JP2021025311A - スパイラル杭 - Google Patents

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懸一 安冨
Kenichi Yasutomi
懸一 安冨
範寛 大高
Norihiro Otaka
範寛 大高
謙吾 堀
Kengo Hori
堀  謙吾
尚輝 副田
Naoki Soeda
尚輝 副田
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Abstract

【課題】引抜力に対して強く抵抗する効果を維持しつつ、打設による施工を容易ならしめるスパイラル杭を提供する。【解決手段】平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体1と、前記スパイラル杭本体1よりも幅方向及び/又は厚み方向に突出する摩擦低減部材2とで構成されている。前記摩擦低減部材2は、スパイラル杭本体1の先端よりも先に突設されている。前記摩擦低減部材2は、また、先端に向かって山型に傾斜する傾斜部を備えていることを特徴とする。別の実施例の摩擦低減部材は、スパイラル杭本体1の軸方向中央部よりも先方部の捩れ部1aに設けられ、より具体的には、スパイラル杭本体1の先端の捩れ部1aの全周にわたって設けられている。【選択図】図1

Description

この発明は、平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭の技術分野に属する。
平鋼をスパイラル状(螺旋状)に形成してなるスパイラル杭(ねじり平鋼)は種々開発され実施に供されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記特許文献1に係る発明は、平鋼を捩ったねじり平鋼(1)を、複数本地面に捩じ込み、各ねじり平鋼の上部を鉄骨入りのコンクリートブロック(3)で固め、上部にアンカーボルト(4)を出した事を特徴とする構造物の基礎が開示されている(請求項1、図1を参照)。
この発明によれば、スパイラル状に形成したねじり平鋼がコルクの栓抜きのように地面に捩じ込まれているので、ねじり平鋼が回ったり地面が割れない限り杭が抜けないため、引抜力に対して強く抵抗することができる。
前記特許文献2に係る発明は、平鋼を真直ぐな状態を保ちながら、同じピッチで複数回捩った形状の杭(ねじり平鋼)が開示されている(請求項1を参照)。具体的には、図1(イ)に示したように、ねじり平鋼(1)の先端部を少し尖らせて形成することにより、ねじり平鋼の頭部を叩くと地面にねじ込み易くなる。よって、先端部がフラット型のねじり平鋼と比べ、地面に打ち込む際の労力や時間を低減できる効果を呈する。
特開2001−323479号公報 特開2001−323460号公報
前記特許文献1、2に開示されたスパイラル杭(ねじり平鋼)は、共通して、杭本体の周面摩擦の影響が大きいので、打設深さが深くなるほど地盤の強度や杭の大きさ(断面)によっては摩擦抵抗が大きくなり、杭本体が座屈して打設が困難となる等、改善すべき課題があった。
したがって、本発明は、上述した背景技術の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、前記特許文献1、2に係るスパイラル杭(ねじり平鋼)と比べ、引抜力に対して強く抵抗する効果を維持しつつ、打設による施工を容易ならしめるスパイラル杭を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るスパイラル杭は、平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体と、前記スパイラル杭本体よりも幅方向及び/又は厚み方向に突出する摩擦低減部材とで構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したスパイラル杭において、前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の先端よりも先に突設されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項2に記載したスパイラル杭において、前記摩擦低減部材は、先端に向かって山型に傾斜する傾斜部を備えていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1に記載したスパイラル杭において、前