JP3657525B2 - 復調復号装置、受信システムおよび復調復号方法 - Google Patents

復調復号装置、受信システムおよび復調復号方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は受信システム及び受信方法に関し、特にビタビ復号に用いる軟判定用メトリックを算出する軟判定回路のビタビデコードを有するデジタル放送受信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は社団法人電波産業界の“地上波デジタルテレビジョン放送暫定方式”で示されているデジタル放送(以後「地上波デジタル放送」と呼ぶ)を受信するデジタル放送受信システムの概略を示すブロック図である。
【0003】
同図において、ディジタルモジュレータ31は、デジタル放送データとして、デジタル変調信号、例えばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調信号を受信し、キャリアやクロックなどを再生し復調して元のベースバンドの信号(I(In phase)データ、Q(Quadrature)データ)に変換し、かつ伝送路歪み補正等をおこない復調データを得る。
【0004】
デインターリーバ32は、ベースバンド信号(I,Qデータ)及び電力情報を含む復調データに対して送信側と反対の遅延時間を与え、元のストリーム列を再現する。
【0005】
ビタビデコード部33は、デインターリーバ32で再現された元のストリーム列を畳み込まれた信号として受け、該畳み込まれた信号に対し誤りを訂正しつつ復号する。
【0006】
リードソロモンデコーダ34は、送信側で付加されたリードソロモン符号のパリティを含む信号列から誤りを検出し訂正をおこなう。
【0007】
ビタビデコード部33は、入力データであるI,Qデータから算出(例えばI,QデータのMSBデータを抽出)したメトリック値が“0”と“1”の2値で表される1ビットメトリック値(硬判定データ)を使用してビタビ復号をおこなう硬判定ビタビデコーダより、多値メトリック値(例えば3ビットメトリック値等)を利用してビタビ復号をおこなう軟判定ビタビデコーダの方が約2dB誤り訂正能力が高いことから。地上波デジタル放送用のビタビデコード部33内には軟判定回路によって多値の軟判定メトリックを算出していた。
【0008】
図12はデジタル放送受信システムの詳細構成を示すブロック図である。同図に示すように、ディジタルモジュレータ31は、パイロット信号振幅比較回路7、パイロット信号位相比較回路8、I,Qデータ発生用リニア変換テーブル9及び電力情報発生用リニア変換テーブル10を含んで構成される。また、ビタビデコード部33は、仮判定回路12、メトリック演算回路13、乗算器14、変換回路15及びビタビデコーダ16を含んで構成される。
【0009】
パイロット信号振幅比較回路7はディジタルモジュレータ31内のパイロット信号復調部(図示せず)で復調されたパイロット信号の振幅と予め格納された既知のパイロット信号の振幅とを比較して振幅比較結果をI,Qデータ発生用リニア変換テーブル9及び電力情報発生用リニア変換テーブル10に出力する。
【0010】
パイロット信号位相比較回路8は、復調されたパイロット信号の位相と予め格納された既知のパイロット信号の位相とを比較して位相比較結果をI,Qデータ発生用リニア変換テーブル9に出力する。
【0011】
I,Qデータ発生用リニア変換テーブル9は、振幅比較結果及び位相比較結果に復調データであるI,Qデータがリニア対応づけられたリニア変換テーブルであり、ディジタルモジュレータ31はこのI,Qデータ発生用リニア変換テーブル9を用いて振幅比較結果及び位相比較結果に基づきI,Qデータを再現することができる。
【0012】
電力情報発生用リニア変換テーブル10は、振幅比較結果と復調データである電力情報がリニア対応づけられたテーブルであり、ディジタルモジュレータ31は、電力情報発生用リニア変換テーブル10を用いて振幅比較結果に基づき電力情報を再現することができる。
【0013】
仮判定回路12は、デインターリーバ32によって元のストリーム列に戻された復調データであるI、Qデータを、デマッピングしてコンスタレーション位置を判定して仮判定データを得る。
【0014】
メトリック演算回路13は復調データと仮判定データとに基づきメトリック値を算出する。
【0015】
乗算器14メトリック値に復調データ中の電力情報を重み付け情報として乗算して乗算メトリック値を得る。
【0016】
変換回路15は乗算器14から出力される乗算メトリック値から所定のビット数の軟判定メトリック値に変換する。
【0017】
ビタビデコーダ16は、入力された軟判定メトリック値に基づきビタビデコード処理を行い復号データを得る。
【0018】
以下、地上波デジタル放送におけるデジタル放送受信システムの動作を説明する。なお、地上波デジタル放送において、送信データ中に信号再生の基準となるパイロット信号が定期的に挿入されている。
【0019】
ディジタルモジュレータ31で受信し内部で復調されたパイロット信号は、パイロット信号位相比較回路8とパイロット信号振幅比較回路7によって、基準となる既知のパイロット信号の位相及び振幅との差を位相比較結果及び振幅比較結果としてそれぞれ算出される。
【0020】
そして、ディジタルモジュレータ31は、両方の算出結果(位相比較結果及び振幅比較結果)に対してI,Qデータが1次曲線で対応づけられたI、Qデータ発生用リニア変換テーブル9を参照して、上記両方の参照結果に基づき復調データであるI,Qデータ(各8ビット)を発生する。
【0021】
さらに、ディジタルモジュレータ31は、振幅比較結果に対して電力情報が一次曲線で対応づけられた電力情報発生用リニア変換テーブル10を参照して、振幅比較結果に基づき復調データの電力情報(12ビット)を発生する。
【0022】
