JP2003088773A - ジェットミル - Google Patents
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Abstract
せて微粉化するジェットミルにおいて、超音波を利用す
ることにより、ジェットミルの破砕効率を大幅に向上さ
せる。 【解決手段】 内部へ供給された被粉砕物をジェットノ
ズルから噴出させた高圧気流により互いに衝突させて微
粉化し、分級機15で分級する竪型ジェットミルにおい
て、前記ジェットノズルの下方に超音波発生装置30を
設けた。超音波発生装置30は、振動可能に固定された
薄膜弾性体で覆われた空間内に圧縮ガスを導入すること
により、該薄膜弾性体を振動させて超音波を発生させる
装置が好ましい。
Description
ト気流により相互に衝突させて微粉化するジェットミル
に関するものである。
て被破砕原料である粉体に破壊力を付与するジェットミ
ル(気流式粉砕機)は、ミクロン級ないしサブミクロン
級の微粉材料を製造するために広く使用されている。こ
の種のジェットミルの代表的なものは、竪型円筒形のケ
ーシングと該ケーシングに水平に取り付けられた複数の
粉砕ノズルと、原料を筒心に向かって落下供給する供給
シュートと、細かく粉砕された微粉を分級する分級機
と、分級された微粉を空気と共に排出するための微粉出
口とを備えているもので、複数の粉砕ノズルから高圧ガ
スを筒心に向けて噴射させつつ粉体を落下供給し、該落
下する粉体をジェット気流に巻き込んで相互に衝突や摩
擦を繰り返させるものである。この衝突や摩擦によって
粉砕された微粉は、ガス流と共に上昇して微粉出口から
排出される。
ム、シリカ、ニッケル等のサブミクロン級の微粉が使用
されることが多くなってきたが、これらの微粉は、不純
物を除去するために洗浄、乾燥、焼成等の処理が行われ
ることにより、サブミクロン級の微粉同士が凝集して、
径の大きい凝集物となるという問題がある。この凝集物
は、上記のようなジェットミルを用いて解砕することに
より、再度微粉化して使用している。
ルにより、凝集物を元の微粉に解砕するには多量のジェ
ット気流(高圧ガス)を必要とするので、大掛かりな設
備が必要となり、しかも粉砕効率が悪いという問題点が
あった。一方、ジェットミルの粉砕効率を向上させる方
法として、ジェットミル自体の上部に超音波発生手段を
設けることが提案されている(特開昭56−45769
号)。
波発生手段を設けると、超音波により凝集物の解砕効率
が向上することが一応期待できるが、ジェットミルの上
部に上昇するのは大半が細かく解砕された微粉であり、
凝集物がこの位置まで上昇する可能性は少ないので、上
部に超音波発生手段を設けても、凝集物の解砕をそれほ
ど効率よく行うことはできない。そこで本発明は、超音
波を利用することにより、ジェットミルの破砕効率を大
幅に向上させることを課題としている。
め、本発明は、次のような構成を採用した。すなわち、
本発明にかかるジェットミルは、内部へ供給された被粉
砕物をジェットノズルから噴出させた高圧気流(ジェッ
ト気流)により互いに衝突させて微粉化し、分級機で分
級する竪型ジェットミルにおいて、前記ジェットノズル
の下方に超音波発生装置を設けたことを特徴としてい
る。
は、円筒状ケーシングの下部が高く、径の大きい凝集物
は、この周辺に集まりやすい。このため、円筒状ケーシ
ングの下部に超音波発生装置を設ければ、凝集物に効率
よく解砕作用を与えることができる。そして、超音波に
よる解砕作用を受けた凝集物は、ノズルから噴出される
ジェット噴流に巻き込まれて、再び解砕作用を受けるの
で、非常に解砕されやすくなる。超音波発生装置として
は、公知の種々のものを利用することができるが、振動
可能に固定された薄膜弾性体により覆われた空間内に圧
縮ガスを導入することにより、該薄膜弾性体を振動させ
て超音波を発生させる装置を使用すると、超音波発生用
に使用する圧縮ガスとして、ジェットノズルに使用する
高圧ガスを用いることができる。
具体的に説明する。図1は本発明のジェットミルの1例
を表す縦断面図であり、このジェットミル1は、竪型円
筒形のケーシング4の内部に粉砕室2が設けられてお
り、その上部は分級室3となっている。図4に示すよう
に、粉砕室2の側部には、原料である被粉砕物を供給す
る原料供給手段5が設けられ、そのホッパ6からバルブ
7及び供給管8を通して原料を粉砕室2に供給するよう
になっている。
