JP2000155953A - 光ディスク装置及びそのフォーカスサーチ方法 - Google Patents

光ディスク装置及びそのフォーカスサーチ方法

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JP2000155953A
JP2000155953A JP32805898A JP32805898A JP2000155953A JP 2000155953 A JP2000155953 A JP 2000155953A JP 32805898 A JP32805898 A JP 32805898A JP 32805898 A JP32805898 A JP 32805898A JP 2000155953 A JP2000155953 A JP 2000155953A
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error signal
optical disk
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JP32805898A
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Yasuo Nakada
康夫 中田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク装置において、CD−R、CD−
RW等の追記型光ディスクに対しても、フォーカス引き
込みを確実に行う。 【解決手段】 フォーカスサーチ動作時に、光ピックア
ップ3は光ディスク1の情報記録面に対して上下移動
し、この移動中に、フォーカス誤差信号が生成手段6で
生成される。フォーカス誤差信号学習手段13は、フォ
ーカスサーチ動作毎に、得られるフォーカス誤差信号の
最大値Vmax及び最小値Vminを新たに保持記憶すると共
に、S字検出レベルVt1+、Vt1-及び引き込みレベルV
t2+、Vt2-を新たに算出する。この算出後、次に前記S
字検出レベルを越えたフォーカス誤差信号が検出される
と、この誤差信号が前記引き込みレベルに達した時に、
フォーカスサーボ制御が開始される。従って、追記型光
ディスク1の情報記録面の各所で光ビームの反射率が異
なっても、確実にフォーカス引き込みが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置及
びそのフォーカスサーチ方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ディスク装置において、信号
の再生を高品質で行うには、光ピックアップから照射す
る光ビームを集光して、光スポットを光ディスクの情報
記録面に形成することにより、ジャストフォーカスの状
態を形成し、この状態が常に維持されることが望まし
い。しかし、実際には、ディスク回転機構の機械精度や
光ディスク自身の平面精度、又は外乱要因に起因して、
光スポットの位置が光ディスクの情報記録面と直交する
方向に振動するため、従来、光ディスク装置には、光ピ
ックアップの対物レンズを光ディスクの情報記録面と直
交する方向に駆動できるようにアクチュエータが設けら
れ、このアクチュエータの動作により、光スポットの位
置を光ディスクの情報記録面に維持して、常にジャスト
フォーカスの状態になるように、フォーカスサーボをか
けている。
【0003】一方、光ディスク装置の動作開始時や、フ
ォーカスサーボが外れてしまった時等では、フォーカス
サーボのループを切った後、光ピックアップの対物レン
ズの位置を、良好なフォーカスサーボをかけ得る範囲内
に位置付けるように、フォーカスサーチ動作が行われ
る。
【0004】このサーチ動作を図6に基づいて説明す
る。同図において、光ピックアップのアクチュエータに
三角波形状の駆動信号を与えて、光ピックアップを光デ
ィスクの情報記録面に対して直交する方向に駆動する。
そして、光ピックアップが、上下動しながら、光スポッ
トからの反射光を検出して、光ディスクの情報記録面と
光ピックアップとの相対位置誤差を出力すると、この相
対位置誤差がフォーカスサーボをかけ得る範囲内にある
とき、同図に示すS字型波形のフォーカス誤差信号が得
られ、その最大ピーク値と最小ピーク値とが記憶され
る。このフォーカス誤差信号のS字型波形の中心部分o
がジャストフォーカス位置である。光ピックアップが下
限位置から上限位置までの可動範囲内を移動すると、少
