JP2003085786A - 光デイスク装置及びフォーカス制御方法 - Google Patents

光デイスク装置及びフォーカス制御方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】光デイスクへ照射する光ビームの焦点位置を、
光デイスク面に追従するフォーカス制御方法に関し、学
習制御部のメモリ長を短縮する。 【解決手段】フォーカスフィードバック制御系(50)
に設けられた学習制御部(82)が、N分割したメモリ
セル(98)を、N分割した時間より短いサンプル周期
により高速なメモリ更新を行い、この短いサンプル周期
で、メモリセル(98)の学習内容を出力する。このた
め、フィードバック情報を有効に利用しつつ、学習メモ
リ長を短縮できる。フォーカス制御の場合の面振れは、
回転周波数の1倍或いは数倍程度の周波数成分が支配的
である場合が多いため、分割数を減らすことにより、不
要な高周波ノイズの平均化効果の向上により、学習波形
出力に含まれる高周波ノイズを減らし、より高精度なフ
ォーカス追従精度が期待できる。また、分割数を減らす
ことにより、学習の収束時間の短縮がはかれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光デイスクの記録
面に光ビームの焦点を結ばせるため、対物レンズを駆動
し、対物レンズと光デイスクとの距離を一定に維持する
光デイスク装置及びフォーカス制御方法に関し、特に、
対物レンズの合焦点位置からのずれ量を小さく(零又は
所定値)とするように、レンズアクチュエータをフィー
ドバック制御する制御系において、媒体の面振れ等の周
期性外乱のずれを抑圧するための制御信号を学習制御に
より求めてフィードフォワード制御するフォーカス制御
方法及び光デイスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光デイスク装置では、円盤形状やカード
形状等の光デイスクを回転し、光ビームを光デイスクの
記録面に照射し、情報のリード又はリード/ライトを行
う。この光デイスクとして、CD,DVD,MO(光磁
気デイスク)がある。この光デイスク装置では、媒体
(光デイスク)の表面(記録面)で、光ビームの焦点を
結ばせるために、対物レンズを駆動して、対物レンズと
媒体表面との距離を一定に保つためのフォーカス制御が
必要となる。近年、デイスク容量の増加の要求がますま
す高まっている。そのような装置では、高NA(Numeric
al Aperture)化と短波長化によって、ビットサイズを
小さくすることが要求される。
【0003】しかし、一方、焦点深度は、NAの2乗に
反比例し、波長に比例するため、高NA化および短波長
化は、いずれも焦点深度を狭くする要因となる。従っ
て、このような大容量装置では、従来よりも一層高いフ
ォーカス追従精度が要求される。
【0004】光デイスク装置では、スピンドルの機械的
な取り付け誤差、スピンドルとデイスク媒体とのチャッ
キング誤差、また、デイスク媒体自体の反りなどによっ
て、デイスク媒体の表面は、回転に従って、フォーカシ
ング方向(デイスク表面法線方向)に振れることにな
る。このような振れは、一般に、「面振れ」と呼ばれ
る。
【0005】例えば、デイスクが理想的に平面であり、
デイスクの回転軸とデイスク面が理想的に垂直であれ
ば、フォーカシング方向の振れはなくなる。一方、デイ
スクが理想的な平面であるが、回転軸がデイスク面と垂
直でなければ、回転周波数の面振れが生じる。さらに、
デイスクが、例えばポテトチップ状に湾曲しているとす
れば、面振れはさらに回転周波数の2倍成分も含むこと
になる。
【0006】フォーカスサーボ系では、フォーカスエラ
ー信号に基づいて、フォーカシングアクチュエータを駆
動し、対物レンズを媒体面に高精度に追従させるフィー
ドバック制御を行っている。しかし、フィードバック制
御のみでは、アクチュエータの高次機械共振や、デイス
クのピット列による光変調成分が制御系へ外乱として混
入し、制御帯域の高帯域化が妨げられる。無理に制御帯
域を広げようとすると、位相余裕が減少し、制御系が発
振するという問題がある。
【0007】このため、学習制御によるフィードフォワ
ード制御を併用することが行われている。学習制御は、
制御帯域を広げずに、周期的な追従目標に対する追従能
力を向上でき、媒体の面振れのような回転に同期した周
期的外乱補償に好適である。
【0008】従来のフォーカス制御における学習制御方
法として、繰り返し制御が知られている(例えば、特開
平8−77589号公報、特開平11−86309号公
報等)。繰り返し制御では、周期外乱の基本周期を、例
えば、フィードバック制御系のサンプリング周期で分割
し、各分割周期に対応するメモリを用意し、周期外乱の
補償を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光磁気デイス
ク装置等の光デイスク装置では、フィードバック制御系
のサンプリング周期は比較的短い。このため、デイスク
の回転周期を、サンプリング周期で分割すると、学習に
必要なメモリ長が大きくなる。例えば、デイスク回転周
期75Hz(4500rpm)に対し、サンプリングレ
ートは、55kHzであり、メモリ長は733となる。
1メモリ長の分解能を256ビットとすると、187k
bitの容量を必要とする。
【0010】メモリ長を短くするには、繰り返し制御系
の分割周期を、フィードバック制御系のサンプリング周
期の整数倍とし、サンプリング周期で得られるフィード
バック情報を間引くことが考えられるが、フィードバッ
ク情報を有効に利用していないため、精度良いフィード
フォワード補償信号を学習することが困難となる。
【0011】従って、本発明の目的は、デイスクの回転
に伴う、周期性外乱の学習精度を向上するための光デイ
スク装置及びそのフォーカス制御方法を提供することに
ある。
【0012】本発明の他の目的は、学習メモリ長を短縮
するための光デイスク装置及びそのフォーカス制御方法
を提供することにある。
【0013】本発明の更に他の目的は、学習メモリ長を
短縮して、学習時間を減らし、且つ高周波ノイズの影響
を低減するための光デイスク装置及びそのフォーカス制
御方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的の達成のため、
本発明の光デイスク装置は、光デイスクに照射する光ビ
ームの光軸方向に対物レンズを移動するレンズアクチュ
エータと、前記光デイスクの記録面に対する前記対物レ
ンズの合焦点位置からの位置誤差を検出するフォーカス
誤差検出部と、前記フォーカス誤差信号から、前記光デ
イスクの記録面の前記対物レンズの合焦点位置からのず
れ量を所定値とするように前記レンズアクチュエータを
駆動する制御信号を演算するフィードバック制御部と、
前記制御信号に基づき、前記レンズアクチュエータを駆
動する駆動部と、周期性外乱に伴う前記デイスク回転1
周分の未知の関数を、前記デイスク媒体の回転1周分の
時間をN分割した各区間の高さで近似推定した近似関数
として学習アルゴリズムによりN個のメモリセルを備え
たメモリに獲得する学習制御部とを有する。
【0015】そして、前記学習制御部は、前記学習アル
ゴリズムに従い、前記媒体回転1周分の時間をN分割し
た時間より短いサンプル周期で、前記位置信号に従う信
号をサンプルし、前記信号値に応じて、前記サンプル周
期に同期して、前記サンプル時刻に対応する1個または
複数個の前記メモリセルを更新するとともに、前記媒体
回転1周分の時間をN分割した時間より短い出力周期
で、前記出力時刻に対応するセル位置にあるメモリセル
の値を読み出し、周期性外乱補償信号を生成する。
【0016】本発明では、学習制御部により、N分割し
たメモリセルを、N分割した時間より短いサンプル周期
により高速なメモリ更新を行い、この短いサンプル周期
で、メモリセルの学習内容を出力するようにした。この
ため、フィードバック情報を有効に利用しつつ、学習メ
モリ長を短縮できる。例えば、メモリ長を「733」か
ら「32」に削減でき、大幅なコストダウンが可能であ
る。
【0017】しかも、フォーカス制御の場合の面振れ
は、回転周波数の1倍或いは数倍程度の周波数成分が支
配的である場合が多いため、分割数を減らすことによ
り、不要な高周波ノイズの平均化効果の向上により、学
習波形出力に含まれる高周波ノイズを減らし、より高精
度なフォーカス追従精度が期待できる。
【0018】また、分割数を減らすことにより、学習の
収束時間の短縮がはかれる。例えば、メモリ長を半減し
た場合、同じ学習ゲインの大きさにおいて、学習の収束
に必要な収束時間を半減できる。これは、例えば、媒体
挿入後のロードシーケンスなどで外乱学習をする場合、
デイスク挿入後から、実際にアクセス可能になるまでの
立上げ時間の短縮に寄与できる。
【0019】又、本発明では、好ましくは、前記学習制
御部の前記学習アルゴリズムは、前記出力時刻に対応す
るセル位置にある2つのメモリセルの値を読み出し、両
メモリセルの値を、前記出力時刻に基づいて補間処理し
て、前記周期性外乱補償信号を生成する。
【0020】更に、補間処理を組み合わせることで、第
1に、階段状出力を回避し、階段状出力によって高周波
外乱をフィードフォワードしてしまう不具合を回避し
て、高精度なフォーカス追従制御を実現できる。特に、
MOなどのリムーバブルメディアでは、HDDなどに比
べて面振れ量が比較的大きいため、面振れの大きい媒体
を使用する場合、周期性外乱の振幅が大きくなり学習結
果の階段状出力の不連続性が顕著になる(つまり一段一
段の高さの差が顕著になる)ため、線形補間して平滑化
する効果が大きい。
【0021】また、メモリ長Nによるデイスク回転1周
分の時間の分割周期(TL/N)よりも細かい学習結果
出力周期と、上記線形補間処理の組み合わせにより、非
常にスムースな周期性外乱補償信号の出力が可能で、高
精度なフォーカス追従制御の実現が可能である。
