JP2003091121A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003091121A
JP2003091121A JP2001284965A JP2001284965A JP2003091121A JP 2003091121 A JP2003091121 A JP 2003091121A JP 2001284965 A JP2001284965 A JP 2001284965A JP 2001284965 A JP2001284965 A JP 2001284965A JP 2003091121 A JP2003091121 A JP 2003091121A
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JP2001284965A
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Shinichi Kamoshita
鴨志田伸一
Kenjiro Yoshioka
吉岡研二郎
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】書込電極への異物の付着を抑制して静電潜像の
形成をより安定して行うことのできるフルカラーの画像
形成装置を提供する。 【解決手段】イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの
各色の各書込装置が、それぞれ無端ベルト状の像担持体
2の一面に接触して電荷移動により像を書き込む書込電
極3a2Y,3a2M,3a2C,3a2Kと、これらの書込電極
による像の書込時に像担持体2の他面に静電潜像を形成
する対向電極3bY,3bM,3bC,3bKとを有してい
る。そして、各色の書込装置および現像装置4Y,4M,4
C,4Kが無端ベルト状の像担持体2の回転方向に沿って
順次配設されている。各書込電極3a 2Y,3a2M,3
2C,3a2Kおよび各対向電極3bY,3bM,3bC,3bK
が像担持体2の表面に接触しないので、像担持体の表面
の異物が各書込電極3a2Y,3a2M,3a2C,3a2Kに付
着しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書込装置の書込電
極により像担持体上に静電潜像を形成することで画像を
形成する画像形成装置の技術分野に属し、特に、フルカ
ラーの画像を形成する画像形成装置の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、静電複写機やプリンタ等の画像形
成装置においては、一般的に帯電装置により感光体の表
面を一様帯電し、この一様帯電された感光体の表面にレ
ーザ光あるいはLEDランプ光等の露光装置の光を露光
することにより、感光体の表面に静電潜像を書き込むよ
うになっている。そして、感光体の表面の静電潜像を現
像装置で現像して感光体の表面に現像剤像を形成し、こ
の現像剤像を転写装置によって紙等の転写材に転写し
て、画像を形成している。このような従来の一般的な画
像形成装置では、静電潜像の書込装置である露光装置が
レーザ光発生装置あるいはLEDランプ光発生装置等に
よって構成されているため、画像形成装置が大型でかつ
複雑な構成となっている。
【0003】そこで、静電潜像の書込装置として、レー
ザ光やLEDランプ光を用いずに電極により像担持体の
表面に静電潜像を書き込む画像形成装置が特公昭63−
45104号公報において提案されている。この公告公
報に開示されている画像形成装置は多数の針電極を有す
るマルチスタイラスを備えており、像担持体の表面の無
機ガラス層にマルチスタイラスの針電極を単に接触させ
ている。そして、画像情報の入力信号によりマルチスタ
イラスの対応する針電極に電圧が加えられると、この針
電極によって像担持体に静電潜像が形成されるようにな
っている。この公告公報の画像形成装置によれば、書込
装置として従来のような露光装置を用いていないので、
その分、画像形成装置が小型でかつ比較的シンプルな構
成となっている。
【0004】また、コロナ放電器により発生させたイオ
ンを、絶縁性基板の先端部に設け像担持体に非接触のイ
オン制御電極により制御することにより、像担持体に静
電潜像を書き込む画像形成装置が特開平06−1662
06号公報において提案されている。この公開公報の画
像形成装置によっても、書込装置として露光装置を用い
ないので、画像形成装置が小型でかつ比較的シンプルな
構成となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
公告公報の画像形成装置においては、マルチスタイラス
の多数の針電極を像担持体の表面の無機ガラス層に単に
接触させているだけであるので、多数の針電極を像担持
体の表面の無機ガラス層に安定して接触させることが難
しい。このため、像担持体の表面を安定して帯電させる
ことは難しく、良好な画像を得ることが難しいという問
題がある。
【0006】また、多数の針電極の接触による像担持体
の表面の損傷を防止するために無機ガラス層を像担持体
の表面に設けることが余儀なくされ、像担持体の構成が
その分複雑になる。しかも、無機ガラス層は物理吸着水
特性がきわめてよいことから、無機ガラスの表面に水分
がよく吸着し、この吸着した水分によりガラス表面の電
気伝導率が高められて像担持体の帯電電荷が漏洩してし
まうため、水分が吸着した像担持体の表面を乾燥させて
物理吸着水の影響を防止する手段を設ける必要がある。
このため、装置が更に大型になるばかりでなく、部品点
数が増えて構成が更に複雑になりかつコストが高いもの
となってしまうという問題がある。
【0007】更に、多数の針電極から放電されるため、
オゾン(O3)が発生する可能性が大きいという問題も
ある。このオゾンにより、装置内の部品に錆を発生させ
るばかりでなく、NOxと反応して発生する硝酸(HN
3)により樹脂部品を溶融させるおそれが考えられ
る。しかも、オゾンによって異臭が発生するおそれがあ
る。このため、オゾンを装置内から排出させなければな
らないが、そのためにダクトおよびオゾンフィルタを設
けて排気系を十分にする必要があり、装置が大型になる
ばかりでなく、部品点数が増えて構成がより複雑になり
かつコストが高いものとなってしまう。
【0008】また、前述の公開公報の画像形成装置にお
いては、イオン制御電極がコロナ放電器で発生したイオ
ンを制御するものであって、像担持体に直接電荷を注入
させるものではないので、画像形成装置が大型にならざ
るを得ないばかりでなく、構成がきわめて複雑になると
いう問題がある。しかも、イオンによる帯電のため、像
担持体により安定して静電潜像を書き込むことは難し
い。更に、イオンを発生させることから基本的にオゾン
が発生するため、前述の公告公報の画像形成装置と同じ
ような問題が生じる。
【0009】更に、像担持体に直接電荷を注入させるよ
うにするためには、書込電極を像担持体に接触させるこ
とが考えられるが、このようにした場合、像担持体に存
在する転写後の残トナー等の異物が書込電極に付着して
書込電極の抵抗が低下して静電潜像の電位が変化し、良
好な潜像形成安定性が得られなくなることが考えられ
る。
【0010】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、書込電極への異物の付着
を抑制して静電潜像の形成をより安定して行うことので
きるフルカラーの画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、より一層小型化を図るとともに、
部品点数をより一層削減してより一層シンプルで安価な
構成することのできるフルカラーの画像形成装置を提供
することである。本発明の更に他の目的は、オゾンの発
生をより一層抑制することのできるフルカラーの画像形
成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1の発明は、少なくとも誘電体層を有し、静
電潜像が形成される無端ベルト状の像担持体と、前記像
担持体に前記静電潜像を書き込む書込装置と、前記像担
持体上の前記静電潜像を現像する現像装置とを少なくと
も備え、前記書込装置および前記現像装置がイエロー、
マゼンタ、シアン、およびブラックの各色毎に設けられ
ており、各色の書込装置が、それぞれ、前記無端ベルト
状の像担持体の一面に接触して電荷移動により像を書き
込む書込電極と、前記書込電極による像の書込時に前記
無端ベルト状の像担持体の他面に前記静電潜像を形成す
る対向電極とを有し、各色の前記書込装置および前記現
像装置が前記無端ベルト状の像担持体の回転方向に沿っ
て順次配設されていることを特徴としている。
【0012】また、請求項2の発明は、各色の前記対向
電極が、それぞれ、対応する前記書込電極と対向しかつ
前記像担持体に対して非接触で設けられていることを特
徴としている。更に、請求項3の発明は、各色の前記対
向電極が、それぞれ、エッジ刃を有する導電性のブレー
ド状部材からなることを特徴としている。更に、請求項
4の発明は、各色の前記対向電極が、それぞれ、対応す
る前記書込電極と対向し、かつ、静電潜像形成時には前
記像担持体に接触しまた静電潜像非形成時には前記像担
持体から離間するように設けられていることを特徴とし
ている。
【0013】更に、請求項6の発明は、少なくとも誘電
体層を有し、静電潜像が形成される無端ベルト状の像担
持体と、前記像担持体に前記静電潜像を書き込む書込装
置と、前記像担持体上の前記静電潜像を現像する現像装
置とを少なくとも備え、前記書込装置および前記現像装
置がイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各
色毎に設けられており、各色の書込装置が、それぞれ前
記無端ベルト状の像担持体の一面に接触して電荷移動に
より像を書き込む各色毎の書込電極を有するとともに、
前記書込電極による像の書込時に前記無端ベルト状の像
