JP2003099931A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2003099931A
JP2003099931A JP2001288520A JP2001288520A JP2003099931A JP 2003099931 A JP2003099931 A JP 2003099931A JP 2001288520 A JP2001288520 A JP 2001288520A JP 2001288520 A JP2001288520 A JP 2001288520A JP 2003099931 A JP2003099931 A JP 2003099931A
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Sadao Oba
節生 大庭
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な構成であって、かつ、高速な回路を用
いることなく最適記録パワーを決定することができる光
ディスク装置を提供する。 【解決手段】 パワーキャリブレーション領域に対して
複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再
生RF信号の平均値を、平均値生成手段を用いることに
より取得し(S2〜S4)、この取得された再生RF信
号の平均値に基づいて最適記録パワーを設定する(S
5)。これにより、安価な構成であって、かつ、高速な
回路を用いることなく最適記録パワーを決定することが
できるので、安価にシステムを構成することができる。
また、回路的な制約によるパワーキャリブレーションス
ピードの制限を打破することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、PC(パーソナルコンピュータ)
で利用される記録可能な記録媒体として大容量で可搬性
のある光ディスク型の記録媒体が普及している。代表的
な記録可能な記録媒体としては、CD−R(Compact Di
sc Recordable)がある。
【0003】このCD−Rディスクに対するデータ書き
こみの際に最適な記録パワーを設定することは、記録/
再生品質の面で非常に重要である。従来、このような記
録パワーの設定方式は、いわゆるCD−Rの規格書であ
る「オレンジブックPartII」にパワーキャリブレー
ションとして規定されている。
【0004】すなわち、このパワーキャリブレーション
においては、図14(a)に示すように、記録レーザーパ
ワーPwを1ATIPフレームに対応するステップ毎に
変化させつつ、ディスクに設けられているPCA領域
(Power Calibration Area)に記録し(要は試し書きを
行い)、記録された領域に対応する再生信号であるRF
信号のAC結合後のピーク値(A1)とボトム値(A
2)を検出し、下記の式(1)により、 β=(A1+A2)/(A1−A2) ・・・(1) アシンメトリ(非対称性)βを求める。そして、このβ
値が、予め定められている値となるときのレーザーパワ
ーを最適記録パワーとする。つまり、試し書きをした部
分を再生し、記録品質と相関のあるβ値を測定し、所望
のβとなるレーザーパワーを最適記録パワーとして、そ
の後の記録を行うことで、良好な記録品質を得ることが
できるようにしているものである。この一連の動作をO
PC(Optimum Power Control)と呼ぶ。ここで、図1
4(b)は図14(a)でステップ毎に変化させて記録した
部分を再生した時のβ値の時間的変化を示すものであ
る。
【0005】なお、「オレンジブックPartII」の規
定により、PCA領域には100回分の試し書きが行え
るように100個のパーティションが設けてあり、1個
のパーティションでは15段階のレーザーパワーで試し
書きが行えるように15ATIPフレームが用意されて
いる。1ATIPフレームは、標準速度で1/75秒であ
る。最近ではCD−R用の光ディスク装置も高速化が図
られており、標準速度(線速度で1.2m/sec〜1.4m/sec)の
16倍や24倍の線速度で記録が行われるようになり、
その場合の1ATIPフレームは1/75秒の16分の1や
24分の1となる。
【0006】例えば、最適記録パワーの決定手法として
は、図15に示すようなアシンメトリ検出ブロック10
0が提案されている。具体的には、ます、ハイパスフィ
ルター(以下HPF)101においてRF信号の直流成
分が除去される。その後、HPF101からの出力はピ
ークレベルを検出するピークホールド回路102とボト
ムレベルを検出するボトムホールド回路103とにそれ
ぞれ入力され、ピーク値(A1)とボトム値(A2)と
が検出される。このようにして検出されたピーク値(A
1)とボトム値(A2)とは、図示しないコントローラ
等に内蔵されたA/D変換器によりデータ処理し易い形
に変換された後、アシンメトリ演算回路104に入力さ
れ、前述した式(1)によりβ値が演算される。そし
て、演算されたβ値は、判定回路105において最適ア
シンメトリと比較され、最適アシンメトリに最も近い値
が得られた部位の記録パワーを最適記録パワーとして保
持され、プログラム領域に対する実記録に適用されるこ
ととなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに標準速度(線速度で1.2m/sec〜1.4m/sec)の16倍や
24倍の線速度で記録が行われるようになっているが、
これに伴い標準速度で196kHz〜720kHzの周波数であるR
F信号についても、例えば32倍速の場合にはその周波
数が32倍(6.28MHz〜23MHz)になる。
【0008】ところが、図15に示したようなアシンメ
トリ検出ブロック100に用いられるピークホールド回
路102やボトムホールド回路103はその構成が複雑
であることから、記録速度の高速化に伴って高周波数化
されたRF信号に対応するためには、非常に高価なもの
になってしまう。
【0009】そこで、このような問題に対応すべく、特
開平7−129961号公報においては、再生RF信号をあら
かじめ定めた基準信号と比較して得られる2値化された
EFM信号のデューティ比をPCA領域に記録した複数
レベルの記録パワー毎に求め、求められたデューティ比
に基づいて最適記録パワーを設定する方式が提案されて
いる。この方式によれば、比較的簡単な構成で、ディス
ク毎に常に最適な記録パワーを得ることができる。
【0010】しかしながら、この特開平7−129961号公
報において提案された方式であっても、高速なRF信号
を2値化するための高速なコンパレータを必要とし、や
はり記録速度の高速化に伴って高周波数化されたRF信
号に対応するためには非常に高価なものになってしま
う。また、記録速度の高速化が進むと追従できない可能
性もある。
【0011】本発明の目的は、安価な構成であって、か
つ、高速な回路を用いることなく最適記録パワーを決定
することができる光ディスク装置を提供することであ
る。
【0012】本発明の目的は、回路的な制約によるパワ
ーキャリブレーションスピードの制限を打破することが
できる光ディスク装置を提供することである。
【0013】本発明の目的は、光ディスクの反射率によ
らない目標平均値を設定することができる光ディスク装
置を提供することである。
【0014】本発明の目的は、光ディスクの面変動によ
る最適記録パワーの誤検出を防ぐことができる光ディス
ク装置を提供することである。
【0015】本発明の目的は、サポートする線速度が多
くても、安定した最適記録パワーを設定することができ
る光ディスク装置を提供することである。
【0016】本発明の目的は、迷光やLDへの戻り光の
影響があっても再生RF信号の平均値に基づいて最適な
記録パワーを正しく求めることができる光ディスク装置
を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光ディスクのパワーキャリブレーション領域を用いて前
記光ディスクに対する最適な記録パワーを設定するパワ
ーキャリブレーション処理を実行する光ディスク装置に
おいて、再生RF信号の平均値を生成する平均値生成手
段と、前記パワーキャリブレーション領域に対して複数
レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生R
F信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得す
る平均値取得手段と、この平均値取得手段により取得さ
れた再生RF信号の平均値に基づいて最適記録パワーを
設定する最適記録パワー設定手段と、を備える。
【0018】したがって、パワーキャリブレーション領
域に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分のそ
れぞれの再生RF信号の平均値が平均値生成手段を用い
ることにより取得され、この取得された再生RF信号の
平均値に基づいて最適記録パワーが設定される。これに
より、安価な構成であって、かつ、高速な回路を用いる
ことなく最適記録パワーを決定することが可能になるの
で、安価にシステムを構成することが可能になる。ま
た、回路的な制約によるパワーキャリブレーションスピ
ードの制限を打破することが可能になる。
【0019】請求項2記載の発明は、光ディスクのパワ
ーキャリブレーション領域を用いて前記光ディスクに対
する最適な記録パワーを設定するパワーキャリブレーシ
ョン処理を実行する光ディスク装置において、再生RF
信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前記パワー
キャリブレーション領域の未記録部の再生RF信号の平
