JP2003105031A - 口腔用ポリマー - Google Patents

口腔用ポリマー

Info

Publication number
JP2003105031A
JP2003105031A JP2002202412A JP2002202412A JP2003105031A JP 2003105031 A JP2003105031 A JP 2003105031A JP 2002202412 A JP2002202412 A JP 2002202412A JP 2002202412 A JP2002202412 A JP 2002202412A JP 2003105031 A JP2003105031 A JP 2003105031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
acid
polymer chain
oral
chain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002202412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4098010B2 (ja
Inventor
Takashi Kamidate
隆史 神舘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2002202412A priority Critical patent/JP4098010B2/ja
Publication of JP2003105031A publication Critical patent/JP2003105031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4098010B2 publication Critical patent/JP4098010B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 効果的に歯表面への細菌の吸着を阻害するこ
とのできる、細菌吸着阻害剤として有用な口腔用ポリマ
ー、及び口腔用組成物の提供。 【解決手段】 リン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、ポリ
ホスホン酸、ホスフィン酸及びそれらの部分エステル並
びにそれらの塩から選ばれる1種以上のリン系の酸から
水素原子1個を除いた残基を有するモノマー由来の繰り
返し構造を含むポリマー鎖と、親水性のポリマー鎖を有
する口腔用ポリマー、その口腔用ポリマーからなる細菌
吸着阻害剤、及びその口腔用ポリマーを含有する口腔用
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーラルケア剤に
有用な、歯表面への細菌付着を抑制する口腔用ポリマ
ー、そのポリマーからなる細菌吸着阻害剤及びそれを含
有する口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】歯垢が
歯周病や虫歯の原因であることは公知の事実であり、更
に、歯垢を放置しておくと、除去が困難な歯石(結晶性
カルシウム)に変化する。歯垢の形成は、唾液中の蛋白
質が歯表面に吸着しペリクルと呼ばれる皮膜が形成さ
れ、このペリクルに細菌が吸着することで始まる。その
ため、細菌や、微生物の吸着を阻害する剤が提案されて
いる。
【0003】特開平9−175965号公報には、塩化
ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー及び塩化
ジメチルジアリルアンモニウムと少なくとも1種のエチ
レン性不飽和炭化水素結合を有する重合可能なモノマー
とのコポリマーから選ばれるポリマーとベタイン型界面
活性剤とからなる組成物が、歯表面への微生物の付着抑
制に効果があることを開示している。また特開昭57−
135817号公報には、ビニルホスホン酸から誘導さ
れる単位の分子配置を持つ単位とビニルホスホニルフル
オリドから誘導される単位とから構成される水溶性コポ
リマーにより、だ液処理被膜ヒドロキシアパタイトビー
ズヘ細菌が吸着するのを阻止出来ることを開示してい
る。しかし、それらの効果はまだ十分ではない。
【0004】本発明の課題は、効果的に歯表面への細菌
の吸着を阻害することのできる、細菌吸着阻害剤として
有用な口腔用ポリマー、及び口腔用組成物を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、歯への吸
着性がある官能基を有するポリマー鎖と、親水性ポリマ
ー鎖を有するポリマーに、高い細菌吸着阻害効果がある
ことを見出した。
【0006】本発明は、リン酸、ポリリン酸、ホスホン
酸、ポリホスホン酸、ホスフィン酸及びそれらの部分エ
ステル並びにそれらの塩から選ばれる1種以上のリン系
の酸から水素原子1個を除いた残基(以下リン系酸残基
という)を有するモノマー由来の繰り返し構造を含むポ
リマー鎖(以下、ポリマー鎖1という)と、親水性のポ
リマー鎖(以下、ポリマー鎖2という)を有する口腔用
ポリマー、その口腔用ポリマーからなる細菌吸着阻害
剤、及びその口腔用ポリマーを含有する口腔用組成物を
提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】[口腔用ポリマー]本発明の口腔
用ポリマーは、ポリマー鎖1とポリマー鎖2を有する、
2鎖以上のポリマー鎖からなる。
【0008】2鎖以上のポリマー鎖からなるポリマーに
は、スターポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリ
マー等が挙げられるが、好ましくはポリマー鎖1と2か
らなるブロック又はグラフトポリマーであり、更に好ま
しくはグラフトポリマー、最も好ましくはポリマー鎖1
を幹鎖とし、ポリマー鎖2を側鎖とするグラフトポリマ
ーである。
【0009】ポリマー鎖1とポリマー鎖2の分子量比
(ポリマー鎖1/ポリマー鎖2)は、10/1〜1/1
0が好ましく、5/1〜1/5が更に好ましい。この範
囲内では、歯への吸着性及び親水性を適度に有し、細菌
吸着阻害効果が高く好ましい。
【0010】本発明の口腔用ポリマーの分子量は、後述
する測定法による重量平均分子量で、6000〜100
万が好ましく、1万〜20万が更に好ましい。この範囲
内では、水溶液中の粘度が適度で扱い易く、また細菌吸
着の阻害効果が高い。
【0011】本発明の口腔用ポリマーとしては、一般式
(I)で表わされる繰り返し構造及び一般式(II)で表
わされる繰り返し構造を有するポリマーが特に好まし
い。
【0012】
【化2】
【0013】〔式中、R1及びR3は、同一又は異なっ
て、水素原子、又はフッ素原子が置換していてもよい1
価の炭化水素基を示し、R2は、水素原子、又は置換基
を有していてもよい1価の炭化水素基を示し、R4は、
2価の炭化水素基を示す。 AOは炭素数2〜3のオキ
シアルキレン基、nは数平均値で1〜200の数を示
し、n個のAOは同一でも異なっていてもよい。Xは−
O−又は−NH−を示し、tは0又は1を示す。M1
びM2は同一又は異なって、水素原子、金属、アンモニ
ウム、総炭素数1〜22のアルキルもしくはアルケニル
アンモニウム、炭素数1〜22のアルキル若しくはアル
ケニル置換ピリジニウム、総炭素数1〜22のアルカノ
ールアンモニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。〕
【0014】一般式(I)中、R1は水素原子又はメチ
ル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。R2は、水
素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜22
の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が
