JP2003094655A - インクジェット記録ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びその製造方法

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JP2003094655A
JP2003094655A JP2001296259A JP2001296259A JP2003094655A JP 2003094655 A JP2003094655 A JP 2003094655A JP 2001296259 A JP2001296259 A JP 2001296259A JP 2001296259 A JP2001296259 A JP 2001296259A JP 2003094655 A JP2003094655 A JP 2003094655A
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ink
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ink jet
manufacturing
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JP2001296259A
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English (en)
Inventor
Kenichi Ono
健一 大野
Torahiko Kanda
虎彦 神田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子は、焼成を行う時点である程度の厚
みを持っていないと焼成後に反りが発生する。圧電素子
の全体の厚みを大きくして焼成することで、反りの発生
を抑制できるが、圧電素子は厚くなるにつれて変形効率
が低下するため、焼成後の圧電素子をある程度まで薄く
することが必要であり、ラッピングやポリシング等から
選択される機械的加工によって良好な厚み精度を得よう
とした場合には、非常にコストが掛かってしまう課題が
ある。 【解決手段】 圧電材料61,62を一体焼成した構造
体である積層圧電素子60を、内部に設けられた金属薄
膜63aをストッパーとしてサンドブラスト加工するこ
とにより、低コストかつ良好な厚み精度で薄膜化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク液滴を記録媒
体へ飛翔させ、画像記録を行うインクジェット記録ヘッ
ドとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録ヘッドを構成する主
要部分は、インクが吐出するノズル開口部と、このノズ
ル開口部の下部に設けられ、インクに圧力を与えてイン
クを吐出させるインク圧力室と、このインク圧力室にイ
ンクを供給するインクプールである。さらに、インクプ
ールとインク圧力室との間には、インクの流路(以下、
インク供給路という)が設けられ、インク圧力室の蓋板
となる振動板を挟んで、インクの圧力発生機構が設けら
れる。
【0003】インクの圧力発生機構については様々な提
案が行われているが、一例として、振動板に固定された
圧電体層の駆動電極に対して電圧を印加し、圧電体層を
変形させてインク圧力室の容積を変化させることにより
インクを吐出するものが知られている。
【0004】この圧力発生機構を製造するには、従来、
図10に示すような工程が必要とされていた。まず、図
10(a)のように銀ペースト等の導電性ペーストによ
って電極161を形成したシート状圧電材料160を準
備し、このシート状圧電材料160の上にもう1枚のシ
ート状圧電材料160を図10(b)に示されるように
して未焼成の状態でプレスによって一体に積層してから
図10(c)のように焼成する。次に、図10(d)に
示すように一方のシート状圧電材料160の不要な部分
を除去して分極を行い、更に、必要であれば、その上に
図10(e)のように電極162を再度形成して圧電素
子106が完成する。完成した圧電素子は、接着剤など
を用いてインク流路プレートに接合される。
【0005】このような製造方法は、例えば、特開平1
1−34341号や特開平11−138796号等に開
示されている。これらの製造方法において、圧電材料に
はシート状のものが用いられるのが一般的である。
【0006】しかしながら、本出願人らの実験によれ
ば、焼成を行う時点で圧電素子がある程度の厚みを持っ
ていないと、焼成時の熱応力による反りが発生し、後工
程でインク流路プレートに対して良好な接合が行えない
ことが明らかになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような反りの発生
は、圧電素子の全体の厚みを大きくして焼成することで
抑制できる。しかしながら、圧電素子が厚くなるにつれ
て変形効率が低下するため、焼成後の圧電素子をある程
度まで薄くすることが必要となる。
【0008】焼成された圧電素子を所望の厚みにするた
めには、多くの場合、ラッピングやポリシング等から選
択される機械的加工によって不要部分の除去が行われ
る。しかしながら、前述のような機械的加工において
は、除去加工における切削の効率が被加工物の反りや内
部応力等の影響を受けるため、良好な厚み精度を得よう
とする場合には、非常にコストが掛かってしまうという
問題がある。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上述の課題を鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、低コストで、厚
み精度が良好な圧力発生機構を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明のインクジェ
ット記録ヘッドは、インクを吐出するノズルとインクに
圧力を加えるためのインク圧力室とを含むインク流路基
板と、前記インク圧力室の一面を形成する振動板と、前
記振動板を駆動する圧電素子からなる圧力発生機構とに
よって構成されるインクジェット記録ヘッドであって、
前記圧力発生機構が、少なくとも2つ以上の圧電体層の
層間に金属膜を介装した状態で一体焼成した構造体から
不要部分を除去して薄膜化したものであることを特徴と
する構成を有する。
【0011】少なくとも2つ以上の圧電体層を金属膜を
介して重合した状態で焼成するようにしているので、焼
成時の厚さが大きく、熱応力による反りを抑制すること
ができる。
【0012】また、第2の発明のインクジェット記録ヘ
ッドは、更に、圧電体層を全て同一の材料としたことを
特徴とするものである。
【0013】全ての圧電体層が同一材料で形成され、材
料の熱膨張係数が一致しているため、焼成時の熱膨張差
に起因する反りを抑制することができる。
【0014】第3の発明のインクジェット記録ヘッドの
製造方法は、少なくとも2つ以上の圧電体層の層間に金
属膜を設けて一体焼成した構造体から不要部分を除去し
て薄膜化することにより圧電素子からなる圧力発生機構
を製造するインクジェット記録ヘッドの製造方法であ
り、前記構造体を薄膜化する工程の少なくとも一部に、
サンドブラスト加工を含むことを特徴とする構成を有す
る。
【0015】構造体の不要部分の除去にサンドブラスト
加工を適用することにより、ラッピングやポリシング等
を適用した除去加工と比較して、低コストの加工を行う
ことができる。
【0016】第4の発明のインクジェット記録ヘッドの
製造方法は、更に、前記サンドブラスト加工の工程にお
いて構造体中の金属膜をストッパーとして用いることを
特徴とするものである。
【0017】金属膜がストッパーとして機能してサンド
