JP3983625B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の作製方法に関し、特に、プラスチック基板上に形成された発光素子(OLED:Organic Light Emitting Device)を有する発光装置に関する。また、該OLEDパネルにコントローラを含むIC等を実装した、OLEDモジュールに関する。なお本明細書において、OLEDパネル及びOLEDモジュールを共に発光装置と総称する。本発明はさらに、該発光装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、基板上にTFT(薄膜トランジスタ)を形成する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型表示装置への応用開発が進められている。特に、ポリシリコン膜を用いたTFTは、従来のアモルファスシリコン膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビリティともいう)が高いので、高速動作が可能である。そのため、従来、基板外の駆動回路で行っていた画素の制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行うことが可能となっている。
【0003】
このようなアクティブマトリクス型表示装置は、同一基板上に様々な回路や素子を作り込むことで製造コストの低減、表示装置の小型化、歩留まりの上昇、スループットの低減など、様々な利点が得られる。
【0004】
そしてさらに、自発光型素子としてOLEDを有したアクティブマトリクス型発光装置(以下、単に発光装置と呼ぶ)の研究が活発化している。発光装置は有機発光装置(OELD:Organic EL Display)又は有機ライトエミッティングダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。
【0005】
OLEDは自ら発光するため視認性が高く、液晶表示装置(LCD)で必要なバックライトが要らず薄型化に最適であると共に、視野角にも制限が無い。そのため、近年OLEDを用いた発光装置は、CRTやLCDに代わる表示装置として注目されている。
【0006】
OLEDは、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electroluminescence)が得られる有機発光材料を含む層(以下、有機発光層と記す)と、陽極層と、陰極層とを有している。有機発光層は陽極と陰極の間に設けられており、単層または複数の層で構成されている。有機発光層におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とが含まれる。
【0007】
なお、本明細書では、OLEDの陽極と陰極の間に形成された全ての層を有機発光層と定義する。有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的にOLEDは、陽極/発光層/陰極が順に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽極/正孔注入層/発光層/陰極や、陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極等の順に積層した構造を有していることもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、発光装置の一つの形態として、画素毎にTFTを設け、ビデオ信号を順次書き込むことにより画像を表示するアクティブマトリクス駆動方式が知られている。TFTはアクティブマトリクス駆動方式を実現する上で、必須の素子となっている。
【0009】
TFTは非晶質シリコンを用いて作製されるものがほとんどであったが、非晶質シリコンを用いたTFTは電界効果移動度が低く、ビデオ信号を処理するために必要な周波数で動作させることが不可能であったので、もっぱら画素毎に設けるスイッチング素子としてのみ使用されていた。データ線にビデオ信号を出力するデータ線側駆動回路や、走査線に走査信号を出力する走査線側駆動回路はTAB(Tape Automated Bonding)やCOG(Chip on Glass)により実装する外付けのIC(ドライバIC)で賄っていた。
【0010】
しかしながら、画素密度が増加すると画素ピッチが狭くなるので、ドライバICを実装する方式には限界があると考えられている。例えば、UXGA(画素数1200×1600個)を想定した場合、RGBカラー方式では単純に見積もっても6000個の接続端子が必要になる。接続端子数の増加は接点不良の発生確率を増加させる原因となる。また、画素部の周辺部分の領域(額縁領域)が増大し、これをディスプレイとする半導体装置の小型化や外観のデザインを損なう要因となる。このような背景から、駆動回路一体型の表示装置の必要性が明瞭になっている。画素部と走査線側及びデータ線側駆動回路を同一の基板に一体形成することで接続端子の数は激減し、また額縁領域の面積も縮小させることができる。
【0011】
それを実現する手段として、多結晶シリコン膜でTFTを形成する方法が提案されている。しかし、多結晶シリコンを用いてTFTを形成しても、その電気的特性は所詮単結晶シリコン基板に形成されるMOSトランジスタの特性に匹敵するものではなかった。例えば、電界効果移動度は単結晶シリコンの1/10以下である。また、結晶粒界に形成される欠陥に起因してオフ電流が高くなってしまうといった問題点を有している。
【0012】
一般的に発光装置は、少なくとも、スイッチング素子として機能するTFTと、OLEDに電流を供給するためのTFTとが、各画素に設けられている。スイッチング素子として機能するTFTには低いオフ電流(Ioff)が求められている一方、OLEDに電流を供給するためのTFTには、高い駆動能力(オン電流、Ion)及びホットキャリア効果による劣化を防ぎ信頼性を向上させることが求められている。また、データ線側駆動回路のTFTも、高い駆動能力(オン電流、Ion)及びホットキャリア効果による劣化を防ぎ信頼性を向上させることが求められている。
【0013】
オフ電流値を低減するためのTFT構造として、低濃度ドレイン(LDD:Lightly Doped drain)構造が知られている。この構造は、チャネル形成領域と、高濃度に不純物元素を添加して形成するソース領域或いはドレイン領域との間に、低濃度に不純物元素を添加したLDD領域を設けたものである。また、ホットキャリアによるオン電流値の劣化を防ぐのに有効な構造として、LDD領域の一部分がゲート電極と重なるLDD構造(以下、Gate-drain Overlapped LDDを省略してGOLDと呼ぶ)が知られている。
【0014】
TFTは半導体膜や絶縁膜、或いは導電膜を、フォトマスクを用いて所定の形状にエッチング加工しながら積層することにより作製する。しかし、画素部や各駆動回路に求められる特性を得るためにTFTの構造を最適化すると、フォトマスクの数が増加してしまい、製造工程が複雑となり工程数が必然的に増加してしまう。
【0015】
さらに、TFTの特性を向上させ、画素部や駆動回路の駆動条件に最適な構造のTFTを、少ないフォトマスクの数で実現する技術を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の発光装置が有する薄膜トランジスタは、半導体膜と、第1の電極と、半導体膜と第1の電極の間に挟まれた第1の絶縁膜とを有しており、さらに、第2の電極と、半導体膜と第2の電極の間に挟まれた第2の絶縁膜とを有している。そして、第1の電極と第2の電極は、半導体膜が有するチャネル形成領域を間に挟んで重なっている。
【0017】
そして、本発明では、オン電流の増加よりもオフ電流の低減が重要視される、スイッチング素子として用いるTFTの場合、第1の電極に常に一定の電圧(コモン電圧)を印加する。なお、この一定の電圧は、nチャネル型TFTの場合は閾値よりも小さく、pチャネル型TFTの場合は閾値よりも大きくする。
【0018】
第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0019】
また、本発明では、オフ電流の低減よりもオン電流の増加が重要視される、例えば駆動回路のバッファ等が有するTFTの場合、第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加する。
【0020】
なお本明細書において駆動回路とは、画素部に画像を表示させるための信号を生成するための回路であり、データ線駆動回路や、走査線駆動回路がこれに含まれる。
【0021】
第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数(S値)を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上させることができる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。よって、この構造のTFTを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下させることができる。また、オン電流を大きくすることができるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【0022】
図30を用いて、本発明の薄膜トランジスタの回路図について説明する。ここでは代表的に、pチャネル型TFTのみ示す。nチャネル型TFTの場合は、矢印の方向が、pチャネル型TFTの場合と逆になる。図30(A)は、電極が1つのみの一般的な薄膜トランジスタの回路図である。図30(B)は、半導体膜を間に挟んだ2つの電極を有し、なおかつ一方の電極に一定の電圧(ここではグラウンドの電圧)が印加されている、本発明の薄膜トランジスタの回路図である。図30(C)は、半導体膜を間に挟んだ2つの電極を有し、なおかつ2つの電極が互いに電気的に接続されている、本発明の薄膜トランジスタの回路図である。以下、本発明の説明において、図30に示した回路図を用いる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。図1(A)において絶縁表面を有する基板10上に第1の電極11が形成されている。第1の電極11は導電性を有する物質で形成されていれば良い。代表的には、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)から選ばれた一種または複数種からなる合金又は化合物で形成することができる。また何層かの導電性の膜を積層したものを、第1の電極として用いても良い。第1の電極11は、150〜400nmの厚さを有している。
【0024】
この第1の電極11を覆って、第1の絶縁膜12を形成する。なお本実施の形態では、2層の絶縁膜(第1の絶縁膜A 12a、第1の絶縁膜B 12b)を積層したものを、第1の絶縁膜12として用いている。図1では、第1の絶縁膜A 12aとして、酸化窒化シリコン膜又は窒化シリコン膜を10〜50nmの厚さで形成する。第1の絶縁膜B 12bは酸化窒化シリコン膜又は酸化シリコン膜を用い、0.5〜1μmの厚さで形成する。酸化窒化シリコン膜を用いる場合にはプラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oの混合ガスから作製され、膜中に窒素が20〜40原子%含まれる膜を適用する。この酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜等の窒素含有の絶縁膜を用いることにより、基板10側からアルカリ金属などの不純物の拡散を防止することが出来る。
【0025】
第1の絶縁膜12の表面は、先に形成した第1の電極11に起因する凹凸を有していることがある。この凹凸は表面を研磨することにより平坦化する。平坦化の手法としては化学的機械研磨(Chemical-Mechanical Polishing:以下、CMPと記す)が挙げられる。第1の絶縁膜12に対するCMPの研磨剤(スラリー)には、例えば、塩化シリコンガスを熱分解して得られるフュームドシリカ粒子をKOH添加水溶液に分散したものを用いると良い。CMPにより第1の絶縁膜を0.1〜0.5μm程度除去して、表面を平坦化する。なお、第1の絶縁膜の表面は必ずしも研磨する必要はない。前記平坦化された第1の絶縁膜は、表面における凹凸の高低差が5nm以下であることが好ましく、より望ましくは、1nm以下であるのが良い。平坦性が向上したことによって、後に形成されるゲート絶縁膜として用いる第1の絶縁膜を薄くすることが可能となり、TFTの移動度を向上させることができる。また、平坦性が向上したことによって、TFTを作製した場合、オフ電流を低減することができる。
【0026】
表面が平坦化された第1の絶縁膜12上に半導体膜13が形成されている。半導体膜13は、チャネル形成領域18と、チャネル形成領域18を挟んでいる不純物領域19とを有している。そして、半導体膜13上には第2の絶縁膜14が形成され、さらに第2の絶縁膜14を間に挟んで、半導体膜13上に第2の電極15が形成されている。
【0027】
第1の電極11と第2の電極15とは、チャネル形成領域18を間に挟んで、互いに重なり合っている。
【0028】
その他、第3の絶縁膜16、配線17は必要に応じて設ける。
【0029】
第1の電極11と第2の電極15とは、電気的に接続されていても良いし、どちらか一方の電極にコモン電圧を印加していても良い。
【0030】
図1(A)において、第1の電極11と第2の電極15とが直接接続されている場合の、A−A’の断面図を図1(B)に示す。
【0031】
図1(B)に示すように、第1の電極11と第2の電極15は半導体膜13の外側で、第1の絶縁膜12及び第2の絶縁膜14に形成されたコンタクトホール21を介して接続されている。
【0032】
図1(A)において第1の電極11と第2の電極15とが、配線17と同じ導電膜から形成された配線24によって接続されている場合の、A−A’の断面図を図1(C)に示す。なお、本明細書において接続とは、特に記載のない限り電気的な接続を意味する。
【0033】
図1(C)に示すように、第1の電極11と配線24とが、第1の絶縁膜12、第2の絶縁膜14及び第3の絶縁膜16に形成されたコンタクトホール23を介して接続されている。また、第2の電極15と配線24とが、第3の絶縁膜16に形成されたコンタクトホール22を介して接続されている。
【0034】
なお、第1の電極11と第2の電極15の電気的な接続の仕方は、図1(B)、図1(C)に示した構成に限定されない。
【0035】
CMPにより除去する膜厚は、第1の絶縁膜12の厚さやその誘電率及び第2の絶縁膜14の厚さを考慮して決める。ここに残存する膜は、実質的にゲート絶縁膜として機能する。従って、第1の絶縁膜を複数の絶縁膜を積層して形成している場合、第1の電極11上において最上層の絶縁膜のみ研磨するようにしても良いし、下層の絶縁膜が露出するように研磨しても良い。
【0036】
例えば、第1の絶縁膜A 12a及び第1の絶縁膜B 12bが酸化窒化シリコン膜で形成され誘電率が7.5であり、第2の絶縁膜14が酸化シリコン膜で形成する場合は誘電率が3.9となり両者に差異が生じる。その場合、CMP後の仕上がり寸法は、第1の絶縁膜12の膜厚を150nmとし、第2の絶縁膜14の膜厚を110nmとすると良い。
【0037】
第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0038】
TFTは半導体膜とゲート絶縁膜とゲート電極との配置により、トップゲート型(プレーナー型)とボトムゲート型(逆スタガ型)などが知られている。いずれにしても、サブスレッショルド係数を小さくするには半導体膜の膜厚を薄くする必要がある。TFTで用いられるように非晶質半導体膜を結晶化した半導体膜を適用する場合には、その非晶質半導体膜が薄くなると共に結晶性が悪くなり、純粋に膜厚を薄くした効果を得ることができない。しかし、第1の電極と第2の電極を電気的に接続し、図1において示すように半導体膜の上下に該2つの電極を重ねることにより、実質的に半導体膜の厚さを薄くしたのと同様、電圧の印加と共に早く空乏化し、電界効果移動度やサブスレッショルド係数を小さくし、オン電流を大きくすることができる。
【0039】
なお、第1の電極11と第2の電極15とが電気的に接続されている場合、第1の絶縁膜12と第2の絶縁膜14の誘電率が近ければ近いほど、電界効果移動度やサブスレッショルド係数を小さくし、オン電流を大きくすることができる。
【0040】
