JP2003101420A - 衛星放送受信用コンバータ - Google Patents

衛星放送受信用コンバータ

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JP2003101420A
JP2003101420A JP2001289777A JP2001289777A JP2003101420A JP 2003101420 A JP2003101420 A JP 2003101420A JP 2001289777 A JP2001289777 A JP 2001289777A JP 2001289777 A JP2001289777 A JP 2001289777A JP 2003101420 A JP2003101420 A JP 2003101420A
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真志 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣り合う複数の衛星から送信される電波を受
信する衛星放送受信用コンバータにおいて、製造コスト
を低減できると共に汎用性を高めること。 【解決手段】 互いの軸線を平行に配置した第1および
第2の導波管1,2にそれぞれ誘電体フィーダ3,4を
保持し、各誘電体フィーダ3,4の放射部10,14を
覆う防水カバー9の前面部9aに補正部としての突壁3
4または厚肉部35を設けた。これにより、隣り合う第
1および第2の衛星S1,S2から送信された電波が反
射鏡で収束して各導波管1,2の内部に入射する際、防
水カバー9を通過する電波の位相を補正部(突壁34ま
たは厚肉部35)によって遅らせることができるため、
各導波管1,2に入射する電波の放射パターンが反射鏡
の共通部分で反射されるように調整することができ、必
要とされる反射鏡を小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隣り合う複数の衛
星から送信される電波を受信することのできる衛星放送
受信用コンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】隣り合う複数の衛星から送信される電波
を受信する衛星放送受信用コンバータにおいて、例えば
上空に打ち上げられた2つの衛星の離角度が小さく、こ
れら2つの衛星から送信される電波を地上の一つの屋外
アンテナ装置で受信する場合、屋外アンテナ装置には2
つの導波管を反射鏡に対向設置する必要がある。
【0003】従来より、このような二衛星放送受信用コ
ンバータの一例として、一衛星用と同一構造の導波管を
2個用い、これら導波管を平行に並べた状態で反射鏡に
対向設置したものが知られている。この場合、平行に並
べられた2つの導波管の開口端面は同一平面内に位置し
ており、所定の離角度を有する2つの衛星から送信され
た電波がそれぞれ、反射鏡で反射した後に2つの導波管
の開口端から内部に入射するように構成されている。
【0004】また、かかる二衛星放送受信用コンバータ
の他の従来例として、2つの導波管をアルミニウムや亜
鉛等の合金で一体的にダイカスト成形し、これら導波管
やその開口部を傾けた状態で反射鏡に対向設置したもの
が知られている。この場合、2つの導波管のそれぞれの
開口端面はV字状の異なる平面内に位置しており、所定
の離角度を有する2つの衛星から送信された電波がそれ
ぞれ、反射鏡で反射した後に2つの導波管の開口端面に
垂直に向かって内部に入射するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術のうち、2つの導波管を平行に並べた前者のタイ
プにおいては、一衛星用の導波管をそのまま二衛星用と
して利用できるため、部品の共通化により製造コストの
高騰を抑えられるという利点がある。しかしながら、平
行に並べられた2つの導波管の開口端面が同一平面内に
位置しているため、所定の離角度を有する2つの衛星の
電波を共通の反射鏡で反射して各導波管内に入射する
と、反射鏡に一方の衛星の電波しか反射しない無駄な部
分が多くなり、必然的に大型の反射鏡を使用せざるを得
ないという問題があった。
【0006】これに対して、2つの導波管を傾けた後者
のタイプにおいては、2つの導波管の開口端面に予め所
望のプリセット角が設定されているため、2つの衛星の
電波を反射鏡の共通部分で反射して各導波管内に入射す
ることができ、その分、小型の反射鏡を使用することが
できる。しかしながら、2つの導波管を一体化するのに
構造が複雑で高価なダイカスト成形金型を必要とするた
め、衛星放送受信用コンバータの製造コストが上昇する
という問題があり、しかも、受信対象となる衛星の離角
度に応じて2つの導波管の傾斜角度を変える必要がある
ため、汎用性がないという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、製造コストを低減で
きると共に汎用性の高い衛星放送受信用コンバータを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、隣り合う複数の衛星から送信される電波
を反射する反射鏡に対向設置され、それぞれの軸線が互
いに平行な複数の導波管と、これら導波管の各開口部を
覆うように配設された誘電体からなる防水カバーとを備
え、前記防水カバーに前記各導波管に入射する電波の位
相を遅らせる補正部を設けたことを特徴とする。
【0009】このように構成すると、隣り合う複数の衛
星から送信された電波が反射鏡で反射して各導波管の開
口部に入射する際、防水カバーを通過する電波の位相が
補正部によって遅れるため、各導波管に入射する電波の
放射パターンが反射鏡の共通部分で反射されるように調
整でき、必要とされる反射鏡を小型化することができ
る。また、一衛星用と同一構造の導波管を使用して製造