均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する未記録部
平均値取得手段と、前記パワーキャリブレーション領域
に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれ
ぞれの再生RF信号の平均値を、前記平均値生成手段を
用いて取得する平均値取得手段と、前記平均値取得手段
により取得された再生RF信号の平均値を、前記未記録
部平均値取得手段により取得された再生RF信号の平均
値で正規化する正規化手段と、この正規化手段により正
規化された値に基づいて最適記録パワーを設定する最適
記録パワー設定手段と、を備える。
【0020】したがって、未記録部の再生RF信号の平
均値が平均値生成手段を用いることにより取得され、パ
ワーキャリブレーション領域に対して複数レベルの記録
パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均
値が平均値生成手段を用いることにより取得される。そ
して、この取得されたパワーキャリブレーション領域に
対して複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞ
れの再生RF信号の平均値が、取得された未記録部の再
生RF信号の平均値で正規化され、この正規化された値
に基づいて最適記録パワーが設定される。これにより、
安価な構成であって、かつ、高速な回路を用いることな
く最適記録パワーを決定することが可能になるので、安
価にシステムを構成することが可能になる。また、回路
的な制約によるパワーキャリブレーションスピードの制
限を打破することが可能になる。さらに、光ディスクの
反射率によらない目標平均値を設定することが可能にな
る。
【0021】請求項3記載の発明は、光ディスクのパワ
ーキャリブレーション領域を用いて前記光ディスクに対
する最適な記録パワーを設定するパワーキャリブレーシ
ョン処理を実行する光ディスク装置において、再生RF
信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前記パワー
キャリブレーション領域の未記録部に対して複数レベル
の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する未記
録部平均値取得手段と、前記パワーキャリブレーション
領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分の
それぞれの再生RF信号の平均値を、前記平均値生成手
段を用いて取得する平均値取得手段と、前記平均値取得
手段により取得された再生RF信号の平均値を、前記未
記録部平均値取得手段により取得された再生RF信号の
平均値で記録パワー毎に正規化する正規化手段と、この
正規化手段により正規化された値に基づいて最適記録パ
ワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を備える。
【0022】したがって、未記録部に対して複数レベル
の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
の平均値が平均値生成手段を用いることにより取得さ
れ、パワーキャリブレーション領域に対して複数レベル
の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
の平均値が平均値生成手段を用いることにより取得され
る。そして、この取得されたパワーキャリブレーション
領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分の
それぞれの再生RF信号の平均値が、取得された未記録
部に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分のそ
れぞれの再生RF信号の平均値で正規化され、この正規
化された値に基づいて最適記録パワーが設定される。こ
れにより、安価な構成であって、かつ、高速な回路を用
いることなく最適記録パワーを決定することが可能にな
るので、安価にシステムを構成することが可能になる。
また、回路的な制約によるパワーキャリブレーションス
ピードの制限を打破することが可能になる。さらに、光
ディスクの面変動による最適記録パワーの誤検出を防ぐ
ことが可能になる。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれか一記載の光ディスク装置において、前記平均
値生成手段は再生RF信号の平均値を生成する積分器の
積分時定数を少なくとも2段階以上に切り替え可能であ
って、パワーキャリブレーション処理の際の再生速度に
応じて前記平均値生成手段の積分時定数を切り替える。
【0024】したがって、低速から高速まで、十分良好
な平均値信号を得ることが可能になる。これにより、サ
ポートする線速度が多くても、安定した最適記録パワー
の設定が可能になる。
【0025】請求項5記載の発明は、光ディスクのパワ
ーキャリブレーション領域を用いて前記光ディスクに対
する最適な記録パワーを設定するパワーキャリブレーシ
ョン処理を実行する光ディスク装置において、再生RF
信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前記パワー
キャリブレーション領域の未記録部に対して複数レベル
の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する未記
録部平均値取得手段と、前記パワーキャリブレーション
領域に対して最適記録パワーよりも十分に高い記録パワ
ーで記録した部分の再生RF信号の平均値を、前記平均
値生成手段を用いて取得する高パワー平均値取得手段
と、前記パワーキャリブレーション領域に対して複数レ
ベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF
信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する
平均値取得手段と、前記平均値取得手段により取得され
た再生RF信号の平均値を、前記未記録部平均値取得手
段により取得された再生RF信号の平均値と前記高パワ
ー平均値取得手段により取得された再生RF信号の平均
値との差で記録パワー毎に正規化する正規化手段と、こ
の正規化手段により正規化された値に基づいて最適記録
パワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を備え
る。
【0026】したがって、未記録部に対して複数レベル
の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
の平均値が平均値生成手段を用いることにより取得さ
れ、パワーキャリブレーション領域に対して最適記録パ
ワーよりも十分に高い記録パワーで記録した部分の再生
RF信号の平均値が平均値生成手段を用いることにより
取得され、パワーキャリブレーション領域に対して複数
レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生R
F信号の平均値が平均値生成手段を用いることにより取
得される。そして、この取得されたパワーキャリブレー
ション領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した
部分のそれぞれの再生RF信号の平均値が、取得された
未記録部に対して複数レベルの記録パワーで記録した部
分のそれぞれの再生RF信号の平均値と最適記録パワー
よりも十分に高い記録パワーで記録した部分の再生RF
信号の平均値の差で記録パワー毎に正規化され、この正
規化された値に基づいて最適記録パワーが設定される。
これにより、安価な構成であって、かつ、高速な回路を
用いることなく最適記録パワーを決定することが可能に
なるので、安価にシステムを構成することが可能にな
る。また、回路的な制約によるパワーキャリブレーショ
ンスピードの制限を打破することが可能になる。さら
に、迷光やLDへの戻り光の影響があっても再生RF信
号の平均値に基づいて最適な記録パワーを正しく求める
ことが可能になる。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項5記載の光
ディスク装置において、前記高パワー平均値取得手段と
前記平均値取得手段とは、前記パワーキャリブレーショ
ン領域における同一のテストエリアで行う。
【0028】したがって、1枚の光ディスクでパワーキ
ャリブレーション処理を行える回数を減少させることな
く、最適記録パワーの精度を向上させることが可能にな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図6に基づいて説明する。本実施の形態は、記録
可能なCD−R(CD−Recordable)なる追記型の光
ディスク1を対象とする光ディスク装置への適用例を示
すが、まず、後述する各実施の形態にも共通に適用可能
なCD−R/CD−RWドライブ装置の構成例を図1に
示す。図1はこの光ディスク装置(ドライブ装置)の構
成を示す概略ブロック図である。
【0030】図1を参照して光ディスク装置の概略構成
及び動作について説明する。光ディスク1は回転駆動手
段としてのスピンドルモータ2によって回転駆動され
る。スピンドルモータ2はモータドライバ3とサーボ回
路4とによって線速度一定(CLV)又は回転数一定
(CAV)となるように制御される。その線速度は段階
的に変更が可能である。光ピックアップ5は、半導体レ
ーザ(LD:Laser Diode)、光学系、フォーカシング
アクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、受光素