好ましく、置換基を有する場合は、親水性であることが
好ましく、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、
アミノ基、アンモニウム基、アルコキシ基(炭素数1〜
4)、アシル基(炭素数1〜8)、ハロゲン原子(フッ
素原子、塩素原子等)等が挙げられる。R2は、好まし
くは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、i−プロピル
基、n−プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基等が挙げられる。更に好ましくは水素原子又はメチル
基である。
【0015】(AO)nは、ポリオキシエチレン鎖、ポ
リオキシプロピレン鎖、又はオキシエチレン基とオキシ
プロピレン基の混合鎖であってもよく、その結合は、ラ
ンダム、ブロック、交互のいずれでもよい。好ましく
は、ポリオキシエチレン鎖である。nは数平均で1〜2
00であり、10〜200が好ましく、20〜200が
更に好ましく、40〜150が特に好ましく、40〜1
20が最も好ましい。
【0016】一般式(II)中、R3は、水素原子又はメチ
ル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。R4は、炭
素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基が好
ましく、アルキレン基中にフェニレン基等のアリーレン
基を有していてもよい。更に好ましくは炭素数2〜14
の直鎖アルキレン基であり、特に好ましくは炭素数8〜
12の直鎖アルキレン基である。Xは、−O−が好まし
い。歯への吸着部位となるため、tは1が好ましい。M
1及びM2は、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニ
ウムである場合は、モノエタノールアンモニウム、ジエ
タノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等
が好ましく、更に塩基性アミノ酸である場合は、アルギ
ニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等が好ましい。
1及びM2として更に好ましくは、水素原子又はナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属であり、水素原子が特
に好ましい。
【0017】一般式(I)で表わされる繰り返し構造と
一般式(II) で表わされる繰り返し構造との割合は、(I
I)/(I)(重量比)=10/90〜90/10が好ま
しく、10/90〜50/50が更に好ましく、20/
80〜40/60が特に好ましい。
【0018】[ポリマー鎖1]本発明のポリマー鎖1
は、リン系酸残基を有するモノマー由来の繰り返し構造
を含むポリマー鎖であればよい。リン系酸残基として
は、WO98/26749号公報に記載されるような、
リン酸残基(1)、リン酸モノエステル残基(2)、ジ
リン酸残基(3)、ジリン酸モノエステル残基(4)、
ジリン酸ジエステル残基(5)等の少なくとも1個の水
酸基を有するホスフェート基又はジホスフェート基ある
いはそれらの塩;ホスホン酸残基(6)、ホスホン酸モ
ノエステル残基(7)、ジホスホン酸残基(8)、ジホ
スホン酸モノエステル残基(9)等の少なくとも1個の
水酸基を有するホスホネート基又はジホスホネート基あ
るいはそれらの塩;ホスフィン酸残基(ホスフィネート
基)(10)又はその塩が挙げられる。上記(1)〜
(10)で示される基のうち、入手し易さ及び安全性の
点から(1)〜(5)又はそれらの塩が更に好ましく、
リン酸残基(1)又はその塩が特に好ましい。リン系酸
残基中の水酸基の1又は2以上が塩素原子、臭素原子、
フッ素原子等で置換されたハロゲン化物であってもよ
い。
【0019】リン系酸残基を有するモノマーとして、一
般式(III)で表わされる構造を有するビニルモノマーが
好ましい。
【0020】
【化3】
【0021】〔式中、R3、R4、X、M1、M2及びtは
前記と同じ意味を示す。〕
【0022】一般式(III)で表されるビニルモノマーと
して具体的には、メタクリロイルオキシエチルリン酸
(ホスマーM ユニケミカル社製)、メタクリロイルオキシ
デシルリン酸等が挙げられる。
【0023】ポリマー鎖1は、一般式(III)で表わされ
るモノマーの単一重合体であってもよいが、共重合可能
な他のモノマーとの共重合体でもよい。他のモノマーと
して、(イ)リン系酸残基を有するモノマー以外のアニ
オン性基を有するモノマー、(ロ)非イオン性基を有す
るモノマー 、(ハ)カチオン性基を有するモノマー等
が挙げられる。
【0024】(イ)のアニオン性基を有するモノマーに
は、(メタ)アクリル酸((メタ)アクリルとは、メタ
クリル、アクリル又はそれらの混合物を意味する)、マ
レイン酸(無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、
並びにマレイン酸モノアミド又はそれらの混合物を含
む)、イタコン酸(無水イタコン酸、イタコン酸モノエ
ステル、並びにイタコン酸モノアミド又はそれらの混合
物を含む)、クロトン酸等の重合性の不飽和基を有する
カルボン酸系モノマー及び/又はその塩;スチレンスル
ホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−アルキル
(炭素数1〜4)プロパンスルホン酸(具体的には、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)等
の重合性の不飽和基を有するスルホン酸系モノマー及び
/又はその塩等が例示される。
【0025】アニオン性基は、塩基性物質により任意の
中和度に中和されていても良い。この場合、ポリマー中
の全てのアニオン性基又はその一部のアニオン性基は塩
を生成する。
【0026】ここで、塩における陽イオンとして、アン
モニウムイオン、総炭素数3〜54のトリアルキルアン
モニウムイオン(例えばトリメチルアンモニウムイオ
ン、トリエチルアンモニウムイオン)、炭素数2〜4の
ヒドロキシアルキルアンモニウムイオン、総炭素数4〜
8のジヒドロキシアルキルアンモニウムイオン、総炭素
数6〜12のトリヒドロキシアルキルアンモニウムイオ
ン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン等が
例示される。中和は、モノマーを中和しても、ポリマー
にしてから中和してもよい。
【0027】これらの中でも好ましくは、(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、スチレ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸及び/又はその塩等であり、更に好ましく
は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸及び/又はその塩、特に好ましくは(メタ)ア
クリル酸及び/又はその塩である。
【0028】(ロ)の非イオン性基を有するモノマーと
しては、ビニルアルコール;N−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
ルアミド等のヒドロキシアルキル(炭素数1〜22)基
を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アク
リルアミド;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート(エチレングリコールの重合度1〜30)等のポリ
エーテルの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アク
