JP2003109668A - リチウムイオンポリマー二次電池 - Google Patents

リチウムイオンポリマー二次電池

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JP2003109668A
JP2003109668A JP2001303051A JP2001303051A JP2003109668A JP 2003109668 A JP2003109668 A JP 2003109668A JP 2001303051 A JP2001303051 A JP 2001303051A JP 2001303051 A JP2001303051 A JP 2001303051A JP 2003109668 A JP2003109668 A JP 2003109668A
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Yusuke Watarai
祐介 渡會
Akio Mizuguchi
暁夫 水口
Shuhin Cho
守斌 張
Akihiro Higami
晃裕 樋上
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過充電や過放電時の発熱を抑制する。 【解決手段】リチウムイオンポリマー二次電池は、正極
集電体箔12の表面に正極活物質13が形成された正極
シート11の正極活物質と負極集電体箔15の表面に負
極活物質16が形成された負極シート14の負極活物質
との間にポリマー電解質層17が介装されて正極シート
と負極シートが積層される。フィルム状の絶縁性部材1
8がポリマー電解質層の両側縁の全長にわたってその側
縁から突出して設けられ、絶縁性部材の一部又は全部が
融点若しくは電池内部構成物質に溶解又は軟化される温
度が80℃〜180℃である温度感応部材で形成され、
正極活物質の側縁と負極活物質の側縁の全部又は一部が
温度感応部材を介して積層される。絶縁性部材はポリエ
チレン,ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重
合体、或いはヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリ
デン共重合である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー電解質層
を介装して正極シート及び負極シートを積層したリチウ
ムイオンポリマー二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のビデオカメラやノート型パソコン
等のポータブル機器の普及により薄型の電池に対する需
要が高まっている。この薄型の電池として正極シートと
負極シートを積層して形成されたリチウムイオンポリマ
ー二次電池が知られている。この正極シートは、正極集
電体箔の表面に正極活物質を形成することにより作ら
れ、負極シートは負極集電体箔の表面に負極活物質を形
成することにより作られる。正極活物質と負極活物質の
間にはポリマー電解質層が介装され、この状態で正極シ
ート及び負極シートを積層することによりリチウムイオ
ンポリマー二次電池は作られる。
【0003】一方、リチウムイオンポリマー二次電池
は、過充電や過放電等の酷使、特に再充電時に通常の動
作電圧を上回るような過充電酷使には弱いことが知られ
ている。即ち、過充電時、正極からは過剰なリチウムが
抽出され、これに対応して負極ではリチウムの過剰な挿
入、場合によってはめっきが生じる。また、負極は反応
性リチウムでドーピングまたはめっきされると安定性が
低下する傾向があり、一方正極の場合は、分解して、酸
素を発生する傾向が強くなる(J.R.Dahn et al.,Solid
State Ionics,69(3-4),pp265-270,1994)。この結果、
リチウムイオンポリマー二次電池が過充電されると電極
の熱安定性が劣化する不具合がある。このようなことか
ら、リチウムイオンポリマー二次電池の電池充電装置、
又は個々のリチウムイオンポリマー二次電池を含む電池
パックは過充電を防止する適当な電気回路を備えている
のが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、過充電を防止
する電気回路が万一に故障した場合には、その過充電を