【0022】更に、階段状出力を回避しているので、よ
りメモリ長(分割数)を削減可能である。即ち、抑圧し
たい周期性外乱の周波数範囲(一般にはある周波数以
下)に応じて、メモリ長を削減したい要求はあるが、従
来法では、階段状出力の不具合のために、ある分割数以
下にはできなかった。そのため、不必要に高周波な周波
数範囲まで学習対象としている場合があった。不必要に
高周波な周波数成分まで学習対象とした場合、非周期性
外乱の平均化効果が薄れ、学習結果がノイジーになって
フォーカス追従精度が損なわれる場合があった。
【0023】又、本発明では、好ましくは、前記学習制
御部の前記学習アルゴリズムが、前記サンプルされた信
号に所定あるいは可変とされるゲインを乗じ、その演算
結果を更新前のメモリセル値に加算することによって更
新後のメモリセル値を算出することにより、簡易なアル
ゴリズムで高精度の学習ができる。
【0024】更に、本発明では、好ましくは、前記学習
制御部は、前記学習アルゴリズムにより更新対象とする
メモリセルよりも所定の時間進み量だけ進んだ時刻に割
り当てられた2つのメモリセルの値を読み出し、両メモ
リセルの値を補間処理して、前記所定の時間進み量だけ
進んだ時刻に対応する周期性外乱補償信号を生成するこ
とにより、制御対象の位相遅れ等の時間遅れを考慮し、
時間的に進んだ学習結果をフィードフォワード出力する
ため、いわゆる位相進みフィルタ等を使用する必要はな
い。このように学習結果のフィードフォワード出力につ
いて進み補償を行うことにより、進み補償を行っていな
い場合の応答波形が振動的になってしまうことを防止
し、安定した学習結果を得ることができる。
【0025】また、本発明では、好ましくは、前記学習
制御部は、前記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプ
ルし、前記サンプル時刻に対応する2つのメモリセルを
更新対象として選択し、その値を学習アルゴリズムによ
り更新して、前記未知の関数を学習することにより、補
間処理の精度を高めた学習が可能となる。
【0026】更に、本発明では、好ましくは、前記学習
制御部の前記学習アルゴリズムは、更新対象となる2つ
のメモリセルを更新するとき、前記サンプル時刻に応じ
て2つのメモリセルに対する更新ゲインを変化させ、2
つのメモリセルの更新バランスを調整することにより、
より補間処理の精度を高めた学習が可能となる。
【0027】更に、本発明では、好ましくは、前記学習
制御部は、前記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプ
ルし、前記サンプル時刻に近い時刻に割り当てられた1
つの前記メモリセルの値を学習アルゴリズムにより更新
して、前記未知の関数を学習することにより、メモリ長
を短くしても、未知の関数に効率良く学習でき、計算量
を少なくできる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を光デ
イスク装置、フィードバック及び学習制御の第1の実施
の形態、フィードバック及び学習制御の第2の実施の形
態、フィードバック及び学習制御の第3の形態、実施
例、他の実施の形態、媒体処理の順で説明する。
【0029】[光デイスク装置]図1は、本発明の一実
施の形態の光デイスクドライブの構成図であり、光磁気
デイスクドライブを例にしてある。ドライブ機構には、
スピンドルモータ40が設けられている。スピンドルモ
ータ40の回転軸のハブに対しインレットドア(図示せ
ず)よりMO(光磁気)カートリッジを挿入すること
で、カートリッジ内部のMO媒体64がスピンドルモー
タ40の回転軸のハブに装着されるローディングが行わ
れる。
【0030】ヘッド機構60は、ポジショナ(キヤリッ
ジ)68、対物レンズ70、固定光学系72とを有し、
ローディングされたMOカートリッジのMO媒体64の
下側には、VCMにより媒体のトラックを横切る方向に
移動自在なキャリッジ68が設けられている。
【0031】固定光学系72は、レーザーダイオード光
源等の光源を持つ。キャリッジ68上には、対物レンズ
70、立ち上げミラー74、フォーカスコイル52、対
物レンズ70の支持部73が搭載されている。
【0032】ポジショナ68では、固定光学系72に設
けているレーザーダイオードからのビーム66を、立ち
上げミラー74を介して対物レンズ70に入射し、MO
媒体64の媒体面にビームスポットを結像する。対物レ
ンズ70は、フォーカスアクチュエータ52により光軸
方向に移動制御される。またVCMによるポジショナ6
8のリニア駆動で、媒体64のトラックを横切る半径方
向に光ビームを移動して、トラッキング、シーク制御す
る。
【0033】フォーカス駆動コイル52に駆動電流を流
すことによって、対物レンズ74と媒体64間の距離を
一定に保つフォーカス制御が行われる。媒体64からの
反射光は、対物レンズ70、立ち上げミラー74を介し
て、固定光学系72に戻される。
【0034】固定光学系72内では、例えば、ナイフエ
ッジ法などによるフォーカスエラー検出のための光学系
(レンズ、プリズム及びフォトデイテクタなど)が構成
されている。フォーカスエラー検出部78は、固定光学
系72のフォトデイテクタからの出力を演算処理して、
フォーカスエラー信号FESを生成する。
【0035】フォーカスエラー信号FESは、フィード
バック制御系(システム)50に入力し、フィードバッ
ク制御システム50が、対物レンズ70の焦点位置と媒
体64の記録面とのずれをゼロ或いは所定値とする制御
信号を演算し、駆動部54に出力し、フォーカス駆動コ
イル52をフィードバック駆動する。
【0036】図2は本発明の一実施の形態のデイスク装
置におけるヘッド機構のフィードバック(フォーカス)
制御系のブロック図であり、図3は、その制御系の構成
図、図4は、その学習制御部の機能ブロック図である。
この実施形態にあっては、フィードバック制御部とフォ
ーカス駆動部との間に学習制御部を設けている。
【0037】図2において、ヘッド60のフォーカス制
御系は、フォーカスエラー検出部78、フィードバック
制御部80、学習制御部82、加算器84、フォーカス
駆動部54、フォーカス駆動コイル52で構成される。
【0038】フォーカスエラー検出部78は、キャリッ
ジ68に搭載した対物レンズ70による媒体64からの
光ビームの戻り光から、光デイスク64の記録面に対す
る対物レンズ70の焦点位置の位置ずれ量を表わすフォ
ーカスエラー信号FESを作成する。このフォーカスエ
ラー検出部78の入力には、媒体64の面振れによる媒
体表面の位置変動(外乱)が加算点76から加わる。
【0039】フィードバック制御部80は、フォーカス
エラー信号FESを受け、フォーカスエラー信号FES
が零となる、即ち、光ビームの焦点位置の光デイスクの
記録面に対するずれ量をなくすように、フォーカス駆動
部54によりフォーカス駆動コイル70を移動するフィ
ードバック指令値を計算する。又、必要に応じて、フィ
ードバック制御部80内で、フォーカスエラー信号FE
Sに所定のオフセット値を加えることにより、前記ずれ
量を所定の値とすることもできる。
【0040】フィードバック制御部80は、例えばPI
D演算により制御信号IFBを計算し、この制御信号I
FBは、図1に示したフォーカス駆動コイル52のフォ
ーカス駆動部54に対するフィードバック電流指令値と
なる。
【0041】学習制御部82は、フィードバック制御部
80から出力されたフィードバック電流指令値としての
制御信号IFBを入力し、媒体の回転に伴う周期性の面
振れなどの追従誤差を抑圧するための未知の駆動電流関
数Iidの近似関数である学習制御信号I^idを学習
則により獲得し、学習結果として得られた学習制御信号
I^idによるフィードフォワード信号IFFを媒体回
転に同期して出力する。
【0042】このフィードフォワード信号IFFは、加
算器84でフィードバック制御部80からの制御信号I
FBに加算され、駆動信号Iとなり、フォーカス駆動部
54によるフォーカス駆動コイル52の駆動が行われ
る。即ち、フィードフォワード制御をフィードバック制
御系に対し行う。
【0043】このフィードバック制御部80、学習制御
部82、加算部84は、ファームウェアとして、DSP
50等のプロセッサ上にインプリメントされる。図3
は、伝達関数の表現で、このフィードバック制御系の構
成を示したものである。図3において、IREFは、フ
ォーカス駆動コイル52の駆動指令値、X,XRO,e
は、それぞれ対物レンズの焦点位置、追従制御の対象と
なる合焦点位置、フォーカス追従誤差を示す。
【0044】学習制御部82は、フィードバック制御部
80の出力IFBを入力とし、周期性外乱補償信号の近
似関数IFFを生成する。IFFは、フィードフォワー
ド補償信号として、フィードバック制御出力IFBに重
畳される。
【0045】図4は、図2の学習制御部82の機能ブロ
ック図である。図2において、学習制御部82は、制御
部92、サンプル処理部94、近似関数演算部96、リ
ングバッファメモリ98、及びフィードフォワード出力
部(以下「FF出力部」という)100を備える。
【0046】制御部92には、クロック信号E1と,媒
体の1回転に同期して得られるインデックス信号E2が
入力している。制御部92は,学習制御部82の動作モ
ードとして、(1)学習モード,(2)学習結果出力モ
ードを設定する。
【0047】学習制御系82内での具体的処理は、関数
近似の時間分解能を与える周期Tとは独立に、それより
短い任意の周期Ts毎に逐次実行される。本実施例で
は、Tsは、フィードバック制御系のサンプル周期と同
一周期で実行されるものとする。尚、本発明の学習制御
系82は、フィードバックループの任意の直進パスに挿
入可能であるが、本実施例では、フィードバック制御系
80の直後に挿入する構成についての実施例を示す。
【0048】学習モードは、例えば、媒体を挿入した後
