JP2003093892A - 光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法 - Google Patents

光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法

Info

Publication number
JP2003093892A
JP2003093892A JP2001291960A JP2001291960A JP2003093892A JP 2003093892 A JP2003093892 A JP 2003093892A JP 2001291960 A JP2001291960 A JP 2001291960A JP 2001291960 A JP2001291960 A JP 2001291960A JP 2003093892 A JP2003093892 A JP 2003093892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photocatalyst
glass fiber
metal material
metal
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001291960A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4207413B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Masaki
康浩 正木
Tadashi Yao
正 矢尾
Michiyasu Takahashi
通泰 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2001291960A priority Critical patent/JP4207413B2/ja
Publication of JP2003093892A publication Critical patent/JP2003093892A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4207413B2 publication Critical patent/JP4207413B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な用途、形態、さらには形状の光触媒製
品を安価に提供すること、そしてそのための光触媒膜を
固定した後でも任意な形状に加工可能であり、コイル
状、板状等での供給が可能な量産性に優れた素材を提供
すること。 【解決手段】光触媒を表面に担持したガラス繊維集合体
を金属基材の表面に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防臭、防汚、抗
菌、抗かび等の効果や有害物質の除去といった光触媒機
能を有する光触媒製品用の材料(素材)として用いられ
る、光触媒担持ガラス繊維集合体を表面に有する金属材
とその製造方法に関する。
【0002】さらに本発明は、そのような金属材から、
防臭、抗菌、防汚等の機能が付与された、例えば、壁装
材、屋根材、床材、ブラインド、家電品、遮音壁、道路
標識、野外看板、ガードレールなどの金属加工物、排水
処理施設などに用いられる有害物質処理装置等の光触媒
機能を持たせた光触媒製品を製造する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来にあっても、すでに、酸化チタン等
の光触媒材料を基材に固定化し、その光触媒作用を脱
臭、抗菌、抗かび、付着汚れ分解、有害物質の分解など
の環境浄化に応用する試みが精力的に行われている。
【0004】例えば特開平11−267516号公報では、光触
媒層を形成させたポリカーボネート、ポリ塩化ビニル樹
脂などの高分子フィルムを予め製造し、金属や樹脂シー
トなどの基材に接着させた製品およびその製造方法が開
示されている。
【0005】特開平11−350434号公報では、酸化チタン
を予め固定化した無機繊維シートを、孔が多数開いた支
持板に貼着させて成る防汚性吸音材が開示されている。
特開平7−96202 号公報および同11−350434号公報に
は、光触媒を担持したガラス繊維集合体、例えば繊維ク
ロスや繊維シートが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
の予測によれば、光触媒の作用効果は非常に広範囲に認
められてきており、その応用範囲はますます拡大されて
きている。例えば、注文製作的な製品、特別使用の製
品、さらには極く少量の生産しか行わない製品において
も光触媒機能が求められ、また必要とされる状況が見ら
れるようになってきている。
【0007】ここに、本来的に光触媒作用を発揮する材
料を各種形態に加工可能な素材として提供できれば、コ
ストの大幅低減は可能となり、特に、少量生産品の用途
にも安価に応用できる等の大きな実用上のメリットが享
受できる筈であるとの着想を得た。
【0008】しかしながら、一般的な素材として提供で
きるためには、切断、曲げ、絞りなどの各種成形加工に
よっても、光触媒機能が害されないことが必要である。
しかし、光触媒成分として酸化チタンを含む塗膜は、基
本的には無機質であり、柔軟性に欠けるため、曲げ、絞
りなどによって所望の形状に加工する際に塗膜は剥離し
てしまう。もちろん、成形後の製品にそのような酸化チ
タンを含む塗膜を設けたとしても、単品への塗膜であり
コストの増加が避けられないばかりでなく、均質性のあ
る塗膜を設けることが困難であり、また塗膜の密着性を
維持するのも難しく、結局、所定の光触媒機能を長期間
維持することは困難である。
【0009】また、基材へ光触媒を直接に固定化すると
プラスチックや塗装鋼板など、少なくともその表面が有
機部材からなる材料(基材)では、光触媒の酸化力によ
って有機部材が分解されることがある。そのため光触媒
層と基材との間に、無機物を中心とする難分解性のバリ
ア膜層を設置することが従来から行われている。しか
し、この方法では塗布工程は、光触媒層そしてバリア層
形成と計2回になり、手間がかかりコスト的に割高とな
る。
【0010】例えば、前述の特開平11−267516号公報の
開示する方法では、フィルムの接着には比較的量産性が
見込めるが、フィルム自体の製造ではフィルムの光触媒
による劣化分解を防ぐために前記のとおりバリア層を備
えた2層構造になっている。
【0011】また、特開平11−350434号公報に開示され
た方法は、あくまでも成型品への固定であり、十分な接
着も得られにくく、さらに後加工は考慮されていない。
さらに基材上に形成した酸化チタン等を含む薄膜には、
干渉色いわゆる虹彩現象が発生しやすい。干渉色は製品
の意匠上の問題になることが多く、これを防ぐためには
酸化チタンを含む薄膜の厚みを約0.1 ミクロン以下ある
いは約1.0 ミクロン以上にする必要がある。
