JP2003108034A - 発光装置 - Google Patents

発光装置

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JP2003108034A JP2002203506A JP2002203506A JP2003108034A JP 2003108034 A JP2003108034 A JP 2003108034A JP 2002203506 A JP2002203506 A JP 2002203506A JP 2002203506 A JP2002203506 A JP 2002203506A JP 2003108034 A JP2003108034 A JP 2003108034A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFTの特性を向上させ、画素部や駆動回路
の駆動条件に最適なTFTの構造を、少ないフォトマス
クの数で実現する技術を提供することを目的とする。 【解決手段】 半導体膜と、第1の電極と、半導体膜と
第1の電極の間に挟まれた第1の絶縁膜とを有してお
り、さらに、第2の電極と、半導体膜と第2の電極の間
に挟まれた第2の絶縁膜とを有している。そして、第1
の電極と第2の電極は、半導体膜が有するチャネル形成
領域を間に挟んで重なっている。そして、オン電流の増
加よりもオフ電流の低減が重要視されるTFTの場合、
第1の電極に常に一定の電圧(コモン電圧)を印加す
る。また、オフ電流の低減よりもオン電流の増加が重要
視されるTFTの場合、第1の電極と第2の電極に同じ
電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の作製
方法に関し、特に、プラスチック基板上に形成された発
光素子(OLED:Organic Light Emitting Device)
を有する発光装置に関する。また、該OLEDパネルに
コントローラを含むIC等を実装した、OLEDモジュ
ールに関する。なお本明細書において、OLEDパネル
及びOLEDモジュールを共に発光装置と総称する。本
発明はさらに、該発光装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、基板上にTFT(薄膜トランジス
タ)を形成する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリ
クス型表示装置への応用開発が進められている。特に、
ポリシリコン膜を用いたTFTは、従来のアモルファス
シリコン膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビ
リティともいう)が高いので、高速動作が可能である。
そのため、従来、基板外の駆動回路で行っていた画素の
制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行う
ことが可能となっている。
【0003】このようなアクティブマトリクス型表示装
置は、同一基板上に様々な回路や素子を作り込むことで
製造コストの低減、表示装置の小型化、歩留まりの上
昇、スループットの低減など、様々な利点が得られる。
【0004】そしてさらに、自発光型素子としてOLE
Dを有したアクティブマトリクス型発光装置(以下、単
に発光装置と呼ぶ)の研究が活発化している。発光装置
は有機発光装置(OELD:Organic EL Display)又は
有機ライトエミッティングダイオード(OLED:Orga
nic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。
【0005】OLEDは自ら発光するため視認性が高
く、液晶表示装置(LCD)で必要なバックライトが要
らず薄型化に最適であると共に、視野角にも制限が無
い。そのため、近年OLEDを用いた発光装置は、CR
TやLCDに代わる表示装置として注目されている。
【0006】OLEDは、電場を加えることで発生する
ルミネッセンス(Electroluminescence)が得られる有
機発光材料を含む層(以下、有機発光層と記す)と、陽
極層と、陰極層とを有している。有機発光層は陽極と陰
極の間に設けられており、単層または複数の層で構成さ
れている。有機発光層におけるルミネッセンスには、一
重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三
重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)と
が含まれる。
【0007】なお、本明細書では、OLEDの陽極と陰
極の間に形成された全ての層を有機発光層と定義する。
有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注
入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に
OLEDは、陽極/発光層/陰極が順に積層された構造
を有しており、この構造に加えて、陽極/正孔注入層/
発光層/陰極や、陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送
層/陰極等の順に積層した構造を有していることもあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、発光装置の
一つの形態として、画素毎にTFTを設け、ビデオ信号
を順次書き込むことにより画像を表示するアクティブマ
トリクス駆動方式が知られている。TFTはアクティブ
マトリクス駆動方式を実現する上で、必須の素子となっ
ている。
【0009】TFTは非晶質シリコンを用いて作製され
るものがほとんどであったが、非晶質シリコンを用いた
TFTは電界効果移動度が低く、ビデオ信号を処理する
ために必要な周波数で動作させることが不可能であった
ので、もっぱら画素毎に設けるスイッチング素子として
のみ使用されていた。データ線にビデオ信号を出力する
データ線側駆動回路や、走査線に走査信号を出力する走
査線側駆動回路はTAB(Tape Automated Bonding)やC
OG(Chip on Glass)により実装する外付けのIC(ド
ライバIC)で賄っていた。
【0010】しかしながら、画素密度が増加すると画素
ピッチが狭くなるので、ドライバICを実装する方式に
は限界があると考えられている。例えば、UXGA(画
素数1200×1600個)を想定した場合、RGBカ
ラー方式では単純に見積もっても6000個の接続端子
が必要になる。接続端子数の増加は接点不良の発生確率
を増加させる原因となる。また、画素部の周辺部分の領
域(額縁領域)が増大し、これをディスプレイとする半
導体装置の小型化や外観のデザインを損なう要因とな
る。このような背景から、駆動回路一体型の表示装置の
必要性が明瞭になっている。画素部と走査線側及びデー
タ線側駆動回路を同一の基板に一体形成することで接続
端子の数は激減し、また額縁領域の面積も縮小させるこ
とができる。
【0011】それを実現する手段として、多結晶シリコ
ン膜でTFTを形成する方法が提案されている。しか
し、多結晶シリコンを用いてTFTを形成しても、その
電気的特性は所詮単結晶シリコン基板に形成されるMO
Sトランジスタの特性に匹敵するものではなかった。例
えば、電界効果移動度は単結晶シリコンの1/10以下
である。また、結晶粒界に形成される欠陥に起因してオ
フ電流が高くなってしまうといった問題点を有してい
る。
【0012】一般的に発光装置は、少なくとも、スイッ
チング素子として機能するTFTと、OLEDに電流を
供給するためのTFTとが、各画素に設けられている。
スイッチング素子として機能するTFTには低いオフ電
流(Ioff)が求められている一方、OLEDに電流を
供給するためのTFTには、高い駆動能力(オン電流、
on)及びホットキャリア効果による劣化を防ぎ信頼性
を向上させることが求められている。また、データ線側
駆動回路のTFTも、高い駆動能力(オン電流、Ion
及びホットキャリア効果による劣化を防ぎ信頼性を向上
させることが求められている。
【0013】オフ電流値を低減するためのTFT構造と
して、低濃度ドレイン(LDD:Lightly Doped drai
n)構造が知られている。この構造は、チャネル形成領
域と、高濃度に不純物元素を添加して形成するソース領
域或いはドレイン領域との間に、低濃度に不純物元素を
添加したLDD領域を設けたものである。また、ホット
キャリアによるオン電流値の劣化を防ぐのに有効な構造
として、LDD領域の一部分がゲート電極と重なるLD
D構造(以下、Gate-drain Overlapped LDDを省略して
GOLDと呼ぶ)が知られている。
【0014】TFTは半導体膜や絶縁膜、或いは導電膜
を、フォトマスクを用いて所定の形状にエッチング加工
しながら積層することにより作製する。しかし、画素部
や各駆動回路に求められる特性を得るためにTFTの構
造を最適化すると、フォトマスクの数が増加してしま
い、製造工程が複雑となり工程数が必然的に増加してし
まう。
【0015】さらに、TFTの特性を向上させ、画素部
や駆動回路の駆動条件に最適な構造のTFTを、少ない
フォトマスクの数で実現する技術を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の発光装置が有する薄膜トランジスタは、
半導体膜と、第1の電極と、半導体膜と第1の電極の間
に挟まれた第1の絶縁膜とを有しており、さらに、第2
の電極と、半導体膜と第2の電極の間に挟まれた第2の
絶縁膜とを有している。そして、第1の電極と第2の電
極は、半導体膜が有するチャネル形成領域を間に挟んで
重なっている。
【0017】そして、本発明では、オン電流の増加より
もオフ電流の低減が重要視される、スイッチング素子と
して用いるTFTの場合、第1の電極に常に一定の電圧
(コモン電圧)を印加する。なお、この一定の電圧は、
nチャネル型TFTの場合は閾値よりも小さく、pチャ
ネル型TFTの場合は閾値よりも大きくする。
【0018】第1の電極にコモン電圧を印加すること
で、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑える
ことができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0019】また、本発明では、オフ電流の低減よりも
オン電流の増加が重要視される、例えば駆動回路のバッ
ファ等が有するTFTの場合、第1の電極と第2の電極
に同じ電圧を印加する。
【0020】なお本明細書において駆動回路とは、画素
部に画像を表示させるための信号を生成するための回路
であり、データ線駆動回路や、走査線駆動回路がこれに
含まれる。
【0021】第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加
することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同
じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド
係数(S値)を小さくすることができ、さらに電界効果
移動度を向上させることができる。したがって、電極が
1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができ
る。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを
抑えることができる。よって、この構造のTFTを駆動
回路に使用することにより、駆動電圧を低下させること
ができる。また、オン電流を大きくすることができるの
で、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくするこ
とができる。そのため集積密度を向上させることができ
る。
【0022】図30を用いて、本発明の薄膜トランジス
タの回路図について説明する。ここでは代表的に、pチ
ャネル型TFTのみ示す。nチャネル型TFTの場合
は、矢印の方向が、pチャネル型TFTの場合と逆にな
る。図30(A)は、電極が1つのみの一般的な薄膜ト
ランジスタの回路図である。図30(B)は、半導体膜
を間に挟んだ2つの電極を有し、なおかつ一方の電極に
一定の電圧(ここではグラウンドの電圧)が印加されて
いる、本発明の薄膜トランジスタの回路図である。図3
0(C)は、半導体膜を間に挟んだ2つの電極を有し、
なおかつ2つの電極が互いに電気的に接続されている、
本発明の薄膜トランジスタの回路図である。以下、本発
明の説明において、図30に示した回路図を用いる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1を参照して説明する。図1(A)において絶縁表面を
有する基板10上に第1の電極11が形成されている。
第1の電極11は導電性を有する物質で形成されていれ
ば良い。代表的には、アルミニウム(Al)、タングス
テン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、
チタン(Ti)から選ばれた一種または複数種からなる
合金又は化合物で形成することができる。また何層かの
導電性の膜を積層したものを、第1の電極として用いて
も良い。第1の電極11は、150〜400nmの厚さを
有している。
【0024】この第1の電極11を覆って、第1の絶縁
膜12を形成する。なお本実施の形態では、2層の絶縁
膜(第1の絶縁膜A 12a、第1の絶縁膜B 12
b)を積層したものを、第1の絶縁膜12として用いて
いる。図1では、第1の絶縁膜A 12aとして、酸化
窒化シリコン膜又は窒化シリコン膜を10〜50nmの厚
さで形成する。第1の絶縁膜B 12bは酸化窒化シリ
コン膜又は酸化シリコン膜を用い、0.5〜1μmの厚
さで形成する。酸化窒化シリコン膜を用いる場合にはプ
ラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oの混合ガスか
ら作製され、膜中に窒素が20〜40原子%含まれる膜
を適用する。この酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜
等の窒素含有の絶縁膜を用いることにより、基板10側
からアルカリ金属などの不純物の拡散を防止することが
出来る。
【0025】第1の絶縁膜12の表面は、先に形成した
第1の電極11に起因する凹凸を有していることがあ
る。この凹凸は表面を研磨することにより平坦化する。
平坦化の手法としては化学的機械研磨(Chemical-Mecha
nical Polishing:以下、CMPと記す)が挙げられ
る。第1の絶縁膜12に対するCMPの研磨剤(スラリ
ー)には、例えば、塩化シリコンガスを熱分解して得ら
れるフュームドシリカ粒子をKOH添加水溶液に分散し
たものを用いると良い。CMPにより第1の絶縁膜を
0.1〜0.5μm程度除去して、表面を平坦化する。
なお、第1の絶縁膜の表面は必ずしも研磨する必要はな
い。前記平坦化された第1の絶縁膜は、表面における凹
凸の高低差が5nm以下であることが好ましく、より望
ましくは、1nm以下であるのが良い。平坦性が向上し
たことによって、後に形成されるゲート絶縁膜として用
いる第1の絶縁膜を薄くすることが可能となり、TFT
の移動度を向上させることができる。また、平坦性が向
上したことによって、TFTを作製した場合、オフ電流
を低減することができる。
【0026】表面が平坦化された第1の絶縁膜12上に
半導体膜13が形成されている。半導体膜13は、チャ
ネル形成領域18と、チャネル形成領域18を挟んでい
る不純物領域19とを有している。そして、半導体膜1
3上には第2の絶縁膜14が形成され、さらに第2の絶
縁膜14を間に挟んで、半導体膜13上に第2の電極1
5が形成されている。
【0027】第1の電極11と第2の電極15とは、チ
ャネル形成領域18を間に挟んで、互いに重なり合って
いる。
【0028】その他、第3の絶縁膜16、配線17は必
要に応じて設ける。
【0029】第1の電極11と第2の電極15とは、電
気的に接続されていても良いし、どちらか一方の電極に
コモン電圧を印加していても良い。
【0030】図1(A)において、第1の電極11と第
2の電極15とが直接接続されている場合の、A−A’
の断面図を図1(B)に示す。
【0031】図1(B)に示すように、第1の電極11
と第2の電極15は半導体膜13の外側で、第1の絶縁
膜12及び第2の絶縁膜14に形成されたコンタクトホ
ール21を介して接続されている。
【0032】図1(A)において第1の電極11と第2
の電極15とが、配線17と同じ導電膜から形成された
配線24によって接続されている場合の、A−A’の断
面図を図1(C)に示す。なお、本明細書において接続
とは、特に記載のない限り電気的な接続を意味する。
【0033】図1(C)に示すように、第1の電極11
と配線24とが、第1の絶縁膜12、第2の絶縁膜14
及び第3の絶縁膜16に形成されたコンタクトホール2
3を介して接続されている。また、第2の電極15と配
線24とが、第3の絶縁膜16に形成されたコンタクト
ホール22を介して接続されている。
【0034】なお、第1の電極11と第2の電極15の
電気的な接続の仕方は、図1(B)、図1(C)に示し
た構成に限定されない。
【0035】CMPにより除去する膜厚は、第1の絶縁
膜12の厚さやその誘電率及び第2の絶縁膜14の厚さ
を考慮して決める。ここに残存する膜は、実質的にゲー
ト絶縁膜として機能する。従って、第1の絶縁膜を複数
の絶縁膜を積層して形成している場合、第1の電極11
上において最上層の絶縁膜のみ研磨するようにしても良
いし、下層の絶縁膜が露出するように研磨しても良い。
【0036】例えば、第1の絶縁膜A 12a及び第1
の絶縁膜B 12bが酸化窒化シリコン膜で形成され誘
電率が7.5であり、第2の絶縁膜14が酸化シリコン
膜で形成する場合は誘電率が3.9となり両者に差異が
生じる。その場合、CMP後の仕上がり寸法は、第1の
絶縁膜12の膜厚を150nmとし、第2の絶縁膜14の
膜厚を110nmとすると良い。
【0037】第1の電極にコモン電圧を印加すること
で、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑える
ことができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0038】TFTは半導体膜とゲート絶縁膜とゲート
電極との配置により、トップゲート型(プレーナー型)
とボトムゲート型(逆スタガ型)などが知られている。
いずれにしても、サブスレッショルド係数を小さくする
には半導体膜の膜厚を薄くする必要がある。TFTで用
いられるように非晶質半導体膜を結晶化した半導体膜を
適用する場合には、その非晶質半導体膜が薄くなると共
に結晶性が悪くなり、純粋に膜厚を薄くした効果を得る
ことができない。しかし、第1の電極と第2の電極を電
気的に接続し、図1において示すように半導体膜の上下
に該2つの電極を重ねることにより、実質的に半導体膜
の厚さを薄くしたのと同様、電圧の印加と共に早く空乏
化し、電界効果移動度やサブスレッショルド係数を小さ
くし、オン電流を大きくすることができる。
【0039】なお、第1の電極11と第2の電極15と
が電気的に接続されている場合、第1の絶縁膜12と第
2の絶縁膜14の誘電率が近ければ近いほど、電界効果
移動度やサブスレッショルド係数を小さくし、オン電流
を大きくすることができる。
【0040】また、第1の電極11とチャネル形成領域
とが重なっている部分において、第1の絶縁膜12膜の
厚さが均一であるときのその膜厚と、第2の電極15と
チャネル形成領域とが重なっている部分において、第2
の絶縁膜14の厚さが均一であるときのその膜厚は、近
ければ近いほど、電界効果移動度やサブスレッショルド
係数を小さくし、オン電流を大きくすることができる。
第1の電極11と重なる部分における第1の絶縁膜の膜
厚をd1、第2の電極15と重なる部分における第2の
絶縁膜の膜厚をd2とすると、|d1−d2|/d1≦
0.1であり、なおかつ、|d1−d2|/d2≦0.
