JP2003086134A - 高圧金属蒸気放電ランプおよび照明器具 - Google Patents

高圧金属蒸気放電ランプおよび照明器具

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JP2003086134A
JP2003086134A JP2002159864A JP2002159864A JP2003086134A JP 2003086134 A JP2003086134 A JP 2003086134A JP 2002159864 A JP2002159864 A JP 2002159864A JP 2002159864 A JP2002159864 A JP 2002159864A JP 2003086134 A JP2003086134 A JP 2003086134A
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discharge lamp
metal vapor
tube
vapor discharge
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Takahito Kashiwagi
孝仁 柏木
Daisuke Takayama
大輔 高山
Makoto Hashimoto
誠 橋本
Toshihiko Ishigami
敏彦 石神
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い保温性を有し点灯時の高温に耐えるとと
もに形成作業が容易な保温手段を有する高圧金属蒸気放
電ランプおよびこの放電ランプを用いた照明器具を提供
することを課題とする。 【解決手段】 高シリカガラスまたはセラミックからな
る発光管バルブ1の端部内に少なくとも一対の電極3
a,3bを対向して配設するとともに内部に放電媒体を
封入した発光管1と、この発光管1の少なくとも一方の
端部の外面に巻装された耐火性無機繊維クロスからなる
保温体5とを備えている高圧金属蒸気放電ランプL1お
よびこの放電ランプL1を装着した照明器具9である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光管の端部に保
温体を設けた高圧金属蒸気放電ランプおよびこの放電ラ
ンプを用いた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧金属蒸気放電ランプ、たとえばメタ
ルハライドランプは石英ガラス製の発光管バルブ内に放
電媒体として金属ハロゲン化物、水銀および希ガスを封
入して、外管なしの発光管のままの状態の単管構造ある
いは発光管を真空雰囲気または窒素ガスを封入した外管
内に収容する二重管構造としてある。
【0003】このメタルハライドランプの発光効率の向
上手段としては、電極間距離を小さくして管壁負荷を高
めることにより行うことができるが、一方、光束維持率
の低下が大きく短寿命を招く虞がある。
【0004】そして、メタルハライドランプは、点灯中
における発光管の最冷部温度により放電空間内の金属ハ
ロゲン化物の蒸気圧が左右され、したがって発光管の温
度によって発光効率が大きく影響される。
【0005】このメタルハライドランプに限らず、放電
ランプの発光管におけるバルブ内の最冷部は、電極間の
主放電空間から外れる電極基部付近の端部に存在し、こ
の端部の温度を高める手段として、発光管の端部に保温
膜を塗布形成したり(たとえば特公昭48−13436
号公報や特開平3−98249号公報等)あるいは端部
をセラミック製や金属製のキャップ状のもので覆い(た
とえば特開平10−308196号公報や特開平9−9
2220号公報等)保温することが知られている。
【0006】この前者の保温膜の形成材料としては、耐
熱性に優れ、しかも発光管バルブに対する反応耐性を有
するジルコニア、アルミナ、シリカ等の少なくとも一種
を主成分とする金属酸化物が使用されていた。この保温
膜の形成は粉末状の金属酸化物を、ガラスパウダー、ニ
トロセルロース、酢酸ブチルあるいは水に懸濁して塗布
液を作り、発光管バルブをこの塗布液中に浸漬したりあ
るいは塗布液を刷毛や噴霧等によって塗布した後、これ
を乾燥・焼成することにより行っていた。
【0007】しかし、この保温膜を浸漬により形成する
場合は、金属酸化物の塗布液中に発光管バルブの端部を
浸漬して引上げた後、乾燥・焼成しているが、調製した
塗布液の濃度が時間とともに変化していったり、振動等
により塗布液表面に波立ちが起こる等の原因で、発光管
バルブ間に被膜厚さや被膜面積にばらつきを生じる塗布
むらが起きることがあり、保温特性が一様にならず、発
光特性のばらつきの要因となっていた。
【0008】また、この浸漬形成の場合は、被膜の不要
部分の剥離に手間を要するとともに塗布液中に多数の発
光管バルブが浸漬されるため塗布液中に不純物の混入が
あり、保温膜中に不純物が混入して保温特性にばらつき
を生じる一因となっていた。
【0009】また、刷毛による場合も塗布液の濃度が時
間とともに変化していったり、一本一本手塗りするのは
多大の手間を要するとともに被膜厚さや被膜面積にばら
つきを生じる塗布むらが起きていた。
【0010】さらに、噴霧の場合はマスキング等により
被膜形成位置の精度はよいが被膜厚さにばらつきが生じ
塗布むらが起きたり、被膜材料が無効部分に被着する材
料ロスが多い等のことがあり、これら懸濁液を用いる場
合は、作業環境が悪化するとともに懸濁液の作業管理に
多大の手間を要する不具合があった。
【0011】また、後者の端部をキャップ状のもので覆
