JP2003094035A - 汚染土壌の浄化装置 - Google Patents

汚染土壌の浄化装置

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JP2003094035A JP2001296223A JP2001296223A JP2003094035A JP 2003094035 A JP2003094035 A JP 2003094035A JP 2001296223 A JP2001296223 A JP 2001296223A JP 2001296223 A JP2001296223 A JP 2001296223A JP 2003094035 A JP2003094035 A JP 2003094035A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚染土壌の浄化装置において、大量の複合汚
染土壌を適正に効率よく浄化処理して短期間で浄化処理
可能する。 【解決手段】 内部に投入された汚染土壌に溶剤を供給
浸漬して洗浄することで、汚染土壌に含有する有害物質
を分離する洗浄槽11を、溶剤、洗浄液、乾燥エアの供
給口87a,88a,89a及び排出口87b,88
b,89bを有する外部容器72内に、上部に投入口7
4を有して下部にろ過フィルタ77を有する内部容器7
1を収容可能とし、蓋73により密閉可能として構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油、PCB、ダイ
オキシンなどの有害な有機物質や水銀や鉛等の重金属、
シアン類などの有害な無機物質により複合汚染された土
壌を浄化する汚染土壌の浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、生活排水、工場、事業所等か
らの排液などの浸漬による土壌汚染、また、工場跡地等
の土壌汚染により本来自然に分解不可能な化学物質で汚
染された土壌、地下水が増加し、その結果、生態系や社
会生活基盤としての土壌環境に深刻な影響を与えてい
る。そのため、このような汚染された土壌や地下水を浄
化処理する各種の方法が提案されている。しかし、上述
した油、PCB、ダイオキシン、水銀や鉛等の重金属、
シアン類などに関しては有効な処理方法がなく、焼却や
封じ込めなどの対策が行われているのが現状である。
【0003】従来から一般的に行われている焼却処理
は、油、PCB、ダイオキシン等の各種有害物質に汚染
された土壌をロータリキルン等の焼却設備により高温度
雰囲気下で焼却処理し、汚染土壌に含まれている各種の
有害物質を焼却して分解し、浄化土壌として環境に戻す
ものである。また、この焼却設備にて各種の有害物質が
分解されて排出されるガスは無害化され、燃焼ガスと共
に排ガスとして大気に放出される。
【0004】しかし、このような大規模な焼却設備に関
しては、膨大な汚染土壌を処理するのにエネルギコスト
が大きく、また、処理後の土壌の変質等により廃棄物の
取り扱いとなる可能性を含んでおり、再利用するのが困
難となる恐れがある。一方、前述した汚染土壌の封じ込
め処理は、本質的には汚染土壌の浄化対策とは言えず、
単に自然界からの遮断と言う消極的な処理方法である。
そのため、油、PCB、ダイオキシン等の各種有害物質
に汚染された土壌を適正に浄化して自然界に戻すための
経済的に有利な土壌の処理方法が望まれている。
【0005】そこで、例えば、特開平11−5075号
公報に開示された土壌浄化処理方法では、油汚染土に水
溶性有機溶剤を添加して混合攪拌し、汚染土中の油分を
抽出した後に固液分離し、その液状体を引き抜くことに
より汚染土内の油分を有機溶剤に混合された状態で汚染
土から分離除去し、固液分離で生じた液状体を蒸留して
有機溶剤を回収する一方、油分を分離して処理してい
る。従って、土中における油分の含有率を著しく低下さ
せ、適正に汚染土を浄化して再利用を可能とすることが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した工
場跡地などの土壌を浄化処理する場合、大量の汚染土壌
を短期間で効率よく処理する必要がある。上述した従来
の土壌浄化処理方法では、油汚染土に水溶性有機溶剤を
添加して混合攪拌することで汚染土中の油分を抽出して
おり、この混合攪拌により土が微粒化してしまい、固液
分離に長時間を有すると共に、汚染土から液状体を引き
抜くときにフィルタが目詰まりして効率よく分離するこ
とができず、汚染土壌の処理に長期間を要してしまうと
いう問題がある。
【0007】また、汚染土壌には、油分の他に、PC
B、ダイオキシン、水銀や鉛等の重金属、シアン類など
の有害物質が含有している場合が多く複合汚染された土
壌となっており、同時に複数の有害物質を取り除く必要
がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、大量の複合汚染土壌を適正に効率よく浄化処理
して短期間で浄化処理可能とした汚染土壌の浄化装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の汚染土壌の浄化装置は、汚染土壌
に溶剤を供給して浸漬洗浄することで、該汚染土壌に含
有する有害物質を分離する汚染土壌の浄化装置におい
て、上部に前記汚染土壌の投入口を有して下部に前記溶
剤が通過するフィルタを有する内部容器と、前記溶剤の
