JP2003108236A - アクティブ除振方法 - Google Patents

アクティブ除振方法

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JP2003108236A JP2001303783A JP2001303783A JP2003108236A JP 2003108236 A JP2003108236 A JP 2003108236A JP 2001303783 A JP2001303783 A JP 2001303783A JP 2001303783 A JP2001303783 A JP 2001303783A JP 2003108236 A JP2003108236 A JP 2003108236A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気ばね式アイソレータ2のベースプレート
10の加速度x0″を加速度センサ33により検出し、
この検出値に基づいて空気ばねSvの空気圧を調整する
ことで、該ベースプレート21に対し基礎から伝達する
振動と逆位相の制御振動を付加するフィードフォワード
方式のアクティブ除振方法において、その実行に係る作
業の容易化を図る。 【課題手段】 空気ばねSvのピストン13にジンバル
機構を組み込んで、上下及び水平の両方向について広い
周波数域に亘り基本的に優れた除振性能を得る。サーボ
弁34の作動制御により空気ばねSvの空気圧を調整し
て、アイソレータ2のトッププレート21に制御振動を
付加する。ベースプレート10からトッププレート21
に至る振動伝達系路のばね定数Kと減衰係数Cとをそれ
ぞれ求め、サーボ弁34の特性を反映する比例定数αと
ラプラス演算子sとを用いて、加速度x0″の検出値に
対応するフィードフォワード補正量Uffを、Uff
α×{(Cs+K)/s2}×x0″ とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体製造装置
や精密計測装置等を床振動から略絶縁した状態とするた
めのアクティブ除振方法に関し、特に、床の振動状態に
基づいて被支持体への伝達振動を推定し、この伝達振動
を打ち消すような制御振動をアクチュエータにより付加
するフィードフォワード制御の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のアクティブ除振方法
として、例えば特許第2814241号公報に開示され
るようなフィードフォワード制御を用いたものが知られ
ている。このものでは、図13に模式的に示すように、
被支持体1を弾性体2により基礎3に支持し、この基礎
3に振動センサ4を配設するとともに、被支持体1に対
して振動を付加するアクチュエータ5を配設する。そし
て、前記センサ4からの検出信号をコントローラ6に入
力し、この信号に基づいて逆振動波形発生回路、即ち、
デジタルフィルタ6aにより生成した制御出力を前記ア
クチュエータ5に入力して、該アクチュエータ5により
被支持体1に対し基礎3からの振動を打ち消すような逆
位相の制御振動を付加するようにしている。
【0003】より詳しくは、図14のブロック図に示す
ように、基礎3から弾性体2を介して被支持体1に伝達
する振動の伝達関数を実伝達関数H(s)とし、また、ア
クチュエータ5から被支持体1への補償系の伝達関数を
K(s)としたとき、デジタルフィルタ6aの伝達関数
は、−H(s)K(s)-1 とすればよいから、前記従来例の
ものでは、実伝達関数H(s)と補償系の伝達関数K(s)と
をそれぞれ計測により求めて、これに基づいて −H(s)
K(s)-1 の伝達関数に対応するデジタルフィルタのフィ
ルタ係数を所定の演算手法により決定するようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
のように基礎から被支持体までの実伝達関数H(s)と補
償系の伝達関数K(s)とをそれぞれ実測して求めるため
には、除振装置やその上に搭載される機器等を実際に設
置し、その状態で基礎に振動を付加して、搭載機器の振
動状態を計測するといった作業を繰り返し行わなくては
ならず、非常に手間がかかる。しかも、計測の際の誤差
がそのままデジタルフィルタの特性に反映されてしまう
ので、アクチュエータへの制御出力に誤差が直接的に影
響することになり、制御の精度が低下し易いという不具
合もある。
【0005】さらに、アクティブ除振方法としては前記
従来例のようなフィードフォワード制御の外に、被支持
体に振動センサを配設し、その信号に基づいてアクチュ
エータにより制御振動を付加するフィードバック制御を
行うこともあるが、このフィードバック制御と前記従来
例の如きフィードフォワード制御とを併せて行う場合に
は、フィードバック制御ゲインの変更に伴い前記伝達関
数H(s)、K(s)が見かけ上、変化することになり、その
度に伝達関数H(s)、K(s)を計測し直さなくてはならな
いことから、前記のような不具合が甚だしい。
【0006】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、基礎の振動状態を検
出し、そこから被支持体に伝達する振動を打ち消すよう
にアクチュエータを作動させるフィードフォワード方式
のアクティブ除振方法において、該アクチュエータへの
制御出力の決定方法に工夫を凝らし、アクティブ除振の
適用に係る作業を容易化することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明では、アクチュエータのフィードフォワード
制御量Uffを求めるための伝達関数「H(s)K(s)-1」を
予め代数的に解いて、基礎の振動状態の検出値Xと制御
量Uffとの間の簡単な関係式を導き、この関係式に基づ
いてアクチュエータへの制御出力を求めるようにした。
【0008】具体的に、請求項1の発明は、被支持体を
基礎に対して弾性的に支持するとともに、該基礎の振動
状態を検出し、この検出値に基づいてアクチュエータを
制御して、前記被支持体に対し基礎から伝達する振動と
逆位相の制御振動を付加するアクティブ除振方法を前提
とする。そして、前記基礎から被支持体までの振動伝達
系路のばね定数Kと減衰係数Cとをそれぞれ求め、この
ばね定数K及び減衰係数Cと、予め設定した比例定数α
と、ラプラス演算子sとを用いて、前記基礎の振動状態
の検出値Xに対応するアクチュエータへの制御量Uff
表す以下の関係式を求める。
【0009】 Uff = α×{(Cs+K)/s2}×X ・・・(式1) そして、前記(式1)の関係式に基づいてアクチュエー
タへの制御出力を演算するようにする。
【0010】前記の方法により、本発明に係るアクティ
ブ除振方法では、まず、従来例(特許第2814241
号公報)のものと同様に基礎の振動状態の検出値に応じ
てアクチュエータが適切に作動され、被支持体に対し基
礎から伝達する振動と逆位相の制御振動が付加されて、
該被支持体への伝達振動が打ち消される。すなわち、基
礎から被支持体に至る弾性支持構造を簡単な1自由度の