リルアミド;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−
n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)ア
クリルアミド、N−イソブチル(メタ)アクリルアミド
等のアルキル(炭素数1〜22)(メタ)アクリルアミ
ド、N, N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル
(総炭素数2〜44)(メタ)アクリルアミド;ジアセ
トン(メタ)アクリルアミド;N−ビニルピロリドン等
のN−ビニル環状アミド;メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イ
ソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレー
ト等のアルキル(炭素数1〜22)基を有する(メタ)
アクリル酸エステル;N−(メタ)アクロイルモルホリ
ン等の環状アミド基を有する(メタ)アクリルアミド;
カルボン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル、カプロン酸ビニル、オクチル酸ビニル、カプリル
酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリ
スチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル等のアルキル(炭素数1〜22)基を有するビニル
アルコールと脂肪酸のエステル;スチレン、2−メチル
スチレン、α−メチルスチレンダイマー等のスチレン系
モノマーが例示される。
【0029】(ハ)のカチオン性基を有するモノマーと
して、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジイソブチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジt−ブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド、ジイソプロピルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、ジイソブチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、ジt−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド等の総炭素数2〜44のジアルキルアミノ基を有す
る(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリルア
ミド;ジメチルアミノスチレン、ジメチルアミノメチル
スチレン等の総炭素数2〜44のジアルキルアミノ基を
有するスチレン;2−又は4−ビニルピリジン等のビニ
ルピリジン;N−ビニルイミダゾール等のN−ビニル複
素環化合物類;アミノエチルビニルエーテル、ジメチル
アミノエチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;こ
れらのアミノ基を有するモノマーの酸中和物又は4級化
物;ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ジエチ
ルジアリルアンモニウムクロライド等のジアリル型4級
アンモニウム塩、N−(3−スルホプロピル)−N−
(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチル
アンモニウムベタイン、N−(3−スルホプロピル)−
N−(メタ)アクリロイルアミドプロピル−N,N−ジ
メチルアンモニウムベタイン、N−(3−カルボキシメ
チル)−N−(メタ)アクリロイルアミドプロピル−
N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−カルボキ
シメチル−N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−
N,N−ジメチルアンモニウムベタイン等のベタイン構
造を有するビニルモノマー等のモノマーが例示される。
【0030】上記の酸中和物を得るための好ましい酸と
しては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、ギ酸、マレ
イン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、ス
ルファミン酸、トルエンスルホン酸、乳酸、ピロリドン
−2−カルボン酸、コハク酸、プロピオン酸、グリコー
ル酸等の総炭素数1〜22の有機酸等が挙げられる。上
記4級化物を得るための好ましい4級化剤としては、ハ
ロゲン化アルキル(炭素数1〜22)、ハロゲン化ベン
ジル、アルキル(炭素数1〜18)もしくはアリール
(炭素数6〜24)スルホン酸又は硫酸ジアルキル(総
炭素数2〜8)等が挙げられ、塩化メチル、塩化エチ
ル、臭化メチル、ヨウ化メチル等の炭素数1〜8のハロ
ゲン化アルキル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジ
−n−プロピル等の硫酸ジアルキルが好ましい。
【0031】これらの中で、ポリマー鎖1が、共重合可
能なモノマーとして、(イ)〜(ハ)モノマーの内、
(イ)及び(ハ)モノマー由来の繰り返し構造を含むこ
とが好ましく、(イ)モノマー由来の繰り返し構造を含
むことが更に好ましく、(メタ)アクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸及び/又はその塩から選ば
れる1種以上の重合性の不飽和基を有するカルボン酸系
モノマー由来の繰り返し構造を含むことが特に好まし
く、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩由来の繰り返
し構造を含むことが最も好ましい。
【0032】ポリマー鎖1を構成するモノマー中のリン
系酸残基を有するモノマーの割合は、歯への良好な吸着
性を有するために、20〜100重量%が好ましく、5
0〜100重量%が更に好ましく、70〜100重量%
が特に好ましい。
【0033】[ポリマー鎖2]ポリマー鎖が親水性であ
るとは、有機概念図−基礎と応用−(甲田善生著、三共
出版株式会社、昭和59年5月10日初版第1刷発行)
において、ポリマー鎖の無機性(I)と有機性(O)の
比率[I/O]が、0.6以上であることを意味し、好
ましくは1.0以上、更に好ましくは1.5以上であ
る。
【0034】親水性のポリマー鎖2としては、下記(i)
〜(xii)のモノマー群からなるポリマー鎖等が好ましく
挙げられる。
【0035】(i)(メタ)アクリルアミド、(ii)N−メ
チル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アク
リルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のアル
キル(炭素数1〜3)(メタ)アクリルアミド、(iii)
N, N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N, N−ジ
エチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(総炭素
数2〜8)(メタ)アクリルアミド、(iv)ヒドロキシア
ルキル(炭素数1〜3)基を有する(メタ)アクリル酸
エステル又は(メタ)アクリルアミド、(v)(メタ)ア
クリル酸及びその塩、(vi)スチレンスルホン酸、アクリ
ルアミドプロパンスルホン酸(AMPS)、メタクリル
スルホン酸等のスルホン酸基を有するモノマー又はその
塩、(vii)エチレンイミン、アリルアミン等のアミン系
