JP2003090762A - 非偏光電磁波を用いた薄膜の面内・面外モードスペクトルの測定方法 - Google Patents

非偏光電磁波を用いた薄膜の面内・面外モードスペクトルの測定方法

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JP2003090762A JP2001286535A JP2001286535A JP2003090762A JP 2003090762 A JP2003090762 A JP 2003090762A JP 2001286535 A JP2001286535 A JP 2001286535A JP 2001286535 A JP2001286535 A JP 2001286535A JP 2003090762 A JP2003090762 A JP 2003090762A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜の面内モード吸収スペクトルと面外モー
ド吸収スペクトルを、偏光していない通常の電磁波を用
いて、一つの同じ薄膜から同時に測定できる。 【解決手段】 透明基板1に対して、非偏光の通常の電
磁波を複数の異なる入射角で照射させ、それぞれの入射
角での透過シングルビームスペクトルSobsjを測定す
る。そして、それらの測定スペクトルSobsjから、演算
により透明基板1の面内モードスペクトルSa IPと面外
モードスペクトルSa OPを算出する。次に、透明基板1
と薄膜10が合さったものに対して、同様に、透過シン
グルビームスペクトルSobsjを測定し、その面内モード
スペクトルSb IPと面外モードスペクトルSb OPを算出す
る。そして、Sa IPとSb IPの比Sb IP/Sa IPを演算する
ことにより、薄膜10の面内モード吸収スペクトルSIP
を算出し、Sa OPとSb OPの比Sb OP/Sa OPを演算するこ
とにより、薄膜10の面外モード吸収スペクトルSOP
算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜の材質、分子
構造、及び薄膜表面の解析等やケモメトリックス(化学
計量)に係り、電磁波を用いて薄膜の面内モードスペク
トルと面外モードスペクトルを測定する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、薄膜の構造解析において、薄
膜に電磁波を照射して薄膜の面内モードの吸収スペクト
ルや面外モードの吸収スペクトルを測定し、それらのス
ペクトルから、薄膜の分子構成や、分子の傾き、分子の
振動、及び電子遷移等の情報を得、薄膜の構造を解析す
る技術が知られている。この技術は、薄膜に含まれる分
子の種類や分子の状態等に対応して、それ特有の吸収ス
ペクトルが得られることに基づくものである。面内モー
ドの吸収スペクトルは、薄膜の面に水平な方向に振動す
る電場が薄膜を構成する分子と作用した結果のスペクト
ルであり、面外モードの吸収スペクトルは、薄膜の面に
垂直な方向に振動する電場が薄膜を構成する分子と作用
した結果のスペクトルである。
【0003】従来、これらの吸収スペクトルの測定方法
としては、透過法と呼ばれる面内モードの吸収スペクト
ルを測定する方法と、反射吸収法と呼ばれる面外モード
の吸収スペクトルを測定する方法とが知られている。透
過法は、電磁波を薄膜面に垂直に入射させ、透過した電
磁波の吸収スペクトルを測定するというものである。実
際には、図9(a)に示すように、測定に使う電磁波に
対して透明な基板1の表面に電磁波を垂直に入射させ、
透過した電磁波のシングルビームスペクトルSa IPを測定
し、次に、その透明基板1の上に薄膜10を付着させ、
電磁波を薄膜10の表面に垂直に入射させ、透過した電
磁波のシングルビームスペクトルSb I Pを測定する。そ
して、Sa IPとSb IPの比Sb IP/Sa IPを求めることによ
り、基板1による光学的影響を除去して、薄膜10の面
内モードの吸収スペクトルSIPを測定する。
【0004】また、反射吸収法は、偏光した電磁波を薄
膜面に斜めに入射させ、反射した電磁波の吸収スペクト
ルを測定するというものである。実際には、図9(b)
に示すように、金属基板2の表面に電磁波を斜めに入射
させ、反射した電磁波のシングルビームスペクトルS
a OPを測定し、次に、その金属基板2の上に薄膜10を
付着させ、電磁波を薄膜10の表面に斜めに入射させ、
反射した電磁波のシングルスペクトルSb OPを測定す
る。そして、Sa OPとSb OPの比Sb OP/Sa OPを求めるこ
