JP2003105134A - ゴム用架橋剤及びそれを用いる架橋ゴムの製造方法 - Google Patents

ゴム用架橋剤及びそれを用いる架橋ゴムの製造方法

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政博 椙江
Masaki Hayashi
昌樹 林
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知之 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架橋剤を配合したゴムコンパウンドの架橋ト
ルク値の経時変化が少なく、また従来の有機過酸化物架
橋ゴムの優れた耐熱老化性、圧縮永久歪等の架橋特性を
維持しながら、伸び特性を大幅に向上させることができ
るゴム用架橋剤及び架橋ゴムの製造方法を提供する。 【解決方法】 下記式(1)で示されるアルキルクミル
ペルオキシドからなるゴム用架橋剤。 【化1】 (式中、R1は炭素数3〜9の直鎖状或いは分岐状アル
キル基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム用架橋剤及び
架橋ゴムの製造方法に関する。より詳しくは、架橋剤を
配合したゴムコンパウンドの架橋トルク値の経時変化が
少なく、また従来の有機過酸化物架橋ゴムの優れた耐熱
老化性、圧縮永久歪等の架橋特性を維持しながら、伸び
特性を大幅に向上させることができるゴム用架橋剤及び
架橋ゴムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機過酸化物はゴムやプラスチック等の
架橋剤として従来から利用されてきた。特に、硫黄加硫
に比べ架橋ゴムの耐熱老化性、圧縮永久歪が優れること
から、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン等のペルオキシケタ
ール類やジクミルペルオキシド等は好ましいゴム用架橋
剤として使用されてきた。そしてエチレン−プロピレン
−ジエン共重合体(以下、EPDMと略記する)の架橋
ゴム製品が電線被覆、耐熱ベルトや自動車部品等に用い
られ、そしてアクリロニトリル−ブタジエンゴム(以
下、NBRと略記する)や水素添加アクリロニトリル−
ブタジエンゴム(以下、H−NBRと略記する)の架橋
ゴム製品がパッキングやOリング等に用いられてきた。
近年では、ゴム製品の品質向上の要望に伴い、架橋ゴム
の耐熱老化性、圧縮永久歪の特性を保持しながら、伸び
特性を改善できる有機過酸化物が求められてきた。
【0003】例えば、特開2000−273244号公
報には、ジ−t−ヘキシルペルオキシドを用いると、ジ
クミルペルオキシドとほぼ同等の耐熱老化性、圧縮永久
歪を示しながらも、伸び特性を大幅に向上できることが
開示された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジ−t
−ヘキシルペルオキシドはその揮発性が高いため、架橋
剤を配合したゴムコンパウンド中からジ−t−ヘキシル
ペルオキシドが揮散し易い。そのため保管によりゴムコ
ンパウンドの架橋トルク値が経時的に大きく低下すると
いった問題点があった。
【0005】本発明の目的は、架橋剤を配合したゴムコ
ンパウンドの架橋トルク値の経時変化が少なく、また従
来の有機過酸化物架橋ゴムの優れた耐熱老化性、圧縮永
久歪等の架橋特性を維持しながら、伸び特性を大幅に向
上させることができるゴム用架橋剤及び架橋ゴムの製造
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意研究した結果、特定の有機過酸化物
をゴム用架橋剤として用いることによって、その問題点
を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち、第1の発明は、下記式(1)で示さ
れるアルキルクミルペルオキシドからなるゴム用架橋剤
である。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1は炭素数3〜9の直鎖状或い
は分岐状アルキル基を示す。) 第2の発明は、アルキルクミルペルオキシドが、t−ヘ
キシルクミルペルオキシド、t−ヘプチルクミルペルオ
キシド又は1,1,3,3−テトラメチルブチルクミル
ペルオキシドである第1の発明のゴム用架橋剤である。
【0010】第3の発明は、第1又は第2の発明のゴム
用架橋剤を配合したゴムコンパウンドである。第4の発
明は、ゴム及び有機過酸化物を混合後、加熱する架橋ゴ
ムの製造方法において、有機過酸化物として第1の発明
又は第2の発明のゴム用架橋剤を使用することを特徴と
