JP2003101152A - 半導体発光素子の製造方法、および該製造方法を用いて製造した半導体レーザ、ならびに光通信システム - Google Patents
半導体発光素子の製造方法、および該製造方法を用いて製造した半導体レーザ、ならびに光通信システムInfo
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- JP2003101152A JP2003101152A JP2001297939A JP2001297939A JP2003101152A JP 2003101152 A JP2003101152 A JP 2003101152A JP 2001297939 A JP2001297939 A JP 2001297939A JP 2001297939 A JP2001297939 A JP 2001297939A JP 2003101152 A JP2003101152 A JP 2003101152A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 活性層成長工程で、酸素を膜中に取り込みや
すいN原料を使用しても、結晶品質の良いGaInNAs系活性
層を形成する技術により、高い発光効率、低い閾値電
流、長い寿命の半導体発光素子の製造方法、半導体レー
ザ、高信頼かつ高性能の光通信システムを実現する。 【解決手段】 n-GaAs基板20をサセプタ上にセット
し、TMG,TMA,AsH3,H2Seを反応室に導入し、n-AlGaAs膜
21を成長させる。成長工程を中断し、III族原料ライ
ンと反応室の少なくともいずれか一方を真空引きする。
次に、TMG、TMI、AsH3とDMHyを反応室に導入し、GaInNA
s膜22を成長させ、さらにTMG,TMAとAsH3,DMZnを反応
室に導入し、p-AlGaAs膜23を成長させる。P-AlGaAs/G
aInNAs/n-AlGaAs//n-GaAs sub.構成の積層膜を得る。最
後に、p電極部24,n電極部25を形成しLED素子を作
製する。
すいN原料を使用しても、結晶品質の良いGaInNAs系活性
層を形成する技術により、高い発光効率、低い閾値電
流、長い寿命の半導体発光素子の製造方法、半導体レー
ザ、高信頼かつ高性能の光通信システムを実現する。 【解決手段】 n-GaAs基板20をサセプタ上にセット
し、TMG,TMA,AsH3,H2Seを反応室に導入し、n-AlGaAs膜
21を成長させる。成長工程を中断し、III族原料ライ
ンと反応室の少なくともいずれか一方を真空引きする。
次に、TMG、TMI、AsH3とDMHyを反応室に導入し、GaInNA
s膜22を成長させ、さらにTMG,TMAとAsH3,DMZnを反応
室に導入し、p-AlGaAs膜23を成長させる。P-AlGaAs/G
aInNAs/n-AlGaAs//n-GaAs sub.構成の積層膜を得る。最
後に、p電極部24,n電極部25を形成しLED素子を作
製する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に光通信用半導
体レーザ技術に係り、特に、高い発光効率、低い閾値電
流、寿命の長い半導体発光素子の製造方法、半導体レー
ザ、高信頼で高性能の光通信システムに関する。
体レーザ技術に係り、特に、高い発光効率、低い閾値電
流、寿命の長い半導体発光素子の製造方法、半導体レー
ザ、高信頼で高性能の光通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】Nを含むIII−V族化合物半導体は、バン
ドギャップエネルギーが紫外から赤外域まで制御でき、
多くが直接遷移型の光学遷移を示すため、近年、特に発
光素子として開発の進展が著しい。最も注目されている
Nを含むIII−V族化合物半導体の材料系は、GaN系材料
とGaNAs系材料である。以下に、これらの材料系の素子
と作製法について述べる。
ドギャップエネルギーが紫外から赤外域まで制御でき、
多くが直接遷移型の光学遷移を示すため、近年、特に発
光素子として開発の進展が著しい。最も注目されている
Nを含むIII−V族化合物半導体の材料系は、GaN系材料
とGaNAs系材料である。以下に、これらの材料系の素子
と作製法について述べる。
【0003】GaN系材料を発光層にもつ青色LEDおよび青
色LDは、高輝度青色発光LEDが実現されて以来(S.Nakamu
ra,T.Mukai and M.Senoh, Jpn. J.Appl.Phys., 30(199
1)L1998)、精力的に研究開発がなされ室温連続発振LDが
実現され、現在市販されるに至っている。これに伴い、
フルカラーディスプレーにおける青色光源、高精細レー
ザープリンタ用書き込み光源、次世代高密度光記録用光
源などへの適用が盛んに検討されている。今後、より高
性能、長寿命のGaN系材料のLDが必要とされるので、素
子の構成膜の結晶品質の向上が必要とされると考えられ
る。
色LDは、高輝度青色発光LEDが実現されて以来(S.Nakamu
ra,T.Mukai and M.Senoh, Jpn. J.Appl.Phys., 30(199
1)L1998)、精力的に研究開発がなされ室温連続発振LDが
実現され、現在市販されるに至っている。これに伴い、
フルカラーディスプレーにおける青色光源、高精細レー
ザープリンタ用書き込み光源、次世代高密度光記録用光
源などへの適用が盛んに検討されている。今後、より高
性能、長寿命のGaN系材料のLDが必要とされるので、素
子の構成膜の結晶品質の向上が必要とされると考えられ
る。
【0004】これらのGaN系材料の素子の多くは、MOCVD
法で作製される。III族原料としてIII族の有機金属や水
素化物が用いられる。窒素原料としては多くは安価であ
るためNH3ガス用いられる。NH3ガスは分解温度が高いの
で高い基板温度を必要とする。そのため、成長膜からの
構成原子の脱離を引き起こしやすく、結晶品質が低下し
高性能の素子が得にくくなる。そのため、窒素原料とし
て、より低温で分解するヒドラジンを用いる例が開示さ
れている(例えば、特開平7-230953号公報、特開平9-25
1957号公報参照)。
法で作製される。III族原料としてIII族の有機金属や水
素化物が用いられる。窒素原料としては多くは安価であ
るためNH3ガス用いられる。NH3ガスは分解温度が高いの
で高い基板温度を必要とする。そのため、成長膜からの
構成原子の脱離を引き起こしやすく、結晶品質が低下し
高性能の素子が得にくくなる。そのため、窒素原料とし
て、より低温で分解するヒドラジンを用いる例が開示さ
れている(例えば、特開平7-230953号公報、特開平9-25
1957号公報参照)。
【0005】次に、GaNAs系材料について述べる。近
年、インターネットの爆発的普及に見られるように扱わ
れる情報量が飛躍的に増大しており、今後さらに加速す
ると考えられる。このため幹線系のみならず、各家庭や
オフィスといった加入者系やLAN(Local Area Networ
k)などのユーザに近い伝送路、さらには各機器間や機器
内の配線へも光ファイバーが導入され、光による大容量
情報伝送技術が極めて重要となる。
年、インターネットの爆発的普及に見られるように扱わ
れる情報量が飛躍的に増大しており、今後さらに加速す
ると考えられる。このため幹線系のみならず、各家庭や
オフィスといった加入者系やLAN(Local Area Networ
k)などのユーザに近い伝送路、さらには各機器間や機器
内の配線へも光ファイバーが導入され、光による大容量
情報伝送技術が極めて重要となる。
【0006】現在の光ファイバー通信には、石英系光フ
ァイバーでの損失と分散が小さい1.3μm,1.55
μm帯の長波長帯の半導体レーザが用いられている。今
後は各端末へも光ファイバー化(Fiber To The Home
(FTTH)等)が進み、更には各機器間,機器内にお
いても光による情報伝送が導入され光による情報伝送技
術がますます重要になる。これらを実現するためには、
光通信モジュールの「桁違い」の低価格化が最重要課題
の一つであり、消費電力が小さく、かつ冷却システムを
必要としない良好な温度特性の長波長帯半導体レーザが
強く求められている。
ァイバーでの損失と分散が小さい1.3μm,1.55
μm帯の長波長帯の半導体レーザが用いられている。今
後は各端末へも光ファイバー化(Fiber To The Home
(FTTH)等)が進み、更には各機器間,機器内にお
いても光による情報伝送が導入され光による情報伝送技
術がますます重要になる。これらを実現するためには、
光通信モジュールの「桁違い」の低価格化が最重要課題
の一つであり、消費電力が小さく、かつ冷却システムを
必要としない良好な温度特性の長波長帯半導体レーザが
強く求められている。
【0007】この波長に対応するバンドギャップを有す
るIII−V族半導体であるInP基板上のGaInPAs系材料が
市場を独占している。しかし、InP系材料は、クラッド
層(スペーサ層)と発光層との間の伝導帯バンド不連続
が小さく、発光層への注入電子の閉じ込めが温度上昇と
ともに悪くなる。
るIII−V族半導体であるInP基板上のGaInPAs系材料が
市場を独占している。しかし、InP系材料は、クラッド
層(スペーサ層)と発光層との間の伝導帯バンド不連続
が小さく、発光層への注入電子の閉じ込めが温度上昇と
ともに悪くなる。
【0008】これを解決できる材料として、特開平6−
37355号公報では、GaAs基板上のGaInNAs系材料が
提案されている。GaInNAsは、Nと他のV族元素を含んだ
III−V族混晶半導体である。GaAsより格子定数が大き
いGaInAsにNを添加することで格子定数をGaAsに格子整
合させることが可能であり、更にバンドギャップエネル
ギーが小さくなり、1.3μm,1.5μm帯での発光
が可能な材料である。
37355号公報では、GaAs基板上のGaInNAs系材料が
提案されている。GaInNAsは、Nと他のV族元素を含んだ
III−V族混晶半導体である。GaAsより格子定数が大き
いGaInAsにNを添加することで格子定数をGaAsに格子整
合させることが可能であり、更にバンドギャップエネル
ギーが小さくなり、1.3μm,1.5μm帯での発光
が可能な材料である。
【0009】文献「Jpn.J.Appl.Phys.
Vol.35(1996)pp.1273−1275」
では、近藤らによりバンドラインナップが計算されてい
る。GaAs格子整合系なのでAlGaAs等をクラッ
ド層に用いることで伝導帯のバンド不連続が大きくな
る。このため高特性温度半導体レーザが実現できると予
想されている。
Vol.35(1996)pp.1273−1275」
では、近藤らによりバンドラインナップが計算されてい
る。GaAs格子整合系なのでAlGaAs等をクラッ
ド層に用いることで伝導帯のバンド不連続が大きくな
る。このため高特性温度半導体レーザが実現できると予
想されている。
【0010】このGaNAs系膜の作製は、MBE法で、N2ガス
や窒素化合物をプラズマにより活性化し基板に導入する
方法が開示されている(特開平6-334168号公報)。量産
性に優れる結晶成長方法であるMOCVD法の場合、III族、
V族の有機化合物および水素化物とともに、N原料とし
て熱分解しやすい窒素化合物であるヒドラジン類を導入
し作製される場合が多い。
や窒素化合物をプラズマにより活性化し基板に導入する
方法が開示されている(特開平6-334168号公報)。量産
性に優れる結晶成長方法であるMOCVD法の場合、III族、
V族の有機化合物および水素化物とともに、N原料とし
て熱分解しやすい窒素化合物であるヒドラジン類を導入
し作製される場合が多い。
【0011】GaN系材料とGaNAs系材料を活性層に含む素
子の構成について述べる。キャリアの再結合により発光
させる素子の場合、活性層付近に電子と光を閉じ込める
必要があるため、活性層材料よりバンドギャップが大き
く屈折率が小さい材料からなる層で活性層を囲む構成を
とる。この層を周辺層と呼ぶことにする。さらに、詳し
くは基板上に、下部周辺層、活性層、上部周辺層を設け
る構成をとる。
子の構成について述べる。キャリアの再結合により発光
させる素子の場合、活性層付近に電子と光を閉じ込める
必要があるため、活性層材料よりバンドギャップが大き
く屈折率が小さい材料からなる層で活性層を囲む構成を
とる。この層を周辺層と呼ぶことにする。さらに、詳し
くは基板上に、下部周辺層、活性層、上部周辺層を設け
る構成をとる。
【0012】この周辺層の例は、端面発光レーザの場合
はクラッド層、ガイド層であり、面発光レーザの場合は
スペーサ層、半導体多層膜分布ブラック反射鏡(DBR)で
ある。GaN系材料を活性層に含む素子構成は、α-Al2O3,
h-ZnOなどの単結晶上で、バンドギャップが大きく屈折
率が小さい材料のAlNやAlGaNなどのAlを含んだ III−V
族材料からなる周辺層で活性層を囲む構成が好適であ
る。
はクラッド層、ガイド層であり、面発光レーザの場合は
スペーサ層、半導体多層膜分布ブラック反射鏡(DBR)で
ある。GaN系材料を活性層に含む素子構成は、α-Al2O3,
h-ZnOなどの単結晶上で、バンドギャップが大きく屈折
率が小さい材料のAlNやAlGaNなどのAlを含んだ III−V
族材料からなる周辺層で活性層を囲む構成が好適であ
る。
【0013】GaNAs系材料を活性層に含む素子構成は、G
aAs基板上に、バンドギャップが大きく屈折率が小さい
材料のAlGaAs、AlAsなどのAlを含んだIII−V族材料か
らなる層を含む構成が好適である。
aAs基板上に、バンドギャップが大きく屈折率が小さい
材料のAlGaAs、AlAsなどのAlを含んだIII−V族材料か
らなる層を含む構成が好適である。
【0014】しかし、上述のようにNを含むIII−V族化
合物半導体を活性層にし、周辺層をAlを含むIII−V族
材料にした場合、歩留まり良く高い発光特性で高耐久性
の素子を得るのは容易ではない。
合物半導体を活性層にし、周辺層をAlを含むIII−V族
材料にした場合、歩留まり良く高い発光特性で高耐久性
の素子を得るのは容易ではない。
【0015】特に、GaNAs系材料を活性層に含む素子の
場合、低い発光特性を示す場合が多い。そのため、GaNA
s系材料の発光素子は、現時点で市販されるにはいたっ
ていない。これは、素子構成膜の結晶品質が十分でな
く、非発光再結合中心が多数存在するためと考えられ
る。
場合、低い発光特性を示す場合が多い。そのため、GaNA
s系材料の発光素子は、現時点で市販されるにはいたっ
ていない。これは、素子構成膜の結晶品質が十分でな
く、非発光再結合中心が多数存在するためと考えられ
る。
【0016】このため、次のような対策が開示されてい
る。GaInNAs活性層とAlを含む層を直接接して成長する
と、界面に窒素が偏析して表面モフォロジーが劣化し、
発光強度が著しく低下してしまう。それを改善する方法
として、例えば、特開平10-126004号公報には、GaInNAs
層に直接接する層にはAlを含まないようにする構造が提
案されている。
る。GaInNAs活性層とAlを含む層を直接接して成長する
と、界面に窒素が偏析して表面モフォロジーが劣化し、
発光強度が著しく低下してしまう。それを改善する方法
として、例えば、特開平10-126004号公報には、GaInNAs
層に直接接する層にはAlを含まないようにする構造が提
案されている。
【0017】また、特開2000-4068号公報には、GaInNP
活性層とAlGaInPクラッド層との間に、AlとNを構成元素
として含まない中間層を設けることにより、結晶性、発
光効率を改善している。
活性層とAlGaInPクラッド層との間に、AlとNを構成元素
として含まない中間層を設けることにより、結晶性、発
光効率を改善している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、中間層を設け
た場合でも、Alを含む半導体層上に形成したGaInNAs活