子、ポジションセンサ等を内蔵しており、レーザ光を光
ディスク1の記録面に照射する。
【0031】光ピックアップ5は、図示しないシークモ
ータによりスレッジ方向(ディスク半径方向)に移動可
能とされている。これらのフォーカシングアクチュエー
タ、トラッキングアクチュエータ、シークモータは受光
素子やポジションセンサから得られる信号に基づきモー
タドライバ3とサーボ回路4とによってレーザスポット
を光ディスク1上の目的の場所に位置させるように制御
する。
【0032】データ再生時には、光ピックアップ5で得
られた再生RF信号がリードアンプ6で増幅されて2値
化された後、再生EFM信号としてデコーダ/エンコー
ダブロック7に入力される。
【0033】加えて、光ピックアップ5で得られた再生
RF信号は、RF信号平均値検出回路8に出力される。
RF信号平均値検出回路8では、再生RF信号の平均値
が検出され、コントローラ9に供給される。
【0034】より詳細には、図2に示すように、光ピッ
クアップ5内の各分割受光素子21からの出力を加算器
22で加算することにより生成された再生RF信号は、
積分器である低域通過フィルタ(LPF:Low Pass Fil
ter)23に入力される。そして、このLPF23にお
いて、再生RF信号の平均値が生成される。ここに、平
均値生成手段が実現されている。このようにしてLPF
23において生成された再生RF信号の平均値は、A/
D変換器24でデジタル値に変換され、コントローラ9
に供給される。なお、図では一次のLPFとしているが
これは、高次のLPFでも良い。
【0035】コントローラ9は、各部を集中的に制御す
るCPU(Central Processing Unit)、プログラム等
の固定的データを予め記憶するROM(Read Only Memo
ry)及び各種データを書換え可能に記憶するRAM(Ra
ndom Access Memory)等からなるマイクロコンピュータ
構成とされており、各種の演算を実行する。すなわち、
詳細は後述するが、再生RF信号の平均値が供給された
コントローラ9は、供給された再生RF信号の平均値を
RAM等のメモリに一旦保持するとともに、供給された
再生RF信号の平均値に基づいて最適な記録パワーを決
定し、決定された記録パワーをLDドライバ10に送出
して、光ピックアップ5に対して最適記録パワーを設定
する。
【0036】また、コントローラ9は、各種キー11か
らの入力やインタフェース(以下I/F)12からの情
報に基づいて当該装置の各部の動作を制御し、動作状態
を表示部13に表示するとともにサーボ回路4介してス
ピンドルモータ2の回転を制御する。
【0037】一方、データ記録時には、デコーダ/エン
コーダブロック7からの記録EFM信号がLDドライバ
10に入力され、光ピックアップ5内のLDを最適記録
パワーで発光させ、光ディスク1にピットを形成せしめ
る。
【0038】次に、コントローラ9におけるパワーキャ
リブレーション処理について説明する。ここで、図3は
パワーキャリブレーション処理の流れを概略的に示すフ
ローチャートである。図3に示すように、パワーキャリ
ブレーション処理は、OPC(Optimum Power Contro
l)の実行指令により開始され(ステップS1のY)、
まず、PCAカウントエリアでカウントし、試し書きす
るテストエリアを取得する(ステップS2)。CD−R
には試し書きを行うためのPCA領域(Power Calibrat
ion Area)が予め設けられており、このPCA領域には
実際に試し書きする100回分の試し書き領域であるテ
ストエリアと100回分の試し書き領域が何回分使われ
ているかを確認する為のカウントエリアとが用意されて
いる。すなわち、PCA領域においては、1回分の試し
書き領域を使ったらカウントエリアに記録することで、
次にパワーキャリブレーション処理を行う際にどの試し
書き領域で試し書きを行えば良いかを確認することがで
きる。したがって、ステップS2においては、PCA領
域のカウントエリアをリードし、次にどの試し書き領域
で試し書きを行うべきかを確認する。
【0039】続いて、PCAテストエリアで1ATIP
フレームごとに記録パワーを変えることにより、複数の
記録パワーで試し書きを行う(ステップS3)。CD−
Rの場合、1回分の試し書き領域は、15個のATIP
フレームより構成されるので、一般的には1ATIPフ
レームを一つの記録パワーで記録する。以下において
は、説明の為、今回試し書きを行う15個のATIPフ
レームをそれぞれA1,A2,A3,・・・・A13,
A14,A15としておく。そして、各ATIPフレー
ムに対し、記録パワーをP1,P2,P3,・・・・,
P13,P14,P15と順次変えて試し書きを行う。
各記録パワーに関しては、「オレンジブックPartI
I」に例が示されており、光ディスク1に予め記録され
ているPind(Indicated Power for 1X Speed)に基づ
き、下記に示す式(2)により、 Pref=Pind×[1+0.4×(N−1)] ・・・・(2) (N:実際に記録するスピード) 求められるPrefである。例えば、Pindが5mWであっ
て2倍速で記録する場合は、 Pref=5×[1+0.4×(2−1)]=7mW である。「オレンジブックPartII」には、このPre
fの0.7倍から1.3倍の範囲で15分割した記録パ
ワーで試し書きを行う例が示されている。つまり、Pin
dが5mWであって2倍速で記録する場合では、P1=
4.9mW,P2=5.2mW,P3=5.5mW,・
・・・P13=8.5mW,P14=8.8mW,P1
5=9.1mWとなる。このようなP1〜P15の各記
録パワーでA1〜A15に対する試し書きをそれぞれ行
う。
【0040】続いて、複数の記録パワーで記録した各A
TIPフレームの再生RF信号の平均値を取得する(ス
テップS4)。ここでは、A1再生時のRF信号の平均
値をAv1、A2再生時のRF信号の平均値をAv2、
・・・・、A15再生時のRF信号の平均値をAv15
としてそれぞれ取得する。ここに、平均値取得手段の機
能が実行される。
【0041】次に、ステップS4で取得した各ATIP
フレームの再生RF信号の平均値に基づき、最適記録パ
ワーを設定する(ステップS5)。より詳細には、ステ
ップS4で取得した各ATIPフレームの再生RF信号
の平均値Avnのうち、最も目標とするRF信号平均値
TargetAvに近い平均値を求める。例えば、RF信号平
均値TargetAvに近い平均値がAv13であるとする
と、最適な記録パワーは、Av13を記録したパワー、
つまりP13(8.5mW)を最適記録パワーとして設
定する。ここに、最適記録パワー設定手段の機能が実行
される。
【0042】最後に、1回分のテストエリアを使用した
ことを最適記録パワーでカウントエリアに記録し(ステ
ップS6)、パワーキャリブレーション処理を終了す
る。
【0043】なお、本実施の形態においては、最適記録
パワーを求める際に、目標となる平均値に最も近い記録
パワーを最適記録パワーとしたが、これに限るものでは
なく、15点の結果に基づいて最小二乗法等により近似
曲線を求め、ターゲットとなる記録パワーを決定するよ
うにしても良い。
【0044】ここで、図4はPCA領域に対して複数の
記録パワーで試し書きを行った領域を再生した時の再生
RF信号の平均値と記録パワーとの関係を示すグラフで
ある。なお、図4においては、対比のために、再生RF
信号から検出したアシンメトリβについても示してあ
る。図4に示すように、再生RF信号の平均値に基づい
て最適記録パワーを決定した場合と、再生RF信号から
検出したアシンメトリβに基づいて最適記録パワーを決
定した場合とで、最適記録パワーは略同じである。
【0045】ここに、パワーキャリブレーション領域に
対して複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞ
れの再生RF信号の平均値が取得され、この取得された
再生RF信号の平均値に基づいて最適記録パワーが設定
される。これにより、安価な構成であって、かつ、高速
な回路を用いることなく最適記録パワーを決定すること
が可能になるので、安価にシステムを構成することが可
能になる。また、回路的な制約によるパワーキャリブレ
ーションスピードの制限を打破することが可能になる。
【0046】なお、図5は低域通過フィルタ(LPF:
Low Pass Filter)23の変形例であって、LPF23
の積分時定数が切り替えられるように、LPF23を構
成する抵抗23aを可変抵抗としている。一般的には、
並列に接続した抵抗の一方を接続したり切断したりでき
るスイッチを設けることで抵抗を可変できるようにする
ことが多い。コントローラ9は、この可変抵抗である抵
抗23aに対し、線速度により抵抗値を可変するための
速度信号を送出する。
【0047】このように、速度信号に基づいて抵抗23
aの抵抗値を切り替えるのは、光ディスク装置がサポー
トするスピードが多くなってくると再生RF信号の平均
値を生成するLPF23のカットオフ周波数を切り替え
る必要があるからである。
【0048】例えば、CDの1倍速の場合は、RF信号
は196kHz〜720kHzであり、十分に平均化するにはLPF
23のカットオフ周波数をその100分の1程度(1kHz
程度)にする必要がある。この場合、時定数は160μs
である。一方、平均値が最終的なレベルに落ち着くには
(例えば99.9%まで落ち着くには)、時定数の7倍
程度の時間が必要であり、1ms程度の時間が必要とな
る。CD−RのPCA領域の1パワーで記録される領域
の時間長は、1倍速時の1ATIPフレームは1/75秒で
あるが、例えば32倍速になるとその32分の1の0.