図13は電力情報発生用リニア変換テーブルの変換特性を示す説明図である。同図に示すように、振幅比較結果Pに基づき1次曲線で対応づけられた電力情報(Pout=α・P)を得ることができる。
【0023】
例えば、既知のパイロット信号の振幅が“10”としてその時の電力情報が“4095”とする時、受信して復調したパイロット信号の振幅が“5”ならば、電力情報発生用リニア変換テーブル10を用いることにより電力情報として“2047”が出力される。
【0024】
復調されたI、Qデータと電力情報は、送信側と反対の遅延時間を与えられたデインターリーバ11によって元のストリーム列に再現される。
【0025】
再現されたI,Qデータは仮判定回路12でデマッピングされてコンスタレーション位置が仮判定される。この仮判定されたコンスタレーション位置と入力データ(I、Qデータ)から各復号データのメトリック値がメトリック演算回路13で算出される。
【0026】
例えば、地上波デジタル放送の中で伝送レートが最も高い64QAM時では、1入力信号(I、Qデータ)から6個のデータが復号されるので、メトリック演算回路13からの出力は6個のメトリック値を出力することになる。
【0027】
図14はメトリック演算の具体例を示す説明図である。
【0028】
同図において、64QAMのコンスタレーションマップの一部であり、仮判定回路12に入力(されたI,Q)データD1(図中の四角印)とすると、このマップより入力データD1に最も近いコンスタレーションD2が仮判定回路12によって仮判定されたシンボル(図中の三角印)となり、このシンボル点の6個の復号データ(b0,b1,b2,b3,b4,b5)は(0,0,1,1,1,1)となる。この仮判定値(コンスタレーションD2)と入力データD1を用いてメトリック演算回路13で下記過程によってメトリック値を算出する。
【0029】
各復号データについて、W0:データ“0”からの距離、W1:データ“1”からの距離とする。仮判定点(0,0,1,1,1,1)に対して、0ビット目を入れ替えた信号点は(1,0,1,1,1,1)となり、0ビット目は、X軸上のビット仮判定値が“0”であるので、W0=LLX、W1=L0となり、このb0の多値メトリック値は(LLX<SUP>2</SUP>―L0<SUP>2</SUP>)となる。同様にして、b2の多値メトリック値は(L2<SUP>2</SUP>−LLX<SUP>2</SUP>)、b4の多値メトリック値は(L4<SUP>2</SUP>−LLX<SUP>2</SUP>)となる。5ビット目を入れ替えた信号点は(0,0,1,1,1,0)となり、5ビット目は、Y軸上のビット仮判定値が“1”であるので、W0=L5、W1=LLYとなり、このb5の多値メトリック値は(L5<SUP>2</SUP>−LLY<SUP>2</SUP>)となる。同様にして、b1の多値メトリック値は(LLY<SUP>2</SUP>−L1<SUP>2</SUP>)、b3の多値メトリック値は(L3<SUP>2</SUP>−LLY<SUP>2</SUP>)となる。
【0030】
このように各復号データでのメトリック値は、データ“0”からの距離W0の2乗とデータ“1”からの距離W1と2乗との差分を取ることで、入力したデータから仮判定され復号された各データが、“1”または“0”のどちらのデータに近いかを数値で表している。
【0031】
算出した6個のメトリック値全てに対して、同じ電力情報を乗算器14で乗算することで各メトリックに電力情報による重み付けをおこない、受信電力が大きい場合(信号の確からしさが高い)にはメトリック差が拡大され、受信電力が小さかった場合(信号の確からしさが低い)にはメトリック差が縮小される重み付けになる。
【0032】
電力情報は、受信データを復調したパイロット信号から電力情報発生用リニア変換テーブル10によって発生し、電界強度の変化が少ない固定受信では有る一定値を持っているが、移動受信等のマルチパスが発生する場合には、遅延した搬送波の影響でパイロット信号が常に変動する為に、復調された電力情報は常時変動した値を持つことになる。
【0033】
重み付けられたメトリック値は、変換回路15でビタビデコーダ16が扱うビット数のメトリック値に変換する。例えば、ビタビデコーダ16の扱うメトリック値が4ビットならば、その数値は10進数で0から15までの値となる。ビタビデコーダの構成にもよるが、入力データが最も“1”に確からしい時にはメトリック値は“0”となり、最も“0”に確からしい時にはメトリック値が“15”となる。入力信号の確からしさが最も低い時(“0”または“1”と判断できない時)にはメトリック値は中間値の“8”となり、マルチパス等の影響で受信データの信頼性が低くなった時には電力情報が小さくなるので、この時そのデータがビタビ復号に最も影響が少なくなるようなメトリック値(“0”と“1”に対するメトリックの中間値を示す“8”付近のメトリック値)に変換されて入力される。この為ビタビデコーダ16は、この信頼性の少ないデータ以外の信頼性の高い入力データから求めたメトリック値を主に使うことで最尤パスを求めビタビ復号が実行できる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
従来の地上波デジタル放送における電力情報は、変調モード(変調モードとして64QAM、16QAM、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、DQPSK(Differential QPSD)の4モードを持っている)毎に通常ある一定値を保持しているが、マルチパス等の影響で復調パイロット信号が変動するとそれによって復調される電力情報も変動することになる。
【0035】
電力情報が小さくなった時には、受信信号に対するノイズ成分等が大きくなることでデータの信頼性が低くなり、“0”を示すメトリック値をMT0、“1”を示すメトリック値をMT1とすると、電力情報は全てのメトリックに対して重み付けられているので各メトリック値MTERRxxは、変換回路15から出力されるときには全て(MT0+MT1)/2付近の中間値になる。例えば電力情報が0の時には、4ビットメトリック値でビタビデコードされるシステムでは、64QAM時には復号される6個のメトリックデータ全てが“0”と“1”の中間値をあらわすメトリック値“8”が6個連続してビタビデコーダ16に入力されることになる。
