JP2003102268A - オゾンガスによるきのこ栽培室内の殺菌方法 - Google Patents

オゾンガスによるきのこ栽培室内の殺菌方法

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JP2003102268A JP2001335783A JP2001335783A JP2003102268A JP 2003102268 A JP2003102268 A JP 2003102268A JP 2001335783 A JP2001335783 A JP 2001335783A JP 2001335783 A JP2001335783 A JP 2001335783A JP 2003102268 A JP2003102268 A JP 2003102268A
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清登 小川原
Shigeyuki Tsunoda
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KASAHARA INDUSTRIES CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】菌床きのこ裁培での薬剤散布は、薬剤費用・散
布労力が大きいし、設備の大型化・培地の影響・散布ム
ラ等で殺菌が不完全な状態である。その上、きのこが生
育した培養室や育成室内では農薬が使えないので消毒で
きなかった。 【構成】菌床きのこを培養・生育している室内をオゾン
ガスを用いて殺菌する方法である。オゾンガスは放電式
オゾンガス発生装置にて生じさせ、送風機等を用い室内
のオゾンガス濃度を均一化させる。特に、培養室内やき
のこが子実体となる生育室内を、オゾンガスの濃度を
0.1ppm〜3ppmの範囲で適当時間発生させ殺菌
処理を自動化するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,菌床きのこを生
産する際に使用する生産設備、特にはきのこを栽培する
工程中、菌床きのこが培養室内や生育室内にて生育して
いる最中に、何らかの障害をきのこに与える細菌や糸状
菌等の害菌類を、オゾンガスを使用して殺菌し、きのこ
の病害を防ぐ室内栽培での殺菌方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の菌床きのこ裁培においては、きの
こに対する病害が発生しても、きのこに直接散布できる
農薬がないため、薬剤散布を行うことはできなかった。
したがって、菌床きのこを培養する培養室内や、特に子
実体として生育中の生育室内では、きのこに薬剤が接触
することを恐れて、これら栽培室内にての薬剤散布は行
うことを許されていなかった。このように、きのこに病
害が発生しても、栽培中の薬剤散布をすることができな
いために、病害が長期にわたり発生することは少なくな
いのである。
【0003】また、病害発生の状況によっては、栽培を
一旦中止し、培養室内や生育室内のきのこを全て処分し
なくてはならなかった。しかも、害菌によって汚染され
た培養室や生育室は、再使用の都度、事前に十分な清掃
の上、薬剤散布にて消毒等の環境浄化をする必要があっ
たのである。
【0004】発明者は、かってこの点に鑑み、主として
きのこを培養・生育していない接種室内の殺菌消毒を、
薬剤散布でなくオゾンガスを用いて行うものとして、特
願2000−169754号「きのこ栽培の殺菌法」を
提供した。オゾンガスは、農薬のような法的規制がない
ことはもとより、空気中の酸素を利用して生成させるガ
スで、オゾンガスが分解すると酸素に戻ることから、極
めて安全な物質であり、また、数々の利点を有している
ことは上記特願中に詳細に説明してある通りである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、オゾンガス
によるきのこ施設等の環境浄化は、接種室のような未だ
子実体に育っていない状態での場所においては、オゾン