供給口及び排出口を有して前記内部容器を着脱自在に収
容する外部容器と、前記外部容器に装着して内部を密閉
する蓋とを具えたことを特徴とするものである。
【0010】請求項2の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記内部容器は前記外部容器内の上下方向略中間部
に上方及び下方に空間部を有して支持され、該上方空間
部に前記溶剤の供給口が連通し、該下方空間部に前記溶
剤の排出口が連通することを特徴としている。
【0011】請求項3の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記内部容器は外周部に固定された支持部材が前記
外部容器の内周部に固定された支持フランジに載置され
て吊下げ支持されたことを特徴としている。
【0012】請求項4の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記支持部材と前記支持フランジとの間にはシール
部材が介装されたことを特徴としている。
【0013】請求項5の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記外部容器に、前記汚染土壌に含有する有害な有
機物質を分離する溶剤の供給口及び排出口が形成される
と共に、前記汚染土壌に含有する有害な無機物質を分離
する洗浄液の供給口及び排出口が形成されたことを特徴
としている。
【0014】請求項6の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記溶剤の供給口には供給配管を介して溶剤精製タ
ンクが連結されると共に、前記溶剤の排出口には排出配
管を介して排出溶剤タンクが連結され、該供給配管と該
排出配管との間に溶剤を循環する循環配管が連結された
ことを特徴としている。
【0015】請求項7の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記内部容器の側部に浄化土壌の排出口が設けられ
ると共に、該排出口を開閉する開閉扉が設けられたこと
を特徴としている。
【0016】請求項8の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記内部容器の下部に浄化土壌の排出口が設けられ
ると共に、該排出口を開閉する開閉扉が設けられたこと
を特徴としている。
【0017】請求項9の発明の汚染土壌の浄化装置で
は、前記外部容器に浄化土壌を乾燥させるエアの供給口
及び排出口を設けると共に、前記蓋に前記内部容器内に
土壌に対して通気孔を形成する穿孔装置を着脱自在に設
けたことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下に説明する
実施の形態に限定されるものではない。
【0019】図1に本発明の第1実施形態に係る汚染土
壌の浄化システムに使用される洗浄槽の概略、図2に洗
浄槽の分解斜視、図3に本実施形態の汚染土壌の浄化シ
ステムの全体概略を示す。
【0020】本実施形態の汚染土壌の浄化システムにお
いて、図3に示すように、汚染土壌を投入して浄化処理
するための洗浄槽11は汚染土壌の処理場所に設置して
使用するものである。タンクユニット12は、精製溶剤
タンク13と、排出溶剤タンク14,15と、洗浄液タ
ンク16とを有している。精製溶剤タンク13は、汚染
土壌に含有する有害な有機物質(例えば、油、PCB、
ダイオキシン等)を抽出するための溶剤を貯留するもの
であって、精製溶剤供給ポンプ(溶剤供給手段)17を
有する供給配管18を介して各洗浄槽11に連結されて
いる。一方、排出溶剤タンク14,15は、洗浄槽11
内で汚染土壌から抽出した有機物質を含有する溶剤を貯
留するものであって、操作弁19及び抽出溶剤排出ポン
プ(溶剤排出手段)20を有する排出配管21を介して
各洗浄槽11に連結されている。また、供給配管17と
排出配管21との間には、操作弁22及び循環ポンプ2
3を有する循環配管24が連結されている。
【0021】従って、操作弁19,22を閉止した状態
で精製溶剤ポンプ17を駆動すると、精製溶剤タンク1
3内の溶剤を供給配管18を介して各洗浄槽11に供給
することができ、また、操作弁19を開放して抽出溶剤
排出ポンプ20を駆動すると、各洗浄槽11内の抽出溶
剤を排出配管21を介して各排出溶剤タンク14,15
に排出することができる。一方、操作弁19を閉止して
操作弁22を開放した状態で、循環ポンプ23を駆動す
ると、洗浄槽11に対して循環配管24により溶剤を循
環給排することができる。
【0022】また、洗浄液タンク16は、汚染土壌に含
有する有害な無機物質(水銀や鉛等の重金属、シアン類
等)を溶解抽出または分解する洗浄液を貯留するもので
あって、洗浄液供給ポンプ(洗浄液供給手段)25を有
する供給配管26を介して各洗浄槽11に連結されてい
る。そして、この各洗浄槽11には操作弁27及び洗浄
液排出ポンプ(洗浄液排出手段)28を有する排出配管
29が連結されている。そして、また、供給配管26と
排出配管29との間には、操作弁30及び循環ポンプ3
1を有する循環配管32が連結されている。
【0023】従って、操作弁27,30を閉止した状態
で洗浄液ポンプ25を駆動すると、洗浄液タンク16内
の洗浄液を供給配管26を介して各洗浄槽11に供給す
ることができ、また、操作弁27を開放して洗浄液排出
ポンプ28を駆動すると、各洗浄槽11内の抽出洗浄液