4ms程度となってしまい、最終的なレベルに落ち着く
前に1パワーで記録される領域が終了してしまい、最適
記録パワーを正しく求めることができない。すなわち、
パワーキャリブレーション処理の際に、再生速度に応じ
てLPF23の積分時定数を切り替えることが必要にな
る。
【0049】ここに、パワーキャリブレーション処理の
際の再生速度に応じてLPF23の積分時定数を切り替
えることで、低速から高速まで、十分良好な平均値信号
を得ることが可能になることにより、サポートする線速
度が多くても、安定した最適記録パワーの設定が可能に
なる。
【0050】また、図6は不揮発性のメモリ30を追加
した例を示している。このように、不揮発性メモリ30
を追加し、この不揮発性メモリ30に例えば生産工程な
どで既知のアシンメトリを数種再生して(例えば、β=
+10%、0%、−10%のディスク等を再生)、各々再生
RF信号の平均値との関係式である下記の式(3)、 平均値=A×β+B(A,Bは係数) ・・・・(3) を記憶しておく。これにより、記録する際には、目標と
するβから(3)式により目標平均値を算出し、この目
標値となった記録パワーを最適記録パワーとすることが
できる。
【0051】本発明の第二の実施の形態を図7に基づい
て説明する。なお、前述した第一の実施の形態と同一部
分は同一符号で示し説明も省略する(第二の実施の形態
以降の実施の形態についても同様とする)。本実施の形
態は、第一の実施の形態と比較して、コントローラ9に
おけるパワーキャリブレーション処理の流れが異なるも
のである。
【0052】一般的に、光ディスクの種類等により反射
率が異なる。反射率が異なると同一のアシンメトリの光
ディスクであっても再生RF信号の平均値は、光ディス
クの反射率に比例して異なってしまう。例えば、反射率
が倍違う場合には、再生RF信号の平均値も倍違ってし
まう。そこで、本実施の形態のパワーキャリブレーショ
ン処理においては、光ディスク1の反射率によらない目
標平均値を設定するものである。
【0053】ここで、図7はパワーキャリブレーション
処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図7
に示すように、パワーキャリブレーション処理は、OP
C(Optimum Power Control)の実行指令により開始さ
れ(ステップS11のY)、まず、PCAカウントエリ
アでカウントし、試し書きするテストエリアを取得する
(ステップS12)。
【0054】次に、記録前のテストエリアを再生し、再
生RF信号平均値Avbeforeを取得する(ステップS1
3)。ここに、未記録部平均値取得手段の機能が実行さ
れる。再生RF信号平均値Avbeforeは、光ディスク1
の反射率に比例した量となる。
【0055】続いて、PCAテストエリアで1ATIP
フレームごとに記録パワーを変えることにより、複数の
記録パワーで試し書きを行う(ステップS14)。
【0056】次に、複数の記録パワーで記録した各AT
IPフレームの再生RF信号の平均値を取得し、この各
ATIPフレームの再生RF信号の平均値をステップS
13で取得した再生RF信号平均値Avbeforeで各々正
規化した値(つまり、除算した値)を取得する(ステッ
プS15)。ここに、平均値取得手段の機能及び正規化
手段の機能が実行される。ここで、A1再生時のRF信
号の平均値Av1、A2再生時のRF信号の平均値Av
2、・・・・、A15再生時のRF信号の平均値Av1
5であることから、Av1〜Av15を各々Avbefore
で正規化した値をAdiv1〜Adiv15とする。
【0057】そして、ステップS15で取得した各AT
IPフレームの再生RF信号の平均値を各々Avbefore
で正規化した値に基づき、最適記録パワーを設定する
(ステップS16)。より詳細には、ステップS15で
取得した各ATIPフレームの再生RF信号の平均値を
各々Avbeforeで正規化した値Adivnのうち、最も
目標とする値に近い値に基づき、最適記録パワーを設定
する。ここに、最適記録パワー設定手段の機能が実行さ
れる。
【0058】最後に、1回分のテストエリアを使用した
ことを最適記録パワーでカウントエリアに記録し(ステ
ップS17)、パワーキャリブレーション処理を終了す
る。
【0059】このように、各ATIPフレームの再生R
F信号の平均値を各々記録前のテストエリアの再生RF
信号平均値Avbeforeで正規化することにより、光ディ
スク1の反射率によらない目標平均値を設定することが
可能になる。
【0060】ここに、未記録部の再生RF信号の平均値
が取得され、パワーキャリブレーション領域に対して複
数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生
RF信号の平均値が取得される。そして、この取得され
たパワーキャリブレーション領域に対して複数レベルの
記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の
平均値が、取得された未記録部の再生RF信号の平均値
で正規化され、この正規化された値に基づいて最適記録
パワーが設定される。これにより、安価な構成であっ
て、かつ、高速な回路を用いることなく最適記録パワー
を決定することが可能になるので、安価にシステムを構
成することが可能になる。また、回路的な制約によるパ
ワーキャリブレーションスピードの制限を打破すること
が可能になる。さらに、光ディスクの反射率によらない
目標平均値を設定することが可能になる。
【0061】本発明の第三の実施の形態を図8に基づい
て説明する。本実施の形態は、第一の実施の形態と比較
して、コントローラ9におけるパワーキャリブレーショ
ン処理の流れが異なるものである。
【0062】一般的に光ディスクはその製造工程等によ
り円周方向に反射率むらなどが生じる。また、光ディス
クにそり等が生じている場合には、その光ディスクから
の反射光はディスクの回転に連動した変動を生じてしま
う。この成分は再生RF信号の平均値成分にもノイズと
して重畳されてしまう。そこで、本実施の形態のパワー
キャリブレーション処理においては、再生RF信号の平
均値成分にノイズが重畳されてしまうのを回避するもの
である。
【0063】ここで、図8はパワーキャリブレーション
処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図8
に示すように、パワーキャリブレーション処理は、OP
C(Optimum Power Control)の実行指令により開始さ
れ(ステップS21のY)、まず、PCAカウントエリ
アでカウントし、試し書きするテストエリアを取得する
(ステップS22)。
【0064】次に、記録前のテストエリアを再生し、1
ATIPフレーム毎の再生RF信号平均値Avbefore1
〜Avbefore15を取得する(ステップS23)。ここ
に、未記録部平均値取得手段の機能が実行される。
【0065】続いて、PCAテストエリアで1ATIP
フレームごとに記録パワーを変えることにより、複数の
記録パワーで試し書きを行う(ステップS24)。
【0066】次に、複数の記録パワーで記録した各AT
IPフレームの再生RF信号の平均値を取得し、この各
ATIPフレームの再生RF信号の平均値を、対応する
