JP2003087022A

JP2003087022A - アンテナモジュールおよびそれを用いた電子装置

Info

Publication number: JP2003087022A
Application number: JP2001272265A
Authority: JP
Inventors: Masahide Sato; 当秀佐藤
Original assignee: TDK Corp
Current assignee: TDK Corp
Priority date: 2001-09-07
Filing date: 2001-09-07
Publication date: 2003-03-20

Abstract

(57)【要約】【課題】無線通信機能を備えた電子装置に対して実装
性の良好なアンテナモジュールを提供する。【解決手段】少なくとも一部が可撓性を有する実装基
板１１と、実装基板１１に設けられたアンテナ素子１２
と、実装基板１１に設けられ、アンテナ素子を駆動する
アンテナ駆動手段１３と、実装基板１１に設けられ、ア
ンテナ素子１２とアンテナ駆動手段１３とを電気的に接
続する導波路１４とを有し、少なくとも導波路１４が実
装基板１１の可撓性を有する箇所に形成されたアンテナ
モジュールとする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信機能を備
えた電子装置に実装されるアンテナモジュールに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】最近の携帯型電子機器などの電子装置
は、無線ＬＡＮ（ＬｏｃａｌＡｒｅａＮｅｔｗｏｒ
ｋ）等の技術を取り入れることでプリンタ等の機器への
接続やインターネット等に対するネット接続が容易とな
り、高い利便性を提供している。

【０００３】そして、それらの携帯型電子機器では、携
帯性や外観上の要請から小型化が要求され、構成部品は
筐体内部に高密度に実装されている。そして、無線通信
用のアンテナ装置もこれらの要請に従い、携帯型電子機
器の筐体内部に収納されることが多い。

【０００４】ここで、アンテナ装置を携帯型電子機器の
筐体内部に配置する技術としては、図８に示すように、
回路要素の実装されたプリント基板１０１上にアンテナ
素子１０２を形成する技術、あるいは図９に示すよう
に、プリント基板１０１上に高周波出力端子１０３を設
け、プリント基板１０１上の高周波出力回路（図示せ
ず）とアンテナ素子１０２間を高周波出力端子１０３に
より同軸ケーブル１０４を介して接続する技術が考えら
れる。

【０００５】なお、プリント基板を用いた先行技術は、
たとえば特開平１０−３０８６１８号公報、特開平９−
２０１３３８号公報、特開平６−３１１２１６号公報に
開示されている。

【０００６】ここで、特開平１０−３０８６１８号公報
には、一組の硬質のプリント基板を屈撓性を有する基板
で相互に接続し、その屈撓性を有する基板上にアンテナ
を形成する技術が記載されている。また、特開平９−２
０１３３８号公報には、屈撓性を有する基板上に回路部
品を配置する技術が記載されている。さらに、特開平６
−３１１２１６号公報には、ノートＰＣの本体とディス
プレイとを接続するヒンジ部に屈撓性を有する基板を螺
旋状に内蔵し、その中に同軸ケーブルを通す技術が記載
されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】図８に示す技術は、プ
リント基板上にアンテナ素子およびアンテナ給電系の配
置に必要な余地が確保できる場合には、当該携帯型電子
機器への搭載は比較的容易である。

【０００８】しかしながら、図示するように、アンテナ
素子が特定方向への放射特性を有する場合には、プリン
ト基板上に配置されるアンテナ素子が所定の方向を向い
ていることが要求されるので、無線装置としての使用状
態での最適な放射特性が実現されないおそれがあり得
る。

【０００９】また、部品配置、実装の高密度化や回路設
計上の制約から、高周波的に適切な位置にアンテナ素子
を配置することが難しい場合が多い。

【００１０】そして、この場合には、アンテナ素子を所
望の放射特性が得られるように配置し直す必要がある。

【００１１】図９に示す技術は、プリント基板の表面上
に高周波出力端子を設け、ここにレセプタクル形の高周
波用同軸コネクタ（たとえば、表面実装形）を配置し、
あるいは前述の同軸ケーブルをプリント基板上の高周波
出力端子に直接接続してアンテナ給電系を構成するもの
である。