【0012】しかし、酸化チタン含有薄膜は厚みを大き
くとるほど、剥離しやすくなり、また厚みを多くとるた
め塗料がその分多量に必要になり、不経済である。逆に
薄くすると十分な活性が得られない。
【0013】本発明の課題は、様々な用途、形態、さら
には形状の光触媒製品を安価に提供すべく、光触媒機能
を付与した素材であって、光触媒膜を固定した後でも任
意な形状に加工可能であり、コイル状、板状等での供給
が可能など量産性に優れた素材を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明者らは、かかる課題
を解決すべく、種々検討を重ねた結果、そのような素材
としては、金属材が最適であることに着目した。しか
し、金属材の表面に直接光触媒皮膜を設けるには、問題
がある。実際、鋼板に各種皮膜を設けたが、いずれも剥
離が問題となり、また光触媒の作用による有機質の材質
劣化も問題となることが判明した。
【0015】そこで、さらに検討を重ね、金属基体上に
直接に光触媒を担持させるのではなく、別種のガラス繊
維のようなフレキブルな素材に別途光触媒を担持させ、
そして、それをさらに金属基体に支持させることで、曲
げ成形などを行っても金属基体上に常に光触媒層が保持
できることを知ったのである。
【0016】しかも予想外にも、ある厚みでもって光触
媒層( 繊維層) を金属基材に接合させることで、曲げ成
形に際しても、光触媒層は剥離することも亀裂が入るこ
ともなく、かなりの加工に耐えることが判明した。つま
り、そのように金属基材に接合された光触媒層は素材と
して金属基体と同等の加工性を備えていることが判明し
たのである。併せて、金属素材の上に有機皮膜を設けて
も、また接着剤として有機系接着剤を用いても、ガラス
繊維を用いたことと上記光触媒層の存在とが相まってそ
のような有機質の部位にまで光が到達することがなく、
結局、光触媒機能による材質劣化は見られないことが分
かった。
【0017】さらにかかる素材は、量産性に優れてお
り、バリア被膜を形成させる必要がなく、十分に膜厚の
薄い酸化チタンでも干渉色(縞)がなく、また不燃性材
料としても使用可能となる。
【0018】かくして、本発明によれば、ガラス繊維集
合体では、構成する各繊維は自由に動け、優れた柔軟性
を持つことから、金属基材と接合した後、曲げ、絞りな
どの加工を施しても、その柔軟性が金属基材の変形に追
従するため、加工性は良好であり、繊維に固定化した光
触媒被膜に剥離などが及ぶことはない。従って、コイル
状、板状等で供給でき、量産性に優れるなど、成形用素
材として有用性を備えている。
【0019】さらに本発明によれば、ガラス繊維集合体
が接合された金属基材が塗装鋼板など、その表面が有機
物を含んだり、あるいは金属基材との接合に有機系の接
着剤を用いても、それらが分解されることはない。これ
は、ガラス繊維集合体中に密に存在する繊維に固定化さ
れた光触媒によって、光は集合体内部で完全に吸収しつ
くされ、裏面(集合体底部)に位置する金属基材の有機
塗膜や接着剤にまで光分解作用は及ばないためである。
従って、ガラス繊維集合体と金属基材間にバリア膜やバ
リア層などの設置は基本的には必要ない。もちろんガラ
ス繊維自体へ直接光触媒材料を被覆する段階でもバリア
層などは必要ない。
【0020】干渉色については、光触媒を薄膜固定した
ガラス繊維では内部で光が乱反射するため1ミクロン以
下の薄い膜厚でも干渉色(縞)が発生することはなく、
意匠性にも優れている。
【0021】またガラス繊維集合体およびそれを被覆す
る光触媒は不燃性であるため、本発明にかかる多機能の
金属材は、金属基材の材質にもよるが、不燃性、難燃性
に優れる。
【0022】さらにガラス繊維を光触媒薄膜によって連
続的に被覆すれば、より光触媒活性が高く、またガラス
繊維から酸化チタン薄膜がより脱離、欠落しにくい、高
性能な多機能複合金属材が得られる。ここでいう連続的
な被覆とは、繊維の一本一本の全面に膜厚がほぼ一定の
酸化チタン薄膜による連続面が形成されている事を意味
する。
【0023】加えて本発明にかかる金属素材よれば、視
覚的なものではあるが、厚みのあるガラス繊維集合体を
接合させるため、金属板だけの場合に比べ表面に立体感
が生まれ意匠性にも優れる利点も見られる。
【0024】ここで本発明の要旨は以下の通りである。 (1)光触媒を表面に担持したガラス繊維集合体を金属基
材の表面に接合したことを特徴とする光触媒製品成形用
の金属材。
【0025】(2)前記ガラス繊維集合体を構成するガラ
ス繊維が光触媒の連続膜で被覆されていることを特徴と
する上記(1) 記載の金属材。 (3)光触媒の前記連続膜の平均厚さが2μm 以下である
ことを特徴とする上記(2) 記載の金属材。
【0026】(4)ガラス繊維集合体に光触媒を担持させ
る工程と、このガラス繊維集合体を金属基材の表面に接
合する工程とを有する光触媒製品成形用の金属材の製造
方法。 (5)ガラス繊維集合体を金属基材の表面に接合する工程
と、この金属基材表面に接合されたガラス繊維集合体に
光触媒を担持させる工程とを有する光触媒製品成形用の
金属材の製造方法。
【0027】(6)ガラス繊維集合体に光触媒を担持させ
る前記工程が、光触媒原料を含む気体をガラス繊維集合
体に接触させて、気相成長法によリガラス繊維の表面に
光触媒前駆体を蒸着させる工程と、その後熱処理する工
程とを有する上記(4) または(5) 記載の製造方法。
【0028】(7)コイル状に巻かれた上記(1) ないし(3)
のいずれかに記載の金属材を巻き戻し、切断加工およ
び成形加工を含む工程を経て光触媒製品に成形する段階
を有する光触媒製品の製造方法。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明における各構成要素
について具体的に説明する。ガラス繊維とガラス繊維集合体 :本発明にあっては、ガ
ラス繊維集合体に光触媒を担持させるが、このときのガ
ラス繊維としては次のような種類のものを挙げることが
できる。
【0030】すなわち、ガラス繊維としては、SiO2を主
成分とするガラス、例えば石英ガラス、高石英ガラス、
Eガラス、Tガラス、Cガラス、Sガラス、パイレック
ス(登録商標)等からなるガラス繊維等が使用できる。
これらの中から経済性や製造条件、さらには使用環境等
から適当なガラス繊維を選べばよい。
【0031】ガラス繊維(以下、単に繊維という)の平
均繊維径は、限定されないが、5〜50ミクロン程度が好
ましい。繊維径の選択は、光触媒作用によって分解しよ
うとする処理物質が拡散性の高い気体や液体である時は
細いものが好ましい。逆に付着汚れ等の場合は繊維径の
太いものを選択することが好ましい。
【0032】このようなガラス繊維から構成される繊維
集合体の形状は、不織布や織布いわゆるクロスなどでも
良いし、繊維が無秩序に合わさったガラスウールのよう
なものでも良い。特に扱い易さから織布(クロス)が好
ましい。クロスの織り方は、平織り、綾織り、朱子織
等、どのような織り方でも差し支えない。また打ち込み