振動系により模擬すると、この振動系における振動の実
伝達関数H(s)は、一般的に、質量をM、ばね定数を
K、減衰係数をCとして、 H(s) = (Cs+K)/(Ms2+Cs+K) ・・・(式2) と表される。一方、アクチュエータの発生する力とこれ
により被支持体に付加される振動との関係式、即ち補償
系の伝達関数K(s)は、 K(s) = s2/(Ms2+Cs+K) ・・・(式3) と表される。従って、前記(式2)(式3)に基づいて、 H(s)K(s)-1 = (Cs+K)/s2 ・・・(式4) となり、アクチュエータの特性等により定まる比例定数
をαとすれば、基礎の振動状態の検出値とこれに対応す
る制御量との間の関係を、前記(式1)のように表すこ
とができるのである。
【0011】そして、アクチュエータへの制御出力が前
記(式1)に示す簡単な関係式に基づいて決定できるよ
うになれば、従来例のように実伝達関数H(s)と補償系
の伝達関数K(s)とをそれぞれ計測する必要はなくな
る。すなわち、アクティブ除振方法の実行に係る作業が
従来までと比べて格段に容易なものとなり、しかも、伝
達関数H(s)、K(s)等の計測に伴う誤差がなくなるの
で、その分、アクチュエータの制御の精度を向上し得
る。
【0012】請求項2の発明では、請求項1のアクティ
ブ除振方法において、さらに、被支持体の振動状態を検
出して、この振動が小さくなるようにアクチュエータを
フィードバック制御するようにする。こうすることで、
被支持体の実際の振動状態に応じて、この振動を抑える
ようにアクチュエータを作動させることができる。
【0013】一方で、そのようなフィードバック制御に
おいて、被支持体の加速度のフィードバックゲインをG
mとし、速度のフィードバックゲインをGcとし、変位の
フィードバックゲインをGkとすると、フィードバック
ループを含むシステムの実伝達関数H(s)は、一般的
に、
【0014】
【数1】
【0015】と表されるから、それらのゲインGm
c,Gkの変更に伴い、実伝達関数H(s)が見かけ上、
変化することになる。また、補償系の伝達関数K(s)に
ついても同様に変化する。このため、前記従来例(特許
第2814241号公報)のように伝達関数H(s)、K
(s)を実測するようにした場合、フィードバックゲイン
の変更の度に伝達関数H(s)、K(s)を計測し直さなくて
はならず、作業が著しく繁雑なものとなってしまう。
【0016】これに対し、本願発明のように、予め伝達
関数「H(s)K(s)-1」を代数的に解いて、前記(式1)
の関係式に基づいて制御出力を求めるようにすれば、フ
ィードバックゲインGm、Gc、Gkの値には無関係に制
御出力を求めることができるから、アクティブ除振方法
に係る作業の容易化という請求項1の発明の作用効果が
一層、有効なものとなる。
【0017】尚、実際のフィードバック制御では、制御
系の無駄時間や非線形性の影響が伝達関数H(s)、K(s)
の計測結果に現れることになるので、従来までのように
その計測結果に基づいてアクティブ除振制御の出力を演
算するようにすると、さらに複雑さが増大するという不
具合もあり、このような不具合が生じないという意味で
も、本願発明の作用効果は有効なものである。
【0018】請求項3の発明では、請求項1又は2のい
ずれかアクティブ除振方法において、被支持体を気体ば
ねにより支持し、かつ該気体ばねの圧力状態を調整する
サーボ弁を備え、このサーボ弁の制御により気体ばねの
圧力状態を変更して、被支持体に制御振動を付加するも
のとし、その際、比例定数αは、前記サーボ弁のゲイン
v及び時定数Tvと気体ばねの受圧面積Amとに対し
て、以下の関係式を満たすものとする。
【0019】 α = (1+Tvs)/Kvm ・・・(式6) こうすることで、比例定数αがサーボ弁及び気体ばねの
特性を反映して適切に設定され、請求項1又は2の発明
の作用効果が十分に得られるようになる。また、被支持
体を気体ばねにより支持することで、上下方向のばね特
性を十分に柔らかなものとすることができ、制御振動を
付加しない状態での基本的な除振性能が向上する。さら
に、その気体ばねをアクチュエータとして利用すること
で、別にアクチュエータを設ける必要がなくなり、しか
も、気体ばねの特性として比較的大きな力が容易に得ら
れる。
【0020】請求項4の発明では、請求項1又は2のい
ずれかのアクティブ除振方法において、被支持体を気体
ばねにより支持し、アクチュエータは、前記被支持体と
基礎との間に配設したリニアモータとするとともに、比
例定数αは、前記リニアモータのゲインに略反比例する
ものとする。
【0021】こうすることで、比例定数αがリニアモー
タの特性を反映して適切に設定され、請求項1又は2の
発明の作用効果が十分に得られるようになる。また、被
支持体を気体ばねにより支持することで、前記請求項3
の発明と同様に上下方向の基本的な除振性能を向上でき
る。
【0022】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れか1つのアクティブ除振方法において、被支持体の荷
重を少なくとも3つの気体ばねにより支持するととも
に、該各気体ばね毎にアクチュエータを配設し、このア
クチュエータをそれぞれ独立に制御するようにする。
【0023】このことで、被支持体の荷重を少なくとも
3つの気体ばねにより安定して支持しながら、各気体ば
ねにおける伝達振動を該各気体ばね毎のアクチュエータ
の作動により打ち消すことができる。その際、各気体ば
ね毎のアクチュエータの制御をそれぞれ独立に行うこと
で、制御の容易化が図られる。
【0024】請求項6の発明では、請求項5のアクティ
ブ除振方法における気体ばねを、それぞれ、被支持体の
荷重を支持するピストン部材をケース部材上面の開口部
に内挿して、該ピストン部材の下端面をケース部材の内
部の気体室に臨ませるとともに、該ピストン部材の外周
から前記開口部の周縁まで環状の可撓性部材により閉塞
したダイヤフラム形のものとする。
【0025】そして、前記ピストン部材を筒状に形成
し、その上端部から上方に離間して被支持体の荷重を受
ける荷重受部材を配設するとともに、該荷重受部材の下
部から前記ピストン部材の中心孔を貫通するように略鉛
直下方に向かって延びる支持柱を設け、一方、前記ピス
トン部材には、その下端部における内周側から前記支持
柱を囲むように略鉛直下方に向かって延びる有底筒状の
下方延出部を設けて、この下方延出部の底部において前
記支持柱の下端部が枢支されるようにし、さらに、前記
可撓性部材は、前記ピストン部材をケース部材に対して
揺動可能に弾性的に保持する構成とする。
【0026】このことで、前記気体ばねは、ダイヤフラ
ム形気体ばねの本来の性質として、上下方向のばね特性
が非常に柔らかく、広い周波数域に亘る優れた除振性能
を有するとともに、水平方向の振動に対しては、ピスト
ン部材の揺動に伴い荷重受部材が水平方向に変位するこ
とで、非常に柔らかいばね特性となるから、水平方向に
ついても上下方向と同様の優れた除振性能を有するもの
となる。
【0027】そして、そのように、被支持体の荷重を支