ステップS23で取得した再生RF信号平均値Avbefo
re1〜Avbefore15で各々正規化した値(つまり、除
算した値)を取得する(ステップS25)。ここに、平
均値取得手段の機能及び正規化手段の機能が実行され
る。ここで、A1再生時のRF信号の平均値Av1、A
2再生時のRF信号の平均値Av2、・・・・、A15
再生時のRF信号の平均値Av15であることから、A
v1〜Av15を対応するAvbefore1〜Avbefore1
5で正規化する。
【0067】そして、ステップS25で取得した各AT
IPフレームの再生RF信号の平均値Av1〜Av15
を対応するAvbefore1〜Avbefore15で正規化した
値に基づき、最適記録パワーを設定する(ステップS2
6)。ここに、最適記録パワー設定手段の機能が実行さ
れる。
【0068】最後に、1回分のテストエリアを使用した
ことを最適記録パワーでカウントエリアに記録し(ステ
ップS27)、パワーキャリブレーション処理を終了す
る。
【0069】このように、各ATIPフレームの再生R
F信号の平均値Av1〜Av15に含まれる面変動成分
を、対応する面変動成分を含むAvbefore1〜Avbefo
re15で正規化することにより、面変動による最適記録
パワーの誤検出を防ぐことが可能になる。
【0070】ここに、未記録部に対して複数レベルの記
録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平
均値が取得され、パワーキャリブレーション領域に対し
て複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの
再生RF信号の平均値が取得される。そして、この取得
されたパワーキャリブレーション領域に対して複数レベ
ルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信
号の平均値が、取得された未記録部に対して複数レベル
の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
の平均値で正規化され、この正規化された値に基づいて
最適記録パワーが設定される。これにより、安価な構成
であって、かつ、高速な回路を用いることなく最適記録
パワーを決定することが可能になるので、安価にシステ
ムを構成することが可能になる。また、回路的な制約に
よるパワーキャリブレーションスピードの制限を打破す
ることが可能になる。さらに、光ディスクの面変動によ
る最適記録パワーの誤検出を防ぐことが可能になる。
【0071】本発明の第四の実施の形態を図9及び図1
0に基づいて説明する。本実施の形態は、第一の実施の
形態と比較して、コントローラ9におけるパワーキャリ
ブレーション処理の流れが異なるものである。
【0072】本来、LDより出射された光のうち、光デ
ィスクから反射した光のみが信号検出用の受光素子に入
射することが理想である。しかしながら、実際には受光
素子には、光ディスクからの反射以外に迷光(LDの出
射光が直接または間接的に、受光素子にもれこむ光)が
入射してしまう。この迷光は、光ディスクからの反射が
全くない状態でも受光素子に出力を生じさせる為、オフ
セットを発生させることになる。また、この迷光の干渉
状態は、光ディスクからの戻り光のLDへの入射で変化
してしまう。つまり、装置ごとの迷光量の差や装置ごと
の戻り光のLDへの戻り率の差によって、再生RF信号
の平均値成分の記録パワーに対する変化率が装置ごとに
大きく変わってしまう。このように、未記録部の再生R
F信号の平均値レベルが同一であっても、迷光量の異な
る装置では、記録レベルの変化に対する再生RF信号の
平均値レベルの変化が実際には異なってしまう。そこ
で、本実施の形態のパワーキャリブレーション処理にお
いては、迷光やLDへの戻り光の影響があっても再生R
F信号の平均値レベルより最適な記録パワーを正しく求
めるものである。
【0073】ここで、図9はパワーキャリブレーション
処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図9
に示すように、パワーキャリブレーション処理は、OP
C(Optimum Power Control)の実行指令により開始さ
れ(ステップS31のY)、まず、光ディスク1のリー
ドインエリアから予めエンコードされている複数レベル
の記録パワーの中心となるPindを読み出し、このPind
に基づいてPref,Nを算出する(ステップS32)。
Pindは、CD−Rの規格書である「オレンジブックP
artII」のOPCに関する記載部分に記載されてい
る。Pref,Nは、下記に示す算出式(4) Pref,N=Pind×[1+0.4×(N−1)] ・・・(4) N:実際に記録するスピード により求められる。
【0074】次に、ステップS32で求めたPref,N
から複数レベルの各記録パワーPn及び“Pref,N×
1.5”を算出する(ステップS33)。詳細には、ス
テップS32で求めたPref,Nを中心に±30%の範
囲で15段階のパワーを複数レベルの記録パワーとし、
かつ、ステップS32で求めたPref,Nの1.5倍の
パワーを算出するものである。このようにPref,Nの
1.5倍のパワーを算出するのは、後述する最終的な最
適記録パワーよりも十分高いパワーによる書込みの再生
RF信号の平均値レベルAVEhiを取得するためであ
る。つまり、Pref,Nの1.5倍のパワーであれば、
最終的な最適記録パワーよりも十分高いパワーに相当す
るからである。なお、本実施の形態においては、Pre
f,Nの1.5倍のパワーを算出したが、これに限るも
のではなく、1.5倍が十分高いパワーに値しない装
置、あるいは、パワーが高すぎる装置では、1.5倍で
なくとも良い。
【0075】続いて、PCAカウントエリアでカウント
し、試し書きするテストエリアを取得する(ステップS
34)。
【0076】続くステップS35では、記録前のテスト
エリアを再生し、再生RF信号の平均値レベルAVEmi
を取得する。ここに、未記録部平均値取得手段の機能が
実行される。
【0077】次いで、PCAエリアのテストエリアをス
テップS33で求めたPref,N×1.5倍の記録パワ
ーで記録し(ステップS36)、当該記録部分を再生し
た再生RF信号の平均値AVEhiを取得する(ステップ
S37)。ここに、高パワー平均値取得手段の機能が実
行される。
【0078】続いて、PCAテストエリアで1ATIP
フレームごとに記録パワーを変えることにより、複数の
記録パワー(P1,P2,P3,・・・・P13,P1
4,P15)で試し書きを行い(ステップS38)、複
数の記録パワーで記録した各ATIPフレームの再生R
F信号の平均値を取得する(ステップS39)。ここで
は、A1再生時のRF信号の平均値をAVE1、A2再
生時のRF信号の平均値をAVE2、・・・・、A15
再生時のRF信号の平均値をAVE15としてそれぞれ
取得する。ここに、平均値取得手段の機能が実行され
る。
【0079】次に、ステップS39で取得した各ATI
Pフレームの再生RF信号の平均値(AVE1〜AVE
15)を、ステップS35で取得した再生RF信号平均
値AVEmiとステップS37で取得した再生RF信号平