ガス濃度が1ppm程度で7時間程度処理すれば、ほぼ
無菌状態に近い室内空間を作り、接種時に害菌汚染を起
こすことなく作業を進めることができるが、子実体とし
て空気中に露出して来る状態となる生育室内において
は、オゾンガス濃度が濃いと、逆にきのこの生育に影響
を与えてしまう場合もあるのである。
【0006】すなわち、菌床きのこの種類によっては、
オゾンガス濃度が1ppmを超えると強過ぎて、例えば
立ち枯れ状態や生育不能等になる虞がある。また、一般
に、きのこは或る程度成長すれば、通常の害菌類にて被
害を受けることがなくなるから、オゾンガスによる殺菌
は接種室のみに限定してもよいと、前出の特願2000
−169754号にても述べた。
【0007】しかしながら、菌床きのこの種類によって
は、病害予防の面から全栽培室内を消毒環境下に置いた
方が好ましいということが分かったのである。すなわ
ち、接種室内のみならず、培養室内や生育室内において
も、消毒環境下に置く方がより好ましいということであ
る。この発明は、オゾンガスを利用して、きのこに障害
を与えることなく、それらの裁培室内の環境浄化を行
い、病害防除を可能にすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、菌床きのこの種類や、培養室・生育室
の室内温度や湿度等の環境の違いによって異なる適正な
環境浄化策を求めて、そのオゾンガス濃度及び処理時間
を選定し、菌床きのこの生育に障害を与えることなく各
裁培室内の殺菌処理を行うために次なる手段を取ること
とした。
【0009】すなわち、きのこの室内栽培における害菌
を防除する方法において、菌床きのこを栽培する室内
に、オゾンガス濃度を0.1ppm〜3ppmの濃度範
囲で発生させ、かつ、オゾンガスの殺菌処理時間をタイ
マー等にて自動制御したオゾンガスによるきのこ裁培室
内の殺菌方法である。
【0010】上記のオゾンガス濃度が0.1ppm〜3
ppmと限定する範囲が大きい理由は、オゾンガスは、
オゾンガス発生器からオゾンが次々と生成しても、自然
分解が常時行われているから、常に一定値であるという
訳にはいかない。それに、栽培室内の湿度や菌床きのこ
の種類により大きく影響を受けるし、また、実管理上、
生育中の菌床きのこを目視することによって判断してオ
ゾンガス濃度を変化させる必要があるからである。更
に、オゾンガスでの処理時間は、同様に菌床きのこの種
類や裁培室内の湿度に大きく影響を受けるため、その処
理時間を特に限定するものではない。
【0011】この発明における菌床きのこ栽培を、工程
別に分けて述べると、きのこ培養ビン及び袋等できのこ
菌糸を培養中の培養室内をオゾンガスで処理する方法
と、次の工程であり最終工程でもあるきのこの子実体が
生育中の生育室内とを、オゾンガスで処理する殺菌方法
であるということになる。
【0012】なお、オゾンガスの濃度範囲0.1ppm
〜3ppmにおいて、0.1ppm以下の濃度では弱過
ぎるし、0.1ppm程度では脱臭ぐらいで殺菌はでき
ないと前出の特願2000−169754号においても
述べたが、例えオゾンガス発生装置で、ガス濃度を1p
pmと設定して駆動させても、始動当初は0.1ppm
程度の濃度から始まり時間を追って濃度が上がって来る
ものであるから、この0.1ppmを下限値としたまで
である。また、菌床きのこの種類によってはこの程度の
濃度にしないと弊害を起こすものがあるからである。当
然、上限値3ppmを超えると菌床きのこには強過ぎる
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】オゾンガスの発生装置には、紫外
線ランプよりもガス濃度調整が容易で、かつ高濃度のオ
ゾンガスが得られる無声放電式のオゾンガス発生装置を
採用する。そして、培養室内や生育室内に設置してオゾ
ンガスを発生させ、発生したオゾンガスは空気より重い
から、適当な送風手段によって室内中に攪拌させ、室内
各所のオゾンガス濃度を均一化させて室内全体の殺菌を
行うようにする。
【0014】以下にこの発明を、培養室内や生育室内に
