JP2003103298A - 有機性汚泥の処理方法 - Google Patents

有機性汚泥の処理方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型の設備を要せずに有機性汚泥を短時間で
効率良く処理できる有機性汚泥の処理方法を提供するこ
と。 【解決手段】 有機性汚泥を微生物により分解処理する
に際して、有機性汚泥を60〜100°Cで加熱処理す
る第1の工程を行ない、あるいは、有機性汚泥を微細化
する第1の工程を行なう。加熱処理することで、有機性
汚泥の主成分である数ミクロン程度の菌体が死滅し、有
機性汚泥は分解され易くなる。あるいは、有機性汚泥を
微細化処理することによっても、菌体の細胞膜が破壊さ
れ、有機性汚泥は分解され易くなる。次に、微生物が付
着した担体が多数収容された処理槽14と、曝気槽16
との間で有機性汚泥を循環させ、この場合、曝気槽16
でエアーレーションが施された有機性汚泥を処理槽14
に循環させる。第2の工程では、分解され易くなった有
機性汚泥が微生物により効率良く分解処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品工場などで出る
排水や、下水処理場の汚泥などのような有機性汚泥を処
理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品工場などで出る排水や、下水処理場
の汚泥などのような有機性汚泥を処理する場合には、従
来、嫌気性汚泥処理(メタン醗酵)が施されている。嫌気
性汚泥処理は、大型のタンクに有機性汚泥を1ヶ月程度
収容させ、嫌気性微生物により有機物を分解処理させる
方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法では、大型のタンクを要するため設備が
大型化してコストが嵩み、また、有機性汚泥を確実に処
理しがたく、さらに、時間も掛かるといった不具合があ
った。本発明者は、微生物により有機性汚泥が効率良く
分解されない原因を鋭意研究したところ、有機性汚泥の
主成分は数ミクロン程度の菌体であり、菌体は細胞膜で
強固に保護されており、そのため破壊されにくく分解さ
れにくいためであると究明するに至った。本発明はこの
ような有機性汚泥の主成分をなす菌体に着目して案出さ
れたものであって、本発明の目的は、大型の設備を要せ
ずに有機性汚泥を短時間で効率良く処理できる有機性汚
泥の処理方法を提供することにある。また、本発明の目
的は、有機性汚泥を効率良く分解できるようにした有機
性汚泥の処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は有機性汚泥の処理方法であって、有機性汚泥を
分解処理するに際して、微生物が付着した担体が多数収
容された処理槽を用意すると共に、エアーレーションを
施す曝気槽を前記処理槽とは別に用意し、まず、有機性
汚泥を60〜100°Cで加熱処理する第1の工程を行
ない、あるいは、有機性汚泥を微細化する第1の工程を
行ない、次に、有機性汚泥を前記処理槽と曝気槽との間
で循環させ、これによりエアーレーションを施した有機
性汚泥を処理槽に循環させるようにした第2の工程を行
なうことを特徴とする。また、本発明は表面に微生物が
付着した多孔質性担体が多数収容された処理槽に有機性
汚泥を循環させ、微生物により有機性汚泥を分解処理す
るようにした有機性汚泥の処理方法であって、前記多孔
質性担体は、比重の大きい多数の第1多孔質性担体と、
前記第1多孔質性担体よりも比重の小さい多数の第2多
孔質性担体とで構成されていることを特徴とする。
【0005】本発明の有機性汚泥の処理方法によれば、
第1の工程において、有機性汚泥を加熱処理すること
で、有機性汚泥の主成分である数ミクロン程度の菌体が
死滅し、有機性汚泥は分解され易くなる。あるいは、加
熱処理に代え有機性汚泥を微細化処理することによって
も、菌体の細胞膜が破壊され、有機性汚泥は分解され易
くなる。また、第2の工程において、このように分解さ
れ易くなった有機性汚泥を処理槽に循環させることで、
担体に付着した微生物により有機性汚泥が効率良く分解
処理される。さらに、曝気槽でエアーレーションを施し
た有機性汚泥を処理槽に循環させるようにしたので、担
体に付着する好気性微生物と嫌気性微生物のバランスが
保たれ、微生物による分解機能がより効率良く発揮さ
れ、有機性汚泥がより効率良く分解処理される。また、
本発明の有機性汚泥の処理方法によれば、比重の異なっ
た2種類の多孔質性担体を用いることで、有機性汚泥が
担体表面の微生物により効率良く接触し、また、有機性
汚泥が効率良く担体に衝突して物理的に破砕され、これ