なくとも一回は合焦点位置を通過する。また、可動範囲
内を移動し終わる時刻t2までは、フォーカスサーボの
引き込み待ち時間である。これは、振動等の外的要因に
よりフォーカスサーボが外れた場合は、一般に対物レン
ズは振動を起こしており、この振動時にフォーカスサー
チを行ってもフォーカスサーボが再度直ちにロック外れ
になるからである。前記時刻t2以後において、フォー
カス誤差信号が発生し、その最大ピーク値が検出される
と、この時点t3で駆動信号の値を素早く小値にして光
ピックアップの動作にブレーキをかけ、時刻t4で光ピ
ックアップと光ディスクの情報記録面との相対速度が”
0”になると、フォーカス引き込みのタイミングとし
て、フォーカスサーボの制御に移行する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、CD
−RやCD−RW等、後に情報の書き込みが可能な追記
型光ディスクが市場に現れてきた。
【0006】しかしながら、前記従来の光ディスク装置
では、このような追記型光ディスクの出現に伴い、次の
欠点が発生してきた。即ち、追記型光ディスクでない従
来の光ディスク(以下、単に従来の光ディスクという)
では、情報記録面のどの部分でも、光ピックアップから
照射された光ビームの情報記録面での反射率は同一値で
あり、従って、最初のフォーカスサーチ動作時にフォー
カス誤差信号の最大及び最小ピーク値を記憶しておけ
ば、以後、情報記録面のどの部分でフォーカスサーチ動
作が行われても、フォーカス引き込みが行われて、直ち
にフォーカスサーボの制御に移行することが可能であ
る。しかし、追記型光ディスクでは、光ビームの情報記
録面での反射率は、元々情報が記録されていた部分と、
後に追記された部分とで異なり、従って、情報記録面の
ある部分でのフォーカスサーチ動作時にフォーカス誤差
信号の最大及び最小ピーク値を記憶していても、後に情
報記録面の他の部分でフォーカスサーチが行われる際
に、フォーカス誤差信号の最大及び最小ピーク値が小値
であれば、フォーカス引き込みは実行されず、フォーカ
スサーボの制御に移行しない。
【0007】そこで、例えば、フォーカス誤差信号の最
大及び最小ピーク値として、ある程度小さな値を記憶し
ておくことが考えられるが、この考えでは、情報記録面
でのゴミの付着等に起因して擬似的なS字波形が出力さ
れた場合には、この擬似的なS字波形をフォーカス誤差
信号と誤検出して、やはりフォーカス引き込みは実行さ
れない。
【0008】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
であり、その目的は、CD−R、CD−RW等の追記型
光ディスクに対しても、フォーカス引き込みを確実に実
行して、素早くフォーカスサーボの制御に移行し得る光
ディスク装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明では、フォーカスサーチ動作が行われる毎
に、フォーカス誤差信号の最大及び最小ピーク値を学習
する。
【0010】即ち、請求項1記載の発明の光ディスク装
置は、情報記録面に情報信号が記録された光ディスク
と、前記光ディスクの情報記録面に光ビームを照射し、
その反射光を検出する光ピックアップと、前記光ディス
クの情報記録面に対して前記光ピックアップを上下移動
させるフォーカス駆動手段とを備えて、前記光ピックア
ップを合焦点位置に制御するようにした光ディスク装置
において、前記光ディスクの情報記録面の任意のフォー
カスサーチ位置でのフォーカス動作時、及びこのサーチ
位置とは異なる他のフォーカスサーチ位置でのフォーカ
ス動作時に、各々、前記光ピックアップの出力に基づい
て得られるフォーカス誤差信号の最大値及び最小値を学
習するフォーカス誤差信号学習手段と、前記各フォーカ
スサーチ動作時に、その時に学習した前記最大値及び最
小値に基づいて、フォーカス引き込みに入るか否かを判
定するレベル判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の光ディスク装置において、前記フォーカス誤差信号学
習手段は、前記任意のフォーカスサーチ位置でのフォー
カス動作時に得られた最大値及び最小値に基づいてフォ
ーカス引き込みが可能か否かに拘わらず、前記他のフォ
ーカスサーチ位置でのフォーカス動作時に動作すること
を特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