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の軸方向中央部よりも先方部の捩れ部に設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項4に記載したスパイラル杭において、前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の先端の捩れ部の全周にわたって設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載したスパイラル杭において、前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の回転方向に沿う向きに傾斜して設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載したスパイラル杭において、前記摩擦低減部材の上方に位置する捩れ部の表面と裏面に、スパイラル杭本体の回転力を補助するための突条部がスパイラル杭本体の回転方向に沿う向きに傾斜して設けられていることを特徴とする。
本発明に係るスパイラル杭によれば、以下の効果を奏する。
(1)摩擦低減部材が杭本体から幅方向及び/又は厚み方向に突出することで摩擦低減部材の取り付け位置よりも上方の杭本体部分は、作用する周面摩擦力が低減するので打ち込み易くなる。特に、摩擦低減部材が杭本体の全周にわたって突出するように構成すると、摩擦低減効果は顕著になり、より打ち込み易くなる。
(2)従来技術通り、平鋼をスパイラル状(螺旋状)に形成してなる構成に変わりはないので、スパイラル杭本来の効果は従来通り維持できる。すなわち、打ち込み施工後即、引抜抵抗力を発揮することができるし、床掘不要なので廃土処理も必要としないし、工期の短縮等、コスト削減に寄与することができる。
(3)纏めると、従来技術と比べ、引抜力に対して強く抵抗する効果を維持しつつ、打設による施工を容易ならしめる施工性、経済性、環境性に優れたスパイラル杭を実現することができる。
Aは、実施例1にかかるスパイラル杭を示した正面図であり、Bは、同側面図であり、Cは、同斜視図である。 Aは、実施例1にかかるスパイラル杭の先端部に設けた摩擦低減部材を拡大して示した正面図であり、Bは、同側面図であり、Cは、同斜視図であり、Dは、同底面図である。 図2AのX−X線矢視断面図である。 A〜Mはそれぞれ、実施例1に係る摩擦低減部材の横断面形状のバリエーションを示した説明図である。 Aは、実施例2にかかるスパイラル杭を示した正面図であり、Bは、同側面図であり、Cは、同斜視図である。 図5に係る摩擦低減部材の横断面形状を示した平面図である。 A〜Mはそれぞれ、実施例2に係る摩擦低減部材の横断面形状のバリエーションを示した説明図である。 A、Bはそれぞれ、実施例3に係るスパイラル杭を示した正面図である。
次に、本発明に係るスパイラル杭の実施例を図面に基づいて説明する。
実施例1に係るスパイラル杭10は、図1、図2に示したように、平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体1と、前記スパイラル杭本体1よりも幅方向及び(/又は)厚み方向に突出する摩擦低減部材2とで構成されている。
前記摩擦低減部材2は、スパイラル杭本体1(以下、杭本体1と略す場合がある。)の先端よりも先に突設されている。
なお、本明細書において、前記「平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体1」は、平鋼に外力を加えてスパイラル状に捩り形成してなるスパイラル杭本体1、又は平鋼を素材とした3Dプリンターで作製してなるスパイラル杭本体1、又は平鋼を素材とした鋳物(一体成型品)のスパイラル杭本体1、のいずれかのスパイラル杭を指す。
前記スパイラル杭本体1は、一例として、板厚が6〜12mm程度、幅寸(=杭径)が100〜150mm程度の均等断面形状で、長さが500〜1500mm程度の細長い平鋼を所定のピッチでスパイラル(螺旋)状に形成してなる。
ちなみに、前記スパイラル杭本体1の頭部(上端部)には、図示は省略するが、人力でハンマー等を用いて効率良く打ち込めるように、円盤部材、円柱部材等が溶接等の接合手段で一体化されている。前記円盤部材、円柱部材等は、杭本体1が支持する架台、テント等の地上構造物の設置形態に応じて適宜設計変更される。