モノマー、(viii)エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド等のアルキレンオキシド、(ix)ビニルアルコール、ア
リルアルコール等のヒドロキシ基を有するモノマー、
(x)ビニルピロリドン、(xi)エピクロロヒドリン、(xii)
グリシジルエーテル及びそのアルキル(炭素数1〜3)
エーテル等が挙げられる。塩としては、アンモニウム
塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられ
る。
【0036】親水性のポリマー鎖は、上記のモノマー
と、共重合し得る他のモノマー、例えば、ポリマー鎖1
の項に記載したモノマー(イ)〜(ハ)等と共重合して
いてもよいが、親水性を保持するために、(i)〜(xii)の
モノマー群からなる構成単位の割合は、ポリマー鎖2
中、70〜100重量%が好ましく、80〜100重量
%が更に好ましく、90〜100重量%が特に好まし
く、100重量%が最も好ましい。
【0037】特にこれらの中では、ポリ(メタ)アクリ
ルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリエ
チレンイミン、ポリアリルアミン、ポリオキシアルキレ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リエピクロロヒドリン、ポリグリシジルエーテル及びそ
のアルキル(炭素数1〜3)エーテル等の単一重合体が
好ましく、ポリオキシアルキレンが、製造法が容易であ
り更に好ましい。ポリオキシアルキレンとしては、ポリ
オキシエチレン、ポリオキシプロピレン、又はそれらの
ランダム、ブロック共重合体等のいずれであっても良い
が、ポリオキシエチレンが特に好ましい。
【0038】[ポリマーの合成]本発明のポリマーの合
成法は特に限定されず、公知の方法を選択できる。なか
でも、ポリマー鎖中にアゾ基を有するマクロアゾ開始剤
を用いてビニル系モノマー等を重合する方法(マクロア
ゾ開始剤法)、ポリマー鎖の一端に重合性基を有する化
合物を使用する方法(マクロモノマー法)、ポリマーの
存在下にモノマーを改めてラジカル重合し、新たに生成
するポリマー鎖が、連鎖移動反応によって予め共存させ
たポリマー鎖に連結するようにする方法(連鎖移動法)
及びポリマー鎖中の官能基にもう1種のポリマー末端を
反応させて連結させる方法が好ましい。これらの方法の
うち、下記製法1又は2が更に好ましく、製法2が特に
好ましい。
【0039】製法1:ポリエチレングリコールマクロア
ゾ開始剤を使用して、前記一般式(III)で表わされるモ
ノマー、及び必要によりその他のビニルモノマーをラジ
カル重合してブロックポリマーを得る製法 製法2:前記一般式(III)で表わされるモノマーと、下
記一般式(IV)で表わされるポリアルキレングリコールモ
ノ(メタ)アクリル酸エステル及び必要によりその他の
ビニルモノマーを重合してグラフトポリマーを得る製法
【0040】
【化4】
【0041】〔式中、R1、 R2、AO及びnは前記と
同じ意味を示す。〕
【0042】製法2の場合、前記一般式(III)で表わさ
れるモノマーと前記一般式(IV)で表わされるポリアルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルとを用
いて、ラジカル重合開始剤の存在下、公知の重合法、即
ちバルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法
等により、重合させて製造できるが、溶液重合法が好ま
しい。
【0043】この時の一般式(III)で表わされるモノマ
ーと前記一般式(IV)で表わされるポリアルキレングリコ
ールモノ(メタ)アクリル酸エステルとの割合は、(II
I)/(IV)(重量比)=10/90〜90/10が好まし
く、10/90〜50/50が更に好ましく、20/8
0〜40/60が特に好ましい。前述の(イ)〜(ハ)
から選ばれるモノマーを更に共重合する場合、一般式(I
II)で表わされるモノマー100重量部に対して、
(イ)〜(ハ)から選ばれるモノマーは、5〜50重量
部が好ましく、5〜30重量部が更に好ましい。
【0044】重合に用いる溶媒は、特に限定されない
が、水、炭素数3以下のアルコール、ケトン、エーテル
が好ましく、水、炭素数3以下のアルコールが更に好ま
しい。これらを任意の割合で混合して使用してもよい。
あるいは無溶媒でも良い。炭素数3以下のアルコールと
しては、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール等が、ケトンとしては、例えばア
セトン、メチルエチルケトン等が、エーテルとしては、
例えばテトラヒドロフラン、グライム、ジグライム、ジ
オキサン等が挙げられ、とりわけエタノール、プロパノ
ール、イソプロパノールが好ましい。
【0045】重合開始剤は、溶媒に溶解すること以外は
特に限定されないが、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビス(2−メチルプロピレンアミジン)塩酸塩等の
アゾ化合物;ラウロイルパーオキシド等の有機過酸化物
が好ましい。あるいは、還元剤と組み合わせてレドック
ス系開始剤として使用しても良い。重合開始剤の使用量
は、モノマーに対して2.5〜10重量%が好ましい。
【0046】分子量を制御する目的で、メルカプトエタ
ノール等の連鎖移動剤を併用してもよい。連鎖移動剤の
使用量は、モノマーに対して0.5〜10モル%が好ま
しい。
【0047】重合温度は、重合開始剤の種類によっても
異なるが60〜95℃が好ましく、重合時間はモノマー
種、重合開始剤、反応温度によって異なるが1〜12時
間が好ましい。
【0048】これらのモノマーは、遊離の酸として共重
合しても良く、ナトリウム、カリウム等の塩で中和して
重合しても良い。あるいは、重合後、中和して用いても
良い。
【0049】[細菌吸着阻害剤]本発明の口腔用ポリマ
ーからなる細菌吸着阻害剤は、効果的に歯表面への細菌
の吸着を阻害するものである。本発明の細菌吸着阻害剤
の細菌吸着阻害性は下記式(1)で定義される細菌吸着
阻害値で示し、口腔用ポリマー1重量%以下の濃度で、
この細菌吸着阻害値が90以上であることが好ましく、
95以上であることが更に好ましい。細菌は、口腔内細
菌が好ましく、S.Mutans 菌が特に好ましい。
【0050】 細菌吸着阻害値=[(A−X)/(A−B)]×100 …(1) 〔式中、Aは唾液処理を行ったヒドロキシアパタイト板
へ付着した細菌数(×107 cells/cm2)を示し、Bは
唾液処理を行っていないヒドロキシアパタイト板へ付着
した細菌数(×107 cells/cm2)を示し、Xは表1に
示す重量%の口腔用ポリマーで処理した後に、唾液処理
を行ったヒドロキシアパタイト板へ付着した細菌数(×
107 cells/cm2)を示す。〕
【0051】即ち、唾液処理を行ったヒドロキシアパタ
イト板へ付着した細菌数(A)と、唾液処理を行ってい
ないヒドロキシアパタイト板へ付着した細菌数(B)と
の差を基準値(100)として、(A)と、表1に示す
重量%の口腔用ポリマーで処理した後に、唾液処理を行
ったヒドロキシアパタイト板へ付着した細菌数(X)の
差を、式(1)に示すように数値化したものを、細菌吸
着阻害値とした。
【0052】[口腔用組成物]本発明の口腔用ポリマー
を含有する本発明の口腔用組成物は、更に水及び/又は
炭素数1〜5の低級アルコールを担体として含有するこ
とが好ましい。ここで、低級アルコールとしては、炭素
数1〜5の直鎖又は分岐鎖の飽和アルコールが好まし
く、なかでもエタノール、イソプロピルアルコールが好
ましく、エタノールが特に好ましい。水及び低級アルコ
ールから選ばれる2種以上を組み合わせて用いることも
できる。
【0053】本発明の口腔用ポリマーの口腔用組成物中
の含有量は、0.001〜20重量%が好ましく、0.
