JP2003101602A - 多値qam信号の判定方法および装置 - Google Patents

多値qam信号の判定方法および装置

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JP2003101602A
JP2003101602A JP2001286686A JP2001286686A JP2003101602A JP 2003101602 A JP2003101602 A JP 2003101602A JP 2001286686 A JP2001286686 A JP 2001286686A JP 2001286686 A JP2001286686 A JP 2001286686A JP 2003101602 A JP2003101602 A JP 2003101602A
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JP2001286686A
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Shoichi Furukawa
昌一 古川
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Fujitsu General Ltd
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Fujitsu General Ltd
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データの伝送効率を犠牲にすることなく、ま
たノイズにも大きな影響を受けることなく、適正な閾値
が設定できるようにする。 【解決手段】 多値QAM信号のI成分をI軸用閾値と
比較してI軸エリアを判定し、該判定結果でI成分を除
算してI軸用除算値を得、該I軸用除算値に基づいて前
記I軸用閾値を更新する。また、多値QAM信号のQ成
分をQ軸用閾値と比較してQ軸エリアを判定し、該判定
結果で前記Q成分を除算してQ軸用除算値を得、該Q軸
用除算値に基づいて前記Q軸用閾値を更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、16QAM等の多
値QAM信号を復調する際の判定を行う方法および装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に16QAM信号の信号点配置図を
示す。これは、I軸とQ軸をそれぞれ4値でマッピング
し、判定すべきシンボルが16個の領域(0000〜1111)
のいずれに該当するかを判定するためのもので、この場
合では1シンボルで4ビットのデータを伝送することが
可能となる。このとき、I軸とQ軸それぞれを4値に識
別するためには、I軸に3個の閾値-thi、0、+thi、
Q軸に3個の閾値−thq、0、+thqが必要となる。
【0003】ところで、移動無線通信装置では、フェー
ジングにより送信データの値や位相が変動するため、こ
れをAGCでレベルを一定に制御しているが、それだけ
でその値や位相の変動を補償することは不十分である。
【0004】そこで、従来では、送信データ中に値と位
相が既知のパイロットシンボル(図5の16QAMの場
合では、例えば「0000」の領域を示すシンボル)を周期
的に挿入し、受信側でこれを受信してその値と位相に基
づいて前記した各閾値を設定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パイロ
ットシンボルは、少なくともフェージング周期に応じて
挿入する必要があり、その分だけ他のデータの送信が犠
牲になるので、送信効率(スループット)が低下する問
題がある。また、1つのパイロットシンボルに基づいて
次のパイロットシンボルが到来するまでの期間のシンボ
ルを判定することになるため、そのパイロットシンボル
がノイズの影響を受けると適正な閾値を設定することが
できなくなり、受信データの判定性能が劣化する問題も
ある。
【0006】本発明の目的は、データの伝送効率を犠牲
にすることなく、またノイズにも大きな影響を受けるこ
となく、適正な閾値を設定できるようにした多値QAM
判定方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
多値QAM信号のI成分のI軸エリア判定結果とQ成分
のQ軸エリア判定結果とにより、前記多値QAM信号を
判定する多値QAM信号の判定方法において、前記多値
QAM信号のI成分をI軸用閾値と比較してI軸エリア
を判定し、該判定結果で前記I成分を除算してI軸用除
算値を得、該I軸用除算値に基づいて前記I軸用閾値を
更新し、前記多値QAM信号のQ成分をQ軸用閾値と比
較してQ軸エリアを判定し、該判定結果で前記Q成分を