とにより、金属基板2による光学的影響を除去して、薄
膜10の面外モードの吸収スペクトルSOPを測定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ナノテクノ
ロジーの重要な鍵である超薄膜と呼ばれるナノメータレ
ベルの薄膜を構造解析する際には、分子の振動や電子遷
移の情報を正確に得なければならず、そのために、膜の
面内モードと面外モードの両方のモードの吸収スペクト
ルを、しかも正確に測定する必要がある。
【0006】ところが、上述した従来のスペクトルの測
定方法では、面内モードと面外モードの両方のモードの
吸収スペクトルを同時に得ることはできず、両方のモー
ドの吸収スペクトルを得るには、透過法による面内モー
ドの吸収スペクトルの測定と、この測定とは別に反射吸
収法による面外モードの吸収スペクトルの測定とを行わ
なければならなかった。
【0007】すなわち、薄膜を透明基板に付着させて透
過法による面内モードの吸収スペクトルを測定すると共
に、それと同一の薄膜を金属基板に付着させて反射法に
よる面外モードの吸収スペクトルを測定しなければなら
なかった。このことは、測定自体が薄膜の構造や物性に
影響を与えてしまという事態を生じ、正確な解析結果を
得ることができなかった。また、反射吸収法による面外
モードの解析にあたって、複雑な光学計算によって、金
属面上での電場分布を予め計算しておく必要があった。
これには、未知の薄膜の光学的性質を別の方法で決めな
ければならないという事態を生じ、測定そのものはでき
ても解析には使い難い方法であった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、薄膜の面内モードの吸収スペクトルと
面外モードの吸収スペクトルとを、一つの同じ薄膜から
同時に測定できるスペクトル測定方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、所定の波長帯域の非偏光電磁波を
該電磁波に透明な基板上に載せた薄膜、もしくは基板を
必要としない場合には薄膜そのものに対して少なくとも
2つの異なる入射角で照射し、前記薄膜を透過したそれ
ぞれの電磁波の透過シングルビームスペクトルを測定
し、これら測定したスペクトルを基に、所定の演算によ
って、前記薄膜の面内モードについての吸収スペクトル
と面外モードについての吸収スペクトルを得るようにし
た薄膜の面内・面外モードスペクトルの測定方法であ
る。
【0010】この構成においては、偏光していない通常
の電磁波を用いて少なくとも2つの異なる入射角での薄
膜の透過シングルビームスペクトルが測定される。これ
らの透過シングルビームスペクトルは、それぞれ、電磁
波の薄膜への入射角をθとすると、混合比1+cos
θ+sinθtanθ:tanθの割合で、面内
モードのシングルビームスペクトルと面外モードのシン
グルビームスペクトルが混ざったものとなり、それぞれ
次の行列を用いた式で表される。
【式2】
【0011】従って、2つの未知の値である面内モード
のシングルビームスペクトルと面外モードのシングルビ
ームスペクトルは、異なる入射角θで測定された少なく
とも2つの透過シングルビームスペクトルと、それらの
入射角θの値を用いて、演算により導き出すことができ
る。このため、面外モードの吸収スペクトルを、金属基
板を用いた反射吸収法によらず、透明基板を用いた透過
法により得ることができる。また、面内モードの吸収ス
ペクトルと面外モードの吸収スペクトルを、一つの同じ
薄膜を用いた測定から、同時に得ることができる。ま
た、偏光していない通常の電磁波を用いるので、従来の
方法の2倍以上の明るさで測定でき、高感度・高S/N
比が実現できると共に、偏光純度に関する問題も生じな
い。
【0012】請求項2の発明は、所定の波長帯域の非偏
光電磁波を薄膜を載せる前記電磁波に透明な基板に対し
て少なくとも2つの異なる入射角で照射し、前記基板の
みを透過したそれぞれの電磁波の透過シングルビームス
ペクトルを測定し、これら測定したスペクトルを基に、
所定の演算によって、前記基板の面内モードについての
シングルビームスペクトルと面外モードについてのシン
グルビームスペクトルを求めるステップと、前記基板に
照射したのと同じ波長帯域の電磁波を該電磁波に透明な
基板上に載せた薄膜に対して少なくとも2つの異なる入
射角で照射し、前記薄膜及び基板を透過したそれぞれの
電磁波の透過シングルビームスペクトルを測定し、これ
ら測定したスペクトルを基に、所定の演算によって、前