持する複数の気体ばねがそれぞれ上下方向だけでなく水
平方向についても基本的に高い除振性能を有するもので
あるから、個々の気体ばねのアクチュエータを、それぞ
れ、他の気体ばねによる被支持体への振動伝達の影響を
考慮することなく独立に制御して、独立にアクティブ除
振制御を行うようにしても、全体として極めて高い除振
性能を得ることができる。
【0028】尚、前記の如く、被支持体の荷重を支える
上下方向の気体ばねが軸方向(上下方向)及び軸に直交
する方向(水平方向)の両方について非常に柔らかいば
ね特性を有するものであるから、前記被支持体の水平方
向の振動を抑えるアクチュエータとして同様の気体ばね
を横向きにして用いるようにした場合、この水平方向の
気体ばねの制御性を前記上下方向の気体ばねが損なうこ
とがないという長所があり、しかも、水平方向の気体ば
ねが上下方向の気体ばねの制御性を損なうこともない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0030】(除振台の構成)図1は、本発明に係るア
クティブ除振方法を適用する精密除振台Aの一例を示
し、この精密除振台Aは、例えば、図示しない半導体検
査装置や電子顕微鏡、光学式計測装置等の精密機器を搭
載して、それらの機器を床からの振動と殆ど絶縁した状
態で設置するためのものである。すなわち、前記精密除
振台Aの概略構成は、図示の如く、床面に設置される下
側構造部1と、その下側構造部1の上面の4隅にそれぞ
れ配設された空気ばね式のアイソレータ2,2,…と、
該4つのアイソレータ2,2,…の上部に搭載された搭
載盤3とからなる。
【0031】前記下側構造部1は、鋼製角パイプの構造
部材を概ね直方体形状となるように櫓組みしたものであ
り、それぞれ上下方向に延びる4本の脚部4,4,…
と、その隣接する2本の脚部4,4同士を下端側で連結
するように水平方向に延びる下梁部5,5,…と、それ
ら4本の脚部4,4,…の上端側外周を囲んで平面視で
略矩形の枠状となるように配置された上梁部6,6,…
とからなる。この各上梁部6,6,…の内側面は脚部
4,4,…の外側面に接合されるとともに、各上梁部
6,6,…の上面は脚部4,4,…の上端面と同一平面
上に位置付けられている。そして、前記各脚部4の上端
面からその外側を囲む上梁部6,6の上面に亘って、水
平板7,7,…が配設されていて、この各水平板7上に
それぞれアイソレータ2が配設されている。また、下側
構造部1の長手方向に延びる2つの下梁部5,5の下面
には、移動用のキャスター8,8,…が2つずつ配設さ
れるとともに、各脚部4の下端面にはそれぞれ高さ調整
用のレベラー9,9,…が配設されている。
【0032】(アイソレータの構成)前記アイソレータ
2は、図2に詳細を示すように、ダイヤフラム形空気ば
ねのピストンにジンバル機構を組み込んで、水平方向の
ばね特性を上下方向と同様に非常に柔らかくしたもので
ある(以下、このピストンをジンバルピストンともい
う)。詳しくは、アイソレータ2は、ベースプレート1
0(基礎)の上面に固定されるインナケーシング11
と、このインナケーシング11に対して空気ばねSv
(気体ばね)を介して取り付けられたアウタケーシング
20とからなる。前記インナケーシング11(ケース部
材)は、全体として四角形の筒状とされ、鋼製の周壁部
11aの下端が同じく鋼製の前記ベースプレート10の
上面に接合される一方、該周壁部11aの上端に接合さ
れた鋼製の天板11bの略中央部には、鉛直方向の軸線
Zと略直交するように円形の開口部12が形成されてい
る。
【0033】また、前記インナケーシング11上面の開
口部12には、ドーナツ状のピストン本体13が内挿さ
れている。このピストン本体13は鋼製又はアルミニウ
ム合金製のものであり、断面円形の中心孔13aが軸線
Zに沿って上下方向に貫通する一方、外周の下側約半分
には下端側に向かって僅かに縮径するテーパ面13bが
形成されている。そして、該ピストン本体13の下端面
13cから外周側のテーパ面13bを覆ってさらに外周
側に延び、そこから開口部12の周縁までを閉塞するよ
うに、環状のダイヤフラム14が配設されている。すな
わち、前記ダイヤフラム14及びピストン本体13によ
りインナケーシング11の上端開口部12が閉塞され
て、空気室15が区画されており、該ピストン本体13
の下端面13cが該空気室15に臨んでその空気圧を受
けることで、主に上下方向の荷重を支持する空気ばねS
vが構成されている。
【0034】前記ダイヤフラム14は、ポリエステル繊
維の織物を補強材として埋設したゴム弾性膜からなり、
図3に仮想線で示すように一旦、中心部分に丸穴が空い
た鍔付帽子形状に形成した後に、帽子の周壁に相当する
部分を途中で湾曲させて下方に折り返すようにして、同
図に実線で示す深皿形状としたものである。すなわち、
ダイヤフラム14は、帽子の鍔の部分に相当する外周フ
ランジ部14aの内周端縁に連続して、上方に凸に湾曲
する環状ロール部14bが形成され、このロール部14
bの内周端縁部が前記外周フランジ部14aよりも下方
まで延びていて、そこからさらに内周側に向かって、前
記の丸穴を囲むように内周フランジ部14cが形成され
ている。
【0035】そして、同図に示すように、前記ダイヤフ
ラム14の内周フランジ部14cがピストン本体13の
下端面13cに接着されて、その下方からワッシャ16
によりピストン本体13に対して強固に圧着されてい
る。一方、ダイヤフラム14の外周フランジ部14a
は、インナケーシング11の天板11cの上面に接着さ
れて、その上部に配設された締付けリング17が図示し
ないボルトにより該天板11cに締結されることによ
り、該締付けリング17の下面と天板11cの上面との
間に強固に挟持されている。
【0036】そうして、そのように配設されたダイヤフ
ラム14は、環状ロール部14bがピストン本体13と
締付けリング17との間で上下にうねるようにかつ全周
に亘って略均等に大きく撓むことで、ピストン本体13
の上下方向の変位に対して大きな可撓性を有し、また、
該ダイヤフラム14がピストン本体13を挟む左右両側
のロール部14bにおいて反対向きに撓むことによっ
て、ピストン本体13が水平方向の任意の軸の周りに容
易に揺動することになる(図6参照)。一方、ダイヤフ
ラム14はピストン本体13の水平方向の変位に対して
は可撓性が極めて小さく、このため、該ピストン13は
水平方向には殆ど変位しない。
【0037】前記ピストン本体13の下端面13cに
は、その内周側から略鉛直下方に向かって延びるよう
に、円筒状のピストンウエル18(下方延出部)が取付
けられている。このピストンウエル18は、ピストン本
体13と同じく鋼製又はアルミ合金製のものであり、そ
の上端部がやや縮径されて、ピストン本体13の中心孔
13aに螺入される縮径部18aとされている。そし
て、この縮径部18aの外周に螺設された雄ネジが中心
孔13bの内周に螺設された雌ねじと螺合することによ
り、ピストンウエル18の上端側がワッシャ16と共に
ピストン本体13に対して強固に締結されている。ま