除算してQ軸用除算値を得、該Q軸用除算値に基づいて
前記Q軸用閾値を更新することを特徴とする多値QAM
信号の判定方法とした。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明おいて、前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸用
除算値に基づいて正極性側および負極性側の共通の絶対
値の閾値を同じ絶対値で更新し、前記Q軸用閾値を更新
するとき、前記Q軸用除算値に基づいて正極性側および
負極性側の共通の絶対値の閾値を同じ絶対値で更新す
る、ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法とし
た。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明おいて、前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸エ
リアの内の正極性側の判定結果により正極性側のI軸用
閾値を更新し、前記I軸エリアの内の負極性側の判定結
果により負極性側のI軸用閾値を更新し、前記正極性側
のI軸用閾値と前記負極性側のI軸用閾値に基づき0基
準のI軸用閾値を更新し、前記Q軸用閾値を更新すると
き、前記Q軸エリアの内の正極性側の判定結果により正
極性側のQ軸用閾値を更新し、前記Q軸エリアの内の負
極性側の判定結果により負極性側のQ軸用閾値を更新
し、前記正極性側のQ軸用閾値と前記負極性側のQ軸用
閾値に基づき0基準のQ軸用閾値を更新する、ことを特
徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1、2又は
3に係る発明おいて、前記多値QAM信号が16QAM
信号のとき、前記I軸用除算値の2倍値を前記I軸用の
0以外の閾値の絶対値とし、前記Q軸用除算値の2倍値
を前記Q軸用の0以外の閾値の絶対値とすることを特徴
とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項1、2又は
3に係る発明おいて、前記多値QAM信号が32QAM
信号のとき、前記I軸用除算値の2倍値を前記I軸用の
0以外で最も小さな閾値の絶対値とし、4倍値を前記I
軸用の最も大きな閾値の絶対値とし、前記Q軸用除算値
の2倍値を前記Q軸用の0以外で最も小さな閾値の絶対
値とし、4倍値を前記Q軸用の最も大きな閾値の絶対値
とすることを特徴とする多値QAM信号の判定方法とし
た。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項1、2、
3、4又は5に係る発明おいて、前記I成分についての
連続するN個の前記除算値の平均値を算出し、該平均値
に基づいて前記I軸用の閾値を更新し、前記Q成分につ
いての連続するN個の前記除算値の平均値を算出し、該
平均値に基づいて前記Q軸用の閾値を更新することを特
徴とする多値QAM信号の判定方法とした。
【0013】請求項7に係る発明は、多値QAM信号の
I成分を入力するI軸用比較器群、該I軸用比較器群に
より判定されたI軸エリア判定結果で前記I成分を除算
するI軸用単位量算出部、該I軸用単位量算出部で得ら
れた除算値に基づいて前記I軸用比較器群の所定の比較
器の閾値を更新するI軸用閾値算出部を有するI軸用エ
リア判定部と、多値QAM信号のQ成分を入力するQ軸
用比較器群、該Q軸用比較器群により判定されたQ軸エ
リア判定結果で前記Q成分を除算するQ軸用単位量算出
部、該Q軸用単位量算出部で得られた除算値に基づいて
前記Q軸用比較器群の所定の比較器の閾値を更新するQ
軸用閾値算出部を有するQ軸用エリア判定部と、前記I
軸用比較器群で判定したI成分のエリア判定結果と前記
Q軸用比較器群で判定したQ成分のエリア判定結果によ
り、前記多値QAM信号を判定するエンコーダと、を具
備することを特徴とする多値QAM信号の判定装置とし
た。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項7に係る発
明おいて、前記I成分についての連続するN個の除算値
の平均値を算出し、該平均値を前記I軸用閾値算出部に
送るI軸用平均手段を具備し、前記Q成分についての連
続するN個の除算値の平均値を算出し、該平均値を前記
Q軸用閾値算出部に送るQ軸用平均手段を具備する、こ
とを特徴とする多値QAM信号の判定装置とした。
【0015】請求項9に係る発明は、請求項7に係る発
明おいて、前記I軸用平均手段は、前記除算値をN個だ
け順次加算するI軸用積分手段と、該I軸用積分手段の
積分結果を1/Nにする乗算手段とからなり、前記I軸
用積分手段は、前記除算値を入力してシフトするI軸用
シフトレジスタと、前記除算値を入力する第1のI軸用