均値AVEhiとの差で各々正規化した値(つまり、除算
した値)AVEnormalize(n)を下記式により、AV
Enormalize(n)=AVEn/(AVEmi−AVEh
i)取得する(ステップS40)。ここに、正規化手段
の機能が実行される。
【0080】そして、ステップS40で取得したAVE
normalize(n)に基づき、最適記録パワーを設定する
(ステップS41)。より詳細には、ステップS40で
取得したAVEnormalize(n)からもっともターゲッ
トとする値に近い部分を記録したパワー、もしくは、各
正規化した平均値の近似直線あるいは近似曲線からター
ゲットとする値になる記録パワーを最適記録パワーとし
て設定する。ここに、最適記録パワー設定手段の機能が
実行される。
【0081】最後に、テストエリアを使った分だけ最適
記録パワーでカウントエリアに記録し(ステップS4
2)、パワーキャリブレーション処理を終了する。
【0082】ここで、図10はパワーキャリブレーショ
ン処理で光ディスクに記録する記録パワーを示すグラフ
である。PCAのテストエリアは、1回から100回ま
でPCAの一番後ろから順番に使って行くことから、図
10に示すように、の領域は以前にOPCを実行した
時に使用された領域であり、の領域はPref,N×
1.5倍の記録パワーで記録してAVEhiを取得するた
めの領域、の領域は複数の記録パワー(P1,P2,
P3,・・・・P13,P14,P15)で試し書きを
行ってAVEmiを取得するための領域である。
【0083】ここに、未記録部に対して複数レベルの記
録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平
均値が取得され、パワーキャリブレーション領域に対し
て最適記録パワーよりも十分に高い記録パワーで記録し
た部分の再生RF信号の平均値が取得され、パワーキャ
リブレーション領域に対して複数レベルの記録パワーで
記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値が取得
される。そして、この取得されたパワーキャリブレーシ
ョン領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した部
分のそれぞれの再生RF信号の平均値が、取得された未
記録部に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分
のそれぞれの再生RF信号の平均値と最適記録パワーよ
りも十分に高い記録パワーで記録した部分の再生RF信
号の平均値の差で記録パワー毎に正規化され、この正規
化された値に基づいて最適記録パワーが設定される。こ
れにより、安価な構成であって、かつ、高速な回路を用
いることなく最適記録パワーを決定することが可能にな
るので、安価にシステムを構成することが可能になる。
また、回路的な制約によるパワーキャリブレーションス
ピードの制限を打破することが可能になる。さらに、迷
光やLDへの戻り光の影響があっても再生RF信号の平
均値に基づいて最適な記録パワーを正しく求めることが
可能になる。
【0084】本発明の第五の実施の形態を図11及び図
12に基づいて説明する。本実施の形態は、第一の実施
の形態と比較して、コントローラ9におけるパワーキャ
リブレーション処理の流れが異なるものである。
【0085】本来、LDより出射された光のうち、光デ
ィスクから反射した光のみが信号検出用の受光素子に入
射することが理想である。しかしながら、実際には受光
素子には、光ディスクからの反射以外に迷光(LDの出
射光が直接または間接的に、受光素子にもれこむ光)が
入射してしまう。この迷光は、光ディスクからの反射が
全くない状態でも受光素子に出力を生じさせる為、オフ
セットを発生させることになる。また、この迷光の干渉
状態は、光ディスクからの戻り光のLDへの入射で変化
してしまう。つまり、装置ごとの迷光量の差や装置ごと
の戻り光のLDへの戻り率の差によって、再生RF信号
の平均値成分の記録パワーに対する変化率が装置ごとに
大きく変わってしまう。このように、未記録部の再生R
F信号の平均値レベルが同一であっても、迷光量の異な
る装置では、記録レベルの変化に対する再生RF信号の
平均値レベルの変化が実際には異なってしまう。そこ
で、本実施の形態のパワーキャリブレーション処理にお
いては、迷光やLDへの戻り光の影響があっても再生R
F信号の平均値レベルより最適な記録パワーを正しく求
めるものである。
【0086】ここで、図11はパワーキャリブレーショ
ン処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図
11に示すように、パワーキャリブレーション処理は、
OPC(Optimum Power Control)の実行指令により開
始され(ステップS51のY)、まず、光ディスク1の
リードインエリアから予めエンコードされている複数レ
ベルの記録パワーの中心となるPindを読み出し、この
Pindに基づいてPref,Nを算出する(ステップS5
2)。Pindは、CD−Rの規格書である「オレンジブ
ックPartII」のOPCに関する記載部分に記載され
ている。Pref,Nは、下記に示す算出式(4) Pref,N=Pind×[1+0.4×(N−1)] ・・・(4) N:実際に記録するスピード により求められる。
【0087】次に、ステップS52で求めたPref,N
から複数レベルの各記録パワーPn及び“Pref,N×
1.5”を算出する(ステップS53)。詳細には、ス
テップS52で求めたPref,Nを中心に±30%の範
囲で14段階のパワーを複数レベルの記録パワーとし、
かつ、ステップS52で求めたPref,Nの1.5倍の
パワーを算出するものである。このようにPref,Nの
1.5倍のパワーを算出するのは、後述する最終的な最
適記録パワーよりも十分高いパワーによる書込みの再生
RF信号の平均値レベルAVEhiを取得するためであ
る。つまり、Pref,Nの1.5倍のパワーであれば、
最終的な最適記録パワーよりも十分高いパワーに相当す
るからである。なお、本実施の形態においては、Pre
f,Nの1.5倍のパワーを算出したが、これに限るも
のではなく、1.5倍が十分高いパワーに値しない装
置、あるいは、パワーが高すぎる装置では、1.5倍で
なくとも良い。
【0088】続いて、PCAカウントエリアでカウント
し、試し書きするテストエリアを取得する(ステップS
54)。
【0089】続くステップS55では、記録前のテスト
エリアを再生し、再生RF信号の平均値レベルAVEmi
を取得する。ここに、未記録部平均値取得手段の機能が
実行される。
【0090】次いで、PCAテストエリアで1ATIP
フレームごとに記録パワーを変えることにより、複数の
記録パワー(P1,P2,P3,・・・・P13,P1
4,(Pref,N×1.5))で試し書きを行い(ステ
ップS56)、複数の記録パワーで記録した各ATIP
フレームの再生RF信号の平均値を取得する(ステップ
S57)。ここでは、A1再生時のRF信号の平均値を
AVE1、A2再生時のRF信号の平均値をAVE2、
・・・・、A14再生時のRF信号の平均値をAVE1
4及び残り1ATIPフレームの(Pref,N×1.
