JP2003103736A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2003103736A
JP2003103736A JP2001296709A JP2001296709A JP2003103736A JP 2003103736 A JP2003103736 A JP 2003103736A JP 2001296709 A JP2001296709 A JP 2001296709A JP 2001296709 A JP2001296709 A JP 2001296709A JP 2003103736 A JP2003103736 A JP 2003103736A
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JP2001296709A
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Katsuyuki Niina
勝之 新名
Koichi Sagawa
浩一 佐川
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて、適度な柔
軟性、耐摩耗性、耐傷性、耐薬品性、後加工性に加え
て、常温のみならず90℃以上の高温でも十分なラミネ
ート強度を有する、耐熱性に優れた化粧シートを提供す
る。 【解決手段】非塩化ビニル系材料から成る基材シート1
上に、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性した
ランダムポリプロピレン樹脂からなる接着性樹脂層4
と、ポリプロピレン樹脂層5を設けた化粧シートにおい
て、前記接着性樹脂のアイゾット衝撃強度を40〜10
00J/mとする。基材シート1と接着性樹脂層4との
間には、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート及
びイソホロンジイソシアネートを含むイソシアネート硬
化型ウレタン系樹脂のアンカーコート層3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木質系ボード類、
無機質系ボード類、金属板等の表面に接着剤で貼り合わ
せて化粧板として用いる化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記化粧板の用途に用いられる化
粧シートとしては、塩化ビニル樹脂製シートが最も一般
的であった。しかし近年になって、塩化ビニル樹脂は焼
却時に酸性雨の原因となる塩化水素や猛毒物質であるダ
イオキシンの発生の要因となり、さらに塩化ビニル樹脂
製シートに添加された可塑剤のブリードアウトの問題も
あり、環境保護の観点から問題視されるようになった。
係る事情により、塩化ビニル樹脂に替わる樹脂を使用し
た化粧シートが要望されるようになった。
【0003】そこで、塩化ビニル樹脂に替わる樹脂とし
て、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のオ
レフィン系共重合体、ポリメチルメタクリレート等のア
クリル系樹脂等、非塩化ビニル系の樹脂又は共重合体等
を使用した化粧シートが提案されるようになった。
【0004】その中でも、化粧シートに要求される適度
な柔軟性、耐摩耗性、耐傷性、耐熱性、耐薬品性、後加
工性等を備え、なおかつ安価で供給されるポリプロピレ
ンを用いた化粧シートが数多く提案されている。中には
単層の物もあるが、意匠性も重視されるため、ポリプロ
ピレンシートの裏面にそれと同種又は異種の樹脂からな
る基材シート等が積層された、2層以上の積層体から成
る物が大部分を占める。
【0005】ポリプロピレン樹脂は、同種又は異種の樹
脂との接着性に乏しい樹脂であるため、ポリプロピレン
樹脂層を他の樹脂層(基材シート)に溶融押し出しラミ
ネートする際は、例えば、マレイン酸変性ポリエチレン
樹脂や、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などの
接着性樹脂層を介して押し出しラミネートするのが一般
的である。
【0006】しかるに近年、単に塩化ビニル樹脂以外の
非塩化ビニル系樹脂(非ハロゲン系樹脂)を使用した化
