JP2003105778A - 構築物の基礎構造、それに使用する杭部材、土台受装置及び基礎の施工方法 - Google Patents

構築物の基礎構造、それに使用する杭部材、土台受装置及び基礎の施工方法

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JP2003105778A
JP2003105778A JP2001298449A JP2001298449A JP2003105778A JP 2003105778 A JP2003105778 A JP 2003105778A JP 2001298449 A JP2001298449 A JP 2001298449A JP 2001298449 A JP2001298449 A JP 2001298449A JP 2003105778 A JP2003105778 A JP 2003105778A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構築物の基礎構造において、杭の立て込みにあ
たって振動が発生せず、遺跡があると考えられるような
場所での万一の埋蔵物の破損等も最小限に抑えることが
できるとともに、杭を立て込んだ後の土台を載せる台の
高さの調整が容易にでき、短時間での施工を可能にする
ことである。 【解決手段】構築物の基礎構造は、地面に所要の配置で
立て込まれたスパイラル杭1と、各スパイラル杭1の上
部に着脱可能に取り付けてあり、土台を取り付けるため
の土台受装置2とを備えている。土台受装置2は、長手
方向の中間部で角度を変えることができる受台21を備
えている。土台受装置2は、高さ調整具23によってス
パイラル杭1の上部に取り付けられ、ボルト230を回
すことにより高さの調整が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構築物の基礎構
造、それに使用する杭部材、土台受装置及び基礎の施工
方法に関するものである。更に詳しくは、例えば、屋外
の催し物会場等でテント等の構築物あるいは人の誘導の
ための手摺り等を施工する場合に、解体が容易にできる
ようにして施工される構築物の基礎構造、それに使用す
る杭部材、土台受装置及び基礎の施工方法に関する。
【0002】
【従来技術】例えば、吉野ヶ里遺跡等、古代の文化をテ
ーマとするテーマパークの整備が進んでいる。このよう
なテーマパークでは、様々な催し物が開催されている。
催し物の開催には、既設の建物ではなく、屋外に構築さ
れた大型のテント等を使用することも多い。従来、屋外
に大型のテント等を構築する場合には、コンクリート杭
を所定の配置で打ち込み、杭の上部に架け渡すように土
台を組んで基礎とし、土台の上部にテント等の構築物を
構築していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の基礎構造には、次のような課題があった。すな
わち、遺跡が埋まっていると考えられる地域でテント等
の構築物を施工する場合、コンクリート杭を地面に打ち
込むような施工では、コンクリート杭そのものや打ち込
む時の振動で貴重な文化遺産である遺跡の埋蔵物を破損
させてしまう心配があった。また、コンクリート杭によ
って、地面にコンクリート杭と同じ太さの穴が開いてし
まうので、解体時に杭を地面から抜き取った後は、穴に
土を入れて塞ぐ必要があり、後の作業に大変な手間がか
かっていた。更には、杭を地面に打ち込んだ後、土台を
載せる台の高さの調整ができるようになっていなかった
ため、杭の上に土台を組むときの土台の高さ調整が容易
にはできず、基礎の施工に長時間を要していた。
【0004】(本発明の目的)本発明の目的は、構築物
の基礎構造において、杭の立て込みにあたって振動が発
生せず、穴の大きさもごく僅かで、例えば遺跡があると
考えられるような場所での万一の埋蔵物の破損等も最小
限に抑えることができ、解体撤去後の杭穴の穴埋め等の
作業を不要にすることである。本発明の他の目的は、杭
を立て込んだ後の、土台を載せる台の高さの調整が容易
にでき、構築物の基礎の施工が短時間でできるようにす
