JP2003096017A - シクロヘキサノンの製造方法 - Google Patents

シクロヘキサノンの製造方法

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JP2003096017A
JP2003096017A JP2001297054A JP2001297054A JP2003096017A JP 2003096017 A JP2003096017 A JP 2003096017A JP 2001297054 A JP2001297054 A JP 2001297054A JP 2001297054 A JP2001297054 A JP 2001297054A JP 2003096017 A JP2003096017 A JP 2003096017A
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JP
Japan
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cyclohexanol
reaction
cyclohexanone
catalyst
present
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Pending
Application number
JP2001297054A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Suzuki
智之 鈴木
Fumiaki Goto
文郷 後藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水素含有雰囲気中で焼成して還元処理する等の
煩雑な調整工程が不要な触媒を用いて、シクロヘキサノ
ールからシクロヘキサノンを高転化率で製造する方法を
提供する。 【解決手段】シクロヘキサノールが超臨界状態になる
(すなわち、温度が352℃以上および圧力が3.8M
Pa以上である)条件下で、酸化コバルトを触媒として
シクロヘキサノールの脱水素反応を行うシクロヘキサノ
ンの製造方法。酸化コバルトがCoOである上記記載の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シクロヘキサノン
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロヘキサノンはナイロン、アジピン
酸、カプロラクタムの製造原料、高沸点溶剤、剥離剤、
金属等の洗浄剤、染色の安定剤として用いられている。
【0003】シクロヘキサノールからシクロヘキサノン
を製造する方法としては、特開昭55-136241号
公報に酸化銅および酸化コバルトよりなる触媒の存在
下、常圧付近の圧力下260〜280℃において気相で
反応させる方法が示されている。しかし、この製造方法
において用いる触媒を製造するには、酸化銅と酸化コバ
ルトの混合物を一度焼成した後に、水素を含有する雰囲
気中で焼成して還元処理しなければならず、触媒の調整
工程が煩雑であった。また、酸化銅のみを触媒とした場
合では反応は全く進行せず、酸化コバルトを単独で触媒
として用いた場合は、シクロヘキサノールの転化率は3
%と低かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、煩雑
な調整工程が不要な触媒を用いて、シクロヘキサノール
からシクロヘキサノンを高転化率で製造することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、シクロヘキサノールからシクロヘキサノンを
製造する方法について鋭意研究を続け、シクロヘキサノ
ールが超臨界状態になる条件下で、酸化コバルトを触媒
としてシクロヘキサノールの脱水素反応を行うことによ
り上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0006】すなわち本発明は、シクロヘキサノールが
超臨界状態になる条件下で、酸化コバルトを触媒として
シクロヘキサノールの脱水素反応を行うシクロヘキサノ
ンの製造方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明の製造方法は、シクロヘキサノール
が超臨界状態になる条件下で酸化コバルトを触媒として
シクロヘキサノールの脱水素反応を行うことを特徴とす
る。
【0008】本発明においては、酸化コバルトを触媒と
して用いる。酸化コバルトとしてはCoO、Co23
Co34、CoO2が挙げられ、これらのうちCoOが
好ましい。
【0009】本発明の製造方法において用いる触媒量
は、シクロヘキサノール100重量部に対して、0.0
1から20重量部の範囲が好ましく、0.1から5重量
部の範囲がより好ましく、0.5から3重量部の範囲が
さらに好ましい。
【0010】物質には、固有の気体、液体、固体の3態
があり、さらに、臨界温度および臨界圧力以上になる
と、圧力をかけても凝縮(液化)しない流体相がある。
この状態を超臨界状態といい、超臨界状態にある物質を
超臨界流体という。
【0011】超臨界流体は、液体や気体の通常の性質と
異なる性質を示す。超臨界流体の密度はその物質の液体
に近く、超臨界流体の粘度はその物質の気体に近く、熱
伝導率と拡散係数は、気体と液体の中間的性質を示す。
超臨界流体は「液体ではない溶媒」であり、超臨界流体
が高密度、低粘性および高拡散性であるために反応が進
み易くなるものと思われるが、機構は明らかではない。
また、超臨界流体を用いた反応は、超臨界流体がその物
質の液相に近い密度を持つため、気相反応と比較して反
応装置を小さくできる利点がある。
【0012】本発明の製造方法においては、シクロヘキ
サノールが超臨界状態になる条件下で反応させることが
必要である。シクロヘキサノールは臨界温度が352℃
で臨界圧力が3.8MPaなので、352℃以上および
3.8MPa以上の条件で反応を行う。
【0013】本発明の製造方法においては、反応温度は
シクロヘキサノールが分解しないように450℃以下で
あることが好ましく、400℃以下がさらに好ましい。
反応圧力は工業的実施が容易な25MPa以下であるこ
とが好ましく、20MPa以下であることがさらに好ま
しい。本発明の製造方法における反応時間は、通常1分
〜24時間の範囲である。
【0014】本発明は種々の反応態様で実施できる。例
えば、回分方式で行っても良いし、流通方式で行っても
良い。
【0015】本発明の製造方法において反応終了後の反
応混合物には、シクロヘキサノンのほかに、未反応の原
料、副反応による生成物が含まれることもある。各種の
用途に必要な純度まで、シクロヘキサノンを分離するこ
とができる。分離の方法は、特に限定されず、蒸留、抽
出等の通常工業的に使用できる方法が適用できる。
【0016】本発明の製造方法によれば、煩雑な調整工
程が不要な酸化コバルトを触媒として、シクロヘキサノ
ールからシクロヘキサノンを高転化率で製造することが
できる。
【0017】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例において反応後に残存した原料および生成物
は、ガスクロマトグラフィー質量分析装置HP−689
0(GC:ヒューレット・パッカード製)−HP−59
73(MS:ヒューレット・パッカード製)を用いて同
定し、FID(水素炎イオン化検出器)が付属している
ガスクロマトグラフィー装置GC−353B(ジーエル
サイエンス製)を用いて定量分析を行った。
【0018】不飽和結合を持つ化合物の転化率は、(転
化率)={1−(反応液中に未反応で残存したシクロヘ
キサノールのクロマトグラフの面積)/(反応液中に未
反応で残存したシクロヘキサノールおよび全反応生成物
のクロマトグラフの面積の和)}×100(%)の式を
用いて計算した。また、シクロヘキサノンの選択率は、
(選択率)={(シクロヘキサノンのガスクロマトグラ
フの面積)/(全反応生成物のガスクロマトグラフの面
積の和)}×100(%)の式を用いて計算した。
【0019】実施例1 シクロヘキサノール(和光純薬製、試薬特級)を1.5
04gと酸化コバルト(CoO)(和光純薬製)を2
1.7mg(シクロヘキサノール100重量部に対し
1.4重量部)とをオートクレーブ(ステンレスSUS
316製、内容積4.5ml、圧力計なし)に仕込み、
サンドバスにて375℃まで昇温し、30分間温度を保
持した。次いでオートクレーブを急冷し、室温(約25
℃)に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところ、シクロヘキサノ
ールの転化率は24モル%で、シクロヘキサノンの選択
率は90モル%であった。
【0020】本オートクレーブには圧力計が付属しない
ので、反応中の圧力を推定するため、同一のオートクレ
ーブに圧力計を付け、同量のシクロヘキサノールを仕込
み、サンドバスにて375℃まで昇温して、圧力を測定
した。圧力の値は5MPaであり、反応中の圧力も5M
Paと推定された。
【0021】比較例1 シクロヘキサノールを0.313gと酸化コバルト(C
oO)を3.7mg(シクロヘキサノール100重量部
に対し1.2重量部)とをオートクレーブ(SUS31
6製、内容積4.5ml、圧力計なし)に仕込み、サン
ドバスにて375℃まで昇温し、30分間温度を保持し
た。次いで、オートクレーブを急冷し、室温(約25
℃)に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところシクロヘキサノー
ルの転化率は3モル%で、シクロヘキサノンの選択率は
91モル%であった。
【0022】本オートクレーブには圧力計が付属しない
ので、反応中の圧力を推定するため、同一のオートクレ
ーブに圧力計を付け、同量のシクロヘキサノールを仕込
み、サンドバスにて375℃まで昇温して、圧力を測定
した。圧力の値は1MPa以下であり、反応中の圧力も
1MPa以下と推定された。この反応は気相で行われ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、煩雑な調整
工程が不要な酸化コバルトを触媒としてシクロヘキサノ
ールからシクロヘキサノンを高転化率で製造することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シクロヘキサノールが超臨界状態になる条
    件下で、酸化コバルトを触媒としてシクロヘキサノール
    の脱水素反応を行うことを特徴とするシクロヘキサノン
    の製造方法。
  2. 【請求項2】酸化コバルトがCoOである請求項1記載
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009074218A1 (de) * 2007-12-13 2009-06-18 Eads Deutschland Gmbh Vorrichtung und verfahren zur erzeugung von wasserstoffgas durch dehydrogenierung von kohlenwasserstoff-brennstoffen

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009074218A1 (de) * 2007-12-13 2009-06-18 Eads Deutschland Gmbh Vorrichtung und verfahren zur erzeugung von wasserstoffgas durch dehydrogenierung von kohlenwasserstoff-brennstoffen

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