【0036】
ビタビデコーダ16は、畳み込まれた受信データから算出したメトリック値と自分自身が推定した最尤パス(最も確からしいパス)との差を入力毎に算出積算して、最尤パスとそれ以外のパスが持つ積算したメトリック値(パスメトリック値)の差を拡大させ、入力毎に最も小さいパスメトリック値を持つパスを最尤パスとして判別しデータを復号している。ビタビデコーダ16にとってメトリックの中間値は、復号されるデータが“1”でも“0”でもない入力信号が入力されることになり、入力データを使わず自身が推定した最尤パスのみで以降のパスを推定することになる。
【0037】
このメトリックの中間値が正常なメトリック値に対してランダムに挿入されている時には、その他の正常なメトリック値より最尤パスを推定することができるが、ディジタルモジュレータ31で復調される電力情報は、復調されたパイロット信号からリニアな復調特性によって電力情報を復調しているので、振幅が0ではないが小さい振幅の時つまり信頼性低いパイロット信号を用いて復調した時には電力情報は“0”にならず、これを用いて重み付けしたメトリック値は‘0’または‘1’のどちらかの重み付けられてビタビデコーダ16に入力されることになる。
【0038】
この時信頼性の低い電力情報によって重み付けられたメトリックが誤っていると、連続(64QAM時には6データ分)して誤ったメトリックが入力されることになり、ビタビデコーダは誤った最尤パスを判別してしまうという問題点が有った。
【0039】
本発明は上記の問題点を解決するために、受信したデータがマルチパス等の影響で電力情報等の重み付け情報が変動した時でも、データ復号部の誤り訂正能力の低下を最小限に抑えることができる受信システム及び受信方法を得ることを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る復調復号装置は、入力信号の位相と既知信号の位相とを比較して位相比較結果を出力する位相比較部、前記入力信号の振幅と前記既知信号の振幅とを比較して振幅比較結果を出力する振幅比較部、前記位相比較結果と前記振幅比較結果とに基づいて、前記入力信号に対応するベースバンド信号を出力するベースバンド信号発生部、前記振幅比較結果が所定の値以上の場合には、前記振幅比較結果と非線形の関係にあって、前記振幅比較結果と線形関係にあるよりも小さい前記重み付け情報を出力し、前記振幅比較結果が前記所定の値より小さい場合には、前記重み付け情報を略0として出力する非線形変換部、前記非線形変換部から出力された前記重み付け情報のビット数を削減して得られる削減重み付け情報を出力するリミッタ部、前記リミッタ部の出力をデインターリーブして出力するデインターリーバ、前記デインターリーバの出力を前記リミッタ部においてビット数を削減する前のビット数に戻して得られる拡張重み付け情報を出力するビット拡張部、および、前記ベースバンド信号に対応する信号に前記拡張重み付け情報を乗算する乗算部を備える。
【0047】
【発明の実施の形態】
<基本構成>
図1はこの発明の基本構成であるデジタル放送受信システムの概略を示すブロック図である。
【0048】
同図において、データ復調部であるディジタルモジュレータ1は、デジタル変調信号をデジタル放送データとして受信し、キャリアやクロックなどを再生し復調して元のベースバンド信号(I、Qデータ)に変換し、かつ伝送路歪み補正等をおこない復調データを得る。なお、復調データにはI,Qデータの他、電力情報及びパイロット信号も含まれる。
【0049】
デインターリーバ2は、I,Qデータ及び電力情報を含む復調データに対して送信側と反対の遅延時間を与え、元のストリーム列を再現する。
【0050】
データ復号部であるビタビデコード部3は、デインターリーバ2で再現された元のストリーム列を畳み込まれた信号として受け、該畳み込まれた信号に対し誤りを訂正しつつ復号する。
【0051】
リードソロモンデコーダ4は、送信側で付加されたリードソロモン符号のパリティを含む信号列から誤りを検出し訂正をおこなう。
【0052】
以下で述べる実施の形態1〜実施の形態6では、ディジタルモジュレータ1(1A〜1F)及びビタビデコード部3(3A〜3F)のうち、少なくとも一方に改良を加えた構成である。
【0053】
<実施の形態1>
図2はこの発明の実施の形態1であるデジタル放送受信システムの主要部を示すブロック図である。同図において、ディジタルモジュレータ1Aはパイロット信号振幅比較回路7、パイロット信号位相比較回路8、I,Qデータ発生用リニア変換テーブル9、及び電力情報発生用非線型変換テーブル20から構成される。一方、ビタビデコード部3Aは仮判定回路12、メトリック演算回路13、乗算器14、変換回路15及びビタビデコーダ16から構成され、ビタビデコード部3と同様な構成を呈している。
【0054】
電力情報発生用非線型変換テーブル20は振幅比較結果に電力情報が非線形に対応づけられており、特に振幅比較結果が“0”から所定値までの区間において、振幅比較結果に対応づけられる電力情報がほぼ“0”になるように偏向されている。電力情報発生用非線型変換テーブル20以外の構成は図12で示した従来構成と同様である。以降、各図において、同一の番号のものは同一の動作をするものとする。
【0055】
従来の電力発生用リニア変換テーブル10の変換特性は図13で示した通り、振幅比較結果を入力データとして1次曲線で電力情報が発生する特性である。例えば、振幅比較結果Pの時の電力情報がPout=α×P(α>0)となる。したがって、電力情報が“0”になるのは、振幅比較結果が“0”の時のみとなる。
【0056】
