JP2003091656A - 商取引を支援する装置、方法、システムおよび取引支援機能をコンピュータに実現させるプログラム - Google Patents

商取引を支援する装置、方法、システムおよび取引支援機能をコンピュータに実現させるプログラム

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JP2003091656A
JP2003091656A JP2001282704A JP2001282704A JP2003091656A JP 2003091656 A JP2003091656 A JP 2003091656A JP 2001282704 A JP2001282704 A JP 2001282704A JP 2001282704 A JP2001282704 A JP 2001282704A JP 2003091656 A JP2003091656 A JP 2003091656A
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Japan
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JP2001282704A
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Masaki Hino
正樹 日野
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COMMERCE CENTER Inc
COMMERCE CT Inc
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COMMERCE CENTER Inc
COMMERCE CT Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 買い手と売り手の間の取引を支援する取引支
援方法、装置およびシステムを提供する。 【解決手段】 本発明による取引支援方法は、買い手と
売り手の間の、将来的に取引額が確定する商品の取引を
支援する取引支援方法であって、取引される商品の暫定
的な取引額を、買い手または売り手から受け付ける工程
と、暫定取引額に基づいて、商品の売掛債権の評価額を
決定する工程と、この評価額を売り手に通知する工程
と、この評価額を売り手が了承した場合に、この了承の
旨を受け付ける工程と、商品の実取引額が確定したと
き、この実取引額と、評価額に対応する額とを比較し、
それらの差分に対応する金額を算出する工程と、該差分
に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債権の買
取り又は融資のための情報として記憶する工程とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、買い手と売り手の
間の商取引を支援する技術に関し、とくに、将来的に取
引額が確定する商品又は役務の取引を支援する装置、方
法、システムおよび取引支援機能をコンピュータに実現
させるプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータなどの端
末が広く普及するとともに、ネットワークインフラの整
備が急速に進んでいる。このような状況下、各企業は、
業務の省力化、スピードアップ、それに伴う人件費など
の諸経費の削減を目指し、コンピュータやインターネッ
トなどの情報技術を取り入れて業務の電子化に取り組ん
でいる。企業間における商品又は役務の取引業務につい
ても電子化が進んでおり、新しい取引形態である電子商
取引市場が注目を集めるようになった。
【0003】電子商取引市場は、一般にインターネット
を利用して売り手と買い手を参加させ、売り手が提供す
る商品ないしは役務を買い手が購入するという現実の取
引を支援するための電子的な場である。電子商取引市場
を利用することで、売り手買い手ともに、より多くの相
手と取引を行う機会が与えられるという利点があり、さ
らに、売り手側にとっては宣伝広告費などの経費の削減
が期待でき、買い手側にとっては自身の希望する商品な
いしは役務を容易に検索して購入できるという利点があ
る。このように多くの利点を有する電子商取引が、企業
間(BtoB)、消費者向け(BtoC)を問わず、2
1世紀の商取引を支える根幹技術となることは確実であ
り、従来型の取引形態を席巻する日も近いと目されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】企業間商取引において
は、まず買い手が、購入を希望する商品又は役務につい
ての見積依頼を売り手にだし、それに対して売り手が見
積回答を作成して送信する。買い手はその回答を受けて
発注を行い、一般には、その時点で商品又は役務の支払
金額が確定する。それから、売り手は、買い手に対して
商品を出荷ないしは役務を提供し、売り手は、支払期日
までに商品又は役務の代金を支払って、取引が終了す
る。
【0005】従来の電子商取引システムにおいては、見
積回答により価格が確定する商品又は役務の取引を行う
ことは可能であるが、商品又は役務の検収時に価格が確
定し、契約金額と実際の取引額とが変わってくるような
商品又は役務を取り扱うことは容易でない。例えば、買
い手の希望よりも引渡された商品又は役務の質が落ちる
場合、売り手と買い手の間でその商品又は役務の価格を
再度交渉して確定させるが、通常、確定する金額は、契
約金額よりも低くなる。再交渉後の実取引額が契約金額
を大きく下回る場合には、契約金額を見込んでいる売り
手にとって、経営の資金繰りに大きな打撃となる事態も
考えられる。
【0006】また、電子商取引では、基本的に取引相手
の素性が明らかでないことが多いため、信頼性の観点か
ら、電子商取引に対して消極的な企業が多いことも事実
である。売り手と買い手の事情を比較すると、特に売り
手側は、商品を発送しても買い手が代金を支払わない危
険に常にさらされており、電子商取引市場への参加に慎
重にならざるを得ない。代金の一部を前金として商品発
送前に買い手から受け取り、リスクを下げる手法をとる
ことも考えられるが、今度は逆に買い手側が、売り手が
商品を発送しない危険にさらされることになる。また、
検収時に価格が確定する商品については、買い手が商品
を受け取るまで最終的な価格は定まらないため、前金を
いくらに設定するかという判断も難しい。
【0007】そこで、本発明は、上記の課題を解決する
ことのできる装置、方法、システムおよび取引支援機能
をコンピュータに実現させるプログラムを提供すること
を目的とする。これらの目的は特許請求の範囲における
独立項に記載の特徴の組合せにより達成される。また従
属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の形態に係る取引支援システムは、買
い手と売り手の間の、将来的に取引額が確定する商品又
は役務の取引を支援するものであって、取引を仲介する
仲介サーバと、売り手の売掛債権の買取り又は売り手に
対する融資を行う機関サーバとを備え、仲介サーバは、
取引される商品又は役務の暫定的な取引額を、買い手ま
たは売り手から受け付ける第1受付部と、暫定取引額
を、機関サーバに通知する第1通知部とを備え、機関サ
ーバは、暫定取引額を受けて決定された商品又は役務の
売掛債権の評価額を、仲介サーバまたは売り手に通知す
る第2通知部と、この評価額を売り手が了承した場合
に、この了承の旨を受け付ける第2受付部と、商品又は
役務の実取引額が確定したとき、この実取引額と、評価
額に対応する額とを比較し、それらの差分に対応する金
額を算出する比較部と、該差分に対応する金額を、売り
手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資のための情
報として記憶する記憶部とを備える。この取引支援シス
テムは、商品および役務の双方とも取り扱うことがで
き、以下、説明の簡便のため、「商品」というときは、
商品のみならず、役務も含むものとし、商品の購入と
は、商品を買う場合だけでなく、役務の提供(供給)主
体に対して、対価を支払って役務の提供を受けることも
含む。
【0009】仲介サーバは、例えば電子商取引市場の運
営者によって管理される装置であり、機関サーバは、金
融機関などにより管理される装置である。評価額に対応