コストを低減することができ、しかも、受信対象となる
衛星の離角度に応じて防水カバーを変更するだけで済む
ため、汎用性の高い衛星放送受信用コンバータを実現す
ることができる。
【0010】上記の構成において、防水カバーの補正部
は各導波管の間を横切る位置に設けることが好ましく、
例えば隣り合う2つの衛星から送信される電波を受信す
る場合は、防水カバーの補正部が2つの導波管の各開口
部間に対向するように設定すれば良い。
【0011】また、上記の構成において、補正部の具体
的構成として、防水カバーの厚みを部分的に厚くした厚
肉部や、防水カバーの裏面に突設された壁部を採用する
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】発明の実施形態例について図面を
参照して説明すると、図1は実施形態例に係る衛星放送
受信用コンバータの断面図、図2は該衛星放送受信用コ
ンバータを別方向から見た断面図、図3は導波管の斜視
図、図4は導波管の正面図、図5は誘電体フィーダの斜
視図、図6は誘電体フィーダの正面図、図7は誘電体フ
ィーダを分解して示す説明図、図8は誘電体フィーダを
導波管に取り付けた状態を示す説明図、図9は2つの誘
電体フィーダの違いを示す説明図、図10はシールドケ
ースと回路基板およびショートキャップを分解して示す
斜視図、図11はシールドケースの裏面図、図12は回
路基板をシールドケースに取り付けた状態を示す説明
図、図13は図12のA−A線に沿う断面図、図14は
第1の回路基板の部品実装面を示す図、図15は誘電体
フィーダの位相変換部と微小放射パターンの位置関係を
示す説明図、図16は導波管と回路基板およびショート
キャップの取付状態を示す断面図、図17は防水カバー
の補正部と放射パターンの関係を示す説明図、図18は
補正部の変形例を示す説明図、図19はコンバータ回路
のブロック図、図20は回路部品のレイアウト状態を示
す説明図、図21は2枚の回路基板の接合部分を拡大し
て示す説明図である。
【0013】本実施形態例に係る衛星放送受信用コンバ
ータは、第1および第2の導波管1,2と、導波管1,
2の先端部にそれぞれ保持された第1および第2の誘電
体フィーダ3,4と、シールドケース5と、シールドケ
ース5の内部に取り付けられた第1および第2の回路基
板6,7と、各導波管1,2の後部開口端を蓋閉する一
対のショートキャップ8と、これらの部品を覆う防水カ
バー9等によって構成されている。
【0014】図3と図4に示すように、第1の導波管1
は金属平板を円筒状に巻回して接合し、その接合部分を
複数のかしめ部1aで固定したものであり、各かしめ部
1a間の距離は管内波長λgの約1/4波長に設定され
ている。第1の導波管1はほぼ円形の断面形状を呈して
いるが、その周面に円周方向に略90度の間隔を存して
4つの平行部1bが形成されている。各平行部1bは第
1の導波管1の中心軸と平行な長手方向へ延びており、
それぞれの後端にスナップ爪1cが延設されている。ま
た、対面する2つの平行部1bの途中にストッパ爪1d
が形成されており、これらストッパ爪1dは第1の導波
管1の内部に突出している。第2の導波管2は第1の導
波管1と全く同一に構成されており、ここでは重複説明
を省略するが、かしめ部2aと平行部2bとスナップ爪
2cおよびストッパ爪2dを有している。
【0015】第1の誘電体フィーダ3と第2の誘電体フ
ィーダ4はいずれも誘電正接の低い合成樹脂材料からな
り、本実施形態例の場合は価格の点を考慮して安価なポ
リエチレン(誘電率ε≒2.25)が用いられている。
図5〜図7に示すように、第1の誘電体フィーダ3は、
放射部10を有する第1の分割体3aと、インピーダン
ス変換部11および位相変換部12を第2の分割体3b
とで構成されている。放射部10はラッパ状に広がる円
錐形状をなし、その中心部には円形の貫通孔10aが穿
設されている。貫通孔10aの内周面には嵌合凸部10
bが設けられており、第1の分割体3aは射出成形時に
嵌合凸部10bをパーティングラインとして型開きされ
るようになっている。また、放射部10の先広がりの端
面には環状溝10cが形成されており、この環状溝10
cの深さは当該環状部を伝播する電波波長λの約1/4
波長に設定されている。
【0016】インピーダンス変換部11は位相変換部1
2に向かって円弧状に窄まる一対の湾曲面11aを有
し、これら湾曲面11aの断面形状は近似的な二次曲線
となっている。インピーダンス変換部11の端面はほぼ
円形であるが、その周縁に略90度の間隔を存して4つ
の平坦状の取付面11bが形成されている。また、イン
ピーダンス変換部11の端面中央に円筒状の突起13が
設けられており、この突起13の外周面に嵌合凹部13
aが形成されている。そして、突起13を貫通孔10a
に挿入してインピーダンス変換部11の端面を放射部1
0の後端面に突き合わせると、貫通孔10aの内部で嵌
合凹部13aと嵌合凸部10bがスナップ結合し、これ
によって第1の分割体3aと第2の分割体3bとが一体
化されるようになっている。
【0017】その際、放射部10の後端面から嵌合凸部
10bまでの長さをA、インピーダンス変換部11の端
面から嵌合凹部13aまでの長さをBとすると、A寸法
がB寸法よりも若干長くなるように設定されている。こ
のため、嵌合凹部13aと嵌合凸部10bがスナップ結
合した時点で、放射部10の後端面をインピーダンス変
換部11の端面に圧接する方向の力が発生し、第1の分
割体3aと第2の分割体3bはガタ付きなく一体化され
る。また、突起13の先端面にも環状溝13bが形成さ
れており、第1の分割体3aと第2の分割体3bを一体
化した時点で、両者の環状溝10c,13bは同心円に
配列される。
【0018】位相変換部12はインピーダンス変換部1
1の先窄まり部分に連続しており、第1の誘電体フィー
ダ3内に進入した円偏波を直線偏波に変換する90度位