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に捻
った形状の杭部材と、当該杭部材の上部に着脱可能に取
り付けられており、土台を取り付けるための土台受装置
と、を備えており、上記土台受装置は、高さ調整可能に
構成されていることを特徴とする、構築物の基礎構造で
ある。
【0006】第2の発明にあっては、帯状の板を長手方
向へ連続的に螺旋状に捻った形状の杭部材と、当該杭部
材の上部に着脱可能に取り付けられており、土台を取り
付けるための土台受装置と、を備えており、上記土台受
装置は、高さ調整可能に構成されており、水平方向の角
度を変えることができるよう構成された受台を備えてい
ることを特徴とする、構築物の基礎構造である。
【0007】第3の発明にあっては、帯状の板を長手方
向へ連続的に螺旋状に捻った形状の杭部材と、当該杭部
材の上部に着脱可能に取り付けられており、土台を取り
付けるための土台受装置と、を備えており、上記土台受
装置は、ヒンジ部を中心として相互に回動可能に設けら
れた二台の受台と、当該受台の一方に設けられ、受台の
回動中心を中心とする円弧状の案内長孔を有する案内部
材と、上記案内長孔に対応し、他方の受台に設けられた
挿通孔と、上記案内長孔と挿通孔に通して装着され、杭
部材に取り付けた時の高さを調整し、受台を固定するた
めの調整具と、を備えていることを特徴とする、構築物
の基礎構造である。
【0008】第4の発明にあっては、構築物の基礎構造
に使用する杭部材であって、帯状の板を長手方向へ連続
的に螺旋状に捻った形状であり、基端側には土台受装置
を取り付けるためのネジ孔と、杭部材を回転操作するた
めの部材を通す孔が設けてあることを特徴とする、杭部
材である。
【0009】第5の発明にあっては、構築物の基礎構造
に使用する土台受装置であって、杭部材に着脱可能に取
り付ける手段と、水平方向の角度を変えることができる
よう構成された受台と、杭部材に取り付けた時の高さを
調整する手段と、を備えていることを特徴とする、土台
受装置である。
【0010】第6の発明にあっては、構築物の基礎構造
に使用する土台受装置であって、ヒンジ部を中心として
相互に回動可能に設けられた二台の受台と、当該受台の
一方に設けられ、受台の回動中心を中心とする円弧状の
案内長孔を有する案内部材と、上記案内長孔に対応し、
他方の受台に設けられた挿通孔と、上記案内長孔と挿通
孔に通して装着され、杭部材に取り付けた時の高さを調
整し、受台を固定するための調整具と、を備えているこ
とを特徴とする、土台受装置である。
【0011】第7の発明にあっては、仮設構造物の土台
を支えるに当たり、杭として帯状の板を長手方向へ連続
的に螺旋状に捻った形状の杭を使用することを特徴とす
る、仮設構造物の基礎の施工方法である。
【0012】第8の発明にあっては、帯状の板を長手方
向へ連続的に螺旋状に捻った形状の杭を立て込み、杭の
上部に土台受装置を取り付け、土台受装置の高さを調整
し、土台受装置の受台の水平方向の角度を必要な角度に
設定し、受台に土台を取り付けるようにしたことを特徴
とする、構築物の基礎の施工方法である。
【0013】(作用)本発明に係る構築物の基礎構造に
よれば、杭部材が帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状
に捻った形状であるので、杭部材は地面にねじ込むこと
により容易に立て込むことができ、しかも、杭部材が立
て込まれることによって地中に形成される穴の大きさ
は、穴の全長にわたり杭部材の横断面形状と同じであ
り、地面には杭部材の厚みの分だけの穴しか形成されな
い。従って、従来のように杭を打ち込む場合と相違し
て、杭部材の立て込み時に振動を生じることがなく、穴
も小さく地中の土が荒れないので、例えば遺跡があると
考えられるような場所での万一の埋蔵物の破損等も最小
限に抑えることができる。なお、地面に残った穴は小さ
く、特に危険もないので、土で塞ぐ必要がなく、そのた
めの手間がかからないので後作業が簡単にできる。
【0014】また、土台受装置が高さ調整可能に構成さ
れているので、杭を地面に立て込んだ後に、土台を載せ