1〜10重量%が更に好ましく、0.1〜5重量%が特
に好ましい。水及び/又は低級アルコールの含有量は、
0.1〜99.9重量%が好ましく、5〜80重量%が
更に好ましい。
【0054】本発明の口腔用組成物は、殺菌剤を全組成
中に0.1〜5重量%、特に0.01〜1重量%配合す
るのが歯垢阻害の点で好ましい。このような殺菌剤とし
ては、例えば塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジ
ン、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、イソプロ
ピルメチルフェノール、塩化デカリニウム、塩酸アルキ
ルジアミノエチルグリシン等が挙げられる。
【0055】本発明の口腔用組成物には、更に口腔用組
成物に通常用いられる成分、例えば界面活性剤、研摩
剤、甘味料、香料、保存剤、美白剤、湿潤剤、粘結剤等
を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
甘味料としては、オリゴ糖類又は糖アルコール類、例え
ば、キシロオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリ
ゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳果オリゴ
糖、ラクチュロース、ラフィノース、トレハロース、グ
ルコシルシュクロース、マルトシルシュクロース、パラ
チノース、マルチトール、エリスリトール、還元パラチ
ノース、キシリトール等が好ましい例として挙げられ
る。その他、酵素阻害剤、血行促進剤、抗炎症剤、止血
剤、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、更にこれらの作用を有す
る植物エキス等の薬効剤を含有することも好ましい。
酵素阻害剤としては、ポリフェノール類(グルコシルト
ランスフェラーゼ阻害作用)等が挙げられ; 血行促進
剤としては、例えばビタミンE、ニコチン酸dl−α−
トコフェロール、塩化ナトリウム等が挙げられ;抗炎症
剤としては、例えばアラントイン、β−グリチルレチン
酸、グリチルリチン酸、エピジヒドロコレステリン、ジ
ヒドロコレステロール、ε−アミノカプロン酸、ヒノキ
チオール、塩化リゾチーム、インドメタシン、イブプロ
フェン等が挙げられ;止血剤としては、例えばトラネキ
サム酸、トロンビン、アスコルビン酸、ルチン等が挙げ
られ;鎮痛剤としては、例えばアスピリン、アセトアミ
ノフェン、サリチル酸メチル等が挙げられ;抗ヒスタミ
ン剤としては、例えばシメチジン、マレイン酸クロルフ
ェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロメタジ
ン等が挙げられ;植物エキスとしては、例えばウイキョ
ウエキス、ウコンエキス、オウゴンエキス、オトギリソ
ウエキス、カモミラエキス、クマザサエキス、シソエキ
ス、セージエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、
ハマメリスエキス、ヒバマタエキス、マロニエエキス、
モモ葉エキス、ローズマリーエキス、ユーカリエキス等
が挙げられる。薬効剤は1種以上を用いることができ、
全組成中に0.1〜5重量%、特に0.01〜1重量%
配合するのが好ましい。特に殺菌剤を併用することによ
り、歯垢形成抑制効果が増強され、歯垢形成抑制のため
の口腔用組成物として有用であり、また、抗炎症剤と併
用すれば歯周疾患の予防効果が増強した口腔用組成物と
することができる。
【0056】本発明の口腔用組成物は、通常の方法によ
り製造される。また、通常の方法により、口腔内に適用
でき、これを用いて歯ぐきをマッサージすることもでき
る。
【0057】本発明の口腔用組成物は、練り歯磨き、粉
歯磨き、水歯磨き、液状歯磨、液体歯磨、潤製歯磨、洗
口剤、マウスウォッシュ、マウススプレー、歯牙コーテ
ィング剤、義歯コーティング剤、義歯洗浄剤、チューイ
ンガム等の剤形に使用できる。特に練り歯磨とするのが
好ましい。
【0058】
【実施例】以下に、合成例、実施例を示す。%は特に記
載しなければ、重量%である。尚、ゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフー(GPC)による重量平均分子量
の測定条件は以下の通りである。
【0059】<GPCの測定条件> カラム G4000PWXL+G2500PWXL (東ソー株式会社製) 溶離液 0.2規定リン酸緩衝液:アセトニトリル=9:
1(容量比) (リン酸緩衝液は、KH2PO4,Na2HPO4を溶かし
0.2規定としpH=7に調整したものを用いた。) 流速 1ml/min カラム温度 40℃ サンプル 5mg/ml 検出 RI 換算分子量 ポリエチレングリコール
【0060】合成例1(ポリマー1の合成) 300mlの4口セパラブルフラスコにイオン交換水16.0
g、ポリエチレングリコール(オキシエチレン基の平均
付加モル数120、I/O値は2)のメタクリル酸エステル
20.9g(3.9mmol)、メタクリロイルオキシデシルリン酸
7.4g(22.9mmol)、メタクリル酸1.2g(14.5mmol)、2−
メルカプトエタノール0.5g、過硫酸アンモニウム1.2
g、イソプロピルアルコール8.8gを入れ均一な溶液に
した。窒素置換後95℃に昇温し6時間かけ重合を行っ
た。放冷後セルロースチューブに入れ膜透析を3日間行
った。その後、凍結乾燥を行い無色の粉末25.1g(ポリ
マー1)を得た。
【0061】生成物を10%重水溶液としてプロトンNM
Rの測定を行ったところ(図1)、δ=4.1にカルボキ
シル基に結合したメチレン基のプロトン、δ=3.6〜3.8
にポリオキシエチレン鎖のメチレンのプロトン、δ=1.
