JP2003086052A - キースイッチ装置 - Google Patents

キースイッチ装置

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JP2003086052A
JP2003086052A JP2002250665A JP2002250665A JP2003086052A JP 2003086052 A JP2003086052 A JP 2003086052A JP 2002250665 A JP2002250665 A JP 2002250665A JP 2002250665 A JP2002250665 A JP 2002250665A JP 2003086052 A JP2003086052 A JP 2003086052A
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JP2002250665A
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Takeyuki Takagi
猛行 高木
Isao Mochizuki
勲 望月
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンク及び姿勢保持用レバーの動作を同時に
スムーズに行うことを可能として長尺状のキートップの
操作性を良好に維持することが可能なキースイッチ装置
を提供する。 【解決手段】 長尺状のキートップ2’の下面にて、キ
ートップ2’の平面視の領域内でリンク4,5から外れ
た位置に、長手の軸部31aを有するコ字状の姿勢保持
用レバー31を配置し、姿勢保持用レバー31の長手の
軸部31aを係止する一対の上向き二股状の嵌合係止部
材32,32を、ホルダ部材7におけるリンク4,5の
ピン部を回動係止部,摺動係止部の外側の位置に一体形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータ等の入力装置であるキーボード等
に使用するキースイッチ装置の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のキースイッチ装置にあっ
ては、例えば特願昭59−33250号等に開示されて
いるように、キートップの下面に下向き突設したステム
をホルダ部材に形成されたステムガイド部に挿通させ
て、キートップを上下動可能に案内支持するように構成
するのが一般的であった。
【0003】しかし、このような構成では、キートップ
の上下動ストロークを長くしようとして、ステムガイド
部の上下長さを短くすると、ステムとの上下摺動長さが
不足して、キートップの押下時にこじれが生じて、キー
タッチが円滑にできない、従って、ステムガイド部の上
下長さを長くしなければならず、キーボードの薄型化を
図ることができないという不都合があった。
【0004】この問題を解決するため、本出願人は、先
に、特願平3−330160号の願書に添付した明細書
及び図面において、キートップの上下動の案内手段を、
側面視X字状に交叉配置する第1リンクと第2リンクと
により構成し、該両リンクの中途交叉部で回動自在に連
結し、第1リンク及び第2リンクの各自由端のうち一方
を、キートップ下面及びホルダ部材に回動可能に係止す
る一方、他方の自由端をキートップ下面及びホルダ部材
に摺動可能に係止し、ラバースプリングの頭部を前記両
リンクの交叉部近傍下面にて押圧する構成を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のキ
ーボードにおけるキートップの操作面の大きさ、すなわ
ちキートップの平面領域の大きさは、入力の種類、使用
頻度、使い勝手等を考慮して複数種類あり、キーボード
には、大小複数種類のキートップが配列されている。た
とえば、最も使用頻度の高い平仮名(片仮名)、英字、
数字についてのキートップは平面視形状が略正方形の通
常の中程度の大きさとし、スペースキー、タブキー等で
は横長の縦横比が大きい矩形状のキートップとし、補助
的なファンクションキー等では、中程度の大きさのキー
トップの略半分の大きさで横長のキートップ(以下、ハ
ーフユニットキーと称する)が使用されている。これら
の各種キートップの内、特に、スペースキー、タブキー
等の長尺状のキートップを使用するキースイッチの場
合、キートップの長さが大きいことに起因して、その押
下位置によってはキートップが傾いた状態で上下動して
しまう虞がある。例えば、スペースキーの端部を押下し
た場合には、スペースキーは傾いた状態で上下動してし
まい、スイッチング動作上支障が発生する虞がある。