加算器と、該第1のI軸用加算器の出力から前記I軸用
シフトレジスタのN+1段目のレジスタから出力する値
を減算しこれを出力信号とすると共に前記第1のI軸用
加算器に入力する第2のI軸用加算器とを具備し、前記
Q軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算する
Q軸用積分手段と、該Q軸用積分手段の積分結果を1/
Nにする乗算手段とからなり、前記Q軸用積分手段は、
前記除算値を入力してシフトするQ軸用シフトレジスタ
と、前記除算値を入力する第1のQ軸用加算器と、該第
1のQ軸用加算器の出力から前記Q軸用シフトレジスタ
のN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこれを
出力信号とすると共に前記第1のQ軸用加算器に入力す
る第2のQ軸用加算器とを具備する、ことを特徴とする
するる多値QAM信号の判定装置とした。
【0016】請求項10に係る発明は、請求項9に係る
発明おいて、前記I軸用シフトレジスタのN+1段目の
レジスタの出力を選択して前記第2のI軸用加算器に減
算用として出力するI軸用セレクタと、前記Q軸用シフ
トレジスタのN+1段目のレジスタの出力を選択して前
記第2のQ軸用加算器に減算用として出力するQ軸用セ
レクタと、を具備することを特徴とするするる多値QA
M信号の判定装置とした。
【0017】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]図1は本発
明の第1の実施の形態の16QAM信号の復調回路の主
要部のブロック図である。1は直交復調部であり、乗算
器11,12、ローカル発振器13、および90度移相
器14からなり、16QAM信号(Din)をI(同相)
成分とQ(直交)成分に復調する。2はそのI成分から
高域成分を除去するローパスフィルタ、3はQ成分から
高域成分を除去するローパスフィルタである。
【0018】4はI成分が図5の信号点配置図において
I軸エリアのどの領域に入るかを判定するI軸エリア判
定部であり、16QAM信号のI成分を閾値+thiと比較
する比較器41、閾値0と比較する比較器42、閾値−
thiと比較する比較器43、1個のI成分ごとに比較器
41〜43による判定結果で当該I成分の値を除算する
単位量算出部44、単位量算出部44で得られた除算結
果をN回分だけ積分する積分部45、およびその積分結
果を前記Nで除算して平均値を演算する平均化部46、
平均化部46で得られる平均値を2倍演算して比較器4
1、43の閾値+thi,-thiを算出する閾値算出部47か
らなる。積分部45と平均化部46は平均手段を構成す
る。なお、比較器42の閾値は0に固定されている。
【0019】5はQ成分が図5の信号点配置図において
Q軸エリアのどの領域に入るかを判定するQ軸エリア判
定部であり、16QAM信号のQ成分を閾値+thqと比較
する比較器51、閾値0と比較する比較器52、閾値−
thpと比較する比較器53、1個のQ成分ごとに比較器
51〜53による判定結果で当該Q成分の値を除算する
単位量算出部54、単位量算出部54で得られた除算結
果をN回分だけ積分する積分部55、およびその積分結
果を前記Nで除算して平均値を演算する平均化部56、
平均化部56で得られる平均値を2倍演算して比較器5
1、53の閾値+thq,-thqを算出する閾値算出部57か
らなる。積分部55と平均化部56は平均手段を構成す
る。なお、比較器52の閾値は0に固定されている。
【0020】6はI軸エリア判定部4の各比較器41〜
43の比較結果とQ軸エリア判定部5の各比較器51〜
53の比較結果とにより16QAM信号を判定して4ビ
ットのデータにエンコードするエンコーダ、7は比較器
41、43、51、53に閾値+thi,-thi,+thq,-thq
の初期値を与えるROM等からなる初期値設定部であ
る。
【0021】さて、初期値設定部7から読み出された初
期値が閾値算出部47,57に入力されると、比較器4
1、43、51、53の閾値+thi,-thi,+thq,-thq
が、例えば、図5に示すように、 +thi=+2、-thi=−2、+thq=+2、-thi=−2 のように設定される。比較器42,52の閾値は前記の
ように0に固定されている。
【0022】そして、I軸エリア判定部4の単位量算出
部44では、図2に示すように、比較器41〜43の比
較結果のH(I成分の値が閾値より高い)、L(I成分
の値が閾値より低い)の組合せに応じて、図5に示すよ
うな、+3、+1、−1、−3のいずれかの判定を行
い、その判定結果を分母として、そのときのI成分の値
を除算する。また、Q軸エリア判定部5の単位量算出部
54でも、同様に、比較器51、52、53の比較結果
のH、Lの組合せに応じて、+3、+1、−1、−3の