防止できず、過充電されるとリチウムイオンポリマー二
次電池が発熱する不具合がある。即ち、入力したエネル
ギーの多くは蓄積されるというよりは、放散されるから
であり、熱安定性の低下が電池の発熱とともに生じる
と、危険な熱的暴走が生じて発煙や発火を生じるおそれ
もある。このため、過充電や過放電に対する保護レベル
を上げる手段として別に安全装置を個々の電池自体に組
み込むことが望まれる。本発明の目的は、過充電や過放
電時の発熱を抑制し得るリチウムイオンポリマー二次電
池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、正極集電体箔12の表面に正極活物
質13が形成された正極シート11の正極活物質13と
負極集電体箔15の表面に負極活物質16が形成された
負極シート14の負極活物質16との間にポリマー電解
質層17が介装されて正極シート11と負極シート14
が積層されたリチウムイオンポリマー二次電池の改良で
ある。その特徴ある構成は、フィルム状の絶縁性部材1
8がポリマー電解質層17の両側縁の全長にわたってそ
の側縁から突出して設けられ、絶縁性部材18の一部又
は全部が融点若しくは電池内部構成物質に溶解又は軟化
される温度が80℃〜180℃である温度感応部材で形
成され、正極活物質13の側縁と負極活物質16の側縁
の全部又は一部が温度感応部材18を介して積層された
ところにある。
【0006】この請求項1に係る発明では、過充電若し
くは過放電によりリチウムイオンポリマー二次電池10
が発熱すると、ポリマー電解質層17の両側縁にその全
長にわたって設けられたフィルム状の絶縁性部材18の
全部又は一部における温度感応部材が融解若しくは電池
内部構成物質に溶解又は軟化して流出して、その温度感
応部材18を介して積層された正極活物質13の側縁と
負極活物質16の側縁の全部又は一部が接触して短絡す
る。この結果、リチウムイオンポリマー二次電池10の
一部が通電体となり、過充電若しくは過放電の状態が一
定以上進行しなくなり、リチウムイオンポリマー二次電
池10の発熱が抑制される。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、温度感応部材18がポリエチレン,ポリプ
ロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体のいずれか
からなるリチウムイオンポリマー二次電池である。この
請求項2に係る発明では、温度感応部材18をポリエチ
レン,ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合
体のいずれかとすることにより、ポリマー電解質層17
に対する耐久性が高く、かつ融点が80℃〜180℃の
温度感応部材18を得ることができる。請求項3に係る
発明は、請求項1に係る発明であって、温度感応部材1
8がヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重
合体からなるリチウムイオンポリマー二次電池である。
この請求項3に係る発明では、電池内部構成物質に溶解
又は軟化される温度が80℃〜180℃の温度感応部材
18を得ることができる。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明であって、ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリ
デン共重合が15〜30wt%のヘキサフルオロプロピ
レンを含むリチウムイオンポリマー二次電池である。こ
の請求項4に係る発明では、共重合体がヘキサフルオロ
プロピレンを15〜30wt%の含むことにより、過充
電若しくは過放電時によるリチウムイオンポリマー二次
電池10の発熱により有効に電池内部構成物質に溶解又
は軟化されて流出する温度感応部材18を得ることがで
きる。ヘキサフルオロプロピレンが15wt%未満であ
ると、電池の発熱速度に対する温度感応部材18の電池
内部構成物質に溶解又は軟化される速度が遅延し、正極
活物質13と負極活物質16の短絡が遅延してリチウム
イオンポリマー二次電池10の発熱を抑制することが困
難になる。ヘキサフルオロプロピレンが30wt%を越
えると、ポリマー電解質層17に存在する電解液により
温度感応部材18が軟化し、通常の使用状態で正極活物
質13と負極活物質16が短絡するおそれがある。な