性層の発光効率の低下が報告されている。Electoron.Le
tt., 2000, 36 (21), pp1776−1777において、同じMOCV
D成長室でAlGaAsクラッド層上に連続的にGaInNAs量子井
戸層を成長すると、フォトルミネッセンス強度が著しく
劣化することが報告されている。上記報告においては、
フォトルミネッセンス強度を改善するために、AlGaAsク
ラッド層とGaInNAs活性層を異なるMOCVD成長装置で成長
させている。この方法は、大掛かりな装置構成となり製
造コストを上昇させる。
た場合でも、Alを含む半導体層上に形成したGaInNAs活
性層の発光効率の低下が報告されている。Electoron.Le
tt., 2000, 36 (21), pp1776−1777において、同じMOCV
D成長室でAlGaAsクラッド層上に連続的にGaInNAs量子井
戸層を成長すると、フォトルミネッセンス強度が著しく
劣化することが報告されている。上記報告においては、
フォトルミネッセンス強度を改善するために、AlGaAsク
ラッド層とGaInNAs活性層を異なるMOCVD成長装置で成長
させている。この方法は、大掛かりな装置構成となり製
造コストを上昇させる。
【0019】そこで、我々は、GaNAs系活性層とAlを含
む周辺層をもつ発光素子が低い発光特性を示す原因を、
端面発光レーザ構成の多層膜を用いた実験により検討し
た。
む周辺層をもつ発光素子が低い発光特性を示す原因を、
端面発光レーザ構成の多層膜を用いた実験により検討し
た。
【0020】図13は、我々のMOCVD装置で作製したGaI
nNAs量子井戸層とGaAsバリア層とからなるGaInNAs/GaAs
2重量子井戸構造からなる活性層からの室温フォトル
ミネッセンススペクトルを示している。
nNAs量子井戸層とGaAsバリア層とからなるGaInNAs/GaAs
2重量子井戸構造からなる活性層からの室温フォトル
ミネッセンススペクトルを示している。
【0021】図14は、実験に使った試料の断面構造を
示す図である。図14に示すように、基板201上に、
下部クラッド層202、中間層203、窒素を含む活性
層204、中間層203、上部クラッド層205が順次
積層されている。図13において、AはAlGaAsクラッド
層上にGaAs中間層をはさんで2重量子井戸構造を形成し
た試料であり、BはGaInPクラッド層上にGaAs中間層をは
さんで2重量子井戸構造を連続的に形成した試料であ
る。
示す図である。図14に示すように、基板201上に、
下部クラッド層202、中間層203、窒素を含む活性
層204、中間層203、上部クラッド層205が順次
積層されている。図13において、AはAlGaAsクラッド
層上にGaAs中間層をはさんで2重量子井戸構造を形成し
た試料であり、BはGaInPクラッド層上にGaAs中間層をは
さんで2重量子井戸構造を連続的に形成した試料であ
る。
【0022】導入したガスは、H2ガスをキャリアガスと
して、Ga(CH3)3(TMG:トリメチルガリウム), Al(CH3)3(T
MA:トリメチルアルミニウム)、In(CH3)3(TMI:トリメチ
ルインジウム)の有機金属と、AsH3(アルシン)、P: PH
3(フォスフィン)の水素化物と、DMHy(ジメチルヒドラジ
ン)の窒素化合物である。なお、DMHy(ジメチルヒドラジ
ン)は半導体材料メーカで精製したものを使用した。
して、Ga(CH3)3(TMG:トリメチルガリウム), Al(CH3)3(T
MA:トリメチルアルミニウム)、In(CH3)3(TMI:トリメチ
ルインジウム)の有機金属と、AsH3(アルシン)、P: PH
3(フォスフィン)の水素化物と、DMHy(ジメチルヒドラジ
ン)の窒素化合物である。なお、DMHy(ジメチルヒドラジ
ン)は半導体材料メーカで精製したものを使用した。
【0023】図13に示すように、試料Aでは試料Bに比
べてフォトルミネッセンス強度が半分以下に低下してい
る。従って、1台のMOCVD装置を用いてAlGaAs等のAlを
構成元素として含む半導体層上に、GaInNAs等の窒素を
含む活性層を連続的に形成すると、活性層の発光強度が
劣化してしまうという問題が生じた。そのため、AlGaAs
クラッド層上に形成したGaInNAs系レーザの閾電流密度
は、GaInPクラッド層上に形成した場合に比べて2倍以
上高くなってしまう。
べてフォトルミネッセンス強度が半分以下に低下してい
る。従って、1台のMOCVD装置を用いてAlGaAs等のAlを
構成元素として含む半導体層上に、GaInNAs等の窒素を
含む活性層を連続的に形成すると、活性層の発光強度が
劣化してしまうという問題が生じた。そのため、AlGaAs
クラッド層上に形成したGaInNAs系レーザの閾電流密度
は、GaInPクラッド層上に形成した場合に比べて2倍以
上高くなってしまう。
【0024】さらに、この原因解明について検討した。
図15は、図13に示した半導体発光素子の1例とし
て、クラッド層をAlGaAsとし、中間層をGaAsとし、活性
層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子
を1台のエピタキシャル成長装置(MOCVD)を用いて形
成したときの、窒素と酸素濃度の深さ方向分布を示した
図である。測定はSIMS(Secondary Ion-microprobe Mas
s Spectrometry;二次イオン質量分析)によって行っ
た。図16はその測定条件を示す図である。
図15は、図13に示した半導体発光素子の1例とし
て、クラッド層をAlGaAsとし、中間層をGaAsとし、活性
層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子
を1台のエピタキシャル成長装置(MOCVD)を用いて形
成したときの、窒素と酸素濃度の深さ方向分布を示した
図である。測定はSIMS(Secondary Ion-microprobe Mas
s Spectrometry;二次イオン質量分析)によって行っ
た。図16はその測定条件を示す図である。
【0025】図15において、GaInNAs/GaAs2重量子井
戸構造に対応して、活性層中に2つの窒素ピークが見ら
れる。そして、活性層において、酸素のピークが検出さ
れている。しかし、NとAlを含まない中間層における酸
素濃度は活性層の酸素濃度よりも約1桁低い濃度となっ
ている。
戸構造に対応して、活性層中に2つの窒素ピークが見ら
れる。そして、活性層において、酸素のピークが検出さ
れている。しかし、NとAlを含まない中間層における酸
素濃度は活性層の酸素濃度よりも約1桁低い濃度となっ
ている。
【0026】一方、クラッド層をGaInPとし、中間層をG
aAsとし、活性層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造とし
て構成した素子について、酸素濃度の深さ方向分布を測
定した場合には、活性層中の酸素濃度はバックグラウン
ドレベルであった。
aAsとし、活性層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造とし
て構成した素子について、酸素濃度の深さ方向分布を測
定した場合には、活性層中の酸素濃度はバックグラウン
ドレベルであった。
【0027】即ち、窒素化合物原料と有機金属Al原料を
用いて、エピタキシャル成長装置により、基板と窒素を
含む活性層との間にAlを含む半導体層を設けた半導体発
光素子を連続的に結晶成長すると、窒素を含む活性層中
に酸素が取りこまれることが我々の実験により明らかと
なった。活性層に取りこまれた酸素は非発光再結合準位
を形成するため、活性層の発光効率を低下させてしま
う。
用いて、エピタキシャル成長装置により、基板と窒素を
含む活性層との間にAlを含む半導体層を設けた半導体発
光素子を連続的に結晶成長すると、窒素を含む活性層中
に酸素が取りこまれることが我々の実験により明らかと
なった。活性層に取りこまれた酸素は非発光再結合準位
を形成するため、活性層の発光効率を低下させてしま
う。
【0028】この活性層に取りこまれた酸素が、基板と
窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層を設けた半
導体発光素子における発光効率を低下させる原因である
ことが新たに判明した。この酸素の起源は装置内に残留
している酸素を含んだ物質、または窒素化合物原料中に
不純物として含まれる酸素を含んだ物質と考えられる。
窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層を設けた半
導体発光素子における発光効率を低下させる原因である
ことが新たに判明した。この酸素の起源は装置内に残留
している酸素を含んだ物質、または窒素化合物原料中に
不純物として含まれる酸素を含んだ物質と考えられる。
【0029】次に、酸素の取りこまれる原因について検
討する。図17は、図15と同じ試料のAl濃度の深さ方
向分布を示す図である。測定はSIMS分析(Secondary Io
n-microprobe Mass Spectrometry;二次イオン質量分
析)によって行った。図18はその測定条件を示す図で
ある。
討する。図17は、図15と同じ試料のAl濃度の深さ方
向分布を示す図である。測定はSIMS分析(Secondary Io
n-microprobe Mass Spectrometry;二次イオン質量分
析)によって行った。図18はその測定条件を示す図で
ある。
【0030】図17より、本来Al原料を導入していない
活性層において、Alが検出されている。しかし、Alを含
む半導体層(クラッド層)に隣接した中間層(GaAs層)
においては、Al濃度は活性層よりも約1桁低い濃度とな
っている。これは、活性層中のAlがAlを含む半導体層
(クラッド層)から拡散,置換して混入したものではな
いことを示している。一方、GaInPのようにAlを含まな
い半導体層上に窒素を含む活性層を成長した場合には、
活性層中にAlは検出されなかった。
活性層において、Alが検出されている。しかし、Alを含
む半導体層(クラッド層)に隣接した中間層(GaAs層)
においては、Al濃度は活性層よりも約1桁低い濃度とな
っている。これは、活性層中のAlがAlを含む半導体層
(クラッド層)から拡散,置換して混入したものではな
いことを示している。一方、GaInPのようにAlを含まな
い半導体層上に窒素を含む活性層を成長した場合には、
活性層中にAlは検出されなかった。
【0031】図15に示した同じ素子における、窒素と
酸素濃度の深さ方向分布と比較すると、2重量子井戸活
性層中の2つの酸素ピークプロファイルは、窒素濃度の
ピークプロファイルと対応しておらず、図17のAl濃度
プロファイルと対応している。このことから、GaInNAs
井戸層中の酸素不純物は、窒素原料と共に取りこまれる
というよりも、むしろ井戸層中に取りこまれたAlと結合
して一緒に取りこまれていることが明らかとなった。
酸素濃度の深さ方向分布と比較すると、2重量子井戸活
性層中の2つの酸素ピークプロファイルは、窒素濃度の
ピークプロファイルと対応しておらず、図17のAl濃度
プロファイルと対応している。このことから、GaInNAs
井戸層中の酸素不純物は、窒素原料と共に取りこまれる
というよりも、むしろ井戸層中に取りこまれたAlと結合
して一緒に取りこまれていることが明らかとなった。
【0032】即ち、成長室内またはガス供給ラインに残
留したAl原料、またはAl反応物、Al化合物、またはAl
(以下これらを残留Al種と呼ぶ)が窒素化合物原料と接
触すると、Alとヒドラジン中に含まれる不純物(水分、
アルコール)とが結合して、活性層中にAlと酸素が取り
こまれる。この活性層に取り込まれた酸素が活性層の発
光効率を低下させていたことが我々の実験により初めて
明らかとなった。
留したAl原料、またはAl反応物、Al化合物、またはAl
(以下これらを残留Al種と呼ぶ)が窒素化合物原料と接
触すると、Alとヒドラジン中に含まれる不純物(水分、
アルコール)とが結合して、活性層中にAlと酸素が取り
こまれる。この活性層に取り込まれた酸素が活性層の発
光効率を低下させていたことが我々の実験により初めて
明らかとなった。
【0033】ヒドラジン類に限らずNH3などのN原料の多
くは、水との親和性が高く、不純物としての水を含みや
すい。よって、上記知見は、NH3などのN原料を使用する
場合もあてはまる。
くは、水との親和性が高く、不純物としての水を含みや
すい。よって、上記知見は、NH3などのN原料を使用する
場合もあてはまる。
【0034】故に、不純物を除去しにくい性質をもつN
原料を反応室に導入する前に、膜中不純物を取り込みや
すくする残留Al種を反応系がら除去すれば、結晶品質の
良いNを含むIII―V族化合物半導体膜が得られるとの推
察される。本発明は上記の検討に基づきなされたもので
ある。
原料を反応室に導入する前に、膜中不純物を取り込みや
すくする残留Al種を反応系がら除去すれば、結晶品質の
良いNを含むIII―V族化合物半導体膜が得られるとの推
察される。本発明は上記の検討に基づきなされたもので
ある。
【0035】本発明の目的は、活性層成長工程で、残留
酸素や水と反応しOを膜中に取り込みやすいN原料を使用
しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いGaInNAs
系活性層を形成する技術を提供し、それにより、高い発
光効率、低い閾値電流、長い寿命の半導体発光素子の製
造方法、半導体レーザ、高信頼かつ高性能の光通信シス
テムを実現することである。
酸素や水と反応しOを膜中に取り込みやすいN原料を使用
しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いGaInNAs
系活性層を形成する技術を提供し、それにより、高い発
光効率、低い閾値電流、長い寿命の半導体発光素子の製
造方法、半導体レーザ、高信頼かつ高性能の光通信シス
テムを実現することである。
【0036】以下、各請求項ごとのより具体的な目的を
記す。 (a)請求項1記載の発明の目的は、発光効率がよく、
信頼性の高い素子の製造方法を提供することである。 (b)請求項2記載の発明の目的は、再現性良く、効率
的に、発光効率がよく信頼性の高い発光素子の製造方法
を提供することである。 (c)請求項3記載の発明の目的は、より発光効率が高
く、より信頼性の高い発光素子の製造方法を提供するこ
とである。
記す。 (a)請求項1記載の発明の目的は、発光効率がよく、
信頼性の高い素子の製造方法を提供することである。 (b)請求項2記載の発明の目的は、再現性良く、効率
的に、発光効率がよく信頼性の高い発光素子の製造方法
を提供することである。 (c)請求項3記載の発明の目的は、より発光効率が高
く、より信頼性の高い発光素子の製造方法を提供するこ
とである。
【0037】(d)請求項4記載の発明の目的は、高い
歩留まりで作製でき、低いしきい値電流、高い発光効
率、高い信頼性をもつ温度特性の良い、紫外可視領域に
発振波長をもつ短波長レーザを提供することである。 (e)請求項5記載の発明の目的は、高い歩留まりで作
製でき、低いしきい値電流、高い発光効率、高い信頼性
をもつ温度特性の良い、光通信への適用性がよい発振波
長をもつ長波長レーザを提供することである。
歩留まりで作製でき、低いしきい値電流、高い発光効
率、高い信頼性をもつ温度特性の良い、紫外可視領域に
発振波長をもつ短波長レーザを提供することである。 (e)請求項5記載の発明の目的は、高い歩留まりで作
製でき、低いしきい値電流、高い発光効率、高い信頼性
をもつ温度特性の良い、光通信への適用性がよい発振波
長をもつ長波長レーザを提供することである。
【0038】(f)請求項6記載の発明の目的は、高い
歩留まりで、低いコストの工程で、簡便な構成で作製で
きる、低い素子抵抗、低いしきい値電流、高い発光効
率、高い信頼性をもつ温度特性の良い光通信への適用性
がよい発振波長をもつ長波長面発光レーザを提供するこ
