JP2003100419A - イオン発生装置及び空気調節装置 - Google Patents

イオン発生装置及び空気調節装置

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JP2003100419A
JP2003100419A JP2001287787A JP2001287787A JP2003100419A JP 2003100419 A JP2003100419 A JP 2003100419A JP 2001287787 A JP2001287787 A JP 2001287787A JP 2001287787 A JP2001287787 A JP 2001287787A JP 2003100419 A JP2003100419 A JP 2003100419A
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ion
ion generator
ions
capacitance
diode
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JP2001287787A
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Yoshinori Sekoguchi
美徳 世古口
Masahito Yamamoto
正仁 山本
Mamoru Morikawa
守 守川
Hirosuke Kubo
博亮 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイナスイオンおよびプラスイオンを安定し
て発生させ、マイナスイオンとプラスイオンの発生比率
を広範囲にわたって制御することができるイオン発生装
置および該イオン発生装置を備えた空調機器を提供す
る。 【解決手段】 高電圧印加手段40にはイオン発生素子
10が接続されている。イオン発生素子10の電極の一
方(表面電極13)と接地線(点B)との間に、整流手
段としてのダイオードD5及び開閉手段としてのリレー
32により構成される直列回路が接続される。ダイオー
ドD5のアノードを表面電極13側に、カソードを接地
線側に接続する。ダイオードD5には、静電容量部とし
てのコンデンサC3が並列に接続されるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中にイオンを
発生させるイオン発生装置およびイオン発生装置を備え
た空気調節装置に関するものである。ここでいう空気調
節装置に該当するものの例としては、空気調和機、除湿
機、加湿器、空気清浄機、ファンヒータなどがあり主に
家屋の室内、ビルの一室、病院の病室、車内、飛行機
内、船内などにおいて用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般に、事務所や会議室などの換気の少
ない密閉化された部屋では、室内の人が多いと、呼吸に
より排出される二酸化炭素やたばこの煙、ホコリなどの
空気汚染物質が増加するため、人間をリラックスさせる
効能を有するマイナスイオンが空気中から減少してい
く。特にタバコの煙によってマイナスイオンが多量に失
われ、通常の1/2〜1/5程度にまで減少することが
ある。そこで空気中のマイナスイオンを補給するため、
種々のイオン発生装置が提案されており、空気清浄機等
に搭載されていた。一方、近年殺菌・除菌に対するニー
ズが高まっているが、マイナスイオンのみを発生するイ
オン発生装置では空気中の浮遊細菌を積極的に除去する
ことはできないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、空気中の浮遊細菌を除去する手段について鋭意検討
を重ねた結果、プラスイオンとマイナスイオンとを発生
させればよいことを創案し、出願人においてプラスイオ
ンとマイナスイオンとを発生させるイオン発生装置を搭
載した空気清浄機が実用化された。プラスイオンとして
のH+ (H2 O)n(nは自然数)と、マイナスイオン
としてのO2 - (H2 O)m (mは自然数)とを発生さ
せて、プラスイオンとマイナスイオンの双方が浮遊細菌
の表面に付着すると、これらのイオンが化学反応して活
性種である過酸化水素(H2 2 )及び/又は水酸基ラ
ジカルOHを生成し、空気中の浮遊細菌を除去するので
ある。
【0004】しかし、プラスイオンは人間に対してスト
レスを与えるといわれている。このため、プラスイオン
とマイナスイオンとを発生させると、マイナスイオンの
持つ人間をリラックスさせる効能が減ずることになる。
従って、使用目的に応じて運転モードを切り替える必要
がある。すなわち、リラックス効果を得たいときにはマ
イナスイオンを多く発生させる運転モードに、また除菌
・殺菌効果を得たいときにはプラスイオンとマイナスイ
オンを略同イオン量発生させる運転モードに、ユーザの
選択により、あるいは周辺環境状況に応じて自動的に運