粧シートというだけでなく、さらなる物性向上を要求す
る声が大きい。そのひとつに耐熱性のさらなる向上とい
うものがある。現行の化粧シートは表面温度及び雰囲気
温度が90℃以上になるとラミネート強度が著しく低下
してしまう。
【0007】高温でのラミネート強度低下の主たる原因
は、前記した接着性樹脂層に用いられていた、マレイン
酸変性ポリエチレン樹脂やエチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体などが、90℃以上の高温では熱軟化により
内部凝集力が低下してしまうことにあると考えられる。
【0008】そこで、接着性樹脂層に、耐熱性の高いマ
レイン酸変性ポリプロピレン樹脂を採用することも、本
発明者らは既に検討した(特願2000−108641
号)。しかし、該樹脂は一般に、90℃以上の高温でも
常温と比較しての内部凝集力の低下は少ないものの、マ
レイン酸変性ポリエチレン樹脂等と比較すれば剛性が高
く、柔軟性や界面粘着力には劣るので、剥離時の応力に
よる変形に追従しきれずに界面剥離を発生し易い傾向が
ある。従って、接着性樹脂層に単にマレイン酸変性ポリ
プロピレン樹脂を採用したのみでは、必ずしも十分な高
温ラミネート強度を得ることができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題点を解決するためになされたものであり、その課題
とするところは、塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて、
適度な柔軟性、耐摩耗性、耐傷性、耐薬品性、後加工性
に加えて、常温のみならず90℃以上の高温でも十分な
ラミネート強度を有する、耐熱性に優れた化粧シートを
提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】上記課題を達成するために本発明の第1の
発明は、非塩化ビニル系材料から成る基材シート上に、
不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したランダ
ムポリプロピレン樹脂からなる接着性樹脂層と、ポリプ
ロピレン樹脂層とを具備してなる化粧シートであって、
前記接着性樹脂のアイゾット衝撃強度が40J/m以上
1000J/m以下であることを特徴とする化粧シート
である。
【0011】次に、本発明の第2の発明は、上記本発明
の第1の発明の化粧シートにおいて、前記基材シートと
前記接着性樹脂層との間にイソシアネート硬化型ウレタ
ン系樹脂からなるアンカーコート層を具備してなり、該
イソシアネート硬化型ウレタン系樹脂に含まれるイソシ
アネート成分が、4,4−ジフェニルメタンジイソシア
ネート2〜20重量%及びイソホロンジイソシアネート
30〜98重量%を少なくとも含むことを特徴とする化
粧シートである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
従って説明すれば、図1は本発明に係る化粧シートの断
面図の一例を示す。
【0013】本発明の化粧シートの基本構成は、図1に
示すように、非塩化ビニル系の材料からなる化粧シート
用の基材シート1上に、化粧シート積層用の中間接着材
層としての、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変
性したランダムポリプロピレン樹脂からなる接着性樹脂
層4と、ポリプロピレン樹脂層5とを少なくとも具備し
て構成されるものである。
【0014】基材シート1に対して、隠蔽性の付与のた
めの隠蔽層や、意匠柄の付与のための模様層2を形成す
る方法としては、基材シート1の表面あるいは裏面、あ
るいはその両方にグラビア印刷、凹版印刷、フレキソ印
刷、シルク印刷、静電印刷、インクジェット印刷等の公
知の印刷方法により印刷するのが一般的であるが、必ず
しもこの限りではない。また用いられるインキも公知の
物、すなわちビヒクルに染料または顔料等の着色剤や体
質顔料などを添加し、さらに可塑剤、安定剤、ワック
ス、グリース、乾燥剤、硬化剤、増粘剤、分散剤、充填
剤等を任意に添加して溶剤、稀釈剤等で十分混練してな
るインキでよい。
【0015】また、上記化粧シート用の基材シート1と
は別の任意の転写用基材シートに、上記形成方法等によ