密度、厚さ、引っ張り強度なども限定されないが、打ち
込み密度については、縦、横ともに10〜100 本/インチ
(24mm)、クロス厚みは0.01〜2.0mm 、その引張り強度
は5kgf/インチ(24mm)以上が好ましい。
【0033】本発明における多機能金属材では、上記繊
維集合体の表面の少なくとも片面を酸化チタンなどの光
触媒によって被覆する。この際、繊維集合体は無機質で
あるため、基本的にはバリア膜などを繊維表面に予め形
成させる必要はない。ただし、アルカリ成分が多く含ま
れガラス等では、光触媒塗料などに含まれる酸成分と前
記アルカリ成分の反応や、熱処理時にアルカリ成分の光
触媒膜への拡散が起き、光触媒性能などが不良になる場
合がある。この際はバリア機能を持つシリカなどによっ
て予め被覆する事が好ましい。光触媒 本発明によれば、ガラス繊維の各表面あるいはガラス繊
維集合体の表面には、光触媒が添着されているが、その
ときの光触媒としては、次のような種類を挙げることが
できる。
【0034】繊維集合体表面を被覆する光触媒について
は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム
等、公知の光触媒あるいは前記光触媒とバインダー等を
含む組成物であればよい。その中でも、酸化チタンが、
光触媒活性、価格、安全性等の面からもっとも好まし
い。
【0035】酸化チタンは、非晶質でも結晶質でもよ
く、これらが混合した物でも良い。結晶質の場合は、ア
ナターゼ型、ルチル型、あるいはそれらが混在したもの
であってもよい。ただし高い光触媒活性を有する複合材
とするには、アナターゼ型の酸化チタンとするのが好ま
しい。なお、酸化チタンは金属をドープしたり、部分的
に酸素欠陥構造とすることにより、可視光によって活性
を示すが、本発明においてはそのような酸化チタンを使
用することもできる。
【0036】酸化チタンは単独で用いてもよいが、高活
性化や或いは酸化チタン粒子の結着力を高める等の目的
で酸化チタンに珪素、ジルコニウム、アルミニウムの酸
化物の少なくとも一つを含有させる事ができる。このと
きの触媒の構造としては、各々の酸化物と酸化チタン
が、混合したものであっても良いし、各々の酸化物と酸
化チタンが反応し形成された複合酸化物が少なくとも部
分的に含有されたものでも良い。この際、母体となる酸
化チタンの結晶形態は非晶質であっても良いし、結晶質
であっても良い。また含有される金属酸化物や、場合に
よって生じた複合酸化物についても、その結晶形態は非
晶質でも結晶質であっても良い。
【0037】珪素、ジルコニウム、アルミニウムの酸化
物の酸化チタン中への含有量については、チタンに対す
る各金属(M) 、あるいは2種類以上が混合した際の合計
金属について、原子%比(M/Ti)が0.1 〜50%の範囲で
あるのが好ましい。この範囲外では高い光触媒活性が得
られない。M/Ti のより好ましい範囲は1%〜30%であ
る。
【0038】本発明においては、酸化チタンなど光触媒
には、その内部および/または表面にV、Fe、Zn、Ru、
Rh、Pt、Ag、PdおよびCuのうちの少なくとも1種の金属
および/または金属化合物を含有させることもできる。
これらの成分を含有させることにより光触媒性能はさら
に高められ、また光触媒にこれらの成分自体の機能、例
えばZn、Ag、Cuでは抗菌性を付与することができる。な
お、金属化合物としては例えば、金属の酸化物、水酸化
物、オキシ水酸化物、硝酸塩、ハロゲン塩等が挙げられ
る。
【0039】このときの光触媒、例えば酸化チタン薄膜
の膜厚については、その平均として2.0 μm 以下が好ま
しい。膜厚が2.0 μm を超えると、膜にクラックが生じ
たり剥離を起こしやすくなるからである。また分解対象
物質が汚れの場合は、酸化チタンの膜厚増加に依存し
て、汚れが多く付着しやすい傾向にある。このため弱い
光量しか期待できない室内などの環境では、分解に長時
間を要し汚れが目立ってしまう。より好ましい膜厚範囲
は、その平均として1.0 μm 以下である。この範囲で
は、皮膜割れ、剥離などの少ない良好な光触媒複合材と
なる。
【0040】一般的に平板基板上に1.0 μm 以下程度の
厚みで酸化チタンなどの光触媒膜を形成させると、干渉
色が観測され意匠性を損なう事がある。しかしガラス繊
維では前記したように内部で光が乱反射するのでそのよ
うな事はない。
【0041】本発明においては、ガラス繊維集合体を構
成する各繊維の表面またはガラス繊維集合体それ自体の
表面部分を光触媒の連続膜で被覆する。これにより、基
体シートに適宜支持させたとき、より光触媒活性が高
く、ガラス繊維から光触媒薄膜がより脱離、欠落しにく
い多機能金属材が得られる。この際、酸化チタンの薄膜
は、繊維の一本一本に光触媒膜を形成させ、実質的に全
面被覆することが好ましい。基体金属材 本発明にかかる多機能金属材において、光触媒で被覆さ
れたガラス繊維集合体と接合される金属基材の材質は、
炭素鋼、メッキ鋼、クロメート処理鋼、琺瑯、ステンレ
ス、アルミ、チタン等が挙げられる。また、少なくとも
その表面が有機被膜で覆われている塗装鋼板、クリア塗
装鋼板等の樹脂塗装鋼板でも基本的にはガラス繊維に被
覆した光触媒は、有機被膜に酸化分解力を及ぼさないの
で、材質は制限される事はない。またその形状も、薄
板、厚板、繊維状、網状、筒状、帯状打 (コイル状) な
ど限定されることはない。折り曲げ等の成型加工を前提
とする薄板、帯状、繊維状、網状であると、その加工時
の光触媒の剥離を防ぐ効果が期待でき、望ましい。
【0042】本発明の多機能金属材は上記光触媒で被覆
したガラス繊維集合体と金属基材が接合されている。こ
のときの接合は、上記した金属板などの基材シートに光
触媒で被覆したガラス繊維集合体あるいは非被覆のガラ
ス繊維集合体を接着剤、接着性フィルム、接着剤含浸シ
ートなどによって接着する。 接着剤は光触媒で被覆し
たガラス繊維集合体と接触することもあるが、前記のよ
うに接着剤には光触媒分解作用はほとんど及ばないた
め、有機系の接着剤を用いてもかまわない。ただし、難
燃性を高めたり、光量が極めて高い条件で用いる場合等
には無機系の接着剤の利用が好ましい。
【0043】接着剤の種類は、限定される事はなく、用
途、製造方法等に合わせて選べばよい。有機系のものと
しては、膠、でんぷん、セラックなどの天然系のもの、
エポキシ系、アクリル系、イソシアナート系、酢酸ビニ
ル系、ニトリルゴム系、ポリウレタン系、ポリエステル
系、フッ素系などの合成系のものがあげられる。また無
機系のものとしては、シリコーン、変性シリコーン、置
換性シリコンアルコキシド、アルミナやジルコニアなど
を含んだセラミック接着剤、はんだ、銀ろうなどの接着
剤が例示できる。また上記接着剤を混合したり、あるい
は紙、不織布などを支持体としたフィルム状の接着剤と
して用いても良い。
【0044】本発明の多機能金属材においては、意匠性
付与等の目的で着色する事が可能である。その方法とし
ては、光触媒で被覆した繊維集合体、金属基材、接着剤