図3は電力情報発生用非線型変換テーブル20の変換特性を示す説明図である。同図に示すように、振幅比較結果が“0”から所定値までの区間において、振幅比較結果に対応づけられる電力情報がほぼ“0”になるように偏向されながら、振幅比較結果に非線形で対応づけられた電力情報を採る変換特性を呈している。例えば、振幅比較結果が比較的大きなPBの時の電力情報がPBoutとなり従来の特性である図12の結果とほぼ同じ値になるが、復調パイロット信号が小さい振幅、即ち信頼性が低い信号を示す場合と想定される振幅比較結果Ps以下の時には電力情報は“0”になる。
【0057】
このように、実施の形態1は、ディジタルモジュレータ1Aによって、図3で示されるような特性例をもつ非線型特性を有する電力情報発生用非線型変換テーブル20を用いて電力情報を再現させることにより、復調パイロット信号が小さい時すなわち信頼性が低いと想定される時には電力情報が“0”に偏る傾向を持たせることができる。
【0058】
重み付け情報である電力情報が“0”であることは、仮判定回路12とメトリック演算回路13によって算出した距離の差分の2乗データがどのような大きな値でも乗算器14と変換回路15によって電力情報の重み付けをおこなった後のメトリック値は中間値の“8”になり、ビタビデコーダ16による復号処理への影響を最小にすることができる。
【0059】
以上のように、実施の形態1は、振幅比較結果が“0”から所定値に至る間において、電力情報が“0”に偏って対応づけられた非線型特性をもつ電力情報発生用非線型変換テーブル20を採用することにより、復調パイロット信号が小さい時すなわち復調データの信頼性が低いデータの時には、一次曲線を使ったリニア変換テーブルを用いて電力情報が得られる従来に比べて、発生する重み付け情報である電力情報を“0”に偏らせることができる。
【0060】
その結果、信頼性の低い復調データのメトリック値を“0”と“1”の中間値に設定することができ、信頼性の低いと思われる復調データによるビタビ復号への影響を最小限に抑え、信頼性のある復調データをより有効に使用することにより、ビタビデコーダ16の誤り訂正能力を向上させることができる。
【0061】
<実施の形態2>
実施の形態1では、電力情報を1種類の非線型テーブル(電力情報発生用非線型変換テーブル20)を用いて電力情報を発生させるデジタル放送受信システムを示したが、実施の形態2では2種類のテーブルを電力情報発生用変換テーブルとして使い分けるデジタル放送受信システムを示す。
【0062】
図4は実施の形態2であるデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。同図において、ディジタルモジュレータ1Bは電力情報発生用非線型変換テーブル20に加え、さらに電力情報発生用変換テーブル21及び選択回路22を有している点を特徴としている。また、ビタビデコード部3Bは基本的にビタビデコード部33と同様な内部構成を呈している。
【0063】
同図において、電力情報発生用変換テーブル21は振幅比較結果に電力情報を対応づけたテーブルであり、電力情報発生用非線型変換テーブル20とは異なった変換特性を有している。
【0064】
選択回路22は、位相比較結果及び振幅比較結果に基づき、電力情報発生用非線型変換テーブル20及び電力情報発生用変換テーブル21のうち一方の変換テーブルを選択電力情報発生用変換テーブルとして選択する。
【0065】
ディジタルモジュレータ1Bは選択回路22によって選択された選択電力情報発生用変換テーブルを参照して、位相比較結果に基づき得られた電力情報をデインターリーバ2に与える。なお、他の構成は、図2で示した実施の形態1と同様である。
【0066】
次に実施の形態2の動作について説明する。地上波デジタル放送は移動受信(マルチパスあり)と固定受信(マルチパスなし)の両方が想定されているので、受信状態はさまざまな状況が考えられる。移動受信の場合、例えば遅延搬送波の妨害によって復調(した受信)データの周期変動が短く振幅変動が大きい時や、周期変動が長く振幅変動も大きい時なども様々のケースが考えられる。
【0067】
電力情報発生用非線型変換テーブル20が有効に働くには、復調した受信データの周期変動が短く振幅変動が大きい時が考えられ、この時、電力情報発生用非線型変換テーブル20を用いて得られる電力情報によって重み付けが“0”にさえたメトリック値の中間値が連続して出現する可能性が少ないので、中間値以外のメトリック値だけでビタビデコーダ16は最尤パスをデコードすることができる。
【0068】
しかし、例えば遅延搬送波の妨害によって、復調データの周期変動が長く振幅変動も大きい時には、電力情報発生用非線型変換テーブル20を用いて得られた電力情報に基づき重み付けしたメトリック値を算出すると以下のように不具合が生じる。
【0069】
上記の場合、周期変動が長いために復調データの振幅が小さい期間が連続することが考えられ、その時変換された電力情報は復調データの正常異常にかかわらず長い期間“0”を出力しつづけることになり、電力情報によって重み付けられたメトリック値は中間値が連続することになる。
【0070】
その結果、ビタビデコーダ16は送信側から送られてくる畳込みデータの仕様にもよるが、中間値がある程度以上連続して入力されると、判断すべきデータがないために最尤パスを誤ってしまう可能性が高くなる。このため、この様な受信状況では、電力情報発生用非線型変換テーブル20とは異なる変換テーブルを用いる方が望ましい。
【0071】
そこで、実施の形態2では、電力情報発生用変換テーブル21の変換特性に例えば図13に示した特性を持つ変換テーブルを持たせておき、復調データの周期変動が長く振幅変動も大きいときは、選択回路22で電力情報発生用変換テーブル21を選択するようにして、電力情報として連続して“0”を出力する度合を最小限に抑え、連続したメトリック中間値によるビタビデコードの誤りが少なくなるようにしている。
【0072】