前記摩擦低減部材2は、本実施例では、スパイラル杭本体1の先端(下端)に溶接手段で一体的に設けられている。前記摩擦低減部材2は、図3が分かり易いように、スパイラル杭本体1(平鋼)の横断面積よりも大きい形態とされている。具体的には、スパイラル杭本体1(平鋼)の横断面と比べ、幅方向及び厚み方向に大きい断面矩形状の形態で、中間部から先端に向かって山型に傾斜し、かつ回転方向に対しても傾斜する傾斜面2aを複数備えている。
図示例に係る摩擦低減部材2は、前記スパイラル杭本体1(平鋼)よりも幅方向に2mm程度、及び厚み方向に2mm程度、均等に突出する大ききの横断面を備え、かつ高さ26mm程度の直方体形状の金属製部材の下方部分を、スパイラル杭10(スパイラル杭本体1)による螺旋軌道の回転方向に対して抵抗が少なくなる向きに前記傾斜面(面取り)2aをつけて形成されている。
なお、前記杭本体1の下端部と前記摩擦低減部材2との接合部について、前記摩擦低減部材2の上面部に、前記スパイラル杭本体1の下端部を数ミリ程度の深さ受け入れ可能な凹部を形成しておき、定着性(一体性)が高まるように接合する工夫は適宜行われるところである。
上記構成のスパイラル杭10は、鉛直姿勢のスパイラル杭本体(平鋼)1の頭部をハンマー等で打ち込むと、スパイラル杭本体1の先端に設けた前記摩擦低減部材2が先導する構成なので、スパイラル杭10の貫入を妨げる地盤の摩擦抵抗が前記摩擦低減部材2にのみ作用する。後続のスパイラル杭本体10は、前記摩擦低減部材2よりも横断面積が小さいので、地盤の摩擦抵抗がほとんど作用しない。
よって、従来の平鋼のみで形成したスパイラル杭本体と比べ、スパイラル杭10の打ち込み時に作用する摩擦抵抗が大幅に低減され、打設深さが深くなっても座屈することなく所定の深さまで効率よく打ち込むことができる。
一方、引き抜きに際しては、円柱状の杭径が数mm程度大きくなっただけで、従来の平鋼のみで形成したスパイラル杭本体と同様に、杭本体の周面と地盤と間の摩擦力(周面摩擦力)しか作用していないことに変わりはないので、従来と同程度の力で引き抜くことができる。
したがって、本発明に係るスパイラル杭10によれば、以下の効果を奏する。
(1)前記摩擦低減部材2が、杭本体1から幅方向及び厚み方向に突出することで摩擦低減部材2の取り付け位置よりも上方の杭本体1部分は、作用する周面摩擦力が低減するので打ち込み易くなる。
特に、本実施例1のように、摩擦低減部材2が杭本体1の先端よりも先に突設され、しかも杭本体1の横断面積よりも全体的に大きくなるように構成すると、摩擦低減効果は顕著になり、より打ち込み易くなる。前記摩擦低減部材2は、さらに前記傾斜面2aを備えているのでより一層打ち込み易い構造を呈する。
(2)従来技術の通り、平鋼をスパイラル状(螺旋状)に形成してなる構成に変わりはないので、スパイラル杭10本来の効果は従来通り維持できる。すなわち、打ち込み施工後即、引抜抵抗力を発揮することができるし、床掘不要なので廃土処理も必要としないし、工期の短縮等、コスト削減に寄与することができる。
(3)纏めると、従来技術と比べ、引抜力に対して強く抵抗する効果を維持しつつ、打設による施工を容易ならしめる施工性、経済性、環境性に優れたスパイラル杭を実現することができる。
なお、前記(3)のような効果を奏するスパイラル杭10の実施形態は、図1〜図3に示した摩擦低減部材2に限定されない。図3に示す横断面方向からみて、杭本体1よりも幅方向又は厚み方向に僅かにでも突出する構成であれば、前記効果を奏することができる。
すなわち、本発明に係る摩擦低減部材2の実施形態は実に多種多様なバリエーションが可能である。その一例を図4A〜Mに示す。
図4A〜Hは、横断面がスパイラル杭本体1(平鋼)よりも幅方向及び厚み方向に突出する形態の摩擦低減部材2を示している。
図4Iは、横断面がスパイラル杭本体1(平鋼)よりも幅方向にのみ突出する形態の摩擦低減部材2を示している。
図4J、Kは、横断面がスパイラル杭本体1(平鋼)よりも厚み方向にのみ突出する形態の摩擦低減部材2を示している。
図4L、Mは、横断面がスパイラル杭本体1(平鋼)よりも厚み方向の片側にのみ突出する形態の摩擦低減部材2を示している。
前記摩擦低減部材2の杭本体1に対する突き出し寸法の下限値は、1mm程度でも前記効果を奏することができる。一方、上限値は、地盤をほとんど乱すことなく杭本体1を打ち込み得ることが条件とされ、これは施工する地盤性状に応じて変動するが、本出願人の経験上、3〜5mm程度とされる。突き出し寸法が大きくなると杭周辺の土を乱すことになり、引き抜き抵抗力の低下が懸念される。
なお、前記摩擦低減部材2は、本実施例1に示すようにスパイラル杭本体1の先端よりも先に取り付けるほか、杭本体1を構成する1つの捩り部1aに取り付ける場合もある。これについては実施例2で説明する。