記薄膜と基板が合わさった状態での面内モードについて
のシングルビームスペクトルと面外モードについてのシ
ングルビームスペクトルを求めるステップと、前記基板
の面内モードについてのシングルビームスペクトルと、
前記薄膜と基板が合わさった状態での面内モードについ
てのシングルビームスペクトルとの比を求めることによ
り、前記薄膜の面内モードについての吸収スペクトルを
得るステップと、前記基板の面外モードについてのシン
グルビームスペクトルと、前記薄膜と基板が合わさった
状態での面外モードについてのシングルビームスペクト
ルとの比を求めることにより、前記薄膜の面外モードに
ついての吸収スペクトルを得るステップとからなる薄膜
の面内・外モードスペクトルの測定方法である。
【0013】この構成においては、基板だけのものと、
薄膜と基板が合わさったものとのそれぞれに対して、偏
光していない通常の電磁波を用いて少なくとも2つの異
なる入射角での薄膜の透過シングルビームスペクトルが
測定される。これらの透過シングルビームスペクトル
は、上記と同様の行列を用いた式で表される。従って、
基板だけのものと、薄膜と基板が合わさったものとのそ
れぞれに対して、2つの未知の値である面内モードのシ
ングルビームスペクトルと面外モードのシングルビーム
スペクトルは、異なる入射角θで測定された少なくとも
2つの透過シングルビームスペクトルと、それらの入射
角θの値を用いて、演算により導き出すことができる。
そして、両者の面内モードのシングルビームスペクトル
の比を求めることにより、薄膜の面内モードの吸収スペ
クトルが得られ、両者の面外モードのシングルビームス
ペクトルの比を求めることにより、薄膜の面外モードの
吸収スペクトルが得られる。この比を求める過程で、薄
膜を載せる基板の光学的影響が除去され、薄膜のみの面
内モードの吸収スペクトルと面外モードの吸収スペクト
ルが得られる。また、上記請求項1の方法と同様の作用
が、薄膜のみについて得られる。
【0014】また、請求項3の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の薄膜の面内・面外モードスペクトルの測
定方法において、所定の演算は、次式で示される最小二
乗法又はそれ相当の式によるものとした。
【式3】
【0015】この構成においては、最小二乗法又はそれ
相当の式を用いることにより、より正確な面内モードス
ペクトルと面外モードスペクトルが得られる。
【0016】また、請求項4の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れかに記載の薄膜の面内・面外モードスペク
トルの測定方法において、電磁波の入射角θが、0°≦
θ≦45°の範囲であるようにした。この構成において
は、薄膜を透過した電磁波のスペクトルは、面内モード
と面外モードの情報を共に多く含んだものとなり、この
ため、より正確な面内モードスペクトルと面外モードス
ペクトルが得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の薄膜の面内・面外
モードスペクトルの測定方法について図面を基に説明す
る。本発明は、薄膜の面内モードの吸収スペクトルと面
外モードの吸収スペクトルとを、一つの同じ薄膜から同
時に測定できるスペクトル測定方法を求めるものであ
り、そのため、以下の考察及び実験を行った。
【0018】通常(非偏光)の電磁波は、様々な方向に
偏光している電磁波ビームが混ざったものとなってい
る。それゆえ、この通常の電磁波が薄膜を透過したとき
の吸収スペクトルは、薄膜の面に水平な方向に振動する
電場が薄膜分子と作用した結果による面内モードの吸収
スペクトルと、薄膜の面に垂直な方向に振動する電場が
薄膜分子と作用した結果による面外モードの吸収スペク
トルの、両方のスペクトルが混ざったものであると考え
られる。
【0019】偏光していない通常の電磁波は、様々な方
向に偏光している電磁波ビームが混ざったものであり、
この通常の電磁波は、次式の計算により、結局、2つの
直交した方向に偏光している電磁波が混ざったものとし
て考えることができる。
【式4】
【0020】φは、ある特定の偏光の角度(電磁波の進
行方向に垂直な面内における角度)であり、実数部と虚
数部は、それぞれ0°に偏光している電磁波の成分と9
0°偏光している電磁波の成分を表している。すなわ
ち、(1)式の左辺は、様々な方向に偏光した電磁波ビ
ームの角度平均状態を表しており、その計算結果である
(1)式の右辺は、0°方向に偏光した電磁波と、それ