1を満たすのが望ましい。より好ましくは、|d1−d
2|/d1≦0.05であり、なおかつ、|d1−d2
|/d2≦0.05を満たすのが良い。
【0041】最も好ましいのは、第1の電極11と第2
の電極15とが電気的に接続されていない状態におい
て、第1の電極11にグラウンドの電圧を印加したとき
の薄膜トランジスタの閾値と、第2の電極15にグラウ
ンドの電圧を印加したときの薄膜トランジスタの閾値が
ほぼ同じになるようにしたうえで、第1の電極11と第
2の電極15とを電気的に接続することである。そうす
ることで、電界効果移動度やサブスレッショルド係数を
より小さくし、オン電流をより大きくすることができ
る。
【0042】この様な構成を取ることによって、半導体
膜の上下にチャネル(デュアルチャネル)を形成でき、
TFTの特性を向上させることができる。
【0043】また、第1の電極11と同時に各種信号又
は電力を伝達する配線を形成することができる。また、
CMPによる平坦化処理と組み合わせると、その上層に
形成する半導体膜などに何ら影響を与えることはない。
また、多層配線により配線の高密度化を実現できる。以
下、実施例により、アクティブマトリクス型の発光装置
に適用する具体例を示す。
【0044】なお本実施の形態で用いられる発光素子
は、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層または電子輸
送層等が、無機化合物単独で、または有機化合物に無機
化合物が混合されている材料で形成されている形態をも
取り得る。また、これらの層どうしが互いに一部混合し
ていても良い。
【0045】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示す。 (実施例1)本発明の半導体装置の作製工程について説
明する。ここでは、画素部のTFTの作製方法について
詳細に説明する。なお、本実施例では、スイッチング素
子として用いるTFT(スイッチング用TFT)は、第
1電極にコモン電圧が印加されており、発光素子に流れ
る電流を制御するTFT(駆動用TFT)は第1電極と
第2電極とが接続されている例を示している。なお、本
実施例は画素部のTFTの作製方法についてのみ説明す
るが、駆動回路のTFTも同時に作製することが可能で
ある。
【0046】本実施例において用いる図2乃至図5は、
その作製工程を説明する断面図であり、図6乃至図8は
それに対応する上面図を示し、説明の便宜上共通する符
号を用いて説明する。
【0047】図2(A)において、基板101は絶縁表
面を有し、後の工程の処理温度に耐えうるものであれ
ば、どのような材料の基板でも用いることが可能であ
る。代表的には、ガラス基板、石英基板、セラミック基
板などを用いることができる。また、シリコン基板、金
属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成した
ものを用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐え
うる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0048】この基板101の絶縁表面上に第1の配線
105と第1の電極103、104、106を形成す
る。第1の配線及び第1の電極はAl、W、Mo、T
i、Taから選ばれた一種又は複数種からなる導電性の
材料で形成する。本実施例ではWを用いたが、TaNの
上にWを積層したものを第1の配線及び第1の電極とし
て用いても良い。
【0049】第1の配線105と第1の電極103、1
04、106を形成した後、第1の絶縁膜102を形成
する。本実施例では、第1の絶縁膜102は、2つの絶
縁膜(第1の絶縁膜A 102a、第1の絶縁膜B 1
02b)を積層することで形成されている。第1の絶縁
膜A 102aは酸窒化シリコン膜を用い、10〜50
nmの厚さで形成する。第1の絶縁膜B 102bは酸化
シリコン膜又は酸窒化シリコン膜を用い、0.5〜1μ
mの厚さで形成する。
【0050】図6(A)は、図2(A)における画素部
の上面図を示している。A−A’、B−B’、C−
C’、D−D’における断面図が図6(A)に相当す
る。なお、第1の電極103、104は、コモン配線2
00の一部である。また、第1の電極106は、第1の
配線105の一部である。
【0051】第1の絶縁膜102の表面は、先に形成し
た第1の配線及び第1の電極に起因する凹凸を有してお
り、平坦化することが望ましい。平坦化の手法としては
CMPを用いる。第1の絶縁膜102に対するCMPの
研磨剤(スラリー)には、例えば、塩化シリコンガスを
熱分解して得られるフュームドシリカ粒子をKOH添加
水溶液に分散したものを用いると良い。CMPにより第
1の絶縁膜を0.1〜0.5μm程度除去して、表面を
平坦化する。
【0052】こうして、図2(B)に示すように平坦化
された第1の絶縁膜108が形成され、その上に半導体
層を形成する。半導体層は結晶構造を有する半導体で形
成する。これは、第1の絶縁膜108上に形成した非晶
質半導体層を結晶化して得る。非晶質半導体層は堆積し
た後、加熱処理やレーザー光の照射により結晶化させ
る。非晶質半導体層の材料に限定はないが、好ましくは
シリコン又はシリコンゲルマニウム(SixGe1-x;0
<x<1、代表的には、x=0.001〜0.05)合
金などで形成する。
【0053】その後、半導体層をエッチングにより島状
に分割し、図2(C)に示すように半導体膜109〜1
11を形成する。
【0054】図6(B)は図2(C)における上面図を
示している。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’
における断面図が図6(B)に相当する。第1の電極1
03、104は、平坦化された第1の絶縁膜108を間
に挟んで半導体膜109と重なっている。また、第1の
電極106は、第1の絶縁膜108を間に挟んで半導体
膜110と重なっている。なお、半導体膜111は容量
を形成するための半導体膜であり、第1の絶縁膜108
を間に挟んで第1の配線105と重なっている。
【0055】次いで、半導体膜109〜111を覆う第
2の絶縁膜112を形成する。第2の絶縁膜112は、
プラズマCVD法やスパッタ法でシリコンを含む絶縁物
で形成する。その厚さは40〜150nmとする。
【0056】そして、第1の絶縁膜108及び第2の絶
縁膜112にコンタクトホール113を形成し、第1の
配線105を一部露出させる(図2(D))。
【0057】次に図3(A)に示すように、第2の絶縁
膜112上に、第2のゲート電極や第2の配線を形成す
るために導電膜を形成する。本発明において第2のゲー
ト電極は2層又はそれ以上の導電膜を積層して形成す
る。第2の絶縁膜112上に形成する第1の導電膜12
0はモリブデン、タングステンなどの高融点金属の窒化
物で形成し、その上に形成する第2の導電膜121は高
融点金属又はアルミニウムや銅などの低抵抗金属、或い
はポリシリコンなどで形成する。具体的には、第1の導
電膜としてW、Mo、Ta、Tiから選ばれ一種又は複
数種の窒化物を選択し、第2の導電膜としてW、Mo、
Ta、Ti、Al、Cuから選ばれ一種又は複数種の合
金、或いはn型多結晶シリコンを用いる。例えば、第1
の導電膜120をTaNで形成し、第2の導電膜121
をWで形成しても良い。また第2のゲート電極や第2の
配線を3層の導電膜で形成する場合、1層目をMo、2
層目をAl、3層目をTiNとしても良い。また1層目
をW、2層目をAl、3層目をTiNとしても良い。配
線を多層にすることで、配線自体の厚さが増すので配線
抵抗を抑えることができる。
【0058】次に図3(B)に示すように、この第1の
導電膜120及び第2の導電膜121を、マスク122
を用いて第1のエッチング処理を行う。第1のエッチン
グ処理により、端部にテーパーを有する第1の形状の電
極123〜129を形成する(第1の導電膜123a〜
129aと第2の導電膜123b〜129bで成る)。
第2の絶縁膜112は、第1の形状の電極123〜12
9で覆われない部分において、表面が20〜50nm程度
エッチングされ薄くなった状態になっている。
【0059】第1のドーピング処理は、イオン注入法ま
たは質量分離をしないでイオンを注入するイオンドープ
法により行う。ドーピングは第1の形状の電極124、
125、126、129をマスクとして用い、半導体膜
109〜111に第1濃度の一導電型不純物領域151
〜153を形成する。第1濃度は1×1020〜1.5×
1021/cm3とする。
【0060】次に、レジストからなるマスクを除去せず
に図3(C)に示すように第2のエッチング処理を行
う。このエッチング処理では、第2の導電膜を異方性エ
ッチングして第2の形状の電極134〜140を形成す
る(第1の導電膜134a〜140aと第2の導電膜1
34b〜140bで成る)。第2の形状の電極134〜
140はこのエッチング処理により幅を縮小させ、その
端部が第1濃度の一導電型不純物領域151〜153
(第2の不純物領域)の内側に位置するように形成す
る。次の工程で示すように、この後退幅によりLDDの
長さを決める。第2の形状の電極134〜140は第2
の電極として機能する。
【0061】図7(A)に図3(C)の上面図を示す。
A−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面
図が図7(A)に相当する。第2の形状の電極135、
136は、ゲート配線として機能する電極138、13
9の一部である。第2の形状の電極135、136と、
第1の電極103、104は、第1の絶縁膜108、半
導体膜109、第2の絶縁膜112を間に挟んでそれぞ
れ重なっている。また、第2の形状の電極140と、第
1の電極106は、第1の絶縁膜108、半導体膜11
0、第2の絶縁膜112を間に挟んでそれぞれ重なって
いる。
【0062】さらに、第2の形状の電極140は第2の
配線として機能する電極137の一部である。そして、
第2の配線137は第2の絶縁膜112、半導体膜11
1、第1の絶縁膜108を間に挟んで、第1の配線10
5と重なっている。第2の配線137は、コンタクトホ
ール113を介して第1の配線105と接続されてい
る。また、電極134はソース配線として機能する。
【0063】そして、この状態で一導電型の不純物を第
2のドーピング処理を行い一導電型の不純物を半導体膜
109〜111に添加する(図3(C))。このドーピ
ング処理で形成される第2濃度の一導電型不純物領域
(第1の不純物領域)155、156、158、15
9、161、162、164、165、168、16
9、171、172、175、176が形成される。第
1の不純物領域156、158、162、164、16
9、171、175は、第2の形状の電極135、13
6、137、140を構成する第1の導電膜135a、
136a、137a、140aと重なるように自己整合
的に形成される。イオンドープ法で添加される不純物
は、第1の導電膜135a、136a、137a、14
0aを通過させて添加するため、半導体膜に達するイオ
ンの数は減少し、必然的に低濃度となる。その濃度は1
×1017〜1×1019/cm3となる。また、第1の不純物
領域155、159、161、165、168、17
2、176は、第2の形状の電極135、136、13
7、140を構成する第1の導電膜135a、136
a、137a、140aと重ならないように自己整合的
に形成される。
【0064】また、この第2のドーピング処理により、
チャネル形成領域157、163、170、174と、
第1濃度の一導電型不純物領域151〜153よりも、
高い不純物濃度の第2不純物領域154、160、16
6、167、173、177とが形成される。
【0065】次いで、図4(A)で示すように、レジス
トからなるマスク143を形成し、第3のドーピング処
理を行う。この第3のドーピング処理により、半導体膜
110に第3濃度の一導電型とは反対の導電型の第3の
不純物領域144〜150を形成する。第3の不純物領
域は第2の形状の電極140と重なる領域146、14
8と、重ならない領域144、145、149、150
とに分けられ、1.5×1020〜5×1021/cm3の濃度
範囲で当該不純物元素が添加される。
【0066】以上までの工程でそれぞれの半導体膜に価
電子制御を目的とした不純物を添加した領域が形成され
る。第1の電極103、104、106と、第2の形状
の電極135、136、140は半導体膜と重なる位置
においてゲート電極として機能する。
【0067】その後、それぞれの半導体膜に添加された
不純物元素を活性化処理する工程を行う。この活性化は
ガス加熱型の瞬間熱アニール法を用いて行う。加熱処理
の温度は窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には
450〜500℃で行う。この他に、YAGレーザーの
第2高調波(532nm)を用いたレーザーアニール法を
適用することもできる。レーザー光の照射により活性化
を行うには、YAGレーザーの第2高調波(532nm)
を用いこの光を半導体膜に照射する。勿論、レーザー光
に限らずランプ光源を用いるRTA法でも同様であり、
基板の両面又は片面からランプ光源の輻射により半導体
膜を加熱する。
【0068】その後、図4(B)に示すように、プラズ
マCVD法で窒化シリコンから成るパッシベーション膜
180を50〜100nmの厚さに形成し、クリーンオー
ブンを用いて410℃の熱処理を行い、窒化シリコン膜
から放出される水素で半導体膜の水素化を行う。
【0069】次いで、パッシベーション膜180上に有
機絶縁物材料から成る第3の絶縁膜181を形成する。
有機絶縁物材料を用いる理由は第3の絶縁膜181の表
面を平坦化するためのものである。より完全な平坦面を
得るためには、この表面をCMP法により平坦化処理す
ることが望ましい。CMP法を併用する場合には、第3
の絶縁膜をプラズマCVD法で形成される酸化シリコン
膜、塗布法で形成されるSOG(Spin on Glass)やPS
Gなどを用いることもできる。なお、パッシベーション
膜180は第3の絶縁膜181の一部とみなしても良
い。
【0070】次に、図4(C)に示すように、第2の絶
縁膜112、パッシベーション膜180、第3の絶縁膜
181にコンタクトホールを形成し、配線182〜18
6を形成する。この配線はチタン膜とアルミニウム膜を
積層して形成する。
【0071】図7(B)に、図4(C)における上面図
を示す。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’にお
ける断面図が図7(B)に相当する。
【0072】配線182は、ソース配線134及び第2
の不純物領域154に接続されている。配線183は、
第2の不純物領域166及び第1の配線137に接続さ
れている。配線184は、ゲート配線138及び139
に接続されている。配線185は電源線として機能して
おり、第3の不純物領域144及び第2の不純物領域1
77と接続されている。配線186は第3の不純物領域
150と接続されている。
【0073】以上までの工程において、一導電型不純物
領域をn型、一導電型とは反対の不純物領域をp型とす
ると、スイッチング用TFTであるnチャネル型TFT
202、駆動用TFTであるpチャネル型TFT203
が形成される。なお、本実施例では、スイッチング用T
FTにnチャネル型TFTを用い、駆動用TFTにpチ
ャネル型TFTを用いたが、本発明はこの構成に限定さ
れない。スイッチング用TFTと駆動用TFTはpチャ
ネル型TFTでもnチャネル型TFTでも良い。ただ
し、OLEDの陽極を画素電極として用いる場合、駆動
用TFTはpチャネル型TFTであることが望ましく、
OLEDの陰極を画素電極として用いる場合、駆動用T
FTはnチャネル型TFTであることが望ましい。
【0074】次に、図5に示すように、平坦化された第
3の絶縁膜181の表面に酸化インジウム・スズを主成
分とする透明導電膜を60〜120nmの厚さで形成す
る。その後、透明導電膜をエッチング処理して、配線1
86に接続する画素電極(第3の電極)188を形成す
る。図8に、図5の画素電極188を形成した直後にお
ける上面図を示す。A−A’、B−B’、C−C’、D
−D’における断面図が図5に相当する。
【0075】nチャネル型TFT202において、第1
不純物領域156、158、162、164はLDDと
して、第2不純物領域154、166はソース又はドレ
イン領域として機能する。このnチャネル型TFT20
2は第2不純物領域160を挿んで2つのTFTが直列
接続した形となっている。LDDのチャネル長方向の長
さは0.5〜2.5μm、好ましくは1.5μmで形成す
る。このようなLDDの構成は、主にホットキャリア効
果によるTFTの劣化を防ぐことを目的としている。p
チャネル型TFT203において、第3不純物領域14
4、150はソース又はドレイン領域として機能する。
【0076】本実施例では、コモン配線200に常に一
定の電圧(コモン電圧)を印加することで、第1の電極
103、104にコモン電圧を印加する。なお、この一
定の電圧は、nチャネル型TFTの場合は閾値よりも小
さく、pチャネル型TFTの場合は閾値よりも大きくす
る。第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が
1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることがで
き、なおかつオフ電流を抑えることができる。半導体装
置の画素部にスイッチング素子として形成されたTFT
は、オン電流の増加よりもオフ電流の低減が重要視され
るので、上記構成は有用である
【0077】また、本実施例では、駆動用TFT203
において、半導体膜を挿んで電気的に接続された一対の
電極106、140を形成することにより、実質的に半
導体膜の厚さが半分となり、ゲート電圧の印加に伴って
空乏化が早く進んで電界効果移動度を増加させ、サブス
レッショルド係数を低下させることが可能となる。その
結果、この構造のTFTを駆動用TFTに使用すること
により、駆動電圧を低下させることができる。また、電
流駆動能力が向上し、TFTのサイズ(特にチャネル
幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向
上させることができる。
【0078】また、第1の配線105と、第1の絶縁膜
108と、半導体膜111とが重なり合っている部分に
おいて容量が形成されている。また、第2の配線137
と、第2の絶縁膜112と、半導体膜111とが重なり
合っている部分において容量が形成されている。
【0079】次に、図5に示すように、第3の絶縁膜1
81上に、nチャネル型TFT202、pチャネル型T
FT203を覆う隔壁層190が形成される。有機化合
物層や陰極はウエット処理(薬液によるエッチングや水
洗などの処理)を行うことができないので、画素電極1
88の位置に合わせて、第3の絶縁膜上に感光性樹脂材
料で形成される隔壁層190を設ける。隔壁層190は
ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、アクリル