相器として機能する。位相変換部12はほぼ均一な厚み
を有する板状部材であり、その先端部に複数の切欠き1
2aが形成されている。各切欠き12aの深さは管内波
長λgの約1/4波長に設定されており、位相変換部1
2の端面と切欠き12aの底面とは電波の進行方向に対
して直交する2つの反射面となっている。また、位相変
換部12の両側面に長溝12bが形成されている。
【0019】図8に示すように、このように構成された
第1の誘電体フィーダ3は第1の導波管1に保持され、
第1の分割体3aの放射部10と第2の分割体3bの突
起13は第1の導波管1の開口端から突出し、第2の分
割体3bのインピーダンス変換部11と位相変換部12
は第1の導波管1の内部に挿入・固定される。その際、
第1の導波管1の内周面に形成された4つの平行部1b
に対し、インピーダンス変換部11の各取付面11bを
対応する4つの平行部1bに圧入すると共に、位相変換
部12の両側面を180度対向する2つの平行部1bに
圧入することにより、第2の分割体3bを第1の導波管
1に高い位置精度で簡単に取り付けることができる。さ
らに、2つの平行部1bに形成したストッパ爪1dが位
相変換部12の長溝12bに食い込むことにより、第2
の分割体3bの第1の導波管1からの抜け出しを確実に
防止できるようになっている。
【0020】第2の誘電体フィーダ4は、放射部14を
有する第1の分割体4aと、インピーダンス変換部15
および位相変換部16を第2の分割体4bとで構成され
ており、第1の分割体4aの貫通孔14aに第2の分割
体4bの突起17を挿入・固定するという基本的構成は
第1の誘電体フィーダ3と同じであるが、以下の2点が
第1の誘電体フィーダ3と相違している。1つ目の相違
点は両位相変換部12,16の長さを変えたことにあ
り、第1の誘電体フィーダ3の位相変換部12の長さL
1と第2の誘電体フィーダ4の位相変換部16の長さL
2とを比べると、L1>L2の関係に設定されている。
2つ目の相違点は両第2の分割体3b,4bの色を変え
たことにあり、例えば、第1の誘電体フィーダ3の第2
の分割体3bを原材料の色で射出成形し、第2の誘電体
フィーダ4の第2の分割体4bを原材料に赤色や青色等
の着色を施して射出成形してある。
【0021】すなわち、第1の誘電体フィーダ3と第2
の誘電体フィーダ4の各構成部品のうち、両第1の分割
体3a,4aは共通部品となっており、両第2の分割体
3b,4bがそれぞれの位相変換部12,16の長さと
色を異にする別部品となっている。両位相変換部12,
16の長さを変える理由については後述するが、両第2
の分割体3b,4bの色を変えると、図9に示すよう
に、第1および第2の誘電体フィーダ3,4を対応する
第1および第2の導波管1,2にそれぞれ保持した際
に、両第1の分割体3a,4aの端面に露出する突起1
3,17の色を目視することにより、両第2の分割体3
b,4bの誤挿入を簡単かつ確実にチェックすることが
できる。
【0022】図10〜図13に示すように、シールドケ
ース5は金属平板をプレス加工したものであり、その一
側部に形成された傾斜面5aには一対のコネクタ18が
取り付けられている。シールドケース5の平板状の天板
には一対の貫通孔19と複数の透孔20が穿設されてお
り、円形状をなす各貫通孔19の周縁に複数の支持部2
1がシールドケース5の外部に向けて直角に折り曲げ形
成されている。また、シールドケース5の天板には各透
孔20によって囲まれた複数の桟部5bが形成され、こ
れら桟部5bの外縁に複数の係止爪22がシールドケー
ス5の内部に向けて直角に折り曲げ形成されている。さ
らに、シールドケース5の桟部5bの裏面には複数の凹
部23が形成されており、これら凹部23は透孔20の
外縁に沿って細長形状に形成されている。
【0023】第1の回路基板6は低誘電率で誘電損失の
少ないフッ素樹脂系のポリテトラフルオロエチレン等の
材料からなり、その外形は第2の回路基板7に比べて大
型に形成され、適宜箇所に複数の貫通孔6aが設けられ
ている。第2の回路基板7はガラス入りエポキシ樹脂等
の第1の回路基板6に比べてQ値が低い材料からなり、
1つの貫通孔7aが設けている。また、第1および第2
の回路基板6,7の片面にグランドパターン24,25
がそれぞれ設けられており、これらグランドパターン2
4,25は各凹部23内に充填された半田26を用いて
シールドケース5に半田付けされている。この場合、予
め各凹部23内にクリーム半田を充填した状態で、シー
ルドケース5の天板裏面に両回路基板6,7のグランド
パターン24,25を重ね合わせ、しかる後にクリーム
半田をリフロー炉等で溶融させれば、両回路基板6,7
をシールドケース5に簡単かつ確実に接地することがで
きる。その際、図12と図13に示すように、各凹部2
3の一部を両回路基板6,7の外縁部よりも外側へ露出
させておくと、半田不足等の不良を目視によって簡単に
チェックすることができ、不足した半田を簡単に補充す
ることができる。
【0024】また、第1および第2の回路基板6,7は
シールドケース5に半田付けされるだけでなく、各係止
爪22を用いてシールドケース5の天板裏面に係止され
ている。この場合、両回路基板6,7の各貫通孔6a,
7aをシールドケース5の各係止爪22に挿入した後、
これら係止爪22を第1の回路基板6の板面側に折り曲
げれば、両回路基板6,7をシールドケース5に係止す
ることができる。特に、第2の回路基板7よりも大型の
第1の回路基板6について見ると、中央部や周縁部を含
む適宜箇所が複数の係止爪22によってシールドケース
5の天板裏面に押し付けているため、第1の回路基板6
の反りを確実に補正することができる。
【0025】図14と図15に示すように、第1の回路
基板6には一対の円形孔27が穿設されており、これら
円形孔27内にはそれぞれ第1ないし第3の橋絡部27
a〜27cが形成されている。第1の回路基板6をシー
ルドケース5の内部に固定した状態において、両円形孔