とである。 (g)請求項7記載の発明の目的は、光源部に冷却装置
を必要としない簡便な構成をもつ、高い信頼性で高性能
な光通信システムを提供することである。
歩留まりで、低いコストの工程で、簡便な構成で作製で
きる、低い素子抵抗、低いしきい値電流、高い発光効
率、高い信頼性をもつ温度特性の良い光通信への適用性
がよい発振波長をもつ長波長面発光レーザを提供するこ
とである。 (g)請求項7記載の発明の目的は、光源部に冷却装置
を必要としない簡便な構成をもつ、高い信頼性で高性能
な光通信システムを提供することである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次のような構成を採用した。以下、各請
求項ごとの構成を述べる。
成するために、次のような構成を採用した。以下、各請
求項ごとの構成を述べる。
【0040】(a)請求項1記載の発明は、基板と、N
を含むIII−V族化合物半導体膜との間に、有機Al化合
物を用いて形成するAlを含む半導体層を有した半導体発
光素子の製造方法において、Nを含むIII−V族化合物半
導体膜を成長する前に、Al原料供給ラインと反応室の少
なくともいずれか一方を真空引きする工程を設けること
を特徴としている。
を含むIII−V族化合物半導体膜との間に、有機Al化合
物を用いて形成するAlを含む半導体層を有した半導体発
光素子の製造方法において、Nを含むIII−V族化合物半
導体膜を成長する前に、Al原料供給ラインと反応室の少
なくともいずれか一方を真空引きする工程を設けること
を特徴としている。
【0041】基板としては、例えばGaAs,InP,GaP等の化
合物半導体基板のほか、α-Al2O3β-SiC,h-ZnOなどの単
結晶基板が用いられる。Nを含むIII−V族化合物半導体
層としては、B、Ga、In、TlのIII族元素と、としては、
NのほかP、As、Sb、BiのV族元素を構成元素とする半導
体層である。
合物半導体基板のほか、α-Al2O3β-SiC,h-ZnOなどの単
結晶基板が用いられる。Nを含むIII−V族化合物半導体
層としては、B、Ga、In、TlのIII族元素と、としては、
NのほかP、As、Sb、BiのV族元素を構成元素とする半導
体層である。
【0042】これらの半導体層の例として、GaN,GaInN,
GaPN,GaInPN,BGaN,BGaInN, GaNSb,GaInNSb, GaNAs、Ga
InNAs、GaInAsSb、GaNAsSb、GaInNAsSb、InNAs、InNPAs
があげられる。これらの層は、活性層として機能する。
GaPN,GaInPN,BGaN,BGaInN, GaNSb,GaInNSb, GaNAs、Ga
InNAs、GaInAsSb、GaNAsSb、GaInNAsSb、InNAs、InNPAs
があげられる。これらの層は、活性層として機能する。
【0043】Alを含む半導体層としては、AlN, AlAs, A
lP, AlGaAs, AlInP,AlGaInP, AlInAs,AlInAsP,AlGaInAs
Pなどがあげられ、Nを含むIII−V族化合物半導体層の
材料より、屈折率が小さく、バンドギャップが大きい材
料が選択される。
lP, AlGaAs, AlInP,AlGaInP, AlInAs,AlInAsP,AlGaInAs
Pなどがあげられ、Nを含むIII−V族化合物半導体層の
材料より、屈折率が小さく、バンドギャップが大きい材
料が選択される。
【0044】素子構成は、基板とNを含むIII−V族化合
物半導体層の間に、1層または複数の層からなるAlを含
む半導体層からなる下部周辺層を設ける。さらに、活性
層の上に上部周辺層を設ける。この上部周辺層もAlを含
む半導体層からなることが望ましい。素子の形式により
これらの層の他に層を設ける。この積層膜を、微細加工
プロセスなどの半導体作製技術により発光素子を形成す
る。発光素子の形式は、レーザ素子、LED素子などがあ
る。
物半導体層の間に、1層または複数の層からなるAlを含
む半導体層からなる下部周辺層を設ける。さらに、活性
層の上に上部周辺層を設ける。この上部周辺層もAlを含
む半導体層からなることが望ましい。素子の形式により
これらの層の他に層を設ける。この積層膜を、微細加工
プロセスなどの半導体作製技術により発光素子を形成す
る。発光素子の形式は、レーザ素子、LED素子などがあ
る。
【0045】(作製例)成長法の形式は、次のようなも
のが例としてあげられる。 MOCVD(metalorganic chemical vapor deposition) MOMBE(metalorganic molecular beam epitaxy) CBE(chemical beam epitaxy) B、Al、Ga、In、Tl、P、As、Sb、Biの原料は、これらの
元素の有機化合物、水素化物、ハロゲン化物、単体であ
る。
のが例としてあげられる。 MOCVD(metalorganic chemical vapor deposition) MOMBE(metalorganic molecular beam epitaxy) CBE(chemical beam epitaxy) B、Al、Ga、In、Tl、P、As、Sb、Biの原料は、これらの
元素の有機化合物、水素化物、ハロゲン化物、単体であ
る。
【0046】Al原料で例をあげれば、本発明の場合Al金
属単体は含まず、(CH3)3Al :TMA、(C2H5)3Al:TEA、(C
H3)2AlCl、(CH3)2AlHなどである。Ga原料の例をあげれ
ば、(CH3)3Ga:TMG、(C2H5)3Ga、(CH3)2GaCl、Ga単体な
どである。In原料の例をあげれば、(C2H5)3In :TEI、I
nBr3、In単体などである。P原料の例をあげれば、PH3、
(CH3)3P、(C2H5)3P、C4H9PH2、P単体などである。
属単体は含まず、(CH3)3Al :TMA、(C2H5)3Al:TEA、(C
H3)2AlCl、(CH3)2AlHなどである。Ga原料の例をあげれ
ば、(CH3)3Ga:TMG、(C2H5)3Ga、(CH3)2GaCl、Ga単体な
どである。In原料の例をあげれば、(C2H5)3In :TEI、I
nBr3、In単体などである。P原料の例をあげれば、PH3、
(CH3)3P、(C2H5)3P、C4H9PH2、P単体などである。
【0047】As原料の例をあげれば、AsH3、(CH3)3As、
(C2H5)3As、C4H9AsH2、As単体などである。N原料として
は, ヒドラジン類、NH3、のほかNH2R、NHR2、NR3(Rは
アルキル基またはアリール基)からなるアミン類が含ま
れる。
(C2H5)3As、C4H9AsH2、As単体などである。N原料として
は, ヒドラジン類、NH3、のほかNH2R、NHR2、NR3(Rは
アルキル基またはアリール基)からなるアミン類が含ま
れる。
【0048】減圧MOCVD法でGaAs基板上にAlGaAs層とGaI
nNAs層とAlGaAs層を積層し、LED素子を製造する場合
で、請求項1の製造方法を説明する。
nNAs層とAlGaAs層を積層し、LED素子を製造する場合
で、請求項1の製造方法を説明する。
【0049】図1は、本例で用いるMOCVD装置の一例を
示す図である。同図において、11は真空ポンプ、12
は反応室(成長室)、13はウェハ基板、14はバブラ
ー、15は各種シリンダ、16は水素精製器、17はマ
スフローコントローラーMFC)、18はガス供給量を
制御するバルブである。また、図2は、図1のMOCVD装
置を用いて製造したGaInNAs系端面発光レーザの構成例
を示す図である。
示す図である。同図において、11は真空ポンプ、12
は反応室(成長室)、13はウェハ基板、14はバブラ
ー、15は各種シリンダ、16は水素精製器、17はマ
スフローコントローラーMFC)、18はガス供給量を
制御するバルブである。また、図2は、図1のMOCVD装
置を用いて製造したGaInNAs系端面発光レーザの構成例
を示す図である。
【0050】まず、概要を説明する。真空ポンプ11に
より減圧可能な成長室(反応室)12中に加熱可能なサ
セプタを設け、H2ガスをキャリアガスとして、TMG, TM
A、TMIの有機金属と、N原料としてジメチルヒドラジン
(DMHy)を供給するラインを有する。さらに、AsH3,H2Se
およびDMZnを反応室12に供給するラインを有する。H2
Se、DMZnは、それぞれn型、p型のドーピング用原料ガス
ラインである。
より減圧可能な成長室(反応室)12中に加熱可能なサ
セプタを設け、H2ガスをキャリアガスとして、TMG, TM
A、TMIの有機金属と、N原料としてジメチルヒドラジン
(DMHy)を供給するラインを有する。さらに、AsH3,H2Se
およびDMZnを反応室12に供給するラインを有する。H2
Se、DMZnは、それぞれn型、p型のドーピング用原料ガス
ラインである。
【0051】多くの場合、各原料の供給量の制御性を良
くするためと異種原料どうしの会合生成物発生を防ぐた
め、図のようにIII族原料ラインどうしとV族原料ライ
ンどうしは別々にまとめられたのち反応室12に供給さ
れる。
くするためと異種原料どうしの会合生成物発生を防ぐた
め、図のようにIII族原料ラインどうしとV族原料ライ
ンどうしは別々にまとめられたのち反応室12に供給さ
れる。
【0052】次に、成膜の工程について説明する。ま
ず、n-GaAs基板(ウェハ基板20)をサセプタ上にセッ
トし、反応室12を減圧にし、サセプタを加熱した後、
TMG,TMA,AsH3,H2Seを反応室に導入し、n-AlGaAs膜(2
1)をエピタキシャル成長させる。次に、成長工程を中
断し、III族原料ラインと反応室12の少なくともいず
れか一方を真空引きする。このときの到達圧力は2.0×1
02Pa以下で、さらに2.0×10-2Pa以下であることが望ま
しい。真空引きは、III族原料ラインと反応室12の少
なくともいずれか一方でも効果があるが、両方を真空引
きするとより大きな効果が得られる。また、真空引きと
同時に、III族原料ラインと反応室12を加熱すること
が望ましい。
ず、n-GaAs基板(ウェハ基板20)をサセプタ上にセッ
トし、反応室12を減圧にし、サセプタを加熱した後、
TMG,TMA,AsH3,H2Seを反応室に導入し、n-AlGaAs膜(2
1)をエピタキシャル成長させる。次に、成長工程を中
断し、III族原料ラインと反応室12の少なくともいず
れか一方を真空引きする。このときの到達圧力は2.0×1
02Pa以下で、さらに2.0×10-2Pa以下であることが望ま
しい。真空引きは、III族原料ラインと反応室12の少
なくともいずれか一方でも効果があるが、両方を真空引
きするとより大きな効果が得られる。また、真空引きと
同時に、III族原料ラインと反応室12を加熱すること
が望ましい。
【0053】次に、TMG、TMI、AsH3とDMHyを反応室12
に導入し、GaInNAs膜(22)をエピタキシャル成長さ
せる。さらに、TMG,TMAとAsH3,DMZnを反応室12に導入
し、p-AlGaAs膜(23)をエピタキシャル成長させる。
P-AlGaAs/GaInNAs/n-AlGaAs//n-GaAs sub.構成の積層膜
を得る。最後に、p電極部(24),n電極部(25)を
形成しLED素子を作製する。
に導入し、GaInNAs膜(22)をエピタキシャル成長さ
せる。さらに、TMG,TMAとAsH3,DMZnを反応室12に導入
し、p-AlGaAs膜(23)をエピタキシャル成長させる。
P-AlGaAs/GaInNAs/n-AlGaAs//n-GaAs sub.構成の積層膜
を得る。最後に、p電極部(24),n電極部(25)を
形成しLED素子を作製する。
【0054】本構成によると、Alを含む半導体層を成長
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、後の工程で残留Al種と反応し膜中に取
り込まれ易い不純物(水分、アルコール等)を含むN原
料の供給を行っても、この不純物からのO元素がAlとと
もに取り込まれることがなくなる。よって、欠陥、不純
物の少なく結晶品質の良いNを含むIII−V族化合物半導
体膜の形成が可能になる。これにより、発光効率がよく
信頼性の高い素子の製造が可能になる。
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、後の工程で残留Al種と反応し膜中に取
り込まれ易い不純物(水分、アルコール等)を含むN原
料の供給を行っても、この不純物からのO元素がAlとと
もに取り込まれることがなくなる。よって、欠陥、不純
物の少なく結晶品質の良いNを含むIII−V族化合物半導
体膜の形成が可能になる。これにより、発光効率がよく
信頼性の高い素子の製造が可能になる。
【0055】(b)請求項2記載の発明は、請求項1の
製造方法において、有機金属Al原料供給ラインと反応室
の少なくともいずれか一方を真空引きする工程中に有機
金属Al原料供給ラインから真空引きポンプとの間のいず
れかの個所で残留Al種の濃度を計測することを特徴とし
ている。
製造方法において、有機金属Al原料供給ラインと反応室
の少なくともいずれか一方を真空引きする工程中に有機
金属Al原料供給ラインから真空引きポンプとの間のいず
れかの個所で残留Al種の濃度を計測することを特徴とし
ている。
【0056】本請求項では、残留Al種の濃度を計測し、
真空引きの終了の時期を判断する。残留Al種の濃度の計
測手段は、質量分析法、赤外分光法、ガスクロマトグラ
フィ法などがあるが、真空系に直結し計測でき感度が高
いので質量分析法が好ましい。図1では、四重極質量分
析計を反応室に接続した例を示している。
真空引きの終了の時期を判断する。残留Al種の濃度の計
測手段は、質量分析法、赤外分光法、ガスクロマトグラ
フィ法などがあるが、真空系に直結し計測でき感度が高
いので質量分析法が好ましい。図1では、四重極質量分
析計を反応室に接続した例を示している。
【0057】本構成によれば、残留Al種の濃度を計測す
るので、再現性良く、プロセス時間の無駄が無く、Al原
料供給ラインと反応室の残留Al種の除去が可能になる。
このため、再現性良く、効率的に、欠陥、不純物の少な
く結晶品質の良いNを含むIII−V族化合物半導体膜が得
られる。よって、再現性良く、効率的に、発光効率がよ
く信頼性の高い発光素子の製造が可能になる。
るので、再現性良く、プロセス時間の無駄が無く、Al原
料供給ラインと反応室の残留Al種の除去が可能になる。
このため、再現性良く、効率的に、欠陥、不純物の少な
く結晶品質の良いNを含むIII−V族化合物半導体膜が得
られる。よって、再現性良く、効率的に、発光効率がよ
く信頼性の高い発光素子の製造が可能になる。
【0058】(c)請求項3記載の発明は、請求項1、
2の製造方法において、Nを含むIII−V族化合物半導体
膜のN原料が少なくともヒドラジン類を含むことを特徴
としている。
2の製造方法において、Nを含むIII−V族化合物半導体
膜のN原料が少なくともヒドラジン類を含むことを特徴
としている。
【0059】ここで、ヒドラジン類とは、ヒドラジン、
モノメチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、ブチルヒ
ドラジン、ヒドラゾベンゼンなどで、NR2NR2 (Rは水
素、またはアルキル基、アリール基)の化学式をとる物
質とする。
モノメチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、ブチルヒ
ドラジン、ヒドラゾベンゼンなどで、NR2NR2 (Rは水
素、またはアルキル基、アリール基)の化学式をとる物
質とする。
【0060】NH3、およびアミン類は、分解温度が高
く、十分な濃度の活性種を生成させるには900℃程度の
温度条件で必要である。このため、成長膜から構成元素
のヌケがおこりやすくなる。In、N、Ga、Asを含む成長
膜の場合は、特にこれらの原子のヌケが顕著になり、成
長膜の結晶品質が低下し高性能な素子が得にくくなる。
