JP2003106402A - トルクコンバータ - Google Patents
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- JP2003106402A JP2003106402A JP2001303925A JP2001303925A JP2003106402A JP 2003106402 A JP2003106402 A JP 2003106402A JP 2001303925 A JP2001303925 A JP 2001303925A JP 2001303925 A JP2001303925 A JP 2001303925A JP 2003106402 A JP2003106402 A JP 2003106402A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タービンハブとステータブレードの基部との
間における作動油漏れを減少させてトルク容量及びトル
ク容量比の減少を抑制する。 【解決手段】 オイルポンプカバーに形成した円筒部1
3aにワンウェイクラッチ14を介してステータ15の
基部15aを配設し、この基部15aに近接してタービ
ンシェル16及びロックアップクラッチ22のクラッチ
ハブ24をリベット20で連結するタービンハブ18を
配設し、タービンハブ18のステータ15の基部15a
との対向面に収納凹部18cを形成し、この収納凹部1
8cにリベット20の帽部20aを収納する。
間における作動油漏れを減少させてトルク容量及びトル
ク容量比の減少を抑制する。 【解決手段】 オイルポンプカバーに形成した円筒部1
3aにワンウェイクラッチ14を介してステータ15の
基部15aを配設し、この基部15aに近接してタービ
ンシェル16及びロックアップクラッチ22のクラッチ
ハブ24をリベット20で連結するタービンハブ18を
配設し、タービンハブ18のステータ15の基部15a
との対向面に収納凹部18cを形成し、この収納凹部1
8cにリベット20の帽部20aを収納する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン等の回転
駆動源から動力が伝達されるトルクコンバータに関し、
特にステータ基部に対向するタービンハブにロックアッ
プクラッチのロックアップダンパ及びタービンランナー
がリベットで連結された構成を有するトルクコンバータ
に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のトルクコンバータとしては、例
えば特開平7−243503号公報に記載されているも
のが知られている。この従来例は、図4に示すように、
図示しないエンジンからの回転駆動力がコンバータカバ
ー50に伝達され、このコンバータカバー50内に一体
にポンプインペラ51が取付けられ、このポンプインペ
ラ51と対向してタービンランナー52が回転自在に配
設され、ポンプインペラ51及びタービンランナー52
間にワンウェイクラッチ53を介してミッションケース
54に支持されたステータ55が配設され、さらにター
ビンランナー52とコンバータカバー50の内周面との
間にロックアップクラッチ56が配設された構成を有す
る。 【0003】ここで、タービンランナー52はプレス加
工されたタービンシェル52aに多数のタービンブレー
52bを取付けた構成を有し、タービンシェル52aは
断面C字状の円環状部52cと、この円環状部52cの
内周側に屈曲部52dを介して連結された取付円板部5
2eとを有する。そして、タービンシェル52aの取付
円板部52eがタービンハブ57にリベット58をかし
めることにより取付けられていると共に、ロックアップ
クラッチ56のロックアップダンパ59がスプライン結
合されており、このタービンハブ57とステータ55を
支持するワンウェイクラッチ53との間にスラストベア
リング60が配設されている。 【0004】また、ステータ55は円筒状の基部55a
に多数のステータブレード55bが配設された構成を有
し、基部55aの軸方向端部がタービンシェル52aの
屈曲部52d及びリベット57間に対向されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトルクコンバータにあっては、ステータ55の基部
55aとタービンランナー52のタービンシェル52a
の屈曲部52dとが対向しており、タービンシェル52
aがプレス加工によって形成されて加工精度を向上させ
ることが困難であるため、屈曲部52dとステータ基部
55aとの間隔を狭めるには一定の限度があり、寸法交
差を大きくせざるを得ず、ポンプインペラ51からター
ビンランナー52を介してステータブレード55bに向
かう作動油流の一部が屈曲部52dとステータ基部55
aとの間の隙間を通じて排出油路へ流油されてしまいト
ルク容量及びトルク比が低下するという未解決の課題が
ある。 【0006】また、リベット58の帽部58aがタービ
ンハブ57のステータ55側対向面に対して突出してい
るので、この棒部58a分だけ軸長が長くなり、最近の
車両搭載性を良好にするためのトルクコンバータの偏平
化の要請に応えることができないという未解決の課題も
ある。そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に
着目してなされたものであり、ポンプインペラからター
ビンランナー及びステータを介してポンプインペラに戻
る作動油流の漏れを抑制することができると共に、トル
クコンバータの偏平化を図ることができるトルクコンバ
ータを提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るトルクコンバータは、回転駆動源か
