JP2003106371A - リンク式免震装置及びリンク式制振装置 - Google Patents

リンク式免震装置及びリンク式制振装置

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JP2003106371A
JP2003106371A JP2001302130A JP2001302130A JP2003106371A JP 2003106371 A JP2003106371 A JP 2003106371A JP 2001302130 A JP2001302130 A JP 2001302130A JP 2001302130 A JP2001302130 A JP 2001302130A JP 2003106371 A JP2003106371 A JP 2003106371A
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JP
Japan
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link
central portion
seismic isolation
isolation device
pin
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Application number
JP2001302130A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Matsunaga
義憲 松永
Tatsuji Nakano
龍児 中野
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な構造で確実に免震を行うことのできる
免震装置を提供する。 【解決手段】 本発明のリンク式免振装置10は、上部
構造物16Uと連結され、第一平面P1内で変形可能な
上部リンクと、下部構造物16Lと連結され、第一平面
P1内に対して直角な第二平面P2内で変形可能な下部
リンクとからなり、上部リンク及び下部リンクが、それ
ぞれ、中央部12(U,L)と、一端が中央部12
(U,L)に対してピン結合され、かつ、他端が各構造
物16(U,L)に対してピン結合される一対の脚部1
3(U,L)とからなり、上部リンクの中央部12Uと
下部リンクの中央部12Lとが、ユニバーサルジョイン
ト15(U,L)を介して連結されていることを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物の免震を行
う免震装置、及び、構造物の制振を行う制振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建物や橋などの構造物の振(震)動制御
装置(免震装置・制振装置)は種々知られている。免震
装置としては、積層ゴムを用いたものやリニアベアリン
グを用いたものが良く知られている。また、特許公報第
2674459号(特開平6-264960号公報)には、リンク式の
制振装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】振(震)動制御の対象と
なる建物等の構造物は固有周期が長いので、装置自体が
大型化する傾向がある。例えば、上述した特許公報第26
74459号(特開平6-264960号公報)に記載の「振り子式
制震装置」は、マスダンパとして機能させることを目的
としたものであるが、構造物の長い固有周期に対応する
ために、錘が結合されたアーム長を長く確保する必要が
生じるのに対処している。一般に、構造物の振(震)動制
御装置は大型化しやすく、広い設置スペースが必要とな
る。これを構造物の基礎部分に設置する場合などは、基
礎のレベルを深くする必要などがあり、経済的負担も増
大する。また、上述した特許公報第2674459号(特開平6
-264960号公報)に記載の「振り子式制震装置」など
は、制御し得る振(震)動の方向が一方向のみに限定さ
れてしまっている。
【0004】本発明は特に免震を主目的としたもので、
簡便な構造で確実に免震を行うことのできる免震装置を
提供することになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のリンク
式免震装置は、上部構造物と連結され、第一平面内で変
形可能な上部リンクと、下部構造物又は地盤と連結さ