担持体の他面に接触して前記静電潜像を形成する各色共
通の1つの対向電極とを有し、各色の前記書込電極およ
び前記現像装置が前記無端ベルト状の像担持体の回転方
向に沿って順次配設されているとともに、前記1つの対
向電極が前記像担持体の回転方向の最も上流側ある前記
書込電極より更に上流側の位置に設けられていることを
特徴としている。
【0014】更に、請求項7の発明は、各色の前記対向
電極が、それぞれ、回転可能な導電性ファーブラシ、回
転可能な導電性ゴムローラ、回転可能な導電性磁気ブラ
シ等の導電性回転部材からなることを特徴としている。
【0015】更に、請求項8の発明は、少なくとも誘電
体層を有し、静電潜像が形成される円筒ドラム状の像担
持体と、前記像担持体に前記静電潜像を書き込む書込装
置と、前記像担持体上の前記静電潜像を現像する現像装
置と、前記静電潜像を現像した前記像担持体上の現像剤
像が転写される中間転写媒体とを少なくとも備え、前記
像担持体、前記書込装置および前記現像装置がイエロ
ー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各色毎に設け
られており、各色の書込装置が、それぞれ、前記円筒ド
ラム状の像担持体の一面に接触して電荷移動により像を
書き込む書込電極と、前記書込電極による像の書込時に
前記無端ベルト状の像担持体の他面に前記静電潜像を形
成する対向電極とを有し、各色の前記像担持体、前記書
込装置および前記現像装置が、それぞれ、前記無端ベル
ト状の像担持体の回転方向に沿って順次配設されている
ことを特徴としている。
【0016】更に、請求項9の発明は、各色の前記対向
電極が、それぞれ、プレート状の電極、あるいは回転可
能な導電性ファーブラシ、回転可能な導電性ゴムロー
ラ、回転可能な導電性磁気ブラシ等の導電性回転部材か
らなることを特徴としている。更に、請求項10の発明
は、前記像担持体の前記各書込電極が接触する面に導電
性の書込層が形成されているとともに、前記対向電極に
よる静電潜像形成面に導電層が形成されていることを特
徴としている。
【0017】
【作用】このように構成された本発明の画像形成装置に
おいては、各色の書込装置の書込電極が、いずれも、静
電潜像が形成される側の像担持体の表面と反対側の裏面
(背面)に像を書き込むようになる。すなわち、本発明
の画像形成装置では、書込電極による電荷移動で像担持
体に対して背面書込が行われ、対向電極により像担持体
の表面に静電潜像が形成される。そして、この像担持体
の表面上の静電潜像が現像剤(トナー)によって現像さ
れる。
【0018】したがって、書込電極による背面書込が像
担持体の現像側の面と反対側の面で行われることになる
が、書込電極が転写後の残現像剤(残トナー)等による
異物の付着の多い現像側の面に接触しないから、書込電
極にこのような異物がほとんど付着しなくなる。特に、
本発明のようなフルカラーの画像形成装置では、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各色の現像剤
が用いられることから現像剤の量が非常に多いので、転
写後の残現像剤の量も多くなりがちになるが、このよう
に背面書込で像の書込を行うことにより、各色の書込電
極への異物の付着がより効果的に防止される。
【0019】これにより、書込電極の汚染が長期にわた
って抑制されるようになるため、書込電極の抵抗がほと
んど変化しなく、潜像の電位が安定する。その結果、潜
像形成安定性が向上し、高耐久性で高品質のフルカラー
の画像形成が可能になる。
【0020】また、各対向電極が像担持体に接触して配
置されることにより、各対向電極がクリーニング機能を
有するようになるので、像担持体の静電潜像形成面に前
述の異物が付着することによる静電潜像形成面の抵抗変
化が抑制されて、安定した静電潜像形成が行われるよう
になる。特に、対向電極が導電性ファーブラシ、導電性
ゴムローラ、導電性磁気ブラシ等で構成されることで、
像担持体の静電潜像形成面への異物の付着がより効果的
に防止されるようになる。
【0021】更に、各色の共通して対向電極が1つだけ
設けられることで、部品点数が削減されるようになる。
更に、各対向電極が像担持体に非接触で配置されると、
これらの各対向電極にも異物がほとんど付着しない。
【0022】更に、書込電極が像担持体に面接触するよ
うにすることにより、互いに接触する書込電極と像担持
体との間で電荷移動が支配的になるとともに、この電荷
移動が安定かつ確実に行われる。この支配的になる電荷
移動により、像が像担持体に安定して簡単に書き込まれ
るようになる。
【0023】このような電荷移動による帯電または除電
では、互いに接触する書込電極と像担持体との間で電荷
が直接移動するようになるので、像担持体の表面電位が
ほぼ書込電極に印加される電圧となる。したがって、書
込電極に印加する電圧を低電圧に設定することが可能と
なる。
【0024】更に、書込電極が像担持体に接触するの
で、書込電極と像担持体との間の空間的なギャップがほ
とんど生じなくなる。これにより、不要にイオン化され
る空間的なギャップの空気がほとんどなくなるので、オ
ゾンの発生がより一層抑制されるとともに、低電位で静
電潜像が形成可能となる。更に、書込電極が小さな押圧
力で像担持体に接触するようにすることで、書込電極に
よる像担持体の損傷が防止され、像担持体の耐久性が向
上する。
【0025】更に、書込電極の抵抗が書込層の抵抗より
小さく設定されることにより、潜像を形成する際の帯電
応答速度は、書込層の抵抗の方が大きいことから、書込
電極表面に抵抗成分が付着した場合でも、その影響を受
け難くなる。
【0026】更に、書込装置として書込電極および対向
電極が用いられているだけであり、従来のような大型の
レーザ光発生装置やLEDランプ光発生装置等が不要と
なる。したがって、装置がより一層小型化になるととも
に、部品点数がより一層削減されて一層シンプルで安価
な画像形成装置が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明に係る画像
形成装置の実施の形態の一例を示し、(a)はこの例の
画像形成装置の基本構成を模式的に示す図、(b)は
(a)における書込プロセス部の部分拡大図である。
【0028】図1(a)に示すように、この例の画像形
成装置1は、静電潜像が形成される像担持体2と、像担
持体2に接触してこの像担持体2に静電潜像を書き込む
書込装置3と、像担持体2上の静電潜像を現像するため
に現像剤17を担持・搬送する現像装置の現像剤担持体
(以下、現像ローラともいう)4と、この現像ローラ4
によって搬送された現像剤17で静電潜像が現像されて
形成された像担持体2上の現像剤像を紙、中間転写媒体
等の転写材5に転写する転写装置の転写ローラ6とを少
なくとも備えている。
【0029】像担持体2は誘電体層2aの単層構成、あ
るいは誘電体層2aの裏面に導電性の書込層2bが形成
された2層構成、あるいは誘電体層2aの表面に導電層
2cが形成された2層構成、あるいは誘電体層2aの裏
面に書込層2bが形成されかつ誘電体層2aの表面に導
電層2cが形成された3層構成で無端ベルト状に形成さ
れている(図1に示す例では、誘電体層2aの裏面に書
込層2bが形成されかつ誘電体層2aの表面に導電層2
cが形成されている、なお、表面は外周面に、また裏面
は内周面に対応している)。
【0030】具体的には、像担持体2の層構成は、図2
(a)に示す誘電体層2aのみの(単層誘電体型)、図
2(b)に示す誘電体層2aの裏面に抵抗層2b1から
なる書込層2bが形成された2層の(抵抗層+誘電体
層)型、図2(c)に示す誘電体層2aの表裏両面にそ
れぞれ抵抗層2b1,2c1からなる書込層2bおよび導
電層2cが形成された3層の(抵抗層+誘電体層+抵抗
層)型、図2(d)に示す誘電体層2aの表面に抵抗層
2c1からなる導電層2cが形成された2層の(誘電体
層+抵抗層)型、図3(a)に示す誘電体層2aの裏面
に独立電極部2b 2からなる書込層2bが形成された2
層の(独立電極部+誘電体層)型、図3(b)に示す誘
電体層2aの表裏両面にそれぞれ独立電極部2b2,2c
2からなる書込層2bおよび導電層2cが形成された3
層の(独立電極部+誘電体層+独立電極部)型、図示し
ないが、図2(d)に示す抵抗層2b1の場合と同様に
誘電体層2aの表面に独立電極部2c2からなる導電層
2cが形成された2層の(誘電体層+独立電極部)型が
ある。
【0031】また、これらの図2(a)ないし(d)、
図3(a)および(b)にそれぞれ示す場合は、いずれ
も、後述する対向電極が像担持体2に接触しない非接触
対向電極である場合を示しているが、対向電極が像担持
体2に接触する接触対向電極である場合にも、像担持体
2は同じ層構成を有している。例えば、像担持体2は図
3(c)に示すように誘電体層2aの表裏両面にそれぞ
れ抵抗層2b1,2c1が形成された図2(c)に示す3
層構成と同じ層構成を有し、また、図3(d)に示すよ
うに誘電体層2aの表裏両面に独立電極部2b2,2c2
が形成された図3(b)に示す3層構成と同じ層構成を
有している。なお、この接触対向電極の場合の像担持体
2の層構成は、図3(c)および(d)に示す像担持体
2の3層構成以外の前述の他の層構成とすることもでき
る。このように構成された像担持体2は、その誘電体層
2aにより電荷を蓄える容量Cのコンデンサの機能を有
している。
【0032】誘電体層2aの材料としては、ポリカーボ
ネート樹脂、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエス
テル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリフェニレン
オキシド、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド
樹脂、ホスファゼン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂、シリコ−ン樹脂等の誘電体