6〜1.8にポリマー主鎖中のメチレンのプロトン、δ=1.
4にメタクリロイルオキシデシルリン酸のカルボキシエ
ステルとリン酸基の間のメチレンのプロトン、δ=0.8
〜1.2に主鎖に結合したメチル基のプロトンを確認し、
該化合物がポリエチレングリコールのメタクリル酸エス
テルとメタクリロイルオキシデシルリン酸とメタクリル
酸の共重合体であることを確認した。重量平均分子量は
ゲルパーミュエーションクロマトグラフー(GPC:ポ
リエチレングリコール換算)より31000であった。NM
R及びGPCよりポリマー鎖1の分子量が8000、ポリマ
ー鎖2の分子量が5000であった。
【0062】合成例2(ポリマー2の合成) 合成例1で、メタクリル酸を添加しなかったこと以外
は、実施例1と同様の操作を行い、無色の粉末25.5g
(ポリマー2)を得た。
【0063】生成物を10%重水溶液としてプロトンNM
Rの測定を行ったところ(図2)、δ=3.9にカルボキ
シル基に結合したメチレン基のプロトン、δ=3.6〜3.8
にポリオキシエチレン鎖のメチレンのプロトン、δ=1.
6〜1.8にポリマー主鎖中のメチレンのプロトン、δ=1.
4にメタクリロイルオキシデシルリン酸のカルボキシエ
ステルとリン酸基の間のメチレンのプロトン、δ=0.8
〜1.2に主鎖に結合したメチル基のプロトンを確認し、
該化合物がポリエチレングリコールのメタクリル酸エス
テルとメタクリロイルオキシデシルリン酸の共重合体で
あることを確認した。重量平均分子量はGPCより4800
0であった。NMR及びGPCよりポリマー鎖1の分子
量が12000、ポリマー鎖2の分子量が5000であった。
【0064】合成例3(ポリマー3の合成) 500mlの4口セパラブルフラスコにイオン交換水68
gを仕込み、窒素置換しつつ80℃に加熱した。別に、
300mlのビーカーにイオン交換水111.0g、ポリ
エチレングリコール(オキシエチレン基の平均付加モル
数120、I/O値は2)のメタクリル酸エステル49.
7g(9.3mmol)、メタクリロイルオキシデシルリン酸
17.5g(54.3mmol)、メタクリル酸3.0g(34.8
mmol)、2−メルカプトエタノール6.6g、過硫酸ア
ンモニウム0.97g、エタノール24.1gを入れ均
一な溶液にした。これを先の4口セパラブルフラスコに
4時間かけて滴下した。その後10%過硫酸アンモニウ
ム水溶液4.8gを1時間かけて滴下した。2時間熟成
後、48%水酸化ナトリウム水溶液を12g加え、35
%過酸化水素水溶液16.5gを加え1時間熟成した。
放冷後、全量をセルロースチューブに入れ膜透析を3日
間行った。その後、凍結乾燥を行い無色の粉末27.5
gを得た。重量平均分子量はGPCより16,000で
あった。NMR及びGPCよりポリマー鎖1の分子量が
2,400、ポリマー鎖2の分子量が5,000であっ
た。
【0065】合成例4(ポリマー4の合成) 500mlの4口セパラブルフラスコにイオン交換水10
2gを仕込み、窒素置換しつつ80℃に加熱した。別
に、300mlのビーカーにイオン交換水166.0g、
ポリエチレングリコール(オキシエチレン基の平均付加
モル数120、I/O値は2)のメタクリル酸エステル7
4.6g(13.9mmol)、メタクリロイルオキシデシルリ
ン酸26.3g(81.7mmol)、メタクリル酸4.5g
(4.3mmol)、2−メルカプトエタノール9.9g、過
硫酸アンモニウム1.5g、エタノール26.3gを入
れ均一な溶液にした。これを先の4口セパラブルフラス
コに4時間かけて滴下した。その後10%過硫酸アンモ
ニウム水溶液7.4gを1時間かけて滴下した。2時間
熟成後、48%水酸化ナトリウム水溶液を18g加え、
35%過酸化水素水溶液24.8gを加え1時間熟成し
た。放冷後、全量をセルロースチューブに入れ膜透析を
3日間行った。その後、凍結乾燥を行い無色の粉末5
6.2gを得た。重量平均分子量はGPCより15,0
00であった。NMR及びGPCよりポリマー鎖1の分
子量が3,600、ポリマー鎖2の分子量が5,000
であった。
【0066】比較合成例1(比較ポリマー1の合成) 300mlの4口セパラブルフラスコにイオン交換水68gを
仕込み、窒素置換しつつ85℃に加熱する。別に、200ml
のビーカーにポリエチレングリコール(オキシエチレン
基の平均付加モル数120、I/O値は2)のメタクリル酸
エステル50g(9.3mmol)、メタクリル酸1.5g(17.3mmo
l)、2−メルカプトエタノール0.15g、過硫酸アンモニ
ウム0.55g、イオン交換水110gを混ぜ均一な溶液にし
た。これを先の4口セパラブルフラスコに4時間かけて
滴下した。その後10%過硫酸アンモニウム水溶液2.5g
を1時間かけて滴下した。2時間熟成後、48%水酸化ナ
トリウム水溶液を1.4g加え、35%過酸化水素水溶液16.