た、前記ピストンウエル18の中空部18bの上端はピ
ストン本体13の中心孔13aに連通し、一方、該中空
部18bの下端は円盤状の鋼製キャップ19により閉止
されており、このキャップ19の上面には、後述の如く
サポートロッド24の下端部を支持するために、表面硬
度を高める熱処理加工が施されたウエルスラグ19aが
形成されている。
【0038】一方、前記ピストン本体13の上方には、
被支持体である搭載盤3及び搭載機器の荷重を上方から
受けるように、略矩形板状のトッププレート21(荷重
受部材)がピストン本体13から離間して配置されてい
る。このトッププレート21は、アイソレータ2のアウ
タケーシング20の天井部に相当し、その外周縁にはそ
れぞれ下方に垂下するように4枚のサイドプレート2
2,22,…が結合されている。この各サイドプレート
22の下端縁はそれぞれベースプレート10の上面付近
まで延びていて、アウタケーシング20全体としては、
下方に開口する箱状とされている。
【0039】また、前記トッププレート21の下面略中
央部には、上下方向に延びるサポートロッド24(支持
柱)の上端部が締結され、このサポートロッド24がピ
ストン本体13の中心孔13a及びピストンウエル18
の中空部18bを貫通して略鉛直下方に延びていて、そ
の下端部に配設された鋼球25が前記ウエルスラグ19
aに転動自在に当接するとともに、該サポートロッド2
4の下端側には、芯体26aの埋設されたゴム弾性リン
グ26が外挿されて、サポートロッド24の下端部を常
に軸線Z上に位置付けるようになっている。つまり、前
記トッププレート21は、サポートロッド24を介して
ピストンウエル19の底部に枢支され、ピストン本体1
3に対し水平方向の任意の軸の周りに回動自在になって
いる。
【0040】そして、前記図2に示すように空気室15
に適正な空気圧が供給されている状態では、前記トップ
プレート21の下面がその下方の締付けリング17の上
面から離間して上下方向に対向した状態になる一方、例
えば空気室15の空気が抜けて、空気圧が大幅に低下し
たときには、トッププレート21の下面が締付けリング
17の上面に当接して、該締付けリング17を介してイ
ンナケーシング11により支持される状態となる。
【0041】尚、図示の符号Sh,Shは、空気圧の制御
によってトッププレート21の水平方向の振動を抑制す
るために、それぞれアウタケーシング20のサイドプレ
ート22,22とインナケーシング11の周壁部11a
との間に配設された水平方向の空気ばねであり、ここで
は具体的な構成は図示しないが、上下方向の空気ばねS
vと同様のジンバルピストンを備えたものとするのが好
ましい。また、図示しないが、前記インナケーシング1
1の周壁部11aには、上下方向の空気ばねSvの空気
室15と左右の空気ばねSh,Shの空気室とに個別に連
通するように、空気通路が設けられている。
【0042】上述の構成により、前記アイソレータ2
は、トッププレート21やピストン本体13等からなる
ジンバルピストンが空気ばねSvにより支持されて、搭
載盤3上の機器に対する床からの上下方向振動を略絶縁
するとともに、ジンバルピストンの働きによって床から
の水平方向振動も同様に略絶縁することができるように
なっている。このアイソレータ2における上下方向の振
動伝達率は、図4に一例を示すようになり、空気ばねの
特性として固有振動数が略0.7〜1.5Hzと極めて
低い周波数域に現れている。同図のグラフから、広い周
波数域に亘り優れた除振性能の得られることが分かる。
【0043】一方、水平方向の振動に対しては、図6に
示すように、アウタケーシング20及びサポートロッド
24が水平方向に変位すると、ピストン本体13がダイ
ヤフラム14により保持されつつ、水平方向の任意の軸
の周りに揺動し、これにより振動が吸収されることにな
る。そして、そのピストン本体13のダイヤフラム14
による保持位置に対して、ウエルスラグ19aに枢支さ
れるサポートロッド24の下端部の位置が所定以上、低
い位置であることから、水平方向のばね特性も上下方向
と同様に非常に柔らかなものとなり、このことで、アイ
ソレータ2による水平方向の除振性能が非常に優れたも
のになる(図5参照)。
【0044】尚、この実施形態のように水平方向の空気
ばねSh,Shを配設する場合に、この空気ばねを例えば
通常のベローズ等とすると、その軸直交方向のばね特性
が硬いことの影響を受けて、アイソレータ2の上下方向
のばね特性も硬くなり、除振性能が低下する虞れがあ
る。これに対し、水平方向の空気ばねSh,Shとして、
上下方向のものと同様のジンバルピストンを備えるもの
を用いるようにすれば、上下方向の空気ばねSvによる
前記図4、図5に示すような優れた除振性能が損なわれ
ることがない。
【0045】(空気圧制御の概要)この実施形態に係る
精密除振台Aは、上述した4つのアイソレータ2,2,
…の構成により、基本的に、床からの振動を上下及び水
平方向の両方について殆ど吸収できる優れた除振性能を
有するものであるが、これに加えて、それら各アイソレ
ータ2,2,…における空気ばねSv,Sh,Shの空気
圧を制御して、搭載盤3に対し上下方向及び水平方向の
制御振動を積極的に付加することにより、極く僅かな床
からの伝達振動をも打ち消し、かつ、搭載盤3上の機器
から発生する振動も略相殺できるようにしたものであ
る。
【0046】以下、説明の便宜のために上下方向の振動
のみについて、その振動抑制のための具体的な制御手法
を図7〜10に基づいて詳細に説明する。尚、水平方向
についても上下方向と同様の構成を備え、同様の制御を
行うようにすればよい。
【0047】まず、図7に模式的に示すように、前記各
アイソレータ2には、トッププレート21の上下方向の
加速度x″とベースプレート10に対する変位x−x0
とをそれぞれ検出する加速度センサ31及び変位センサ
32が設けられるとともに、ベースプレート10の上下
方向の加速度x0″(基礎の振動状態の検出値X)を検
出する加速度センサ33が設けられていて、該各センサ
31〜33からの出力信号がそれぞれコントローラ30
に入力されるようになっている。
【0048】一方、各アイソレータ2毎に、空気ばねS
vの空気室15へ連通する空気通路には、ホース等を介
して個別にサーボ弁34(1つのみ図示する)が接続さ
れており、該各サーボ弁34が前記コントローラ30か
らの制御信号を受けて開閉作動することにより、各アイ
ソレータ2毎の空気ばねSvに対する空気の給排流量が
調整されて、当該空気ばねSvの空気圧が速やかに変更
されるようになっている。尚、前記サーボ弁34は、圧
搾空気を貯留するリザーバタンク35に接続され、この
リザーバタンク35には図示しない電動ポンプが接続さ
れていて、この電動ポンプの作動によりリザーバタンク
35内の空気圧が所定値に維持されるようになってい
る。
【0049】前記コントローラ30によるサーボ弁34
の制御の内容は、各アイソレータ2毎に概ね図8のブロ
ック図に示すようになり、大別すると、搭載盤3やその
上の機器等の被支持体に対する床からの伝達振動を打ち
消すための除振制御と、該搭載機器等の発生する振動を