お、共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンの好ま
しい割合は18〜26wt%である。
【0009】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
いずれかに係る発明であって、温度感応部材18の厚さ
が3〜25μmであるリチウムイオンポリマー二次電池
である。この請求項5に係る発明では、ポリマー電解質
層17の厚さを従来より厚くすることなく絶縁性部材1
8を設けることが可能になる。温度感応部材18の厚さ
が3μm未満であると積層された正極活物質13の側縁
と負極活物質16の側縁における絶縁特性が減少し、2
5μmを越えると電池の発熱速度に対する温度感応部材
18の融解若しくは電池内部構成物質に溶解又は軟化さ
れる速度が遅延し、正極活物質13と負極活物質16の
短絡が遅延してリチウムイオンポリマー二次電池10の
発熱を抑制することが困難になる。なお、温度感応部材
18の好ましい厚さは5〜20μmである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳しく説明する。図1に示すように、リチウム
イオンポリマー二次電池は、正極シート11と負極シー
ト14との間にポリマー電解質層17を介装し、その正
極シート11及び負極シート14を積層したものであ
る。正極シート11は正極集電体箔12の表面に正極活
物質13が形成されたものであり、負極シート14は負
極集電体箔15の表面に負極活物質16が形成されたも
のである。また、ポリマー電解質層17は正極集電体箔
12に形成された正極活物質13と負極集電体箔15の
表面に形成された負極活物質16との間に介装される。
この実施の形態における正極集電体箔12はAl箔であ
り、負極集電体箔15はCu箔である。また、正極活物
質13には例えばLiCoO2が使用され、負極活物質
16にはグラファイト系の活物質が使用される。
【0011】図1及び図2に示すように、それぞれの活
物質13,16の集電体箔12,15の表面への形成
は、活物質13又は16を溶液に分散混合して調製した
スラリーを正極又は負極集電体箔12,15の上面にド
クターブレード法により塗布して乾燥することにより行
われる。正極活物質13は正極集電体箔12の一方の側
部12aを除いて表面に形成され、負極活物質16は負
極集電体箔15の他方の側部15bを除いて表面に形成
される。それぞれの活物質13,16の間にポリマー電
解質層17が介装された状態で正極シート11と負極シ
ート14は熱圧着されて積層される。
【0012】図2に示すように、正極及び負極シート1
1,14の熱圧着に際して、それぞれの活物質13,1
6の表面には、後にポリマー電解質層17を構成する電
解質スラリー19がそれぞれ塗布乾燥される。即ち、正
極シート11と負極シート14の熱圧着は、活物質1
3,16が表面に形成され、その活物質13,16の表
面に電解質スラリー19,19がそれぞれ塗布乾燥され
た正極集電体箔12と負極集電体箔15を、その電解質
スラリー19,19が対向するよう重ね合された状態で
行われる。なお、電解質スラリー19は、正極又は負極
シート11,14のいずれか一方の活物質13又は16
にのみ塗布乾燥させても良い。
【0013】正極シート11と負極シート14の重ね合
せは、正極集電体箔12の一方の側縁12aが負極集電
体箔15の一方の側縁15aから突出し、負極集電体箔
15の他方の側縁15bがその正極集電体箔12の他方
の側縁12bから突出するように行われる。このように
重ね合せた正極シート11と負極シート14を熱圧着す
ると、活物質13,16の表面に塗布乾燥された電解質
スラリー19,19は熱でそれぞれ融解しその後硬化す
ることにより互いに融合し、図1に示すようなポリマー
電解質層17を形成する。これにより、活物質13,1
6の間にポリマー電解質層17が介装され、正極集電体
箔12の一方の側縁12aが負極集電体箔15の一方の
側縁15aから突出し負極集電体箔15の他方の側縁1
5bが正極集電体箔12の他方の側縁12bから突出し
て正極シート11と負極シート14は積層される。
【0014】ポリマー電解質層17の両側縁には、フィ
ルム状の絶縁性部材18がポリマー電解質層17の両側
縁の全長にわたってその両側縁から5mm突出してそれ