また、第1の電極11とチャネル形成領域とが重なっている部分において、第1の絶縁膜12の厚さが均一であるときのその膜厚と、第2の電極15とチャネル形成領域とが重なっている部分において、第2の絶縁膜14の厚さが均一であるときのその膜厚は、薄ければ薄いほど、電界効果移動度やサブスレッショルド係数を小さくし、オン電流を大きくすることができる。第1の電極11と重なる部分における第1の絶縁膜の膜厚をd1、第2の電極15と重なる部分における第2の絶縁膜の膜厚をd2とすると、|d1−d2|/d1≦0.1であり、なおかつ、|d1−d2|/d2≦0.1を満たすのが望ましい。より好ましくは、|d1−d2|/d1≦0.05であり、なおかつ、|d1−d2|/d2≦0.05を満たすのが良い。
【0042】
この様な構成を取ることによって、半導体膜の上下にチャネル(デュアルチャネル)を形成でき、TFTの特性を向上させることができる。
【0043】
また、第1の電極11と同時に各種信号又は電力を伝達する配線を形成することができる。また、CMPによる平坦化処理と組み合わせると、その上層に形成する半導体膜などに何ら影響を与えることはない。また、多層配線により配線の高密度化を実現できる。以下、実施例により、アクティブマトリクス型の発光装置に適用する具体例を示す。
【0044】
なお本実施の形態で用いられる発光素子は、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層または電子輸送層等が、無機化合物単独で、または有機化合物に無機化合物が混合されている材料で形成されている形態をも取り得る。また、これらの層どうしが互いに一部混合していても良い。
【0045】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示す。
(実施例1)
本発明の半導体装置の作製工程について説明する。ここでは、画素部のTFTの作製方法について詳細に説明する。なお、本実施例では、スイッチング素子として用いるTFT(スイッチング用TFT)は、第1電極にコモン電圧が印加されており、発光素子に流れる電流を制御するTFT(駆動用TFT)は第1電極と第2電極とが接続されている例を示している。なお、本実施例は画素部のTFTの作製方法についてのみ説明するが、駆動回路のTFTも同時に作製することが可能である。
【0046】
本実施例において用いる図2乃至図5は、その作製工程を説明する断面図であり、図6乃至図8はそれに対応する上面図を示し、説明の便宜上共通する符号を用いて説明する。
【0047】
図2(A)において、基板101は絶縁表面を有し、後の工程の処理温度に耐えうるものであれば、どのような材料の基板でも用いることが可能である。代表的には、ガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0048】
この基板101の絶縁表面上に第1の配線105と第1の電極103、104、106を形成する。第1の配線及び第1の電極はAl、W、Mo、Ti、Taから選ばれた一種又は複数種からなる導電性の材料で形成する。本実施例ではWを用いたが、TaNの上にWを積層したものを第1の配線及び第1の電極として用いても良い。
【0049】
第1の配線105と第1の電極103、104、106を形成した後、第1の絶縁膜102を形成する。本実施例では、第1の絶縁膜102は、2つの絶縁膜(第1の絶縁膜A 102a、第1の絶縁膜B 102b)を積層することで形成されている。第1の絶縁膜A 102aは酸窒化シリコン膜を用い、10〜50nmの厚さで形成する。第1の絶縁膜B 102bは酸化シリコン膜又は酸窒化シリコン膜を用い、0.5〜1μmの厚さで形成する。
【0050】
図6(A)は、図2(A)における画素部の上面図を示している。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図が図6(A)に相当する。なお、第1の電極103、104は、コモン配線200の一部である。また、第1の電極106は、第1の配線105の一部である。
【0051】
第1の絶縁膜102の表面は、先に形成した第1の配線及び第1の電極に起因する凹凸を有しており、平坦化することが望ましい。平坦化の手法としてはCMPを用いる。第1の絶縁膜102に対するCMPの研磨剤(スラリー)には、例えば、塩化シリコンガスを熱分解して得られるフュームドシリカ粒子をKOH添加水溶液に分散したものを用いると良い。CMPにより第1の絶縁膜を0.1〜0.5μm程度除去して、表面を平坦化する。
【0052】
こうして、図2(B)に示すように平坦化された第1の絶縁膜108が形成され、その上に半導体層を形成する。半導体層は結晶構造を有する半導体で形成する。これは、第1の絶縁膜108上に形成した非晶質半導体層を結晶化して得る。非晶質半導体層は堆積した後、加熱処理やレーザー光の照射により結晶化させる。非晶質半導体層の材料に限定はないが、好ましくはシリコン又はシリコンゲルマニウム(SixGe1-x;0<x<1、代表的には、x=0.001〜0.05)合金などで形成する。
【0053】
その後、半導体層をエッチングにより島状に分割し、図2(C)に示すように半導体膜109〜111を形成する。
【0054】
図6(B)は図2(C)における上面図を示している。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図が図6(B)に相当する。第1の電極103、104は、平坦化された第1の絶縁膜108を間に挟んで半導体膜109と重なっている。また、第1の電極106は、第1の絶縁膜108を間に挟んで半導体膜110と重なっている。なお、半導体膜111は容量を形成するための半導体膜であり、第1の絶縁膜108を間に挟んで第1の配線105と重なっている。
【0055】
次いで、半導体膜109〜111を覆う第2の絶縁膜112を形成する。第2の絶縁膜112は、プラズマCVD法やスパッタ法でシリコンを含む絶縁物で形成する。その厚さは40〜150nmとする。
【0056】
そして、第1の絶縁膜108及び第2の絶縁膜112にコンタクトホール113を形成し、第1の配線105を一部露出させる(図2(D))。
【0057】
次に図3(A)に示すように、第2の絶縁膜112上に、第2のゲート電極や第2の配線を形成するために導電膜を形成する。本発明において第2のゲート電極は2層又はそれ以上の導電膜を積層して形成する。第2の絶縁膜112上に形成する第1の導電膜120はモリブデン、タングステンなどの高融点金属の窒化物で形成し、その上に形成する第2の導電膜121は高融点金属又はアルミニウムや銅などの低抵抗金属、或いはポリシリコンなどで形成する。具体的には、第1の導電膜としてW、Mo、Ta、Tiから選ばれ一種又は複数種の窒化物を選択し、第2の導電膜としてW、Mo、Ta、Ti、Al、Cuから選ばれ一種又は複数種の合金、或いはn型多結晶シリコンを用いる。例えば、第1の導電膜120をTaNで形成し、第2の導電膜121をWで形成しても良い。また第2のゲート電極や第2の配線を3層の導電膜で形成する場合、1層目をMo、2層目をAl、3層目をTiNとしても良い。また1層目をW、2層目をAl、3層目をTiNとしても良い。配線を多層にすることで、配線自体の厚さが増すので配線抵抗を抑えることができる。
【0058】
次に図3(B)に示すように、この第1の導電膜120及び第2の導電膜121を、マスク122を用いて第1のエッチング処理を行う。第1のエッチング処理により、端部にテーパーを有する第1の形状の電極123〜129を形成する(第1の導電膜123a〜129aと第2の導電膜123b〜129bで成る)。第2の絶縁膜112は、第1の形状の電極123〜129で覆われない部分において、表面が20〜50nm程度エッチングされ薄くなった状態になっている。
【0059】
第1のドーピング処理は、イオン注入法または質量分離をしないでイオンを注入するイオンドープ法により行う。ドーピングは第1の形状の電極124、125、126、129をマスクとして用い、半導体膜109〜111に第1濃度の一導電型不純物領域151〜153を形成する。第1濃度は1×1020〜1.5×1021/cm3とする。
【0060】
次に、レジストからなるマスクを除去せずに図3(C)に示すように第2のエッチング処理を行う。このエッチング処理では、第2の導電膜を異方性エッチングして第2の形状の電極134〜140を形成する(第1の導電膜134a〜140aと第2の導電膜134b〜140bで成る)。第2の形状の電極134〜140はこのエッチング処理により幅を縮小させ、その端部が第1濃度の一導電型不純物領域151〜153(第2の不純物領域)の内側に位置するように形成する。次の工程で示すように、この後退幅によりLDDの長さを決める。第2の形状の電極134〜140は第2の電極として機能する。
【0061】
図7(A)に図3(C)の上面図を示す。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図が図7(A)に相当する。第2の形状の電極135、136は、ゲート配線として機能する電極138、139の一部である。第2の形状の電極135、136と、第1の電極103、104は、第1の絶縁膜108、半導体膜109、第2の絶縁膜112を間に挟んでそれぞれ重なっている。また、第2の形状の電極140と、第1の電極106は、第1の絶縁膜108、半導体膜110、第2の絶縁膜112を間に挟んでそれぞれ重なっている。
【0062】
さらに、第2の形状の電極140は第2の配線として機能する電極137の一部である。そして、第2の配線137は第2の絶縁膜112、半導体膜111、第1の絶縁膜108を間に挟んで、第1の配線105と重なっている。第2の配線137は、コンタクトホール113を介して第1の配線105と接続されている。また、電極134はソース配線として機能する。
【0063】
そして、この状態で一導電型の不純物を第2のドーピング処理を行い一導電型の不純物を半導体膜109〜111に添加する(図3(C))。このドーピング処理で形成される第2濃度の一導電型不純物領域(第1の不純物領域)155、156、158、159、161、162、164、165、168、169、171、172、175、176が形成される。第1の不純物領域156、158、162、164、169、171、175は、第2の形状の電極135、136、137、140を構成する第1の導電膜135a、136a、137a、140aと重なるように自己整合的に形成される。イオンドープ法で添加される不純物は、第1の導電膜135a、136a、137a、140aを通過させて添加するため、半導体膜に達するイオンの数は減少し、必然的に低濃度となる。その濃度は1×1017〜1×1019/cm3となる。また、第1の不純物領域155、159、161、165、168、172、176は、第2の形状の電極135、136、137、140を構成する第1の導電膜135a、136a、137a、140aと重ならないように自己整合的に形成される。
【0064】
また、この第2のドーピング処理により、チャネル形成領域157、163、170、174と、第1濃度の一導電型不純物領域151〜153よりも、高い不純物濃度の第2不純物領域154、160、166、167、173、177とが形成される。
【0065】
次いで、図4(A)で示すように、レジストからなるマスク143を形成し、第3のドーピング処理を行う。この第3のドーピング処理により、半導体膜110に第3濃度の一導電型とは反対の導電型の第3の不純物領域144〜150を形成する。第3の不純物領域は第2の形状の電極140と重なる領域146、148と、重ならない領域144、145、149、150とに分けられ、1.5×1020〜5×1021/cm3の濃度範囲で当該不純物元素が添加される。
【0066】
以上までの工程でそれぞれの半導体膜に価電子制御を目的とした不純物を添加した領域が形成される。第1の電極103、104、106と、第2の形状の電極135、136、140は半導体膜と重なる位置においてゲート電極として機能する。
【0067】
その後、それぞれの半導体膜に添加された不純物元素を活性化処理する工程を行う。この活性化はガス加熱型の瞬間熱アニール法を用いて行う。加熱処理の温度は窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には450〜500℃で行う。この他に、YAGレーザーの第2高調波(532nm)を用いたレーザーアニール法を適用することもできる。レーザー光の照射により活性化を行うには、YAGレーザーの第2高調波(532nm)を用いこの光を半導体膜に照射する。勿論、レーザー光に限らずランプ光源を用いるRTA法でも同様であり、基板の両面又は片面からランプ光源の輻射により半導体膜を加熱する。
【0068】
その後、図4(B)に示すように、プラズマCVD法で窒化シリコンから成るパッシベーション膜180を50〜100nmの厚さに形成し、クリーンオーブンを用いて410℃の熱処理を行い、窒化シリコン膜から放出される水素で半導体膜の水素化を行う。
【0069】
次いで、パッシベーション膜180上に有機絶縁物材料から成る第3の絶縁膜181を形成する。有機絶縁物材料を用いる理由は第3の絶縁膜181の表面を平坦化するためのものである。より完全な平坦面を得るためには、この表面をCMP法により平坦化処理することが望ましい。CMP法を併用する場合には、第3の絶縁膜をプラズマCVD法で形成される酸化シリコン膜、塗布法で形成されるSOG(Spin on Glass)やPSGなどを用いることもできる。なお、パッシベーション膜180は第3の絶縁膜181の一部とみなしても良い。
【0070】
次に、図4(C)に示すように、第2の絶縁膜112、パッシベーション膜180、第3の絶縁膜181にコンタクトホールを形成し、配線182〜186を形成する。この配線はチタン膜とアルミニウム膜を積層して形成する。
【0071】
図7(B)に、図4(C)における上面図を示す。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図が図7(B)に相当する。
【0072】
配線182は、ソース配線134及び第2の不純物領域154に接続されている。配線183は、第2の不純物領域166及び第1の配線137に接続されている。配線184は、ゲート配線138及び139に接続されている。配線185は電源線として機能しており、第3の不純物領域144及び第2の不純物領域177と接続されている。配線186は第3の不純物領域150と接続されている。
【0073】
以上までの工程において、一導電型不純物領域をn型、一導電型とは反対の不純物領域をp型とすると、スイッチング用TFTであるnチャネル型TFT202、駆動用TFTであるpチャネル型TFT203が形成される。なお、本実施例では、スイッチング用TFTにnチャネル型TFTを用い、駆動用TFTにpチャネル型TFTを用いたが、本発明はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTと駆動用TFTはpチャネル型TFTでもnチャネル型TFTでも良い。ただし、OLEDの陽極を画素電極として用いる場合、駆動用TFTはpチャネル型TFTであることが望ましく、OLEDの陰極を画素電極として用いる場合、駆動用TFTはnチャネル型TFTであることが望ましい。
【0074】
次に、図5に示すように、平坦化された第3の絶縁膜181の表面に酸化インジウム・スズを主成分とする透明導電膜を60〜120nmの厚さで形成する。その後、透明導電膜をエッチング処理して、配線186に接続する画素電極(第3の電極)188を形成する。図8に、図5の画素電極188を形成した直後における上面図を示す。A−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図が図5に相当する。
【0075】
nチャネル型TFT202において、第1不純物領域156、158、162、164はLDDとして、第2不純物領域154、166はソース又はドレイン領域として機能する。このnチャネル型TFT202は第2不純物領域160を挿んで2つのTFTが直列接続した形となっている。LDDのチャネル長方向の長さは0.5〜2.5μm、好ましくは1.5μmで形成する。このようなLDDの構成は、主にホットキャリア効果によるTFTの劣化を防ぐことを目的としている。pチャネル型TFT203において、第3不純物領域144、150はソース又はドレイン領域として機能する。
【0076】
本実施例では、コモン配線200に常に一定の電圧(コモン電圧)を印加することで、第1の電極103、104にコモン電圧を印加する。なお、この一定の電圧は、nチャネル型TFTの場合は閾値よりも小さく、pチャネル型TFTの場合は閾値よりも大きくする。第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。半導体装置の画素部にスイッチング素子として形成されたTFTは、オン電流の増加よりもオフ電流の低減が重要視されるので、上記構成は有用である
【0077】