27はシールドケース5の貫通孔19にそれぞれ一致し
ている。第1の橋絡部27aと第2の橋絡部27bは略
90度の角度で交差しており、第3の橋絡部27cは第
1および第2の橋絡部27a,27bに対して略45度
の角度で交差している。ただし、図示左側の各橋絡部2
7a〜27cと図示右側の各橋絡部27a〜27cと
は、第1の回路基板6の中心を通る直線Pに関して線対
称の位置にある。第1の回路基板6のグランドパターン
24と反対側は部品実装面になっており、この部品実装
面において、両円形孔27の周囲に環状のアースパター
ン28が形成されている。これらアースパターン28は
スルーホールを介してグランドパターン24と導通して
おり、各アースパターン28内にそれぞれ円周方向に略
90度の間隔を存して4つの取付孔29が穿設されてい
る。各取付孔29は長方形に形成されており、図示左側
の4つの取付孔29と図示右側の4つの取付孔29も前
記直線Pに関して線対称の位置にある。
【0026】また、第1の回路基板6の部品実装面に
は、両第1の橋絡部27a上に位置する一対の第1のプ
ローブ30a,30bと、両第2の橋絡部27b上に位
置する一対の第2のプローブ31a,31bと、両第3
の橋絡部27c上に位置する一対の微小放射パターン3
2a,32bとがそれぞれパターン形成されている。し
たがって、左右両側の第1のプローブ30a,30bと
第2のプローブ31a,31bおよび微小放射パターン
32a,32bの各対も前記直線Pに関して線対称の位
置にあり、以下の説明では、図14における図示右側の
微小放射パターン32aを第1の微小放射パターンと呼
び、図示左側の微小放射パターン32bを第2の微小放
射パターンと呼ぶ。
【0027】ショートキャップ8は金属平板をプレス加
工したものであり、図10に示すように、有底形状の開
口端側に鍔部8aが形成されている。鍔部8aには円周
方向に略90度の間隔を存して4つの取付孔33が穿設
されており、各取付孔33は長方形に形成されている。
ショートキャップ8は両導波管1,2の後部開口端を蓋
閉する終端面として機能し、図15に示すように、ショ
ートキャップ8と第1および第2の導波管1,2とは第
1の回路基板6を介して一体化されている。すなわち、
第1および第2の導波管1,2の各スナップ爪1c,2
cは第1の回路基板6の各取付孔29を挿通して裏面側
へ突出しており、これらスナップ爪1c,2cにショー
トキャップ8の各取付孔33をスナップインすることに
より、第1の回路基板6が両導波管1,2と一対のショ
ートキャップ8とで挟持・固定される。その際、第1の
回路基板6のアースパターン28上に予めクリーム半田
が塗布されており、ショートキャップ8のスナップイン
後にリフロー炉でクリーム半田を溶融することにより、
ショートキャップ8は第1の回路基板6のアースパター
ン28に半田付けされるようになっている。
【0028】また、前述したように第1の回路基板6は
シールドケース5の内部に固定されており、第1の導波
管1と第2の導波管2のそれぞれは、第1の回路基板6
に対して垂直に固定されると共に、第1の回路基板6か
らシールドケース5の貫通孔19を挿通して外部へ突出
している。この場合、両導波管1,2は貫通孔19の周
縁に形成された各支持部21に当接しており、これら支
持部21によって両導波管1,2の傾き等の不所望な変
形が防止されている。なお、両導波管1,2の突出方向
と反対側のシールドケース5の開口は図示せぬカバーに
よって覆われている。
【0029】図1と図2に戻り、前述した両導波管1,
2と両誘電体フィーダ3,4およびシールドケース5等
の各部品は防水カバー9の内部に収納され、一対のコネ
クタ18は防水カバー9から外部へ突出している。防水
カバー9はポリプロピレンやASA樹脂等の耐候性に優
れた誘電体材料からなり、両誘電体フィーダ3,4の放
射部10,14は防水カバー9の前面部9aに対向して
いる。この前面部9aのほぼ中央に一対の突壁34が設
けられており、両突壁34は第1および第2の導波管
1,2の間を横切るように延びている。これら突壁34
は補正部として機能するもので、防水カバー9を通過す
る電波の位相が突壁34によって遅れるため、両導波管
1,2に入射する電波の放射パターンを突壁34の体積
比に応じて補正することができる。したがって、図17
に示すように、放射パターンを破線形状(突壁34がな
い場合)から実線形状に補正することができ、小型化さ
れた反射鏡(ディッシュ)を使用することができる。な
お、図18に示すように、防水カバー9の前面部9aの
ほぼ中央を厚くした厚肉部35を補正部とすることも可
能である。
【0030】本実施形態例に係る衛星放送受信用コンバ
ータは、上空に打ち上げられた隣り合う2つの衛星(第
1の衛星S1と第2の衛星S2)から送信された電波を
受信するものであり、第1および第2の衛星S1,S2
からはそれぞれ左旋および右旋の円偏波信号が送信さ
れ、これらの円偏波信号は反射鏡で収束した後、防水カ
バー9を通過して第1および第2の導波管1,2の内部
に入力される。例えば、第1の衛星S1から送信された
左旋および右旋の円偏波信号は、放射部10と突起13
の端面から第1の誘電体フィーダ3の内部に進入し、第
1の誘電体フィーダ3の内部で放射部10からインピー
ダンス変換部11を経て位相変換部12へと伝播した
後、位相変換部12で直線偏波に変換されて第1の導波
管1の内部に進入する。すなわち、円偏波は等振幅で互
いに90度の位相差を持つ2つの直線偏波の合成ベクト
ルが回転している偏波であるため、円偏波が位相変換部
12内を伝播することによって90度ずれている位相が
同相となり、例えば左旋の円偏波が垂直偏波に変換さ
れ、右旋の円偏波が水平偏波に変換される。
【0031】その際、第1の誘電体フィーダ3の端面に
約λ/4波長の深さを有する複数の環状溝10c,13
bが形成されているので、放射部10の端面と環状溝1