って隠蔽層あるいは模様層2、あるいはその両方を形成
しておき、後に詳述する熱ラミネート法、ドライラミネ
ート法、又はウエットラミネート法、押出ラミネート法
等により、上記基材シート1と貼り合わせた後に、前記
転写用基材シートを剥離して、隠蔽層あるいは模様層
2、あるいはその両方を基材シート1に転写する方法を
用いる事もできる。
【0016】また、基材シート1の製造方法としてTダ
イ押出法を用いる場合には、基材シート1を製膜するた
めの合成樹脂材料を染料や顔料などの隠蔽性のある着色
剤により直接着色して加熱溶融状態でTダイから押出し
て、基材シート1を製膜することにより隠蔽性の効果を
持たせることもできる。
【0017】この場合のTダイ押出法における基材シー
ト1の着色方法としては、顔料を分散助剤や界面活性剤
で処理した微粉末状の着色剤を、基材シート1を製膜す
るための着色されていない通常の合成樹脂材料中に直接
混入して使用するドライカラー法、あるいは基材シート
1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材
料と高濃度の顔料とを溶融混練して予備分散せしめたマ
スターバッチペレットを予め作成し、押出ホッパ内で、
このマスターバッチペレットと基材シート1を製膜する
ための着色されていない通常の合成樹脂材料とをドライ
ブレンドするというマスターバッチ法等があるが、特に
限定される物ではない。
【0018】顔料の種類も通常用いられているものでよ
いが、特に耐熱性、耐候性を考慮して、酸化チタン、群
青、酸化鉄、コバルトブルー、カーボンブラック等の無
機顔料が望ましい。また有機顔料でもフタロシアニン顔
料、キナクリドン顔料等は使用できる。顔料の対樹脂比
率や色は、隠蔽の度合い、意匠性を鑑みて適宜決められ
る物であり、特に制約はない。
【0019】基材シート1に模様層2を施す方法として
は、基材シート1の表面に施す方法と、基材シート1自
体(シート1の層内)に施す方法があり、表面に施す方
法としては上記のような印刷方式や転写方式を用いるこ
とが出来、基材シート1自体に施す方法としては、高濃
度の顔料を基材シート1の樹脂とは流動特性の異なる樹
脂に溶融混練して予備分散せしめたマスターバッチペレ
ット、あるいは木粉、ガラス粉末等を、基材シート1を
製膜するための隠蔽性を付与した上記合成樹脂材料に添
加して加熱溶融し、押出し、製膜して隠蔽性のある基材
シート1自体にマスターバッチペレットや木粉、ガラス
粉末等による模様を形成する方法もある。勿論、基材シ
ート1自体に着色隠蔽性や模様を形成するこれらの方法
と前述した印刷方法、転写方法等を併用することもでき
る。
【0020】また、隠蔽性のある基材シート1の製造方
法としてカレンダー法を用いる場合にも、同様の手法、
即ち基材シート1自体に着色隠蔽性や模様を形成する方
法、またはこれらの方法と前述した印刷方法、転写方法
等とを併用した手法で、基材シート1に対して隠蔽性お
よび模様を形成することができる。
【0021】本発明の化粧シートにおいて特に推奨され
る形態は、隠蔽性があるか若しくは隠蔽層を設けた基材
シート1の表面に、模様層2を介して、透明なポリプロ
ピレン樹脂層5を積層したものである。模様層2の表面
に透明なポリプロピレン樹脂層5を積層する理由は、意
匠性、模様層の保護2および耐傷性、耐摩耗性、耐薬品
性等を発現するためである。
【0022】本発明の化粧シートにおける基材シート1
とポリプロピレン樹脂層5との積層方法として、基材シ
ート1上にポリプロピレン樹脂をTダイから溶融押出す
る押出ラミネート法、両方の樹脂をTダイから溶融押出
する共押出法等がある。この中で押出ラミネート法が最
も生産性が良いため好適に用いられる。
【0023】ここで問題となるのが、基材シート1とポ
リプロピレン樹脂層5とのラミネート強度である。特
に、図1に示す本発明の化粧シートにおいて十分なラミ
ネート強度を得るためには、基材シート1(模様層2が
付与されている)にアンカーコート層3を塗布し、該ア
ンカーコート層3上に接着性樹脂層4とポリプロピレン
樹脂層5とを共押出し、なお且つ前記接着性樹脂層4と
なる押し出された樹脂に対してオゾンガスを吹き付ける
方法が公知である。
【0024】接着性樹脂層4となる押し出された樹脂に