5gを加え1時間熟成した。放冷後、全量をセルロース
チューブに入れ膜透析を3日間行った。その後、凍結乾
燥を行い無色の粉末48.0g(比較ポリマー1)を得た。
重量平均分子量はGPCより80000であった。NMR及
びGPCより幹鎖の分子量が2400、側鎖の分子量が5000
であった。
【0067】比較合成例2(比較ポリマー2の合成) 300mlの4口セパラブルフラスコにエタノール30.0g、
メタクリロイルオキシデシルリン酸 20.0g(62.1mmo
l)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル) 0.5g(2.0mmol)を入れ、均一な溶液にした。窒
素置換後60℃に昇温し2.5時間かけ重合を行った。75℃
に昇温し2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル) 0.5g(2.0mmol)をエタノール6gに溶解し
たものを約5分間かけて滴下した。2.5時間熟成後、放
冷し水を適量加えセルロースチューブに入れ膜透析を3
日間行った。その後、凍結乾燥を行い無色の粉末25.1g
(比較ポリマー2)を得た。重量平均分子量はGPCよ
り76000であった。
【0068】実施例1:細菌吸着阻害剤 合成例1〜4及び比較合成例1〜2で得られたポリマ
ー、並びに表1に示す比較のポリマーを細菌吸着阻害剤
として用い、下記方法で細菌吸着阻害性を測定した。
【0069】<細菌吸着阻害性測定法>ヒト口腔内より
単離したS.mutans 保存菌体を10μCi/ml メチル化[3
H]−チミジン0.2重量%グルコース含有ブレインハ
ートインフュージョン培地(DIFCO社)10mlに接種
し、37℃で24時間嫌気培養した。緩衝KCl溶液
(50mM塩化カリウム、1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩
化マグネシウム含有1mMリン酸緩衝液)で3回洗浄後、
5mg/mlウシ血清アルブミン含有緩衝塩化カリウム溶液
に1×109CFU/mlの濃度で分散させ、3H標識S.mu
tans液とした。ヒドロキシアパタイト平板(旭光学
(株)社)1cm×1cm×2mmを表1記載の濃度の細菌吸
着阻害剤水溶液1mlで37℃1時間処理をした。緩衝塩
化カリウム溶液2mlで洗浄後、健常男性被験者より採取
した耳下腺唾液0.5ml中、4℃で一晩処理した。緩衝
塩化カリウム溶液2mlで2回洗浄後、5mg/mlウシ血清
アルブミン含有緩衝塩化カリウム溶液0.5mlと、上記
3H標識 S.mutans液0.5mlを加え、37℃で1時間
処理した。緩衝塩化カリウム溶液で3回洗浄後、ヒドロ
キシアパタイト平板を2M/L水酸化ナトリウム1ml
中、70℃で1時間処理した。2N塩酸1mlで中和後、
液体シンチレーションカウンターにて、3H放射活性を
測定し、細菌吸着数(X)を出した。上記操作で、表1
記載の濃度の細菌吸着阻害剤水溶液の代わりに蒸留水1
mlを用いて同様の処理を行ったときの、細菌吸着数をA
とする。A=2.5(×107 cells/cm2)であった。また
表1記載の濃度の細菌吸着阻害剤水溶液の代わりに蒸留
水1ml、耳下腺唾液の代わりに緩衝塩化カリウム溶液
0.5mlを用いて同様の処理を行ったときの、細菌吸着
数をBとする。B=0.52(×107 cells/cm2)であっ
た。
【0070】上記A,B及びXの値から、前述の式
(1)で定義される細菌吸着阻害値を求めた。結果を表
1に示すが、本発明の細菌吸着阻害剤であるポリマー1
〜3は、いずれも高い細菌吸着阻害効果を示した。
【0071】
【表1】
【0072】処方例1:歯磨き剤 次の処方により、常法に従い練り歯磨きを製造した。
【0073】 ポリマー1 5.0% シリカ 30.0 ソルビトール 30.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 カルボキシメチルセルロース*1 1.0 サッカリン 0.1 塩化ベンゼトニウム 0.5 香料 0.3水 32.1 計 100 % *1:カルボキシルメチルセルロース(商品名サンロー
ズF20-HC、日本製紙(株)製)。
【0074】処方例2:洗口剤 次の処方により、常法に従い洗口剤を製造した。
【0075】 ポリマー2 5.0% エタノール 20.0 ピロリン酸ナトリウム 2.0 サッカリン 0.1 塩酸クロルヘキシジン 0.3 香料 0.3水 72.3 計 100.0%
【0076】
【発明の効果】本発明の口腔用ポリマーは、高い細菌吸
着阻害効果を有する細菌吸着阻害剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1で得られたポリマー1のプロトンN
MRの結果を示す図である。
【図2】 合成例2で得られたポリマー2のプロトンN
MRの結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 55/00 C08L 55/00 Fターム(参考) 4C083 AB172 AB282 AC102 AC132 AC692 AC782 AC862 AD091 AD272 AD701 AD702 CC41 EE32 EE33 EE36 4J002 BG071 BQ001 EB026 EB126 EJ026 EN116 EU046 FD186 GB01 4J027 AC03 AC06 BA01 BA07 CB02 CD07 4J100 AL08P AL08Q BA08Q BA64P CA01 CA04 FA03 JA52

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、ポリ
    ホスホン酸、ホスフィン酸及びそれらの部分エステル並
    びにそれらの塩から選ばれる1種以上のリン系の酸から
    水素原子1個を除いた残基を有するモノマー由来の繰り
    返し構造を含むポリマー鎖(以下、ポリマー鎖1とい
    う)と、親水性のポリマー鎖(以下、ポリマー鎖2とい
    う)を有する口腔用ポリマー。
  2. 【請求項2】 ポリマー鎖1を幹鎖とし、ポリマー鎖2
    を側鎖とするグラフトポリマーである、請求項1記載の
    口腔用ポリマー。
  3. 【請求項3】 ポリマー鎖2が、ポリオキシアルキレン
    鎖である、請求項1又は2記載の口腔用ポリマー。
  4. 【請求項4】 ポリマー鎖1とポリマー鎖2の分子量比
    (ポリマー鎖1/ポリマー鎖2)が、10/1〜1/1
    0である、請求項1〜3のいずれかの項記載の口腔用ポ
    リマー。
  5. 【請求項5】 ポリマー鎖1が、更に(メタ)アクリル
    酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及び/又はそ
    の塩から選ばれる1種以上の重合性の不飽和基を有する
    カルボン酸系モノマー由来の繰り返し構造を含む、請求
    項1〜4のいずれかの項記載の口腔用ポリマー。
  6. 【請求項6】 一般式(I)で表わされる繰り返し構造
    及び一般式(II)で表わされる繰り返し構造を有する、
    請求項1〜5のいずれかの項記載の口腔用ポリマー。 【化1】 〔式中、R1及びR3は、同一又は異なって、水素原子、
    又はフッ素原子が置換していてもよい1価の炭化水素基
    を示し、R2は、水素原子、又は置換基を有していても
    よい1価の炭化水素基を示し、R4は、2価の炭化水素
    基を示す。 AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン
    基、nは数平均値で1〜200の数を示し、n個のAO
    は同一でも異なっていてもよい。Xは−O−又は−NH
    −を示し、tは0又は1を示す。M1及びM2は同一又は
    異なって、水素原子、金属、アンモニウム、総炭素数1
    〜22のアルキルもしくはアルケニルアンモニウム、炭
    素数1〜22のアルキル若しくはアルケニル置換ピリジ
    ニウム、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニウ
    ム、又は塩基性アミノ酸を示す。〕