らの回転駆動力が伝達されるコンバータカバーと、該コ
ンバータカバーに一体に形成されたポンプインペラと、
該ポンプインペラから流体を介して動力伝達されるター
ビンランナーと、該タービンランナーをリベットによっ
て支持するタービンハブと、前記ポンプインペラと前記
タービンランナーとの間に配置され、ミッションケース
に対してワンウェイクラッチを介して基部が支持された
ステータとを備えたトルクコンバータにおいて、前記タ
ービンハブは前記ステータの基部との対向面が当該基部
と近接し、且つ当該対向面に前記リベットの帽部を収納
する収納凹部が形成されていることを特徴としている。 【0008】この請求項1に係る発明では、タービンハ
ブのステータ基部との対向面に形成された収納凹部にリ
ベットの帽部を収納し、この対向面とステータ基部との
間が近接しているので、ポンプインペラからタービンラ
ンナーを介してステータに向かう作動油流の排出油路へ
の流油を抑制することができると共に、リベットの帽部
がタービンハブ内に収納されることにより、トルクコン
バータの軸長を短くすることが可能となる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示
す断面図であって、図中、1はトルクコンバータであ
り、このトルクコンバータ1はエンジン等の回転駆動源
に連結されるフロントカバー2とこのフロントカバー2
の後方側に一体に取付けられ且つ自動変速機3における
のミッションケース3Mの前端面に配設されたオイルポ
ンプケース4に回転自在に保持されたリヤカバー5とで
構成されるコンバータカバー6を有する。 【0010】フロントカバー2は、前端面の円板部2a
とこの円板部2aの外周端から後方に延長する円筒部2
bとで構成されている。ここで、円板部2aの中央部に
外周部に比較して後方側に僅かに凹んだ凹部2cが形成
され、この凹部2cの中心位置に前方に突出する軸部2
dが形成されている。また、円板部2aにおける凹部2
cの外周側にエンジン等の回転駆動源と連結する連結部
を構成する4つのナット7が円周方向に所定間隔を保っ
て溶接によって固定されている。 【0011】そして、図1でニ点鎖線図示のように、回
転駆動源としてのエンジンのクランクシャフト8に連結
された連結部材としてのドライブプレート9がナット7
に連結されている。このドライブプレート9は、中心部
にクランクシャフト8の突出部8aを挿通する挿通穴9
aが形成されている。このドライブプレート9がその挿
通穴9aにクランクシャフト8の突出部8aを挿通した
状態でクランクシャフト8にボルト締めされ、且つ外周
部におけるナット7に対向する位置に穿設された透孔9
bを通じてボルト9cをナット7に螺合させることによ
り、フロントカバー2と一体に連結される。 【0012】また、リヤカバー5は、オイルポンプケー
ス4に回転自在に支持された円筒部5aとその前端縁か
ら外方に延長する円板部5bとで断面L字状に形成され
たインナ部材5cと、このインナ部材5cの円板部5b
の外周円から後方側に湾曲しながら外方に延長し、フロ
ントカバー2の円筒部2bの内周面に係合するアウタ部
材5dとで構成され、インナ部材5cとアウタ部材5d
とがその接合面で溶接されていると共に、アウタ部材5
dの外周面におけるフロントカバー2の円筒部2bとの
接合面でフロントカバー2に溶接されている。 【0013】そして、インナ部材5cの円筒部5aがブ
ッシュ4aを介してオイルポンプケース4に回転自在に
支持されていると共に、先端部がオイルポンプケース4
に収納されたオイルポンプ4bに連結されている。ま
た、リヤカバー5のアウタ部材5dの内周面にポンプイ
ンペラ11が取付けられ、これと対向する位置にタービ
ンランナー12が配設され、ポンプインペラ11及びタ
ービンランナー12の中央部にオイルポンプケース4の
裏面側を覆うオイルポンプカバー13に後方に突出形成
された円筒支持部13aにワンウェイクラッチ14を介
してステータ15が配設されている。ここで、ワンウェ
イクラッチ14は、図2に拡大図示するように、円筒支
持部13aにスプライン結合されたインナーレース14
aと、このインナーレース14aの外周面に配設された
クラッチ本体14bと、このクラッチ本体14bの外周
側に配設されたアウターレース14cとを有する。 【0014】一方、ステータ15は、図2に拡大図示す
るように、ワンウェイクラッチ14のアウターレース1
4cに固定された基部15aと、この基部15aの外周
面に配設された多数のステータブレード15bとから構
成されている。基部15aは、外周面側にステータブレ
ード15bを支持する円筒部15cとその前方端部から
内周側に延長する円板部15dとを有して断面L字状に
形成され、円筒部15cの後端面がリヤカバー5のイン
ナ部材5cにおける円筒部5bと近接されている。そし
て、基部15aの円板部15dと、この円板部15dと
は反対側の円筒部15cの内周面にスプライン結合され
たベアリングサポート15eとが、ワンウェイクラッチ
14におけるインナーレース14a、クラッチ本体14
b及びアウターレース14cの前後側面に接触及び摺接
されて、軸方向の位置決めが行われている。さらに、ベ
アリングサポート15eとリヤカバー5のインナ部材5
cにおける円板部5bとの間にスラストベアリング15
fが介挿されている。 【0015】タービンランナー12は、タービンシェル
16と、このタービンシェル16に取付られた多数のタ
ービンブレード17と、タービンシェル16の内周側を
支持するタービンハブ18とで構成され、タービンハブ
18がミッションケース3Mに回転自在に支持された回
転軸19にスプライン結合されている。ここで、タービ
ンシェル16は多数のタービンブレード17が取付けら
