JP2003104633A - エレベータ呼び登録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 玄関ドアのロック解除操作と同時に、エレベ
ータのホール呼び及び行先階の呼び登録操作を一切行う
ことなく、複数のエレベータの中から最適なエレベータ
を選択し、エレベータを呼び寄せて、利用者の目的とす
る階床まで行くことができ、これによって、サービス性
が向上する。 【解決手段】 建物の入口に設けられた玄関ドア２と、
特定人であることを識別して玄関ドアのロックを解除す
るドアロック解除装置３と、複数台のエレベータを管理
し、ドアロック解除装置によるドアロック解除動作と各
エレベータの管理情報とに基づいて、特定人の居住階床
へ行くのに最適なエレベータを選択して呼びの割り付け
を行う制御装置５と、この制御装置からの呼びに基づい
て、選択されたエレベータ１の玄関階の乗場呼びを登録
する乗場呼び登録手段７Ａと、この乗場呼び登録手段に
より前記選択されたエレベータが玄関階に応答後、特定
人の居住階床のかご呼びを登録するかご呼び登録手段７
Ｂとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建物の出入口のセ
キュリティを兼用するエレベータ呼び登録装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の装置として、特公平７−
１１５８０４号公報に記載されたエレベータの呼び登録
装置が知られている。この特公平７−１１５８０４に記
載の例では、図１０に示すように建物の出入口の玄関ド
ア１０１にドアロック解除装置１０２を設け、ドアロッ
ク解除装置１０２のカードリーダ１０３等により特定人
（居住者）であることを識別して玄関ドア１０１のロッ
クを解除し、このロック解除動作に連動して、乗場呼び
登録手段により、エレベータの玄関階の乗場呼びを登録
し、かご呼び登録手段により、乗場呼びにエレベータが
応答した後、特定人の居住階床のかご呼びを登録するよ
うにしている。

【０００３】このように、ドアロックのかかる玄関ドア
１０１を有する建物において、玄関ドア開動作に加えて
エレベータの呼び登録を行うことで、建物の居住者が玄
関ドア１０１の開動作と別にエレベータの乗場呼び登録
とかご呼び登録の操作を逐一行う必要がなく、建物利用
者のサービス性の向上を図ることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図１０
で説明した玄関階への乗場呼び登録手段においては、最
近のように複数台のエレベータが就役している場合にお
いて、建物の出入口からエレベータの所在する場所まで
行って、改めて乗場呼びボタンによりエレベータを呼ば
なければならなかった。このため、待ち時間のロスがあ
り、利用者のいらいら感を増大させるため、サービス性
が欠けていた。

【０００５】本発明は、玄関ドアのロック解除操作と同
時に、エレベータのホール呼び及び行先階の呼び登録操
作を一切行うことなく、複数のエレベータの中から最適
なエレベータを選択し、エレベータを呼び寄せて、利用
者の目的とする階床まで行くことができ、これによっ
て、サービス性を向上することができるエレベータ呼び
登録装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明のエレベ
ータ呼び登録装置は、建物の入口に設けられた玄関ドア
と、特定人であることを識別して前記玄関ドアのロック
を解除するドアロック解除手段と、複数台のエレベータ
を管理し、前記ドアロック解除手段によるドアロック解
除動作と各エレベータの管理情報とに基づいて、前記特
定人の居住階床へ行くのに最適なエレベータを選択して
呼びの割り付けを行う制御装置と、この制御装置からの
呼びに基づいて、選択されたエレベータの玄関階の乗場
呼びを登録する乗場呼び登録手段と、この乗場呼び登録
手段により前記選択されたエレベータが前記玄関階に応
答後、前記特定人の居住階床の行先階呼びを登録するか
ご呼び登録手段とを備えることを特徴とする。