0c,13bの底面で反射した電波の位相は逆転してキ
ャンセルされ、放射部10の端面に向かう電波の反射成
分が大幅に低減される。しかも、この放射部10は第1
の導波管1の前方開口端から広がるラッパ形状となって
いるので、電波を効率良く第1の誘電体フィーダ3内に
収束させることができると共に、放射部10の軸線方向
の長さを短くすることができる。
【0032】また、第1の誘電体フィーダ3の放射部1
0と位相変換部12との間にインピーダンス変換部11
を設け、このインピーダンス変換部11に形成した一対
の湾曲面11aの断面形状を近似的な二次曲線で連続す
ることにより、第1の誘電体フィーダ3の厚みが放射部
10から位相変換部12に向かって次第に薄くなるよう
収束させたので、第1の誘電体フィーダ3内を伝播する
電波の反射成分を効果的に低減することができるのみな
らず、インピーダンス変換部11から位相変換部12に
至る部分の長さを短縮しても直線偏波に対する位相差が
大きくなり、この点からも第1の誘電体フィーダ3の全
長を大幅に短くすることができる。
【0033】さらに、位相変換部12の端面に約λg/
4波長の深さを有する切欠き12aを形成したので、切
欠き12aの底面と位相変換部12の端面で反射した電
波の位相は逆転してキャンセルされ、位相変換部12の
端面におけるインピーダンスの不整合も解消することが
できる。
【0034】第1の衛星S1から送信された左旋および
右旋の円偏波信号は、このようにして第1の誘電体フィ
ーダ3の位相変換部12で垂直および水平偏波信号に変
換された後、第1の導波管1内をショートキャップ8に
向かって進行し、垂直偏波は第1のプローブ30aによ
って検出され、水平偏波は第2のプローブ31aによっ
て検出される。同様に、第2の衛星S2から送信された
左旋および右旋の円偏波信号は、放射部14と突起17
の端面から第2の誘電体フィーダ4の内部に進入し、第
2の誘電体フィーダ4の位相変換部16で左旋の円偏波
が垂直偏波に変換され、右旋の円偏波が水平偏波に変換
される。そして、これら垂直偏波および水平偏波は第2
の導波管1内をショートキャップ8に向かって進行し、
垂直偏波は第1のプローブ30bによって検出され、水
平偏波は第2のプローブ31bによって検出される。
【0035】ここで、第1の回路基板6には第1および
第2の微小放射パターン32a,32bが形成されてお
り、第1の微小放射パターン32aは第1および第2の
プローブ30a,31aの各軸線に対して略45度の角
度で交差し、第2の微小放射パターン32bも第1およ
び第2のプローブ30b,31bの各軸線に対して略4
5度の角度で交差しているため、両導波管1,2内にお
ける垂直偏波と水平偏波の電界の乱れがそれぞれ第1お
よび第2の微小放射パターン32a,32bによって抑
制され、垂直偏波と水平偏波との間のアイソレーション
が確保されている。また、第1および第2の微小放射パ
ターン32a,32bは各プローブ30a,31a,3
0b,31bの軸線に関して非対称な長方形であり、そ
の大きさ(面積)が比較的小さく設定されているので、
垂直偏波と水平偏波との間のアイソレーションを確保し
た上で、第1および第2の微小放射パターン32a,3
2bでの反射を低減することができる。
【0036】ただし、第1および第2の微小放射パター
ン32a,32bは第1の回路基板6上で前記直線Pに
関して線対称位置にあるため、図15から明らかなよう
に、第1の微小放射パターン32aは第1の誘電体フィ
ーダ3の位相変換部12に対して略直交し、第2の微小
放射パターン32bは第2の誘電体フィーダ4の位相変
換部16に対して略平行となる。この場合、第2の微小
放射パターン32bが位相変換部16に略平行となる第
2の導波管2内の電界分布に比べ、第1の微小放射パタ
ーン32aが位相変換部12と略直交する第1の導波管
1内の電界分布が悪くなるため、この電界分布の悪化を
位相変換部12の軸線方向の寸法を長くすることによっ
て補正している。すなわち、前述したように、第1の誘
電体フィーダ3の位相変換部12の長さL1と第2の誘
電体フィーダ4の位相変換部16の長さL2とがL1>
L2の関係に設定されており(図9参照)、位相変換部
12を長寸にすることで、第1の導波管1内を進行する
直線偏波に位相のズレが生じないようにしている。
【0037】第1のプローブ30a,30bと第2のプ
ローブ31a,31bによって検出された受信信号は、
第1および第2の回路基板6,7上に実装されたコンバ
ータ回路でIF周波数信号に周波数変換されて出力され
る。図19に示すように、このコンバータ回路は、第1
の衛星S1と第2の衛星S2から送信された衛星放送信
号を受信して後続する回路へ導出する衛星放送信号入力
端部100と、入力された衛星放送信号を増幅して出力
する受信信号増幅回路部101と、入力された衛星放送
信号のイメージ周波数帯を減衰するフィルタ部102
と、フィルタ部102から出力された衛星放送信号を周
波数変換する周波数変換部103と、周波数変換部10
3から出力された信号を増幅する中間周波数増幅回路部
104と、中間周波増幅回路部104で増幅された衛星
放送信号を選択して出力する信号選択手段105と、受
信信号増幅回路部101やフィルタ部102や信号選択
手段105等の各回路部に電源電圧を供給する第1およ
び第2のレギュレータ106,107等を備えている。
【0038】第1の衛星S1と第2の衛星S2からは、
それぞれ左旋および右旋円偏波の12.2GHz〜1
2.7GHzの衛星放送信号が送信され、これらの衛星
放送信号は屋外アンテナ装置の反射鏡で収束して衛星放
送信号入力端部100に入力される。衛星放送信号入力
端部100は、第1の衛星S1から送信された左旋およ
び右旋円偏波信号を検出する第1および第2のプローブ
30a,31aと、第2の衛星S2から送信された左旋
および右旋円偏波信号を検出する第1および第2のプロ