ブラストによる過剰な切削を防止するので、ラッピング
やポリシング等と比較して、厚み制御が容易となる。
【0018】第5の発明のインクジェット記録ヘッドの
製造方法は、更に、ストッパーとして用いた金属膜を圧
力発生機構の電極の一つとして利用するようにしたもの
である。
【0019】所望の形状に加工した圧力発生機構に改め
て電極を形成する工程が削減されるため、低コスト化が
可能となる。
【0020】第6の発明のインクジェット記録ヘッドの
製造方法は、構造体の薄膜化、および、インクジェット
記録ヘッドのインク圧力室のそれぞれと対応させて構造
体を分割する工程を、インクジェット記録ヘッドのイン
ク流路基板に前記構造体を接合する前に行うことを特徴
とする構成を有する。
【0021】インク流路基板に構造体を接合する段階で
は、既に、構造体がインク圧力室に対応するように分割
された状態となっているため、接合によって構造体に生
じる反りを緩和することができる。また、構造体を分割
するための切削加工も構造体の平坦性を確保した状態
(接合前)で行うことができるので、サンドブラスト以
外の加工を適用する場合であっても、確実な厚み制御が
可能である。
【0022】第7の発明のインクジェット記録ヘッドの
製造方法は、前記構造体の薄膜化を、インクジェット記
録ヘッドのインク流路基板に前記構造体を接合した後に
行うことを特徴とする構成を有する。
【0023】インク流路基板に対する構造体の接合が完
了した状態で構造体の薄膜化を行うことにより、部品の
ハンドリング性や作業性の低下を防ぐことができる。
【0024】第8の発明のインクジェット記録ヘッド
は、構造体を薄膜化する工程の少なくとも一部に、構造
体中の金属膜をストッパーとして用いるサンドブラスト
加工を含むインクジェット記録ヘッドの製造方法によっ
て製造されたインクジェット記録ヘッドであり、前記ス
トッパーとして用いた金属膜をインク圧力室の振動板と
して用いたことを特徴とする構成を有する。
【0025】振動板と圧力発生機構が予め一体で焼成さ
れているため、振動板と圧力発生機構とを接合するため
の格別の工程は不要となり、工数削減および精度向上が
可能となる。
【0026】第9の発明のインクジェット記録ヘッド
は、2つ以上の圧電体層の層間に金属膜を介装した状態
で一体焼成した構造体から不要部分を除去して薄膜化す
ることにより圧電素子からなる圧力発生機構を製造する
インクジェット記録ヘッドの製造方法によって製造され
たインクジェット記録ヘッドであり、前記構造体を構成
する複数の圧電体層のうちの一層をインク圧力室の振動
板として用いたことを特徴とする構成を有する。
【0027】振動板と圧力発生機構が予め一体で焼成さ
れているため、振動板と圧力発生機構とを接合するため
の格別の工程は不要となり、工数削減および精度向上が
可能となる。
【0028】第10の発明のインクジェット記録ヘッド
は、2つ以上の圧電体層の層間に金属膜を介装した状態
で一体焼成した構造体から不要部分を除去して薄膜化す
ることにより圧電素子からなる圧力発生機構を製造する
インクジェット記録ヘッドの製造方法によって製造され
たインクジェット記録ヘッドであり、前記構造体を構成
する複数の圧電体層のうちの一層がインク圧力室の一部
となっていることを特徴とする構成を有する。
【0029】振動板をインク圧力室の界面に直接接合せ
ずに済むため、接着剤の食み出し等を始めとする振動板
の変位量のばらつきの要因を、インク圧力室と振動板の
界面から排除することができ、安定したインク吐出を行
うことができるようになる。
【0030】第11の発明のインクジェット記録ヘッド
は、2つ以上の圧電体層の層間に金属膜を介装した状態
で一体焼成した構造体から不要部分を除去して薄膜化す
ることにより圧電素子からなる圧力発生機構を製造する
インクジェット記録ヘッドの製造方法によって製造され
たインクジェット記録ヘッドであって、前記圧力発生機
構を設けられる面のインク圧力室の平面形状が概略正方
形であり、前記インク圧力室が、印字時のヘッド主走査
方向に対して一定角度傾いた複数の行と前記ヘッド主走
査方向に直行する複数の列とからなるマトリクス状に設
けられていることを特徴とする構成を有する。
【0031】インク圧力室が高密度に配置されるため、
圧力発生機構をインク圧力室に対応するように分割する
ために必要とされる構造体の除去面積(構造体の不要部
分であってサンドブラスト等によって除去される部分の
面積つまりは切削量)が小さくなり、低コスト化に繋が
る。
【0032】上述の製造方法の何れかを用いて製造され
たインクジェット記録装置が第12の発明、また、上述
のインクジェット記録ヘッドの何れかを搭載したインク
ジェット記録装置が第13の発明である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
よるインクジェット記録ヘッドの製造方法の幾つかの実
施形態、および、これらを適用して製造されたインクジ
ェット記録ヘッドの構成について、実例を挙げて詳細に
説明する。
【0034】〔第一実施形態〕図1は、第一実施形態の
インクジェット記録ヘッドの概略透視図である。図2
は、図1において楕円で囲んだAの部分を拡大し、断面
を示した図である。
【0035】図2において、本実施形態のインクジェッ
ト記録ヘッド1は、インク流路基板10と圧力発生機構
6とから構成され、詳しくは、インクを吐出するノズル
2aが配置されたノズルプレート2と、インクに圧力を
加えるためのインク圧力室3aおよびインクを貯留する
インクプール3bが備えられたチャンバプールプレート
3と、インク圧力室3aとインクプール3bを連通する
供給路4aを備えた供給路プレート4と、インク圧力室
3aの一面を形成する振動板5と、振動板5を駆動して
インク圧力室3aの実質的な容積を変化させる圧力発生
機構6とから構成されている。
【0036】まず、インク流路基板10について説明す
る。
【0037】チャンバプールプレート3には、図2にお
いて上下方向に該プレート3を貫通する複数のインク圧
力室3aと、該インク圧力室3aの列に沿って形成され
た溝状のインクプール3bが備えられており、チャンバ
プールプレート3の上面には、インク圧力室3aとイン
クプール3bを連通する供給路4aを備えた供給路プレ
ート4が配置されている。更に、供給路プレート4の上
面にはノズルプレート2が配置されている。また、チャ
ンバプールプレート3の下面には、インク圧力室3aを
塞ぐための振動板5が接合されている。
【0038】振動板5が設けられる面のインク圧力室3
aの平面形状は図2あるいは図1に示される通り概略に
おいて正方形となっており、図1に示される通り、イン
ク圧力室3aは、印字時のヘッド主走査方向に対して一
定角度傾いた複数の行とヘッド主走査方向に直行する複
数の列とからなるマトリクス状に配列されている。
【0039】次に、圧力発生機構6について説明する。
【0040】図3は、第一実施形態のインクジェット記
録ヘッド1における圧力発生機構6の製造方法を順を追
って示した図である。なお、図3におけるインク流路基
板10は、図2に示したインクジェット記録ヘッド1を
B−B’断面から見た図である。
【0041】圧力発生機構6は、チタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)に代表されるような圧電材料と、金属薄膜と
によって構成されている。
【0042】本実施形態における金属薄膜の材料は、前
述した圧電材料の焼成温度程度の高温酸化雰囲気に耐え
得るものであれば、金属単体でも合金でも更には導電性
セラミックスであっても差し支えないが、特に、白金,
パラジウム,ロジウム等の高融点貴金属や、白金−パラ
ジウム,銀−パラジウム,銀−白金等の合金を主成分と
したものが適している。また、金属単体もしくは合金に