のロード処理の際に実行され、学習則に従って周期性外
乱補償信号の近似関数となる学習制御信号を学習(更
新)しながら、逐次最新の学習結果を媒体回転に同期し
て出力し、フィードバック制御系に対しフィードフォワ
ード出力として加える。
【0049】学習結果出力モードでは、学習モードによ
って予め学習獲得された学習制御信号を媒体回転に同期
して出力し、フィードバック制御系に対しフィードフォ
ワード出力として加える。
【0050】このため、制御部92は、学習モードにあ
っては、サンプル処理部94、近似関数演算部96、リ
ングバッファメモリ98、FF出力部100を動作し、
学習結果出力モードにあっては、リングバッファメモリ
98とFF出力部100を動作する。学習モードにおい
ては、後述する学習則により、近似関数演算部96の演
算結果は、リングバッファメモリ98の対応するメモリ
セルで積分され、同時に、FF出力部100が同じく対
応するリングバッファメモリ98のメモリセルの演算結
果を読み出し、図2の加算器84により加算してフィー
ドバック制御系に加えるフィードフォワード制御を行
う。
【0051】本実施例では、フィードバック制御系80
と学習制御系82のサンプル周期を同一周期Tsとして
いるので、図5に示すような一連の処理を、Ts毎に実
行することになる。これらの処理は、最近では、すべて
ディジタル演算によって行われることが一般的であり、
例えば固定小数点DSP10上のファームウェアで実現
される。
【0052】図5に、学習モードにおいて、周期Ts毎
に、学習制御部82で行われる処理の流れを示す。学習
結果出力モードの処理は、図23で後述する。図5にお
いて、フィードバック演算処理は、フィードバック制御
系の演算であり、例えば、エラー計算と、PIDフィル
タ処理からなる。
【0053】学習処理は、リングメモリ98の更新処理
であり、図4の近似関数演算部96が、インデックス信
号E2が得られたときの時間t=0から、次にインデッ
クス信号が得られるまでの1回転の周期TL中の時間経
過について、学習アルゴリズムにより更新するメモリセ
ル番号(セルアドレスi)を算出し、リングバッファメ
モリ98内の算出されたメモリアドレスに格納されてい
る値を読み出し、サンプル処理部94の出力値を用い
て,前記読み出し値の更新演算を行い、更新結果を再び
元のメモリセルに書き込む。
【0054】学習結果出力処理は、学習出力対象となる
メモリセル番号の選択、学習制御出力値IFFの演算、
出力値の出力を行う。学習モードに従った学習処理が終
了すると、学習結果出力モードに移行する。
【0055】学習結果出力モードは、図23で説明する
ように、前記学習モードにおける学習処理を省略して、
リングバッファメモリの更新を行わず、出力のみを行う
モードである。学習結果出力モードにあっては、制御部
92はリングバッファメモリ98とFF出力部100を
動作し、媒体1回転ごとに得られるインデックス信号E
2に同期して、学習モードにおけるサンプリング周期T
sと同じ読出周期で,リングバッファメモリ98の各メ
モリセルに格納されている学習結果としての学習制御信
号を読み出し、FF出力部100より出力値を計算し、
図4の加算器84に出力する。
【0056】加算器84は、そのときフィードバック制
御部80より得られている制御信号IFBに加算し、フ
ォーカス駆動部54に駆動電流Iを流して、フォーカス
駆動コイル52を、媒体の面振れに伴う周期的な摩擦外
乱を抑圧するフィードフォワード制御を行う。
【0057】FF出力部100は、読み出し信号の線形
補間を行い、周期Ts毎の出力値を演算する。このた
め、滑らかな出力が得られる。又、学習処理の安定性を
保証するため、FF出力部100でリングバッファメモ
リ98に格納したそのときの学習結果をフィードバック
制御系に出力する際に、制御対象の位相遅れ等の時間遅
れを考慮し、時間的に進んだ学習結果をフィードフォワ
ード出力する。
【0058】この時間的に進んだ学習結果のフィードフ
ォワード出力のために、いわゆる位相進みフィルタ等を
使用する必要はない。学習制御部82では、時間tに対
応してフィードフォワード出力となる電流パターンを管
理しているため、制御対象の位相遅れを考慮した進み時
間に対応してメモリセルを選択して、そのときの学習結
果を出力すればよい。
【0059】このように学習結果のフィードフォワード
出力について進み補償を行うことにより、進み補償を行
っていない場合の応答波形が振動的になってしまうこと
を防止し、安定した学習結果を得ることができる。
【0060】[フィードバック及び学習制御]次に、フ
ィードバック及び学習制御を説明する。まず、1つのメ
モリセルを更新対象とする場合について、DSP50の
各処理を,図6乃至図9を用いて、説明する。
【0061】「1.1つのメモリセルを更新対象とする
場合の処理」 A.フィードバック制御系の演算:AD変換器(図示せ
ず)により、フォーカスエラー信号(FES)をサンプ
リングし、例えばPID制御系のような従来同様のフィ
ードバック制御演算を行って、フィードバック制御系の
出力IFBを算出する。
【0062】B.学習処理(メモリ更新処理) 学習アルゴリズムにより更新する対象メモリセル番号
の選択:デイスク回転に同期した時刻t(0≦t<T
L,TLはデイスク回転周期)に基づいて、学習アルゴ
リズムにより更新する対象となるメモリセルを選択す
る。時刻tはデイスク1回転毎に初期化されるタイマに
よって計時され、該タイマを読み出すことによって得
る。
【0063】学習結果は、図6のような長さNのリング
バッファ98に格納される。図6は各メモリセルと時刻
tとの関係を模式的に示している。図のようにN個のメ
モリセルが、デイスク1周期の時間に、等時間間隔Tで
割り当てられている。○印は、図5に示した一連のフィ
ードバック制御演算および学習制御演算を行うサンプリ
ング周期Tsを示している。
【0064】前記タイマより読み出した時刻tに基づ
き、例えば、下記の演算を行うことによって、更新対象
となるメモリセル番号iu(図6では,c^iの添え字
iの番号に相当)を選択する。
【0065】 iu=floor(t/T) (1) ただし、floor(x)関数は、引数xと等しいかそ
れより小さい最大の整数値を示す。例えば( )内の引
数xが(0≦x<1.0)であった場合には、floo
r(x)=0となる。また( )内の引数xが(1.0
≦x<2.0)であった場合には、floor(x)=
1となる。時刻tは媒体1回転ごとに得られるインデッ
クス信号によりリセットされ、従って0≦t<TL の値
をもつ。
【0066】従って、図6に示すように、現在時刻tに
したがって、時間T毎のメモリセルが順次選択される。
即ち、(1)式によって選択されたメモリセルに格納さ
れている値c^iuのみが、次のの学習則によって更
新される。その他のメモリセルに含まれる値は更新され
ない。
【0067】対象メモリセルの更新(学習):(1)式
で選択されたメモリセル番号iuに格納されている値c
^iuを、(2)式のように更新する。
【0068】 c^iu(N)=c^iu(L)+k・Ts・IFB (2) ただし、c^iu(L)は,更新する前の値、c^iu
(N)は,更新後の値を示し、メモリセル番号iuのメ
モリセルには、更新後の値c^iu(N)が書き込まれ
る。また、kは学習ゲイン、Tsはサンプル周期であ
る。学習処理は以上である。
【0069】C.学習結果出力処理(メモリ出力処
理): 出力対象となるメモリセル番号の選択 図7に示すように、先に述べたように学習結果の出力に
あたっては、学習の収束の安定性を確保するために進み
時間補償Δtlを加味して、(3)式のように出力対象
セルのメモリセル番号ioを決定する。
【0070】 io=floor((t+Δtl)/T) (3) 次に、線形補間するため、このメモリセルの隣のメモリ
セルも選択する。Δtlを加算しているため、(3)式の
ioはN−1以上になることがある。その場合には、リ
ングバッファ98の先頭に戻って該当するメモリセルを
選択する。
【0071】従って、選択される2つのメモリセル番号
io1,io2は、以下の(4)式で表される。
【0072】 if io≦N−2 then io1=io,io2=io+1 if io=N−1 then io1=N−1,io2=0 if io≧N then io1=io−N,io2=io1+1 (4) 次に説明する線形補間することで、階段状の出力が回避
され、特にメモリ長を少なくした時に効果がある。学習
結果の出力において、連続する二つのメモリセルを線形
補間することによって、従来法での階段状の出力による
不連続出力による不具合を回避できる。
【0073】図7は、図6と同一の制御サンプル時刻に
おける出力対象セルの選択を示す模式図である。図6で
は式(1)に従って学習対象としてc^nが選択されて
いるが、図7では進み時間補償Δtlを加味しているた
め、次のセルc^n+1が選択されている。ただし、Δ
tl<Tに設計された場合(例えば分割数Nを減らした
場合には、Tはそれに反比例して大きくなる)には、制
御サンプルのタイミングによって、学習対象となるセル
と出力対象となるセルが同一になる場合もある。
【0074】この第1の実施の形態において、Δtlを
設計する時に、T/2を差し引いておくことにより、更
新対象のメモリセルと出力時のメモリセルとがずれるこ
とを防止でき、学習収束の安定を達成できる。即ち、更
新メモリセルの選択タイミングと出力メモリセルの選択
タイミングの間の時間関係を矛盾なく、更に学習制御対
象となるフィードバック制御系の閉ループ特性も考慮し
た適切な調整が可能となり、学習収束の安定化を実現で
きる。
【0075】学習制御系出力値IFFの算出:時間T
間隔で定義されるふたつのメモリセル値を線形補間する
場合、(ΔT, I FF)=(0, c^io1)と(ΔT,
IFF)=(T, c^io2)を通る直線の式に従って出力
すればよい。つまり、次式(5)のような計算で達成さ