【０００７】請求項１の発明によれば、制御装置は、特
定人のドアロック解除動作に基づき、特定人の居住階床
へ行くのに最適なエレベータを選択し、乗場呼び登録手
段は、選択されたエレベータの玄関階の乗場呼びを登録
し、かご呼び登録手段は、選択されたエレベータが玄関
階に応答後、特定人の居住階床の行先階呼びを登録す
る。従って、特定人である利用者は、玄関ドアのロック
を解除する操作と同時に、エレベータの玄関階の乗場呼
び、及び居住階床の呼び登録操作を一切行うことなく、
利用者に近い位置にあって一番早く行くことができるエ
レベータを選択し、目的とする階床まで行くことがで
き、これによってサービス性が向上する。

【０００８】請求項２の発明のエレベータ呼び登録装置
は、請求項１記載のエレベータ呼び登録装置において、
前記制御装置は、前記玄関ドアから前記特定人の目的と
するエレベータに到着するまでの時間を演算し、その時
間に相当する時間、前記呼びの割り付けを遅延させると
ともに、前記玄関階の乗場呼びが登録された時点で前記
エレベータを呼び寄せることを特徴とする。

【０００９】請求項２の発明によれば、制御装置は、玄
関ドアから特定人の目的とするエレベータに到着するま
での時間を演算し、その時間に相当する時間、呼びの割
り付けを遅延させるとともに、玄関階の乗場呼びが登録
された時点でエレベータを呼び寄せるので、利用者がエ
レベータに到着する時点において呼びが登録され、エレ
ベータが呼び寄せられるので、待ち時間をなくすことが
できる。

【００１０】請求項３の発明のエレベータ呼び登録装置
は、請求項１記載のエレベータ呼び登録装置において、
前記制御装置は、前記玄関ドアから前記特定人の目的と
するエレベータに到着するまでの時間を演算し、前記呼
びの割り付けから前記演算時間に相当する時間は、他の
呼びの割り付けを許容することを特徴とする。

【００１１】請求項３の発明によれば、建物の出入口に
いる利用者がエレベータに到着するまでの間、他の利用
者のエレベータの利用を許容するので、エレベータの運
転効率を向上させることができる。

【００１２】請求項４の発明のエレベータ呼び登録装置
は、請求項１乃至請求項３のいずれか１項記載のエレベ
ータ呼び登録装置において、前記制御装置は、前記玄関
階の乗場呼びを登録してエレベータを呼び寄せた後、乗
場呼び登録及び行先階呼び登録を保持するとともに、前
記玄関階で前記エレベータの乗りかごを所定時間待機さ
せることを特徴とする。

【００１３】請求項４の発明によれば、建物の出入口に
いる利用者がエレベータに到着するまでの間、他の利用
者の利用があっても、建物の出入口にいた利用者が登録
した呼びはキャンセルされないので、再度、呼びを登録
する必要がなく、操作性を向上させることができる。

【００１４】請求項５の発明のエレベータ呼び登録装置
は、請求項１乃至請求項４のいずれか１項記載のエレベ
ータ呼び登録装置において、呼び登録時に、前記呼びの
割り付けが行われたエレベータを識別するための識別情
報又は前記特定人がエレベータの乗場に到着するのに要
する到着予測時間を報知する報知手段を備えることを特
徴とする。

【００１５】請求項５の発明によれば、エレベータの運
行状況がわからない玄関にあって、エレベータの運行状
況を知ることができるので、玄関のドアロック解除後
に、余裕をもって目的とするエレベータまで向かうこと
ができ、利用者のいらいら感を軽減することができる。

【００１６】請求項６の発明のエレベータ呼び登録装置
は、請求項１乃至請求項４のいずれか１項記載のエレベ
ータ呼び登録装置において、呼び登録時に、前記玄関ド
アから前記呼びの割り付けが行われたエレベータに向か
う経路を案内表示する案内手段を備えることを特徴とす
る。

【００１７】請求項６の発明によれば、利用者に選択さ
れたエレベータ及びそのエレベータに向かう経路を案内
表示するので、利用者は、迷うことなくエレベータまで
向かうことができ、サービス性が向上する。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明のエレベータ呼び登
録装置のいくつかの実施の形態を図面を参照しながら詳
細に説明する。