い保温する場合は、発光管バルブの端部形状が一様な円
筒状等であれば覆い易いが、端部に幅広で偏平の圧潰封
止部等があるとキャップ状物では覆い難く、また、端部
の寸法が変わると対応が困難で対象が限定されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、これら
発光管端部の保温を上記被膜やキャップ状のものに変え
て、保温特性にばらつきが少なく、かつ、形成作業が向
上できる手段について種々検討した結果、本発明を完成
するに至った。
【0013】なお、本発明に類似した公知技術として特
開平5−144416号公報がある。すなわち、この公
報の従来例中に、発光管端部に金属酸化物からなる保温
膜を形成した表面の周囲にガラスウールからなる補助保
温層を設けることが記載されている。
【0014】この補助保温層は、保温膜のみでは不十分
な保温性を補充するためになされたもので保温作用を奏
することは記載されているが、形成手段についての具体
的な開示は見当たらない。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、高い保温性を有し点灯時の高温に耐えるとともに形
成作業が容易な保温手段を有する高圧金属蒸気放電ラン
プおよびこの放電ランプを用いた照明器具を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の高圧金属蒸気放電ランプは、透光性高シリカガラスま
たは透光性セラミックからなる発光管バルブの端部内に
少なくとも一対の電極を対向して配設するとともに内部
に放電媒体を封入した発光管と、この発光管の少なくと
も一方の端部の外面に巻装された耐火性無機繊維クロス
からなる保温体とを具備していることを特徴とする。
【0017】この放電ランプは点灯時、発光管端部の外
周面を覆うように設けた保温体が耐火性の無機繊維クロ
スからなるため熱的影響で破損や剥離することがないと
ともにクロスであり繊維間の熱容量が大きく蓄熱量が増
えて、発光管端部内を効率よく保温し、この端部の最冷
部温度を高めることができる。また、白色であれば反射
作用もあり電極方向へ光線や熱線を効率よく反射でき
る。
【0018】また、保温体は膜状の場合に比べてほぼ均
一のものを作ることができ、保温特性のばらつきを小さ
くできる。
【0019】なお、本発明ならびに以下の各発明におい
て、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は
次による。
【0020】本発明が適用できる高圧金属蒸気放電ラン
プは、メタルハライドランプ、ショートアークメタルハ
ライドランプ、水銀ランプ、超高圧水銀ランプや高圧ナ
トリウムランプ等の各種放電ランプで、外管なしの状態
で点灯されるものであっても、外管に封装された二重管
等の多重管構造であってもよい。
【0021】また、発光管バルブ内に封入される放電媒
体としては、水銀、金属ハロゲン化物等の発光金属、希
ガス等用途や特性等に応じて適宜選択して用いることが
でき、水銀を封入しない発光管であっても本発明は適用
が可能である。
【0022】本発明の保温体を形成する耐火性の無機繊
維クロスとは、耐熱温度が850℃程度以上あるセラミ
ック繊維(ファイバ)や炭素繊維(ファイバ)等で、こ
れら繊維(ファイバ)をテープ状やシート状等にして用
いることができる。
【0023】また、この無機繊維クロスからなる保温体
の固定は、無機繊維や金属等を紐状や線状にしたものを
巻き付けたり縛り付ける等のことや耐熱性の接着剤を用
いて行うことができる。
【0024】また、保温体は点灯方向自在形の場合には
発光管の両端封止部に、点灯方向が特定されたり反射鏡
付き等の場合には温度上昇が低い下方側や反射鏡と反対
側の少なくとも一方の端部に形成してあればよい。
【0025】また、保温体を設ける発光管バルブの形状
は、直管(T)形、球形、楕円形等の長円形でもよく、
また、封止部は型を用いず成型したものであってもよ
い。
【0026】また、発光管バルブを形成する材料として
は、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスやアルミノシリケー
トガラス等の酸化ケイ素SiO2 を主成分とする透光性
高シリカガラスあるいはアルミナ、イットリア、マグネ
シア、ルビーやサファイア等からなる透光性セラミック
を用いることにより、発光特性、耐熱性、耐蝕性や電気
絶縁性等を満足できる。
【0027】また、発光管バルブの封止部内に封止られ
る導入導体は金属箔に限らず、金属線であっても差支え
ない。
【0028】さらに、発光管内に設けられる電極は、少
なくとも一対であって、補助電極の有無は問わない。
【0029】本発明の請求項2に記載の高圧金属蒸気放
電ランプは、透光性高シリカガラスまたは透光性セラミ
ックからなる発光管バルブの端部内に少なくとも一対の
電極を対向して配設するとともに内部に放電媒体を封入
した発光管と、この発光管の少なくとも一方の端部の外
面に巻装された耐火性無機繊維クロスからなる保温体
と、上記発光管を支持したマウント構体と、このマウン
ト構体を収容するガラスからなる外管とを具備している
ことを特徴とする。
【0030】保温体を形成した発光管を真空あるいは不
活性ガス雰囲気にある外管内に封装した二重管構造の放
電ランプに適用して、上記請求項1に記載したのと同様
な作用を奏する。
【0031】本発明の請求項3に記載の高圧金属蒸気放
電ランプは、透光性高シリカガラスまたは透光性セラミ
ックからなる発光管バルブの端部内に少なくとも一対の
電極を対向して配設するとともに内部に放電媒体を封入