れる。
【0076】 IFF(ΔT)=c^io1+(c^io2−c^io1)ΔT/T (5) 但し、ΔTは、(3)式のi0を使用し、 ΔT=(t+Δtl)−i0×T である。
【0077】D.学習制御系出力値とフィードバック制
御出力の加算:Cので求めたIFFとAで計算された
IFBを加算合成して、(6)式のようにフォーカス駆
動信号Iを得る。
【0078】 I=IFF+IFB (6) 図8は、媒体1回転の駆動電流関数の説明図である。図
8のように媒体1回転の周期TLをN分割し、その分割
の境界点にN個のメモリセルを割り当て、それぞれのメ
モリセルの値をその時点での近似値とし、それらの間を
直線補間して(すなわち折れ線近似)、近似関数を生成
する。
【0079】ここで、N分割した各区間の時間幅Tは、
T=TL/Nとなる。別の言い方をすると、メモリセル
に保存される値は、折れ線近似の各頂点の高さを表す。
図8の電流パターンをN点で折れ線近似したそれぞれの
頂点の高さは、C^i(ただし、i=0,1,…(N-1) )であ
る。
【0080】これらの折れ線近似のそれぞれの頂点の高
さC^iは、(1)、(2)式によって、各頂点(メモ
リセル)に対応する時間区間内のフィードバック制御信
号IFBを、該当する頂点高さに積算していくことによ
り、学習が進行される。
【0081】(1)式に示すように、tの値に応じて、
iを決定し、つまり学習対象とする頂点の高さC^iを
選択し、その時の制御信号の値IFB(t)を入力とし
た積分演算を行う。この(2)式に従った学習則によれ
ば、学習則の入力であるIFBが略ゼロになるまで、各
頂点の高さC^iが積分されていくので、学習収束後
は、各頂点の高さC^0〜C^(N−1)を直線補間し
て折れ点近似した近似関数I^repeatは、未知の駆動電
流関数Irepeatを近似した関数になる。
【0082】そして、このような学習処理中において、
同時に最新の学習結果I^repeatが逐次、学習制御系か
ら出力され、フォーカス駆動コイル52を駆動するフォ
ーカス駆動部54の駆動電流Iに直接入れこまれるた
め、フィードバック制御系からみると周期性外乱が消滅
したように見える。
【0083】このような学習による周期性外乱補償方法
は、学習結果を得るための学習ゲインがローゲインであ
っても、最終的に得られる学習制御信号は、N分割した
各区間の時間幅Tで制限される範囲内で周波数帯域の高
い信号、厳密には周期性をもつ繰り返し外乱に対する周
波数帯域の高い補償信号を含ませることができる。
【0084】例えば、媒体回転数を4500rpmとす
ると、回転周波数は75Hzであり、1回転の周期TL
は、13.3msecであり、1周期TLを、例えば、
N=128分割したとする。この場合、短冊1個当たり
の時間幅Tは,T=TL /N=104.2μsecとな
る。
【0085】したがって、学習制御部82に対するフィ
ードバック制御部80からの制御信号IFBのサンプリ
ング周波数を55kHz、即ちサンプリング周期Ts=
18.18μsecとすると、N分割した各区間の時間幅
Tの中で約5回、制御信号IFBのサンプリングが行わ
れることになる。即ち、媒体1回転あたり、各頂点の高
さ(各メモリセルの値)は約5回ずつ、(2)式の学習
演算を行うことになる。
【0086】図9は、この学習方法をより具体的に説明
する説明図である。図9では、区間[0≦t<T]につい
て説明しているが、簡単のため、制御系のサンプル周期
Tsは、Tの1/4としている。
【0087】図9(a)はt=0の状態を示しており、学
習を未だまったく行っていなく、c^0,c^1がとも
に0の場合を示す。そして、区間[0≦t<T]の間、つ
まり図9(a)〜(d)の間、c^1は更新せず、c^0
のみを更新することになる。また、それぞれのサンプル
点では、その時刻におけるエラー値e0,e1,e2,
e3,e4がそれぞれ学習の積分演算の入力となる。例
えば、図9(d)に示すt=3Tsの場合、エラーe3
を入力として、c^0の値を積分演算し、黒丸を白丸に
更新する。
【0088】このような学習結果を線形補間すること
で、階段状の出力が回避され、特にメモリ長を少なくし
た時に効果がある。学習結果の出力において、連続する
二つのメモリセルを線形補間することによって、階段状
の出力による不連続出力による不具合を回避できる。
【0089】さて、図9の説明では、学習制御系を追加
するフィードバック制御系の位相遅れなどを無視できる
理想的な状態で説明した。本発明の基本原理は、図9で
示すように、学習誤差信号を周期信号の周期に同期して
積分演算を行いながら、未知の周期信号の信号波形を写
し取る、周期信号パターンの学習機構である。前述のよ
うに、各頂点の高さC^iを学習誤差信号の積分演算に
より更新していき、最終的に学習誤差が略ゼロとなるよ
うな近似信号を得るものである。
【0090】この図では、学習制御系の出力がまったく
遅れなく、学習誤差信号に反映される理想的な場合を示
している。しかし、これをデイスク装置のフォーカス追
従制御系などに適用した図3のような場合、学習誤差信
号は、IFBになる。このように、デイスク装置などの
実際のフィードバック制御系に本発明の学習制御系を適
用した場合には、学習結果出力であるIFFがIFBに
反映されるまでのパスに、「フィードバック制御系のI
FFからIFBまでの閉ループ特性」が存在するため、
学習結果出力が即座に学習誤差信号に反映されるように
はならない。
【0091】この遅れが、学習結果を振動的になってト
ラック追従制御精度を悪化させる原因になったり、遅れ
が大きい場合には、学習が不安定になる場合がある。従
ってこの遅れを考慮し、この遅れを補償する機能を学習
制御系に持たせることによって、遅れのない状態に近い
状態にする。
【0092】すなわち、FF出力部100で、リングバ
ッファメモリ98に格納したそのときの学習結果をフィ
ードバック制御系に出力する際に、制御対象の位相遅れ
等の時間遅れを考慮し、時間的に進んだ学習結果をフィ
ードフォワード出力する。
【0093】この時間的に進んだ学習結果のフィードフ
ォワード出力のために、いわゆる位相進みフィルタ等を
使用する必要はなく、学習制御部82では、時間tに対
応してフィードフォワード出力となる電流パターンを管
理しているため、制御対象の位相遅れを考慮した進み時
間に対応してメモリセルを選択して、そのときの学習結
果を出力する。
【0094】このように学習結果のフィードフォワード
出力について進み補償を行うことにより、進み補償を行
っていない場合の応答波形が振動的になってしまうこと
を防止し、安定した学習結果を得ることができる。
【0095】[フィードバック及び学習制御の第2の実
施の形態]図10は、本発明の第2の実施の形態の学習
アルゴリズムの説明図、図11は、その近似関数の説明
図、図12は、学習動作の説明図である。この実施の形
態は、図6で説明した更新対象メモリセルの選択方法を
改良し、線形補間出力を考慮した学習アルゴリズムに変
更することで、効率的学習(効率的メモリ更新)を可能
とし、学習時間の短縮を図るものである。特に、学習ゲ
インを高く設定して高速な学習を狙った時に効果が大き
くなる。また、収束後の波形の収束誤差を小さくでき
る。
【0096】前述の第1の実施の形態では、図9から明
らかなように、t=3Tsの場合、c^1が割り当てられ
ているt=T(=4Ts)のほうにより時間的に近いため、c^
0の値を更新するより、c^1の値を更新したほうが効
率的に目標となる近似直線(未知)に接近できるはずで
ある。
【0097】図12は、図9と同様、区間[0≦t<T]
について、簡単のため、制御系のサンプル周期TsはT
の1/4としている。図12(a)はt=0の状態を示して
おり、学習を未だまったく行っていなく、c^o,c^
1がともに0の場合を示す。
【0098】そして、区間[0≦t< Ts]の間、つまり
図12(a)〜(b)の間、c^1は更新せず、c^0の
みを更新することになる。区間[2Ts≦t≦ 4Ts]
の間、つまり図12(c)〜(e)の間、c^0は更新せ
ず、c^1のみを更新することになる。また、それぞれ
のサンプル点では、その時刻におけるエラー値e0,e
1,e2,e3,e4がそれぞれ学習の積分演算の入力
となる。例えば、図12(d)に示すt=3Tsの場
合、エラーe3を入力として、c^1の値を積分演算
し、黒丸を白丸に更新する。
【0099】即ち、より時間的に近い方のメモリセルを
更新するように、メモリセルの選択方式を改善したの
が、この第2の方法である。第2の方法の更新対象メモ
リセル選択方法によれば、現在時刻からより近い方のメ
モリセル1個を更新対象として選べる。
【0100】図12では、(a),(b)に示すサンプル点
では、c^0がより時間的に近いと判断され、更新対象
とされ、(c),(d),(e)ではc^1が更新対象とされ
る。このようにより近い時刻に割り当てられたメモリセ
ルを更新対象とすることによって、図12、図9を見比
べても明らかなように、より効率的に収束することが可
能となる。
【0101】このため、図10(A)に示すように、更
新対象セル番号iuを(1)式から、下記(8)式に変
更する。
【0102】 i=floor[(t+T/2)/T] if i≦N−1 then iu=i if i=N then iu=0 (8) この(8)式では、floor(x)関数(引数xの値
と等しいか、それより小さい整数に丸める)を使用した
表現になっているため、時刻tにT/2を足した表現に
なっているが、結局、先に述べたように、時刻tに一番
近くに割り当てられているメモリセルを選択する処理で
ある。従って、(8)式は、下記(8−1)式と等価で
あり、図10(A)は、図10(B)によっても表現で
きる。
【0103】 i=round(t/T) if i≦N−1 then iu=i if i=N then iu=0 (8−1) 但し、round(x)関数は、引数xに最も近い整数
に丸める(所謂、四捨五入する)関数である。