れた外周側の断面C字状の円環状部16aと、この円環
状部16aの内周縁から前方に延長する円筒部16b
と、この円筒部16bの前方端から内方に延長する取付
円板部16cとで構成されている。 【0016】また、タービンハブ18は、図2に拡大図
示するように、タービンシェル16及び後述するロック
アップクラッチ22のクラッチハブ24を支持すると共
に、ステータ15の基部15aにおける円板部15dと
近接する円板部18aと、この円板部18aの内周側か
ら前方に延長する円筒部18bとで構成され、円筒部1
8bの内周面が回転軸19にスプライン結合されてい
る。 【0017】ここで、円板部18aには、ステータ15
の基部5aと対面する後端面における外周側にタービン
シェル16及びクラッチハブ24を取付けるリベット2
0の帽部20aを収納する収納凹部18cが円周方向に
所定間隔で例えば10個形成され、さらに収納凹部18
c及び前端面間にリベット挿通孔18dが形成されてい
る。また、円板部18aには、収納凹部18cよりの内
周側の後端面とステータ15の基部15aにおける円板
部15dとの間に、円板部15d内に一部が収納される
スラストベアリング18eが配設されている。そして、
タービンシェル16及びクラッチハブ24の内周側端部
を重ねた状態で円板部18aの収納凹部18cとは反対
側の前端面外周側に配置し、この状態でリベット20を
クラッチハブ24側からクラッチハブ24及びタービン
シェル16を貫通させ、さらにリベット挿通孔18dを
通じて先端を後方に突出させてから突出端部をかしめる
ことにより帽部20aを形成し、この帽部20aを収納
凹部18c内に収納する。 【0018】また、フロントカバー2とタービンランナ
ー12との間には、ロックアップクラッチ22が配設さ
れている。このロックアップクラッチ22は、中心部に
係合円筒部23aを有すると共に外周部にも外円筒部2
3bを有するロックアップピストン23を備えており、
このロックアップピストン23の係合円筒部23aがタ
ービンハブ18の円筒部18bの外周面に軸方向に変位
可能で且つタービンハブ12aと回転可能に係合されて
いる。また、外円筒部23bに円周方向に所定間隔を保
って複数の係合溝部23cが形成されている。このロッ
クアップピストン23の外周側におけるフロントカバー
2に配設したナット7に対向する位置には、ロックアッ
プフェーシング23dが設けられ、このロックアップフ
ェーシング23dに対向するフロントカバー2の内周面
が回転軸16と直交する平坦面23eとされている。 【0019】また、ロックアップクラッチ22は、内周
縁がタービンハブ18に連結されたクラッチハブ24を
有し、このクラッチハブ24の外周縁にダンパースプリ
ング25を介してドライブプレート26が連結され、こ
のドライブプレート26にサイドプレート27が一体化
され、これらドライブプレート26及びサイドプレート
27の外周端部がロックアップピストン23の外円筒部
23bに形成した係合溝部23cに摺動可能に係合して
いる。 【0020】次に、上記第1の実施形態の動作を説明す
る。今、エンジン等の回転駆動源が低速回転して車両が
低速走行している状態では、回転軸16の潤滑油通路3
0内にロックアップピストン23の後面側におけるポン
プインペラ11及びタービンランナー12を収納する収
納部31に充填されている潤滑油の圧力よりに僅かに高
い圧力の潤滑油が供給されている。このため、回転軸1
9の潤滑油通路30内の潤滑油がフロントカバー2の円
板部2aとロックアップピストン23との間に形成され
た潤滑油室32に供給され、この潤滑油室32からロッ
クアップピストン23の外周面とフロントカバー2の円
筒面2bとの間の絞り部を通じてロックアップピストン
23の反対側の収納部31に潤滑油が流れる。 【0021】この結果、潤滑油室32の圧力がロックア
ップピストン23における反対側の収納部31の潤滑油
圧力に比較して高くなるので、図1に示すように、ロッ
クアップピストン23のロックアップフェーシング23
aがフロントカバー2の平坦面23bに対して後方に離
間するロックアップ解除状態を維持する。このロックア
ップ解除状態で、エンジン等の回転駆動源が低速回転し
て車両が低速走行している状態では、エンジン等の回転
駆動源の回転駆動力が連結部材9及びナット7を介して
フロントカバー2に伝達され、このフロントカバー2に
一体に形成されたリヤカバー5の内面側に形成されたポ
ンプインペラ11が回転してコンバータカバー6の収納
部31内に充填された作動油の運動エネルギに変換し、
この作動油の運動エネルギによってタービンランナー1
2を回転駆動し、このタービンランナー12の回転駆動
力がタービンハブ18を介してこれにスプライン結合さ
れている回転軸19に伝達されて自動変速機3に入力さ
れる。このとき、コンバータカバー6の回転駆動力がリ
ヤカバー5のインナ部材5cにおける円筒部5aを介し
て自動変速機3のオイルポンプ4bに伝達される。 【0022】このとき、収納部31内に充填された作動
油は、ポンプインペラ11からタービンランナー12及
びステータ15の各ブレード17及び15bをその順に
経てポンプインペラ11に戻る流路を形成することにな
る。本実施形態では、前述したように、タービンハブ1
8に収納凹部18cが形成され、この収納凹部18c内
にタービンシェル16及びクラッチハブ24を連結する
リベット20の帽部20aが収納されているので、ステ
ータ15の基部15aの円板部15dとタービンハブ1
8の円板部18aとが近接されており、両者間から排出
油路に流れる作動油量を前述した図4の従来例に比較し
て格段に低下させることができ、トルク容量及びトルク
比の低下を抑制して所望のコンバータ機能を発揮させる