また、本実施例では、駆動用TFT203において、半導体膜を挿んで電気的に接続された一対の電極106、140を形成することにより、実質的に半導体膜の厚さが半分となり、ゲート電圧の印加に伴って空乏化が早く進んで電界効果移動度を増加させ、サブスレッショルド係数を低下させることが可能となる。その結果、この構造のTFTを駆動用TFTに使用することにより、駆動電圧を低下させることができる。また、電流駆動能力が向上し、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【0078】
また、第1の配線105と、第1の絶縁膜108と、半導体膜111とが重なり合っている部分において容量が形成されている。また、第2の配線137と、第2の絶縁膜112と、半導体膜111とが重なり合っている部分において容量が形成されている。
【0079】
次に、図5に示すように、第3の絶縁膜181上に、nチャネル型TFT202、pチャネル型TFT203を覆う隔壁層190が形成される。有機化合物層や陰極はウエット処理(薬液によるエッチングや水洗などの処理)を行うことができないので、画素電極188の位置に合わせて、第3の絶縁膜上に感光性樹脂材料で形成される隔壁層190を設ける。隔壁層190はポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、アクリルなど有機樹脂材料を用いて形成する。この隔壁層190は画素電極の端部を覆うように形成する。また、隔壁層190の端部は45〜60度のテーパー角が付くように形成する。
【0080】
ここで示す、アクティブマトリクス駆動方式の発光装置は発光素子をマトリクス状に配列させて構成するものである。発光素子195は陽極と陰極とその間に形成された有機化合物層とから成る。画素電極188は透明導電膜で形成した場合陽極となる。有機化合物層192は、正孔移動度が相対的に高い正孔輸送性材料、その逆の電子輸送性材料、発光性材料などを組み合わせて形成する。それらは層状に形成しても良いし、混合して形成しても良い。
【0081】
有機化合物材料は合計しても100nm程度の薄膜層として形成する。そのため、陽極として形成するITOの表面は平坦性を高めておく必要がある。平坦性が悪い場合は、最悪有機化合物層の上に形成する陰極とショートしてしまう。それを防ぐための他の手段として、1〜5nmの絶縁膜を形成する方法を採用することもできる。絶縁膜としては、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド、アクリルなどを用いることができる。対向電極(第4の電極)193はMgAgやLiFなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属などの材料を用いて形成することにより陰極とすることができる。
【0082】
対向電極193は、仕事関数の小さいマグネシウム(Mg)、リチウム(Li)若しくはカルシウム(Ca)を含む材料を用いる。好ましくはMgAg(MgとAgをMg:Ag=10:1で混合した材料)でなる電極を用いれば良い。他にもMgAgAl電極、LiAl電極、また、LiFAl電極が挙げられる。さらにその上層には、窒化シリコンまたは、DLC膜で成る絶縁膜194を2〜30nm、好ましくは5〜10nmの厚さで形成する。DLC膜はプラズマCVD法で形成可能であり、100℃以下の温度で形成しても、被覆性良く隔壁層190の端部を覆って形成することができる。DLC膜の内部応力は、アルゴンを微量に混入させることで緩和することが可能であり、保護膜として用いることが可能である。そして、DLC膜は酸素をはじめCO、CO2、H2Oなどのガスバリア性が高いので、バリア膜として用いる絶縁膜194として適している。
【0083】
なお本実施例では、ソース配線とゲート配線を同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン電流を画素電極に供給するための配線と電源線とを同時に形成している。配線の厚さが厚くなればなるほど、配線によって生じる段差が大きくなる。段差が大きくなると、後の工程で作製される配線が断線したり、素子の特性が劣化したりする可能性を高めてしまう。よって、先の工程で作成される配線ほど、配線の厚さは薄い方が望ましい。電源線は発光素子に流れる電流を供給するための配線なので、膜厚を厚くして抵抗が低くするのが望ましい。本実施例の発光装置は、ソース配線とゲート配線を形成した後に電源線を形成しているので、電源線の厚さをより厚くすることができ、抵抗を低くすることができる。
【0084】
また、本実施例ではソース配線をゲート配線と同時に第3の絶縁膜の下に形成し、画素電極を第3の絶縁膜の上に形成しているため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線と画素電極を直接接続させることなく重ねることができる。よって、発光素子の発光する面積をより広げることができる。
【0085】
なお、本実施例では、スイッチング用TFT202において、第1電極にコモン電圧が印加されており、駆動用TFT203は第1電極と第2電極とが接続されている例を示している。しかし本発明はこの構成に限定されない。スイッチング用TFT202において第1電極と第2電極を接続するようにしても良いし、駆動用TFT203において第1電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0086】
また、本実施例の発光装置は、スイッチング用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つのチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTがシングルゲート構造であっても良いし、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TFTに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0087】
パッケージング等の処理により気密性を高めたら、基板上に形成された素子又は回路から引き回された端子と外部信号端子とを接続するためのコネクター(フレキシブルプリントサーキット:FPC)を取り付けて製品として完成する。
【0088】
(実施例2)
本実施例では、本発明の発光装置の、実施例1とは異なる画素の構成について説明する。
【0089】
図9に本実施例の発光装置の画素の上面図を示す。図9のA−A’、B−B’、C−C’における断面図を図10に示す。なお、図9において画素の構成をわかりやすくするため、画素電極が形成されたの後の工程において作製された、隔壁層、有機発光層、陰極、保護膜は省略して示した。
【0090】
301はスイッチング用TFTであり、本実施例ではnチャネル型TFTを用いている。302は駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFTを用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用TFTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも良い。
【0091】
スイッチング用TFT301は、第1の電極306、307と、第1の電極306、307に接している第1の絶縁膜350と、第1の絶縁膜350に接している半導体膜303と、半導体膜303に接している第2の絶縁膜351と、第2の絶縁膜351に接している第2の電極308、309とを有している。
【0092】
半導体膜303が有するソース領域とドレイン領域304、305は、一方は配線310を介してソース配線311に接続されており、もう一方は配線312を介して第2の配線313に接続されている。第2の配線313はコンタクトホールを介して第1の配線314に接続されている。
【0093】
第1の電極306、307は、第1の絶縁膜350、半導体膜303、第2の絶縁膜351とを間に挟んで、第2の電極308、309と重なっている。
【0094】
駆動用TFT302は、第1の電極321と、第1の電極321に接している第1の絶縁膜350と、第1の絶縁膜350に接している半導体膜322と、半導体膜322に接している第2の絶縁膜351と、第2の絶縁膜351に接している第2の電極320とを有している。
【0095】
第1の電極321は第1の配線314の一部であり、第2の電極320は第2の配線313の一部である。
【0096】
半導体膜322が有するソース領域とドレイン領域323、324は、一方は配線325を介して電源線326に接続されており、もう一方は配線327を介して画素電極328に接続されている。
【0097】
第1の電極321は、第1の絶縁膜350、半導体膜322、第2の絶縁膜351とを間に挟んで、第2の電極320と重なっている。
【0098】
電源線326と第1の配線314とが、間に第1の絶縁膜350及び第2の絶縁膜351を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。
【0099】
330はコモン配線であり、一定の電圧(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。配線332は第2の電極308、309を一部に有しており、第1の絶縁膜350及び第2の絶縁膜351に形成されたコンタクトホールを介して、ゲート配線331と接続されている。
【0100】
本実施例では、同じ画素内のTFTでも、スイッチング用TFT301は、第1の電極にコモン電圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0101】
また、スイッチング用TFTよりも大きな電流を流す駆動用TFT302は、第1の電極と第2の電極とを電気的に接続している。第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上させることができる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。よって、この構造のTFTを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下させることができる。また、オン電流を大きくすることができるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【0102】
なお、本発明はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTにおいて第1電極と第2電極を接続するようにしても良いし、駆動用TFTにおいて第1電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0103】
また、本実施例の発光装置は、スイッチング用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つのチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTがシングルゲート構造であっても良いし、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TFTに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0104】
なお本実施例では、ソース配線と電源線を同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン電流を画素電極に供給するための配線とゲート配線とを同時に形成している。ソース配線及び電源線を第3の絶縁膜370の下に形成し、画素電極を第3の絶縁膜の上に形成しているため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線及び電源線と画素電極を直接接続させることなく重ねることができる。よって、発光素子の発光する面積をより広げることができる。
【0105】
(実施例3)
本実施例では、本発明の発光装置の、実施例1、2とは異なる画素の構成について説明する。
【0106】
図11に本実施例の発光装置の画素の上面図を示す。図11のA−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図を図12に示す。なお、図11において画素の構成をわかりやすくするため、画素電極が形成されたの後の工程において作製された、隔壁層、有機発光層、陰極、保護膜は省略して示した。
【0107】
401はスイッチング用TFTであり、本実施例ではnチャネル型TFTを用いている。402は駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFTを用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用TFTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも良い。
【0108】
スイッチング用TFT401は、第1の電極406、407と、第1の電極406、407に接している第1の絶縁膜450と、第1の絶縁膜450に接している半導体膜403と、半導体膜403に接している第2の絶縁膜451と、第2の絶縁膜451に接している第2の電極408、409とを有している。
【0109】
半導体膜403が有するソース領域とドレイン領域404、405は、一方は配線410を介してソース配線411に接続されており、もう一方は配線412を介して第2の配線413に接続されている。第2の配線413はコンタクトホールを介して第1の配線414に接続されている。
【0110】
第1の電極406、407は、第1の絶縁膜450、半導体膜403、第2の絶縁膜451とを間に挟んで、第2の電極408、409と重なっている。
【0111】
駆動用TFT402は、第1の電極421と、第1の電極421に接している第1の絶縁膜450と、第1の絶縁膜450に接している半導体膜422と、半導体膜422に接している第2の絶縁膜451と、第2の絶縁膜451に接している第2の電極420とを有している。
【0112】
第1の電極421は第1の配線414の一部であり、第2の電極420は第2の配線413の一部である。
【0113】
半導体膜422が有するソース領域とドレイン領域423、424は、一方は電源線426に接続されており、もう一方は配線427を介して画素電極428に接続されている。
【0114】
第1の電極421は、第1の絶縁膜450、半導体膜422、第2の絶縁膜451とを間に挟んで、第2の電極420と重なっている。
【0115】
電源線426と第2の配線413とが、間に第3の絶縁膜470を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。また、第2の配線413と第1の配線414とが、間に第1の絶縁膜450及び第2の絶縁膜451を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。
【0116】
430はコモン配線であり、一定の電圧(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。配線432は第2の電極408、409を一部に有しており、第1の絶縁膜450及び第2の絶縁膜451に形成されたコンタクトホールを介して、ゲート配線431と接続されている。
【0117】
また、隣り合うゲート配線431は、電源線426に接触することなく、配線460によって接続している。
【0118】
本実施例では、同じ画素内のTFTでも、スイッチング用TFT401は、第1の電極にコモン電圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0119】
また、スイッチング用TFTよりも大きな電流を流す駆動用TFT402は、第1の電極と第2の電極とを電気的に接続している。第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上させることができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。よって、この構造のTFTを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下させることができる。また、オン電流を大きくすることができるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【0120】
なお、本発明はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTにおいて第1電極と第2電極を接続するようにしても良いし、駆動用TFTにおいて第1電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0121】