など有機樹脂材料を用いて形成する。この隔壁層190
は画素電極の端部を覆うように形成する。また、隔壁層
190の端部は45〜60度のテーパー角が付くように
形成する。
【0080】ここで示す、アクティブマトリクス駆動方
式の発光装置は発光素子をマトリクス状に配列させて構
成するものである。発光素子195は陽極と陰極とその
間に形成された有機化合物層とから成る。画素電極18
8は透明導電膜で形成した場合陽極となる。有機化合物
層192は、正孔移動度が相対的に高い正孔輸送性材
料、その逆の電子輸送性材料、発光性材料などを組み合
わせて形成する。それらは層状に形成しても良いし、混
合して形成しても良い。
【0081】有機化合物材料は合計しても100nm程度
の薄膜層として形成する。そのため、陽極として形成す
るITOの表面は平坦性を高めておく必要がある。平坦
性が悪い場合は、最悪有機化合物層の上に形成する陰極
とショートしてしまう。それを防ぐための他の手段とし
て、1〜5nmの絶縁膜を形成する方法を採用することも
できる。絶縁膜としては、ポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリアミド、アクリルなどを用いることができる。
対向電極(第4の電極)193はMgAgやLiFなど
のアルカリ金属またはアルカリ土類金属などの材料を用
いて形成することにより陰極とすることができる。
【0082】対向電極193は、仕事関数の小さいマグ
ネシウム(Mg)、リチウム(Li)若しくはカルシウ
ム(Ca)を含む材料を用いる。好ましくはMgAg
(MgとAgをMg:Ag=10:1で混合した材料)
でなる電極を用いれば良い。他にもMgAgAl電極、
LiAl電極、また、LiFAl電極が挙げられる。さ
らにその上層には、窒化シリコンまたは、DLC膜で成
る絶縁膜194を2〜30nm、好ましくは5〜10nmの
厚さで形成する。DLC膜はプラズマCVD法で形成可
能であり、100℃以下の温度で形成しても、被覆性良
く隔壁層190の端部を覆って形成することができる。
DLC膜の内部応力は、アルゴンを微量に混入させるこ
とで緩和することが可能であり、保護膜として用いるこ
とが可能である。そして、DLC膜は酸素をはじめC
O、CO2、H2Oなどのガスバリア性が高いので、バリ
ア膜として用いる絶縁膜194として適している。
【0083】なお本実施例では、ソース配線とゲート配
線を同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン
電流を画素電極に供給するための配線と電源線とを同時
に形成している。配線の厚さが厚くなればなるほど、配
線によって生じる段差が大きくなる。段差が大きくなる
と、後の工程で作製される配線が断線したり、素子の特
性が劣化したりする可能性を高めてしまう。よって、先
の工程で作成される配線ほど、配線の厚さは薄い方が望
ましい。電源線は発光素子に流れる電流を供給するため
の配線なので、膜厚を厚くして抵抗が低くするのが望ま
しい。本実施例の発光装置は、ソース配線とゲート配線
を形成した後に電源線を形成しているので、電源線の厚
さをより厚くすることができ、抵抗を低くすることがで
きる。
【0084】また、本実施例ではソース配線をゲート配
線と同時に第3の絶縁膜の下に形成し、画素電極を第3
の絶縁膜の上に形成しているため、新たに絶縁膜を設け
なくとも、ソース配線と画素電極を直接接続させること
なく重ねることができる。よって、発光素子の発光する
面積をより広げることができる。
【0085】なお、本実施例では、スイッチング用TF
T202において、第1電極にコモン電圧が印加されて
おり、駆動用TFT203は第1電極と第2電極とが接
続されている例を示している。しかし本発明はこの構成
に限定されない。スイッチング用TFT202において
第1電極と第2電極を接続するようにしても良いし、駆
動用TFT203において第1電極にコモン電圧を印加
するようにしても良い。
【0086】また、本実施例の発光装置は、スイッチン
グ用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つ
のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有し
ているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッ
チング用TFTがシングルゲート構造であっても良い
し、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列
に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性
層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TF
Tに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲ
ート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構
造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有
する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0087】パッケージング等の処理により気密性を高
めたら、基板上に形成された素子又は回路から引き回さ
れた端子と外部信号端子とを接続するためのコネクター
(フレキシブルプリントサーキット:FPC)を取り付
けて製品として完成する。
【0088】(実施例2)本実施例では、本発明の発光
装置の、実施例1とは異なる画素の構成について説明す
る。
【0089】図9に本実施例の発光装置の画素の上面図
を示す。図9のA−A’、B−B’、C−C’における
断面図を図10に示す。なお、図9において画素の構成
をわかりやすくするため、画素電極が形成されたの後の
工程において作製された、隔壁層、有機発光層、陰極、
保護膜は省略して示した。
【0090】301はスイッチング用TFTであり、本
実施例ではnチャネル型TFTを用いている。302は
駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFT
を用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用T
FTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも
良い。
【0091】スイッチング用TFT301は、第1の電
極306、307と、第1の電極306、307に接し
ている第1の絶縁膜350と、第1の絶縁膜350に接
している半導体膜303と、半導体膜303に接してい
る第2の絶縁膜351と、第2の絶縁膜351に接して
いる第2の電極308、309とを有している。
【0092】半導体膜303が有するソース領域とドレ
イン領域304、305は、一方は配線310を介して
ソース配線311に接続されており、もう一方は配線3
12を介して第2の配線313に接続されている。第2
の配線313はコンタクトホールを介して第1の配線3
14に接続されている。
【0093】第1の電極306、307は、第1の絶縁
膜350、半導体膜303、第2の絶縁膜351とを間
に挟んで、第2の電極308、309と重なっている。
【0094】駆動用TFT302は、第1の電極321
と、第1の電極321に接している第1の絶縁膜350
と、第1の絶縁膜350に接している半導体膜322
と、半導体膜322に接している第2の絶縁膜351
と、第2の絶縁膜351に接している第2の電極320
とを有している。
【0095】第1の電極321は第1の配線314の一
部であり、第2の電極320は第2の配線313の一部
である。
【0096】半導体膜322が有するソース領域とドレ
イン領域323、324は、一方は配線325を介して
電源線326に接続されており、もう一方は配線327
を介して画素電極328に接続されている。
【0097】第1の電極321は、第1の絶縁膜35
0、半導体膜322、第2の絶縁膜351とを間に挟ん
で、第2の電極320と重なっている。
【0098】電源線326と第1の配線314とが、間
に第1の絶縁膜350及び第2の絶縁膜351を挟んで
重なっている部分において、保持容量が形成されてい
る。
【0099】330はコモン配線であり、一定の電圧
(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。
配線332は第2の電極308、309を一部に有して
おり、第1の絶縁膜350及び第2の絶縁膜351に形
成されたコンタクトホールを介して、ゲート配線331
と接続されている。
【0100】本実施例では、同じ画素内のTFTでも、
スイッチング用TFT301は、第1の電極にコモン電
圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加する
ことで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑
えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができ
る。
【0101】また、スイッチング用TFTよりも大きな
電流を流す駆動用TFT302は、第1の電極と第2の
電極とを電気的に接続している。第1の電極と第2の電
極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜
厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、
サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さら
に電界効果移動度を向上させることができる。したがっ
て、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくするこ
とができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のば
らつきを抑えることができる。よって、この構造のTF
Tを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下さ
せることができる。また、オン電流を大きくすることが
できるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さ
くすることができる。そのため集積密度を向上させるこ
とができる。
【0102】なお、本発明はこの構成に限定されない。
スイッチング用TFTにおいて第1電極と第2電極を接
続するようにしても良いし、駆動用TFTにおいて第1
電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0103】また、本実施例の発光装置は、スイッチン
グ用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つ
のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有し
ているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッ
チング用TFTがシングルゲート構造であっても良い
し、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列
に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性
層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TF
Tに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲ
ート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構
造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有
する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0104】なお本実施例では、ソース配線と電源線を
同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン電流
を画素電極に供給するための配線とゲート配線とを同時
に形成している。ソース配線及び電源線を第3の絶縁膜
370の下に形成し、画素電極を第3の絶縁膜の上に形
成しているため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース
配線及び電源線と画素電極を直接接続させることなく重
ねることができる。よって、発光素子の発光する面積を
より広げることができる。
【0105】(実施例3)本実施例では、本発明の発光
装置の、実施例1、2とは異なる画素の構成について説
明する。
【0106】図11に本実施例の発光装置の画素の上面
図を示す。図11のA−A’、B−B’、C−C’、D
−D’における断面図を図12に示す。なお、図11に
おいて画素の構成をわかりやすくするため、画素電極が
形成されたの後の工程において作製された、隔壁層、有
機発光層、陰極、保護膜は省略して示した。
【0107】401はスイッチング用TFTであり、本
実施例ではnチャネル型TFTを用いている。402は
駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFT
を用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用T
FTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも
良い。
【0108】スイッチング用TFT401は、第1の電
極406、407と、第1の電極406、407に接し
ている第1の絶縁膜450と、第1の絶縁膜450に接
している半導体膜403と、半導体膜403に接してい
る第2の絶縁膜451と、第2の絶縁膜451に接して
いる第2の電極408、409とを有している。
【0109】半導体膜403が有するソース領域とドレ
イン領域404、405は、一方は配線410を介して
ソース配線411に接続されており、もう一方は配線4
12を介して第2の配線413に接続されている。第2
の配線413はコンタクトホールを介して第1の配線4
14に接続されている。
【0110】第1の電極406、407は、第1の絶縁
膜450、半導体膜403、第2の絶縁膜451とを間
に挟んで、第2の電極408、409と重なっている。
【0111】駆動用TFT402は、第1の電極421
と、第1の電極421に接している第1の絶縁膜450
と、第1の絶縁膜450に接している半導体膜422
と、半導体膜422に接している第2の絶縁膜451
と、第2の絶縁膜451に接している第2の電極420
とを有している。
【0112】第1の電極421は第1の配線414の一
部であり、第2の電極420は第2の配線413の一部
である。
【0113】半導体膜422が有するソース領域とドレ
イン領域423、424は、一方は電源線426に接続
されており、もう一方は配線427を介して画素電極4
28に接続されている。
【0114】第1の電極421は、第1の絶縁膜45
0、半導体膜422、第2の絶縁膜451とを間に挟ん
で、第2の電極420と重なっている。
【0115】電源線426と第2の配線413とが、間
に第3の絶縁膜470を挟んで重なっている部分におい
て、保持容量が形成されている。また、第2の配線41
3と第1の配線414とが、間に第1の絶縁膜450及
び第2の絶縁膜451を挟んで重なっている部分におい
て、保持容量が形成されている。
【0116】430はコモン配線であり、一定の電圧
(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。
配線432は第2の電極408、409を一部に有して
おり、第1の絶縁膜450及び第2の絶縁膜451に形
成されたコンタクトホールを介して、ゲート配線431
と接続されている。
【0117】また、隣り合うゲート配線431は、電源
線426に接触することなく、配線460によって接続
している。
【0118】本実施例では、同じ画素内のTFTでも、
スイッチング用TFT401は、第1の電極にコモン電
圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加する
ことで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑
えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができ
る。
【0119】また、スイッチング用TFTよりも大きな
電流を流す駆動用TFT402は、第1の電極と第2の
電極とを電気的に接続している。第1の電極と第2の電
極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜
厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、
サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さら
に電界効果移動度を向上させることができる。また、電
極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることが
できる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電
流を大きくすることができる。よって、この構造のTF
Tを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下さ
せることができる。また、オン電流を大きくすることが
できるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さ
くすることができる。そのため集積密度を向上させるこ
とができる。
【0120】なお、本発明はこの構成に限定されない。
スイッチング用TFTにおいて第1電極と第2電極を接
続するようにしても良いし、駆動用TFTにおいて第1
電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0121】また、本実施例の発光装置は、スイッチン
グ用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つ
のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有し
ているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッ
チング用TFTがシングルゲート構造であっても良い
し、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列
に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性