なお、選択回路22は位相比較結果及び振幅比較結果を入力することにより、上述したように、復調データの周期変動が短く振幅変動が大きい場合は電力情報発生用非線型変換テーブル20を、復調データの周期変動が長く振幅変動も大きいときは電力情報発生用変換テーブル21を選択することができる。
【0073】
以上のように、実施の形態2のディジタルモジュレータ1Bは、電力変換テーブルを2種類持ち、その受信状態に最適な方の変換テーブルを選択回路22によって選択できるように構成しているので、移動受信等の状況が変化する受信環境では、より受信状況に合った電力情報を発生させることができ、いろいろな受信状況に応じて適切なメトリック値が算出できるので、ビタビデコーダ16の誤り訂正能力を改善できる。
【0074】
<実施の形態3>
実施の形態2では、2種類の異なった変換特性を持つ固定した変換テーブル20,21を用いて電力情報を発生し、受信状況に応じて2種類の変換テーブルのいずれか選択回路22によって選択してメトリックに重み付けをしていたが、テーブル内容を書き換え可能なRAM(Random Access Memory)等の汎用メモリで構成することによって、CPU等の外部からメモリ内容を変更することで自由に変換特性を変更できるように構成したのが実施の形態3である。
【0075】
図5は実施の形態3のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。同図において、ディジタルモジュレータ1Cは、ディジタルモジュレータ1Aの電力情報発生用非線型変換テーブル20に置き換えて電力情報発生用変換メモリ23を有している点を特徴としている。また、ビタビデコード部3Bは基本的にビタビデコード部33と同様な内部構成を呈している。なお、他の構成は、図2で示した実施の形態1と同様である。
【0076】
電力情報発生用変換メモリ23は書き換え可能な汎用メモリであり、振幅比較結果に対応づけられた電力情報に変換する特性を持った、電力情報発生用変換テーブルが格納可能である。電力情報発生用変換テーブルの内容は電力情報発生用変換メモリ23内のデータによって表現されるので、電力情報発生用変換メモリ23内のデータを外部のCPU等から書き込むことにより、所望の変換特性を有する電力情報発生用変換テーブルを任意のタイミングで外部から変更することが可能になる。
【0077】
そして、ディジタルモジュレータ1Cは電力情報発生用変換メモリ23に格納された電力情報発生用変換テーブルを用いて振幅比較結果に基づき電力情報を発生する。
【0078】
以上のように、実施の形態3は、電力情報発生用変換テーブルが自由に読出し/書込みできる電力情報発生用変換メモリ23を有しているため、電力情報発生用変換テーブルを適宜変更することにより任意のタイミングで受信状況に最適な変換特性を持たせた電力情報を発生できる。その結果、受信状況に応じた電力情報によって最適に重み付けられたメトリック値になるため、ビタビデコーダ16の誤り訂正能力をさらに改善することができる。
【0079】
<実施の形態4>
実施の形態3では、変換特性を固定したテーブル(実施の形態1,2)から任意に変更できる電力情報発生用変換メモリ23で構成することによって、CPU等の外部からメモリ内容を変更することにより自由に電力情報発生用変換テーブルを変更できるように構成していたが、実施の形態3に加え、発生した電力情報のビット数の削減を図ったのが実施の形態4である。
【0080】
図6は実施の形態4のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。同図において、ディジタルモジュレータ1Dは、電力情報発生用変換メモリ23に加えてリミッタ回路24を有している点を特徴としている。また、ビタビデコード部3Dはビット拡張変換回路25(重み付け情報拡張変換回路)を追加した点を特徴としている。なお、他の構成は、図5で示した実施の形態3と同様である。
【0081】
実施の形態4は、電力情報発生用変換メモリ23を用いて得られた電力情報をリミッタ回路24によってビット数を削減した削減電力情報をデインターリーバ2を介してビタビデコード部3Dに与えている。
【0082】
ビタビデコード部3Dのビット拡張変換回路25は削減電力情報を受け元のビット数(電力情報のビット数)に拡張変換して拡張電力情報を乗算器14に与えている。
【0083】
次に実施の形態4の動作について例を挙げながら説明する。例えば、ディジタルモジュレータ1Dが電力情報発生用変換メモリ23に格納された電力情報発生用変換テーブルを用いて発生した電力情報は12ビットのデータ量を持っていたとする。この場合、送信側で与えられたインターリーブ(並び替え)を元のストリーム列を戻すための処理がデインターリーバ2によって行われる。
【0084】
デインターリーバ2は入力されたデータを元のストリーム列に戻すための遅延素子(RAM等の汎用メモリ)であり、地上波デジタル放送では電力情報を元のストリーム列に戻すための遅延素子量は12ビット(電力情報のビット数)×70141(遅延に必要な個数)必要になっている。これを実現するには、デインターリーバ2として、アドレスが17ビットでデータが12ビットの汎用メモリが必要になり回路規模が大きくなる。
【0085】
デインターリーバ2の回路規模の増大を抑えるべく、電力情報発生用変換メモリ23を用いて発生させた12ビットの電力情報をリミッタ回路24によってビット削減を行い、例えば、4ビットの情報量の削減電力情報に変換する。
【0086】
図7はリミッタ回路24による電力情報削減用変換特性を示すグラフである。同図に示すように、12ビット(4096段階)の電力情報が4ビット(16段階)の削減電力情報に変換される。
【0087】
例えば、電力情報が“0”の時には削減電力情報は“0”、電力情報が“2047”の時には削減電力情報は“7”、電力情報が“4095”の時には削減電力情報は“15”となり、この4ビットの削減電力情報がデインターリーバ2で処理され元のストリーム列に再現される。この際、デインターリーバ2による削減電力情報の再現のための遅延素子量は4ビット×70141なり、電力情報をそのまま再現する場合に比べて8ビット×70141の遅延素子量を削減できたことになる。