絶縁性セラミックス等を添加したものでも良いが、この
場合に添加される絶縁性セラミックスは、圧電材料と同
一であることが好ましい。これは、以降の全ての実施形
態においても同様である。
【0043】本実施形態の圧力発生機構6は、2層の圧
電材料によって形成される積層圧電素子60を加工した
ものであって、第一層の圧電材料(圧電体層)61は厚
さ40ミクロンのグリーンシートを未焼成の状態で10
枚重ねたものであり、第二層の圧電材料(圧電体層)6
2は厚さ40ミクロンのグリーンシートである。
【0044】図3(a)に示すように、第一層の圧電材
料61の下面には金属薄膜63aが、また、第二層の圧
電材料62の下面には、陽極に接合される個別電極とな
る金属薄膜62aが、それぞれ銀−パラジウム合金を主
成分とした導電性ペーストにより形成されている。この
うち金属薄膜63aは、2つ以上の圧電体層の層間、具
体的には、第一層の圧電材料61と第二層の圧電材料6
2の層間に介装された金属膜である。
【0045】これら2層の圧電材料層61,62を、図
3(b)のようにプレスによって一体積層した後に焼成
して一体の構造体とする。金属薄膜62a,63aの厚
さはいずれも、焼成後で4ミクロンである。
【0046】第一層の圧電材料61が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一層の圧電材料61と第二層の
圧電材料62には全て同一の材料を用いているため、焼
成時の熱応力に起因する反りや熱膨張差による反りを緩
和することができる。
【0047】次に、図3(c)のように金属薄膜62a
の表面を熱発泡タイプのシート7に貼り付け、図3
(d)に示されるように、圧力発生機構6として不要な
部分、すなわち、第一層の圧電材料61を金属薄膜63
aをストッパーとしたサンドブラスト加工によって除去
し、この構造体を薄膜化する。
【0048】この後、前述のサンドブラスト加工におい
てストッパーとして用いた金属薄膜63aを図3(e)
に示されるように剥離し、更に、陰極に接合される金属
薄膜61aを第二層の圧電材料62の表面にスパッタリ
ング等によって形成することにより、図3(f)に示す
ような形状となる。
【0049】次に、金属薄膜61a,金属薄膜62aお
よび第二層の圧電材料62を図3(g)に示されるよう
にして各インク圧力室3aの位置と対応するように分割
することにより、金属薄膜61aを共通電極61aと
し、金属薄膜62aを個別電極62aとする。ここでの
分割方法は、サンドブラスト加工やダイシング,レーザ
ー加工などを用いて行う。
【0050】インク圧力室3aの平面形状を振動板が変
形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室3
aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維持
することが可能な高効率のインク圧力室3aを得ること
ができる。従って、吐出するインク適量を落とすことな
く、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列で
きるため、共通電極61a,個別電極62aおよび第二
層の圧電材料62を各インク圧力室3aの位置と対応す
るように分割する際の構造体の除去面積(切削量)を小
さくすることができ、材料コストの低減に繋がる。
【0051】その後、圧力発生機構6は、振動板5に接
合される。このとき、図3(h)に示したように、分割
した個別電極62aおよび第二層の圧電材料62が、各
インク圧力室3aの位置と対応するように接合すること
によって圧力発生機構6が完成する。
【0052】圧力発生機構6と振動板5の接合時には、
既に圧力発生機構6が各インク圧力室3aに対応するよ
うに分割されているため、圧力発生機構6と振動板5の
接合によって生じる反りを緩和できる。
【0053】最後に、熱発泡タイプのシート7を加熱し
て剥がし、それぞれの共通電極61aを全て配線によっ
て繋いだ後に、共通電極61a,個別電極62aをスイ
ッチング回路(図示せず)を介して電源(図示せず)に
接続することでインクジェット記録ヘッドが完成する。
【0054】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は2層構造であるが、3層以上の構造であっても同様の
効果が得られる。
【0055】また、金属薄膜62aは、圧電体層との一
体焼成でなく、スパッタリングや真空蒸着,メッキ等の
薄膜形成手法によって、別途形成してもよい。
【0056】本実施形態においては、図3(h)の時点
で圧力発生機構6を接合する振動板5は、既にインク流
路基板10に組み込まれたものとなっているが、インク
流路基板10に組み込まれていない単体の振動板5に圧
力発生機構6を接合した後に、振動板5と、インク流路
基板10の振動板5以外の要素とを接合しても、得られ
る効果に変わりはない。
【0057】加えて、振動板5がSUS等の導電性金属
材料であるか、もしくは、振動板5の表面にスパッタリ
ングや真空蒸着,メッキ等の薄膜形成手法によって、導
電性を持つ薄膜が形成されており、かつ図3(h)の時
点で振動板5と圧力発生機構6の接合に導電性接着剤を
用いれば、共通電極61aを全て配線によって繋ぐ必要
はない。
【0058】〔第二実施形態〕次に、インクジェット記
録ヘッドの製造方法に関する第二実施形態について説明
する。
【0059】インクジェット記録ヘッド1およびインク
流路基板10の構成は、第一実施形態と同様である。
【0060】図4は、本実施形態のインクジェット記録
ヘッドにおける圧力発生機構6の製造方法を順を追って
示した図である。なお、図4におけるインク流路基板1
0は、図2に示したインクジェット記録ヘッド1をB−
B’断面から見た図である。
【0061】本実施形態では、圧力発生機構6は、2層
の圧電材料によって形成される積層圧電素子60を加工
したものであって、第一層の圧電材料61は厚さ40ミ
クロンのグリーンシートであり、第二層の圧電材料62
は厚さ40ミクロンのグリーンシートを未焼成の状態で
10枚重ねたものである。
【0062】図4(a)に示すように、第一層の圧電材
料61の上面には陰極に接合される共通電極となる金属
薄膜61aが、また、第二層の圧電材料62の上面に
は、金属薄膜63aが、それぞれ銀−パラジウム合金を
主成分とした導電性ペーストによって形成されている。
このうち金属薄膜63aは、2つ以上の圧電体層の層
間、具体的には、第一層の圧電材料61と第二層の圧電
材料62の層間に介装された金属膜である。
【0063】これら2層の圧電材料層61,62をプレ
スによって一体積層した後に焼成して図4(b)に示さ
れるような構造体とする。金属薄膜61a,63aの厚
さはいずれも、焼成後で4ミクロンである。
【0064】第二層の圧電材料62が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一層の圧電材料61と第二層の
圧電材料62には全て同一の材料を用いるため、焼成時
の熱応力に起因する反りや熱膨張差による反りを緩和す
ることができる。
【0065】次に、図4(c)に示すように、振動板5
に構造体である圧電素子60を接合し、圧力発生機構6
として不要な部分、すなわち、第二層の圧電材料62を
金属薄膜63aをストッパーとしたサンドブラスト加工
によって除去し、この構造体を図4(d)に示すように
薄膜化する。
【0066】この段階では既にインク流路基板10と圧
電素子60の接合が完了しているため、圧電素子60を
薄膜化してもハンドリング性や作業性が低下することは
ない。
【0067】この後、前述のサンドブラスト加工におい
てストッパーとして用いた金属薄膜63aを剥離し、個
別電極となる金属薄膜62aを第一層の圧電材料61の