層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TF
Tに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲ
ート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構
造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有
する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0122】なお本実施例では、ゲート配線と電源線を
同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン電流
を画素電極に供給するための配線とソース配線とを同時
に形成している。ソース配線を第3の絶縁膜470の下
に形成し、画素電極を第3の絶縁膜の上に形成している
ため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線と画素
電極を直接接続させることなく重ねることができる。よ
って、発光素子の発光する面積をより広げることができ
る。
【0123】(実施例4)本実施例では、本発明の発光
装置の、実施例1、2、3とは異なる画素の構成につい
て説明する。
【0124】図13に本実施例の発光装置の画素の上面
図を示す。図13のA−A’、B−B’、C−C’にお
ける断面図を図14(A)、図14(B)に示す。な
お、図13において画素の構成をわかりやすくするた
め、画素電極が形成されたの後の工程において作製され
た、隔壁層、有機発光層、陰極、保護膜は省略して示し
た。
【0125】501はスイッチング用TFTであり、本
実施例ではnチャネル型TFTを用いている。502は
駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFT
を用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用T
FTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも
良い。
【0126】スイッチング用TFT501は、第1の電
極506、507と、第1の電極506、507に接し
ている第1の絶縁膜550と、第1の絶縁膜550に接
している半導体膜503と、半導体膜503に接してい
る第2の絶縁膜551と、第2の絶縁膜551に接して
いる第2の電極508、509とを有している。
【0127】半導体膜503が有するソース領域とドレ
イン領域504、505は、一方は配線510を介して
ソース配線511に接続されており、もう一方は配線5
12を介して第2の配線513に接続されている。第2
の配線513はコンタクトホールを介して第1の配線5
14に接続されている。
【0128】第1の電極506、507は、第1の絶縁
膜550、半導体膜503、第2の絶縁膜551とを間
に挟んで、第2の電極508、509と重なっている。
【0129】駆動用TFT502は、第1の電極521
と、第1の電極521に接している第1の絶縁膜550
と、第1の絶縁膜550に接している半導体膜522
と、半導体膜522に接している第2の絶縁膜551
と、第2の絶縁膜551に接している第2の電極520
とを有している。
【0130】第1の電極521は第1の配線514の一
部であり、第2の電極520は第2の配線513の一部
である。
【0131】半導体膜522が有するソース領域とドレ
イン領域523、524は、一方は配線525を介して
配線562に接続されており、もう一方は配線527を
介して画素電極528に接続されている。そして、配線
562は電源線526に接続されている。
【0132】第1の電極521は、第1の絶縁膜55
0、半導体膜522、第2の絶縁膜551とを間に挟ん
で、第2の電極520と重なっている。
【0133】電源線526と第2の配線513とが、間
に第1の絶縁膜550及び第2の絶縁膜551を挟んで
重なっている部分において、保持容量が形成されてい
る。
【0134】530はコモン配線であり、一定の電圧
(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。
配線532は第2の電極508、509を一部に有して
おり、第1の絶縁膜550及び第2の絶縁膜551に形
成されたコンタクトホールを介して、ゲート配線531
と接続されている。
【0135】本実施例では、同じ画素内のTFTでも、
スイッチング用TFT501は、第1の電極にコモン電
圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加する
ことで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑
えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができ
る。
【0136】また、スイッチング用TFTよりも大きな
電流を流す駆動用TFT502は、第1の電極と第2の
電極とを電気的に接続している。第1の電極と第2の電
極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜
厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、
サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さら
に電界効果移動度を向上させることができる。また、電
極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることが
できる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電
流を大きくすることができる。よって、この構造のTF
Tを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下さ
せることができる。また、オン電流を大きくすることが
できるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さ
くすることができる。そのため集積密度を向上させるこ
とができる。
【0137】なお、本発明はこの構成に限定されない。
スイッチング用TFTにおいて第1電極と第2電極を接
続するようにしても良いし、駆動用TFTにおいて第1
電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0138】なお本実施例では、電源線とコモン配線と
を同時に形成し、その後に、ソース配線を形成し、さら
にその後に、駆動用TFTのドレイン電流を画素電極に
供給するための配線とゲート配線とを同時に形成してい
る。ソース配線及び電源線を第3の絶縁膜570の下に
形成し、画素電極を第3の絶縁膜570の上に形成して
いるため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線及
び電源線と画素電極を直接接続させることなく重ねるこ
とができる。よって、発光素子の発光する面積をより広
げることができる。
【0139】(実施例5)本実施例では、本発明の発光
装置の、実施例1、2、3、4とは異なる画素の構成に
ついて説明する。
【0140】図15に本実施例の発光装置の画素の上面
図を示す。図15のA−A’、B−B’、C−C’、D
−D’における断面図を図16に示す。なお、図15に
おいて画素の構成をわかりやすくするため、画素電極が
形成されたの後の工程において作製された、隔壁層、有
機発光層、陰極、保護膜は省略して示した。
【0141】701はスイッチング用TFTであり、本
実施例ではnチャネル型TFTを用いている。702は
駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFT
を用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用T
FTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも
良い。
【0142】スイッチング用TFT701は、第1の電
極706、707と、第1の電極706、707に接し
ている第1の絶縁膜750と、第1の絶縁膜750に接
している半導体膜703と、半導体膜703に接してい
る第2の絶縁膜751と、第2の絶縁膜751に接して
いる第2の電極708、709とを有している。
【0143】半導体膜703が有するソース領域とドレ
イン領域704、705は、一方は配線710を介して
ソース配線711に接続されており、もう一方は配線7
12を介して第2の配線713に接続されている。
【0144】第1の電極706、707は、第1の絶縁
膜750、半導体膜703、第2の絶縁膜751とを間
に挟んで、第2の電極708、709と重なっている。
【0145】駆動用TFT702は、第1の電極721
と、第1の電極721に接している第1の絶縁膜750
と、第1の絶縁膜750に接している半導体膜722
と、半導体膜722に接している第2の絶縁膜751
と、第2の絶縁膜751に接している第2の電極720
とを有している。
【0146】第1の電極721は、コモン配線730と
接続されている配線714の一部であり、第2の電極7
20は第2の配線713の一部である。
【0147】半導体膜722が有するソース領域とドレ
イン領域723、724は、一方は電源線726に接続
されており、もう一方は配線727を介して画素電極7
28に接続されている。
【0148】第1の電極721は、第1の絶縁膜75
0、半導体膜722、第2の絶縁膜751とを間に挟ん
で、第2の電極720と重なっている。
【0149】電源線726は容量を形成するための半導
体膜760が有する不純物領域761に接続されてい
る。そして、電源線726と第2の配線713とが、間
に第3の絶縁膜770を挟んで重なっている部分におい
て、保持容量が形成されている。また、第2の配線71
3と半導体膜760とが、間に第2の絶縁膜751を挟
んで重なっている部分において、保持容量が形成されて
いる。さらに、半導体膜760と第1の配線714と
が、間に第1の絶縁膜750を挟んで重なっている部分
において、保持容量が形成されている。
【0150】コモン配線730は一定の電圧(本実施例
ではグラウンドの電圧)が印加されている。配線732
は隣り合うゲート配線731を、ソース配線711に接
触させることなく接続している。ゲート配線731は第
2の電極708、709を一部に有している。
【0151】本実施例では、スイッチング用TFT70
1及び駆動用TFT702は、第1の電極にコモン電圧
を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加するこ
とで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑え
ることができ、なおかつオフ電流を抑えることができ
る。
【0152】なお、本発明はこの構成に限定されず、第
1電極と第2電極を接続するようにしても良い。
【0153】また、本実施例の発光装置は、スイッチン
グ用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つ
のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有し
ているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッ
チング用TFTがシングルゲート構造であっても良い
し、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列
に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性
層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TF
Tに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲ
ート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構
造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有
する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0154】なお本実施例では、ソース配線とゲート配
線を同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン
電流を画素電極に供給するための配線と電源線とを同時
に形成している。配線の厚さが厚くなればなるほど、配
線によって生じる段差が大きくなる。段差が大きくなる
と、後の工程で作製される配線が断線したり、素子の特
性が劣化したりする可能性を高めてしまう。よって、先
の工程で作成される配線ほど、配線の厚さは薄い方が望
ましい。電源線は発光素子に流れる電流を供給するため
の配線なので、膜厚を厚くして抵抗が低くするのが望ま
しい。本実施例の発光装置は、ソース配線とゲート配線
を形成した後に電源線を形成しているので、電源線の厚
さをより厚くすることができ、抵抗を低くすることがで
きる。
【0155】また、本実施例ではソース配線をゲート配
線と同時に第3の絶縁膜770の下に形成し、画素電極
を第3の絶縁膜770の上に形成しているため、新たに
絶縁膜を設けなくとも、ソース配線と画素電極を直接接
続させることなく重ねることができる。よって、発光素
子の発光する面積をより広げることができる。
【0156】(実施例6)本実施例では、実施例1とは
異なる方法で半導体膜を作製する例について説明する。
【0157】図17(A)において、1100は絶縁表
面を有する基板である。図17(A)において、基板1
100はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを
用いることができる。また、シリコン基板、金属基板ま
たはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用
いても良い。また、本工程の処理温度に耐えうる耐熱性
を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0158】まず、図17(A)に示すように、基板1
100上に、第1の電極1102a、1102bが形成
されている。第1の電極1102a、1102bは導電
性を有する物質で形成されていれば良い。代表的には、
アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデ
ン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)から選
ばれた一種または複数種からなる合金又は化合物で形成
することができる。また何層かの導電性の膜を積層した
ものを、第1の電極として用いても良い。
【0159】そして、第1の電極1102a、1102
bを覆って、絶縁表面上に第1の絶縁膜1101が形成
されている。第1の絶縁膜1101は、酸化シリコン
膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(SiO
xy)等で形成する。代表的な一例は第1の絶縁膜11
01として2層構造から成り、SiH4、NH3、及びN
2Oを反応ガスとして成膜される第1酸化窒化シリコン
膜を50〜100nm、SiH4、及びN2Oを反応ガス
として成膜される第2酸化窒化シリコン膜を100〜1
50nmの厚さに積層形成する構造が採用される。ま
た、第1の絶縁膜1101の一層として膜厚10nm以
下の窒化シリコン膜(SiN膜)、或いは第2酸化窒化
シリコン膜(SiNxy膜(X≫Y))を用いることが
好ましい。ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高
い領域に移動しやすい傾向があるため、半導体膜と接す
る第1の絶縁膜を窒化シリコン膜とすることは極めて有
効である。また、第1酸化窒化シリコン膜、第2酸化窒
化シリコン膜、窒化シリコン膜とを順次積層した3層構
造を用いてもよい。
【0160】次いで、第1の絶縁膜上に非晶質構造を有
する第1の半導体層1103を形成する。第1の半導体
層1103は、シリコンを主成分とする半導体材料を用
いる。代表的には、非晶質シリコン膜又は非晶質シリコ
ンゲルマニウム膜などが適用され、プラズマCVD法や
減圧CVD法、或いはスパッタ法で10〜100nmの厚
さに形成する。後の結晶化で良質な結晶構造を有する半
導体層を得るためには、非晶質構造を有する第1の半導
体層1103の膜中に含まれる酸素、窒素などの不純物
濃度を5×1018/cm3(二次イオン質量分析法(SIM
S)にて測定した原子濃度)以下に低減させておくと良
い。これらの不純物は後の結晶化を妨害する要因とな
り、また、結晶化後においても捕獲中心や再結合中心の
密度を増加させる要因となる。そのために、高純度の材
料ガスを用いることはもとより、反応室内の鏡面処理
(電界研磨処理)やオイルフリーの真空排気系を備えた
超高真空対応のCVD装置を用いることが望ましい。
【0161】次いで、非晶質構造を有する第1の半導体
層1103を結晶化させる技術としてここでは特開平8
-78329号公報記載の技術を用いて結晶化させる。
同公報記載の技術は、非晶質シリコン膜(アモルファス
シリコン膜とも呼ばれる)に対して結晶化を助長する金
属元素を選択的に添加し、加熱処理を行うことで添加領
域を起点として広がる結晶構造を有する半導体層を形成
するものである。まず、非晶質構造を有する第1の半導
体層1103の表面に、結晶化を促進する触媒作用のあ
る金属元素(ここでは、ニッケル)を重量換算で1〜1
00ppm含む酢酸ニッケル塩溶液をスピナーで塗布して
ニッケル含有層1104を形成する(図17(B))。
塗布によるニッケル含有層1104の形成方法以外の他
の手段として、スパッタ法、蒸着法、またはプラズマ処
理により極薄い膜を形成する手段を用いてもよい。ま
た、ここでは、全面に塗布する例を示したが、マスクを
形成して選択的にニッケル含有層を形成してもよい。
【0162】次いで、加熱処理を行い、結晶化を行う。
この場合、結晶化は半導体の結晶化を助長する金属元素
が接した半導体層の部分でシリサイドが形成され、それ
を核として結晶化が進行する。こうして、図17(C)
に示す結晶構造を有する第1の半導体層1105が形成
される。なお、結晶化後での第1の半導体層1105に
含まれる酸素濃度は、5×1018/cm3以下とするこ
とが望ましい。ここでは、脱水素化のための熱処理(4
50℃、1時間)の後、結晶化のための熱処理(550
℃〜650℃で4〜24時間)を行う。また、強光の照
射により結晶化を行う場合は、赤外光、可視光、または
紫外光のいずれか一またはそれらの組み合わせを用いる
ことが可能であるが、代表的には、ハロゲンランプ、メ
タルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボン
アークランプ、高圧ナトリウムランプ、または高圧水銀
ランプから射出された光を用いる。ランプ光源は、1〜
60秒、好ましくは30〜60秒点灯させ、それを1回
〜10回繰り返し、半導体層が瞬間的に600〜100
0℃程度にまで加熱すればよい。なお、必要であれば、
強光を照射する前に非晶質構造を有する第1の半導体層
1105に含有する水素を放出させる熱処理を行っても
よい。また、熱処理と強光の照射とを同時に行って結晶
化を行ってもよい。生産性を考慮すると、結晶化は強光
の照射により結晶化を行うことが望ましい。
【0163】このようにして得られる第1の半導体層1
105には、金属元素(ここではニッケル)が残存して
いる。それは膜中において一様に分布していないにし
ろ、平均的な濃度とすれば、1×1019/cm3を越える濃
度で残存している。勿論、このような状態でもTFTを
はじめ各種半導体素子を形成することが可能であるが、
以降に示す方法で当該元素を除去する。
【0164】次いで、結晶化率(膜の全体積における結
晶成分の割合)を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修
するために、結晶構造を有する第1の半導体層1105
に対してレーザー光(第1のレーザー光)を大気または
酸素雰囲気で照射する。レーザー光(第1のレーザー
光)を照射した場合、表面に凹凸が形成されるとともに
薄い酸化膜1106が形成される。(図17(D))こ
のレーザー光(第1のレーザー光)には波長400nm以
下のエキシマレーザー光や、YAGレーザーの第2高調
波、第3高調波を用いる。また、エキシマレーザー光に
代えて紫外光ランプから発する光を用いてもよい。
【0165】さらに、オゾン含有水溶液(代表的にはオ
ゾン水)で酸化膜(ケミカルオキサイドと呼ばれる)を
形成して合計1〜10nmの酸化膜からなるバリア層1
107を形成し、このバリア層1107上に希ガス元素
を含む第2の半導体層1108を形成する(図17
(E))。なお、ここでは、結晶構造を有する第1の半
導体層1105に対してレーザー光を照射した場合に形
成される酸化膜1106もバリア層の一部と見なしてい
る。このバリア層1107は、後の工程で第2の半導体
層1108のみを選択的に除去する際にエッチングスト
ッパーとして機能する。また、オゾン含有水溶液に代え
て、硫酸、塩酸、硝酸などと過酸化水素水を混合させた
水溶液で処理しても同様にケミカルオキサイドを形成す
ることができる。また、他のバリア層1107の形成方
法としては、酸素雰囲気下の紫外線の照射でオゾンを発
生させて前記結晶構造を有する半導体層の表面を酸化し
て形成してもよい。また、他のバリア層1107の形成
方法としては、プラズマCVD法やスパッタ法や蒸着法
などで1〜10nm程度の酸化膜を堆積してバリア層と
しても良い。また、他のバリア層1107の形成方法と
しては、クリーンオーブンを用い、200〜350℃程
度に加熱して薄い酸化膜を形成しても良い。なお、バリ
ア層1107は、上記方法のいずれか一の方法、または
それらの方法を組み合わせて形成されたものであれば特
に限定されないが、後のゲッタリングで第1の半導体層
中のニッケルが第2の半導体層に移動可能な膜質または
膜厚とすることが必要である。
【0166】ここでは、希ガス元素を含む第2の半導体
層1108をスパッタ法にて形成し、ゲッタリングサイ
トを形成する。(図17(E))なお、第1の半導体層
には希ガス元素が添加されないようにスパッタ条件を適
宜調節することが望ましい。希ガス元素としてはヘリウ
ム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリ
プトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種ま
たは複数種を用いる。中でも安価なガスであるアルゴン
(Ar)が好ましい。ここでは希ガス元素を含む雰囲気
でシリコンからなるターゲットを用い、第2の半導体層
を形成する。膜中に不活性気体である希ガス元素イオン
を含有させる意味は二つある。一つはダングリングボン
ドを形成し半導体層に歪みを与えることであり、他の一
つは半導体層の格子間に歪みを与えることである。半導
体層の格子間に歪みを与えるにはアルゴン(Ar)、ク
リプトン(Kr)、キセノン(Xe)などシリコンより
原子半径の大きな元素を用いた時に顕著に得られる。ま
た、膜中に希ガス元素を含有させることにより、格子歪
だけでなく、不対結合手も形成させてゲッタリング作用
に寄与する。
【0167】また、一導電型の不純物元素であるリンを
含むターゲットを用いて第2の半導体層を形成した場
合、希ガス元素によるゲッタリングに加え、リンのクー
ロン力を利用してゲッタリングを行うことができる。
【0168】また、ゲッタリングの際、ニッケルは酸素
濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、第2の
半導体層1108に含まれる酸素濃度は、第1の半導体
層に含まれる酸素濃度より高い濃度、例えば5×1018
/cm3以上とすることが望ましい。
【0169】次いで、加熱処理を行い、第1の半導体層
中における金属元素(ニッケル)の濃度を低減、あるい
は除去するゲッタリングを行う。(図17(F))ゲッ
タリングを行う加熱処理としては、強光を照射する処理
または熱処理を行えばよい。このゲッタリングにより、
図17(F)中の矢印の方向(即ち、基板側から第2の
半導体層表面に向かう方向)に金属元素が移動し、バリ
ア層1107で覆われた第1の半導体層1105に含ま
れる金属元素の除去、または金属元素の濃度の低減が行
われる。金属元素がゲッタリングの際に移動する距離
は、少なくとも第1の半導体層の厚さ程度の距離であれ
ばよく、比較的短時間でゲッタリングを完遂することが
できる。ここでは、ニッケルが第1の半導体層1105
に偏析しないよう全て第2の半導体層1108に移動さ
せ、第1の半導体層1105に含まれるニッケルがほと
んど存在しない、即ち膜中のニッケル濃度が1×1018
/cm3以下、望ましくは1×1017/cm3以下になる
ように十分ゲッタリングする。
【0170】また、このゲッタリングの加熱処理の条件
によっては、ゲッタリングと同時に第1の半導体層の結
晶化率を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修する、即
ち結晶性の改善を行うことができる。
【0171】本明細書において、ゲッタリングとは、被
ゲッタリング領域(ここでは第1の半導体層)にある金
属元素が熱エネルギーにより放出され、拡散によりゲッ
タリングサイトに移動することを指している。従って、
ゲッタリングは処理温度に依存し、より高温であるほど
短時間でゲッタリングが進むことになる。
【0172】また、このゲッタリングの加熱処理として
強光を照射する処理を用いる場合は、加熱用のランプ光
源を1〜60秒、好ましくは30〜60秒点灯させ、そ
れを1〜10回、好ましくは2〜6回繰り返す。ランプ
光源の発光強度は任意なものとするが、瞬間的には60
0〜1000℃、好ましくは700〜750℃程度に半
導体層が加熱されるようにする。
【0173】また、熱処理で行う場合は、窒素雰囲気中
で450〜800℃、1〜24時間、例えば550℃に
て14時間の熱処理を行えばよい。また、熱処理に加え
て強光を照射してもよい。
【0174】次いで、バリア層1107をエッチングス
トッパーとして、1106で示した第2の半導体層のみ
を選択的に除去した後、酸化膜からなるバリア層110
7を除去する。第2の半導体層のみを選択的にエッチン
グする方法としては、ClF 3によるプラズマを用いな
いドライエッチング、或いはヒドラジンや、テトラエチ
ルアンモニウムハイドロオキサイド(化学式 (CH3
4NOH)を含む水溶液などアルカリ溶液によるウエッ
トエッチングで行うことができる。また、第2の半導体
層を除去した後、バリア層の表面をTXRFでニッケル
濃度を測定したところ、ニッケルが高濃度で検出される
ため、バリア層は除去することが望ましく、フッ酸を含
むエッチャントにより除去すれば良い。
【0175】次いで、結晶構造を有する第1の半導体層
に対してレーザー光(第2のレーザー光)を窒素雰囲気
または真空で照射する。レーザー光(第2のレーザー
光)を照射した場合、第1のレーザー光の照射により形
成された凹凸の高低差(P―V値:Peak to Valley、高
さの最大値と最小値の差分)が低減、即ち、平坦化され
る。(図17(G))ここで、凹凸のP―V値は、AF
M(原子間力顕微鏡)により観察すればよい。具体的に
は、第1のレーザー光の照射により形成された凹凸のP
―V値が10nm〜30nm程度であった表面は、第2
のレーザー光の照射により表面における凸凹のP―V値
を5nm以下とすることができ、条件によっては1.5
nm以下にすることができる。このレーザー光(第2の
レーザー光)には波長400nm以下のエキシマレーザー
光や、YAGレーザーの第2高調波、第3高調波を用い
る。また、エキシマレーザー光に代えて紫外光ランプか
ら発する光を用いてもよい。
【0176】第2のレーザー光のエネルギー密度は、第
1のレーザー光のエネルギー密度より大きくし、好まし
くは30〜60mJ/cm2大きくする。ただし、第2
のレーザー光のエネルギー密度が第1のレーザー光のエ
ネルギー密度よりも90mJ/cm2以上大きいエネル
ギー密度だと、表面の粗さが増大し、さらに結晶性の低
下、或いは微結晶化してしまい、特性が悪化する傾向が
見られる。
【0177】なお、第2のレーザー光の照射は、第1の
レーザー光のエネルギー密度よりも高いが、照射前後で
結晶性はほとんど変化しない。また、粒径などの結晶状
態もほとんど変化しない。即ち、この第2のレーザー光
の照射では平坦化のみが行われていると思われる。
【0178】結晶構造を有する半導体層が第2のレーザ
ー光の照射により平坦化されたメリットは非常に大き
い。例えば、平坦性が向上したことによって、後に形成
されるゲート絶縁膜として用いる第2の絶縁膜を薄くす
ることが可能となり、TFTの移動度を向上させること
ができる。また、平坦性が向上したことによって、TF
Tを作製した場合、オフ電流を低減することができる。
【0179】また、第2のレーザー光を照射することに
よって、ゲッタリングサイトを形成する際に第1の半導
体層にも添加されてしまった場合、結晶構造を有する半
導体層中の希ガス元素を除去または低減する効果も得ら
れる。
【0180】次いで、平坦化された第1の半導体層11
09を公知のパターニング技術を用いて所望の形状の半
導体膜を形成する。
【0181】本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に
組み合わせて実施することが可能である。
【0182】(実施例7)本実施例では、触媒元素を用
いた熱結晶化法により半導体膜を形成する例を示す。
【0183】触媒元素を用いる場合、特開平7−130
652号公報、特開平8−78329号公報で開示され
た技術を用いることが望ましい。
【0184】ここで、特開平7−130652号公報に
開示されている技術を本発明に適用する場合の例を図1
8に示す。まず基板1251上に第1の電極1252を
形成する。そして、第1の電極1252を覆うように、
基板1251上に第1の絶縁膜1253を形成し、その
上に非晶質シリコン膜1254を形成した。さらに、重
量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩溶
液を塗布してニッケル含有層1255を形成した。(図
18(A))
【0185】次に、500℃、1時間の脱水素工程の
後、500〜650℃で4〜12時間、例えば550
℃、8時間の熱処理を行い、結晶質シリコン膜1256
を形成した。こうして得られた結晶質シリコン膜125
6は非常に優れた結晶質を有した。(図18(B))
【0186】また、特開平8−78329号公報で開示
された技術は、触媒元素を選択的に添加することによっ
て、非晶質半導体膜の選択的な結晶化を可能としたもの
である。同技術を本発明に適用した場合について、図1
9で説明する。
【0187】まず、ガラス基板1301上に第1の電極
1302を形成する。そして第1の電極1302を覆う
ように、基板1301上に第1の絶縁膜1303を設
け、その上に非晶質シリコン膜1304を形成した。そ
して、非晶質シリコン膜1304の上に酸化シリコン膜
1305を連続的に形成した。この時、酸化シリコン膜
1305の厚さは150nmとした。
【0188】次に酸化シリコン膜1305をパターニン
グして、選択的にコンタクトホール1306を形成し、
その後、重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニ
ッケル塩溶液を塗布した。これにより、ニッケル含有層
1307が形成され、ニッケル含有層1307はコンタ
クトホール1306の底部のみで非晶質シリコン膜13
04と接触した(図19(A))。
【0189】次に、500〜650℃で4〜24時間、
例えば570℃、14時間の熱処理を行い、結晶質シリ
コン膜1308を形成した。この結晶化の過程では、ニ
ッケルが接した非晶質シリコン膜の部分が最初に結晶化
し、そこから横方向へと結晶化が進行する。こうして形
成された結晶質シリコン膜1308は棒状または針状の
結晶が集合して成り、その各々の結晶は巨視的に見れば
ある特定の方向性をもって成長しているため、結晶性が
揃っているという利点がある(図19(B))。
【0190】尚、上記2つの技術において使用可能な触
媒元素は、ニッケル(Ni)の以外にも、ゲルマニウム
(Ge)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(S
n)、鉛(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、
銅(Cu)、金(Au)、といった元素を用いても良
い。
【0191】以上のような技術を用いて結晶質半導体膜
(結晶質シリコン膜や結晶質シリコンゲルマニウム膜な
どを含む)を形成し、パターニングを行えば、結晶質T
FTの半導体層を形成することができる。本実施例の技
術を用いて、結晶質半導体膜から作製されたTFTは、
優れた特性が得られるが、そのため高い信頼性を要求さ
れてあいた。しかしながら、本発明のTFT構造を採用
することで、本実施例の技術を最大限に生かしたTFT
を作製することが可能となった。
【0192】次に、非晶質半導体膜を初期膜として前記
触媒元素を用いて結晶質半導体膜を形成した後で、その
触媒元素を結晶質半導体膜から除去する工程を行った例
について、図20を用いて説明する。本実施例ではその
方法として、特開平10−135468号公報または特
開平10−135469号公報に記載された技術を用い
た。
【0193】同公報に記載された技術は、非晶質半導体
膜の結晶化に用いた触媒元素を結晶化後にリンのゲッタ
リング作用を用いて除去する技術である。同技術を用い
ることで、結晶質半導体膜中の触媒元素の濃度を1×1
17atms/cm3以下、好ましくは1×1016atms/cm3にま
で低減することができる。
【0194】ここではコーニング社の1737基板に代
表される無アルカリガラス基板を用いた。図20(A)
では、基板1401上に第1の電極1402を形成す
る。そして第1の電極1402を覆うように、基板14
01上に第1の絶縁膜1403を設け、その上に結晶質
シリコン膜1404を形成した。
【0195】そして、結晶質シリコン膜1404の表面
にマスク用の酸化シリコン膜1405が150nmの厚
さに形成され、パターニングによりコンタクトホールが
設けられ、結晶質シリコン膜を一部露出させた領域を設
けてある。そして、リンを添加する工程を実施して、結
晶質シリコン膜にリンが添加された領域1406が設け
られた。
【0196】この状態で、窒素雰囲気中で550〜80
0℃、5〜24時間、例えば600℃、12時間の熱処
理を行うと、結晶質シリコン膜にリンが添加された領域
1406がゲッタリングサイトとして働き、結晶質シリ
コン膜1404に残存していた触媒元素はリンが添加さ
れたゲッタリング領域1406に偏析させることができ
た(図20(B))。
【0197】そして、マスク用の酸化シリコン膜140
5と、リンが添加された領域1406とをエッチングし
て除去することにより、結晶化の工程で使用した触媒元
素の濃度を1×1017atms/cm3以下にまで低減された結
晶質シリコン膜を得ることができた。この結晶質シリコ
ン膜はそのまま本発明のTFTの半導体層として使用す
ることができた。
【0198】本実施例は、実施例1〜5と組み合わせて
実施することが可能である。
【0199】(実施例8)本実施例では、本発明の半導
体装置の構成について説明する。
【0200】図21に本発明の発光装置のブロック図を
示す。図21ではデジタルのビデオ信号を用いて画像を
表示する発光装置の駆動回路を例に説明する。図21に
示した発光装置は、データ線駆動回路800、走査線駆
動回路801、画素部802を有している。
【0201】画素部802には、複数のソース配線と、
複数のゲート配線と、複数の電源線が形成されており、
ソース配線とゲート配線と電源線とで囲まれた領域が画
素に相当する。なお、図21では複数の画素のうち、1
つのソース配線807と、1つのゲート配線809と、
1つの電源線808を有する画素のみを代表的に示し
た。各画素はスイッチング素子となるスイッチング用T
FT803と、駆動用TFT804と、保持容量805
と、発光素子806を有している。
【0202】スイッチング用TFT803のゲート電極
はゲート配線809に接続されている。そしてスイッチ
ング用TFT803のソース領域とドレイン領域は、一
方はソース配線807に、もう一方は駆動用TFT80
4のゲート電極に接続されている。
【0203】駆動用TFT804のソース領域とドレイ
ン領域は、一方は電源線808に、もう一方は発光素子
806に接続されている。そして、駆動用TFT804
のゲート電極と電源線808とで保持容量805が形成
されている。なお保持容量805は必ずしも形成する必
要はない。
【0204】データ線駆動回路800は、シフトレジス
タ810、第1ラッチ811、第2ラッチ812を有し
ている。シフトレジスタ810にはデータ線駆動回路用
のクロック信号(S−CLK)とスタートパルス信号
(S−SP)が与えられている。第1ラッチ811には
ラッチのタイミングを決定するラッチ信号(Latch
signals)とビデオ信号(Video sign
als)が与えられている。
【0205】シフトレジスタ810にクロック信号(S
−CLK)とスタートパルス信号(S−SP)が入力さ
れると、ビデオ信号のサンプリングのタイミングを決定
するサンプリング信号が生成され、第1ラッチ811に
入力される。
【0206】なお、シフトレジスタ810からのサンプ
リング信号を、バッファ等によって緩衝増幅してから、
第1ラッチ811に入力するようにしても良い。サンプ
リング信号が入力される配線には、多くの回路あるいは
回路素子が接続されているために負荷容量(寄生容量)