する架橋ゴムの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態につ
いて、詳細に説明する。本発明におけるゴム用架橋剤は
式(1)で示されるアルキルクミルペルオキシドであ
る。式(1)におけるR1は炭素数3〜9の直鎖状又は
分岐状アルキル基であり、好ましくは炭素数3〜5の直
鎖状又は分岐状アルキル基であり、より好ましくは炭素
数3〜4の直鎖状又は分岐状アルキル基である。R1
炭素数2以下のアルキル基の場合には、揮発性が高く、
ゴムコンパウンドから有機過酸化物が損失するので、ゴ
ムコンパウンドの架橋特性が経時的に変化する傾向があ
る。一方、R1が炭素数10以上のアルキル基の場合に
は、引張強さを高めるには架橋剤の添加量が多くなり経
済的に好ましくない。
【0012】式(1)のアルキルクミルペルオキシドを
具体的に例示すると、例えばR1が炭素数3であるt−
ヘキシルクミルペルオキシド及び1,1,2−トリメチ
ルプロピルクミルペルオキシド、R1が炭素数4である
t−ヘプチルクミルペルオキシド、R1が炭素数5であ
る1,1,3,3−テトラメチルブチルクミルペルオキ
シド、R1が炭素数6である1,1,3,3−テトラメ
チルペンチルクミルペルオキシド、R1が炭素数7であ
る1,1,3,3−テトラメチルヘキシルクミルペルオ
キシド、R1が炭素数8である1,1,3,3−テトラ
メチルヘプチルクミルペルオキシド、R1が炭素数9で
ある1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシルク
ミルペルオキシド等が挙げられる。
【0013】次に、本発明の架橋ゴムの製造方法につい
て説明する。本発明の架橋ゴムの製造方法は、ゴム用架
橋剤として式(1)で示されるアルキルクミルペルオキ
シドをゴムに配合後、加熱する方法である。本発明の架
橋ゴムの製造方法では、公知のゴムがいずれも使用でき
る。例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム)、H−NBR(水素添加アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体)、エチレン−プロピレン共重合体、シリコ
ーンゴム、ウレタンゴム及びフッ素ゴムなどが挙げられ
る。ゴム製品の耐熱老化性及び圧縮永久歪の向上という
観点から、好ましいゴムとして、NBR、H−NBR、
EPDM、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴ
ム、ウレタンゴム及びフッ素ゴムが挙げられる。より好
ましくはH−NBR、EPDM、エチレン−プロピレン
ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムが挙げられる。
【0014】本発明におけるゴム用架橋剤の添加量は、
所望する架橋速度や得られる架橋ゴムの諸物性によって
適宜選択されるが、通常はゴム100重量部に対して
0.5〜10重量部であり、好ましくは1〜7重量部で
ある。ゴム用架橋剤の添加量が0.5重量部未満では架
橋が十分に進行しないために、得られる架橋ゴムの機械
的強度が劣り、10重量部を超えると架橋度が高くなる
ために、架橋ゴムの伸び特性が小さくなる傾向がある。
【0015】本発明においては、架橋助剤を併用するこ
ともできる。架橋助剤としては、公知のものがいずれも
使用できるが、具体的には、エチレングリコールジメタ
クリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリ
コールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチ
レングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジアクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリアリルシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレート、N,N−m−フェニレン
ビスマレイミド、ポリブタジエンなどの化合物を挙げる
ことができる。これらの群の一種又は二種以上の化合物
を併用することができる。架橋助剤の添加量は、通常ゴ
ム100重量部に対して1〜5重量部である。
【0016】さらに、通常用いられる種々の添加剤、例
えば、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、軟化剤、滑剤等を
配合することができる。酸化防止剤としては4,4−チ
オビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール等のフェノ−ル系化合物;
ジフェニルノニルフェニルホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ポスファイト
等のリン系化合物;或いはビス(2−メチル−4−(3
−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブ
チルフェニル)スルフィド、2,2−チオジエチレンビ
ス(3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジラウリルチオプロピオネ−ト等
の硫黄系化合物などが挙げられる。酸化防止剤の添加量
は、通常ゴム100重量部に対して0.5〜5重量部で
ある。
【0017】充填剤としては、カーボンブラック、ケイ
酸もしくはケイ酸塩類、炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、酸化亜鉛等が挙げられる。充填剤の添加量は、通常
ゴム100重量部に対して、1〜90重量部である。発
泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、アゾカーボンアマ
イド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、オキシビ
スベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。発泡
剤の使用量は、通常ゴム100重量部に対して10〜9
0重量部である。
【0018】軟化剤としては、パラフィンオイル、ナフ
テンオイル、アロマティックオイル等の石油系鉱物油、
綿実油、アマニ油等の脂肪油等が挙げられる。軟化剤の
添加量は、通常ゴム100重量部に対して10〜120
重量部である。
【0019】滑剤としては、ステアリン酸、ステアリル
アミド、ステアリルアルコール、パルミチルアルコー
ル、ステアリン酸モノグリセリド等が挙げられる。滑剤
の添加量は、通常ゴム100重量部に対して、0.5〜
20重量部である。
【0020】ゴム、アルキルクミルペルオキシド及びそ
の他の添加剤の混合には、通常の混練機のすべてが使用
可能であるが、特にロールミル、バンバリーミキサー、
インターミックス、加圧型ニーダー、スクリューミキサ
ーなどの密閉型混練機、各種押出機などで混合すること
は好ましい混合方法である。
【0021】ゴムの架橋条件は特に限定されないが、圧
力については通常10〜25MPa、好ましくは15〜
19MPaの圧力であり、加熱温度については通常15
0〜210℃、好ましくは160〜200℃の加熱温度
であり、そして加熱時間については通常10〜60分
間、好ましくは15〜40分間である。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明する。なお、例中で用いる化合物の略号は以下の化
合物を示し、部および%は特に断らない限り重量基準で
ある。 パ−ヘキシルC(商品名、日本油脂株式会社製):t−
ヘキシルクミルペルオキシド(純度:94%)、 パーヘプタC(商品名、日本油脂株式会社製):t−ヘ
プチルクミルペルオキシド(純度:88%)、 パーオクタC(商品名、日本油脂株式会社製):1,
1,3,3−テトラメチルブチルクミルペルオキシド
(純度:85%)、 パードデシルC(商品名、日本油脂株式会社製):1,
1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシルクミルペル
オキシド(純度:85%)、 パーブチルC (商品名、日本油脂株式会社製):
t−ブチルクミルペルオキシド(純度:90%)、 パーアミルC(商品名、日本油脂株式会社製):t−ア
ミルクミルペルオキシド(純度:90%)、 パーヘキシルD(商品名、日本油脂株式会社製):ジ−
t−ヘキシルペルオキシド(純度:91%)、 パークミルD(商品名、日本油脂株式会社製):ジクミ
ルペルオキシド(純度:99%)、
【0023】EPDM:エチレン−プロピレン−ジエン
共重合体、 NBR:アクリロニトリル−ブタジエンゴム。
【0024】また、試験方法は以下に示す方法により行
った。 引張試験:JIS K 6251に準じて、3号ダンベ
ル片に打ち抜いた試料を500mm/min、23℃で
引張強さ(MPa)、伸び特性(%)を測定した。 硬度試験:JIS K 6253に準じて、硬度(Sh
ore A)を測定した。
【0025】耐熱老化性試験:JIS K 6257に
準じて、3号ダンベルに打ち抜いた試料をギヤ−式老化
試験機により、150℃で72時間熱処理した後、引張
試験を行って引張強さ(MPa)及び伸び特性(%)を
求めた。そして耐熱老化性試験前に行った引張試験で得
られた引張強さ(MPa)及び伸び特性(%)からの変