の光ディスク装置において、前記レベル判定手段は、前
記他のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサーチ動作
時には、最初に、前記任意のフォーカスサーチ位置での
フォーカスサーチ動作時に得られた最大値及び最小値に
基づいてフォーカス引き込みに入るか否かを判定し、前
記フォーカス誤差信号学習手段は、前記レベル判定手段
によるフォーカス引き込みが行われないとき、初めて、
前記他のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサーチ動
作時に得られるフォーカス誤差信号に基づいて最大値及
び最小値を学習することを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、前記請求項1、2
又は3記載の光ディスク装置において、前記各フォーカ
スサーチ動作時において、前記フォーカス駆動手段によ
る光ピックアップの上下移動の速度を切換える駆動速度
切換手段を備えたことを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明は、前記請求項4記載
の光ディスク装置において、前記駆動速度切換手段は、
前記光ピックアップの上下移動速度を、前記フォーカス
誤差信号の最大値及び最小値を学習する学習期間では、
この学習期間後の引き込み制御期間よりも速く切換える
ことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明の光ディスク装置のフ
ォーカスサーチ方法は、光ディスクの情報記録面に対し
て光ピックアップを上下移動させて、前記光ピックアッ
プを合焦点位置に制御する光ディスク装置のフォーカス
サーチ方法であって、前記光ディスクの情報記録面の任
意のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサーチ動作時
に、前記光ピックアップの出力に基づいて得られるフォ
ーカス誤差信号の最大値及び最小値を学習し、この学習
した最大値及び最小値に基づいてフォーカス引き込みに
入り、その後、前記任意のフォーカスサーチ位置とは異
なる他のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサーチ動
作時には、新たに得られるフォーカス誤差信号の最大値
及び最小値を学習し、この学習した最大値及び最小値に
基づいてフォーカス引き込みに入ることを特徴とする。
【0016】請求項7記載の発明は、前記請求項6記載
の光ディスク装置のフォーカスサーチ方法において、前
記他のフォーカスサーチ位置では、前に学習した最大値
及び最小値に基づいてフォーカス引き込みが可能か否か
に拘わらず、フォーカス誤差信号の最大値及び最小値を
学習することを特徴とする。
【0017】請求項8記載の発明は、前記請求項6記載
の光ディスク装置のフォーカスサーチ方法において、前
記他のフォーカスサーチ位置では、前に学習した最大値
及び最小値に基づくフォーカス引き込みが失敗した場合
に、初めて、新たに得られるフォーカス誤差信号の最大
値及び最小値を学習することを特徴とする。
【0018】請求項9記載の発明は、前記請求項7、8
又は9記載の光ディスク装置のフォーカスサーチ方法に
おいて、前記光ディスクの情報記録面の任意のフォーカ
スサーチ位置及び前記他のフォーカスサーチ位置でのフ
ォーカスサーチ動作時には、光ピックアップの上下移動
の速度を、最大値及び最小値を学習する期間では、この
学習した最大値及び最小値に基づいてフォーカス引き込
みに入ることを制御する期間よりも、速くすることを特
徴とする。
【0019】以上の構成により、請求項1ないし請求項
9記載の発明では、CD−RやCD−RW等の追記型光
ディスクに対するフォーカスサーチ動作が行われる毎
に、フォーカス誤差信号の最大値及び最小値が学習さ
れ、この最大値及び最小値に基づいてフォーカス引き込
みが行われる。従って、フォーカスサーチ動作時には、
その時のフォーカス誤差信号の大小に拘わらず、また光
ディスクの表面で擬似的なS字波形が出力されても、こ
の擬似的なS字波形をフォーカス誤差信号と誤って検出
せず、そのフォーカス誤差信号のみが良好に検出され
て、フォーカス引き込みが確実に行われる。
【0020】特に、請求項4、5及び9記載の発明で
は、フォーカス誤差信号の最大値及び最小値の学習を短
時間で終了できて、早期にフォーカス引き込みが行われ
ることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0022】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態の光ディスク装置のブロック図を示す。
【0023】同図において、1は螺旋状のトラック上に
情報信号が記録されている光ディスク、2は光ディスク
1を回転させる回転手段、3は光ピックアップであっ
て、光ディスク1の情報記録面に光ビームを集光して光
スポットを形成し、その反射光を検出することにより、
光ピックアップ3自身と光ディスク1の情報記録面との
回転軸方向の相対位置誤差信号を出力する。4は光ピッ
クアップ3を回転軸方向に上下移動させるフォーカスア
クチュエータである。
【0024】また、5はフォーカスアクチュエータ4を
駆動するフォーカス駆動手段、6は光ピックアップ3の
出力である相対位置誤差信号から図2に示すようなS字
形状の波形をフォーカス誤差信号として生成するフォー
カス誤差信号生成手段、7はフォーカス制御手段であっ
て、前記フォーカス誤差信号を入力して、フォーカス制
御、即ち光ピックアップ3による光スポットが光ディス
ク1の情報記録面に精度良く形成されるように光ピック
アップ3の上下位置をサーボ制御する。
【0025】更に、13は本発明に特徴的なフォーカス
誤差信号学習手段であって、フォーカスサーチ動作が行
われる場合には、光ディスク1の情報記録面のフォーカ
スサーチ位置がどの部分であっても、フォーカスサーチ
動作時毎に常に前記フォーカス誤差信号生成手段6で生
成された図2に示すS字波形を入力し、そのうち最も大
きいS字波形をフォーカス誤差信号として、そのフォー
カス誤差信号を学習する。この学習は、フォーカスサー
チ動作時毎に、得られるフォーカス誤差信号の特徴を把
握することであり、本実施の形態では、得られるフォー
カス誤差信号の最大値Vmax(同図ではVmax1、Vmax2)
及び最小値Vmin(同図ではVmin1、Vmin2)を保持記憶
すると共に、この最大値Vmax及び最小値Vminに基づい
て、次に入力されるフォーカス誤差信号を検出するため
の上下の検出レベル(以下、S字検出レベルという)V
t1+、Vt1-(同図ではVt11+とVt11-、Vt12+とVt12
-)、及びフォーカスサーボに引き込む時点のフォーカ
ス誤差信号の上下のレベル(以下、引き込みレベルとい
う)Vt2+、Vt2-(同図ではVt21+とVt21-のみを図示
した)を算出することである。前記S字検出レベルVt1
+、Vt1-は、例えば前記最大値Vmax及び最小値Vminの
±15%前後の値、引き込みレベルVt2+、Vt2-は、例
えば前記最大値Vmax及び最小値Vminの±25%前後の
値である。
【0026】加えて、8はレベル判定手段であって、前
記フォーカス誤差信号生成手段6で生成されたS字波形
と、前記フォーカス誤差信号学習手段13のS字検出レ
ベルVt1+、Vt1-及び引き込みレベルVt2+、Vt2-とを
入力して、前記生成されたS字波形をこれ等の基準レベ
ルVt1+、Vt1-、Vt2+、Vt2-と比較し、S字波形がS
字検出レベルVt1+、Vt1-を越えれば、このS字波形を
フォーカス誤差信号として検出し、その後、この検出し
たフォーカス誤差信号の値が引き込みレベルVt2+、Vt
2-に一致した時点を検出し、この検出時点をフォーカス
引き込みに入る時点と判定し、この判定信号を出力す
る。
【0027】9はフォーカス制御ループ開/閉指令信号
を発生するフォーカス制御ループ開/閉指令信号発生手
段、10は前記レベル判定手段8の判定信号と、前記フ
ォーカス制御ループ開/閉指令信号発生手段9の出力と
を入力し、前記判定信号の入力時にはフォーカス制御ル
ープの閉信号を出力する一方、前記発生手段9の出力に
基づいてフォーカス制御ループを開閉する開信号又は閉
信号を出力するフォーカス制御ループ開閉手段である。
【0028】また、11は図2に示すような三角波形よ
り成るフォーカスアクチュエータ4の駆動信号を生成す
る三角波発生手段、12は選択手段であって、前記フォ
ーカス制御ループ開閉手段10からの開信号が入力され
たときには、前記三角波発生手段11の三角波形の駆動
信号を選択し、同開閉手段10からの閉信号が入力され
たときには、前記フォーカス制御手段7のフォーカスサ
ーボ制御の制御信号を選択する。
【0029】次に、本実施の形態の動作を図2に基づい
て説明する。
【0030】光ディスク1の情報記録面の任意のフォー