らにより有機性汚泥が効率良く分解処理される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の有機性汚泥の処理
方法を添付図面にしたがって説明する。図1は本発明方
法を説明するための概略説明図、図2は微生物固定反応
装置を構成する処理槽の概略説明図を示す。まず、食品
工場などで出る排水(原水)や、下水処理場の汚泥などの
ような有機性汚泥(原水)を60〜100°Cで加熱処理
し、あるいは、有機性汚泥を微細化する(特許請求の範
囲の第1の工程)。
【0007】有機性汚泥を60〜100°Cで加熱処理
することで、有機性汚泥の主成分である数ミクロン程度
の菌体は、細胞膜で強固に保護されているものの死滅
し、これにより有機性汚泥は分解され易くなる。前記加
熱処理を行なう場合には、汚泥を60〜100°Cで数
秒から10分程度加熱処理すると、菌体が死滅する。7
0〜95°Cの範囲で加熱処理を行なえば、菌体を確実
に死滅させる上でより好ましい。これは、60°C未満
で加熱すると、菌体が死滅する割合が顕著に少なくる不
具合が生じ、また、100°C以上で加熱しても60〜
100°Cの加熱処理に比べて菌体の死滅状態に変化は
見られず、熱エネルギーコストが嵩むのみとなるためで
ある。
【0008】また、前記の加熱処理に代え有機性汚泥を
微細化処理することによっても、菌体の細胞膜が破壊さ
れ、これにより有機性汚泥は分解され易くなる。有機性
汚泥の微細化処理は、湿式粉砕機により粉砕してもよい
し、あるいは、超音波により粉砕してもよい。湿式粉砕
機には、市販の湿式粉砕機が用いられ、数ミクロン程度
の菌体が粉砕される。湿式粉砕機は液中に混在する物質
を粉砕するもので、例えば、アシザワ株式会社のビーズ
ミルなどを用いることができる。また、超音波処理によ
り粉砕する場合には、市販の超音波発生機を用い、超音
波を与えることで数ミクロン程度の菌体が粉砕される。
【0009】次に、上述のように加熱処理あるいは微細
化処理された有機性汚泥を微生物固定反応装置12に循
環させる(特許請求の範囲の第2の工程)。微生物固定反
応装置12は、処理槽14と曝気槽16とを備えてい
る。前記処理槽14には、微生物が付着した多数の担体
18が収容(充填)されている。前記担体18としては多
孔質セラミックや軽石、寒天などが挙げられ、多孔質セ
ラミックや軽石の場合には微生物が表面に付着してお
り、寒天の場合には微生物が内部に封じ込まれている。
前記担体18に付着される微生物としては活性汚泥菌や
メタン醗酵菌などが挙げられ、これらの菌は好機性微生
物と嫌気性微生物の双方を含んでいる。処理槽14は、
図2に示すように、上下に縦長で、有機性汚泥が多数の
担体18の表面により効率良く接触するように、直径に
比べ高さが2倍以上に設定された円筒状に形成されてい
る。前記曝気槽16は、有機性汚泥に、ブロア24を用
いて酸素を供給する、所謂エアレーションを施すもので
あり、微生物による有機性汚泥の分解機能をより効率良
く発揮させるようにしたものである。
【0010】このような処理槽14と曝気槽16を用い
た第2の工程では、有機性汚泥が処理槽14の底部に供
給され、多数の担体18に接触しつつ処理槽14の上方
に送り出され、処理槽14の上部から曝気槽16に供給
され、曝気槽16でエアレーションが施され、その後、
曝気槽16から処理槽14の底部へ供給され、このよう
な循環が繰り返して行われる。そして、第1の工程にお
いて、有機性汚泥の主成分である数ミクロン程度の菌体
は死滅しており、あるいは、その細胞膜が破壊されてい
るので、処理槽14において、担体18に付着した微生
物による有機性汚泥の分解処理が効率良くなされる。こ
こで、微生物による有機性汚泥の分解処理とは、有機物
が微生物に消化されたり、あるいは有機物が微生物の体
内に取り込まれることで、有機物が微生物の繁殖材とな
り、生物的な反応を経て最終的にHO、CO、N
などに分解され、有機物が取り除かれることを言う。
【0011】また、有機性汚泥を処理槽14と曝気槽1
6との間で循環させ、これによりエアーレーションを施
した有機性汚泥を処理槽14に循環させるようにしたの
で、微生物による有機性汚泥の分解がより効率良くなさ
れる。これは、処理槽14に直接エアレーションを施す
と、多孔質性担体18A、18Bに付着する好気性微生
物が嫌気性微生物に比べて活発になり過ぎてしまうが、
処理槽14に直接エアレーションを施さずに、エアレー
ションが施された有機性汚泥を処理槽14に供給するこ
とで、多孔質性担体18A、18Bに付着する好気性微
生物と嫌気性微生物のバランスが保たれ、微生物による
分解機能がより効率良く発揮されるものと考えられる。
