JP2003098558A - 表示素子 - Google Patents

表示素子

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JP2003098558A
JP2003098558A JP2001290014A JP2001290014A JP2003098558A JP 2003098558 A JP2003098558 A JP 2003098558A JP 2001290014 A JP2001290014 A JP 2001290014A JP 2001290014 A JP2001290014 A JP 2001290014A JP 2003098558 A JP2003098558 A JP 2003098558A
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gel
display
electric field
light
substrate
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JP2001290014A
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English (en)
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Okitoshi Kimura
興利 木村
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の目的は有効反射光の効率をより高めて
明るい反射表示をおこない、第2の目的は階調表示を可
能とし、第3の目的は階調表示の精度を向上させ、第4
の目的はコントラストを向上させ、第5の目的は繰り返
し表示の耐久性を向上させ、第6の目的は応答速度を向
上させ、第7の目的はゲル作製時の形状制御性を向上さ
せた表示素子を提供する。 【解決手段】 光透過性の表示側基板1と、それに密着
配設された透明電極2と、それに対向する位置に下部電
極4が配設された非表示側基板5と、両基板の間には少
なくとも、着色液体9と、電界に応じて膨潤/収縮、ま
たは屈曲する着色ゲル3とを有し、着色ゲル3が電界に
より変形することを利用し、入射した光6が調節されて
出射することにより表示を行なう反射型表示素子であ
る。更に、下部に光反射層11を設けたことである。こ
のような構成にすることにより、本来、光のロスにつな
がっていた前方散乱成分8を光反射層11の反射機能で
反射光10を表示側基板1面にもどすことが可能とな
り、より明るい表示が可能となるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子に関し、
さらに詳しくは、ゲルの変形を利用した表示素子に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】現在、CRT、プラズマディスプレイ、
ELディスプレイ、蛍光表示管等などの自発光型のもの
と、液晶ディスプレイに代表される反射光、透過光を利
用する非発光型のものがあり、それぞれが実用化されて
いる。近年、情報システムの発展により、長時間にわた
るVDT(Visual Data Terminal)作業が急増してお
り、疲労を考慮すると非発光型の表示画面が望ましい。
このため、液晶ディスプレイは、最近、CRTに取って
代わる勢いで普及が進んできたが、液晶ディスプレイの
最大の欠点は視野角が狭く、明暗のコントラストが十分
でない点である。このような問題を解決する技術とし
て、外部刺激に応じて膨潤/収縮、または屈曲する高分
子ゲルを用いて、これら高分子ゲルの変形により入射す
る光を調節して表示を行なう表示素子が提案されてきた
(特開昭61−149926号公報、特開昭63−13
021号公報、特開平9−160081号公報参照)。
【0003】図10は従来例の表示素子の断面図であ
る。この構成は、光透過性の表示側基板1と、それに密
着配設された透明電極2と、それに対向する位置に下部
電極4が配設された非表示側基板5と、両基板の間には
少なくとも、着色液体9と、電界に応じて膨潤/収縮、
または屈曲する着色ゲル3とを有し、着色ゲル3が電界
により変形することを利用し、入射した光6が調節され
て出射することにより表示を行なう反射型表示素子であ
る。図の左側は電極に電界をOFFにした場合であり、
右側はONにした場合である。OFFの場合は、入射光
6は有効反射光7として見えるが、前方散乱成分8が光
のロスとなる。ONの場合は、着色ゲル3が収縮してA
の隙間を形成し、そこに着色液体9が入り込み一定のコ
ントラストで色が表示される。このような方式は、液晶
ディスプレイとは異なり、視野角が広く、また偏向板等
も必要ないため、光の利用効率が高く明るい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記図10の従来例の
反射表示素子において、明るさを向上させるため(ゲル
の表面で反射する光7の量を向上させる)、着色ゲル層
を厚くしたり、ゲルを着色するための顔料等の添加量を
増やすということが考えられた。しかしながら、着色ゲ
ルを厚くすると、ゲルを駆動するための電圧が高くな
り、また着色剤の添加量をふやすと、ゲルの電圧に対す
る駆動能力がおちる(速度低下、伸縮率低下)という不
具合が発生していた。本発明は、かかる課題に鑑み、そ
の第1の目的は、有効反射光の効率をより高めて明るい
反射表示をおこなうことである。第2の目的は階調表示
を可能とすることである。第3の目的は階調表示の精度
を向上させることである。第4の目的はコントラストを
向上させることである。第5の目的は繰り返し表示の耐
久性の向上である。第6の目的は応答速度の向上であ
る。第7の目的はゲル作製時の形状制御性を向上させる
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、請求項1の発明は、上部電極が配設され
た光透過性の表示側基板と、それに対向する位置に下部
電極が配設された非表示側基板と、該両基板の間に封入
された着色液体と、電界に応じて膨潤/収縮、または屈
曲するゲルからなる反射型表示素子において、前記非表
示側基板側に光を反射する光反射層を備えたことを特徴
とする。本発明の第1の目的は、明るい反射表示をおこ
なうことである。この達成手段は光透過性の表示側基板
と、それに対向する非表示側基板とを有し、両基板の間
には、少なくとも着色液体と、電界に応じて膨潤/収
縮、または屈曲するゲルを有し、ゲルが電界により変形
することを利用し、入射した光が調節されて出射するこ
とにより表示を行なう反射型表示素子において、該ゲル
が着色されているとともに、非表示側基板側に光反射機
能を設けることである。かかる発明によれば、非表示側
基板側に光を反射する光反射層を備えたので、本来、光
のロスにつながっていた前方散乱成分(灰色の下向き太
矢印)を反射層の反射機能で表示側基板面にもどすこと
が可能となり、より明るい表示が可能となる。また、請
求項2の発明は、前記光反射層は、前記非表示側基板の
下側若しくは前記下部電極の上側に配設されることも本
発明の有効な手段である。光反射層としては、アルミや