した発光管と、この発光管の一方の端部の外面に巻装さ
れた耐火性無機繊維クロスからなる保温体と、上記発光
管の管軸を光軸に沿わせるとともに発光管の他方の端部
側を支持した反射鏡とを具備していることを特徴とす
る。
【0032】保温体を形成した発光管を反射鏡に取り付
けた反射鏡付き構造の放電ランプに適用して、上記請求
項1に記載したのと同様な作用を奏する。
【0033】この反射鏡付き構造の放電ランプは、プロ
ジェクタ装置、光化学、半導体製造や映像関係用等多く
の分野の光照射に適用できるものである。
【0034】本発明の請求項4に記載の高圧金属蒸気放
電ランプは、上記保温体を形成する耐火性無機繊維クロ
スが、セラミック繊維または炭素繊維からなることを特
徴とする。
【0035】上記セラミック繊維(ファイバ)クロスと
しては、たとえばアルミナ・ボリア・シリカ質耐火繊維
のクロス(たとえば米国3M社の商品名ネクステル)、
アルミナ・シリカ系セラミックファイバーのクロス(た
とえばイソライト工業の商品名カオウールクロス)やシ
リカ質耐熱繊維のクロス(たとえば米国ヒトコ社の商品
名リフラシルクロス)等がある。
【0036】また、炭素繊維(ファイバ)としては、ア
クリルやレーヨンを焼成して、炭素化した繊維(ファイ
バ)からなり、どの材料とするかはランプの品種、耐熱
性等を考慮して決めればよい。
【0037】本発明の請求項5に記載の高圧金属蒸気放
電ランプは、上記保温体を形成する耐火性無機繊維クロ
スが、耐火性無機繊維からなる撚紐で発光管に緊締して
固定されていることを特徴とする。
【0038】テープ状やシート状の無機繊維クロスを、
筒状や袋状にして発光管の端部に巻装したり穿かせるこ
とによって装着した上から、耐火性無機繊維からなる撚
紐を巻き付け縛ることによって固定する。
【0039】この緊締箇所は保温体の全体に亘っても、
保温体の端部や最終巻き付け部分等の1ないし複数箇所
であってもよい。また、撚紐を巻き付けるバルブの表面
に凹部や凸部を形成しておくことにより、緊締が強くで
き保温体が移動する等の不所望なことを防ぐことができ
る。
【0040】また、発光管端部外面に、下地層として予
め従来のアルミナ等の金属酸化物からなる保温膜を形成
しておき、この下地層の上に本発明の無機繊維クロスか
らなる保温体を巻装するようにしてもよい。この保温体
を2層とすることにより保温効果が高まるとともに発光
管材質より柔軟な下地層により無機繊維クロスが滑らず
より密着した保温体の固定が行える。
【0041】本発明の請求項6に記載の高圧金属蒸気放
電ランプは、水平点灯用であることを特徴とする。
【0042】発光管を無機繊維クロスで保温することに
より保温性が高まり、放電ランプを水平状態で点灯して
も発光特性の低下やそのばらつきを抑制できる。
【0043】本発明でいう水平点灯とは、口金を支点
(基準)として外管バルブトップ側が上方に15度程度
まで上がった状態から、外管バルブトップ側が下方に7
5度程度まで下がった状態の範囲内を許容する。
【0044】本発明の請求項7に記載の照明器具は、器
具本体と、この器具本体内に配設された反射鏡と、この
反射鏡に対応して配設された上記請求項1ないし6に記
載の高圧金属蒸気放電ランプと、この高圧金属蒸気放電
ランプに接続した点灯回路装置とを具備していることを
特徴とする。
【0045】上記請求項1ないし6に記載の作用を有す
る高圧金属蒸気放電ランプを筐体等の器具本体内に組み
込んでいるので、保温性にばらつきが少なく発光特性の
ばらつきを低減できる。
【0046】この照明器具は、器具本体内に点灯回路装
置を備えていても、器具本体外に点灯回路装置を設けラ
ンプと接続されているものであってもよい。なお、上記
請求項3に記載のランプは反射鏡付きの放電ランプであ
るが、このランプを器具内に収容した場合にも適用でき
るものである。
【0047】さらに、器具本体前面に配光制御等のレン
ズや安全のための保護カバー等の制光体を設けることは
構わない。
【0048】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1および図2は本発明に係る高
圧金属蒸気放電ランプとしてメタルハライドランプを示
し、図1は発光管の一部断面正面図、図2はメタルハラ
イドランプL1の概略を示す正面図である。
【0049】発光管1Aは放電空間容器を形成する直管
(T)形の透光性の石英ガラスからなる発光管バルブ2
の両端部に圧潰した封止部21a,21bを有し、この
バルブ2内には対向して一対の主電極3a,3bおよび
一方の主電極3bの近傍に補助電極3sが設けられてい
る。
【0050】上記電極3a,3b,3sはタングステン
WやモリブデンMo等からなる電極棒31a,31b,
31sを備え、電極棒31a,31bの先端側にはタン
グステンW線を巻回したコイル32a,32bが巻装さ
れて主電極3a,3bを構成している。
【0051】また、上記封止部21a,21b内にはリ
ボン状のモリブデンMoからなる金属箔4a,4bおよ
び4sが気密に封止られていて、この金属箔4a,4b
および4sのバルブ内寄側には上記電極棒31a,31
b,31sが、バルブ外寄側にはモリブデンMo線等か
らなる外部リード41a,41bおよび41sがそれぞ
れ溶接やかしめ止め等の手段で接続されているとともに
封止部21a,21b外に導出されている。なお、外部
リード41aは支持を強固にするため折り返され、その
先端は封止部21b内に埋設固定してある。
【0052】そして、上記発光管バルブ2内には、放電
媒体として所定量の水銀と金属ハロゲン化物およびアル