また、本実施例の発光装置は、スイッチング用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つのチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTがシングルゲート構造であっても良いし、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TFTに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0122】
なお本実施例では、ゲート配線と電源線を同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン電流を画素電極に供給するための配線とソース配線とを同時に形成している。ソース配線を第3の絶縁膜470の下に形成し、画素電極を第3の絶縁膜の上に形成しているため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線と画素電極を直接接続させることなく重ねることができる。よって、発光素子の発光する面積をより広げることができる。
【0123】
(実施例4)
本実施例では、本発明の発光装置の、実施例1、2、3とは異なる画素の構成について説明する。
【0124】
図13に本実施例の発光装置の画素の上面図を示す。図13のA−A’、B−B’、C−C’における断面図を図14(A)、図14(B)に示す。なお、図13において画素の構成をわかりやすくするため、画素電極が形成されたの後の工程において作製された、隔壁層、有機発光層、陰極、保護膜は省略して示した。
【0125】
501はスイッチング用TFTであり、本実施例ではnチャネル型TFTを用いている。502は駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFTを用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用TFTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも良い。
【0126】
スイッチング用TFT501は、第1の電極506、507と、第1の電極506、507に接している第1の絶縁膜550と、第1の絶縁膜550に接している半導体膜503と、半導体膜503に接している第2の絶縁膜551と、第2の絶縁膜551に接している第2の電極508、509とを有している。
【0127】
半導体膜503が有するソース領域とドレイン領域504、505は、一方は配線510を介してソース配線511に接続されており、もう一方は配線512を介して第2の配線513に接続されている。第2の配線513はコンタクトホールを介して第1の配線514に接続されている。
【0128】
第1の電極506、507は、第1の絶縁膜550、半導体膜503、第2の絶縁膜551とを間に挟んで、第2の電極508、509と重なっている。
【0129】
駆動用TFT502は、第1の電極521と、第1の電極521に接している第1の絶縁膜550と、第1の絶縁膜550に接している半導体膜522と、半導体膜522に接している第2の絶縁膜551と、第2の絶縁膜551に接している第2の電極520とを有している。
【0130】
第1の電極521は第1の配線514の一部であり、第2の電極520は第2の配線513の一部である。
【0131】
半導体膜522が有するソース領域とドレイン領域523、524は、一方は配線525を介して配線562に接続されており、もう一方は配線527を介して画素電極528に接続されている。そして、配線562は電源線526に接続されている。
【0132】
第1の電極521は、第1の絶縁膜550、半導体膜522、第2の絶縁膜551とを間に挟んで、第2の電極520と重なっている。
【0133】
電源線526と第2の配線513とが、間に第1の絶縁膜550及び第2の絶縁膜551を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。
【0134】
530はコモン配線であり、一定の電圧(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。配線532は第2の電極508、509を一部に有しており、第1の絶縁膜550及び第2の絶縁膜551に形成されたコンタクトホールを介して、ゲート配線531と接続されている。
【0135】
本実施例では、同じ画素内のTFTでも、スイッチング用TFT501は、第1の電極にコモン電圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0136】
また、スイッチング用TFTよりも大きな電流を流す駆動用TFT502は、第1の電極と第2の電極とを電気的に接続している。第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上させることができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。よって、この構造のTFTを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下させることができる。また、オン電流を大きくすることができるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【0137】
なお、本発明はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTにおいて第1電極と第2電極を接続するようにしても良いし、駆動用TFTにおいて第1電極にコモン電圧を印加するようにしても良い。
【0138】
なお本実施例では、電源線とコモン配線とを同時に形成し、その後に、ソース配線を形成し、さらにその後に、駆動用TFTのドレイン電流を画素電極に供給するための配線とゲート配線とを同時に形成している。ソース配線及び電源線を第3の絶縁膜570の下に形成し、画素電極を第3の絶縁膜570の上に形成しているため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線及び電源線と画素電極を直接接続させることなく重ねることができる。よって、発光素子の発光する面積をより広げることができる。
【0139】
(実施例5)
本実施例では、本発明の発光装置の、実施例1、2、3、4とは異なる画素の構成について説明する。
【0140】
図15に本実施例の発光装置の画素の上面図を示す。図15のA−A’、B−B’、C−C’、D−D’における断面図を図16に示す。なお、図15において画素の構成をわかりやすくするため、画素電極が形成されたの後の工程において作製された、隔壁層、有機発光層、陰極、保護膜は省略して示した。
【0141】
701はスイッチング用TFTであり、本実施例ではnチャネル型TFTを用いている。702は駆動用TFTであり、本実施例ではpチャネル型TFTを用いている。なお、スイッチング用TFTと駆動用TFTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも良い。
【0142】
スイッチング用TFT701は、第1の電極706、707と、第1の電極706、707に接している第1の絶縁膜750と、第1の絶縁膜750に接している半導体膜703と、半導体膜703に接している第2の絶縁膜751と、第2の絶縁膜751に接している第2の電極708、709とを有している。
【0143】
半導体膜703が有するソース領域とドレイン領域704、705は、一方は配線710を介してソース配線711に接続されており、もう一方は配線712を介して第2の配線713に接続されている。
【0144】
第1の電極706、707は、第1の絶縁膜750、半導体膜703、第2の絶縁膜751とを間に挟んで、第2の電極708、709と重なっている。
【0145】
駆動用TFT702は、第1の電極721と、第1の電極721に接している第1の絶縁膜750と、第1の絶縁膜750に接している半導体膜722と、半導体膜722に接している第2の絶縁膜751と、第2の絶縁膜751に接している第2の電極720とを有している。
【0146】
第1の電極721は、コモン配線730と接続されている配線714の一部であり、第2の電極720は第2の配線713の一部である。
【0147】
半導体膜722が有するソース領域とドレイン領域723、724は、一方は電源線726に接続されており、もう一方は配線727を介して画素電極728に接続されている。
【0148】
第1の電極721は、第1の絶縁膜750、半導体膜722、第2の絶縁膜751とを間に挟んで、第2の電極720と重なっている。
【0149】
電源線726は容量を形成するための半導体膜760が有する不純物領域761に接続されている。そして、電源線726と第2の配線713とが、間に第3の絶縁膜770を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。また、第2の配線713と半導体膜760とが、間に第2の絶縁膜751を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。さらに、半導体膜760と第1の配線714とが、間に第1の絶縁膜750を挟んで重なっている部分において、保持容量が形成されている。
【0150】
コモン配線730は一定の電圧(本実施例ではグラウンドの電圧)が印加されている。配線732は隣り合うゲート配線731を、ソース配線711に接触させることなく接続している。ゲート配線731は第2の電極708、709を一部に有している。
【0151】
本実施例では、スイッチング用TFT701及び駆動用TFT702は、第1の電極にコモン電圧を印加している。第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0152】
なお、本発明はこの構成に限定されず、第1電極と第2電極を接続するようにしても良い。
【0153】
また、本実施例の発光装置は、スイッチング用TFTがダブルゲート構造(直列に接続された2つのチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTがシングルゲート構造であっても良いし、トリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。また、駆動用TFTに関しても、シングルゲート構造ではなく、ダブルゲート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)を有していても良い。
【0154】
なお本実施例では、ソース配線とゲート配線を同時に形成し、その後に、駆動用TFTのドレイン電流を画素電極に供給するための配線と電源線とを同時に形成している。配線の厚さが厚くなればなるほど、配線によって生じる段差が大きくなる。段差が大きくなると、後の工程で作製される配線が断線したり、素子の特性が劣化したりする可能性を高めてしまう。よって、先の工程で作成される配線ほど、配線の厚さは薄い方が望ましい。電源線は発光素子に流れる電流を供給するための配線なので、膜厚を厚くして抵抗が低くするのが望ましい。本実施例の発光装置は、ソース配線とゲート配線を形成した後に電源線を形成しているので、電源線の厚さをより厚くすることができ、抵抗を低くすることができる。
【0155】
また、本実施例ではソース配線をゲート配線と同時に第3の絶縁膜770の下に形成し、画素電極を第3の絶縁膜770の上に形成しているため、新たに絶縁膜を設けなくとも、ソース配線と画素電極を直接接続させることなく重ねることができる。よって、発光素子の発光する面積をより広げることができる。
【0156】
(実施例6)
本実施例では、実施例1とは異なる方法で半導体膜を作製する例について説明する。
【0157】
図17(A)において、1100は絶縁表面を有する基板である。図17(A)において、基板1100はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。また、本工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0158】
まず、図17(A)に示すように、基板1100上に、第1の電極1102a、1102bが形成されている。第1の電極1102a、1102bは導電性を有する物質で形成されていれば良い。代表的には、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)から選ばれた一種または複数種からなる合金又は化合物で形成することができる。また何層かの導電性の膜を積層したものを、第1の電極として用いても良い。
【0159】
そして、第1の電極1102a、1102bを覆って、絶縁表面上に第1の絶縁膜1101が形成されている。第1の絶縁膜1101は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(SiOxy)等で形成する。代表的な一例は第1の絶縁膜1101として2層構造から成り、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される第1酸化窒化シリコン膜を50〜100nm、SiH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される第2酸化窒化シリコン膜を100〜150nmの厚さに積層形成する構造が採用される。また、第1の絶縁膜1101の一層として膜厚10nm以下の窒化シリコン膜(SiN膜)、或いは第2酸化窒化シリコン膜(SiNxy膜(X≫Y))を用いることが好ましい。ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、半導体膜と接する第1の絶縁膜を窒化シリコン膜とすることは極めて有効である。また、第1酸化窒化シリコン膜、第2酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜とを順次積層した3層構造を用いてもよい。
【0160】
次いで、第1の絶縁膜上に非晶質構造を有する第1の半導体層1103を形成する。第1の半導体層1103は、シリコンを主成分とする半導体材料を用いる。代表的には、非晶質シリコン膜又は非晶質シリコンゲルマニウム膜などが適用され、プラズマCVD法や減圧CVD法、或いはスパッタ法で10〜100nmの厚さに形成する。後の結晶化で良質な結晶構造を有する半導体層を得るためには、非晶質構造を有する第1の半導体層1103の膜中に含まれる酸素、窒素などの不純物濃度を5×1018/cm3(二次イオン質量分析法(SIMS)にて測定した原子濃度)以下に低減させておくと良い。これらの不純物は後の結晶化を妨害する要因となり、また、結晶化後においても捕獲中心や再結合中心の密度を増加させる要因となる。そのために、高純度の材料ガスを用いることはもとより、反応室内の鏡面処理(電界研磨処理)やオイルフリーの真空排気系を備えた超高真空対応のCVD装置を用いることが望ましい。
【0161】
次いで、非晶質構造を有する第1の半導体層1103を結晶化させる技術としてここでは特開平8-78329号公報記載の技術を用いて結晶化させる。同公報記載の技術は、非晶質シリコン膜(アモルファスシリコン膜とも呼ばれる)に対して結晶化を助長する金属元素を選択的に添加し、加熱処理を行うことで添加領域を起点として広がる結晶構造を有する半導体層を形成するものである。まず、非晶質構造を有する第1の半導体層1103の表面に、結晶化を促進する触媒作用のある金属元素(ここでは、ニッケル)を重量換算で1〜100ppm含む酢酸ニッケル塩溶液をスピナーで塗布してニッケル含有層1104を形成する(図17(B))。塗布によるニッケル含有層1104の形成方法以外の他の手段として、スパッタ法、蒸着法、またはプラズマ処理により極薄い膜を形成する手段を用いてもよい。また、ここでは、全面に塗布する例を示したが、マスクを形成して選択的にニッケル含有層を形成してもよい。
【0162】
次いで、加熱処理を行い、結晶化を行う。この場合、結晶化は半導体の結晶化を助長する金属元素が接した半導体層の部分でシリサイドが形成され、それを核として結晶化が進行する。こうして、図17(C)に示す結晶構造を有する第1の半導体層1105が形成される。なお、結晶化後での第1の半導体層1105に含まれる酸素濃度は、5×1018/cm3以下とすることが望ましい。ここでは、脱水素化のための熱処理(450℃、1時間)の後、結晶化のための熱処理(550℃〜650℃で4〜24時間)を行う。また、強光の照射により結晶化を行う場合は、赤外光、可視光、または紫外光のいずれか一またはそれらの組み合わせを用いることが可能であるが、代表的には、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、または高圧水銀ランプから射出された光を用いる。ランプ光源は、1〜60秒、好ましくは30〜60秒点灯させ、それを1回〜10回繰り返し、半導体層が瞬間的に600〜1000℃程度にまで加熱すればよい。なお、必要であれば、強光を照射する前に非晶質構造を有する第1の半導体層1105に含有する水素を放出させる熱処理を行ってもよい。また、熱処理と強光の照射とを同時に行って結晶化を行ってもよい。生産性を考慮すると、結晶化は強光の照射により結晶化を行うことが望ましい。