ステンレスなどの金属板、ガラスやプラスチックフィル
ム上にアルミやクロームなどの金属膜を形成し、反射効
果を高めた基板などが用いられるが特に制限があるもの
では無い。好ましくは反射率が高く容易に薄膜化でき安
価であることからアルミニウムを用いることが好まし
い。また、反射層は非表示側基板の下に配置したり、あ
るいはゲルより下部であれば、下部電極の上であっても
よいし、下部電極そのものが反射層をかねていてもよい
し、下部電極より下でもよい(この場合電極は光を透過
する)。かかる技術手段によれば、前記光反射層は、前
記非表示側基板の下側若しくは前記下部電極の上側に配
設されるので、表示素子の作製手段の幅を広げることが
できる。
【0006】また、請求項3の発明は、前記ゲルが白色
に着色されていることも本発明の有効な手段である。表
示素子は、画像のコントラストを高めるために、画像の
色と背景色は補色の関係が好ましい。その意味で背景が
白にしておけば、ほとんどの色に対して補色関係ができ
る。かかる技術手段によれば、より明るい反射表示が可
能となる。また、請求項4の発明は、前記着色液体の着
色物濃度が一定であり、前記両基板で形成される厚み方
向に収納された前記ゲルの厚みを変化させることによ
り、入射光が前記着色液体中を通過する距離を調節する
ことも本発明の有効な手段である。着色液体の着色物濃
度が一定であり、両基板で形成される厚み方向に収納さ
れたゲルの厚みを変化させ、これにより、入射光が着色
液体中を通過する距離を調節することにより階調表示を
行うことができる。かかる技術手段によれば、ゲル作製
のバラツキがある程度存在しても、階調表示がより均一
におこなうことができる。また、請求項5の発明は、前
記下部電極の上に形成され、電界により膨潤/収縮、ま
たは屈曲する変形ゲルの上部に、更に電界に対して膨潤
/収縮、または屈曲しない非変形ゲルを2層構造に配置
したことも本発明の有効な手段である。表示側基板側に
内接する位置に電界に対して膨潤/収縮、または屈曲し
ないゲルが配置され、ついで電界により膨潤/収縮、ま
たは屈曲するゲルを配置する。つまり、表示側基板/電
界によって変形しないゲル/電界によって変形するゲル
の順番に表示基板側から並ぶようにする。かかる技術手
段によれば、電界によって変形しないゲルの下部にある
ゲルが伸縮しても、表示側基板面からみた時のゲルの投
影面積をより均一に保つことが可能となる。
【0007】また、請求項6の発明は、前記両基板で封
入された前記着色液体が接触する前記表示側基板の内表
面の濡れ性が低いことも本発明の有効な手段である。ゲ
ルが表示側基板側に内接しているときには、表示側基板
側とゲル間には着色液体が進入してこないことが好まし
い。とろこが、従来はゲルと表示側基板が接触する際
に、ゲルと表示基板間に液体が一部残ってしまい、コン
トラストが十分に出せないという不具合が存在した。こ
れを解決するため検討した結果、両基板で内包された液
体に対する表示側基板側の内表面の濡れ性を低くするこ
とにより前記課題を解決できることができる。かかる技
術手段によれば、前記着色液体が接触する前記表示側基
板の内表面の濡れ性が低いので、コントラストを高める
ことができる。また、請求項7の発明は、前記両基板で
封入された前記着色液体が接触する前記表示側基板の内
表面を前記着色液体を浸充させない発液処理が施されて
いることも本発明の有効な手段である。表示側基板と基
板間に収容する液体との前記濡れ性を低くする方法は、
基板の液体と接する面を表面処理したり、新たな層を設
けたりして濡れ性を調節する方法と、基板、および溶媒
の組み合わせを選ぶ方法で達成できる。かかる技術手段
によれば、請求項6と同様の作用効果を奏する。
【0008】また、請求項8の発明は、前記下部電極の
上に形成され、電界に対して膨潤/収縮、または屈曲し
ない非変形ゲルの上部に、電界により膨潤/収縮、また
は屈曲する変形ゲルを2層構造に配置したことも本発明
の有効な手段である。繰り返し表示特性を検討したとこ
ろ、ゲルを繰り返し伸縮させると、下部電極とゲルの境
界部分よりゲルと電極の剥離がおこり、ゲルが液中に浮
遊する状態となり、正確な表示が阻害される(浮遊した
ゲルが本来の位置から移動したり、コントラストの異常
を生じる)。この現象は、ゲルの伸縮が実際には電極近
傍でも起っており、収縮時は電極とゲルの界面にストレ
スが生じ最終的には剥離してしまうものと考えられる。
この不具合を解消するべく検討した結果、非表示側基板
側に内接する位置に、非変形ゲルを配置することにより
繰り返し表示特性にすぐれた素子を作製できる。かかる
技術手段によれば、表示素子の繰り返し表示の耐久性を
向上することができる。また、請求項9の発明は、前記
ゲルが化学ゲルであり、該化学ゲルを物理ゲルマトリク
ス中で作製することも本発明の有効な手段である。ゲル
作製時の形状制御性の向上を検討したところ、化学ゲル
は高分子の三次元網目構造中に溶剤がとりこまれた形で
形成されているが、その網目構造は化学結合であるた
め、作製したあとは加工性がない。したがって目的とす
る形状の化学ゲルを作製するためには、目的とする形状
の型を用意して、その中でゲル化反応を実施することに
より目的形状を得ていた。しかしながらこの方法では型
がうまくゲルから剥離しないことによるゲルの破損等が
あり困難であった。そこで、表示に使用するゲルが化学
ゲルであり、該化学ゲルを物理ゲルマトリクス中で作製
することにより、目的を達成できることを見出した。か
かる技術手段によれば、ゲル作製時の形状制御性を向上
することができる。また、請求項10の発明は、前記着
色液体が黒色でありことも本発明の有効な手段である。
表示の見易さから判断すると、背景色が白で画像が黒色
の場合が、最も見やすい。かかる技術手段によれば、コ
ントラストよ見易さを両立した表示素子が実現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施形
態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載
される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配
置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそ
れのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎな
い。図1は、本発明の第1の実施形態の表示素子の断面
模式図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付され
ているので、重複する説明は省略する。図1が従来例の
図10と異なる点は、下部に光反射層11を設けたこと
である。このような構成にすることにより、本来、光の
ロスにつながっていた前方散乱成分8を光反射層11の
反射機能で反射光10を表示側基板1面にもどすことが
可能となり、より明るい表示が可能となるものである。
反射層としては、アルミニウム(Al)やステンレス
(SUS)などの金属板、ガラスやプラスチックフィル
ム上にアルミニウム(Al)やクロム(Cr)などの金
属膜を形成し、反射効果を高めた基板などが用いられる
が、特に制限があるものでは無い。好ましくは反射率が