転モードを切り替えることにより発生イオンの種類と量
とを制御できるイオン発生装置が望まれている。
【0005】マイナスイオンだけを発生させるには直流
で出力する必要があり、高圧交流のときには片側半波に
すればよいが、この方式では部品が大型化し、コスト高
になり、またモードの切換えが困難となる等の問題があ
った。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑み、簡単な回
路構成を付加することにより、マイナスイオンおよびプ
ラスイオンを安定して発生させ、マイナスイオンとプラ
スイオンの発生比率を広範囲にわたって制御することが
できるイオン発生装置および該イオン発生装置を備えた
空気調節装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るイオン発生
装置は、一対の電極を有するイオン発生素子と、該イオ
ン発生素子からのイオン発生に必要な電圧を前記電極間
に印加する電圧印加手段とを備えたイオン発生装置にお
いて、アノードとカソードを有する整流手段と、該整流
手段に直列接続された開閉手段と、前記整流手段に並列
接続された静電容量部とを備え、前記アノード側は前記
電極の一方に接続され、前記カソード側は前記電圧印加
手段に設けた接地線に接続されていることを特徴とす
る。
【0008】本発明に係るイオン発生装置は、前記整流
手段は、ダイオードであることを特徴とする。
【0009】本発明に係るイオン発生装置は、前記静電
容量部は、静電容量を可変制御可能な構成としたことを
特徴とする。
【0010】本発明に係るイオン発生装置は、前記静電
容量部は、異なる静電容量を有する静電容量素子を選択
可能な構成としたことを特徴とする。
【0011】本発明に係るイオン発生装置は、前記イオ
ン発生装置は、空気状況センサーを備え、空気状況検知
結果に応じて、前記静電容量部の静電容量を可変制御す
ることを特徴とする。
【0012】本発明に係る空気調節装置は、イオン発生
装置を備えた空気調節装置において、本発明に係るイオ
ン発生装置を備えたことを特徴とする。
【0013】本発明においては、整流手段と整流手段に
並列接続された静電容量部とを備え、整流手段のカソー
ド側を電圧印加手段に設けた接地線に接続する構成とし
たので、発生するイオン種類の制御とプラスイオンとマ
イナスイオンの発生比率の制御が可能なイオン発生装置
の提供が可能となる。
【0014】本発明においては、整流手段をダイオード
で構成したので、簡単な回路構成及び小型部品により、
発生イオン種類の制御とプラスイオンとマイナスイオン
の発生比率の制御が可能なイオン発生装置の提供が可能
となる。
【0015】本発明においては、静電容量部の静電容量
を可変制御可能な構成としたので、プラスイオンとマイ
ナスイオンの発生比率の可変制御が容易にできるイオン
発生装置の提供が可能となる。
【0016】本発明においては、静電容量部は、異なる
静電容量を有する静電容量素子を選択可能な構成とした
ので、静電容量素子の接続を切り替えることにより簡単
にプラスイオンとマイナスイオンの発生比率の制御がで
きるイオン発生装置の提供が可能となる。
【0017】本発明においては、空気状況センサーによ
る空気状況検知結果に応じて、静電容量部の静電容量を
可変制御する構成としたので、空気状況(例えば、汚染
度)に応じた必要な種類のイオンの発生と必要に応じた
プラスイオンとマイナスイオンの発生比率の設定ができ
るイオン発生装置の提供が可能となる。
【0018】本発明においては、プラスイオンとマイナ
スイオンの発生比率の設定ができるイオン発生装置を備
えた空気調節装置としたので、空気中の浮遊細菌に対す
る除菌・殺菌効果とリラックス効果を同時に実現できる
空気調節装置の提供が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るイオ
ン発生装置の主要回路図である。図において、30は、
交流商用電源であり、SSR(ソリッドステートリレ
ー)を介して電圧印加手段としての高電圧印加手段40
の一方の入力端である点Aに接続される。SSRが接続
される点Aに対し、高電圧印加手段40の他方の入力端
である点Bは直接、交流商用電源30に接続され、ここ
では、点Bを接地点即ち接地線としている。SSRは、
マイクロコンピュータ33の制御部33Cからの制御信
号SSにより、開閉制御される。尚、制御信号SSは、
マイコン制御によらず入力ボタン等の直接入力手段を別
途設けて、直接入力する形態にしても良い。SSRは、
抵抗R1を介してダイオードD3のアノード側に接続さ
れる。ダイオードD3のカソード側はコンデンサC2の
正極側に接続される。また、コンデンサC2の負極側
は、ダイオードD1を介して交流商用電源30に接続さ
れている。SSRがオンであれば、高電圧印加手段40
に交流商用電源30から電力が供給され、イオン発生素
子10に高電圧(イオン発生に必要な電圧であれば良
い)が印加され、イオンを発生する。SSRがオフであ
