JP2004161679A - 内服用液剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】植物性生薬における苦味等の不快な味が著しく低減させることができ、風味を改善することがマスキング剤を配合して、服用しやすい内服用液剤を提供することを目的とする。
【解決手段】不快な味を有する植物性生薬にカラメルが配合されてなる内服用液剤。
【選択図】 なし
【解決手段】不快な味を有する植物性生薬にカラメルが配合されてなる内服用液剤。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内服用液剤に関し、より詳細には、植物性生薬にカラメルを配合することによって苦味等の不快な味がマスキングされてなる内服用液剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来から、内服用液剤は服用が容易であることから、数多くの製品が開発され、広く実用に供されている。
しかし、生薬には強烈な苦み又は特異な苦みを有するものがあり、液剤中に微量配合されただけで、強い苦みが発現する。また、味のみならず、特異な臭いを併せもつものが多く、製剤の風味が損なわれ、飲用に支障をきたす結果となる。
この問題を解決するために、従来から、苦みをマスキングするために、甘味剤、酸味剤、香料、矯味剤等を配合することにより、苦みや臭いを覆い隠す方法、具体的には、液剤の服用感の改善のために、ショ糖、ソルビトールなどの甘味で不味さをごまかすという手法が採られていた。
【0003】
しかし、苦みの質が特異的で飲用が困難な場合や特異な臭いを併せもつ場合は、従来提案された方法では、苦みや臭いを十分に和らげ、飲用し易さを改善するには限界があった。また、甘味剤等を、不味さをごまかすのに十分な量で用いると、服用後に甘味が口に残るなど、全体的な風味を悪化させることとなる。一方、甘味を抑えると不味さの軽減が十分でなく、不味さが残ってしまうなどの欠点があった。
特に、医薬品の場合は安全性の面から添加できる成分や、その配合量に制限がある。あるいは、必要な添加剤自体にも苦味等の不快な味があることもある。さらに、添加剤の種類により、医薬成分の安定性を低下させる原因ともなりかねない。
【0004】
一方、動物性生薬にカラメルを配合することが提案されている(例えば、特許文献1)が、ここでは、動物性生薬に含有される動物性蛋白質の変性によって生じる沈殿及び混濁を防止するものであり、生薬の味を改善又はマスキングすることについては記載されていない。
このような状況下、医薬品の安定性、安全性等を損ねることなく、植物性生薬の独特の不快な味を確実に和らげる、あるいはマスキングし得る対策が要望されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−198762号公報
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの事情を鑑み、本発明者らは鋭意研究した結果、不快な味を有する植物性生薬にカラメルを配合することにより、苦味等の不快な味が著しく低減するとともに、風味が改善し、服用しやすくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、不快な味を有する植物性生薬の抽出液又は抽出エキスの1種以上にカラメルが配合されてなる内服用液剤が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における内服用液剤とは、通常、溶剤、植物性生薬の抽出物又は抽出エキスの1種以上及び/又は添加剤とを含有して構成されるものである。溶剤としては、精製水、エタノール等が挙げられる。植物性生薬の抽出物又は抽出エキスとしては、後述する成分の1種以上の成分のほか、無味、無臭の植物性生薬を含有していてもよい。また、植物性生薬の抽出液又は抽出エキスのほかに、医薬成分をさらに含有していてもよいし、後述するような、当該分野で一般的に使用される添加剤を含有していてもよい。例えば、葛根湯内服液、紫胡桂枝湯内服液、小建中湯内服液、小青竜湯内服液、麻黄湯内服液、十全大補湯内服液、補中益気湯内服液、苓甘姜味辛夏仁湯内服液、八味地黄丸内服液、三黄瀉心湯内服液等の種々の漢方・生薬内服液が挙げられる。なお、内服用液剤には、通常、植物生薬成分が0.002〜60%(w/v)程度含有されている。
【0008】