【0012】上述のように加熱処理(80°C前後で5
分間加熱)を行なったのち微生物固定反応装置12に循
環させた場合(加熱処理)と、湿式粉砕機(アシザワ株式
会社のビーズミル)により微細化処理を行なったのち微
生物固定反応装置12に循環させた場合(微細化処理)
と、加熱処理や微細化処理の前処理を行なわずに微生物
固定反応装置12に循環させた場合(前処理無し)とにつ
いて、それぞれ処理槽14でエアレーションを施した場
合(処理槽)と、曝気槽16でエアレーションを施した場
合(曝気槽)とに分けて実験を行なった。この実験では、
BOD約1%の高濃度排水を用いた。排水の種類は、下
水の余剰濃縮排水(二次沈殿池より採取)である。そし
て、それぞれの場合において、有機性濃度であるBOD
(ppm)と、化学的酸素要求量であるCOD(ppm)
と、浮遊物質(懸濁物質)濃度であるSS(ppm)につい
て測定し、その結果を表1に示す。なお、以下の表1乃
至表3において原水とは何ら処理が施されていない実験
の対象となる有機性汚泥である。
【0013】
【表1】
【0014】実験条件 微生物固定反応装置の滞留時間:24時間(10分間に
1回の割合で循環させ、合計24時間滞留とした) 処理槽に収容(充填)した担体:比重が均一な粒径3〜5
mmのカーボン 曝気空気量:BOD流入量の0.3倍 微生物リアクター温度:20°C 馴用期間:10日(10日以降の処理結果)
【0015】表1からも明らかなように、加熱処理を行
なったのち微生物固定反応装置12に循環させた場合、
および微細化処理を行なったのち微生物固定反応装置1
2に循環させた場合には、単に微生物固定反応装置12
に循環させる場合に比べ効率の良い処理結果となり、さ
らに、処理槽14でエアレーションを施した場合と、曝
気槽16でエアレーションを施した場合とでは、曝気槽
16でエアレーションを施した場合の方がより効率の良
い処理結果が得られた。
【0016】したがって、本実施の形態によれば、有機
性汚泥を効率良く処理することが可能となる。さらに、
従来の嫌気性汚泥処理(メタン醗酵)では1ヶ月程度要す
るに比べ、本発明では1日程度で済み、したがって、有
機性汚泥を短時間で処理する上で極めて有利となる。ま
た、有機性汚泥を加熱処理し、あるいは微細化処理した
のち処理槽14と曝気槽16に循環させる方法であるの
で、従来のような大型のタンクを要せず、コストダウン
を図る上でも有利となる。
【0017】また、本発明では、微生物を付着させる担
体18として多孔質性担体を用い、しかも比重の大きな
第1多孔質性担体18A(図2の白円)と、第1多孔質性
担体18Aよりも比重の小さな第2多孔質性担体18B
(図2の斜線を施した円)との2種類の担体を用いること
ができる。このような第1多孔質性担体18Aとして、
例えば、多孔質性セラミックを用いることができ、ま
た、第2多孔質性担体18Bとしては、例えば、多孔質
性セラミックよりも比重の軽い材料であるカーボンを用
いることができる。そして、処理槽14の底部のセパレ
ータ20の上に多数の第1多孔質性担体18Aが収容
(充填)され、それらの上に多数の第2多孔質性担体18
Bが収容(充填)される。
【0018】このように、微生物を付着させる担体18
として比重の大きな第1多孔質性担体18Aと比重の小
さな第2多孔質性担体18Bを用いると、有機性汚泥は
セパレータ20の下方の処理槽14に供給されたのち、
多数の第1多孔質性担体18Aに接触し、次に、多数の
第2多孔質性担体18Bに接触していく。この場合、比
重の異なった2種類の多孔質性担体18A、18Bを用
いることで、有機性汚泥が循環する際の抵抗により第1
多孔質性担体18Aと第2多孔質性担体18Bとの動き
が微妙に異なり、これにより有機性汚泥が担体18A、
18B表面の微生物により効率良く接触し、また、有機
性汚泥が効率良く担体18A、18Bに衝突して物理的
にも破砕され、これらにより有機物が効率良く分解され
る。
【0019】微生物を付着させる担体18として比重の
均一な多孔質性担体(単一種類の多孔質性セラミックス)
を用いた場合と、比重の大きな多孔質性セラミック(第
1多孔質性担体18A)および多孔質性セラミックより
も比重の小さなカーボン(第2多孔質性担体18B)との
2種類の担体を用いた場合について実験を行なった。こ
の実験では、BOD約1%の高濃度排水を用いた。排水
の種類は、下水の余剰濃縮排水(二次沈殿池より採取)を
80°C前後で5分間加熱処理した汚泥である。このよ
うに加熱処理した有機性汚泥を微生物固定反応装置12
に循環させるに際して、曝気槽16でエアレーションを
施した。そして、それぞれの場合について、有機性濃度