【００１９】（第１の実施の形態）図１は本発明の第１
の実施の形態のエレベータ呼び登録装置の概略構成図で
ある。図２は本発明の第１の実施の形態のエレベータ呼
び登録装置を説明する建物の配置図である。図３は図２
に示す建物のＡ棟の正面図である。図４は複数のエレベ
ータの各エレベータの構成図である。図５は本発明の第
１の実施の形態のエレベータの制御を行う制御装置のブ
ロック構成図である。

【００２０】図２において、Ａ棟１１ａ、Ｂ棟１１ｂ、
Ｃ棟１１ｃ、Ｄ棟１１ｄ等の複数の建物が設置されてお
り、これらの建物の西門、南門の各々の出入口には、オ
ートロック式の玄関ドア２が設けられている。この玄関
ドア２が設けられた塀１３には、図１に示すように、ド
アロック解除装置３（図２のＡに示す部分）が取り付け
られている。

【００２１】ドアロック解除装置３は、テンキー１０、
カードリーダあるいはキー等を使用して入力された個人
ＩＤあるいは暗証番号等（以下ＩＤ等という）が予め記
憶されたＩＤと一致している場合に、ドアロックを解除
する。エレベータ呼び登録装置７は、ドアロック解除装
置３からのドアロック解除信号を入力したとき、指定の
エレベータ１を呼び寄せるようになっている。

【００２２】また、前記塀１３には、ドアロック解除装
置３に加え、図５に示すように、カードリーダ３０、制
御装置４０、エレベータ呼び登録装置７も取り付けられ
ている。制御装置４０は、マイクロコンピュータ等から
なり、カードリーダ３０の出力が接続されるコード変換
器４１、論理回路４２、記憶装置４３、照合回路４４、
制御回路４５を備えている。制御回路４５の出力は、ド
アロック解除装置３に接続され、ドアロック解除装置３
は、伝送ライン８ａを介してエレベータ呼び登録装置７
に接続されている。

【００２３】コード変換器９は、カードリーダ３０から
の信号を２進数に変換して論理回路４２に出力する。記
憶装置４３は、各階利用者毎に予め登録してあるＩＤを
記憶している。照合回路４４は、カードリーダ３０で入
力されたＩＤを記憶装置４３から読み出したＩＤと照合
する。制御回路４５は、照合回路４４において両方のＩ
Ｄが一致した場合にドアロック解除装置３を作動させる
とともに、ドアロック解除装置３に前記ＩＤの情報を送
る。

【００２４】ドアロック解除装置３は、ドアロック解除
信号と前記ＩＤの情報をエレベータ呼び登録装置７に送
る。このエレベータ呼び登録装置７は、図１に示すよう
に、伝送ライン８ｂを介して制御装置５に接続され、制
御装置５にドアロック解除信号と前記ＩＤの情報を送
る。

【００２５】また、各建物内には、例えばＡ棟内には、
図１及び図３に示すように、１号機のエレベータ１ａ、
２号機のエレベータ１ｂ等の複数のエレベータ１が設置
されている。各エレベータ１には、機械室２５に、制御
装置５及び巻上機２７が設けられている。制御装置５
は、各エレベータ１の現在位置、呼び登録の状況、各エ
レベータ１の運行状況等の情報に基づいて、目的とする
場所及び階へ行くのに最適なエレベータ１を選択する。

【００２６】各エレベータ１には、昇降路２１内に設け
られた乗りかご４、乗りかご４に取り付けられたガバナ
ロープ２３、このガバナロープ２３が巻き掛けられた巻
上機２７、かご位置検出装置６、ホール呼び登録手段７
Ａ、及びかご呼び登録手段７Ｂが設けられている。