と直交した90°の方向に偏光した電磁波が混ざった状
態を表している。つまり、様々な方向に偏光している電
磁波ビームが混ざった通常の電磁波は、2つの直交した
方向に偏光している電磁波が混ざったものとして考える
ことができる。
【0021】上述の方法について、図1を用いて以下説
明する。なお、演算により最終的に求める所望のスペク
トルと、それ以外の実測スペクトルや演算過程における
スペクトルとを区別するために、演算により最終的に求
める所望のスペクトル以外の実測スペクトルや演算過程
におけるスペクトルをシングルビームスペクトルと呼称
する。偏光していない通常の電磁波が基板1に付着され
た薄膜10へ入射するとき、薄膜10の表面に水平な方
向(紙面に垂直な方向)に電場Eが振動する電磁波
(0°方向に偏光している電磁波に対応)と、それと直
交する方向に電場Eが振動する電磁波(90°方向に
偏光している電磁波に対応)が薄膜10に入射すると考
えることができる。
【0022】0°方向に偏光している電磁波について
は、電場Eは、薄膜10の表面への入射角θに依存せ
ず、常に、薄膜10の表面に平行な方向に振動する。従
って、この電場Eは、薄膜10の表面に平行な振動モ
ードすなわち面内モードで薄膜分子と相互作用すると考
えられる。一方、90°方向に偏光している電磁波につ
いては、電場Eは、入射角θに依存して、薄膜10の
表面に平行な方向に振動する成分Ecosθと、薄膜
10の表面に垂直な方向に振動する成分Esinθに
分解できる。従って、電場Eの成分Ecosθも、
薄膜10の表面に平行な振動モードすなわち面内モード
で薄膜分子と相互作用すると考えられる。
【0023】電場Eの成分Esinθは、図2に示
すように、電磁波ビームに沿って点線方向に進むとき、
薄膜表面10aを斜めに横切ってゆく。このため、電場
の成分Esinθが薄膜表面10aを横切ってい
る間、薄膜表面10aに平行な仮想的な電場Esin
θtanθを生じると共に、薄膜表面10aに垂直な仮
想的な縦波の電磁波に対応する仮想的な電場Etan
θを生じる。従って、仮想的な電場Esinθtan
θは、薄膜10の表面に平行な振動モードすなわち面内
モードで薄膜分子と相互作用し、仮想的な電場Eta
nθは、薄膜10の表面に垂直な振動モードすなわち面
外モードで薄膜分子と相互作用すると考えられる。
【0024】これら電場の面内モード及び面外モードの
相互作用への寄与をまとめると、図3に示すようにな
る。0°方向に偏光している電磁波については、電場E
sの相対強度は1であり、そのすべてが面内モードに寄
与する。90°方向に偏光している電磁波については、
電場Epは相対強度がcosθとsinθの2つの成分
に分解され、cosθ成分は、すべて面内モードに寄与
し、sinθ成分は、sinθtanθが面内モードに
寄与し、tanθが面外モードに寄与する。電場ベクト
ルの強度は、二乗値として検出されるので、面内モード
への寄与の大きさは、1+cosθ+sinθta
θとなり、面外モードへの寄与の大きさはtan
θとなる。
【0025】この結果、偏光していない通常の電磁波
が、入射角θで薄膜10を透過して得られるシングルビ
ームスペクトルSobsは、面内モードのシングルビームス
ペクトルSIPと面外モードのシングルビームスペクトルS
OPとが、1+cosθ+sinθtanθ:ta
θの混合比で、混合された状態のものであると考え
ることができる。すなわち、入射角θで薄膜10を透過
して得られるシングルビームスペクトルSobsは、(1)
式の右辺の係数4/πを考慮して、次の行列を用いた式
で表される。
【式5】
【0026】従って、2つの未知の値である面内モード
のシングルビームスペクトルSIPと面外モードのシング
ルビームスペクトルSOPは、少なくとも2つの異なる入
射角θと、それらの入射角θでのシングルビームスペク
トルSobsが分かれば、それらの値から、演算により算出
することができる。より正確に面内モードのシングルビ
ームスペクトルSIPと面外モードのシングルビームスペ
クトルSOPを算出するためには、多数の異なる入射角θ
でのシングルビームスペクトルSobsを測定し、次の行列
を用いた式で示される最小二乗(classical least squa
res回帰)法を適用すればよい。
【式6】
【0027】なお、薄膜10の表面を透過した電磁波
は、薄膜10及び基板1の中へ入射し、吸収や多重反射
のような複雑で知り得ない現象を起こす。これらの現象
による影響は、薄膜10を付着しない基板1のみに対し
て、面内モードのシングルビームスペクトルと面外モー