打ち消すための制振制御とからなる。すなわち、サーボ
弁34への制御入力に対して、図の右側に示すように、
加速度センサ31からの信号に基づいて第1フィードバ
ック補正部30aによりフィードバック補正が行われる
とともに、加速度センサ33からの信号に基づいて第1
フィードフォワード補正部30bによりフィードフォワ
ード補正が行われる。
【0050】また、前記のフィードバック補正及びフィ
ードフォワード補正制御を含めたシステムP全体(図に
仮想線で囲んで示す)への制御入力に対して、図の左側
に示すように、変位センサ32からの出力に基づいて第
2フィードバック補正部30cによりフィードバック補
正が行われるとともに、図示しない搭載機器の作動信号
に基づいて第2フィードフォワード補正部30dにより
フィードフォワード補正が行われる。尚、この実施形態
の除振台Aでは、搭載盤3は常に静止していることが理
想とされるから、システムPへの制御入力の目標値は、
零である。
【0051】そして、そのような種々の補正の結果とし
て、コントローラ30からサーボ弁34への制御出力が
なされ、この出力信号を受けたサーボ弁34の作動によ
って空気ばねSvの空気圧が調整されることにより、該
空気ばねSvがアクチュエータとして作動して、トップ
プレート21を介して被支持体に制御振動を付加するこ
とになる。
【0052】以下、前記の各補正制御について詳細に説
明する。
【0053】(フィードバック除振制御)まず、前記第
1フィードバック補正部30aによる制御について説明
すると、これは、加速度センサ31により検出される被
支持体の振動状態、即ちトッププレート21の上下方向
加速度x″に基づいて、その振動を軽減するような制御
振動を空気ばねSvにより発生させるものである。すな
わち、検出された加速度x″に対応するフィードバック
ゲインをGmとし、また、速度x′に対応するフィード
バックゲインをGcとし、さらに、変位xに対応するフ
ィードバックゲインをGkとして、加速度の検出値x″
に基づいて各フィードバック補正値Gmx″,Gcx′,
kxをそれぞれ演算し、これらの和として求められる
第1フィードバック補正量Ufbを制御量Uから減算す
る。
【0054】このようにして、制御入力に対してフィー
ドバック補正を行うことで、被支持体の実際の振動状態
に応じて、この振動を抑えるような制御振動を発生させ
ることができる。一方、フィードバック制御を行った場
合、従来から知られているように、フィードバックゲイ
ンGm,Gc,Gkの変更に伴い見かけ上、床から被支持
体までの振動の実伝達関数H(s)が変化する。すなわ
ち、ベースプレート10からトッププレート21に至る
空気ばねSvの支持構造は簡単な1自由度の振動系によ
り模擬することができ、トッププレート21に搭載盤3
やその上の機器の分担荷重を含めた振動系の質量をMと
し、空気ばねSvのばね定数及び減衰係数をそれぞれ
K、Cとすると、ラプラス演算子sを用いて、実伝達関
数H(s)は、
【0055】
【数2】
【0056】と表される。この(式7)によれば、フィ
ードバック制御が行われることによって見かけ上、振動
系の質量、減衰係数及びばね定数が増加し、振動伝達率
が低下すること、つまり、フィードバック制御によって
除振性能が向上することが分かる。
【0057】(フィードフォワード除振制御)次に、前
記第1フィードフォワード補正部30bによる制御につ
いて説明すると、これは、加速度センサ33により床の
振動状態、即ちベースプレート10の上下方向加速度x
0″を検出し、この振動が被支持体に伝達するのに対応
して、その伝達振動を打ち消すような逆位相の制御振動
を空気ばねSvにより発生させるものである。すなわ
ち、加速度センサ33の検出値x0″に基づいて、例え
ばデジタルフィルタ(アナログフィルタでもよい)によ
り第1フィードフォワード補正量Uffを演算し、この第
1フィードフォワード補正量Uffを制御量Uから減算す
る。
【0058】ここで、第1フィードフォワード補正量U
ffは、加速度センサ33により検出されるベースプレー
ト10の加速度x0″をデジタルフィルタに入力し、そ
こからの出力信号として生成されるものであるが、本願
発明の特徴部分として、この実施形態では、前記第1フ
ィードフォワード補正量Uffは、ベースプレート10の
加速度x0″に対して以下の簡単な関係式を満たすもの
とされている。
【0059】 Uff = α×{(Cs+K)/s2}×x0″ ・・・(式8) ここで、前記(式8)における定数αは、サーボ弁34
の特性を反映するものであり、サーボ弁34のゲインK
v、時定数Tvと空気ばねSvの受圧面積Amとを用いて、 α = (1+Tvs)/Kvm ・・・(式9) と表される。
【0060】言い換えると、第1フィードフォワード補
正部30bのデジタルフィルタは、前記(式8)(式
9)と等価なものとなるようにフィルタ係数が設定され
ており、このようなフィルタ係数は、例えば、前記(式
8)に従来周知のZ変換の手法を適用することで、容易
に設定することができる。尚、第1フィードフォワード
補正部30bをアナログ回路にて構成する場合でも、回
路を構成する素子の容量等の変更により、同様の設定を
容易に行える。
【0061】ここで、前記(式8)(式9)について説
明すると、まず、各アイソレータ2において、ベースプ
レート10からトッププレート21までの実伝達関数H
(s)は、前記(式7)の如く表されるから、ベースプレ
ート10の加速度x0″と、ベースプレート10からト
ッププレート21へ伝達する振動による該トッププレー
ト21の加速度x″との間の関係式は、以下の(式1
0)のように表される。
【0062】
【数3】
【0063】一方、空気ばねSvにより発生する力Fと
これによりトッププレート21に加えられる加速度x″
との間の関係式、即ち補償系の伝達関数K(s)は、以下
の(式11)のように表される。
【0064】
【数4】
【0065】ここで、空気ばねSvの発生する力Fは、 F = {Kv/(1+Tvs)}×Am×Uff ・・・(式12) と表されるから、以上の(式10)〜(式12)におい
てx″とFとを消去して整理すると、前記(式8)(式
9)が導かれるのである。
【0066】従って、前記(式8)(式9)に従ってベ
ースプレート10の加速度x0″に対応する第1フィー
ドフォワード補正量Uffを演算し、これに基づいてサー
ボ弁34への制御出力を決定することで、アイソレータ
2のトッププレート21に対してベースプレート10か
ら伝達する振動と逆位相の制御振動を付加して、その伝
達振動を打ち消すことができる。
【0067】その際、従来までのように実伝達関数H
(s)や補償系の伝達関数K(s)をそれぞれ求める必要がな
いので、例えば、精密除振台Aを実際に使用する場所に
据え付けた上で、搭載盤3上に機器を搭載し、この状態
で床に故意に振動を加えて実験的に伝達関数H(s),K
(s)をそれぞれ計測するという大変に手間のかかる作業
が不要になる。これにより、精密除振台Aの設置に係る
作業が格段に容易なものとなり、また、伝達関数H