れば、高電圧印加手段40には交流商用電源30から電
力が供給されず、イオン発生素子10には高電圧が印加
されないから、イオンは発生しない。
【0020】コンデンサC2の正極側にはスイッチング
トランス31の一次巻線31Pの一端が接続されてい
る。スイッチングトランス31の一次巻線31Pの他端
はSCRに接続されている。コンデンサC1、抵抗R
3、R4、R5はSCRのゲート制御回路を構成してい
る。抵抗R2は、抵抗R1とで交流商用電源30を分圧
し、適当な電圧をコンデンサC2に印加する。ダイオー
ドD2、D4は逆流防止用である。スイッチングトラン
ス31は、二次側に二次巻線31Sを備え、二次巻線3
1Sにはイオン発生素子10が接続されている。イオン
発生素子10は誘電体11と誘電体11を挟んで対向す
る一対の電極(内部電極12、表面電極13)とを有し
ている。
【0021】イオン発生素子10の一対の電極の一方
(ここでは表面電極13)と接地線(即ち点B)との間
に、整流手段及び開閉手段により構成される直列回路が
接続される。整流手段は、アノード及びカソードを備え
ており、ここではダイオードD5により構成し、アノー
ドを表面電極13側に、カソードを接地線側に接続す
る。開閉手段はリレー32により構成される。整流手段
即ちダイオードD5には、静電容量部が並列に接続され
る。静電容量部は、コンデンサC3により構成される。
尚、整流手段としてダイオード(D5)を用いたが、他
の整流手段を用いても良いことは言うまでもない。
【0022】リレー32は、マイクロコンピュータ33
の制御部33Cからのリレー制御信号32Sにより、開
閉制御(オンオフ制御)される。リレー制御信号32S
はマイクロコンピュータ33の入力部34への各種の入
力情報INを適宜処理判断して出力される。入力部34
への各種の入力情報INは、例えば、ユーザが運転モー
ドを選択できる操作部からの運転モード指定情報であ
り、環境センサー(例えば汚染度センサー)による周辺
環境の汚染度の測定結果等である。制御部33Cは、制
御信号等を出力する制御回路等により構成される。尚、
マイクロコンピュータ33内の演算部等は省略してい
る。
【0023】このような構成において、SSRをオンす
ると、点A−B間に交流が印加されるが、点Aの電位が
点Bの電位より高い周期においては、コンデンサC2に
充電される(SCRはオフを維持)。次に交流が反転
(点Bの電位が点Aの電位より高い周期)すると、ゲー
ト制御回路の動作により、SCRのゲート・カソード間
に閾値電圧以上の電圧が印加され、SCRはオンする。
SCRがオンすると、コンデンサC2が放電し、コンデ
ンサC2→スイッチングトランス31(一次巻線31
P)→SCR→ダイオードD1の経路で電流が流れ、こ
れにより、スイッチングトランス31の二次巻線31S
にも誘導電圧が発生する。
【0024】イオン発生素子10は、擬似的には容量負
荷と抵抗負荷であるため、スイッチングトランス31の
二次側回路は等価的にはLCR振動回路となり、一次側
のコンデンサC2に充電されたエネルギーに対応するエ
ネルギーを二次側でも放出、消費した後に振動が止ま
る。
【0025】図2は、本発明に用いたイオン発生素子に
おける電位波形図である。縦軸に電圧Vを、横軸に時間
Tを示す。電圧は、ピーク(正)からピーク(負)まで
の値で約5乃至7kVであり、振動波形の振動期間は約
0.1乃至0.2msである。この振動波形が、交流商
用電源30の周波数に応じた周期で発生する。同図
(a)は、図1の回路におけるリレー32をオフ状態
(つまり、ダイオードD5が接続されない状態)とした
場合の電位波形を示し、マイナスイオンとプラスイオン
とが略同量発生する。同図(b)は、図1の回路におい
て、コンデンサC3を取り外し、リレー32をオン状態
(つまり、ダイオードD5が接続された状態)とした場
合の電位波形を示す。ダイオードD5は、一方向の電流
をカットするために、点Bの電位から見て、表面電極1
3の電位は、マイナス方向にシフトした波形となる。従
って、プラスイオンの割合が少なく、マイナスイオンが
多いイオン発生状況となる。同図(c)は、図1の回路
におけるリレー32をオン状態(つまり、ダイオードD
5が接続され、更に、コンデンサC3(例えば、静電容
量で100pF〜1000pF)がダイオードD5に並
列に付加された場合)とした場合の電位波形を示す。表
面電極13の電位は同図(b)の場合に比べてプラス方
向にシフトし、少量のプラスイオンが発生する。このコ
ンデンサC3の静電容量の大きさを調整することによ
り、プラスイオンとマイナスイオンとの発生比率を制御
することが可能となる。
【0026】図6は、本発明に係るイオン発生装置のイ
オン発生状況の説明図である。図1における、リレー3
2がオン状態(つまり、ダイオードD5が接続され、更
に、コンデンサC3がダイオードD5に並列に付加され
た場合)において、コンデンサC3の静電容量の変化に
伴うイオン発生状況の変化を示すものである。コンデン
サC3の静電容量が大きくなるに従って、マイナスイオ