ドのシングルビームスペクトルを求め、薄膜10が基板
1に付着した状態でのシングルビームスペクトルとの比
を算出することにより除去することができる。
【0028】このように、電磁波の電場の成分を解析
し、電磁波の進行方向に平行な電場ベクトルを持つ仮想
的な縦波の電磁波を仮定して、この仮想的な電磁波が薄
膜10に垂直入射したと考えて、偏光していない通常の
電磁波による透過スペクトルから、面内モードの吸収ス
ペクトルと面外モードの吸収スペクトルを得ることがで
きる。
【0029】本発明のスペクトル測定方法により、既に
構造とスペクトルが分かっているステアリン酸カドミウ
ム5層薄膜の面内モード吸収スペクトルと面外モード吸
収スペクトルを求めた。まず、赤外線透過材料であるゲ
ルマニウム(Ge)基板のみに対して、偏光していない
赤外線を5°〜45°で5°毎の入射角θで入射させ、
計9つのシングルビームスペクトルSobsを測定した。そ
して、それらのシングルビームスペクトルSobsとそのと
きの入射角θから、(3)式によって、ゲルマニウム基
板のみについて、面内モードのシングルビームスペクト
ルSa IPと面外モードのシングルビームスペクトルSa OP
を求めた。次に、ステアリン酸カドミウム5層薄膜をゲ
ルマニウム基板上に堆積した後、同様に、9つのシング
ルビームスペクトルSobsを測定し、ステアリン酸カドミ
ウム5層薄膜とゲルマニウム基板とが合わさった状態に
ついて、面内モードのシングルビームスペクトルSb IP
と面外モードのシングルビームスペクトルSb OPを求め
た。
【0030】これら(3)式から計算で求めたシングル
ビームスペクトルを図4に示す。図中、Sa IPと記して
いるのが、ゲルマニウム基板のみでの面内モードのシン
グルビームスペクトルであり、Sa OPと記しているの
が、ゲルマニウム基板のみでの面外モードのシングルビ
ームスペクトルである。また、Sb IPと記しているの
が、ステアリン酸カドミウム5層薄膜とゲルマニウム基
板とが合わさった状態での面内モードのシングルビーム
スペクトルであり、Sb OPと記しているのが、その面外
モードのシングルビームスペクトルである。
【0031】そして、Sa IPとSb IPの比を算出すること
により、ステアリン酸カドミウム5層薄膜の面内モード
吸収スペクトルを得ると共に、Sa OPとSb OPの比を算出
することにより、ステアリン酸カドミウム5層薄膜の面
外モード吸収スペクトルを得た。これらのスペクトルを
図5(a)(b)に示す。図中、SOPと記しているのが
面外モードの吸収スペクトルであり、SIPと記している
のが面内モードの吸収スペクトルである。
【0032】ステアリン酸カドミウム5層薄膜の、既に
知られている面内モード吸収スペクトルと面外モード吸
収スペクトルを、図6(a)(b)に示す。図6(a)
に示すものが、従来の反射吸収法で測定した面外モード
の吸収スペクトルSOPであり、図6(b)に示すもの
が、従来の透過法で測定した面内モードの吸収スペクト
ルSIPである。比較して分かるように、本発明の測定方
法により得たスペクトルは、既に知られている従来の方
法により測定したスペクトルと完全に対応している。特
に、面内モードの吸収スペクトルについては、従来の透
過法で得たスペクトルと定量的にも完全に一致した。ま
た、本発明の測定方法により得たスペクトルには、基板
内部での多重反射に伴うフリンジが全く現れなかった。
さらに、金属基板を用いた反射吸収法でしか測定できな
いとされていたLO(LongitudinalOptic)フォノン
(1433cm−1)も面外モードの吸収スペクトルに
完全にに測定できており、期待した全ての性能が確認で
きた。
【0033】このように、本発明のスペクトル測定方法
によれば、一つの同じ薄膜を用いて、偏光していない通
常の電磁波により薄膜を透過したスペクトルから、面内
モードの吸収スペクトルと面外モードの吸収スペクトル
を同時に得ることができる。
【0034】次に、本発明のスペクトル測定方法によっ
てスペクトルを測定するスペクトル測定装置を図7に示
す。スペクトル測定装置11は、光源12と、電動試料
ステージ13と、スペクトル測定器14と、データ処理
部15と、表示・印刷出力部16と、これらの各部を制
御する制御部17とを備えている。
【0035】光源12は、制御部17からの指令によ
り、所定の波長帯域の非偏光電磁波を放つ。電動試料ス
テージ13は、試料として測定対象の薄膜10を付着し
た透明基板1等を支持し、支持する基板1等に対する光
源12からの電磁波の入射角θが変わるように回転可能
になっている。この回転動作(入射角θ)は制御部17