表面にスパッタリング等によって形成することにより、
図4(e)に示すような形状となる。
【0068】この後、図4(f)に示すように、金属薄
膜62aおよび第一層の圧電材料61を各インク圧力室
3aの位置と対応するように分割することにより圧力発
生機構6を完成させ、金属薄膜62aを個別電極62a
とし、また、金属薄膜61aをそのまま共通電極61a
とし利用する。ここでの分割方法は、サンドブラスト加
工に限定されるものではなく、例えばダイシングやレー
ザー加工などでもよい。
【0069】インク圧力室3aの平面形状を、振動板が
変形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室
3aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維
持することが可能な高効率のインク圧力室3aを得るこ
とができる。従って、吐出するインク適量を落とすこと
なく、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列
できるため、個別電極62aおよび第一層の圧電材料6
1を、各インク圧力室3aの位置と対応するように分割
する際の除去面積を小さくすることができ、材料コスト
低減に繋がる。
【0070】最後に、共通電極61a,個別電極62a
をスイッチング回路(図示せず)を介して電源(図示せ
ず)に接続することでインクジェット記録ヘッドが完成
する。
【0071】インクプール3bは、インク流路(図示せ
ず)を介してインクタンク(図示せず)に連結されてい
る。インクは、インクタンクからインクプール3bに貯
留された後、供給路4aを経由してインク圧力室3aに
充填される。電源より圧力発生機構6に電圧を印加する
と、圧電素子の作用によって加圧されたインクがノズル
2aより吐出するに至る。
【0072】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は2層構造であるが、3層以上の構造であっても同様の
効果が得られる。
【0073】また、本実施形態において、図4(c)の
時点で圧電素子60を接合する振動板5は、既にインク
流路基板10に組み込まれたものとなっているが、イン
ク流路基板10に組み込まれていない単体の振動板5に
圧電素子60を接合してしまえば、振動板5と、インク
流路基板10の振動板5以外の要素との接合は、構造体
からなる圧電素子60の薄膜化終了後であっても、圧電
素子60を各インク圧力室3aの位置と対応するように
分割した後であっても構わない。
【0074】さらに、振動板5がSUS等の導電性金属
材料であるか、もしくは、振動板5の表面にスパッタリ
ングや真空蒸着,メッキ等の薄膜形成手法によって、導
電性を持つ薄膜が形成されており、かつ、図4(c)の
時点で振動板5と圧電素子60の接合に導電性接着剤を
用いるとすれば、図4(a)における金属薄膜61aが
存在せずとも得られる効果に変わりはなく、また、図4
(f)の工程で個別電極62aおよび第一層の圧電材料
61を分割する際、同時に共通電極61aを分割してし
まってもよい。
【0075】〔第三実施形態〕続いて、インクジェット
記録ヘッドの製造方法に関する第三実施形態について説
明する。
【0076】インクジェット記録ヘッド1およびインク
流路基板10の構成は、第一実施形態と同様である。
【0077】図5は、第三実施形態のインクジェット記
録ヘッドにおける圧力発生機構6の製造方法を示した図
である。なお、図5におけるインク流路基板10は、図
2に示したインクジェット記録ヘッド1をB−B’断面
から見た図である。
【0078】本実施形態では、圧力発生機構6は、2層
の圧電材料によって形成される積層圧電素子60を加工
したものであって、第一層の圧電材料61は厚さ40ミ
クロンのグリーンシートであり、第二層の圧電材料62
は厚さ40ミクロンのグリーンシートを未焼成の状態で
10枚重ねたものである。
【0079】図5(a)に示すように、第一層の圧電材
料61の上面には陰極に接合される共通電極となる金属
薄膜61aが、第二層の圧電材料62の上面には、陽極
に接合される個別電極となる金属薄膜62aが、それぞ
れ銀−パラジウム合金を主成分とした導電性ペーストに
よって形成されている。このうち金属薄膜62aは、2
つ以上の圧電体層の層間、具体的には、第一層の圧電材
料61と第二層の圧電材料62の層間に介装された金属
膜である。
【0080】これら2層の圧電材料層61,62をプレ
スによって一体積層した後に焼成して図5(b)に示さ
れるような構造体とする。金属薄膜61a,62aの厚
さはいずれも、焼成後で4ミクロンである。
【0081】第二層の圧電材料62が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一層の圧電材料61と第二層の
圧電材料62には全て同一の材料を用いているため、焼
成時の熱応力に起因する反りや熱膨張差による反りを緩
和することができる。
【0082】次に、図5(c)に示すように、振動板5
に構造体である圧電素子60を接合し、圧力発生機構6
として不要な部分すなわち第二層の圧電材料62を金属
薄膜62aをストッパーとしたサンドブラスト加工によ
って除去し、この構造体を図5(d)に示すように薄膜
化する。
【0083】この段階では既にインク流路基板10と圧
電素子60の接合が完了しているため、圧電素子60を
薄膜化しても、ハンドリング性や作業性が低下すること
はない。
【0084】この後、図5(e)に示すように、金属薄
膜62aおよび第一層の圧電材料61を各インク圧力室
3aの位置と対応するように分割することにより圧力発
生機構6を完成させ、前述のサンドブラスト加工におい
てストッパーとして用いた金属薄膜62aを個別電極6
2aとし、また、金属薄膜61aをそのまま共通電極6
1aとして利用する。ここでの分割方法は、サンドブラ
スト加工に限定されるものではなく、例えばダイシング
やレーザー加工などでもよい。
【0085】インク圧力室3aの平面形状を、振動板が
変形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室
3aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維
持することが可能な高効率のインク圧力室3aを得るこ
とができる。従って、吐出するインク適量を落とすこと
なく、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列
できるため、個別電極62aおよび第一層の圧電材料6
1を、各インク圧力室3aの位置と対応するように分割
する際の除去面積を小さくすることができ、材料コスト
低減に繋がる。
【0086】最後に、共通電極61a,個別電極62a
をスイッチング回路(図示せず)を介して電源(図示せ
ず)に接続することでインクジェット記録ヘッドが完成
する。
【0087】インクプール3bは、インク流路(図示せ
ず)を介してインクタンク(図示せず)に連結されてい
る。インクは、インクタンクからインクプール3bに貯
留された後、供給路4aを経由してインク圧力室3aに
充填される。電源より圧力発生機構6に電圧を印加する
と、圧電素子の作用によって加圧されたインクがノズル
2aより吐出するに至る。
【0088】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は2層構造であるが、3層以上の構造であっても同様の
効果が得られる。
【0089】また、振動板5がSUS等の導電性金属材
料であるか、もしくは、振動板5の表面にスパッタリン
グや真空蒸着,メッキ等の薄膜形成手法によって、導電
性を持つ薄膜が形成されており、かつ図5(c)の時点