する額とは、評価額自体または評価額に基づいて算出さ
れる額を意味し、例えば評価額から、担保掛け目や金融
機関の手数料を勘案して算出した額を含む。また、差分
に対応する金額とは、差分自体または差分に基づいて算
出される額を意味し、例えば差分から、金融機関の手数
料を勘案して算出した額を含む。
【0010】この取引支援システムによると、機関サー
バが売掛債権の買取り又は売り手に対する融資を行うこ
とによって、買い手が代金を支払うまでの売り手の資金
繰りを支援することができる。また、取引支援システム
が、実取引額と評価額に対応する額との、差分に対応す
る金額を、今後の売掛債権の買取り又は融資のための情
報として記憶する構成を備えたことによって、商品引渡
し後に取引額が変更され得る場合でも、金融機関が売掛
債権の買取り又は融資を行うことが可能となり、例えば
検収後に取引額が確定する商品を取り扱えるようにな
る。
【0011】仲介サーバまたは機関サーバは、商品の種
類に基づいて、暫定取引額が、買い手による商品受取り
時に変動する幅または確率を予測する予測部を備えても
よく、また仲介サーバまたは機関サーバは、予測された
変動幅または確率に基づいて、売掛債権の評価額を決定
する評価部を備えてもよい。ここで、「商品」は役務を
含んで用いており、商品受取り時とは、買い手が商品を
受け取る時だけでなく、役務を提供される時も含む。
【0012】仲介サーバまたは機関サーバは、売り手
と、取引対象である商品の種類に基づいて、売掛債権の
評価額を決定する評価部を備えてもよく、この評価部
は、売り手の取引実績を用いて評価額を決定してもよ
い。
【0013】機関サーバは、比較部による比較結果に応
じて、売り手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資
についての方針を決定する方針決定部を備えることが好
ましい。この方針決定部は、実取引額が評価額に対応す
る金額よりも高い場合には、それらの差分に対応する金
額に応じて、売り手に対する追加融資または次回以降の
債権買取または融資の評価額を増やし、実取引額が評価
額に対応する金額よりも低い場合には、該差分に対応す
る金額に応じて、次回以降の債権買取または融資の評価
額を減らすよう、売り手に対する方針を決定する。この
ように、方針決定部が、実取引額の確定により生じた評
価額との差分に対応する金額を次回以降の債権買取り又
は融資における評価額の算定に用いることにより、今回
の商品の検収から決済までの流れを、断ち切ることなく
スムーズに行うことが可能となる。また機関サーバは、
この差分に対応する金額を、次回の売掛債権の評価額決
定に利用することができるため、債権買取りまたは融資
に伴うリスクを分散させることも可能となる。
【0014】第1受付部は、商品の引渡し日または代金
の支払日を、買い手または売り手から受け付け、第1通
知部は、商品の引渡し日または代金の支払日を機関サー
バに通知し、機関サーバは、商品の引渡し日または代金
の支払日の前に、売り手に対して、売掛債権の買取りま
たは融資を行うことを指示する指示部を備えてもよい。
ここで、商品の引渡し日とは、役務の提供日も含む意味
である。機関サーバは、売り手の取引口座を有してお
り、指示部からの指示に基づいて、売り手取引口座の残
高を、評価額分増やすことにより、売掛債権の買取りま
たは融資を行う会計処理部を備えていてもよい。評価部
は、今回の取引以前に発生した実取引額と評価額に対応
する金額との、差分に対応する金額を吸収するように、
評価額を決定することが好ましい。
【0015】本発明の第2の形態に係る取引支援装置
は、買い手と売り手の間の、将来的に取引額が確定する
商品の取引を支援するものであって、買い手と売り手の
取引を仲介する仲介サーバから、取引される商品の暫定
的な取引額を受け付ける第1受付部と、暫定取引額を受
けて決定した商品の売掛債権の評価額を、仲介サーバま
たは売り手に通知する通知部と、この評価額を売り手が
了承した場合に、この了承の旨を受け付ける第2受付部
と、商品の実取引額が確定したとき、この実取引額と、
評価額に対応する額とを比較し、それらの差分に対応す
る金額を算出する比較部と、該差分に対応する金額を、
売り手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資のため
の情報として記憶する記憶部とを備える。
【0016】この取引支援装置は、商品の種類に基づい
て、暫定取引額が、買い手による商品受取り時に変動す
る幅または確率を予測する予測部を備えてもよく、予測
された変動幅または確率に基づいて、売掛債権の評価額
を決定する評価部を備えてもよい。また、売り手と、取
引対象である商品の種類に基づいて、売掛債権の評価額
を決定する評価部を備えてもよく、この評価部が、売り
手の取引実績を用いて評価額を決定してもよい。さら
に、取引支援装置は、比較部による比較結果に応じて、
売り手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資につい
ての方針を決定する方針決定部をさらに備えることが好
ましい。
【0017】本発明の第3の形態に係る取引仲介装置
は、買い手と売り手の間の商品の取引の仲介を行うもの
であって、商品の取引額と、商品の引渡し日または代金
の支払日を、買い手または売り手から受け付ける受付部
と、その商品の引渡し金額が取引額から変更される可能
性がある商品か否かを示す取引額変更可否情報を設定す
る設定部と、取引額と、商品の引渡し日または代金の支
払日と、取引額変更可否情報とを、金融機関サーバに通
知する通知部とを備える。取引額が確定した商品である
か、又は今後変更される可能性がある商品であるかを設
定し、金融機関サーバに通知することによって、金融機
関が、商品の種類に応じて、売掛債権の評価額を求める
ことが可能となる。
【0018】また、この取引仲介装置は、取引額変更可
否情報を参照する参照部をさらに備えてもよい。受付部
が、商品の引渡し後に確定する実取引額を受け付け、参
照部が、取引額変更可否情報を参照して、当該商品が、
取引額変更可能なものであることを確認し、その確認を
受けて、通知部が、実取引額を金融機関サーバに通知し
てもよい。
【0019】本発明の第4の形態に係る取引支援装置
は、買い手と売り手の間の、将来的に取引額が確定する
商品の取引を支援するものであって、取引される商品の
暫定的な取引額を、買い手または売り手から受け付ける
第1受付部と、暫定取引額を受けて決定した商品の売掛
債権の評価額を、売り手に通知する通知部と、この評価
額を売り手が了承した場合に、この了承の旨を受け付け
る第2受付部と、商品の実取引額が確定したとき、この
実取引額と、評価額に対応する額とを比較し、それらの
差分に対応する金額を算出する比較部と、該差分に対応
する金額を、売り手に対する今後の売掛債権の買取り又
は融資のための情報として記憶する記憶部とを備える。
この取引支援装置は、仲介サーバの介在を必要とせず、
単独で、買い手と売り手の間の取引を支援することがで
きる。
【0020】この取引支援装置は、商品の種類に基づい
て、暫定取引額が、買い手による商品引渡し時に変動す
る幅または確率を予測する予測部を備えてもよく、予測
された変動幅または確率に基づいて、売掛債権の評価額
を決定する評価部を備えてもよい。また、売り手と、取
引対象である商品の種類に基づいて、売掛債権の評価額
を決定する評価部を備えてもよく、この評価部は、売り
手の取引実績を用いて評価額を決定してもよい。
【0021】この取引支援装置は、比較部による比較結
果に応じて、売り手に対する今後の売掛債権の買取り又
は融資についての方針を決定する方針決定部を備えても
よい。方針決定部は、実取引額が評価額に対応する金額
よりも高い場合には、それらの差分に対応する金額に応
じて、売り手に対する追加融資または次回以降の債権買
取または融資の評価額を増やし、実取引額が評価額に対
応する金額よりも低い場合には、該差分に対応する金額
に応じて、次回以降の債権買取または融資の評価額を減
らすよう、売り手に対する方針を決定することが好まし
い。
【0022】第1受付部は、商品の引渡し日または代金
の支払日を、買い手または売り手から受け付け、商品の
引渡し日または代金の支払日の前に、売掛債権の買取り
または融資を行うことを指示する指示部をさらに備えて
もよい。また、売り手の取引口座を有し、指示部からの