を排出配管29を介して排出することができる。一方、
操作弁27を閉止して操作弁30を開放した状態で、循
環ポンプ31を駆動すると、洗浄槽11に対して循環配
管32により洗浄液を循環給排することができる。
【0024】なお、排出配管21には抽出溶剤に含まれ
る有害な有機物質の濃度を検出する濃度センサ33が装
着される一方、排出配管29には抽出洗浄液に含まれる
有害な無機物質の濃度を検出する濃度センサ34が装着
されている。この場合、有害な有機物質、無機物質の種
類に応じて高精度な濃度を検出する複数のセンサを配設
することが望ましい。
【0025】また、浄化ユニット35は、洗浄槽11か
ら排出されて排出溶剤タンク14,15に貯留された抽
出溶剤から有機物質を除去して精製する溶剤精製装置3
6と、洗浄槽11から排出された抽出洗浄液から無機物
質を除去して精製する洗浄液精製装置37と、各洗浄槽
11のガスを吸引して有機物質または無機物質が除去さ
れた土壌に対して、残留した溶剤または洗浄液を除去し
て乾燥する乾燥装置38とを有している。
【0026】この溶剤精製装置36は、砂などの粗粒子
を除去するストレーナ39と、油脂を除去するオイルス
トレーナ40と、ボイラ41が連結された蒸留塔42と
から構成されている。そして、排出溶剤タンク14,1
5とストレーナ39とが移送ポンプ43を有する移送配
管44により接続されている。一方、蒸留塔42と精製
溶剤タンク13とが凝縮器45及び返送配管46により
連結されている。また、ストレーナ39、オイルストレ
ーナ40、蒸留塔42には有機物質排出管47を介して
有機物質処理装置(貯溜タンク、処理装置)48が連結
されている。
【0027】従って、移送ポンプ43を駆動して排出溶
剤タンク14,15の抽出溶剤が移送配管44を通して
溶剤精製装置36に送られると、ここで、溶剤から油、
PCB、ダイオキシン等の有機物質が取り除かれ、浄化
された溶剤を凝縮器45を介して返送配管46を通って
精製溶剤タンク13に戻すことができる。一方、溶剤精
製装置36で除去された有機物質は有機物質排出管47
を通して有機物質処理装置48に送られ、ここで貯留保
管して無害化処理することができる。
【0028】洗浄液精製装置37は、砂ろ過塔49と樹
脂吸着塔50とから構成されており、洗浄液の排出配管
29の下流端部が砂ろ過塔49に連結され、樹脂吸着塔
50と洗浄液タンク16とが返送配管51により連結さ
れ、砂ろ過塔49及び樹脂吸着塔50には無機物質排出
管52を介して無機物質処理装置53が連結されてい
る。
【0029】従って、洗浄液排出ポンプ28を駆動して
各洗浄槽11から排出配管29を通して抽出洗浄液が洗
浄液精製装置37に送られると、ここで、洗浄液から水
銀や鉛等の重金属、シアン類等の無機物質が取り除か
れ、浄化された洗浄液を返送配管51を通して洗浄液タ
ンク16に戻すことができる。一方、洗浄液精製装置3
7で除去された無機物質は無機物質排出管52を通して
無機物質処理装置53に送られ、ここで無害化あるいは
濃縮処理することができる。
【0030】また、乾燥装置38は、洗浄槽11から排
出された溶剤(ミスト)を含んだエアを取り込んで含有
するミストを分離するノックアウトポット54と、エア
を冷却する熱交換器55と、ブロワ56と、溶剤蒸気を
吸着する活性炭塔57とから構成されている。洗浄槽1
1はエア排出配管58を介してノックアウトポット54
に連結され、活性炭塔57はエア供給配管59を介して
洗浄槽11に連結されている。また、ノックアウトポッ
ト54及び熱交換器55は溶剤返送ポンプ64を有する
返送配管65を介して排出溶剤タンク15に連結されて
いる。
【0031】従って、ブロワ56を作動して洗浄槽11
内のエアを吸引すると、エアはノックアウトポット54
内で含有する溶剤ミストが分離され、また、熱交換器5
5で冷却されて溶剤蒸気が液状となり、更に、活性炭塔
57で浄化されて洗浄槽11に供給され、洗浄槽11内
に残留する溶剤を蒸発して土壌から除去することができ
る。
【0032】なお、ユーティリティユニット60として
ボイラユニット61、冷却ユニット62、コンプレッサ
ユニット63等が設けられている。このボイラユニット
61は洗浄槽11に供給するエアを必要に応じて加熱す
るためのものであり、冷却ユニット62は熱交換器55
で洗浄槽11から排出されたエアを冷却して溶剤蒸気を
凝縮するためのものであり、コンプレッサユニット63
は各種のポンプを作動するためのものである。
【0033】ここで、上述した本実施形態の洗浄槽11
の具体的な構造について説明する。洗浄槽11は、図1
及び図2に示すように、内部容器71と外部容器72と
蓋73とから構成されている。内部容器71は上部に汚
染土壌を投入する投入口74が形成された箱型形状(あ
るいは円筒形状)をなし、上端外周部に補強を兼ねた角
パイプ状の支持部材75が固定される一方、下部に格子
状のフィルタ支持床76が形成され、このフィルタ支持
床76上にろ過フィルタ77が敷設されている。また、
内部容器71は側部には浄化処理済の浄化土壌を排出す
る排出口(図示略)が形成され、この排出口に左右一対
の開閉扉78a,78bが開閉自在に設けられると共
に、ロック装置79が設けられている。なお、内部容器
71の支持部材75には所定の位置に複数の吊具80が
取付けられている。
【0034】外部容器72は上部に内部容器71を収容
する収容口81が形成された箱型形状(あるいは円筒形