の少なくとも一つを着色したものを用いればよい。
【0045】繊維集合体を着色する際は、色ガラスから
成る繊維を少なくとも部分的に用いる、顔料を含んだ着
色塗料を用いて着色被膜を繊維上に形成させる、酸化チ
タン薄膜内に着色顔料を含有させるなど、様々な方法で
行うことができる。着色塗料を用いる場合は、酸化チタ
ン被膜の上に着色被膜を直接形成させてもよいが、繊維
に予め着色被膜を形成させた後、その上に酸化チタンの
連続被膜を形成させた方が、高い光触媒活性を持つ光触
媒複合材が得られる事が多い。着色塗料については、含
まれる顔料は有機、無機いずれのものでも利用できる
が、有機顔料は光触媒の酸化力によって分解される恐れ
があるので、無機顔料を含む塗料が好ましい。
【0046】さらにバインダーなど、着色塗料に含まれ
る顔料以外の成分もアルミナ、シリコーン樹脂、シリ
カ、酸化チタンなど難分解性物質であることが同様の理
由で好ましい。着色被膜の厚みは、使用する顔料の種類
やその隠蔽力などによって変わるが、0.1 ミクロンから
100 ミクロンが好ましい。なお、ガラス繊維は本来光沢
があるが、酸化チタンによる被覆、あるいは着色によっ
て光沢が損なわれる場合がある。この場合は着色被膜の
上に光沢のある被膜を形成させても良い。
【0047】着色した金属基材を用いる場合は、無色あ
るいは白色に近い光触媒で被覆したガラス繊維集合体を
透かして、あるいはその繊維の隙間から色を覗かせる。
色はパステル調になりやすく内装材などとして好ましい
形態といえる。着色金属材としては予め所望の着色が施
されているカラー塗装鋼板や所望のカラー塗料を事前に
金属基材に塗装したものを用いてもよい。
【0048】更に接着剤に顔料を混ぜたり、着色した接
着シート、接着フィルムなどを用いても良い。次に、本
発明にかかる光触媒製品成形用の金属材の製造方法につ
いて説明する。
【0049】図1は、本発明にかかる製造方法を略式で
説明する工程図であって、図中、ロール状に巻かれて金
属素材10、例えば、適宜めっき鋼板は、巻き戻され、ロ
ール12による接着材の塗布が行なわれる。一方、ガラス
繊維20は、例えば蒸着法によって、光触媒が担持され
る。これについてはすでに説明したところにしたがって
行えばよく、これ以上の説明は略す。この光触媒ガラス
繊維集合体20は、別途層状とされ、巻き戻され、ラミネ
ートロール22を通過し、金属板10に接合される。
【0050】ロール22の間の間隔を調整することで、接
合圧力を調整でき、同時に光触媒層の密度も調整可能で
ある。なお、接着剤の硬化のための熱処理は、ラミネー
トロールを加熱したり、必要に応じて後段に設置した乾
燥炉23を通過させて行えばよい。
【0051】本発明にかかる金属材( 以下、便宜上「多
機能金属材」ということもある) は、ガラス繊維集合体
に光触媒を塗布する第一工程と、前記繊維集合体を熱処
理する第二工程と、得られた繊維集合体を金属基材に接
合させる第三工程とを有する方法(製造方法(a)と呼
ぶ)、あるいはガラス繊維集合体を金属基材に接合する
第一工程と、ガラス繊維集合体が接合した金属基材の少
なくともガラス繊維集合体表面に光触媒を塗布する第二
工程と、および上記2工程より得られた光触媒で被覆さ
れたガラス繊維集合体が接合された金属基材を熱処理す
る第三工程とを有する方法(製造方法 (b) と呼ぶ)の
いずれでも製造することができる。
【0052】以下、製造方法(a)および製造方法
(b)を順次説明する。製造方法(a)について : 第一工程:これは、ガラス繊維集合体に光触媒を塗布す
る工程であって、予め用意された前述のガラス繊維をま
とめて集合体とし、その表面、実際には、各繊維の表面
に光触媒を塗布、つまり添着する工程である。
【0053】この工程での光触媒の塗布は、蒸着法、ゾ
ルゲル法、結着剤利用法などの方法で行う事ができる。
光触媒が酸化チタンの場合は、4 塩化チタン、チタンイ
ソプロポキシドやチタンブトキシド等のチタンアルコキ
シド、硫酸チタン等の酸化チタンの前駆体物質に、必要
に応じて水、溶剤、酸触媒等を添加した塗布液を適当な
塗布方法で前駆体被膜を形成させた後、熱処理し、酸化
チタンの被膜を形成させる。また酸化チタンの微粒子や
コロイドを用いる場合は、シリカ、アルミナ、ジルコニ
ア、シリコンアルコキシド、フッ素樹脂、リン酸塩など
の結着作用を持つ物質を混在させた塗布液を塗布するこ
とによって光触媒被膜を形成させ、必要に応じて熱処理
する。また塗布液には加工性を高めるために潤滑剤、耐
光性改善のために顔料などを加えても良い。
【0054】塗布方法は蒸着やスプレー等の乾式、ディ
ップコート、ロールコートなどの湿式などの方法で行
う。本発明の一つである、繊維一本一本を光触媒薄膜に
よって連続的に被覆したガラス繊維集合体については、
四塩化チタンやチタンアルコキシド等のチタン化合物を
原料として蒸着法によって製造することが好ましい。
【0055】例えば、四塩化チタンを水蒸気の存在下で
蒸着を行うと、四塩化チタンの一部が加水分解を受け、
高粘性のチタンオキシクロライドなどの酸化チタン前駆
体が生成する。この前駆体がガラス繊維表面に付着・堆
積する。繊維状に堆積した前駆体は、繊維の予熱による
熱、又はその後の繊維の焼成中の熱で、低粘性化し流動
し、はぼ均一な厚みの酸化チタン前駆体の連続膜にな
る。その後の焼成中に、大気中の水分で加水分解が更に
進行し、塩酸が脱離し、生成した加水分解物は脱水縮合
を繰り返し、最終的には酸化チタンの連続膜が形成され
る。この成膜過程には、有機物が全く含まれないので焼
成時の体積収縮は小さく、クラックや剥離などは起こら
ない。
【0056】四塩化チタンを用いて蒸着で酸化チタンを
塗布する際の水蒸気濃度は、モル比で混合ガス中に含ま
れる四塩化チタン濃度の4倍量以下とする。4 倍量を越
えると、蒸着前に四塩化チタンの加水分解が不必要に進
み、チタン酸化物微粒子が多く発生し、ガラス繊維への
接触が不均一になる事がある。なお、水蒸気濃度の下限
は、微量でも含まれておれば良い。水蒸気は大気中の水
蒸気だけでも良く、或いは水蒸気発生装置から供給して
もよい。第二工程 これは、上述のようにして光触媒が塗布された繊維集合
体を熱処理する工程である。
【0057】光触媒を塗布したガラス繊維集合体は、通
常室温から〜1000℃の範囲で熱処理を行う。酸化チタン
の場合は、四塩化チタン、チタンアルコキシドあるいは
その部分加水分解物などを原料の時は250 ℃から800 ℃
の焼成温度が好ましく、この温度範囲で酸化チタンは十
分な活性を発現する。さらに300 ℃から650 ℃の温度で
熱処理すれば、酸化チタンは微細なアナターゼ結晶とな
り、より高活性な光触媒活性を持ったガラス繊維集合体
を製造することができる。
【0058】一方、酸化チタン微粒子や酸化チタンコロ
イド等を結着剤を利用して被覆する場合には、既に酸化
チタンは結晶化していることが多く、高い熱処理温度は
必要ない。概ね室温から300 ℃までである。この温度範
囲で十分な結着作用と光触媒活性を有する光触媒被膜を
ガラス繊維集合体に形成させることができる。