く、十分な濃度の活性種を生成させるには900℃程度の
温度条件で必要である。このため、成長膜から構成元素
のヌケがおこりやすくなる。In、N、Ga、Asを含む成長
膜の場合は、特にこれらの原子のヌケが顕著になり、成
長膜の結晶品質が低下し高性能な素子が得にくくなる。
【0061】ヒドラジン類の分解温度は低く500℃付近
で十分な濃度の活性種を生成させることができ、良質な
成長膜が得やすくなる。しかし、ヒドラジン類は、N
H3、およびアミン類と比較し、精製しても水分やアルコ
ール等を除去しにくく、これらを不純物として含みやす
い問題があり、前述のように、十分な特性、信頼性をも
つ素子が得にくかった。
で十分な濃度の活性種を生成させることができ、良質な
成長膜が得やすくなる。しかし、ヒドラジン類は、N
H3、およびアミン類と比較し、精製しても水分やアルコ
ール等を除去しにくく、これらを不純物として含みやす
い問題があり、前述のように、十分な特性、信頼性をも
つ素子が得にくかった。
【0062】本構成によれば、Alを含む半導体層を成長
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、次に残留Al種と反応し膜中に取り込ま
れ易い不純物(水分、アルコール等)を含むヒドラジン
類をN原料として使用することが可能になり、欠陥、不
純物が少なく、よって、構成元素のヌケの少ない、より
結晶品質の良いNを含むIII−V族化合物半導体膜が得ら
れる。よって、より発光効率が高く、より信頼性の高い
発光素子の製造が可能になる。
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、次に残留Al種と反応し膜中に取り込ま
れ易い不純物(水分、アルコール等)を含むヒドラジン
類をN原料として使用することが可能になり、欠陥、不
純物が少なく、よって、構成元素のヌケの少ない、より
結晶品質の良いNを含むIII−V族化合物半導体膜が得ら
れる。よって、より発光効率が高く、より信頼性の高い
発光素子の製造が可能になる。
【0063】(d)請求項4記載の発明は、請求項1、
2、3の半導体発光素子の製造方法を用いて作製した、
Nを含むIII−V族化合物半導体膜がGaN系材料である半
導体レーザであることを特徴としている。
2、3の半導体発光素子の製造方法を用いて作製した、
Nを含むIII−V族化合物半導体膜がGaN系材料である半
導体レーザであることを特徴としている。
【0064】GaN系材料は、GaN,GaInN, GaPN,GaInPN,BG
aN,BGaInN, GaNSb,GaInNSb,などがあげられる。このGaN
系材料は、紫外光から可視光領域のバンドギャップエネ
ルギーをもつ。また、これらの材料は、α-Al2O3,β-Si
C,h-ZnOなどの単結晶上の他、選択成長GaN膜の上にエピ
タキシャル成長が可能である。選択成長GaN膜について
は、「S.Nakamura etal.Appl.Phys.Lett.,72(1998) 21
1」に開示されている。
aN,BGaInN, GaNSb,GaInNSb,などがあげられる。このGaN
系材料は、紫外光から可視光領域のバンドギャップエネ
ルギーをもつ。また、これらの材料は、α-Al2O3,β-Si
C,h-ZnOなどの単結晶上の他、選択成長GaN膜の上にエピ
タキシャル成長が可能である。選択成長GaN膜について
は、「S.Nakamura etal.Appl.Phys.Lett.,72(1998) 21
1」に開示されている。
【0065】Alを含む半導体膜の例をあげれば、AlN,Al
GaNなどがある。これらの材料も、組成を調整しα-Al2O
3,β-SiC,h-ZnOなどの単結晶上の他、選択成長GaN膜の
にエピタキシャル成長させることができる。
GaNなどがある。これらの材料も、組成を調整しα-Al2O
3,β-SiC,h-ZnOなどの単結晶上の他、選択成長GaN膜の
にエピタキシャル成長させることができる。
【0066】(素子形式)半導体レーザの素子構成の例
を挙げれば端面発光型と面発光型があげられる。端面型
レーザの場合は、活性層の型により、シングルヘテロ接
合型、ダブルヘテロ接合型、分離閉じ込めヘテロ接合(S
CH)型、多重量子井戸構造(MQW)型、共振器の形態により
ファブリ−ペロ(FP)型、分布帰還(DFB)型、分布ブラッ
グ反射器(DBR)型があげられる。
を挙げれば端面発光型と面発光型があげられる。端面型
レーザの場合は、活性層の型により、シングルヘテロ接
合型、ダブルヘテロ接合型、分離閉じ込めヘテロ接合(S
CH)型、多重量子井戸構造(MQW)型、共振器の形態により
ファブリ−ペロ(FP)型、分布帰還(DFB)型、分布ブラッ
グ反射器(DBR)型があげられる。
【0067】面発光レーザは、基板と垂直方向にレーザ
共振器を構成し、光を基板と垂直に出射する構成をと
る。基板と表面に高反射率の半導体多層膜反射鏡や誘電
体多層膜反射鏡や金属反射鏡が設けられ、これらの反射
鏡の間に活性層が設けられる。活性層と2つの反射鏡の
間に、スペーサ層が設けられる。
共振器を構成し、光を基板と垂直に出射する構成をと
る。基板と表面に高反射率の半導体多層膜反射鏡や誘電
体多層膜反射鏡や金属反射鏡が設けられ、これらの反射
鏡の間に活性層が設けられる。活性層と2つの反射鏡の
間に、スペーサ層が設けられる。
【0068】さらに、閾値電流を小さくするためと、単
一モード発振をさせるためと、側壁での非発光再結合を
防ぐため、活性層近傍の領域の電流経路を狭める電流狭
窄構造を含む場合が多い。
一モード発振をさせるためと、側壁での非発光再結合を
防ぐため、活性層近傍の領域の電流経路を狭める電流狭
窄構造を含む場合が多い。
【0069】面発光レーザは、2次元並列集積が可能で
あり,更に,その出力光の広がり角が比較的狭い(10
度前後)ので光ファイバとの結合が容易であるほか,素
子の検査が容易であるという特徴を有している.そのた
め,特に,並列伝送型の光送信モジュール(光インタコ
ネクション装置)を構成するのに適した素子と考えられ
ている。光インタコネクション装置の当面の応用対象
は,コンピュータ等の筐体間やボード間の並列接続のほ
か、短距離の光ファイバー通信であるが、将来期待され
る応用として大規模なコンピュータ・ネットワークがあ
げられる。
あり,更に,その出力光の広がり角が比較的狭い(10
度前後)ので光ファイバとの結合が容易であるほか,素
子の検査が容易であるという特徴を有している.そのた
め,特に,並列伝送型の光送信モジュール(光インタコ
ネクション装置)を構成するのに適した素子と考えられ
ている。光インタコネクション装置の当面の応用対象
は,コンピュータ等の筐体間やボード間の並列接続のほ
か、短距離の光ファイバー通信であるが、将来期待され
る応用として大規模なコンピュータ・ネットワークがあ
げられる。
【0070】(作製例1)図3のMOCVD装置でInGaN膜を
活性層するSCH型レーザー素子を作製する場合を示す。
図3において、同図において、11は真空ポンプ、12
は反応室(成長室)、13はウェハ基板、14はバブラ
ー、15は各種シリンダ、16は水素精製器、17はマ
スフローコントローラーMFC)、18はガス供給量を
制御するバルブである。図4は、図3のMOCVD装置を用
いて作製した端面発光レーザの構成例を示す図である。
活性層するSCH型レーザー素子を作製する場合を示す。
図3において、同図において、11は真空ポンプ、12
は反応室(成長室)、13はウェハ基板、14はバブラ
ー、15は各種シリンダ、16は水素精製器、17はマ
スフローコントローラーMFC)、18はガス供給量を
制御するバルブである。図4は、図3のMOCVD装置を用
いて作製した端面発光レーザの構成例を示す図である。
【0071】以下、図3、図4を用いて説明する。α-A
l2O3(31),β-SiC,h-ZnOなどの単結晶上や選択成長
GaN膜(32,33)の上に、TMA,TMG,NH3,SiH4(シラ
ン)を導入しn-AlGaNクラッド層(34)を成長させ
る。このあと、成長を中断しAl原料供給ラインと反応室
を真空引きする。2.0×10-4の圧力に達した後、TMG,N
H3,SiH4(シラン)を導入しn-GaNガイド層(35)、TM
I,TMG,NH3を導入しInGaN活性層(36)、TMG,NH3,DMZn
を導入しp-GaNガイド層、TMA,TMG,NH3,DMZnを導入しp-
AlGaNクラッド層(37)を順次設け、p-電極部(3
9)、n-電極部(40)を設け、ドライエッチング等に
よりにより膜面に平行な共振器を形成し、端面発光型レ
ーザを作製する。
l2O3(31),β-SiC,h-ZnOなどの単結晶上や選択成長
GaN膜(32,33)の上に、TMA,TMG,NH3,SiH4(シラ
ン)を導入しn-AlGaNクラッド層(34)を成長させ
る。このあと、成長を中断しAl原料供給ラインと反応室
を真空引きする。2.0×10-4の圧力に達した後、TMG,N
H3,SiH4(シラン)を導入しn-GaNガイド層(35)、TM
I,TMG,NH3を導入しInGaN活性層(36)、TMG,NH3,DMZn
を導入しp-GaNガイド層、TMA,TMG,NH3,DMZnを導入しp-
AlGaNクラッド層(37)を順次設け、p-電極部(3
9)、n-電極部(40)を設け、ドライエッチング等に
よりにより膜面に平行な共振器を形成し、端面発光型レ
ーザを作製する。
【0072】p-クラッド層(37)とn-クラッド層(3
4)に、それぞれ正孔と電子を注入し、活性層で発光さ
せる。
4)に、それぞれ正孔と電子を注入し、活性層で発光さ
せる。
【0073】(作製例2)図3のMOCVD装置を用い、InG
aN膜をウェル層としGaNをバリア層とする量子井戸構造
(QW)活性層の面発光型レーザを作製する場合を示す。図
5は、図3のMOCVD装置を用いて作製した端面発光レー
ザの構成例を示す図である。
aN膜をウェル層としGaNをバリア層とする量子井戸構造
(QW)活性層の面発光型レーザを作製する場合を示す。図
5は、図3のMOCVD装置を用いて作製した端面発光レー
ザの構成例を示す図である。
【0074】以下、図3および図5を用いて説明する。
α-Al2O3(41),β-SiC,h-ZnOなどの単結晶上や選
択成長GaN膜(42,43)の上に、TMA,TMG,NH3を導入
しAlN/GaN20ペア以上からなる半導体多層膜反射鏡(4
4)を成長させる。このあと、成長を中断しAl原料供給
ラインと反応室を真空引きする。2.0×10-4の圧力に達
した後、TMG,NH3,SiH4(シラン)を導入しn-GaNコンタ
クト層(45)、n-GaNスペーサ層(46)、TMI,TMG,N
H3を導入しInGaN/GaN 量子井戸(QW)活性層(47)、TM
G,NH3,SiH4,DMZnを導入しp-GaNスペーサ層(48)、p-
GaNコンタクト層(49)、TMA,TMG,NH3を導入しAlN/Ga
N20ペア以上からなる半導体多層膜反射鏡(50)を順
次設ける。さらに活性層近傍にプロトンや酸素イオンの
インプランテーション等の手法により絶縁領域(51)
を形成して電流狭窄部を設ける場合もある。
α-Al2O3(41),β-SiC,h-ZnOなどの単結晶上や選
択成長GaN膜(42,43)の上に、TMA,TMG,NH3を導入
しAlN/GaN20ペア以上からなる半導体多層膜反射鏡(4
4)を成長させる。このあと、成長を中断しAl原料供給
ラインと反応室を真空引きする。2.0×10-4の圧力に達
した後、TMG,NH3,SiH4(シラン)を導入しn-GaNコンタ
クト層(45)、n-GaNスペーサ層(46)、TMI,TMG,N
H3を導入しInGaN/GaN 量子井戸(QW)活性層(47)、TM
G,NH3,SiH4,DMZnを導入しp-GaNスペーサ層(48)、p-
GaNコンタクト層(49)、TMA,TMG,NH3を導入しAlN/Ga
N20ペア以上からなる半導体多層膜反射鏡(50)を順
次設ける。さらに活性層近傍にプロトンや酸素イオンの
インプランテーション等の手法により絶縁領域(51)
を形成して電流狭窄部を設ける場合もある。
【0075】次に、p-電極部(52)、n-電極部を形成
し、膜面に垂直な共振器構造をもつ面発光型レーザを作
製する。p-半導体多層膜反射鏡とn-半導体多層膜反射鏡
に、それぞれ正孔と電子を注入し、活性層で発光させ
る。
し、膜面に垂直な共振器構造をもつ面発光型レーザを作
製する。p-半導体多層膜反射鏡とn-半導体多層膜反射鏡
に、それぞれ正孔と電子を注入し、活性層で発光させ
る。
【0076】本構成によると、Alを含む半導体層を成長
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、次に残留Al種と反応し膜中に取り込ま
れ易い不純物(水分、アルコール等)を含むN原料を使
用しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いNを含
むGaN系材料の活性層を形成することができる。
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、次に残留Al種と反応し膜中に取り込ま
れ易い不純物(水分、アルコール等)を含むN原料を使
用しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いNを含
むGaN系材料の活性層を形成することができる。
【0077】よって、高い歩留まりで作製でき、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、紫外可視領域に発振波長をもつ短波長レーザを
得ることができる。
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、紫外可視領域に発振波長をもつ短波長レーザを
得ることができる。
【0078】(e)請求項5記載の発明は、請求項1、
2、3の製造方法を用いて作製した、Nを含むIII−V族
化合物半導体膜がGaNAs系材料である半導体レーザであ
る。
2、3の製造方法を用いて作製した、Nを含むIII−V族
化合物半導体膜がGaNAs系材料である半導体レーザであ
る。
【0079】GaNAs系材料として、GaNAs、GaInNAs、GaI
nAsSb、GaInNP、GaNP、GaNAsSb、GaInNAsSb、InNAs、InN
PAsなどが挙げられる。これらは、組成を調整しGaAsと
格子整合させることができ、GaAs基板上にエピタキシャ
ル成長させることができる。
nAsSb、GaInNP、GaNP、GaNAsSb、GaInNAsSb、InNAs、InN
PAsなどが挙げられる。これらは、組成を調整しGaAsと
格子整合させることができ、GaAs基板上にエピタキシャ
ル成長させることができる。
【0080】Alを含む半導体膜の例をあげれば、AlGaA
s,AlAs,AlGaInP,AlGaAsP,AlInP, AlGaInAs,AlGaInAsPな
どがある。これらの材料も、組成を調整しGaAsと格子整
合させることができ、GaAs基板上にエピタキシャル成長
させることができる。
s,AlAs,AlGaInP,AlGaAsP,AlInP, AlGaInAs,AlGaInAsPな
どがある。これらの材料も、組成を調整しGaAsと格子整
合させることができ、GaAs基板上にエピタキシャル成長
させることができる。
【0081】このGaNAs系の材料を活性層に用いたレー
ザは、前述のように、温度特性に優れるうえ、発光波長
が1.1μm以上の長波長帯なので石英系ファイバとの整合
性が良い。よって、光通信システムや、コンピューター
間、チップ間、チップ内の光インターコネクションや、
光コンピューティングにおいて、キーデバイスになると
考えられている。
ザは、前述のように、温度特性に優れるうえ、発光波長
が1.1μm以上の長波長帯なので石英系ファイバとの整合
性が良い。よって、光通信システムや、コンピューター
間、チップ間、チップ内の光インターコネクションや、
光コンピューティングにおいて、キーデバイスになると