ことができる。 【0023】しかも、リベット20の帽部20aが収納
凹部18c内に収納されているので、タービンハブ18
の円板部18aから突出することがなく、この分タービ
ンハブ18の軸長を短縮することができると共に、ター
ビンハブ18の円板部18aとステータ15における基
部15aの円板部15dとが対面しているので、両者が
プレス加工ではなく切削加工で形成されることから両者
間の寸法交差を小さく設定することが可能であり、両者
間の隙間を狭めることができる。 【0024】その後、車速が増加して、ポンプインペラ
11とタービンランナー12との速度比(出力軸回転数
/入力軸回転数)が“1”に近い値となって図示しない
変速制御装置からロックアップ指令が出力されることに
より、回転軸19に形成された潤滑油通路30の潤滑油
圧力が低レベルに減少される。このため、潤滑油室32
に充填されていた潤滑油が回転軸19に形成された潤滑
油通路30に戻され、潤滑油室32の内圧が収納部31
の内圧より低くなるためロックアップピストン23が軸
方向に前方に移動して、ロックアップフェーシング23
dがフロントカバー2の内周面の平坦面23eに押し付
けられ、このときの摩擦力によりフロントカバー2の回
転駆動力がロックアップピストン23、ドライブプレー
ト26及びサイドプレート27、ダンパースプリング2
5並びにタービンハブ18を介して回転軸19に直接伝
達されてロックアップ状態となる。 【0025】なお、上記実施形態においては、ポンプイ
ンペラ11及びタービンランナー12の外周縁が比較的
円に近い形状である場合について説明したが、図2に示
すように、ポンプインペラ11及びタービンランナー1
2を偏平形状とする場合にも本発明を適用することがで
きる。すなわち、図2において、前述した図1との対応
部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略す
るが、ポンプインペラ11及びタービンランナー12を
偏平形状とすることにより、ステータ15の基部15a
における円筒部15cも軸長が短く設定されている。 【0026】このため、スラストベアリング18eがタ
ービンハブ18の円板部18aに一部を収納するように
配設されていると共に、タービンハブ18の円板部18
aの収納凹部18cとは反対側の前端面に支持段部18
fが形成されている。また、タービンシェル16の円筒
部16bが省略され、これに代えて僅かな屈曲部16d
が形成され、円環状部16aが屈曲部16dを介して取
付円板部16cに連接された構成とされている。さら
に、タービンシェル16の取付板部16cにスペーサ4
0を介してクラッチハブ24を重ねた状態で支持段部1
8fに配置し、この状態で、リベット20をクラッチハ
ブ24側からクラッチハブ24、スペーサ40及びター
ビンシェル16を貫通し、さらにリベット挿通孔18d
を挿通して先端を突出させ、この先端をかしめることに
より、帽部20aを形成し、この帽部20aを収納凹部
18c内に収納する。なお、フロントカバー2の円板部
2aに形成されたクランクシャフトに固定された連結部
材9と連結する連結部がナットに代えてスタッドボス4
1が適用されている。 【0027】この場合でも、リベット20の帽部20a
が収納凹部18c内に収納され、ステータ15の基部1
5aにおける円板部15dとタービンハブ18の円板部
18aとを近接対向させることが可能であり、ポンプイ
ンペラ11からタービンランナー12及びステータブレ
ード15を経てポンプインペラ11に戻る作動油流が形
成されているときに、ステータ15の基部15aとター
ビンハブ18との間から漏れる作動油量を確実に減少さ
せて、トルク容量及びトルク比の低減を抑制することが
できる。トルクコンバータの偏平化に大きく貢献するこ
とができる。 【0028】なお、上記実施形態においては、回転駆動
源としてエンジンを適用した場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、電気自動車又はハイブ
リッド車の電動モータ等の他の回転駆動源を適用するよ
うにしてもよい。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、タービンハブのステータ基部との対向面に
形成された収納凹部にリベットの帽部を収納し、この対
向面とステータ基部との間が近接しているので、ポンプ
インペラからタービンランナーを介してステータに向か
う作動油流の一部が排出油路に流油することを抑制する
ことができると共に、リベットの帽部がタービンハブ内
に収納されることにより、トルクコンバータの軸長を短
くすることが可能となるという効果が得られる。
駆動源から動力が伝達されるトルクコンバータに関し、
特にステータ基部に対向するタービンハブにロックアッ
プクラッチのロックアップダンパ及びタービンランナー
がリベットで連結された構成を有するトルクコンバータ
に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のトルクコンバータとしては、例
えば特開平7−243503号公報に記載されているも
のが知られている。この従来例は、図4に示すように、
図示しないエンジンからの回転駆動力がコンバータカバ
ー50に伝達され、このコンバータカバー50内に一体
にポンプインペラ51が取付けられ、このポンプインペ
ラ51と対向してタービンランナー52が回転自在に配
設され、ポンプインペラ51及びタービンランナー52
間にワンウェイクラッチ53を介してミッションケース
54に支持されたステータ55が配設され、さらにター
ビンランナー52とコンバータカバー50の内周面との
間にロックアップクラッチ56が配設された構成を有す