ゴン等の不活性ガスが封入してある。この金属ハロゲン
化物としては、よう素Iや臭素Br等のハロゲンと、ナ
トリウムNa、スカンジウムSc、ジスプロシウムD
y、ホルミウムHo、ツリウムTm等の希土類金属とが
封入され、発光効率、色温度等の特性向上をはかってい
る。なお、図中、22は排気管である。
【0053】また、上記発光管バルブ2両端付近の円筒
状部から、円筒状部を圧潰してほぼ偏平状に形成した封
止部21a,21bにかけて、外周面を覆うように耐火
性無機繊維クロスからなる保温体5が設けてある。(図
1では発光管バルブ2の両端に保温体5,5を設けた
が、保温体5はランプの種類、用途や点灯方向等に応じ
一端側のみであっても差支えない。)この保温体5の構
成は、材料がたとえばアルミナ・ボリア・シリカ質耐火
繊維のクロス(米国3M社の商品名ネクステル)でテー
プ状のものからなり、バルブ2内の主電極3a,3bが
外部から隠れる位置付近から封止部21a,21bにか
けて巻装してある。そして、この巻装が外れたり緩んだ
りするのを防ぐため、耐火性無機繊維を撚った紐を用
い、巻装した外面に巻き付け縛ることによって固定して
ある。
【0054】そして、図2に示すように、上記発光管1
Aはマウント構体6に組み込まれ、BT型やT型の外管
7内に収容して二重管構造のメタルハライドランプL1
とされる。なお、この図2においてランプL1の上下と
は、E形の口金7Bが上方側で外管7のトップが下方側
にある場合の説明上のものであって、この上下に拘束さ
れるものではない。
【0055】マウント構体6は金属線や金属板で枠状に
形成した一対の発光管支持部材6a,6bを有し、この
支持部材6a,6bに発光管バルブ2の端部に形成した
ほぼ偏平状の封止部21a,21bをバンド(帯板)状
の抱持部材61を介し挟持させ、この抱持部材61の両
端を支持部材6a,6bに溶接等の手段で固定すること
により発光管1がほぼ垂直に支持されている。
【0056】そして、外管7の一端に封止られたステム
62の一方のリード線63bに上方の支持部材6bが溶
接等の手段で接続されている。また、下方の支持部材6
aは外管7のトップに形成した凹所72内に在って、支
持部材6aに取り付けた金属製の羽根状の弾性部材64
が凹所72の内面と弾性当接している。
【0057】このランプL1の外管7内における電気的
接続は、発光管1Aの上方側にある主電極3bと接続し
た外部リード41bは、一方のリード線63bに接続し
た上方の支持部材6bと導線65bを介し接続されてい
る。また、発光管1Aの下方側にある主電極3aと接続
した外部リード41aは、導線66aを介し下方の支持
部材6aと接続し、さらに、支持部材6aと他方のリー
ド線63aは導線65aを介し接続されている。また、
補助電極3sには、発光管1Aの上下の主電極3a,3
bと並列的に配列された始動補助回路が接続されてい
る。
【0058】すなわち、図3はこのランプL1の点灯回
路を示し、図中、点線の範囲内は外管7内に設けられた
始動補助回路で、始動用の点灯管67、バイメタルスイ
ッチ68、抵抗69を直列接続し、バイメタルスイッチ
68と抵抗69との接続部から限流抵抗60を介し補助
電極3sに接続したものからなる。また、図中、Dは交
流電源、Tは定格電圧が100Vまたは200V、2次
電圧が210Vまたは220Vの安定器を備えた安定点
灯手段で、これらで点灯回路装置を構成している。な
お、図2中、ZGは絶縁がいし、Gはゲッタである。
【0059】そして、上記構成のメタルハライドランプ
L1をソケットに装着して点灯回路装置を介し通電する
と、まず、上方の主電極3bとこの主電極3bとほぼ並
行に近接して設けた補助電極3sとの間で放電が生起
し、この放電が上下方の主電極3a,3b間の放電とな
ってランプL1は点灯し発光する。
【0060】このランプL1の点灯中、通常、最冷部が
形成される発光管バルブ2端部内の電極棒31a,31
b,31sの根元付近は保温体5により保温されている
ため、従来よりも温度が高まって発光効率を向上でき
る。
【0061】また、この実施の形態に示すように、発光
管バルブ2の両端部に保温体5,5を設けたランプL1
は、発光管1Aが垂直、水平ないしは傾斜状態での点灯
が可能でその点灯姿勢が制約されない。
【0062】そして、この保温体5の特徴は、保温膜等
と同様に保温作用を呈することはもちろん、無機繊維で
耐熱性が高く熱的影響で破損や剥離することがないとと
もに繊維間での熱容量が大きく蓄熱量が増えて高い保温
効果が得られ、ランプL1の発光効率を向上できる。ま
た、保温体5を白色で形成すれば反射作用もあり電極方
向へ光線や熱線を効率よく反射させることができる。
【0063】また、保温体5は、膜状の場合に比べほぼ
均一のものを作ることができるのでランプ間における保
温特性のばらつきを低減できる。また、保温体5が繊維
状のクロスであるので、万一、封止部21a,21b等
にクラックが生じ発光管バルブ2が破砕してもその飛散
を軽減することができる。
【0064】また、保温体5が繊維であるので柔軟性お
よび多少の伸縮性を有し、テープ状としておくことによ
り発光管バルブ2の外周面に容易に巻装することがで
き、塗布等を行わないので作業環境および作業性が向上
できる。また、図示ランプL1のように圧潰封止部21
a,21bをバンド(帯板)状の抱持部材61を介し挟
持させる場合に、この繊維状の保温体5が介在すれば封
止部21a,21bに加わる応力が低減できるとともに
固定も強固に行える利点がある。
【0065】さらに、ランプL1は、定格電圧が100
Vまたは200V、2次電圧が210Vまたは220V