れ、第一平面内に対して直角な第二平面内で変形可能な
下部リンクとからなるリンク式免震装置であって、上部
リンク及び下部リンクが、それぞれ、中央部と、一端が
中央部に対してピン結合され、かつ、他端が各構造物に
対してピン結合される一対の脚部とからなり、上部リン
クの中央部と下部リンクの中央部とが、ユニバーサルジ
ョイントを介して連結されていることを特徴としてい
る。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上部リンクの中央部と下部リンクの中
央部とを連結するロッドをさらに有しており、ロッド
は、その一端が第一ユニバーサルジョイントを介して上
部リンクの中央部と連結され、かつ、その他端が第二ユ
ニバーサルジョイントを介して下部リンクの中央部と連
結されていることを特徴としている。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、少なくとも三組の上部リンク及び下部
リンクを設置し、各組のロッドを連結させたことを特徴
としている。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の免震装置の構造を基本にした制振装置であり、
上部リンクの中央部又は一方の脚部に一端が接続され、
かつ、上部構造物に他端が接続されたアクチュエータ、
及び、下部リンクの中央部又は一方の脚部に一端が接続
され、かつ、下部構造物に他端が接続されたアクチュエ
ータを備えていることを特徴としている。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明に対してさらに、上部リンクの中央部又は一方の
脚部に一端が接続され、かつ、上部構造物に他端が接続
された減衰機、及び、下部リンクの中央部又は一方の脚
部に一端が接続され、かつ、下部構造物に他端が接続さ
れた減衰機を加えたことを特徴としている。
【0010】請求項6に記載の発明も、請求項1に記載
の発明の免震装置の構造を基本にした制振装置であり、
上部リンクの中央部又は一方の脚部に一端が接続され、
かつ、上部構造物に他端が接続された減衰機、及び、下
部リンクの中央部又は一方の脚部に一端が接続され、か
つ、下部構造物に他端が接続された減衰機を備えている
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のリンク式免震装置及び制
振装置の各実施形態について詳しく説明する前に、本実
施形態のリンク式免振・制振装置の基本的構造となるリ
ンク式のマスダンパについて説明する。このリンク式の
マスダンパを図1に示す。
【0012】図1に示されるリンク1は、中央部2と、
この中央部2に一端がピン結合された一対の脚部3とか
らなっている。各脚部3の他端は構造物に対してピン結
合される。中央部2は、水平部材2a、垂直部材2b及
び錘2cとからなる。水平部材2aと垂直部材2bとは
T字形に結合されており、垂直部材2bの最下部に錘2
cが取り付けられている。各部材同士は各ピン結合部4
を介して互いの位置を変更することができ、この結果、
このリンク1は、平面P内でその構造を変形することが
できる。即ち、このリンク1は、リンク1が構築されて
いる平面P内での振動方向(即ち、一方向のみ)に関し
ての制御振動数を長周期化することができる。
【0013】錘2cの平面P内での周期運動の周期は、
垂直部材2bの長さの単振り子によって得られる周期運
動より長い周期を得ることができる。例えば、各脚部3
の長さを1.4m、図1中の角度αを45°、中央部2
の水平部材2aの長さを0.9mとし、錘2cの中心が
各脚部3の下端を結んだ線よりも0.25m下方に位置
しているとする。この場合、図1に示されるリンクであ
ると、約3.3秒の周期が得られる。これに対して、こ
れに対応する単振り子の周期を計算すると、2×π×
(L/g)1/2=2×3.14×(125/980)=
2.242(秒)となる(π=3.14とする)。な
お、ここで用いている単振り子の腕の長さLは、1.4
(m)×sinα+0.25(m)=1.25(m)=1
25(cm)として計算している。角度αは、図1中に
示されるように、脚部3の設置角度である。また、gは
重力加速度である。
【0014】即ち、図1のようなリンク1を用いること
によって、単振り子に比較して数倍程度の長周期化を実
現することができる。なお、厳密には、図1に示すリン
クによる錘2cの運動軌跡は円運動とはならない。しか