であるBOD(ppm)と、化学的酸素要求量であるCO
D(ppm)と、浮遊物質(懸濁物質)濃度であるSS(p
pm)について測定し、その結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】実験条件 微生物固定反応装置の滞留時間:12時間(10分間に
1回の割合で循環させ、合計12時間滞留とした) 曝気空気量:BOD流入量の0.3倍 微生物リアクター温度:20°C 馴用期間:10日(10日以降の処理結果) 表2からも明らかなように、有機性汚泥を微生物固定反
応装置12に循環させる場合に比重の均一な多孔質性担
体を用いるよりも、比重の大きな多孔質性セラミックお
よび多孔質性セラミックよりも比重の小さなカーボンの
2種類の担体を用いた場合の方が、より効率のよい処理
結果が得られた。特に、浮遊物質(懸濁物質)濃度である
SS(ppm)の除去率が向上した。これは上述のよう
に、比重の異なった2種類の多孔質性担体を用いること
で、有機性汚泥が担体表面の微生物により効率良く接触
し、また、有機性汚泥が効率良く担体に衝突して物理的
にも破砕され、これらにより有機物が効率良く分解され
るためである。
【0022】また、本発明では、有機性汚泥を処理槽1
4の底部に供給するに際して、脈流ポンプ22を用いて
有機性汚泥に脈動(脈流)を持たせて処理槽14に供給す
ることができる。このように有機性汚泥に脈動を持たせ
て供給することで、処理槽14内に収容(充填)された多
数の担体18に対して有機性汚泥が強制的に繰り返して
衝突され、これにより有機性汚泥が担体18表面の微生
物により効率良く接触し、また、物理的にも破砕され、
微生物による有機性汚泥の分解がより効率良く行なわれ
る。
【0023】加熱処理した有機性汚泥を微生物固定反応
装置12に循環させる場合に、脈動を持たせずに処理槽
14に供給する場合と、脈動を持たせて処理槽14に供
給する場合についての実験を行なった。この実験では、
BOD約1%の高濃度排水を用いた。排水の種類は、下
水の余剰濃縮排水(二次沈殿池より採取)を80°C前後
で5分間加熱処理した汚泥である。このように加熱処理
した有機性汚泥を微生物固定反応装置12に循環させる
に際して、曝気槽16でエアレーションを施した。そし
て、それぞれの場合について、有機性濃度であるBOD
(ppm)と、化学的酸素要求量であるCOD(ppm)
と、浮遊物質(懸濁物質)濃度であるSS(ppm)につい
て測定し、その結果を表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】実験条件 微生物固定反応装置の滞留時間:12時間(10分間に
1回の割合で循環させ循環の際に脈動を持たせないで供
給した場合と、脈動を持たせて供給した場合とについて
実験を行ない、双方の場合、何れも合計12時間滞留と
した) 処理槽に収容(充填)した担体:比重が均一な粒径3〜5
mmのカーボン脈動ポンプの周期:1回/秒 曝気空気量:BOD流入量の0.3倍 微生物リアクター温度:20°C 馴用期間:10日(10日以降の処理結果) 表3からも明らかなように、有機性汚泥を微生物固定反
応装置12に循環させる場合に、有機性汚泥に脈動を持
たせずに処理槽14に供給する場合と、脈動を持たせて
処理槽14に供給する場合とでは、脈動を持たせて処理
槽14に供給する場合の方が、より効率のよい処理結果
が得られた。これは上述のように有機性汚泥に脈動を持
たせて処理槽14に供給することで、多数の担体18に
対して有機性汚泥が繰り返して衝突し、これにより有機
性汚泥が担体表面の微生物により効率良く接触し、ま
た、有機性汚泥が物理的にも破砕され、微生物による有
機性汚泥の分解がより効率良く行なわれるためである。
【0026】なお、有機性汚泥を処理槽14に循環さ
せ、担体18に付着した微生物により有機物を分解させ
る処理方法において、微生物を付着させる担体18とし
て比重の大きな第1多孔質性担体18Aと、第1多孔質
性担体18Aよりも比重の小さな第2多孔質性担体18
Bとの2種類の担体を用いる方法は、その原理からして
その他の有機性汚泥を処理槽14に循環させ分解する場
合にも有効である。また、有機性汚泥を処理槽14に供
給するに際して、有機性汚泥に脈動を持たせて処理槽1
4に供給する方法も、その原理からしてその他の有機性
汚泥を処理槽14に循環させ分解する場合にも有効であ
る。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明の有
機性汚泥の処理方法によれば、大型の設備を要せずに有
機性汚泥を短時間で効率良く分解処理することが可能と
なる。また、本発明の有機性汚泥の処理方法によれば、