指示に基づいて、売り手取引口座の残高を、評価額分増
やすことにより、売掛債権の買取りまたは融資を行って
もよい。評価部は、今回の取引以前に発生した実取引額
と評価額に対応する金額との、差分に対応する金額を吸
収するように、評価額を決定することが好ましい。
【0023】本発明の第5の形態に係る取引支援方法
は、買い手と売り手の間の、将来的に取引額が確定する
商品の取引を支援するものであって、取引される商品の
暫定的な取引額を、買い手または売り手から受け付ける
工程と、暫定取引額に基づいて、商品の売掛債権の評価
額を決定する工程と、この評価額を売り手に通知する工
程と、この評価額を売り手が了承した場合に、この了承
の旨を受け付ける工程と、商品の実取引額が確定したと
き、この実取引額と、評価額に対応する額とを比較し、
それらの差分に対応する金額を算出する工程と、該差分
に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債権の買
取り又は融資のための情報として記憶する工程とを備え
る。
【0024】本発明の第6の形態に係る方法は、商品の
売買契約の成立時又は役務の提供契約成立時に設定した
暫定取引額が引渡し時に変更され得る商品又は提供時に
変更され得る役務の取引において、前回の取引支援の際
に発生した評価額と暫定取引額との差分に対応する金額
を記憶部に格納しておき、今回の売掛債権の買取または
融資の評価額を決定する際に、その差分に対応する金額
を吸収するように今回の評価額の算定を行い、売り手の
資金繰りを支援する。
【0025】本発明の第7の形態に係るプログラムは、
コンピュータに、将来的に取引額が確定する商品の暫定
的な取引額を受け付ける機能と、暫定取引額を受けて決
定した商品の売掛債権の評価額を、売り手、または売り
手と買い手の間の取引を仲介する仲介サーバに通知する
機能と、この評価額を売り手が了承した場合に、この了
承の旨を受け付ける機能と、商品の実取引額が確定した
とき、この実取引額と、評価額に対応する金額とを比較
し、それらの差分に対応する金額を算出する機能と、該
差分に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債権
の買取り又は融資のための情報として記憶部に記憶させ
る機能とを実現させる。
【0026】本発明の第8の形態に係るプログラムは、
コンピュータに、商品の取引額と、商品の引渡し日また
は代金の支払日を、買い手または売り手から受け付ける
機能と、その商品の引渡し金額が取引額から変更される
可能性がある商品か否かを示す取引額変更可否情報を設
定する機能と、取引額と、商品の引渡し日または代金の
支払日と、取引額変更可否情報とを、金融機関サーバに
通知する機能とを実現させる。
【0027】なお、上記の発明の概要は、本発明の必要
な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴の
組合わせも又発明となりうる。また、本発明の表現を装
置、方法、システム、コンピュータプログラムの間で変
換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲
に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で
説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
【0029】図1は、本発明に係る実施形態による取引
支援システム100を示し、運営者10、金融機関20
と、複数の売り手12および買い手14とが、ネットワ
ーク18を介して接続されている。ネットワーク18
は、インターネットやイントラネットなど、各種プロト
コルのネットワークであってよい。運営者10は、買い
手14と売り手12の間の商品取引を仲介する取引仲介
装置(仲介サーバとも呼ぶ)を備え、金融機関20は、
その商品取引を支援する取引支援装置(機関サーバとも
呼ぶ)を備える。以下、「買い手」というとき、買い手
企業、買い手企業の担当者、買い手企業の端末をとくに
区別せず、同様に、「売り手」というとき、売り手企
業、売り手企業の担当者、売り手企業の端末をとくに区
別しない。また、「運営者」は、運営者10自身だけで
なく、運営者10が管理する取引仲介装置を含み、「金
融機関」は、金融機関20自身だけでなく、金融機関2
0が管理する取引支援装置を含む。
【0030】本実施形態による取引支援システム100
は、将来的に取引額が確定する商品の取引を支援するこ
とができる。将来的に取引額が確定する商品とは、例え
ば、農産物、水産物、酪農製品などの食材や、石油、鉱
石などの原料、化学品などの材料や製品を含み、検収時
に判明する成分や品質などによって価格が定められるも
のを示す。取引支援システム100は、このような商品
の取引における検収から決済までの流れを円滑にするこ
とによって、電子商取引市場の利便性を高め、その普及
を促進させることを目標とする。なお、この取引支援シ
ステム100は、将来的に取引額が確定する商品の取引
支援だけでなく、買い手14からの発注時点で取引額が
確定する商品の取引についても同様に支援することがで
きる。
【0031】図2は、図1に示される運営者10により
管理される取引仲介装置200の構成図である。取引仲
介装置200は、ハードウエアコンポーネントでいえ
ば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロ
ードされたプログラムなどによって実現されるが、ここ
ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描
いている。したがって、これらの機能ブロックがハード
ウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せ
によっていろいろな形で実現できることは、当業者には
理解されるところである。この取引仲介装置200は、
単一のサーバとして構成されてもよく、複数のサーバか
ら構成されてもよい。
【0032】取引仲介装置200は、受付部202、取
引処理部204、商品属性設定部206、予測部20
8、評価部210、参照部212、格納部214および
通知部216を備える。受付部202は、取引データ受
付部220および確定金額受付部222を有する。格納
部214は、取引データ記憶部230、属性記憶部23
2および取引実績記憶部234を有する。通知部216
および受付部202は、ネットワーク18を介して、売
り手12、買い手14および金融機関20とデータの送
受信を行う。取引仲介装置200は、買い手14と売り
手12の間での取引条件の設定を仲介する機能と、金融
機関20の取引支援装置と協同して買い手14と売り手
12の間の取引支援処理の一部を行う機能とを有する。
【0033】まず、取引条件の設定を仲介する機能につ
いて説明する。取引データ受付部220が、買い手14
または売り手12から取引データを受け付ける。取引デ
ータは、買い手14からの商品検索データや、見積依頼
データおよび発注データ、売り手12からの見積回答デ
ータや受注確認データなど、二者間の取引に関するデー
タを含む。これらのデータは、取引処理部204に供給
され、その処理結果が買い手14や売り手12に通知部
216を介して送信される。取引仲介装置200は、買
い手14と売り手12の間に入り、二者間の取引条件を
効率的に収束させるように機能する。
【0034】次に、金融機関20の取引支援装置と協同
して買い手14と売り手12の間の取引支援処理の一部
を行う機能について説明する。この機能は、本実施形態
による取引仲介装置200の重要な特徴を構成し、電子
商取引市場の利便性を一層高めるものである。取引デー
タ受付部220が、取引データとして、取引される商品
名、その商品の取引額、商品の引渡し日および代金の支
払日を受け付ける。このデータは、前述した買い手14
の発注データ、または売り手12の受注確認データなど
から抽出してもよく、買い手14または売り手12か
ら、決定した取引条件を別途送信してもらってもよい。
買い手14と売り手12の間で取引条件が確定し契約が
成立すると、売り手12には、買い手14に商品を引渡
す債務と、買い手14に商品の代金を請求しうる債権と
が発生する。以後、この代金債権を「売掛債権」と呼
ぶ。
【0035】商品属性設定部206が、この取引データ