る部分の高さ調整が容易にでき、土台のレベル調整も容
易かつ正確にできる。従って、構築物の基礎を短時間で
施工することが可能になる。
【0015】土台受装置が、水平方向の角度を変えるこ
とができる受台を備えているものは、受台の角度を適宜
設定できるので、土台の直線部分には受台を真っ直ぐに
して対応でき、土台に角度を付ける部分では、その角度
に合うように受台の角度を調整して対応できる。すなわ
ち、一種類の土台受装置で土台の様々な箇所に対応でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る構築
物の基礎構造を示す概略平面図、図2スパイラル杭と土
台受装置の取付状態を示す一部断面説明図、図3はスパ
イラル杭の構造を示す正面図、図4はスパイラル杭のヘ
ッド部の構造を示す説明図、図5は土台受装置の構造を
示し、受台を真っ直ぐにした状態の斜視説明図、図6は
受台を直角にした状態の平面視説明図、図7は受台を鈍
角にした状態の底面視説明図である。
【0017】図1、図2を参照する。構築物の基礎構造
B1は、地面に所要の配置で立て込まれたスパイラル杭
1と、各スパイラル杭1の上部に着脱可能に取り付けて
ある土台受装置2とを備えている。
【0018】図2、図3、図4を参照する。スパイラル
杭1は、帯鋼を長手方向へ連続的に螺旋状に捻った形状
の杭本体10を有している。杭本体10の先端部(使用
時には下端部となる)には、刃板11が突出して設けて
ある。杭本体10の基端部(使用時には上端部となる)
の中央部には、長手方向へ所要長さに切欠いて、ピン挿
通口12が設けてある。ピン挿通口12の開放側端部に
は、ナット13が溶接により固着してある。
【0019】図2、図5、図6、図7を参照する。土台
受装置2は、鉄製である。土台受装置2は、長手方向の
中間部で角度を変えることができる受台20、21を備
えている。受台20は、断面コ字状の台本体200を有
している。台本体200の底板201の内側端部は、V
字形状に切欠かれて収容部202が形成されている。
【0020】台本体200の側板203、204間に
は、受板205が底板201と若干の隙間を設けて平行
に固着されている。受板205には、長手方向に等間隔
で三箇所にボルト孔206が貫通して設けてある。ま
た、台本体200の底板201のうち、各ボルト孔20
6と対向する位置には、ボルト孔206より径大な挿通
孔207が三箇所に設けてある。挿通孔207の大きさ
は、受板205に木製の土台3を固定するボルト・ナッ
ト30のボルトヘッド(図では見えない)が入る大きさ
に設定されている。また、台本体200の一方の側板2
03の内端部には、ヒンジピン24を挿通するためのヒ
ンジ管208が高さ方向の中間部に設けてある。
【0021】台本体200の底板201の内端部には、
案内受板22が底板201と平行に突出して設けてあ
る。案内受板22は、図7に示すように、ほぼ扇形に形
成されている。案内受板22には、ヒンジピン24を中
心とする円弧に沿う湾曲した案内長孔220が設けてあ
る。
【0022】受台21は、断面コ字状の台本体210を
有している。台本体210の底板211の内側端部は、
V字形状に突出した突部212が形成されている。突部
212の中央部には、上記案内台板22の案内長孔22
0に対応するボルト孔219(図2に図示)が設けてあ
る。
【0023】台本体210の側板213、214間に
は、受板215が底板211と若干の隙間を設けて平行
に固着されている。受板215には、長手方向に等間隔
で三箇所にボルト孔216が貫通して設けてある。ま
た、台本体210の底板211のうち、各ボルト孔21
6と対向する位置には、ボルト孔216より径大な挿通
孔217が三箇所に設けてある。挿通孔217の大きさ
は、上記挿通孔207と同様である。また、台本体21
0の一方の側板213の内端部には、ヒンジピン24を
挿通するためのヒンジ管218が高さ方向の上下二箇所
に上記ヒンジ管208が入る間隔をもって設けてある。
【0024】そして、上記受け台20と受台21は、ヒ
ンジ管208とヒンジ管218を合わせてヒンジピン2