は、複数(例えば3個)のジェットノズル10,…が設
けられている。複数のジェットノズル10,…は、図2
に示すように、粉砕室2の周りに放射状に設けられてお
り、各ジェットノズルには、高圧流体発生機(図示を省
略)の高圧ガス(通常は圧縮空気や窒素ガス)が各ノズ
ル10に供給され、これらノズルから粉砕室2内の筒心
に向けてジェット気流が噴出させられるようになってい
る。
られている。気流式分級機15は、図5に示すように、
外部に設けたモータ16で回転駆動される分級ロータ1
7を備えており、該ロータの外周部には多数の分級羽根
18,…が籠状に設けられている。また、分級ロータ1
7の一方の側面から外部に通ずる排出管20が設けら
れ、この排出管20が集塵装置22に連通している。集
塵装置22には吸引用のブロワ23が付設されていて、
分級ロータ17内の微粉を吸引する。このため、分級ロ
ータ17を回転させると、微粉は分級羽根18の間隔部
を通過して該ロータ内へ吸引され、排出管20を通して
外部へ排出される。一方、粗大粉は分級羽根18の間隔
部を通過しないので、粉砕室2内で引き続き粉砕され
る。
ットノズル10,…よりも下側の部分は、漏斗状の傾斜
面を有する原料滞留部14となっていて、その最下部に
は超音波発生装置30が設けられている。超音波発生装
置30は、図3及び図6に示すように、ケーシング4内
面に固定された円盤31と、該円盤の上側に載置された
コーン32とを備え、円盤31の中央部には圧縮ガスを
供給するガス供給管33が貫通していて、該供給管には
外部に設けた高圧ガス源35からの配管が接続されてい
る。ガス供給管33には、前記コーン32の下側に圧縮
ガスを吐出する複数の吐出口33a,33aが設けられ
ている。
体で製作されたもので、その下端部の外周部が前記円盤
31状に弾性的に押し付けられ、該コーン32と円盤3
1とで密閉空間を形成しているが、ガス供給管33を通
って供給された圧縮ガスが当該密閉空間内に噴出する
と、そのガス圧によりコーン32の周縁部が僅かに持ち
上げられて、円盤31との間に小さな隙間が形成され、
該隙間から圧縮ガスが噴出する。この時弾性体のコーン
が振動するため、超音波が発生するのである。
説明する。このジェットミルの使用時には、原料供給装
置5から被粉砕物(粒状ないし粉状)を適当な速度でケ
ーシングの粉砕室2内に供給するとともに、分級機1
5、集塵装置22及び超音波発生装置30を作動させ、
ジェットノズル10,…からジェット気流を噴出させ
る。粉砕室2内に供給された被粉砕物は、このジェット
気流に巻き込まれて互いに衝突及び摩擦を繰り返して次
第に粉砕される。
砕された粉体は、分級室3へと上昇し、細かな微粉は高
速で回転している気流式分級機15の分級羽根18を通
過し、集塵装置22に送られてガスと分離される。一
方、粗い粗粉は、分級羽根18にはね飛ばされて粉砕室
2へと落下し、再びノズルから噴出されるジェット気流
に巻き込まれて、粉砕や解砕作用を受け、最終的には微
粉となって集塵装置22で捕集される。
による解砕に加えて、超音波による解砕も行われるの
で、きわめて解砕効率の良いものとなっている。すなわ
ち、粉砕室2の底部の凝集物は、超音波発生装置30か
らの超音波の振動による解砕作用を受け、さらに、ノズ
ル10のジェット気流による解砕作用を受ける。また、
これらの解砕作用を同時に受けることもあり、凝集物は
効率よく解砕される。
よく解砕が行われることは上記の通りであるが、粉体の
原料を微粉に粉砕する場合にも本発明のジェットミルは
効果的である。すなわち、粉体が細かな微粉に粉砕され
ると、この微粉同士あるいは微粉と粗い粉体とが凝集し
て大きな凝集物となりやすい。これは、粉砕直後の粒子
の粉砕面は活性が高く、他の粉体とくっつきやすいから
である。このような凝集物は、衝突や摩擦作用をうけて
も、そのエネルギーがもっぱら凝集物の解砕に使用され
るので、粉砕作用が少なくなり、ジェットミルの粉砕効
率が低下する。しかしながら、本発明のように、凝集物
の漂いやすい底部付近に超音波発生装置30が設けられ
ていると、超音波の振動により凝集物が解砕され、粉体
同士が衝突するので、ジェットミルの粉砕効率が向上す
るのである。
転を再開する場合等には、ケーシング4の下部に粉体が
溜まっているので、これらの粉体の多くが凝集している
おそれがある。このような場合も、超音波の作用により
凝集の解砕を行うことにより、スムーズに定常運転に移