考えられている。
【0082】しかし、半導体レーザの構成膜は特に高い
結晶品質が必要とされるが、GaAs基板と、GaInNAs系材
料の活性層との間に、光と電子の閉じ込める特性のよい
Alを含む半導体層を設ける構成の場合、高い特性で高い
信頼性のレーザは得にくかった。
結晶品質が必要とされるが、GaAs基板と、GaInNAs系材
料の活性層との間に、光と電子の閉じ込める特性のよい
Alを含む半導体層を設ける構成の場合、高い特性で高い
信頼性のレーザは得にくかった。
【0083】(作製例)GaInNAs膜を活性層するSCH型端
面発光型レーザーを、図1に示すMOCVD装置を使用して
作製する例を示す。図6は、図1のMOCVD装置を用いて
作製した端面発光レーザの構成例を示す図である。
面発光型レーザーを、図1に示すMOCVD装置を使用して
作製する例を示す。図6は、図1のMOCVD装置を用いて
作製した端面発光レーザの構成例を示す図である。
【0084】以下、図1および図6を用いて説明する。
GaAs基板(55)上に、TMG,TMA、AsH3,H2Seを導入しn-
AlGaAsのクラッド層(56)をエピタキシャル成長させ
る。このあと、成長を中断しAl原料供給ラインと反応室
を真空引きする。2.0×10−4の圧力に達した後、TMG,A
sH3を導入しGaAsガイド層(57)を、n-AlGaAsのクラ
ッド層(56)を、TMG,TMA、TMI,AsH3,DMHyを導入しGa
InNAs活性層(58)を、TMG,AsH3を導入しGaAsガイド
層(59)を、TMG,TMA、AsH3,DMZn を導入しp-AlGaAs
の上部クラッド層(60)を順次設けレーザ構成エピタ
キシャル成長膜を形成する。
GaAs基板(55)上に、TMG,TMA、AsH3,H2Seを導入しn-
AlGaAsのクラッド層(56)をエピタキシャル成長させ
る。このあと、成長を中断しAl原料供給ラインと反応室
を真空引きする。2.0×10−4の圧力に達した後、TMG,A
sH3を導入しGaAsガイド層(57)を、n-AlGaAsのクラ
ッド層(56)を、TMG,TMA、TMI,AsH3,DMHyを導入しGa
InNAs活性層(58)を、TMG,AsH3を導入しGaAsガイド
層(59)を、TMG,TMA、AsH3,DMZn を導入しp-AlGaAs
の上部クラッド層(60)を順次設けレーザ構成エピタ
キシャル成長膜を形成する。
【0085】このあと、p-電極部(図ではストライプ状
電極61)、n-電極部(62)を設け、へき開により膜
面に平行な共振器を形成し、端面発光型レーザを作製す
る。
電極61)、n-電極部(62)を設け、へき開により膜
面に平行な共振器を形成し、端面発光型レーザを作製す
る。
【0086】本構成によれば、Alを含む半導体層を成長
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、次に残留Al種と反応し膜中に取り込ま
れ易い不純物(水分、アルコール等)を含むN原料を使
用しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いNを含
むGaNAs系材料の活性層を形成することができる。
させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工
程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留
Al種が除去され、次に残留Al種と反応し膜中に取り込ま
れ易い不純物(水分、アルコール等)を含むN原料を使
用しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いNを含
むGaNAs系材料の活性層を形成することができる。
【0087】よって、高い歩留まりで作製でき、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長
レーザを得ることができる。
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長
レーザを得ることができる。
【0088】(f)請求項6記載に発明は、請求項4の
半導体レーザがAlxGa(1-x)As/ AlyGa (1-y)As (0≦y<
x≦1)半導体多層膜反射鏡を少なくとも1つ含む面発光
レーザであることを特徴とするものである。
半導体レーザがAlxGa(1-x)As/ AlyGa (1-y)As (0≦y<
x≦1)半導体多層膜反射鏡を少なくとも1つ含む面発光
レーザであることを特徴とするものである。
【0089】面発光レーザの反射鏡としては、活性層領
域と一括で制御性良く形成できることと、レーザを駆動
するキャリアも流せるので、低屈折率層と高屈折率層を
交互に積層した半導体分布ブラッグ反射鏡が広く用いら
れている。半導体分布ブラッグ反射鏡の材料としては、
活性層から発生する光を吸収しない材料(一般に活性層
よりワイドバンドギャップの材料)であって、格子緩和
を発生させないために基板に格子整合する材料が用いら
れる。
域と一括で制御性良く形成できることと、レーザを駆動
するキャリアも流せるので、低屈折率層と高屈折率層を
交互に積層した半導体分布ブラッグ反射鏡が広く用いら
れている。半導体分布ブラッグ反射鏡の材料としては、
活性層から発生する光を吸収しない材料(一般に活性層
よりワイドバンドギャップの材料)であって、格子緩和
を発生させないために基板に格子整合する材料が用いら
れる。
【0090】反射鏡の反射率は99%以上と極めて高く
する必要がある。反射率は積層数を増やすことによって
高くなる。しかし、積層数が増加すると、面発光型半導
体レーザの作製が困難になってしまう。このため、低屈
折率層と高屈折率層の屈折率差が大きい方が好ましい。
AlGaAs系材料は、AlAsとGaAs が終端物質であり、格子
定数は基板であるGaAsとほぼ同程度であり、組成により
屈折率差が大きくとれ、少ない積層数で高反射率を得る
ことができるので、Al(Ga)As/GaAs、より広くはAlxGa
(1-x)As/ AlyGa(1-y)As (0≦y<x≦1)を半導体多層膜を
面発光レーザの反射鏡として用いるのが好適である。
する必要がある。反射率は積層数を増やすことによって
高くなる。しかし、積層数が増加すると、面発光型半導
体レーザの作製が困難になってしまう。このため、低屈
折率層と高屈折率層の屈折率差が大きい方が好ましい。
AlGaAs系材料は、AlAsとGaAs が終端物質であり、格子
定数は基板であるGaAsとほぼ同程度であり、組成により
屈折率差が大きくとれ、少ない積層数で高反射率を得る
ことができるので、Al(Ga)As/GaAs、より広くはAlxGa
(1-x)As/ AlyGa(1-y)As (0≦y<x≦1)を半導体多層膜を
面発光レーザの反射鏡として用いるのが好適である。
【0091】しかし、従来、Al(Ga)As/GaAs半導体多層
膜を面発光レーザの反射鏡として用いると、十分な発光
効率はえられなかった。
膜を面発光レーザの反射鏡として用いると、十分な発光
効率はえられなかった。
【0092】これは、前述の実験で検証したように、Al
を含んだ材料は、化学的に非常に活性であり、Alに起因
する結晶欠陥を作りやすく、GaNAs系材料を含む活性層
を成長中に反応室に残留しているAl原料またはAl原料反
応物がヒドラジン中の水分、アルコールと反応してこれ
らを結晶中に取り込み、結晶欠陥となって非発光再結合
が導入され発光効率を低下させていたためである。
を含んだ材料は、化学的に非常に活性であり、Alに起因
する結晶欠陥を作りやすく、GaNAs系材料を含む活性層
を成長中に反応室に残留しているAl原料またはAl原料反
応物がヒドラジン中の水分、アルコールと反応してこれ
らを結晶中に取り込み、結晶欠陥となって非発光再結合
が導入され発光効率を低下させていたためである。
【0093】このため、特開平08−340146号公
報や特開平07−307525号公報には、Alを含ま
ないGaInPとGaAs とから半導体分布ブラッグ
反射鏡を構成する提案がなされている。しかしながら、
GaInPとGaAsとの屈折率差は、AlAsとGa
Asとの屈折率差に比べて約半分であり、反射鏡の積層
数が非常に増加してしまい、作製が困難になって、歩留
まりが低下し、素子抵抗が増加し、作製に時間がかか
り、面発光レーザの総厚が厚くなり、電気配線が困難に
なる等の問題があった。
報や特開平07−307525号公報には、Alを含ま
ないGaInPとGaAs とから半導体分布ブラッグ
反射鏡を構成する提案がなされている。しかしながら、
GaInPとGaAsとの屈折率差は、AlAsとGa
Asとの屈折率差に比べて約半分であり、反射鏡の積層
数が非常に増加してしまい、作製が困難になって、歩留
まりが低下し、素子抵抗が増加し、作製に時間がかか
り、面発光レーザの総厚が厚くなり、電気配線が困難に
なる等の問題があった。
【0094】(作製例)GaInNAs膜をウェル層としGaAs
をバリア層とする量子井戸構造(QW)活性層の面発光型レ
ーザの作製例を、図1に示すMOCVD装置を使用し作製す
る例を示す。図7は、図1のMOCVD装置を用いて作製し
た面発光型レーザの構成例を示す図である。
をバリア層とする量子井戸構造(QW)活性層の面発光型レ
ーザの作製例を、図1に示すMOCVD装置を使用し作製す
る例を示す。図7は、図1のMOCVD装置を用いて作製し
た面発光型レーザの構成例を示す図である。
【0095】GaAs基板(65)上に、TMG,TMA,AsH3,H2S
eを導入しn-AlGaAs/n-GaAs などの25ペア以上からなる
半導体多層膜反射鏡(66)をエピタキシャル成長させ
る。このあと、成長を中断しAl原料供給ラインと反応室
を真空引きする。2.0×10-4の圧力に達した後、TMG,AsH
3、H2Seを導入しn-GaAsスペーサ層(67)を、TMG,TM
A、TMI,AsH3,DMHyを導入しGaInNAs /GaAs量子井戸(QW)
活性層(68)を、TMG,AsH3、DMZnを導入しp-GaAsスペ
ーサ層(67)を、TMG,TMA,AsH3,DMZn を導入しp-GaIn
P/p-GaAs などの20ペア以上からなる半導体多層膜反射
鏡(69)、p-コンタクト層(70)を順次設けレーザ
構成エピタキシャル成長膜を形成する。
eを導入しn-AlGaAs/n-GaAs などの25ペア以上からなる
半導体多層膜反射鏡(66)をエピタキシャル成長させ
る。このあと、成長を中断しAl原料供給ラインと反応室
を真空引きする。2.0×10-4の圧力に達した後、TMG,AsH
3、H2Seを導入しn-GaAsスペーサ層(67)を、TMG,TM
A、TMI,AsH3,DMHyを導入しGaInNAs /GaAs量子井戸(QW)
活性層(68)を、TMG,AsH3、DMZnを導入しp-GaAsスペ
ーサ層(67)を、TMG,TMA,AsH3,DMZn を導入しp-GaIn
P/p-GaAs などの20ペア以上からなる半導体多層膜反射
鏡(69)、p-コンタクト層(70)を順次設けレーザ
構成エピタキシャル成長膜を形成する。
【0096】さらに、活性層近傍にAlAs膜を酸化して絶
縁性のAlxOy膜を形成したりこの活性層近傍にプロトン
や酸素イオンのインプランテーション等により絶縁領域
(71)を形成して電流狭窄部を設ける場合もある。
縁性のAlxOy膜を形成したりこの活性層近傍にプロトン
や酸素イオンのインプランテーション等により絶縁領域
(71)を形成して電流狭窄部を設ける場合もある。
【0097】次に、p-電極部(72)、n-電極部(7
3)を形成し、膜面に垂直な共振器構造をもつ面発光型
レーザを作製する。
3)を形成し、膜面に垂直な共振器構造をもつ面発光型
レーザを作製する。
【0098】本構成によると、AlxGa(1-x)As/ AlyGa
(1-y)As (0≦y<x≦1)を半導体多層膜反射鏡を成長さ
せた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工程
を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留Al
種が除去され、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いGa
NAs系材料の膜を含む活性層を形成することができる。
(1-y)As (0≦y<x≦1)を半導体多層膜反射鏡を成長さ
せた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引きする工程
を設けているので、Al原料供給ラインと反応室の残留Al
種が除去され、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いGa
NAs系材料の膜を含む活性層を形成することができる。
【0099】よって、高い歩留まりで、低いコストの工
程で、簡便な構成で作製できる、低い素子抵抗、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長面
発光レーザを得ることができる。
程で、簡便な構成で作製できる、低い素子抵抗、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長面
発光レーザを得ることができる。
【0100】(g)請求項7記載の発明は、請求項5の
面発光半導体レーザが光源として用いられていることを
特徴とする光通信システムである。
面発光半導体レーザが光源として用いられていることを
特徴とする光通信システムである。
【0101】この光通信システムの構成例を、図面を用
いて説明する。図8は、請求項3の面発光型半導体レー
ザを用いた並列伝送方式光通信システムの一例である。
本例では、面発光半導体レーザ(75)からの信号を複
数のファイバ(79)を用いて受光素子(77)に同時
に伝送するように構成されている。
いて説明する。図8は、請求項3の面発光型半導体レー
ザを用いた並列伝送方式光通信システムの一例である。
本例では、面発光半導体レーザ(75)からの信号を複
数のファイバ(79)を用いて受光素子(77)に同時
に伝送するように構成されている。
【0102】図9は、請求項3の面発光型半導体レーザ
を用いた多波長伝送方式光通信システムの一例である。
複数の発振波長の異なる発光素子(GaInNAs面発光レー
ザ80)からの光信号が、それぞれ光ファイバ(86)
を介して光合波器(81)に導入される。この波長の異
なる複数の光信号は合波され、1本の光ファイバ中に導
入され伝送される。伝送された光信号は伝送先の機器に
接続される光分波器(84)を通って元の波長の異なる
複数の光信号に分離され、それぞれファイバを介して複
数の受光素子(83)に達するように構成されている。
を用いた多波長伝送方式光通信システムの一例である。
複数の発振波長の異なる発光素子(GaInNAs面発光レー
ザ80)からの光信号が、それぞれ光ファイバ(86)
を介して光合波器(81)に導入される。この波長の異
なる複数の光信号は合波され、1本の光ファイバ中に導
入され伝送される。伝送された光信号は伝送先の機器に
接続される光分波器(84)を通って元の波長の異なる
複数の光信号に分離され、それぞれファイバを介して複
数の受光素子(83)に達するように構成されている。
【0103】本構成によれば、高い歩留まりで、低いコ
ストの工程で、簡便な構成で作製できる、低い素子抵
抗、低いしきい値電流、高い発光効率、高い信頼性をも
つ温度特性の良い光通信への適用性がよい発振波長をも
つ長波長面発光レーザを光源として用い光通信システム
を構築するので、光源部に冷却装置を必要としない簡便
な構成をもつ、高い信頼性で高性能な光通信システムを
得ることができる。
ストの工程で、簡便な構成で作製できる、低い素子抵
抗、低いしきい値電流、高い発光効率、高い信頼性をも
つ温度特性の良い光通信への適用性がよい発振波長をも
つ長波長面発光レーザを光源として用い光通信システム