を受けて、その商品の属性を判定する。商品の属性は、
その商品の引渡し金額が、買い手14と売り手12の間
で定められた取引額すなわち契約金額から変更される可
能性のある商品であるか否かという基準により定められ
る。属性記憶部232は、予め商品の属性データを格納
しており、商品属性設定部206は、その属性データを
参照して、商品の属性を判定する。対応する属性データ
が属性記憶部232に存在しない場合には、運営者10
がその商品についての属性を設定し、属性記憶部232
に登録する。属性記憶部232が予め商品の属性データ
を格納しており、且つ、新規な商品についての属性デー
タの登録を可能とすることによって、将来的に取引額が
確定する商品を含んだ様々な商品を取り扱うことが容易
となる。
【0036】商品属性設定部206は、属性を判定した
後、取引データに、取引額変更可否情報を設定する。取
引額変更可否情報が「可」であれば、引渡し金額が取引
額から変更される可能性があることを示し、「否」であ
れば、引渡し金額と取引額が同じであることを示す。商
品属性設定部206は、生成した取引データを、取引デ
ータ記憶部230に格納する。
【0037】図3は、商品属性設定部206で生成され
る取引データの例を示す。この取引データは、取引コー
ド、売り手、買い手、商品、取引額変更可否情報、取引
額、引渡日、支払日の項目を有している。取引コード
は、取引仲介装置200で取引データを管理するために
設定される。取引コード001で特定される取引データ
(以下、取引データ001と呼ぶ)は、売り手12aと
買い手14aの間で成立した「大豆」の取引条件を示
し、取引額を70万円、商品の引渡日を10月15日、
代金支払日を12月15日とする。この例では、「大
豆」が売り手と買い手の間で定められた取引額から、実
際の引渡し金額が変更される可能性のある商品として属
性記憶部232に登録されており、そのため取引額変更
可否情報が「可」に設定されている。したがって、取引
データ001の取引額70万円は、以後の処理において
暫定的な金額として取り扱われる。
【0038】一方、取引コード002で特定される取引
データ(以下、取引データ002と呼ぶ)は、売り手1
2bと買い手14bの間で成立した「複写機」の取引条
件を示し、取引額を120万円、商品の引渡日を8月1
日、代金支払日を10月1日とする。この例では、「複
写機」が取引条件の成立時に価格が確定する商品として
登録されており、取引額変更可否情報が「否」に設定さ
れている。
【0039】図2に戻って、商品属性設定部206は、
属性に応じて、取引データを、予測部208または通知
部216に供給する。取引額変更可否情報が「否」であ
る取引データは、通知部216からネットワーク18を
介して金融機関20の取引支援装置に通知される。
【0040】一方、取引額変更可否情報が「可」である
取引データは、予測部208に供給される。予測部20
8は、商品の種類に基づいて、取引額が買い手14によ
る商品受取り時に変動する幅または変動する確率を予測
する。商品が「大豆」である場合には、その年の天候
と、過去の生産高データなどを用いて、取引額の変動幅
または変動確率を算出する。商品が「石油」である場合
には、産油国の国情などがこの予測に大きな影響を与え
る。評価部210は、予測された変動幅または変動確率
に基づいて、売掛債権の評価額を決定する。図3の取引
データ001では、暫定的に取引額が70万円に設定さ
れるが、評価部210は、予測結果に基づいて、70万
円以下の金額を売掛債権の評価額として設定してもよ
い。
【0041】また、予測部208による予測結果を用い
ずに、評価部210が、売り手と、商品の種類に基づい
て、売掛債権の評価額を決定してもよい。この場合に
は、商品属性設定部206で生成された取引データは、
予測部208において取引額の変動幅または変動確率を
予測されずに、評価部210に供給される。評価部21
0は、予測部208に関連して説明したように商品の種
類を一つの評価指標とし、売り手12の取引実績を更な
る評価指標として用いて、売掛債権の評価額を決定する
ことができる。取引実績は、売り手12ごとに取引実績
記憶部234に格納されている。売り手12が良好な取
引実績をもつ場合には、売掛債権の評価額を高めに設定
することも可能である。また、売り手12の規模などに
応じて、売掛債権の評価額を設定してもよい。さらに、
評価部210は、予測部208による予測結果と、売り
手の取引実績や規模などを利用して売掛債権の評価額を
決定してもよい。このように設定された評価額は、商品
属性設定部206で生成された取引データとともに、通
知部216からネットワーク18を介して、金融機関2
0の取引支援装置に通知される。
【0042】上述した例では、取引額変更可否情報を
「可」に設定された取引データが予測部208ないし評
価部210に供給されるとしたが、金融機関20の取引
支援装置に、予測部208および評価部210に相当す
る構成がある場合には、売掛債権の評価を取引支援装置
側に任せることとしてもよい。この場合には、取引額変
更可否情報の設定に関わらず、全ての取引データが、予
測部208または評価部210で処理されずに、商品属
性設定部206から通知部216に伝達される。
【0043】金融機関20の取引支援装置は、商品の取
引額、商品の引渡日、代金支払日および取引額変更可能
情報などを含む取引データを通知されると、売り手12
に対する取引支援処理を実行するが、その内容について
は図4に関連して後述する。
【0044】売り手12から買い手14に商品が引渡さ
れると、買い手14は、その商品を検収する。商品が複
写機の場合には、買い手14の希望する条件を満足しな
いことは稀であるが、商品が大豆の場合には、その年の
気候などの条件により、粒の大きさや色つやなどにばら
つきが生じ、買い手14の希望を満たさない状況が多々
生じる。この場合には、一般に最終的な実取引額が、二
者間で暫定的に定めた取引額を下回って確定することに
なる。
【0045】確定金額受付部222が、確定した実取引
額を買い手14または売り手12から受け付ける。実取
引額は、取引コードを付して確定金額受付部222に送
信されることが望ましい。参照部212は、取引データ
記憶部230に格納された取引データを取り出し、取引
額変更可否情報を参照して、その商品の属性を調べる。
その商品が取引額変更可能なものであることを確認する
と、参照部212は、暫定的な取引額が変更されたこと
を認識し、その確認の旨と、実取引額とを通知部216
に伝達する。通知部216は、参照部212による確認
を受けて、実取引額を金融機関20の取引支援装置に通
知する。
【0046】一方、その商品が取引額変更可能なもので
はないことを確認すると、参照部212は、原則、その
実取引額の送信をエラーとして処理する。例外的に、そ
の実取引額を送信した買い手14または売り手12に、
その意味を問い合わせ、商品である「複写機」の発注数
の殆どが破損していたなどの特段の事情がある場合に
は、この取引を、取引額変更可能な商品と同様に取り扱
ってもよい。
【0047】図4は、図1に示される金融機関20によ
り管理される取引支援装置300の構成図である。取引
支援装置300は、ハードウエアコンポーネントでいえ
ば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロ
ードされたプログラムなどによって実現されるが、ここ
ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描
いている。したがって、これらの機能ブロックがハード
ウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せ
によっていろいろな形で実現できることは、当業者には
理解されるところである。この取引支援装置300は、
単一のサーバとして構成されてもよく、複数のサーバか
ら構成されてもよい。
【0048】取引支援装置300は、受付部302、予
測部304、評価部306、指示部308、会計処理部
310、比較部312、方針決定部314、通知部31
6および格納部318を備える。受付部302は、取引
データ受付部320および確定金額受付部322を有す
る。格納部318は、取引データ記憶部330、方針情
報記憶部332、取引実績記憶部334、評価額記憶部
336および残高記憶部338を有する。通知部316