状)をなし、上部の内周部に内部容器71の支持部材7
5を受け止める支持フランジ82が固定されると共にこ
の支持フランジ82上にはシール部材83が固定されて
いる。そのため、内部容器71は支持部材75が外部容
器72の支持フランジ82に載置されることで、この外
部容器72内の上下方向略中間部に上方及び下方に空間
部85,86を有して吊下げ支持されている。そして、
上方空間部85に連通して溶剤の供給口87a、洗浄剤
の供給口88a、エアの供給口89aが形成される一
方、下方空間部86に連通して溶剤の排出口87b、洗
浄剤の排給口88b、エアの排給口89bが形成されて
いる。また、外部容器72はその底部に溶剤や洗浄液を
各排出口87b,88bに導く傾斜板90が固定されて
いる。
【0035】なお、溶剤の供給口87aは供給配管18
が連結され、洗浄剤の供給口88aは供給配管26が連
結され、エアの供給口89aは形成供給配管59が連結
される一方、溶剤の排出口87bは排出配管21が連結
され、洗浄剤の排給口88bは排出配管29が連結さ
れ、エアの排給口89bは排出配管58が連結され、各
供給配管18,26と各排出配管21,29との間には
循環配管24,32が架設されている。
【0036】蓋73は平板形状をなし、外部容器72の
収容口81を閉塞して内部容器71の汚染土壌を密閉す
るものであって、外周フランジ91が外部容器72の外
周部に固定された取付フランジ92に密着して締結ボル
ト93等により取付可能となっている。なお、外部容器
72の蓋73には所定の位置に複数の吊具94が取付け
られている。
【0037】なお、汚染土壌に含まれる油、PCB、ダ
イオキシンなどの有害な有機物質を抽出するための溶剤
と、汚染土壌に含まれる水銀や鉛等の重金属、シアン類
などの有害な無機物質を溶解抽出する洗浄液は、事前に
汚染土壌の調査を行うことで、汚染土壌に含まれる有害
物質の含有量や濃度に応じてその種類を設定する必要が
ある。この場合、溶剤として親水性溶剤(例えば、アル
コール)が好適であり、洗浄液として水、アルカリ液、
酸性液が好適である。具体的には、アルコール貯留タン
クや水タンク、アルカリ液タンク、酸性液タンクを設け
る必要がある。
【0038】ここで、上述した本実施形態の汚染土壌の
浄化システムによる浄化処理方法について説明する。こ
の場合、事前に土壌の浄化処理を行う現地の汚染状態を
事前に調査し、必要な機材や処理剤等を準備し、現地に
各種の装置を搬送して組み立てて浄化設備を設置する。
なお、処理現場の広さや浄化処理する汚染土壌の処理量
などに応じて洗浄槽11の設置数を設定する。そして、
汚染土壌を浄化処理するための設備が設置されると、図
3に示すように、まず、パワーショベル等を用いて各洗
浄槽11内に汚染土壌を所定量投入して密閉する。
【0039】即ち、図1に示すように、まず、洗浄槽1
1の外部容器72から内部容器71を取り外して汚染土
壌の投入位置に載置し、パワーショベル等を用いてこの
内部容器71の投入口74から内部に汚染土壌を所定量
投入する。次に、この汚染土壌が投入された内部容器7
1を搬送し、所定の処理位置に設置された外部容器42
に収容口81から内部容器71を収容する。このとき、
内部容器71の支持部材75を外部容器72の支持フラ
ンジ82上に載置することで、この内部容器71を外部
容器72の中間位置に吊り下げて収容する。そして、外
部容器72の収容口81に蓋73を載せ、締結ボルト9
3で締結することで、汚染土壌を洗浄槽11内に密閉す
る。
【0040】このように汚染土壌が洗浄槽11内に投入
されて密閉されると、この状態で、図1及び図3に示す
ように、次に、操作弁19,22を閉止した状態で、精
製溶剤ポンプ17により精製溶剤タンク13の溶剤(例
えば、アルコール)を供給配管18を介して各洗浄槽1
1に供給する。この場合、溶剤は外部容器72の上方空
間部85に供給されてから、シール部材83により下方
に流れずに内部容器71内に導かれて汚染土壌に浸透
し、ろ過フィルタ77を通過して下方空間部86に至
り、この溶剤は洗浄槽11の汚染土壌が浸漬するまで所
定量貯留される。そして、溶剤が洗浄槽1に所定量貯留
されたら、精製溶剤ポンプ17を停止して操作弁22を
開放し、循環ポンプ23により循環配管24を介して溶
剤を洗浄槽11に循環給排する。このように溶剤の循環
給排を所定時間行うことで、汚染土壌に含有する有機物
質、つまり、油、PCB、ダイオキシンを抽出すること
ができる。なお、溶剤を洗浄槽11に供給する当初は、
溶剤を洗浄槽11の下方空間部86に供給してろ過フィ
ルタ77を浸水させてから、上方空間部85に供給して
汚染土壌を浸漬させるまで所定量供給することで、ろ過
フィルタ77の目詰まりを抑制することができる。
【0041】溶剤を洗浄槽11に所定時間(例えば、3
〜4時間)循環して汚染土壌に含有する油、PCB、ダ
イオキシンが抽出されると、操作弁22を閉じると共に
循環ポンプ23を停止して操作弁19を開放し、抽出溶
剤排出ポンプ20を作動して排出配管21を介して各洗
浄槽11内の抽出溶剤を排出溶剤タンク14,15に排
出する。そして、再び、精製溶剤タンク13の新しい溶
剤を洗浄槽11に供給して循環し、前述と同様に、この
溶剤の循環給排を所定時間行うことで有機物質を抽出す
る。この作業を数サイクル行いながら、排出された溶剤
における油、PCB、ダイオキシンの濃度を濃度センサ
33により計測する。そして、この濃度センサ33の計