(s),K(s)の計測に伴う誤差がなくなるから、制御精度
の向上も期待できる。
【0068】図9は、前記したようなフィードバック除
振制御やフィードフォワード除振制御による除振性能の
向上についての実験結果を、それらの除振制御を行わな
いパッシブタイプのものと対比して示すものであり、こ
の実施形態のアクティブ除振制御によって、前記図4の
グラフに示すような低い周波数域での空気ばねSvの共
振を解消できることが分かる。すなわち、前記図9に一
点鎖線で示すグラフ(P)は、パッシブタイプのものの振
動伝達特性を対数目盛で表示したもので、低い周波数域
に共振点Rが現れていて、そこでの振動伝達率が20d
B以上になっている。
【0069】一方、フィードバック除振制御を行った場
合には、図に破線で示すグラフ(fb)のように低い周波数
域の共振点Rがなくなって、その周波数域でも振動伝達
率がマイナス10dB以下になり、さらに、フィードフ
ォワード制御を加えると、図に実線で示すグラフ(ff)の
ように振動伝達率がマイナス20dB以下になり、除振
性能がより一層、向上することが分かる。尚、同図によ
れば、1Hz以下の周波数域では元々、床の振動が極め
て弱いので、十分なデータが得られていないが、振動伝
達率は約0dBである。
【0070】(制振制御)次に、前記図8に示す第2フ
ィードバック補正部30c及び第2フィードフォワード
補正部30dによるアクティブ制振制御の概要を説明す
る。まず、第2フィードバック補正部30cは、変位セ
ンサ32により検出されるトッププレート21の振動状
態に基づいて外乱、即ち例えば搭載機器の発生する振動
を推定し、これを打ち消すような制御振動を空気ばねS
vにより発生させるものである。
【0071】すなわち、第2フィードバック補正部30
cには、予め、前記第1フィードバック補正部30a及
び第1フィードフォワード補正部30bを含めたシステ
ムPに対して、このシステムPの出力に基づいて入力を
推定するノミナルモデルPn -1が設定されており、この
ノミナルモデルPn-1に変位センサ32からの信号を入
力して、該センサ32により検出された変位を生じさせ
るような入力値を推定する。そして、この推定入力値か
ら元々の制御入力の分を減算して外乱のみを抽出し、さ
らにローパスフィルタTを通過させて観測ノイズを除去
した上で、フィードバックする。
【0072】言い換えると、前記第2フィードバック補
正部30cは、システムPからの出力(変位x−x0)
に基づいて当該システムPへの外乱入力を推定する外乱
オブザーバとしての機能を有し、この第2フィードバッ
ク補正部30cにより演算されるフィードバック補正量
は、推定外乱をちょうど打ち消すようなものとなる。従
って、このようなフィードバック制御により、搭載盤3
に対して搭載機器から発生する振動(外乱)を打ち消す
よう適切な制御振動を付加することができる。
【0073】ここで、前記のように推定した外乱の原因
が例えば搭載盤3上の機器のステージの移動のように、
同じ動作を規則的に繰り返すものであって、かつその予
告信号が得られる場合には、その予告信号に基づいて制
御振動を発生させるフィードフォワード制御によって、
トッププレート21の振動を効果的に抑制できると考え
られる。
【0074】そこで、前記第2フィードフォワード補正
部30dでは、詳しい説明は省略するが、例えば搭載機
器のコントローラ(図示せず)からステージに入力され
る駆動信号(予告信号)と、前記第2フィードバック補
正部30cによるフィードバック信号とを採取し、ステ
ージの駆動信号に対応付けて該ステージの作動に起因す
る外乱の推定値を学習する。そして、この学習結果に基
づいて、ステージの駆動信号の入力に対応するフィード
フォワード信号を生成する。このことで、ステージの駆
動によって発生する振動によりトッププレート21に変
位が生じる前に、該駆動信号と同期して制御振動を付加
することができ、これにより、トッププレート21の変
位そのものを略解消することができる。
【0075】図10のグラフは、前記した制振制御の効
果を示す実験結果であり、同図(a)は、搭載機器のステ
ージに発生する加速度を示すもので、また、同図(b)
は、そのステージの作動に起因するトッププレート21
の変位を、パッシブタイプのアイソレータを用いた場合
について示すものである。
【0076】また、同図(c)は、この実施形態のような
アクティブ除振制御を行うとともに、制振制御として変
位センサ32からの信号に基づくPID制御を行うよう
にした場合について(図11参照)、同様にトッププレ
ート21の変位を示すものである。さらに、同図(d)
は、前記のフィードバック制振制御を行うようにした場
合について、また、同図(e)はさらにフィードフォワー
ド制振制御を行うようにした場合について、それぞれ、
トッププレート21の変位を示すものである。
【0077】同図(b)に示すように、パッシブタイプの
ものでは最大変位が大きく、振動の収束にもやや時間が
かかるが、制振制御を行うようにすれば、図(c)のPI
D制御のものでも最大変位がかなり減少し、かつ収束性
も向上することが分かる。さらに、この実施形態のよう
な制振制御を行えば、フィードバック制振制御だけで
も、図(d)に示すように最大変位が非常に小さくなり、
フィードフォワード制振制御も加えれば、図(e)の如く
トッププレートの振動が略解消されることが分かる。
【0078】したがって、この実施形態1に係る精密除
振台Aによれば、まず、各アイソレータ2の上下方向空
気ばねSvのピストンにジンバル機構を組み込んで、上
下及び水平の両方向について非常に柔らかなばね特性を
得られるようにしたことで、この各アイソレータ2にお
いて除振制御を付加しない状態でも広い周波数域に亘っ
て基本的に優れた除振性能が得られる。そして、そのよ
うなアイソレータ2,2,…を4つ用いて搭載盤3の4
隅を支持することで、該搭載盤3及びその上の搭載機器
を安定的に支持しながら、床から搭載機器への伝達振動
を上下及び水平の両方向について大幅に低減できる。
【0079】その上で、前記各アイソレータ2の空気ば
ねSvの空気圧をコントローラ30により制御して、ト
ッププレート21の振動を打ち消すような制御振動を発
生させることにより、極低周波域での共振現象をも解消
して除振性能をさらに向上できるとともに、搭載盤3上
に搭載した機器自体から発生する振動をも略解消するこ
とができる。
【0080】その際、前記の如く、各アイソレータ2が
それぞれ制御を付加しない状態でも上下及び水平の両方
向について基本的に優れた除振性能を有するものである
から、各アイソレータ2毎の空気ばねSvの圧力制御
は、他の3つのアイソレータ2,2,…による搭載盤3
への振動伝達の影響を考慮することなく、独立に行うこ
とができ、この独立の制御によって個々のアイソレータ
2による振動伝達を打ち消すことによって、精密除振台
Aの全体として極めて優れた除振性能を得ることができ
る。
【0081】そして、そのように、各アイソレータ2毎
の空気ばねSvの圧力制御をそれぞれ独立に行うこと
で、この制御を比較的、容易なものとすることができ