4を差し込んで装着し、更に案内長孔220とボルト孔
219に高さ調整具23を通して装着して一体化されて
いる。なお、本実施の形態では高さ調整具23とナット
13によって、杭部材1に取り付けた時の高さを調整す
る手段を構成しているが、このように当該手段を土台受
装置2と杭部材1の両方に設けることもできるし、いず
れか一方に設けることもできる。高さ調整具23は、ボ
ルト230とスプリングワッシャ231、上締めナット
232、下締めナット233を備えている(図2参
照)。高さ調整具23は、ボルト230のヘッドとスプ
リングワッシャ231を受台21の突部212上側に位
置させ、上締めナット232、下締めナット233を案
内台板22の下側に位置させて装着される。
【0025】土台受装置2は、上記構造を有しているの
で、受台20、21はヒンジピン24を中心として回動
可能であり、上締めナット232の案内台板22側への
締め付けにより相互の固定ができるので、真っ直ぐな状
態(図5参照)から直角な状態(図6参照)の間で、任
意の角度に調整できる。
【0026】(作 用)図8はスパイラル杭を作業機で
地面に立て込んでいる状態を示す説明図、図9は作業機
の回転軸に設けてあるホルダーとスパイラル杭の取付構
造を示す説明図である。図1ないし図9を参照して、本
実施の形態に係る構築物の基礎構造の施工方法及び作用
を説明する。
【0027】施工箇所にスパイラル杭1を所定の位置で
立て込む。スパイラル杭1の立て込みは、図8に示すよ
うにバックホー等の作業機械を使用して行う。作業機械
4のアーム先端には油圧モータで駆動される回転軸(図
示省略)を有するアタッチメント40が取り付けてあ
る。回転軸の先端部には、スパイラル杭1の上部を装着
するホルダー41が設けてある。
【0028】ホルダー41は、所要間隔で平行に設けら
れた当て部材42、43を有している。当て部材42
は、中央部に断面円弧形状のナット挿通部420を有し
ている。ナット挿通部420の先端寄りには、留めピン
44を挿通するピン挿通孔421が貫通して設けてあ
る。当て部材42の先端寄りの幅方向両側には、留めピ
ン44の先部側を係合させるためのL形状のフック42
2、423が設けてある。
【0029】当て部材43は、上記当て部材42のナッ
ト挿通部420に位置を合わせた断面円弧形状のナット
挿通部430を有している。ナット挿通部430には、
上記ピン挿通孔421と対応する位置にピン挿通孔43
1が貫通して設けてある。ナット挿通部430の幅方向
の両側部は、先部側へやや延出されて案内部432、4
33が設けてある。
【0030】ホルダー41とスパイラル杭1の取り付け
は次のように行う。図9に示すように、当て部材42、
43の間にスパイラル杭1のヘッド部を差し込む。そし
て、ピン挿通孔421、431とピン挿通口12を合わ
せて留めピン44を差し込み、先部側を回してフック4
22、423の何れかに係合する。このようにしてホル
ダー41にスパイラル杭1を取り付けることにより、ア
タッチメント40の回転軸を駆動してホルダー41を回
転させれば、スパイラル杭1に回転力を確実に伝えてね
じ込むようにして地面に立て込むことができる。
【0031】なお、ホルダー41により地面に立て込む
ことができる杭の種類は、ヘッド部の構造が同じであれ
ば、スパイラル杭1に限定されるものではない。例え
ば、円筒形状の鋼管杭あるいはオーガスクリュー等の立
て込み、引き抜きに使用することができる。
【0032】スパイラル杭1は、ヘッド部を地面からや
や突出させて立て込まれる(図2参照)。土台受装置2
は、高さ調整具23によってスパイラル杭1の上部に着
脱可能に取り付けられる。取り付けと高さ調整の手順は
次のとおりである。まず、ボルト230をナット13に
螺合し、上締めナット232を軽く締め上げ(ボルト2
30が回転可能な状態で止める)、更にボルト230を
回して受台20、21の大体の高さを決める。
【0033】受台20、21の水平方向の角度を調整す
る。本実施の形態では、角部に位置する土台受装置2は
直角になるよう設定し、その中間部に位置する土台受装
置2は真っ直ぐになるよう設定する(図1参照)。再度