測値が予め設定された所定値以下になったら、洗浄槽1
1の土壌に含有する有機物質の残留量が公定法で定めら
れた基準値以下になったものとし、洗浄作業を終了す
る。
【0042】そして、ブロワ56を作動して洗浄槽11
内のガスを吸引することで、洗浄槽11内の土壌に残留
する溶剤を蒸発してエアと共に排出してこの土壌を乾燥
させる。そして、排出されたエアをノックアウトポット
54内で隔壁に衝突させることで溶剤のミストを分離
し、また、熱交換器55で冷却することで溶剤蒸気を凝
縮し、更に、エアに含有する気体状の溶剤を活性炭塔5
7で吸着する。そして、ノックアウトポット54及び熱
交換器55で除去した残留溶剤を溶剤返送ポンプ64に
より返送配管65介して排出溶剤タンク15に戻す。
【0043】このように洗浄槽11内の汚染土壌から有
害な有機物質が除去されたら、続いて、洗浄液ポンプ2
5により洗浄液タンク16内の洗浄液(例えば、水)を
供給配管26を介して各洗浄槽11に供給し、前述した
溶剤による有機物質の抽出方法と同様の方法で、洗浄槽
11内の汚染土壌を水により浸漬させる。そして、循環
ポンプ31により循環配管32を介して液を洗浄槽11
に循環することで、汚染土壌に含有する有害な無機物質
を溶解する。そして、水を洗浄槽11に所定時間循環す
ると、この液の循環を停止して洗浄剤排出ポンプ28に
より各洗浄槽11内の抽出水を洗浄液精製装置37に排
出する。そして、再び、新しい液を洗浄槽11に供給し
て循環し、この液の循環給排を所定時間行うことで有害
な無機物質を抽出する。この作業を数サイクル行いなが
ら、排出された液における有害物質の濃度を濃度センサ
34により計測する。そして、この濃度センサ334の
計測値が予め設定された所定値以下になったら、洗浄槽
11の土壌に含有する有害物質の残留量が公定法で定め
られた基準値以下になったものとし、洗浄作業を終了す
る。
【0044】そして、液による汚染土壌の浄化処理が完
了したら、同様に、アルカリ液を洗浄槽11に所定時間
循環給排してこの処理を数サイクル行うことで、汚染土
壌に含まれる有害な無機物質を除去する。更に、酸性液
を洗浄槽11に所定時間循環給排してこの処理を数サイ
クル行うことで、汚染土壌に含まれる有害な無機物質を
除去する。
【0045】一方、排出溶剤タンク14,15の抽出溶
剤(アルコール)を移送ポンプ43により移送配管44
を介して溶剤精製装置36に送り、ここで溶剤から油、
PCB、ダイオキシン等の有機物質を除去し、浄化され
た溶剤を精製溶剤タンク13に戻す。一方、溶剤精製装
置36で除去された有機物質は有機物質排出管47を通
して有機物質処理装置48に送られ、ここで無害化処理
する。この場合、油は焼却処理し、PCBは水熱分解処
理する。また、洗浄液精製装置37では、洗浄液(水、
アルカリ液、酸性液)から重金属などの無機物質を取り
除き、浄化された洗浄液を洗浄液タンク16に戻す。一
方、洗浄液精製装置37で除去された無機物質は無機物
質排出管52を通して無機物質処理装置53に送られ、
ここで無害化処理する。
【0046】その後、必要に応じてブロワ56を作動し
て洗浄槽11内のガスを吸引することで、洗浄槽11内
の土壌に残留する水分を蒸発して乾燥させる。
【0047】上述した処理により洗浄槽11内で汚染土
壌から有害な有機物質及び無機物質を分離除去される
と、洗浄槽11から浄化土壌を排出し、自然界に戻して
再利用が可能となる。即ち、各締結ボルト93を弛緩し
てクレーン等により蓋73を吊り上げて外部容器72か
ら取り外し、更に、浄化土壌が入った内部容器71をク
レーンにより吊り上げて外部容器72から取り出し、こ
のクレーンあるいは搬送台車を用いて内部容器71を所
定の処理場に搬送する。そして、ロック装置79を解除
して各開閉扉78a,78bを開放することで排出す
る。この場合、浄化土壌は現地に戻されるか、埋め立て
用の土砂として再利用される。
【0048】このように本実施形態の汚染土壌の浄化シ
ステムにあっては、複数の洗浄槽11に精製溶剤タンク
13と洗浄液タンク16とを連結し、各洗浄槽11内に
投入された汚染土壌に対して、まず、精製溶剤タンク1
3の溶剤を供給して所定時間浸漬させることで、汚染土
壌に含有する有機物質(例えば、油、PCB、ダイオキ
シン等)を分離し、次に、洗浄槽11内の溶剤を排出し
てから、洗浄液タンク16の洗浄液を供給して所定時間
浸漬させることで、汚染土壌に含有する無機物質(水銀
や鉛等の重金属、シアン類等)を分離するようにしてい
る。
【0049】従って、洗浄槽11の汚染土壌を溶剤によ
り浸漬して含有する有機物質を分離すると共に、洗浄液
により浸漬して含有する無機物質を分離しており、汚染
土壌と溶剤、また、汚染土壌と洗浄液とを混合攪拌せず
に浸漬して分離することで、土の微粒化により分離処理
に長時間を要することがなく、また、フィルタが目詰ま
りすることもなく、汚染土壌の浄化処理を短期間で適正
に行うことができる。
【0050】また、洗浄槽11を、溶剤、洗浄液、乾燥
エアの供給口87a,88a,89a及び排出口87
b,88b,89bを有する外部容器72内に、上部に
投入口74を有して下部にろ過フィルタ77を有する内
部容器71を収容可能として構成している。従って、洗
浄槽11内に汚染土壌を投入するときや処理された浄化
土壌を外部に排出するときには、外部容器72から内部
容器71を取り外して処理現場に搬送して作業を行うこ
ととなり、溶剤や洗浄液等の各種配管を外して洗浄槽1