判定を行い、その判定結果を分母として、そのときのQ
成分の値を除算する。
【0023】その後、16QAM信号(Din)が入力を
開始して、I成分の値が例えば+3.5であったときは、
比較器41、42、43の出力はそれぞれH、H、Hと
なり、単位量算出部45においてI=+3と判定され、
3.5/3=1.16が演算され、これを2倍すると2.3とな
る。また、I成分のデータの値が例えば+3であったと
きは、比較器41、42、43の出力はそれぞれH、
H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+3と判
定され3/3=1が演算され、これを2倍すると2とな
る。また、I成分の値が例えば+2.5であったときは、
比較器41、42、43の出力はそれぞれH、H、Hと
なり、単位量算出部45においてI=+3と判定され、
2.5/3=0.8が演算され、これを2倍すると1.6とな
る。
【0024】このように、+3の領域に入る判定であっ
ても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍する
と、そのI成分が3を超えていれば2を超え、3であれ
ば丁度2となり、3未満では2未満となる。
【0025】次に、I成分の値が例えば+1.5であった
ときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれL、
H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+1と判
定され、1.5/1=1.5が演算され、これを2倍すると3
となる。また、I成分のデータの値が例えば+1であっ
たときは、比較器41、42、43の出力はそれぞれ
L、H、Hとなり、単位量算出部45においてI=+1
と判定され1/1=1が演算され、これを2倍すると2
となる。また、I成分の値が例えば+0.5であったとき
は、比較器41、42、43の出力はそれぞれL、H、
Hとなり、単位量算出部45においてI=+1と判定さ
れ、0.5/1=0.5が演算され、これを2倍すると1とな
る。
【0026】このように、+1の領域に入る判定であっ
ても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍する
と、そのI成分が1を超えていれば2を超え、1であれ
ば丁度2となり、1未満では2未満となる。
【0027】次に、I成分の値が-0.5、−1、-1.5の場
合では、いずれも比較器41、42、43の出力はそれ
ぞれL、L、Hとなり、I=−1と判定され、判定結果
でI成分の値を除算して2倍した値は、それぞれ1、
2、3となる。
【0028】このように、−1の領域に入る判定であっ
ても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍する
と、そのI成分が−1を0から見て超えていれば2を超
え、−1であれば丁度2となり、−1未満では2未満と
なる。
【0029】次に、I成分の値が-2.5、−3、-3.5の場
合では、いずれも比較器41、42、43の出力はそれ
ぞれL、L、Lとなり、I=−3と判定され、判定結果
でI成分の値を除算して2倍した値は、それぞれ1.6、
2、2.3となる。
【0030】このように、−3の領域に入る判定であっ
ても、I成分の値をこの判定結果で除算して2倍する
と、そのI成分が−3を0から見て超えていれば2を超
え、−3であれば丁度2となり、−3未満では2未満と
なる。
【0031】以上から、この2倍した結果の値を閾値+t
hi、-thiの絶対値として更新すれば、16QAM信号の
I成分の値(振幅)に応じた閾値を設定することが可能
となる。
【0032】そこで、本実施形態では、単位量算出部4
4で算出される除算結果を積分部45においてN回積分
し、これを平均化部46で1/Nして平均値を得、この
平均値を閾値算出部47に送って2倍演算し、その結果
により比較器41の閾値+thi、比較器43の閾値-thiの
絶対値を更新する。積分回数であるNの値は適宜設定で
きるが、例えばフェージング周期に合わせると、前回の
フェージングに応じて閾値+thi、-thiを適応的に更新す
ることができる。
【0033】以上はI軸エリア判定部4の比較器41の
閾値+thi、比較器43の閾値-thiをI成分の値に応じて
更新する場合であったが、Q軸エリア判定部5の比較器
51の閾値+thq、比較器53の閾値-thqの更新も、Q成
分を使用して全く同様に行われる。
【0034】以上から本実施形態によれば、16QAM
信号のフレームにパイロットシンボルを全く挿入しなく
ても、エリア判定のための閾値+thi、-thi、+thq、-thq
を適応的に適正に設定することができ、スループットを
向上することができる。また、閾値更新をN回のエリア