【００２７】ホール呼び登録手段７Ａは、制御装置５か
らのドアロック解除信号を受けて、玄関ドア２のドアロ
ック解除操作が行われたとき、玄関がある階床（以下、
玄関階という）の乗場（以下、ホールという）にてホー
ル呼びを形成して玄関階に乗りかご４を呼び寄せる。か
ご呼び登録手段７Ｂは、ホール呼び登録手段７Ａによ
り、玄関階に乗りかご４を呼び寄せた後、利用者が目的
とする部屋の階床を記憶する。かご位置検出装置６は、
乗りかご４がエレベータ１の玄関階に到達したことを検
出する。

【００２８】次に、このように構成された第１の実施の
形態のエレベータ呼び登録装置の動作を図３に示すフロ
ーチャートを参照しながら詳細に説明する。

【００２９】まず、居住者が帰宅時等には、ドアロック
解除装置３によりテンキー操作カード挿入又はキー挿入
等によりドアロック解除操作を行う（ステップＳ１）。
ドアロック解除装置３から出力されるＩＤの信号はコー
ド変換器４１によりコード変換される。

【００３０】コード変換された信号は、記憶装置４３に
予め登録されたデータと照合回路４４により比較され
（ステップＳ２）、両者が一致したときにドアロック解
除装置３により玄関ドア２の制御装置（図示せず）に開
放信号を送り、玄関ドア２を開く（ステップＳ３）。Ｉ
Ｄ等には、その居住者の部屋番号情報等が含まれてお
り、居住者の部屋番号情報により、どの階のどの部屋の
居住者か識別できる構成となっている。

【００３１】そして、ドアロック解除信号は、伝送ライ
ン８ａを経由してエレベータ１の就役を制御している制
御装置５に伝達される。制御装置５は、複数台のエレベ
ータ１の運行を制御、即ち、いわゆる群管理制御を行っ
ている。特に、細長のマンション等にあっては、複数台
のエレベータ１が一箇所にまとまっているとは限らず、
そのマンションの両端あるいは中央にエレベータを取り
付け、場所による利用の不便さを解消する場合もある。
制御装置５は、各エレベータ１の現在位置、呼び登録の
状況、各エレベータ１の運行状況等の情報に基づいて、
目的とする場所及び階へ行くのに最適なエレベータ１を
選択する（ステップＳ４）。

【００３２】次に、選択されたエレベータ１では、制御
装置５からの呼びに関する信号をホール呼び登録手段７
Ａが受けて、呼びの割り付けを行う（ステップＳ５）。
このホール呼び登録手段７Ａにより、選択されたエレベ
ータ１の玄関階の呼びが登録され（ステップＳ６）、乗
りかご４が玄関階に呼び寄せられる（ステップＳ７）。
利用者は、開放された建物の出入口の玄関ドア２を通っ
て、エレベータ１のホールまで進む（ステップＳ８）。

【００３３】さらに、乗りかご４がエレベータ１の玄関
階に到着すると、乗りかご４がかご位置検出装置６によ
り検出され（ステップＳ９）、乗りかご４が玄関階に到
着したことを表す情報は、制御装置５に伝達される（ス
テップＳ１０）。

【００３４】制御装置５は、かご位置検出装置６からの
信号を受信後、かご呼び登録手段７Ｂに対して、利用者
が目的とする部屋のある階床（目的階）を行先階として
かご呼び登録する信号をかご呼び登録手段７Ｂに送る
（ステップＳ１１）。このかご呼び登録する信号を受信
したかご呼び登録手段７Ｂは、前記目的階を行先階とし
てかご呼び登録を行う（ステップＳ１２）。そして、利
用者は、玄関階に到着したエレベータ１に乗り込み、そ
のまま目的地まで行き、エレベータ１の乗りかご４から
降りる（ステップＳ１３）。このようにして、利用者
は、目的とする階床において、目的とする部屋まで歩い
ていくこととなる。

【００３５】このように第１の実施の形態のエレベータ
呼び登録装置によれば、利用者は、玄関ドア２のロック
を解除する操作と同時に、エレベータ１のホール呼び、
及び行先階の呼び登録操作を一切行うことなく、利用者
に近い位置にあって一番早く行くことができるエレベー
タを選択して、利用者の目的とする階床まで行くことが
できるため、サービス性を向上することができる。