が大きい。この負荷容量が大きいために生ずるタイミン
グ信号の立ち上がりまたは立ち下がりの”鈍り”を防ぐ
ために、このバッファは有効である。
【0207】第1ラッチ811は複数のステージのラッ
チを有している。第1ラッチ811では、入力されたサ
ンプリング信号に同期して、入力されたビデオ信号をサ
ンプリングし、各ステージのラッチに順に記憶してい
く。
【0208】第1ラッチ811の全てのステージのラッ
チにビデオ信号の書き込みが一通り終了するまでの時間
を、ライン期間と呼ぶ。実際には、上記ライン期間に水
平帰線期間が加えられた期間をライン期間に含むことが
ある。
【0209】1ライン期間が終了すると、第2ラッチ8
12にラッチ信号が入力される。この瞬間、第1ラッチ
811に書き込まれ保持されているビデオ信号は、第2
ラッチ812に一斉に送出され、第2ラッチ812の全
ステージのラッチに書き込まれ、保持される。
【0210】ビデオ信号を第2ラッチ812に送出し終
えた第1ラッチ811には、シフトレジスタ810から
のサンプリング信号に基づき、ビデオ信号の書き込みが
順次行われる。
【0211】この2順目の1ライン期間中には、第2ラ
ッチ812に書き込まれ、保持されているビデオ信号が
ソースソース配線に入力される。
【0212】一方、走査線駆動回路は、シフトレジスタ
821と、バッファ822を有している。シフトレジス
タ821には走査線駆動回路用のクロック信号(G−C
LK)とスタートパルス信号(G−SP)が与えられて
いる。
【0213】シフトレジスタ821にクロック信号(G
−CLK)とスタートパルス信号(G−SP)が入力さ
れると、ゲート配線の選択のタイミングを決定する選択
信号が生成され、バッファ822に入力される。バッフ
ァ822に入力された選択信号は、緩衝増幅されてゲー
ト配線809に入力される。
【0214】ゲート配線809が選択されると、選択さ
れたゲート配線809にゲート電極が接続されたスイッ
チング用TFT803がオンになる。そして、ソース配
線に入力されたビデオ信号が、オンになっているスイッ
チング用TFT803を介して、駆動用TFT804の
ゲート電極に入力される。
【0215】駆動用TFT804は、ゲート電極に入力
されたビデオ信号の有する1または0の情報に基づい
て、そのスイッチングが制御される。駆動用TFT80
4がオンのときに、電源線の電位が発光素子806の画
素電極に与えられ、発光素子806が発光する。駆動用
TFT804がオフのとき、電源線の電位が発光素子8
06の画素電極に与えらず、発光素子806は発光しな
い。
【0216】図21に示した発光装置の、データ線駆動
回路800と、走査線駆動回路801が有する回路にお
いて、TFTの第1の電極と第2の電極とを電気的に接
続する。第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加する
ことで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じよ
うに空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数
を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上
させることができる。また、電極が1つの場合に比べて
閾値のばらつきを抑えることができる。したがって、電
極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることがで
きる。よって、駆動電圧を低下させることができる。ま
た、オン電流を大きくすることができるので、TFTの
サイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。
そのため集積密度を向上させることができる。
【0217】また、画素部802において、スイッチン
グ素子として用いられているスイッチング用TFT80
3の、第1の電極と第2の電極のいずれか一方にコモン
電圧を印加する。これにより、電極が1つの場合に比べ
て閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電
流を抑えることができる。
【0218】そして、発光素子806に電流を供給する
ための駆動用TFT804は、第1の電極と第2の電極
を電気的に接続している。これにより、電極が1つの場
合に比べてオン電流を大きくすることができる。なお、
駆動用TFTはこの構成に限定されず、第1の電極と第
2の電極を電気的に接続せずに、第1の電極と第2の電
極のいずれか一方にコモン電圧を印加するようにしても
良い。また電極を1つしか有さない、一般的な構成の薄
膜トランジスタを有していても良い。
【0219】本実施例は、実施例1〜実施例7と組み合
わせて実施することが可能である。
【0220】(実施例9)本実施例では、本発明を用い
た発光装置の外観図について説明する。
【0221】図22(A)は発光装置の上面図であり、
図22(B)は、図22(A)のA−A’における断面
図、図22(C)は図22(A)のB−B’における断
面図である。
【0222】基板4001上に設けられた画素部400
2と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2の走
査線駆動回路4004a、bとを囲むようにして、シー
ル材4009が設けられている。また画素部4002
と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2の走査
線駆動回路4004a、bとの上にシーリング材400
8が設けられている。よって画素部4002と、データ
線駆動回路4003と、第1及び第2の走査線駆動回路
4004a、bとは、基板4001とシール材4009
とシーリング材4008とによって、充填材4210で
密封されている。
【0223】また基板4001上に設けられた画素部4
002と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2
の走査線駆動回路4004a、bとは、複数のTFTを
有している。図22(B)では代表的に、下地膜401
0上に形成された、データ線駆動回路4003に含まれ
るCMOS4201及び画素部4002に含まれる駆動
用TFT(発光素子への電流を制御するTFT)420
2を図示した。
【0224】本実施例では、CMOS4201には、本
発明の、電気的に接続された第1の電極と第2の電極を
有するpチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTが
用いられ、駆動用TFT4202には、本発明の、電気
的に接続された第1の電極と第2の電極を有するpチャ
ネル型TFTが用いられる。また、画素部4002には
駆動用TFT4202のゲートに接続された保持容量
(図示せず)が設けられる。
【0225】CMOS4201及び駆動用TFT420
2上には第3の絶縁膜4301が形成され、その上に駆
動用TFT4202のドレインと電気的に接続する画素
電極(陽極)4203が形成される。画素電極4203
としては仕事関数の大きい透明導電膜が用いられる。透
明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合
物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、
酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。
また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用い
ても良い。
【0226】そして、画素電極4203の上には第4の
絶縁膜4302が形成され、第4の絶縁膜4302は画
素電極4203の上に開口部が形成されている。この開
口部において、画素電極4203の上には有機発光層4
204が形成される。有機発光層4204は公知の有機
発光材料または無機有機発光材料を用いることができ
る。また、有機発光材料には低分子系(モノマー系)材
料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用い
ても良い。
【0227】有機発光層4204の形成方法は公知の蒸
着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、有機
発光層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子
輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造
または単層構造とすれば良い。
【0228】有機発光層4204の上には遮光性を有す
る導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主
成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層
膜)からなる陰極4205が形成される。また、陰極4
205と有機発光層4204の界面に存在する水分や酸
素は極力排除しておくことが望ましい。従って、有機発
光層4204を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素
や水分に触れさせないまま陰極4205を形成するとい
った工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー
方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いること
で上述のような成膜を可能とする。そして陰極4205
は所定の電圧が与えられている。
【0229】以上のようにして、画素電極(陽極)42
03、有機発光層4204及び陰極4205からなる発
光素子4303が形成される。そして発光素子4303
を覆うように、絶縁膜4302上に保護膜4209が形
成されている。保護膜4209は、発光素子4303に
酸素や水分等が入り込むのを防ぐのに効果的である。
【0230】4005aは電源線に接続された引き回し
配線であり、駆動用TFT4202のソース領域に電気
的に接続されている。引き回し配線4005aはシール
材4009と基板4001との間を通り、異方導電性フ
ィルム4300を介してFPC4006が有するFPC
用配線4301に電気的に接続される。
【0231】シーリング材4008としては、ガラス
材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス
材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を
用いることができる。プラスチック材としては、FRP
(Fiberglass−Reinforced Pl
astics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)
フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムま
たはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。ま
た、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフ
ィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0232】但し、発光素子からの光の放射方向がカバ
ー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければなら
ない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリ
エステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明
物質を用いる。
【0233】また、充填材4210としては窒素やアル
ゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または
熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルク
ロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シ
リコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはE
VA(エチレンビニルアセテート)を用いることができ
る。本実施例では充填材として窒素を用いた。
【0234】また充填材4210を吸湿性物質(好まし
くは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しうる物質にさ
らしておくために、シーリング材4008の基板400
1側の面に凹部4007を設けて吸湿性物質または酸素
を吸着しうる物質4207を配置する。そして、吸湿性
物質または酸素を吸着しうる物質4207が飛び散らな
いように、凹部カバー材4208によって吸湿性物質ま
たは酸素を吸着しうる物質4207は凹部4007に保
持されている。なお凹部カバー材4208は目の細かい
メッシュ状になっており、空気や水分は通し、吸湿性物
質または酸素を吸着しうる物質4207は通さない構成
になっている。吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質
4207を設けることで、発光素子4303の劣化を抑
制できる。
【0235】図22(C)に示すように、画素電極42
03が形成されると同時に、引き回し配線4005a上
に接するように導電性膜4203aが形成される。
【0236】また、異方導電性フィルム4300は導電
性フィラー4300aを有している。基板4001とF
PC4006とを熱圧着することで、基板4001上の
導電性膜4203aとFPC4006上のFPC用配線
4301とが、導電性フィラー4300aによって電気
的に接続される。
【0237】本実施例は、実施例1〜8と自由に組み合
わせて実施することが可能である。
【0238】(実施例10)本発明の発光装置は、様々
な電子機器に用いることができる。
【0239】本発明を用いた電子機器として、ビデオカ
メラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッ
ドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、
音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ
等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、
携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯
型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像
再生装置(具体的にはDVD:Digital Versatile Dis
c)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディ
スプレイを備えた装置)などが挙げられる。それら電子
機器の具体例を図23に示す。
【0240】図23(A)は表示装置であり、筐体20
01、支持台2002、表示部2003、スピーカー部
2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明は
表示部2003及びその他回路に用いることができる。
表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用
などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0241】図23(B)はデジタルスチルカメラであ
り、本体2101、表示部2102、受像部2103、
操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッタ
ー2106等を含む。本発明は表示部2102及びその
他回路に用いることができる。
【0242】図23(C)はノート型パーソナルコンピ
ュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2
203、キーボード2204、外部接続ポート220
5、ポインティングマウス2206等を含む。本発明は
表示部2203及びその他回路に用いることができる。
【0243】図23(D)はモバイルコンピュータであ
り、本体2301、表示部2302、スイッチ230
3、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含
む。本発明は表示部2302及びその他回路に用いるこ
とができる。
【0244】図23(E)は記録媒体を備えた携帯型の
画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本
体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部
B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部240
5、操作キー2406、スピーカー部2407等を含
む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表
示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発
明表示部A、B2403、2404及びその他回路に用
いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装
置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0245】図23(F)はゴーグル型ディスプレイ
(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体250
1、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明
は表示部2502及びその他回路に用いることができ
る。
【0246】図23(G)はビデオカメラであり、本体
2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポ
ート2604、リモコン受信部2605、受像部260
6、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キ
ー2609等を含む。本発明は表示部2602及びその
他回路に用いることができる。
【0247】ここで図23(H)は携帯電話であり、本
体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力
部2704、音声出力部2705、操作キー2706、
外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。