および受付部302は、ネットワーク18を介して、売
り手12、買い手14および運営者10とデータの送受
信を行う。取引支援装置300は、運営者10の取引仲
介装置200と協同して買い手14と売り手12の間の
取引支援を行う機能を有する。
【0049】取引データ受付部320は、ネットワーク
18を介して、図3に示された取引データを受け付け、
取引データ記憶部330に、この取引データを格納す
る。取引データの取引額変更可否情報が「否」に設定さ
れている場合には、評価部306が売掛債権の評価額を
決定し、売り手12がその評価額を了承すれば、会計処
理部310が、売掛債権の買取りまたは融資を実行す
る。評価部306による売掛債権の評価手法、および会
計処理部310による会計処理手法については、以下の
説明を参照されたい。
【0050】一方、取引額変更可否情報が「可」に設定
されている場合には、まず、予測部304が、取引デー
タを受け取り、商品の種類に基づいて取引額が商品受取
り時に変動する幅または確率を予測する。評価部306
は、予測された変動幅または確率に基づいて、売掛債権
の評価額を決定する。別の例として、予測部304を介
さずに、評価部306が、取引データ受付部320ない
しは取引データ記憶部330から取引データを受け取
り、売り手と商品の種類に基づいて、売掛債権の評価額
を決定してもよい。このとき、評価部306は、売り手
の取引実績や、企業の規模などを参照して、評価額を決
定してもよい。取引実績は、取引実績記憶部334に格
納されている。予測部304および評価部306は、図
2に関連して説明した予測部208および評価部210
と同一ないしは同様の動作および機能を少なくとも実現
することができる。予測部304および評価部306
は、売掛債権の評価額を定めるものであって、金融機関
20の得失に重要な影響を与える構成であるため、少な
くとも取引支援装置300には設けられていることが望
ましい。図2で説明したように、取引仲介装置200は
予測部208および評価部210を備えてもよいが、取
引支援装置300が予測部304および評価部306を
備える場合には、予測部208および評価部210によ
り導出される評価額は、取引支援装置300における評
価額導出の参考として利用される。
【0051】取引支援装置300における評価部306
は、さらに、方針情報記憶部332に格納された情報に
基づいて、評価額を決定する。方針情報記憶部332の
格納情報については後に詳述するが、今回の取引以前に
発生した実取引額と評価額に対応する金額との、差分に
対応する金額を格納している。この差分に対応する金額
とは、今回以前の取引における実取引額と評価額との差
分であってもよく、また金融機関20が手数料を売り手
12から徴収する場合には、実取引額と評価額との差分
から手数料を減額したものであってもよい。
【0052】評価部306は、今回以前の差分に対応す
る金額を、今回の評価額の算出で吸収するように、評価
額を算出する。例えば、前回の取引において、評価額3
06が、予測部304からの予測結果や、取引実績記憶
部334からの取引実績などを利用して、評価額を60
万円と算出した場合を考える。後述するが、この60万
円は、例えば売掛債権の買取り額に相当し、売り手12
に振り込まれる。一方、売り手12からの商品引渡し
後、買い手14による検収時に、実際の取引額が50万
円に確定したとする。この場合、金融機関20(取引支
援装置300)は、10万円分の担保不足が発生してい
ることになる。また、取引支援装置300が手数料とし
て5万円とる場合には、その分は、担保とならないか
ら、トータルで15万円分の担保不足が発生しているこ
とになる。方針情報記憶部332は、次の評価額の算定
の際、生じた15万円分の担保不足を補填するように評
価額を算出するという方針を格納している。なお、次回
の取引で全ての担保不足を補填する必要はなく、次回以
降の複数にわたる取引で、最終的に担保価値の過不足が
なくなるような方針が格納されていてもよい。
【0053】評価部306は、売掛債権の評価額を算出
すると、評価額記憶部336に格納するとともに、通知
部316より取引仲介装置200または売り手12に通
知する。この評価額で、売掛債権を売却または融資を受
けることを売り手12が了承すると、取引データ受付部
320は、取引仲介装置200または売り手12から、
その了承の旨を受け付ける。この了承の旨は、指示部3
08に供給され、指示部308が、取引データ記憶部3
30に格納されている取引データの商品引渡し日または
代金支払日を参照して、売り手12に対する振込み時期
を設定する。本実施形態では、指示部308は、商品の
引渡し日または代金支払日の前に、売掛債権の買取りま
たは融資を当該売り手12に対して行うことを、会計処
理部310に指示する。
【0054】取引支援装置300は、電子商取引市場に
参加する取引主体の取引口座を有しており、残高記憶部
338は、売り手12および買い手14の取引口座の残
高を記憶している。会計処理部310は、残高記憶部3
38から売り手12の残高を読みだし、さらに評価額記
憶部336から評価額を読みだして、売り手12の残高
を評価額分増やし、その残高を残高記憶部338に格納
する。残高を操作することにより、取引支援装置300
は、売り手12の売掛債権の買取り又は売り手12に対
する融資を実行する。売り手12は、遅くとも買い手1
4からの支払予定日前に入金されるため、従来のように
買い手14からの入金を待つよりも早くにそのキャッシ
ュを運用することができ、また、商品の引渡し前に入金
を受ける場合には、そのキャッシュで、商品を仕入れる
ことも可能となる。会計処理が終了すると、その旨が通
知部316を介して売り手12へ通知される。
【0055】売り手12から買い手14への商品引渡し
後、買い手14の商品検収により価格が確定すると、そ
の実取引額が、取引仲介装置200を介して取引支援装
置300に送信される。確定金額受付部322が、この
実取引額を受け付け、比較部312に供給する。比較部
312は、評価額記憶部336から評価額を読みだし、
実取引額と、評価額に対応する額とを比較して、それら
の差分に対応する金額を、売り手12に対する今後の売
掛債権の買取り又は融資のための情報として方針情報記
憶部332に格納する。評価額に対応する額とは、評価
額自体または評価額に基づいて算出される額を意味し、
また、差分に対応する金額とは、差分自体または差分に
基づいて算出される額を意味する。取引支援装置300
が、売り手12から手数料を徴収する場合、比較部31
2は、実取引額と、その手数料を加えた評価額とを比較
して、その差分を算出してもよく、また、実取引額と評
価額とを比較して、その差分から手数料を引いた金額を
算出してもよい。手数料を徴収しない場合には、比較部
312は、実取引額と評価額との差分を算出する。
【0056】また、比較部312は、比較結果に基づい
て取引実績に関するデータを生成し、取引実績記憶部3
34に格納してもよい。例えば、所定回数の取引にわた
り、実取引額と手数料を加えた評価額とが一致するよう
な場合には、取引実績が良好であることを示すデータを
取引実績記憶部334に格納する。一方、複数回の取引
において、実取引額と手数料を加えた評価額とが一致し
ないケースが頻発するような場合には、取引実績が良好
でないことを示すデータを取引実績記憶部334に格納
する。取引実績記憶部334には、比較部312におけ
る比較結果が取引実績として格納されてもよい。この取
引実績は、評価部306において評価額の算出に利用さ
れる。
【0057】方針決定部314は、比較部312による
比較結果に応じて、売り手12に対する今後の売掛債権
の買取り又は融資についての方針を決定する。具体的に
は、実取引額が評価額に対応する金額よりも高い場合に
は、それらの差分に対応する金額に応じて、売り手に対
する追加融資または次回以降の債権買取または融資の評
価額を増やし、実取引額が評価額に対応する金額よりも
低い場合には、その差分に対応する金額に応じて、次回
以降の債権買取または融資の評価額を減らすように、売
り手12に対する方針を決定する。取引支援装置300
は、次回以降の債権の買取りまたは融資の際に、今回分
の得失分を相殺することにより、今回の債権買取りまた
は融資に伴うリスクを回避することが可能となる。決定
された方針は、通知部316を介して売り手12に伝達