化率として、引張強さ変化率(%)及び伸び特性変化率
(%)をそれぞれ算出した。なお、硬度については、1
50℃で72時間熱処理した後に硬度試験を行って硬度
を求め、耐熱老化性試験前に行った硬度試験で得られた
硬度からの変化率(%)を算出した。
【0026】圧縮永久歪試験:JIS K 6262に
準じて、架橋成形した試料をギヤ−オ−ブン中、150
℃で72時間、25%圧縮処理を行った際の残留歪
(%)を測定した。
【0027】揮発性試験:キュラストメ−タ−(JSR
(株)製、キュラストメ−タ−V型)を用いて、アルキ
ルクミルペルオキシドを配合した未架橋のゴムコンパウ
ンドを40℃で72時間保管した後に架橋試験を行って
最大トルク値を求め、配合直後に行った架橋試験で得ら
れた架橋トルク値からの低下率(%)を算出した。
【0028】実施例1 EPDM(商品名:EPT−4021、三井化学(株)
製)100部、標準的な補強性を有するカーボンブラッ
ク(表中、HAFカーボンブラックと略記する。)40
部、亜鉛華5部、ステアリン酸1部およびパーヘキシル
C2.5部(ゴム100部に対してペルオキシ結合とし
て0.01モルに相当)を6インチロール上で混練する
ことにより、配合ゴムシートを作製した後、得られた配
合ゴムシートを20MPaの圧力下、170℃で30分
間プレス架橋し、架橋ゴムを製造した。次に、前記の方
法に従い各種物性試験を行った。配合物の組成割合を表
1に、試験結果を表2に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】実施例2 パーヘキシルCの添加量を3.8部(ゴム100部に対
してペルオキシ結合として0.015モルに相当)に代
えた以外は実施例1と同様にして配合ゴムシートを作製
し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製造した。そして、
実施例1と同様にして各種物性試験を行った。配合物の
組成割合を表1に、試験結果を表2に示した。
【0032】実施例3 パーヘキシルCの代わりにパーヘプタCを2.8部(ゴ
ム100部に対してペルオキシ結合として0.01モル
に相当)に代えた以外は実施例1と同様にして配合ゴム
シートを作製し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製造し
た。そして、実施例1と同様にして各種物性試験を行っ
た。配合物の組成割合を表1に、試験結果を表2に示し
た。
【0033】実施例4 パーヘキシルCの代わりにパーオクタCを3.1部(ゴ
ム100部に対してペルオキシ結合として0.01モル
に相当)に代えた以外は実施例1と同様にして配合ゴム
シートを作製し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製造し
た。そして、実施例1と同様にして各種物性試験を行っ
た。配合物の組成割合を表1に、試験結果を表2に示し
た。
【0034】実施例5 パーヘキシルCの代わりにパードデシルCを3.8部
(ゴム100部に対してペルオキシ結合として0.01
モルに相当)に代えた以外は実施例1と同様にして配合
ゴムシートを作製し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製
造した。そして、実施例1と同様にして各種物性試験を
行った。配合物の組成割合を表1に、試験結果を表2に
示した。
【0035】比較例1〜4 パーヘキシルCの代わりにパーブチルC、パーアミル
C、パーヘキシルD、パークミルDをそれぞれ表1に示
す配合量(いずれもゴム100部に対してペルオキシ結
合として0.01モルに相当)で配合した以外は実施例
1と同様にして配合ゴムシートを作製し、プレス架橋を
行って架橋ゴムを製造した。そして、実施例1と同様に
して各種物性試験を行った。配合物の組成割合を表1
に、試験結果を表2に示した。
【0036】表2から、ゴムとしてEPDMを使用した
場合、本発明のゴム用架橋剤を用いて得られた架橋ゴム
は、既存の有機過酸化物を用いた比較例1〜4と比べて
同等の引張強さ、耐熱老化性及び圧縮永久歪を有しなが
らも、伸び特性が非常に高いことが明らかとなった。ま
た、揮発性試験から、伸び特性の最も低いパークミルD
を除いた比較例1〜3と比べて、本発明のゴム用架橋剤
は保管中における有機過酸化物の揮発性が抑えられてい
るため、ゴムコンパウンドの架橋時における架橋トルク
値が経時的に低下を抑制できることが確認された。
【0037】実施例6 実施例1において、EPDMの代わりにNBR(商品
名:ニッポールDN202、日本ゼオン(株)製)を使
用して、同様に配合ゴムシートを作製した。そして、実
施例1と同様にプレス架橋を行って架橋ゴムを製造し、