ンは徐々に減少し、プラスイオンは徐々に増加すること
が分かる。ちなみに、静電容量が100pFでは、プラ
スイオンは7万個/cc、マイナスイオンは58万個/
cc、静電容量が200pFでは、プラスイオンは14
万個/cc、マイナスイオンは38万個/cc、静電容
量が1000pFでは、プラスイオンは32万個/c
c、マイナスイオンは22万個/ccと測定された。
尚、静電容量が零の場合は、プラスイオンは0万個/c
c、マイナスイオンは100万個/ccであった。
【0027】コンデンサC3の静電容量を可変とするに
は、例えば、バリアブルコンデンサを用いることにより
実現できるが、この他に、静電容量の異なる複数のコン
デンサを並列に接続して、各コンデンサを選択可能な切
り替えスイッチにより必要なコンデンサを選択すること
によっても実現できる。1個のコンデンサのみを選択す
る構成としても良いし、複数個のコンデンサを選択する
構成としても良い。選択可能な構成とすることにより、
容易に静電容量を段階的に制御することができ、発生さ
せるイオンの制御がより容易となる。この際の選択手段
としては、機械的なスイッチを用いても良いし、電子的
な切替手段(例えば、ソリッドステートリレー等の固体
スイッチ)を用いる構成としても良い。
【0028】イオン発生装置は更に、空気状況センサー
を備えたものとすることができる。空気状況センサーと
は、例えば、汚染度センサーであり、具体的にはホコリ
センサー、ニオイセンサー等である。これらのセンサー
の検出結果に基づいて、マイクロコンピュータ等によ
り、適宜必要な判断を事前に組み込んだプログラムに応
じて自動的にさせることにより、必要なイオン種を発生
させること及びプラスイオンとマイナスイオンの発生比
率を制御することが自動的にできる。また、センサーの
出力を人が認識できるようにして、手動でイオン発生装
置の制御をするように構成しても良い。
【0029】図3は、本発明に用いたイオン発生素子の
説明図である。同図(a)は、イオン発生素子の外観斜
視図であり、同図(b)は、イオン発生素子の断面図で
ある。図において、イオン発生素子10は、平板状の誘
電体11の表面に設けられた表面電極13と、該表面電
極13に電力を供給するため誘電体11の表面に設けら
れる表面電極接点15と、誘電体11の内部に埋設され
且つ前記表面電極13と平行に設けられた内部電極12
と、該内部電極12に電力を供給するため誘電体11の
表面に設けられる内部電極接点14を有している。誘電
体11は、上部誘電体11a、下部誘電体11b、表面
保護誘電体11cにより構成される。
【0030】誘電体11の材料は、有機物としては、耐
酸化性に優れた材料が好適であり、例えばポリイミド又
はガラスエポキシ等の樹脂が使用でき、また、無機物と
しては、純度の高いアルミナ、結晶化ガラス、フォルス
テライト、ステアタイト等のセラミックを使用すること
ができるが、耐食性の面を考えれば、無機系のもののほ
うが望ましく、更に、成形性や後述する電極の構成の容
易性を考えれば、セラミックを用いて成形するのが好適
である。また、表面電極13と内部電極12との間の絶
縁抵抗が均一であることが望ましいため、材料内部の密
度ばらつきが少なく、誘電体11の絶縁率が均一であれ
ばある程好適である。誘電体11の形状は、円板や楕円
板、多角形板等の他の形状であってもよく、更には円柱
状であってもよいが、生産性を考えると図に示すように
板状(この板状には、円板状及び直方体状のいずれをも
含む。)とするのが好適である。
【0031】表面電極13は、導電性を有するものであ
れば特に制限なく使用することができるが、放電によっ
て溶融する等の変形を起こさないものであることが条件
となる。表面電極13は、誘電体11の表面に誘電体1
1と一体に形成し、該表面からの深さ(誘電体の表面よ
り内部電極12側に表面電極13を設ける場合)或は厚
み(誘電体の表面より突出して表面電極13を設ける場
合)が均一である方が望ましい。表面電極13の形状
は、面状、格子状、線状等の何れの形状であってもよい
が、電界の集中が起こりやすい形状にすれば、表面電極
13と内部電極12との間に印加する電圧が低くても放
電させることができるため、格子状や線状のように、電
界集中が起こりやすい形状とすることが望ましい。
【0032】内部電極12は、表面電極13と同様、導
電性を有するものであれば特に制限なく使用することが
できる。また、表面電極13と内部電極12との間の絶
縁抵抗が均一であることが望ましいため、内部電極12
は表面電極13と平行であることが望ましい。そのた
め、誘電体11の内部であって表面電極13と対向させ
て平行に配置し、表面電極13と内部電極12との距離
が一定になるように設けることが好適である。これによ
り、表面電極13と内部電極12との間の放電状態が安
定し、プラスイオン及びマイナスイオンを好適に発生さ
せることが可能である。
【0033】次に、内部電極接点14は、内部電極12
に、表面電極接点15は、表面電極13に、各々導通す