で、振動板5と圧電素子60の接合に導電性接着剤を用
いるとすれば、図5(a)における金属薄膜61aはな
くてもよく、図5(e)の工程で、個別電極62aおよ
び第一層の圧電材料61を分割する際、同時に共通電極
61aを分割してしまってもよい。
【0090】さらに、本実施形態において、図5(c)
の時点で圧電素子60を接合する振動板5は、既にイン
ク流路基板10に組み込まれたものとなっているが、イ
ンク流路基板10に組み込まれていない単体の振動板5
に圧電素子60を接合してしまえば、振動板5と、イン
ク流路基板10の振動板5以外の要素との接合は、構造
体からなる圧電素子60の薄膜化終了後であっても、圧
電素子60を各インク圧力室3aの位置と対応するよう
に分割した後であっても構わない。
【0091】加えて、図5(d)の時点で、サンドブラ
スト加工におけるストッパーとして用いた金属薄膜62
aを剥離し、その表面に、スパッタリングや真空蒸着,
メッキ等の薄膜形成手法によって個別電極62aを形成
してもよい。
【0092】〔第四実施形態〕次にインクジェット記録
ヘッドの製造方法に関する第四実施形態について説明す
る。
【0093】インクジェット記録ヘッド1およびインク
流路基板10の構成は、第一実施形態と同様である。
【0094】図6は、第四実施形態のインクジェット記
録ヘッドにおける圧力発生機構6の製造方法を示した図
である。なお、図6におけるインク流路基板10は、図
2に示したインクジェット記録ヘッド1をB−B’断面
から見た図である。
【0095】本実施形態では、圧力発生機構6は、2層
の圧電材料によって形成される積層圧電素子60を加工
したものであって、第一層の圧電材料61は厚さ40ミ
クロンのグリーンシートを未焼成の状態で10枚重ねた
ものであり、第二層の圧電材料62は厚さ40ミクロン
のグリーンシートである。
【0096】図6(a)に示すように、第一層の圧電材
料61の下面には陰極に接合される共通電極となる金属
薄膜61aが、また、第二層の圧電材料62の下面に
は、陽極に接合される個別電極となる金属薄膜62a
が、それぞれ銀−パラジウム合金を主成分とした導電性
ペーストにより形成されている。このうち金属薄膜61
aは、2つ以上の圧電体層の層間、具体的には、第一層
の圧電材料61と第二層の圧電材料62の層間に介装さ
れた金属膜である。
【0097】これら2層の圧電材料層61,62を図6
(b)のようにプレスによって一体積層した後に焼成し
て構造体とする。金属薄膜61a,62aの厚さはいず
れも、焼成後で4ミクロンである。
【0098】第一層の圧電材料61が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一層の圧電材料61と第二層の
圧電材料62には全て同一の材料を用いているため、焼
成時の熱応力に起因する反りや熱膨張差による反りを緩
和することができる。
【0099】次に、図6(c)のように、第一層の圧電
材料61の表面を熱発泡タイプのシート7に貼り付け、
金属薄膜62aおよび第二層の圧電材料62を各インク
圧力室3aの位置と対応するように分割して金属薄膜6
2aを個別電極62aとし、また、金属薄膜61aを共
通電極61aとする。ここでの分割方法は、サンドブラ
スト加工やダイシング,レーザー加工などを用いて行
う。
【0100】インク圧力室3aの平面形状を、振動板が
変形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室
3aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維
持することが可能な高効率のインク圧力室3aを得るこ
とができる。従って、吐出するインク適量を落とすこと
なく、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列
できるため、個別電極62aおよび第二層の圧電材料6
2を、各インク圧力室3aの位置と対応するように分割
する際の除去面積を小さくすることができ、材料コスト
低減に繋がる。
【0101】次いで、熱発泡シート7を加熱して圧電素
子60を剥がし、圧電素子60を反転させて、今度は圧
電素子60の個別電極62a側を発泡シート7に貼り付
けた後、図6(d)のように、圧力発生機構6として不
要な部分、すなわち、第一層の圧電材料61を共通電極
61aをストッパーとしたサンドブラスト加工によって
除去して薄膜化することによって、圧力発生機構6が完
成する。
【0102】その後、圧力発生機構6は、振動板5に接
合される。このとき、図6(e)に示したように、分割
された個別電極62aおよび第二層の圧電材料62が、
各インク圧力室3aの位置と対応するように接合する。
【0103】圧力発生機構6と振動板5の接合時には、
既に圧力発生機構6が各インク圧力室3aに対応するよ
うに分割されているため、接合によって生じる反りを緩
和できる。
【0104】最後に、共通電極61a,個別電極62a
をスイッチング回路(図示せず)を介して電源(図示せ
ず)に接続することでインクジェット記録ヘッドが完成
する。
【0105】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は2層構造であるが、3層以上の構造であっても同様の
効果が得られる。
【0106】また、本実施形態において、図6(e)の
時点で圧力発生機構6を接合する振動板5は、既にイン
ク流路基板10に組み込まれたものとなっているが、イ
ンク流路基板10に組み込まれていない単体の振動板5
に圧力発生機構6を接合した後に、振動板5と、インク
流路基板10の振動板5以外の要素とを接合しても、得
られる効果に変わりはない。
【0107】さらに、図6(d)の時点で、サンドブラ
スト加工におけるストッパーとして用いた金属薄膜61
aを剥離し、その表面にスパッタリングや真空蒸着,メ
ッキ等の薄膜形成手法によって、共通電極61aを形成
してもよい。振動板5がSUS等の導電性金属材料であ
るか、もしくは、振動板5の表面にスパッタリングや真
空蒸着,メッキ等の薄膜形成手法によって、導電性を持
つ薄膜が形成されており、かつ、図6(e)の時点で振
動板5と圧力発生機構6の接合に導電性接着剤を用いる
場合は、共通電極61aを改めて形成する必要はない。
【0108】〔第五実施形態〕続いて、インクジェット
記録ヘッドの製造方法に関する第五実施形態について、
図7に沿って説明する。なお、図7におけるインク流路
基板10は、図2に示したインクジェット記録ヘッド1
をB−B’断面から見た図である。
【0109】本実施形態におけるインクジェット記録ヘ
ッド1は、振動板を除外したインク流路基板10と、振
動板5と圧力発生機構6が一体となった構造物とから構
成される。すなわち、本実施形態におけるインク流路基
板10は、ノズルプレート2,チャンバプールプレート
3,供給路プレート4によって構成され、インク圧力室
3aのノズル2a側でない面(振動板を装着する面)は
開放された状態となっている。
【0110】本実施形態では、圧力発生機構6は、2層
の圧電材料によって形成される積層圧電素子60を加工
したものであって、第一層の圧電材料61は厚さ40ミ
クロンのグリーンシートを未焼成の状態で10枚重ねた
ものであり、第二層の圧電材料62は厚さ40ミクロン
のグリーンシートである。
【0111】図7(a)に示したように、第一層の圧電
材料61の下面には陰極に接合される共通電極となる金
属薄膜61aが、また、第二層の圧電材料62の下面に
は、陽極に接合される個別電極となる金属薄膜62a
が、それぞれ銀−パラジウム合金を主成分とした導電性
ペーストによって形成されている。このうち金属薄膜6
1aは、2つ以上の圧電体層の層間、具体的には、第一
層の圧電材料61と第二層の圧電材料62の層間に介装
された金属膜である。