【００３６】（第２の実施の形態）次に、本発明の第２
の実施の形態のエレベータ呼び登録装置を説明する。第
２の実施の形態のエレベータ呼び登録装置は、概略的に
は、第１の実施の形態のエレベータ呼び登録装置と同様
である。即ち、図１の建物の出入口において、テンキー
１０、カードリーダーあるいはキー等を使用して個人Ｉ
Ｄあるいは暗証番号を入力することにより、ドアロック
を解除する。ドアロック解除装置３には、エレベータ呼
び登録装置７が接続され、これにより玄関ドア２のドア
ロック解除操作が行われ、玄関階の呼びを形成して玄関
階に乗りかご４を呼び寄せ、個人ＩＤ等で指定される行
先階のかご呼び登録が行われるようになっている。

【００３７】しかしながら、乗りかご４を呼び寄せる
時、あるいはかご呼びを登録した時、エレベータ１は、
既に玄関を通った後の別の利用者が利用していることも
ある。この場合、玄関で操作を行う者のみを優先させる
ことはできない。

【００３８】そこで、第２の実施の形態のエレベータ呼
び登録装置では、これらの利用者に対してもサービスを
低下させることなく、効率よくエレベータを利用できる
ように、呼びの割り付けあるいは登録のタイミングを調
整するとともに、エレベータ１の運行制御を効率化させ
る制御機構を制御装置５内に組み込んだことを特徴とす
る。

【００３９】即ち、制御装置５は、玄関ドア２から利用
者の目的とするエレベータ１に到着するまでの時間を演
算し、その時間に相当する時間、呼びの割り付けを遅延
させるとともに、玄関階のホール呼びが登録された時点
でエレベータ１を呼び寄せる。また、制御装置５は、玄
関ドア２から利用者の目的とするエレベータ１に到着す
るまでの時間を演算し、呼びの割り付けから前記演算時
間に相当する時間は、他の呼びの割り付けを許容する。
さらに、制御装置５は、玄関階のホール呼びを登録して
エレベータ１を呼び寄せた後、ホール呼び登録及びかご
呼び登録を保持するとともに、その玄関階でエレベータ
１の乗りかごを所定時間待機させる。

【００４０】次に、第２の実施の形態のエレベータ呼び
登録装置の動作を図７に示すフローチャートを参照しな
がら詳細に説明する。なお、テンキー等の操作からドア
ロック解除までの動作は、第１の実施の形態のエレベー
タ呼び登録装置の動作と同一であるので、その説明を省
略する。

【００４１】まず、居住者が帰宅時等には、ドアロック
解除装置３によりドアロック解除がなされた時点（ステ
ップＴ１）で、ドアロック解除信号が伝送ライン８ｂを
経由してエレベータ１の就役を制御している制御装置５
に伝達される（ステップＴ２）。制御装置５は、複数台
のエレベータ１の運行を制御、即ち、いわゆる群管理制
御を行っている。

【００４２】従って、各エレベータ１の現在位置、他の
利用者による呼び登録の状況、各号機毎に、エレベータ
１の運行状況等を絶えず監視している。即ち、最適のエ
レベータ１を選択して呼びの割り付けを行う制御装置５
において、玄関ドア２（玄関）から利用者の目的とする
エレベータ１に到着するまでの時間を演算し（ステップ
Ｔ３）、その演算時間に相当する時間、呼びの割り付け
を遅延させる（ステップＴ４）。

【００４３】従来の群管理制御では、利用者がエレベー
タ１のホールにいることを前提としているため、エレベ
ータ１のホール呼びに応答後、呼びの階床に乗りかご４
が到着し、乗り込みが完了した時点で、呼びをキャンセ
ルしてしまうので、玄関ドア２を通った利用者が利用者
の目的とするエレベータ１に到着する前に、呼びがキャ
ンセルされてしまう。