【0006】しかしながら、前記特願平3−33016
0号の明細書及び図面に記載されたキースイッチでは、
前記した文字キーやハーフユニットキーの場合であれ
ば、第1リンクと第2リンクとからなる案内手段により
キートップを平行状態に保持しながら上下動案内するこ
とが可能であるが、スペースキーやタブキー等の長尺状
のキートップの場合には、第1リンクと第2リンクだけ
ではキートップの平行状態を保持しながら上下動案内を
することは難しかった。
【0007】また、スペースキーやタブキーのような長
尺状のキートップの上下動を案内するには、金属製棒状
部材からなるスペースバー等の姿勢保持レバーを介して
上下動案内することが一般に行われているが、前記した
2つの第1リンク及び第2リンクからなる案内手段を使
用する場合には、第1リンク及び第2リンクをそれぞれ
キートップとホルダ部材とに回動係止、摺動係止する必
要があることから、姿勢保持レバー等をどのように配置
するかは重要な問題となる。即ち、姿勢保持レバーの配
置の仕方によっては、キートップの上下動を行う際に第
1リンク、第2リンクと姿勢保持レバーが相互に干渉し
てしまい、キー入力操作を適正に行うことができなくな
ってしまう虞がある。
【0008】更に、姿勢保持レバーと2つのリンクから
なる案内手段とを使用して長尺状のキートップの上下動
を案内する場合、姿勢保持レバーの下部及び各リンクの
下部をホルダ部材上で回動係止又は摺動係止する必要が
あるが、従来においては姿勢保持レバー係止用の係止部
とリンク係止用の係止部とをホルダ部材に一体に形成し
たキースイッチは存在していない。
【0009】ここに、長尺状のキートップの操作時に、
その操作性を良好に維持するためには、姿勢保持レバー
係止用の係止部における姿勢保持レバーの回動又は摺
動、及び、リンク係止用の係止部における各リンクの回
動又は摺動を、同時にスムーズに行わなければならな
い。このとき、姿勢保持レバー係止用の係止部とリンク
係止用の係止部とをホルダ部材に一体に形成しない場合
には、各係止部相互間の配置関係を正確に設定すること
は困難であり、従って、前記のように姿勢保持レバー及
び各リンクの動作を同時に達成することは困難なものと
なる。この結果、長尺状のキートップの操作性が低下し
てしまう問題がある。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解消するた
めになされたものであり、リンク部材及び姿勢保持レバ
ーの動作を同時にスムーズに行うことを可能として長尺
状のキートップの操作性を良好に維持することが可能な
キースイッチ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係るキースイッチ装置は、長尺状のキー
トップと、キートップの下方に配設されるホルダ部材
と、キートップの下面とホルダ部材とを連結係止し、キ
ートップの上下動を案内するリンク部材と、キートップ
の中央部の下方に配置され、キートップを上方に付勢す
るスプリング部材と、キートップの上下動に伴うスプリ
ング部材の弾性変形に基づきスイッチング動作を行うキ
ースイッチ装置であって、上部がキートップの下面に係
止されるとともに、キートップの平面視の領域内でリン
ク部材から外れた位置に設けられ、長手の軸部を有する
略コ字状の姿勢保持レバーと、ホルダ部材に形成され、
リンク部材の下部を係止するリンク係止部と、ホルダ部
材に形成され、リンク係止部よりも外側に配置されると
もに、姿勢保持レバーの下部を係止するレバー係止部と
を備えたものである。
【0012】また、請求項2に係るキースイッチ装置
は、前記リンク係止部のうち一の係止部を摺動係止部か
ら構成し、平面視にてリンク部材の操作時の摺動方向の
外側にレバー係止部を配置したものである。
【0013】
【作用】上記の構成を有する請求項1に係るキースイッ
チ装置においては、長尺状のキートップを押下すると、
リンク部材及び姿勢保持レバーを介してキートップが下
方に案内される。このとき、スプリング部材が弾性変形
し、スイッチング動作が行われる。また、長尺状のキー
トップの下面にて、キートップの平面視の領域内でリン
ク部材から外れた位置に、長手の軸部を有する略コ字状
の姿勢保持レバーを配置したので、リンク部材の下部が
姿勢保持レバーと干渉し合うことを確実に防止すること
ができる。従って、長尺状のキートップをリンク部材と
ともに姿勢保持レバーで保持しつつ常時円滑且つ適正に
操作することができる。
【0014】また、姿勢保持レバーの下部を係止するレ
バー係止部を、ホルダ部材におけるリンク部材の下部を