判定の結果に基づく平均値により行うので、散発的なノ
イズの影響も軽減することができる。
【0035】図3は図1で説明した積分部45の具体的
回路構成を示すブロック図である。451は単位量算出
部44で得られた除算値をシフトするN+1段のシフト
レジスタ、452、453は加算器、454はシフトレ
ジスタ451の段数を選択するセレクタである。
【0036】この積分部45では、例えば、セレクタ4
54がシフトレジスタ451の終段のレジスタN+1の
出力を選択しているときは、除算値は次々と加算器45
2と453のループで積算されて出力するが、N個のデ
ータが入力した時点で、出力はN個のデータの積算値
(積分値)となる。そして、この後に1個の除算値が入
力すると、これが加算器452で加算され、最初の除算
値が加算器453で減算されるので、合計ではN個の除
算値の積算値が出力に得られる。つまり、この後は除算
値が1個入力するごとにそれまでの合計N個の除算値の
積算値(積分値)が順次更新して出力することになる。
そして、セレクタ454により減算すべきデータを出力
するレジスタを選択することにより、所望の個数のデー
タの積算値を得ることができる。よって、フェージング
周期に応じてこのセレクタ454によりシフトレジスタ
451の段数を適宜切り替えれば、フェージング周期ご
とにI軸エリア判定部5の閾値+thi、-thiの値を更新さ
せることができる。
【0037】この積分部45によれば、I成分の積算個
数に関係なく、加算器の数が2個のみで構成でき、積算
個数以上の加算器を使用する通常の積分器の構成に比べ
て回路規模を大幅に小さくすることができる。なお、Q
軸エリア判定部5の積分部55もこれと全く同様に構成
することができる。
【0038】[第2の実施形態]図5は本発明の第2の
実施形態の16QAM信号の復調回路の主要部のブロッ
ク図である。ここでは、I軸エリア判定部4’のみを示
したが、Q軸エリア判定部も同様の構成で実現できる。
なお、他の構成は図1に示したものと同じである。図1
のI軸エリア判定部4では比較器42の閾値は固定の0
としたが、ここではこの比較器42の閾値をthi0とし
て、これもI成分の値に応じて更新できるようにした。
【0039】44Aは16QAM信号のI成分と比較器
41、42の比較結果による判定結果でI成分の値を除
算する単位量算出部、45Aは積分部、46Aは平均化
部、47Aは平均値を2倍演算して閾値+thiを得る算出
部である。また、44Bは16QAM信号のI成分と比
較器42、43の比較結果による判定結果で入力I成分
の値を除算する単位量算出部、45Bは積分部、46B
は平均化部、47Bは平均値を2倍演算して閾値-thiを
得る算出部である。さらに、48は閾値算出部47Aで
算出された閾値+thiと閾値算出部47Bで算出された閾
値−thiから比較器42の閾値thi0を算出する閾値算出
部である。
【0040】さて、初期値設定部7から読み出された初
期値が閾値算出部47A,47B,48に入力される
と、比較器41、42、43の閾値+thi,thi0,-thi
が、例えば、 +thi=+2、thi0=0、-thi=−2 のように設定される。
【0041】その後、16QAM信号のI成分が入力を
開始して、I成分の値が+3.5であったときは、比較器
41、42の出力はそれぞれH、Hとなり、単位量算出
部44AにおいてI=+3と判定され、3.5/3=1.16
が演算され、これを2倍すると2.3となる。また、I成
分の値が+3であったときも、比較器41、42の出力
はそれぞれH、Hとなり、単位量算出部44Aにおいて
I=+3と判定され、3/3=1が演算され、これを2
倍する2となる。また、I成分の値が+2.5であったと
きも、比較器41、42、43の出力はそれぞれH、H
となり、単位量算出部44AにおいてI=+3と判定さ
れ、2.5/3=0.8が演算され、これを2倍する1.6とな
る。
【0042】このように、図5のI軸の+3の領域に入
る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算し
て2倍すると、I成分の値に比例して2又はその前後を
示す値になる。よって、この2倍した結果を閾値+thi、
の値として更新すれば、I成分の値に応じた閾値+thiを
設定することが可能となる。
【0043】そこで、本実施形態では、単位量算出部4
4Aで算出される値を積分部45AにおいてN回積分
し、これを平均化部46Aで1/Nして平均化し、これ
によって得られた平均値を閾値算出部47Aによって2
倍演算し、これを比較器41の閾値+thiとして更新す
る。
【0044】また、I成分の値が−3.5であったとき
は、比較器42、43の出力はそれぞれL、Lとなり、
単位量算出部44BにおいてI=−3と判定され、−3.