【００４４】そこで、第２の実施の形態では、利用者が
玄関ドア２から利用者の目的とするエレベータ１に到着
するまでの時間、呼びの割り付けを遅延させて、呼びを
キャンセルさせないようにする、いわゆる呼びの予約を
行うものである。

【００４５】あるいは、他の実現手段として、最適のエ
レベータ１を選択して呼びの割り付けを行う制御装置５
において、玄関ドア２から利用者の目的とするエレベー
タ１に到着するまでの時間を演算し、呼びの割り付けか
ら前記演算時間に相当する時間は、呼びの割り付けは、
制御装置５内で記憶するのみとし、他の呼びの割り付け
を許容するようにしても良い。このようにすれば、建物
の出入口にいる利用者がエレベータ１に到着するまでの
間、他の利用者のエレベータの利用を許容するので、エ
レベータ１の運転効率を向上させることができる。

【００４６】このようにして、目的とする場所及び階へ
行くのに最適なエレベータ１が選択されるとともに（ス
テップＴ５）、玄関階のホール呼びが登録され（ステッ
プＴ６）、乗りかご４が玄関階に呼び寄せられる（ステ
ップＴ７）。

【００４７】そして、利用者が、エレベータ呼び登録装
置７により、呼びを登録してエレベータ１を呼び寄せ
る。エレベータ１が玄関階に到着した時点で、第１の実
施の形態で説明した場合と同じように、かご呼び登録手
段７Ｂによりかご呼び登録が行われる（ステップＴ
８）。

【００４８】また、呼びを登録後、ホール呼び登録及び
かごの呼び登録を保持するとともに、その玄関階でエレ
ベータ１の乗りかご４を前記演算時間が経過するまでの
所定時間待機させる（ステップＴ９）。利用者が建物の
出入口の玄関ドア２から、目的とするエレベータ１に到
着するまでの時間は、居住者あるいは訪問者によりさま
ざまである。

【００４９】従って、エレベータ１を呼び寄せた後に、
若干の余裕を見込んだ待機時間を設ける必要がある。こ
こで、別の方法として呼びの認識からエレベータ１の待
機までは、登録直後ではなく、利用者が到着する直前に
呼び寄せ動作を行うようにすることも考えられる。

【００５０】その後、利用者がエレベータ１のホールに
到着するので（ステップＴ１０）、そのタイミングでエ
レベータ１のドアが開き、利用者は乗りかご４に乗り込
むこととなる（ステップＴ１１）。以下、第１の実施の
形態のエレベータ呼び登録装置で説明したように、利用
者は、そのまま目的階まで行き、エレベータ１の乗りか
ご４から降りる（ステップＴ１２）。このようにして、
利用者は、目的とする階床において、目的とする部屋ま
で歩いていくこととなる。

【００５１】このように、第２の実施の形態のエレベー
タ呼び登録装置によれば、ドアロック解除装置３により
ドアロック解除操作を行ったとき、玄関ドア２からエレ
ベータ１に行くのに要する時間経過後にホール呼びを登
録し、利用者がエレベータ１に到着した後に、登録され
たホール呼びによってエレベータ１のドアが開くように
しているので、エレベータ１の乗場で、エレベータ１が
到着するまでの待ち時間を短縮することができる。

【００５２】（第３の実施の形態）次に、本発明の第３
の実施の形態のエレベータ呼び登録装置を説明する。図
８は本発明の第３の実施の形態のエレベータ呼び登録装
置の構成図である。

【００５３】図８において、玄関ドア２が設けられた塀
１３にはエレベータ呼び登録装置７が取り付けられてお
り、このエレベータ呼び登録装置７は、呼び登録時にそ
の呼びによって割り付けたエレベータ１を識別するため
の識別情報又は、利用者がエレベータ１の乗場に到着す
るのに要する到着予測時間を報知する表示装置９ａ及び
音声応答装置９ｂを備えている。これらの識別情報及び
到着予測時間情報は、伝送ライン８ｂを介して、複数台
のエレベータ１の運行制御を行っている制御装置５から
エレベータ呼び登録装置７に入力されるようになってい
る。