る。 【0003】ここで、タービンランナー52はプレス加
工されたタービンシェル52aに多数のタービンブレー
52bを取付けた構成を有し、タービンシェル52aは
断面C字状の円環状部52cと、この円環状部52cの
内周側に屈曲部52dを介して連結された取付円板部5
2eとを有する。そして、タービンシェル52aの取付
円板部52eがタービンハブ57にリベット58をかし
めることにより取付けられていると共に、ロックアップ
クラッチ56のロックアップダンパ59がスプライン結
合されており、このタービンハブ57とステータ55を
支持するワンウェイクラッチ53との間にスラストベア
リング60が配設されている。 【0004】また、ステータ55は円筒状の基部55a
に多数のステータブレード55bが配設された構成を有
し、基部55aの軸方向端部がタービンシェル52aの
屈曲部52d及びリベット57間に対向されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトルクコンバータにあっては、ステータ55の基部
55aとタービンランナー52のタービンシェル52a
の屈曲部52dとが対向しており、タービンシェル52
aがプレス加工によって形成されて加工精度を向上させ
ることが困難であるため、屈曲部52dとステータ基部
55aとの間隔を狭めるには一定の限度があり、寸法交
差を大きくせざるを得ず、ポンプインペラ51からター
ビンランナー52を介してステータブレード55bに向
かう作動油流の一部が屈曲部52dとステータ基部55
aとの間の隙間を通じて排出油路へ流油されてしまいト
ルク容量及びトルク比が低下するという未解決の課題が
ある。 【0006】また、リベット58の帽部58aがタービ
ンハブ57のステータ55側対向面に対して突出してい
るので、この棒部58a分だけ軸長が長くなり、最近の
車両搭載性を良好にするためのトルクコンバータの偏平
化の要請に応えることができないという未解決の課題も
ある。そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に
着目してなされたものであり、ポンプインペラからター
ビンランナー及びステータを介してポンプインペラに戻
る作動油流の漏れを抑制することができると共に、トル
クコンバータの偏平化を図ることができるトルクコンバ
ータを提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るトルクコンバータは、回転駆動源か
らの回転駆動力が伝達されるコンバータカバーと、該コ
ンバータカバーに一体に形成されたポンプインペラと、
該ポンプインペラから流体を介して動力伝達されるター
ビンランナーと、該タービンランナーをリベットによっ
て支持するタービンハブと、前記ポンプインペラと前記
タービンランナーとの間に配置され、ミッションケース
に対してワンウェイクラッチを介して基部が支持された
ステータとを備えたトルクコンバータにおいて、前記タ
ービンハブは前記ステータの基部との対向面が当該基部
と近接し、且つ当該対向面に前記リベットの帽部を収納
する収納凹部が形成されていることを特徴としている。 【0008】この請求項1に係る発明では、タービンハ
ブのステータ基部との対向面に形成された収納凹部にリ
ベットの帽部を収納し、この対向面とステータ基部との
間が近接しているので、ポンプインペラからタービンラ
ンナーを介してステータに向かう作動油流の排出油路へ
の流油を抑制することができると共に、リベットの帽部
がタービンハブ内に収納されることにより、トルクコン
バータの軸長を短くすることが可能となる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示
す断面図であって、図中、1はトルクコンバータであ
り、このトルクコンバータ1はエンジン等の回転駆動源
に連結されるフロントカバー2とこのフロントカバー2
の後方側に一体に取付けられ且つ自動変速機3における
のミッションケース3Mの前端面に配設されたオイルポ
ンプケース4に回転自在に保持されたリヤカバー5とで
構成されるコンバータカバー6を有する。 【0010】フロントカバー2は、前端面の円板部2a
とこの円板部2aの外周端から後方に延長する円筒部2
bとで構成されている。ここで、円板部2aの中央部に
外周部に比較して後方側に僅かに凹んだ凹部2cが形成
され、この凹部2cの中心位置に前方に突出する軸部2
dが形成されている。また、円板部2aにおける凹部2
cの外周側にエンジン等の回転駆動源と連結する連結部
を構成する4つのナット7が円周方向に所定間隔を保っ
て溶接によって固定されている。 【0011】そして、図1でニ点鎖線図示のように、回
転駆動源としてのエンジンのクランクシャフト8に連結
された連結部材としてのドライブプレート9がナット7
に連結されている。このドライブプレート9は、中心部
にクランクシャフト8の突出部8aを挿通する挿通穴9
aが形成されている。このドライブプレート9がその挿
通穴9aにクランクシャフト8の突出部8aを挿通した
状態でクランクシャフト8にボルト締めされ、且つ外周
部におけるナット7に対向する位置に穿設された透孔9
bを通じてボルト9cをナット7に螺合させることによ
り、フロントカバー2と一体に連結される。 【0012】また、リヤカバー5は、オイルポンプケー
ス4に回転自在に支持された円筒部5aとその前端縁か
ら外方に延長する円板部5bとで断面L字状に形成され
たインナ部材5cと、このインナ部材5cの円板部5b
の外周円から後方側に湾曲しながら外方に延長し、フロ
ントカバー2の円筒部2bの内周面に係合するアウタ部
材5dとで構成され、インナ部材5cとアウタ部材5d