【0059】熱処理時間は、温度、薄膜の組成によって
異なるが、工業的には120 分以下で行うことが好まし
い。また焼成は、基本的には大気中など酸素を含んだ雰
囲気で行えばよく、必要に応じて水蒸気を供給しても良
い。
【0060】金属基材にガラス繊維集合体が接合された
状態で光触媒を塗布した場合は、金属基材及び接着剤の
耐熱性を勘案して熱処理温度、時間を決める必要があ
る。さらにこの製造方法では、後述の金属基材とガラス
繊維集合体のラミネート法などの接合段階での熱を利用
して、光触媒塗膜の熱処理を行っても良い。
【0061】なお、上記の熱処理とは別にガラス繊維集
合体は、光触媒を塗布する際に予熱していても良い。予
熱によって、剥離やクラック等の軽減、光触媒活性の向
上する事できる場合が多い。特に蒸着などの乾式法で塗
布する際は予熱効果は顕著である。予熱温度は50〜500
℃の範囲が好ましい。50℃以下では、予熱の効果がな
く、逆に高い場合はガラス繊維自体の強度が低下するか
らである。最も好ましい範囲は50℃から250 ℃である。
また予熱だけによって十分な被膜特性に優れた光触媒被
膜が得られる場合は、熱処理は省略しても良い。
【0062】酸化チタン等の光触媒膜の膜厚は、湿式塗
布の場合は塗布の液量をコントロールしたり、塗布工程
を複数回繰り返すことで調整できる。乾式塗布方法の場
合は、スプレー噴霧量、蒸着量、噴霧時間あるいは基材
の滞留時間を調節して膜厚をコントロールする。
【0063】本発明の多機能金属材は様々な色に着色す
る事が可能である。着色方法は、前記の通りであるが、
着色塗料を用いる場合は、ガラスクロスなどの繊維集合
体に直接塗布しても、酸化チタン被膜の上から塗布して
もよい。しかし、酸化チタン被膜の上から塗料を塗布す
ると、光触媒の活性点がいくらか失われ、活性が低下す
る事がある。そのため予め着色した後、酸化チタンの連
続被膜を形成させる方が好ましい。着色塗料はディップ
法、スプレー法等適当な方法で塗布すればよいが、スプ
レーなどの乾式方法で塗布した方が、着色塗膜を平滑に
できるので好ましい。塗布後は、熱処理によって塗膜を
硬化させればよい。 第三工程:これは、得られた繊維集合体を金属基材に接
合させる工程である。
【0064】光触媒で被覆したガラス繊維集合体あるい
は光触媒を非被覆のガラス繊維集合体と金属板や樹脂シ
ートなどの金属基材との接合方法については、前記載の
接着剤等を金属基材表面、および/或いはガラス繊維集
合体片面に塗布してから、熱ロールなどで加熱および/
または加圧するラミネート法によって行うことができ
る。また塗装鋼板や樹脂被覆金属板などでは製造時の加
熱時の熱を利用してラミネート接合を行っても良い。
【0065】光触媒で被覆あるいは非被覆のガラス繊維
集合体を金属基材に接合させる方法としては、ロールラ
ミネート装置を用いたり、あるいは熱プレス型の装置等
を用いる。
【0066】圧力、テンション、熱処理温度、熱処理時
間等の接合条件は、ガラス繊維集合体の材質、編み方、
厚みあるいは金属基材の材質、製品の仕様、接着剤の種
類等によって、適宜設定すればよい。このようにして密
着性、加工性、意匠性等に優れた本発明の多機能金属材
を製造する事ができる。
【0067】製造方法(b)にあっては、上述の各工程
を順番を変えて行うことでガラス繊維集合体の集合体と
しての面の上に光触媒層を設けた複合金属材が得られ
る。各工程それ自体はすでに述べた通りのようにして行
えばよいが、かかる態様での製造方法では、光触媒の塗
布工程で塗布液の歩留まりが良く、特に湿式塗布が行い
やすい点で前述の製造方法(a)と比較してより効果的
に製造が可能となる。
【0068】本発明にかかる金属材は、光触媒のバンド
ギャップより高いエネルギーの光を照射することによっ
て、光触媒作用を発現し、様々な有害物質、付着物質な
どの分解、除去、無害化などに優れた効果を発揮する。
【0069】この多機能金属材は、大気或いは水の浄
化、脱臭、抗菌、抗かび、付着汚れ分解、有害物質の分
解などに効果を発揮する環境浄化機能製品として幅広く
利用できる。
【0070】本発明の金属材から切断、曲げ加工、絞り
加工等を経て作製された環境浄化機能製品は、例えば壁
装材、屋根材、床材、ガードレール、標識、パーティシ
ョン、ブラインド、家電品、又は汚染物除去用触媒材等
の用途に使用できる。
【0071】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 [実施例1]本発明の金属材5種類(試験No.1〜No.7)及
び比較用の金属材2種類(試験No.8、9)を以下の条件
で製造した。
【0072】試験No.1:平織りのE−ガラスのクロス
(繊維径約8μm 、クロス厚み0.18mm、大きさ約150mm
角)を試験用ガラス繊維集合体とした。市販の酸化チタ
ンゾル(石原産業製STS-01)に結着剤としてメチルトリ
エトキシシランおよびシリカゾル(日産化学製スノーテ
ックOL)をSi/Ti 比でそれぞれ15%、25%になるように
加え、さらに同量のアルコールを加え塗布液とした。こ
の塗布液をスプレー法によって塗布、ついで室温で1時
間、150 ℃で5分間硬化させ、酸化チタン光触媒で被覆
したシリカクロスを作製した。
【0073】このクロスの表面をSEM 観察したところ、
酸化チタンの膜厚はおよそ350nm であった。続いて、金
属基材として白色塗装鋼板(厚さ0.3mmt、大きさ100mm
角)を用い、上記光触媒被覆クロスをポリエステル系の
接着剤 (東亜合成PES-310S30) を用いて温度150 度で5
分間ラミネート加工し、本発明の多機能金属材を得た。
【0074】この多機能金属材は、干渉縞や色むらはな
く、被膜は剥離も認めらず質感も良好であった。 同No.2:試験No.1と同様の条件で、E−ガラスクロスと
白色塗装鋼板をラミネート加工し接着させた。その後、
試験No.1で用いた光触媒塗布液にアルコールを更に同量
加えた液に上記ガラスクロスと白色塗装鋼板の接合体を
約2秒間浸漬した。その後室温で1時間、100 ℃で30分
間熱処理することによって本発明の光触媒製品成形用の
金属材を得た。この金属材は試験No.1と同様に干渉縞や
色むらはなく、被膜は剥離も認められず質感も良好であ
った。またクロス表面をSEM 観察したところ、その酸化
チタンの膜自体に被膜割れなどはなく、膜厚は約250nm
であった。
【0075】同No.3:試験No.1で用いたE−ガラスクロ
スと白色塗装鋼板を市販のシリコーン樹脂系の接着剤
(信越シリコーン性KE−45)を用いて軽く接着させ、約
10分後試験No.1で用いた光触媒塗布液をスプレー塗布し
た。その後温度200 度で1分間ラミネート加工し、クロ
スと塗装鋼板の接着と、その熱を利用しながら光触媒被
膜の硬化を行い、本発明の成形用素材としての金属材を
得た。
【0076】この金属材は干渉縞や色むらはなく、被膜
は剥離も認められず質感も良好であった。 同No.4:白色塗装鋼板のかわりに表面をサンドペーパー