より制御される。スペクトル測定器14は、電動試料ス
テージ13に支持された基板1を透過した電磁波のスペ
クトルを測定する。表示・印刷出力部16は、データ処
理部15で算出された面内モード吸収スペクトルと面外
モード吸収スペクトルを表示・印刷する。
【0036】次に、スペクトル測定装置11による面内
モード吸収スペクトルと面外モード吸収スペクトルの測
定の流れについて、図8を参照して説明する。まず、最
初の試料(例えば透明基板1のみ)に対して、光源12
から放たれた電磁波を、電動試料ステージ13の回転に
より複数の異なる入射角θで照射させ、それぞれの入射
角θでの透過シングルビームスペクトルSobsをスペクト
ル測定器14で測定する。そして、データ処理部15
で、制御部17から与えられる複数の入射角θの値と、
そのときにスペクトル測定器14が測定したスペクトル
Sobsを用いて、(3)式に基づく演算により、この試料
に対する面内モードのシングルビームスペクトルSa IP
と面外モードのシングルビームスペクトルSa OPを算出
する。この算出結果は、データ処理部15内のメモリに
記憶される。次に、別の試料(例えば透明基板1とそれ
に付着した薄膜10)に対して、同様に、透過シングル
ビームスペクトルSobsをスペクトル測定器14で測定
し、データ処理部15で、この試料に対する面内モード
のシングルビームスペクトルSb IPと面外モードのシン
グルビームスペクトルSb OPを算出する。
【0037】そして、データ処理部15は、先に算出し
メモリに記憶されているスペクトルSa IPと次に測定し
たスペクトルSb IPの比Sb IP/Sa IPを演算することに
より、目的とする試料(例えば薄膜10のみ)の面内モ
ード吸収スペクトルSIPを算出し、先に算出しメモリに
記憶されているスペクトルSa OPと次に測定したスペク
トルSb OPの比Sb OP/Sa OPを演算することにより、目
的とする試料(例えば薄膜10のみ)の面外モード吸収
スペクトルSOPを算出する。算出された面内モード吸収
スペクトルSIPと面外モード吸収スペクトルSOPは、表示
・印刷出力部16により表示・印刷される。
【0038】本発明は、上記実施形態の構成に限られ
ず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態に
おいて、薄膜を付着する透明基板の光学特性(誘電率分
散等)が既に分かっている場合には、透明基板のみに対
するスペクトルの算出を行う必要はない。また、薄膜を
基板に付着することなく支持できる場合には、薄膜に対
してのみ電磁波を照射して、その透過シングルビームス
ペクトルから面内モードの吸収スペクトルと面外モード
の吸収スペクトルを得ればよい。また、使用する電磁波
に対して透明であれば、基板が液体であってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、面内モードの吸収スペクトルと面外モードの吸収
スペクトルが、一つの同じ薄膜を用いた測定から同時に
得られるので、薄膜の構造や物性が同じ状態での正確な
面内モードの吸収スペクトルと面外モードの吸収スペク
トルを得ることができる。また、面外モードの吸収スペ
クトルが金属基板を用いることなく得られるので、スペ
クトルの解析にあたり、金属面上での電場分布を複雑な
光学計算により求める必要がない。また、偏光していな
い通常の電磁波での測定により、高感度・高S/N比が
実現できると共に偏光純度に関する問題も生じないの
で、正確な面内モードの吸収スペクトルと面外モードの
吸収スペクトルを得ることができる。このため、薄膜の
構造を正確に解析することが可能となる。
【0040】また、面内モードの吸収スペクトル、面外
モードの吸収スペクトル共に電磁波の透過により得られ
るので、使用する電磁波に透明であれば、基板が液体の
ものを用いることもできる。さらに、基本となる方法を
応用することで、ラマン分光法や反射専用の分光解析法
にも拡張していける可能性を持つ。
【0041】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果が得られる他に、基板の光学的影響が除去
された薄膜のみのスペクトルを得ることができるので、
そのスペクトルから、薄膜の分子配向を電卓程度の計算
で簡単に求めることができ、また、フォノンの異方性を
調べることもできる。
【0042】また、請求項3の発明によれば、最小二乗
法により、より正確な面内モードスペクトルと面外モー
ドスペクトルが得られるので、薄膜の構造をより正確に