本発明は表示部2703及びその他回路に用いることが
できる。
【0248】なお、将来的に有機発光材料の発光輝度が
高くなれば、発光装置から発せられる画像情報を含む光
をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型の
プロジェクターに用いることも可能となる。
【0249】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能であ
る。また、本実施例は、実施例1〜9と自由に組み合わ
せて実施することが可能である。
【0250】(実施例11)本実施例では、本発明のT
FTにおいて、第1の電極と第2の電極とを電気的に接
続した場合の、TFTの特性について説明する。
【0251】図24(A)に、本発明の第1の電極と第
2の電極とを電気的に接続したTFTの断面図を示す。
また比較のため、電極を1つだけ有するTFTの断面図
を図24(B)に示す。また、図24(A)、図24
(B)に示したTFTにおける、シミュレーションによ
って求めたゲート電圧とドレイン電流の関係を図25に
示す。
【0252】図24(A)に示したTFTは、第1の電
極2801と、第1の電極2801に接する第1の絶縁
膜2802と、第1の絶縁膜2802に接する半導体膜
2808と、半導体膜2808に接する第2の絶縁膜2
806と、第2の絶縁膜に接する第2の電極2807を
有している。半導体膜2808は、チャネル形成領域2
803と、チャネル形成領域2803に接する第1の不
純物領域2804と、第1の不純物領域2804に接す
る第2の不純物領域2805を有している。
【0253】第1の電極2801と第2の電極2807
は、チャネル形成領域2803を間に挟んで重なり合っ
ている。そして、第1の電極2801と第2の電極28
07には同じ電圧が印加されている。
【0254】第1の絶縁膜2802及び第2の絶縁膜2
806は酸化珪素で形成されている。また第1の電極、
第2の電極はAlで形成されている。チャネル長は7μ
m、チャネル幅は4μm、第1のゲート電極とチャネル
形成領域が重なっている部分における第1の絶縁膜の厚
さは110μm、第2のゲート電極とチャネル形成領域
が重なっている部分における第2の絶縁膜の厚さは11
0μmである。またチャネル形成領域の厚さは50nm
であり、チャネル長方向における第1の不純物領域の長
さは1.5μmである。
【0255】そして、チャネル形成領域2803には1
×1017/cm3のp型を付与する不純物がドープされ
ており、第1の不純物領域には3×1017/cm3のn
型を付与する不純物がドープされており、第2の不純物
領域には5×1019/cm3のn型を付与する不純物が
ドープされている。
【0256】図24(B)に示したTFTは、第1の絶
縁膜2902と、第1の絶縁膜2902に接する第2の
絶縁膜2906と、第2の絶縁膜に接する第2の電極2
907を有している。半導体膜2908は、チャネル形
成領域2903と、チャネル形成領域2903に接する
第1の不純物領域2904と、第1の不純物領域290
4に接する第2の不純物領域2905を有している。
【0257】第2の電極2907は、チャネル形成領域
2903と重なっている。
【0258】第1の絶縁膜2902及び第2の絶縁膜2
906は酸化珪素で形成されている。また第2の電極は
Alで形成されている。チャネル長は7μm、チャネル
幅は4μm、第2のゲート電極とチャネル形成領域が重
なっている部分における第2の絶縁膜の厚さは110μ
mである。またチャネル形成領域の厚さは50nmであ
り、チャネル長方向における第1の不純物領域の長さは
1.5μmである。
【0259】そして、チャネル形成領域2903には1
×1017/cm3のp型を付与する不純物がドープされ
ており、第1の不純物領域には3×1017/cm3のn
型を付与する不純物がドープされており、第2の不純物
領域には5×1019/cm3のn型を付与する不純物が
ドープされている。
【0260】図25は、横軸がゲート電圧を意味してお
り、縦軸がドレイン電流を意味している。図24(A)
のTFTのゲート電圧に対するドレイン電流の値を実線
で示し、図24(B)のTFTのゲート電圧に対するド
レイン電流の値を破線で示した。
【0261】図25から、図24(A)においてTFT
の移動度139cm2/V・s、S値0.118V/d
ecが得られた。また、図24(B)においてTFTの
移動度86.3cm2/V・s、S値0.160V/d
ecが得られた。このことから、第1の電極と第2の電
極を設け、第2つの電極を電気的に接続した場合、電極
を1つしか設けない場合に比べて移動度が高くなり、S
値が小さくなる。
【0262】(実施例12)本実施例では、本発明の半
導体装置が有する薄膜トランジスタの一実施例につい
て、図26を用いて説明する。
【0263】図26に本実施例の薄膜トランジスタの断
面図を示す。図26に示した薄膜トランジスタは、第1
の電極3001と、第1の電極3001に接する第1の
絶縁膜3002と、第1の絶縁膜3002に接する半導
体膜3008と、半導体膜3008に接する第2の絶縁
膜3006と、第2の絶縁膜に接する第2の電極300
7を有している。半導体膜3008は、チャネル形成領
域3003と、チャネル形成領域3003に接する第1
の不純物領域3004と、第1の不純物領域3004に
接する第2の不純物領域3005を有している。
【0264】第1の不純物領域3004に添加されてい
る一導電型の不純物の濃度は、第2の不純物領域300
5に添加されている一導電型の不純物の濃度よりも低
い。
【0265】第1の電極3001と第2の電極3007
は、チャネル形成領域3003を間に挟んで重なり合っ
ている。そして、第1の電極3001と第2の電極30
07には同じ電圧が印加されている。
【0266】本実施例の薄膜トランジスタは、第1の電
極3001のテーパーになっている部分が、第1の不純
物領域3004と重なっている。そして第1の電極30
01は、チャネル形成領域3003と重なっている部分
においてほぼ平坦になっている。上記構成により、第1
の電極とチャネル形成領域とが、ほぼ一定の間隔をもっ
て重なり合うことになる。この状態において、第1の電
極とチャネル形成領域とが重なっている部分における第
1の絶縁膜の膜厚と、第2の電極とチャネル形成領域と
が重なっている部分における第2の絶縁膜の膜厚とをほ
ぼ同じにすると、S値をより小さくすることができる。
【0267】本実施例は、実施例1〜11と組み合わせ
て実施することが可能である。
【0268】(実施例13)本実施例では、本発明の発
光装置の駆動回路について説明する。本発明では一般的
なシフトレジスタの代わりに図27に示すようなpチャ
ネル型TFTを用いたデコーダを用いる。なお、図27
は走査線駆動回路の例である。
【0269】図27において、900が走査線駆動回路
のデコーダ、901が走査線駆動回路のバッファ部であ
る。なお、バッファ部とは複数のバッファ(緩衝増幅
器)が集積化された部分を指す。
【0270】まず走査線駆動回路のデコーダ900につ
いて説明する。まず902はデコーダ900の入力信号
線(以下、選択線という)であり、ここではA1、A1
バー(A1の極性が反転した信号)、A2、A2バー
(A2の極性が反転した信号)、…An、Anバー(A
nの極性が反転した信号)を示している。即ち、2n本
の選択線が並んでいると考えれば良い。
【0271】選択線の本数は走査線駆動回路から出力さ
れるゲート配線がいくつあるかによってその数が決ま
る。例えばVGA表示の画素部をもつ場合はゲート配線
が480本となるため、9bit分(n=9に相当する)
で合計18本の選択線が必要となる。選択線902は図
28のタイミングチャートに示す信号を伝送する。図2
8に示すように、A1の周波数を1とすると、A2の周
波数は2-1倍、A3の周波数は2-2倍、Anの周波数は
-(n-1)倍となる。
【0272】また、903aは第1段のNAND回路
(NANDセルともいう)、903bは第2段のNAN
D回路、903cは第n段のNANDである。NAND
回路はゲート配線の本数分が必要であり、ここではn個
が必要となる。即ち、本発明ではデコーダ900が複数
のNAND回路からなる。
【0273】また、NAND回路903a〜903c
は、pチャネル型TFT904〜909が組み合わされ
てNAND回路を形成している。なお、実際には2n個
のTFTがNAND回路903に用いられている。ま
た、pチャネル型TFT904〜909の各々のゲート
は選択線902(A1、A1バー、A2、A2バー…A
n、Anバー)のいずれかに接続されている。
【0274】このとき、NAND回路903aにおい
て、A1、A2…An(これらを正の選択線と呼ぶ)の
いずれかに接続されたゲートを有するpチャネル型TF
T904〜906は、互いに並列に接続されており、共
通のソースとして正電源線(V DH)910に接続され、
共通のドレインとして出力線911に接続されている。
また、A1バー、A2バー…Anバー(これらを負の選
択線と呼ぶ)のいずれかに接続されたゲートを有するp
チャネル型TFT907〜909は、互いに直列に接続
されており、回路端に位置するpチャネル型TFT90
9のソースが負電源線(VDL)912に接続され、もう
一方の回路端に位置するpチャネル型TFT907のド
レインが出力線911に接続されている。
【0275】以上のように、本発明においてNAND回
路は直列に接続されたn個の一導電型TFT(ここでは
pチャネル型TFT)および並列に接続されたn個の一
導電型TFT(ここではpチャネル型TFT)を含む。
但し、n個のNAND回路903a〜903cにおい
て、pチャネル型TFTと選択線との組み合わせはすべ
て異なる。即ち、出力線911は必ず1本しか選択され
ないようになっており、選択線902には出力線911
が端から順番に選択されていくような信号が入力され
る。
【0276】次に、バッファ901はNAND回路90
3a〜903cの各々に対応して複数のバッファ913
a〜913cにより形成されている。但しバッファ91
3a〜913cはいずれも同一構造で良い。
【0277】また、バッファ913a〜913cは一導
電型TFTとしてpチャネル型TFT914〜916を
用いて形成される。デコーダ900からの出力線911
はpチャネル型TFT914(第1の一導電型TFT)
のゲートと接続される。pチャネル型TFT914は接
地電源線(GND)917をソースとし、ゲート配線9
18をドレインとする。また、pチャネル型TFT91
5(第2の一導電型TFT)は接地電源線917をゲー
トとし、正電源線(VDH)919をソースとし、ゲート
配線918をドレインとして常時オン状態となってい
る。
【0278】即ち、バッファ913a〜913cは第1
の一導電型TFT(pチャネル型TFT914)および
第1の一導電型TFTに直列に接続され、且つ、第1の
一導電型TFTのドレインをゲートとする第2の一導電
型TFT(pチャネル型TFT915)を含む。
【0279】また、pチャネル型TFT916(第3の
一導電型TFT)はリセット信号線(Reset)をゲート
とし、正電源線919をソースとし、ゲート配線918
をドレインとする。なお、接地電源線917は負電源線
(但し画素のスイッチング素子として用いるpチャネル
型TFTがオン状態になるような電圧を与える電源線)
としても構わない。
【0280】このとき、pチャネル型TFT915のチ
ャネル幅(W1とする)とpチャネル型TFT914の
チャネル幅(W2とする)との間にはW1<W2の関係
がある。なお、チャネル幅とはチャネル長に垂直な方向
におけるチャネル形成領域の長さである。
【0281】バッファ913aの動作は次の通りであ
る。まず出力線911に正電圧が加えられているとき、
pチャネル型TFT914はオフ状態(チャネルが形成
されていない状態)となる。一方でpチャネル型TFT
915は常にオン状態(チャネルが形成されている状
態)であるため、ゲート配線918には正電源線919
の電圧が加えられる。
【0282】ところが、出力線911に負電圧が加えら
れた場合、pチャネル型TFT914がオン状態とな
る。このとき、pチャネル型TFT914のチャネル幅
がpチャネル型TFT915のチャネル幅よりも大きい
ため、ゲート配線918の電位はpチャネル型TFT9
14側の出力に引っ張られ、結果的に接地電源線917
の電圧がゲート配線918に加えられる。
【0283】従って、ゲート配線918は、出力線91
1に負電圧が加えられるときは負電圧(画素のスイッチ
ング素子として用いるpチャネル型TFTがオン状態に
なるような電圧)を出力し、出力線911に正電圧が加
えられているときは常に正電圧(画素のスイッチング素
子として用いるpチャネル型TFTがオフ状態になるよ
うな電圧)を出力する。
【0284】なお、pチャネル型TFT916は負電圧
が加えられたゲート配線918を強制的に正電圧に引き
上げるリセットスイッチとして用いられる。即ち、ゲー
ト配線918の選択期間が終了したら。リセット信号を
入力してゲート配線918に正電圧を加える。但しpチ
ャネル型TFT916は省略することもできる。
【0285】以上のような動作の走査線駆動回路により
ゲート配線が順番に選択されることになる。
【0286】次に、データ線駆動回路の構成を図29に
示す。図29に示すデータ線駆動回路はデコーダ330
1、ラッチ3302およびバッファ3303を含む。な
お、デコーダ3301およびバッファ3303の構成は
走査線駆動回路と同様であるので、ここでの説明は省略
する。
【0287】図29に示すデータ線駆動回路の場合、ラ
ッチ3302は第1段目のラッチ3304および第2段
目のラッチ3305からなる。また、第1段目のラッチ
3304および第2段目のラッチ3305は、各々m個
のpチャネル型TFT3306a〜3306cで形成さ
れる複数の単位ユニット3307aを有する。デコーダ
3301からの出力線3308は単位ユニット3307
aを形成するm個のpチャネル型TFT3306a〜3
306cのゲートに入力される。なお、mは任意の整数
である。
【0288】例えば、VGA表示の場合、ソース配線の
本数は640本である。m=1の場合はNAND回路も
640個必要となり、選択線は20本(10bit分に相
当する)必要となる。しかし、m=8とすると必要なN
AND回路は80個となり、必要な選択線は14本(7
bit分に相当する)となる。即ち、ソース配線の本数を
M本とすると、必要なNAND回路は(M/m)個とな
る。
【0289】そして、pチャネル型TFT3306a〜
3306cのソースは各々ビデオ信号線(V1、V2…
Vk)3309に接続される。即ち、出力線3308に
負電圧が加えられると一斉にpチャネル型TFT330
6a〜3306cがオン状態となり、各々に対応するビ
デオ信号が取り込まれる。また、こうして取り込まれた
ビデオ信号は、pチャネル型TFT3306a〜330
6cの各々に接続されたコンデンサ3310a〜331
0cに保持される。
【0290】また、第2段目のラッチ3305も複数の
単位ユニット3307bを有し、単位ユニット3307
bはm個のpチャネル型TFT3311a〜3311c
で形成される。pチャネル型TFT3311a〜331
1cのゲートはすべてラッチ信号線3312に接続さ
れ、ラッチ信号線3312に負電圧が加えられると一斉
にpチャネル型TFT3311a〜3311cがオン状
態となる。
【0291】その結果、コンデンサ3310a〜331
0cに保持されていた信号が、pチャネル型TFT33
11a〜3311cの各々に接続されたコンデンサ33
13a〜3313cに保持されると同時にバッファ33
03へと出力される。そして、図27で説明したように
バッファを介してソース配線3314に出力される。以
上のような動作のデータ線駆動回路によりソース配線が
順番に選択されることになる。
【0292】以上のように、pチャネル型TFTのみで
走査線駆動回路およびデータ線駆動回路を形成すること
により画素部および駆動回路をすべてpチャネル型TF
Tで形成することが可能となる。従って、アクティブマ
トリクス型の発光装置を作製する上でTFT工程の歩留
まりおよびスループットを大幅に向上させることがで
き、製造コストを低減することが可能となる。
【0293】なお、データ線駆動回路もしくは走査線駆
動回路のいずれか片方を外付けのICチップとする場合
にも本発明は実施できる。
【0294】本実施例は、実施例1〜12と組み合わせ
て実施することが可能である。 (実施例14)本実施例では、本発明の2つ電極を有す
るTFTにおいて、第2の電極とソース領域との電圧差
(ゲート電圧Vgs)に対するドレイン電流Idの実測
値について説明する。なお、第1の電極をGNDにおと
したときと、第1の電極と第2の電極を電気的に接続し
たときの、それぞれの場合について実測値を求めた。ま
た、比較のために、第1の電極を設けないTFTの、ゲ
ート電圧に対するドレイン電流Idの実測値も求めた。
【0295】本実施例で用いたTFTの具体的な構成を
図34に示す。図34(A)に、本発明の2つ電極を有
するTFTの上面図を示し、図34(A)のA−A’に
おける断面図を図34(B)に示す。また図34(C)
に、比較のための第2の電極のみ有するTFTの上面図
を示し、図34(C)のB−B’における断面図を図3
4(D)に示す。
【0296】図34(A)、(B)に示すTFTは、ガ
ラス基板900上にSiNO膜を用いた下地膜901が
50nmの厚さで成膜されており、下地膜901上に1
00nmのWが第1の電極902として形成されてい
る。そして第1の電極902を覆うように、下地膜90
1上にゲート絶縁膜として機能する第1の絶縁膜903
が成膜されている。なお第1の絶縁膜903は、110
nmのSiNO膜で形成した。
【0297】そして第1の絶縁膜903上に54nmの
膜厚の半導体膜904が成膜されている。次に、SiN
O膜を用いた厚さ115nmの第2の絶縁膜905を成
膜した。そして第2の絶縁膜905上に、2層の導電膜
906a、906bからなる第2の電極906が形成さ
れている。本実施例では50nmのTaNと370nm
Wとを積層して第2の電極906を形成した。また、半
導体膜904に不純物が添加されており、半導体膜90
4はチャネル形成領域907と、該チャネル形成領域を
挟んでいる不純物領域908とを有している。
【0298】図34(C)、(D)に示すTFTは、第
1の電極902を有していない点においてのみ、図34
(A)、(B)に示すTFTと異なっている。
【0299】図34(C)、(D)に示すTFTの、第
2の電極とソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)
に対するドレイン電流Idの実測値を図31に示す。ま
た、図34(A)、(B)に示すTFTにおいて、第1
の電極902をGNDにおとしたときの、第2の電極と
ソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)に対するド
レイン電流Idの実測値を図32に示す。また、図34
(A)、(B)に示すTFTにおいて、第1の電極90
2と第2の電極906を電気的に接続したときの、第2