対してオゾンガスを吹き付けるオゾン処理装置も一般的
なものであれば良く、特に制約されるものではない。オ
ゾン処理量としては、低濃度高流量型、高濃度低流量型
があり一概には言えないが、あまり流量が多いと溶融樹
脂の膜割れ、温度低下等の悪影響が考えられるため、オ
ゾン処理条件としては、オゾン濃度20〜50g/Nm
3、オゾン流量1〜10Nm3/時間が良好である。
【0025】しかし、マレイン酸変性ポリエチレン樹脂
や、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などの接着
性樹脂層を共押し出ししてラミネートする場合は上記方
法で十分な常温ラミネート強度を得ることが可能だが、
90℃以上の高温下での十分なラミネート強度を得るこ
とはできない。
【0026】このため、係る化粧シートにおける常温下
および高温下でのラミネート強度を両立させるために、
本発明者らは接着性樹脂層4に用いる樹脂として、不飽
和カルボン酸あるいはその無水物で変性したランダムポ
リプロピレン樹脂(例えば無水マレイン酸でグラフト重
合したランダムポリプロピレン樹脂)であって、アイゾ
ット衝撃強度が40J/m以上1000J/m以下の樹
脂を用いることにより解決することを見出した。
【0027】すなわち、不飽和カルボン酸あるいはその
無水物で変性したポリエチレン樹脂では常温下でのラミ
ネート強度は高いが高温下、特に90℃以上では著しく
低下してしまい、不飽和カルボン酸あるいはその無水物
で変性したホモポリプロピレン樹脂では100℃でも低
下は見られないが、常温下での強度そのものが低い。こ
れに対して、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変
性したランダムポリプロピレン樹脂であって、アイゾッ
ト衝撃強度が40J/m以上1000J/m以下のラン
ダムポリプロピレン樹脂を用いると、常温から100℃
まで安定したラミネート強度が得られる。アイゾット衝
撃強度が40J/m未満であると、剥離時の応力による
クラック発生のために層間剥離が容易に起きてしまい、
十分なラミネート強度を得ることが出来ない。一方、1
000J/mを越えると、樹脂が柔軟になり過ぎて凝集
破壊が容易に起こり、やはり十分なラミネート強度を得
ることが出来ない。
【0028】不飽和カルボン酸あるいはその無水物とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フタル
酸、シトラコン酸、イタコン酸およびそれらの無水物が
挙げられるが、これらの中で無水マレイン酸が特に好ま
しい。また、これらの不飽和カルボン酸あるいはその無
水物の単位の量は、組成物1gあたりのカルボニル基と
して1×10-4ミリモル当量以上1×10-1ミリモル当
量以下であることが好ましい。変性によって含有される
不飽和カルボン酸あるいはその無水物の単位の量が1×
10-4ミリモル当量未満では充分な効果は発現しない
し、1×10-1ミリモル当量を越えても接着性を改善す
る効果は小さくなる。
【0029】本発明の化粧シートにおいては、基材シー
ト1と接着性樹脂層4との間にアンカーコート層3を設
けておくことが好ましい。このアンカーコート層3とし
ては、ポリオールとイソシアネートとの反応でウレタン
結合を形成するイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂が
望ましい。さらに、イソシアネート成分として4,4−
ジフェニルメタンジイソシアネートおよびイソホロンジ
イソシアネートを少なくとも含む混合物を使用すると、
常温及び高温において最も優れたラミネート強度を得る
ことができるので、最も望ましい。
【0030】各イソシアネート成分の配合量としては、
イソシアネート成分の全体量のうち4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネートを2〜20重量%、イソホロン
ジイソシアネートを30〜98重量%、それぞれ含むこ
とが望ましい。その他のイソシアネート成分として、例
えばヘキサメチレジンイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、メシチレンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート等から選ばれる1種以上を、前記2種