5)による再生時のRF信号の平均値をAVEhiとして
それぞれ取得する。ここに、平均値取得手段の機能及び
高パワー平均値取得手段の機能が実行される。
【0091】次に、ステップS57で取得した各ATI
Pフレームの再生RF信号の平均値(AVE1〜AVE
14)を、ステップS55で取得した再生RF信号平均
値AVEmiとステップS57で取得した再生RF信号平
均値AVEhiとの差で各々正規化した値(つまり、除算
した値)AVEnormalize(n)を下記式により、 AVEnormalize(n)=AVEn/(AVEmi−AV
Ehi) 取得する(ステップS58)。ここに、正規化手段の機
能が実行される。
【0092】そして、ステップS58で取得したAVE
normalize(n)に基づき、最適記録パワーを設定する
(ステップS59)。より詳細には、ステップS40で
取得したAVEnormalize(n)からもっともターゲッ
トとする値に近い部分を記録したパワー、もしくは、各
正規化した平均値の近似直線あるいは近似曲線からター
ゲットとする値になる記録パワーを最適記録パワーとし
て設定する。ここに、最適記録パワー設定手段の機能が
実行される。
【0093】最後に、テストエリアを使った分だけ最適
記録パワーでカウントエリアに記録し(ステップS6
0)、パワーキャリブレーション処理を終了する。
【0094】ここで、図12はパワーキャリブレーショ
ン処理で光ディスクに記録する記録パワーを示すグラフ
である。PCAのテストエリアは、1回から100回ま
でPCAの一番後ろから順番に使って行くことから、図
12に示すように、の領域は以前にOPCを実行した
時に使用された領域であり、の領域はPref,N×
1.5倍の記録パワーで記録してAVEhiを取得するた
めの領域、及び、複数の記録パワー(P1,P2,P
3,・・・・P13,P14)で試し書きを行ってAV
Emiを取得するための領域である。
【0095】ここに、未記録部に対して複数レベルの記
録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平
均値が取得され、パワーキャリブレーション領域に対し
て最適記録パワーよりも十分に高い記録パワーで記録し
た部分の再生RF信号の平均値が取得され、パワーキャ
リブレーション領域に対して複数レベルの記録パワーで
記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値が取得
される。そして、この取得されたパワーキャリブレーシ
ョン領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した部
分のそれぞれの再生RF信号の平均値が、取得された未
記録部に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分
のそれぞれの再生RF信号の平均値と最適記録パワーよ
りも十分に高い記録パワーで記録した部分の再生RF信
号の平均値の差で記録パワー毎に正規化され、この正規
化された値に基づいて最適記録パワーが設定される。こ
れにより、安価な構成であって、かつ、高速な回路を用
いることなく最適記録パワーを決定することが可能にな
るので、安価にシステムを構成することが可能になる。
また、回路的な制約によるパワーキャリブレーションス
ピードの制限を打破することが可能になる。さらに、迷
光やLDへの戻り光の影響があっても再生RF信号の平
均値に基づいて最適な記録パワーを正しく求めることが
可能になる。
【0096】さらにまた、1枚の光ディスクでパワーキ
ャリブレーション処理を行える回数を減少させることな
く、最適記録パワーの精度を向上させることが可能にな
る。
【0097】本発明の第六の実施の形態を図13に基づ
いて説明する。本実施の形態は、第一の実施の形態ない
し第五の実施の形態で説明したような光ディスク装置を
情報処理装置であるパーソナルコンピュータ61に適用
したものであり、3.5型FDドライブ装置62の他
に、各実施の形態で前述したような光ディスク装置63
をCD−Rドライブとして内蔵(一体に内蔵させたタイ
プでも、いわゆるビルトインタイプでもよい)した構成
とされている。従って、ホストもパーソナルコンピュー
タ61内に内蔵されている。
【0098】このようなパーソナルコンピュータ61に
よれば、各実施の形態で説明したような光ディスク装置
63を内蔵しているので、安価な構成であって、かつ、
高速な回路を用いることなく最適記録パワーを決定する
ことができる光ディスク装置63を記憶装置等として利
用できるパーソナルコンピュータ61を提供することが
できる。
【0099】もっとも、本実施の形態のようにパーソナ
ルコンピュータ61に内蔵されたタイプの光ディスク装
置に限らず、単体で設けられ、外部のホスト等の情報処
理装置に接続された形態であってもよい。また、ディス
クトップ型のパーソナルコンピュータ61に限らず、ノ
ートパソコン等の携帯型であってもよい。
【0100】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、光ディス
クのパワーキャリブレーション領域を用いて前記光ディ
スクに対する最適な記録パワーを設定するパワーキャリ
ブレーション処理を実行する光ディスク装置において、
再生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前
記パワーキャリブレーション領域に対して複数レベルの
記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の
平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する平均値
取得手段と、この平均値取得手段により取得された再生
RF信号の平均値に基づいて最適記録パワーを設定する
最適記録パワー設定手段と、を備え、パワーキャリブレ
ーション領域に対して複数レベルの記録パワーで記録し
た部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を、平均値生
成手段を用いることにより取得し、この取得された再生
RF信号の平均値に基づいて最適記録パワーを設定する
ことにより、安価な構成であって、かつ、高速な回路を
用いることなく最適記録パワーを決定することができる
ので、安価にシステムを構成することができる。また、
回路的な制約によるパワーキャリブレーションスピード
の制限を打破することもできる。
【0101】請求項2記載の発明によれば、光ディスク
のパワーキャリブレーション領域を用いて前記光ディス
クに対する最適な記録パワーを設定するパワーキャリブ
レーション処理を実行する光ディスク装置において、再
生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前記
パワーキャリブレーション領域の未記録部の再生RF信
号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する未
記録部平均値取得手段と、前記パワーキャリブレーショ
ン領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した部分
のそれぞれの再生RF信号の平均値を、前記平均値生成
手段を用いて取得する平均値取得手段と、前記平均値取
得手段により取得された再生RF信号の平均値を、前記
未記録部平均値取得手段により取得された再生RF信号
の平均値で正規化する正規化手段と、この正規化手段に
より正規化された値に基づいて最適記録パワーを設定す
る最適記録パワー設定手段と、を備え、未記録部の再生
RF信号の平均値を平均値生成手段を用いることにより
取得し、パワーキャリブレーション領域に対して複数レ
ベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF
信号の平均値を平均値生成手段を用いることにより取得
し、この取得されたパワーキャリブレーション領域に対
して複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれ
の再生RF信号の平均値を、取得された未記録部の再生
RF信号の平均値で正規化し、この正規化された値に基
づいて最適記録パワーを設定することにより、安価な構
成であって、かつ、高速な回路を用いることなく最適記
録パワーを決定することができるので、安価にシステム
を構成することができる。また、回路的な制約によるパ
ワーキャリブレーションスピードの制限を打破すること
もできる。さらに、光ディスクの反射率によらない目標
平均値を設定することができる。
【0102】請求項3記載の発明によれば、光ディスク
のパワーキャリブレーション領域を用いて前記光ディス
クに対する最適な記録パワーを設定するパワーキャリブ
レーション処理を実行する光ディスク装置において、再
生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前記
パワーキャリブレーション領域の未記録部に対して複数
レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生R
F信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得す
る未記録部平均値取得手段と、前記パワーキャリブレー
ション領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した
部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を、前記平均値
生成手段を用いて取得する平均値取得手段と、前記平均
値取得手段により取得された再生RF信号の平均値を、
前記未記録部平均値取得手段により取得された再生RF
信号の平均値で記録パワー毎に正規化する正規化手段
と、この正規化手段により正規化された値に基づいて最
適記録パワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を
備え、未記録部に対して複数レベルの記録パワーで記録
した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を平均値生
成手段を用いることにより取得し、パワーキャリブレー
ション領域に対して複数レベルの記録パワーで記録した
部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を平均値生成手
段を用いることにより取得し、この取得されたパワーキ
ャリブレーション領域に対して複数レベルの記録パワー
で記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を、
取得された未記録部に対して複数レベルの記録パワーで
記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値で正規
化し、この正規化された値に基づいて最適記録パワーを
設定することにより、安価な構成であって、かつ、高速
な回路を用いることなく最適記録パワーを決定すること
ができるので、安価にシステムを構成することができ
る。また、回路的な制約によるパワーキャリブレーショ
ンスピードの制限を打破することもできる。さらに、光
ディスクの面変動による最適記録パワーの誤検出を防ぐ
ことができる。
【0103】請求項4記載の発明によれば、請求項1な
いし3のいずれか一記載の光ディスク装置において、前
記平均値生成手段は再生RF信号の平均値を生成する積
分器の積分時定数を少なくとも2段階以上に切り替え可
能であって、パワーキャリブレーション処理の際の再生
速度に応じて前記平均値生成手段の積分時定数を切り替
えることにより、低速から高速まで、十分良好な平均値
信号を得ることができるので、サポートする線速度が多
くても、安定した最適記録パワーを設定することができ
る。
【0104】請求項5記載の発明によれば、光ディスク
のパワーキャリブレーション領域を用いて前記光ディス
クに対する最適な記録パワーを設定するパワーキャリブ
レーション処理を実行する光ディスク装置において、再
生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、前記
パワーキャリブレーション領域の未記録部に対して複数
レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生R
F信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得す
る未記録部平均値取得手段と、前記パワーキャリブレー
ション領域に対して最適記録パワーよりも十分に高い記
録パワーで記録した部分の再生RF信号の平均値を、前
記平均値生成手段を用いて取得する高パワー平均値取得
手段と、前記パワーキャリブレーション領域に対して複
数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生
RF信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得