1全体を処理現場に搬送する必要がなくなり、作業性を
向上することができる。この場合、溶剤や洗浄液等の配
管には抽出された有害物質が付着している可能性があ
り、この有害物質が付着した配管の着脱作業が不要とな
ることで、作業者の十分な安全性を確保することができ
る。
【0051】そして、内部容器71の外周部に固定され
た支持部材75を外部容器72の内周部に固定された支
持フランジ82に載置することで内部容器71を吊下げ
支持し、外部容器72の上方空間部85に各供給口87
a,88a,89aを連通し、下方空間部86に排出口
87b,88b,89bを連通している。従って、外部
から溶剤や洗浄液等を外部容器72を介して内部容器7
1内の汚染土壌に対して確実に供給することができると
共に、各種の有害物質を抽出した溶剤や洗浄液等を外部
容器72を介して外部に適正に排出することができる。
【0052】更に、内部容器71の側部に浄化土壌の排
出口を設けて開閉扉78a,78bにより開閉自在とし
ている。従って、浄化処理した内部容器71内の土砂を
容易に排出することができ、作業性を向上することがで
きる。
【0053】なお、上述の実施形態では、溶剤として親
水性溶剤(例えば、アルコール)を使用し、洗浄液とし
て水、アルカリ液、酸性液を使用して説明したが、親水
性溶剤としてアルコールの他、ケトン等を用いることが
でき、溶剤として親水性溶剤の他、疎水性溶剤として炭
化水素類、芳香族類等を用いることができる。また、こ
の親水性溶剤(アルコール、ケトン等)と疎水性溶剤
(炭化水素類、芳香族類等)とを用い、含水状態にある
汚染土壌中の水分を親水性溶剤で脱水した後、有機物質
に対して抽出・溶解能力の高い疎水性溶剤により汚染土
壌に含有する有害の有機物質を抽出除去し、洗浄剤によ
り無機物質を溶解・分解して除去するようにしてもよ
い。また、この場合、親水性溶剤と疎水性溶剤を混合し
た混合溶剤を用いることで、処理時間を短縮することが
できる。
【0054】また、上述した洗浄槽11の構造も上述し
た実施形態に限定されるものではない。図4に本発明の
第2実施形態に係る汚染土壌の浄化システムにおける洗
浄槽を構成する内部容器の概略、図5に本発明の第3実
施形態に係る汚染土壌の浄化システムにおける洗浄槽の
概略を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと
同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複す
る説明は省略する。
【0055】第2実施形態において、図4に示すよう
に、洗浄槽を構成する内部容器101は、上部に汚染土壌
を投入する投入口102が形成された箱型形状をなし、上
端外周部に支持部材103が固定される一方、下部に浄化
処理済の浄化土壌を排出する排出口(図示略)が形成さ
れ、この排出口に左右一対の開閉扉104a,104bが開閉自
在に設けられている。この開閉扉104a,104bは格子状を
なしてロック装置105により施錠可能となっており、施
錠状態にて開閉扉104a,104bの上にろ過フィルタ106が
敷設されている。なお、支持部材103には所定の位置に
複数の吊具107が取付けられている。
【0056】従って、ロック装置105により各開閉扉104
a,104bが施錠された状態では、ろ過フィルタ106が敷設
されており、内部容器101内に汚染土壌を投入して貯留
することができる。一方、内部容器101内の汚染土壌が
適正に浄化処理されたら、所定の位置に搬送し、ロック
装置105を解錠することにより各開閉扉104a,104bを下
方に開放し、内部容器101内に浄化土壌を容易に排出す
ることができる。
【0057】第3実施形態において、図5に示すよう
に、洗浄槽111は、内部容器71と外部容器72と蓋7
3とから構成されており、内部容器71は上部に汚染土
壌を投入する投入口74が形成されると共に外周部に支
持部材75が固定される一方、下部にはフィルタ支持床
76上にろ過フィルタ77が敷設されている。外部容器
72は上部に収容口81が形成されると共に内周部に支
持フランジ82(シール部材83)が固定されている。
そのため、内部容器71は支持部材75が外部容器72
の支持フランジ82に載置されて吊下げ支持されてお
り、外部容器72の上部に各供給口87a,88a,8
9aが形成される一方、下部に各排出口87b,88
b,89bが形成されている。
【0058】また、蓋73は平板形状をなし、多数の貫
通孔112が形成されると共に、この各貫通孔112には蓋7
3の内側に位置して開閉板113が装着されている。そし
て、蓋73には洗浄槽111の内部土壌に対して上方から
通気孔Hを形成する穿孔装置114が着脱自在であり、穿
孔装置114の突出部115を貫通孔112から洗浄槽111の内部
に挿入可能となっている。
【0059】従って、洗浄槽11に溶剤を供給して汚染
土壌を浸漬洗浄することで、この汚染土壌に含有する
油、PCB、ダイオキシン等を抽出し、これらの有害物
質が完全に抽出されたら内部の抽出溶剤を排出する。そ
して、洗浄槽11内の汚染土壌に残留する溶剤の乾燥作
業を行うが、溶剤が浸透した土壌は締め固まっているた
めに通気性が不十分であるために多数の通気孔Hを形成
する。即ち、作業者が穿孔装置114を用いて突出部115を
各貫通孔112から開閉板113を押し開いて洗浄槽111の内
部に挿入することで、多数の通気孔Hを形成すること