係止するリンク係止部の外側の位置に形成したので、リ
ンク係止部とレバー係止部との相互位置関係は予め正確
に設定されており、これにより、リンク係止部における
リンク部材の下部及びレバー係止部における姿勢保持レ
バーの下部の動作は、同時にスムーズに行われる。従っ
て、長尺状のキートップの操作性を良好に維持した状態
で、キートップの押下位置に拘わらずキートップの平行
状態を保持しながら上下入力操作が可能になる。そし
て、キートップの押下を止めると、スプリング部材の付
勢力により、キートップが上方に押し上げられ、元の位
置に戻る。
【0015】
【実施例】次に、本発明を具体化した実施例について図
面を参照して説明する。図1〜図3はキーボードに多数
配列されたハーフユニットキーうちの一つのキースイッ
チ1を示し、図1は左右横長のキートップの平面形状を
示す図、図2は側断面図、図3は図2の III−III 矢視
断面図を各々示す。図1における下側及び図3における
左側がキーボードの手前側(操作者側)となる。
【0016】キースイッチ1は、図2に示すように、キ
ートップ2と、第1リンク4と第2リンク5とを側面視
X字状に配置した案内部材3と、該案内部材3にて押圧
されるキャップ状のラバースプリング6と、案内部材3
を支持するための合成樹脂製のホルダ部材7と、該ホル
ダ部材7の配置孔7aにスイッチング部29,29(図
5参照)が臨むようにホルダ部材7の下面に張設するフ
レキシブルな印刷基板9と、その下面側に張設した補強
板10とからなる。
【0017】図1及び図2に示すように、ラバースプリ
ング6は、印刷基板9におけるスイッチング部(電気接
点部)29,29(図5参照)の上方を覆うように、ホ
ルダ部材7の配置孔7a内に嵌挿配置する。この状態に
おいて、ラバースプリング6は、図2に示すように印刷
基板9上に載置されており、これにより、ラバースプリ
ング6の下側部分は、ホルダ部材7の厚さ内に収納さ
れ、ホルダ部材7の厚さ分に対応して下方に配置するこ
とが可能となる。従って、キートップ2のストローク量
を大きく維持しつつ、ホルダ部材7の厚さ分を有効に使
用してキースイッチ1全体の高さを低くすることが可能
となり、キースイッチ1の薄型化を図ることができる。
【0018】尚、前記のように配置孔7aに配置された
状態でラバースプリング6の上端部は、図2から明らか
なように、ホルダ部材7の上面から露出されて案内部材
3の押圧部26に当接されている。ここでは、案内部材
3の押圧部26をラバースプリング6の上端部に当接さ
せているが、キートップ2から押圧部を形成し、かかる
押圧部をラバースプリング6の上端部に当接させる構成
としてもよい。
【0019】本発明のラバースプリング6は、電気絶縁
性のシリコーンゴム或いはEPDM(エチレンプロピレ
ンジエンメチレン)等にて構成され、平面視略円板状の
厚い頭部と、該頭部の周囲から下向きに延びる截頭円錐
状のドーム部と、該ドーム部の外周に略水平に半径外向
きに延びる厚肉の鍔部とからなる下向き開放のキャップ
状に一体成形する。キートップの押下時に、第1リンク
4と第2リンク5との連結交叉部下面の押圧部26にて
押圧されるラバースプリング6の頭部の下面には、前記
スイッチング部29,29の接点部に当接して両スイッ
チング部を電気的にON・OFFするための導電性を有
する導電ゴムからなる可動接点部30を固着する。な
お、ラバースプリング6全体を、シリコーンゴムにカー
ボンブラック等の導電性粒子を分散充填させて導電性を
備えるように形成しても良い。
【0020】ABS樹脂等の合成樹脂にて成形されたキ
ートップ2は、その上面(表面)に数字、英字等の所定
の文字が刻印または印刷等により付されている。キート
ップ2は図1で示すように左右長手の操作面を有し、そ
の下面には、後述する第1リンク4における上自由端側
のピン部11a,11bを略水平方向でキートップ2の
左右長手方向に沿って摺動可能に係止するための左右長
手溝状の摺動係止部16,16と、第2リンク5におけ
る上自由端のピン部13a,13bを回動のみ可能に係
止するための孔状の回動係止部15,15とを一体的に
備えた左右長手の前後一対の係止部材17,17を一体
成形或いは接着剤等により接着して突設させる。
【0021】図1及び図4(a),(b)を参照して、
ガラス繊維強化合成樹脂製等の合成樹脂製の第1リンク
4及び第2リンク5を詳細に説明する。図4(a)は第
1リンク4の平面図、図4(b)は第2リンク5の平面
図である。
【0022】第1リンク4は基部18と上下自由端部1
9,20とにより平面視で実質上略H状に一体成形した
もので、基部18の側面には、支持孔21を横向きに穿