本発明における「不快な味」とは、特に限定されるものではないが、いわゆる苦みに限らず、辛味、エグ味、渋み、収れん等口中に蔓延することにより服用感の悪化を招く味の全てを意味する。このような不快な味は、内服用液剤に含有される成分に起因するものであり、例えば、セネガ、サイコ、カッコン、キョウニン、ハンゲ、ショウキョウ、ゴミシ、オウレン、ゲンチアナ、コウボク、センブリ、ダイオウ、ジオウ、サンシュユ、サンヤク、タクシャ、ブクリョウ、ボタンピ、ケイヒ、炮附子、チョウジ、ゲンチアナ、オウレン、ソウジュツ、ケイヒ、アカメガシワ、エンメイソウ、ニンジン、カンゾウ、ウコン等の植物性生薬の抽出液又は抽出エキスが挙げられる。さらに、複数の植物性生薬の混合物から得られるエキスも挙げられ、そのようなエキスとしては、葛根湯エキス、桂枝湯エキス、柴胡桂枝湯エキス、小柴胡場エキス、小青竜湯エキス、麦門冬湯エキス、麻黄湯エキス、八味地黄丸エキス等が例示される。なお、内服用液剤には、通常、これらの不快な味を呈する植物生薬成分が0.002〜60%(w/v)程度含有されている。
【0009】
本発明における「カラメル」とは、ブドウ糖、白糖、転化糖、水あめ、デンプン加水分解物、糖ミツ又はその他の糖類などの食用炭水化物を加熱重合して得られる高分子であり、焦糖ともいわれるものである。なお、食用炭水化物に少量の食品添加物を加えた後、加熱重合してもよい。ここで食品添加物としては、後述するような着色剤や矯味剤等が挙げられる。
内服用液剤におけるカラメルの含量は、内服用液剤に含有される不快な味を有する植物性生薬の種類、量等を考慮して適宜増減することができるが、風味の点から、内服用液剤に対して0.2〜0.6w/v%程度、さらに0.3〜0.5w/v%程度が好ましい。
【0010】
内服用液剤は、pHが、通常3.0〜6.0程度であり、好ましくは3.5〜5.5程度である。pHは、当該分野で通常使用されるpH調整剤を用いて調整することができる。pH調整剤としては、例えば、クエン酸、フマル酸、アジピン酸、りんご酸、酒石酸等の有機酸又はそれらの混合物、塩酸、リン酸等の無機酸及びこれらの塩類(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)が挙げられる。
内服用液剤は、必要に応じて、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、香料、色素、矯味剤・矯臭剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0011】
界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホネート、ステアリン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば、多価アルコール(プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール糖)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。保存剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、クロロブラノール等が挙げられる。香料としては、例えば、フルーツ系香料(オレンジ系、レモン系、ビーチ系、アップル系、ストロベリー系等)、ワイン系香料等のいずれを用いてもよい。なかでも、オレンジ系香料を用いることが好ましい。色素としては、酸化チタン、食用赤色2号、食用黄色4号、食用緑色3号等が挙げられる。矯味剤・矯臭剤としては、例えばアスパルテーム、ステビア抽出物及びスクラロース、アセスルファムK等の高甘味甘味剤、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール、果糖、ブドウ糖、精製白糖、ショ糖、トレハロース、ハチミツ、カンゾウ(カンゾウ抽出物、カンゾウエキス、グリチルリチン酸又はその塩(カリウム塩等)を含む)、サッカリン又はその塩(ナトリウム塩等)、メントール等の精油成分等が挙げられる。なかでも、白糖、カンゾウの組み合わせ、ブドウ糖、果糖及びカンゾウの組み合わせが好ましい。これらの添加剤等は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】
本発明の内服液剤は通常、成人に対して1日当たり原生薬換算量で0.3〜5gを1回ないし数回に分けて経口投与することができる。この投与量は年齢、性別、体重、病状等により適宜増減することができる。
以下、本発明の内服用液剤について、さらに詳細に説明する。
【0013】
実施例1〜2及び比較例1〜4
表1に示す各成分を秤量し、精製水に溶解させ、塩酸及び水酸化ナトリウムでpH4.4とした後、全量を50mlとした。