る接点であり、この接点に銅線、アルミ線等のリード線
を介して高電圧印加手段(図1の40)を接続する。表
面電極接点15は、リード線との接続の容易性から誘電
体11の表面であれば何れの面に設けてもよいが、表面
電極13と同じ電位となるものであるため、内部電極1
2と表面電極接点15との距離が、電極間距離よりも遠
い関係にあることが望ましい。内部電極接点14は、リ
ード線との接続の容易性から誘電体の表面であれば何れ
の面に設けてもよいが、内部電極12と同じ電位となる
ものであるため、表面電極13と内部電極接点14との
距離が、電極間距離よりも遠い関係にあることが望まし
い。このように構成することにより安定した放電状態を
得ることができる。
【0034】また、表面電極接点15と内部電極接点1
4との距離についても、電極間距離よりも遠く形成す
る。さらに、表面電極接点15及び内部電極接点14を
共に表面電極13を設けた面(上面)と相対する面(下
面)に設けると、プラスイオン及びマイナスイオンが発
生する表面電極13を設けた面にリード線等の配線が配
置されないため、表面電極13を設けた面に空気を送風
する構成とした場合に、リード線によって空気の流れが
乱れるような事もなく好適である。なお、このような効
果は、表面電極接点15及び内部電極接点14を上面以
外の位置に設けることによって同様に得ることが可能で
ある。
【0035】本発明に係る空気調節装置の一例としての
空気清浄機を図4、図5に基づいて説明する。図4は、
本発明に係る空気清浄機の斜視図であり、図5は、本発
明に係る空気清浄機の分解図である。空気清浄機80
は、本体前部81と本体後部82を主要構成とする。空
気清浄機80の後方上部に吹出し口83を備え、イオン
を含む清浄な空気を室内に供給する。本体後部82に
は、ファン収納空間部84の一部が凸部を形成してい
る。空気清浄機80の中心には、空気取入れ口85が形
成されている。空気取入れ口85は、図示しない前面フ
ィルターを介して、空気清浄機80の前面から空気を取
り入れ、ファン用ケーシング86を通過させて、吹出し
口83に連通するスリット穴87から清浄な空気を外部
に供給する。ファン用ケーシング86の内部には、イオ
ン発生装置1が配設されている。これにより、空気清浄
機80にイオン供給機能を持たせることが可能になり、
必要に応じた種類のイオンの供給及びプラスイオンとマ
イナスイオンの比率を制御できる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にあって
は、整流手段と静電容量部とを並列に接続するという簡
単な回路を付加する構成により、発生するイオン種類の
制御とプラスイオンとマイナスイオンの発生比率の制御
ができるイオン発生装置の提供が可能となる。このと
き、マイナスイオンがプラスイオンに比べて多く発生す
るようにすれば、空気中の浮遊細菌に対する除菌・殺菌
効果とリラックス効果を同時に実現することができる。
【0037】本発明にあっては、整流手段をダイオード
で構成したので、簡単な回路構成及び小型部品により、
発生イオン種類の制御ができ、プラスイオンとマイナス
イオンの発生比率の制御ができるイオン発生装置の提供
が可能となる。
【0038】本発明にあっては、静電容量を可変制御す
ることにより、マイナスイオンとプラスイオンの発生比
率の可変制御ができるイオン発生装置の提供が可能とな
る。
【0039】本発明にあっては、異なる静電容量を有す
る静電容量素子の接続を切り替えることにより、プラス
イオンとマイナスイオンの発生比率の段階的制御が簡単
にできるイオン発生装置の提供が可能となる。
【0040】本発明にあっては、空気状況センサー(例
えば、汚染度センサー)による空気状況検知結果に応じ
て、静電容量部の静電容量を可変制御する構成としたの
で、空気状況(例えば、汚染度)に応じた必要な種類の
イオンの発生と必要に応じたプラスイオンとマイナスイ
オンの発生比率の制御ができるイオン発生装置の提供が
可能となる。
【0041】本発明にあっては、プラスイオンとマイナ
スイオンの発生比率の設定、変更ができるイオン発生装
置を備えた空気調節装置としたので、空気中の浮遊細菌
に対する除菌・殺菌効果とリラックス効果を実現できる
空気調節装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオン発生装置の主要回路図であ
る。
【図2】本発明に用いたイオン発生素子における電位波
形図である。
【図3】本発明に用いたイオン発生素子の説明図であ
る。
【図4】本発明に係る空気清浄機の斜視図である。
【図5】本発明に係る空気清浄機の分解図である。
【図6】本発明に係るイオン発生装置のイオン発生状況
の説明図である。
【符号の説明】
1 イオン発生装置 10 イオン発生素子 12 内部電極 13 表面電極 32 リレー 40 高電圧印加手段 80 空気清浄機 C3 コンデンサ D5 ダイオード
【手続補正書】
【提出日】平成14年11月29日(2002.11.