【0163】
このようにして得られる第1の半導体層1105には、金属元素(ここではニッケル)が残存している。それは膜中において一様に分布していないにしろ、平均的な濃度とすれば、1×1019/cm3を越える濃度で残存している。勿論、このような状態でもTFTをはじめ各種半導体素子を形成することが可能であるが、以降に示す方法で当該元素を除去する。
【0164】
次いで、結晶化率(膜の全体積における結晶成分の割合)を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するために、結晶構造を有する第1の半導体層1105に対してレーザー光(第1のレーザー光)を大気または酸素雰囲気で照射する。レーザー光(第1のレーザー光)を照射した場合、表面に凹凸が形成されるとともに薄い酸化膜1106が形成される。(図17(D))このレーザー光(第1のレーザー光)には波長400nm以下のエキシマレーザー光や、YAGレーザーの第2高調波、第3高調波を用いる。また、エキシマレーザー光に代えて紫外光ランプから発する光を用いてもよい。
【0165】
さらに、オゾン含有水溶液(代表的にはオゾン水)で酸化膜(ケミカルオキサイドと呼ばれる)を形成して合計1〜10nmの酸化膜からなるバリア層1107を形成し、このバリア層1107上に希ガス元素を含む第2の半導体層1108を形成する(図17(E))。なお、ここでは、結晶構造を有する第1の半導体層1105に対してレーザー光を照射した場合に形成される酸化膜1106もバリア層の一部と見なしている。このバリア層1107は、後の工程で第2の半導体層1108のみを選択的に除去する際にエッチングストッパーとして機能する。また、オゾン含有水溶液に代えて、硫酸、塩酸、硝酸などと過酸化水素水を混合させた水溶液で処理しても同様にケミカルオキサイドを形成することができる。また、他のバリア層1107の形成方法としては、酸素雰囲気下の紫外線の照射でオゾンを発生させて前記結晶構造を有する半導体層の表面を酸化して形成してもよい。また、他のバリア層1107の形成方法としては、プラズマCVD法やスパッタ法や蒸着法などで1〜10nm程度の酸化膜を堆積してバリア層としても良い。また、他のバリア層1107の形成方法としては、クリーンオーブンを用い、200〜350℃程度に加熱して薄い酸化膜を形成しても良い。なお、バリア層1107は、上記方法のいずれか一の方法、またはそれらの方法を組み合わせて形成されたものであれば特に限定されないが、後のゲッタリングで第1の半導体層中のニッケルが第2の半導体層に移動可能な膜質または膜厚とすることが必要である。
【0166】
ここでは、希ガス元素を含む第2の半導体層1108をスパッタ法にて形成し、ゲッタリングサイトを形成する。(図17(E))なお、第1の半導体層には希ガス元素が添加されないようにスパッタ条件を適宜調節することが望ましい。希ガス元素としてはヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いる。中でも安価なガスであるアルゴン(Ar)が好ましい。ここでは希ガス元素を含む雰囲気でシリコンからなるターゲットを用い、第2の半導体層を形成する。膜中に不活性気体である希ガス元素イオンを含有させる意味は二つある。一つはダングリングボンドを形成し半導体層に歪みを与えることであり、他の一つは半導体層の格子間に歪みを与えることである。半導体層の格子間に歪みを与えるにはアルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などシリコンより原子半径の大きな元素を用いた時に顕著に得られる。また、膜中に希ガス元素を含有させることにより、格子歪だけでなく、不対結合手も形成させてゲッタリング作用に寄与する。
【0167】
また、一導電型の不純物元素であるリンを含むターゲットを用いて第2の半導体層を形成した場合、希ガス元素によるゲッタリングに加え、リンのクーロン力を利用してゲッタリングを行うことができる。
【0168】
また、ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、第2の半導体層1108に含まれる酸素濃度は、第1の半導体層に含まれる酸素濃度より高い濃度、例えば5×1018/cm3以上とすることが望ましい。
【0169】
次いで、加熱処理を行い、第1の半導体層中における金属元素(ニッケル)の濃度を低減、あるいは除去するゲッタリングを行う。(図17(F))ゲッタリングを行う加熱処理としては、強光を照射する処理または熱処理を行えばよい。このゲッタリングにより、図17(F)中の矢印の方向(即ち、基板側から第2の半導体層表面に向かう方向)に金属元素が移動し、バリア層1107で覆われた第1の半導体層1105に含まれる金属元素の除去、または金属元素の濃度の低減が行われる。金属元素がゲッタリングの際に移動する距離は、少なくとも第1の半導体層の厚さ程度の距離であればよく、比較的短時間でゲッタリングを完遂することができる。ここでは、ニッケルが第1の半導体層1105に偏析しないよう全て第2の半導体層1108に移動させ、第1の半導体層1105に含まれるニッケルがほとんど存在しない、即ち膜中のニッケル濃度が1×1018/cm3以下、望ましくは1×1017/cm3以下になるように十分ゲッタリングする。
【0170】
また、このゲッタリングの加熱処理の条件によっては、ゲッタリングと同時に第1の半導体層の結晶化率を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修する、即ち結晶性の改善を行うことができる。
【0171】
本明細書において、ゲッタリングとは、被ゲッタリング領域(ここでは第1の半導体層)にある金属元素が熱エネルギーにより放出され、拡散によりゲッタリングサイトに移動することを指している。従って、ゲッタリングは処理温度に依存し、より高温であるほど短時間でゲッタリングが進むことになる。
【0172】
また、このゲッタリングの加熱処理として強光を照射する処理を用いる場合は、加熱用のランプ光源を1〜60秒、好ましくは30〜60秒点灯させ、それを1〜10回、好ましくは2〜6回繰り返す。ランプ光源の発光強度は任意なものとするが、瞬間的には600〜1000℃、好ましくは700〜750℃程度に半導体層が加熱されるようにする。
【0173】
また、熱処理で行う場合は、窒素雰囲気中で450〜800℃、1〜24時間、例えば550℃にて14時間の熱処理を行えばよい。また、熱処理に加えて強光を照射してもよい。
【0174】
次いで、バリア層1107をエッチングストッパーとして、1106で示した第2の半導体層のみを選択的に除去した後、酸化膜からなるバリア層1107を除去する。第2の半導体層のみを選択的にエッチングする方法としては、ClF3によるプラズマを用いないドライエッチング、或いはヒドラジンや、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド(化学式 (CH34NOH)を含む水溶液などアルカリ溶液によるウエットエッチングで行うことができる。また、第2の半導体層を除去した後、バリア層の表面をTXRFでニッケル濃度を測定したところ、ニッケルが高濃度で検出されるため、バリア層は除去することが望ましく、フッ酸を含むエッチャントにより除去すれば良い。
【0175】
次いで、結晶構造を有する第1の半導体層に対してレーザー光(第2のレーザー光)を窒素雰囲気または真空で照射する。レーザー光(第2のレーザー光)を照射した場合、第1のレーザー光の照射により形成された凹凸の高低差(P―V値:Peak to Valley、高さの最大値と最小値の差分)が低減、即ち、平坦化される。(図17(G))ここで、凹凸のP―V値は、AFM(原子間力顕微鏡)により観察すればよい。具体的には、第1のレーザー光の照射により形成された凹凸のP―V値が10nm〜30nm程度であった表面は、第2のレーザー光の照射により表面における凸凹のP―V値を5nm以下とすることができ、条件によっては1.5nm以下にすることができる。このレーザー光(第2のレーザー光)には波長400nm以下のエキシマレーザー光や、YAGレーザーの第2高調波、第3高調波を用いる。また、エキシマレーザー光に代えて紫外光ランプから発する光を用いてもよい。
【0176】
第2のレーザー光のエネルギー密度は、第1のレーザー光のエネルギー密度より大きくし、好ましくは30〜60mJ/cm2大きくする。ただし、第2のレーザー光のエネルギー密度が第1のレーザー光のエネルギー密度よりも90mJ/cm2以上大きいエネルギー密度だと、表面の粗さが増大し、さらに結晶性の低下、或いは微結晶化してしまい、特性が悪化する傾向が見られる。
【0177】
なお、第2のレーザー光の照射は、第1のレーザー光のエネルギー密度よりも高いが、照射前後で結晶性はほとんど変化しない。また、粒径などの結晶状態もほとんど変化しない。即ち、この第2のレーザー光の照射では平坦化のみが行われていると思われる。
【0178】
結晶構造を有する半導体層が第2のレーザー光の照射により平坦化されたメリットは非常に大きい。例えば、平坦性が向上したことによって、後に形成されるゲート絶縁膜として用いる第2の絶縁膜を薄くすることが可能となり、TFTの移動度を向上させることができる。また、平坦性が向上したことによって、TFTを作製した場合、オフ電流を低減することができる。
【0179】
また、第2のレーザー光を照射することによって、ゲッタリングサイトを形成する際に第1の半導体層にも添加されてしまった場合、結晶構造を有する半導体層中の希ガス元素を除去または低減する効果も得られる。
【0180】
次いで、平坦化された第1の半導体層1109を公知のパターニング技術を用いて所望の形状の半導体膜を形成する。
【0181】
本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0182】
(実施例7)
本実施例では、触媒元素を用いた熱結晶化法により半導体膜を形成する例を示す。
【0183】
触媒元素を用いる場合、特開平7−130652号公報、特開平8−78329号公報で開示された技術を用いることが望ましい。
【0184】
ここで、特開平7−130652号公報に開示されている技術を本発明に適用する場合の例を図18に示す。まず基板1251上に第1の電極1252を形成する。そして、第1の電極1252を覆うように、基板1251上に第1の絶縁膜1253を形成し、その上に非晶質シリコン膜1254を形成した。さらに、重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩溶液を塗布してニッケル含有層1255を形成した。(図18(A))
【0185】
次に、500℃、1時間の脱水素工程の後、500〜650℃で4〜12時間、例えば550℃、8時間の熱処理を行い、結晶質シリコン膜1256を形成した。こうして得られた結晶質シリコン膜1256は非常に優れた結晶質を有した。(図18(B))
【0186】
また、特開平8−78329号公報で開示された技術は、触媒元素を選択的に添加することによって、非晶質半導体膜の選択的な結晶化を可能としたものである。同技術を本発明に適用した場合について、図19で説明する。
【0187】
まず、ガラス基板1301上に第1の電極1302を形成する。そして第1の電極1302を覆うように、基板1301上に第1の絶縁膜1303を設け、その上に非晶質シリコン膜1304を形成した。そして、非晶質シリコン膜1304の上に酸化シリコン膜1305を連続的に形成した。この時、酸化シリコン膜1305の厚さは150nmとした。
【0188】
次に酸化シリコン膜1305をパターニングして、選択的にコンタクトホール1306を形成し、その後、重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩溶液を塗布した。これにより、ニッケル含有層1307が形成され、ニッケル含有層1307はコンタクトホール1306の底部のみで非晶質シリコン膜1304と接触した(図19(A))。
【0189】
次に、500〜650℃で4〜24時間、例えば570℃、14時間の熱処理を行い、結晶質シリコン膜1308を形成した。この結晶化の過程では、ニッケルが接した非晶質シリコン膜の部分が最初に結晶化し、そこから横方向へと結晶化が進行する。こうして形成された結晶質シリコン膜1308は棒状または針状の結晶が集合して成り、その各々の結晶は巨視的に見ればある特定の方向性をもって成長しているため、結晶性が揃っているという利点がある(図19(B))。
【0190】
尚、上記2つの技術において使用可能な触媒元素は、ニッケル(Ni)の以外にも、ゲルマニウム(Ge)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、といった元素を用いても良い。
【0191】
以上のような技術を用いて結晶質半導体膜(結晶質シリコン膜や結晶質シリコンゲルマニウム膜などを含む)を形成し、パターニングを行えば、結晶質TFTの半導体層を形成することができる。本実施例の技術を用いて、結晶質半導体膜から作製されたTFTは、優れた特性が得られるが、そのため高い信頼性を要求されてあいた。しかしながら、本発明のTFT構造を採用することで、本実施例の技術を最大限に生かしたTFTを作製することが可能となった。
【0192】
次に、非晶質半導体膜を初期膜として前記触媒元素を用いて結晶質半導体膜を形成した後で、その触媒元素を結晶質半導体膜から除去する工程を行った例について、図20を用いて説明する。本実施例ではその方法として、特開平10−135468号公報または特開平10−135469号公報に記載された技術を用いた。
【0193】
同公報に記載された技術は、非晶質半導体膜の結晶化に用いた触媒元素を結晶化後にリンのゲッタリング作用を用いて除去する技術である。同技術を用いることで、結晶質半導体膜中の触媒元素の濃度を1×1017atms/cm3以下、好ましくは1×1016atms/cm3にまで低減することができる。
【0194】
ここではコーニング社の1737基板に代表される無アルカリガラス基板を用いた。図20(A)では、基板1401上に第1の電極1402を形成する。そして第1の電極1402を覆うように、基板1401上に第1の絶縁膜1403を設け、その上に結晶質シリコン膜1404を形成した。
【0195】
そして、結晶質シリコン膜1404の表面にマスク用の酸化シリコン膜1405が150nmの厚さに形成され、パターニングによりコンタクトホールが設けられ、結晶質シリコン膜を一部露出させた領域を設けてある。そして、リンを添加する工程を実施して、結晶質シリコン膜にリンが添加された領域1406が設けられた。
【0196】
この状態で、窒素雰囲気中で550〜800℃、5〜24時間、例えば600℃、12時間の熱処理を行うと、結晶質シリコン膜にリンが添加された領域1406がゲッタリングサイトとして働き、結晶質シリコン膜1404に残存していた触媒元素はリンが添加されたゲッタリング領域1406に偏析させることができた(図20(B))。
【0197】
そして、マスク用の酸化シリコン膜1405と、リンが添加された領域1406とをエッチングして除去することにより、結晶化の工程で使用した触媒元素の濃度を1×1017atms/cm3以下にまで低減された結晶質シリコン膜を得ることができた。この結晶質シリコン膜はそのまま本発明のTFTの半導体層として使用することができた。
【0198】
本実施例は、実施例1〜5と組み合わせて実施することが可能である。
【0199】
(実施例8)
本実施例では、本発明の半導体装置の構成について説明する。
【0200】
図21に本発明の発光装置のブロック図を示す。図21ではデジタルのビデオ信号を用いて画像を表示する発光装置の駆動回路を例に説明する。図21に示した発光装置は、データ線駆動回路800、走査線駆動回路801、画素部802を有している。
【0201】
画素部802には、複数のソース配線と、複数のゲート配線と、複数の電源線が形成されており、ソース配線とゲート配線と電源線とで囲まれた領域が画素に相当する。なお、図21では複数の画素のうち、1つのソース配線807と、1つのゲート配線809と、1つの電源線808を有する画素のみを代表的に示した。各画素はスイッチング素子となるスイッチング用TFT803と、駆動用TFT804と、保持容量805と、発光素子806を有している。
【0202】
スイッチング用TFT803のゲート電極はゲート配線809に接続されている。そしてスイッチング用TFT803のソース領域とドレイン領域は、一方はソース配線807に、もう一方は駆動用TFT804のゲート電極に接続されている。
【0203】