【００１２】したがって、この後者の技術では、前者の
技術における問題点はないものの、高周波用の同軸ケー
ブルおよびコネクタ等の部品が別途必要になる。

【００１３】また、プリント基板表面には、高周波出力
端子を配置し、コネクタを実装するための余地が必要と
なる。

【００１４】さらに、高周波用の同軸ケーブルや同軸用
コネクタは特性インピーダンス（一般には５０Ω）が規
定されており、高周波回路の出力およびアンテナ素子の
入力インピーダンスはこの特性インピーダンスに整合さ
せる必要があるので、プリント基板上にインピーダンス
整合回路を設置する必要が生じる。

【００１５】そこで、本発明は、無線通信機能を備えた
電子装置に対して実装性の良好なアンテナモジュールを
提供することを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るアンテナモジュールは、少なくとも一
部が可撓性を有する実装基板と、実装基板に設けられた
アンテナ素子と、実装基板に設けられ、アンテナ素子を
駆動するアンテナ駆動手段と、実装基板に設けられ、ア
ンテナ素子とアンテナ駆動手段とを電気的に接続する導
波路とを有し、少なくとも導波路が実装基板の可撓性を
有する箇所に形成されていることを特徴とする。

【００１７】このような発明によれば、屈撓性を有する
実装基板を折り曲げて、無線通信機能を備えた電子装置
の内部に立体配置することができるので、配線や部品配
置の自由度が確保されてアンテナ素子をその放射特性を
考慮して最適に配置することが可能になる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付
図面において同一の部材には同一の符号を付しており、
また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実
施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態として
のものであり、本発明がその実施の形態に限定されるも
のではない。

【００１９】図１は本発明の一実施の形態であるアンテ
ナモジュールを示す概念図、図２は図１のアンテナモジ
ュールの斜視図、図３は本発明の他の実施の形態である
アンテナモジュールを示す概念図、図４は本発明のさら
に他の実施の形態であるアンテナモジュールを示す概念
図、図５は本発明のさらに他の実施の形態であるアンテ
ナモジュールを示す概念図、図６は図５のアンテナモジ
ュールの斜視図、図７は本発明のさらに他の実施の形態
であるアンテナモジュールを示す概念図である。なお、
図１、図３〜図５および図７においては、積層構造をな
す各層が実線により表されている。

【００２０】本実施の形態のアンテナモジュールは、積
層構造のプリント基板である実装基板１１上にアンテナ
の各種構成要素が設けられたものである。

【００２１】すなわち、図１および図２に示すように、
実装基板１１には、所定周波数の電波を放射するアンテ
ナ素子１２と、このアンテナ素子１２に高周波電流を給
電してアンテナ素子１２を駆動するアンテナ駆動手段１
３とが設けられている。そして、アンテナ素子１２とア
ンテナ駆動手段１３とは導波路１４によって電気的に接
続されている。

【００２２】ここで、実装基板１１は、たとえばポリイ
ミドフィルムが用いられた可撓性を有するものからな
る。なお、実装基板１１の全体が可撓性を有している必
要はなく、一部が有していればよい。但し、少なくとも
導波路１４は可撓性を有する箇所に形成されていること
が必要とされる。ここで、可撓性を有さない硬質部材と
しては、たとえばガラスエポキシ樹脂などがある。

【００２３】また、本実施の形態の実装基板１１は積層
構造となっているが、一層であってもよい。なお、積層
構造とした場合、積層数は自由に設定することができ、
図示するように、積層数が領域毎に異なっていてもよ
く、全体が同じ積層数となっていてもよい。さらに、本
実施の形態の実装基板１１では、アンテナ素子１２の部
分、導波路１４の部分、アンテナ駆動手段１３の部分が
それぞれ区画されて表されているが、このような区画形
状ではなく、実装基板１１全体として四角形となってい
てもよい。

【００２４】ここで、アンテナ素子１２は、アートワー
クやエッチング等の手段で実装基板１１に直接プリント
されたプリントアンテナであってもよく、実装基板１１
上に搭載された実装基板１１とは別体のアンテナ素子１
２であってもよい。なお、可撓性を有さない硬質部材で
構成された箇所の実装基板１１にプリントアンテナを形
成すれば、自由に変形しては所期の特性を得られなくな
るアンテナ素子１２の場合に、安定した放射特性を得る
ことができる。