する平均値取得手段と、前記平均値取得手段により取得
された再生RF信号の平均値を、前記未記録部平均値取
得手段により取得された再生RF信号の平均値と前記高
パワー平均値取得手段により取得された再生RF信号の
平均値との差で記録パワー毎に正規化する正規化手段
と、この正規化手段により正規化された値に基づいて最
適記録パワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を
備え、未記録部に対して複数レベルの記録パワーで記録
した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を平均値生
成手段を用いることにより取得し、パワーキャリブレー
ション領域に対して最適記録パワーよりも十分に高い記
録パワーで記録した部分の再生RF信号の平均値を平均
値生成手段を用いることにより取得し、パワーキャリブ
レーション領域に対して複数レベルの記録パワーで記録
した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値を平均値生
成手段を用いることにより取得し、この取得されたパワ
ーキャリブレーション領域に対して複数レベルの記録パ
ワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値
を、取得された未記録部に対して複数レベルの記録パワ
ーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号の平均値と
最適記録パワーよりも十分に高い記録パワーで記録した
部分の再生RF信号の平均値の差で記録パワー毎に正規
化し、この正規化された値に基づいて最適記録パワーを
設定することにより、安価な構成であって、かつ、高速
な回路を用いることなく最適記録パワーを決定すること
ができるので、安価にシステムを構成することができ
る。また、回路的な制約によるパワーキャリブレーショ
ンスピードの制限を打破することもできる。さらに、迷
光やLDへの戻り光の影響があっても再生RF信号の平
均値に基づいて最適な記録パワーを正しく求めることが
できる。
【0105】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の光ディスク装置において、前記高パワー平均値取得
手段と前記平均値取得手段とは、前記パワーキャリブレ
ーション領域における同一のテストエリアで行うことに
より、1枚の光ディスクでパワーキャリブレーション処
理を行える回数を減少させることなく、最適記録パワー
の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク装置
(ドライブ装置)の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】RF信号平均値検出回路を主体に示す概略ブロ
ック図である。
【図3】パワーキャリブレーション処理の流れを概略的
に示すフローチャートである。
【図4】PCA領域に対して複数の記録パワーで試し書
きを行った領域を再生した時の再生RF信号の平均値と
記録パワーとの関係を示すグラフである。
【図5】RF信号平均値検出回路を主体に示す概略ブロ
ック図である。
【図6】RF信号平均値検出回路を主体に示す概略ブロ
ック図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態のパワーキャリブレ
ーション処理の流れを概略的に示すフローチャートであ
る。
【図8】本発明の第三の実施の形態のパワーキャリブレ
ーション処理の流れを概略的に示すフローチャートであ
る。
【図9】本発明の第四の実施の形態のパワーキャリブレ
ーション処理の流れを概略的に示すフローチャートであ
る。
【図10】パワーキャリブレーション処理で光ディスク
に記録する記録パワーを示すグラフである。
【図11】本発明の第五の実施の形態のパワーキャリブ
レーション処理の流れを概略的に示すフローチャートで
ある。
【図12】パワーキャリブレーション処理で光ディスク
に記録する記録パワーを示すグラフである。
【図13】本発明の第六の実施の形態のパソコンを示す
外観斜視図である。
【図14】(a)は従来のパワーキャリブレーション処理
で光ディスクに記録する記録パワーの時間的変化を示す
グラフ、(b)は従来のパワーキャリブレーション処理に
おける再生時のβ値の時間的変化を示すグラフである。
【図15】アシンメトリ検出ブロックを示す概略ブロッ
ク図である。
【符号の説明】 1 光ディスク 8 平均値生成手段 63 光ディスク装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D090 AA01 BB04 CC01 DD03 DD05 EE02 FF36 GG33 HH01 JJ12 KK03 5D119 AA23 BA01 BB03 DA01 EC09 HA19 HA45 5D789 AA23 BA01 BB03 DA01 EC09 HA19 HA45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクのパワーキャリブレーション
    領域を用いて前記光ディスクに対する最適な記録パワー
    を設定するパワーキャリブレーション処理を実行する光
    ディスク装置において、 再生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、 前記パワーキャリブレーション領域に対して複数レベル
    の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
    の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する平均
    値取得手段と、 この平均値取得手段により取得された再生RF信号の平
    均値に基づいて最適記録パワーを設定する最適記録パワ
    ー設定手段と、を備えることを特徴とする光ディスク装
    置。
  2. 【請求項2】 光ディスクのパワーキャリブレーション
    領域を用いて前記光ディスクに対する最適な記録パワー
    を設定するパワーキャリブレーション処理を実行する光
    ディスク装置において、 再生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、 前記パワーキャリブレーション領域の未記録部の再生R
    F信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得す
    る未記録部平均値取得手段と、 前記パワーキャリブレーション領域に対して複数レベル
    の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
    の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する平均
    値取得手段と、 前記平均値取得手段により取得された再生RF信号の平
    均値を、前記未記録部平均値取得手段により取得された
    再生RF信号の平均値で正規化する正規化手段と、 この正規化手段により正規化された値に基づいて最適記
    録パワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を備え
    ることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 光ディスクのパワーキャリブレーション
    領域を用いて前記光ディスクに対する最適な記録パワー
    を設定するパワーキャリブレーション処理を実行する光
    ディスク装置において、 再生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、 前記パワーキャリブレーション領域の未記録部に対して
    複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再
    生RF信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取
    得する未記録部平均値取得手段と、 前記パワーキャリブレーション領域に対して複数レベル
    の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
    の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する平均
    値取得手段と、 前記平均値取得手段により取得された再生RF信号の平
    均値を、前記未記録部平均値取得手段により取得された
    再生RF信号の平均値で記録パワー毎に正規化する正規
    化手段と、 この正規化手段により正規化された値に基づいて最適記
    録パワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を備え
    ることを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記平均値生成手段は再生RF信号の平
    均値を生成する積分器の積分時定数を少なくとも2段階
    以上に切り替え可能であって、パワーキャリブレーショ
    ン処理の際の再生速度に応じて前記平均値生成手段の積
    分時定数を切り替えることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか一記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 光ディスクのパワーキャリブレーション
    領域を用いて前記光ディスクに対する最適な記録パワー
    を設定するパワーキャリブレーション処理を実行する光
    ディスク装置において、 再生RF信号の平均値を生成する平均値生成手段と、 前記パワーキャリブレーション領域の未記録部に対して
    複数レベルの記録パワーで記録した部分のそれぞれの再
    生RF信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取
    得する未記録部平均値取得手段と、 前記パワーキャリブレーション領域に対して最適記録パ
    ワーよりも十分に高い記録パワーで記録した部分の再生
    RF信号の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得
    する高パワー平均値取得手段と、 前記パワーキャリブレーション領域に対して複数レベル
    の記録パワーで記録した部分のそれぞれの再生RF信号
    の平均値を、前記平均値生成手段を用いて取得する平均
    値取得手段と、 前記平均値取得手段により取得された再生RF信号の平
    均値を、前記未記録部平均値取得手段により取得された
    再生RF信号の平均値と前記高パワー平均値取得手段に
    より取得された再生RF信号の平均値との差で記録パワ
    ー毎に正規化する正規化手段と、 この正規化手段により正規化された値に基づいて最適記
    録パワーを設定する最適記録パワー設定手段と、を備え
    ることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記高パワー平均値取得手段と前記平均
    値取得手段とは、前記パワーキャリブレーション領域に
    おける同一のテストエリアで行うことを特徴とする請求
    項5記載の光ディスク装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009040924A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Pioneer Corporation 記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
WO2009040925A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Pioneer Corporation 記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
WO2009040926A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Pioneer Corporation 記録媒体、情報機器、記録媒体製造装置及びコンピュータプログラム

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WO2009040926A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Pioneer Corporation 記録媒体、情報機器、記録媒体製造装置及びコンピュータプログラム

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