の安定器を備えた安定点灯手段を用い点灯できるので、
格別の専用安定器を必要とせず経済性に優れた点灯回路
装置を提供できる。
【0066】本発明者等はメタルハライドランプM70
0B−J/BH(定格ランプ電力700W)とM100
0B−J/BH(定格ランプ電力1000W)の従来ラ
ンプ(いずれの発光管もたとえばシリカ・アルミナを主
体とする耐熱性無機接着剤からなる保温膜が形成してあ
る。)の2品種およびこの従来の保温膜に変えて本発明
のアルミナ・ボリア・シリカ質耐火繊維のクロスからな
る保温体をほぼ同一面積形成した本発明ランプ(保温体
材料以外は同じ構成。)について諸特性を比較した。
【0067】上記メタルハライドランプM700B−J
/BHは、略円筒状をなす全長(両端の圧潰封止部21
a,21bを含む)が約150mm、外径が約29m
m、内容積が約39.3ccの発光管バルブ2内に、主
電極3a,3bの先端間の間隔が約75mmで内部に放
電媒体としてNa−Sc−Iまたは/およびBr(Iお
よびBrの場合はBr/Iの重量比が0.09以下)か
らなるハロゲン化物を約42.8mg、水銀を約160
mgおよびアルゴンガスを約2kPa封入した発光管1
Aを製作し、この発光管1A両端の偏平状の圧潰封止部
21a,21bから円筒状の主電極3a,3bのほぼ先
端部位置までの外周面を覆うように幅約18mmの保温
体5,5を設け、この発光管1AをランプL1の全長
(外管7+口金7B)が約370mm、最大外径(膨出
部)が約150mmのBT型をなす外管7内に約53k
Paの窒素ガスとともに封装した。
【0068】またメタルハライドランプM1000B−
J/BHは、略円筒状をなす全長(両端の圧潰封止部2
1a,21bを含む)が約165mm、外径が約33m
m、内容積が約62.7ccの発光管バルブ2内に、主
電極3a,3bの先端間の間隔が約100mmで内部に
放電媒体としてNa−Sc−I−Brからなるハロゲン
化物を約74.9mg、水銀を約200mgおよびアル
ゴンガスを約1kPa封入した発光管1Aを製作し、こ
の発光管1A両端の偏平状の圧潰封止部21a,21b
から円筒状の主電極3a,3bのほぼ先端部位置までの
外周面を覆うように幅約16mmの保温体5,5を設
け、この発光管1AをランプL1の全長(外管7+口金
7B)が約390mm、最大外径(膨出部)が約180
mmのBT型をなす外管7内に約53kPaの窒素ガス
とともに封装した。
【0069】そして、本発明に係わるランプL1および
同じ定格の従来ランプ(保温材料を除き同じ構成。)
を、定格電圧が100Vまたは200V、2次電圧が2
10Vまたは220Vの安定器を備えた安定点灯手段を
用いランプを水平状態で点灯して、全光束特性を比較し
たところ下記表1の結果を得た。
【表1】 本発明ランプは、両品種とも従来ランプに比べて全光束
が約10%向上したことを確認できた。
【0070】また、この両者のランプを水平状態で点灯
したときの値を100%とした場合、口金を支点(基
準)として外管バルブトップ側が上方に15度程度まで
上がった傾斜状態から、外管バルブトップ側が下方に7
5度程度まで下がった傾斜状態の範囲内において15度
おきに点灯したときの諸特性の比率の範囲は下記の通り
であった。
【0071】全光束は、94〜109%となり、従来ラ
ンプの点灯方向特性のばらつきに対して8〜20%の向
上がみられた。また、ランプ電圧は、97〜102%と
なり、従来ランプの点灯方向特性のばらつきに対して2
〜7%の向上がみられた。また、色温度は、92〜10
1%となり、従来ランプの点灯方向特性のばらつきに対
して0〜5%低下した。さらに、Ra(演色性)は、9
2〜102%となり、従来ランプの点灯方向特性のばら
つきに対して0〜14%の向上がみられた。
【0072】以上のように本発明ランプは、水平ないし
は傾斜状態で点灯したとき、従来ランプに比べて良好な
諸特性が得られた。
【0073】また、図4ないし図6は本発明に係わる高
圧金属蒸気放電ランプの他の実施の形態を示す正面図
で、図中、図1ないし図3と同一部分には同一の符号を
付してその説明は省略する。
【0074】図4の放電ランプは、図2に示すと同様な
メタルハライドランプL2であって、図2と相違する部
分は、耐熱性無機繊維を巻装した保温体5,5が形成し
てある発光管1Aを支持するマウント構体6部分の構造
が若干異なっている。
【0075】すなわち、図4において上方の支持部材6
b側には点灯管やバイメタルスイッチ等を備えておら
ず、下方の支持部材6aと同電位のリード線63aに導
電線63sを接続し、この導電線63sに限流抵抗60
を介して先端部に補助電極3sを設けた外部リード41
sと接続して始動補助手段を形成してある。
【0076】なお、図中ZG,…は、異電位間の絶縁お
よび構体6を補強する絶縁がいしである。また、上記限
流抵抗60に直列してバイメタルスイッチを介挿するこ
とは構わない。また、このランプL2は、上方の支持部
材6b側にも弾性部材64,64が設けられていて、外
管7のネック71の内面と弾性当接させ、内部の発光管
1Aを外管7の中心軸上に安定、かつ、確実に支持する
ようにしている。
【0077】この放電ランプL2の場合は、始動時、高
圧パルスを印加すると上方の主電極3bと、この主電極
3bに近接した限流抵抗60を介する補助電極3sとの
間の放電生起で始動し、主電極3a,3間の放電に移行
した後の定常電圧では限流抵抗60が挿入されているた
め主電極3bと補助電極3sとの間の放電は停止する。
【0078】このように始動補助手段の構成が変わった
場合でも、保温体5,5を形成することにより、上記実
施の形態と同様な作用効果を奏する放電ランプL2を提