ボルト230を回し、同時に上締めナット232を締め
上げて受台20、21の角度を固定し、受台20、21
の高さを精密に設定する。高さが決まったら、下締めナ
ット233を下方へ締めてナット13に固定する。
【0034】そして、ボルト・ナット30を介して木製
の土台3を台板205、215に載置し固定する。ボル
ト・ナット30のボルトは、下側の挿通孔207、21
7からボルト孔206、216に挿通され、ヘッドはボ
ルト孔206、216の孔縁に引っ掛かる。更に土台3
に設けられた貫通孔31に通されたボルトにナットを締
め付け、台板205、215に土台3を固定する。な
お、土台3の上には、テント等の構築物(仮設構造物
等)が構築されるが、その詳細については説明を省略す
る。
【0035】構築物を撤去する場合は、最後に各スパイ
ラル杭1も地面から抜き取られる。スパイラル杭1は、
上記と同様にホルダー41を取り付け、立て込むときと
は逆方向に回転させることにより、立て込み孔を荒らす
ことなく抜き取ることができる。なお、スパイラル杭1
を抜き取った後の地面には、杭部材の横断面形状と同じ
穴が開いているだけである。この穴は、通常は土を入れ
て塞がれるが、穴はごく小さく特に危険もないので、必
ずしも土を入れて塞ぐ必要はない。
【0036】図10は本発明に係る構築物の他の基礎構
造を示す概略平面図、図11は受台が真っ直ぐに形成さ
れた土台受装置の構造を示す斜視図、図12は受台が直
角に形成された土台受装置の構造を示す斜視図、図13
は受台が鈍角に形成された土台受装置の構造を示す斜視
図である。
【0037】本実施の形態に係る基礎構造には、上記基
礎構造と同じスパイラル杭1が使用される。スパイラル
杭1の上部に着脱可能に取り付けられる土台受装置は、
上記土台受装置2と相違して受台の角度が固定されてい
る。なお、図11ないし図13において、上記土台受装
置2と同一または同等箇所には、同一の符号を付して示
し、土台受装置2と重複する説明は省略する。
【0038】図11に示す土台受装置2aは、受台25
が水平方向において真っ直ぐに形成してある。受台25
は、断面コ字状の台本体250を有している。台本体2
50の底板251の中央部にはボルト孔(図では見えな
い)が貫通して設けてある。ボルト孔には、高さ調整具
23が装着してある。
【0039】図12に示す土台受装置2bは、受台26
が水平方向において直角に形成してある。受台26は、
断面コ字状の台本体260を有している。台本体260
の底板261の角部中央にはボルト孔(図では見えな
い)が貫通して設けてある。ボルト孔には、高さ調整具
23が装着してある。
【0040】図13に示す土台受装置2cは、受台27
が水平方向において鈍角に形成してある。受台27は、
断面コ字状の台本体270を有している。台本体270
の底板271の角部中央にはボルト孔(図では見えな
い)が貫通して設けてある。ボルト孔には、高さ調整具
23が装着してある。なお、土台受装置2a、2b、2
cのスパイラル杭1への取り付け方法及び高さの調整方
法は、上記土台受装置2と大体において同様であるの
で、説明は省略する。なお、受台が固定式の土台受装置
としては、土台受装置2a、2b、2cの他、受台が三
方から交差した構造(T字構造、Y字構造)のもの、四
方から交差した構造(十字構造、X字構造)のもの等、
各種構造のものがあり、特に限定されるものではない。
【0041】図14は斜面に手摺りを施工した状態を示
す説明図である。本実施の形態では、まず、傾斜した地
面に所要の間隔でスパイラル杭1を立て込む。各スパイ
ラル杭1に柱部材5を継いで立てる。柱部材5の下端部
にはボルト(図示省略)が設けてあり、ボルトをスパイ
ラル杭1のナット13にねじ込んで固定する。次に、柱
部材5の上端部に設けてある挿通具50に手摺り51を
挿通し、斜面用の手摺りを構築することができる。
【0042】図15は渡り廊下を施工した状態を示す説
明図である。本実施の形態では、渡り廊下6の基礎とし
て、スパイラル杭1と土台受装置2a、2bが使用され
ている。渡り廊下6の木製の土台60は、スパイラル杭