高く、容易に薄膜化でき安価であることからアルミニウ
ムを用いることが好ましい。光反射層11は、図1では
非表示側基板5の下に配置してあるが、着色ゲル3より
下部であれば、下部電極4の上であってもよいし、下部
電極4そのものが反射層を兼ねていてもよいし、下部電
極4より下でもよい(この場合下部電極は光を透過する
透明電極にする)。
【0010】また、階調表示を可能とするため、着色液
体9の着色物濃度が一定であり、両基板で形成される厚
み方向に収納されたゲルの厚みを変化させ、これによ
り、入射光が着色液体中を通過する距離を調節すること
により階調表示を行うことが可能である。このような構
成にすることにより、ゲル作製のバラツキがある程度存
在しても、階調表示がより均一におこなえることとな
る。これは、本実施形態で、着色ゲル3が表示側基板1
に接触している面積により階調表示をするのではなく
(本発明では投影面積は一定)、ゲル外部に存在する着
色液体9の光吸収能力により階調表示をするという、原
理が根本的に異なる方法を用いることによって達成され
るものだからである。すなわち、本発明の階調表示は図
1の光が液体を通過する距離Aを制御することにより、
階調表示を可能とするものである。距離Aは着色ゲル3
の伸縮率を制御することにより達成できる。ゲルの伸縮
率は電界強度や電界印加時間を制御することにより達成
できる。使用される液体の可視光(白黒表示の場合:カ
ラー表示の場合は表示する色の波長)に対する透過率
は、ゲルの最小制御可能伸縮距離にたいして、0.97
5〜0.87が好ましく、さらに好ましくは0.95〜
0.92である。これらの範囲より透過率が小さい場合
は、表示できる階調数が少なくなる不具合を生じ、透過
率がこれらの値より大きい場合は、階調を表現するため
のゲルの伸縮距離を大きく設定することになるため、セ
ルギャップが大きくなり、表示素子として厚さ、重さ、
コストの点で不利となってくる。
【0011】図2は、同一条件のON状態の画素の大き
さのバラツキを表す図である。同一条件のON状態の画
素の大きさは、表示基板側からみた場合のゲルの投影面
積(すなわち画素)の大きさが異なってしまうことがわ
かった。つまり、表示基板側が狭い形状(a)。正しい
形状(b)。表示基板側が広い形状(c)である。これ
は、ゲル作製のバラツキ、印加電圧のバラツキ、セルギ
ャップのバラツキ等が影響していることが考えられる。
【0012】図3は、図2の問題点を解決するための本
発明の第2の実施形態の表示素子の断面模式図である。
階調表示の精度を向上させるためには、表示基板側から
みた場合のゲルの投影面積が重要となる。それには、表
示側基板1側に内接する位置に電界に対して膨潤/収
縮、または屈曲しないゲル12が配置され、ついで電界
により膨潤/収縮、または屈曲するゲル13を配置する
ことによってなされる。この態様は少なくとも表示側基
板1/電界によって変形しないゲル12/電界によって
変形するゲル13の順番に表示基板側から並ぶ。このよ
うな態様にすることによって、電界によって変形しない
ゲル12の下部にあるゲル13が伸縮しても、表示側基
板1面からみた時のゲルの投影面積をより均一に保つこ
とが可能となる。
【0013】ここで言う電界によって変形しないゲルと
しては、まったく変形しないものが理想的ではあるが、
本発明でいう電界により変形するゲルと比較して、セル
内での変形量が小さいものであれば、本発明の課題に対
する改善の効果はある。具体的にはそのような組み合わ
せになれば、電界によって変形するゲルからも選択する
ことが可能である。好ましくは、電界によって変形しな
いゲルと電界によって変形するゲルとは同一系列の材料
(たとえば、アクリレート系材料)を使用することが好
ましい。このような態様とすることにより、電界によっ
て変形しないゲルと電界によって変形するゲルの界面で
の親和性(接着性)をより良くすることができ、素子の
耐久性をあげることができる。最も好ましくは、電界に
よって変形しないゲルとしてポリアクリルアミド系架橋
ゲル、電界によって変形するゲルとしてはアクリルアミ
ド系材料にアクリル酸ナトリウム等の高分子イオン部を
もつ材料を共重合した架橋ゲルを使用することができ
る。図3のON時では、上部の電界によって変形しない
ゲル12が変形しているように記載されているが、これ
は電界による変形ではなく、下部の電界によって変形す
るゲル13の収縮力に引きずられて変形している様子を
示しているものである。したがって電界によって変形し
ないゲル12の厚みとしては、この電界によって変形す
るゲル13の収縮力による変形が、電界によって変形し
ないゲル12の上部に達することなく緩和できる厚みに
設定することが好ましい。
【0014】電界によって変形しないゲルと電界によっ
て変形するゲルを作製する方法としては、例えば、基板
に電界によって変形するゲルのプレ溶液を塗布したの
ち、熱、紫外線等のエネルギーを与えてゲル膜を作製、
次いで、その上に電界によって変形しないゲルのプレ溶
液を塗布し、熱、紫外線等のエネルギーを与えてゲル膜
を作製することにより作製できる。このとき、光であれ
ばフォトマスクを通すことにより形状制御が可能である
し、熱であれば、集光あるいはレーザー等の微小スポッ
トにより形状制御が可能である。また、この時作製され
るゲルとしては外部環境に対して安定な化学ゲルを用い
ることがこのましい。また、後述する物理ゲルを用いる
製法を使用することがより好ましい。
【0015】また、本発明の第3の実施形態はコントラ
ストを向上させるため、両基板で内包された着色液体9
に対する表示側基板1側の内表面の濡れ性を低くするこ
とである。ここで濡れ性が低いとは、液体に対する表示
側基板1側の、液体に接触する面の接触角が後退接触角
で50°以上であることが望まれる。接触角は図7に示
したように、基板20上において液滴21の表面と基板
20表面とのなす角θで液滴21を含む方の角のこと
で、後退接触角θは液体を滴下して濡らした後に液体を
吸い取り、その時残った液滴の角度を光学系で拡大して
測定するものである。表示側基板1と基板間に収容する
着色液体9との濡れ性を低くする方法は、基板の液体と
接する面を表面処理したり、新たな層を設けたりして濡
れ性を調節する方法と、基板、および溶媒の組み合わせ
を選ぶ方法で達成できる。前者についてさらに詳しく説
明すると、まず、基板の液体と接する面を、用いる液体
が親水性であれば疎水化、また液体が親油性であれば親
水化させることが考えられる。基板の疎水化は、たとえ
ばアルキル基のような疎水基を含んだ重合体層を設けた
り、シラン系、チタン系などのカップリング剤を用いて
表面処理を行なうことにより達成できる。また、親水化
は、たとえばスルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、
アミノ基、シアノ基などの親水基を含んだ重合体層を設
けることにより達成できる。さらに、いずれの液体も発
液化する処理をしておけば、液体の種類によらず、使用
範囲が広がるので好ましい。この場合、発液化には、た
とえばフッ化アルキル基、シロキサン基などを持つ重合
体層を設けるなどによって達成できるが、所望の発液性
が得られれば特に限定されるものではない。フッ化アル