される。
【0058】図5(a)(b)(c)は、図4の残高記
憶部338に記憶される各主体の残高の増減を示す。以
下、図3に示される取引データ001による売り手12
aと買い手14aの間の取引を例に用いて、会計処理部
310の残高処理について説明する。取引データ001
で定められる暫定取引額は70万円であり、それに対し
て、評価額が60万円に設定され、その後、商品の実取
引額が50万円で確定したケースを想定する。金融機関
20の徴収手数料は5万円とする。図5(a)は、金融
機関20が売り手12aの売掛債権を買取り、債権の評
価額を振り込んだ状態を示し、金融機関20のアカウン
ト(ここでは、口座とよぶ)から60万円を差し引き、
売り手12aの口座に60万円を加えている。図5
(b)は、実取引額確定後、買い手14aがその金額を
金融機関20の口座に振り込んだ状態を示し、買い手1
4aの口座から50万円を差し引き、金融機関20の口
座に50万円を加えている。図5(c)は、手数料の5
万円を未徴収分として金融機関20の口座から差し引い
た状態を示す。
【0059】このケースでは、売り手12aと買い手1
4aの間の取引支援において、金融機関20が15万円
の売り手12aに対する無担保融資を抱えることにな
る。この金額は、今後の売掛債権の買取り又は融資の方
針とともに、図4の方針情報記憶部332に格納され
る。本実施形態において、この金額は、検収による確定
後、直ちに売り手12aの口座から差し引かれるのでは
なく、次回以降の取引における売り手12aの売掛債権
の評価額の算定に用いられる。このように、本実施形態
における取引支援装置300は、売り手12および買い
手14が安心して商品を取引できる環境を提供し、売り
手12の資金繰りを支援することを可能とする。
【0060】図6は、本実施形態に係る取引支援システ
ム100における取引の流れの例を概略的に示す。ま
ず、買い手14は、購入を希望する商品に関する情報を
得るために、取引仲介装置200に商品の検索を依頼す
る(S100)。取引仲介装置200は、商品データベ
ースを検索し(S102)、検索により抽出された商品
の情報を買い手14へ送信する(S104)。買い手1
4は、購入を希望する商品について、売り手12に納
期、数量などの条件を提示し、見積を依頼する。このと
き、買い手14から売り手12へ直接見積を依頼しても
よいが、本実施の形態では、取引仲介装置200がこれ
を仲介する。すなわち、買い手14は、取引仲介装置2
00へ見積依頼を送信し(S106)、取引仲介装置2
00はその見積依頼を売り手14へ送信する(S10
8)。このとき、取引仲介装置200の運営主体は、仲
介手数料を買い手14または売り手12から徴収しても
よい。以下、同様に、取引仲介装置200が買い手と売
り手との間の取引を仲介する。
【0061】売り手12は、見積依頼を受け付けると、
提示された条件を吟味して見積を出し、買い手14に回
答する(S110、S112)。買い手14は、その見
積を見て発注するか否かを判断し、発注する場合には、
取引仲介装置200を介して売り手12に発注を行う
(S114、S116)。売り手12は、受注した旨を
買い手14へ通知する(S118、S120)。
【0062】取引仲介装置200は、受注した旨が買い
手14へ通知されたことを確認すると、その商品が将来
的に取引額が確定する商品であることを判断し、売り手
12と買い手14との間で定められた取引額を、暫定取
引額として取引支援装置300へ通知する(S12
2)。この通知は、通知する取引データに、取引額変更
可否情報を「可」に設定した項目を設けることによって
行われる。取引支援装置300は、取引額の変動する幅
または確率を予測し(S124)、売掛債権の評価額を
決定する(S126)。
【0063】取引支援装置300は、この評価額を取引
仲介装置200へ通知し(S128)、取引仲介装置2
00がこれを売り手12へ通知する(S130)。売り
手12は、評価額を受けて、売掛債権を取引支援装置3
00に売却するか、また融資を受けるか否かを判断す
る。売り手12にとって評価額があまりにも低い場合に
は、メリットがないと判断して、売掛債権の売却を断る
ことになる。売り手12が評価額に満足する場合には、
その評価額で了承した旨を取引仲介装置200に回答し
(S132)、取引仲介装置200が、その回答を取引
支援装置300に通知する(S134)。S128〜S
134までの流れは、取引仲介装置200を介さずに、
売り手12と取引支援装置300との間で直接行われて
もよい。
【0064】取引支援装置300は、売り手12からの
了承の旨を受け付けると、売り手12の売掛債権の買取
を行う(S136)。別の例として、取引支援装置30
0は、売り手12に対する融資を行ってもよい。
【0065】その後、売り手12は、納期に合わせて商
品を出荷し、買い手14へ納品する(S138)。買い
手14は、商品を受領すると、その旨を売り手12へ通
知する(S140、S142)。買い手14は、受領し
た商品を検収して、価格を確定し(S144)、検収の
結果を取引仲介装置200へ通知し(S146)、取引
仲介装置200が取引支援装置300に検収結果を通知
する(S148)。取引仲介装置200は、同様に売り
手12にも検収結果を通知することが望ましい。受注確
認、受領確認、検収結果などを通知するときに、取引仲
介装置200が買い手14または売り手12からそれら
の情報を受け付けて、その情報を相手が閲覧できる状態
にしておき、相手が随時取引仲介装置200にアクセス
してその情報を確認できるようにしてもよい。
【0066】取引支援装置300は、確定した実取引額
と、評価額に対応した額とを比較し(S150)、売り
手12に対する今後の売掛債権の買取り又は融資につい
ての方針を決定する。買い手14は、支払期日までに、
実取引額を取引支援装置300に支払う。
【0067】図7は、本発明の上述した実施形態にかか
る取引仲介装置200および取引支援装置300のハー
ドウェアコンポーネントを示す構成図である。取引仲介
装置200および取引支援装置300は、CPU12
0、入力装置122、表示装置124、RAM(ランダ
ムアクセスメモリ)130、ハードディスク132およ
びドライブ装置128を備える。これらの構成は、バス
126などの信号伝送路により電気的に接続されてい
る。
【0068】ハードディスク132は、大容量の磁気記
憶装置であり、取引データなど様々なデータを記憶す
る。記録媒体140は、本実施形態に関連して説明した
取引仲介装置200または取引支援装置300の機能
を、CPU120に実現させるためのプログラムを記録
する。記録媒体140がドライブ装置128に挿入され
ると、そのプログラムは、RAM130またはハードデ
ィスク132に読み出され、CPU120は、読み出さ
れたプログラムにより取引仲介処理または取引支援処理
を行う。この記録媒体140は、CD−ROM、DV
D、FDなどのコンピュータ読み取り可能な媒体であ
る。
【0069】ここでは、取引仲介用または取引支援用の
プログラムが記録媒体140に記録されている例につい
て説明したが、別の例においては、このプログラムは、
無線、有線を問わず、外部のサーバから送信されてもよ
い。図7に示したハードウェア構成において、プログラ
ムは、コンピュータに取引仲介機能ないしは取引支援機
能を実現させればよいのであって、外部から供給される
場合だけでなく、予めハードディスク132に格納され
ていてよいことも当業者には理解されるところである。
【0070】以上、本発明を実施の形態をもとに説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態は例示であり、そ
れらの各構成要素や各処理プロセスの組合せに、さらに
いろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も
本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところで
ある。例えば、上述した実施の形態では、商品の取引支
援を例に説明したが、商品のみならず、役務、サービス
の取引支援にも本発明を適用できることは、当業者に理
解されるところである。
【0071】上述した実施形態では、取引仲介装置20
0と取引支援装置300とが協同して、取引支援システ
ム100における取引支援機能を実現する技術について