【0104】本発明の線形補間を用いる学習制御系で
は、図8により説明したように、メモリセルに保存する
値は、N分割された時間領域の境界に位置する各折れ点
の高さを示す。図7及び式(3)、(4)、(5)で説
明した出力処理における線形補間処理は、この折れ点で
の値を補間する処理になっている。
【0105】第1の実施の形態におけるメモリ更新方法
においては、更新対象とするメモリセルの選択のタイミ
ングは、図6で説明したようになっており、図7に示す
出力時のメモリセルと時間スケールとの関係と比較する
と、T/2だけずれた関係になってしまう。このような
時間の矛盾が、学習を不安定にさせてしまうことがあ
る。
【0106】一方、第2の実施の形態のメモリ更新方法
として示した式(8)或いは式(8−1)の方式では、
図10(B)に示すようなメモリ更新のタイミングとな
る。従って、図7に示される出力時のメモリセルと時間
スケールとの対応関係と一致した関係となる。第2の実
施の形態では、このように時間スケールとの対応関係の
矛盾を解消した上で、図7に示すように、フィードバッ
ク制御系の閉ループ特性による位相遅れを補償する時間
進み補償Δtlを施すので、第1の実施の形態に比べ、
より安定に学習を収束することができる。
【0107】尚、前述したように、第1の実施の形態に
おいても、Δtlを設計する時に、T/2を差し引いて
おくことにより、同様に、更新対象のメモリセルと出力
時のメモリセルとがずれることを防止でき、学習収束の
安定を達成できる。即ち、更新メモリセルの選択タイミ
ングと出力メモリセルの選択タイミングの間の時間関係
を矛盾なく、更に学習制御対象となるフィードバック制
御系の閉ループ特性も考慮した適切な調整が可能とな
り、学習収束の安定化を実現できる。
【0108】[フィードバック及び学習制御の第3の実
施の形態]次に、2つのメモリセルを同時に更新する場
合について、DSP10の各処理について,図13乃至
図18を用いて、説明する。
【0109】「2.2つのメモリセルを同時に更新する
場合の処理」次に、2つのメモリセルを同時に更新する
第3の実施形態について、説明する。本発明では図8に
示したように、メモリセルに保存した各頂点の高さを折
れ線近似する方法をとっているが、第3の実施形態で
は、線形補間による近似の性質を、より正確に考慮し
て、学習収束の高速化、高精度化をはかっている。以
下、第3の実施形態におけるDSP50の各処理につい
て、説明する。
【0110】A.フィードバック制御系の演算:前述の
メモリセルの更新の場合と同様、AD変換器(図示せ
ず)により、フォーカスエラー信号(FES)をサンプ
リングし、例えばPID制御系のような従来同様のフィ
ードバック制御演算を行って、フィードバック制御系の
出力IFBを算出する。
【0111】B.学習処理(メモリ更新処理): 学習アルゴリズムにより更新する対象メモリセル番号
の選択:デイスク回転に同期した時刻t(0≦t<T
L,TLはデイスク回転周期)に基づいて、学習アルゴ
リズムにより更新する対象となるメモリセルを選択す
る。時刻tはデイスク1回転毎に初期化されるタイマに
よって計時され、該タイマを読み出すことによって得
る。
【0112】学習結果は、前述の場合(図6)と同様、
図13のような長さNのリングバッファ98に格納され
る。また○印は図6と同様、図5に示した一連のフィー
ドバック制御演算および学習制御演算を行うサンプリン
グ周期Tsを示している。
【0113】ただし、各メモリセルと時刻tとの対応関
係は、図6の場合とは異なる。図11に示したように、
隣り合う2つのメモリセルの値C^n、C^(n+1)で表わされ
る頂点A、Bおよびその直線補間である直線ABを示す図に
おいて、頂点A(nT, C^n),頂点B( (n+1)T, C^(n+1)
)を通る直線の式は、 IFF(t) = C^n + [ ( C^(n+1) - C^n ) / T ] ×ΔT (9) ただし、ΔT = t - nTとなる。
【0114】式(9)を変形すると、 IFF(t) = C^n × ( 1 − ΔT/T ) + C^(n+1) × ΔT/T = IFF(n) + IFF(n+1) (10) である。ここで、(10)式の右辺第一項、第二項は、
それぞれ図12の直線AD、直線BCを示す式になってい
る。すなわち、頂点A、Bを直線補間した近似直線は、式
(10)より明らかなように、直線AD,直線BCを加算合
成したものである。
【0115】以上は、区間 nT <= t < (n+1)Tでの直線
近似の説明であるが、他の区間でもまったく同じことに
なる。したがって、図8のような折れ線近似関数は、結
局、図18に示すように、高さC^iで底辺が2Tの、N個
の二等辺三角形関数を、間隔Tで配置し、それらの総和
をとった関数と等価になる。すなわち、
【0116】
【数1】
【0117】である。ただしΛi(t) は以下のように定
義される高さ1の三角形関数である。まず、図14
(A)に示すような基本三角形関数 Λ(t)を次のように
定義する。
【0118】
【数2】
【0119】Λi(t)は次式で示すように、基本三角形関
数 Λ(t)を時間方向にT間隔で移動したものである。
【0120】
【数3】
【0121】ここで,TはN個の三角形関数を配置する
時間間隔であるので、T = TL / Nである。ただし、Λ
0(t)はリングバッファの境界に位置するので、例外的
に、以下のように定義される。
【0122】
【数4】
【0123】この高さ1で底辺が2Tの三角形関数であ
るΛ0(t)〜ΛN-1(t)は、それぞれに対応するメモリセル
に記憶される頂点の高さC^0〜C^(N-1)が、(11)式で
表わされる直線近似関数I^repeat(t)に対して、どの程
度関与するかを表わす重みを与えている。すなわち(1
2)、(14)式および図11、図14(A),(B)
より明らかなように、それぞれのメモリセルの値は、そ
のメモリセルが割り当てられている頂点位置では、1倍
すなわち100%の影響を与え、頂点位置からの時間距
離が±Tを超える範囲では影響を与えない。また、±T
の範囲においては頂点位置から遠ざかるにつれて、線形
に重みが減衰する特徴がある。
【0124】第3の実施形態においては、後述するよう
に、線形補間のこの特徴を考慮した学習ゲインを設定
し、折れ線近似型の学習における収束の高速化、高精度
化を図る。
【0125】そして、図13に示すように、現在時刻t
が含まれる時間範囲の両端の境界点に割り当てられた2
つのメモリセルが、学習アルゴリズムによる更新対象メ
モリセルとして選択される。
【0126】更新対象となるメモリセル番号の決定にあ
っては、前記タイマより読み出した時刻tに基づき、例
えば、下記(15)式の演算を行うことによって、更新
対象となる2つのメモリセルに対応するメモリセル番号
(iu1,iu2)を決定する。
【0127】 iu1=floor(t/T) iu2=iu1+1 if iu1<N−1 iu2=0 if iu1=N−1 (15) ただし,floor(x)関数は、引数xと等しいかそれ
より小さい最大の整数値を返す。この式(15)に従っ
て、図13に示すように、現在時刻tにしたがって、隣
り合う2つのメモリセルが順次選択される。ただし、i
u1がN-1となった場合には、(15)式のようにiu
2は0(リングバッファの先頭)となる。
【0128】この場合、(15)式によって選択された
2つのメモリセルに格納されている値c^iu1,c^
iu2のみが、次ので学習則によって更新される。そ
の他のメモリセルに含まれる値は更新されない。
【0129】対象メモリセルの更新(学習):の
(15)式で選択された2つの値c^iu1,c^ui2
を、下記(16)式のように同時に更新する。
【0130】 c^iu1(N)=c^iu1(L)+k・Ts・(1−λ)IFB c^iu2(N)=c^iu2(L)+k・Ts・λ・IFB (16) ただし、λは、同時に更新する2つの値の更新比率を与
える重み係数であり、0≦λ<1である。また、kは学
習ゲイン、Tsはサンプル周期である。
【0131】λは現在時刻tを使用して、以下(17)
式のように決定される。
【0132】 λ=ΔT/T=(t−iu1・T)/T (17) この関係を図示すると、図15のようになる。図15で
は、iu1=n、iu2=n+1となった場合を示して
いる。λは該当時間区間nT≦t<(n+1)Tにおい
て、現在時刻tと、両端の境界時刻との距離がどのよう
な比率になっているかを与える重み係数である。(1
6)式による更新後の値c^iu1,c^iu2をリン
グバッファ98に書き戻す。
【0133】C.学習結果出力処理(メモリ出力処
理): 出力対象となるメモリセル番号の選択:先に述べたよ
うに学習結果の出力にあたっては、学習の収束の安定性
を確保するために進み時間補償Δtlを加味して、前述
の(3)式のように出力対象セルのメモリセル番号io
を決定する。
【0134】 io=floor((t+Δtl)/T) (3) 次に、線形補間するため、このメモリセルの隣のメモリ
セルも選択する。Δtlを加算しているため、(3)式の
ioはN−1以上になることがある。その場合には、リ
ングバッファ98の先頭に戻って該当するメモリセルを
選択する。
【0135】従って、選択される2つのメモリセル番号
io1,io2は、前述の(4)式で表される。
【0136】 if io≦N−2 then io1=io,io2=io+1 if io=N−1 then io1=N−1,io2=0 if io≧N then io1=io−N,io2=io1+1 (4) 線形補間することで階段状の出力が回避され、特にメモ
リ長を少なくした時に効果がある。学習結果の出力にお
いて、連続する二つのメモリセルを線形補間することに
よって、従来法での階段状の出力による不連続出力によ
る不具合を回避できる。
【0137】出力対象メモリセルの選択にあたっては、
進み時間補償Δtlを加味しているため、前述の「B.