で、汚染土壌の通気性が良好となる。このように多数の
通気孔Hを形成されたら、ブロワ56を作動して洗浄槽
11内のガスを吸引することで、洗浄槽11内の土壌に
残留する溶剤を蒸発してエアと共に排出してこの土壌を
乾燥させる。この場合、汚染土壌に多数の通気孔Hがあ
るため、汚染土壌の通気性が良好となり、短時間で乾燥
することができる。続いて、洗浄槽11内に洗浄液を供
給して汚染土壌を浸漬洗浄することで、この汚染土壌に
含有する水銀や鉛等の重金属、シアン類などを除去す
る。
【0060】なお、上述した各実施形態では、洗浄槽1
1内に溶剤を供給して汚染土壌に含有する有害な有機物
質(例えば、油、PCB、ダイオキシン等)を分離する
と共に、洗浄槽11内に洗浄液を供給して汚染土壌に含
有する有害な無機物質(水銀や鉛等の重金属、シアン類
等)を分離するようにしたが、汚染土壌に含まれる有害
物質の種類に応じて溶剤だけ、あるいは洗浄液だけを供
給して浄化処理を行ってもよい。
【0061】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明の汚染土壌の浄化装置によれば、
上部に汚染土壌の投入口を有して下部に溶剤が通過する
フィルタを有する内部容器と、溶剤の供給口及び排出口
を有してこの内部容器を着脱自在に収容する外部容器
と、外部容器に装着して内部を密閉する蓋とを設けたの
で、容器内に汚染土壌を投入するときや処理された浄化
土壌を外部に排出するときには、外部容器から内部容器
を取り外して処理現場に搬送して作業を行うこととな
り、溶剤を給排するための各種配管を外して容器全体を
処理現場に搬送する必要がなくなり、作業性を向上する
ことができ、また、溶剤の各配管には抽出された有害物
質が付着している可能性があり、この有害物質が付着し
た配管の着脱作業が不要となることで、作業者の安全性
を向上することができる。
【0062】請求項2の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、内部容器を外部容器内の上下方向略中間部に上方
及び下方に空間部を有して支持し、上方空間部に溶剤の
供給口を連通し、下方空間部に溶剤の排出口を連通した
ので、外部から溶剤を外部容器を介して内部容器内の汚
染土壌に対して確実に供給することができると共に、各
種の有害物質を抽出した溶剤を外部容器を介して外部に
適正に排出することができる。
【0063】請求項3の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、内部容器の外周部に固定された支持部材を外部容
器の内周部に固定された支持フランジに載置して吊下げ
支持したので、簡単な構造で内部容器を外部容器内の適
正位置に支持することができ、製造コストを低減するこ
とができる。
【0064】請求項4の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、支持部材と支持フランジとの間にシール部材を介
装したので、外部から外部容器内に供給された溶剤を下
方に流さずに内部容器内の汚染土壌に対して上方から導
入することができ、この汚染土壌に含有する有害物質を
確実に抽出することができる。
【0065】請求項5の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、外部容器に、汚染土壌に含有する有害な有機物質
を分離する溶剤の供給口及び排出口を形成すると共に、
汚染土壌に含有する有害な無機物質を分離する洗浄液の
供給口及び排出口を形成したので、洗浄槽の汚染土壌を
溶剤により浸漬して含有する有機物質を分離すると共
に、洗浄液により浸漬して含有する無機物質を分離する
こととなり、汚染土壌と溶剤、また、汚染土壌と洗浄液
とを混合攪拌せずに浸漬して分離することで、土の微粒
化により分離処理に長時間を要することがなく、また、
フィルタが目詰まりすることもなく、汚染土壌の浄化処
理を短期間で適正に行うことができ、その結果、大量の
複合汚染土壌を適正に効率よく浄化処理することで浄化
処理効率を向上することができる。
【0066】請求項6の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、溶剤の供給口に供給配管を介して溶剤精製タンク
を連結すると共に、溶剤の排出口に排出配管を介して排
出溶剤タンクを連結し、供給配管と排出配管との間に溶
剤を循環する循環配管を連結したので、溶剤を容器内に
所定時間循環して汚染土壌を浸漬洗浄することとなり、
容器内で均一に浄化処理することができる。
【0067】請求項7の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、内部容器の側部に浄化土壌の排出口を設け、この
排出口を開閉する開閉扉を設けたので、浄化処理した土
壌を容易に排出することができる。
【0068】請求項8の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、内部容器の下部に浄化土壌の排出口を設け、この
排出口を開閉する開閉扉を設けたので、この開閉扉を開
放するだけで浄化処理した土壌を容易に排出することが
できる。
【0069】請求項9の発明の汚染土壌の浄化装置によ
れば、外部容器に浄化土壌を乾燥させるエアの供給口及
び排出口を設けると共に、蓋に内部容器内に土壌に対し
て通気孔を形成する穿孔装置を着脱自在に設けたので、