【００５４】次に、このように構成された第３の実施の
形態のエレベータ呼び登録装置の動作を説明する。

【００５５】まず、利用者がドアロック解除手段３によ
りドアロック解除操作を行うと、第１の実施の形態のエ
レベータ呼び登録装置と同じステップを進んで最適なエ
レベータ１が選択される。

【００５６】ここで、制御装置５において、最適なエレ
ベータ１の現在位置及び移動にかかる時間の情報から到
着予測時間が演算される。但し、この到着予測時間の演
算にあたっては、予め設定される利用者が標準的に玄関
ドア２からそのエレベータ１の乗場に到着するのに要す
る時間が加味されている。演算の結果、割付けられるエ
レベータ１の識別情報（号機数等）と到着予測時間は、
制御装置５より伝送ライン８を経由して、エレベー呼び
登録装置７に伝えられる。

【００５７】エレベータ呼び登録装置７では、受信した
エレベータ１の識別情報と到着予測時間情報を、表示装
置９ａあるいは音声応答装置９ｂに伝達し、例えば、図
９に示すように、「Ａ棟西口にある１号機のエレベータ
が２分後にまいりますので、御利用ください。」という
案内を利用者に対して流す。そこで、利用者は、出入口
の玄関ドア２を開けて指定の北側の２号機のエレベータ
乗場に向かう。エレベータ乗場では、指定のエレベータ
が待機しているので、そのまま乗り込み、目的とする階
に直行することとなる。

【００５８】このように、第３の実施の形態のエレベー
タ呼び登録装置によれば、利用できるエレベータを予め
知ることができるとともに、到着予定時間も知ることが
できるので、利用者がエレベータを待つ間のいらいら感
を軽減することができる。

【００５９】なお、前記表示装置９ａは、呼び登録時
に、玄関ドア２から呼びの割り付けが行われたエレベー
タ１に向かう経路を案内表示するようにしても良い。こ
の場合、制御装置５において、玄関ドア２の位置と最適
なエレベータ１の現在位置とから前記経路を求め、その
経路情報を、制御装置５より伝送ライン８を経由して、
エレベー呼び登録装置７内の表示装置９ａに伝える。

【００６０】このように、利用者に選択されたエレベー
タ１及びそのエレベータ１に向かう経路を案内表示すれ
ば、利用者は、迷うことなくエレベータ１まで向かうこ
とができ、サービス性が向上する。

【００６１】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１の発明に
よれば、居住者あるいは訪問者は、玄関ドアのロックを
解除する操作と同時に、目的とする階床まで案内する最
適なエレベータを呼び寄せることができるとともに、待
つことなく目的とする階床まで案内することが可能とな
り、サービス性を向上することができる。

【００６２】請求項２の発明によれば、利用者がエレベ
ータに到着する時点において呼びが登録され、エレベー
タが呼び寄せられるので、待ち時間をなくすことができ
る。

【００６３】請求項３の発明によれば、建物の出入口に
いる利用者がエレベータに到着するまでの間、他の利用
者のエレベータの利用を許容するので、エレベータの運
転効率を向上させることができる。

【００６４】請求項４の発明によれば、建物の出入口に
いる利用者がエレベータに到着するまでの間、他の利用
者の利用があっても、建物の出入口にいた利用者が登録
した呼びはキャンセルされないので、再度、呼びを登録
する必要がなく、操作性を向上させることができる。

【００６５】請求項５及び請求項６の発明によれば、利
用できるエレベータを予め知ることができるとともに、
到着予定時間も知ることができるので、利用者がエレベ
ータを待つ間のいらいら感を軽減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態のエレベータ呼び登
録装置の概略構成図である。