【0088】
再現された元のストリーム列をもつ削減電力情報は、ビタビデコード部3Dのビット拡張変換回路25によってリミッタ回路24とは逆に4ビットから12ビットの拡張電力情報に変換される。例えば、デインターリーバ2処理後の削減電力情報が“7”の時には、ビット拡張変換回路25で電力情報“2047”に変換され、12ビットに変換された電力情報を使って乗算器14、変換回路15によって重み付けられたメトリック値を発生することになる。
【0089】
以上のように、実施の形態4では、リミッタ回路24によって電力情報をビット削減して発生させた削減電力情報を使ってデインターリーバ2の処理をおこなわせ、その後、ビット拡張変換回路25によって元の情報量の拡張電力情報に戻すように構成している。
【0090】
その結果、(削減)電力情報用のデインターリーバ2内の遅延素子量を、{(削減前の電力情報のビット数)―(削減後の電力情報のビット数)}*70141の遅延素子量に削減できることにより、デインターリーバ2の回路規模を大幅に縮小することができる。
【0091】
なお、実施の形態4では、実施の形態3の構成にリミッタ回路24及びビット拡張変換回路25を追加構成した例を示したが、同様にして実施の形態1あるいは実施の形態2にリミッタ回路24及びビット拡張変換回路25を追加する構成であっても同様な効果を奏する。
【0092】
<実施の形態5>
実施の形態4では、電力情報発生用変換メモリ23を用いて発生した電力情報をリミッタ回路24によってビット削減してデインターリーバ2で処理した後、再びビット拡張変換回路25でビット拡張して得られる拡張電力情報によってメトリックに重み付けしていた。
【0093】
実施の形態5では、デインターリーブ後の削減電力情報を前後のデータを利用することにより、ビット削減する前の電力情報が持っていた特性に近い拡張電力情報に再現する構成である。
【0094】
図8は実施の形態5のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。同図において、ディジタルモジュレータ1Eは、ディジタルモジュレータ1Dと同様な構成を呈しており、また、ビタビデコード部3Eはビット拡張変換回路25に置き換えて推定ビット拡張変換回路26(推定重み付け情報拡張変換回路)を用いた点を特徴としている。なお、他の構成は、図6で示した実施の形態4と同様である。
【0095】
推定ビット拡張変換回路26は連続する複数の削減電力情報を格納可能であり、拡張対象の削減電力情報のビット拡張に際し、拡張対象の削減電力情報の前後に入力された複数の削減電力情報を参考にしながら、拡張対象の削減電力情報に対応する電力情報が持っていた特性を推定し、推定内容に応じて削減電力情報を拡張電力情報に変換する。
【0096】
次に実施の形態5の動作について説明する。実施の形態4ではビット拡張変換回路25で元のビット数の拡張電力情報に戻ってもその値は削減電力情報の情報量(削減電力情報が4ビットの場合は16種類)に限定されることになる。
【0097】
遅延搬送波の妨害を受けた受信データがどのような特性を持っていても、ビタビデコードに影響を与えると考えられる電力情報“0”近傍の信頼性の低いデータは、ビット削減の結果、数種類の削減電力情報値に変換されてしまい、ビット拡張変換回路25によって元のビット数の拡張電力情報に戻されても、拡張電力情報を使用している限り重み付けの精度が悪くなりビタビデコーダ16の誤り訂正に悪影響を与える可能性がある。
【0098】
図9は推定ビット拡張変換回路26によるビット拡張例を示すグラフである。同図に示すように、削減電力情報が“0”付近の値(“0”〜Pm)をとるとき、前後のいくつかの削減電力情報から拡張対象の削減電力情報がビット削減前に持っていた特性を推定するようにし、削減電力情報がそれ以外の値(Pm以上)をとるとき、例えば、実施の形態4で用いられたビット拡張変換回路25と同じ処理で拡張電力情報に戻すと、結果として図9に示すような特性を持つ電力情報を使って重み付けられることになる。なお、推定方法としては前後の複数の削減電力情報の平均と採る等のフィルタリング処理が考えられる。
【0099】
以上のように、実施の形態5は、最もビタビデコードに影響を与えると思われる削減電力情報“0”付近のデータを、前後のいくつかの削減電力情報を用いることで元の電力情報が持っていた特性を推定して拡張電力情報に復元するようにしているので、拡張電力情報“0”付近に重み付けられたメトリック値の信頼性を向上させることができる。この際、ビット拡張変換回路25に代えて推定ビット拡張変換回路26を用いるという、少ない追加回路でビタビの誤り訂正能力の低下を最小限に抑え、かつデインターリーバ2の回路規模(メモリ量)を削減することができる。
【0100】
なお、実施の形態5では削減電力情報がPm以下のときに前後のいくつかの削減電力情報から拡張対象の削減電力情報がビット削減前に持っていた特性を推定する例を示したが、すべての削減電力情報に対して上記推定を行うように構成してもよい。また、実施の形態5では、実施の形態3の構成にリミッタ回路24及び推定ビット拡張変換回路26を追加構成した例を示したが、同様にして実施の形態1あるいは実施の形態2にリミッタ回路24及び推定ビット拡張変換回路26を追加する構成であっても同様な効果を奏する。
【0101】
<実施の形態6>
実施の形態5では、リミッタ回路24によって電力情報をビット削減した削減電力情報をデインターリーバ2でデインターリーブした後、推定ビット拡張変換回路26によって再びビット拡張して拡張電力情報としてメトリックに重み付けすることで、デインターリーバの遅延素子量を減らしていた。
【0102】
実施の形態6では、ベースバンド信号であるI、Qデータのビット数も削減してデインターリーバ2の遅延素子量をさらなる図ったものである。