学習処理」プロセスで選択される更新対象メモリセル
と、ここで選択される出力対象メモリセルと異なる場合
がある。図7は、図13と同じ制御サンプルにおける出
力対象メモリセルの選択方法を示している。図13で
は、更新メモリセルの組として、c^n、c^n+1が
選択されるが、図7では、進み時間補償Δtlを加味し
ているため、次のセルの組c^n+1、c^n+2が選
択される例を示している。
【0138】Δtl>=Tの場合には、更新されるメモ
リセルの組と、出力用のメモリセルの組は常時異なる。
一方、Δtl<Tに設計された場合には、制御サンプル
のタイミングによって、学習対象となるセルの組と出力
対象となるセルの組が同一になる場合もある。
【0139】T=TL/Nであり、デイスクの回転周期TL
と未知関数を表現する時間分解能を与えるメモリ数Nに
依存して決められるが、一方、Δtlは対象となる制御
系の位相遅れの補償のために導入されるものであるた
め、この大小関係は適用される対象によって一般に異な
る。
【0140】学習制御系出力値IFFの算出:三角形
関数を基本関数として近似関数を表現する場合、で選
択されたメモリセルの値を使用して、下記(18)式の
演算を行い、出力IFFを計算する。
【0141】 IFF=c^io1・(1−λo)+c^io2・λo (18) ただし、λoは、下記(19)式で求める。
【0142】 λo=ΔT/T =[(t+Δtl)−floor[(t+Δtl)/T]・T]/T (19) ここで、tは現在時刻、Δtlは、進み時間補償値であ
る。
【0143】図16は、図15と同一のサンプル時刻に
おける出力演算処理を説明しているものである。出力処
理においては、進み時間補償値Δtlを加味した時刻
(t+Δtl)を使用して、出力対象とするメモリセルの
選択、および出力演算処理を行う。図15の学習処理で
は、現在時刻tに基づくため、区間nT≦t<(n+
1)Tが更新対象となり、次のセルの組cn,c^n+
1が更新対象セルとなったが、図17の出力演算処理の
例では、次のセルの組c^n+1、c^n+2が出力演
算処理の対象となる。
【0144】図中に示している三角形関数Λi(t)(これ
らは高さ1であることに注意)は、それぞれの時間区間
でそれぞれのメモリセルの値を補間するための重みを与
えていると考えられる。(19)式の演算は、時刻(t+Δ
tl)におけるその重みの一つλO(<1)を求める演算
であり、(18)式によって、両メモリセルを線形補間し
た値を算出する。
【0145】D.学習制御系出力値とフィードバック制
御値の加算:前述と同様、Cので求めたIFFとAで
計算されたIFBを加算合成して、前述の(6)式のよ
うにフォーカス駆動信号Iを得る。
【0146】 I=IFF+IFB (6) 図17は、2つのメモリセルを更新する学習動作の説明
図である。第2の実施形態(図10乃至図12)では、
単により近い方のメモリセル値を更新対象に選んでいた
にすぎないが、2つのメモリセルを更新したこの実施の
形態では、両側のメモリセルの値の更新ゲインを、現在
時刻との時間的距離に応じて連続的に変化させるもので
ある。
【0147】つまり、現在時刻での補間値出力における
両側のメモリセル値の関与の度合いを考慮して、両側の
メモリ値の更新ゲインを変更する。前述したように、線
形補間式(18)に示すように、λo(=ΔT/T)が
関与の度合いを示す係数となる。
【0148】学習式(16)は、このλを考慮して、両
側のメモリセルを更新することを示している。図17の
例で説明する。図17(a)では、ΔT=0なので、λ
=0、すなわち、 c^0(N)=c^0(L)+k・Ts・1・e0 c^1(N)=c^1(L)+k・Ts・0・e0 となり、図17(a)のようにc^0だけが更新され
る。c^1は明らかに関与しないため、更新されない。
【0149】図17(b)では、 ΔT=Ts=T/4なの
で、λ=1/4 すなわち、 c^0(N)=c^0(L)+k・Ts・3/4・e1 c^1(N)=c^1(L)+k・Ts・1/4・e1 となる。すなわち、エラーの3/4に比例する値がc^0
に振り分けられて積算され、残りの1/4に比例する値
が、c^1に振り分けられる。近さの度合いに合せて、
積算量を調整している。
【0150】図17(c)では、 ΔT=2Ts=T/2なの
で、λ=1/2 すなわち、 c^0(N)=c^0(L)+k・Ts・1/2・e2 c^1(N)=c^1(L)+k・Ts・1/2・e2 となる。すなわち、エラーの1/2に比例する値がc^
0,c^1に均等に振り分けられる。このように、メモ
リセル両者の丁度中央の時刻であるので、均等に両者を
積算するのは理にかなっている。
【0151】図17(d)では、 ΔT=3Ts=3T/4な
ので、λ=3/4,すなわち、 c^0(N)=c^0(L)+k・Ts・1/4・e3 c^1(N)=c^1(L)+k・Ts・3/4・e3 となる。
【0152】すなわち、エラーの1/4に比例する値がc
^0に振り分けられ、残りの3/4に比例する値が、c
^1に振り分けられる。
【0153】以上のように、この実施の形態では、メモ
リ更新している現在時刻に応じて、線形補間の特性を考
慮して、積算量を振り分けているので、より効率的に目
標とする未知関数の特性に収束できる。
【0154】[実施例]図19は、第1乃至第3の実施
の形態を比較するための説明図である。ここで、第1の
実施の形態は、出力補間処理を行わない場合も含み、こ
れを第1の実施の形態の変形と称す。第1乃至第3の実
施形態では、第1の実施の形態の変形に比し、出力補間
処理と進み補償を行うため、フィードフォワード出力が
滑らかとなり、且つフィードバック制御系の遅れを補償
しているため、メモリ長が短くても、高精度の学習が可
能である。
【0155】又、学習処理を比較すると、線形補間の特
性を考慮していない第1の実施の形態では、学習ゲイン
を適切に選べば、最終的には収束可能であるが、その収
束過程においては無駄なプロセスを踏み、その結果、収
束過程においては、学習出力があばれて不都合を生じた
り、また、収束に至るまでの時間が長くかかったりする
おそれがある。
【0156】これに対し、第3の実施の形態では、その
ような学習出力の不必要なあばれなどを回避して、すみ
やかに収束する学習制御系の構築が可能である。また、
第2の実施の形態は、その中間に位置し、第3の実施の
形態よりはすくない計算量で、比較的効率的な収束が得
られる。実用的には、第2の実施の形態も有効性の高い
方法といえる。
【0157】図20乃至図22は、シュミレーション結
果を示す図である。図20は、フィードバック制御系の
みで制御した場合のフォーカス追従誤差を示す比較例で
ある。この場合、面振れの1次周波数成分、2次周波数
成分を合成して与えている。図21は、同一条件で、出
力補間を伴わない学習制御系を付加した場合の比較例で
あり、図22は、第3の実施の形態の学習制御系を付加
した実施例である。図21、図22とも、いずれも、1
周を32分割し、時刻0より学習を開始しており、上段
は、フォーカス追従誤差FES,下段は、学習結果(フ
ィードフォワード信号)IFFを示す。
【0158】学習ゲインは、両者とも同一としてあるた
め、学習の進行のトレンドは、ほぼ同様であるが、図2
1は、学習結果が階段状となっているため、学習がほぼ
収束しても、フォーカス追従誤差FESが振動し、ある
程度以上の精度は得られない。一方、図22の実施例で
は、学習結果は滑らかであり、学習がほぼ収束すると、
フォーカス追従誤差FESの振動は現れない。
【0159】このように学習結果のフィードフォワード
出力について、補間処理と進み補償を行うことにより、
応答波形が振動的になってしまうことを防止し、安定し
た学習結果を得ることができる。
【0160】[他の実施の形態]図23は、本発明の他
のフィードバック制御処理の説明図である。図5の例で
は、学習処理(B)をしながら、フィードフォワード出
力処理(C)を同時に行う場合を示したが、図23で
は、例えば、デイスクがドライブに新しく挿入された直
後などにあらかじめ、学習処理を行って、リングバッフ
ァメモリ98に学習結果を保存しておき、その後のリー
ド・ライト処理中は、リングバッファ98の固定値のフ
ィードフォワード処理を行う。即ち、図5に示した学習
処理Bを省略した図23のような処理を行う。各処理の
中身は、前述の処理と同一処理である。
【0161】本発明では、図5に示す処理をし続けても
良いし、特定の時間だけ、図5の処理を行って、その後
は、リングバッファ中の値を固定値として使用して、図
23のような処理に移行してもよい。
【0162】MOドライブなど、ランダムアクセスが頻
繁な装置では、トラック追従制御の間に煩雑にシーク制
御が入る。また、スチル状態の時には、トラックジャン
プ(キックバック)なども入る。このような実際の装置
においては、後者のような運用方法が実現容易である。
【0163】一方、CDやDVDなどのように、比較的
大きなファイルを連続して読み出す用途などでは、図5
の処理をし続ける方法も実現しやすい。
【0164】また、リングバッファメモリ98の初期状
態についても、いくつかのバリエーションが考えられ
る。デイスク挿入直後など、始めて学習する場合には、
リングバッファメモリ98の初期値はオールゼロで学習
開始するのが基本的と考えられるが、その後は、既に学
習された値を格納した状態を初期状態として、学習を開
始することによって、学習収束時間の短縮が図れる。
【0165】また、図2のように、学習制御部82をフ
ィードバック制御部80とフォーカス駆動部54との間
に設けた場合には、フィードバック制御部80から出力
されるキャリッジ駆動部54に対するフィードバック電
流そのものを学習対象としているため、フィードバック
電流と同じ次元を持つ補償信号の学習結果が得られる。
このため、ノイズの少ない波形が学習でき、また学習結
果がフィードバック電流そのものであることから、シー
ク制御、オントラック制御、キックバック制御等の際
に、直接フィードバック制御系にフィードフォワード電
流として出力して利用できる利点がある。
【0166】図24は、本発明の記憶装置のヘッドのフ
ォーカス制御系の第2の実施形態のブロック図である。
この第2実施形態にあっては、学習制御部104をフォ
ーカスエラー検出部78とフィードバック制御部80と
の間に設けている。
【0167】フォーカスエラー検出部78からのフォー
カスエラー信号FESを学習制御部104に入力して学
習処理し、学習結果として得られた学習フォーカスエラ
ー信号FES^repeatを,加算点106でフォーカスエ
ラー検出部78からのフォーカスエラー信号FESに加
え、フィードバック信号FESFBとしてフィードバッ
ク制御部80に入力している。
【0168】この学習制御部104は、フォーカスエラ
ー信号FESを入力して学習し、学習制御信号として学
習フォーカスエラー信号FES^repeatを出力する以外
の基本的な構成は、図4の第1実施形態と同じである。
【0169】この図24の学習制御部104による学習
アルゴリズムは、図4に示した第1実施形態における周
期性のフィードバック電流の代わりに、フォーカスエラ
ー信号FESを対象に1周期ごとの時間関数を定義し、
同様にN分割した各矩形関数、三角形関数の高さCi^
として近似関数FES^repeat(t)を求めている。
【0170】[媒体処理]次に、前述の学習制御部を適
用した光デイスクドライブの媒体ロードから排出までの
媒体処理を説明する。
【0171】図25は、図2の学習制御部82を備えた
光デイスク装置における媒体処理のフローチャートであ
る。まずステップS1で、装置に媒体(デイスク)64
をロードすると、ステップS2で、フォーカスエントリ
ーというフォーカス引き込み処理を行い、フォーカス制
御を開始する。次に、ステップS3で、トラック制御を
開始する。
【0172】更に、ステップS4において、本発明の学
習制御部82を使用したフォーカス学習制御を開始し、
その後、基本的に、フォーカス学習制御を継続する。こ
の場合に、学習を行った後に、学習を終了することもで
きる。この学習モードによる学習処理の終了は、学習回
数、学習時間、フォーカスエラー信号FESの評価等で
学習収束が判断される。例えば、学習の終了判定を時間
設定で行う場合、学習開始後のデイスクの回転回数をカ