説明したが、変形例として、取引支援装置300が単独
で取引支援機能を実現してもよい。この場合、図2およ
び4を参照して、図4の取引支援装置300の受付部3
02は、売り手12および買い手14から直接データを
受け付け、通知部316は、売り手12および買い手1
4に対して直接データを通知する。また、図2の商品属
性設定部206が、図4の取引データ受付部320の機
能として設定され、取引データ受付部320が、データ
の受付けだけでなく、商品の属性判別も行えることが好
ましい。このとき、格納部318は、属性記憶部232
を有する。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、売り手と買い手の間の
取引を円滑に行わせることが可能となる、という効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態による取引支援システムを示す。
【図2】図1に示される運営者により管理される取引仲
介装置の構成図である。
【図3】商品属性設定部で生成される取引データの例を
示す。
【図4】図1に示される金融機関により管理される取引
支援装置の構成図である。
【図5】図4の残高記憶部に記憶される各主体の残高の
増減を示す。
【図6】本実施形態に係る取引支援システムにおける取
引の流れの例を概略的に示す。
【図7】本発明の上述した実施形態にかかる取引仲介装
置および取引支援装置のハードウェアコンポーネントを
示す構成図である。
【符号の説明】
10・・・運営者、12・・・売り手、14・・・買い
手、18・・・ネットワーク、20・・・金融機関、1
00・・・取引支援システム、200・・・取引仲介装
置、300・・・取引支援装置、304・・・予測部、
306・・・評価部、310・・・会計処理部、312
・・・比較部、314・・・方針決定部、318・・・
格納部

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 買い手と売り手の間の、将来的に取引額
    が確定する商品又は役務の取引を支援する取引支援シス
    テムであって、取引を仲介する仲介サーバと、売り手の
    売掛債権の買取り又は売り手に対する融資を行う機関サ
    ーバとを備え、 前記仲介サーバは、 取引される商品又は役務の暫定的な取引額を、買い手ま
    たは売り手から受け付ける第1受付部と、 暫定取引額を、前記機関サーバに通知する第1通知部と
    を備え、 前記機関サーバは、 前記暫定取引額を受けて決定された商品又は役務の売掛
    債権の評価額を、前記仲介サーバまたは売り手に通知す
    る第2通知部と、 この評価額を売り手が了承した場合に、この了承の旨を
    受け付ける第2受付部と、 商品又は役務の実取引額が確定したとき、この実取引額
    と、評価額に対応する額とを比較し、それらの差分に対
    応する金額を算出する比較部と、 該差分に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債
    権の買取り又は融資のための情報として記憶する記憶部
    とを備えることを特徴とする取引支援システム。
  2. 【請求項2】 前記仲介サーバまたは前記機関サーバ
    は、商品又は役務の種類に基づいて、暫定取引額が、買
    い手による商品受取り時又は役務を提供される時に変動
    する幅または確率を予測する予測部を備えることを特徴
    とする請求項1に記載の取引支援システム。
  3. 【請求項3】 前記仲介サーバまたは機関サーバは、予
    測された変動幅または確率に基づいて、売掛債権の評価
    額を決定する評価部を備えることを特徴とする請求項2
    に記載の取引支援システム。
  4. 【請求項4】 前記仲介サーバまたは前記機関サーバ
    は、売り手と、取引対象である商品又は役務の種類に基
    づいて、売掛債権の評価額を決定する評価部を備えるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の取引支援シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記評価部は、売り手の取引実績を用い
    て評価額を決定することを特徴とする請求項4に記載の
    取引支援システム。
  6. 【請求項6】 前記比較部による比較結果に応じて、売
    り手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資について
    の方針を決定する方針決定部を備えることを特徴とする
    請求項1から5のいずれかに記載の取引支援システム。
  7. 【請求項7】 前記方針決定部は、 実取引額が評価額に対応する金額よりも高い場合には、
    それらの差分に対応する金額に応じて、売り手に対する
    追加融資または次回以降の債権買取または融資の評価額
    を増やし、 実取引額が評価額に対応する金額よりも低い場合には、
    該差分に対応する金額に応じて、次回以降の債権買取ま
    たは融資の評価額を減らすよう、売り手に対する方針を
    決定することを特徴とする請求項6に記載の取引支援シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 前記第1受付部は、商品の引渡し日ある
    いは役務の提供日、または代金の支払日を、買い手また
    は売り手から受け付け、 前記第1通知部は、商品の引渡し日あるいは役務の提供
    日、または代金の支払日を前記機関サーバに通知し、 前記機関サーバは、商品の引渡し日あるいは役務の提供
    日、または代金の支払日の前に、前記売り手に対して、
    売掛債権の買取りまたは融資を行うことを指示する指示
    部を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか
    に記載の取引支援システム。
  9. 【請求項9】 前記機関サーバは、売り手の取引口座を
    有しており、 前記指示部からの指示に基づいて、売り手取引口座の残
    高を、評価額分増やすことにより、売掛債権の買取りま
    たは融資を行うことを特徴とする請求項8に記載の取引
    支援システム。
  10. 【請求項10】 前記評価部は、今回の取引以前に発生
    した実取引額と評価額に対応する金額との、差分に対応
    する金額を吸収するように、前記評価額を決定すること
    を特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の取引支
    援システム。
  11. 【請求項11】 買い手と売り手の間の、将来的に取引
    額が確定する商品又は役務の取引を支援する取引支援装
    置であって、 買い手と売り手の取引を仲介する仲介サーバから、取引
    される商品又は役務の暫定的な取引額を受け付ける第1
    受付部と、 暫定取引額を受けて決定した商品又は役務の売掛債権の
    評価額を、前記仲介サーバまたは売り手に通知する通知
    部と、 この評価額を売り手が了承した場合に、この了承の旨を
    受け付ける第2受付部と、 商品又は役務の実取引額が確定したとき、この実取引額
    と、評価額に対応する額とを比較し、それらの差分に対
    応する金額を算出する比較部と、 該差分に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債
    権の買取り又は融資のための情報として記憶する記憶部
    とを備えることを特徴とする取引支援装置。
  12. 【請求項12】 商品又は役務の種類に基づいて、暫定
    取引額が、買い手による商品受取り時又は役務を提供さ
    れる時に変動する幅または確率を予測する予測部を備え
    ることを特徴とする請求項11に記載の取引支援装置。
  13. 【請求項13】 予測された変動幅または確率に基づい
    て、売掛債権の評価額を決定する評価部を備えることを
    特徴とする請求項12に記載の取引支援装置。
  14. 【請求項14】 売り手と、取引対象である商品又は役
    務の種類に基づいて、売掛債権の評価額を決定する評価
    部を備えることを特徴とする請求項11または12に記