【0103】
図10は実施の形態6のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。同図において、ディジタルモジュレータ1Fは、I,Qデータ発生用リニア変換テーブル9に置き換えてI,Qデータ発生用変換メモリ27を用い、さらにリミッタ回路28及びI,Qデータ発生用変換テーブル書換え回路29を追加した点を特徴としている。また、ビタビデコード部3Fはビタビデコード部3Eと同様な構成を呈している。なお、他の構成は、図8で示した実施の形態5と同様である。
【0104】
I,Qデータ発生用変換メモリ27は書き換え可能な汎用メモリであり、位相比較結果及び位相比較結果に対応づけられたI,Qデータに変換する特性を持った、I,Qデータ発生用変換テーブルが格納可能である。I,Qデータ発生用変換テーブルの内容はI,Qデータ発生用変換メモリ27内のデータによって表現されるので、I,Qデータ発生用変換メモリ27内のデータを外部のCPU等から書き込むことにより、所望の変換特性を有するI,Qデータ発生用変換テーブルを任意のタイミングで外部から変更することが可能になる。
【0105】
したがって、ディジタルモジュレータ1Fは、I,Qデータ発生用変換メモリ27に格納されたI,Qデータ発生用変換テーブルを用いてI,Qデータを発生することができる。
【0106】
さらに、I,Qデータ発生用変換テーブル書換え回路29はビタビデコーダ16より誤り符号量を受け、誤り符号量が基準値を下回る場合、I,Qデータ発生用変換メモリ27内のI,Qデータ発生用変換テーブルを書き換える。例えば、I,Qデータ発生用変換テーブルが線形特性を有する場合、傾きに相当するパラメータを増減させる等によりI,Qデータ発生用変換テーブルを書き換えることができる。なお、基準値は初期値を適当な値に設定した後、誤り符号量が基準値を下回る度に更新されるようにする。
【0107】
リミッタ回路28はI,Qデータのビット数を削減して得られる、削減I,Qデータをデインターリーバ2に与える。以下、デインターリーバ2及びビタビデコード部3Fは削減I,Qデータに対してデインターリーブ処理及びビタビ復号処理を行う。
【0108】
このように、実施の形態6のデジタル放送受信システムにおけるI,Qデータ発生用変換テーブル書換え回路29は、ビタビデコーダ16の誤り符号量を受け、誤り符号量が基準値を回る度にI,Qデータ発生用変換メモリ27内のI,Qデータ発生用変換テーブルを書き換えることにより、最終的にビタビデコーダ16の誤り訂正能力の低下が最も少なくなる変換特性を有するI,Qデータ発生用変換テーブルをI,Qデータ発生用変換メモリ27に格納することができる。
【0109】
例えば、I,Qデータ発生用変換メモリ27を用いて発生されたI,Qデータの情報量がそれぞれ8ビットであり、リミッタ回路28の削減I,Qデータの情報量がそれぞれ6ビットと仮定した時、受信中に回路29はビタビデコーダ16の誤り訂正能力の低下が最も少なくなるような変換特性を有するI,Qデータ発生用変換テーブルがI,Qデータ発生用変換メモリ30内に書き換えられる。この削減I,Qデータの各6ビットデータはデインターリーバ11で処理されることになるので、必要遅延素子量はI,Qデータ合わせて6ビット×70141×2になり、I,Qデータが8ビットデータの時と比較すると2ビット×70141の遅延素子量を削減できる。
【0110】
以上のように、実施の形態6では、I,Qデータのビット数削減した削減I,Qデータを用いることによるビタビデコーダ16の誤り訂正能力の低下を最も少なくなるような変換特性を有するI,Qデータ発生用変換テーブルがI,Qデータ発生用変換メモリ27に書込まれるように動作するため、ビタビデコーダ16の誤り訂正能力の低下を最小限に抑えながら、デインターリーバ内の遅延素子量の削減に伴う回路規模の縮小を図ることができる。
【0111】
<その他>
なお、実施の形態6の考え方を発展させ、実施の形態1〜実施の形態5それぞれにおいて、I,Qデータ発生用リニア変換テーブル9をI,Qデータ発生用変換メモリ27に置き換え、I,Qデータ発生用変換テーブル書換え回路29に相当する回路を追加することにより、ビタビデコーダ16の誤り訂正能力の低下を最小限に抑えたデジタル放送受信システムを実現することができる。
【0112】
また、実施の形態1〜実施の形態6では、重み付け情報として電力情報を示したが、電力情報に限らず、ビタビデコード部3内のデコード内容の重み付けが可能な情報であれば代用可能である。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る受信システムによれば、データ復号部の誤り訂正能力の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の基本構成であるデジタル放送受信システムの概略を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1であるデジタル放送受信システムの主要部を示すブロック図である。
【図3】 電力情報発生用非線型変換テーブルの変換特性を示す説明図である。
【図4】 実施の形態2であるデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態3のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態4のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。
【図7】 実施の形態4のリミッタ回路による電力情報削減用変換特性を示すグラフである。
【図8】 実施の形態5のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。
【図9】 実施の形態5の推定ビット拡張変換回路による電力情報拡張用変換特性を示すグラフである。