ウントし、規定回数で終了とする。
【0173】このため、ステップS5以降のシーク制御
及びトラッキング制御にあっては、学習結果に基づくフ
ィードフォワード出力によって、媒体の回転に同期した
面振れが効果的に抑圧され、フィードバック制御系から
見ると、周期外乱のない安定した制御環境が得られてい
る。
【0174】ステップS4のフォーカス学習制御以降の
処理にあっては、ステップS5でシーク制御があれば、
ステップS6に進み、キャリッジを目標トラックに向け
て速度制御して位置決めするシーク処理、いわゆる粗制
御(コアース制御)を行い、このシーク制御によって、
ステップS7で目標トラックにオントラックすると、ス
テップS8で、目標トラックセンタに光ビームを追従さ
せるトラッキング制御を行う。
【0175】このステップS4のフォーカス学習処理に
対応したステップS5−S9のシーク制御またはオント
ラック制御は、ステップS9で媒体排出が判別されるま
で繰り返され、ステップS9,S10で、媒体排出があ
ると、再びステップS1に戻り、次の媒体ロードをもっ
てステップS4の学習モードによる学習処理を改めて行
うことになる。またステップS11で終了指示があれば
一連の処理を終了する。
【0176】ここで、学習制御部82によるステップS
4のフォーカス学習処理は、近似関数の獲得動作時にお
いて、デイスク半径方向位置の複数箇所で、それぞれの
箇所に対する近似関数の獲得動作を行うと良い。このと
き、学習制御部82は、複数箇所での近似関数獲得動作
に、既に別の箇所で獲得された近似関数が存在する場
合、既に存在している近似関数データを初期値として学
習アルゴリズムを適用する。
【0177】また学習制御部82は、学習後のフィード
フォワード時となるステップS4の学習制御の学習結果
出力モードの処理にあっては、その時の半径方向位置に
応じて使用する近似関数を選択し、フィードフォワード
すると良い。
【0178】例えば、デイスクの内周から外周までの間
に15000本のトラックがある例を考える。まず、中
周付近となる7500本目付近で近似関数獲得動作を行
う。次に、内周付近での近似関数獲得のために、250
0本目付近にシーク移動し、2500本目付近で、別に
用意されている内周用の近似関数獲得のためのメモリセ
ルを使用して、近似関数獲得動作を行う。
【0179】次に、外周付近の近似関数獲得のために1
2500本目付近にシーク移動し、12500本目付近
で、別に用意されている外周用の近似関数獲得のための
メモリセルを使用して、近似関数獲得動作を行う。デイ
スク回転100回で、学習が終わるとすると、例えば、
7500本目で行う学習は、7500本目から7600
本目の間で行われる。
【0180】その後に行われる内周での学習において
は、その近似関数は中周で獲得された関数とほぼ等しい
ものと考えられるので、近似関数の初期値(メモリセル
の各値の初期値)をゼロから開始するのではなく、中周
での学習結果を、内周のメモリセルにコピーし、それを
初期値として学習を開始することにより、学習の短縮が
でき、例えば、デイスク回転50回で終了することがで
きる。外周での学習も、同様に学習時間の短縮が可能に
なる。
【0181】以上の処理を、例えば、媒体ロード時に行
う。内周用、中周用、外周用の3つの近似関数が用意さ
れる。以後の稼動状態においては、1から5000本目
までのトラックに移動して、リード・ライト動作をする
場合には、2500本目付近で獲得された近似関数をフ
ィードフォワードする。
【0182】また5001本目から10000本目まで
のトラックに移動して、リード・ライト動作をする場合
には、7500本目付近で獲得された近似関数をフィー
ドフォワードする。更に10001本目から15000
本目までのトラックに移動して、リード・ライト動作す
る場合には、12500本目付近で獲得された近似関数
をフィードフォワードする。
【0183】以上により、例えば、中周付近1個所で得
られた近似関数を、内周から外周までの全域で用いる場
合に比べて、デイスクの面振れ量が内周と外周で異なっ
ていたり、スピンドル回転に伴う周期外乱の位相や振幅
の内外周での差が無視できなかった場合でも、より高精
度なフォーカス追従動作が行える。
【0184】図26は,図2の学習制御部82における
学習モードの際の学習処理のフローチャートである。こ
の学習処理にあっては、まずステップS21で、媒体1
回転ごとに得られるインデックスの有無をチェックして
おり、インデックスが得られるとステップS22に進
み、現在時刻tをt=0にリセットし、ステップS23
でサンプルタイミングか否かチェックする。
【0185】サンプルタイミングであれば、ステップS
24で制御信号としての電流指示値IFBをサンプリン
グし、ステップS25でそのときの時刻tから前述のよ
うに、メモリセルのアドレスi(図19に示した第1、
第2の実施の形態では、1つ、第3の実施の形態では、
2つ)を計算し、ステップS26でセルアドレスiの格
納値c^[i]を読み出す。
【0186】続いて,ステップS27で,新たな格納値
c^[i]を算出し、ステップS28でメモリのセルを
新たに演算した格納値を記憶して更新する。続いてステ
ップS29で、出力用に算出したセルアドレス,即ち制
御時間ΔTl分だけ先の2つのセルアドレスの格納値を
読み出して、それを線形補間して、フィードバック制御
系にフィードフォワード出力を行う。このようなステッ
プS21−S29の処理を、ステップS30で学習終了
条件,例えば予め設定した学習時間に達するまで繰り返
す。
【0187】図27は、図2の学習制御部82の学習結
果出力モードにおけるフィードフォワード出力処理のフ
ローチャートである。このフィードフォワード出力処理
にあっては、ステップS31で,媒体1回転ごとに得ら
れるインデックスの有無をチェックしており、インデッ
クスが得られると、ステップS32で現在時刻tをt=
0にリセットし、ステップS33で出力タイミングか否
かチェックする。
【0188】この出力タイミングは、例えば,図26の
学習モードの際のサンプリング周期Tsと同じ出力周期
で決まるタイミングとする。ステップS33で出力タイ
ミングが判別されると、ステップS34で,現在時刻t
に進み時間Δtlを加算した時間に基づくメモリセルの
アドレスi,i+1の計算を行い、ステップS35で2
つのセルアドレスの格納値を読み出して、線形補間し
て、フィードバック制御系にフィードフォワード出力を
行う。そしてステップS36で媒体排出があるか、ある
いはステップS37で装置の終了指示があれば、フィー
ドフォワード出力を終了する。
【0189】尚、上記の実施形態は、光のみを使用する
光学的記憶装置を例にとるものであったが、光磁気的記
憶装置や他の適宜の記憶方式の装置に適用でき、デイス
クは、円盤形状のもののみならず、カード形状のものを
含む。また、本発明は上記の実施形態に限定されず、そ
の目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、上記の実
施形態の数値による限定は受けない。
【0190】(付記1)光デイスクに照射する光ビーム
の光軸方向に対物レンズを移動するレンズアクチュエー
タと、前記光デイスクの記録面に対する前記対物レンズ
の合焦点位置からの位置誤差を検出するフォーカス誤差
検出部と、前記フォーカス誤差信号から、前記光デイス
クの記録面の前記対物レンズの合焦点位置からのずれ量
を零又は所定値とするように前記レンズアクチュエータ
を駆動する制御信号を演算するフィードバック制御部
と、前記制御信号に基づき、前記レンズアクチュエータ
を駆動する駆動部と、周期性外乱に伴う前記デイスク回
転1周分の未知の関数を、前記デイスク媒体の回転1周
分の時間をN分割した各区間の高さで近似推定した近似
関数として学習アルゴリズムによりN個のメモリセルを
備えたメモリに獲得する学習制御部とを有し、前記学習
制御部は、前記学習アルゴリズムに従い、前記媒体回転
1周分の時間をN分割した時間より短いサンプル周期
で、前記フォーカス位置信号に従う信号をサンプルし、
前記信号値に応じて、前記サンプル周期に同期して、前
記サンプル時刻に対応する1個または複数個の前記メモ
リセルを更新するとともに、前記媒体回転1周分の時間
をN分割した時間より短い出力周期で、前記出力時刻に
対応するセル位置にあるメモリセルの値を読み出し、周
期性外乱補償信号を生成することを特徴とする光デイス
ク装置。
【0191】(付記2)前記学習制御部は、前記媒体回
転1周分の時間をN分割した時間以下の出力周期で、前
記出力時刻に対応するセル位置にある2つのメモリセル
の値を読み出し、両メモリセルの値を、前記出力時刻に
基づいて補間処理して、周期性外乱補償信号を生成する
ことを特徴とする付記1の光デイスク装置。
【0192】(付記3)前記学習制御部の前記学習アル
ゴリズムは、前記サンプルされた信号に所定あるいは可
変とされるゲインを乗じ、その演算結果を更新前のメモ
リセル値に加算することによって更新後のメモリセル値
を算出することを特徴とする付記1の光デイスク装置。
【0193】(付記4)前記学習制御部は、前記学習ア
ルゴリズムにより更新対象とするメモリセルよりも所定
の時間進み量だけ進んだ時刻に割り当てられた2つのメ
モリセルの値を読み出し、両メモリセルの値を補間処理
して、前記所定の時間進み量だけ進んだ時刻に対応する
周期性外乱補償信号を生成することを特徴とする付記1
の光デイスク装置。
【0194】(付記5)前記学習制御部は、前記フォー
カス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記サンプル時
刻に対応する2つのメモリセルを更新対象として選択
し、その値を学習アルゴリズムにより更新して、前記未
知の関数を学習することを特徴とする付記1の光デイス
ク装置。
【0195】(付記6)前記学習制御部の前記学習アル
ゴリズムは、更新対象となる2つのメモリセルを更新す
るとき、前記サンプル時刻に応じて2つのメモリセルに
対する更新ゲインを変化させ、2つのメモリセルの更新
バランスを調整することを特徴とする付記5の光デイス
ク装置。
【0196】(付記7)前記学習制御部は、前記フォー
カス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記サンプル時
刻に近い時刻に割り当てられた1つの前記メモリセルの
値を学習アルゴリズムにより更新して、前記未知の関数
を学習することを特徴とする付記1の光デイスク装置。
【0197】(付記8)前記学習制御部は、装置に対す
る前記媒体の挿入後のタイミングで前記学習制御を開始
することを特徴とする付記1の光デイスク装置。
【0198】(付記9)前記学習制御部は、前記近似関
数の獲得動作時において、デイスク半径方向位置の複数
箇所で、それぞれの箇所に対する近似関数の獲得動作を
行い、前記学習後のフィードフォワード時においては、
その時の半径方向位置に応じて、使用する近似関数を選
択し、フィードフォワードすることを特徴とする付記1
の光デイスク装置。
【0199】(付記10)前記学習制御部は、複数箇所
での近似関数獲得動作に関し、既に別の箇所で獲得され
た近似関数が存在する場合、既に存在している近似関数
データを初期値として学習アルゴリズムを適用すること
を特徴とする付記9の光デイスク装置。
【0200】(付記11)光デイスクの記録面の対物レ
ンズの合焦点位置からの位置誤差を検出するフォーカス
誤差検出ステップと、前記フォーカス誤差信号から、前
記対物レンズの合焦点位置からのずれ量を零又は所定値
に抑圧するように、前記光デイスクに照射する光の光軸
方向に対物レンズを移動するレンズアクチュエータを駆
動する制御信号を演算するフィードバック制御ステップ
と、前記制御信号に基づき、前記レンズアクチュエータ
を駆動する駆動ステップと、前記光デイスクの回転1周
分の時間をN分割した時間より短いサンプル周期で、前
記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記信
号値に応じて、前記サンプル周期に同期して、前記サン
プル時刻に対応する1個または複数個の前記メモリセル
を更新するとともに、前記媒体回転1周分の時間をN分
割した時間より短い出力周期で、前記出力時刻に対応す
るセル位置にあるメモリセルの値を読み出し、周期性外