穿孔装置を用いて汚染土壌に多数の通気孔を形成するこ
とで、浄化土壌の通気性が良好となり、エアの供給によ
る乾燥を短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る汚染土壌の浄化シ
ステムに使用される洗浄槽の概略図である。
【図2】洗浄槽の分解斜視図である。
【図3】本実施形態の汚染土壌の浄化システムの全体概
略図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る汚染土壌の浄化シ
ステムにおける洗浄槽を構成する内部容器の概略図であ
る。
【図5】本発明の第3実施形態に係る汚染土壌の浄化シ
ステムにおける洗浄槽の概略図である。
【符号の説明】
11,101 ,111 洗浄槽 13 精製溶剤タンク 14,15 排出溶剤タンク 16 洗浄液タンク 18 供給配管 21 排出配管 24 循環配管 26 供給配管 29 排出配管 32 循環配管 35 浄化ユニット 36 溶剤精製装置 37 洗浄液精製装置 38 乾燥装置 71,101 内部容器 72 外部容器 73 蓋 74,102 投入口 75,103 支持部材 77,106 ろ過フィルタ 78a,78b,104a,104b 開閉扉 82 支持フランジ 83 シール部材 85 上方空間部 86 下方空間部 87a,88a,89a 供給口 87b,88b,89b 排出口 112 貫通孔 113 開閉板 114 穿孔装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栄藤 徹 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 吉住 理 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 4D004 AA41 AB02 AB03 AB06 AB07 AB10 CA12 CA40 CA42 CB04 CB05 CB37 CB44 CC04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染土壌に溶剤を供給して浸漬洗浄する
    ことで、該汚染土壌に含有する有害物質を分離する汚染
    土壌の浄化装置において、上部に前記汚染土壌の投入口
    を有して下部に前記溶剤が通過するフィルタを有する内
    部容器と、前記溶剤の供給口及び排出口を有して前記内
    部容器を着脱自在に収容する外部容器と、前記外部容器
    に装着して内部を密閉する蓋とを具えたことを特徴とす
    る汚染土壌の浄化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記内部容器は前記外部容器内の上下方向略中間
    部に上方及び下方に空間部を有して支持され、該上方空
    間部に前記溶剤の供給口が連通し、該下方空間部に前記
    溶剤の排出口が連通することを特徴とする汚染土壌の浄
    化装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記内部容器は外周部に固定された支持部材が前
    記外部容器の内周部に固定された支持フランジに載置さ
    れて吊下げ支持されたことを特徴とする汚染土壌の浄化
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記支持部材と前記支持フランジとの間にはシー
    ル部材が介装されたことを特徴とする汚染土壌の浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記外部容器に、前記汚染土壌に含有する有害な
    有機物質を分離する溶剤の供給口及び排出口が形成され
    ると共に、前記汚染土壌に含有する有害な無機物質を分
    離する洗浄液の供給口及び排出口が形成されたことを特
    徴とする汚染土壌の浄化装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記溶剤の供給口には供給配管を介して溶剤精製
    タンクが連結されると共に、前記溶剤の排出口には排出
    配管を介して排出溶剤タンクが連結され、該供給配管と
    該排出配管との間に溶剤を循環する循環配管が連結され
    たことを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記内部容器の側部に浄化土壌の排出口が設けら
    れると共に、該排出口を開閉する開閉扉が設けられたこ
    とを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記内部容器の下部に浄化土壌の排出口が設けら
    れると共に、該排出口を開閉する開閉扉が設けられたこ
    とを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の汚染土壌の浄化装置にお
    いて、前記外部容器に浄化土壌を乾燥させるエアの供給
    口及び排出口を設けると共に、前記蓋に前記内部容器内
    に土壌に対して通気孔を形成する穿孔装置を着脱自在に
    設けたことを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
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