ム、オルト珪酸ナトリウム、及びこれらの種々の割合の
水和物、さらにカリウムの珪酸塩を一部混合させてもよ
い。ただし、経済的には市販の水ガラスを使用するのが
最も好ましい。
に対して、0.01 〜50g、好ましくは0.1〜1
gである。0.01gより少ないと当該珪酸塩のゲル化
に伴って形成されるフロックの数が少なく、非処理液に
添加したときの凝集能力が小さくなる。また、50gよ
り多くするとフロックを形成しないで、溶媒たる当該水
に沈澱し、不経済となるからである。
としては、塩化カルシウム、塩化カリ,塩化マグネシウ
ム、塩化ナトリウム等を使用するのが好ましく、また他
のゲル化剤として、更に、可溶性のアルミニウム塩(例
えば硫酸アルミニウム、アンモニウムミョウバン、カリ
ミョウバン、ポリ塩化アルミニウム)、可溶性の鉄塩
(塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、
ポリ硫酸第二鉄等)、硫酸、塩酸等を一種又は二種以上
を適宜選択して用いることができる。
酸塩がフロックを形成するに足る量、すなわち、ゲル化
剤の添加によって0.01gから1gの珪酸塩がフロッ
クになる量(化学量論的に決定できる)であれば、特に
限定されるものではない。
酸塩の入っている水)の被処理液に添加するべき量は被
処理液の含有固形物の濃度等の特性(含有固形物の種
類、大きさ、液のPH等)よって異なるので一概に限定
することはできないが、例えば、被処理液1Lに対して
1〜50好ましくは、5〜10重量%、添加する。
が被処理液中の固形物を凝集させる力が弱く、凝集速
度、固水分離性に満足する結果を得ることはできない。
又、50重量%より多いと不経済となる。
本願出願人が特公平08−018016にて開示している凝集剤
を用いるのが好ましい。
ム)0.3g、塩化カルシウム0.4gを、よく攪拌し
ながら添加してゲル化水を作り、このゲル化水を被処理
液(兵庫県姫路市を流れる天の川の浚渫ヘドロ)1Lに
対して10重量%添加した。この後、有機凝集剤(ポリ
アクリルアミド系)を極微量(1パーセント水溶液0.
8g)それぞれ被処理液に添加し、濾過する。この場合
例えば1Lの処理液をろ紙でろ過するのに要する時間は
10分程度であった。
有機凝集剤(1パーセント水溶液0.8g)を添加し
て、ろ紙でろ過させた場合を挙げる。この場合はろ過に
1時間以上かけても充分でなかったが、1時間経過した
時点のものと比較した。
では極めて低い脱水率であった状態を高い脱水率(70
%以上)に高めることができ、固液分離率も高く、優れ
た効果を有するものである。
用した。この場合も水ガラスの添加量は海水1Lに対し
て0.3gとした。このゲル化水を上記原水に対して1
0重量%添加しても上記とほぼ同じ結果が得られた。
た場合でも、水を使用したゲル化水、海水を使用したゲ
ル化水いずれの場合も、上記ヘドロに対する効果とほぼ
同じであった。ただし、被処理液が下水汚泥の場合、有
機凝集剤のみを使用する従来の方法では、多大な時間を
かけてもろ紙を水分はわずかしか(脱水率20%)通過
することはなかった。
た、被処理液も他のサンプルを用いて実施した。本実施
例では、水1Lに対して、水ガラス30g、塩化カルシ
ウム30gを添加してゲル化水を作り、このゲル化水を
被処理液(霞ヶ浦の湖底ヘドロ)1Lに対して10重量
%添加した。この後、同様に、有機凝集剤(ポリアクリ
ルアミド系)を極微量(1パーセント水溶液0.8g)
それぞれ被処理液に添加し、濾過し、ろ紙でろ過させた
場合と比較した。結果は以下の通りである。
のフロックによって凝集させる方法では、当該ゲル化水
の濃度を変えても、比較的均一な凝集効果をあげること
ができる。
係る凝集方法は、以下に列挙する実用上の様々の優れた
効果を有する。
(海水)中でゲル化して微細なフロックを形成したゲル
化水を使用するため、上記フロックを核として被処理液
の微小固形物が凝集し、迅速な凝集効果を発揮する。
核になっているので、高い水抜け特性を持っており、有
機凝集剤を使用する場合や、他の無機凝集剤を使用する
場合に比較して著しく迅速に固液の分離が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 アルカリ金属の珪酸塩と、この珪酸塩に
反応するゲル化剤とを予め水に加えて、ゲル化した珪酸
塩がフロック状となったゲル化水を被処理液に添加して
処理する凝集方法。 - 【請求項2】 前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリのうちの少な
くとも1つである請求項1に記載の凝集方法。 - 【請求項3】 前記ゲル化剤が、アルミニウムの酸性塩
である請求項1に記載の凝集方法。 - 【請求項4】 前記水とゲル化剤に代えて海水を使用し
た請求項1に記載の凝集方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001307029A JP2003112004A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | 凝集方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001307029A JP2003112004A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | 凝集方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003112004A true JP2003112004A (ja) | 2003-04-15 |
Family
ID=19126562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001307029A Pending JP2003112004A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | 凝集方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003112004A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005199248A (ja) * | 2004-01-15 | 2005-07-28 | Nippon Solid Co Ltd | 原水の処理方法 |
CN100363079C (zh) * | 2004-06-25 | 2008-01-23 | 中国海洋大学 | 一种污水处理絮凝剂 |
JP2008043904A (ja) * | 2006-08-18 | 2008-02-28 | Yoshiro Wakimura | 凝集方法 |
CN111946278A (zh) * | 2020-08-19 | 2020-11-17 | 中国地质科学院探矿工艺研究所 | 一种地质岩心钻探废弃冲洗液的无害化处理方法 |
-
2001
- 2001-10-03 JP JP2001307029A patent/JP2003112004A/ja active Pending
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JP4704297B2 (ja) * | 2006-08-18 | 2011-06-15 | 嘉郎 脇村 | 凝集方法 |
CN111946278A (zh) * | 2020-08-19 | 2020-11-17 | 中国地质科学院探矿工艺研究所 | 一种地质岩心钻探废弃冲洗液的无害化处理方法 |
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