5/−3=1.16が演算され、これを−2倍すると−2.3と
なる。また、I成分の値が−3であったときも、比較器
42、43の出力はそれぞれL、Lとなり、単位量算出
部44BにおいてI=−3と判定され、−3/−3=1
が演算され、これを−2倍する−2となる。また、I成
分の値が−2.5であったときも、比較器42、43の出
力はそれぞれL、Lとなり、単位量算出部44Bにおい
てI=−3と判定され、−2.5/−3=0.8が演算され、
これを−2倍する−1.6となる。
【0045】このように、図5のI軸の−3の領域に入
る判定であっても、I成分の値をこの判定結果で除算し
て−2倍すると、I成分の値に比例して−2又はその前
後を示す値になる。よって、この−2倍した結果を閾値
-thi、の値として更新すれば、I成分の値に応じた閾値
-thiを設定することが可能となる。
【0046】そこで、本実施形態では、単位量算出部4
4Bで算出される値を積分部45BにおいてN回積分
し、これを平均化部46Bで1/Nして平均化し、これ
によって得られた平均値を閾値算出部47Bによって−
2倍演算し、これを比較器43の閾値-thiとして更新す
る。
【0047】さらに、上記のようにして閾値算出部47
Aで得られた閾値+thiと閾値算出部47Bで得られた閾
値-thiを閾値算出部48に取り込み、[+thi−(-thi)]
/2を演算することにより、比較器42の閾値thi0を算
出する。
【0048】以上から、本実施形態では、16QAM信
号のI成分の値に応じてI軸エリア判定部4’の比較器
41〜43の3個の閾値が独立してそれぞれ適応的に設
定されるようになる。上記したようにQ軸エリア判定部
においても上記と全く同様に構成して同様な作用効果を
得ることができる。
【0049】[その他の実施形態]なお、以上の説明で
は、閾値の初期値をROM等からなる閾値設定部7によ
り設定するようにしたが、パイロットシンボルを取り込
み処理してその初期値を設定することもできる。この場
合でも、そのパイロットシンボルは例えば1フレームあ
たり1個挿入すれば良く、送信データの犠牲は極めて少
なくなり、スループットはやはり大きく向上する。
【0050】また、以上の説明は16QAM信号の判定
についてであったので、中心閾値の上側の閾値はI軸Q
軸について各々1つ(+thi、+thq)、下側の閾値もI軸
Q軸について各々1つ(-thi、-thq)であり、よって1
6QAM信号を判定した結果で除算し、これを2倍或い
は−2倍することでそれらの閾値を算出できた。
【0051】しかし、32QAM信号の判定の場合に
は、中心閾値の上側の閾値はI軸Q軸について各々2つ
(+thi1、+thi2と+thq1、+thq2)(但し、+thi1<+thi
2、+thq1<+thq2)となり、下側の閾値もI軸Q軸につ
いて各々2つ(-thi1、-thi2と-thq1、-thq2)(但し、
-thi1>-thi2、-thq1>-thq2)となる。
【0052】よって、この場合は、+thi1、+thq1、-thi
1、-thq1については32QAM信号を判定した結果で除
算しこれを2倍或いは−2倍することによってそれらの
閾値を算出し、+thi2、+thq2、-thi2、-thq2については
32QAM信号を判定した結果で除算しこれを4倍或い
は−4倍することによってそれらの閾値を算出すればよ
い。
【0053】また、64QAM信号の判定の場合には、
これを更に発展させて、閾値+thi3、+thq3、-thi3、-th
q3(但し、+thi2<+thi3、+thq2<+thq3、-thi2>-thi
3、-thq2>-thq3)については64QAM信号を判定し
た結果で除算しこれを6倍或いは−6倍することによっ
てそれらの閾値を算出る。更なる多値QAM信号の判定
の場合は、同様な考えにより同様に閾値を算出する。
【0054】
【発明の効果】以上から本発明によれば、データの伝送
効率を犠牲にすることなく、またノイズにも大きな影響
を受けることなく、適正な閾値を設定できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の16QAM信号復
調装置の主要部のブロック図である。