る。特に第1フィードフォワード補正部30bによるフ
ィードフォワード除振制御ついては、(式8)等に示す
簡単な関係式に基づいて補正量Uffを演算することがで
きるので、従来までのように実伝達関数H(s)を計測す
るようにしたものと比べて、除振台Aの設置に要する手
間が大幅に少なくなり、作業が格段に容易なものとな
る。
【0082】加えて、この実施形態のアイソレータ2,
2,…では、空気ばねSvをアクチュエータとして利用
するようにしているので、別途、アクチュエータを設け
る必要がなく、コストの低減が図られるとともに、空気
ばねの特性として比較的大きな力が容易に得られるもの
である。
【0083】また、被支持体の水平方向の振動を抑える
アクチュエータとして前記上下方向の空気ばねSvと同
様のジンバルピストンを備えた空気ばねSh,Shを設け
るようにすれば、この水平方向の空気ばねSh,Shが上
下方向の空気ばねSvの制御性を損なうことがなく、か
つ、該上下方向の空気ばねSvが水平方向の空気ばねS
h,Shの制御性を損なうこともない。
【0084】(他の実施形態)尚、本願発明の構成は、
前記実施形態のものに限定されず、その他の種々の構成
を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、
各アイソレータ2毎にアクティブな除振及び制振制御を
行うようにしているが、これに限らず、例えば制振制御
は行わないようにしてもよいし、さらに、除振制御のう
ちのフィードバック制御を行わないようにしてもよい。
【0085】また、第1フィードフォワード補正部30
bによるフィードフォワード補正量Uffの演算の際に、
床の振動状態の検出値Xとして加速度の検出値x0″を
用いるのではなく、速度の検出値x0′や変位の検出値
x0を用いるようにしてもよい。さらに、フィードバッ
ク制振制御として、前記実施形態のような推定外乱に基
づく状態フィードバック制御の代わりに、例えば図11
に示すように、変位センサ32からの信号に基づくPI
D制御を行うようにしてもよい。
【0086】また、前記実施形態に係るアイソレータ
2,2,…では、被支持体である機器や搭載盤3を基礎
であるベースプレート10に対して弾性的に支持するた
めに、ダイヤフラム形空気ばねSvを用いているが、こ
れに代えて、例えばベローズ形空気ばねを用いることも
できるし、或いは、空気ばねではなく、例えば窒素ガス
等を充填した気体ばねを用いてもよい。
【0087】また、前記実施形態に係るアイソレータ
2,2,…では、空気ばねSv自体を上下方向のアクチ
ュエータとして利用するようにしているが、これに限ら
ず、アクチュエータとしては別途、リニアモータや圧電
素子、或いは磁歪素子等を用いるようにしてもよい。す
なわち、一般的に空気ばねの場合はその応答性が限界と
なって、あまり高い周波数の振動には追従できないの
で、前記実施形態のアクティブ除振及び制振制御は約数
十Hz以下の周波数の振動に対応して行われることにな
るが、応答性に優れるリニアモータ等を用いれば、より
広い周波数域の振動に対して制御を適用することができ
る。この場合、空気ばねに代えてコイルばね、ゴム弾性
体等を用いることもできる。
【0088】図12は、前記実施形態と同様に、上下方
向にジンバルピストンを有する空気ばねSvを備えたア
イソレータ40の概略構成を示し、同図において符号4
1は、アイソレータ40のトッププレート42に上下方
向の制御振動を付加するためのリニアモータである。こ
のアイソレータ40には、空気ばねSvの空気圧を制御
するためのサーボ弁は備えられておらず、その代わり
に、トッププレート42の高さを維持するための機械式
空気弁43が配設されている。この機械式空気弁43
は、接続部43aに接続されるホースを介して図外のリ
ザーバタンクに接続される一方、U字状に湾曲するチュ
ーブ44を介して空気ばねSvの空気室に接続されてい
て、トッププレート42の高さが基準位置よりも高くな
ってセンサアーム43bが上方に回動すると、前記リザ
ーバタンクから空気ばねSvの空気室に圧搾空気を供給
し、一方、トッププレート42の高さが基準位置よりも
低くなってセンサアーム43bが下方に回動すると、前
記空気室の空気を大気中に漏出させるようになってい
る。尚、アイソレータ40には、水平方向のアクチュエ
ータは備えられていないが、リニアモータを水平方向の
アクチュエータとして設けることも可能である。
【0089】前記のようなリニアモータを備えたアイソ
レータ40を用いる場合でも、前記実施形態の中で説明
したのと同様のアクティブ除振制御を行うことができ、
この場合、第1フィードフォワード補正量Uffを求める
ための関係式(式8)において、比例定数αは、リニア
モータのゲインと略反比例する値となる。
【0090】さらにまた、本願発明は、被支持体である
機器や搭載盤3を基礎であるベースプレート10に対し
て弾性的に支持するためのゴム等の弾性体とアクチュエ
ータとしての圧電素子や磁歪素子を組み合わせた構成に
も適用できる。
【0091】また、前記実施形態では、水平方向のアク
チュエータとしてもジンバルピストンを備えた空気ばね
Sh,Shを用いることが望ましいが、通常のダイヤフラ
ム形空気ばね、ベローズ形空気ばね、リニアモータ、圧
電素子、磁歪素子等を用いることもでき、或いは水平方
向のアクチュエータは設けないことも可能である。
【0092】さらに、前記実施形態においては、本願発
明のアクティブ除振方法を精密除振台Aのアイソレータ
2,2,…に適用しているが、これに限らず、例えば、
半導体製造装置等の防振支持のために、それらの装置に
合わせて専用に設計した搭載盤を3〜4本のアイソレー
タにより支持する構成としたり、或いは、クリーンルー
ムのグレーチング床へ埋め込む可動床を同様にアイソレ
ータにより支持する構成として、このアイソレータに本
願発明のアクティブ除振方法を適用することも可能であ
る。
【0093】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
に係るアクティブ除振方法によると、被支持体を基礎に
対して弾性的に支持するとともに、該基礎の振動状態の
検出値に基づいて、アクチュエータにより前記被支持体
に対し基礎から伝達する振動と逆位相の制御振動を付加
して、該被支持体への伝達振動を打ち消すようにする場
合に、前記基礎から被支持体までの振動伝達系路のばね
定数と減衰係数とをそれぞれ求め、基礎の振動状態の検
出値とアクチュエータの制御量との間の簡単な関係式を
導いて、この関係式に基づいてアクチュエータへの制御
出力を求めるようにしたので、従来までのように伝達関
数を実測する必要がなくなって、アクティブ除振の実行
に係る作業を格段に容易なものとすることができる。
【0094】請求項2の発明によると、請求項1のアク
ティブ除振方法において、さらに、被支持体の振動状態
に基づくフィードバック制御を行うことで、該被支持体
の振動をさらに軽減することができる。また、この場合
において伝達関数の見かけ上の変化に影響を受けずに制
御出力を求めることができるという請求項1の発明の効