し、錘2cの時間−変位曲線が描く軌跡は、錘の振動周
期と同一周期のcos曲線とほぼ一致するので、実際の免
震装置の振幅の可動範囲では実用上問題はない。また、
錘2cの振動周期は、垂直部材2bの長さや脚部3の設
置角度αを変更することによって自由に設定できる。
【0015】本発明のリンク式免震装置の第一実施形態
は、上述した図1に示す基本的構造のリンクを二つ用
い、一方を上下逆さまにして、かつ、その振動平面Pを
90°交差させて使用する。そして、このとき、図1に
おける錘2cは設けられておらず、互いの中央部がユニ
バーサルジョイントを介して連結される。このようにす
ることによって、各リンクの支持点を上下の荷重面に設
置し、この上下荷重面が二方向に長周期で自由に移動し
得るようにできる。二方向に移動可能な二次元運動に対
応させることによって、免震装置として機能させる。第
一実施形態のリンク式免震装置を図2に示す。
【0016】本実施形態の免震装置10は、上述したよ
うに、二組のリンクから構成されている。中央部12U
及び一対の脚部13Uによって構成され、一対の脚部1
3Uの各端部が上部構造物16Uに連結されたものが上
部リンクである。これに対して、中央部12L及び一対
の脚部13Lによって構成され、一対の脚部13Lの各
端部が下部構造物(又は地盤)16Lに連結されたもの
が下部リンクである。上部構造物16Uに連結されたも
のが上部リンクで、下部構造物16Lに連結されたもの
が下部リンクである。位置的には、下部リンクが上部リ
ンクの上方に位置している。
【0017】上部リンクと下部リンクとは、その配置の
みが異なり、その構造自体は同一である。このため、こ
こでは、上部リンクについて、その構造を詳しく説明
し、下部リンクについての詳しい説明は省略することと
する。なお、両者の符号は、互いに対応するものは同一
数字で対応付けされており、添えられるアルファベット
が異なるだけである。
【0018】中央部12Uは、鋼管が二等辺三角形状に
接合された形態を有しており、長さの等しい二辺の間に
位置する頂点部分に第一ユニバーサルジョイント15U
が取り付けられている。第一ユニバーサルジョイント1
5Uが取り付けられている端部とは反対側には、各脚部
13Uとの連結部となるピン結合部が形成されている。
各脚部13Uも鋼管である。この二つのピン結合部を介
して、各脚部13Uの一端がピン結合されている。各脚
部13Uの他端は、上部構造物16Uに対してピン結合
部を介してピン結合されている。
【0019】この上部リンクは、それ自身が構築されて
いる第一平面P1内で変形可能となっている。即ち、上
述した第一ユニバーサルジョイント15Uは、この第一
平面P1上に必ず存在することとなる。上部リンクの中
央部12Uの枠内部に下部リンクの中央部12Lが入っ
ており、上部リンク側の第一ユニバーサルジョイント1
5Uと下部リンク側の第二ユニバーサルジョイント15
Lとが、鋼管であるロッド14によって連結されてい
る。
【0020】本実施形態では、上述した一組の上下リン
クを一ユニットとした場合に、四ユニット単位で使用さ
れている。この状況を図3に示す。そして、各ユニット
のロッド14が、コネクティングプレート17によって
連結されている。この結果、下部構造物16Lに対して
上部構造物16Uが(逆でも構わないが)、図3の横方
向と上下方向の方向に振動することができる。そして、
上述したコネクティングプレート17によって全てのユ
ニットが連結されているので、全てのユニットの移動方
向が同期される。
【0021】なお、上述したように第一ユニバーサルジ
ョイント15Uは第一平面P1上に必ず存在し、同様に
第二ユニバーサルジョイント15Lは第二平面P2上に
必ず存在する。そして、この二つの間の距離はロッド1
4の長さで一定である。また、四つのユニットの全ての
ロッド14がコネクティングプレート17によって連結
されることによって、全てのロッド14が常に鉛直方向
に直立された状態となる。この結果、ロッド14が倒れ
ることがなく、上下方向の荷重を免震装置で受けること
ができる。
【0022】既に述べたように、本実施形態のリンク式
免震構造は、図1に示す基本構造を有しているので、振
動時の固有周期を長周期化することができ、建物などの
構造物の免震機構として好適に利用することができる。
これは、上述した基本構造を有する上部リンクと下部リ
ンクとをユニバーサルジョイントを介して連結すること
によって実現される。また、リンクを用いた免震装置で