行できるのである。運転初期は、ケーシング内の粉体量
が設計値と等しくないのが普通であるが、粉体の量が多
過ぎると、排出される粉体の粒度が大きくなるというよ
うな問題も生じる。この点、本発明の装置ではそのよう
なおそれはない。
砕装置を用いず、ジェット気流で原料を互いに衝突させ
て粉砕するので、構造的に簡単で、故障も生じにくい。
さらに、機械的に打撃を与えるものではないので、不純
物の混入も少ない。
ける超音波発生装置を表すもので、この超音波発生装置
40は、上記実施形態における弾性体で作られたコーン
32の代わりに弾性体で作られた円盤41が設けられ、
上記実施形態における円盤31がカップ状の円盤42と
して形成されている。この場合も、圧縮ガス供給管44
の中間部に設けた開口44aから圧縮ガスが噴出する
と、弾性体で作られた円盤41が振動し、超音波が発生
する。この圧縮ガスは、カップ状の円盤42の上縁部と
円盤41との隙間から粉砕室2内に吐出され微粉ととも
にケーシング内を上昇する。
シング4の最下部(底部)に設けられているが、図8に
示すように、超音波発生装置30をケーシング4の底部
付近の側面部に設けておいてもよい。この場合も、超音
波発生装置30はジェットノズル10,…の下側に設け
ておくのが好ましい。
で、この超音波発生装置50は、高周波式の装置であ
り、高周波発振器51によって超音波振動子52が振動
させられる。高周波発振器51は、電気的に高周波を発
振する公知の装置である。超音波振動子52の振動はホ
ーン53を介してケーシング内に突出させた振動ヘッド
54に伝えられ、超音波を発生する。なお、超音波発生
装置としては、以上に説明したものに限らず、他の適当
なものを使用することができる。
ジェットミルは、ジェットノズルから噴射されるジェッ
ト気流に被粉砕物を巻き込んで、被粉砕物同士の衝突や
摩擦により粉砕するものであって、ジェットノズルより
も下側に超音波発生装置を設けて、超音波で被粉砕物に
振動を与えるものであるから、簡単な構造でありなが
ら、効率よく被粉砕物を微粉化することが可能となっ
た。
である。
面図である。
例を表す説明図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 内部へ供給された被粉砕物をジェットノ
ズルから噴出させた高圧気流により互いに衝突させて微
粉化し、分級機で分級する竪型ジェットミルにおいて、
前記ジェットノズルの下方に超音波発生装置を設けたこ
とを特徴とするジェットミル。 - 【請求項2】 超音波発生装置が、振動可能に固定され
た薄膜弾性体で覆われた空間内に圧縮ガスを導入するこ
とにより、該薄膜弾性体を振動させて超音波を発生させ
る装置である請求項1に記載のジェットミル。 - 【請求項3】 超音波発生装置が、高周波発信器により
振動させられる振動子をホーンで振動ヘッドに伝達して
超音波を発生させる装置である請求項1に記載のジェッ
トミル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001287122A JP2003088773A (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | ジェットミル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001287122A JP2003088773A (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | ジェットミル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003088773A true JP2003088773A (ja) | 2003-03-25 |
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ID=19109982
Family Applications (1)
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JP2001287122A Pending JP2003088773A (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | ジェットミル |
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