ぞれ設けられる。この絶縁性部材18の一部又は全部は
融点若しくは電池内部構成物質に溶解又は軟化される温
度が80℃〜180℃である温度感応部材で形成され
る。この実施の形態では、絶縁性部材18の全部が温度
感応部材で形成される例を示し、全部が温度感応部材で
形成された絶縁性部材18は幅が10mmで厚さが4μ
mのフィルム状に加工されたポリエチレンであり、その
融点は130℃のものが使用される。図2に示すよう
に、この絶縁性部材18は、正極シート11と負極シー
ト14を重ね合せる際に、活物質13,16の表面に塗
布乾燥された電解質スラリー19,19の間に側部が挟
まれるようにその電解質スラリー19,19の両側部に
それぞれ配置され、この状態で正極シート11と負極シ
ート14は積層される。その後熱圧着すると、図1に示
すように、絶縁性部材18は溶融後硬化して形成された
ポリマー電解質層17の両側縁から突出してその両側縁
の全長にわたってそれぞれ設けられる。その一方で、正
極シート11と負極シート14の積層時のずれにより、
又は熱圧着時に加わる外力若しくは熱によるポリマー電
解質層17の端部の一部融解流出により、正極活物質1
3の側縁と負極活物質16の側縁の全部又は一部は絶縁
性部材18を介して積層される。
【0015】図3に示すように、本実施の形態における
リチウムイオンポリマー二次電池10は、放電容量を増
大させるために、上述したように積層された正極シート
11と負極シート14を更に複数組積層し、負極集電体
箔15の一端縁15aから突出した正極集電体箔12に
正極端子21の一端を接続し、正極集電体箔12の他端
縁12bから突出した負極集電体箔15に負極端子22
の一端を接続する。その後これら複数組の正極及び負極
シート11,14はパッケージシート23で密封され
る。この実施の形態におけるパッケージシート23はポ
リプロピレンがラミネートされたアルミニウム箔であ
り、一対のパッケージシート23で複数の積層された正
極及び負極シート11,14を挟み、真空又は不活性ガ
ス雰囲気中でそのパッケージシート23の周囲を熱圧着
することにより密封される。一対のパッケージシート2
3は正極端子21の他端及び負極端子22の他端がそれ
ぞれそのパッケージシート23の外部に表出するように
周囲が熱圧着され、このようにして作られたリチウムイ
オンポリマー二次電池10は、パーケージシート23か
ら引出された正極及び負極端子21,22の他端を電池
の端子として使用することにより所望の電気を得ること
ができる。
【0016】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池10では、過充電により発熱してポリエチ
レンからなる絶縁性部材18の融点である130℃を越
えると、ポリマー電解質層17の両側縁にその全長にわ
たって設けられたフィルム状の絶縁性部材18が融解流
出して、その絶縁性部材18を介して積層された正極活
物質13の側縁と負極活物質16の側縁の全部又は一部
が接触して短絡状態を生じさせる。この結果、リチウム
イオンポリマー二次電池10の一部が通電体となり、過
充電若しくは過放電の状態が一定以上進行しなくなり、
リチウムイオンポリマー二次電池10の発熱が抑制され
る。
【0017】なお、上述した実施の形態では、ポリマー
電解質層17の両側縁に絶縁性部材18を設けたが、絶
縁性部材18はポリマー電解質層17の全周に設けても
良い。また、上述した実施の形態では、ポリエチレンか
らなるフィルム状の絶縁性部材18を用いて説明した
が、絶縁性部材はヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビ
ニリデン共重合からなるものであっても良い。この場
合、その共重合は15〜30wt%のヘキサフルオロプ
ロピレンを含むものであることが好ましい。ヘキサフル
オロプロピレンを15〜30wt%の含むヘキサフルオ
ロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合は、電池内部構
成物質に溶解又は軟化される温度が100℃〜150℃
になり、過充電時の発熱により確実に電池内部構成物質
に溶解又は軟化されて流出して内部ショート状態を生じ
させ、過充電された電池容量を内部で放電して発熱を効
果的に抑制することができる。
【0018】また、上述した実施の形態では、絶縁性部