ーブ30b,31bとを有する。前述したように、第1
の衛星S1から送信された左旋および右旋円偏波信号
は、垂直偏波と水平偏波に変換されて第1および第2の
プローブ30a,31aでそれぞれ検出され、第1のプ
ローブ30aは左旋円偏波信号SL1を出力し、第2の
プローブ31aは右旋円偏波信号SR1を出力する。一
方、第2の衛星S2から送信された左旋および右旋円偏
波は、垂直偏波と水平偏波に変換されて第1および第2
のプローブ30b,31bでそれぞれ検出され、第1の
プローブ30bは左旋円偏波信号SL2を出力し、第2
のプローブ31bは右旋円偏波信号SR2を出力する。
【0039】受信信号増幅回路部101は第1ないし第
4の増幅器101a,101b,101c,101dを
有している。第1の増幅器101aは右旋円偏波信号S
R1を、第2の増幅器101bは左旋円偏波信号SL1
を、第3の増幅器101cは左旋円偏波信号SL2を、
第4の増幅器101dは右旋円偏波信号SR2をそれぞ
れ入力し、これらの信号を所定のレベルまで増幅してフ
ィルタ部102に出力する。
【0040】フィルタ部102は第1ないし第4のバン
ドエルミネートフィルタ102a,102b,102
c,102dを有している。第1および第4のバンドエ
ルミネートフィルタ102a,102dは、第1の中間
周波信号FIL1および第4の中間周波信号FIL2の
イメージ周波数帯である9.8GHz〜10.3GHz
の周波数帯を減衰し、第2および第3のバンドエルミネ
ートフィルタ102b,102cは、第2の中間周波信
号FIH1および第3の中間周波信号FIH2のイメー
ジ周波帯である16.0GHz〜16.5GHzの周波
数帯を減衰する。そして、右旋円偏波信号SR1は第1
のバンドエルミネートフィルタ102aを、左旋円偏波
信号SL1は第2のバンドエルミネートフィルタ102
bを、左旋円偏波信号SL2は第3のバンドエルミネー
トフィルタ102cを、右旋円偏波信号SR2は第4の
バンドエルミネートフィルタ102dをそれぞれ通過し
た後に周波数変換部103に導出される。
【0041】周波数変換部103は、第1ないし第4の
混合器103a,103b,103c,103dと、第
1の発振器108および第2の発振器109とを有して
いる。第1の発振器108(発振周波数=11.25G
Hz)は第1の混合器103aと第4の混合器103d
とに接続されており、第1のバンドエルミネートフィル
タ102aから出力された衛星放送信号は第1の混合器
103aにおいて950MHz〜1450MHzの第1
の中間周波信号FIL1に周波数変換され、第4のバン
ドエルミネートフィルタ102dから出力された衛星放
送信号は第4の混合器103dにおいて950MHz〜
1450MHzの第4の中間周波信号FIL2に周波数
変換される。また、第2の発振器109(発振周波数=
14.35GHz)は第2の混合器103bと第3の混
合器103cとに接続されており、第2のバンドエルミ
ネートフィルタ102bから出力された衛星放送信号は
第2の混合器103bにおいて1650MHz〜215
0MHzの第2の中間周波信号FIH1に周波数変換さ
れ、第3のバンドエルミネートフィルタ102cから出
力された衛星放送信号は第3の混合器103cにおいて
1650MHz〜2150MHzの第3の中間周波信号
FIH2に周波数変換される。
【0042】中間周波数増幅回路部104は第1ないし
第4の中間周波増幅器104a,104b,104c,
104dを有しており、周波数変換部103から出力さ
れた第1ないし第4の中間周波信号を入力し、これを所
定のレベルに増幅して信号選択手段105に出力する。
すなわち、第1の中間周波信号FIL1は第1の中間周
波増幅器104aに、第2の中間周波信号FIH1は第
2の中間増幅器104bに、第3の中間周波信号FIH
2は第3の中間周波増幅器104cに、第4の中間周波
信号FIL2は第4の中間周波増幅器104dにそれぞ
れ入力され、それらの出力信号は信号選択手段105に
導出される。
【0043】信号選択手段105は第1および第2の1
10,111と信号切替制御回路112とを備えてい
る。第1の信号合成回路110は、入力された第1の中
間周波信号FIL1と第2の中間周波信号FIH1とを
合成して信号切替制御回路112へ導出し、同様に、第
2の信号合成回路111は、入力された第3の中間周波
信号FIH2と第4の中間周波信号FIL1とを合成し
て信号切替制御信号112へ導出する。信号切替制御回
路112は、第1の中間周波信号FIL1および第2の
中間周波信号FIH1の合成信号と、第3の中間周波信
号FIH2および第4の中間周波信号FIL2の合成信
号とのうち、いずれか一つを選択して第1の出力端10
5aと第2の出力端105bにそれぞれ出力する。この
切替制御については後述する。
【0044】そして、第1および第2の出力端105
a,105bには、それぞれ別個の衛星放送受信用テレ
ビジョン(図示せず)が接続され、それぞれの衛星放送
受信用テレビジョンからは、信号選択手段105を制御
するコントロール信号と共に各回路部を動作するための
電圧が供給される。例えば直流15Vの電圧に22kH
zのコントロール信号が重畳されることにより、中間周
波信号FIL1とFIH1の合成信号または中間周波信
号FIL2とFIH2の合成信号を選択するかが区別さ
れる。すなわち、衛星放送受信用テレビジョンは、第1
の衛星S1から送信された右旋円偏波信号SR1および
左旋円偏波信号SL1を受信する場合と、第2の衛星S
2から送信された右旋円偏波信号SR2および左旋円偏
波信号SL2を受信する場合とを選択する時に、供給電
圧に重畳させるコントロール信号をそれぞれ出力端10
5a,105bに供給するようになっている。これらの
電圧は,第1の出力端105aから高周波阻止用のチョ
ークコイル113を介して信号切替制御回路112に入