供できる。
【0079】そして、この放電ランプL2は器具に装着
され店舗、ホール、地下街やオフィス等の照明用として
水平ないしは垂直状態で点灯され、点灯時、発光管1A
の両端部は夫々保温体5,5が形成してあるので、傾斜
状態など点灯方向に拘らず上記実施の形態と同様に安定
した所定の発光特性を呈する。
【0080】また、図5の放電ランプは高圧ナトリウム
ランプL3であって、このランプL4は、BT形やT形
をなす透光性のガラスバルブからなる外管7内にセラミ
ックからなるバルブ2で形成した発光管1Bを備えた二
重管構造をなしている。
【0081】この発光管1Bは、封入したナトリウムの
侵蝕を防ぐためバルブ2が透光性のアルミナ等のセラミ
ックから形成され、円筒状をなす両端は電極(図示しな
い。)および排気管22等を設けたセラミック栓やニオ
ブ金属板により気密に閉塞されている。
【0082】そして、マウント構体6のステム62に植
設した一方のリード線63aに枠状の支持部材6aが溶
接等の手段で接続され、この支持部材6aの上方および
下方において発光管1Bは排気管22,22部が抱持部
材61,61を介し固定されている。なお、上方の排気
管22は抱持部材61と電気的に絶縁して支持され、こ
の排気管22は他方のリード線63bに導体65bを介
し接続している。
【0083】この発光管バルブ2を用いた場合でも、最
冷部は発光管バルブ2の端部に生じるため、この端部近
傍に耐熱性無機繊維を巻装した保温体5,5が形成して
ある。
【0084】このように発光管バルブ2の形状や構造が
変わった場合でも、保温体5,5を形成することによ
り、上記実施の形態と同様な作用効果を奏する放電ラン
プL3を提供できる。また、この発光管バルブ2は、封
止部もほぼ円筒状の形状をなすため繊維状のクロスを巻
装する作業が容易である。
【0085】また、図6は直管(T)形の外管7を備え
た二重管構造で両端にFC2形の口金7B,7Bを備え
た両口金形のメタルハライドランプL4である。この外
管7は円筒状の透光性石英ガラスからなり、両端に形成
した封止部71a,71b内にモリブデン箔等の金属箔
74a,74bが封止してある。
【0086】そして、真空または不活性ガスを封入した
外管7内には、両端に封止部21a,21bを形成した
直管形のメタルハライドランプからなる発光管1Cが封
装され、発光管1Cから導出した外部リード線41a,
41bが外管7端部の金属箔74a,74bに接続して
ある。なお、図中、6a,6bは発光管1Cを外管7内
に同軸的に支持する支持部材である。
【0087】そして、この放電ランプL4は器具に装着
され店舗、ホール、地下街やオフィス等の照明用として
水平〜傾斜(±45度)状態で点灯され、点灯時、発光
管1Cの両端部は夫々保温体5,5が形成してあるので
傾斜状態であっても、上記実施の形態と同様に安定した
所定の発光特性を呈する。
【0088】また、図7は本発明に係わる他の実施の形
態の高圧金属蒸気放電ランプL5を示す一部断面正面図
である。この放電ランプL5は、カラー液晶プロジェク
タ等の光源として用いられる反射鏡付きショートメタル
ハライドランプで、図中、図1ないし図6と同一部分に
は同一の符号を付してその説明は省略する。
【0089】図7において、8はガラスや金属等の材料
で形成された反射鏡で、回転放物面や回転楕円面等の回
転2次曲面をなす光反射用曲面81を備え、背面中央部
には筒状の基体部82が一体に突設されている。この基
体部82内には一端側に口金7Bを接合したショートメ
タルハライドランプ(発光管)1Dが配置され、シリカ
とアルミナを主体とする耐熱性接着剤83で接合固定し
てある。
【0090】ランプ(発光管)1Dは透光性の石英ガラ
スからなる楕円形等の長円形状をなす発光管バルブ2の
両側に圧潰封止部21a,21bが形成されている。そ
して、一方の封止部21bには端子ピン79を備えたセ
ラミック製の円筒状の口金7Bが設けられ、他方の封止
部21aからは外部リード41aが導出され、上記端子
ピン79および外部リード41aは給電線75,76を
介して点灯回路装置Cに接続している。なお、図中、7
7は絶縁被覆である。
【0091】また、上記反射鏡8と反対側に位置する発
光管バルブ2の端部および他方の封止部21aの一部の
外周面部分には、上記実施の形態と同様にテープ状の耐
火性繊維のクロスを巻装した保温体5,5が設けてあ
る。
【0092】また、84は光反射用曲面81に形成され
たダイクロイック膜等の光干渉膜やクロム、アルミニウ
ム、銀等の全光反射膜で、ここでは酸化チタンTiO2
からなる高屈折率層と酸化ケイ素ンSiO2 からなる低
屈折率層とを交互に多層形成した可視光透過赤外線反射
膜である。
【0093】このような構成の反射鏡付きショートメタ
ルハライドランプL5は、反射鏡8の開口部側を下向き
にセットして点灯回路装置Cを介し通電して点灯させる
と、このランプ(発光管)1Dからの放射光は、一部は
直射光で一部は可視光透過赤外線反射膜84に入射して
可視光が反射光となって反射鏡8の前方へ放射される。
なお、可視光透過赤外線反射膜84に入射した赤外線は
反射膜84および反射鏡8を透過して反射鏡8の後方へ
放出され、反射鏡8の前方には熱線の少ない可視光が放
射される。
【0094】そして、通常、発光管バルブ2の上方側の
端部は点灯時、バルブ2内の対流により昇温するが、下
方側に位置する端部が最冷部となり十分な連続発光分布
が得られなかった。しかし、この発光管バルブ2は下方
側の端部に保温体5が設けてあるので、下方側の端部の
温度が上がり封入した発光金属の連続発光による所望の