1の上部に取り付けられた土台受装置2a、2bの受台
25、26に載置され固定されている。なお、土台受装
置2a、2bの代わりに土台受装置2を採用することも
できる。
【0043】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまで説明上のものであって限定的なものではなく、上
記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではな
い。また、本発明は図示されている実施の形態に限定さ
れるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変
形が可能である。
【0044】
【発明の効果】(a)本発明に係る構築物の基礎構造及
びその施工方法によれば、杭部材が帯状の板を長手方向
へ連続的に螺旋状に捻った形状であるので、杭部材は地
面にねじ込むことにより容易に立て込むことができ、し
かも、杭部材が立て込まれることによって地中に形成さ
れる穴の大きさは、穴の全長にわたり杭部材の横断面形
状と同じであり、地面には杭部材の厚みの分だけの穴し
か形成されない。従って、従来のように杭を打ち込む場
合と相違して、杭部材の立て込み時に振動を生じること
がなく、穴も小さく地中の土が荒れないので、例えば遺
跡があると考えられるような場所での万一の埋蔵物の破
損等も最小限に抑えることができる。なお、地面に残っ
た穴は小さく、特に危険もないので、土で塞ぐ必要がな
く、そのための手間がかからないので後作業が簡単にで
きる。
【0045】(b)土台受装置が高さ調整可能に構成さ
れているので、杭を地面に立て込んだ後に、土台を載せ
る部分の高さ調整が容易にでき、土台のレベル調整も容
易かつ正確にできる。従って、構築物の基礎を短時間で
施工することが可能になる。
【0046】(c)土台受装置が、水平方向の角度を変
えることができる受台を備えているものは、受台の角度
を適宜設定できるので、土台の直線部分には受台を真っ
直ぐにして対応でき、土台に角度を付ける部分では、そ
の角度に合うように受台の角度を調整して対応できる。
すなわち、一種類の土台受装置で土台の様々な箇所に対
応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構築物の基礎構造を示す概略平面
図。
【図2】スパイラル杭と土台受装置の取付状態を示す一
部断面説明図。
【図3】スパイラル杭の構造を示す正面図。
【図4】スパイラル杭のヘッド部の構造を示す説明図。
【図5】土台受装置の構造を示し、受台を真っ直ぐにし
た状態の斜視図。
【図6】受台を直角にした状態の平面図。
【図7】受台を鈍角にした状態の底面
【図8】スパイラル杭を作業機で地面に立て込んでいる
状態を示す説明図。
【図9】作業機の回転軸に設けてあるホルダーとスパイ
ラル杭の取付構造を示す説明図。
【図10】本発明に係る構築物の他の基礎構造を示す概
略平面図。
【図11】受台が真っ直ぐに形成された土台受装置の構
造を示す斜視図。
【図12】受台が直角に形成された土台受装置の構造を
示す斜視図。
【図13】受台が鈍角に形成された土台受装置の構造を
示す斜視図。
【図14】斜面に手摺りを施工した状態を示す説明図。
【図15】渡り廊下を施工した状態を示す説明図。
【符号の説明】
B1 構築物の基礎構造 1 スパイラル杭 2 土台受装置 10 杭本体 11 刃板 12 ピン挿通口 13 ナット 20、21 受台 200 台本体 201 底板 202 収容部 203、204 側板 205 受板 206 ボルト孔 207 挿通孔 24 ヒンジピン 208 ヒンジ管 22 案内受板 220 案内長孔 210 台本体 211 底板 212 突部 219 ボルト孔 215 受板 216 ボルト孔 217 挿通孔 218 ヒンジ管 23 高さ調整具 230 ボルト 231 スプリングワッシャ 232 上締めナット 233 下締めナット 3 土台 30 ボルト・ナット 4 作業機械 40 アタッチメント 41 ホルダー 42、43 当て部材 420 ナット挿通部 421 ピン挿通孔 44 留めピン 422、423 フック 43 当て部材 430 ナット挿通部 431 ピン挿通孔 432、433 案内部 B2 構築物の基礎構造 2a 土台受装置 25 受台 250 台本体 2b 土台受装置 26 受台 260 台本体 2c 土台受装置 27 受台 270 台本体 5 柱部材 50 挿通具 6 渡り廊下 60 土台