の添加量を妨げない程度に添加することもできる。
【0031】また、アンカーコート層3の形成方法はグ
ラビア法(グラビア印刷法、グラビア塗布法)が好適に
用いられるが何ら限定されるものではない。
【0032】また場合によっては、化粧シートの表面の
手触り感や、より一層の意匠感を得るため、図1に示す
ように化粧シート表面の透明なポリプロピレン樹脂層5
に凹陥模様5aを施し、その凹陥部内に充填インキを埋
め込み(ワイピングし)、そのポリプロピレン樹脂層5
の最外表面にトップコート層6を設けることも好適に行
われる。
【0033】凹陥模様5aを施す方法としては、通常の
熱圧エンボス加工法でよく、何ら限定されるものではな
い。また、前記ポリプロピレン樹脂層5の形成方法とし
てTダイ押出法(接着性樹脂層4とポリプロピレン樹脂
層5との2層共押出し製膜法)を用いる場合には、溶融
樹脂を冷却固化させるチルロールの表面に凹陥模様を施
しておき、押し出された樹脂をチルロールとプレスロー
ルとの間でエンボスして、ポリプロピレン樹脂層5の表
面に凹陥模様5aを施す方法が一般的である。また、施
された凹陥模様5aの凹陥部内にインキを埋め込み、ポ
リプロピレン樹脂層5の最外表面にトップコート層6を
設けることも好適に行われるが、これらの方法は、従来
の塩化ビニル樹脂製化粧シートで行われているワイピン
グ処理およびトップコート処理と同様の方法で実施可能
である。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の化粧シートの具体的実施例
を説明する。
【0035】<実施例1>図1に示すように、基材シー
ト1として、ランダムポリプロピレン樹脂に無機顔料を
6重量%、フェノール系酸化防止剤を0.2重量%、ヒ
ンダードアミン系光安定剤を0.3重量%、ブロッキン
グ防止剤を0.2重量%添加した樹脂を、溶融押出した
シートを用い、そのシート表面にコロナ処理を施した
後、グラビア印刷法により絵柄用インキ(東洋インキ製
造(株)製;ラミスター)を使用して木目模様を施し、
模様層2を形成した。さらに木目模様の模様層2上にイ
ソシアネート硬化型ウレタン系樹脂からなるアンカーコ
ート剤(イソシアネート成分として4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネート5重量%、イソホロンジイソシ
アネート50重量%、ヘキサメチレジンイソシアネート
45重量%の混合物を使用)をグラビア印刷法により塗
工してアンカーコート層3を形成した。
【0036】これとは別に、透明なポリプロピレン樹脂
層5としての、ホモポリプロピレン樹脂にフェノール系
酸化防止剤を0.2重量%、ヒンダードアミン系光安定
剤を0.3重量%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
を0.5重量%、ブロッキング防止剤を0.2重量%添
加した樹脂と、接着性樹脂層4としての、アイゾット衝
撃強度が500J/mである、無水マレイン酸でグラフ
ト重合した変性ランダムポリプロピレン樹脂(1g中の
カルボニル基含量0.02ミリモル当量)とを、導管エ
ンボスの施された冷却ロールと加圧ロールとの間に、前
記基材シート1を介してTダイより共押出を行い、さら
に基材シート1とラミネートする直前に、前記接着性樹
脂層4となる共押出したランダムポリプロピレン樹脂面
にオゾン処理装置によりオゾンガスを吹き付けて、ラミ
ネートとエンボス付与とを同時に行うことにより、模様
層2の施された基材シート1上のアンカーコート層3面
に、接着性樹脂層4を介して、表面に凹陥模様5aのエ
ンボスされたポリプロピレン樹脂層5をラミネートし
た。
【0037】このラミネートされた積層体の凹陥模様5
aが施された透明ポリプロピレン樹脂層5の最外表面
に、2液硬化型ウレタン系トップコート剤を用いてトッ
プコート層6を施し、図1に示す構成の本発明の化粧シ
ートを作製し、実施例1の化粧シートを得た。
【0038】<実施例2>上記実施例1において、接着
性樹脂層4として、アイゾット衝撃強度が100J/m
である、無水マレイン酸でグラフト重合した変性ランダ
ムポリプロピレン樹脂(1g中のカルボニル基含量0.