(#200)で研磨したステンレス304 鋼板を用いる以外は、
試験No.1と同様の方法で、ステンレス304 鋼板と酸化チ
タンで被覆したガラスクロスが接合した本発明の多機能
金属材を得た。
【0077】同No.5:チタンテトラブトキシド10部をア
ルコール15部に溶かした溶液に、硝酸0.4 部、水1.0
部、アルコール15部の混合液を滴下して、酸化チタンの
ゾル液を作製した。試験材としてT−ガラス繊維よりな
る平織りのガラスクロス(クロス厚み0.3mm 、大きさ15
0mm 角)を用い、これに前記ゾル液をスプレー塗布し、
1時間室温で乾燥した後、500 ℃で60分間熱処理した。
酸化チタンの膜厚は約300nm であった。
【0078】この光触媒被覆ガラスクロスを試験No.1と
同様の方法で、白色塗装鋼板に接合させ、本発明の多機
能金属材を得た。この試験材でも、干渉色や色むらはな
く、被膜剥離も認められなかった。
【0079】同No.6:四塩化チタン(純度99.9999 %)
の液体中にアルゴンをバブリングし、発生した四塩化チ
タンを含む混合ガスを噴霧蒸着装置に誘導した。この装
置には同時にH2O/TiCl4 =0.5 になるように水蒸気を含
有させた空気を供給した。試験材としてT−ガラス繊維
よりなる平織りのガラスクロス(クロス厚み0.3mm 、大
きさ150mm 角)とし、このクロスを180 ℃に予熱しなが
ら蒸着装置内に導入し、約300 秒間前記混合ガスと接触
させ蒸着を行った。その後、クロスを大気中において40
0 ℃で1時間熱処理することによって酸化チタン光触媒
で被覆したT−ガラスクロスを作製した。
【0080】このクロスから一部を切り出して、走査型
電子顕微鏡(SEM)による形状観察を行ったところ、繊
維、表面はクラック、ピンホールなどはなく、酸化チタ
ン膜によって連続的に被覆されていることが確認され
た。またガラス繊維に形成される酸化チタン薄膜はSEM
観察から350nm 程度であった。
【0081】この光触媒被覆ガラスクロスを試験No.1と
同様の方法で、白色塗装鋼板に接合させ、本発明の多機
能金属材を得た。この試験材でも、干渉色や色むらはな
く、被膜剥離も認められなかった。
【0082】同No.7:試験材を綾織りのシリカクロス
(繊維系約8.0 μm 、クロス厚み0.6mm 、大きさ約120m
m 角)を用いて、蒸着時間を600 秒、クロスの熱処理温
度を500 ℃とする以外、試験No.6と同様の方法で、多機
能金属材を作製した。
【0083】光触媒を塗布した時点でクロスから一部を
切り出して、走査型電子顕微鏡(SEM)による形状観察を
行ったところ、繊維、表面はクラック、ピンホールなど
はなく、酸化チタン膜によって連続的に被覆されている
ことが確認された。またガラス繊維に形成される酸化チ
タン薄膜はSEM 観察から640nm 程度であった。
【0084】同No.8:試験No.1で用いた光触媒塗料をス
プレー法により前記白色塗装鋼板に塗布、続いて150 ℃
で30分間乾燥させる事によって、光触媒薄膜を形成させ
た。この試験材には、僅かではあるが被膜の剥離が見ら
れた。また、酸化チタン薄膜特有の強い干渉縞も確認さ
れた。その酸化チタン被膜の膜厚は、約250nm であっ
た。
【0085】同No.9:試験No.1で用いた白色塗装鋼板に
シリコーン樹脂系のプライマーコート液(固形分10%)
をディップ法(引き上げ速度200mm/分)で塗布、100 ℃
で30分乾燥させて、プライマー層(バリア膜)を形成さ
せたのち、同じく試験No.1と同様の方法で光触媒被膜を
形成させた。この試験材の外観は、剥離などは認められ
ず、被膜は健全であった。しかし、No.6ほどではないも
のの、僅かに干渉縞が認められた。SEM 観察より、この
被膜の厚みは2層の合計が約400nm であった。
【0086】本発明の上記多機能金属材(No.1〜No.7)
および比較のための試験材(No.8、9 )について、下記
の要領で耐光性試験 [色調 (ΔE)] 、アセトアルデヒド
の分解試験、さらに一部のサンプルには接着強度評価試
験を行った。
【0087】耐光性試験:多機能金属材、および比較材
をサンシャインウェザーメータによって、200 時間暴露
し、耐光性を暴露前後の色差(ΔE)で評価した。 アセトアルデヒド分解試験:多機能金属材、及び比較材
を約50mm角の正方形に切り出した評価用サンプルを石英
製反応セルに入れ、閉鎖循環ラインに接続した(合計内
体積約3.0L)。空気で希釈したアセトアルデヒド(約24
0ppm)を系内に導入し、循環させながら250W高圧水銀か
ら、UVフィルター(東芝製UV−31)を通して光照射を行
った。このとき評価用サンプルの表面の366nm における
紫外線強度は0.8mW/cm2 であった。光照射を行いながら
アセトアルデヒドの濃度をガスクロマトグラフを用いて
定量した。光触媒性能は一時間後のアセトアルデヒドの
除去率から評価した。
【0088】接着強度評価試験:ガラス繊維集合体と金
属板間に設けた接着剤の剥離接着強さについて、JIS K6
848 で規定する浮動ローラ法用試験で評価した。各試験
材の製造条件とともに、耐光性試験及びアセトアルデヒ
ド分解試験の結果を表1に示す。
【0089】表1に示すように、光触媒で被覆したガラ
ス繊維集合体を金属基材にラミネート接合した本発明の
多機能金属材では、ΔEは小さく、また試験前後で外観
上の変化も認められなかった。これは、繊維集合体表面
の光触媒の酸化分解作用が接着剤や塗装鋼板の塗膜面に
及ばないことを示している。事実、ガラス繊維集合体と
金属基材の密着度にも試験前後で変化はなかった。
【0090】一方、比較材No.8では、ΔEは大きく、外
観上でも光触媒薄膜が粉化し、さらに金属基材とした塗
装鋼板の塗装面の光沢がほとんどなくなっている事が確
認された。これは、塗装面が光触媒分解作用をもろに受
け、劣化、分解したため光触媒薄膜の接着力が低下した
ためであった。比較材No.9では、ややΔEは高かったも
のの光触媒被膜自体に大きな変化は見られなかった。
【0091】従って本発明の多機能金属材は、バリア膜
を用いずとも光触媒の酸化分解作用によって基材表面や
接着面が劣化することはなく、優れた耐光性を有する事
が明らかである。
【0092】アセトアルデヒドの分解では、本発明の多
機能金属材は、いずれも分解率は80%以上であり、光触
媒膜を基材表面に形成させた比較材No.8、9 のそれを上
回った。これはガラスクロスが微細なガラス繊維から構
成されるため、光触媒の担持面積が高いからである。従
って本発明の多機能金属材では、通常の光触媒塗布品に
比べ優れた環境浄化能力を有することがわかる。
【0093】接着強度については、ガラス繊維集合体に
形成された光触媒が接着剤を分解する可能性があるた
め、接着直後と耐光性試験 (暴露200 時間) 後の試料(N
o.1,2,6)について評価した。その結果、試験No.1では接
着直後0.35kgf/25mm幅、耐光性試験後0.35kgf/25mm幅、
試験No.2では接着直後0.74kgf/25mm幅、耐光性試験後0.