駆動用TFT804のソース領域とドレイン領域は、一方は電源線808に、もう一方は発光素子806に接続されている。そして、駆動用TFT804のゲート電極と電源線808とで保持容量805が形成されている。なお保持容量805は必ずしも形成する必要はない。
【0204】
データ線駆動回路800は、シフトレジスタ810、第1ラッチ811、第2ラッチ812を有している。シフトレジスタ810にはデータ線駆動回路用のクロック信号(S−CLK)とスタートパルス信号(S−SP)が与えられている。第1ラッチ811にはラッチのタイミングを決定するラッチ信号(Latchsignals)とビデオ信号(Video signals)が与えられている。
【0205】
シフトレジスタ810にクロック信号(S−CLK)とスタートパルス信号(S−SP)が入力されると、ビデオ信号のサンプリングのタイミングを決定するサンプリング信号が生成され、第1ラッチ811に入力される。
【0206】
なお、シフトレジスタ810からのサンプリング信号を、バッファ等によって緩衝増幅してから、第1ラッチ811に入力するようにしても良い。サンプリング信号が入力される配線には、多くの回路あるいは回路素子が接続されているために負荷容量(寄生容量)が大きい。この負荷容量が大きいために生ずるタイミング信号の立ち上がりまたは立ち下がりの”鈍り”を防ぐために、このバッファは有効である。
【0207】
第1ラッチ811は複数のステージのラッチを有している。第1ラッチ811では、入力されたサンプリング信号に同期して、入力されたビデオ信号をサンプリングし、各ステージのラッチに順に記憶していく。
【0208】
第1ラッチ811の全てのステージのラッチにビデオ信号の書き込みが一通り終了するまでの時間を、ライン期間と呼ぶ。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期間に含むことがある。
【0209】
1ライン期間が終了すると、第2ラッチ812にラッチ信号が入力される。この瞬間、第1ラッチ811に書き込まれ保持されているビデオ信号は、第2ラッチ812に一斉に送出され、第2ラッチ812の全ステージのラッチに書き込まれ、保持される。
【0210】
ビデオ信号を第2ラッチ812に送出し終えた第1ラッチ811には、シフトレジスタ810からのサンプリング信号に基づき、ビデオ信号の書き込みが順次行われる。
【0211】
この2順目の1ライン期間中には、第2ラッチ812に書き込まれ、保持されているビデオ信号がソースソース配線に入力される。
【0212】
一方、走査線駆動回路は、シフトレジスタ821と、バッファ822を有している。シフトレジスタ821には走査線駆動回路用のクロック信号(G−CLK)とスタートパルス信号(G−SP)が与えられている。
【0213】
シフトレジスタ821にクロック信号(G−CLK)とスタートパルス信号(G−SP)が入力されると、ゲート配線の選択のタイミングを決定する選択信号が生成され、バッファ822に入力される。バッファ822に入力された選択信号は、緩衝増幅されてゲート配線809に入力される。
【0214】
ゲート配線809が選択されると、選択されたゲート配線809にゲート電極が接続されたスイッチング用TFT803がオンになる。そして、ソース配線に入力されたビデオ信号が、オンになっているスイッチング用TFT803を介して、駆動用TFT804のゲート電極に入力される。
【0215】
駆動用TFT804は、ゲート電極に入力されたビデオ信号の有する1または0の情報に基づいて、そのスイッチングが制御される。駆動用TFT804がオンのときに、電源線の電位が発光素子806の画素電極に与えられ、発光素子806が発光する。駆動用TFT804がオフのとき、電源線の電位が発光素子806の画素電極に与えらず、発光素子806は発光しない。
【0216】
図21に示した発光装置の、データ線駆動回路800と、走査線駆動回路801が有する回路において、TFTの第1の電極と第2の電極とを電気的に接続する。第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上させることができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。よって、駆動電圧を低下させることができる。また、オン電流を大きくすることができるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【0217】
また、画素部802において、スイッチング素子として用いられているスイッチング用TFT803の、第1の電極と第2の電極のいずれか一方にコモン電圧を印加する。これにより、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0218】
そして、発光素子806に電流を供給するための駆動用TFT804は、第1の電極と第2の電極を電気的に接続している。これにより、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。なお、駆動用TFTはこの構成に限定されず、第1の電極と第2の電極を電気的に接続せずに、第1の電極と第2の電極のいずれか一方にコモン電圧を印加するようにしても良い。また電極を1つしか有さない、一般的な構成の薄膜トランジスタを有していても良い。
【0219】
本実施例は、実施例1〜実施例7と組み合わせて実施することが可能である。
【0220】
(実施例9)
本実施例では、本発明を用いた発光装置の外観図について説明する。
【0221】
図22(A)は発光装置の上面図であり、図22(B)は、図22(A)のA−A’における断面図、図22(C)は図22(A)のB−B’における断面図である。
【0222】
基板4001上に設けられた画素部4002と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2の走査線駆動回路4004a、bとを囲むようにして、シール材4009が設けられている。また画素部4002と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2の走査線駆動回路4004a、bとの上にシーリング材4008が設けられている。よって画素部4002と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2の走査線駆動回路4004a、bとは、基板4001とシール材4009とシーリング材4008とによって、充填材4210で密封されている。
【0223】
また基板4001上に設けられた画素部4002と、データ線駆動回路4003と、第1及び第2の走査線駆動回路4004a、bとは、複数のTFTを有している。図22(B)では代表的に、下地膜4010上に形成された、データ線駆動回路4003に含まれるCMOS4201及び画素部4002に含まれる駆動用TFT(発光素子への電流を制御するTFT)4202を図示した。
【0224】
本実施例では、CMOS4201には、本発明の、電気的に接続された第1の電極と第2の電極を有するpチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTが用いられ、駆動用TFT4202には、本発明の、電気的に接続された第1の電極と第2の電極を有するpチャネル型TFTが用いられる。また、画素部4002には駆動用TFT4202のゲートに接続された保持容量(図示せず)が設けられる。
【0225】
CMOS4201及び駆動用TFT4202上には第3の絶縁膜4301が形成され、その上に駆動用TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極(陽極)4203が形成される。画素電極4203としては仕事関数の大きい透明導電膜が用いられる。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。
【0226】
そして、画素電極4203の上には第4の絶縁膜4302が形成され、第4の絶縁膜4302は画素電極4203の上に開口部が形成されている。この開口部において、画素電極4203の上には有機発光層4204が形成される。有機発光層4204は公知の有機発光材料または無機有機発光材料を用いることができる。また、有機発光材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
【0227】
有機発光層4204の形成方法は公知の蒸着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、有機発光層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
【0228】
有機発光層4204の上には遮光性を有する導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)からなる陰極4205が形成される。また、陰極4205と有機発光層4204の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、有機発光層4204を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極4205を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。そして陰極4205は所定の電圧が与えられている。
【0229】
以上のようにして、画素電極(陽極)4203、有機発光層4204及び陰極4205からなる発光素子4303が形成される。そして発光素子4303を覆うように、絶縁膜4302上に保護膜4209が形成されている。保護膜4209は、発光素子4303に酸素や水分等が入り込むのを防ぐのに効果的である。
【0230】
4005aは電源線に接続された引き回し配線であり、駆動用TFT4202のソース領域に電気的に接続されている。引き回し配線4005aはシール材4009と基板4001との間を通り、異方導電性フィルム4300を介してFPC4006が有するFPC用配線4301に電気的に接続される。
【0231】
シーリング材4008としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0232】
但し、発光素子からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
【0233】
また、充填材4210としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。本実施例では充填材として窒素を用いた。
【0234】
また充填材4210を吸湿性物質(好ましくは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しうる物質にさらしておくために、シーリング材4008の基板4001側の面に凹部4007を設けて吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質4207を配置する。そして、吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質4207が飛び散らないように、凹部カバー材4208によって吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質4207は凹部4007に保持されている。なお凹部カバー材4208は目の細かいメッシュ状になっており、空気や水分は通し、吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質4207は通さない構成になっている。吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質4207を設けることで、発光素子4303の劣化を抑制できる。
【0235】
図22(C)に示すように、画素電極4203が形成されると同時に、引き回し配線4005a上に接するように導電性膜4203aが形成される。
【0236】
また、異方導電性フィルム4300は導電性フィラー4300aを有している。基板4001とFPC4006とを熱圧着することで、基板4001上の導電性膜4203aとFPC4006上のFPC用配線4301とが、導電性フィラー4300aによって電気的に接続される。
【0237】
本実施例は、実施例1〜8と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0238】
(実施例10)
本発明の発光装置は、様々な電子機器に用いることができる。
【0239】
本発明を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD:Digital Versatile Disc)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それら電子機器の具体例を図23に示す。
【0240】
図23(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明は表示部2003及びその他回路に用いることができる。表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0241】
図23(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明は表示部2102及びその他回路に用いることができる。
【0242】
図23(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明は表示部2203及びその他回路に用いることができる。
【0243】
図23(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明は表示部2302及びその他回路に用いることができる。
【0244】
図23(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明表示部A、B2403、2404及びその他回路に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0245】
図23(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明は表示部2502及びその他回路に用いることができる。
【0246】
図23(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。本発明は表示部2602及びその他回路に用いることができる。
【0247】
ここで図23(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明は表示部2703及びその他回路に用いることができる。
【0248】
なお、将来的に有機発光材料の発光輝度が高くなれば、発光装置から発せられる画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0249】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また、本実施例は、実施例1〜9と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0250】
(実施例11)
本実施例では、本発明のTFTにおいて、第1の電極と第2の電極とを電気的に接続した場合の、TFTの特性について説明する。
【0251】
図24(A)に、本発明の第1の電極と第2の電極とを電気的に接続したTFTの断面図を示す。また比較のため、電極を1つだけ有するTFTの断面図を図24(B)に示す。また、図24(A)、図24(B)に示したTFTにおける、シミュレーションによって求めたゲート電圧とドレイン電流の関係を図25に示す。
【0252】
図24(A)に示したTFTは、第1の電極2801と、第1の電極2801に接する第1の絶縁膜2802と、第1の絶縁膜2802に接する半導体膜2808と、半導体膜2808に接する第2の絶縁膜2806と、第2の絶縁膜に接する第2の電極2807を有している。半導体膜2808は、チャネル形成領域2803と、チャネル形成領域2803に接する第1の不純物領域2804と、第1の不純物領域2804に接する第2の不純物領域2805を有している。
【0253】
第1の電極2801と第2の電極2807は、チャネル形成領域2803を間に挟んで重なり合っている。そして、第1の電極2801と第2の電極2807には同じ電圧が印加されている。
【0254】
第1の絶縁膜2802及び第2の絶縁膜2806は酸化珪素で形成されている。また第1の電極、第2の電極はAlで形成されている。チャネル長は7μm、チャネル幅は4μm、第1のゲート電極とチャネル形成領域が重なっている部分における第1の絶縁膜の厚さは110μm、第2のゲート電極とチャネル形成領域が重なっている部分における第2の絶縁膜の厚さは110μmである。またチャネル形成領域の厚さは50nmであり、チャネル長方向における第1の不純物領域の長さは1.5μmである。