キル基を持つ重合体としては、ポリフッ化ビニル、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリ四フッ化エチレン、エチレン−
四フッ化エチレン共重合体、四フッ化エチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹
脂が挙げられる。シロキサン基などを持つ重合体として
は、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、
シリコーンのアミノ変生体、エポキシ変性体、カルボキ
シル変性体、メタクリル変性体、フェノール変生体、ア
ルキル変性体等シリコーン系樹脂が挙げられる。これら
の重合体を溶媒に溶解、または分散させて基板を浸漬さ
せるなどして基板表面を発液化処理する。その他、ゾル
ゲル法、バイロゾル法、CVD、真空蒸着、イオンプレ
ーティング法などにより発液化層を形成しても良い。
【0016】図4は繰り返し表示の耐久性を説明するた
めの図である。前記図1において繰り返し表示特性を検
討したところ、着色ゲル3を繰り返し伸縮させると、B
の部分より着色ゲル3と下部電極4の剥離がおこり、ゲ
ルが液中に浮遊する状態となり、正確な表示が阻害され
る(浮遊したゲルが本来の位置から移動したり、コント
ラストの異常を生じる)。この現象はゲルの伸縮が実際
には電極近傍でも起っており、収縮時は図のように台形
の状態になっているため、下部電極4と着色ゲル3の界
面にストレスが生じ、最終的には剥離してしまうものと
考えられる。図5は、本発明の第3の実施形態の表示素
子の断面図である。前記図4の不具合を解消するべく検
討した結果、少なくとも非表示側基板5/電界によって
変形しないゲル15/電界によって変形するゲル16の
順番に非表示側基板5から並ぶ。このような態様にする
ことによって繰り返し表示特性が上がる理由は明確では
ないが、恐らく、基板が硬い変形しない材質かつ無機材
料(硝子の場合)であるものと有機材料、しかも電界に
よって変形する材料とは密着性が充分でないため、変形
のストレスで剥がれてしまうのに対し、本実施形態で
は、変形しない材料、かつ柔らかい有機材料を両者の間
にはさむことにより、電界によって変形するゲル16の
変形によるストレスを直接非表示側基板5側に伝えるこ
となく、電界によって変形しないゲル15の内部で緩和
できるためと考えられる。ここで言う電界によって変形
しないゲルとしては、まったく変形しないというもので
ある必要はなく、その変形量が電界によって変形するゲ
ルの変形量にたいして、より少ない変形量であれば、繰
り返し表示特性の向上には効果がある。具体的にはその
ような組み合わせになれば、電界によって変形するゲル
から選択することが可能である。好ましくは、電界によ
って変形しないゲルと電界によって変形するゲルとは同
一系列の材料(たとえば、アクリレート系材料)を使用
することが好ましい。このような態様とすることによ
り、電界によって変形しないゲルと電界によって変形す
るゲルの界面での親和性(接着性)をより良くすること
ができ、素子の耐久性を上げることができる。最も好ま
しくは電界によって変形しないゲルとしてポリアクリル
アミド系架橋ゲル、電界によって変形するゲルとしては
アクリルアミド系材料にアクリル酸ナトリウム等の高分
子イオン部をもつ材料を共重合した架橋ゲルを使用する
ことができる。また、応答速度を向上するために、図
5、図6のON側の図を参照して説明する。この達成手
段は、非表示側基板5/電界によって変形しないゲル1
5/電界によって変形するゲル16の順番に非表示側基
板5側から並ぶ。ゲルの伸縮速度は(応答速度)は電界
強度が強いほど速い。しかしながらゲルは一般的に充分
な導電性を有していないためにゲルの最上端と表示側基
板の透明電極との間にかかる電界強度E1は本来電極間
に印加した電界強度E0より小さくなってしまう。
【0017】電界によって変形しないゲル15の部分を
導電性とする構成を図6に示す。この構成によれば、電
界によって変形しないゲルが導電性ゲル17で、かつ充
分な導電性を有してしていた場合には、E0=E2とす
ることができ、図5の構成と図6の構成でセル内部厚み
が同じ場合、電界によって変形するゲルには図5の構成
時より、大きな電界をかけることができることとなるた
め、応答速度を改善することができる。ゲルを導電化す
るには、ゲルに導電性物質を混入させる方法が使用でき
る。導電性ゲルはゲル化前の液体状態の中に導電性物質
を分散させた後、ゲル化することにより作製できる。こ
の際使用できる導電性物質としては、金属、金属酸化
物、金属窒化物、導電性有機物が使用可能である。より
具体的にはAu、Pt、Ag、Cu、Fe、Al、Ti
等の金属粒子、In、SnO、ZnO、Cd
O、TiO、In−Sn、SnO−Sbなど
の酸化物、TiN、ZrNなどの窒化物、グラファイ
ト、導電性高分子等の有機物をあげることができるが、
印加される電界下で電気化学的に安定であることが必要
である。その形状としては微粒子が好ましい。これらの
導電性物質の中で好ましくは導電性高分子材料を使用す
ることが好ましい。これは同じ有機物であることから母
体となるゲルとの親和性が良いためで、複合体として安
定に存在できる。また、ゲル化前は液体であるが、この
液体状態のなかで、より容易に分散安定化できるため、
ゲル合成の面からも導電性高分子を使用することは好ま
しい。複合に使用される導電性高分子としては、特に制
限はないが複素五員環化合物、縮合多環化合物、アミン
系化合物等の重合体などがあげられる。より具体的には
ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリ
アズレン、ポリアニリン、ポリジフェニルベンジジン、
ポリイソチオナフテンおよびこれらの誘導体が例示で
き、より好ましくは導電性の高さ、安定性からポリアニ
リン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポ
リチオフェン及びその誘導体が好ましく、最も好ましく
はポリアニリン、ポリピロール、ポリ(3−メチルチオ
フェン)である。これらの化合物は導電状態で使用され
るわけであるので、ドープ状態のものであることは言う
までもない。さらにドーパントであるイオン種は印加電
界により脱ドープされにくい高分子ドーパントを使用す
ることが好ましい。
【0018】電界によって変形しないゲルと電界によっ
て変形するゲルを作製する方法としては、たとえば、基
板に電界によって変形しないゲルのプレ溶液を塗布した
後、熱、紫外線等のエネルギーを与えてゲル膜を作製、
ついでその上に電界によって変形するゲルのプレ溶液を
塗布し、熱、紫外線等のエネルギーを与えてゲル膜を作
製することにより作製できる。このとき、光であればフ
ォトマスクを通すことにより形状制御が可能であるし、
熱であれば、集光あるいはレーザー等の微小スポットを
もつものより形状制御が可能である。また、この時作製
されるゲルとしては外部環境にたいして安定な化学ゲル
を用いることがこのましい。また。後述する物理ゲルを
使用した作製法を用いることが好ましい。また、ゲル作
製時の形状制御性を向上するには、表示に使用するゲル
が化学ゲルであり、該化学ゲルを物理ゲルマトリクス中
で作製することが有効である。化学ゲルは高分子の三次