【図2】 図1の16QAM信号復調装置のI軸エリア
判定部4での判定の説明図である。
【図3】 図1の16QAM信号復調装置の積分部45
のブロック図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態の16QAM信号復
調装置のI軸エリア判定部のブロック図である。
【図5】 16QAM信号の信号点配置図である。
【符号の説明】
1:直交復調部 2、3:ローパスフィルタ 4:I軸エリア判定部 5:Q軸エリア判定部 6:エンコーダ 7:初期値設定部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多値QAM信号のI成分のI軸エリア判定
    結果とQ成分のQ軸エリア判定結果とにより、前記多値
    QAM信号を判定する多値QAM信号の判定方法におい
    て、 前記多値QAM信号のI成分をI軸用閾値と比較してI
    軸エリアを判定し、該判定結果で前記I成分を除算して
    I軸用除算値を得、該I軸用除算値に基づいて前記I軸
    用閾値を更新し、 前記多値QAM信号のQ成分をQ軸用閾値と比較してQ
    軸エリアを判定し、該判定結果で前記Q成分を除算して
    Q軸用除算値を得、該Q軸用除算値に基づいて前記Q軸
    用閾値を更新することを特徴とする多値QAM信号の判
    定方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸用除算値に基
    づいて正極性側および負極性側の共通の絶対値の閾値を
    同じ絶対値で更新し、 前記Q軸用閾値を更新するとき、前記Q軸用除算値に基
    づいて正極性側および負極性側の共通の絶対値の閾値を
    同じ絶対値で更新する、 ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記I軸用閾値を更新するとき、前記I軸エリアの内の
    正極性側の判定結果により正極性側のI軸用閾値を更新
    し、前記I軸エリアの内の負極性側の判定結果により負
    極性側のI軸用閾値を更新し、前記正極性側のI軸用閾
    値と前記負極性側のI軸用閾値に基づき0基準のI軸用
    閾値を更新し、 前記Q軸用閾値を更新するとき、前記Q軸エリアの内の
    正極性側の判定結果により正極性側のQ軸用閾値を更新
    し、前記Q軸エリアの内の負極性側の判定結果により負
    極性側のQ軸用閾値を更新し、前記正極性側のQ軸用閾
    値と前記負極性側のQ軸用閾値に基づき0基準のQ軸用
    閾値を更新する、 ことを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3において、 前記多値QAM信号が16QAM信号のとき、前記I軸
    用除算値の2倍値を前記I軸用の0以外の閾値の絶対値
    とし、前記Q軸用除算値の2倍値を前記Q軸用の0以外
    の閾値の絶対値とすることを特徴とする多値QAM信号
    の判定方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2又は3において、 前記多値QAM信号が32QAM信号のとき、前記I軸
    用除算値の2倍値を前記I軸用の0以外で最も小さな閾
    値の絶対値とし、4倍値を前記I軸用の最も大きな閾値
    の絶対値とし、 前記Q軸用除算値の2倍値を前記Q軸用の0以外で最も
    小さな閾値の絶対値とし、4倍値を前記Q軸用の最も大
    きな閾値の絶対値とすることを特徴とする多値QAM信
    号の判定方法。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5において、 前記I成分についての連続するN個の前記除算値の平均
    値を算出し、該平均値に基づいて前記I軸用の閾値を更
    新し、 前記Q成分についての連続するN個の前記除算値の平均
    値を算出し、該平均値に基づいて前記Q軸用の閾値を更
    新することを特徴とする多値QAM信号の判定方法。
  7. 【請求項7】多値QAM信号のI成分を入力するI軸用