あるため、積層ゴムによる免震装置に比べて優れた耐久
性を有するものとなっている。さらに、リンク構造は金
属等で容易に構築でき、安価に製造することができる。
構造も複雑でなく、円滑に動作するという利点もある。
【0023】そして、本実施形態では、上部リンクと下
部リンクとをユニバーサルジョイントを介して連結する
に際して、ロッド14と第一ユニバーサルジョイント1
5U及び第二ユニバーサルジョイント15Lとを用い、
ロッド14の上端が第一ユニバーサルジョイント15U
に連結され、ロッド14の下端が第二ユニバーサルジョ
イント15Lに連結される形態としている。このような
構造とすることによって、免震装置全体の高さを抑えて
いる。高さを抑えることによって、構造物側に大きなス
ペースを確保する必要が無くなり、設置が容易になると
共にコスト上昇を抑制することができる。
【0024】図4に、本発明の第二実施形態を示す。な
お、第二実施形態の免震装置は、上述した第一実施形態
の免震装置に準ずるものである。このため、第二実施形
態において、上述した第一実施形態と同一又は同等の構
成部位については同一の符号を用い、その詳しい説明を
省略する。第二実施形態の免震装置と第一実施形態の免
震装置との違いは、第一実施形態におけるロッド14に
相当する部材を第二実施形態の免震装置が有していない
ことである。
【0025】本実施形態においては、上部リンクの中央
部12Uの上端と、下部リンクの中央部12Lの下端と
が、一つのユニバーサルジョイント15を介して連結さ
れている。即ち、上部リンクは第一平面P1内で変形
し、下部リンクは第二平面P2内で変形するので、その
中間に位置するユニバーサルジョイント15は第一平面
P1と第二平面P2との交線上に必ず存在することにな
る。
【0026】このようにすることによって、第一実施形
態の免震装置と同様に、本実施形態の免震装置も、図1
に示す基本構造を有しているので、振動時の固有周期を
長周期化することができ、建物などの構造物の免震機構
として好適に利用することができる。これは、上述した
基本構造を有する上部リンクと下部リンクとをユニバー
サルジョイントを介して連結することによって実現され
る。また、リンクを用いた免震装置であるため、積層ゴ
ムの免震装置に比べて優れた耐久性を有するものとなっ
ている。
【0027】さらに、リンク構造は金属等で容易に構築
でき、安価に製造することができる。構造が複雑でなく
円滑に動作するという利点は、第一実施形態の免震装置
と同様二本実施形態の免震装置を有している。しかし、
本実施形態のようにすれば、構造をより簡素化すること
ができ、製造をより容易とするだけでなく、部材数が減
って製造コストも抑制することができる。また、一組の
上下リンクを単独で用いても第一実施形態のようにロッ
ド14が傾くようなことがなく、一組の上下リンクを単
独で用いることが可能である。その反面、中央部12
U,12Lの高さや角度αが同じであれば、装置全体の
大きさは本実施形態の免震装置の方が第一実施形態の免
震装置よりも高くなる。
【0028】第一実施形態の免震装置とするか、第二実
施形態の免震装置(あるいはさらに他の形態)とするか
は、設置する状況に応じてそれぞれの利点を考慮して適
宜選択すればよい。なお、本発明の免震装置は、上述し
た実施形態に限定されるものではない。例えば、上述し
た各実施形態の免震装置に対して、振動時のエネルギー
吸収のためにダンパなどを組み込むこともできる。ま
た、上述した第一実施形態では、四組の上部リンク及び
下部リンクを一ユニットして設置したが、少なくとも三
組以上の上下リンクを一ユニットとして設置して各ロッ
ドを連結すれば、ロッドの傾きを抑止して荷重を受ける
ことができる。
【0029】図5に本発明のリンク式制振装置の実施形
態を示す。本実施形態の制振装置は、図1に示された免
震装置の構造を基本とし、アクチュエータ18U,18
L及び減衰機19U,19Lをさらに備えることによっ
て制振装置として機能させるものである。
【0030】図5に示されるように、アクチュエータ1
8U,18Lは、それぞれ中央部12U,12Lが延長
された部分に取り付けられている。即ち、アクチュエー
タ18U,18Lの一端は、中央部12U,12Lに接
続されている。本実施形態では特に、中央部12U,1
2Lと一方の脚部13U,13Lとのピン結合部に接続
されている。なお、アクチュエータ18U,18Lをこ
のピン結合部以外の場所で中央部12U,12L(ある