を構築するので、光源部に冷却装置を必要としない簡便
な構成をもつ、高い信頼性で高性能な光通信システムを
得ることができる。
【0104】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0105】(実施例1)選択成長させたGaN基板上
に、MOCVD法でGaN系材料のエピタキシャル成長膜を成長
させ、レーザ素子を作製する例を述べる。使用する装置
構成は図3に示すMOCVD装置である。図10は、図3のM
OCVD装置を用いて作製した面発光型レーザの構成例を示
す図である。
に、MOCVD法でGaN系材料のエピタキシャル成長膜を成長
させ、レーザ素子を作製する例を述べる。使用する装置
構成は図3に示すMOCVD装置である。図10は、図3のM
OCVD装置を用いて作製した面発光型レーザの構成例を示
す図である。
【0106】以下、図3および図10を用いて説明す
る。真空ポンプCにより減圧可能な反応室12中に加熱
可能なサセプタを設け、H2ガスをキャリアガスとして、
TMG, TMA,TMI, NH3を反応室に供給するラインを設け
る。さらに、SiH4(シラン)およびZn(CH3)2(DMZn:ジメ
チルジンク)を反応室12に供給するラインを設ける。
る。真空ポンプCにより減圧可能な反応室12中に加熱
可能なサセプタを設け、H2ガスをキャリアガスとして、
TMG, TMA,TMI, NH3を反応室に供給するラインを設け
る。さらに、SiH4(シラン)およびZn(CH3)2(DMZn:ジメ
チルジンク)を反応室12に供給するラインを設ける。
【0107】この減圧MOCVD装置を用い、サファイアC面
単結晶板(90)上に基板温度550℃で20nmの厚さの非
晶質のバッファGaN層(91)を成長させる。続けて基
板温度1050℃で2μmの厚さの下地GaN層(92)を成長
させる。次に、試料をMOCVD成長室から大気中に取り出
し、CVD法により0.1μmの厚さのSiO2膜(93)を成長
させる。このSiO2膜(93)をホトリソグラフィーとウ
ェットエッチングにより4μm幅のストライプ状窓を11μ
m幅の周期で作製する。
単結晶板(90)上に基板温度550℃で20nmの厚さの非
晶質のバッファGaN層(91)を成長させる。続けて基
板温度1050℃で2μmの厚さの下地GaN層(92)を成長
させる。次に、試料をMOCVD成長室から大気中に取り出
し、CVD法により0.1μmの厚さのSiO2膜(93)を成長
させる。このSiO2膜(93)をホトリソグラフィーとウ
ェットエッチングにより4μm幅のストライプ状窓を11μ
m幅の周期で作製する。
【0108】再び試料をMOCVD成長室に設置し、基板温
度1050℃でこのマスクパターン上に選択成長n-GaN膜
(94)を成長させる。バッファGaN層から成長したGaN
膜がマスクパターン上で横方向に成長し、大面積で欠陥
の少ない良質な単結晶膜が得られた。なお、このような
成長膜を選択成長膜やELOG基板(Epitaxially Laterally
Overgrown GaN Substrate)と呼ばれる。
度1050℃でこのマスクパターン上に選択成長n-GaN膜
(94)を成長させる。バッファGaN層から成長したGaN
膜がマスクパターン上で横方向に成長し、大面積で欠陥
の少ない良質な単結晶膜が得られた。なお、このような
成長膜を選択成長膜やELOG基板(Epitaxially Laterally
Overgrown GaN Substrate)と呼ばれる。
【0109】続けて、TMG,NH3,SiH4を導入しn-GaNコン
タクト層(95)、TMA,TMG,NH3,SiH 4を導入しn-AlGaN
クラッド層(96)、TMG,NH3,SiH4を導入しn-GaNガイ
ド層(97)を成長させる。
タクト層(95)、TMA,TMG,NH3,SiH 4を導入しn-AlGaN
クラッド層(96)、TMG,NH3,SiH4を導入しn-GaNガイ
ド層(97)を成長させる。
【0110】次に、成長工程を中断し、Al原料ラインと
反応室を電離真空計の圧力指示が2.0×10-4Pa以下にな
るまで真空引きする。このとき、真空引きと同時に、II
I族原料ラインと反応室を100℃〜150℃に加熱する。
反応室を電離真空計の圧力指示が2.0×10-4Pa以下にな
るまで真空引きする。このとき、真空引きと同時に、II
I族原料ラインと反応室を100℃〜150℃に加熱する。
【0111】次に、TMI,TMG,NH3を導入しIn0.02Ga
0.98N/In0.15Ga0.85Nの3重のMQW活性層
(98)、TMG, NH3,DMZnを導入しp-GaNガイド層(9
9)、TMA,TMG, NH3,DMZnを導入しp-AlGaNクラッド層
(100)、TMG, NH4,DMZnを導入しp-GaNコンタクト層
(101)を順次エピタキシャル成長させる。
0.98N/In0.15Ga0.85Nの3重のMQW活性層
(98)、TMG, NH3,DMZnを導入しp-GaNガイド層(9
9)、TMA,TMG, NH3,DMZnを導入しp-AlGaNクラッド層
(100)、TMG, NH4,DMZnを導入しp-GaNコンタクト層
(101)を順次エピタキシャル成長させる。
【0112】次にレーザー素子加工プロセスを行い、リ
ッジストライプレーザを作製した。この素子の閾値電流
は、室温下CWで60mAである。比較例として、成長中断し
ない工程で作製した同じ構成のリッジストライプレーザ
は、閾値電流は、室温下CWで80mAである。
ッジストライプレーザを作製した。この素子の閾値電流
は、室温下CWで60mAである。比較例として、成長中断し
ない工程で作製した同じ構成のリッジストライプレーザ
は、閾値電流は、室温下CWで80mAである。
【0113】なお、n-AlGaNクラッド層成長後に、Al原
料ラインと反応室の真空引きをする工程を行っているの
で、Al原料供給ラインと反応室の残留Al種が除去され
る。このため、次にヒドラジン類ほどではないが、残留
Al種と反応し膜中に取り込まれる不純物(水分、アルコ
ール等)を含みやすいNH3を導入しIn0.02Ga0.98N/In0.1
5Ga0.85NのMQW活性層の成長を行っても、欠陥、不純物
の少なく結晶品質の良い活性層が得られるため、より低
い閾値電流で室温連続発振可能なリッジストライプレー
ザ端面発光レーザを作製することが可能となる。
料ラインと反応室の真空引きをする工程を行っているの
で、Al原料供給ラインと反応室の残留Al種が除去され
る。このため、次にヒドラジン類ほどではないが、残留
Al種と反応し膜中に取り込まれる不純物(水分、アルコ
ール等)を含みやすいNH3を導入しIn0.02Ga0.98N/In0.1
5Ga0.85NのMQW活性層の成長を行っても、欠陥、不純物
の少なく結晶品質の良い活性層が得られるため、より低
い閾値電流で室温連続発振可能なリッジストライプレー
ザ端面発光レーザを作製することが可能となる。
【0114】(実施例2)図3に使用したMOCVD装置の
構成を示す。図11は、図3のMOCVD装置を用いて作製
した端面発光型レーザの構成例を示す図である。
構成を示す。図11は、図3のMOCVD装置を用いて作製
した端面発光型レーザの構成例を示す図である。
【0115】以下、図3および図11を用いて説明す
る。真空ポンプにより減圧可能な反応室中に加熱可能な
サセプタを有し、H2ガスをキャリアガスとして、TMG, T
MA、TMI、MMHy(モノメチルヒドラジン)、AsH3、PH3、
SeH2,Zn(CH3)2を反応室に供給するラインを有する。こ
れらのガスはロータリーポンプをもつ原料ガス排気系に
より排気される。さらに、反応室にはターボモレキュラ
ポンプをもつ高真空排気系が接続されている(高真空排
気系は図示せず)。
る。真空ポンプにより減圧可能な反応室中に加熱可能な
サセプタを有し、H2ガスをキャリアガスとして、TMG, T
MA、TMI、MMHy(モノメチルヒドラジン)、AsH3、PH3、
SeH2,Zn(CH3)2を反応室に供給するラインを有する。こ
れらのガスはロータリーポンプをもつ原料ガス排気系に
より排気される。さらに、反応室にはターボモレキュラ
ポンプをもつ高真空排気系が接続されている(高真空排
気系は図示せず)。
【0116】次に、成膜の工程について説明する。HCl
水溶液で表面を清浄化したn-GaAs基板(110)をサセ
プタ上にセットし、反応室を減圧にし、サセプタを昇温
した後、TMG, TMAとAsH3(アルシン)を反応室に供給し、
n-AlGaAs下部クラッド層(111)を成長させる。次
に、成長工程を中断し、Al原料ラインと反応室を電離真
空計の圧力指示が2.0×10-4Pa以下になるまで真空引き
する。このとき、真空引きと同時に、III族原料ライン
と反応室を100〜150℃に加熱する。
水溶液で表面を清浄化したn-GaAs基板(110)をサセ
プタ上にセットし、反応室を減圧にし、サセプタを昇温
した後、TMG, TMAとAsH3(アルシン)を反応室に供給し、
n-AlGaAs下部クラッド層(111)を成長させる。次
に、成長工程を中断し、Al原料ラインと反応室を電離真
空計の圧力指示が2.0×10-4Pa以下になるまで真空引き
する。このとき、真空引きと同時に、III族原料ライン
と反応室を100〜150℃に加熱する。
【0117】次に、TMG, AsH3を導入しGaAsガイド層
(112)を、TMG, TMA、 TMI ,AsH3,MMHyを導入しGaI
nNAs活性層(113)を、TMG, AsH3を導入しGaAsガイ
ド層(114)を、TMG, TMA、 AsH3, DMZn を導入しp
-AlGaAs上部クラッド層(115)、p-GaAsコンタクト
層を順次設けレーザ構成エピタキシャル成長膜を形成す
る。
(112)を、TMG, TMA、 TMI ,AsH3,MMHyを導入しGaI
nNAs活性層(113)を、TMG, AsH3を導入しGaAsガイ
ド層(114)を、TMG, TMA、 AsH3, DMZn を導入しp
-AlGaAs上部クラッド層(115)、p-GaAsコンタクト
層を順次設けレーザ構成エピタキシャル成長膜を形成す
る。
【0118】このあと、SiO2絶縁膜形成した後、スト
ライプ状にSiO2膜を除去したのちp電極膜(116)を
蒸着する。次に、基板裏面にn電極膜(117)を蒸着
する。最後に、へき開により膜面に平行な共振器を形成
し、ブロードストライプSCH端面発光型レーザを作製す
る。
ライプ状にSiO2膜を除去したのちp電極膜(116)を
蒸着する。次に、基板裏面にn電極膜(117)を蒸着
する。最後に、へき開により膜面に平行な共振器を形成
し、ブロードストライプSCH端面発光型レーザを作製す
る。
【0119】活性層中のAl濃度は1×1018cm-3以下であ
り、活性層中のO濃度は2×1017cm-3以下である。閾値電
流は室温下CWで30mAである。比較として、成長を中断し
Al原料ラインと反応室の真空引きをする工程を行わず、
連続して作製する同じ構成のブロードストライプレーザ
は、活性層中に2×1019cm-3以上のAlおよび2×1018cm -3
以上の酸素が取りこまれており、閾値電流は、室温下CW
で300mA以上と著しく高い値となる。
り、活性層中のO濃度は2×1017cm-3以下である。閾値電
流は室温下CWで30mAである。比較として、成長を中断し
Al原料ラインと反応室の真空引きをする工程を行わず、
連続して作製する同じ構成のブロードストライプレーザ
は、活性層中に2×1019cm-3以上のAlおよび2×1018cm -3
以上の酸素が取りこまれており、閾値電流は、室温下CW
で300mA以上と著しく高い値となる。
【0120】なお、n-AlGaAsクラッド層成長の後に、Al
原料ラインと反応室の真空引きをする工程を行っている
ので、Al原料供給ラインと反応室の残留Al種が除去され
る。このため、次に、分解温度が低いが残留Al種と反応
し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、アルコール等)
を含むMMHyを導入しGaInNAs活性層成長の成長を行って
も、欠陥、不純物の少なく結晶品質の良いGaInNAs活性
層が得られるため、より低い閾値電流で室温連続発振可
能なブロードストライプ端面発光レーザを作製すること
が可能となる。
原料ラインと反応室の真空引きをする工程を行っている
ので、Al原料供給ラインと反応室の残留Al種が除去され
る。このため、次に、分解温度が低いが残留Al種と反応
し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、アルコール等)
を含むMMHyを導入しGaInNAs活性層成長の成長を行って
も、欠陥、不純物の少なく結晶品質の良いGaInNAs活性
層が得られるため、より低い閾値電流で室温連続発振可
能なブロードストライプ端面発光レーザを作製すること
が可能となる。
【0121】(実施例3)実施例1で示した図3のMOCV
D装置を、反応室にバルブを介して四重極質量分析計(QM
S)を接続し、N原料としてDMHy(ジメチルヒドラジン)
を用いる変更を行い使用する。図12は、図3のMOCVD
装置を用いて作製した面発光型レーザの構成例を示す図
である。
D装置を、反応室にバルブを介して四重極質量分析計(QM
S)を接続し、N原料としてDMHy(ジメチルヒドラジン)
を用いる変更を行い使用する。図12は、図3のMOCVD
装置を用いて作製した面発光型レーザの構成例を示す図
である。
【0122】以下、図3および図12を用いて成膜の工
程について説明する。HCl水溶液で表面を清浄化したn-G
aAs基板(120)をサセプタ上にセットし、反応室を
減圧にし、サセプタを昇温した後、TMG,TMAとAsH3(アル
シン)を反応室に供給し、n-AlGaAs/n-GaAsの28ペアから
なる下部半導体多層膜ブラッグ反射鏡(下部DBR)(12
1)を成長させる。
程について説明する。HCl水溶液で表面を清浄化したn-G
aAs基板(120)をサセプタ上にセットし、反応室を
減圧にし、サセプタを昇温した後、TMG,TMAとAsH3(アル
シン)を反応室に供給し、n-AlGaAs/n-GaAsの28ペアから
なる下部半導体多層膜ブラッグ反射鏡(下部DBR)(12
1)を成長させる。
【0123】次に、成長工程を中断し、Al原料ラインと
反応室を真空引きする。このとき、真空引きと同時に、
Al原料ラインと反応室を100〜150℃に加熱する。QMSのA
l(CH 3)3+(m/e72 )の出力電流ピークが所定の値以下にな
ったら、TMG, AsH3,SeH2,を導入しn-GaAsスペーサ層
(122)を、TMG,TMA、TMI,AsH3,DMHyを導入しGaInNA
s/GaAsからなる2重量子井戸活性層(123)、TMG, As
H3,DMZnを導入しp-GaAsスペーサ層(124)を、TMA、
AsH3,DMZnを導入しp-AlAs選択酸化層(125)を、TM
G, TMA,AsH3,DMZnを導入し、p-AlGaAs/p-GaAsの23ペア
からなる上部DBR(126)を、TMG, AsH3,DMZnを導入
しp- GaAsコンタクト層(127)を順次設け、レーザ
構成エピタキシャル成長多層膜を形成する。
反応室を真空引きする。このとき、真空引きと同時に、
Al原料ラインと反応室を100〜150℃に加熱する。QMSのA
l(CH 3)3+(m/e72 )の出力電流ピークが所定の値以下にな
ったら、TMG, AsH3,SeH2,を導入しn-GaAsスペーサ層
(122)を、TMG,TMA、TMI,AsH3,DMHyを導入しGaInNA
s/GaAsからなる2重量子井戸活性層(123)、TMG, As
H3,DMZnを導入しp-GaAsスペーサ層(124)を、TMA、
AsH3,DMZnを導入しp-AlAs選択酸化層(125)を、TM
G, TMA,AsH3,DMZnを導入し、p-AlGaAs/p-GaAsの23ペア
からなる上部DBR(126)を、TMG, AsH3,DMZnを導入
しp- GaAsコンタクト層(127)を順次設け、レーザ