カスサーチ位置でフォーカスサーチ動作が行われる際に
は、先ず、フォーカス制御ループ開/閉指令信号発生手
段9がフォーカス制御ループ開指令信号を発生し、これ
により、フォーカス制御ループ開閉手段10が選択手段
12を切換制御して、この選択手段12が三角波発生手
段11の三角形状の駆動信号を選択し、フォーカス制御
ループは開状態になる。光ピックアップ3は前記三角形
状の駆動信号により上下移動することになる。
【0031】その後、前記光ピックアップ3は、光ピッ
クアップ3自身と光ディスク1の情報記録面との回転軸
方向の相対位置誤差を検出し、フォーカス誤差信号生成
手段6は前記相対位置誤差信号に基づいて図2に示すS
字形状のフォーカス誤差信号を生成する。フォーカス誤
差信号学習手段13は、前記フォーカス誤差信号の最大
値Vmaxo及び最小値Vminoを学習すると共に、これ等の
値Vmaxo、Vminoに基づいてS字検出レベルVt11+、V
t11-及び引き込みレベルVt21+、Vt21-を算出し、これ
等の基準レベルはレベル判定手段8に取り込まれる。こ
れ等の動作は、図2に示すように、フォーカスサーチ動
作の開始後、光ピックアップ3がその上下可動範囲を移
動し終わった時刻t2までの間(学習期間)に行われ、
従って、光ピックアップ3はこの学習期間内で少なくと
も1回は合焦点位置を通過する。尚、フォーカスサーボ
制御が振動等の外的要因に起因して外れた場合には、一
般に光ピックアップ3の対物レンズは振動を起こすが、
この学習期間の間にその振動は一般的に収束する。
【0032】前記時刻t2以後は、フォーカス引き込み
制御の期間になる。図2では、S字波形がS字検出レベ
ルVt11+を越えて、このS字波形がフォーカス誤差信号
であるとの検出が終わった後、このフォーカス誤差信号
が引き込みレベルVt21+になった時点t3で、フォーカ
ス引き込みが行われる。即ち、この時点t2では、駆動
信号にブレーキをかけて、光ピックアップ3と光ディス
ク1の情報記録面との相対速度を遅くすると共に、レベ
ル判定手段8の出力によりフォーカス制御ループ開閉手
段10が選択手段12を切換制御して、この選択手段1
2がフォーカス制御手段7のフォーカスサーボ制御の制
御信号を選択する。その結果、図2では、光ピックアッ
プ3と光ディスク1の情報記録面との相対速度が”0”
になる時刻t4で、フォーカスサーチ動作が終了して、
サーボ制御ループが閉じた状態になり、光ピックアップ
3はフォーカス誤差信号(S字波形)の中心点であるジ
ャストフォーカス位置に向かってサーボ制御されること
になる。
【0033】前記フォーカス誤差信号学習手段13によ
るフォーカス誤差信号の最大値Vmax及び最小値Vminの
検出、並びにS字検出レベルVt1+、Vt1-及び引き込み
レベルVt2+、Vt2-の学習は、フォーカスサーチ動作毎
に行われる。
【0034】即ち、前記フォーカスサーチ動作によるフ
ォーカス引き込みが行われた後、電源OFF又は振動等
の外部の力に起因して、他のフォーカスサーチ位置(前
のフォーカスサーチ動作での光ディスク1の情報記録面
のフォーカスサーチ位置とは異なるフォーカスサーチ位
置)で新たにフォーカスサーチ動作が行われる際には、
前のフォーカスサーチ動作において学習したフォーカス
誤差信号の最大値Vmaxo及び最小値Vminoに基づいてフ
ォーカス引き込みが可能であるか否かに拘わらず、フォ
ーカス誤差信号学習手段13は、図2に示すように、常
に、この新たなフォーカスサーチ動作において生成され
るS字波形に基づいてフォーカス誤差信号の最大値Vma
x1及び最小値Vmin1の検出、並びにS字検出レベルVt1
2+、Vt12-及び引き込みレベル(図示せず)の学習を行
う。尚、図2では、他のフォーカスサーチ位置での引き
込み制御の図示を省略している。
【0035】従って、CD−RやCD−RW等の追記型
光ディスクに対するフォーカスサーチ動作を行う場合
に、情報記録面の反射率の大きい位置でフォーカスサー
チ動作を行う際には、フォーカス誤差信号が大きくて、
そのS字検出レベルVt1+、Vt1-として大きな値が得ら
れ、一方、次回に情報記録面の反射率の小さい位置でフ
ォーカスサーチ動作を行う際には、小さなフォーカス誤
差信号に対するS字検出レベルVt1+、Vt1-が新たに学
習されて、そのS字検出レベルとして小さな値が得られ
る。その結果、何れのフォーカスサーチ動作時にも、フ
ォーカス誤差信号の検出が良好に行われて、フォーカス
引き込みが良好に行われることになる。