分光発光特性が得られる。
【0095】そして、このランプ(発光管)1Dは、た
とえば反射鏡8の開口部を下向きとした鉛直方向に配置
され、全反射ミラー、液晶パネル、投影レンズ等を介し
てスクリーンに投影するようにしたプロジェクタ装置の
光源として用いられ、上述した作用効果を奏することが
でき、装置として高い信頼性が得られる。
【0096】また、図8は本発明に係わる高圧金属蒸気
放電ランプを装着した道路照明用等の照明器具9の実施
の形態の概略を示す縦断面図で、図中、図1ないし図7
と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略す
る。
【0097】この図8において照明器具9は、平面がほ
ぼ長円形状の筐体を構成する器具本体90を有し、この
器具本体90の基端には支柱であるポールPに取り付け
るためのポール支持部91が設けられている。また、器
具本体90の先端側には下面に向けた開口92が形成さ
れ、器具本体90の内部にはこの開口92に対向して反
射体93が取り付けられているとともにソケット94を
固定した取付板95が設けられている。
【0098】また、開口92にはほぼ半球状の硬質ガラ
ス製の透光性カバー96としてのグローブが枠体97に
保持されて器具本体90の先端側に設けられた蝶番98
により開閉可能に取付けられ、器具本体90の基端側に
設けられたラッチ99にて枠体97が器具本体90に保
持される。なお、器具本体90には、枠体97を器具本
体90に閉塞した状態で水密にシールするパッキング
(図示しない。)が取り付けられている。
【0099】そして、この器具本体90内のソケット9
4に上記実施の形態に示したメタルハライドランプL1
または高圧ナトリウムランプL4を装着して、ほぼ水平
状態で点灯させると、ランプからの可視光は反射体93
で反射され、あるいは直接に透光性カバー96に到達
し、この透光性カバー96を透過して、被照射物である
路面を照射して所望の照度が得られる。
【0100】このほぼ水平状態で点灯するメタルハライ
ドランプL1,L2または高圧ナトリウムランプL3
は、点灯時、発光管1Aまたは1Bの両端部に保温体
5,5が設けてあるので保温され、安定した発光特性が
得られる。
【0101】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ない。たとえば、耐火性無機繊維クロスがテープ状のも
のを用い巻き付けて保温体を設けたが、耐火性無機繊維
クロスを筒状や袋状に予め形成しておいて、これを円筒
状をなすバルブの端部から封止部を覆うよう穿かせるよ
うにして設けてもよい。
【0102】この場合バルブの円筒状部の外周長さに対
し繊維クロスの開口部の長さを少々小さくしておけば、
繊維クロス側(保温体)が伸長してバルブの外周面に密
着して、装着後に繊維クロス側(保温体)が抜け出るこ
とを防止できる。
【0103】また、バルブに巻装した耐火性無機繊維ク
ロスからなる保温体の固定は、装着した上から、耐火性
無機繊維からなる撚紐を巻き付け縛ることによって固定
するが、この緊締箇所は保温体の全体に亘っても、保温
体の端部や最終巻き付け部分等の1ないし複数箇所であ
ってもよい。また、撚紐を巻き付けるバルブの表面に凹
部や凸部を形成しておくことにより、緊締が強くでき保
温体が移動する等の不所望なことを防ぐことができる。
【0104】さらに、本発明に係わる照明器具は、放電
ランプを水平状態ないし傾斜状態で点灯するものに限ら
ず、放電ランプを垂直状態で点灯する器具にも適用でき
るものである。
【0105】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、無機繊維クロ
スからなる保温体を設けたので、熱的影響で破損や剥離
することがないとともに熱容量が大きく蓄熱量が増えて
高い保温効果が得られるとともに膜状の場合に比べほぼ
均一のものを作ることができるのでランプ間における保
温特性のばらつきを低減して、ランプの発光効率の向上
がはかれる。
【0106】また、保温体が繊維であるので柔軟性およ
び多少の伸縮性を有するので形成作業が容易で塗布等を
行わないので作業環境の悪化がないとともに、万一、封
止部等にクラックが生じ発光管バルブが破砕してもその
飛散を抑制することができる。
【0107】したがって、発光特性や作業性の向上等種
々の利点を有する高圧金属蒸気放電ランプを提供でき
る。
【0108】請求項2の発明によれば、二重管構造の高
圧放電ランプに適用して、上記請求項1に記載したのと
同様な効果を奏する。
【0109】請求項3の発明によれば、反射鏡付きの高
圧放電ランプに適用して、上記請求項1に記載したのと
同様な効果を奏する。
【0110】請求項4の発明によれば、保温体をセラミ
ック繊維またはメタル繊維から形成することにより、上
記請求項1に記載したのと同様な効果を奏する。
【0111】請求項5の発明によれば、保温体を形成す
る端部に巻装した耐火性無機繊維クロスを、耐熱性や柔
軟性および多少の伸縮性を有する同種の耐火性無機繊維
からなる撚紐で緊締して固定したので、固定作業が容易
であるとともに強固に固定することができる。
【0112】請求項6の発明によれば、+15度〜−7
5度の傾斜状態を含む水平点灯用の放電ランプであっ
て、上記請求項1に記載したのと同様な安定した諸特性
を呈する。
【0113】請求項7の発明によれば、上記請求項1な
いし5に記載の効果を有する高圧金属蒸気放電ランプを
器具本体に組み込んでいるので、保温性にばらつきが少