72kgf/25mm幅、試験No.6では接着直後0.48kgf/25mm幅、
耐光性試験後0.52kgf/25mm幅であった。
【0094】接着強度は、暴露後もほとんど変わらなか
った。このことからガラス繊維集合体上の光触媒によっ
て金属板と繊維集合体の間に位置する接着剤の分解は起
こらないことが分かる。
【0095】加工性試験:本発明の多機能金属材(試験
No.1〜No.7)と比較材8および9について5R曲げ加工し
た後、曲げ加工部を目視とテープ剥離試験を行うことに
より加工性を評価した。
【0096】本発明の多機能金属材(No.1〜No.7)で
は、曲げ加工部には剥離、割れ、あるいはその前兆とな
る白濁等の被膜変質はなく、テープ剥離試験を行っても
光触媒膜の剥離はなかった。一方、比較材No.8では、曲
げ加工を行うとその曲面はほぼ全面剥離した。比較材N
o.9では、曲面において被膜の白濁が見られ手で触れる
と被膜は一部剥離した。テープ剥離試験を行うと、すべ
て全面剥離した。
【0097】なお、本発明の多機能金属材(No.1〜No.
7)では、加工試験後もガラスクロスと金属基材との密
着性は維持されていた。本発明の多機能金属材では、光
触媒活性が高く、また金属基材に接合されたガラスクロ
スが基材の加工変形に追従できるため、加工性が良好で
あり、クロス自体にも光触媒膜が強固に密着している。
さらに通常では干渉縞が発生するような膜厚でも干渉縞
も出ることなく製造時における膜厚管理も容易である。
以上のことから、プレコート製品と同様の大量製造が可
能であると言える。
【0098】[実施例2]実施例1で作製した多機能金属
材の防汚性能を評価するため、以下の要領でタバコヤニ
分解試験を行った。
【0099】タバコヤニ分解試験:内容積1m3のステン
レス製の専用箱に、4cm角に切り出した試験材(No.1及
び2)、比較用として白色塗装鋼板および光触媒非被覆
のE−ガラス(無垢)をラミネートした白色塗装鋼板を
置いた。密閉した箱内でセブンスター3本に火をつけ、
10分間発煙させ、タバコヤニを試験材に付着させた。そ
の後、表面の紫外線強度が0.3mW/cm2 になるようにブラ
ックライトにより光照射し、色差計を用いてΔb値の変
化を経時的に追跡した。Δb値は汚れの程度を示し、Δ
b値が低いと付着汚れは少なく、高いと汚れが大きいこ
とを表す。
【0100】結果を図2に示す。光触媒を備えた本発明
の多機能金属材では、母材の白色塗装鋼板及び無垢のE
−ガラスクロスを接合させた金属材に比べ、初期のタバ
コヤニの吸着が起こりやすかった。しかし光の照射とと
もにヤニ汚れは減少し、はぼ120 分で汚れは完全に消え
た。
【0101】一方、比較材では初期の汚れが光照射して
もそのままであった。以上の結果から、無垢の塗装鋼板
やガラスクロスは実用下では徐々に汚れが蓄積していく
事が推定される。一方、本発明の多機能金属材では汚れ
が付着しても光分解されるので常に清浄な状態が維持さ
れる。即ち優れた防汚性性能を有することは明らかであ
る。
【0102】[実施例3] 試験No.10 :試験No.1で用いたE−ガラス繊維からなる
ガラスクロスに市販の無機顔料を含んだセラミック系塗
料(日板化学研究所製GA−90薄い青色)、次いでセラミ
ック系の光沢塗料をスプレー塗布した。その後150 ℃で
1時間熱処理して着色塗膜を硬化させた。その後、試験
No.1と同様の方法で酸化チタンで被覆、白色塗装鋼板に
ラミネート接合して多機能金属材を得た。この試験材
は、光沢のある青に着色しており、質感は良好であっ
た。
【0103】試験No.11 :試験No.6と同様の方法で酸化
チタンで被覆したT−ガラス繊維よりなるガラスクロス
を作製した。そのガラスクロスに試験No.10 と同様の方
法で着色し、ついで白色塗装鋼板にラミネート接合して
青色に着色した多機能金属材を得た。この試験材では、
着色被膜を光触媒の上に形成させているため、試験材10
に比べ青が強く、質感はより良好であった。また被膜の
剥離もなかった。
【0104】試験No.12 :金属基材として黄色のカラー
鋼板を金属基材とする以外、試験No.3と同様の方法で、
多機能金属材を作製した。色彩計で評価すると、L 値、
a 値、b 値は白色鋼板を金属基材とした際はそれぞれ9
1.65 、−0.41、+0.72から、カラー鋼板を金属基材と
することで88.08 、−0.80、+15.10 となった。外観は
パステル調の薄黄色、良く知られるサンドベージュ色様
であった。
【0105】試験材No.10 〜12について、実施例1と同
様の方法でアセトアルデヒドの分解試験を行った。その
結果、除去率は、試験材No.10 では81%、試験材No.11
では65%、試験材No.12 では91%であった。試験材No.1
0 および11ではクロスを着色した影響により、それぞれ
基準となる試験No.1、No.6に比べ除去率が僅かに減少し
たが、十分な光触媒活性を示した。一方、試験材No.12
では、基準の試験材No.1とほぼ同じ除去率であった。
【0106】以上のことから、本発明の多機能金属材は
ガラス繊維集合体、金属基材或いは接着剤を着色させる
ことにより、十分な光触媒性能や被膜特性等を維持した
まま、着色可能である。従って、カラーバリエーション
が求められる内外装材、ブラインド、パーティションな
ど様々な用途に好適に素材として利用できる。
【0107】
【表1】
【0108】
【発明の効果】本発明にかかる光触媒製品の成形用素材
としての多機能金属材は、ガラス繊維から構成された繊
維集合体と金属基材の接合体であって、前記繊維集合体
表面を酸化チタン等の光触媒で被覆されている複合材料
である。この多機能金属材では、任意な形状に加工可能
であり、コイル状、板状等で供給でき量産性に優れる。
またバリア被膜を形成させる必要がなく、さらに光触媒
膜による干渉色がなく、同時に不燃性に優れている。こ
の多機能金属材は、光触媒のバンドギャップより高いエ
ネルギーの光を受けて、様々な有害物質、付着物質を分
解・除去する光触媒作用を長期に渡って発揮することが
できる環境浄化機能製品として好適に用いることがで
き、本発明の方法によって容易に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光触媒製品成形用の金属素材の
製造工程の略式説明図である。
【図2】実施例の結果をまとめて示すグラフである。
【符号の説明】
10:金属板、 12:塗布ロール、 13:接着液、14:汲
み上げロール、 20:光触媒層 (光触媒クロス) 、22:
ラミネートロール、23:乾燥炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 16/14 C03C 25/02 Z (72)発明者 高橋 通泰 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB01B AG00A BA02 BA07 DG01A EH66A GB07 GB48 JC00 JL08 JL08A YY00A 4G060 BA04 BA05 BC00 BD12 CA09 4G069 AA03 AA08 BA01A BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA14A BA14B BA17 BA18 BA22C BA48A BB02A BB04A BC31A BC32A BC35A BC54A BC66A BC70A BC71A BC72A BC75A CA01 CA11 CA17 EA13 EB15X EB15Y FA03 FB01 FB24 FB71 FC05 4K030 AA03 BA18 CA06 CA13 DA09 FA10 LA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒を表面に担持したガラス繊維集合
    体を金属基材の表面に接合したことを特徴とする光触媒
    製品成形用の金属材。
  2. 【請求項2】 前記ガラス繊維集合体を構成するガラス
    繊維が光触媒の連続膜で被覆されていることを特徴とす
    る請求項1記載の金属材。
  3. 【請求項3】 光触媒の前記連続膜の平均厚さが2μm
    以下であることを特徴とする請求項2記載の金属材。