用いたものを実施例に基づいて詳述する。オゾンガスの
殺菌力等を調べるために、放電式オゾンガス発生器を各
室内に配設してオゾンガスを使用したもの(対象区)
と、全く使用しない(比較区)ものとで生育させ、その
結果を比較して後出の各表に表示した。
【0015】
【実施例】実施例1、「エノキタケ」栽培について、そ
の培養室内を、オゾンガス濃度が1ppmで、1日当た
り7時間発生するように、オゾンガス発生器(笠原工業
株式会社製)を設定して、培養が完了するまで室内空間
の殺菌処理を行い、その後、生育室内へ移して生育を行
って収穫した。その際、下記のイ)の段階における接種
ビンを、上記対象区と比較区とに分けた。その結果は表
1及び表2に示す。
【0016】実施例1は下記の条件にて行い、生育室で
はオゾンガス処理をしていない。 ア)培 地 スギオガコと1ビン当たりコメヌカ95gになるよう混
合し、水道水を加え培地水分率を64%に調整し、ポリ
プロピレン製800ml容量ビン口52mmビンにその
培地を490g充填した。
【0017】イ)接 種 ビン口中央部に約15mmの穴を貫通させ、ポリプロピ
レン製エノキタケ用キャップを施栓し、118℃で60
分間高圧蒸気滅菌した。滅菌後、20℃まで冷却した
後、エノキタケ(品種:シナノ10号)の種菌を滅菌し
た培養ビン中央部とビン上部の穴に約10g接種した。
【0018】ウ)培 養 接種した培養ビンを、試験区と対象区に分け、それぞれ
を温度16℃で湿度70%の試験区培養室内と対象区培
養室内にて、それぞれ培養が完了するまで21日間培養
した。
【0019】エ)生 育 培養したものを、接種した種菌を取り除き、温度15
℃、湿度98%の生育室内で原基形成を行い、きのこが
5mm程度に伸びた12日目に温度7℃、湿度95%の
生育室で2日間生育し、その後、温度5℃、湿度90%
として7日間生育、この時に高さ15cm、横20cm
のきのこを直立に伸ばす目的の扇形ロウ紙(巻紙)をビ
ン口に沿って巻き、更に温度5℃、湿度80%の生育室
内にて10日間生育を行ってエノキタケを収穫した。
【0020】結果は、培養期間中オゾンガスで処理を行
ったものと無処理のものとを比較すると、表1に見るよ
うに得られた子実体に差はなく、オゾンガス処理したも
のは何ら子実体に障害を与えないことが確認できた。ま
た、培養期間中のオゾンガスによる空間殺菌効果は、表
2に示すように無菌状態に近い浄化環境を作り出し、き
のこに障害を与える細菌や糸状菌の害菌汚染を防ぐこと
が可能であった。なお、オゾンガス処理は、培養期間中
の全ての期間において行う必要はなく、培養室内の落下
菌数が低下すれば、その時点で終了すればよい。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】次に、実施例2としては、「ブナシメジ」
栽培について、その培養室内を、オゾンガス濃度が実施
例1と同様に、1ppmで1日当たり7時間発生するよ
うに、オゾンガス発生器(笠原工業株式会社製)を設定
して、培養が完了するまで室内空間殺菌処理を行い、そ
の後、生育室内へ移して生育を行って収穫した。その
際、下記のイ)の段階における接種ビンを、上記対象区
と比較区とに分けその結果は表3及び表4に示した。
【0024】なお、実施例2は下記の条件にて行い、生
育室でのオゾンガス処理は実施例1と同様に行わなかっ
た。 ア)培 地 スギオガコと1ビン当たりコメヌカ60g、マメカワ2
0g、フスマ20g、コーンコブミール30gになるよ
う混合し、水道水を加え培地水分率を65%に調整し、
ポリプロピレン製850ml容量ビン口58mmビンに
その培地を525g充填した。
【0025】イ)接 種 ビン口中央部に約20mmの穴を貫通させ、ポリプロピ
レン製ブナシメジ用キャップを施栓し、118℃で60
分間高圧蒸気滅菌した。滅菌後、20℃まで冷却した
後、ブナシメジ(品種:カヤノヒメ、宝の華M−817
1、宝の華K−0259の3種類)の種菌を滅菌した培
養ビン中央部とビン上部の穴に約15g接種した。
【0026】ウ)培 養 接種した培養ビンを、試験区と対象区に分け、それぞれ