解析することが可能となる。
【0043】また、請求項4の発明によれば、より正確
な面内モードスペクトルと面外モードスペクトルが得ら
れるので、薄膜の構造をより正確に解析することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の測定方法における電場の成分の振る
舞いを説明する図。
【図2】 本発明の測定方法における電場の成分の振る
舞いを説明する図。
【図3】 本発明の測定方法における各モードへの電場
の成分の寄与度を示す図。
【図4】 本発明の測定方法によるスペクトルの測定結
果を示す図
【図5】 本発明の測定方法によるスペクトルの測定結
果を示す図。
【図6】 従来の測定方法によるスペクトルの測定結果
を示す図。
【図7】 本発明の一実施形態によるスペクトル測定装
置の構成を示すブロック図。
【図8】 本発明のスペクトル測定方法を説明する図。
【図9】 従来のスペクトル測定方法を説明する図。
【符号の説明】
1 透明基板 2 金属基板 10 薄膜 10a 薄膜表面 11 スペクトル測定装置 12 光源 13 電動試料ステージ 14 スペクトル測定器 15 データ処理部 16 表示・印刷出力部 17 制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の波長帯域の非偏光電磁波を該電磁
    波に透明な基板上に載せた薄膜、もしくは基板を必要と
    しない場合には薄膜そのものに対して少なくとも2つの
    異なる入射角で照射し、前記薄膜を透過したそれぞれの
    電磁波の透過シングルビームスペクトルを測定し、これ
    ら測定したスペクトルを基に、所定の演算によって、前
    記薄膜の面内モードについての吸収スペクトルと面外モ
    ードについての吸収スペクトルを得ることを特徴とする
    薄膜の面内・面外モードスペクトルの測定方法。
  2. 【請求項2】 所定の波長帯域の非偏光電磁波を薄膜を
    載せる前記電磁波に透明な基板に対して少なくとも2つ
    の異なる入射角で照射し、前記基板のみを透過したそれ
    ぞれの電磁波の透過シングルビームスペクトルを測定
    し、これら測定したスペクトルを基に、所定の演算によ
    って、前記基板の面内モードについてのシングルビーム
    スペクトルと面外モードについてのシングルビームスペ
    クトルを求めるステップと、 前記基板に照射したのと同じ波長帯域の電磁波を該電磁
    波に透明な基板上に載せた薄膜に対して少なくとも2つ
    の異なる入射角で照射し、前記薄膜及び基板を透過した
    それぞれの電磁波の透過シングルビームスペクトルを測
    定し、これら測定したスペクトルを基に、所定の演算に
    よって、前記薄膜と基板が合わさった状態での面内モー
    ドについてのシングルビームスペクトルと面外モードに
    ついてのシングルビームスペクトルを求めるステップ
    と、 前記基板の面内モードについてのシングルビームスペク
    トルと、前記薄膜と基板が合わさった状態での面内モー
    ドについてのシングルビームスペクトルとの比を求める
    ことにより、前記薄膜の面内モードについての吸収スペ
    クトルを得るステップと、 前記基板の面外モードについてのシングルビームスペク
    トルと、前記薄膜と基板が合わさった状態での面外モー
    ドについてのシングルビームスペクトルとの比を求める
    ことにより、前記薄膜の面外モードについての吸収スペ
    クトルを得るステップとからなることを特徴とする薄膜
    の面内・面外モードスペクトルの測定方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の演算は、次式で示される最小
    二乗(classical least squares回帰)法又はそれ相当
    の式によるものであることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の薄膜の面内・面外モードスペクトルの測
    定方法。 【式1】
  4. 【請求項4】 前記電磁波の入射角θが、0°≦θ≦4
    5°の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3の何れかに記載の薄膜の面内・面外モードスペクトル
    の測定方法。
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