構成エピタキシャル成長多層膜を形成する。
【0124】次に、水蒸気により半導体柱の選択酸化Al
As膜を端面から酸化し約25μm2の断面の電流経路を残
し、絶縁性のAlxOy膜に変化させる。
As膜を端面から酸化し約25μm2の断面の電流経路を残
し、絶縁性のAlxOy膜に変化させる。
【0125】次に、非感光性ポリイミド(128)をス
ピンコートにより塗布し、エッチングされた底面からの
高さが4.0μmになるように、350℃で硬化させる。次
に、レジストを塗布、リソグラフィー、O2ガスを用い
たRIEエッチングにより、半導体柱の上面の28μm×28μ
mの領域のポリイミドを除去する。次に、このポリイミ
ドを除去した半導体柱上面の光出射部を除いた領域とポ
リイミド表面にp電極(129)および配線部を電極膜
蒸着とリフトオフ法で形成する。最後に基板裏面にn電
極(130)を形成し、長波長面発光レーザを作製す
る。
ピンコートにより塗布し、エッチングされた底面からの
高さが4.0μmになるように、350℃で硬化させる。次
に、レジストを塗布、リソグラフィー、O2ガスを用い
たRIEエッチングにより、半導体柱の上面の28μm×28μ
mの領域のポリイミドを除去する。次に、このポリイミ
ドを除去した半導体柱上面の光出射部を除いた領域とポ
リイミド表面にp電極(129)および配線部を電極膜
蒸着とリフトオフ法で形成する。最後に基板裏面にn電
極(130)を形成し、長波長面発光レーザを作製す
る。
【0126】活性層中の、Al濃度は2×1018cm−3以
下であり、O濃度は3×1017cm−3以下であった。閾値
電流は室温下、CWで0.8mAである。
下であり、O濃度は3×1017cm−3以下であった。閾値
電流は室温下、CWで0.8mAである。
【0127】比較として、成長を中断しAl原料ラインと
反応室の真空引きをする工程を行わず、連続した工程で
作製した同じ構成の長波長面発光レーザは、活性層中に
3×1019cm−3以上のAlおよび2×1018cm−3以上の
酸素が取りこまれており、閾値電流は室温下、CWで4 mA
以上と著しく高い値となる。
反応室の真空引きをする工程を行わず、連続した工程で
作製した同じ構成の長波長面発光レーザは、活性層中に
3×1019cm−3以上のAlおよび2×1018cm−3以上の
酸素が取りこまれており、閾値電流は室温下、CWで4 mA
以上と著しく高い値となる。
【0128】なお、n-AlGaAs/n-GaAsの28ペアからなる
下部DBR成長の後に、Al原料ラインと反応室の真空引き
をする工程を行っているので、Al原料供給ラインと反応
室の残留Al種が除去される。このため、次に分解温度が
低いが残留Al種と反応し膜中に取り込まれる不純物(水
分、アルコール等)を含みやすいDMHyを導入しGaInNAs
活性層成長の成長を行っても、欠陥、不純物の少なく結
晶品質の良いGaInNAs活性層が得られるため、より低い
閾値電流で室温連続発振可能な長波長面発光レーザを作
製することが可能となる。
下部DBR成長の後に、Al原料ラインと反応室の真空引き
をする工程を行っているので、Al原料供給ラインと反応
室の残留Al種が除去される。このため、次に分解温度が
低いが残留Al種と反応し膜中に取り込まれる不純物(水
分、アルコール等)を含みやすいDMHyを導入しGaInNAs
活性層成長の成長を行っても、欠陥、不純物の少なく結
晶品質の良いGaInNAs活性層が得られるため、より低い
閾値電流で室温連続発振可能な長波長面発光レーザを作
製することが可能となる。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、活性層成長工程で、残
留酸素や水と反応しOを膜中に取り込みやすいN原料を使
用しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いGaNAs
系活性層を形成することが可能となり、高い発光効率、
低い閾値電流、長い寿命の半導体発光素子や半導体レー
ザ、高信頼かつ高性能の光通信システムを実現すること
ができる。
留酸素や水と反応しOを膜中に取り込みやすいN原料を使
用しても、欠陥、不純物が少ない結晶品質の良いGaNAs
系活性層を形成することが可能となり、高い発光効率、
低い閾値電流、長い寿命の半導体発光素子や半導体レー
ザ、高信頼かつ高性能の光通信システムを実現すること
ができる。
【0130】さらに詳しくは、
(1)請求項1記載の発明によれば、Alを含む半導体層
を成長させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引き
する工程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室
の残留Al種が除去される。このため、後の工程で残留Al
種と反応し膜中に取り込まれる不純物(水分、アルコー
ル等)を含みやすいN原料の供給を行っても、この不純
物からのO元素がAlとともに取り込まれることがなくな
る。よって、欠陥、不純物の少なく結晶品質の良いNを
含むIII−V族化合物半導体膜の形成が可能になり、発
光効率がよく、信頼性の高い素子の製造が可能になる。
を成長させた後、Al原料供給ラインと反応室を真空引き
する工程を設けているので、Al原料供給ラインと反応室
の残留Al種が除去される。このため、後の工程で残留Al
種と反応し膜中に取り込まれる不純物(水分、アルコー
ル等)を含みやすいN原料の供給を行っても、この不純
物からのO元素がAlとともに取り込まれることがなくな
る。よって、欠陥、不純物の少なく結晶品質の良いNを
含むIII−V族化合物半導体膜の形成が可能になり、発
光効率がよく、信頼性の高い素子の製造が可能になる。
【0131】(2)請求項2記載の発明によれば、残留
Al種の濃度を計測するので、再現性良く、プロセス時間
の無駄が無く、Al原料供給ラインと反応室の残留Al種の
除去が可能になる。このため、再現性良く、効率的に、
欠陥、不純物の少なく結晶品質の良いNを含むIII−V族
化合物半導体膜が得られる。よって、再現性良く、効率
的に、発光効率がよく信頼性の高い発光素子の製造が可
能になる。
Al種の濃度を計測するので、再現性良く、プロセス時間
の無駄が無く、Al原料供給ラインと反応室の残留Al種の
除去が可能になる。このため、再現性良く、効率的に、
欠陥、不純物の少なく結晶品質の良いNを含むIII−V族
化合物半導体膜が得られる。よって、再現性良く、効率
的に、発光効率がよく信頼性の高い発光素子の製造が可
能になる。
【0132】(3)請求項3記載の発明によれば、Alを
含む半導体層を成長させた後、Al原料供給ラインと反応
室を真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ラ
インと反応室の残留Al種が除去される。このため、次に
残留Al種と反応し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、
アルコール等)を含みやすいヒドラジン類をN原料とし
て使用することが可能になり、欠陥、不純物が少なく、
よって、構成元素のヌケの少ない、より結晶品質の良い
Nを含むIII−V族化合物半導体膜が得られる。よって、
より発光効率が高く、より信頼性の高い発光素子の製造
が可能になる。
含む半導体層を成長させた後、Al原料供給ラインと反応
室を真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ラ
インと反応室の残留Al種が除去される。このため、次に
残留Al種と反応し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、
アルコール等)を含みやすいヒドラジン類をN原料とし
て使用することが可能になり、欠陥、不純物が少なく、
よって、構成元素のヌケの少ない、より結晶品質の良い
Nを含むIII−V族化合物半導体膜が得られる。よって、
より発光効率が高く、より信頼性の高い発光素子の製造
が可能になる。
【0133】(4)請求項4記載の発明によれば、Alを
含む半導体層を成長させた後、Al原料供給ラインと反応
室を真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ラ
インと反応室の残留Al種が除去される。このため、次に
残留Al種と反応し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、
アルコール等)を含むN原料を使用しても、欠陥、不純
物が少ない結晶品質の良いNを含むGaN系材料の活性層を
形成することができる。
含む半導体層を成長させた後、Al原料供給ラインと反応
室を真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ラ
インと反応室の残留Al種が除去される。このため、次に
残留Al種と反応し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、
アルコール等)を含むN原料を使用しても、欠陥、不純
物が少ない結晶品質の良いNを含むGaN系材料の活性層を
形成することができる。
【0134】よって、高い歩留まりで作製でき、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、紫外可視領域に発振波長をもつ短波長レーザを
得ることができる。
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、紫外可視領域に発振波長をもつ短波長レーザを
得ることができる。
【0135】(5)請求項5記載の発明によれば、Alを
含む半導体層を成長させた後、Al原料供給ラインと反応
室を真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ラ
インと反応室の残留Al種が除去される。このため、次に
残留Al種と反応し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、
アルコール等)を含むN原料を使用しても、欠陥、不純
物が少ない結晶品質の良いNを含むGaNAs系材料の活性層
を形成することができる。
含む半導体層を成長させた後、Al原料供給ラインと反応
室を真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ラ
インと反応室の残留Al種が除去される。このため、次に
残留Al種と反応し膜中に取り込まれ易い不純物(水分、
アルコール等)を含むN原料を使用しても、欠陥、不純
物が少ない結晶品質の良いNを含むGaNAs系材料の活性層
を形成することができる。
【0136】よって、高い歩留まりで作製でき、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長
レーザを得ることができる。
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い、光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長
レーザを得ることができる。
【0137】(6)請求項6記載の発明によれば、Alx
Ga(1-x)As/ AlyGa(1-y)As (0≦y<x≦1)を半導体多層
膜反射鏡を成長させた後、Al原料供給ラインと反応室を
真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ライン
と反応室の残留Al種が除去され、欠陥、不純物が少ない
結晶品質の良いGaNAs系材料の膜を含む活性層を形成す
ることができる。
Ga(1-x)As/ AlyGa(1-y)As (0≦y<x≦1)を半導体多層
膜反射鏡を成長させた後、Al原料供給ラインと反応室を
真空引きする工程を設けているので、Al原料供給ライン
と反応室の残留Al種が除去され、欠陥、不純物が少ない
結晶品質の良いGaNAs系材料の膜を含む活性層を形成す
ることができる。
【0138】よって、高い歩留まりで、低いコストの工
程で、簡便な構成で作製できる、低い素子抵抗、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長面
発光レーザを得ることができる。
程で、簡便な構成で作製できる、低い素子抵抗、低いし
きい値電流、高い発光効率、高い信頼性をもつ温度特性
の良い光通信への適用性がよい発振波長をもつ長波長面
発光レーザを得ることができる。
【0139】(7)請求項7記載の発明によれば、高い
歩留まりで、低いコストの工程で、簡便な構成で作製で
きる、低い素子抵抗、低いしきい値電流、高い発光効
率、高い信頼性をもつ温度特性の良い光通信への適用性
がよい発振波長をもつ長波長面発光レーザを光源として
用い光通信システムを構築するので、光源部に冷却装置
を必要としない簡便な構成をもつ、高い信頼性で高性能
な光通信システムを得ることができる。
歩留まりで、低いコストの工程で、簡便な構成で作製で
きる、低い素子抵抗、低いしきい値電流、高い発光効
率、高い信頼性をもつ温度特性の良い光通信への適用性
がよい発振波長をもつ長波長面発光レーザを光源として
用い光通信システムを構築するので、光源部に冷却装置
を必要としない簡便な構成をもつ、高い信頼性で高性能
な光通信システムを得ることができる。
【図1】本例で用いたMOCVD装置の一例を示す図であ
る。
る。
【図2】図1のMOCVD装置を用いて製造したGaInNAs系端
面発光レーザの構成例を示す図である。
面発光レーザの構成例を示す図である。
【図3】本発明に使用したMOCVD装置の構成を示す図で
ある。
ある。
【図4】図3のMOCVD装置を用いて作製した端面発光レ
ーザの構成例を示す図である。
ーザの構成例を示す図である。
【図5】図3のMOCVD装置を用いて作製した端面発光レ
ーザの構成例を示す図である。
ーザの構成例を示す図である。
【図6】図1のMOCVD装置を用いて作製した端面発光レ
ーザの構成例を示す図である。
ーザの構成例を示す図である。
【図7】図1のMOCVD装置を用いて作製した面発光型レ
ーザの構成例を示す図である。
ーザの構成例を示す図である。
【図8】請求項3の面発光型半導体レーザを用いた並列
伝送方式光通信システムの一例である。
伝送方式光通信システムの一例である。
【図9】 図9は、請求項3の面発光型半導体レーザを
用いた多波長伝送方式光通信システムの一例である。
用いた多波長伝送方式光通信システムの一例である。
【図10】図10は、図3のMOCVD装置を用いて作製し
た面発光型レーザの構成例を示す図である。
た面発光型レーザの構成例を示す図である。
【図11】図3のMOCVD装置を用いて作製した端面発光
型レーザの構成例を示す図である。
型レーザの構成例を示す図である。
【図12】図3のMOCVD装置を用いて作製した面発光型
レーザの構成例を示す図である。
レーザの構成例を示す図である。
【図13】MOCVD装置で作製したGaInNAs量子井戸層とGa
Asバリア層とからなるGaInNAs/GaAs 2重量子井戸構造
からなる活性層からの室温フォトルミネッセンススペク
トルを示す図である。
Asバリア層とからなるGaInNAs/GaAs 2重量子井戸構造
からなる活性層からの室温フォトルミネッセンススペク
トルを示す図である。
【図14】実験に使った試料の断面構造を示す図であ
る。
る。
【図15】図13に示した半導体発光素子の1例とし
て、クラッド層をAlGaAsとし、中間層をGaAsとし、活性
層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子
を1台のMOCVD装置を用いて形成したときの、窒素と酸
素濃度の深さ方向分布を示した図である。
て、クラッド層をAlGaAsとし、中間層をGaAsとし、活性
層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子
を1台のMOCVD装置を用いて形成したときの、窒素と酸