としての特性を持つ材料が用いられる。
【0033】導電性の書込層2bおよび導電層2cは、
いずれも、樹脂と導電性微粒子とをその混合比(濃度)
を調整して溶剤中で樹脂分散(希釈混合分散)したもの
を誘電体層2aの表裏面の少なくとも一面に、スプレー
法、ディップ法等の一般的な方法で塗布することにより
作製される。その場合、書込層2bおよび導電層2cの
材質および塗布方法(例えば、ディップ法であれば、引
き上げ速度や濃度等)を適宜選択することで、前述の独
立電極部2b2,2c2を独立分散型電極、独立フローテ
ィング型電極として形成することができる。
【0034】導電性微粒子の材料としては、 Cu、Al、Ni、Ag、C、Mo等の金属微粒
子、 ZnO(酸化亜鉛)、酸化錫、酸化アンチモン、酸
化チタン等を導電性処理した微粒子(例えば、アンチモ
ン、インジウム等をドーピングして導電か処理したもの
等)、 ポリアセチレン、ポリチオフィン、ポリピロール等
にヨウ素をドーピングして、高分子錯体にした導電性微
粒子 が用いられる。なお、像担持体2は無端ベルト状に限定
されることはなく、ドラム状に形成することもできる。
【0035】この像担持体2は、所定の間隔に配置され
た図示しないモータで駆動される駆動ローラ7と従動ロ
ーラ8とに掛け渡されて、駆動ローラ7の図1(a)に
おいて時計方向の回転で同時計方向に回転するようにな
っている。
【0036】書込装置3は書込ヘッド部3aと対向電極
3bとから構成されている。書込ヘッド部3aは、FP
C(Flexible Print Circuit の略、以下FPCと称
す)あるいはPET(ポリエチレンテレフタレートの
略、以下PETと称す)等の絶縁性が高くかつ比較的柔
らかく弾性のある材料からなる可撓性の基材3a1と、
基材3a1に支持されかつこの基材3a1の撓みによる弱
い弾性復元力で像担持体2上に軽く押圧されて接触し、
像の選択帯電書込を行うために像担持体2に電荷を注入
する書込電極3a2とを備えている。この書込ヘッド部
3aは像担持体2の内側で書込電極3a2が像担持体2
の裏面(背面)に接触するようにして配置されていて、
書込電極3a2により像担持体2の裏面に対して電荷移
動することで像の書込を行う、つまり背面書込を行うよ
うになっている。この書込電極3a2の抵抗は像担持体
2の書込層2bの抵抗より小さく設定されている。
【0037】図4は、書込装置3の書込電極3a2の電
荷移動による像の書込の原理を説明し、(a)は書込電
極3a2と像担持体2との接触部の拡大図、(b)はこ
の接触部の電気的等価回路図、(c)ないし(f)は各
パラメータと像担持体2の接触面電位との関係を示す図
である。
【0038】図4(a)に示すように、書込電極3a2
が前述のように像担持体2に所定の小さな押圧力で接触
しているとともに、像担持体2が所定の速度vで移動
(回転)している。この小さな押圧力は、幅300mm
で押圧力10N以下、すなわち線圧0.03N/mm以
下が書込電極3a2と像担持体2との接触を安定化し、
電荷移動を安定化する上で好ましく、摩耗の観点から接
触を安定の保つ状態を維持しつつ極力線圧を下げること
が望ましい。
【0039】書込電極3a2には、所定の高電圧V0また
は所定の低電圧V1が基材3a1を介して選択的に切り替
えられて印加されるようになっている(前述のように±
の電荷があるため、高電圧は絶対値が高い電圧をいい、
また、低電圧は高電圧と同じ極性として絶対値が低い電
圧または0Vをいう。本明細書における本発明の説明で
は、この低電圧はすべて接地電圧であるとしているの
で、以下の説明では、高電圧V0を所定電圧V0といい、
低電圧V1を接地電圧V1という。接地電圧V1は0Vで
あることは言うまでもない。)。
【0040】すなわち、書込電極3a2と像担持体2と
の接触部(ニップ部)において、図4(b)に示す電気
的な等価回路が構成されている。図4(b)において、
Rは書込電極3a2の抵抗を示し、Cは像担持体2の容
量を示している。書込電極3a2の抵抗Rは、A側の
(−)の所定電圧V0またはB側の接地電圧V1に選択的
に切換接続されるようになっている。
【0041】等価回路において、書込電極3a2をA側
に接続してこの書込電極3a2に(−)の所定電圧V0
印加したときの書込電極3a2の抵抗Rと像担持体2の
裏面電位との関係は、図4(c)に実線で示すように書
込電極3a2の抵抗Rが小さい領域では像担持体2の接
触面電位が一定の所定電圧V0となり、書込電極3a2
抵抗Rが所定値より大きい領域であると、像担持体2の
接触面電位の絶対値が低下する。一方、書込電極3a2
をB側に接続してこの書込電極3a2を接地したときの
書込電極3a2の抵抗Rと像担持体2の接触面電位との
関係は、図4(c)に点線で示すように書込電極3a2
の抵抗Rが小さい領域では像担持体2の接触面電位が一
定のほぼ接地電圧V1となり、書込電極3a2の抵抗Rが
所定値より大きい領域であると、像担持体2の接触面電
位の絶対値が上昇する。
【0042】そして、書込電極3a2の抵抗Rが小さく
像担持体2の接触面電位が一定の所定電圧V0または一
定の接地電圧V1である領域では、図5(a)に示すよ
うに像担持体2に接触する書込電極3a2と像担持体2
との間で、電圧の低い方から高い方へ直接(−)電荷の
接触電荷移動が行われる。すなわち、この接触電荷移動
により像担持体2が帯電または除電される。また、書込
電極3a2の抵抗Rが大きく像担持体2の接触面電位が
変化し始める領域では、接触電荷移動による像担持体2
の帯電または除電が次第に小さくなってくるとともに、
書込電極3a2の抵抗Rが大きくなることで図5(b)
に示すように基材3a1と像担持体2との間で放電によ
る電荷移動(以下、非接触電荷移動ともいう)が生じて
くるようになる。
【0043】この基材3a1と像担持体2との間で生じ
る非接触電荷移動は基材3a1と像担持体2との間の電
圧(所定電圧V0)の絶対値が放電開始電圧Vthより大
きくなったときに生じるが、基材3a1および像担持体
2間のギャップとこの放電開始電圧Vthとの関係はパッ
シェンの法則により図5(c)に示すようになる。すな
わち、ギャップが約30μm位であるとき放電開始電圧
thが最も小さく、ギャップが約30μmより小さくて
も大きくても放電開始電圧Vthが大きくなり、放電が発
生し難くなる。この放電つまり非接触電荷移動によって
も像担持体2の表面が帯電または除電されるようにな
る。
【0044】しかし、書込電極3a2の抵抗Rがこの領
域であるときには、接触電荷移動による像担持体2の帯
電または除電が大きいとともに非接触電荷移動による像
担持体2の帯電または除電が小さく、像担持体2の帯電
または除電は接触電荷移動による帯電または除電が支配
的となっている。この接触電荷移動による帯電または除
電では、像担持体2の接触面電位は、書込電極3a2
印加される所定電圧V0または接地電圧V1となる。接触
電荷移動による帯電の場合、書込電極3a2に供給され
る所定電圧V0は書込電極3a2と像担持体2との間で放
電が発生する放電開始電圧Vth以下に設定するのが望ま
しい。
【0045】書込電極3a2の抵抗Rが更に大きい領域
であると、接触電荷移動による像担持体2の帯電または
除電が小さく、非接触電荷移動による像担持体2の帯電
または除電が接触電荷移動による帯電または除電より大
きくなり、像担持体2の帯電または除電は次第に非接触
電荷移動による帯電または除電が支配的となってくる。
すなわち、書込電極3a2の抵抗Rが大きくなると、像
担持体2の表面は主に非接触電荷移動によって帯電また
は除電され、接触電荷移動による像担持体2はほとんど
帯電または除電されなくなる。この非接触電荷移動によ
る帯電または除電では、像担持体2の接触面電位は、書
込電極3a2に印加される所定電圧V0または接地電圧V
1から放電開始電圧Vthを差し引いた電圧となる。な
お、所定電圧V0が(+)の電圧でも同じである。
【0046】したがって、書込電極3a2の抵抗Rを、
像担持体2の接触面電位が一定の所定電圧|V0|(±
の電圧があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地
電圧V1となる小さい領域に設定するとともに、書込電
極3a2に印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1
の間でスイッチング制御することにより、接触電荷移動
による像担持体2の帯電または除電を行うことができる
ようになる。
【0047】また、書込電極3a2をA側に接続してこ
の書込電極3a2に(−)の所定電圧V0を印加したとき
の像担持体2の容量Cと像担持体2の接触面電位との関
係は、図4(d)に実線で示すように像担持体2の容量
Cが小さい領域では像担持体2の接触面電位が一定の所
定電圧V0となり、像担持体2の容量Cが所定値より大
きい領域では、像担持体2の接触面電位の絶対値が低下
する。一方、書込電極3a2をB側に接続してこの書込
電極3a2を接地したときの像担持体2の容量Cと像担
持体2の接触面電位との関係は、図4(d)に点線で示
すように像担持体2の容量Cが小さい領域では像担持体
2の接触面電位が一定のほぼ接地電圧V1となり、像担
持体2の容量Cが所定値より大きい領域では、像担持体
2の接触面電位の絶対値が上昇する。
【0048】そして、像担持体2の容量Cが小さく像担
持体2の接触面電位が一定の所定電圧V0または一定の
接地電圧V1である領域では、像担持体2に接触する書
込電極3a2と像担持体2の書込層2bとの間で直接
(−)の電荷の接触電荷移動が行われる。すなわち、接
触電荷移動により像担持体2が帯電または除電される。
また、像担持体2の容量Cが大きく像担持体2の接触面
電位が変化し始める領域では、接触電荷移動による像担
持体2の帯電または除電が次第に小さくなってくるとと
もに、像担持体2の容量Cが大きくなることで図5
(b)に示すように基材3a1と像担持体2の誘電体層
2aとの間で非接触電荷移動が生じてくるようになる。
この非接触電荷移動によっても像担持体2の表面が帯電
または除電されるようになる。しかし、像担持体2の容
量Cがこの領域であるときには、接触電荷移動による像
担持体2の帯電または除電が大きいとともに非接触電荷
移動による像担持体2の帯電または除電が小さく、像担
持体2の帯電または除電は接触電荷移動による帯電また
は除電が支配的となっている。この接触電荷移動による
帯電または除電では、像担持体2の接触面電位は、書込
電極3a2に印加される所定電圧V0または接地電圧V1
となる。
【0049】像担持体2の容量Cが更に大きい領域であ
ると、書込電極3a2と像担持体2の書込層2bとので
間でこの接触電荷移動はほとんど行われない。すなわ
ち、接触電荷移動によっては像担持体2は帯電または除
電されなくなる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の
場合でも同様である。
【0050】したがって、像担持体2の容量Cを、像担
持体2の接触面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電
圧があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧
1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3
2に印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間
でスイッチング制御することにより、接触電荷移動によ
る像担持体2の帯電または除電を行うことができるよう
になる。
【0051】更に、書込電極3a2をA側に接続してこ
の書込電極3a2に(−)の所定電圧V0を印加したとき
の像担持体2の速度(周速度)vと像担持体2の接触面
電位との関係は、図4(e)に実線で示すように像担持
体2の速度vが比較的小さい領域では、像担持体2の接
触面電位は速度vが大きくなるにしたがって上昇し、像
担持体2の速度vが所定値より大きくなると、像担持体
2の接触面電位の絶対値は一定の電圧となる。像担持体
2の接触面電位が像担持体2の速度vの増大に応じて大
きくなるのは、書込電極3a2と像担持体2との間の摩
擦による像担持体2への接触電荷移動の容易化によるも
のであると考えられる。この摩擦による接触電荷移動の
容易化は像担持体2の速度vがある程度大きくなると変
化しなく、ほぼ一定となる。一方、書込電極3a2をB
側に接続してこの書込電極3a2を接地したときの書込
層2bの速度vと書込層2bの接触面電位との関係は、
図4(e)に点線で示すように書込層2bの速度vに関
係なく一定の接地電圧V1となる。なお、所定電圧V0
(+)の電圧の場合でも同様である。
【0052】更に、書込電極3a2をA側に接続してこ
の書込電極3a2に(−)の所定電圧V0を印加したとき
の書込電極3a2の像担持体2への押圧力(以下、単に
書込電極3a2の圧力という)と像担持体2の接触面電
位との関係は、図4(f)に実線で示すように書込電極
3a2の圧力がきわめて小さい領域では、像担持体2の
接触面電位は書込電極3a2の圧力が大きくなるにした
がって比較的急上昇し、書込電極3a2の圧力が所定値
より大きくなると、像担持体2の接触面電位の絶対値は
一定の電圧となる。像担持体2の接触面電位が書込電極
3a2の圧力の増大に応じて急上昇するのは、書込電極
3a2と像担持体2との接触が書込電極3a2の圧力の増
大にしたがってより確実になることによるものであると
考えられる。この書込電極3a2と像担持体2との接触
の確実性は、書込電極3a2の圧力がある程度大きくな
ると変化しなく、ほぼ一定となる。一方、書込電極3a
2をB側に接続してこの書込電極3a2を接地したときの
書込電極3a2の圧力と像担持体2の接触面電位との関
係は、図4(f)に点線で示すように書込電極3a2
圧力に関係なく一定の接地電圧V1となる。なお、所定
電圧V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
【0053】このようにして、書込電極3a2の抵抗R
および像担持体2の容量Cを像担持体2の接触面電位が
一定の所定電圧となるように設定するとともに、像担持
体2の速度vおよび書込電極3a2の圧力を像担持体2
の接触面電位が一定の所定電圧となるように制御し、書
込電極3a2に印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V
1との間でスイッチング制御することにより、接触電荷
移動による像担持体2の帯電または除電を確実にかつ簡
単に行うことができるようになる。
【0054】なお、前述の例では書込電極3a2に印加
する所定電圧V0が直流電圧であるが、直流電圧に交流
電圧を重畳することもできる。交流電圧を重畳する場合
は、直流成分を像担持体2に印加する電圧とし、また、
交流成分の振幅を放電開始電圧Vthの2倍以上に設定す
るとともに、交流成分の周波数を像担持体2の回転にお
ける周波数の500〜1000倍程度が好ましい(例え
ば、像担持体2の径が30φでかつ像担持体2の周速度
が180mm/secであるとすると、像担持体2の回
転における周波数が2Hzであるから、交流成分の周波
数は1000〜2000Hzとなる)。
【0055】図6は、複数の書込電極3a2を像担持体
2の軸方向に配列した場合の配列パターンを示し、
(a)は最もシンプルな書込電極の配列パターンの場合
を示す図、(b)および(c)はそれぞれ(a)を改良
した書込電極の配列パターンの場合を示す図である。
【0056】複数の書込電極3a2の最もシンプルな配
列パターンは、図6(a)に示すように複数の長方形の
書込電極3a2が像担持体2の軸方向に一列に配列され
たものである。その場合、複数の書込電極3a2のう
ち、所定数(図示例では8個)の書込電極3a2がそれ
ぞれそれらの書込電極3a2を所定電圧V0または接地電
圧V1に切り替えることで駆動制御する1つのドライバ
9に接続されて1組にまとめられており、この組の複数
組が像担持体2の軸方向に一列に配列されている。
【0057】しかし、このように単純な長方形の書込電
極3a2を単に像担持体2の軸方向に一列に配列した場
合、隣接する書込電極3a2の間に隙間が生じる。この
ため、この隙間に対向する像担持体2の表面は帯電され
難い部分あるいは除電され難い部分となってしまう。も
ちろん、この図6(a)に示す書込電極3a2の配列で
も、像を書き込む書込ヘッドとして機能することは言う
までもないが、像の書込をより良好にするために、図6
(a)に示す書込電極3a2を更に改良することが好ま
しい。
【0058】そこで、図6(b)に示す例の書込電極3
2の配列パターンでは、書込電極3a2が三角形に形成
されているとともに、隣接する三角形の書込電極3a2
の向きが互いに反対(三角形の正立状態と倒立状態)と
なるように交互に配列されている。その場合、複数の書
込電極3a2は、隣接する書込電極3a2の三角形の底辺
の互いに対向する端部が像担持体2の軸方向と直交する
方向(図において上下方向;像担持体2の回転方向;副
走査方向)にオーバーラップする(重なる)ように配列
されている。
【0059】このように、隣接する書込電極3a2の一
部が互いに像担持体2の軸方向と直交する方向にオーバ
ーラップさせることにより、像担持体2の表面に前述の
ような帯電し難い部分あるいは除電し難い部分は形成さ
れなく、像担持体2の表面の全面が帯電可能となる。な
お、書込電極3a2の形状は三角形以外に、例えば台
形、平行四辺形、隣接する書込電極3a2の対向辺の少
なくとも一部に傾斜辺を有する形状、あるいは隣接する
書込電極3a2の対向辺に凹凸を設けた形状等の隣接す
る書込電極3a2の一部が互いに像担持体2の軸方向と
直交する方向にオーバーラップするものであればどのよ
うな多角形状にすることもできる。もちろん、図6
(a)に示す書込電極3a2の配列でも、像を書き込む
書込ヘッドとして機能することは言うまでもない。
【0060】この例でも、図6(a)に示す例と同様
に、隣接する所定数の書込電極3a2を1つのドライバ
9に接続した組が複数組配列されているとともに、各ド
ライバ9はそれぞれ書込電極3a2に関して同じ側に配
置されている。
【0061】また、図6(c)に示す例の書込電極3a
2の配列パターンでは、書込電極3a2が円形に形成され
ているとともに、複数の円形の書込電極3a2が像担持
体2の軸方向と直交する方向に2列にかつ千鳥状に配列
されている。その場合、1列目および2列目の互いに隣
接する各書込電極3a2の一部どうしが像担持体2の軸
方向と直交する方向にオーバーラップするように配列さ
れている。この例の書込電極3a2の配列パターンで
も、像担持体2の表面に前述のような帯電し難い部分あ
るいは除電し難い部分は形成されなく、像担持体2の表
面の全面が帯電可能となる。この例では、隣接する1列
目の書込電極3a2と2列目の書込電極3a2の所定数の
書込電極3a2を1つのドライバ9に接続した組が複数
組像担持体2の軸方向に配列されているとともに、各ド
ライバ9はそれぞれ書込電極3a2に関して同じ側に配
置されている。
【0062】そして、図7に示すように各ドライバ9
が、基材3a1上に形成されかつ断面矩形状の薄い平板
状の例えば銅(Cu)箔からなる導電パターン(Cuパ
ターン)12により電気的に接続されているとともに、
同様に各ドライバ9と各書込電極3a2とが基材3a1
に形成された導電パターン10により電気的に接続され
ている。そして、これらの導電パターン10は例えばエ
ッチング等の従来の薄膜パターン形成方法で形成するこ
とができる。そして、図7において上方からラインデー
タ、書込タイミング信号および高圧電力が各ドライバ9
に供給されるようになっている。
【0063】対向電極3bは、像担持体2の外側で書込
電極3a2に対向するようにして配置されており、書込
電極3a2が像担持体2の裏面に電荷注入(移動)によ
る選択帯電書込を行ったときに、像担持体2の反対側の
表面に、書込電極3a2の書込部分(つまり、電荷移動
部分)に対応して像担持体2内に蓄えられた電荷により
静電気を誘起させて静電潜像を作成するものである。
【0064】この対向電極3bは、図1(a)および
(b)、図2(a)ないし(d)、図3(a)および
(b)にそれぞれ示すように像担持体2と所定距離離間
した非接触対向電極として設けられるか、図3(c)お
よび(d)に示すように像担持体2に接触した接触対向
電極として設けられる。
【0065】対向電極3bが非接触対向電極として設け
られる場合、この対向電極3bは正または負の高電圧が
印加されることで放電を生じ、この放電で像担持体2に
イオンを運ぶことによって像担持体2の表面に静電潜像
を作る。そのため、対向電極3bは放電効率の高い材質
を用いて放電効率の高い形状に形成することが好まし
い。また、放電部材側である対向電極側に書込電極の電
圧とは逆極性の電圧を印加して放電を行うことが静電潜
像を安定して作れるとともに、オゾンの発生を抑制でき
るので好ましい。
【0066】例えば、非接触対向電極の対向電極3bと
しては、 放電し易い材料の金属(ステンレス、Fe、Cu
等)製で図1(b)に示すようにエッジ部に形成され
た、放電し易い形状の鋭角のエッジ刃3b1からなるブ
レード状の対向電極3b、 の鋭角のエッジ刃3b1が形成された金属製のエッ
ジ部に、更に像担持体2の軸方向に沿って形成された、
放電し易い形状のギザギザの鋸刃(不図示)からなる対
向電極3b、 樹脂に導電性微粒子を分散した放電し易い材料の導
電性材製で図1(b)に示すようにエッジ部に形成され
た、放電し易い形状の鋭角のエッジ刃3b1からなる対
向電極3b、 の鋭角のエッジ刃3b1が形成された導電性材製の
エッジ部に、更に像担持体2の軸方向に沿って形成され
た、放電し易い形状のギザギザの多数の鋸刃(不図示)
からなる対向電極3b、 導電性ゴム、導電性ブラシ等からなる放電し易い導
電性ローラの対向電極3b、 針を像担持体2の軸方向に並列に並べた放電にし易
い針電極からなる対向電極3b 等がある。
【0067】このように、対向電極3bを像担持体2に
対して非接触で配置することにより、像担持体2の表面
に存在する残現像剤(残トナー)等の異物が対向電極3
bにほとんど付着しないようにして、対向電極3bの電
気抵抗がほとんど変化しなく、静電潜像の電位が安定す
るようになる。すなわち、良好な潜像形成安定性が得ら
れ、高耐久性の画像形成が可能になる。
【0068】また、対向電極3bが接触対向電極として
設けられる場合、この対向電極3bは正または負の電圧
が印加されるか、単にグランド(GND)等に接地され
るかして、像担持体2を介して書込電極3aと電気回路
を形成するようにし、この電気回路により電荷を移動す
ることで像担持体2の表面に静電潜像を作る。この接触
対向電極では、図3(c)および(d)に示すように対
向電極3bの像担持体2との接触部3b3を像担持体2
の移動方向(図において、下方向)に曲げて形成するこ
とが好ましい。
【0069】例えば、接触対向電極の対向電極3bとし
ては、 書込電極3a2と同じ形状の導電性部材(金属製部
材、樹脂に導電性微粒子を分散した導電性材料からなる
部材、導電性ゴム等)からなる対向電極3b、 デッキ状導電性ファーブラシ、円筒あるいは円柱状
導電性ファーブラシ、あるいはロール(回転ロール)状
導電性ファーブラシからなる対向電極3b、 円筒あるいは円柱状導電性ゴム部材、あるいは導電
性ゴムローラからなる対向電極3b、 導電性部材(金属製部材、樹脂に導電性微粒子を分
散した導電性材料からなる部材、導電性ゴム等)製の導
電性ブレードからなる対向電極3b、 回転可能または固定の導電性磁気ブラシからなる対
向電極3b、 導電性フィルムからなる対向電極3b、 像担持体2の軸方向に沿って多数の切れ目が入れら
れた導電性フィルムまたは導電性ブレードからなる対向
電極3b、 等がある。
【0070】このように、対向電極3bを像担持体2に
接触して設けることにより、対向電極3bに印加するバ
イアス電圧を低電圧に設定することができるとともに、
オゾンの発生を抑制することができる。
【0071】また、対向電極3bである導電性ファーブ
ラシ、導電性磁気ブラシ、導電性ゴムローラ等が像担持
体2に接触することで、対向電極3bがクリーニング機
能を有するようになるので、像担持体2の表面に存在す
る残現像剤(残トナー)等の異物を除去することが可能
となり、像担持体2の表面(静電潜像形成面)に残現像
剤等の異物が付着することによる静電潜像形成面の抵抗
変化が抑制されて、安定した静電潜像形成を行うことが
できるようになる。
【0072】図8は、書込電極3a2に所定電圧V0およ
び接地電圧V1を切替接続するためのスイッチング回路
を示す図である。図8に示すように、例えば4列に配置
された書込電極3a2は、それぞれ、対応する高電圧ス
イッチ(High Voltage Switch;H.V.S.W.)11に接続
されており、これらの高電圧スイッチ11は、それぞ
れ、対応する書込電極3a2を所定電圧V0と接地電圧V
1とに切替接続するようになっている。各高電圧スイッ
チ11には、それぞれシフトレジスタ(S.R.)12か
らの画像書込制御信号が入力され、またこのシフトレジ
スタ12には、バッファ13に蓄えられている画像信号
およびクロック14からのクロック信号がそれぞれ入力
される。そして、シフトレジスタ12からの画像書込制
御信号はアンド回路15によりエンコーダ16からの書
込タイミング信号に基づいて各高電圧スイッチ11に入
力されるようになる。各高電圧スイッチ11およびアン
ド回路15により各書込電極3a2への供給電圧を切替
制御する前述のドライバ9が構成されている。
【0073】図9は、各書込電極3a2の各高電圧スイ
ッチ11をそれぞれ所定電圧V0または接地電圧V1に
選択的に切替制御したときの状態を示し、(a)は各書
込電極3a2の電圧状態を示す図、(b)は(a)の電
圧状態で正規現像したときの現像剤像を示す図、(c)
は(a)の電圧状態で反転現像したときの現像剤像を示
す図である。
【0074】図9に示すように、例えばn−2番目、n
−1番目、n番目、n+1番目、n+2番目の各書込電
極3a2が、それぞれの高電圧スイッチ11が切替制御
されて図9(a)に示す電圧状態になっているとする。
そこで、このような電圧状態の各書込電極3a2で像担
持体2の裏面に像の背面書込を行うことで、対向電極3
bにより像担持体2の表面の像背面書込位置に対応した
位置に静電潜像が形成される。そして、正規現像により
この静電潜像を現像すると、現像ローラ5によって搬送
された現像剤17が像担持体2の所定電圧V0部上に付
着し、図9(b)にハッチング(斜線)で示すような現
像剤像が得られる。また、同様にして静電潜像の書込を
行い、反転現像によりこの静電潜像を現像すると、現像
剤17が像担持体2の接地電圧V1部上に付着し、図9
(c)にハッチングで示すような現像剤像が得られる。
【0075】その場合、静電潜像を現像装置の現像剤1
7で現像する際は、現像剤17が像担持体2に輸送され
る方向に電界が生じるように、像担持体2を挟んだ背面
側に、所定の電圧(例えば、接地電圧等)を印加した電
極18を配置することが好ましい。具体的には、所定の
電圧を印加した導電性ローラ、導電性ブラシ、導電性フ
ィルム、導電性ブレード等を像担持体2の背面に接触あ
るいは近接して配置する。
【0076】このように構成されたこの例の画像形成装
置1によれば、書込ヘッド部3aの書込電極3a2によ
り背面書込を行うようにしているので、書込電極3a2
が転写後の残現像剤(残トナー)等による異物の付着の
多い現像側の面に接触しないから、書込電極3a2にこ
のような異物がほとんど付着しなくなる。これにより、
書込電極3a2の汚染が長期にわたって抑制されるよう
になるため、書込電極3a2の抵抗がほとんど変化しな
く、潜像の電位が安定する。その結果、潜像形成安定性
が向上し、高耐久性の画像形成が可能になる。
【0077】また、書込電極3a2が像担持体2に面接
触するようにすることにより、互いに接触する書込電極
3a2と像担持体2との間で電荷移動が支配的になると
ともに、この電荷移動が安定かつ確実に行われる。この
支配的になる電荷移動により、静電潜像が像担持体2に
安定して簡単に書き込まれるようになる。
【0078】このような電荷移動による帯電または除電
では、互いに接触する書込電極3a 2と像担持体2との
間で電荷が直接移動するようになるので、像担持体2の
表面電位がほぼ書込電極3a2に印加される電圧とな
る。したがって、書込電極3a2に印加する電圧を低電
圧に設定することが可能となる。
【0079】更に、書込電極3a2の抵抗が書込層2b
の抵抗より小さく設定されることにより、像を書き込む
際の帯電応答速度は、書込層2bの抵抗の方が大きいこ
とから、書込電極表層に抵抗成分が付着した場合でも、
その影響を受け難くなる。
【0080】更に、書込電極3a2を可撓性の基材3a1
に支持して、この書込電極3a2を基材3a1の小さな弾
性復元力による小さな押圧力で像担持体2に接触させて
いるので、像担持体2に対する書込電極3a2の位置が
安定し、書込電極3a2と像担持体2との間の接触電荷
移動を安定かつ確実に行うことができる。これにより、
像担持体2に対する書込電極3a2による帯電または除
電をより安定して高精度に行うことができるので、静電
潜像の書込をより安定して行うことができ、良好な画像
を確実にかつ高精度に得ることができる。更に、書込層
2bを抵抗層2b1で形成するか、書込層2bに独立分
散型や独立フローティング型の独立電極部2b2を設け
ているので、接触電荷移動の横方向への広がりが防止で
きる。これにより、書込電極3a2と像担持体2との間
の接触電荷移動をより効果的に行うことができるように
なる。
【0081】更に、書込電極3a2を小さな押圧力で像
担持体2に接触させているだけであるので、書込電極3
2による像担持体2の損傷を防止でき、像担持体2の
耐久性を向上させることができる。
【0082】更に、書込ヘッド部3として書込電極3a
2を用い、従来のような大型のレーザ光発生装置やLE
Dランプ光発生装置等を設けないので、装置をより一層
小型化することができるとともに、部品点数をより一層
削減できて一層シンプルで安価な画像形成装置を得るこ
とができる。更に、書込電極3a2によりオゾンの発生
をより一層抑制することができるようになる。
【0083】更に、可撓性の基材3a1により、書込電
極3a2が小さい押圧力で像担持体2に接触しているの
で、書込電極3a2と像担持体2との間の空間的なギャ
ップがほとんどない。これにより、不要にイオン化され
る空間的なギャップの空気がほとんどなくなるので、オ
ゾンの発生をより一層抑制できるとともに、低電位で静
電潜像が形成可能となる。
【0084】更に、対向電極3bを像担持体2に所定距
離離間した非接触で設けるとともに、この対向電極3b
に正または負の高電圧を印加することで、対向電極3b
と像担持体2との間で起こる放電によって運ばれる空気
中のガスのイオンで像担持体2の表面に静電潜像を形成
することができる。その場合、対向電極3bに書込電極
3a2と逆極性の電圧を印加して放電を行うようにする
と、静電潜像を安定して作成することができるので好ま
しい。
【0085】更に、対向電極3bを放電効率の高い材質
や形状としているので、対向電極3bと像担持体2との
間で放電を起こり易くでき、像担持体2にイオンを効果
的に運ぶことができるようになり、静電潜像を確実にか
つ安定して形成することができる。しかも、対向電極3
bに書込電極3a2と逆極性の電圧を印加するようにす
れば、オゾンの発生を更に効果的に抑制することができ
るようになる。
【0086】更に、対向電極3bを像担持体2に対して
非接触で配置することにより、像担持体2の表面に存在
する残現像剤(残トナー)等の異物が対向電極3bにほ
とんど付着することがないので、対向電極3bの電気抵
抗がほとんど変化しなく、安定した静電潜像の電位を安
定させることができる。すなわち、良好な潜像形成安定
性が得られ、高耐久性の画像形成が可能になる。
【0087】更に、対向電極3bを像担持体2に接触し
て設けるとともに、対向電極3bに正または負の電圧を
印加するか、あるいは対向電極3bを接地するかして、
書込電極3a2と対向電極3bとの間に電気回路を形成
して電荷移動を行うようにしているので、静電潜像を確
実にかつ安定して形成することができるようになる。特
に、導電性ファーブラシ等を像担持体2に接触させるこ
とで、対向電極3bにクリーニング機能を持たせること
ができる。これにより、像担持体2の静電潜像形成面に
前述の異物が付着することによる静電潜像形成面の抵抗
変化を抑制でき、安定した静電潜像形成を行うことがで
きるようになる。
【0088】図10は、図1に示す例の対向電極が書込
電極と対向位置でかつ非接触に設けられて背面書込を行
う画像形成装置を各色毎に組み合わせて構成したフルカ
ラー画像形成装置を模式的に示す図である。なお、以下
の各例の画像形成装置の説明において、その例より前の
例の画像形成装置と同じ構成要素には同じ符号を付すこ
とで、その詳細な説明は省略する。図10に示すよう
に、この例のフルカラーの画像形成装置1は、無端ベル
ト状の像担持体2上にイエローY、マゼンタM、シアン
C、および黒Kの4色を色重ねしてフルカラーの現像を
行うようにする画像形成装置である。
【0089】像担持体2の無端ベルトの直線部に沿っ
て、それぞれ各色毎の書込ヘッド部3aY,3aM,3aC,
3aKおよびブレード状の対向電極3bY,3bM,3bC,
3bKからなる書込装置3Y,3M,3C,3Kと、各色毎の現
像ローラ4Y,4M,4C,4Kとが像担持体2の回転方向
(図10において時計方向)上流側から色Y、M、C、
Kの順に配設されている。もちろん、これらの色Y、
M、C、Kの順は図示以外のどのような順序で配設する
こともできる。
【0090】各色の書込ヘッド部3aY,3aM,3aC,3
Kの各書込電極3a2Y,3a2M,3a2C,3a2Kは、いず
れも前述のように小さな押圧力で軽く像担持体2の書込
層2bに接触している。また、各対向電極3bY,3bM,
3bC,3bKは、いずれも前述のように各書込電極3a
2Y,3a2M,3a2C,3a2Kに対向し、かつ、導電層2b
から離間した非接触に配置されている。
【0091】このように構成されたこの例のフルカラー
の画像形成装置1においては、まずイエローYの書込ヘ
ッド部3aYの書込電極3a2YでイエローYの像が像担
持体2の書込層2b上に書き込まれるとともに、イエロ
ーYの対向電極3bYで像担持体2の導電層2c上にイ
エローYの静電潜像が形成される。そして、このイエロ
ーYの静電潜像がイエローYの現像ローラ4Yで現像さ
れて像担持体2の導電層2c上にイエローYの現像剤像
が形成される。次いで、イエローYの現像剤像が形成さ
れた位置に対応した書込層2b上に、マゼンタMの書込
ヘッド部3aMの書込電極3a2MでマゼンタMの像が書
き込まれるとともに、マゼンタMの対向電極3bMで導
電層2c上のイエローYの現像剤像の上にマゼンタMの
静電潜像が形成される。そして、このマゼンタMの静電
潜像がマゼンタYの現像ローラ4 Mで現像されて導電層
2c上のイエローYの現像剤像にマゼンタYの現像剤像
が色重ねされる。
【0092】同様にして、イエローYおよびマゼンタM
の色重ねされた現像剤像が形成された位置に対応した書
込層2b上に、シアンCの書込ヘッド部3aCの書込電
極3a2CでシアンCの像が書き込まれてシアンCの対向
電極3bCで導電層2c上にシアンCの静電潜像が形成
され、更に、このシアンCの静電潜像がシアンCの現像
ローラ4Cで現像されて導電層2c上のイエローYおよ
びマゼンタMの色重ねされた現像剤像にシアンCの現像
剤像が色重ねされる。更に同様にして、イエローY、マ
ゼンタMおよびシアンCの色重ねされた現像剤像が形成
された位置に対応した書込層2b上に、ブラックKの書
込ヘッド部3aKの書込電極3a2KでブラックKの像が
書き込まれてブラックBの対向電極3bBで導電層2c
上にブラックKの静電潜像が形成され、更に、このブラ
ックンBの静電潜像がブラックBの現像ローラ4Bで現
像されて導電層2c上のイエローY、マゼンタMおよび
シアンCの色重ねされた現像剤像にブラックBの現像剤
像が色重ねされ、導電増2c上にフルカラーの現像剤像
が形成される。
【0093】このようにして各色Y,M,C,Bの現像剤
像が像担持体2の導電層2c上で重ね合わされて色合わ
せされたフルカラー現像剤像は転写ローラ6によって紙
等の転写材5に転写される。
【0094】この例のフルカラーの画像形成装置1にお
いても、図1に示す背面書込による画像形成装置1を用
いることで、各書込電極3a2Y,3a2M,3a2C,3a2K
が、いずれも像担持体2の書込層2bに接触し残現像剤
等の異物が付着しやすい導電層2cには接触しないの
で、各書込電極3a2Y,3a2M,3a2C,3a2Kには、い
ずれも異物がほとんど付着しない。また、各対向電極3
Y,3bM,3bC,3bKが像担持体2に非接触で配置さ
れることから、これらの各対向電極3bY,3bM,3bC,
3bKにも異物がほとんど付着しない。この例のフルカ
ラーの画像形成装置1の他の構成および他の作用効果
は、前述の例の画像形成装置1と同じである。
【0095】図11は、本発明の背面書込によるフルカ
ラーの画像形成装置の他の例を模式的に示す図である。
前述の図10に示す例では、ブレード状の対向電極がそ
れぞれ書込電極に対向しかつ像担持体2の導電層2cに
対して非接触に設けられているが、図11に示すように
この例のフルカラーの画像形成装置1では、各色の対向
電極がそれぞれ回転可能な導電性ファーブラシ、回転可
能な導電性ゴムローラ、あるいは回転可能な導電性磁気
ブラシ等の回転可能な導電性部材により構成されてい
る。また、この例のフルカラーの画像形成装置1では、
イエローYの対向電極3bY、マゼンタMの対向電極3
M、シアンCの対向電極3bC、ブラックBの対向電極
3b Kが、それぞれ対向する各書込電極3a2Y,3a2M,
3a2C,3a2kに対向しているとともに、潜像形成時に
は像担持体2の導電層2cに接触し、また潜像非形成時
には導電層2cから離間するようにして設けられている
(図11においては、すべての対向電極3bY,3bM,3
C,3bkが導電層2cに接触しているように示されて
いるが、実際には、潜像形成を行う対向電極のみが導電
層2cに接触し、他の対向電極は導電層2cから離間し
ている)。この例のフルカラーの画像形成装置の他の構
成は、前述の図10に示す例と同じである。
【0096】このように構成されているこのフルカラー
の画像形成装置1においては、前述のように各対向電極
3bY,3bM,3bC,3bkは潜像形成時には導電層2c
に接触し、また潜像形成動作を行わない潜像非形成時に
は導電層2cから離間するように動作する。また、導電
層2cに接触している各対向電極3bY,3bM,3bC,3
Kは、導電層2cに接触することにより、導電層2c
に付着している残現像剤(残トナー)等の異物を除去す
る除去するクリーニング機能を有するようになる。この
例のフルカラーの画像形成装置の他の作用効果は、前述
の図10に示す例と同じである。
【0097】図12は、本発明の背面書込による画像形
成装置の他の例を模式的に示す図である。前述の図1に
示す例では像担持体2が無端ベルト状に形成されている
が、この例の画像形成装置1では、図12に示すように
円筒ドラム状に形成されており、回転軸2dを中心に回
転可能になっている。また、この例の画像形成装置1で
は、対向電極3bがプレート状に形成されかつ接地され
ているとともに、その先端部が像担持体2の導電層2c
に像担持体2の回転方向と同方向から接触するようにし
て設けられている。また、この例の画像形成装置1で
は、現像ローラ4が像担持体2に接触した接触現像を行
うようになっている。
【0098】更に、この例の画像形成装置1は、導電性
ファーブラシ、導電性ゴムローラ、導電性磁気ブラシ等
の導電性回転部材からなり、導電層2cに接触して設け
られたクリーニングローラ19を備えている。このクリ
ーニングローラ19により、導電層2cに付着する残現
像剤等の異物を除去するようになっている。この例のフ
ルカラーの画像形成装置1の他の構成および他の作用効
果は、前述の図10に示す例と同じである。
【0099】図13は、本発明の背面書込によるフルカ
ラーの画像形成装置の他の例を模式的に示す図である。
図13に示すように、この例のフルカラーの画像形成装
置1は、図12に示す例の画像形成装置1を各色毎に組
み合わせるとともに、無端ベルト状の中間転写媒体19
を用いた画像形成装置である。
【0100】すなわち、この例のフルカラーの画像形成
装置1では、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラ
ックKの各色毎の画像形成装置1Y,1M,1C,1Kが中間
転写媒体19の回転方向(図13において、反時計方
向)の上流側からこれらの順にタンデムに配設されてい
る。各色の画像形成装置の配設順は、どのような順序に
も設定することができる。各画像形成装置1Y,1M,1C,
Kは図13に示す画像形成装置1からなり、それぞ
れ、像担持体2Y,2M,2C,2K、書込電極3a2Y,3
2M,3a2C,3a2Kを備えた書込ヘッド部3aY,3aM,
3aC,3aK、対向電極3bY,3bM,3bC,3bK、現像
ローラ4Y,4M,4C,4K、および一次転写ローラ6Y,
M,6C,6Kを備えている。
【0101】無端ベルト状の中間転写媒体19は駆動ロ
ーラ20と従動ローラ21とに張架されており、図示し
ないモータで回転駆動される駆動ローラによって回転さ
れるようになっている。駆動ローラの位置で、中間転写
媒体19と二次転写ローラ22との間に転写材5を挟圧
しながら通過させることで、この転写材5に転写を行う
ようになっている。
【0102】このように構成されたこの例のフルカラー
の画像形成装置1においては、まずイエローYの画像形
成装置1Yにおいて、イエローYの書込電極3a2Yでイ
エローYの像担持体2Yの書込層2bYに書き込まれると
ともに、イエローYの対向電極3bYで像担持体2Yの導
電層2cY上にイエローYの静電潜像が形成される。そ
して、このイエローYの静電潜像がイエローYの現像ロ
ーラ4Yで現像されて像担持体2Yの導電層2cY上にイ
エローYの現像剤像が形成される。このイエローYの現
像剤像は中間転写媒体18にイエローYの一次転写ロー
ラ6Yによって一次転写される。
【0103】次いで、マゼンタMの画像形成装置1M
おいて、マゼンタMの書込電極3a2 MでマゼンタMの像
担持体2Mの書込層2bMに書き込まれるとともに、マゼ
ンタMの対向電極3bMで像担持体2Mの導電層2cM
にマゼンタMの静電潜像が形成される。そして、このマ
ゼンタMの静電潜像がマゼンタMの現像ローラ4Mで現
像されて像担持体2Mの導電層2cM上にマゼンタMの現
像剤像が形成される。このマゼンタMの現像剤像はマゼ
ンタMの一次転写ローラ6Mによって中間転写媒体18
のイエローYの現像剤像に重ねて一次転写される。
【0104】続いて、シアンCの画像形成装置1Cにお
いて、シアンCの書込電極3a2CでシアンCの像担持体
Cの書込層2bCに書き込まれるとともに、シアンCの
対向電極3bCで像担持体2Cの導電層2cC上にシアン
Cの静電潜像が形成される。そして、このシアンCの静
電潜像がシアンCの現像ローラ4Cで現像されて像担持
体2Cの導電層2cC上にシアンCの現像剤像が形成され
る。このシアンCの現像剤像はシアンCの一次転写ロー
ラ6Cによって中間転写媒体18のイエローYおよびマ
ゼンタMの現像剤像に重ねて一次転写される。
【0105】更に、ブラックBの画像形成装置1Cにお
いて、ブラックBの書込電極3a2BでブラックBの像担
持体2Bの書込層2bBに書き込まれるとともに、ブラッ
クBの対向電極3bBで像担持体2Bの導電層2cB上に
ブラックBの静電潜像が形成される。そして、このブラ
ックBの静電潜像がブラックBの現像ローラ4Bで現像
されて像担持体2Bの導電層2cB上にブラックBの現像
剤像が形成される。このブラックBの現像剤像はブラッ
クBの一次転写ローラ6Bによって中間転写媒体18の
イエローY、マゼンタMおよびシアンCの現像剤像に重
ねて一次転写され、中間転写媒体18上にフルカラーの
現像剤像が形成される。
【0106】そして、中間転写媒体18上に形成された
フルカラーの現像剤像が二次転写ローラ20によって転
写材5に二次転写される。この例のフルカラーの画像形
成装置1の他の構成および他の作用効果は、前述の図1
0に示す例と同じである。
【0107】図14は、本発明に係る画像形成装置の実
施の形態の他の例の基本構成を模式的に示す、図1
(a)と同様の図である。明は省略する。
【0108】前述の図1に示す例では、対向電極3bが
ブレード状に形成されているとともに、像担持体2に対
して非接触でかつ書込電極3a2に対向して設けられて
いるが、図14に示すように、この例の画像形成装置1
では、対向電極3bが導電性ゴムローラ、ローラ状の導
電性ファ−ブラシ、あるいはローラ状の導電性磁気ブラ
シ等の導電性部材で形成されているとともに、像担持体
2に接触しかつ書込電極3a2と対向しない位置、つま
り書込電極3a2と対向する位置からずれた位置に非対
向で設けられている。また、この例の像担持体2では、
その裏面に書込層2bが形成されているとともに、その
表面に導電層2cが形成されている。
【0109】なお、このように対向電極3bを書込電極
3a2と非対向で設ける場合は、像担持体2の裏面に書
込層2bを必ずしも設ける必要はないが、像担持体2が
コンデンサの機能を有するために像担持体2の表面には
導電層2cを必ず設ける必要がある。この例の画像形成
装置の他の構成要素は前述の図1に示す例と同じであ
る。
【0110】このように、対向電極3bを書込電極3a
2に対して非対向にかつ像担持体2の導電層に接触して
設けることで、像担持体2の導電性の書込層2bに接触
する書込電極3a2と対向電極3bとの間に、導電性の
書込層2b、コンデンサとして機能する誘電体層2aお
よび導電層2cを介して電気回路が形成される。したが
って、書込電極3a2に印加される書込電圧および対向
電極3bに印加される潜像形成電圧によりコントラスト
のよい静電潜像が、書込電極3a2による像の書込位置
に対応した導電層2cの位置に形成されるとともに、像
担持体2の表面に存在する残現像剤(残トナー)等の異
物を除去することができる。
【0111】なお、この例では、対向電極3bは書込電
極3a2と非対向に設けられるが、この対向電極3bも
書込電極3a2からの電荷移動(電荷注入)に基づいて
静電潜像を形成するものであるから、一応、この明細書
では対向電極3bとする。また、対向電極3bの材質お
よび形状も前述した他の材質および形状にすることもで
きる。更に、この例では対向電極3bは像担持体2に接
触するものとしているが、像担持体2に対して非接触に
することもできる。この非接触の場合は、対向電極3b
に、像担持体2に存在する前述の異物が付着することは
ない。
【0112】図15は、本発明の背面書込によるフルカ
ラーの画像形成装置の他の例を模式的に示す図である。
図15に示すように、この例のフルカラーの画像形成装
置1は、図14に示す例の画像形成装置1の対向電極が
書込電極と非対向位置でかつ接触に設けられて背面書込
を行う画像形成装置を各色毎に組み合わせて構成したフ
ルカラー画像形成装置を模式的に示す図である。
【0113】図15に示すように、この例のフルカラー
の画像形成装置1は、無端ベルト状の像担持体2上にイ
エローY、マゼンタM、シアンC、および黒Kの4色を
色重ねしてフルカラーの現像を行うようにする画像形成
装置である。その場合、対向電極3bは各色共通の1つ
しか設けられていなく、像担持体2の回転方向(図15
において時計方向)で最も上流側にあるイエローYの書
込電極3a2Yより上流に位置して設けられている。
【0114】このように構成されたこの例のフルカラー
の画像形成装置1においては、対向電極3bが各色共通
の1つしか設けられていないので、図11に示す例の画
像形成装置1に比べて部品点数が少ない。この例のフル
カラーの画像形成装置1の他の構成および他の作用効果
は、図11に示す例と同じである。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の画像形成装置によれば、書込電極による像の書込を像
担持体の現像側の面と反対側の背面で行うようにしてい
るので、像担持体に存在する残現像剤(残トナー)等に
よる異物が書込電極に付着するのを防止できる。特に、
本発明のようなフルカラーの画像形成装置では、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各色の現像剤
が用いられることから現像剤の量が非常に多いので、各
色の書込電極への異物の付着をより効果的に防止でき
る。
【0116】これにより、書込電極の汚染を長期にわた
って抑制できるようになるため、書込電極の抵抗の変化
を抑制できて、潜像の電位を安定させることができる。
その結果、潜像形成安定性を向上でき、高耐久性で高品
質のフルカラーの画像を形成することができる。
【0117】また、各対向電極を像担持体に接触して配
置することで各対向電極にクリーニング機能をもたせて
いるので、像担持体の静電潜像形成面に前述の異物が付
着することによる静電潜像形成面の抵抗変化を抑制する
ことができる。これにより、安定した静電潜像形成を行
うことができる。特に、対向電極を導電性ファーブラ
シ、導電性ゴムローラ、導電性磁気ブラシ等で構成する
ことで、像担持体の静電潜像形成面への異物の付着をよ
り効果的に防止できる。
【0118】更に、各色の共通して対向電極を1つだけ
設けることで、部品点数を削減できる。更に、各対向電