とがその接合面で溶接されていると共に、アウタ部材5
dの外周面におけるフロントカバー2の円筒部2bとの
接合面でフロントカバー2に溶接されている。 【0013】そして、インナ部材5cの円筒部5aがブ
ッシュ4aを介してオイルポンプケース4に回転自在に
支持されていると共に、先端部がオイルポンプケース4
に収納されたオイルポンプ4bに連結されている。ま
た、リヤカバー5のアウタ部材5dの内周面にポンプイ
ンペラ11が取付けられ、これと対向する位置にタービ
ンランナー12が配設され、ポンプインペラ11及びタ
ービンランナー12の中央部にオイルポンプケース4の
裏面側を覆うオイルポンプカバー13に後方に突出形成
された円筒支持部13aにワンウェイクラッチ14を介
してステータ15が配設されている。ここで、ワンウェ
イクラッチ14は、図2に拡大図示するように、円筒支
持部13aにスプライン結合されたインナーレース14
aと、このインナーレース14aの外周面に配設された
クラッチ本体14bと、このクラッチ本体14bの外周
側に配設されたアウターレース14cとを有する。 【0014】一方、ステータ15は、図2に拡大図示す
るように、ワンウェイクラッチ14のアウターレース1
4cに固定された基部15aと、この基部15aの外周
面に配設された多数のステータブレード15bとから構
成されている。基部15aは、外周面側にステータブレ
ード15bを支持する円筒部15cとその前方端部から
内周側に延長する円板部15dとを有して断面L字状に
形成され、円筒部15cの後端面がリヤカバー5のイン
ナ部材5cにおける円筒部5bと近接されている。そし
て、基部15aの円板部15dと、この円板部15dと
は反対側の円筒部15cの内周面にスプライン結合され
たベアリングサポート15eとが、ワンウェイクラッチ
14におけるインナーレース14a、クラッチ本体14
b及びアウターレース14cの前後側面に接触及び摺接
されて、軸方向の位置決めが行われている。さらに、ベ
アリングサポート15eとリヤカバー5のインナ部材5
cにおける円板部5bとの間にスラストベアリング15
fが介挿されている。 【0015】タービンランナー12は、タービンシェル
16と、このタービンシェル16に取付られた多数のタ
ービンブレード17と、タービンシェル16の内周側を
支持するタービンハブ18とで構成され、タービンハブ
18がミッションケース3Mに回転自在に支持された回
転軸19にスプライン結合されている。ここで、タービ
ンシェル16は多数のタービンブレード17が取付けら
れた外周側の断面C字状の円環状部16aと、この円環
状部16aの内周縁から前方に延長する円筒部16b
と、この円筒部16bの前方端から内方に延長する取付
円板部16cとで構成されている。 【0016】また、タービンハブ18は、図2に拡大図
示するように、タービンシェル16及び後述するロック
アップクラッチ22のクラッチハブ24を支持すると共
に、ステータ15の基部15aにおける円板部15dと
近接する円板部18aと、この円板部18aの内周側か
ら前方に延長する円筒部18bとで構成され、円筒部1
8bの内周面が回転軸19にスプライン結合されてい
る。 【0017】ここで、円板部18aには、ステータ15
の基部5aと対面する後端面における外周側にタービン
シェル16及びクラッチハブ24を取付けるリベット2
0の帽部20aを収納する収納凹部18cが円周方向に
所定間隔で例えば10個形成され、さらに収納凹部18
c及び前端面間にリベット挿通孔18dが形成されてい
る。また、円板部18aには、収納凹部18cよりの内
周側の後端面とステータ15の基部15aにおける円板
部15dとの間に、円板部15d内に一部が収納される
スラストベアリング18eが配設されている。そして、
タービンシェル16及びクラッチハブ24の内周側端部
を重ねた状態で円板部18aの収納凹部18cとは反対
側の前端面外周側に配置し、この状態でリベット20を
クラッチハブ24側からクラッチハブ24及びタービン
シェル16を貫通させ、さらにリベット挿通孔18dを
通じて先端を後方に突出させてから突出端部をかしめる
ことにより帽部20aを形成し、この帽部20aを収納
凹部18c内に収納する。 【0018】また、フロントカバー2とタービンランナ
ー12との間には、ロックアップクラッチ22が配設さ
れている。このロックアップクラッチ22は、中心部に
係合円筒部23aを有すると共に外周部にも外円筒部2
3bを有するロックアップピストン23を備えており、
このロックアップピストン23の係合円筒部23aがタ
ービンハブ18の円筒部18bの外周面に軸方向に変位
可能で且つタービンハブ12aと回転可能に係合されて
いる。また、外円筒部23bに円周方向に所定間隔を保
って複数の係合溝部23cが形成されている。このロッ
クアップピストン23の外周側におけるフロントカバー
2に配設したナット7に対向する位置には、ロックアッ
プフェーシング23dが設けられ、このロックアップフ
ェーシング23dに対向するフロントカバー2の内周面
が回転軸16と直交する平坦面23eとされている。 【0019】また、ロックアップクラッチ22は、内周
縁がタービンハブ18に連結されたクラッチハブ24を
有し、このクラッチハブ24の外周縁にダンパースプリ
ング25を介してドライブプレート26が連結され、こ
のドライブプレート26にサイドプレート27が一体化
され、これらドライブプレート26及びサイドプレート
27の外周端部がロックアップピストン23の外円筒部
23bに形成した係合溝部23cに摺動可能に係合して
いる。 【0020】次に、上記第1の実施形態の動作を説明す
る。今、エンジン等の回転駆動源が低速回転して車両が
低速走行している状態では、回転軸16の潤滑油通路3