設し、下自由端部20の両側端から延びるアーム部20
a,20bの外側面には、各々ピン部12a,12bを
横向きに突設し、上自由端部19の側面にはピン部11
a,11bを横向きに突設する。
【0023】第2リンク5も基部22と上下自由端部2
3,24とにより平面視で実質上略H状に一体成形す
る。基部22の一側面には横向きに枢支軸25を突設
し、該枢支軸25を前記第1リンク4における支持孔2
1に回動可能に嵌挿する。第2リンク5における下自由
端部24の両側端から延びるアーム部24a,24bの
外側面には、各々ピン部14a,14bを横向きに突設
し、上自由端部23の側面にはピン部13a,13bを
横向きに突設する。そして、後述するように組み立てら
れた第1リンク4と第2リンク5との枢支軸25の軸線
方向がキートップ2の左右長手方向と直交するように配
置される。
【0024】この実施例では側面視において、第1リン
ク4における支持孔21の中心線から上下のピン部11
a,12aの中心線までの距離、及び、第2リンク5に
おける枢支軸25の中心線からピン部13a,14aま
での距離がそれぞれ相等しくなるように形成する。この
ように構成すると、後述のように、第1リンク4の下自
由端側のピン部12a,12b箇所を中心にして案内部
材3が回動変位することにより、キートップ2はホルダ
部材7の上面に対して平行状に昇降動することができ
る。
【0025】また、図示しないが、前記第1リンク4の
基部18及び第2リンク5の基部22の下面には、下向
き凸多角形状の押圧部をそれぞれ形成し、この両押圧部
でラバースプリング6の頭部上面を押圧するようにして
も良い。
【0026】図5はガラス繊維強化合成樹脂製等の合成
樹脂製のホルダ部材7の一部を示す図で、この実施例で
はホルダ部材7は平面状である。該ホルダ部材7には前
記キャップ状のラバースプリング6下端の鍔部が位置ず
れ不能に嵌挿できる略矩形状の配置孔7aを穿設し、該
配置孔7aの前後両側縁には、一対の回動係止部27
と、前後長手溝状の摺動係止部28とを、その各係止部
27,28が下方に開放するように一体的に射出形成さ
れている。
【0027】この場合、回動係止部27の下向きU字状
の係止溝27aと摺動係止部28における左右長手のU
字状の係止溝28とは、ホルダ部材7の裏面に対して法
線方向に開放するように、一方の成形金型を形成すれ
ば、合成樹脂の射出成形後の型抜き作業はきわめて容易
になる。
【0028】次に、このように構成されたキースイッチ
の組立方法について説明する。先ず、予め両リンク4,
5を枢支軸25及び支持孔21の箇所で側面視X字状に
組み立て、次いで、両リンク4,5の上側のピン部11
a,11b,13a,13bをキートップ2における回
動係止部15,15と摺動係止部16,16とに嵌挿し
た後、両リンク4,6の下端自由端部20,24の間隔
を狭めた状態にして、ピン部12a,12b,14a,
14bを配置孔7aからホルダ部材7の裏面側に出るよ
うに挿入する。その後、両リンク4,5の下自由端2
0,24の間隔を拡げ、回動係止部27,27に対して
は、その第1リンク4における下端側のピン部12a,
12bを下側から嵌挿し、摺動係止部28,28に対し
ては第2リンク5における下端側のピン部14a,14
bを下側から前後摺動するように嵌挿したのち、ホルダ
部材7の下面に印刷基板9を張設固着すれば、両リンク
4,5はホルダ部材7から脱落することがない。
【0029】このとき、ピン部11a,11b及び14
a,14b並びに摺動係止部16,28の形状寸法は、
第1リンク4、第2リンク5が図3における左右方向に
対して略不動となり、且つピン部11a,14aの図2
における左右方向の摺動を妨げないように決定される。
具体的には、本実施例においては、各ピン部先端が対応
する摺動係止部の外側側面と略接して摺動するようにし
ている。また、このため、支持孔21より枢支軸25が
抜け出ることが防止される。
【0030】この構成により、キートップ2の押下時
に、ホルダ部材7の回動係止部27の箇所を中心として
第1リンク4が下向き回動(図2において右回り回動)
する一方、第2リンク5は枢支軸25の箇所を中心にし
て図2において左回り回動する。そうすると、両リンク
4,5の交叉連結部の近傍の押圧部26にてラバースプ
リング6の頭部を下向きに押圧し、その下面の可動接点
30がスイッチング部29,29に接触してスイッチン
グ動作するのである。
【0031】本実施例のように、第1リンク4と第2リ
ンク5との交叉連結の枢支軸25の回動軸線が横長のキ
ートップ2の長手方向と直交するように配置すると、キ
ートップ2の長手方向に沿って一対のリンク4,5をそ