【0112】これら2層の圧電材料層をプレスによって
一体積層した後に焼成して図7(b)に示されるような
構造体とする。金属薄膜の厚さは、共通電極となる金属
薄膜61aが焼成後で10ミクロン、個別電極となる金
属薄膜62aが焼成後で4ミクロンである。
【0113】第一層の圧電材料61が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一層の圧電材料61と第二層の
圧電材料62には全て同一の材料を用いているため、焼
成時の熱応力に起因する反りや熱膨張差による反りを緩
和することができる。
【0114】次に、図7(c)のように、第一層の圧電
材料61の表面を熱発泡タイプのシート7に貼り付け、
金属薄膜62aおよび第二層の圧電材料62を各インク
圧力室3aの位置と対応するように分割することによ
り、金属薄膜62aを個別電極62aとし、また、金属
薄膜61aは共通電極61aとしてそのまま利用する。
ここでの分割方法は、サンドブラスト加工やダイシン
グ,レーザー加工などを用いて行う。
【0115】インク圧力室3aの平面形状を、振動板が
変形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室
3aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維
持することが可能な高効率のインク圧力室3aを得るこ
とができる。従って、吐出するインク適量を落とすこと
なく、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列
できるため、個別電極62aおよび第二層の圧電材料6
2を、各インク圧力室3aの位置と対応するように分割
する際の除去面積を小さくすることができ、材料コスト
低減に繋がる。
【0116】次に、熱発泡シート7を加熱して圧電素子
60を剥がし、圧電素子60を反転させて、今度は圧電
素子60の個別電極62a側を発泡シート7に貼り付け
た後、圧力発生機構6として不要な部分、すなわち、第
一層の圧電材料61を、図7(d)のように、共通電極
61aをストッパーとしたサンドブラスト加工によって
除去することによって、圧力発生機構6が完成する。
【0117】その後、該圧力発生機構6をチャンバプー
ルプレート3に接合する。このとき、図7(e)のよう
に、分割した個別電極62aおよび第二の圧電材料62
が各インク圧力室3aの位置と対応するようにする。本
実施形態の場合、サンドブラスト加工においてストッパ
ーとして機能した共通電極61aが、そのまま振動板5
の機能をも兼ね備えるため、振動板5と圧力発生機構6
を接合するための独立的な接合工程は不要である。
【0118】最後に、共通電極61a(振動板5)およ
び個別電極62aの各々をスイッチング回路(図示せ
ず)を介して電源(図示せず)に接続することでインク
ジェット記録ヘッドが完成する。
【0119】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は2層構造であるが、3層以上の構造であっても同様の
効果が得られる。
【0120】また、本実施形態では、第四実施形態と同
様、構造体である圧電素子60の薄膜化および各インク
圧力室3aの位置と対応させる分割を、圧力発生機構6
とチャンバプールプレート3を接合する前に行っている
が、これらの工程を、圧電素子60とチャンバプールプ
レート3を接合した後に行っても得られる効果は同様で
ある。
【0121】〔第六実施形態〕続いて、インクジェット
記録ヘッドの製造方法に関する第六実施形態について述
べる。
【0122】インクジェット記録ヘッド1およびインク
流路基板10の構成は、第五実施形態と同様である。
【0123】図8は、本実施形態のインクジェット記録
ヘッドにおける圧力発生機構6の製造方法を示した図で
ある。なお、図8におけるインク流路基板10は、図2
に示したインクジェット記録ヘッド1をB−B’断面か
ら見た図である。
【0124】本実施形態では、圧力発生機構6は、3層
の圧電材料によって形成される積層圧電素子60を加工
したものであって、第一層の圧電材料61は厚さ20ミ
クロン、第二層の圧電材料62は厚さ40ミクロンのグ
リーンシートであり、第三層の圧電材料(圧電体層)6
3は、厚さ40ミクロンのグリーンシートを未焼成の状
態で10枚重ねたものである。
【0125】図8(a)に示すように、第一層の圧電材
料61の下面には陰極に接合される共通電極となる金属
薄膜61aが、また、第二層の圧電材料62の下面には
陽極に接合される個別電極となる金属薄膜62aが、そ
れぞれ銀−パラジウム合金を主成分とした導電性ペース
トにより形成されている。このうち金属薄膜61a,6
2aは、2つ以上の圧電体層の層間、具体的には、第一
層の圧電材料61と第二層の圧電材料62の層間、およ
び、第二層の圧電材料62と第三層の圧電材料63の層
間に介装された金属膜である。
【0126】これら3層の圧電材料61,62,63
を、図8(b)のように、プレスによって一体積層した
後に焼成して構造体とする。金属薄膜61a,62aの
厚さはいずれも、焼成後で4ミクロンである。
【0127】第三層の圧電材料63が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一層の圧電材料61,第二層の
圧電材料62,第三層の圧電材料63に全て同一の材料
を用いているため、焼成時の熱応力に起因する反りや、
熱膨張差による反りを緩和することができる。
【0128】次に、図8(c)に示すように、チャンバ
プールプレート3と圧電素子60を接合し、第三層の圧
電材料63を金属薄膜62aをストッパーとしたサンド
ブラスト加工によって除去すると図8(d)の形状が得
られる。
【0129】この後、図8(e)のように、金属薄膜6
2aおよび第二層の圧電材料62を各インク圧力室3a
の位置と対応するように分割することにより圧力発生機
構6を完成させ、金属薄膜62aを個別電極62aと
し、また、金属薄膜61aをそのまま共通電極61aと
して利用する。ここでの分割方法は、サンドブラスト加
工に限定されるものではなく、例えばダイシングやレー
ザー加工などでもよい。
【0130】インク圧力室3aの平面形状を、振動板が
変形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室
3aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維
持することが可能な高効率のインク圧力室3aを得るこ
とができる。従って、吐出するインク適量を落とすこと
なく、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列
できるため、個別電極62aおよび第二層の圧電材料6
2を各インク圧力室3aの位置と対応するように分割す
る際の除去面積を小さくすることができ、材料コスト低
減に繋がる。
【0131】最後に、共通電極61a,個別電極62a
をスイッチング回路(図示せず)を介して電源(図示せ
ず)に接続することでインクジェット記録ヘッドが完成
する。本実施形態においては、第一層の圧電材料61が
振動板として機能するため、振動板5と圧力発生機構6
を接合するための独立的な接合工程は不要である。
【0132】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は3層構造であるが、4層以上の構造でも構わない。
【0133】また、本実施形態では、第三実施形態と同
様、圧電素子60の薄膜化および各インク圧力室3aの
位置と対応させる分割を、圧電素子60とチャンバプー
ルプレート3を接合した後に行っているが、これらの工
程を、圧力発生機構6とチャンバプールプレート3を接