【0014】
【表1】
なお、得られた内服用液剤を、濾過した後ガラス瓶に充填し、キャップを施して加熱滅菌した。この内服液剤を室温にて6ヶ月保存したが、沈殿や混濁等は認められなかった。
【0015】
官能評価試験
実施例1〜2及び比較例1〜4で得られた内服用液剤について、計10名のパネラー(A〜J)により官能評価試験を実施した。
試験結果を表2に示す。
なお、官能評価は飲みやすさ(苦みの強さ)を以下の基準により数値化し、表した。
・苦みの評価
非常に飲みにくい 4点
飲みにくい 3点
少し飲みにくい 2点
飲みやすい 1点
【0016】
【表2】
表2から明らかなように、比較例ではいずれも、「非常に飲みにくい」、「飲みにくい」と評価された割合が多かったのに対し、本発明の実施例ではいずれも、「非常に飲みにくい」、「飲みにくい」の評価が極めて少なく、服用しやすいことが示された。
【0017】
【発明の効果】
本発明により、植物性生薬の苦み等の不快な味が著しく低減するとともに風味が改善され、服用しやすい経口内服用液剤を提供することが可能となった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、内服用液剤に関し、より詳細には、植物性生薬にカラメルを配合することによって苦味等の不快な味がマスキングされてなる内服用液剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来から、内服用液剤は服用が容易であることから、数多くの製品が開発され、広く実用に供されている。
しかし、生薬には強烈な苦み又は特異な苦みを有するものがあり、液剤中に微量配合されただけで、強い苦みが発現する。また、味のみならず、特異な臭いを併せもつものが多く、製剤の風味が損なわれ、飲用に支障をきたす結果となる。
この問題を解決するために、従来から、苦みをマスキングするために、甘味剤、酸味剤、香料、矯味剤等を配合することにより、苦みや臭いを覆い隠す方法、具体的には、液剤の服用感の改善のために、ショ糖、ソルビトールなどの甘味で不味さをごまかすという手法が採られていた。
【0003】
しかし、苦みの質が特異的で飲用が困難な場合や特異な臭いを併せもつ場合は、従来提案された方法では、苦みや臭いを十分に和らげ、飲用し易さを改善するには限界があった。また、甘味剤等を、不味さをごまかすのに十分な量で用いると、服用後に甘味が口に残るなど、全体的な風味を悪化させることとなる。一方、甘味を抑えると不味さの軽減が十分でなく、不味さが残ってしまうなどの欠点があった。
特に、医薬品の場合は安全性の面から添加できる成分や、その配合量に制限がある。あるいは、必要な添加剤自体にも苦味等の不快な味があることもある。さらに、添加剤の種類により、医薬成分の安定性を低下させる原因ともなりかねない。
【0004】
一方、動物性生薬にカラメルを配合することが提案されている(例えば、特許文献1)が、ここでは、動物性生薬に含有される動物性蛋白質の変性によって生じる沈殿及び混濁を防止するものであり、生薬の味を改善又はマスキングすることについては記載されていない。
このような状況下、医薬品の安定性、安全性等を損ねることなく、植物性生薬の独特の不快な味を確実に和らげる、あるいはマスキングし得る対策が要望されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−198762号公報
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの事情を鑑み、本発明者らは鋭意研究した結果、不快な味を有する植物性生薬にカラメルを配合することにより、苦味等の不快な味が著しく低減するとともに、風味が改善し、服用しやすくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、不快な味を有する植物性生薬の抽出液又は抽出エキスの1種以上にカラメルが配合されてなる内服用液剤が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における内服用液剤とは、通常、溶剤、植物性生薬の抽出物又は抽出エキスの1種以上及び/又は添加剤とを含有して構成されるものである。溶剤としては、精製水、エタノール等が挙げられる。植物性生薬の抽出物又は抽出エキスとしては、後述する成分の1種以上の成分のほか、無味、無臭の植物性生薬を含有していてもよい。また、植物性生薬の抽出液又は抽出エキスのほかに、医薬成分をさらに含有していてもよいし、後述するような、当該分野で一般的に使用される添加剤を含有していてもよい。例えば、葛根湯内服液、紫胡桂枝湯内服液、小建中湯内服液、小青竜湯内服液、麻黄湯内服液、十全大補湯内服液、補中益気湯内服液、苓甘姜味辛夏仁湯内服液、八味地黄丸内服液、三黄瀉心湯内服液等の種々の漢方・生薬内服液が挙げられる。なお、内服用液剤には、通常、植物生薬成分が0.002〜60%(w/v)程度含有されている。