実施例2に係るスパイラル杭11は、図5に示したように、平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体1と、前記スパイラル杭本体1よりも幅方向及び(/又は)厚み方向に突出する摩擦低減部材3とで構成されている。
前記摩擦低減部材3は、スパイラル杭本体1の軸方向中央部よりも先方部の捩れ部1aに設けられている。より具体的に、図示例に係る摩擦低減部材3は、概略的に図示しているが、スパイラル杭本体1の先端の捩れ部1aの全周にわたって設けられている(図6も参照)。
前記スパイラル杭本体1は、上記実施例1と同様のものが用いられているのでその説明を省略する(前記段落[0019]参照)。
前記摩擦低減部材3は、本実施例では、スパイラル杭本体1の先端の捩れ部1aの全周にわたって溶接手段で一体的に設けられている。すなわち、前記摩擦低減部材3は、図6が分かり易いように、スパイラル杭本体1(平鋼)の横断面積よりも大きい形態とされている。具体的に前記摩擦低減部材3は、杭本体1への接合幅が4mm程度で、高さ(幅方向及び厚み方向への突出寸法)が2mm程度の突条に形成され、杭本体1へ溶接手段で接合されている。
かくして、図示例に係る摩擦低減部材3は、前記スパイラル杭本体1(平鋼)よりも幅方向に2mm程度、及び厚み方向に2mm程度、均等に突出する大ききの横断面を備え、かつスパイラル杭11(スパイラル杭本体1)による螺旋軌道の回転方向に対して抵抗が少なくなる向きに僅かに傾斜させて杭本体1に設けられている。
上記構成のスパイラル杭11は、鉛直姿勢のスパイラル杭本体(平鋼)1の頭部をハンマー等で打ち込むと、最初の深さ数cmこそ、スパイラル杭11の貫入を妨げる地盤の摩擦抵抗が杭本体1に作用するものの、その後は先端の捩れ部1aと一体化された前記摩擦低減部材3が地盤の摩擦抵抗を負担し、後続のスパイラル杭本体11は前記摩擦低減部材3よりも横断面積が小さいので、地盤の摩擦抵抗がほとんど作用しない。
よって、従来の平鋼のみで形成したスパイラル杭本体と比べ、スパイラル杭11の打ち込み時に作用する摩擦抵抗が大幅に低減され、打設深さが深くなっても座屈することなく所定の深さまで効率よく打ち込むことができる。
一方、引き抜きに際しては、円柱状の杭径が数mm程度大きくなっただけで、従来の平鋼のみで形成したスパイラル杭本体と同様に、杭本体の周面と地盤と間の摩擦力(周面摩擦力)しか作用していないことに変わりはないので、従来と同程度の力で引き抜くことができる。
したがって、本発明に係るスパイラル杭11によれば、以下の効果を奏する。
(1)前記摩擦低減部材3が、杭本体1から幅方向及び厚み方向に突出することで摩擦低減部材3の取り付け位置よりも上方の杭本体1部分は、作用する周面摩擦力が低減するので打ち込み易くなる。
(2)従来技術の通り、平鋼をスパイラル状(螺旋状)に形成してなる構成に変わりはないので、スパイラル杭11本来の効果は従来通り維持できる。すなわち、打ち込み施工後即、引抜抵抗力を発揮することができるし、床掘不要なので廃土処理も必要としないし、工期の短縮等、コスト削減に寄与することができる。
(3)纏めると、従来技術と比べ、引抜力に対して強く抵抗する効果を維持しつつ、打設による施工を容易ならしめる施工性、経済性、環境性に優れたスパイラル杭を実現することができる。
なお、前記(3)のような効果を奏するスパイラル杭11の実施形態は、図5、図6に示した摩擦低減部材2に限定されない。上記実施例1と同様に、杭本体1よりも幅方向又は厚み方向に僅かにでも突出する構成であれば、前記効果を奏することができる。
すなわち、本発明に係る摩擦低減部材3の実施形態は実に多種多様なバリエーションが可能である。その一例を図7A〜Mに示す。
図7A〜Hは、横断面が杭本体1の捩れ部1aよりも幅方向及び厚み方向に突出する形態の摩擦低減部材3を示している。
図7Iは、横断面が杭本体1の捩れ部1aよりも幅方向にのみ突出する形態の摩擦低減部材3を示している。
図7J、Kは、横断面が杭本体1の捩れ部1aよりも厚み方向にのみ突出する形態の摩擦低減部材3を示している。
図7L、Mは、横断面が杭本体1の捩れ部1aよりも厚み方向の片側にのみ突出する形態の摩擦低減部材3を示している。
前記摩擦低減部材3の杭本体1に対する突き出し寸法の下限値は、1mm程度でも前記効果を奏することができる。一方、上限値は、地盤をほとんど乱すことなく杭本体1を打ち込み得ることが条件とされ、これは施工する地盤性状に応じて変動するが、本出願人の経験上、3〜5mm程度とされる。突き出し寸法が大きくなると杭周辺の土を乱すことになり、引き抜き抵抗力の低下が懸念される。