合する前に行っても得られる効果は同様である。
【0134】〔第七実施形態〕最後に、インクジェット
記録ヘッドの製造方法に関する第七実施形態について述
べる。
【0135】インクジェット記録ヘッド1およびインク
流路基板10の構成は、第五実施形態および第六実施形
態と同様である。
【0136】図9は、第七実施形態のインクジェット記
録ヘッドにおける圧力発生機構6の製造方法を示した図
である。なお、図9におけるインク流路基板10は、図
2に示したインクジェット記録ヘッド1をB−B’断面
から見た図である。
【0137】本実施形態では、圧力発生機構6は、4層
の圧電材料によって形成される積層圧電素子60を加工
したものであって、第一,第二層の圧電材料61,62
はいずれも厚さ20ミクロンのグリーンシート、また、
第三層の圧電材料63は厚さ40ミクロンのグリーンシ
ートであり、第四層の圧電材料(圧電体層)64は、厚
さ40ミクロンのグリーンシートを未焼成の状態で10
枚重ねたものである。
【0138】図9(a)のように、第一層の圧電材料6
1の下面には金属薄膜63aが、また、第二層の圧電材
料62の下面には陰極に接合される共通電極となる金属
薄膜61aが、更に、第三層の圧電材料63の下面に
は、陽極に接合される個別電極となる金属薄膜62a
が、それぞれ銀−パラジウム合金を主成分とした導電性
ペーストにより形成されている。金属薄膜61a,62
a,63aは、2つ以上の圧電体層の層間に介装された
金属膜である。
【0139】図9(b)に示すように、これら4層の圧
電材料層をプレスによって一体積層した後に焼成して構
造体とする。金属薄膜61a,62a,63aの厚さは
いずれも、焼成後で4ミクロンである。
【0140】第四層の圧電材料64が十分な厚さを持っ
ていることに加えて、第一,第二,第三,第四層の圧電
材料61,62,63,64の圧電材料には全て同一の
材料を用いているため、焼成時の熱応力に起因する反り
や熱膨張差による反りを緩和することができる。
【0141】次に、図9(c)のように、第一層の圧電
材料61からインク圧力室3aに対応する部分を除去す
る。除去にはサンドブラスト加工を用い、金属薄膜63
aをストッパーとする。
【0142】この後、圧電素子60とチャンバプールプ
レート3を接合する。このとき、図9(d)に示すよう
に、第一層の圧電材料61の除去された部分と、各イン
ク圧力室3aの位置が対応するようにする。
【0143】続いて、図9(e)のように、第四層の圧
電材料64を金属薄膜62aをストッパーとしたサンド
ブラスト加工によって除去することによって薄膜化す
る。
【0144】そして、図9(f)に示したように、金属
薄膜62aおよび第三層の圧電材料63を各インク圧力
室3aの位置と対応するように分割することにより圧力
発生機構6を完成させ、金属薄膜62aを個別電極62
aとし、また、金属薄膜61aをそのまま共通電極61
aとし利用する。ここでの分割方法は、サンドブラスト
加工に限定されるものではなく、例えばダイシングやレ
ーザー加工などでもよい。
【0145】インク圧力室3aの平面形状を、振動板が
変形しやすい概略正方形状とすることで、インク圧力室
3aの占有面積を小さくしても駆動時の体積変化量を維
持することが可能な高効率のインク圧力室3aを得るこ
とができる。従って、吐出するインク適量を落とすこと
なく、インク圧力室3aを高密度なマトリクス状に配列
できるため、個別電極62aおよび第三層の圧電材料6
3を、各インク圧力室3aの位置と対応するように分割
する際の除去面積を小さくすることができ、材料コスト
低減に繋がる。
【0146】最後に、共通電極61a,個別電極62a
をスイッチング回路(図示せず)を介して電源(図示せ
ず)に接続することでインクジェット記録ヘッドが完成
する。
【0147】本実施形態においては、第二層の圧電材料
62が振動板として機能し、第一層の圧電材料61はイ
ンク圧力室3aの一部となる。
【0148】振動板5(第二層の圧電材料62)をイン
ク圧力室3の界面に直接接合せずに済むため、接着剤の
食み出し等による振動板の変位量のばらつきの要因をイ
ンク圧力室と振動板の界面から排除でき、安定したイン
ク吐出を行うことができる。
【0149】尚、本実施形態においては、圧電素子60
は4層構造であるが、5層以上の構造であっても同様の
効果が得られる。
【0150】また、本実施形態においては、圧電素子6
0の薄膜化および各インク圧力室3aの位置と対応させ
る分割を、圧電素子60とチャンバプールプレート3を
接合した後に行っているが、これらの工程を、圧力発生
機構6とチャンバプールプレート3を接合する前に行っ
ても得られる効果は同様である。
【0151】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のインク
ジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録ヘッドの
製造方法は、少なくとも2つ以上の圧電体層を一体焼成
した構造体の内部に設けられた金属薄膜をストッパーと
して利用し、圧電素子として機能する構造体をサンドブ
ラスト加工によって薄膜化するようにしているので、低
コストかつ厚み精度が良好な圧力発生機構を実現するこ
とができる。
【0152】また、圧電体層は全て同一の材料から形成
しているので、材料の熱膨張係数の相違によって焼成時
に発生する可能性のある反りを効果的に抑制することが
できる。
【0153】更に、ストッパーとして用いた金属膜を圧
力発生機構の電極の一つとして利用しているため、圧力
発生機構に改めて電極を形成する工程は不要となり、低
コスト化が達成される。
【0154】また、ストッパーとして用いた金属膜、あ
るいは、構造体を構成する複数の圧電体層のうちの一層
をインク圧力室の振動板として用いるようにしているの
で、工数の削減と組立精度の向上が達成される。更に、
構造体を構成する複数の圧電体層のうちの一層をインク
圧力室の一部として用いた場合には、振動板をインク圧
力室の界面に直接接合せずに済むので、接着剤の食み出
し等を始めとする振動板の変位量のばらつきの要因を排
除することができ、安定したインク吐出を行うことがで
きるようになる。
【0155】更に、インク圧力室の平面形状を概略正方
形とし、インク圧力室をマトリクス状に高密度に配置し
ているため、圧力発生機構をインク圧力室に対応するよ
うに分割するために必要とされる構造体の除去面積、つ
まり、サンドブラスト等によって除去される部分の切削
量が僅かで済み、全体としての加工の高速化と材料の歩
留まりの向上が実現される。
【0156】構造体の薄膜化、および、インクジェット
記録ヘッドのインク圧力室のそれぞれと対応させて構造
体を分割する工程は、インク流路基板に構造体を接合す
る工程の前もしくは後の何れで実施してもよいが、イン
ク流路基板に構造体を接合する前に構造体の薄膜化およ
び分割を行うようにした場合には、インク流路基板と構
造体との接合によって構造体に生じる反りを緩和するこ
とが可能であり、また、インク流路基板に構造体を接合
した後に構造体の薄膜化および分割を行うようにした場
合には、部品のハンドリング性や作業性が確保されると
いったメリットが生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第一実施形態のインクジェッ
ト記録ヘッドの概略透視図である。
【図2】同実施形態のインクジェット記録ヘッドの要部
拡大斜視図である。
【図3】同実施形態のインクジェット記録ヘッドにおけ
る圧力発生機構の製造方法を順を追って示した図であ
る。
【図4】第二実施形態における圧力発生機構の製造方法
を順を追って示した図である。
【図5】第三実施形態における圧力発生機構の製造方法
を順を追って示した図である。