【0008】
本発明における「不快な味」とは、特に限定されるものではないが、いわゆる苦みに限らず、辛味、エグ味、渋み、収れん等口中に蔓延することにより服用感の悪化を招く味の全てを意味する。このような不快な味は、内服用液剤に含有される成分に起因するものであり、例えば、セネガ、サイコ、カッコン、キョウニン、ハンゲ、ショウキョウ、ゴミシ、オウレン、ゲンチアナ、コウボク、センブリ、ダイオウ、ジオウ、サンシュユ、サンヤク、タクシャ、ブクリョウ、ボタンピ、ケイヒ、炮附子、チョウジ、ゲンチアナ、オウレン、ソウジュツ、ケイヒ、アカメガシワ、エンメイソウ、ニンジン、カンゾウ、ウコン等の植物性生薬の抽出液又は抽出エキスが挙げられる。さらに、複数の植物性生薬の混合物から得られるエキスも挙げられ、そのようなエキスとしては、葛根湯エキス、桂枝湯エキス、柴胡桂枝湯エキス、小柴胡場エキス、小青竜湯エキス、麦門冬湯エキス、麻黄湯エキス、八味地黄丸エキス等が例示される。なお、内服用液剤には、通常、これらの不快な味を呈する植物生薬成分が0.002〜60%(w/v)程度含有されている。
【0009】
本発明における「カラメル」とは、ブドウ糖、白糖、転化糖、水あめ、デンプン加水分解物、糖ミツ又はその他の糖類などの食用炭水化物を加熱重合して得られる高分子であり、焦糖ともいわれるものである。なお、食用炭水化物に少量の食品添加物を加えた後、加熱重合してもよい。ここで食品添加物としては、後述するような着色剤や矯味剤等が挙げられる。
内服用液剤におけるカラメルの含量は、内服用液剤に含有される不快な味を有する植物性生薬の種類、量等を考慮して適宜増減することができるが、風味の点から、内服用液剤に対して0.2〜0.6w/v%程度、さらに0.3〜0.5w/v%程度が好ましい。
【0010】
内服用液剤は、pHが、通常3.0〜6.0程度であり、好ましくは3.5〜5.5程度である。pHは、当該分野で通常使用されるpH調整剤を用いて調整することができる。pH調整剤としては、例えば、クエン酸、フマル酸、アジピン酸、りんご酸、酒石酸等の有機酸又はそれらの混合物、塩酸、リン酸等の無機酸及びこれらの塩類(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)が挙げられる。
内服用液剤は、必要に応じて、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、香料、色素、矯味剤・矯臭剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0011】
界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホネート、ステアリン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば、多価アルコール(プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール糖)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。保存剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、クロロブラノール等が挙げられる。香料としては、例えば、フルーツ系香料(オレンジ系、レモン系、ビーチ系、アップル系、ストロベリー系等)、ワイン系香料等のいずれを用いてもよい。なかでも、オレンジ系香料を用いることが好ましい。色素としては、酸化チタン、食用赤色2号、食用黄色4号、食用緑色3号等が挙げられる。矯味剤・矯臭剤としては、例えばアスパルテーム、ステビア抽出物及びスクラロース、アセスルファムK等の高甘味甘味剤、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール、果糖、ブドウ糖、精製白糖、ショ糖、トレハロース、ハチミツ、カンゾウ(カンゾウ抽出物、カンゾウエキス、グリチルリチン酸又はその塩(カリウム塩等)を含む)、サッカリン又はその塩(ナトリウム塩等)、メントール等の精油成分等が挙げられる。なかでも、白糖、カンゾウの組み合わせ、ブドウ糖、果糖及びカンゾウの組み合わせが好ましい。これらの添加剤等は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】