    載の取引支援装置。
  15. 【請求項15】 前記評価部は、売り手の取引実績を用
    いて評価額を決定することを特徴とする請求項14に記
    載の取引支援装置。
  16. 【請求項16】 前記比較部による比較結果に応じて、
    売り手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資につい
    ての方針を決定する方針決定部をさらに備えることを特
    徴とする請求項11から15のいずれかに記載の取引支
    援装置。
  17. 【請求項17】 買い手と売り手の間の商品又は役務の
    取引の仲介を行う取引仲介装置であって、 商品又は役務の取引額と、商品の引渡し日あるいは役務
    の提供日、または代金の支払日を、買い手または売り手
    から受け付ける受付部と、 その商品の引渡し金額又は役務の提供金額が取引額から
    変更される可能性がある商品又は役務か否かを示す取引
    額変更可否情報を設定する設定部と、 取引額と、商品の引渡し日あるいは役務の提供日、また
    は代金の支払日と、取引額変更可否情報とを、金融機関
    サーバに通知する通知部とを備えることを特徴とする取
    引仲介装置。
  18. 【請求項18】 取引額変更可否情報を参照する参照部
    をさらに備え、 前記受付部は、商品の引渡し後又は役務の提供後に確定
    する実取引額を受け付け、 前記参照部は、取引額変更可否情報を参照して、当該商
    品又は役務が、取引額変更可能なものであることを確認
    し、 その確認を受けて、前記通知部が、実取引額を金融機関
    サーバに通知することを特徴とする請求項17に記載の
    取引仲介装置。
  19. 【請求項19】 買い手と売り手の間の、将来的に取引
    額が確定する商品又は役務の取引を支援する取引支援装
    置であって、 取引される商品又は役務の暫定的な取引額を、前記買い
    手または売り手から受け付ける第1受付部と、 暫定取引額を受けて決定した商品又は役務の売掛債権の
    評価額を、売り手に通知する通知部と、 この評価額を売り手が了承した場合に、この了承の旨を
    受け付ける第2受付部と、 商品又は役務の実取引額が確定したとき、この実取引額
    と、評価額に対応する額とを比較し、それらの差分に対
    応する金額を算出する比較部と、 該差分に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債
    権の買取り又は融資のための情報として記憶する記憶部
    とを備えることを特徴とする取引支援装置。
  20. 【請求項20】 商品又は役務の種類に基づいて、暫定
    取引額が、買い手による商品引渡し時又は役務を提供さ
    れる時に変動する幅または確率を予測する予測部を備え
    ることを特徴とする請求項19に記載の取引支援装置。
  21. 【請求項21】 予測された変動幅または確率に基づい
    て、売掛債権の評価額を決定する評価部を備えることを
    特徴とする請求項20に記載の取引支援装置。
  22. 【請求項22】 売り手と、取引対象である商品又は役
    務の種類に基づいて、売掛債権の評価額を決定する評価
    部を備えることを特徴とする請求項19または20に記
    載の取引支援装置。
  23. 【請求項23】 前記評価部は、売り手の取引実績を用
    いて評価額を決定することを特徴とする請求項22に記
    載の取引支援装置。
  24. 【請求項24】 前記比較部による比較結果に応じて、
    売り手に対する今後の売掛債権の買取り又は融資につい
    ての方針を決定する方針決定部を備えることを特徴とす
    る請求項19から23のいずれかに記載の取引支援装
    置。
  25. 【請求項25】 前記方針決定部は、 実取引額が評価額に対応する金額よりも高い場合には、
    それらの差分に対応する金額に応じて、売り手に対する
    追加融資または次回以降の債権買取または融資の評価額
    を増やし、 実取引額が評価額に対応する金額よりも低い場合には、
    該差分に対応する金額に応じて、次回以降の債権買取ま
    たは融資の評価額を減らすよう、売り手に対する方針を
    決定することを特徴とする請求項24に記載の取引支援
    装置。
  26. 【請求項26】 前記第1受付部は、商品の引渡し日あ
    るいは役務の提供日、または代金の支払日を、買い手ま
    たは売り手から受け付け、 商品の引渡し日あるいは役務の提供日、または代金の支
    払日の前に、売掛債権の買取りまたは融資を行うことを
    指示する指示部をさらに備えることを特徴とする請求項
    19から25のいずれかに記載の取引支援装置。
  27. 【請求項27】 売り手の取引口座をさらに有してお
    り、 前記指示部からの指示に基づいて、売り手取引口座の残
    高を、評価額分増やすことにより、売掛債権の買取りま
    たは融資を行うことを特徴とする請求項26に記載の取
    引支援装置。
  28. 【請求項28】 前記評価部は、今回の取引以前に発生
    した実取引額と評価額に対応する金額との、差分に対応
    する金額を吸収するように、前記評価額を決定すること
    を特徴とする請求項21から23のいずれかに記載の取
    引支援装置。
  29. 【請求項29】 買い手と売り手の間の、将来的に取引
    額が確定する商品又は役務の取引を支援する取引支援方
    法であって、 取引される商品又は役務の暫定的な取引額を、前記買い
    手または売り手から受け付ける工程と、 暫定取引額に基づいて、商品又は役務の売掛債権の評価
    額を決定する工程と、 この評価額を売り手に通知する工程と、 この評価額を売り手が了承した場合に、この了承の旨を
    受け付ける工程と、 商品又は役務の実取引額が確定したとき、この実取引額
    と、評価額に対応する額とを比較し、それらの差分に対
    応する金額を算出する工程と、 該差分に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債
    権の買取り又は融資のための情報として記憶する工程と
    を備えることを特徴とする取引支援方法。
  30. 【請求項30】 商品の売買契約の成立時又は役務の提
    供契約成立時に設定した暫定取引額が引渡し時に変更さ
    れ得る商品又は提供時に変更され得る役務の取引におい
    て、前回の取引支援の際に発生した評価額と暫定取引額
    との差分に対応する金額を記憶部に格納しておき、今回
    の売掛債権の買取または融資の評価額を決定する際に、
    その差分に対応する金額を吸収するように今回の評価額
    の算定を行い、売り手の資金繰りを支援する方法。
  31. 【請求項31】 コンピュータに、 将来的に取引額が確定する商品又は役務の暫定的な取引
    額を受け付ける機能と、 暫定取引額を受けて決定した商品又は役務の売掛債権の
    評価額を、売り手、または売り手と買い手の間の取引を
    仲介する仲介サーバに通知する機能と、 この評価額を売り手が了承した場合に、この了承の旨を
    受け付ける機能と、 商品又は役務の実取引額が確定したとき、この実取引額
    と、評価額に対応する金額とを比較し、それらの差分に
    対応する金額を算出する機能と、 該差分に対応する金額を、売り手に対する今後の売掛債
    権の買取り又は融資のための情報として記憶部に記憶さ
    せる機能とを実現させるためのプログラム。
  32. 【請求項32】 コンピュータに、 商品又は役務の取引額と、商品の引渡し日あるいは役務
    の提供日、または代金の支払日を、買い手または売り手
    から受け付ける機能と、 その商品の引渡し金額又は役務の提供金額が取引額から
    変更される可能性がある商品又は役務か否かを示す取引
    額変更可否情報を設定する機能と、 取引額と、商品の引渡し日あるいは役務の提供日、また
    は代金の支払日と、取引額変更可否情報とを、金融機関
    サーバに通知する機能とを実現させるためのプログラ
    ム。
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