JP3774350B2 - 多値デジタル変調信号復調回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多値デジタル変復調方式の多重伝送システムにおける復調回路に係り、特に、複数の異なる多値デジタル変復調方式の信号に共用される復調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、デジタル変復調方式には、QPSK方式(4相位相偏移変調方式)や16QAM方式(16値直交振幅変調方式)、64QAM方式(64値直交振幅変調方式)などの多値デジタル変調方式が実用化されている。
【0003】
そこで、このような多値デジタル変復調方式の伝送システムにおける受信側での復調回路の一例について、図10のブロック図により説明する。
この図10に示した復調回路では、まず受信された搬送波周波数fの変調波信号はアナログBPF(帯域ろ波器)1に入力され、ここで帯域制限された上でAGC(自動利得制御部)2により、受信されたときのレベルにかかわらず、一定のレベルにされてからA/D変換器(アナログ−デジタル変換器)3に供給され、デジタル化される。
【0004】
そして、このA/D変換器3から出力されるデジタル信号は、受信電力計算部4と乗算器5A、5Bに供給される。
まず、受信電力計算部4では、受信された信号のレベルが計算され、それがAGC2の制御入力にフィードバックされる。
この結果、受信された信号のゲインが制御され、上記した一定レベルにする制御が得られることになる。
【0005】
また、乗算器5A、5Bでは、A/D変換器3から出力されたデジタル信号が搬送波信号と乗算され、これにより直交復調され、同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)が取り出される。
このときの直交復調に必要な搬送波信号は、電圧制御発振器(VCO)からなる正弦波発生器7により発生され、これが乗算器5Aには直接供給され、乗算器5Bには位相シフト器6を介してπ/2位相シフトしてから供給される。
【0006】
このため、正弦波発生器7は周波数fの正弦波(余弦波)信号cos(ωt)を発生し、位相シフト器6からは正弦波信号sin(ωt)が出力される。ここで、ω=2πfである。
【0007】
乗算器5A、5Bから出力された同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)は、夫々ロールオフフィルタ8A、8Bに入力し、ここを通過させることにより波形整形され、出力信号Ir、Qrとして取り出されて自動等化器9に供給される。
【0008】
そして、この自動等化器9により等化された出力信号Ia、Qaが識別器10に入力され、ここで送信側で送った送信点を識別し、この識別結果がデータ信号Id、Qdとして出力され、これが並列/直列変換器(P/S変換器)12により直列信号に変換され、復調された受信データが得られることになる。
【0009】
また、このとき、自動等化器9の出力信号Ia、Qaは、識別器10の識別結果であるデータ信号Id、Qdと共に誤差計算器11に供給され、これにより自動等化器9のタップ更新と正弦波発生器7の周波数補正に必要な等化誤差Eが出力されるようになっており、この結果、自動等化器9による等化特性が常に適切な状態になるように制御される。
【0010】
ここで、この自動等化器9としては複素数演算を行なう構成によるものが一般的であり、その一例を図11により説明する。
この図11に示した自動等化器9は、2個の加算器20と、4個のトランスバーサルフィルタ19で構成されたもので、入力と出力の関係は、次のようになっている。
【0011】
いま、各トランスバーサルフィルタ19の伝達特性を図11に示すごとくにCi、Cqとする。さらに、信号Ir、Qrの値をそれぞれIr、Qrと表わすと、複素数で表わした入力信号の値(Ir+j・Qr)と伝達特性Ci、Cqの関係は、次の式で表わせる。
(Ir+j・Qr)・(Ci+j・Cq)
=(Ir・Ci−Qr・Cq)+j・(Ir・Cq+Qr・Ci)よって、出力信号Ia、Qaの値は、入力信号Ir、Qrと伝達特性Ci、Cqにより次式で表わせ、従って、伝達特性Ci、Cqを変えることにより、入力Ir、Qrに対する出力信号Ia、Qaの特性、つまり等化特性を変えることができる。
Ia=Ir・Ci−Qr・Cq
Qa=Ir・Cq+Qr・Ci
ここで、自動等化器9の各トランスバーサルフィルタ19は全て同じ構成で、図12に示すように、(N−1)個の直列接続された遅延素子21とN個の乗算器22、それにN入力の総和器23で構成された一般的なものであり、従って、その伝達特性Ci、Cqは、各乗算器22に入力される係数C1〜CNにより設定される。
ここで、これらの係数はタップ係数と呼ばれるもので、自動等化器9は、これらのタップ係数の更新により等化特性が設定されることになる。
【0012】
トランスバーサルフィルタ19に入力された入力信号Ir又はQrは、遅延素子21で順次、所定の時間づつ遅延され、その途中で乗算器22に入力され、各遅延素子21の前後の信号に所定のタップ係数C1〜CNを乗算してから総和器23により総和を取って出力されるようになっている。
【0013】
そして、これらのタップ係数C1〜CNを、以下に示す式に従って、等化誤差Eに応じて更新して行くことにより、必要な等化が与えられた出力信号Ia、Qaが得られることになる。
【0014】
CN(T+1)=CN(T)−g・X*・E
ここで、X*=Ir−j・Qr
E =Ei+j・Eq=(Ia−Id)+j・(Qa−Qd)
g:定数(スカラー量)
CN(T):時刻Tにおけるタップ係数C1〜CN
CN(T+1):時刻T+1におけるタップ係数C1〜CN
なお、この等化特性設定のアルゴリズムの詳細については、例えば次の文献に開示されている。
電子通信学会編、宮川 洋 外著
『デジタル信号処理』
昭和50年11月、pp231〜243
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、多値デジタル変復調方式に種々の方式が混在している点について配慮がされているとは言えず、復調回路の共用化に問題があった。
上記したように、多値デジタル変復調方式には、QPSK方式、16QAM方式、64QAM方式などの種々の方式がある。
【0015】
そして、これらには夫々特長があるので、伝送路の状況などに応じて最善と思われる変復調方式が任意に選択できれば理想的で、この場合、複数種の多値デジタル変復調方式のいずれにも対応でき、共用が可能な復調回路を用いるのが望ましい。
【0016】
そこで、例えばQPSK、16QAM、64QAMの3種の変調方式に対応した復調部を1台に内蔵する場合について説明する。
図6〜図8は、それぞれの変調方式における信号のコンストレーションを示したもので、各図のI軸、Q軸の単位は比にしてあり、従って、実際の振幅は、それぞれの図から計算した電力比の逆数となる。
なお、コンストレーションとは、この図の星座(Constellation)との類似から与えられた用語で、位相座標における信号配置図のことである。
【0017】
これらの図において、QPSKによる変調信号の平均電力を2(=12+12)とすると、このときの16QAMによる変調信号の平均電力は、各ポイント(4ポイント)の電力の平均であるから、下記のように、10である。
10={(12+12)+(12+32)×2+(32+32)}/4
従って、同じ電力でのQPSKと16QAMの振幅の比率をR16 とすると、
16 =1/√(2/10)=1/√5
となり、平均電力をQPSKと同じにするためには、図7に示した振幅に、この比率R16 (=1/√5)を乗じたものとなり、平均電力が同じになるように図7の振幅を書き直すと、図9に示すようになる。
【0018】
同様に、64QAMの平均電力は16ポイントの電力の平均であるから、下記のように、42である。
Figure 0003774350
従って、QPSKとの振幅の比率をR64 とすると、
64 =1/√21(=√(2/42))
となる。
【0019】
ここで、図10に示した復調回路は、変復調方式が違っても、共通に使用できるが、しかし、このままでは、変復調方式が変わったにもかかわらず、平均電力では同じ様に入力されるので、どのブロックにも電力的には同レベルの信号が入力されてしまう。
【0020】
このため、識別器10にも、変復調方式にかかわらず常に同一レベルの信号が入力されてしまうことになり、この結果、それぞれの変復調方式に合わせた識別器が必要となり、従って、従来技術では、共用化のためには、夫々の変復調方式に対応して各個別の識別器を用意し、切り替えて使用する必要があり、従って、復調回路が複雑化し、コストアップになるなどの問題が生じてしまうのである。
【0021】
本発明の目的は、変復調方式が異なる複数の信号に容易に共用できるようにした多値デジタル変調信号復調回路を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の直前で信号に乗算する手段を設け、前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるようにして達成される。
【0023】
同じく、上記目的は、受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の入力側にある自動等化器の直前で信号に乗算する手段を設け、前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるようにして達成される。
【0024】
同じく、上記目的は、受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の入力側にある自動等化器の直後で信号に乗算する手段を設け、前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるようにして達成される。
【0025】
同じく、上記目的は、受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の入力側にある直交復調部の直前で信号に乗算する手段を設け、前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるようにして達成される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による多値デジタル変調信号復調回路について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態で、図において、13〜16は乗算器で、その他の構成は、図10に示した従来技術と同じである。
【0027】
そして、これらの乗算器13〜16には、図示してない制御手段により、受信対象となる変調信号の方式に応じて決る所定の定数k、又はその逆数1/kが夫々図示のように、乗算値として入力されるように構成されている。
【0028】
従って、この図1の実施形態が、図10に示した従来技術と異なる点は、識別器10の前に乗算器13、14が設けられ、これにより、受信すべき信号の変復調方式の種別に応じて、それに対応した定数kを乗算すると共に、自動等化器9と正弦波発生器7の入力にも乗算器15、16を設け、誤差計算により算出した等化誤差Eには、この定数kの逆数1/kを乗算するようにした点である。
【0029】
次に、この定数kの設定例について説明する。
まず、QPSK変調方式の多値デジタル変調信号を対象にしたときは、定数k=1に設定されるように構成する。
次に16QAM変調方式の多値デジタル変調信号を対象としたときには、定数k=√5が設定されるように構成しておく。ここで、この定数値√5は、上記したQPSKと16QAMの振幅の比率R16(=1/√5)の逆数値になっている。
【0030】
そうすると、QPSK変調方式の多値デジタル変調信号に応じて平均電力が一定となっていた信号Ia、Qaに、乗算器13、14により定数kが乗算され、レベルが√5倍されるので、識別器10に入力される信号レベルは、図7に示したレベルとなる。
【0031】
つまり、QPSK変調方式の多値デジタル変調信号での例えば(+1、+1)の信号点は、16QAM変調方式の多値デジタル変調信号での(+1、+1)の信号点と同じレベルにされる。
【0032】
また、64QAM変調方式の多値デジタル変調信号を対象としたときには、定数k=√21が設定されるように構成しておく。ここで、この定数値√21は、上記したQPSKと64QAMの振幅の比率R64(=1/√21)の逆数値になっている。
【0033】
そうすると、今度は信号Ia、Qaのレベルが√21倍されるので、識別器10に入力される信号レベルは、図9に示したレベルとなる。
【0034】
つまり、QPSK変調方式の多値デジタル変調信号での例えば(+1、+1)の信号点は、64QAM変調方式の多値デジタル変調信号での(+1、+1)の信号点と同じレベルにされる。
【0035】
この結果、定数kをQPSKでは定数値1にし、16QAMでは定数値√5、それに64QAMでは定数値√21にしてやれば、QPSK変調方式の多値デジタル変調信号の(+1、+1)は、16QAM変調方式の多値デジタル変調信号の(+1、+1)とレベルが一致し、さらに64QAM変調方式の多値デジタル変調信号の(+1、+1)ともレベルが一致することになり、QPSK、16QAM、64QAMの(+1、+1)の信号点はすべて同じレベルになり、さらに、例えば16QAMと64QAMの(+3、+1)や、(+3、+3)などの信号点もレベルは同じになる。
【0036】
従って、識別器10の動作特性を予め64QAMの変調方式の多値デジタル変調信号に合わせて設定し、復調動作時、必要に応じて図示してない制御手段を操作し、各乗算器13〜16に供給すべき定数kと逆定数1/kを設定してやるだけで、何れの方式の多値デジタル変調信号の復調に際しても常に的確な等化特性が自動的に与えられることになる。
【0037】
ところで、このように乗算器13、14により、識別器10の入力信号Ia、Qaに定数kを乗算した結果、誤差計算器11により計算される等化誤差Eのレベルもk倍になってしまう。
そこで、この実施形態では、乗算器15、16を設け、これにより、等化誤差Eには逆定数1/kを乗算し、等化誤差E本来のレベルが保持されるようにしてある。
【0038】
従って、この実施形態によれば、復調対象となる多値デジタル変復調方式の種別、すなわち、受信信号がQPSK、16QAM、64QAMの何れの多値デジタル変復調方式のものかの種別に応じて、各乗算器13〜16に供給すべき定数kと逆定数1/kを選択してやるだけで、何れの方式の多値デジタル変調信号の復調にも適用することができ、何れの場合にも常に的確な等化特性による精度のよい復調動作を得ることができる。
【0039】
また、この結果、この実施形態によれば、復調対象となる多値デジタル変調信号の種別に応じて、個々に自動等化器と識別器を設ける必要がないので、復調回路の構成が簡単になり、コストを大幅に低減させることができる。
【0040】