材18をポリマー電解質層17の両側縁から5mm突出
させたが、絶縁性部材18のポリマー電解質層17側縁
からの突出量はこの値に限定されるものではない。絶縁
性部材18のポリマー電解質層17側縁からの突出量
は、ポリマー電解質層17の厚さにより適宜決定される
が、ポリマー電解質層17の厚さが5〜100mmの一
般的な電池であれば、絶縁性部材18のポリマー電解質
層17側縁からの突出量は2〜8mmであることが好ま
しく、更に好ましくは4〜6mm突出させることが好ま
しい。
【0019】更に、上述した実施の形態では、絶縁性部
材18の全部が温度感応部材で形成される例を示した
が、絶縁性部材の一部を温度感応部材で形成しても良
い。このように、絶縁性部材の一部を融点若しくは電池
内部構成物質に溶解又は軟化される温度が80℃〜18
0℃である温度感応部材で形成しても、正極活物質の側
縁と負極活物質の側縁の全部又は一部がその温度感応部
材を介して積層されている限り、過充電により発熱して
その温度感応部材の融点等を越えると、その温度感応部
材が融解流出して、正極活物質の側縁と負極活物質の側
縁の全部又は一部が接触して短絡状態を生じさせること
ができる。
【0020】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 <実施例1>下記表1に示される各成分をボールミルで
2時間混合することによりそれぞれ正極活物質層塗工用
スラリー、負極活物質層塗工用スラリー及び電解質層塗
工用スラリーを調製した。
【0021】
【表1】
【0022】正極集電体箔として厚さ20μm、幅25
0mmのAl箔を用意し、得られた正極活物質層塗工用
スラリーをこのAl箔上に正極活物質層の乾燥厚さが8
0μmとなるようにドクターブレード法により塗工及び
乾燥し、圧延することにより正極シートを形成した。一
方、負極集電体箔として厚さ10μm、幅250mmの
Cu箔を用意し、得られた負極活物質層塗工用スラリー
をこのCu箔上に負極活物質層の乾燥厚さが80μmと
なるようにドクターブレード法により塗工及び乾燥し、
圧延することにより負極シートを形成した。得られた電
解質層塗工用スラリーを厚さ25μm、幅250mmの
剥離紙上に電解質層の乾燥厚さが50μmとなるように
ドクターブレード法により塗工及び乾燥し、剥離紙より
剥がして電解質層シートを形成した。
【0023】その後、図1に示すように、正極活物質層
と負極活物質層との間にポリマー電解質層を介装させ、
正極集電体箔12の一方の側縁12aが負極集電体箔1
5の一方の側縁15aから突出し負極集電体箔15の他
方の側縁15bが正極集電体箔12の他方の側縁12b
から突出するようにして正極シート11と負極シート1
4を積層させた。この際、ポリマー電解質層17の両側
縁に厚さが10μmであって、幅が10mmのポリエチ
レンからなるフィルム状の絶縁性部材18をポリマー電
解質層17のの両側縁から5mm全長にわたって均一に
突出させてその両側縁の全長にわたってそれぞれ設け
た。その後この積層物を熱圧着することによりシート状
の電極体を作製した。次に、図示しないが、その電極体
にNiからなる正極リード及び負極リードをそれぞれ正
極集電体及び負極集電体に溶接し、開口部を有する袋状
に加工したラミネートパッケージ材に収納し、減圧条件
下で熱圧着により開口部を封止し、リチウムイオンポリ
マー二次電池を作製した。
【0024】<実施例2>絶縁性部材として、15wt
%のヘキサフルオロプロピレンを含むヘキサフルオロプ
ロピレン−フッ化ビニリデン共重合からなるフィルムを
用いた以外は実施例1と同様に電池を作製した。 <実施例3>絶縁性部材として、30wt%のヘキサフ
ルオロプロピレンを含むヘキサフルオロプロピレン−フ
ッ化ビニリデン共重合からなるフィルムを用いた以外は
実施例1と同様に電池を作製した。 <実施例4>厚さが3μmの絶縁性部材を用いた以外は
実施例1と同様に電池を作製した。
【0025】<実施例5>厚さが25μmの絶縁性部材
を用いた以外は実施例1と同様に電池を作製した。 <実施例6>厚さが3μmの絶縁性部材を用いた以外は
実施例2と同様に電池を作製した。 <実施例7>厚さが25μmの絶縁性部材を用いた以外
は実施例2と同様に電池を作製した。
【0026】<比較例1>絶縁性部材として、ポリエチ
レンテレフタレートからなるフィルムを用いた以外は実