乱補償信号を生成する学習制御ステップとを有すること
を特徴とするフォーカス制御方法。
【0201】(付記12)前記学習制御ステップは、前
記出力時刻に対応する位置にある2つのメモリセルの値
を読み出し、両メモリセルの値を前記出力時刻に基づい
て補間処理して、前記周期性外乱補償信号を生成するス
テップを含むことを特徴とする付記11のフォーカス制
御方法。
【0202】(付記13)前記学習制御ステップは、前
記サンプルされた信号に所定あるいは可変とされるゲイ
ンを乗じ、その演算結果を更新前のメモリセル値に加算
することによって更新後のメモリセル値を算出すること
を特徴とする付記11のフォーカス制御方法。
【0203】(付記14)前記学習制御ステップは、前
記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記サ
ンプル時刻に対応する2つの前記メモリセルの値を更新
して、前記未知の関数を学習することを特徴とする付記
11のフォーカス制御方法。
【0204】(付記15)前記学習制御ステップは、前
記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記サ
ンプル時刻に近い時刻の前記メモリセルの値を更新し
て、前記未知の関数を学習することを特徴とする付記1
1のフォーカス制御方法。
【0205】(付記16)前記学習制御ステップは、更
新対象となる2つのメモリセルを更新するとき、前記サ
ンプル時刻に応じて2つのメモリセルに対する更新ゲイ
ンを変化させ、2つのメモリセルの更新バランスを調整
することを特徴とする付記14のフォーカス制御方法。
【0206】(付記17)前記学習制御ステップは、前
記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記サ
ンプル時刻に近い時刻に割り当てられた1つの前記メモ
リセルの値を学習アルゴリズムにより更新して、前記未
知の関数を学習することを特徴とする付記11のフォー
カス制御方法。
【0207】(付記18)前記学習制御ステップは、装
置に対する前記光デイスク媒体の挿入後のタイミング
で、前記学習制御を開始することを特徴とする付記11
のフォーカス制御方法。
【0208】(付記19)前記学習制御ステップは、前
記近似関数の獲得動作時において、デイスク半径方向位
置の複数箇所で、それぞれの箇所に対する近似関数の獲
得動作を行い、前記学習後のフィードフォワード時にお
いては、その時の半径方向位置に応じて、使用する近似
関数を選択し、フィードフォワードすることを特徴とす
る付記11のフォーカス制御方法。
【0209】(付記20)前記学習制御ステップは、複
数箇所での近似関数獲得動作に関し、既に別の箇所で獲
得された近似関数が存在する場合、既に存在している近
似関数データを初期値として学習アルゴリズムを適用す
ることを特徴とする付記19フォーカス制御方法。
【0210】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
本発明では、学習制御部により、N分割したメモリセル
を、N分割した時間より短いサンプル周期により高速な
メモリ更新を行い、この短いサンプル周期で、メモリセ
ルの学習内容を出力するようにした。このため、フィー
ドバック情報を有効に利用しつつ、学習メモリ長を短縮
できる。例えば、メモリ長を「733」から「32」に
削減でき、大幅なコストダウンが可能である。
【0211】しかも、フォーカス制御の場合の面振れ
は、回転周波数の1倍或いは数倍程度の周波数成分が支
配的である場合が多いため、分割数を減らすことによ
り、不要な高周波ノイズの平均化効果の向上により、学
習波形出力に含まれる高周波ノイズを減らし、より高精
度なフォーカス追従精度が期待できる。
【0212】また、分割数を減らすことにより、学習の
収束時間の短縮がはかれる。例えば、メモリ長を半減し
た場合、同じ学習ゲインの大きさにおいて、学習の収束
に必要な収束時間を半減できる。これは、例えば、媒体
挿入後のロードシーケンスなどで外乱学習をする場合、
デイスク挿入後から、実際にアクセス可能になるまでの
立上げ時間の短縮に寄与できる。更に、好ましくは、補
間処理を組み合わせることにより、メモリ長を短くして
も、階段状出力を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光デイスクドライブの
構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のフィードバック制
御部と駆動部との間に学習制御部を設けたフォーカス制
御システムのブロック図である。
【図3】図2の制御系の構成図である。
【図4】図2の学習制御部の機能ブロック図である。
【図5】図2の制御系の学習モードにおける処理の説明
図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の学習処理の説明図
である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の学習結果出力処理
の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の直線補間による折
れ線近似法の説明図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の学習動作の説明図
である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の学習処理の説明
図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の直線補間の説明
図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態の学習動作の説明
図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の学習処理の説明
図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の三角形関数によ
る線形補間の説明図である。
【図15】本発明の第3実施の形態の学習動作の説明図
である。
【図16】本発明の第3の実施の形態の線形補間処理と
時間進み補償の関係の説明図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態の学習過程の説明
図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態の三角形関数の合
成による折れ線近似法の説明図である。
【図19】本発明の各実施の形態の学習処理の比較図で
ある。
【図20】本発明の比較例としてのフィードバック制御
系のみのフォーカスエラー信号の波形図である。
【図21】本発明の第1の実施例の学習制御による学習
開始から終了までのフォーカスエラー信号及びフィード
フォワード信号の波形図である。
【図22】本発明の第2の実施例の学習制御による学習
開始から終了までのフォーカスエラー信号及びフィード
フォワード信号の波形図である。
【図23】本発明の他の制御系の学習結果出力モードの
説明図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態のフォーカスエラ
ー検出部とフィードバック制御部との間に学習制御部を
設けたフォーカス制御システムのブロック図である。
【図25】図1の光デイスク装置の媒体処理のフローチ
ャート図である。
【図26】図25の学習制御部の学習モード時のフロー
チャート図である。
【図27】図25の学習結果出力モードのフローチャー
ト図である。
【符号の説明】 50:DSP(フォーカス制御システム) 52:フォーカス駆動コイル 64:MO媒体(光デイスク) 68:キャリッジ(ポジショナ) 70:対物レンズ 72:固定光学系 78:フォーカスエラー検出部 76,84,105:加算部 80:フィードバック演算部 82,104:学習制御部 92:制御部 94:サンプル処理部 96:近似関数演算部 98:リングメモリ 100:フィードフォワード出力部(FF出力部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光デイスクに照射する光ビームの光軸方向
    に対物レンズを移動するレンズアクチュエータと、 前記光デイスクの記録面に対する前記対物レンズの合焦
    点位置からの位置誤差を検出するフォーカス誤差検出部
    と、 前記フォーカス誤差信号から、前記光デイスクの記録面
    の前記対物レンズの合焦点位置からのずれ量が所定値に
    なるように前記レンズアクチュエータを駆動する制御信
    号を演算するフィードバック制御部と、 前記制御信号に基づき、前記レンズアクチュエータを駆
    動する駆動部と、 周期性外乱に伴う前記デイスク回転1周分の未知の関数
    を、前記デイスク媒体の回転1周分の時間をN分割した
    各区間の高さで近似推定した近似関数として、学習アル
    ゴリズムによりN個のメモリセルを備えたメモリに獲得
    する学習制御部とを有し、 前記学習制御部は、 前記学習アルゴリズムに従い、前記媒体回転1周分の時
    間をN分割した時間より短いサンプル周期で、前記フォ
    ーカス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記サンプル
    した信号値に応じて、前記サンプル周期に同期して、前
    記サンプル時刻に対応する1個または複数個の前記メモ
    リセルを更新するとともに、 前記媒体回転1周分の時間をN分割した時間より短い出
    力周期で、前記出力時刻に対応するセル位置にあるメモ
    リセルの値を読み出し、周期性外乱補償信号を生成する
    ことを特徴とする光デイスク装置。
  2. 【請求項2】前記学習制御部の前記学習アルゴリズム
    は、 前記出力時刻に対応するセル位置にある2つのメモリセ
    ルの値を読み出し、両メモリセルの値を、前記出力時刻
    に基づいて補間処理して、前記周期性外乱補償信号を生
    成することを特徴とする請求項1の光デイスク装置。
  3. 【請求項3】前記学習制御部は、 前記学習アルゴリズムにより更新対象とするメモリセル
    よりも所定の時間進み量だけ進んだ時刻に割り当てられ
    た2つのメモリセルの値を読み出し、両メモリセルの値
    を補間処理して、前記所定の時間進み量だけ進んだ時刻
    に対応する周期性外乱補償信号を生成することを特徴と
    する請求項2の光デイスク装置。
  4. 【請求項4】前記学習制御部は、 前記フォーカス誤差信号に従う信号をサンプルし、前記
    サンプル時刻に対応する2つのメモリセルを更新対象と
    して選択し、その値を学習アルゴリズムにより更新し
    て、前記未知の関数を学習することを特徴とする請求項
    1の光デイスク装置。
  5. 【請求項5】光デイスクの記録面の対物レンズの合焦点
    位置からの位置誤差を検出するフォーカス誤差検出ステ
    ップと、 前記フォーカス誤差信号から、前記対物レンズの合焦点
    位置からのずれ量が所定値となるように、前記光デイス
    クに照射する光の光軸方向に対物レンズを移動するレン
    ズアクチュエータを駆動する制御信号を演算するフィー
    ドバック制御ステップと、 前記制御信号に基づき、前記レンズアクチュエータを駆
    動する駆動ステップと、 前記光デイスクの回転1周分の時間をN分割した時間よ
    り短いサンプル周期で、前記フォーカス誤差信号に従う
    信号をサンプルし、前記信号値に応じて、前記サンプル
    周期に同期して、前記サンプル時刻に対応する1個また
    は複数個の前記メモリセルを更新するとともに、前記媒
    体回転1周分の時間をN分割した時間より短い出力周期
    で、前記出力時刻に対応するセル位置にあるメモリセル
    の値を読み出し、周期性外乱補償信号を生成するステッ
    プとを有することを特徴とするフォーカス制御方法。
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