【0255】
そして、チャネル形成領域2803には1×1017/cm3のp型を付与する不純物がドープされており、第1の不純物領域には3×1017/cm3のn型を付与する不純物がドープされており、第2の不純物領域には5×1019/cm3のn型を付与する不純物がドープされている。
【0256】
図24(B)に示したTFTは、第1の絶縁膜2902と、第1の絶縁膜2902に接する第2の絶縁膜2906と、第2の絶縁膜に接する第2の電極2907を有している。半導体膜2908は、チャネル形成領域2903と、チャネル形成領域2903に接する第1の不純物領域2904と、第1の不純物領域2904に接する第2の不純物領域2905を有している。
【0257】
第2の電極2907は、チャネル形成領域2903と重なっている。
【0258】
第1の絶縁膜2902及び第2の絶縁膜2906は酸化珪素で形成されている。また第2の電極はAlで形成されている。チャネル長は7μm、チャネル幅は4μm、第2のゲート電極とチャネル形成領域が重なっている部分における第2の絶縁膜の厚さは110μmである。またチャネル形成領域の厚さは50nmであり、チャネル長方向における第1の不純物領域の長さは1.5μmである。
【0259】
そして、チャネル形成領域2903には1×1017/cm3のp型を付与する不純物がドープされており、第1の不純物領域には3×1017/cm3のn型を付与する不純物がドープされており、第2の不純物領域には5×1019/cm3のn型を付与する不純物がドープされている。
【0260】
図25は、横軸がゲート電圧を意味しており、縦軸がドレイン電流を意味している。図24(A)のTFTのゲート電圧に対するドレイン電流の値を実線で示し、図24(B)のTFTのゲート電圧に対するドレイン電流の値を破線で示した。
【0261】
図25から、図24(A)においてTFTの移動度139cm2/V・s、S値0.118V/decが得られた。また、図24(B)においてTFTの移動度86.3cm2/V・s、S値0.160V/decが得られた。このことから、第1の電極と第2の電極を設け、第2つの電極を電気的に接続した場合、電極を1つしか設けない場合に比べて移動度が高くなり、S値が小さくなる。
【0262】
(実施例12)
本実施例では、本発明の半導体装置が有する薄膜トランジスタの一実施例について、図26を用いて説明する。
【0263】
図26に本実施例の薄膜トランジスタの断面図を示す。図26に示した薄膜トランジスタは、第1の電極3001と、第1の電極3001に接する第1の絶縁膜3002と、第1の絶縁膜3002に接する半導体膜3008と、半導体膜3008に接する第2の絶縁膜3006と、第2の絶縁膜に接する第2の電極3007を有している。半導体膜3008は、チャネル形成領域3003と、チャネル形成領域3003に接する第1の不純物領域3004と、第1の不純物領域3004に接する第2の不純物領域3005を有している。
【0264】
第1の不純物領域3004に添加されている一導電型の不純物の濃度は、第2の不純物領域3005に添加されている一導電型の不純物の濃度よりも低い。
【0265】
第1の電極3001と第2の電極3007は、チャネル形成領域3003を間に挟んで重なり合っている。そして、第1の電極3001と第2の電極3007には同じ電圧が印加されている。
【0266】
本実施例の薄膜トランジスタは、第1の電極3001のテーパーになっている部分が、第1の不純物領域3004と重なっている。そして第1の電極3001は、チャネル形成領域3003と重なっている部分においてほぼ平坦になっている。上記構成により、第1の電極とチャネル形成領域とが、ほぼ一定の間隔をもって重なり合うことになる。この状態において、第1の電極とチャネル形成領域とが重なっている部分における第1の絶縁膜の膜厚と、第2の電極とチャネル形成領域とが重なっている部分における第2の絶縁膜の膜厚とをほぼ同じにすると、S値をより小さくすることができる。
【0267】
本実施例は、実施例1〜11と組み合わせて実施することが可能である。
【0268】
(実施例13)
本実施例では、本発明の発光装置の駆動回路について説明する。本発明では一般的なシフトレジスタの代わりに図27に示すようなpチャネル型TFTを用いたデコーダを用いる。なお、図27は走査線駆動回路の例である。
【0269】
図27において、900が走査線駆動回路のデコーダ、901が走査線駆動回路のバッファ部である。なお、バッファ部とは複数のバッファ(緩衝増幅器)が集積化された部分を指す。
【0270】
まず走査線駆動回路のデコーダ900について説明する。まず902はデコーダ900の入力信号線(以下、選択線という)であり、ここではA1、A1バー(A1の極性が反転した信号)、A2、A2バー(A2の極性が反転した信号)、…An、Anバー(Anの極性が反転した信号)を示している。即ち、2n本の選択線が並んでいると考えれば良い。
【0271】
選択線の本数は走査線駆動回路から出力されるゲート配線がいくつあるかによってその数が決まる。例えばVGA表示の画素部をもつ場合はゲート配線が480本となるため、9bit分(n=9に相当する)で合計18本の選択線が必要となる。選択線902は図28のタイミングチャートに示す信号を伝送する。図28に示すように、A1の周波数を1とすると、A2の周波数は2-1倍、A3の周波数は2-2倍、Anの周波数は2-(n-1)倍となる。
【0272】
また、903aは第1段のNAND回路(NANDセルともいう)、903bは第2段のNAND回路、903cは第n段のNANDである。NAND回路はゲート配線の本数分が必要であり、ここではn個が必要となる。即ち、本発明ではデコーダ900が複数のNAND回路からなる。
【0273】
また、NAND回路903a〜903cは、pチャネル型TFT904〜909が組み合わされてNAND回路を形成している。なお、実際には2n個のTFTがNAND回路903に用いられている。また、pチャネル型TFT904〜909の各々のゲートは選択線902(A1、A1バー、A2、A2バー…An、Anバー)のいずれかに接続されている。
【0274】
このとき、NAND回路903aにおいて、A1、A2…An(これらを正の選択線と呼ぶ)のいずれかに接続されたゲートを有するpチャネル型TFT904〜906は、互いに並列に接続されており、共通のソースとして正電源線(VDH)910に接続され、共通のドレインとして出力線911に接続されている。また、A1バー、A2バー…Anバー(これらを負の選択線と呼ぶ)のいずれかに接続されたゲートを有するpチャネル型TFT907〜909は、互いに直列に接続されており、回路端に位置するpチャネル型TFT909のソースが負電源線(VDL)912に接続され、もう一方の回路端に位置するpチャネル型TFT907のドレインが出力線911に接続されている。
【0275】
以上のように、本発明においてNAND回路は直列に接続されたn個の一導電型TFT(ここではpチャネル型TFT)および並列に接続されたn個の一導電型TFT(ここではpチャネル型TFT)を含む。但し、n個のNAND回路903a〜903cにおいて、pチャネル型TFTと選択線との組み合わせはすべて異なる。即ち、出力線911は必ず1本しか選択されないようになっており、選択線902には出力線911が端から順番に選択されていくような信号が入力される。
【0276】
次に、バッファ901はNAND回路903a〜903cの各々に対応して複数のバッファ913a〜913cにより形成されている。但しバッファ913a〜913cはいずれも同一構造で良い。
【0277】
また、バッファ913a〜913cは一導電型TFTとしてpチャネル型TFT914〜916を用いて形成される。デコーダ900からの出力線911はpチャネル型TFT914(第1の一導電型TFT)のゲートと接続される。pチャネル型TFT914は接地電源線(GND)917をソースとし、ゲート配線918をドレインとする。また、pチャネル型TFT915(第2の一導電型TFT)は接地電源線917をゲートとし、正電源線(VDH)919をソースとし、ゲート配線918をドレインとして常時オン状態となっている。
【0278】
即ち、バッファ913a〜913cは第1の一導電型TFT(pチャネル型TFT914)および第1の一導電型TFTに直列に接続され、且つ、第1の一導電型TFTのドレインをゲートとする第2の一導電型TFT(pチャネル型TFT915)を含む。
【0279】
また、pチャネル型TFT916(第3の一導電型TFT)はリセット信号線(Reset)をゲートとし、正電源線919をソースとし、ゲート配線918をドレインとする。なお、接地電源線917は負電源線(但し画素のスイッチング素子として用いるpチャネル型TFTがオン状態になるような電圧を与える電源線)としても構わない。
【0280】
このとき、pチャネル型TFT915のチャネル幅(W1とする)とpチャネル型TFT914のチャネル幅(W2とする)との間にはW1<W2の関係がある。なお、チャネル幅とはチャネル長に垂直な方向におけるチャネル形成領域の長さである。
【0281】
バッファ913aの動作は次の通りである。まず出力線911に正電圧が加えられているとき、pチャネル型TFT914はオフ状態(チャネルが形成されていない状態)となる。一方でpチャネル型TFT915は常にオン状態(チャネルが形成されている状態)であるため、ゲート配線918には正電源線919の電圧が加えられる。
【0282】
ところが、出力線911に負電圧が加えられた場合、pチャネル型TFT914がオン状態となる。このとき、pチャネル型TFT914のチャネル幅がpチャネル型TFT915のチャネル幅よりも大きいため、ゲート配線918の電位はpチャネル型TFT914側の出力に引っ張られ、結果的に接地電源線917の電圧がゲート配線918に加えられる。
【0283】
従って、ゲート配線918は、出力線911に負電圧が加えられるときは負電圧(画素のスイッチング素子として用いるpチャネル型TFTがオン状態になるような電圧)を出力し、出力線911に正電圧が加えられているときは常に正電圧(画素のスイッチング素子として用いるpチャネル型TFTがオフ状態になるような電圧)を出力する。
【0284】
なお、pチャネル型TFT916は負電圧が加えられたゲート配線918を強制的に正電圧に引き上げるリセットスイッチとして用いられる。即ち、ゲート配線918の選択期間が終了したら。リセット信号を入力してゲート配線918に正電圧を加える。但しpチャネル型TFT916は省略することもできる。
【0285】
以上のような動作の走査線駆動回路によりゲート配線が順番に選択されることになる。
【0286】
次に、データ線駆動回路の構成を図29に示す。図29に示すデータ線駆動回路はデコーダ3301、ラッチ3302およびバッファ3303を含む。なお、デコーダ3301およびバッファ3303の構成は走査線駆動回路と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0287】
図29に示すデータ線駆動回路の場合、ラッチ3302は第1段目のラッチ3304および第2段目のラッチ3305からなる。また、第1段目のラッチ3304および第2段目のラッチ3305は、各々m個のpチャネル型TFT3306a〜3306cで形成される複数の単位ユニット3307aを有する。デコーダ3301からの出力線3308は単位ユニット3307aを形成するm個のpチャネル型TFT3306a〜3306cのゲートに入力される。なお、mは任意の整数である。
【0288】
例えば、VGA表示の場合、ソース配線の本数は640本である。m=1の場合はNAND回路も640個必要となり、選択線は20本(10bit分に相当する)必要となる。しかし、m=8とすると必要なNAND回路は80個となり、必要な選択線は14本(7bit分に相当する)となる。即ち、ソース配線の本数をM本とすると、必要なNAND回路は(M/m)個となる。
【0289】
そして、pチャネル型TFT3306a〜3306cのソースは各々ビデオ信号線(V1、V2…Vk)3309に接続される。即ち、出力線3308に負電圧が加えられると一斉にpチャネル型TFT3306a〜3306cがオン状態となり、各々に対応するビデオ信号が取り込まれる。また、こうして取り込まれたビデオ信号は、pチャネル型TFT3306a〜3306cの各々に接続されたコンデンサ3310a〜3310cに保持される。
【0290】
また、第2段目のラッチ3305も複数の単位ユニット3307bを有し、単位ユニット3307bはm個のpチャネル型TFT3311a〜3311cで形成される。pチャネル型TFT3311a〜3311cのゲートはすべてラッチ信号線3312に接続され、ラッチ信号線3312に負電圧が加えられると一斉にpチャネル型TFT3311a〜3311cがオン状態となる。
【0291】
その結果、コンデンサ3310a〜3310cに保持されていた信号が、pチャネル型TFT3311a〜3311cの各々に接続されたコンデンサ3313a〜3313cに保持されると同時にバッファ3303へと出力される。そして、図27で説明したようにバッファを介してソース配線3314に出力される。以上のような動作のデータ線駆動回路によりソース配線が順番に選択されることになる。
【0292】
以上のように、pチャネル型TFTのみで走査線駆動回路およびデータ線駆動回路を形成することにより画素部および駆動回路をすべてpチャネル型TFTで形成することが可能となる。従って、アクティブマトリクス型の発光装置を作製する上でTFT工程の歩留まりおよびスループットを大幅に向上させることができ、製造コストを低減することが可能となる。
【0293】
なお、データ線駆動回路もしくは走査線駆動回路のいずれか片方を外付けのICチップとする場合にも本発明は実施できる。
【0294】
本実施例は、実施例1〜12と組み合わせて実施することが可能である。
(実施例14)
本実施例では、本発明の2つ電極を有するTFTにおいて、第2の電極とソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)に対するドレイン電流Idの実測値について説明する。なお、第1の電極をGNDにおとしたときと、第1の電極と第2の電極を電気的に接続したときの、それぞれの場合について実測値を求めた。また、比較のために、第1の電極を設けないTFTの、ゲート電圧に対するドレイン電流Idの実測値も求めた。
【0295】
本実施例で用いたTFTの具体的な構成を図34に示す。図34(A)に、本発明の2つ電極を有するTFTの上面図を示し、図34(A)のA−A’における断面図を図34(B)に示す。また図34(C)に、比較のための第2の電極のみ有するTFTの上面図を示し、図34(C)のB−B’における断面図を図34(D)に示す。
【0296】
図34(A)、(B)に示すTFTは、ガラス基板900上にSiNO膜を用いた下地膜901が50nmの厚さで成膜されており、下地膜901上に100nmのWが第1の電極902として形成されている。そして第1の電極902を覆うように、下地膜901上にゲート絶縁膜として機能する第1の絶縁膜903が成膜されている。なお第1の絶縁膜903は、110nmのSiNO膜で形成した。
【0297】
そして第1の絶縁膜903上に54nmの膜厚の半導体膜904が成膜されている。次に、SiNO膜を用いた厚さ115nmの第2の絶縁膜905を成膜した。そして第2の絶縁膜905上に、2層の導電膜906a、906bからなる第2の電極906が形成されている。本実施例では50nmのTaNと370nmWとを積層して第2の電極906を形成した。また、半導体膜904に不純物が添加されており、半導体膜904はチャネル形成領域907と、該チャネル形成領域を挟んでいる不純物領域908とを有している。
【0298】
図34(C)、(D)に示すTFTは、第1の電極902を有していない点においてのみ、図34(A)、(B)に示すTFTと異なっている。
【0299】
図34(C)、(D)に示すTFTの、第2の電極とソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)に対するドレイン電流Idの実測値を図31に示す。また、図34(A)、(B)に示すTFTにおいて、第1の電極902をGNDにおとしたときの、第2の電極とソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)に対するドレイン電流Idの実測値を図32に示す。また、図34(A)、(B)に示すTFTにおいて、第1の電極902と第2の電極906を電気的に接続したときの、第2の電極とソース領域との電圧差(ゲート電圧Vgs)に対するドレイン電流Idの実測値を図33に示す。なお、各グラフにおいて、実線はドレイン電流Idを示しており、破線は移動度を示す。