施例1と同様に電池を作製した。 <比較例2>絶縁性部材として、10wt%のヘキサフ
ルオロプロピレンを含むヘキサフルオロプロピレン−フ
ッ化ビニリデン共重合からなるフィルムを用いた以外は
実施例1と同様に電池を作製した。 <比較例3>絶縁性部材として、35wt%のヘキサフ
ルオロプロピレンを含むヘキサフルオロプロピレン−フ
ッ化ビニリデン共重合からなるフィルムを用いた以外は
実施例1と同様に電池を作製した。
【0027】<比較例4>厚さが2μmの絶縁性部材を
用いた以外は実施例1と同様に電池を作製した。 <比較例5>厚さが35μmの絶縁性部材を用いた以外
は実施例1と同様に電池を作製した。 <比較例6>厚さが2μmの絶縁性部材を用いた以外は
実施例2と同様に電池を作製した。 <比較例7>厚さが35μmの絶縁性部材を用いた以外
は実施例2と同様に電池を作製した。
【0028】<比較評価>実施例1〜7及び比較例1〜
7で得られた電池について以下の評価試験を行った。 (1) 過充電試験 実施例1〜7及び比較例1〜7において得られた電池に
ついて短絡の有無について確認した後、短絡の生じてい
ない電池を充電容量の250%となるまで1C相当の電
流値で強制充電を行った。その充電開始から充電容量の
250%となるまでにおける電池の外観の変化を観察し
た。 (2) 加熱試験 実施例1〜7及び比較例1〜7において得られた電池を
ホットプレートに載せ、毎分5℃の昇温速度で常温から
250℃まで加熱し、250℃に保ったまま1時間放置
した。その常温から250℃までにおける電池の外観の
変化を観察した。上記(1)及び(2)における試験の
結果を表3に示す。なお表3中における記号は、◎:外
観に変化なし、○電池パックのふくれ有り、△:発煙、
×:発火若しくは爆発、□:通常使用温度範囲内での短
絡をそれぞれ示す。
【0029】
【表2】
【0030】<評価>表2から明らかなように、実施例
1〜7の電池では外観に変化がないか、或いは電池パッ
クにふくれが生じた程度であるが、比較例1〜7の電池
では通常使用温度範囲内での短絡、又は発煙、若しくは
発火若しくは爆発が生じた。実施例1〜7の電池では外
観に変化がないか、或いは電池パックにふくれが生じた
程度で済んでいるのは、リチウムイオンポリマー二次電
池10の発熱により絶縁性部材18が融解流出して内部
ショート状態を生じさせたことに起因するものと考えら
れる。その一方で、比較例1の電池が発火若しくは爆発
を起こしたのは、絶縁性部材として使用したポリエチレ
ンテレフタレートからなるフィルムの融点が260℃で
あるため、電池の発熱によってもその絶縁性部材が融解
しなかったためと考えられる。また、比較例2,比較例
5及び比較例7の電池が発火若しくは爆発を起こしたの
は、絶縁性部材である共重合体のヘキサフルオロプロピ
レンの割合が少ないため、或いは絶縁性部材の厚さが厚
すぎたため、電池の発熱速度に対する絶縁性部材18の
融解速度が遅延したことに起因するものと考えられる。
また、比較例3,比較例4及び比較例6の電池が過充電
試験以前において既に短絡していたのは、絶縁性部材で
ある共重合体のヘキサフルオロプロピレンの割合が多す
ぎるため、或いは絶縁性部材の厚さが薄いたため、通常
の使用状態で正極活物質13と負極活物質16が短絡し
てしまったことに起因するものと考えられる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、フ
ィルム状の絶縁性部材をポリマー電解質層の両側縁の全
長にわたってその側縁から突出して設け、絶縁性部材の
一部又は全部が融点若しくは電池内部構成物質に溶解又
は軟化される温度が80℃〜180℃である温度感応部
材で形成され、正極活物質の側縁と負極活物質の側縁の
全部又は一部をその温度感応部材を介して積層したの
で、過充電若しくは過放電によりリチウムイオンポリマ
ー二次電池が発熱すると、その温度感応部材が融解若し
くは電池内部構成物質に溶解又は軟化されて流出して、
正極活物質の側縁と負極活物質の側縁の全部又は一部が
接触して短絡する。この結果、リチウムイオンポリマー
二次電池の一部が通電体となり、過充電若しくは過放電
の状態が一定以上進行しなくなり、リチウムイオンポリ
マー二次電池の発熱を有効に抑制することができる。
【0032】また、温度感応部材としてポリエチレン,
ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体のい