ところで、このようにして共用化を図った結果、識別器10の識別値、つまり出力信号Id、Qdが変復調方式に応じて異なったものになり、且つ、数値も整数ではなく実数となり、更に自動等化器9の出力信号Ia、Qaも様々な値になるので、識別器10での識別値と誤差計算器11での等化誤差Eの算出に際して複雑な計算処理が必要になる。
【0041】
しかも、この計算処理には符号付きの加算器が必要であり、この場合、10ビット以上のビット長の信号処理になるのが通例なので、必要とする加算器が大規模のものになってしまう。
そこで、この実施形態では、識別器10での識別値と誤差計算器11による等化誤差Eの計算に際して以下の通り処理するようになっている。
【0042】
ここで、出力信号Ia、Qaはデジタル値であり、上記したように、通例は10ビット以上の場合が多い。
しかし、ここでは、説明を簡単にするため、一例として、図5に示すように、信号のI、Q成分を、それぞれ符号付き8ビット長で表現するものとし、且つ、図では黒点・で表わしてあるように、小数点を、左から数えて第4ビット目と第5ビット目の間においてあるものとするように、固定小数点表現とする。
【0043】
そうすると、例えば(+3、+1)は、小数点位置の前後のビットの間にスペースをあけ、かつ、2進数で表示すると、下記のようになる。
+3=0011 0000
+1=0001 0000
ここで、小数点以下の各ビット□に対応する数値は、それぞれ次のように定義する。
Figure 0003774350
従って、小数点以下のビットでの数値との対応は、次のようになる。
【0044】
1100=0.75 0100=0.25
そこで、この実施形態における識別器10は、このように各データを2進数で表現した上で、このデータの第4ビットを無条件で強制的に‘1’にし、第5ビット以下第8ビットまでは全てのビットを‘0’する処理を行い、これにより識別値を得るように構成してある。
【0045】
次に、これにより識別値が得られる理由について説明すると、まず、復調回路での識別処理とは、データIa、Qaの値について、例えば64QAMの場合、次のようにすることである。
Figure 0003774350
一方、例えばデータIaが、0010 1011の場合、識別器10で、上記した通り、第4ビットを強制的に‘1’にし、第5ビット以下を‘0’にしたとすると、次のようになる。
0011 0000=+3
そして、これを識別値Idとするのであるが、これは上記した数値と一致しており、従って、この方法により、識別値が得られることが判る。
【0046】
そして、この方法によれば、加減算処理が伴わないから、識別器10に大規模な符号付きの加算器を必要とせず、簡単な処理で容易に識別値が得られることになる。
なお、以上は座標値が正の場合であるが、負の値でも同じで、コンストレーションの第1象限から第4象限の何れにも当て嵌まる。
【0047】
次に、この実施形態では、等化誤差Eの算出を以下のようにして行う。
例えば、いま、受信点(Ia、Qa)の座標値が(+1.75、+0.25)とすると、この場合、識別値(Id、Qd)は(+1、+1)である。
【0048】
そこで、これを上記した符号付き8ビット表現にすると、次のようになる。
Ia=0001 1100
Qa=0000 0100
Id=0001 0000
Qd=0001 0000
従って、このときの等化誤差Eは、同相成分の等化誤差Eiと直交成分の等化誤差Eq毎に次のようになる。
【0049】
Ei=Ia−Id=+0.75=0000 1100
Eq=Qa−Qd=−0.75=1111 1100
ここで、小数点の左辺の部分については、0000−0001=1111と定義し、これで負の数値を表わすものとする。
そして、これらの等化誤差Ei、Eqを、受信点(Ia、Qa)の座標値と比較してみると、受信点(Ia、Qa)の座標値の第5ビット以下がそのまま等化誤差Ei、Eqになっていることが判る。
【0050】
そこで、この実施形態では、受信点のデータIa、Qaの第5ビット以下を等化誤差Ei、Eq、すなわち等化誤差Eとして出力するように誤差計算器11を構成し、更にこのとき、受信点のデータIa、Qaについて、それらのデータの第4ビットが‘1’の場合には、上位第1〜第4ビットを全て‘0’にして、等化誤差が正の値であることを表わし、それらのデータの第4ビットが‘0’の場合には、上位第1〜第4ビットを全て‘1’にして、誤差が負の値であることを表わすように構成するのである。
【0051】
従って、この実施形態によれば、識別器10による識別処理と、誤差計算器11による計算処理が簡略化されるので、識別処理と等化誤差計算処理に必要な部分のハードウェア或いはソフトウェアが小規模で済み、従って充分に簡素化できることになり、小型で高信頼性の多値デジタル変調信号復調回路をローコストで得ることができる。
【0052】
ところで、図1の実施形態では、定数kを乗ずる位置、すなわち乗算器13、14の位置が自動等化器9の直後であって、識別器10の直前になっているが、図2に示すように、自動等化器9の直前にしてもよく、或いは図3に示すように、ロールオフフィルタ8A、8Bの直前にしてもよい。
【0053】
また、図4に示すように、乗算器5A、5Bの直前に1個の乗算器17を設けるようにしてもよく、本発明は、これら何れの実施形態によっても、同等の作用効果を得ることができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、乗算器に設定すべき定数を、復調対象である多値デジタル変調信号に応じて選択するだけで、変復調方式を異にする複数の信号の何れにも共用でき、何れの場合にも常に的確な等化特性による精度のよい復調動作を得ることができる。
【0055】
また、この結果、この実施形態によれば、復調対象となる多値デジタル変調信号の種別に応じて、個々に自動等化器と識別器を設ける必要がないので、復調回路の構成が簡単になり、小型で高信頼性の多値デジタル変調信号復調回路をローコストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多値デジタル変調信号復調回路図の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明による多値デジタル変調信号復調回路図の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明による多値デジタル変調信号復調回路図の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明による多値デジタル変調信号復調回路図の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態における2進数表示のビット説明図である。
【図6】QPSK変復調方式のコンストレーション図である。
【図7】16QAM変復調方式のコンストレーション図である。
【図8】64QAM変復調方式のコンストレーション図である。
【図9】平均電力をQPSK変復調方式に合わせた16QAM変復調方式のコンストレーション図である。
【図10】従来技術による多値デジタル変調信号復調回路図の一例を示すブロック図である。
【図11】自動等化器の一例を示すブロック図である。
【図12】トランスバーサルフィルタの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アナログBPF(帯域ろ波器)
2 AGC(自動利得制御部)
3 A/D(アナログ−デジタル変換器)
4 受信電力計算部
5A、5B 乗算器
6 π/2位相シフト器
7 正弦波発振器
8 ロールオフフィルタ
9 自動等化器
10 識別器
11 誤差計算器
12 並列/直列変換器(P/S変換器)
13〜17 乗算器

Claims (5)

  1. 受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、
    復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の直前で信号に乗算する手段を設け、
    前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるように構成したことを特徴とする多値デジタル変調信号復調回路。
  2. 受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、
    復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の入力側にある自動等化器の直前で信号に乗算する手段を設け、
    前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるように構成したことを特徴とする多値デジタル変調信号復調回路。
  3. 受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、
    復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の入力側にある自動等化器の直後で信号に乗算する手段を設け、
    前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるように構成したことを特徴とする多値デジタル変調信号復調回路。
  4. 受信信号に対する等化特性を、識別器による受信信号の識別結果が最適な状態になるように制御する方式の多値デジタル変調信号復調回路において、
    復調対象となる受信信号の変復調方式に応じて、その変復調方式の平均電力の逆数比からなる定数を前記識別器の入力側にある直交復調部の直前で信号に乗算する手段を設け、
    前記定数の選択により、変復調方式を異にする受信信号の夫々に共用できるように構成したことを特徴とする多値デジタル変調信号復調回路。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載の多値デジタル変調信号復調回路において、
    前記識別器は、固定小数点表現された受信信号によって識別値を得ることを特徴とする多値デジタル変調信号復調回路。
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