素濃度の深さ方向分布を示した図である。
【図16】図15の測定条件を示す図である。
【図17】図15と同じ試料のAl濃度の深さ方向分布を
示す図である。
示す図である。
【図18】図17の測定条件を示す図である。
11:真空ポンプ、12:反応室(成長室)、13:ウ
ェハ基板、14:バブラー、15:各種シリンダ、1
6:水素精製器、17:マスフローコントローラーMF
C)、18:バルブ、20:n-GaAs基板(ウェハ基
板)、21:n-AlGaAs膜、22:GaInNAs膜、23:p-A
lGaAs膜、24:p電極部、25:n電極部、31:Al2O3
単結晶基板、32:バッファGaN層、33:下地n-GaN
層、34:n-AlGaNクラッド層、35:n-GaNガイド層、
36:InGaN活性層、37:p-AlGaNクラッド層、3
8:p-GaNコンタクト層、39:p-電極部、40:n-電
極部、41:Al2O3単結晶基板、42:バッファ層、4
3:GaNバッファ層、44:半導体多層膜反射鏡、4
5:n-GaNコンタクト層、46:n-GaNスペーサ層、4
7:InGaN/GaN 量子井戸(QW)活性層、48:p-GaNスペ
ーサ層、49:p-GaNコンタクト層、50:半導体多層
膜反射鏡、51:高抵抗部、52:p-電極部、65:Ga
As基板、66:半導体多層膜反射鏡、67:n-GaAsスペ
ーサ層、68:GaInNAs/GaAs量子井戸(QW)活性層、6
9:半導体多層膜反射鏡、70:p-コンタクト層、7
1:高抵抗部(絶縁領域)、72:p-電極部、73:n-
電極部、75:GaInNAs面発光半導体レーザ、76:電
気信号処理部、77:受光素子、78:電気信号処理
部、79:光ファイバ、80:GaInNAs面発光レーザ、
81:合波器、82:電気信号処理部、83:受光素
子、84:分波器、85:電気信号処理部、86:光フ
ァイバ、90:サファイアC面単結晶板、91:バッフ
ァGaN層、92:下地GaN層、93:SiO2膜、94:選択
成長n-GaN膜、95:n-GaNコンタクト層、96:n-AlGa
Nクラッド層、97:n-GaNガイド層(97)、98:MQ
W活性層、99:p-GaNガイド層、100:p-AlGaNクラ
ッド層、101:p-GaNコンタクト層、110:n-GaAs
基板、111:n-AlGaAs下部クラッド層、112:GaAs
ガイド層、113:GaInNAs活性層、114:GaAsガイ
ド層、115:p-AlGaAs上部クラッド層、116:p電
極膜、117:n電極膜、120:n-GaAs基板、12
1:下部半導体多層膜ブラッグ反射鏡(下部DBR)、12
2:n-GaAsスペーサ層、123:2重量子井戸活性層、
124:p-GaAsスペーサ層、125:p-AlAs選択酸化
層、126:上部DBR、127:p- GaAsコンタクト
層、128:非感光性ポリイミド、129:p電極、1
30:n電極、201:基板、202:下部クラッド
層、203:中間層、204:窒素を含む活性層、20
5:上部クラッド層。
ェハ基板、14:バブラー、15:各種シリンダ、1
6:水素精製器、17:マスフローコントローラーMF
C)、18:バルブ、20:n-GaAs基板(ウェハ基
板)、21:n-AlGaAs膜、22:GaInNAs膜、23:p-A
lGaAs膜、24:p電極部、25:n電極部、31:Al2O3
単結晶基板、32:バッファGaN層、33:下地n-GaN
層、34:n-AlGaNクラッド層、35:n-GaNガイド層、
36:InGaN活性層、37:p-AlGaNクラッド層、3
8:p-GaNコンタクト層、39:p-電極部、40:n-電
極部、41:Al2O3単結晶基板、42:バッファ層、4
3:GaNバッファ層、44:半導体多層膜反射鏡、4
5:n-GaNコンタクト層、46:n-GaNスペーサ層、4
7:InGaN/GaN 量子井戸(QW)活性層、48:p-GaNスペ
ーサ層、49:p-GaNコンタクト層、50:半導体多層
膜反射鏡、51:高抵抗部、52:p-電極部、65:Ga
As基板、66:半導体多層膜反射鏡、67:n-GaAsスペ
ーサ層、68:GaInNAs/GaAs量子井戸(QW)活性層、6
9:半導体多層膜反射鏡、70:p-コンタクト層、7
1:高抵抗部(絶縁領域)、72:p-電極部、73:n-
電極部、75:GaInNAs面発光半導体レーザ、76:電
気信号処理部、77:受光素子、78:電気信号処理
部、79:光ファイバ、80:GaInNAs面発光レーザ、
81:合波器、82:電気信号処理部、83:受光素
子、84:分波器、85:電気信号処理部、86:光フ
ァイバ、90:サファイアC面単結晶板、91:バッフ
ァGaN層、92:下地GaN層、93:SiO2膜、94:選択
成長n-GaN膜、95:n-GaNコンタクト層、96:n-AlGa
Nクラッド層、97:n-GaNガイド層(97)、98:MQ
W活性層、99:p-GaNガイド層、100:p-AlGaNクラ
ッド層、101:p-GaNコンタクト層、110:n-GaAs
基板、111:n-AlGaAs下部クラッド層、112:GaAs
ガイド層、113:GaInNAs活性層、114:GaAsガイ
ド層、115:p-AlGaAs上部クラッド層、116:p電
極膜、117:n電極膜、120:n-GaAs基板、12
1:下部半導体多層膜ブラッグ反射鏡(下部DBR)、12
2:n-GaAsスペーサ層、123:2重量子井戸活性層、
124:p-GaAsスペーサ層、125:p-AlAs選択酸化
層、126:上部DBR、127:p- GaAsコンタクト
層、128:非感光性ポリイミド、129:p電極、1
30:n電極、201:基板、202:下部クラッド
層、203:中間層、204:窒素を含む活性層、20
5:上部クラッド層。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 高橋 孝志
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式
会社リコー内
(72)発明者 上西 盛聖
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式
会社リコー内
Fターム(参考) 5F045 AA04 AB17 AC08 AC09 AC12
AF04 BB16 CA12 DA53 EB12
EG06 GB07
5F073 AA74 BA01 CA17 CB02 DA05
EA23 EA28
Claims (7)
- 【請求項1】 基板と、Nを含むIII−V族化合物半導体
膜との間に、有機Al化合物を用いて形成するAlを含む半
導体層を有した半導体発光素子の製造方法であって、 前記Nを含むIII−V族化合物半導体膜を成長する前に、
Al原料供給ラインと反応室の少なくともいずれか一方を
真空引きする工程を設けたことを特徴とする半導体発光
素子の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体発光素子の製造方
法であって、 有機金属Al原料供給ラインと反応室の少なくともいずれ
か一方を真空引きする工程中に有機金属Al原料供給ライ
ンから真空引きポンプとの間のいずれかの個所で残留Al
種の濃度を計測することを特徴とする半導体発光素子の
製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体発光素子
の製造方法であって、 前記Nを含むIII−V族化合物半導体膜のN原料が少なく
ともヒドラジン類を含むことを特徴とする半導体発光素
子の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半
導体発光素子の製造方法を用いて作製した、前記Nを含
むIII−V族化合物半導体膜がGaN系材料であることを特
徴とする半導体レーザ。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半
導体発光素子の製造方法を用いて作製した、前記Nを含
むIII−V族化合物半導体膜がGaNAs系材料であることを
特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項6】 請求項4記載の半導体レーザであって、 AlxGa(1-x)As/ AlyGa(1-y)As ( 0≦y<x≦1 )半導体
多層膜反射鏡を少なくとも1つ含む面発光レーザである
ことを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項7】 請求項6記載の半導体レーザを光源とし
て用いたことを特徴とする光通信システム。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001297939A JP2003101152A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 半導体発光素子の製造方法、および該製造方法を用いて製造した半導体レーザ、ならびに光通信システム |
US10/105,800 US6765232B2 (en) | 2001-03-27 | 2002-03-26 | Semiconductor light-emitting device, surface-emission laser diode, and production apparatus thereof, production method, optical module and optical telecommunication system |
US10/788,086 US7180100B2 (en) | 2001-03-27 | 2004-02-27 | Semiconductor light-emitting device, surface-emission laser diode, and production apparatus thereof, production method, optical module and optical telecommunication system |
US10/878,282 US7067846B2 (en) | 2001-03-27 | 2004-06-29 | Semiconductor light-emitting device, surface-emission laser diode, and production apparatus thereof, production method, optical module and optical telecommunication system |
US11/404,876 US7453096B2 (en) | 2001-03-27 | 2006-04-17 | Method of fabricating a semiconductor light-emitting device |
US11/647,270 US7518161B2 (en) | 2001-03-27 | 2006-12-29 | Semiconductor light-emitting device, surface-emission laser diode, and production apparatus thereof, production method, optical module and optical telecommunication system |
US12/408,362 US7968362B2 (en) | 2001-03-27 | 2009-03-20 | Semiconductor light-emitting device, surface-emission laser diode, and production apparatus thereof, production method, optical module and optical telecommunication system |
US13/165,027 US8293555B2 (en) | 2001-03-27 | 2011-06-21 | Semiconductor light-emitting device, surface-emission laser diode, and production apparatus thereof, production method, optical module and optical telecommunication system |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001297939A JP2003101152A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 半導体発光素子の製造方法、および該製造方法を用いて製造した半導体レーザ、ならびに光通信システム |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003101152A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007001855A (ja) * | 2005-05-27 | 2007-01-11 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 3−5族窒化物半導体積層基板、3−5族窒化物半導体自立基板の製造方法、及び半導体素子 |
JP2008205436A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-09-04 | Toshiba Corp | 微細構造体の製造方法 |
JP2020502788A (ja) * | 2016-12-22 | 2020-01-23 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | Iii−v族材料を含む素子およびシリコン処理工程と互換性を有する接触部を形成する処理 |
Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JP2000114661A (ja) * | 1998-09-30 | 2000-04-21 | Ricoh Co Ltd | 半導体レーザ素子および光ディスク装置 |
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JP2001185497A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Sharp Corp | 化合物半導体の結晶成長方法、量子井戸構造、及び化合物半導体装置 |
-
2001
- 2001-09-27 JP JP2001297939A patent/JP2003101152A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JP2000150398A (ja) * | 1998-09-11 | 2000-05-30 | Sharp Corp | 化合物半導体層の形成方法、化合物半導体装置、および化合物半導体装置を用いたシステム |
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JP2020502788A (ja) * | 2016-12-22 | 2020-01-23 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | Iii−v族材料を含む素子およびシリコン処理工程と互換性を有する接触部を形成する処理 |
JP7299836B2 (ja) | 2016-12-22 | 2023-06-28 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | Iii-v族材料を含む素子およびシリコン処理工程と互換性を有する接触部を形成する処理 |
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