【0300】
図31と図32及び図33との比較から、第1の電極を設けない場合に比べて、第1の電極を設けた場合の方が、閾値が0に近くなり、S値が向上するのがわかる。また、図32と図33の比較から、第1の電極をグラウンドにおとした場合に比べて、第1の電極と第2の電極とを電気的に接続した場合の方が、オン電流が高くなるのがわかる。
【0301】
【発明の効果】
本発明では、第1の電極にコモン電圧を印加することで、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
【0302】
また、第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加することで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じように空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数を小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上させることができる。また、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑えることができる。したがって、電極が1つの場合に比べてオン電流を大きくすることができる。よって、この構造のTFTを駆動回路に使用することにより、駆動電圧を低下させることができる。また、オン電流を大きくすることができるので、TFTのサイズ(特にチャネル幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のTFTの構造を説明する断面図。
【図2】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図3】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図4】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図5】 発光装置の作製工程を説明する断面図。
【図6】 発光装置の作製工程を説明する上面図。
【図7】 発光装置の作製工程を説明する上面図。
【図8】 発光装置の画素の上面図。
【図9】 発光装置の画素の上面図。
【図10】 発光装置の画素の断面図。
【図11】 発光装置の画素の上面図。
【図12】 発光装置の画素の断面図。
【図13】 発光装置の画素の上面図。
【図14】 発光装置の画素の断面図。
【図15】 発光装置の画素の上面図。
【図16】 発光装置の画素の断面図。
【図17】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図18】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図19】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図20】 半導体層の結晶化の工程を示す図。
【図21】 発光装置の構成を示すブロック図。
【図22】 発光装置の外観図及び断面図を示す図。
【図23】 本発明の半導体装置を用いた電子機器の図。
【図24】 シミュレーションに用いたTFTの構造を示す図。
【図25】 シミュレーションにより得られたTFTの特性を示す図。
【図26】 本発明の薄膜トランジスタの断面図。
【図27】 本発明の発光装置の走査線駆動回路の回路図。
【図28】 本発明の発光装置の走査線駆動回路のタイミングチャート。
【図29】 本発明の発光装置のデータ線駆動回路の回路図。
【図30】 一般的な薄膜トランジスタの回路図と、本発明の薄膜トランジスタの回路図を示す図。
【図31】 一般的なTFTのId−Vgs特性の実測値。
【図32】 本発明のTFTのId−Vgs特性の実測値。
【図33】 本発明のTFTのId−Vgs特性の実測値。
【図34】 実測値を求めたTFTの上面図及び断面図。

Claims (20)

  1. 第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、
    前記第1の薄膜トランジスタ及び前記第2の薄膜トランジスタは、第1の電極と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極とをそれぞれ有しており、
    前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されており、前記第2の絶縁膜上に前記第2の配線及び前記第3の配線が形成されており、前記第2の配線及び前記第3の配線を覆って第3の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記第4の配線が形成されており、
    前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第1の電極とが接続されており、
    前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第2の電極とが接続されており、
    前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極に接続されており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前記発光素子が有する画素電極に接続されており、
    前記半導体膜は前記2つの第1の不純物領域よりも不純物の濃度が低い2つの第2の不純物領域を有しており、
    前記2つの第2の不純物領域はそれぞれ、前記2つの第1の不純物領域の一方とチャネル形成領域の間に設けられており、
    前記第1の電極と前記第2の電極は、前記チャネル形成領域を間に挟んで重なり合っており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極は互いに電気的に接続されていることを特徴とする発光装置。
  2. 請求項1において、
    隣り合う前記第2の配線は、前記第3の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して、前記第3の絶縁膜上に形成された第5の配線に共に接続されていることを特徴とする発光装置。
  3. 第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、
    前記第1の薄膜トランジスタ及び前記第2の薄膜トランジスタは、第1の電極と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極とをそれぞれ有しており、
    前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されており、前記第2の絶縁膜上に前記第3の配線及び前記第4の配線が形成されており、前記第3の配線及び前記第4の配線を覆って第3の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記第2の配線が形成されており、
    前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第1の電極とが接続されており、
    前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第2の電極とが接続されており、
    前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極に接続されており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前記発光素子が有する画素電極に接続されており、
    前記半導体膜は前記2つの第1の不純物領域よりも不純物の濃度が低い2つの第2の不純物領域を有しており、
    前記2つの第2の不純物領域はそれぞれ、前記2つの第1の不純物領域の一方とチャネル形成領域の間に設けられており、
    前記第1の電極と前記第2の電極は、前記チャネル形成領域を間に挟んで重なり合っており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極は互いに電気的に接続されていることを特徴とする発光装置。
  4. 第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、
    前記第1の薄膜トランジスタ及び前記第2の薄膜トランジスタは、第1の電極と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極とをそれぞれ有しており、
    前記第1の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されており、前記第2の絶縁膜上に前記第3の配線が形成されており、前記第3の配線を覆って第3の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記第2の配線及び前記第4の配線が形成されており、
    前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第1の電極とが接続されており、
    前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第2の電極とが接続されており、
    前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極に接続されており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前記発光素子が有する画素電極に接続されており、
    前記半導体膜は前記2つの第1の不純物領域よりも不純物の濃度が低い2つの第2の不純物領域を有しており、
    前記2つの第2の不純物領域はそれぞれ、前記2つの第1の不純物領域の一方とチャネル形成領域の間に設けられており、
    前記第1の電極と前記第2の電極は、前記チャネル形成領域を間に挟んで重なり合っており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極は互いに電気的に接続されていることを特徴とする発光装置。
  5. 請求項4において、
    隣り合う前記第2の配線は、前記第3の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して、前記第2の絶縁膜上に形成された第5の配線に共に接続されていることを特徴とする発光装置。
  6. 第1の配線と、第2の配線と、第3の配線と、第4の配線と、第1の薄膜トランジスタと、第2の薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、
    前記第1の薄膜トランジスタ及び前記第2の薄膜トランジスタは、第1の電極と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に接する半導体膜と、前記半導体膜に接する第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極とをそれぞれ有しており、
    前記第1の配線及び前記第4の配線を覆って前記第1の絶縁膜が形成されており、前記第2の絶縁膜上に前記第3の配線が形成されており、前記第3の配線を覆って第3の絶縁膜が形成されており、前記第3の絶縁膜上に前記第2の配線が形成されており、
    前記第1の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第1の電極とが接続されており、
    前記第2の配線と、前記第1の薄膜トランジスタの前記第2の電極とが接続されており、
    前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第3の配線に、他方は前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極に接続されており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第4の配線に、他方は前記発光素子が有する画素電極に接続されており、
    前記半導体膜は前記2つの第1の不純物領域よりも不純物の濃度が低い2つの第2の不純物領域を有しており、
    前記2つの第2の不純物領域はそれぞれ、前記2つの第1の不純物領域の一方とチャネル形成領域の間に設けられており、
    前記第1の電極と前記第2の電極は、前記チャネル形成領域を間に挟んで重なり合っており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極及び前記第2の電極は互いに電気的に接続されていることを特徴とする発光装置。
  7. 請求項6において、
    隣り合う前記第4の配線は、前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して、前記第2の絶縁膜上に形成された第5の配線に共に接続されていることを特徴とする発光装置。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか1項において、
    前記第1の薄膜トランジスタの前記半導体膜が有する2つの第1の不純物領域は、一方は前記第3の絶縁膜上に形成された第6の配線に、他方は前記第3の絶縁膜上に形成された第7の配線に、前記第2の絶縁膜及び前記第3の絶縁膜に形成された第2のコンタクトホールを介して接続されており、
    前記第6の配線は、前記第3の絶縁膜に形成された第3のコンタクトホールを介して前記第3の配線に接続されており、
    前記第7の配線は、前記第3の絶縁膜に形成された第4のコンタクトホールを介して前記第2の薄膜トランジスタの前記第2の電極に接続されており、
    前記第2の薄膜トランジスタの前記第2の電極は、前記第2の絶縁膜に形成された第5のコンタクトホールを介して前記第2の薄膜トランジスタの前記第1の電極に接続されていることを特徴とする発光装置。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれか1項において、
    前記第1の絶縁膜は、化学的機械研磨により平坦化されていることを特徴とする発光装置。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
    前記第1の絶縁膜は、化学的機械研磨により平坦化され、
    前記半導体膜が有する前記2つの第1の不純物領域は、前記第1の電極及び前記第2の電極と重ならないことを特徴とする発光装置。
  11. 請求項1乃至請求項のいずれか1項において、
    前記第1の絶縁膜は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜であることを特徴とする発光装置。
  12. 請求項1乃至請求項のいずれか1項において、
    前記第1の絶縁膜は2層構造であり、その1層目として10nm以下の窒化シリコン膜を用いることを特徴とする発光装置。
  13. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項において、
    前記第2の絶縁膜は、シリコンを含む絶縁膜であることを特徴とする発光装置。
  14. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項において、
    前記第2の絶縁膜の厚さは、40nm〜150nmであることを特徴とする発光装置。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の発光装置を備えた電子機器。
  16. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の発光装置を表示部に用いた表示装置。
  17. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の発光装置を表示部に用いたデジタルスチルカメラ。
  18. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の発光装置を表示部に用いたパーソナルコンピュータ。
  19. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の発光装置を表示部に用いたモバイルコンピュータ。
  20. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の発光装置を表示部に用いた携帯電話機。
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