の長手方向が沿うように配置することができる。換言す
れば、幅寸法は狭いが長い一対のリンク4,5を配設し
て、所定の必要な大きさのキーストロークを得ることが
できると共に、隣接するハーフユニットキーのキートッ
プの配置間隔を必要以上に拡げることを防止でき、キー
ボードの操作面積を縮小してコンパクトにできるという
効果を奏する。
【0032】なお、別の実施例として、第2リンク5の
枢支軸25の先端に大径頭部を形成する一方、第1リン
ク4の基部18の中途下面に下向き開放した側面視略C
字状の抱持体を形成し(共に図示せず)、該抱持体で枢
支軸25をその軸線と交叉する方向から被嵌することに
より、一対のリンク4,5をX字状に組立てた後の外れ
防止と横ずれ(リンク4,5の間隔が拡がること)を防
止とを実現するようにしても良い。
【0033】図6及び図7に示すのは、タブキー等のよ
うに横長の長大な操作面を有するキートップ2′をその
いずれの箇所を押圧しても、当該キートップ2′が平行
状に昇降動するための装置であり、キートップ2′の下
面に、その横長方向に沿う長手の軸部31aを有する平
面視略コ字状の姿勢保持用レバー31を装着する。その
場合、長手の軸部31aはホルダ部材7の上面に突出さ
せた一対の上向き二股状の嵌合係止部材32,32に回
動自在且つ着脱自在に嵌挿し、金属棒製の姿勢保持用レ
バー31の両端支持部31b,31bをキートップ2′
の下面に設けた摺動係止片33,33に摺動可能に係止
する。また、姿勢保持用レバー31における軸部31a
の軸方向は、キートップ2′の押下時における各リンク
4,5の摺動方向(図6における左右方向)と同一方向
に配置されている。従って、キートップ2′の押下時
に、一対のリンク4,5は、姿勢保持用レバー31にお
ける軸部31aの軸方向(長手方向)に沿って相互に開
脚することとなり、これにより、一対のリンク4,5の
ピン部12a,12b,14a,14bがキートップ
2′の幅を越えて外方に出てしまうことを確実に防止す
ることができる。
【0034】このとき、姿勢保持用レバー31は、図6
に示されているように、キートップ2’の平面視の領域
内で一対の第1リンク4、第2リンク5から外れた位置
に設けられることから、第1リンク4、第2リンク5の
動作上何ら支障が発生することはない。
【0035】なお、前記嵌合係止部材32,32は、ホ
ルダ部材7に穿設した孔を介して裏面側から貫通突設し
ても良い。また、前記嵌合係止部材32,32をホルダ
部材7に一体的に形成しても良い。このように構成する
と、姿勢保持用レバー31の長手の軸部31aを係止す
る一対の上向き二股状の嵌合係止部材32,32を、ホ
ルダ部材7におけるリンク4,5のピン部12a,12
b,14a、14bを回動係止部27,摺動係止部28
の外側の位置に形成したので、回動係止部27,摺動係
止部28と嵌合係止部材32,32との相互位置関係は
予め正確に設定され、リンク4,5のピン部12a,1
2b,14a,14b及び嵌合係止部材32,32にお
ける姿勢保持用レバー31の長手の軸部31aの動作
は、同時にスムーズに行われる。従って、長尺状のキー
トップ2’の操作性を良好に維持した状態で、キートッ
プ2’の押下位置に拘わらずキートップ2’の平行状態
を保持しながら上下入力操作が可能になる。
【0036】このように構成すると、キートップ2′の
操作面の端部を押圧しても、当該キートップ2′は平行
状に昇降動することになる。この実施例における第1リ
ンク4、第2リンク5、及びラバースプリング6の形
状、構造及び配置関係は前記各実施例におけるものと略
同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0037】また、図8及び図9は、前記姿勢保持用レ
バー31の長手の軸部31aをキートップ2′の下面に
回動のみ自在に枢着し、姿勢保持用レバー31の両端支
持部31bを摺動自在に係止するため、ホルダ部材7に
形成した摺動係止部34の実施例であって、ホルダ部材
7に穿設した孔部35の表面側両側縁に支持用突起36
と抱持部37とを一体的に突設したものである。この構
成により、支持用突起36と抱持部37との間に嵌挿し
た姿勢保持用レバー31の支持部31bは、回動しつつ
摺動することができる。符号38は、前記支持部31b
の水平方向の抜け防止のためのストッパ部である。
【0038】また、ホルダ部材7には、回動係止部2
7、摺動係止部28及び摺動係止部34が一体に形成さ
れていることとなり、回動係止部27、摺動係止部28
及び摺動係止部34の相互位置関係を予め正確に設定す
ることが可能となる。これにより、回動係止部27にお