0内にロックアップピストン23の後面側におけるポン
プインペラ11及びタービンランナー12を収納する収
納部31に充填されている潤滑油の圧力よりに僅かに高
い圧力の潤滑油が供給されている。このため、回転軸1
9の潤滑油通路30内の潤滑油がフロントカバー2の円
板部2aとロックアップピストン23との間に形成され
た潤滑油室32に供給され、この潤滑油室32からロッ
クアップピストン23の外周面とフロントカバー2の円
筒面2bとの間の絞り部を通じてロックアップピストン
23の反対側の収納部31に潤滑油が流れる。 【0021】この結果、潤滑油室32の圧力がロックア
ップピストン23における反対側の収納部31の潤滑油
圧力に比較して高くなるので、図1に示すように、ロッ
クアップピストン23のロックアップフェーシング23
aがフロントカバー2の平坦面23bに対して後方に離
間するロックアップ解除状態を維持する。このロックア
ップ解除状態で、エンジン等の回転駆動源が低速回転し
て車両が低速走行している状態では、エンジン等の回転
駆動源の回転駆動力が連結部材9及びナット7を介して
フロントカバー2に伝達され、このフロントカバー2に
一体に形成されたリヤカバー5の内面側に形成されたポ
ンプインペラ11が回転してコンバータカバー6の収納
部31内に充填された作動油の運動エネルギに変換し、
この作動油の運動エネルギによってタービンランナー1
2を回転駆動し、このタービンランナー12の回転駆動
力がタービンハブ18を介してこれにスプライン結合さ
れている回転軸19に伝達されて自動変速機3に入力さ
れる。このとき、コンバータカバー6の回転駆動力がリ
ヤカバー5のインナ部材5cにおける円筒部5aを介し
て自動変速機3のオイルポンプ4bに伝達される。 【0022】このとき、収納部31内に充填された作動
油は、ポンプインペラ11からタービンランナー12及
びステータ15の各ブレード17及び15bをその順に
経てポンプインペラ11に戻る流路を形成することにな
る。本実施形態では、前述したように、タービンハブ1
8に収納凹部18cが形成され、この収納凹部18c内
にタービンシェル16及びクラッチハブ24を連結する
リベット20の帽部20aが収納されているので、ステ
ータ15の基部15aの円板部15dとタービンハブ1
8の円板部18aとが近接されており、両者間から排出
油路に流れる作動油量を前述した図4の従来例に比較し
て格段に低下させることができ、トルク容量及びトルク
比の低下を抑制して所望のコンバータ機能を発揮させる
ことができる。 【0023】しかも、リベット20の帽部20aが収納
凹部18c内に収納されているので、タービンハブ18
の円板部18aから突出することがなく、この分タービ
ンハブ18の軸長を短縮することができると共に、ター
ビンハブ18の円板部18aとステータ15における基
部15aの円板部15dとが対面しているので、両者が
プレス加工ではなく切削加工で形成されることから両者
間の寸法交差を小さく設定することが可能であり、両者
間の隙間を狭めることができる。 【0024】その後、車速が増加して、ポンプインペラ
11とタービンランナー12との速度比(出力軸回転数
/入力軸回転数)が“1”に近い値となって図示しない
変速制御装置からロックアップ指令が出力されることに
より、回転軸19に形成された潤滑油通路30の潤滑油
圧力が低レベルに減少される。このため、潤滑油室32
に充填されていた潤滑油が回転軸19に形成された潤滑
油通路30に戻され、潤滑油室32の内圧が収納部31
の内圧より低くなるためロックアップピストン23が軸
方向に前方に移動して、ロックアップフェーシング23
dがフロントカバー2の内周面の平坦面23eに押し付
けられ、このときの摩擦力によりフロントカバー2の回
転駆動力がロックアップピストン23、ドライブプレー
ト26及びサイドプレート27、ダンパースプリング2
5並びにタービンハブ18を介して回転軸19に直接伝
達されてロックアップ状態となる。 【0025】なお、上記実施形態においては、ポンプイ
ンペラ11及びタービンランナー12の外周縁が比較的
円に近い形状である場合について説明したが、図2に示
すように、ポンプインペラ11及びタービンランナー1
2を偏平形状とする場合にも本発明を適用することがで
きる。すなわち、図2において、前述した図1との対応
部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略す
るが、ポンプインペラ11及びタービンランナー12を
偏平形状とすることにより、ステータ15の基部15a
における円筒部15cも軸長が短く設定されている。 【0026】このため、スラストベアリング18eがタ
ービンハブ18の円板部18aに一部を収納するように
配設されていると共に、タービンハブ18の円板部18
aの収納凹部18cとは反対側の前端面に支持段部18
fが形成されている。また、タービンシェル16の円筒
部16bが省略され、これに代えて僅かな屈曲部16d
が形成され、円環状部16aが屈曲部16dを介して取
付円板部16cに連接された構成とされている。さら
に、タービンシェル16の取付板部16cにスペーサ4
0を介してクラッチハブ24を重ねた状態で支持段部1
8fに配置し、この状態で、リベット20をクラッチハ
ブ24側からクラッチハブ24、スペーサ40及びター
ビンシェル16を貫通し、さらにリベット挿通孔18d
を挿通して先端を突出させ、この先端をかしめることに
より、帽部20aを形成し、この帽部20aを収納凹部
18c内に収納する。なお、フロントカバー2の円板部
2aに形成されたクランクシャフトに固定された連結部
材9と連結する連結部がナットに代えてスタッドボス4
1が適用されている。 【0027】この場合でも、リベット20の帽部20a