ずれかを用いれば、ポリマー電解質層に対する耐久性が
高く、かつ融点が80℃〜180℃の絶縁性部材を得る
ことができ、温度感応部材としてがヘキサフルオロプロ
ピレン−フッ化ビニリデン共重合からなるものを用いて
も、電池内部構成物質に溶解又は軟化される温度が80
℃〜180℃の温度感応部材を得ることができる。この
場合、ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共
重合が15〜30wt%のヘキサフルオロプロピレンを
含むことにより、過充電若しくは過放電時によるリチウ
ムイオンポリマー二次電池の発熱により有効に融解流出
する温度感応部材を全部又は一部に有する絶縁性部材を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層された正極及び負極シートの断面
図。
【図2】その正極及び負極シートが積層される状態を示
す分解斜視図。
【図3】その二次電池の構成を示す断面図。
【符号の説明】
10 リチウムイオンポリマー二次電池 11 正極シート 12 正極集電体箔 13 活物質 14 負極シート 15 負極集電体箔 16 活物質 17 ポリマー電解質層 18 絶縁性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水口 暁夫 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 張 守斌 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 樋上 晃裕 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 Fターム(参考) 5H011 AA02 AA13 FF01 GG01 HH02 JJ25 JJ27 KK01 KK02 KK04 5H029 AJ12 AK03 AL07 AM00 AM03 AM05 AM07 AM16 BJ04 BJ12 BJ27 CJ06 DJ03 EJ12 EJ14 HJ01 HJ04 HJ12 HJ14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極集電体箔(12)の表面に正極活物質(1
    3)が形成された正極シート(11)の前記正極活物質(13)と
    負極集電体箔(15)の表面に負極活物質(16)が形成された
    負極シート(14)の前記負極活物質(16)との間にポリマー
    電解質層(17)が介装されて前記正極シート(11)と前記負
    極シート(14)が積層されたリチウムイオンポリマー二次
    電池において、 フィルム状の絶縁性部材(18)が前記ポリマー電解質層(1
    7)の両側縁の全長にわたって前記側縁から突出して設け
    られ、 前記絶縁性部材(18)の一部又は全部が融点若しくは電池
    内部構成物質に溶解又は軟化される温度が80℃〜18
    0℃である温度感応部材で形成され、 前記正極活物質(13)の側縁と前記負極活物質(16)の側縁
    の全部又は一部が前記温度感応部材(18)を介して積層さ
    れたことを特徴とするリチウムイオンポリマー二次電
    池。
  2. 【請求項2】 温度感応部材(18)がポリエチレン,ポリ
    プロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体のいずれ
    かからなる請求項1記載のリチウムイオンポリマー二次
    電池。
  3. 【請求項3】 温度感応部材(18)がヘキサフルオロプロ
    ピレン−フッ化ビニリデン共重合からなる請求項1記載
    のリチウムイオンポリマー二次電池。
  4. 【請求項4】 ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニ
    リデン共重合が15〜30wt%のヘキサフルオロプロ
    ピレンを含む請求項3記載のリチウムイオンポリマー二
    次電池。
  5. 【請求項5】 温度感応部材(18)の厚さが3〜25μm
    である請求項1ないし4いずれか記載のリチウムイオン
    ポリマー二次電池。
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