【図10】 実施の形態6のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。
【図11】 従来の地上波デジタル放送を受信するデジタル放送受信システムの概略を示すブロック図である。
【図12】 従来のデジタル放送受信システムの主要構成部を示すブロック図である。
【図13】 電力情報発生用リニア変換テーブルの変換特性を示す説明図である。
【図14】 メトリック演算の具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A〜1F ディジタルモジュレータ、2 デインターリーバ、3,3A〜3F ビタビデコード部、7 パイロット信号振幅比較回路、8 パイロット信号位相比較回路、9 I,Qデータ発生用リニア変換テーブル、10 電力情報発生用リニア変換テーブル、12 仮判定回路、13 メトリック演算回路、14 乗算器、15 変換回路、16 ビタビデコーダ、20 電力情報発生用非線型変換テーブル、21 電力情報発生用変換テーブル、22 選択回路22、23 電力情報発生用変換メモリ、24,28 リミッタ回路、25 ビット拡張変換回路、26 推定ビット拡張変換回路、27 I,Qデータ発生用変換メモリ、29 I,Qデータ発生用変換テーブル書換え回路。

Claims (9)

  1. 入力信号の位相と既知信号の位相とを比較して位相比較結果を出力する位相比較部、
    前記入力信号の振幅と前記既知信号の振幅とを比較して振幅比較結果を出力する振幅比較部、
    前記位相比較結果と前記振幅比較結果とに基づいて、前記入力信号に対応するベースバンド信号を出力するベースバンド信号発生部、
    前記振幅比較結果が所定の値以上の場合には、前記振幅比較結果と非線形の関係にあって、前記振幅比較結果と線形関係にあるよりも小さい重み付け情報を出力し、前記振幅比較結果が前記所定の値より小さい場合には、前記重み付け情報を略0として出力する非線形変換部、
    前記非線形変換部から出力された前記重み付け情報のビット数を削減して得られる削減重み付け情報を出力するリミッタ部、
    前記リミッタ部の出力をデインターリーブして出力するデインターリーバ、
    前記デインターリーバの出力を前記リミッタ部においてビット数を削減する前のビット数に戻して得られる拡張重み付け情報を出力するビット拡張部、
    および、前記ベースバンド信号に対応する信号に前記拡張重み付け情報を乗算する乗算部を備える復調復号装置
  2. 前記非線形変換部は、前記重み付け情報を格納されたメモリを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の復調復号装置
  3. 前記ビット拡張部は、拡張の対象となる削減重み付け情報よりも、前に入力された削減重み付け情報と後に入力された削減重み付け情報とに基づいて、前記削減重み付け情報のビット数をもとのビット数に戻すことを特徴とする請求項1または2に記載の復調復号装置
  4. 前記非線形変換部から出力される前記重み付け情報を第1の重み付け情報とし、
    記振幅比較結果と線形関係にある第2の重み付け情報を出力する変換部、
    および、前記振幅比較結果と前記位相比較結果とに基づいて、前記第1の重み付け情報または前記第2の重み付け情報のいずれかの重み付け情報を選択して出力する選択部をさらに備え、
    前記リミッタ部は、前記選択部から出力された重み付け情報のビット数を削減することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の復調復号装置
  5. 記重み付け情報のビット数を削減して削減重み付け情報を出力するリミッタ部を第1のリミッタ部とし、
    前記乗算部から出力された信号を復号して、当該復号の結果得られる誤り符号量を出力する復号処理部、
    前記誤り符号量に基づいて前記ベースバンド信号発生部から出力される前記ベースバンド信号の書き換えを行なうベースバンド信号書換え部、
    前記ベースバンド信号発生部から出力された前記ベースバンド信号のビット数を削減する第2のリミッタ部をさらに備える請求項1ないし4のいずれかに記載の復調復号装置
  6. 前記重み付け情報は、前記振幅比較結果に応じた電力に対応する電力情報であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の復調復号装置
  7. 前記入力信号はOFDM変調信号であって、
    前記既知信号は、パイロット信号であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の復調復号装置
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の復調復号装置を備える受信システム。
  9. 入力信号の位相と既知信号の位相とを比較して位相比較結果を出力し、
    前記入力信号の振幅と前記既知信号の振幅とを比較して振幅比較結果を出力し、
    前記位相比較結果と前記振幅比較結果とに基づいて、前記入力信号に対応するベースバンド信号を出力し、
    前記振幅比較結果が所定の値以上の場合には、前記振幅比較結果と非線形の関係にあって、前記振幅比較結果と線形関係にあるよりも小さい重み付け情報を出力し、前記振幅比較結果が前記所定の値より小さい場合には、前記重み付け情報を略0として出力し、
    前記重み付け情報のビット数を削減して得られる削減重み付け情報を出力し、
    前記削減重み付け情報をデインターリーブして出力し、
    前記デインターリーブされた前記削減重み付け情報のビット数を、前記削減する前のビット数に戻して得られる拡張重み付け情報を出力し、
    前記ベースバンド信号に対応する信号に前記拡張重み付け情報を乗算することを含む復調復号方法。
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