いは脚部13U,13L)と接続してもよいが、その場
合はその接続部はピン結合とする。
【0031】そして、アクチュエータ18U,18Lの
他端は、上部リンクに関しては上部構造物16Uにピン
結合され、下部リンクに関しては下部構造物16Lにピ
ン結合されている。また、上述した各アクチュエータ1
8U,18Lに対して平行に、減衰機19U,19Lが
各リンクに接続されている。各減衰機19U,19Lの
一端は、中央部12U,12Lと一方の脚部13U,1
3Lとのピン結合部からさらに延長された脚部13U,
13Lの端部にピン結合されている。なお、減衰機19
U,19Lをこのピン結合部以外の場所で中央部12
U,12L(あるいは脚部13U,13L)と接続して
もよいが、その場合はその接続部はピン結合とする。
【0032】アクチュエータ18U,18Lは、外部か
らエネルギーを受けて伸縮し得るもので、リンクを強制
的に振動させることができるものである。アクチュエー
タ18U,18Lの伸縮を構造物の振動に応じて調整す
ることによって、構造物に対して制振力を与えることが
できる。この際、アクチュエータ18U,18Lによる
振動については、図示されないコンピュータによって、
振幅や周期などを調整して構造物の振動を効果的に低減
させることができる最適な条件が設定される。
【0033】一方、減衰機19U,19Lは、振動を減
衰させるもので、振動の発生と同時に構造物に減衰力が
与えられ、制振の効果が得られる。本実施形態では、ア
クチュエータ18U,18Lと減衰機19U,19Lと
を併用することによって、構造物の振動が小さい場合に
はアクチュエータ18U,18Lを作動させ、振動が大
きい場合には減衰機19U,19Lを作動させるなど、
振動の規模に応じた効率的な制振を行うことができる。
このような場合は、アクチュエータ18U及び減衰機1
9U(あるいは、アクチュエータ18U及び減衰機19
U)の双方に接続された図示されない振動検知装置から
の振動によって、どちらを作動させるかを切り替える。
減衰機19U,19Lには、その作動をキャンセルする
ための機構が組み込まれている。
【0034】なお、上述した図5に示される制振装置の
実施形態においては、アクチュエータ18U,18Lと
減衰機19U,19Lとが併用されたが、アクチュエー
タ18U,18L又は減衰機19U,19Lの何れか一
方のみを適用しても、制振装置として有用である。ま
た、アクチュエータや減衰機の取り付けは、振動する中
央部12U,12L又は脚部13U,13Lの何れに取
り付けられてもよい。また、上述した実施形態において
は、上部リンクと下部リンクのそれぞれにアクチュエー
タ18U,18Lがそれぞれ取り付けられているが、こ
れらは構造物の振動方向によって互いに独立して制御さ
れる。減衰機19U,19Lに関しても同様である(そ
の作動をキャンセルするなどの制御が必要な場合)。
【0035】このように、図1に示された免震装置の基
本的構造を利用した制振装置によっても、上述した図1
に示される免震装置の有する利点を併有しつつ、構造物
を効果的に制振することができる。また、上述した制振
装置の構造は、図1に示された免震装置を基本としたも
のであったが、図4に示される免震装置の構造を基本と
して制振装置を構築してもよい。その場合は、上述した
図4に示される免震装置の有する利点を併有しつつ、構
造物を効果的に制振することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明のリンク式免震・制振装置によれ
ば、振動時の固有周期を長周期化することができ、建物
などの構造物の免震・制振機構として好適に利用するこ
とができる。また、リンクを用いた免震・制振装置であ
るため優れた耐久性を有している。さらに、リンク構造
は金属等で容易に構築でき、安価に製造することができ
る。構造も複雑でなく、円滑に動作するという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリンク式免震装置の基本構造となる構
造を示す斜視図である。
【図2】本発明のリンク式免震装置の第一実施形態を示
す斜視図である。
【図3】本発明のリンク式免震装置の第一実施形態の配
置状況を示す平面図である。
【図4】本発明のリンク式免震装置の第二実施形態を示
す斜視図である。
【図5】本発明のリンク式制振装置の実施形態を示す斜
視図である。
【符号の説明】