本発明の内服液剤は通常、成人に対して1日当たり原生薬換算量で0.3〜5gを1回ないし数回に分けて経口投与することができる。この投与量は年齢、性別、体重、病状等により適宜増減することができる。
以下、本発明の内服用液剤について、さらに詳細に説明する。
【0013】
実施例1〜2及び比較例1〜4
表1に示す各成分を秤量し、精製水に溶解させ、塩酸及び水酸化ナトリウムでpH4.4とした後、全量を50mlとした。
【0014】
【表1】
なお、得られた内服用液剤を、濾過した後ガラス瓶に充填し、キャップを施して加熱滅菌した。この内服液剤を室温にて6ヶ月保存したが、沈殿や混濁等は認められなかった。
【0015】
官能評価試験
実施例1〜2及び比較例1〜4で得られた内服用液剤について、計10名のパネラー(A〜J)により官能評価試験を実施した。
試験結果を表2に示す。
なお、官能評価は飲みやすさ(苦みの強さ)を以下の基準により数値化し、表した。
・苦みの評価
非常に飲みにくい 4点
飲みにくい 3点
少し飲みにくい 2点
飲みやすい 1点
【0016】
【表2】
表2から明らかなように、比較例ではいずれも、「非常に飲みにくい」、「飲みにくい」と評価された割合が多かったのに対し、本発明の実施例ではいずれも、「非常に飲みにくい」、「飲みにくい」の評価が極めて少なく、服用しやすいことが示された。
【0017】
【発明の効果】
本発明により、植物性生薬の苦み等の不快な味が著しく低減するとともに風味が改善され、服用しやすい経口内服用液剤を提供することが可能となった。
Claims (4)
- 不快な味を有する植物性生薬の抽出液又は抽出エキスの1種以上にカラメルが配合されてなることを特徴とする内服用液剤。
- カラメルの含有量が0.2〜0.6w/v%である請求項1に記載の内服用液剤。
- 不快な味を有する植物性生薬が、チョウジ、ゲンチアナ、オウレン、ソウジュツ、ケイヒ、アカメガシワ、エンメイソウ、ニンジン、カンゾウ及びウコンからなる群から選択される1種以上の生薬である請求項1又は2に記載の内服用液剤。
- pHが3.0〜6.0の範囲である請求項1〜3のいずれか1つに記載の内服用液剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002329645A JP2004161679A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | 内服用液剤 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002329645A JP2004161679A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | 内服用液剤 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004161679A true JP2004161679A (ja) | 2004-06-10 |
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ID=32807582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002329645A Pending JP2004161679A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | 内服用液剤 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004161679A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP2730178B1 (de) * | 2012-11-12 | 2020-08-26 | Symrise AG | Zubereitungen zur oralen Aufnahme |
JP2020198859A (ja) * | 2019-06-13 | 2020-12-17 | ハウス食品株式会社 | 呈味改善剤、及び呈味改善方法 |
-
2002
- 2002-11-13 JP JP2002329645A patent/JP2004161679A/ja active Pending
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