【００２５】また、本明細書においてアンテナ駆動手段
１３とは、高周波回路の他に、たとえば、スイッチ回
路、位相器、アンテナ切替器、スタブ、集中定数素子切
替手段、電力分配器、ハイブリッドリング回路など、ア
ンテナ素子１２を駆動するための１または複数の部品を
いう。そして、アンテナ駆動手段１３の構成要素は、当
該アンテナ素子１２の種類や仕様等に応じて種々異なっ
ている。

【００２６】そして、実装基板１１上には、アンテナ素
子１２およびアンテナ駆動手段１３のようなアンテナを
構成する部品のみを搭載してもよいが、たとえばフィル
タ回路、増幅器、半導体集積回路、コンデンサなど、ア
ンテナとは直接にアンテナを構成しない種々の部品を搭
載することもできる。

【００２７】実装基板１１が積層構造の場合、アンテナ
駆動手段１３の各構成要素やフィルタ回路などのアンテ
ナ以外の部品はＶＩＡホールやスルーホールにより電気
的に接続される。

【００２８】なお、本実施の形態においては、アンテナ
素子１２とアンテナ駆動手段１３とは導波路１４を介し
て相互に異なる位置に配置されているが、アンテナ駆動
手段１３の一部がアンテナ素子１２と相互に一体であっ
てもよい。

【００２９】図１に示すように、導波路１４は、板状の
絶縁体（図示せず）を挟んで形成され、高周波電流が流
れる線路導体１４ａおよび接地電位とされた接地導体１
４ｂで、つまりマイクロストリップ線路で構成され、こ
のような簡易な構成とすることによりコストへの配慮が
なされている。

【００３０】本実施の形態に示すアンテナモジュールに
よれば、屈撓性を有する実装基板１１を折り曲げて、携
帯型電子機器など無線通信機能を備えた電子装置の内部
に立体配置することができるので、配線や部品配置の自
由度が確保されてアンテナ素子１２をその放射特性を考
慮して最適に配置することが可能になる。

【００３１】なお、無線通信機能を備えた電子装置に
は、たとえば、ＰＤＡ・携帯電話・液晶ディスプレイ・
ＶＴＲ・デジタルカメラ・コードレス電話・ファクシミ
リ・テレビゲーム機・プリンタ・スキャナ・音響機器な
ど、情報通信機器、家庭電化機器、医療用電子機器など
の種々の装置がある。

【００３２】また、アンテナ駆動手段１３とアンテナ素
子１２とを電気的に接続するためのコネクタや高周波ケ
ーブルが不要になるので、部品点数の削減および組立工
数の削減を図ることができる。

【００３３】さらに、導波路１４を任意のインピーダン
スで形成することができるので、コネクタ、ケーブルを
用いた場合のように、これらの特性インピーダンスに回
路インピーダンスを合わせたり、インピーダンス整合回
路を設けたりする必要がなくなる。

【００３４】なお、本願では、導波路１４を任意のイン
ピーダンスで形成することができるのでインピーダンス
整合回路は基本的には不要になるが、インピーダンスの
微調整のため、あるいは他のアンテナ素子１２を駆動す
るためなどの理由により、実装基板１１上にインピーダ
ンス整合回路を設けてもよい。

【００３５】ここで、導波路１４は、図３に示すよう
に、線路導体１４ａ、およびこの線路導体１４ａの両側
においてそれぞれ板状の絶縁体を挟んで形成された接地
導体１４ｂで、つまりストリップ線路で構成してもよ
い。このようなストリップ線路によれば、線路導体１４
ａが接地導体１４ｂによりシールドされるので、外部信
号の影響が遮断されて動作の安定性を図ることができ
る。

【００３６】さらに、導波路１４は、図４に示すよう
に、板状の絶縁体の相互に同一の平面上に形成された線
路導体１４ａおよび接地導体１４ｂで、つまりコプレー
ナ線路やスロット線路と呼ばれる共平面回路で構成して
もよい。このような共平面回路は、特にミリ波モジュー
ルに適用すると有効である。

【００３７】ここで、アンテナ素子１２は、電子装置内
の配置方向を考慮して、図１〜図４に示す第１の主面
に、あるいは図５〜図７に示すように、第１の主面と反
対側の第２の主面に設けることができる。