元網目構造中に溶剤がとりこまれた形で形成されている
が、その網目構造は化学結合であるため、作製した後は
加工性がなく、したがって目的とする形状の化学ゲルを
作製するためには、目的とする形状の型を用意して、そ
の中でゲル化反応を実施することにより目的形状を得て
いた。しかしながら、この方法では型がうまくゲルから
剥離しないことによるゲルの破損等があり困難であっ
た。化学ゲルを表示素子応用しようという考えは従来よ
り存在するわけだが、たとえば特開昭63−13021
号公報では、ゲル化前のモノマー溶液状態のものを基板
上に塗布し、これにドットマトリクス状のマスクを介し
て溶液内のモノマーを光重合することにより、ドットマ
トリクス状の化学ゲルを得ている。この方法によれば、
ドットマトリクス状ゲルを得ることはできるが、光を照
射するまで基板上に液が存在することになり、蒸発やハ
ンドリング、気流による液面の変形がおこりやすい欠点
がある。また、液の厚みが大きくなってくると、液内で
のモノマーのじょう乱により、ゲルの形状を正確に制御
することが難しくなってくる。
【0019】本発明はこのような不具合を改善するもの
である。本発明の製造方法の概念を示す。まず物理ゲル
を生成できる様な系を用意し、物理ゲルのゾル転移温度
以上の温度(すなわち流動性のある状態)で、その系中
に化学ゲルを生成するモノマー(通常、単官能性モノマ
ーと多官能性モノマーの混合物)及び必要により反応開
始剤(光開始剤、熱開始剤)及び必要により溶媒、添加
物等を加えて均一状態にする。この状態で物理ゲルに転
移を起こす温度以下に温度を下げる。これにより系はゲ
ル化し、見かけ上は固体として扱うことが可能となる。
この状態で光を当てれば(重合が光開始の場合)、光が
当たったところのみが反応を起こし、化学ゲルが生成す
ることとなる。すなわち光を当てる位置を制御すれば化
学ゲルの形状制御が可能となる。また、光としてレーザ
ー光等の微小スポットを持つような光源を使用すれば微
細加工も可能である。また、レンズを用いて光を集光し
極所的に温度を上げてやれば(重合が熱開始の場合)、
温度が上がったところのみが化学ゲルが生成することと
なる。すなわち集光位置を制御すれば化学ゲルの形状制
御が可能となる。このようにして物理ゲルマトリクスを
利用して化学ゲルの形状を制御して作製することが可能
である。さらに、このようにして作製された物理ゲルを
物理ゲルがゾル転移を起こす温度以上に加熱すれば、物
理ゲルは再びゾル化し、すなわち流動性をもつようにな
る。これに対して化学ゲルが生成された部分は有機物ど
うしの結合が化学結合(共有結合)のため温度を上げて
もゲル状態、すなわち固体状態のままである。この状態
で化学ゲルを取り出す、あるいは物理ゲルを流しとって
しまうことにより形状制御された化学ゲルのみを得るこ
とができる。
【0020】本発明でいうゲルとは三次元網目構造に溶
剤がとりこまれた状態を指す。本発明に使用される物理
ゲルとは、ゲル状態から溶液状態(ゾル状態)への変化
が可能なものを指す。ゲル状態から溶液状態への変化が
可能であれば、三次元網目構造の架橋部分の構造には限
定をうけないが、その架橋構造は一般的に共有結合以外
の二次的結合力によるものの場合が多い、ここで言う二
次的結合力とは、分子間力結合(水素結合、分子配向、
ヘリックス形成、ラメラ形成等)、イオン結合によるも
のである。分子間力結合によるゲルの溶液への変化(ゾ
ル化)は一般的に温度を上げることによって引き起こす
ことができる(pH等の環境による場合もある)。使用
できる材料としては、後述する化学ゲルの形成に悪影響
をもたらさないものであれば、使用可能である。より具
体的には天然高分子ゲル(多糖ゲル、DNAゲル等)、
低分子ゲル化剤(アルキルアミド化合物等)によるゲル
等が使用できる。イオン結合によるゲルの溶液への変化
(ゾル化)は一般的にpHやイオン強度を変化させるこ
とによって引き起こすことができる。より具体的には、
天然高分子ゲル(多糖ゲルでイオン種を含むもの等)、
合成高分子電解質ゲル(高分子電解質に多価イオンをふ
くむ物、ポリイオンコンプレックス等)を使用できる。
さらに架橋部分が共有結合性のものでも例えばアセター
ル結合やエステル結合によるゲルの場合、pH変化で加
水分解をおこして溶液状態にすることが可能であり、こ
のような材料も使用可能である。
【0021】物理ゲルを用いる場合に使用される化学ゲ
ルとは、外乱(温度変化、pH変化、イオン強度変化
等、ゲルがおかれる環境変化)に対して、その架橋部分
が安定であり変化しないものである。もちろん、使用す
る系において安定であればよく、上述したすべての外乱
の要素に対して必ずしも安定である必要はない。好まし
くは合成高分子ゲルが使用できる。合成高分子ゲルを作
製する方法は、架橋構造に必要な結合を重合と同時に作
製する方法と、線状高分子をあとから架橋する方法どち
らでも作製することができ、前者のもっとも一般的な方
法は、ジビニルモノマーを架橋剤として共存させてビニ
ルモノマーを重合する方法である。反応の開始として
は、熱、光、放射線を使用できる。後者の方法は、官能
基をもつ高分子溶液に反応種(架橋剤:官能基と反応で
きるもの)を加え、熱、光により2者を反応させ、三次
元構造をとらせるものである。この場合の化学ゲルにお
いてはゲルが置かれる環境変化(外部刺激)に対して、
その形状を変化させうるものである。外部刺激によって
変形するゲルとしては、液体を吸収して膨潤し、排出し
て収縮する液体吸収性ポリマー、たとえば、公知のアク
リル化合物やジビニルベンゼン、N、N’−メチレンビ
スアクリルアミドなどの架橋性モノマーなどをグラフト
重合したポリエーテル、ポリビニルアルコール、セルロ
ース、デンプン、ポリアクリル酸系等の材料が使用でき
る、特にアクリルアミド誘導体を主成分とし、イオン解
離モノマー、および架橋性モノマーを重合させた架橋性
ポリマー、メタクリル酸メチルとアクリル酸 との共重
合体、ポリアクリル酸塩などが好ましく用いられる。ま
た、外部刺激により屈曲が起こるポリマーとしては、ポ
リアクリル酸とポリビニルアルコール複合体などが挙げ
られる。
【0022】物理ゲル中で化学ゲルを生成する場合、そ
の方法としては、前述のような物理ゲルを作製できる系
を用意し、ゾル状態とする(溶液状態とする)。この中
に、化学ゲルを生成しうる前述のような化合物を加える
ことで、ゲル化前の液を準備する。この際、系が均一
系、すなわち物理ゲル材料、化学ゲル材料が溶剤に均一
に溶けている状態が好ましく、お互いが作業環境下では
反応しないことが必要である。溶剤は1種であっても2
種以上の混合物でも使用できる。化学ゲルを生成できる
化合物のゾルへの添加量はゾルが物理ゲルになることが
できる範囲、および化学ゲルが熱、光等のエネルギーを
うけて化学ゲルを生成できる範囲であれば、どの様な添
加量にもできるが、化学ゲルの外部刺激による形状変化
が好ましいものとなるように、使用する材料により適宜
決定されるべきものである。この状態で物理ゲルに転移
をおこさせる。これにより系はゲル化し、見かけ上は固
体として扱うことが可能となる。この状態で光をあてれ
ば(重合が光開始の場合)、光が当たったところのみが
反応を起こし、化学ゲルが生成することとなる。すなわ
ち光を当てる位置を制御すれば化学ゲルの形状制御が可
能となる。また、光としてレーザー光等の微小スポット
を持つような光源を使用すれば微細加工も可能である。
また、レンズを用いて光を集光し極所的に温度をあげて
やれば(重合が熱開始の場合)、温度が上がったところ
のみ化学ゲルが生成することとなる。すなわち集光位置
を制御すれば化学ゲルの形状制御が可能となる。このよ
うにして物理ゲルマトリクスを利用して化学ゲルの形状
を制御して作製することが可能である。さらに、このよ
うにして作製された物理ゲルを物理ゲルがゾル転移を起
こす環境にすれば、物理ゲルは再びゾル化し、すなわち
流動性をもつようになる。これに対して化学ゲルが生成
された部分は有機物どうしの結合が化学結合(共有結
合)のため環境を変化させてもゲル状態、すなわち固体
状態のままである。この状態で化学ゲルを取り出す、あ
るいはゾルを流しとってしまうことにより形状制御され
た化学ゲルを得ることもできる。物理ゲルをゾル化させ
るのに温度変化を利用する場合は、その温度は好ましく
は40℃以上であることが物理ゲルが室温(作業環境)
で固体(ゲル)状態をたもっているため好ましい。さら
に好ましくは、40〜80℃であり、この範囲であれば
ゾル化するために与えるエネルギーが小さく、また使用
する昇温装置も汎用的なものでよいため好ましい。化学
ゲル作製時の温度との兼ね合いでは、物理ゲルのゾル化
温度は化学ゲルが作製される時の温度以上であることが
好ましい。この温度の関係であれば化学ゲルが作製され
る時点で物理ゲルは事実上固体状態を保つため、より精
度の高い化学ゲルの形状制御ができることとなる。物理
ゲル中での化学ゲルの生成は熱、光等により行うことが
できるが、光を用いることが微細加工の点から好まし
く。さらに物理ゲルのゾル化温度を先のように40℃以
上で比較的低く設定した場合には熱による化学ゲルの生
成は事実上困難になるため、熱がより発生しにくい光に
より化学ゲルの生成を行うことがより好ましい。物理ゲ
ル中での化学ゲルの生成に関しては、化学ゲル作製用モ
ノマーが物理ゲル構成材料と反応しても、作製された化
学ゲルは外部刺激にたいして体積変化をおこすことが可
能である。
【0023】本発明において一般的に使用できる電界に
よって変形するゲルとしては、液体を吸収して膨潤し、
排出して収縮する液体吸収性ポリマーがあり、たとえ
ば、公知のアクリル化合物やジビニルベンゼン、N、N
−メチレンビスアクリルアミドなどの架橋性モノマーな
どをグラフト重合したポリエーテル、ポリビニルアルコ
ール、セルロース、デンプン、ポリアクリル酸系の材料
が挙げられ、特にアクリルアミド誘導体を主成分とし、
イオン解離モノマー、および架橋性モノマーを重合させ
た架橋性ポリマー、メタクリル酸メチルとアクリル酸
との共重合体、ポリアクリル酸塩などが好ましく用いら
れる。また、屈曲が起こるポリマーとしては、ポリアク
リル酸とポリビニルアルコール複合体などが挙げられ
る。ゲルを着色するには、カーボン、顔料など色素粒子
をゲル中、あるいはゲルの表示面側にのみ吸着、結合等
により固定化すればよい。これにより各種カラー表示も
可能となる。
【0024】本発明に使用できる溶剤としては扱い易
さ、安全性、コストを考慮すると水を使用することが好
ましいが、ゲル内に吸収されることが可能であれば基本
的には使用可能である。具体的には、水、メタノール、
エタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、N−メチルピロリドン、N、
N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒
類、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水
素類、テトラヒドラフラン、ジエチルエーテルなどのエ
ーテル類、イソペンタン、ベンゼンなどの炭化水素類な
どが挙げられる。水、有機溶媒を問わず化学ゲルの作製
時の温度は使用する溶剤の凝固点以上沸点以下があるこ
とが好ましい。溶剤の着色には、ゲル内に入り込みにく
い色素を上記溶媒中へ必要に応じて界面活性剤などを用
いて分散させて用いる。この際、用いる色素は公知のも
ので特に限定されず、分散方法等も通常の方法でよく、
公知の親水性インク、親油性インクなどが用いられる。
また、溶剤中には必要に応じて塩化物塩、過塩素酸塩、
四フッ化硼酸塩、アンモニウム塩などの電解質塩を添加
して用いる。基板については、表示側では透明であるこ
とが必要であり、ガラス、透明プラスチックフィルムな
どが用いられる。表示側と反対側の基板(非表示側基
板)は、透過型表示素子の場合には、表示側と同様な透
明基板を用い(この場合ゲルは光を通す)、反射型表示
素子の場合、ゲル自身に反射機能を持たせる時(この場
合ゲルは光散乱性の有(白)色ゲル)は表示側と同様な
透明基板を用いてもよく、ゲルに反射機能を持たせない
場合には(この場合ゲルは光を通す)AlやSUSなど
の金属板、ガラスやプラスチックフィルム上にAlやC
rなどの金属膜を形成し反射効果を高めた基板などが用
いられる。使用する電極としては表示基板側では透明電
極が必要となり、In、SnO、ZnO、Cd
O、TiO、In−Sn、SnO−Sbなど
の酸化物薄膜、TiN、ZrNなどの導電性窒化物薄膜
等公知のものが用いられる。一方、表示側と反対側の基
板上に用いる電極は、上記透明電極の他にPt、Au、
Cu、Alなどの金属薄膜などが挙げられる。
【0025】
【実施例】[実施例1]透明電極を形成したガラス基板
20、23を用意した。次にアクリルアミド/アクリル
酸/ビニルアルコール/酸化チタン(平均粒子径0.2
μm)をモル比で659/40/1/200で混合して
開始剤として過硫酸アンモニウムを加えて共重合した溶
液をガラス基板23上に塗布して、加熱により架橋して
アクリル酸−アクリルアミド共重合体白色ゲルを形成し
た。上記ガラス基板20とガラス基板23をマイラーフ
ィルムをスペーサとしてはさみ、周縁部をシールして空
セルを作製して、セル内に黒色の水性インク25を満た
しゲルを膨潤させて図8に示したような評価セルとし
た。この状態で、ゲルがガラス基板20のITO電極2
1に接触しており、白色表示を示している。このセルに
対して、Al反射板をセル下部に固定した状態と、固定
してない状態とで反射率を測定したところ固定したもの
は固体しないものと比較して1.3倍となった [実施例2]実施例1と同様に反射板を有するセルを作
製した。550nmの反射率は約0.3であった。この
評価セルに対して、ガラス基板23側の電極を+、ガラ
ス基板20側の電極をグランドとして一定波高値の矩形
波電圧を一定時間印加したところ、透過率は0.21と
なり、次ぎに倍の波高値を持つ矩形波電圧としたところ
透過率は0.12となり、階調表示が可能であった。
【0026】[実施例3]透明電極を形成したガラス基
板26およびガラス基板29を用意した。アクリルアミ
ド/アクリル酸ナトリウム/N、N−メチレンビスアク
リルアミドをモル比で33/2/0.33で混合した水
溶液を基板2上に塗布して、マスクをかえして低圧水銀
灯の光を照射、円型のアクリル酸ナトリウム−アクリル
アミド共重合体ゲルを形成した。次にアクリルアミド、
N、N−メチレンビスアクリルアミドをモル比で100
/1になるように純水に溶解し、酸化チタン微粒子を分
散させた液を作製した。この液をアクリル酸ナトリウム
−アクリルアミド共重合体ゲルを形成した基板2上に塗
布し、マスクをかいしてゲル上に光を照射、アクリル酸
ナトリウム−アクリルアミド共重合体ゲル上にアクリル
アミドゲルを作製した。次に、ガラス基板26とガラス
基板29をマイラーフィルムを周辺部にスペーサとして
はさみ、シールしてセルを作製し、黒色の水性インク3
2をセル内に満たしたのち、ガラス基板29の下部にA
l反射板31を設置して図9に示したような評価セルと
した。この状態で、ゲルが表示側ガラス基板26の透明
電極27に接触しており、白表示を示している。この評
価セルを充分時間をおいたのち電圧を印加すると、ゲル
は収縮して表示側ガラス基板26から離れ、そこには黒
色インク32が満たされ、表示側ガラス基板26側から
は黒色表示が示された。次に電界を切ると、ゲルはもと
の膨潤状態にもどり、再び最初の白表示が確認できた。
この状態で白い部分の面積を測定し、駆動させる前の面
積と比較すると、駆動後の面積は駆動前の面積にたいし
て1.05倍になっていた。
【0027】[比較例1]実施例2においてアクリルア
ミドとN、N−メチレンビスアクリルアミドの架橋ゲル
を作製しない以外は同様に評価セルを作製した。面積変
化は1.21であった [比較例2]実施例2においてアクリルアミドとN、N
−メチレンビスアクリルアミドのかわりにアクリルアミ
ド/アクリル酸ナトリウム/N、N−メチレンビスアク
リルアミドをもちいる以外は同様に評価セルを作製し
た。面積変化は1.25であった
【0028】[実施例4]透明電極27を形成したガラ
ス基板26上に、シランカップリング剤として、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカーA11
10)の0.5%エタノール溶液を塗布して100℃で
10分間加熱して表面をカップリング処理して疎水化処
理を行なった。この疎水化処理を行なった表面と、本実
施例で用いる黒色水性インクの接触角(後退接触角)を
測定したところ、62°であった。次に、アクリルアミ
ド/アクリル酸/ビニルアルコール/酸化チタン(平均
粒子径0.2μm)をモル比で659/40/1/20
0で混合して開始剤として過硫酸アンモニウムを加えて
共重合した溶液を上記疎水化したものとは別のITOを
形成したガラス基板29上に約3μm塗布して、加熱に
より架橋してアクリル酸−アクリルアミド共重合体白色
ゲルを形成した。上記ガラス基板26とガラス基板29
を10μmのマイラーフィルムをスペーサーとしてはさ
み、周縁部をシールして空セルを作製して、セル内に電
解質を含有した黒色の水性インクを満たしゲルを膨潤さ
せてたのち、基板29下部にAl反射板31を設置して
評価セルとした。この状態で、ゲルが表示側ガラス基板
26の電極に接触しており、白表示を示している。この
評価セルに対して、ガラス基板29側の電極を+、ガラ
ス基板26側の電極を−として3Vの電圧を印加する
と、ゲルは収縮して表示側ガラス基板26から離れ、そ
こには黒インクが満たされ、表示ガラス基板26側から
は黒表示が示された。次に電界を切ると、ゲルはもとの
膨潤状態にもどり、再び最初の白表示が確認でき、反射
率から求めた白、黒のコントラストは11.8であっ
た。また、電界ON、OFFの繰り返しを多数回行なっ
ても、白、黒のコントラストはしっかり維持された。
【0029】[比較例3]実施例3において、ガラス基
板上のITO面にシランカップリング剤による疎水化処
理を行なわなかったところ、実施例3で使用した液体と
の接触角(後退接触角)が14°であった。この基板を
用いて、実施例3と同様な評価セルを作製して評価した
ところ、電界印加の黒状態から、無印加の白状態になる
時に、黒色インクが表示側電極面に付着したまま膨潤し
たゲルが電極面に接触するため、明るい白表示が得られ
ず、白黒のコントラストが7.8に低下した。 [比較例4]実施例3において、反射板を設置しない以
外は同様に評価セルを作製した。反射率から求めた白、
黒のコントラストは9.5であった。
【0030】[実施例5]透明電極を形成したガラス基
板26および基板29を用意した。次にアクリルアミ
ド、N、N−メチレンビスアクリルアミドをモル比で1
00/1になるように純水に溶解した、さらに開始剤と
して過硫酸アンモニウムをくわえて、重合プレ溶液とし
た。この溶液を基板29上に塗布し、加熱により化学ゲ
ル膜を作製した。次に、アクリルアミド/アクリル酸ナ
トリウム/ビニルアルコールをモル比で659/40/
1で混合して開始剤として過硫酸アンモニウム及び酸化
チタン粉末を加えて共重合した溶液を先の化学ゲル膜上
に塗布して、加熱により架橋してアクリル酸ナトリウム
−アクリルアミド共重合体白色ゲルを形成した。ガラス
基板26とガラス基板29をマイラーフィルムを周辺部
にスペーサーとしてはさみ、シールしてセルを作製し、
黒色の水性インクをセル内に満たしゲルを膨潤させてた
のち、Al反射板31を設置し評価セルとした。この状
態で、ゲルが表示側ガラス基板26の電極に接触してお
り、白表示を示している。この評価セルに対して、3V
の電圧を印加すると、ゲルは収縮して表示側ガラス基板
26から離れ、そこには黒色インクが満たされ、表示ガ
ラス基板26側からは黒色表示が示された。次に電界を
切ると、ゲルはもとの膨潤状態にもどり、再び最初の白
表示が確認でき、反射率から求めた明暗のコントラスト
は9.2であった。1.5Vの電圧印加ではゲルの収縮
はきわめておそかった。3V印加による繰り返し動作を
50回実施したが変化はあらわれなかった。 [比較例5]実施例4において、反射板31を設置しな
い以外は同様に評価セルを作製した。反射率から求めた
白、黒のコントラストは8.0であった。 [比較例6]実施例4においてアクリルアミドとN、N
−メチレンビスアクリルアミドの架橋ゲルを作製しない
以外は同様に評価セルを作製した。繰り返し動作50回
後、コントラストは初期の39%となった。セルを分解
したところ、ゲルが基板2面よりはがれていた。
【0031】[実施例6]透明電極を形成したガラス基
板26および基板29を用意した。次にアクリルアミ
ド、N、N−メチレンビスアクリルアミドをモル比で1
00/1になるように純水に溶解した、さらに開始剤と
して過硫酸アンモニウム、カーボン粉末をくわえて、重
合プレ溶液とした。この溶液を基板29上に塗布し、加
熱により導電性化学ゲル膜を作製した。次に、アクリル
アミド/アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールをモ
ル比で659/40/1で混合して開始剤として過硫酸
アンモニウム及び酸化チタン粉末を加えて共重合した溶
液を先の化学ゲル膜上に塗布して、加熱により架橋して
アクリル酸ナトリウム−アクリルアミド共重合体白色ゲ
ルを形成した。ガラス基板1とガラス基板2をマイラー
フィルムを周辺部にスペーサーとしてはさみ、シールし
てセルを作製し、黒色の水性インクをセル内に満たしゲ
ルを膨潤させてたのちAl反射板31を設置し評価セル
とした。この状態で、ゲルが表示側基板1の電極に接触
しており、白表示を示している。この評価セルに対し
て、3Vの電圧を印加すると、ゲルは収縮して表示側ガ
ラス基板26から離れ、そこには黒色インクが満たさ
れ、表示側ガラス基板26側からは黒色表示が示され
た。次に電界を切ると、ゲルはもとの膨潤状態にもど
り、再び最初の白表示が確認でき、反射率から求めた明
暗のコントラストは9.4であった。次に1.5Vの電
圧を印加したが、3Vの時と同等の動きをしめした。3
V印加による繰り返し動作を50回実施したが変化はあ
らわれなかった。 [比較例7]実施例5において、反射板31を設置しな
い以外は同様に評価セルを作製した。反射率から求めた
白、黒のコントラストは8.1であった。
【0032】[実施例7]透明電極付き40mm*30
mmのガラス基板26及び29を用意した。ガラス基板
26は電極面にパーフルオル構造をもつ熱可塑性樹脂、
サイドトップCTX−805A(旭化成)の5%溶液
を、CT−solv.100(旭化成)で0.1%まで
希釈したものをスピン塗布し、150度で2時間加熱し
た(端10*30mmの面積に電極部をのこした:電極
取り出し用)。基板2に実施例4の重合プレ溶液を塗布
し、加熱により化学ゲル膜を作製した。厚み500μm
の2mm*30mmのポリプロピレン製スペーサを基板
上のガラス基板26の電極面の両サイドに設置した状態
でガラス基板29を重ねあわせ(電極面内側;2枚の基
板を重ねた後の形がL字型に為るようにした)、保温し
た。重ね合わせた状態のままスペーサを設置した位置の
両サイドをクランプして固定した。これとは別に寒天を
温水に溶解した液を用意した。この液にアクリルアミド
0.7M、アクリル酸ナトリウム0.2M、N、N’−
メチレンビスアクリルアミド8mMを溶解させた。この
液を先の2枚の基板間に導入したのち、8度まで冷却し
た。液はゲル化し、見かけ上 固体となった。基板の表
面に1.5mm角の開口を持つフォトマスクを設置し、
低圧水銀灯の253.7nmの紫外線を照射し化学ゲル
を作製した。クランプをはずさず、加温した黒色水性イ
ンク中に浸漬し、物理ゲルをゾル化するともに、ゾル液
と黒色インクの置換をおこなった。クランプした基板を
とりだすと、室温状態で化学ゲルを作製した部分のみ透
明で他の部分は黒いことが確認できた。この状態でサイ
ドトップで処理した側の電極基板をマイナス、他方をプ
ラスとして電界を印加したところゲルが収縮し、黒イン
クがみたされ、サイドトップ側基板面からはもはや黒表
示しかみえなくなった。
【0033】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、請求
項1は、非表示側基板側に光を反射する光反射層を備え
たので、本来、光のロスにつながっていた前方散乱成分
(灰色の下向き太矢印)を反射層の反射機能で表示側基
板面にもどすことが可能となり、より明るい表示が可能
となる。請求項2は、前記光反射層は、前記非表示側基
板の下側若しくは前記下部電極の上側に配設されるの
で、表示素子の作製手段の幅を広げることができる。請
求項3は、より明るい反射表示が可能となる。請求項4
は、ゲル作製のバラツキがある程度存在しても、階調表
示がより均一におこなうことができる。請求項5は、電
界によって変形しないゲルの下部にあるゲルが伸縮して
も、表示側基板面からみた時のゲルの投影面積をより均
一に保つことが可能となる。請求項6は、前記着色液体
が接触する前記表示側基板の内表面の濡れ性が低いの
で、コントラストを高めることができる。請求項7は、
請求項6と同様の作用効果を奏する。請求項8は、表示
素子の繰り返し表示の耐久性を向上することができる。
請求項9は、ゲル作製時の形状制御性を向上することが
できる。請求項10は、コントラストよ見易さを両立し
た表示素子が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の表示素子の断面模式
図である。
【図2】同一条件のON状態の画素の大きさのバラツキ
を表す図である。
【図3】図2の問題点を解決するための本発明の第2の
実施形態の表示素子の断面模式図である。
【図4】本発明の繰り返し表示の耐久性を説明するため
の図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の表示素子の断面図で
ある。
【図6】本発明の応答速度を向上するための説明用の図
である。
【図7】本発明の後退接触角を説明するための図であ
る。
【図8】本発明の実施例1〜2を説明する図である。
【図9】本発明の実施例3〜7を説明する図である。
【図10】従来例の表示素子の断面図である。
【符号の説明】
1 表示側基板、2 透明電極、3 着色ゲル、4 下
部電極、5 非表示側基板、6 入射光、7 有効反射
光、8 前方散乱成分、9 着色液体、10反射光、1
1 光反射層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部電極が配設された光透過性の表示側
    基板と、それに対向する位置に下部電極が配設された非
    表示側基板と、該両基板の間に封入された着色液体と、
    電界に応じて膨潤/収縮、または屈曲するゲルからなる
    反射型表示素子において、 前記非表示側基板側に光を反射する光反射層を更に備え
    たことを特徴とする表示素子。
  2. 【請求項2】 前記光反射層は、前記非表示側基板の下
    側若しくは前記下部電極の上側に配設されることを特徴
    とする請求項1記載の表示素子。
  3. 【請求項3】 前記ゲルが白色に着色されていることを
    特徴とする請求項1記載の表示素子。
  4. 【請求項4】 前記着色液体の着色物濃度が一定であ
    り、前記両基板で形成される厚み方向に収納された前記
    ゲルの厚みを変化させることにより、入射光が前記着色
    液体中を通過する距離を調節することを特徴とする請求
    項1〜3記載の表示素子。
  5. 【請求項5】 前記下部電極の上に形成され、電界によ
    り膨潤/収縮、または屈曲する変形ゲルの上部に、更に
    電界に対して膨潤/収縮、または屈曲しない非変形ゲル
    を2層構造に配置したことを特徴とする請求項1〜4記
    載の表示素子。
  6. 【請求項6】 前記両基板で封入された前記着色液体が
    接触する前記表示側基板の内表面の濡れ性が低いことを
    特徴とする請求項1〜5記載の表示素子。
  7. 【請求項7】 前記両基板で封入された前記着色液体が
    接触する前記表示側基板の内表面を前記着色液体を浸充
    させない発液処理が施されていることを特徴とする請求
    項1〜5記載の表示素子。
  8. 【請求項8】 前記下部電極の上に形成され、電界に対
    して膨潤/収縮、または屈曲しない非変形ゲルの上部
    に、電界により膨潤/収縮、または屈曲する変形ゲルを
    2層構造に配置したことを特徴とする請求項1〜4記載
    の表示素子。
  9. 【請求項9】 前記ゲルが化学ゲルであり、該化学ゲル
    を物理ゲルマトリクス中で作製することを特徴とする請
    求項1〜8記載の表示素子。
  10. 【請求項10】 前記着色液体が黒色でありことを特徴
    とする請求項1〜9記載の表示素子。
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