  4. 【請求項4】 ガラス繊維集合体に光触媒を担持させる
    工程と、このガラス繊維集合体を金属基材の表面に接合
    する工程とを有する光触媒製品成形用の金属材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ガラス繊維集合体を金属基材の表面に接
    合する工程と、この金属基材表面に接合されたガラス繊
    維集合体に光触媒を担持させる工程とを有する光触媒製
    品成形用の金属材の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス繊維集合体に光触媒を担持させる
    前記工程が、光触媒原料を含む気体をガラス繊維集合体
    に接触させて、気相成長法によリガラス繊維の表面に光
    触媒前駆体を蒸着させる工程と、その後熱処理する工程
    とを有する請求項4または5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 コイル状に巻かれた請求項1ないし3の
    いずれかに記載の金属材を巻き戻し、切断加工および成
    形加工を含む工程を経て光触媒製品に成形する段階を有
    する光触媒製品の製造方法。
JP2001291960A 2001-09-25 2001-09-25 光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法 Expired - Fee Related JP4207413B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001291960A JP4207413B2 (ja) 2001-09-25 2001-09-25 光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001291960A JP4207413B2 (ja) 2001-09-25 2001-09-25 光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003093892A true JP2003093892A (ja) 2003-04-02
JP4207413B2 JP4207413B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=19114014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001291960A Expired - Fee Related JP4207413B2 (ja) 2001-09-25 2001-09-25 光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4207413B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009008122A1 (ja) * 2007-07-09 2009-01-15 Shin-Etsu Quartz Products Co., Ltd. 繊維状光触媒体及び浄化装置並びに繊維状光触媒体の製造方法
JP2012196677A (ja) * 2012-07-24 2012-10-18 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 繊維状光触媒体の製造方法
JP2017221880A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 日本曹達株式会社 光触媒塗布液、光触媒構造体及びその製造方法
WO2021085452A1 (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 内装パネル

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009008122A1 (ja) * 2007-07-09 2009-01-15 Shin-Etsu Quartz Products Co., Ltd. 繊維状光触媒体及び浄化装置並びに繊維状光触媒体の製造方法
JP2009011995A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 繊維状光触媒体及び浄化装置並びに繊維状光触媒体の製造方法
JP2012196677A (ja) * 2012-07-24 2012-10-18 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 繊維状光触媒体の製造方法
JP2017221880A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 日本曹達株式会社 光触媒塗布液、光触媒構造体及びその製造方法
WO2021085452A1 (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 内装パネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP4207413B2 (ja) 2009-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6228480B1 (en) Photocatalyst-carrying structure and photocatalyst coating material
AU676299B2 (en) Photocatalyst composite and process for producing the same
US6235401B1 (en) Method for coating amorphous titanium peroxide
WO2003061828A1 (fr) Materiau composite photocatalytique et son procede de preparation
JP3559892B2 (ja) 光触媒皮膜およびその形成方法
JPWO2005102521A1 (ja) 酸化チタン系光触媒とその製造方法、およびその利用
RU2492056C2 (ru) Пленка с фотокаталитически активной поверхностью
CN2821006Y (zh) 自洁型建筑墙体材料
JP3759651B2 (ja) 光触媒表面を有する樹脂または樹脂被覆材料およびその製造方法
JP2003093892A (ja) 光触媒製品用の金属材とその金属材および製品の製造方法
JP3523787B2 (ja) 光触媒層を有する屋外で使用される建築用材料
JP4295037B2 (ja) 壁紙用光触媒付きフィルム乃至シート
JP4340146B2 (ja) 耐汚染性塗装基材の製造方法
JP3914609B2 (ja) ケイ酸塩含有シート
JPH11181969A (ja) 耐汚染性に優れた高反射性表面処理板
JP3371104B2 (ja) 光触媒活性及び耐光性に優れた光触媒被覆複合部材及びその製造方法
JPH10286456A (ja) 吸着機能体
JP2004057912A (ja) 光触媒複合材とその製造方法
JP3866147B2 (ja) 加工性,隠蔽性,光触媒活性に優れた塗装金属板及びその製造方法
JP3384930B2 (ja) 光触媒被覆金属板の製造方法
JP3945255B2 (ja) 光触媒複合材とその製造方法
JP2004154779A (ja) 光触媒皮膜を塗布した基材および光触媒皮膜を基材上に形成する方法
JP3717736B2 (ja) 光触媒層を有する積層構造体
JP2000317388A (ja) 防食方法、マグネシウム基板及び離型材層形成方法
JP2003062471A (ja) 光触媒塗装板及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041215

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050407

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees