JP2003090922A - 光ファイバ配線シート、光ファイバ配線用粘着シート、及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバ配線シート、光ファイバ配線用粘着シート、及びその製造方法

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JP2003090922A
JP2003090922A JP2001284940A JP2001284940A JP2003090922A JP 2003090922 A JP2003090922 A JP 2003090922A JP 2001284940 A JP2001284940 A JP 2001284940A JP 2001284940 A JP2001284940 A JP 2001284940A JP 2003090922 A JP2003090922 A JP 2003090922A
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sheet
optical fiber
adhesive
adhesive sheet
pressure
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JP2001284940A
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Koji Kouchi
浩二 古内
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温下で使用する場合でも、光ファイバの配
線が崩れたり、シートが変形しにくい光ファイバ配線シ
ート、並びにそれに使用する光ファイバ配線用粘着シー
ト、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 粘着シートS1の粘着面に光ファイバ3
を配線固定し、その粘着面側にカバー材4又は別の粘着
シートを貼着してある光ファイバ配線シートにおいて、
前記粘着シートS1の少なくとも一方は、150℃雰囲
気内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+
5%以内である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着シートの粘着
面に光ファイバを配線固定し、その粘着面側にカバー材
又は別の粘着シートを貼着してある光ファイバ配線シー
ト、光ファイバ配線用粘着シート、及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年の光技術の発展に伴い、通信設備や
コンピュータにおいて、電気配線に代わって伝送速度向
上のために光ファイバによる配線が利用される様になっ
てきた。また、光の伝送損失を回復するための光増幅機
や、光交換機なども使用されており、これらの機器に対
して、配線作業工数の低減、誤配線の防止、少スペース
化、および配線精度の確実性を図るべく、光ファイバ配
線シートが実用化に向けて開発されている。
【0003】このような光ファイバ配線シートとして
は、粘着シートの粘着面に光ファイバを配線、固定し、
それを保護するためにカバー材を粘着面に貼り合わせた
ものが知られている(例えば、特開2000−3567
18号公報)。このような粘着シートやカバー材の基材
材料としては、ふっ素系樹脂フィルム、或いはポリイミ
ドフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
シリコーンゴム等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような光ファイバ配線シートでは、光ファイバを配線後
に高温下で使用すると、粘着シートやカバー材の寸法変
化の影響を受けて、せっかく配線した光ファイバがずれ
てしまったり、配線シートが変形してしまう場合があっ
た。このような高温下での使用環境としては、電気配線
と共に使用される場合などが考えられる。
【0005】上記のような問題が生じた光ファイバ配線
シートの粘着シート、或いはカバー材について、150
℃で2時間保存後の寸法変化率を測定すると、すべてど
ちらか一方、或いは両方が±5%を超えていることが判
明した。また、粘着シートの基材の耐熱寸法安定性が良
好な場合でも、粘着剤の塗布工程(易接着のための表面
処理を含む)などによって、粘着シートとしての寸法変
化率が大きくなる場合があり、その場合にも上記と同様
の問題が生じる。このような現象は、配線シートが大面
積になるほど影響が大きく、極力熱による寸法変化の小
さい材料が望まれる。また、上記現象は、粘着シートや
カバー材の基材として、弾性率の低い材料を用いた場合
に特に生じ易い。
【0006】そこで、本発明の目的は、高温下で使用す
る場合でも、光ファイバの配線が崩れたり、シートが変
形しにくい光ファイバ配線シート、並びにそれに使用す
る光ファイバ配線用粘着シート、及びその製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の知
見に基づいて鋭意検討を重ねた結果、粘着シートとして
の加熱時の寸法変化率を一定範囲内にすることによっ
て、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】本発明の光ファイバ配線シートは、粘着シ
ートの粘着面に光ファイバを配線固定し、その粘着面側
にカバー材又は別の粘着シートを貼着してある光ファイ
バ配線シートにおいて、前記粘着シートの少なくとも一
方は、150℃雰囲気内で2時間保存後の寸法変化率が
縦横何れも−5〜+5%以内であることを特徴とする。
【0009】本発明は、特に前記粘着シートの少なくと
も一方が、ふっ素系基材シート上に粘着剤層を形成して
ある場合に有効である。
【0010】上記において、前記カバー材は、150℃
雰囲気内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5
〜+5%以内であることが好ましい。
【0011】一方、本発明の光ファイバ配線用粘着シー
トは、基材シートの片面に粘着剤層を形成してある光フ
ァイバ配線用粘着シートであって、150℃雰囲気内で
2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+5%以
内であることを特徴とする。
【0012】他方、本発明の光ファイバ配線用粘着シー
トの製造方法は、基材シートの片面に粘着剤層を形成し
てある光ファイバ配線用粘着シートの製造方法であっ
て、前記粘着剤層を形成した後に90〜150℃で加熱
処理することを特徴とする。
【0013】〔作用効果〕本発明の光ファイバ配線シー
トによると、粘着シートの少なくとも一方は、150℃
雰囲気内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5
〜+5%以内であるため、従来品と比較して、高温下で
使用する場合でも、光ファイバの配線が崩れたり、シー
トが変形しにくいものとなる。
【0014】また前記粘着シートの少なくとも一方が、
ふっ素系基材シート上に粘着剤層を形成してある場合、
ふっ素系基材シートは、耐熱性や透明性、柔軟性に優れ
るものの、その製法や物性に起因して基材シート又は粘
着剤層を形成後の粘着シートが高温使用時に寸法変化を
生じ易いところ、上記の如き寸法変化率に調整すること
で、より確実に光ファイバの配線の崩れやシートの変形
を防止できるようになる。
【0015】前記カバー材は、150℃雰囲気内で2時
間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+5%以内で
ある場合、粘着シートの耐熱寸法安定性と相まって、よ
り確実に光ファイバの配線の崩れやシートの変形を防止
できるようになる。
【0016】一方、本発明の光ファイバ配線用粘着シー
トによると、150℃雰囲気内で2時間保存後の寸法変
化率が縦横何れも−5〜+5%以内であるため、得られ
る配線シートが従来品と比較して、高温下で使用する場
合でも、光ファイバの配線が崩れたり、シートが変形し
にくいものとなる。
【0017】他方、本発明の製造方法によると、ふっ素
系基材シート上に粘着剤層を形成した後に90〜150
℃で加熱処理するため、粘着シートとしての耐熱寸法安
定性を改善することができるので、高温下で使用する場
合でも、光ファイバの配線が崩れたり、シートが変形し
にくい光ファイバ配線シートを作成できる粘着シートを
製造することができる。
【0018】
【発明の実施形態】以下に本発明の実施形態を、図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の光ファイバ配
線シートの一例を示す断面図である。
【0019】本発明の光ファイバ配線シートは、図1に
示すように、粘着シートS1の粘着面に光ファイバ3を
配線固定し、その粘着面側にカバー材4又は別の粘着シ
ートを貼着したものである。本実施形態では、粘着面側
にカバー材4を貼着したものの例を示す。
【0020】このような光ファイバ配線シートでは、高
温下での使用時に粘着シートS1やカバー材4の寸法変
化の影響を受けて、配線した光ファイバ3がずれ易いな
どの問題がある。そこで、本発明では、粘着シートS1
(カバー材4の代わりに別の粘着シートを使用する場合
はそれらの少なくとも一方)を、150℃雰囲気内で2
時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+5%以内
になるように調整する。好ましい寸法変化率は縦横何れ
も−3〜+3%以内である。
【0021】粘着シートS1は、通常、基材シート1上
に粘着剤層2を形成した構造を有しており、粘着剤層2
の投錨力を高めるために基材シート1の粘着面側に表面
処理を施してもよい。また、背面側に離型処理(剥離処
理)などを施してもよい。
【0022】基材シート1としては、耐熱性の高い材料
が使用され、例えばポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキ
ルビニルエーテルの共重合体(PFA)、テトラフルオ
ロエチレンとへキサフルオロプロピレンの共重合体(F
EP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTF
E)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体
(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)等のふっ素系樹脂フィルムやポリイミドフィルム、
PETフィルム、シリコーンゴムシート等が挙げられ
る。本発明は、特に基材シート1としてふっ素系樹脂フ
ィルムを用いる場合に有効である。
【0023】基材シート1の厚さは0.02〜1.00
mmが好ましい。特に柔軟性を持ちながら、腰のある厚
みとして、0.10〜0.50mmのものが更に好適に
用いられる。
【0024】投錨力を高めるための表面処理としては、
コロナ放電処理、スパッタ処理、低圧UV処理、プラズ
マ処理、アルカリ金属エッチング処理等の表面処理が挙
げられる。これら表面処理法のなかでも耐熱性が良く、
物理的に表面を荒らして接着層を形成する表面積を増や
すことのできるスパッタ処理が良好である。
【0025】表面処理法としてスパッタ処理を採用する
場合の処理条件としては、たとえば、雰囲気ガスとして
アルゴンガスを用い、気圧0.222〜6.666P
a、放電電力5〜50W・秒/cm2 で処理するのが好
適である。
【0026】粘着剤層2としては、アクリル系、シリコ
ーン系等の粘着剤が用いられ、特に耐熱性と透明性を考
慮するとシリコーン系粘着剤が望ましい。シリコーン系
粘着剤は、例えばオルガノポリシロキサンを主成分とす
るシリコーンゴムやシリコーンレジンを含有してなり、
これを架橋剤を添加してキュアーすることにより粘着剤
層を形成することができる。
【0027】シリコーンゴムとしては、シリコーン系感
圧接着剤に使用されている各種のものを特に制限なく使
用できる。たとえば、ジメチルシロキサンを主な構成単
位とするオルガノポリシロキサンを好ましく使用でき
る。オルガノポリシロキサンには必要に応じてビニル
基、その他の官能基が導入されていてもよい。オルガノ
ポリシロキサンの重量平均分子量は通常18万以上であ
るが、望ましくは28万から100万、特に50万から
90万のものが好適である。
【0028】シリコーンレジンとしては、シリコーン系
感圧接着剤に使用されている各種のものを特に制限なく
使用できる。たとえば、M単位(R3 SiO1/2 )と、
Q単位(SiO2 )、T単位(RSiO3/2 )およびD
単位(R2 SiO)から選ばれるいずれか少なくとも1
種の単位(前記単位中、Rは一価炭化水素基または水酸
基を示す)を有する共重合体からなるオルガノポリシロ
キサンを好ましく使用できる。前記共重合体からなるオ
ルガノポリシロキサンは、OH基を有する他に、必要に
応じてビニル基等の種々の官能基が導入されていてもよ
い。導入する官能基は架橋反応を起こすものであっても
よい。前記共重合体としてはM単位とQ単位からなるM
Qレジンが好ましい。M単位と、Q単位、T単位または
D単位の比(モル比)は特に制限されないが、前者:後
者=0.3:1〜1.5:1程度、好ましくは0.5:
1〜1.3:1程度のものを使用するのが好適である。
【0029】シリコーンゴムとシリコーンレジンの配合
割合(重量比)は、前者:後者=100:100〜10
0:220程度が好ましく、100:120〜100:
180程度のものを使用するのがより好ましい。シリコ
ーンゴムとシリコーンレジンは、単にそれらを配合して
使用してもよく、それらの部分縮合物であってもよい。
【0030】前記配合物には、それを架橋構造物とする
ために、通常、架橋剤を含む。架橋剤としては、SiH
基を有するシロキサン系架橋剤、過酸化物系架橋剤など
が挙げられる。過酸化物架橋剤としては、従来よりシリ
コーン系感圧接着剤に使用されている各種のものを特に
制限なく使用できる。たとえば、過酸化ベンゾイル、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサ
イド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル
パーオキシヘキサン、2,4−ジクロロ−ベンゾイルパ
ーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジ−イソプ
ロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキ
シン−3等があげられる。
【0031】また、シロキサン系架橋剤として、たとえ
ば、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくと
も平均2個有するポリオルガノハイドロジエンシロキサ
ンが用いられる。ケイ素原子に結合した有機基としては
アルキル基、フェニル基、ハロゲン化アルキル基等があ
げられるが、合成および取り扱いが容易なことから、メ
チル基が好ましい。シロキサン骨格構造は、直鎖状、分
岐状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状が良く用
いられる。
【0032】粘着剤層2の厚みは5〜60μmが好まし
く、光ファイバとの接着性を考えると20〜50μmが
更に好適である。
【0033】粘着剤層2の形成方法としては、基材シー
ト1に粘着剤を、リバースコート法、ファンテンコート
法、ディッピング法等の方式で塗工し、それぞれの架橋
方式(加熱、UV照射等)によりキュアーさせて形成す
ることができる。
【0034】粘着シートS1は、粘着剤のコーティング
工程を連続的に行う場合、長さ方向に引っ張られて伸さ
れてしまう場合が多い。伸ばされてしまった粘着シート
S1は高温下に置かれると長さ方向に収縮し、幅方向に
広がってしまうため、粘着剤層2の形成後に加熱処理
(アニール)を行うのが好ましい。
【0035】この加熱処理は、カール等の基材シート1
の変形を伴わないように行うのが好ましく、平面状でテ
ンションを掛けずに行う方法が好ましい。加熱条件とし
ては、90〜150℃で加熱処理を行い、例えば乾燥機
内で行う場合は120〜150℃の温度で2時間〜5時
間行うのが好ましい。
【0036】光ファイバ3としては、各種市販されてい
るガラス製光ファイバやプラスチック製光ファイバが使
用できる。本発明が特に有効と考えられる光ファイバ3
の直径としては、50〜200μmが挙げられる。
【0037】光ファイバ3を粘着シートS1に配線固定
する方法としては、数値制御された布線機等を用いて行
う方法や、その際、超音波等の振動を付加する方法が挙
げられる。また、ローラー等で粘着シートS1の粘着面
に貼りあわせることも可能である。
【0038】カバー材4は基材シート1と同様に、耐熱
性の高い材質のフィルムが通常用いられる。光ファイバ
3の盛り上がり部をカバーするためにも、粘着シートS
1よりも柔軟性があるものが良く、その厚みとして0.
02〜0.20mmが好ましく、0.02〜0.10m
mがより好ましい。
【0039】カバー材4も熱による寸法変化の少ないも
のが良く、粘着シートS1と同様に加熱処理を行うのが
好ましい。条件としては、やはり乾燥機で120〜15
0℃の温度で2〜4時間行うのが好ましい。つまり、カ
バー材4も、150℃雰囲気内で2時間保存後の寸法変
化率が縦横何れも−5〜+5%以内であるのが好まし
い。
【0040】また、カバー材4と粘着シートS1との接
着は、各種ラミネート法などで行うことが出来、真空ラ
ミネート法を使用するのが好ましい。
【0041】この様にして得られた光ファイバ配線シー
トは、耐熱性に優れ、高温下で使用しても寸法変化量が
少なく、光ファイバのずれや、シートの変形を生じるこ
とのなく使用できる。
【0042】図2は、本発明の光ファイバ配線シートの
他の例を示す断面図である。この光ファイバ配線シート
は、図2に示すように、粘着シートS1の粘着面に光フ
ァイバ3を配線固定し、その粘着面側に別の粘着シート
S2を貼着したものである。この実施形態では、粘着シ
ートS1と粘着シートS2の少なくとも一方が、150
℃雰囲気内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−
5〜+5%以内であればよいが、両者がこの条件を満た
すことが好ましい。このように粘着剤層を有しないカバ
ー材の代わりに、粘着シートS2を用いることにより、
光ファイバ3の配線固定をより確実かつ強固に行うこと
ができる。以下、粘着シートS2について説明する。
【0043】粘着シートS2は、通常、基材シート6上
に粘着剤層5を形成した構造を有しており、粘着剤層5
の投錨力を高めるために基材シート6の粘着面側に表面
処理を施してもよい。基材シート6と粘着剤層5の材質
や形成方法は、粘着シートS1の場合と同様である。ま
た、粘着シートS2と粘着シートS1とを同一材料で作
製することも可能である。
【0044】但し、基材シート6の厚みは、粘着シート
S1のそれよりも薄くすることが可能であり、また、粘
着剤層5についても粘着シートS1のそれよりも薄くす
ることが可能である。具体的には、基材シート6の厚み
は25〜100μmが好ましく、粘着剤層5の厚みは5
〜50μmが好ましい。
【0045】一方、本発明の光ファイバ配線用粘着シー
トは、ふっ素系基材シート上に粘着剤層を形成してある
光ファイバ配線用粘着シートであって、150℃雰囲気
内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+5
%以内であることを特徴とする。この光ファイバ配線用
粘着シートは、前述した粘着シートS1又は粘着シート
S2の何れであってもよい。また、本発明の光ファイバ
配線用粘着シートの製造方法は、前述したとおりであ
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。
【0047】(粘着シートAの作製)基材シートには、
PTFE切削シート(NO.900UL:日東電工
(株)製)の厚み0.1mmを用いた。このシートの片
面に、放電電力30W・秒/cm 2 、処理ガスAr、気
圧0.025Torrの条件でスパッタ処理を施した。
粘着剤には、シリコーン粘着剤(SH4280:東レ・
ダウコーニングシリコーン製)100重量部に、架橋剤
として過酸化ベンゾイル(ナイパーBO:日本油脂製)
を1.5重量部添加し、トルエンにて固形分40重量%
に希釈したものを用いた。基材シートの表面処理面に、
配合した粘着剤をリバースコート法にて塗工し、80℃
で3分間乾燥後、200℃で3分の条件でキュアーし
た。得られた粘着シートの厚みは0.14mmであっ
た。
【0048】この粘着シートを500mm角の大きさに
切り取り、130℃の乾燥機で2時間アニールし、冷却
後取り出した。アニール後の熱収縮率を150℃、2時
間の条件で測定したところ、長さ方向0.7%、幅方向
−0.4%であった(粘着シートA)。
【0049】(粘着シートBの作製)基材シートとして
FEPフィルム(ネオフロンFEP:ダイキン工業
製)、0.25mm厚のものを用い、フィルムの片面
に、放電電力30W・秒/cm2 、処理ガスAr、気圧
0.025Torrの条件でスパッタ処理を施した。
【0050】粘着剤には、シリコーン粘着剤(SH42
80:東レ・ダウコーニングシリコーン製)100重量
部に、架橋剤として過酸化ベンゾイル(ナイパーBO:
日本油脂製)を1.5重量部添加し、トルエンにて固形
分40重量%に希釈したものを用いた。基材シートの表
面処理面に、配合した粘着剤をリバースコート法にて塗
工し、80℃で3分間乾燥後、200℃で3分の条件で
キュアーした。得られた粘着シートの厚みは0.28m
mで、150℃、2時間の熱収縮率は、長さ方向9.5
%、幅方向−8.1%であった(粘着シートB)。
【0051】(粘着シートCの作製)次にこの粘着シー
トBを500mm角の大きさに切り取り、120℃の乾
燥機で2時間アニールし、冷却後取り出した。アニール
後の熱収縮率を150℃、2時間の条件で測定したとこ
ろ、長さ方向5.0%、幅方向−3.8%であった(粘
着シートC)。
【0052】(カバー材Dの作製)カバーフィルムとし
ては、PTFEデイスパージョン(ポリフロンD−2:
ダイキン工業製)をアルミ箔にディッピング法により塗
布し、乾燥後360℃、2分の条件で焼成し、その工程
を繰り返して厚み0.05mmとしたシートを作製した
(カバー材D)。このカバー材Dの150℃、2時間の
収縮率を測定したところ、長さ方向5.2%、幅方向−
4.4%であった。
【0053】(カバー材Eの作製)カバー材Dを500
mm角に切り取り、120℃の乾燥機で2時間アニール
して作製した(カバー材E)。このカバー材Eの150
℃、2時間の収縮率を測定したところ、長さ方向0.8
%、幅方向−0.6%であった。
【0054】(実施例)粘着シートA,B,Cとカバー
材D、Eそれぞれの組み合わせで、光ファイバ配線シー
トを作製した。その際、光ファイバとして、素線径が1
25μmのアクリル樹脂被覆ガラス製光ファイバを用
い、2mm間隔で30本湾曲を付けて配置した。各々の
光ファイバ配線シートを100℃雰囲気内で24時間保
存後取り出し、現象を確認した結果、次の表1の様にな
った。
【0055】
【表1】 表1から明らかなように、粘着シートの150℃雰囲気
内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れかで±5%を
超えると(粘着シートB)、カバー材の寸法変化率が小
さい場合でも配線崩れを生じる。また、カバー材の15
0℃雰囲気内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れか
で±5%を超えると(カバー材D)、粘着シートの寸法
変化率が小さい場合でも配線崩れやシートの変形が生じ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ配線シートの一例を示す断
面図
【図2】本発明の光ファイバ配線シートの他の例を示す
断面図
【符号の説明】
1 基材シート 2 粘着剤層 3 光ファイバ 4 カバー材 S1 粘着シート S2 粘着シート(カバー用)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着シートの粘着面に光ファイバを配線
    固定し、その粘着面側にカバー材又は別の粘着シートを
    貼着してある光ファイバ配線シートにおいて、前記粘着
    シートの少なくとも一方は、150℃雰囲気内で2時間
    保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+5%以内であ
    ることを特徴とする光ファイバ配線シート。
  2. 【請求項2】 前記粘着シートの少なくとも一方は、ふ
    っ素系基材シート上に粘着剤層を形成してある請求項1
    記載の光ファイバ配線シート。
  3. 【請求項3】 前記カバー材は、150℃雰囲気内で2
    時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜+5%以内
    である請求項1又は2記載の光ファイバ配線シート。
  4. 【請求項4】 基材シートの片面に粘着剤層を形成して
    ある光ファイバ配線用粘着シートであって、150℃雰
    囲気内で2時間保存後の寸法変化率が縦横何れも−5〜
    +5%以内であることを特徴とする光ファイバ配線用粘
    着シート。
  5. 【請求項5】 前記基材シートがふっ素系基材シートで
    ある請求項4記載の光ファイバ配線用粘着シート。
  6. 【請求項6】 基材シートの片面に粘着剤層を形成して
    ある光ファイバ配線用粘着シートの製造方法であって、
    前記粘着剤層を形成した後に90〜150℃で加熱処理
    することを特徴とする光ファイバ配線用粘着シートの製
    造方法。
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