なく発光特性のばらつきを低減した照明器具を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる高圧金属蒸気放電ランプに用い
られる発光管を示す一部断面正面図である。
【図2】図1に示す発光管を封装した本発明の高圧金属
蒸気放電ランプの実施の形態を示す正面図である。
【図3】本発明に係わる高圧金属蒸気放電ランプの点灯
回路の実施の形態を示す概略回路図である。
【図4】本発明に係わる高圧金属蒸気放電ランプの他の
実施の形態を示す一部断面正面図である。
【図5】本発明に係わる高圧金属蒸気放電ランプの他の
実施の形態を示す正面図である。
【図6】本発明に係わる高圧金属蒸気放電ランプの他の
実施の形態を示す正面図である。
【図7】本発明に係わる高圧金属蒸気放電ランプの他の
実施の形態を示す正面図である。
【図8】本発明に係わる照明器具の実施の形態の概略を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
L1,L2,L4:高圧金属蒸気放電ランプ(メタルハ
ライドランプ) L3:高圧金属蒸気放電ランプ(高圧ナトリウムラン
プ) L5:高圧金属蒸気放電ランプ(反射鏡付きショートメ
タルハライドランプ) 1A〜1D:発光管 2:発光管バルブ 21a,21b:封止部 3a,3b,3s:電極 5:保温体 6:マウント構体 7:外管 8:反射鏡 9:照明器具 91:器具本体(筐体) C:点灯回路装置
フロントページの続き (72)発明者 橋本 誠 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内 (72)発明者 石神 敏彦 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内 Fターム(参考) 3K042 AA01 AC06 BB01 5C039 AA10 5C043 AA10 BB09 CC03 CD05 CD12 DD27 EA11 EA17 EB18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性高シリカガラスまたは透光性セラ
    ミックからなる発光管バルブの端部内に少なくとも一対
    の電極を対向して配設するとともに内部に放電媒体を封
    入した発光管と;この発光管の少なくとも一方の端部の
    外面に巻装された耐火性無機繊維クロスからなる保温体
    と;を具備していることを特徴とする高圧金属蒸気放電
    ランプ。
  2. 【請求項2】 透光性高シリカガラスまたは透光性セラ
    ミックからなる発光管バルブの端部内に少なくとも一対
    の電極を対向して配設するとともに内部に放電媒体を封
    入した発光管と;この発光管の少なくとも一方の端部の
    外面に巻装された耐火性無機繊維クロスからなる保温体
    と;上記発光管を支持したマウント構体と;このマウン
    ト構体を収容するガラスからなる外管と;を具備してい
    ることを特徴とする高圧金属蒸気放電ランプ。
  3. 【請求項3】 透光性高シリカガラスまたは透光性セラ
    ミックからなる発光管バルブの端部内に少なくとも一対
    の電極を対向して配設するとともに内部に放電媒体を封
    入した発光管と;この発光管の一方の端部の外面に巻装
    された耐火性無機繊維クロスからなる保温体と;上記発
    光管の管軸を光軸に沿わせるとともに発光管の他方の端
    部側を支持した反射鏡と;を具備していることを特徴と
    する高圧金属蒸気放電ランプ。
  4. 【請求項4】 上記保温体を形成する耐火性無機繊維ク
    ロスが、セラミックファイバまたは炭素ファイバからな
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記
    載の高圧金属蒸気放電ランプ。
  5. 【請求項5】 上記保温体を形成する耐火性無機繊維ク
    ロスが、耐火性無機繊維からなる撚紐で発光管に緊締し
    て固定されていることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか一に記載の高圧金属蒸気放電ランプ。
  6. 【請求項6】 水平点灯用であることを特徴とする上記
    請求項1ないし5に記載の高圧金属蒸気放電ランプ。
  7. 【請求項7】 筐体と;この筐体内に配設された反射鏡
    と;この反射鏡に対応して配設された上記請求項1ない
    し6に記載の高圧金属蒸気放電ランプと;を具備してい
    ることを特徴とする照明器具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008140639A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd ランプユニット及びプロジェクタ
JP2010067472A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Ushio Inc 高圧水銀ランプ
JP2011204434A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Harison Toshiba Lighting Corp メタルハライドランプ、紫外線照射装置
JP2016038947A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 三菱電機株式会社 光拡散ユニット、ランプ及び照明装置

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