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に
    捻った形状の杭部材と、 当該杭部材の上部に着脱可能に取り付けられており、土
    台を取り付けるための土台受装置と、を備えており、 上記土台受装置は、高さ調整可能に構成されていること
    を特徴とする、 構築物の基礎構造。
  2. 【請求項2】 帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に
    捻った形状の杭部材と、 当該杭部材の上部に着脱可能に取り付けられており、土
    台を取り付けるための土台受装置と、を備えており、 上記土台受装置は、高さ調整可能に構成されており、水
    平方向の角度を変えることができるよう構成された受台
    を備えていることを特徴とする、 構築物の基礎構造。
  3. 【請求項3】 帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に
    捻った形状の杭部材と、 当該杭部材の上部に着脱可能に取り付けられており、土
    台を取り付けるための土台受装置と、を備えており、上
    記土台受装置は、 ヒンジ部を中心として相互に回動可能に設けられた二台
    の受台と、 当該受台の一方に設けられ、受台の回動中心を中心とす
    る円弧状の案内長孔を有する案内部材と、 上記案内長孔に対応し、他方の受台に設けられた挿通孔
    と、 上記案内長孔と挿通孔に通して装着され、杭部材に取り
    付けた時の高さを調整し、受台を固定するための調整具
    と、を備えていることを特徴とする、 構築物の基礎構造。
  4. 【請求項4】 構築物の基礎構造に使用する杭部材であ
    って、 帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に捻った形状であ
    り、基端側には土台受装置を取り付けるためのネジ孔
    と、杭部材を回転操作するための部材を通す孔が設けて
    あることを特徴とする、 杭部材。
  5. 【請求項5】 構築物の基礎構造に使用する土台受装置
    であって、 杭部材に着脱可能に取り付ける手段と、 水平方向の角度を変えることができるよう構成された受
    台と、 杭部材に取り付けた時の高さを調整する手段と、を備え
    ていることを特徴とする、 土台受装置。
  6. 【請求項6】 構築物の基礎構造に使用する土台受装置
    であって、 ヒンジ部を中心として相互に回動可能に設けられた二台
    の受台と、 当該受台の一方に設けられ、受台の回動中心を中心とす
    る円弧状の案内長孔を有する案内部材と、 上記案内長孔に対応し、他方の受台に設けられた挿通孔
    と、 上記案内長孔と挿通孔に通して装着され、杭部材に取り
    付けた時の高さを調整し、受台を固定するための調整具
    と、を備えていることを特徴とする、 土台受装置。
  7. 【請求項7】 仮設構造物の土台を支えるに当たり、杭
    として帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に捻った形
    状の杭を使用することを特徴とする、 仮設構造物の基礎の施工方法。
  8. 【請求項8】 帯状の板を長手方向へ連続的に螺旋状に
    捻った形状の杭を立て込み、杭の上部に土台受装置を取
    り付け、土台受装置の高さを調整し、土台受装置の受台
    の水平方向の角度を必要な角度に設定し、受台に土台を
    取り付けるようにしたことを特徴とする、 構築物の基礎の施工方法。
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