を温度22℃で湿度70%の試験区培養室内と対象区培
養室内にて、それぞれ培養が完了するまで91日間培養
した。
【0027】エ)生 育 培養したものを、接種した種菌の中央部直径20mmを
除く部分を取り除き、温度15℃、湿度100%の生育
室内で原基形成を行い、きのこが5mm程度に伸びた1
4〜15日目に温度15℃、湿度100%、照度500
〜1000ルクスを15分間隔で光照射を行いながら、
生育室で7〜10日間生育を行ってブナシメジを収穫し
た。
【0028】結果は、培養期間中オゾンガスで処理を行
ったものと無処理のものとを比較すると、表3に見るよ
うに得られた子実体に大きな差はなく、オゾンガス処理
したものは何ら子実体に障害を与えないことが確認でき
た。また、培養期間中のオゾンガスによる室内空間殺菌
効果は、表4に示すように無菌状態に近い浄化環境を作
り出し、きのこに障害を与える細菌や糸状菌の害菌汚染
を防ぐことが可能であることが分かった。なお、オゾン
ガス処理は、培養期間中の全ての期間において行う必要
はなく、培養室内の落下菌数が低下すれば、その時点で
終了すればよい。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】更に、実施例3として、「ブナシメジ」の
生育中において、その生育室内を、オゾンガス濃度が1
ppmで、1日当たり15分、30分及び1時間発生す
るように、オゾンガス発生器(笠原工業株式会社製)を
設定して、収穫するまで空間殺菌処理を行い、その結果
は表5及び表6に示した。
【0032】なお、実施例3は下記の条件にて行い、培
養室でのオゾンガス処理は実施しなかった。 ア)培 地 スギオガコと1ビン当たりコメヌカ50g、マメカワ2
0g、ワタミガラ30g、コーンコブミール30gにな
るよう混合し、水道水を加え培地水分率を65%に調整
し、ポリプロピレン製850ml容量ビン口58mmビ
ンにその培地を525g充填した。
【0033】イ)接 種 ビン口中央部に約20mmの穴を貫通させ、ポリプロピ
レン製ブナシメジ用キャップを施栓し、118℃で60
分間高圧蒸気滅菌した。滅菌後、20℃まで冷却した
後、ブナシメジ(品種:カヤノヒメ)の種菌を滅菌した
培養ビン中央部とビン上部の穴に約15g接種した。 ウ)培 養 接種した培養ビンを、温度22℃で湿度70%の培養室
内において、60〜90日間培養した。
【0034】エ)生 育 培養したものを、接種した種菌の中央部直径20mmを
除く部分を取り除き、温度15℃、湿度100%の生育
室内で原基形成を行い、きのこが5mm程度に伸びた1
4〜15日目に温度15℃、湿度100%、照度500
〜1000ルクスを15分間隔で光照射を行いながら生
育室で7〜10日間生育を行ってブナシメジを収穫し
た。なお、生育室でのオゾンガス濃度は1ppmで、1
日当たり15分間のもの、30分間及び1時間処理のも
のと区別して、オゾンガスの影響を調査し、その結果を
表5に示した。
【0035】結果は、生育期間中オゾンガスで処理を行
ったものと無処理のものとを比較すると、表5に見るよ
うに1日当たりオゾンガス濃度が1ppmで15分間処
理のものは、きのこに障害を与えることなく収穫するこ
とができたが、1日当たり30分間と1時間の処理を行
ったものは、きのこに障害を与えて正常な子実体への生
長を可能とはしなかった。
【0036】また、生育室内でのオゾンガスによる空間
殺菌効果をみると、表6、表7に示すように、短時間の
処理で空間の細菌や糸状菌の落下菌数を大きく低下させ
ることができることが分かる。すなわち、1日当たりオ
ゾンガス濃度1ppmで、僅か15分間の処理時間によ
り、きのこに障害なく病害防除が可能であることが確認
できた。
【0037】勿論、オゾンガスによる処理は、この実施
例のように、生育期間中の全ての期間において行う必要
はなく、生育室内の落下菌数が低下すれば、その時点で
終了すればよい。また、前述の各実施例におけるオゾン
ガスの処理する時間帯は、作業者のいない夜間に行うよ