29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るイオン発生
装置は、イオン発生素子からプラスイオン及びマイナス
イオンを発生させるイオン発生装置において、前記イオ
ン発生素子に接続された整流手段と、該整流手段に並列
接続された静電容量部とを備え、該静電容量部の静電容
量の大きさを調整可能な構成としてあることを特徴とす
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明に係るイオン発生装置は、イオン発
生素子からプラスイオン及びマイナスイオンを発生させ
るイオン発生装置において、前記イオン発生素子に接続
された整流手段と、該整流手段に並列接続された静電容
量部とを備え、プラスイオン及びマイナスイオンの発生
比率を制御するために前記静電容量部の静電容量の大き
さを調整可能な構成としてあることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明に係るイオン発生装置は、一対の電
極を有するイオン発生素子と、該イオン発生素子からの
イオン発生に必要な電圧を前記電極間に印加する電圧印
加手段とを備えたイオン発生装置において、アノードと
カソードを有する整流手段と、該整流手段に直列接続さ
れた開閉手段と、前記整流手段に並列接続された静電容
量部とを備え、前記アノード側は前記電極の一方に接続
され、前記カソード側は前記電圧印加手段に設けた接地
線に接続されていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明に係るイオン発生装置は、前記
流手段は、ダイオードであることを特徴とする。本発明
に係るイオン発生装置では、前記静電容量部は、静電容
量の大きさを調整可能な構成としてあることを特徴とす
る。本発明に係るイオン発生装置では、前記静電容量部
は、異なる静電容量を有する静電容量素子を選択可能な
構成としてあることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明に係るイオン発生装置は、前記イ
オン発生装置は、空気状況センサーを備え、空気状況検
知結果に応じて、前記静電容量部の静電容量の大きさを
調整可能な構成としてあることを特徴とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守川 守 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 久保 博亮 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 3L051 BC10 3L053 BD01 4C080 AA07 BB05 CC12 HH02 KK02 LL02 QQ11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極を有するイオン発生素子と、
    該イオン発生素子からのイオン発生に必要な電圧を前記
    電極間に印加する電圧印加手段とを備えたイオン発生装
    置において、アノードとカソードを有する整流手段と、
    該整流手段に直列接続された開閉手段と、前記整流手段
    に並列接続された静電容量部とを備え、前記アノード側
    は前記電極の一方に接続され、前記カソード側は前記電
    圧印加手段に設けた接地線に接続されていることを特徴
    とするイオン発生装置。
  2. 【請求項2】 前記整流手段は、ダイオードであること
    を特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 【請求項3】 前記静電容量部は、静電容量を可変制御
    可能な構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のイオン発生装置。
  4. 【請求項4】 前記静電容量部は、異なる静電容量を有
    する静電容量素子を選択可能な構成としたことを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載のイオン発生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記イオン発生装置は、空気状況センサ
    ーを備え、空気状況検知結果に応じて、前記静電容量部
    の静電容量を可変制御することを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかに記載のイオン発生装置。
  6. 【請求項6】 イオン発生装置を備えた空気調節装置に
    おいて、請求項1乃至5のいずれかに記載のイオン発生
    装置を備えたことを特徴とする空気調節装置。
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