が収納凹部18c内に収納され、ステータ15の基部1
5aにおける円板部15dとタービンハブ18の円板部
18aとを近接対向させることが可能であり、ポンプイ
ンペラ11からタービンランナー12及びステータブレ
ード15を経てポンプインペラ11に戻る作動油流が形
成されているときに、ステータ15の基部15aとター
ビンハブ18との間から漏れる作動油量を確実に減少さ
せて、トルク容量及びトルク比の低減を抑制することが
できる。トルクコンバータの偏平化に大きく貢献するこ
とができる。 【0028】なお、上記実施形態においては、回転駆動
源としてエンジンを適用した場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、電気自動車又はハイブ
リッド車の電動モータ等の他の回転駆動源を適用するよ
うにしてもよい。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、タービンハブのステータ基部との対向面に
形成された収納凹部にリベットの帽部を収納し、この対
向面とステータ基部との間が近接しているので、ポンプ
インペラからタービンランナーを介してステータに向か
う作動油流の一部が排出油路に流油することを抑制する
ことができると共に、リベットの帽部がタービンハブ内
に収納されることにより、トルクコンバータの軸長を短
くすることが可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】本発明の変形例を示す拡大断面図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ
2 フロントカバー
3 自動変速機
6 コンバータカバー
11 ポンプインペラ
12 タービンランナー
14 ワンウェイクラッチ
15 ステータ
15a 基部
15b ステータブレード
15c 円筒部
15d 円板部
16 タービンシェル
17 タービンブレード
18 タービンハブ
18a 円板部
18b 円筒部
18c 収納凹部
20 リベット
22 ロックアップクラッチ
23 ロックアップピストン
24 クラッチハブ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転駆動源からの回転駆動力が伝達され
るコンバータカバーと、該コンバータカバーに一体に形
成されたポンプインペラと、該ポンプインペラから流体
を介して動力伝達されるタービンランナーと、該タービ
ンランナーをリベットによって支持するタービンハブ
と、前記ポンプインペラと前記タービンランナーとの間
に配置され、ミッションケースに対してワンウェイクラ
ッチを介して基部が支持されたステータとを備えたトル
クコンバータにおいて、前記タービンハブは前記ステー
タの基部との対向面が当該基部と近接し、且つ当該対向
面に前記リベットの帽部を収納する収納凹部が形成され
ていることを特徴とするトルクコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001303925A JP2003106402A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | トルクコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001303925A JP2003106402A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | トルクコンバータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003106402A true JP2003106402A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19123929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001303925A Pending JP2003106402A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | トルクコンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003106402A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195167A (ja) * | 2003-12-12 | 2005-07-21 | Exedy Corp | トルクコンバータのステータ支持機構 |
JP2009197914A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両用トランスミッションのオイルポンプ駆動用スプロケット支持構造 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001303925A patent/JP2003106402A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195167A (ja) * | 2003-12-12 | 2005-07-21 | Exedy Corp | トルクコンバータのステータ支持機構 |
JP2009197914A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両用トランスミッションのオイルポンプ駆動用スプロケット支持構造 |
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