の電極とソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)に
対するドレイン電流Idの実測値を図33に示す。な
お、各グラフにおいて、実線はドレイン電流Idを示し
ており、破線は移動度を示す。
【0300】図31と図32及び図33との比較から、
第1の電極を設けない場合に比べて、第1の電極を設け
た場合の方が、閾値が0に近くなり、S値が向上するの
がわかる。また、図32と図33の比較から、第1の電
極をグラウンドにおとした場合に比べて、第1の電極と
第2の電極とを電気的に接続した場合の方が、オン電流
が高くなるのがわかる。
【0301】
【発明の効果】本発明では、第1の電極にコモン電圧を
印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばら
つきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えるこ
とができる。
【0302】また、第1の電極と第2の電極に同じ電圧
を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くした
のと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッシ
ョルド係数を小さくすることができ、さらに電界効果移
動度を向上させることができる。また、電極が1つの場
合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。した
がって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくす
ることができる。よって、この構造のTFTを駆動回路
に使用することにより、駆動電圧を低下させることがで
きる。また、オン電流を大きくすることができるので、
TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることが
できる。そのため集積密度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のTFTの構造を説明する断面図。
【図2】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図3】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図4】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図5】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図6】 発光装置の作製工程を説明する上面図。
【図7】 発光装置の作製工程を説明する上面図。
【図8】 発光装置の画素の上面図。
【図9】 発光装置の画素の上面図。
【図10】 発光装置の画素の断面図。
【図11】 発光装置の画素の上面図。
【図12】 発光装置の画素の断面図。
【図13】 発光装置の画素の上面図。
【図14】 発光装置の画素の断面図。
【図15】 発光装置の画素の上面図。
【図16】 発光装置の画素の断面図。
【図17】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図18】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図19】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図20】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図21】 発光装置の構成を示すブロック図。
【図22】 発光装置の外観図及び断面図を示す図。
【図23】 本発明の半導体装置を用いた電子機器の
図。
【図24】 シミュレーションに用いたTFTの構造を
示す図。
【図25】 シミュレーションにより得られたTFTの
特性を示す図。
【図26】 本発明の薄膜トランジスタの断面図。
【図27】 本発明の発光装置の走査線駆動回路の回路
図。
【図28】 本発明の発光装置の走査線駆動回路のタイ
ミングチャート。
【図29】 本発明の発光装置のデータ線駆動回路の回
路図。
【図30】 一般的な薄膜トランジスタの回路図と、本
発明の薄膜トランジスタの回路図を示す図。
【図31】 一般的なTFTのId−Vgs特性の実測
値。
【図32】 本発明のTFTのId−Vgs特性の実測
値。
【図33】 本発明のTFTのId−Vgs特性の実測
値。
【図34】 実測値を求めたTFTの上面図及び断面
図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年8月9日(2002.8.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H01L 29/78 616A 617N 612C Fターム(参考) 3K007 AB06 AB17 AB18 BA06 BB05 BB07 DB03 GA04 5C094 AA15 AA24 AA25 AA43 BA03 BA27 CA19 CA25 DA09 DA13 DB01 DB04 EA04 FA01 FA02 FB01 FB12 FB14 FB15 FB20 5F052 AA02 AA11 AA17 AA24 BB02 BB07 DA02 DA03 DB02 DB03 DB07 EA16 FA06 FA19 JA01 5F110 AA01 AA06 AA07 BB02 BB04 CC10 DD01 DD02 DD03 DD05 DD11 EE01 EE02 EE03 EE04 EE06 EE09 EE14 EE15 EE23 EE28 EE30 EE37 FF02 FF03 FF04 FF09 FF10 FF28 FF30 GG01 GG02 GG13 GG33 GG34 GG43 GG45 GG47 HJ04 HJ12 HJ13 HJ23 HL03 HL04 HL11 HM15 NN03 NN04 NN23 NN24 NN25 NN27 NN35 NN73 NN78 PP01 PP02 PP03 PP04 PP10 PP29 PP34 PP35 QQ19 QQ21 QQ23 QQ28

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の配線と、第2の配線と、第3の配線
    と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の
    薄膜トランジスタと、発光素子とを有する発光装置であ
    って、 前記第1及び第2の薄膜トランジスタは、第1の電極
    と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1
    の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有しており、 前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されて
    おり、前記第2の絶縁膜上に前記第2及び第3の配線が
    形成されており、前記第2及び第3の配線を覆って第3
    の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記
    第4の配線が形成されており、 前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第1の電極とが接続されており、 前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第2の電極とが接続されており、 前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前
    記第2の薄膜トランジスタの前記第1及び第2の電極に
    接続されており、 前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前
    記発光素子が有する画素電極に接続されていることを特
    徴とする発光装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 隣り合う前記第2の配線は、前記第3の絶縁膜に形成さ
    れたコンタクトホールを介して、前記第3の絶縁膜上に
    形成された第5の配線に共に接続されていることを特徴
    とする発光装置。
  3. 【請求項3】第1の配線と、第2の配線と、第3の配線
    と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の
    薄膜トランジスタと、発光素子とを有する発光装置であ
    って、 前記第1及び第2の薄膜トランジスタは、第1の電極
    と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1
    の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有しており、 前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されて
    おり、前記第2の絶縁膜上に前記第3及び第4の配線が
    形成されており、前記第3及び第4の配線を覆って第3
    の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記
    第2の配線が形成されており、 前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第1の電極とが接続されており、 前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第2の電極とが接続されており、 前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前
    記第2の薄膜トランジスタの前記第1及び第2の電極に
    接続されており、 前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前
    記発光素子が有する画素電極に接続されていることを特
    徴とする発光装置。
  4. 【請求項4】第1の配線と、第2の配線と、第3の配線
    と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の
    薄膜トランジスタと、発光素子とを有する発光装置であ
    って、 前記第1及び第2の薄膜トランジスタは、第1の電極
    と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1
    の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有しており、 前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されて
    おり、前記第2の絶縁膜上に前記第3の配線が形成され
    ており、前記第3の配線を覆って第3の絶縁膜が形成さ
    れており、前記第3の絶縁膜上に前記第2及び第4の配
    線が形成されており、 前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第1の電極とが接続されており、 前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第2の電極とが接続されており、 前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前
    記第2の薄膜トランジスタの前記第1及び第2の電極に
    接続されており、 前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前
    記発光素子が有する画素電極に接続されていることを特
    徴とする発光装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 隣り合う前記第2の配線は、前記第3の絶縁膜に形成さ
    れたコンタクトホールを介して、前記第2の絶縁膜上に
    形成された第5の配線に共に接続されていることを特徴
    とする発光装置。
  6. 【請求項6】第1の配線と、第2の配線と、第3の配線
    と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の
    薄膜トランジスタと、発光素子とを有する発光装置であ
    って、 前記第1及び第2の薄膜トランジスタは、第1の電極
    と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1
    の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有しており、 前記第1及び第4の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形
    成されており、前記第2の絶縁膜上に前記第3の配線が
    形成されており、前記第3の配線を覆って第3の絶縁膜
    が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記第2の配
    線が形成されており、 前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第1の電極とが接続されており、 前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第2の電極とが接続されており、 前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前
    記第2の薄膜トランジスタの前記第1及び第2の電極に
    接続されており、 前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前
    記発光素子が有する画素電極に接続されていることを特
    徴とする発光装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 隣り合う前記第4の配線は、前記第1及び前記第2の絶
    縁膜に形成されたコンタクトホールを介して、前記第2
    の絶縁膜上に形成された第5の配線に共に接続されてい
    ることを特徴とする発光装置。
  8. 【請求項8】第1の配線と、第2の配線と、第3の配線
    と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の
    薄膜トランジスタと、発光素子とを有する発光装置であ
    って、 前記第1及び第2の薄膜トランジスタは、第1の電極
    と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1
    の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有しており、 前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されて
    おり、前記第2の絶縁膜上に前記第2及び第3の配線が
    形成されており、前記第2及び第3の配線を覆って第3
    の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記
    第4の配線が形成されており、 前記第1の配線と、前記第1及び第2の薄膜トランジス
    タの前記第1の電極とが接続されており、 前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記
    第2の電極とが接続されており、 前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前
    記第2の薄膜トランジスタの前記第2の電極に接続され
    ており、 前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前
    記発光素子が有する画素電極に接続されていることを特
    徴とする発光装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、 隣り合う前記第2の配線は、前記第3の絶縁膜に形成さ
    れたコンタクトホールを介して、前記第3の絶縁膜上に
    形成された第5の配線に共に接続されていることを特徴
    とする発光装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項9のいずれか1項に
    おいて、 前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2
    つの不純物領域は、一方は前記第3の絶縁膜上に形成さ
    れた第6の配線に、他方は前記第3の絶縁膜上に形成さ
    れた第7の配線に、前記第2及び前記第3の絶縁膜に形
    成された第2のコンタクトホールを介して接続されてお
    り、 前記第6の配線は、前記第3の絶縁膜に形成された第3
    のコンタクトホールを介して前記第3の配線に接続され
    ており、 前記第7の配線は、前記第3の絶縁膜に形成された第4
    のコンタクトホールを介して前記第2の薄膜トランジス
    タの前記第2の電極に接続されており、 前記第2の薄膜トランジスタの前記第2の電極は、前記
    第2の絶縁膜に形成された第5のコンタクトホールを介
    して前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極に接
    続されていることを特徴とする発光装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至請求項10のいずれか1項
    において、 前記半導体膜は前記2つの不純物領域に挟まれたチャネ
    ル形成領域を有しており、前記第1の電極と前記第2の
    電極は、前記チャネル形成領域を間に挟んで重なり合っ
    ていることを特徴とする発光装置。
  12. 【請求項12】請求項1乃至請求項11のいずれか1項
    において、 前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜の誘電率がほぼ同
    じであり、 前記第1の絶縁膜の前記第1の電極と重なっている部分
    における膜厚と、前記第2の絶縁膜の前記第2の電極と
    重なっている部分における膜厚がほぼ同じであることを
    特徴とする発光装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至請求項12のいずれか1項
    において、 前記第1の絶縁膜は、化学的機械研磨により平坦化され
    ていることを特徴とする発光装置。
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