【図２】本発明の第１の実施の形態のエレベータ呼び登
録装置を説明する建物の配置図である。

【図３】図２に示す建物のＡ棟の正面図である。

【図４】複数のエレベータの各エレベータの構成図であ
る。

【図５】本発明の第１の実施の形態のエレベータの制御
を行う制御装置のブロック構成図である。

【図６】本発明の第１の実施の形態のエレベータ呼び登
録装置の動作を説明するフローチャートである。

【図７】本発明の第２の実施の形態のエレベータ呼び登
録装置の動作を説明するフローチャートである。

【図８】本発明の第３の実施の形態のエレベータ呼び登
録装置の構成図である。

【図９】図８に示すエレベータ呼び登録装置に設けられ
た表示装置の表示例を示す図である。

【図１０】従来のエレベータ呼び登録装置を示す図であ
る。

【符号の説明】

１（１ａ，１ｂ）…エレベータ、２…玄関ドア、３…ド
アロック解除装置、４…乗りかご、５，４０…制御装
置、６…かご位置検出装置、７…エレベータ呼び登録装
置、７Ａ…ホール呼び登録手段、７Ｂ…かご呼び登録手
段、８ａ，８ｂ…伝送ライン、９ａ…表示装置、９ｂ…
音声応答装置、１０…テンキー、２１…昇降路、２３…
ガバナロープ、２５…機械室、２７…巻上機、３０…カ
ードリーダ、４１…コード変換器、４２…論理回路、４
３…記憶装置、４４…照合回路、４５…制御回路。

フロントページの続き Ｆターム(参考） 3F002 AA05 AA06 BA01 CA01 CA08 FA01 FA03 GA09 3F304 CA16 ED12

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物の入口に設けられた玄関ドアと、 特定人であることを識別して前記玄関ドアのロックを解
   除するドアロック解除手段と、 複数台のエレベータを管理し、前記ドアロック解除手段
   によるドアロック解除動作と各エレベータの管理情報と
   に基づいて、前記特定人の居住階床へ行くのに最適なエ
   レベータを選択して呼びの割り付けを行う制御装置と、 この制御装置からの呼びに基づいて、選択されたエレベ
   ータの玄関階の乗場呼びを登録する乗場呼び登録手段
   と、 この乗場呼び登録手段により前記選択されたエレベータ
   が前記玄関階に応答後、前記特定人の居住階床の行先階
   の呼びを登録するかご呼び登録手段と、を備えることを
   特徴とするエレベータ呼び登録装置。
2. 【請求項２】 前記制御装置は、前記玄関ドアから前記
   特定人の目的とするエレベータに到着するまでの時間を
   演算し、その時間に相当する時間、前記呼びの割り付け
   を遅延させるとともに、前記玄関階の乗場呼びが登録さ
   れた時点で前記エレベータを呼び寄せることを特徴とす
   る請求項１記載のエレベータ呼び登録装置。
3. 【請求項３】 前記制御装置は、前記玄関ドアから前記
   特定人の目的とするエレベータに到着するまでの時間を
   演算し、前記呼びの割り付けから前記演算時間に相当す
   る時間は、他の呼びの割り付けを許容することを特徴と
   する請求項１記載のエレベータ呼び登録装置。
4. 【請求項４】 前記制御装置は、前記玄関階の乗場呼び
   を登録してエレベータを呼び寄せた後、乗場呼び登録及
   び行先階呼び登録を保持するとともに、前記玄関階で前
   記エレベータの乗りかごを所定時間待機させることを特
   徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか１項記載のエ
   レベータ呼び登録装置。
5. 【請求項５】 呼び登録時に、前記呼びの割り付けが行
   われたエレベータを識別するための識別情報又は前記特
   定人がエレベータの乗場に到着するのに要する到着予測
   時間を報知する報知手段を備えることを特徴とする請求
   項１乃至請求項４のいずれか１項記載のエレベータ呼び
   登録装置。
6. 【請求項６】 呼び登録時に、前記玄関ドアから前記呼
   びの割り付けが行われたエレベータに向かう経路を案内
   表示する案内手段を備えることを特徴とする請求項１乃
   至請求項４のいずれか１項記載のエレベータ呼び登録装
   置。