有機性汚泥を効率良く分解処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を説明するための概略説明図であ
る。
【図2】微生物固定反応装置を構成する処理槽の概略説
明図である。
【符号の説明】
12 微生物固定反応装置 14 処理槽 16 曝気槽 18 担体 22 脈流ポンプ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性汚泥を分解処理するに際して、 微生物が付着した担体が多数収容された処理槽を用意す
    ると共に、エアーレーションを施す曝気槽を前記処理槽
    とは別に用意し、 まず、有機性汚泥を60〜100°Cで加熱処理する第
    1の工程を行ない、 次に、有機性汚泥を前記処理槽と曝気槽との間で循環さ
    せ、これによりエアーレーションを施した有機性汚泥を
    処理槽に循環させるようにした第2の工程を行なう、 ことを特徴とする有機性汚泥の処理方法。
  2. 【請求項2】 有機性汚泥を分解処理するに際して、 微生物が付着した担体が多数収容された処理槽を用意す
    ると共に、エアーレーションを施す曝気槽を前記処理槽
    とは別に用意し、 まず、有機性汚泥を微細化する第1の工程を行ない、 次に、有機性汚泥を前記処理槽と曝気槽との間で循環さ
    せ、これによりエアーレーションを施した有機性汚泥を
    処理槽に循環させるようにした第2の工程を行なう、 ことを特徴とする有機性汚泥の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記微細化は、湿式粉砕機により粉砕さ
    れることで行われ、あるいは、超音波処理により粉砕さ
    れることで行われることを特徴とする請求項2記載の有
    機性汚泥の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記担体は多孔質性担体であることを特
    徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の有機性汚泥
    の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記多孔質性担体は、比重の大きい多数
    の第1多孔質性担体と、第1多孔質性担体よりも比重の
    小さい多数の第2多孔質性担体とで構成されていること
    を特徴とする請求項4記載の有機性汚泥の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記処理槽への有機性汚泥の供給は、有
    機性汚泥に脈動を持たせて行われることを特徴とする請
    求項1乃至5に何れか1項記載の有機性汚泥の処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記処理槽は上下に縦長であり、前記有
    機性汚泥の供給は処理槽の底部から行われることを特徴
    とする請求項6記載の有機性汚泥の処理方法。
  8. 【請求項8】 表面に微生物が付着した多孔質性担体が
    多数収容された処理槽に有機性汚泥を循環させ、微生物
    により有機性汚泥を分解処理するようにした有機性汚泥
    の処理方法であって、 前記多孔質性担体は、比重の大きい多数の第1多孔質性
    担体と、前記第1多孔質性担体よりも比重の小さい多数
    の第2多孔質性担体とで構成されている、 ことを特徴とする有機性汚泥の処理方法。
  9. 【請求項9】 前記処理槽とは別に曝気槽が設けられ、
    有機性汚泥は前記処理槽および曝気槽に循環され、曝気
    槽において有機性汚泥にエアーレーションが施されるこ
    とを特徴とする請求項8記載の有機性汚泥の処理方法。
  10. 【請求項10】 前記処理槽への有機性汚泥の供給は、
    有機性汚泥に脈動を持たせて行われることを特徴とする
    請求項8または9記載の有機性汚泥の処理方法。
  11. 【請求項11】 前記処理槽は上下に縦長であり、前記
    有機性汚泥の供給は処理槽の底部から行われることを特
    徴とする請求項10記載の有機性汚泥の処理方法。
  12. 【請求項12】 前記比重の大きい第1多孔質性担体は
    多孔質性セラミックであり、前記第1多孔質性担体より
    も比重の小さい第2多孔質性担体はカーボンであること
    を特徴とする請求項5または8記載の有機性汚泥の処理
    方法。
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