果が一層、有効なものとなる。
【0095】請求項3の発明によると、被支持体を気体
ばねにより支持することで、上下方向のばね特性を非常
に柔らかなものとして、制御振動を付加しない状態での
基本的な除振性能を向上できる。また、その気体ばねを
アクチュエータとして利用することで、別にアクチュエ
ータを設ける必要がなくなり、しかも、気体ばねの特性
として比較的大きな力が容易に得られる。
【0096】請求項4の発明によると、被支持体を気体
ばねにより支持するとともに、アクチュエータとしてリ
ニアモータを備えることで、前記請求項3の発明と同様
に上下方向の基本的な除振性能を向上しながら、より高
い高周波域までの制御が可能になる。
【0097】請求項5の発明によると、被支持体の荷重
を少なくとも3つの気体ばねにより確実に支持すること
ができるとともに、それらの気体ばねの圧力状態の制御
を比較的、容易に行える。
【0098】請求項6の発明によると、被支持体の荷重
を支持する複数の気体ばねのピストンにそれぞれジンバ
ル機構を組み込むことで、上下方向だけでなく水平方向
についても基本的に優れた除振性能を得ることができ、
このことで、個々の気体ばねについて独立に制御を行い
ながら、除振性能を十分に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る精密除振台Aの全体構
成を示す斜視図である。
【図2】アイソレータの縦断面図である。
【図3】ピストン本体及びダイヤフラムのケーシングに
対する取付け構造を示す分解斜視図である。
【図4】アイソレータによる上下方向の除振性能の一例
を示すグラフ図である。
【図5】アイソレータによる水平方向の除振性能の一例
を示すグラフ図である。
【図6】アウタケーシングが水平方向に変位した状態の
図2相当である。
【図7】アイソレータにおける上下方向のアクティブ除
振及び制振制御システムの概略構成図である。
【図8】アクティブ除振及び制振制御の基本構成を示す
ブロック図である。
【図9】アクティブ除振制御を付加することによる除振
性能の向上を示すグラフ図である。
【図10】アクティブ制振制御を付加することによる制
振性能の向上を示すグラフ図である。
【図11】アクティブ制振制御にPID制御則を適用し
た他の実施例に係る図8相当図である。
【図12】アクチュエータとしてリニアモータを用いた
アイソレータの概略構成を示す説明図である。
【図13】従来例のアクティブ除振方法を適用する振動
制御装置の概略構成図である。
【図14】従来例のアクティブ除振制御のブロック図で
ある。
【符号の説明】
A 精密除振台 Sv 空気ばね(気体ばね) 2、40 アイソレータ 3 搭載盤(被支持体) 10 ベースプレート(ケース部材) 11 インナケーシング(ケース部材) 12 開口部 13 ピストン本体(ピストン部材) 14 ダイヤフラム(可撓性部材) 15 空気室 18 ピストンウエル(下方延出部) 18b 中空部 21、42 トッププレート(荷重受部材) 24 サポートロッド(支持柱) 30 コントローラ 31,33 加速度センサ 32 変位センサ 34 サーボ弁 41 リニアモータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被支持体を基礎に対して弾性的に支持す
    るとともに、該基礎の振動状態を検出し、この検出値に
    基づいてアクチュエータを制御して、前記被支持体に対
    し基礎から伝達する振動と逆位相の制御振動を付加する
    アクティブ除振方法において、 前記基礎から被支持体までの振動伝達系路のばね定数K
    と減衰係数Cとをそれぞれ求め、 前記ばね定数K及び減衰係数Cと、予め設定した比例定
    数αと、ラプラス演算子sとを用いて、前記基礎の振動
    状態の検出値Xに対応するアクチュエータへの制御量U
    ffを表す関係式: Uff = α×{(Cs+K)/s2}×X を求め、 前記関係式に基づいてアクチュエータへの制御出力を演
    算することを特徴とするアクティブ除振方法。
  2. 【請求項2】 請求項1のアクティブ除振方法におい
    て、 被支持体の振動状態を検出して、この振動が小さくなる
    ようにアクチュエータをフィードバック制御することを
    特徴とするアクティブ除振方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかのアクティブ
    除振方法において、 被支持体を気体ばねにより支持し、 前記気体ばねの圧力状態を調整するサーボ弁を備え、 前記サーボ弁の制御により気体ばねの圧力状態を変更し
    て、被支持体に制御振動を付加するとともに、 比例定数αは、前記サーボ弁のゲインKv及び時定数Tv
    と、気体ばねの受圧面積Amとに対して、関係式: α = (1+Tvs)/Kvm を満たすものとすることを特徴とするアクティブ除振方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2のいずれかのアクティブ
    除振方法において、 被支持体を気体ばねにより支持し、 アクチュエータを、前記被支持体と基礎との間に配設さ
    れたリニアモータとするとともに、 比例定数αは、前記リニアモータのゲインに略反比例す
    るものとすることを特徴とするアクティブ除振方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つのアクティ
    ブ除振方法において、 被支持体の荷重を少なくとも3つの気体ばねにより支持
    するとともに、該各気体ばね毎にアクチュエータを配設
    し、 前記アクチュエータをそれぞれ独立に制御することを特
    徴とするアクティブ除振方法。
  6. 【請求項6】 請求項5のアクティブ除振方法におい
    て、 気体ばねは、それぞれ、被支持体の荷重を支持するため
    のピストン部材をケース部材上面の開口部に内挿して、
    該ピストン部材の下端面をケース部材の内部の気体室に
    臨ませるとともに、該ピストン部材の外周から前記開口
    部の周縁まで環状の可撓性部材により閉塞したダイヤフ
    ラム形のものであり、 前記ピストン部材は筒状に形成され、その上端部から上
    方に離間して被支持体の荷重を受ける荷重受部材が配設
    されるとともに、該荷重受部材の下部から前記ピストン
    部材の中心孔を貫通するように略鉛直下方に向かって延
    びる支持柱が設けられている一方、 前記ピストン部材には、その下端部における内周側から
    前記支持柱を囲むように略鉛直下方に向かって延びる有
    底筒状の下方延出部が設けられていて、この下方延出部
    の底部において前記支持柱の下端部が枢支されており、 前記可撓性部材が、前記ピストン部材をケース部材に対
    して揺動可能に弾性的に保持してなることを特徴とする
    アクティブ除振方法。
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