【0036】しかも、図2に示すように、光ディスク1
の表面のキズ等に起因して擬似的に小さなS字波形が発
生した場合であっても、その最大値及び最小値は、S字
検出レベルVt1+、Vt1-よりも極く小さな値であるの
で、時刻t2以後でこの擬似的なS字波形はフォーカス
誤差信号としては検出されず、この擬似的なS字波形の
発生の時点で誤ってフォーカス引き込み動作が行われる
ことはない。
【0037】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態である光ディスク装置のブロック図を示
す。
【0038】同図は、前記第1の実施の形態を示す図1
の構成に最大振幅検出手段14及び周波数制御手段15
を追加したものである。その他の構成は第1の実施の形
態を示す図1と同様であるので、同一部分に同一符号を
付してその説明を省略する。
【0039】前記最大振幅検出手段14は、三角波発生
手段11の三角形状の駆動信号を入力して、その三角波
が最大振幅に達した時点を検出する。また、前記周波数
制御手段15は、前記最大振幅検出手段14の出力を入
力して、三角波発生手段11の周波数を制御する。
【0040】本実施の形態では、フォーカスサーチ動作
時には、三角波発生手段11の出力は最大振幅検出手段
14に取り込まれ、三角波の駆動信号の最大振幅が検出
された時点、即ち光ディスク1の可動範囲の全体を移動
した図4に示す時点Aで、周波数制御手段15が三角波
発生手段11の出力である三角波の駆動信号の周波数を
切換える。この周波数の切換えは、図4に示す前記第1
の実施の形態の場合の駆動信号の周波数に比べて、学習
期間での駆動信号の周波数を高くして、光ピックアップ
3の上下移動速度を速くし、学習期間経過後の引き込み
制御期間では前記第1の実施の形態の場合の駆動信号の
周波数と同一周波数になるようにして、光ピックアップ
3の上下移動速度を前記学習期間よりも遅くするよう
に、切換制御される。前記最大振幅検出手段14及び周
波数制御手段15により、光ディスク1の上下移動の速
度を切換える駆動速度切換手段17を構成する。
【0041】従って、本実施の形態によれば、光ピック
アップ3が可動範囲全体を上下移動する学習期間を短縮
でき、前記第1の実施の形態の学習期間(開始時から時
刻t2までの期間)を、開始時から時刻t1’までの期
間に小さくでき、前記第1の実施の形態と比較して、よ
り短時間でフォーカス引き込みを実行することが可能で
ある。
【0042】(第3の実施の形態)図5は本発明の第3
の実施の形態である光ディスク装置のブロック図を示
す。
【0043】同図は、前記第1の実施の形態を示す図1
の構成にRF検出回路16を追加した構成である。その
他の構成は第1の実施の形態を示す図1と同様であるの
で、同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】前記RF検出回路16は、光ピックアップ
3の出力であるRF信号(各種の復調回路に入力される
前の信号であって放送周波数帯並みの高い周波数を持つ
ので、慣習上、RF信号(Radio frequency signal)と
呼ぶ)を入力して、このRF信号に基づいて光ディスク
1の情報記録面から情報信号が得られたか否かを検出
し、その検出信号又は非検出信号をフォーカス誤差信号
学習手段13に入力する。
【0045】本実施の形態では、任意のフォーカスサー
チ位置でフォーカスサーチ動作が行われた後、他のフォ
ーカスサーチ位置で行われるフォーカスサーチ動作が前
記第1の実施の形態と異なる。即ち、他のフォーカスサ
ーチ位置でのフォーカスサーチ動作時には、当初、フォ
ーカス誤差信号学習手段13は動作しない。従って、レ
ベル判定手段8は、このフォーカスサーチ動作時には、
以前のフォーカスサーチ動作で得られた最大値及び最小
値Vmax0、Vmin0に基づいてフォーカス引き込みに入る
か否かを判定する。このレベル判定手段8の動作による
フォーカス引き込みが失敗したとき、光ピックアップ3
はRF信号を出力しない。フォーカス誤差信号学習手段
13は、RF検出回路16からの非検出信号を入力し
て、初めて、今回のフォーカスサーチ動作時に得られる
フォーカス誤差信号の最大値Vmax及び最小値Vminの新
たな保持記憶と、この新たな最大値及び最小値に基づく
S字検出レベルVt1+、Vt1-及び引き込みレベルVt2
+、Vt2-の算出動作とを開始する。
【0046】従って、本実施の形態では、以前のフォー