【００３８】また、実装基板１１が屈撓性を有している
ことから、アンテナ素子１２の屈曲角度は自由に設定す
ることができ、たとえばアンテナ駆動手段１３の実装面
と平行な方向に放射特性が強くなるようにするには、図
５および図６に示すように、導波路１４を直角に曲げれ
ばよい。あるいは、アンテナ駆動手段１３の実装面に対
して傾斜角度αの方向に放射特性が強くなるようにする
には、図７に示すように、導波路１４を角度αだけ曲げ
ればよい。

【００３９】なお、導波路１４をねじ曲げて配置しても
よく、さらに導波路１４以外の箇所も屈撓性を有してい
る場合には、それらの箇所を曲げて配置することができ
る。

【００４０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば以下の効果を奏することができる。

【００４１】(1).無線通信機能を備えた電子装置の内部
に立体配置することができるので、配線や部品配置の自
由度が確保されてアンテナ素子をその放射特性を考慮し
て最適に配置することが可能になる。

【００４２】(2).アンテナ駆動手段とアンテナ素子とを
電気的に接続するためのコネクタや高周波ケーブルが不
要になるので、部品点数の削減および組立工数の削減を
図ることができる。

【００４３】(3).導波路を任意のインピーダンスで形成
することができるので、コネクタ、ケーブルを用いた場
合のように、これらの特性インピーダンスに回路インピ
ーダンスを合わせたり、インピーダンス整合回路を設け
たりする必要がなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態であるアンテナモジュー
ルを示す概念図である。

【図２】図１のアンテナモジュールの斜視図である。

【図３】本発明の他の実施の形態であるアンテナモジュ
ールを示す概念図である。

【図４】本発明のさらに他の実施の形態であるアンテナ
モジュールを示す概念図である。

【図５】本発明のさらに他の実施の形態であるアンテナ
モジュールを示す概念図である。

【図６】図５のアンテナモジュールの斜視図である。

【図７】本発明のさらに他の実施の形態であるアンテナ
モジュールを示す概念図である。

【図８】従来のアンテナモジュールの一例を示す斜視図
である。

【図９】従来のアンテナモジュールの他の一例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１１実装基板１２アンテナ素子１３アンテナ駆動手段１４導波路１４ａ線路導体１４ｂ接地導体

フロントページの続きＦターム(参考） 5J045 AA05 AA21 AB03 AB05 DA09 EA07 HA03 NA01 5J046 AA01 AA04 AA09 AB13 PA07 PA09 5J047 AA01 AA04 AA09 AB13 BF03 BF10 FD01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも一部が可撓性を有する実装基
板と、前記実装基板に設けられたアンテナ素子と、前記実装基板に設けられ、前記アンテナ素子を駆動する
アンテナ駆動手段と、前記実装基板に設けられ、前記アンテナ素子と前記アン
テナ駆動手段とを電気的に接続する導波路とを有し、少なくとも前記導波路が前記実装基板の可撓性を有する
箇所に形成されていることを特徴とするアンテナモジュ
ール。
【請求項２】前記導波路は、板状の絶縁体を挟んで形
成され、高周波電流が流れる線路導体および接地電位と
された接地導体で構成されていることを特徴とする請求
項１記載のアンテナモジュール。
【請求項３】前記導波路は、高周波電流が流れる線路
導体、およびこの線路導体の両側においてそれぞれ板状
の絶縁体を挟んで形成されて接地電位とされた接地導体
で構成されていることを特徴とする請求項１記載のアン
テナモジュール。
【請求項４】前記導波路は、板状の絶縁体の相互に同
一の平面上に形成され、高周波電流が流れる線路導体お
よび接地電位とされた接地導体で構成されていることを
特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
【請求項５】前記アンテナ素子が設けられた箇所の実
装基板は、可撓性を有さない硬質部材で構成されている
ことを特徴とする請求項１〜４の何れか一項に記載のア
ンテナモジュール。
【請求項６】前記アンテナ素子は実装基板に直接プリ
ントされたプリントアンテナであることを特徴とする請
求項１〜５の何れか一項に記載のアンテナモジュール。
【請求項７】前記アンテナ駆動手段は、高周波回路、
スイッチ回路、位相器、アンテナ切替器、スタブ、集中
定数素子切替手段、電力分配器およびハイブリッドリン
グ回路の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項
１〜６の何れか一項に記載のアンテナモジュール。
【請求項８】無線通信機能を備え、請求項１〜７の何
れか一項に記載のアンテナモジュールが内部に立体配置
されていることを特徴とする電子装置。