力され、同様に第2の出力端105bから高周波阻止用
のチョークコイル114を介して信号切替制御回路11
2に入力される。
【0045】一方,第1の電圧および第2の電圧はそれ
ぞれ高周波阻止用のチョークコイル113,114を介
して第1および第2のレギュレータ106,107に入
力され、第1および第2のレギュレータ106,107
は各回路部に電源電圧(例えば8V)を供給する。その
ため、第1および第2のレギュレータ106,107は
同一構成となっており、集積回路によって電圧安定回路
が構成されている。そして、第1および第2のレギュレ
ータ106,107の出力端はそれぞれ逆流防止用のダ
イオード115,116を介して電源電圧出力端117
に接続されている。したがって、いずれか一方の衛星放
送受信用テレビジョンのみが動作している場合にも、各
回路部に電源電圧が供給されるようになっている。ま
た、第1および第2の出力端105a,105bはそれ
ぞれレギュレータ106,107を介して電源電圧出力
端117に接続されているため、第1および第2のレギ
ュレータ106,107が有する素子間アイソレーショ
ンを利用して、例えば、第1の出力端105aから供給
されるコントロール信号が信号切替制御回路112に入
力されないようになっている。同様に、第2の出力端1
05bから供給されるコントロール信号が信号切替制御
回路112に入力されないようになっている。
【0046】図20に示すように、このように構成され
たコンバータ回路のうち、周波数変換部103より前段
のRF回路用構成部品は第1の回路基板6上に実装され
ると共に、中間周波増幅回路部104より後段のIF回
路用構成部品は第2の回路基板7上に実装されており、
かつ、第1の回路基板6と第2の回路基板7は部分的に
重ねられて接合・一体化されている。
【0047】この場合において、第1の回路基板6の最
も外側に第1の衛星S1と第2の衛星S2の右旋円偏波
信号SR1,SR2の信号ラインを、その内側に第1の
衛星S1と第2の衛星S2の左旋円偏波信号SL1,S
L2の信号ラインをそれぞれレイアウトし、外側の右旋
円偏波信号SR1,SR2を第1の発振器108に接続
した第1および第4の混合器103a,103dによっ
て950MHz〜1450MHzの第1および第4の中
間周波信号FIL1,FIL2に周波数変換すると共
に、内側の左旋円偏波信号SL1,SL2を第2の発振
器109に接続した第2および第3の混合器103b,
103cによって1650MHz〜2150MHzの第
2および第3の中間周波信号FIH1,FIH2に周波
数変換するようになっている。すなわち、第1の回路基
板6の中央部分に第1の発振器108と第2の発振器1
09を配置すると共に、第1の発振器108を発振信号
ライン36を介して外側の第1の混合器103aと第4
の混合器103dに接続し、第2の発振器109を発振
信号ライン37を介して内側の第2の混合器103bと
第3の混合器103cに接続している。
【0048】図21に示すように、第1の回路基板6上
の各混合器103a〜103dから出力される中間周波
信号FIL1,FIL2,FIH1,FIH2の中間周
波信号ライン38は、それぞれ接続ピン39を介して第
2の回路基板7上の中間周波増幅回路部104に接続さ
れており、これら第1の回路基板6と第2の回路基板7
の重なり部分において、第1の回路基板6に形成された
グランドパターン24と第2の回路基板7の部品実装面
に形成されたグランドパターン25aとは接触してい
る。また、第2の回路基板7にはグランドパターン25
aに対向する導出パターン40が形成され、これら導出
パターン40はスルーホール41を介して第2の回路基
板7の中間周波増幅回路部104に接続されており、接
続ピン39の両端は中間周波信号ライン38と導出パタ
ーン40に半田付けされている。したがって、第1の発
振器108を外側の第1および第4の混合器103a,
103dに接続する発振信号ライン36と、各混合器1
03a〜103dからの中間周波信号FIL1〜FIL
4を中間周波増幅回路部104に導出する中間周波信号
ライン38とを、グランドを有したまま第1の回路基板
6と第2の回路基板7との重なり部分で交差させること
ができる。
【0049】上記実施形態例に係る衛星放送受信用コン
バータによれば、それぞれの軸線が互いに平行に配置さ
れた第1および第2の導波管1,2を防水カバー9の内
部に収納し、両導波管1,2に保持された誘電体フィー
ダ3,4の放射部10,14と対向する防水カバー9の
前面部9aに補正部としての突壁34または厚肉部35
を設けたので、隣り合う第1および第2の衛星S1,S
2から送信された電波が反射鏡で収束して各導波管1,
2の内部に入射する際、防水カバー9を通過する電波の
位相を補正部(突壁34または厚肉部35)によって遅
らせることができる。このため、各導波管1,2に入射
する電波の放射パターンが反射鏡の共通部分で反射され
るように調整することができ、必要とされる反射鏡を小
型化することができる。
【0050】また、一衛星放送受信用コンバータに使用
される単品の導波管と同一構造のものを第1および第2
の導波管1,2としてそのまま使用することができるた
め、高価なダイカスト成形金型を省略して製造コストを
低減することができ、しかも、受信対象となる衛星の離
角度に応じて防水カバー9を変更するだけで済むため、
汎用性の高い衛星放送受信用コンバータを実現すること
ができる。
【0051】なお、上記実施形態例では、第1および第
2の導波管1,2にそれぞれ誘電体フィーダ3,4を保
持し、防水カバー9を通過する電波がこれら誘電体フィ
ーダ3,4の放射部10,14に入射する導波管構造に
ついて説明したが、一端にホーン部を有する導波管を用
いることも可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0053】それぞれの軸線が互いに平行に配置された