実施例1と同様にして各種物性試験を行った。配合物の
組成割合を表3に、試験結果を表4に示した。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】実施例7 パーヘキシルCの代わりにパーヘプタCを2.8部(ゴ
ム100部に対してペルオキシ結合として0.01モル
に相当)に代えた以外は実施例6と同様にして配合ゴム
シートを作製し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製造し
た。そして、実施例1と同様にして各種物性試験を行っ
た。配合物の組成割合を表3に、試験結果を表4に示し
た。
【0041】実施例8 パーヘキシルCの代わりにパーオクタCを3.1部(ゴ
ム100部に対してペルオキシ結合として0.01モル
に相当)に代えた以外は実施例6と同様にして配合ゴム
シートを作製し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製造し
た。そして、実施例1と同様にして各種物性試験を行っ
た。配合物の組成割合を表3に、試験結果を表4に示し
た。
【0042】実施例9 パーヘキシルCの替わりに パードデシルCを3.8部
(ゴム100部に対してペルオキシ結合として0.01
モルに相当)に代えた以外は実施例6と同様にして配合
ゴムシートを作製し、プレス架橋を行って架橋ゴムを製
造した。そして、実施例1と同様にして各種物性試験を
行った。配合物の組成割合を表3に、試験結果を表4に
示した。
【0043】比較例5〜8 パーヘキシルCの代わりにパーブチルC、パーアミル
C、パーヘキシルD、パークミルDをそれぞれ表3に示
す配合量(いずれもゴム100部に対してペルオキシ結
合として0.01モルに相当)で配合した以外は、実施
例6と同様にして配合ゴムシートを作製し、プレス架橋
を行って架橋ゴムを製造した。そして、実施例1と同様
にして各種物性試験を行った。配合物の組成割合を表3
に、試験結果を表4に示した。
【0044】表4から、ゴムとしてNBRを使用した場
合においても、本発明のゴム用架橋剤を用いて得られた
架橋ゴムは、既存の有機過酸化物を用いた比較例5〜8
と比べて同等の引張強さ、耐熱老化性及び圧縮永久歪を
有しながらも、伸び特性が非常に高いことは明らかであ
る。また、揮発性試験から、伸び特性の最も低いパーク
ミルDを除いた比較例5〜7と比べて、本発明のゴム用
架橋剤は保管中における有機過酸化物の揮発性が抑えら
れているため、ゴムコンパウンドの架橋時における架橋
トルク値の低下を抑制できることが確認された。
【0045】
【発明の効果】本発明のゴム用架橋剤及びそれを用いる
架橋ゴムの製造方法では、特定の有機過酸化物を用いる
ことにより、従来の有機過酸化物架橋ゴムの優れた耐熱
老化性、圧縮永久歪等の架橋特性を維持しながらも、伸
び特性を大幅に向上させることができる。更に、架橋剤
自体の揮発性が低いため、ゴムコンパウンドの架橋トル
ク値の経時変化が小さい架橋ゴムを製造することができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示されるアルキルクミル
    ペルオキシドからなるゴム用架橋剤。 【化1】 (式中、R1は炭素数3〜9の直鎖状又は分岐状アルキ
    ル基を示す。)
  2. 【請求項2】 アルキルクミルペルオキシドが、t−ヘ
    キシルクミルペルオキシド、t−ヘプチルクミルペルオ
    キシド又は1,1,3,3−テトラメチルブチルクミル
    ペルオキシドである請求項1に記載のゴム用架橋剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のゴム用架
    橋剤を配合したゴムコンパウンド。
  4. 【請求項4】 ゴム及び有機過酸化物を混合後、加熱す
    る架橋ゴムの製造方法において、有機過酸化物として請
    求項1又は請求項2に記載のゴム用架橋剤を使用するこ
    とを特徴とする架橋ゴムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031507A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Nof Corp 架橋ゴムの製造方法

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JP2007031507A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Nof Corp 架橋ゴムの製造方法

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