10,100…免震装置、12U,12L…中央部、1
3U,13L…脚部、14…ロッド、15U…第一ユニ
バーサルジョイント、15L…第二ユニバーサルジョイ
ント、15…ユニバーサルジョイント、16U…上部構
造物、16L…下部構造物、17…コネクティングプレ
ート、18U,18L…アクチュエータ、19U,19
L…減衰機、P1…第一平面、P2…第二平面。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部構造物と連結され、第一平面内で変
    形可能な上部リンクと、下部構造物又は地盤と連結さ
    れ、前記第一平面内に対して直角な第二平面内で変形可
    能な下部リンクとからなるリンク式免震装置であって、 前記上部リンク及び前記下部リンクが、それぞれ、中央
    部と、一端が前記中央部に対してピン結合され、かつ、
    他端が各構造物に対してピン結合される一対の脚部とか
    らなり、 前記上部リンクの前記中央部と前記下部リンクの前記中
    央部とが、ユニバーサルジョイントを介して連結されて
    いることを特徴とするリンク式免震装置。
  2. 【請求項2】 前記上部リンクの前記中央部と前記下部
    リンクの前記中央部とを連結するロッドをさらに有して
    おり、前記ロッドは、その一端が第一ユニバーサルジョ
    イントを介して前記上部リンクの前記中央部と連結さ
    れ、かつ、その他端が第二ユニバーサルジョイントを介
    して前記下部リンクの前記中央部と連結されていること
    を特徴とする請求項1に記載のリンク式免震装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも三組の前記上部リンク及び前
    記下部リンクを設置し、各組の前記ロッドを連結させた
    ことを特徴とする請求項2に記載のリンク式免震装置。
  4. 【請求項4】 上部構造物と連結され、第一平面内で変
    形可能な上部リンクと、下部構造物又は地盤と連結さ
    れ、前記第一平面内に対して直角な第二平面内で変形可
    能な下部リンクとを有するリンク式制振装置であって、 前記上部リンク及び前記下部リンクが、それぞれ、中央
    部と、一端が前記中央部に対してピン結合され、かつ、
    他端が各構造物に対してピン結合される一対の脚部とか
    らなり、 前記上部リンクの前記中央部と前記下部リンクの前記中
    央部とが、ユニバーサルジョイントを介して連結されて
    おり、 前記上部リンクの前記中央部又は一方の前記脚部に一端
    が接続され、かつ、前記上部構造物に他端が接続された
    上部アクチュエータ、及び、前記下部リンクの前記中央
    部又は一方の前記脚部に一端が接続され、かつ、前記下
    部構造物に他端が接続された下部アクチュエータを備え
    ていることを特徴とするリンク式制振装置。
  5. 【請求項5】 前記上部リンクの前記中央部又は一方の
    前記脚部に一端が接続され、かつ、前記上部構造物に他
    端が接続された上部減衰機、及び、前記下部リンクの前
    記中央部又は一方の前記脚部に一端が接続され、かつ、
    前記下部構造物に他端が接続された下部減衰機を備えて
    いることを特徴とする請求項4に記載のリンク式制振装
    置。
  6. 【請求項6】 上部構造物と連結され、第一平面内で変
    形可能な上部リンクと、下部構造物又は地盤と連結さ
    れ、前記第一平面内に対して直角な第二平面内で変形可
    能な下部リンクとを有するリンク式制振装置であって、 前記上部リンク及び前記下部リンクが、それぞれ、中央
    部と、一端が前記中央部に対してピン結合され、かつ、
    他端が各構造物に対してピン結合される一対の脚部とか
    らなり、 前記上部リンクの前記中央部と前記下部リンクの前記中
    央部とが、ユニバーサルジョイントを介して連結されて
    おり、 前記上部リンクの前記中央部又は一方の前記脚部に一端
    が接続され、かつ、前記上部構造物に他端が接続された
    上部減衰機、及び、前記下部リンクの前記中央部又は一
    方の前記脚部に一端が接続され、かつ、前記下部構造物
    に他端が接続された下部減衰機を備えていることを特徴
    とするリンク式制振装置。
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