ける第1リンク4のピン部12a、12b、摺動係止部
28における第2リンク5のピン部14a、14b、及
び、摺動係止部34における姿勢保持用レバー31の支
持部31bのそれぞれの動作を同時にスムーズに行うこ
とができる。従って、長尺状のキートップ2′の操作性
を良好に維持することができる。
【0039】なお、前記各実施例において、スイッチン
グ部29を形成するフレキシブル印刷基板9に代えてメ
ンブレンスイッチ回路板等の基板であっても良く、可変
容量型キーボードにも適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るキー
スイッチ装置によれば、長尺状のキートップの下面に
て、キートップの平面視の領域内でリンク部材から外れ
た位置に、長手の軸部を有するコ字状の姿勢保持レバー
を配置したので、リンク部材の下部が姿勢保持レバーと
干渉し合うことを確実に防止することができる。従っ
て、長尺状のキートップをリンク部材とともに姿勢保持
レバーで保持しつつ常時円滑且つ適正に操作することが
できる。
【0041】また、姿勢保持レバーの下部を係止するレ
バー係止部を、ホルダ部材におけるリンク部材の下部を
係止するリンク係止部の外側の位置に形成したので、リ
ンク係止部とレバー係止部との相互位置関係は予め正確
に設定され、リンク係止部におけるリンク部材の下部及
びレバー係止部における姿勢保持レバーの下部の動作
は、同時にスムーズに行われる。従って、長尺状のキー
トップの操作性を良好に維持した状態で、キートップの
押下位置に拘わらずキートップの平行状態を保持しなが
ら上下入力操作が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キースイッチの平面図である。
【図2】キースイッチの側断面図である。
【図3】図2の III−III 矢視断面図である。
【図4】(a)は第1リンクの平面図、(b)は第2リ
ンクの平面図である。
【図5】ホルダ部材の配置孔部の斜視図である。
【図6】長大キートップの平面図である。
【図7】図6のVII −VII 矢視断面図である。
【図8】姿勢保持用レバーの係止部の他の実施例の側面
図である。
【図9】図8のIX−IX矢視断面図である。
【符号の説明】
1 キースイッチ 2,2′ キートップ 3 案内部材 4 第1リンク 5 第2リンク 6 ラバースプリング 7 ホルダ部材 7a 配置孔 9 印刷基板 10 補強板 11a,11b,12a,12b ピン部 13a,13b,14a,14b ピン部 15,27 回動係止部 16,28 摺動係止部 18,22 基部 21 支持孔 25 枢支軸 31 姿勢保持用レバー 31a 軸部 31b 支持部 32 嵌合係止部材 33 摺動係止片 34 摺動係止部 35 孔 36 支持用突起 37 抱持部 38 ストッパ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G006 AA02 AB25 AC03 AC05 AC07 AZ01 BA01 BB03 BC04 CB01 CD02 DD01 FB08 LB01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状のキートップと、 前記キートップの下方に配設されるホルダ部材と、 前記キートップの下面とホルダ部材とを連結係止し、キ
    ートップの上下動を案内するリンク部材と、 前記キートップの中央部の下方に配置され、キートップ
    を上方に付勢するスプリング部材と、 前記キートップの上下動に伴うスプリング部材の弾性変
    形に基づきスイッチング動作を行うキースイッチ装置で
    あって、 上部が前記キートップの下面に係止されるとともに、キ
    ートップの平面視の領域内で前記リンク部材から外れた
    位置に設けられ、長手の軸部を有する略コ字状の姿勢保
    持レバーと、 前記ホルダ部材に形成され、前記リンク部材の下部を係
    止するリンク係止部と、 前記ホルダ部材に形成され、前記リンク係止部よりも外
    側に配置されるともに、前記姿勢保持レバーの下部を係
    止するレバー係止部とを備えたことを特徴とするキース
    イッチ装置。
  2. 【請求項2】 前記リンク係止部のうち一の係止部を摺
    動係止部から構成し、平面視にてリンク部材の操作時の
    摺動方向の外側に前記レバー係止部を配置したことを特
    徴とする請求項1記載のキースイッチ装置。
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