なお、前記摩擦低減部材3は、本実施例2では、スパイラル杭本体1の先端の捩れ部1aに設けているがこれに限定されず、先端以外の捩れ部1aに設けてもそれ相応の効果を発揮する。
図8Aは、実施例1(図1〜図3参照)に係るスパイラル杭10の前記摩擦低減部材2の上方に位置する捩れ部1aの表面と裏面に、スパイラル杭本体1の回転力を補助するための突条部4がスパイラル杭本体1の回転方向に沿う向きに傾斜して設けられた構造を示している。
図8Bは、実施例2(図5、図6参照)に係るスパイラル杭11の前記摩擦低減部材3の上方に位置する捩れ部1aの表面と裏面に、スパイラル杭本体1の回転力を補助するための突条部4がスパイラル杭本体1の回転方向に沿う向きに傾斜して設けられた構造を示している。
前記突条部4は、図8A、Bでは概略的に図示しているが、その突出寸法は、前記摩擦低減部材2、3の突出寸法と同程度としている。
かくして、実施例3に係るスパイラル杭10、11は、前記したように、前記摩擦低減部材2、3の上方部に前記突条部4を偶力が働くように傾斜して設けた構成とすることにより、前記突条部4を設けない上記実施例1、2と比べ、より一層地盤へ打ち込み易いスパイラル杭10、11を実現することができる。
一方、引き抜きに際しては、円柱状の杭径が数mm程度大きくなっただけで、従来の平鋼のみで形成したスパイラル杭本体と同様に、杭本体の周面と地盤と間の摩擦力(周面摩擦力)しか作用していないことに変わりはないので、従来と同程度の力で引き抜くことができる。
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、実施例2、3に係る前記摩擦低減部材3は、前記捩れ部1aの周方向又は幅方向に突出する部分が存在するだけで前記効果(前記段落[0030]参照)を奏するので、図示例のように捩れ部1aの周方向に連続する(金属製等の)突条体に形成する必要はなく、一例として、捩れ部1aの外周面に溶接ビードそのものを点在させる構成で実施しても前記効果を奏することができる。
また、本明細書において、前記「平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体1」の定義は、前記段落[0018]で記載したとおりであるが、3Dプリンターや鋳物で作製する場合は、前記スパイラル杭本体1と前記摩擦低減部材2、3とを合体させた形状を一体的に作製することもでき、この場合、経済的、強度的にも優れたスパイラル杭を実現できる。
1 スパイラル杭本体
1a 捩れ部
2 摩擦低減部材
2a 傾斜面
3 摩擦低減部材
10 スパイラル杭
11 スパイラル杭

Claims (7)

  1. 平鋼をスパイラル状に形成してなるスパイラル杭本体と、前記スパイラル杭本体よりも幅方向及び/又は厚み方向に突出する摩擦低減部材とで構成されていることを特徴とする、スパイラル杭。
  2. 前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の先端よりも先に突設されていることを特徴とする、請求項1に記載したスパイラル杭。
  3. 前記摩擦低減部材は、先端に向かって山型に傾斜する傾斜部を備えていることを特徴とする、請求項2に記載したスパイラル杭。
  4. 前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の軸方向中央部よりも先方部の捩れ部に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載したスパイラル杭。
  5. 前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の先端の捩れ部の全周にわたって設けられていることを特徴とする、請求項4に記載したスパイラル杭。
  6. 前記摩擦低減部材は、スパイラル杭本体の回転方向に沿う向きに傾斜して設けられていることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載したスパイラル杭。
  7. 前記摩擦低減部材の上方に位置する捩れ部の表面と裏面に、スパイラル杭本体の回転力を補助するための突条部がスパイラル杭本体の回転方向に沿う向きに傾斜して設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載したスパイラル杭。
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