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの項記載の口腔
    用ポリマーからなる細菌吸着阻害剤。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかの項記載の口腔
    用ポリマーを含有する口腔用組成物。
JP2002202412A 2001-07-13 2002-07-11 口腔用ポリマー Expired - Fee Related JP4098010B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002202412A JP4098010B2 (ja) 2001-07-13 2002-07-11 口腔用ポリマー

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001213783 2001-07-13
JP2001-213783 2001-07-13
JP2002202412A JP4098010B2 (ja) 2001-07-13 2002-07-11 口腔用ポリマー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003105031A true JP2003105031A (ja) 2003-04-09
JP4098010B2 JP4098010B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=26618704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002202412A Expired - Fee Related JP4098010B2 (ja) 2001-07-13 2002-07-11 口腔用ポリマー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4098010B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186636A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Kao Corp リン酸エステル系重合体の製造方法
JP2007284609A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Lion Corp 共重合体及びこれを含有する組成物
JP2008115339A (ja) * 2006-11-08 2008-05-22 Kao Corp リン酸エステル重合体の製造方法
JP2008531776A (ja) * 2005-02-25 2008-08-14 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー リン含有コポリマー、その製造方法及びその使用
JP4856075B2 (ja) * 2004-08-20 2012-01-18 イーストマン コダック カンパニー 平版印刷版前駆体のための基板
EP2249785B1 (en) 2008-02-08 2016-12-14 Colgate-Palmolive Company Arginine salts and their uses for the treatment of illnesses in the oral cavity

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4856075B2 (ja) * 2004-08-20 2012-01-18 イーストマン コダック カンパニー 平版印刷版前駆体のための基板
JP2008531776A (ja) * 2005-02-25 2008-08-14 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー リン含有コポリマー、その製造方法及びその使用
JP2007186636A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Kao Corp リン酸エステル系重合体の製造方法
JP2007284609A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Lion Corp 共重合体及びこれを含有する組成物
JP2008115339A (ja) * 2006-11-08 2008-05-22 Kao Corp リン酸エステル重合体の製造方法
EP2249785B1 (en) 2008-02-08 2016-12-14 Colgate-Palmolive Company Arginine salts and their uses for the treatment of illnesses in the oral cavity

Also Published As

Publication number Publication date
JP4098010B2 (ja) 2008-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6309980B2 (ja) 抗バイオフィルム剤を制御放出するためのナノ粒子及びその使用方法
EP3512607B1 (en) Antimicrobial compositions for oral care or cleansing, and methods for anti-attachment polymers and coatings
RU2007128048A (ru) Пероральные композиции, содержащие окисленную камелию
WO2003006519A1 (fr) Polymeres a usage oral et compositions a usage oral
WO1992000059A1 (en) Use of a carboxy-substituted polymer to inhibit plaque formation without tooth staining
US20150150781A1 (en) Dental Care Product with Two-part Formulations and Utility Thereof
Melo et al. Bioactive restorative dental materials—the new frontier
JP4098010B2 (ja) 口腔用ポリマー
EP0554029B1 (en) Oral compositions
TWI653988B (zh) 用於牙齒琺瑯質保護之嵌段共聚物
JP2003342140A (ja) 細菌吸着阻害剤
JP2003048842A (ja) 歯垢形成抑制剤
JP4541048B2 (ja) 口腔用ポリマー
ZA200100198B (en) Oral composition exhibiting enhanced antiplaque efficacy.
JP6988463B2 (ja) 歯面用微生物付着抑制剤
JP2003342374A (ja) リン酸系ポリマー
JP2008063334A (ja) 水溶性有効成分の付着化組成物及び水溶性有効成分の付着方法
JP4255903B2 (ja) 口腔用コーティング剤
JP3096528B2 (ja) 口腔用組成物
JP4594635B2 (ja) 歯のコーティング剤組成物
JP2009203246A (ja) 水溶性高分子化合物及びこれを含有する水系コーティング剤組成物
WO2016209881A1 (en) Oral care formulations containing copolymers
Gaffar et al. Journal of. Clinical Dentistry
JP2005200345A (ja) 歯牙表面脱灰抑制剤
JP2007039390A (ja) 皮膚洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080312

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees