JP2003095945A - ニザチジンの苦味をマスキングした液剤 - Google Patents

ニザチジンの苦味をマスキングした液剤

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JP2003095945A
JP2003095945A JP2001296420A JP2001296420A JP2003095945A JP 2003095945 A JP2003095945 A JP 2003095945A JP 2001296420 A JP2001296420 A JP 2001296420A JP 2001296420 A JP2001296420 A JP 2001296420A JP 2003095945 A JP2003095945 A JP 2003095945A
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Yasuhide Uchino
泰秀 内野
Hiroaki Takahashi
洋明 高橋
Kazuyoshi Yokota
和義 横田
Sakae Akatsu
栄 赤津
Isao Hatakeyama
勇生 畠山
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Zeria Pharmaceutical Co Ltd
Eli Lilly and Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニザチジンの苦味がマスキングされた経口液
剤を提供する。 【解決手段】 有効成分としてニザチジンを含む経口液
剤に、生薬系香料から選択される少なくとも1種の香
料;並びに、糖類(還元糖を除く)、糖アルコール、サ
ッカリン及びその塩よりなる群から選択される少なくと
も1種の甘味剤を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニザチジンの製剤
に関し、さらに詳しくはニザチジンの苦味をマスキング
した経口液剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ニザチジン(N−[2−[[[2−[(ジメ
チルアミノ)メチル]−4−チアゾリル]メチル]チオ]エ
チル]−N’−メチル−2−ニトロ−1,1−エテンジ
アミン)は、ヒスタミンH受容体の拮抗薬であり、抗
潰瘍薬として広く知られ、使用されている(三好秋馬
等、薬理と治療、17巻、369−392頁、(198
9))。経口液剤は容易に服用できることから薬剤を投
与する手段として適している。しかしながらニザチジン
を経口液剤とする場合、ニザチジンが特有の苦味を有す
るので、この苦味をマスクすることが必要である。米国
特許第5576344号公報はH拮抗剤水溶液を加熱
することによりその苦味をマスクする方法を提案してい
る。WO99/16470号公報及び日本特許第270
5787号公報は特定の溶解熱を有する糖アルコールを
添加することによりHブロッカーの苦味をマスクする
方法を提案している。しかしながら、これらの方法によ
ってもニザチジンの苦味を飲用に耐えるほど十分にマス
クすることができず、この薬剤の苦味を十分にマスクす
る方法に対する要求がなお存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はニザチジンを
経口液剤として使用する場合の上記問題点を解決するた
めになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を行なった。その結果、ニザチジ
ンを有効成分として含む経口液剤に特定の香料及び特定
の甘味剤を配合するとニザチジンの苦味がマスクできる
ことを見出した。
【0005】即ち、本発明は、ニザチジン;生薬系香料
から選択される少なくとも1種の香料;並びに、糖類
(還元糖を除く)、糖アルコール、サッカリン、及び医
薬的に許容し得るその塩よりなる群から選択される少な
くとも1種の甘味剤を含む経口液剤に関する。
【0006】本発明の経口液剤において用いる香料は生
薬系香料から選択される。香料は天然香料と合成香料に
分けられる。天然香料は天然物を原料とするもので、植
物資源より得るものは植物系香料、動物界から得られる
ものは動物系香料と呼ばれている。本願発明で使用する
生薬系香料は植物系香料のうち、生薬となる植物を起源
とする香料をいう。生薬系香料の例としてはセージ香
料、ローレル香料、ジンジャー香料、シンナモン香料、
ウイキョウ香料、クローブ香料、和種ハッカ香料、カル
ダモン香料、サンショウ香料、トウガラシ香料等が含ま
れる。好ましい生薬系香料はセージ香料、ローレル香
料、ジンジャー香料、シンナモン香料である。本発明の
経口液剤においては生薬系香料の2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0007】本発明の経口液剤において用いる甘味料
は、糖類(還元糖を除く)、糖アルコール、サッカリン
及び医薬的に許容できるその塩よりなる群から選択され
る。糖類の例にはショ糖、麦芽糖、乳糖等がある。しか
しがら、一般的に甘味料として多用される果糖、ブドウ
糖、果糖ブドウ糖液糖などの還元糖は用いることができ
ない。本発明の経口液剤において用いる好ましい糖類は
ショ糖である。糖アルコールの例にはソルビトール、キ
シリトール、エリスリトール、マルチトール、マンニト
ール等がある。好ましい糖アルコールはソルビトールで
ある。サッカリンの医薬的に許容できる塩にはナトリウ
ム塩がある。本発明の経口液剤においてはこれらの甘味
剤の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】本発明の経口液剤におけるニザチジンの濃
度は0.05重量/容量%〜2.5重量/容量%の範囲
であり、好ましくは0.25重量/容量%〜1.0重量
/容量%の範囲である。本発明の経口液剤における香料
の濃度は0.001重量/容量%〜2重量/容量%の範
囲であり、好ましくは0.01重量/容量%〜0.2重
量/容量%の範囲である。本発明の経口液剤における甘
味剤の濃度は0.1重量/容量%〜70重量/容量%の
範囲であり、好ましくは5重量/容量%〜50重量/容
量%の範囲である。
【0009】本発明の経口製剤には以上の成分のほか
に、例えば、保存剤、酸味剤、pH調節剤、緩衝剤、着
色剤、増粘剤、清涼化剤、界面活性剤等の経口液剤に通
常用いられる添加剤を加えてもよい。保存剤としては、
例えば安息香酸又はその塩、パラベン類(メチルパラベ
ン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベ
ン等)、ソルビン酸又はその塩等を挙げることができ
る。酸味剤としては例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ
酸、乳酸及びそれらの塩を挙げることができる。pH調
節剤、緩衝剤としては、例えば塩酸、リン酸、酢酸、炭
酸及びそれらの塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸水素ナトリウムを挙げることができる。着色剤
としては、例えばβ−カロチン等の天然色素、食用色素
等の合成色素を挙げることができる。増粘剤としては例
えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
を挙げることができる。清涼化剤としては例えばメント
ールを挙げることができる。界面活性剤としては例えば
プルロニック類、ポリソルベート類、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
類、ショ糖脂肪酸エステル類等の非イオン性界面活性剤
を挙げることができる。
【0010】本発明の経口液剤は従来の方法により調製
することができ、その方法は特に限定されない。例え
ば、各成分、即ち、ニザチジン、香料,甘味剤、及び場
合により他の添加剤を水中で混合、溶解し、必要に応じ
酸又はアルカリを用いてpHを調節する。好ましいpH
の範囲は6〜7である。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例及び試験例を示すが、
本発明がこれらの実施例に限定されるものでないことは
勿論である。
【0012】実施例及び比較例で使用した薬剤を以下に
示す。主剤: ニザチジン(日本イーライリリー(株)製)甘味剤: ショ糖(グラニュー糖、東洋精糖(株)製) 70%D−ソルビトール液(ソルビトールS;日研化成
(株)製) サッカリンナトリウム(大東化学工業(株)製) アセスルファムカリウム(武田薬品工業(株)製)香料: セージ香料(セージエッセンスB−80420−NL;
高砂香料工業(株)製) ローレル香料(ローレルエッセンスB−82351−N
L;高砂香料工業(株)製) ジンジャー香料(ジンジャーエッセンスB−82323
−NL;高砂香料工業(株)製) シンナモン香料(シンナモンエッセンスB−82321
−NL;高砂香料工業(株)製) パインニードル香料(パインニードル;小川香料(株)
製) ピーチ香料(ピーチフレーバーMD−00322,曽田
香料(株)製) ストロベリー香料(ストロベリーフレーバーZ−005
57、曽田香料(株)製) マスカット香料(マスカットフレーバーJ99549,
小川香料(株)製) アップル香料(アップルフレーバーAL02920、小
川香料(株)製) チェリー香料(チェリーフレーバーR79962、小川
香料(株)製) ヨーグルト香料(ヨーグルトフレーバーB49063,
小川香料(株)製) サイダー香料(サイダーフレーバーMD−00399、
曽田香料(株)製) ブランデー香料(ブランデーエッセンスG3062B、
高砂香料工業(株)製)添加剤: クエン酸(田辺製薬(株)製) ブチルパラベン(上野製薬(株)製) 水酸化ナトリウム(国産化学(株)製)
【0013】なお以下の実施例及び比較例において「内
用液剤」とは第14改正日本薬局方製剤総則の「液剤」
のうち「液状の内用製剤」に該当するものであり、「シ
ロップ剤」とは第14改正日本薬局方製剤総則の「シロ
ップ剤」に該当するものである。
【0014】実施例1(内用液剤) 精製水80mLにブチルパラベン(0.013g)を溶
解させた後に、ニザチジン(0.25g)、クエン酸
(0.1g)、ショ糖(5.0g)、及びセージ香料
(0.1g)を順次添加して溶解させ、水酸化ナトリウ
ムでpH6.5に調整した後、精製水で全量100mL
にして内用液剤を得た。
【0015】実施例2(内用液剤) 実施例1のセージ香料(0.1g)をローレル香料
(0.1g)に代えたほかは実施例1と同様にして内用
液剤を得た。
【0016】実施例3(内用液剤) 実施例1のセージ香料(0.1g)をジンジャー香料
(0.1g)に代えたほかは実施例1と同様にして内用
液剤を得た。
【0017】実施例4(内用液剤) 実施例1のセージ香料(0.1g)をシンナモン香料
(0.1g)に代えたほかは実施例1と同様にして内用
液剤を得た。
【0018】実施例5(内用液剤) 実施例1のショ糖(5.0g)を70%D−ソルビトー
ル液(5.0g)に代えたほかは実施例1と同様にして
内用液剤を得た。
【0019】実施例6(内用液剤) 実施例1のショ糖(5.0g)を70%D−ソルビトー
ル液(5.0g)及びサッカリンナトリウム(0.01
g)に代えたほかは実施例1と同様にして内用液剤を得
た。
【0020】比較例1(内用液剤) 精製水80mLにブチルパラベン(0.013g)を溶
解させた後に、ニザチジン(0.25g)、クエン酸
(0.1g)、及びショ糖(5.0g)を順次添加して
溶解させ、水酸化ナトリウムでpH6.5に調整した
後、精製水で全量100mLにして内用液剤を得た。
【0021】比較例2(内用液剤) 比較例1のショ糖(5.0g)を70%D−ソルビトー
ル液(5.0g)に代えたほかは比較例1と同様にして
内用液剤を得た。
【0022】比較例3(内用液剤) 比較例1の処方からショ糖(5.0g)を除き、ローレ
ル香料(0.1g)を加えた内用液剤を調製した。
【0023】比較例4(内用液剤) 比較例1の処方にパインニードル香料(0.1g)を加
えた内用液剤を調製した。
【0024】比較例5(内用液剤) 実施例2の処方において、ショ糖(5.0g)の代わり
にアセスルファムカリウム(0.025g)を加えた内
用液剤を調製した。
【0025】比較例6(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにピーチ香料(0.1g)を加えた内用液剤を調
製した。
【0026】比較例7(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにストロベリー香料(0.1g)を加えた内用液
剤を調製した。
【0027】比較例8(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにサイダー香料(0.1g)を加えた内用液剤を
調製した。
【0028】比較例9(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにブランデー香料(0.1g)を加えた内用液剤
を調製した。
【0029】比較例10(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにマスカット香料(0.1g)を加えた内用液剤
を調製した。
【0030】比較例11(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにアップル香料(0.1g)を加えた内用液剤を
調製した。
【0031】比較例12(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにチェリー香料(0.1g)を加えた内用液剤を
調製した。
【0032】比較例13(内用液剤) 実施例2の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにヨーグルト香料(0.1g)を加えた内用液剤
を調製した。
【0033】実施例7(シロップ剤) 精製水40mLにショ糖(50g)を溶解させた後に、
ニザチジン(0.75g)、クエン酸(0.1g)、及
びセージ香料(0.1g)を順次添加して溶解させ、水
酸化ナトリウムでpH6.5に調整した後、精製水で全
量100mLにしてシロップ剤を得た。
【0034】実施例8(シロップ剤) 実施例7のセージ香料(0.1g)をローレル香料
(0.1g)に代えたほかは実施例7と同様にしてシロ
ップ剤を得た。
【0035】実施例9(シロップ剤) 実施例7のセージ香料(0.1g)をジンジャー香料
(0.1g)に代えたほかは実施例7と同様にしてシロ
ップ剤を得た。
【0036】実施例10(シロップ剤) 実施例7のセージ香料(0.1g)をシンナモン香料
(0.1g)に代えたほかは実施例7と同様にしてシロ
ップ剤を得た。
【0037】実施例11(シロップ剤) 実施例7のショ糖(50g)を、ショ糖(30g)及び
70%D−ソルビトール液(10g)に、セージ香料
(0.1g)をローレル香料(0.1g)に代えたほか
は実施例7と同様にしてシロップ剤を得た。比較例14(シロップ剤) 精製水40mLにショ糖(50g)を溶解させた後に、
ニザチジン(0.75g)、及びクエン酸(0.1g)
を順次添加して溶解させ、水酸化ナトリウムでpH6.
5に調整した後、精製水で全量100mLにしてシロッ
プ剤を得た。
【0038】比較例15(シロップ剤) 比較例14の処方にパインニードル香料(0.1g)を
加えたシロップ剤を調製した。
【0039】比較例16(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにピーチ香料(0.1g)を加えたシロップ剤を
調製した。
【0040】比較例17(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにストロベリー香料(0.1g)を加えたシロッ
プ剤を調製した。
【0041】比較例18(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにサイダー香料(0.1g)を加えたシロップ剤
を調製した。
【0042】比較例19(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにブランデー香料(0.1g)を加えたシロップ
剤を調製した。
【0043】比較例20(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにマスカット香料(0.1g)を加えたシロップ
剤を調製した。
【0044】比較例21(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにアップル香料(0.1g)を加えたシロップ剤
を調製した。
【0045】比較例22(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにチェリー香料(0.1g)を加えたシロップ剤
を調製した。
【0046】比較例23(シロップ剤) 実施例8の処方において、ローレル香料(0.1g)の
代わりにヨーグルト香料(0.1g)を加えたシロップ
剤を調製した。
【0047】試験例 被験者6人による官能試験を実施した。試験は実施例及
び比較例の液剤又はシロップ剤を試飲し、下記の基準に
従って評価した。 評価基準: 5点:苦味を感じない。 4点:僅かに苦味を感じるものの問題なく飲用できる 3点:やや苦味を感じるが飲用できる 2点:苦味を感じ飲用には苦痛を感じる 1点:非常に苦味を感じ飲用困難 0点:著しく苦味を感じ飲用不可 検体を試飲する前にうがいを行ない、試飲時に前の検体
が影響しないようにした。評価結果は6人の平均値で表
し、表1〜8に示す。表1〜4は内用液剤についての試
験例であり、表5〜8はシロップ剤についての試験例で
ある。
【0048】
【表1】 内用液剤 成分 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 1 2 3 4 5 6 主剤 ニザチジン 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 甘味剤 ショ糖 5.0g 5.0g 5.0g 5.0g 70%D- 5.0g 5.0g ソルビトール液 サッカリン 0.01g ナトリウム 香料 セージ香料 0.1g 0.1g 0.1g ローレル香料 0.1g ジンジャー香料 0.1g シンナモン香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g ブチルパラベン 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量 適量 pH 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 4.33 4.17 4.00 3.67 4.17 4.33
【0049】
【表2】 内用液剤 成分 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 主剤 ニザチジン 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 甘味剤 ショ糖 5.0g 5.0g 70%D−ソルビトール液 5.0g 香料 ローレル香料 0.1g パインニードル香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g ブチルパラベン 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 pH 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 0.83 0.83 1.17 1.17
【0050】
【表3】 内用液剤 成分 実施例 比較例 比較例 比較例 比較例 比較例 2 5 6 7 8 9 主剤 ニザチジン 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 甘味剤 ショ糖 5.0g 5.0g 5.0g 5.0g 5.0g アセスルファ 0.025g ムカリウム 香料 ローレル香料 0.1g 0.1g ピーチ香料 0.1g ストロベリー 0.1g 香料 サイダー香料 0.1g ブランデー 0.1g 香料 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g ブチル 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g パラベン 水酸化 適量 適量 適量 適量 適量 適量 ナトリウム pH 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 4.17 1.50 1.33 1.67 1.33 1.50
【0051】
【表4】 内用液剤 成分 実施例 比較例 比較例 比較例 比較例 2 10 11 12 13 主剤 ニザチジン 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 0.25g 甘味剤 ショ糖 5.0g 5.0g 5.0g 5.0g 5.0g 香料 ローレル香料 0.1g マスカット香料 0.1g アップル香料 0.1g チェリー香料 0.1g ヨーグルト香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g ブチルパラバン 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 0.013g 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量 pH 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 4.17 1.50 1.67 1.33 1.50
【0052】
【表5】 シロップ剤 成分 実施例7 実施例8 実施例9 実施例10 実施例11 主剤 ニザチジン 0.75g 0.75g 0.75g 0.75g 0.75g 甘味剤 ショ糖 50.0g 50.0g 50.0g 50.0g 30.0g 70%D- 10.0 ソルビトール液 香料 セージ香料 0.1g ローレル香料 0.1g 0.1g ジンジャー香料 0.1g シンナモン香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量 pH 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 4.50 4.33 4.00 3.67 4.17
【0053】
【表6】 シロップ剤 成分 比較例14 比較例15 主剤 ニザチジン 0.75g 0.75g 甘味剤 ショ糖 50.0g 50.0g 香料 ローレル香料 パインニードル香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 水酸化ナトリウム 適量 適量 pH 6.5 6.5 評価結果 0.83 1.17
【0054】
【表7】 シロップ剤 実施例 比較例 比較例 比較例 比較例 8 16 17 18 19 主剤 ニザチジン 0.75g 0.75g 0.75g 0.75g 0.75g 甘味剤 ショ糖 50.0g 50.0g 50.0g 50.0g 50.0g 香料 ローレル香料 0.1g ピーチ香料 0.1g ストロベリー香料 0.1g サイダー香料 0.1g ブランデー香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量 pH 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 4.33 1.50 1.50 1.33 1.50
【0055】
【表8】 シロップ剤 成分 実施例8 比較例20 比較例21 比較例22 比較例23 主剤 ニザチジン 0.75g 0.75g 0.75g 0.75g 0.75g 甘味剤 ショ糖 50.0g 50.0g 50.0g 50.0g 50.0g 香料 ローレル香料 0.1g マスカット香料 0.1g アップル香料 0.1g チェリー香料 0.1g ヨーグルト香料 0.1g 添加剤 クエン酸 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 水酸化ナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量 pH 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 評価結果 4.33 1.67 1.50 1.33 1.50
【0056】表から明らかなように、ニザチジンに特定
の甘味剤及び特定の香料を同時に配合しないとニザチジ
ンの苦味をマスクできない。ニザチジンに本発明で用い
る甘味剤又は香料の一方のみを配合しても苦味をマスク
できず経口液剤として不適である(比較例1、2、3、
14)。比較例4及び15は、甘味剤としてショ糖を使
用し、香料としてパインニードル香料を使用した場合で
あるが、ニザチジンの苦味をマスクすることはできな
い。なおパインニードルは薬剤の苦味をマスキングする
フレーバーとして周知・慣用技術集(特許庁公報)に収
載されている香料である。ピーチ香料、ストロベリー香
料、マスカット香料、アップル香料、チェリー香料、ヨ
ーグルト香料、サイダー香料、ブランデー香料を用いた
比較例5〜13及び16〜23についても同様の結果で
あった。比較例5は香料として本発明で用いるローレル
香料を使用し、甘味剤としてアセスルファムカリウムを
使用した場合である。アセスルファムカリウムの甘味度
はショ糖の約200倍であることから、この比較例は香
料を同じくし甘味剤がショ糖である実施例2と甘味度を
等しくするにもかかわらず、ニザチジンの苦味をマスク
することはできないことを示す。これに対し、特定の甘
味剤及び特定の香料を組み合わせて用いる本発明の場合
には(実施例1〜11)両者の相乗作用によりニザチジ
ン特有の苦味をマスクし、飲用に十分耐えうる経口液剤
を得ることができる。本発明のニザチジンの苦味のマス
キング効果は内用液剤(実施例1〜6)及びシロップ剤
(実施例7〜11)において同様に得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/04 A61P 1/04 // C07D 277/28 C07D 277/28 (72)発明者 武村 浩児 埼玉県大里郡江南町押切2512−1 ゼリア 新薬工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 内野 泰秀 埼玉県大里郡江南町押切2512−1 ゼリア 新薬工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 高橋 洋明 埼玉県大里郡江南町押切2512−1 ゼリア 新薬工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 横田 和義 埼玉県大里郡江南町押切2512−1 ゼリア 新薬工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 赤津 栄 埼玉県大里郡江南町押切2512−1 ゼリア 新薬工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 畠山 勇生 埼玉県大里郡江南町押切2512−1 ゼリア 新薬工業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4C033 AD06 AD16 AD20 4C076 AA11 BB01 CC16 DD38 DD61 DD67 FF52 4C086 AA01 AA02 BC82 MA05 MA17 MA52 NA09 ZA68

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニザチジン;生薬系香料から選択される
    少なくとも1種の香料;並びに、糖類(還元糖を除
    く)、糖アルコール、サッカリン及びその医薬的に許容
    し得る塩よりなる群から選択される少なくとも1種の甘
    味剤を含む経口液剤。
  2. 【請求項2】 生薬系香料がセージ香料、ローレル香
    料、シンナモン香料及びジンジャー香料よりなる群から
    選択される少なくとも1種の香料である請求項1に記載
    の経口液剤。
  3. 【請求項3】 甘味剤がショ糖、D−ソルビトール、及
    びサッカリンナトリウムよりなる群から選択される請求
    項1又は2に記載の経口液剤。
  4. 【請求項4】 ニザチジンの濃度が0.05重量/容量
    %〜2.5重量/容量%である請求項1〜3のいずれか
    に記載の経口液剤。
  5. 【請求項5】 香料の濃度が0.001重量/容量%〜
    2重量/容量%である請求項1〜4のいずれかに記載の
    経口液剤。
  6. 【請求項6】 甘味剤の濃度が0.1重量/容量%〜7
    0重量/容量%である請求項1〜5のいずれかに記載の
    経口液剤。
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JPH05255126A (ja) * 1992-03-04 1993-10-05 Zeria Pharmaceut Co Ltd 苦味低減組成物

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