02ミリモル当量)を使用した他は、上記実施例1と同
様の手順で化粧シートを作製し、実施例2の化粧シート
を得た。
【0039】<実施例3>上記実施例1において、アン
カーコート層3に用いるアンカーコート剤に配合するイ
ソシアネート成分の組成を、ヘキサメチレンジイソシア
ネート50重量%及びトリレンジイソシアネート50重
量%に変更した他は、上記実施例1と同様の手順で化粧
シートを作製し、実施例3の化粧シートを得た。
【0040】<比較例1>上記実施例1において、接着
性樹脂層4として、アイゾット衝撃強度が30J/mで
ある、無水マレイン酸でグラフト重合した変性ランダム
ポリプロピレン樹脂(1g中のカルボニル基含量0.0
2ミリモル当量)を使用した他は、上記実施例1と同様
の手順で化粧シートを作製し、比較例1の化粧シートを
得た。
【0041】<比較例2>上記実施例1において、接着
性樹脂層4として、アイゾット衝撃強度が1200J/
mである、無水マレイン酸でグラフト重合した変性ラン
ダムポリプロピレン樹脂(1g中のカルボニル基含量
0.02ミリモル当量)を使用した他は、上記実施例1
と同様の手順で化粧シートを作製し、比較例2の化粧シ
ートを得た。
【0042】<性能比較>上記の様にして得た実施例1
〜3及び比較例1〜2の化粧シートについて、23℃雰
囲気下、および80℃にて120時間加熱、90℃にて
120時間加熱、100℃にて120時間加熱の各々条
件におけるラミネート強度を測定した。その結果を下表
に示す。
【0043】 ラミネート強度測定結果一覧(単位[N/m]) 加熱条件 実施例 比較例 1 2 3 1 2 23℃ 1200 1100 700 300 450 80℃120h 1000 950 650 300 390 90℃120h 730 700 550 270 270 100℃120h 720 680 500 270 250
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化粧シー
トは、塩化ビニル樹脂を一切使用しないため環境問題の
心配もなく、且つ適度な柔軟性、耐磨耗性、耐傷性、耐
薬品性、後加工性に加えて、90℃以上の耐熱性を有す
るなどの優れた効果を発揮し、意匠性にも優れた化粧シ
ートを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧シートの一例を示す側断面
図。
【符号の説明】
1…基材シート 2…模様層 3…アンカーコート層 4…接着性樹脂層 5…ポリプロピレン樹脂層 5a…凹陥模様 6…トップコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK07A AK07B AK07C AK51D AL03B AL04 AL07B AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C BA13 CA06 CA07 CC00D EH17 EH20 EH23 EH46 EJ55 EJ65D GB07 HB01 HB21 HB31 JB01 JJ03 JK01 JK09 JK10B JK13 JK14 JK17 JL00 JL01 JL11B JN01 YY00B YY00D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非塩化ビニル系材料から成る基材シート上
    に、不飽和カルボン酸あるいはその無水物で変性したラ
    ンダムポリプロピレン樹脂からなる接着性樹脂層と、ポ
    リプロピレン樹脂層とを具備してなる化粧シートであっ
    て、前記接着性樹脂のアイゾット衝撃強度が40J/m
    以上1000J/m以下であることを特徴とする化粧シ
    ート。
  2. 【請求項2】前記基材シートと前記接着性樹脂層との間
    にイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂からなるアンカ
    ーコート層を具備してなり、該イソシアネート硬化型ウ
    レタン系樹脂に含まれるイソシアネート成分が、4,4
    −ジフェニルメタンジイソシアネート2〜20重量%及
    びイソホロンジイソシアネート30〜98重量%を少な
    くとも含むことを特徴とする請求項1記載の化粧シー
    ト。
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