    比較器群、該I軸用比較器群により判定されたI軸エリ
    ア判定結果で前記I成分を除算するI軸用単位量算出
    部、該I軸用単位量算出部で得られた除算値に基づいて
    前記I軸用比較器群の所定の比較器の閾値を更新するI
    軸用閾値算出部を有するI軸用エリア判定部と、 多値QAM信号のQ成分を入力するQ軸用比較器群、該
    Q軸用比較器群により判定されたQ軸エリア判定結果で
    前記Q成分を除算するQ軸用単位量算出部、該Q軸用単
    位量算出部で得られた除算値に基づいて前記Q軸用比較
    器群の所定の比較器の閾値を更新するQ軸用閾値算出部
    を有するQ軸用エリア判定部と、 前記I軸用比較器群で判定したI成分のエリア判定結果
    と前記Q軸用比較器群で判定したQ成分のエリア判定結
    果により、前記多値QAM信号を判定するエンコーダ
    と、 を具備することを特徴とする多値QAM信号の判定装
    置。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記I成分についての連続するN個の除算値の平均値を
    算出し、該平均値を前記I軸用閾値算出部に送るI軸用
    平均手段を具備し、 前記Q成分についての連続するN個の除算値の平均値を
    算出し、該平均値を前記Q軸用閾値算出部に送るQ軸用
    平均手段を具備する、 ことを特徴とする多値QAM信号の判定装置。
  9. 【請求項9】請求項7において、 前記I軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算
    するI軸用積分手段と、該I軸用積分手段の積分結果を
    1/Nにする乗算手段とからなり、前記I軸用積分手段
    は、前記除算値を入力してシフトするI軸用シフトレジ
    スタと、前記除算値を入力する第1のI軸用加算器と、
    該第1のI軸用加算器の出力から前記I軸用シフトレジ
    スタのN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこ
    れを出力信号とすると共に前記第1のI軸用加算器に入
    力する第2のI軸用加算器とを具備し、 前記Q軸用平均手段は、前記除算値をN個だけ順次加算
    するQ軸用積分手段と、該Q軸用積分手段の積分結果を
    1/Nにする乗算手段とからなり、前記Q軸用積分手段
    は、前記除算値を入力してシフトするQ軸用シフトレジ
    スタと、前記除算値を入力する第1のQ軸用加算器と、
    該第1のQ軸用加算器の出力から前記Q軸用シフトレジ
    スタのN+1段目のレジスタから出力する値を減算しこ
    れを出力信号とすると共に前記第1のQ軸用加算器に入
    力する第2のQ軸用加算器とを具備する、 ことを特徴とするするる多値QAM信号の判定装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、 前記I軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタの出
    力を選択して前記第2のI軸用加算器に減算用として出
    力するI軸用セレクタと、 前記Q軸用シフトレジスタのN+1段目のレジスタの出
    力を選択して前記第2のQ軸用加算器に減算用として出
    力するQ軸用セレクタと、 を具備することを特徴とするするる多値QAM信号の判
    定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1746753A1 (en) * 2004-05-11 2007-01-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ofdm reception device ofdm reception method
JP2007507148A (ja) * 2003-09-26 2007-03-22 日本電気株式会社 通信用受信機におけるターボデコーダ用のソフトビットの計算

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