う設定するが好ましい。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】 なお、オゾンガス処理後の処理2日目の細菌類の落下菌
数が、31.5と異常に多いのは、よくあることで加湿
器からバクテリアが落下したためと考えられる。
【0040】
【表7】
【0041】
【表8】
【0042】ここで、実施例4として、「ナメコ」の病
気対策について述べる。ナメコは、通常、培養の済んだ
培養ビンを生育室内に移し、表面の菌掻き後、原基形成
期間を経て収穫(1番採り)まで16日位である。更
に、1番採りで終了したビンを、その侭、生育室内に置
いて、2番採りまで育てる場合が多い。
【0043】そして、1番採りから2番採りまでは14
日前後、2番採りから3番採りまでも14日前後として
収穫しているが、バクテリアの原因によって、傘に茶褐
色の斑点ができたり、1番採り以後にナメコの芽が出な
いために収穫ができないことがしばしばあった。それゆ
え、収穫後は生育室内の水洗、薬剤散布で環境浄化を行
うが、薬剤の散布ムラによる殺菌不足や耐性菌のためで
もあると、対応策を必要としていた。
【0044】そこで、薬剤散布に変えて生育室内を、あ
らかじめ、オゾンガス濃度が1ppmで5時間の空間殺
菌処理を行った。そして、菌掻き直後の1〜2日以内
に、1回当たりオゾンガス濃度1ppmを、15分から
30分間とした処理を2〜3回繰り返した。なお、傘の
茶褐色斑点の様子次第で、処理回数を決めればよい。
【0045】引き続き2番採りをする場合は、1番採り
時のナメコ切断口より病原菌の侵入を押さえるために、
1番採りの前に1時間、1番採りの後に1時間の計2時
間、オゾンガス濃度1ppmで生育室内の環境浄化を行
った。なお、1番採りで病気が発生している場合は、生
育室内のバクテリア減少のため、菌掻き以後1番採りま
での間に、原基形成期間を除いて間欠的に1〜2回、オ
ゾンガス濃度1ppmを15分から30分間の処理をす
ればよい。結果は、オゾンガス処理のものと無処理のも
のとを比較すると、表9に見るようにオゾンガス処理を
行ったものは、病気に罹かったきのこのビン数が激減し
て大きな効果を得た。
【0046】以上詳記の各実施例で見て来たように、培
養室内でオゾンガス処理をしても生育室内では処理しな
かったり、その逆であったりしているが、両室内で処理
してもよいことは容易に理解できよう。また、菌床きの
この種類によっては、ガス処理濃度を薄く設定して、連
続的に処理を続けてもよいことは言うまでもない。
【0047】
【表9】
【0048】
【発明の効果】以上詳記のように、オゾンガス濃度0.
1ppm〜3ppmで、栽培するきのこに 対し適当な
時間、栽培室内の処理を行えば、きのこが子実体となっ
ても、きのこには影響なく十分な消毒殺菌ができ、オゾ
ンガス殺菌の利便性は、薬剤散布と比較して遥かに扱い
やすく優れており、きのこ産業上真に有益な発明であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 きのこの室内栽培における害菌を防除す
    る方法において、きのこが生育している室内に、オゾン
    ガス濃度を0.1ppm〜3ppmで発生させて、上記
    室内を殺菌消毒させ、かつ、オゾンガスの殺菌処理時間
    をタイマー等にて自動化したオゾンガスによるきのこ裁
    培室内の殺菌方法。
  2. 【請求項2】 菌床きのこ栽培にて、培養ビン及び袋等
    できのこ菌糸が、培養・生育している室内を、オゾンガ
    スで殺菌処理する請求項1記載のオゾンガスによるきの
    こ裁培室内の殺菌方法。
  3. 【請求項3】 菌床きのこ栽培にて、きのこが子実体と
    して生育中である生育室内を、オゾンガスで殺菌処理す
    る請求項1記載のオゾンガスによるきのこ裁培室内の殺
    菌方法。
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Cited By (4)

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