【図6】第四実施形態における圧力発生機構の製造方法
を順を追って示した図である。
【図7】第五実施形態における圧力発生機構の製造方法
を順を追って示した図である。
【図8】第六実施形態における圧力発生機構の製造方法
を順を追って示した図である。
【図9】第七実施形態における圧力発生機構の製造方法
を順を追って示した図である。
【図10】従来の技術による圧力発生機構の製造方法を
順を追って示した図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド 2 ノズルプレート 2a ノズル 3 チャンバプールプレート 3a インク圧力室 3b インクプール 4 供給路プレート 4a 供給路 5 振動板 6 圧力発生機構 7 シート 10 インク流路基板 60 積層圧電素子 61 第一層の圧電材料(圧電体層) 61a 金属薄膜(共通電極) 62 第二層の圧電材料(圧電体層) 62a 金属薄膜(個別電極) 63 第三層の圧電材料(圧電体層) 63a 金属薄膜(圧電体層の層間に介装された金属
膜) 64 第四層の圧電材料(圧電体層) 106 圧電素子 160 シート状圧電材料 161 電極 162 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C057 AF93 AG14 AG44 AG48 AG55 AP02 AP16 AP22 AP23 BA03 BA14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するノズルとインクに圧力
    を加えるためのインク圧力室とを含むインク流路基板
    と、前記インク圧力室の一面を形成する振動板と、前記
    振動板を駆動する圧電素子からなる圧力発生機構とによ
    って構成されるインクジェット記録ヘッドであって、 前記圧力発生機構は、少なくとも2つ以上の圧電体層の
    層間に金属膜を介装した状態で一体焼成した構造体から
    不要部分を除去して薄膜化したものであることを特徴と
    するインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記圧電体層は、全て同一の材料である
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つ以上の圧電体層の層間に
    金属膜を設けて一体焼成した構造体から不要部分を除去
    し薄膜化することにより圧電素子からなる圧力発生機構
    を形成する工程の少なくとも一部に、サンドブラスト加
    工を含むことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記サンドブラスト加工では、前記構造
    体中に設けられた金属膜をストッパーとして用いる工程
    を含むことを特徴とする請求項3記載のインクジェット
    記録ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記圧力発生機構の電極の少なくとも一
    つが、前記ストッパーとして用いた金属膜であることを
    特徴とする請求項4記載のインクジェット記録ヘッドの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記構造体の薄膜化、および、インクジ
    ェット記録ヘッドのインク圧力室のそれぞれと対応させ
    て前記構造体を分割する工程を、インクジェット記録ヘ
    ッドのインク流路基板に前記構造体を接合する前に行う
    ことを特徴とする請求項3,請求項4または請求項5の
    何れか一項に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記構造体の薄膜化を、インクジェット
    記録ヘッドのインク流路基板に前記構造体を接合した後
    に行うことを特徴とする請求項3,請求項4または請求
    項5の何れか一項に記載のインクジェット記録ヘッドの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4,請求項5,請求項6または請
    求項7の何れか一項に記載のインクジェット記録ヘッド
    の製造方法によって製造されたインクジェット記録ヘッ
    ドであって、 前記ストッパーとして用いた金属膜をインクジェット記
    録ヘッドのインク圧力室の振動板として用いたことを特
    徴とするインクジェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項3,請求項4,請求項5,請求項
    6または請求項7の何れか一項に記載のインクジェット
    記録ヘッドの製造方法によって製造されたインクジェッ
    ト記録ヘッドであって、 前記構造体を構成する複数の圧電体層のうちの一層をイ
    ンクジェット記録ヘッドのインク圧力室の振動板として
    用いたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項3,請求項4,請求項5,請求
    項6または請求項7の何れか一項に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法によって製造されたインクジェ
    ット記録ヘッドであって、 前記構造体を構成する複数の圧電体層のうちの一層がイ
    ンクジェット記録ヘッドのインク圧力室の一部となって
    いることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項3,請求項4,請求項5,請求
    項6または請求項7の何れか一項に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法によって製造されたインクジェ
    ット記録ヘッドであって、 前記圧力発生機構を設けられる面のインク圧力室の平面
    形状が概略正方形であり、前記インク圧力室は、印字時
    のヘッド主走査方向に対して一定角度傾いた複数の行と
    前記ヘッド主走査方向に直行する複数の列とからなるマ
    トリクス状に設けられていることを特徴とするインクジ
    ェット記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項3,請求項4,請求項5,請求
    項6または請求項7の何れか一項に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法によって製造されたことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 請求項1,請求項2,請求項8,請求
    項9,請求項10または請求項11の何れか一項に記載
    のインクジェット記録ヘッドを搭載したことを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7882636B2 (en) 2003-09-26 2011-02-08 Fujifilm Corporation Inkjet head, method of manufacturing inkjet head, and inkjet recording apparatus
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JP2012515672A (ja) * 2009-01-20 2012-07-12 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 流体噴射装置構造体

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