極を像担持体に非接触で配置することで、これらの各対
向電極にも異物が付着するのを防止できる。
【0119】更に、書込装置として書込電極および対向
電極を用いられているだけであるので、従来のような大
型のレーザ光発生装置やLEDランプ光発生装置等を不
要にできる。したがって、装置をより一層小型化にでき
るとともに、部品点数をより一層削減でき、より一層シ
ンプルで安価な画像形成装置を得ることができる。
【0120】更に、書込電極を像担持体に接触させてい
るので、不要にイオン化される空間的なギャップの空気
をほとんどなくすことができる。これにより、オゾンの
発生がより一層抑制できるとともに、低電位で静電潜像
を形成可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の実施の形態の一
例を示し、(a)はこの例の画像形成装置の基本構成を
模式的に示す図、(b)は(a)における書込プロセス
部の部分拡大図である。
【図2】 図1に示す例の画像形成装置における像担持
体の層構成の例および非接触対向電極を示し、(a)は
(単層誘電体)型を示す図、(b)は(抵抗層+誘電体
層)型を示す図、(c)は(抵抗層+誘電体層+抵抗
層)型を示す図、(d)は(誘電体層+抵抗層)型を示
す図である。
【図3】 図1に示す例の画像形成装置における像担持
体の層構成の他の例および対向電極を示し、(a)は
(独立電極部+誘電体層)型で非接触対向電極を示す
図、(b)は(独立電極部+誘電体層+独立電極部)型
で非接触対向電極を示す図、(c)は(抵抗層+誘電体
層+抵抗層)型で接触対向電極を示す図、(b)は(独
立電極部+誘電体層+独立電極部)型で接触対向電極を
示す図である。
【図4】 書込ヘッド部の書込電極の帯電または除電に
よる静電潜像の書込の原理を説明し、(a)は書込電極
と像担持体との接触部の拡大図、(b)はこの接触部の
電気的等価回路図、(c)ないし(f)は各パラメータ
と像担持体の接触面電位との関係を示す図である。
【図5】 像担持体に対する帯電または除電を説明し、
(a)は接触電荷移動による像担持体に対する帯電また
は除電の説明図、(b)は放電による像担持体に対する
帯電または除電の説明図、(c)はパッシェンの法則を
説明する図である。
【図6】 複数の書込電極を像担持体の軸方向に配列し
た場合の配列パターンを示し、(a)は最もシンプルな
書込電極の配列パターンの場合を示す図、(b)および
(c)はそれぞれ(a)を改良した書込電極の配列パタ
ーンの場合を示す図である。
【図7】 書込電極およびドライバの配列パターンと配
線パターンとを示す図である。
【図8】書込電極に所定電圧V0および接地電圧V1を切
替接続するためのスイッチング回路を示す図である。
【図9】各電極の各高電圧スイッチをそれぞれ所定電圧
V0または接地電圧V1に選択的に切替制御したときの
状態を示し、(a)は各電極の電圧状態を示す図、
(b)は(a)の電圧状態で正規現像したときの現像剤
像を示す図、(c)は(a)の電圧状態で反転現像した
ときの現像剤像を示す図である。
【図10】図1に示す例の対向電極が書込電極と対向位
置でかつ非接触に設けられて背面書込を行う画像形成装
置を各色毎に組み合わせて構成したフルカラー画像形成
装置を模式的に示す図である。
【図11】本発明の背面書込によるフルカラーの画像形
成装置の他の例を模式的に示す図である。
【図12】本発明の背面書込による画像形成装置の更に
他の例を模式的に示す図である。
【図13】本発明の背面書込によるフルカラーの画像形
成装置の他の例を模式的に示す図である。
【図14】本発明に係る画像形成装置の実施の形態の更
に他の例の基本構成を模式的に示す、図1(a)と同様
の図である。
【図15】本発明の背面書込によるフルカラーの画像形
成装置の更に他の例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…像担持体、2b…書込層、2b
1…抵抗層、2b2…独立電極部、2c…導電層、3…書
込装置、3a…書込ヘッド部、3a1…基材、3a2…書
込電極、3b…対向電極、3b1…エッジ刃、3b2…鋸
刃、3b3…接触部、4…現像剤担持体(現像ロー
ラ)、5…転写材、6…転写ローラ、9…ドライバ、1
0…導電パターン、17…現像剤
フロントページの続き Fターム(参考) 2C162 AE12 AE21 AE31 AE44 AE47 AE69 EA19 2H029 AA01 AB01 AB04 AB08 AB10 AB13 AC06 AD07 AE02 2H030 AC02 BB22 BB43 BB71

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも誘電体層を有し、静電潜像が
    形成される無端ベルト状の像担持体と、前記像担持体に
    前記静電潜像を書き込む書込装置と、前記像担持体上の
    前記静電潜像を現像する現像装置とを少なくとも備え、 前記書込装置および前記現像装置がイエロー、マゼン
    タ、シアン、およびブラックの各色毎に設けられてお
    り、 各色の書込装置は、それぞれ、前記無端ベルト状の像担
    持体の一面に接触して電荷移動により像を書き込む書込
    電極と、前記書込電極による像の書込時に前記無端ベル
    ト状の像担持体の他面に前記静電潜像を形成する対向電
    極とを有し、 各色の前記書込装置および前記現像装置が前記無端ベル
    ト状の像担持体の回転方向に沿って順次配設されている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 各色の前記対向電極は、それぞれ、対応
    する前記書込電極と対向しかつ前記像担持体に対して非
    接触で設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 各色の前記対向電極は、それぞれ、エッ
    ジ刃を有する導電性のブレード状部材からなることを特
    徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 各色の前記対向電極は、それぞれ、対応
    する前記書込電極と対向し、かつ、静電潜像形成時には
    前記像担持体に接触しまた静電潜像非形成時には前記像
    担持体から離間するように設けられていることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも誘電体層を有し、静電潜像が
    形成される無端ベルト状の像担持体と、前記像担持体に
    前記静電潜像を書き込む書込装置と、前記像担持体上の
    前記静電潜像を現像する現像装置とを少なくとも備え、 前記書込装置および前記現像装置がイエロー、マゼン
    タ、シアン、およびブラックの各色毎に設けられてお
    り、 各色の書込装置は、それぞれ前記無端ベルト状の像担持
    体の一面に接触して電荷移動により像を書き込む各色毎
    の書込電極を有するとともに、前記書込電極による像の
    書込時に前記無端ベルト状の像担持体の他面に接触して
    前記静電潜像を形成する各色共通の1つの対向電極とを
    有し、 各色の前記書込電極および前記現像装置が前記無端ベル
    ト状の像担持体の回転方向に沿って順次配設されている
    とともに、前記1つの対向電極が前記像担持体の回転方
    向の最も上流側ある前記書込電極より更に上流側の位置
    に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 各色の前記対向電極は、それぞれ、回転
    可能な導電性ファーブラシ、回転可能な導電性ゴムロー
    ラ、回転可能な導電性磁気ブラシ等の導電性回転部材か
    らなることを特徴とする請求項4または5記載の画像形
    成装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも誘電体層を有し、静電潜像が
    形成される円筒ドラム状の像担持体と、前記像担持体に
    前記静電潜像を書き込む書込装置と、前記像担持体上の
    前記静電潜像を現像する現像装置と、前記静電潜像を現
    像した前記像担持体上の現像剤像が転写される中間転写
    媒体とを少なくとも備え、 前記像担持体、前記書込装置および前記現像装置がイエ
    ロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各色毎に設
    けられており、 各色の書込装置は、それぞれ、前記円筒ドラム状の像担
    持体の一面に接触して電荷移動により像を書き込む書込
    電極と、前記書込電極による像の書込時に前記無端ベル
    ト状の像担持体の他面に前記静電潜像を形成する対向電
    極とを有し、 各色の前記像担持体、前記書込装置および前記現像装置
    が、それぞれ、前記無端ベルト状の像担持体の回転方向
    に沿って順次配設されていることを特徴とする画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 各色の前記対向電極は、それぞれ、プレ
    ート状の電極、あるいは回転可能な導電性ファーブラ
    シ、回転可能な導電性ゴムローラ、回転可能な導電性磁
    気ブラシ等の導電性回転部材からなることを特徴とする
    請求項7記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記像担持体の前記各書込電極が接触す
    る面に導電性の書込層が形成されているとともに、前記
    対向電極による静電潜像形成面に導電層が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1記載
    の画像形成装置。
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