複数の導波管を防水カバーで覆い、この防水カバーに各
導波管に入射する電波の位相を遅らせる補正部を設けた
ので、隣り合う複数の衛星から送信された電波が反射鏡
で反射して各導波管の開口部に入射する際、防水カバー
を通過する電波の位相を補正部で遅らせることにより、
各導波管に入射する電波の放射パターンが反射鏡の共通
部分で反射されるように調整でき、必要とされる反射鏡
を小型化することができる。また、一衛星用と同一構造
の導波管を使用して製造コストを低減することができ、
しかも、受信対象となる衛星の離角度に応じて防水カバ
ーを変更するだけで済むため、汎用性の高い衛星放送受
信用コンバータを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係る衛星放送受信用コンバータの
断面図である。
【図2】該衛星放送受信用コンバータを別方向から見た
断面図である。
【図3】導波管の斜視図である。
【図4】導波管の正面図である。
【図5】誘電体フィーダの斜視図である。
【図6】誘電体フィーダの正面図である。
【図7】誘電体フィーダを分解して示す説明図である。
【図8】誘電体フィーダを導波管に取り付けた状態を示
す説明図である。
【図9】2つの誘電体フィーダの違いを示す説明図であ
る。
【図10】シールドケースと回路基板およびショートキ
ャップを分解して示す斜視図である。
【図11】シールドケースの裏面図である。
【図12】回路基板をシールドケースに取り付けた状態
を示す説明図である。
【図13】図12のA−A線に沿う断面図である。
【図14】第1の回路基板の部品実装面を示す図であ
る。
【図15】誘電体フィーダの位相変換部と微小放射パタ
ーンの位置関係を示す説明図である。
【図16】導波管と回路基板およびショートキャップの
取付状態を示す断面図である。
【図17】防水カバーの補正部と放射パターンの関係を
示す説明図である。
【図18】補正部の変形例を示す説明図である。
【図19】コンバータ回路のブロック図である。
【図20】回路部品のレイアウト状態を示す説明図であ
る。
【図21】2枚の回路基板の接合部分を拡大して示す説
明図である。
【符号の説明】
1 第1の導波管 2 第2の導波管 1a,2a かしめ部 1b,2b 平行部 1c,2c スナップ爪 1d,2d ストッパ爪 3 第1の誘電体フィーダ 4 第2の誘電体フィーダ 3a,4a 第1の分割体 3b,4b 第2の分割体 5 シールドケース 5b 桟部 6 第1の回路基板 6a 貫通孔 7 第2の回路基板 8 ショートキャップ 9 防水カバー 10,14 放射部 10a 貫通孔 10b 嵌合凸部 10c 環状溝 11,15 インピーダンス変換部 12,16 位相変換部 13,17 突起 13a 嵌合凹部 19 貫通孔 20 透孔 21 支持部 22 係止爪 23 凹部 24,25 グランドパターン 25a グランドパターン 26 半田 27 円形孔 28 アースパターン 29 取付孔 30a,30b 第1のプローブ 31a,31b 第2のプローブ 32a 第1の微小放射パターン 32b 第2の微小放射パターン 34 突壁 35 厚肉部 36 発振信号ライン 38 中間周波信号ライン 39 接続ピン 40 導出パターン 41 スルーホール 103 周波数変換部 103a,103b,103c,103d 第1ないし
第4の混合器 104 中間周波数増幅回路部 104a,104b,104c,104d 第1ないし
第4の中間周波増幅器 108 第1の発振器 109 第2の発振器 S1 第1の衛星 S2 第2の衛星
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/00 H04N 5/00 B 5K016 7/20 630 7/20 630 5K062 (72)発明者 佐々木 和広 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 5C056 FA05 FA11 GA20 HA01 HA13 JA03 JA05 JA06 5C064 DA02 DA08 5J012 FA03 5J020 AA03 BA08 BC03 BC06 CA04 DA03 DA04 DA09 5J045 AA21 AB05 CA02 CA03 CA04 DA01 KA01 LA01 LA04 5K016 BA18 DA03 EA07 5K062 AA09 AE01 BF03 BF08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣り合う複数の衛星から送信される電波
    を反射する反射鏡に対向設置され、それぞれの軸線が互
    いに平行な複数の導波管と、これら導波管の各開口部を
    覆うように配設された誘電体からなる防水カバーとを備
    え、前記防水カバーに前記各導波管に入射する電波の位
    相を遅らせる補正部を設けたことを特徴とする衛星放送
    受信用コンバータ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記補正部が
    前記各導波管の間を横切る位置に設けられていることを
    特徴とする衛星放送受信用コンバータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の記載において、前記
    補正部が前記防水カバーの厚みを部分的に厚くした厚肉
    部からなることを特徴とする衛星放送受信用コンバー
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の記載において、前記
    補正部が前記防水カバーの裏面に突設された壁部からな
    ること特徴とする衛星放送受信用コンバータ。
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