カスサーチ動作で最大値及び最小値が学習された後、今
回のフォーカスサーチ動作時に、前記既に得られた最大
値及び最小値に基づいてフォーカス引き込みが可能な場
合には、フォーカス誤差信号学習手段13は動作しない
ので、フォーカス誤差信号学習手段13の不必要な動作
を省略できる。
【0047】尚、本実施の形態では、既に得られた最大
値及び最小値に基づくフォーカス引き込みが不可能な場
合に、初めて今回のフォーカス誤差信号の学習動作を行
わせたが、その他、情報を再生しようとする光ディスク
1の種類を判別し、従来の光ディスクであると判別され
た場合には、2回目以降のフォーカスサーチ動作時に、
フォーカス誤差信号学習手段13の動作を停止するよう
に構成してもよいのは勿論である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項9記載の発明の光ディスク装置及びそのフォーカス
サーチ方法によれば、CD−R、CD−RW等の追記型
光ディスクに対するフォーカスサーチ動作時には、その
時のフォーカス誤差信号の大小に拘わらず、また光ディ
スクの表面で擬似的なS字波形が出力されても、確実に
フォーカス引き込みを行い得るという効果を奏する。
【0049】特に、請求項4、5及び9記載の発明によ
れば、フォーカス誤差信号の最大値及び最小値の学習を
短時間で終了できて、フォーカス引き込みを早期に行う
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の光ディスク装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】同実施の形態の光ディスク装置における光ピッ
クアップの駆動信号及びフォーカス誤差信号の各波形を
示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の光ディスク装置の
構成を示すブロック図である。
【図4】同実施の形態の光ディスク装置における光ピッ
クアップの駆動信号及びフォーカス誤差信号の各波形を
示す図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の光ディスク装置の
構成を示すブロック図である。
【図6】従来の光ディスク装置でのフォーカスサーチ動
作を示す波形図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 3 光ピックアップ 6 フォーカス誤差信号生成手段 7 フォーカス制御手段 8 レベル判定手段 9 フォーカス制御ループ開/閉指令信号発生手段 11 三角波発生手段 12 選択手段 13 フォーカス誤差信号学習手段 14 周波数制御手段 15 最大振幅検出手段 16 RF検出手段 17 駆動速度切換手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録面に情報信号が記録された光デ
    ィスクと、 前記光ディスクの情報記録面に光ビームを照射し、その
    反射光を検出する光ピックアップと、 前記光ディスクの情報記録面に対して前記光ピックアッ
    プを上下移動させるフォーカス駆動手段とを備えて、 前記光ピックアップを合焦点位置に制御するようにした
    光ディスク装置において、 前記光ディスクの情報記録面の任意のフォーカスサーチ
    位置でのフォーカス動作時、及びこのサーチ位置とは異
    なる他のフォーカスサーチ位置でのフォーカス動作時
    に、各々、前記光ピックアップの出力に基づいて得られ
    るフォーカス誤差信号の最大値及び最小値を学習するフ
    ォーカス誤差信号学習手段と、 前記各フォーカスサーチ動作時に、その時に学習した前
    記最大値及び最小値に基づいて、フォーカス引き込みに
    入るか否かを判定するレベル判定手段とを備えたことを
    特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記フォーカス誤差信号学習手段は、 前記任意のフォーカスサーチ位置でのフォーカス動作時
    に得られた最大値及び最小値に基づいてフォーカス引き
    込みが可能か否かに拘わらず、前記他のフォーカスサー
    チ位置でのフォーカス動作時に動作することを特徴とす
    る請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記レベル判定手段は、前記他のフォー
    カスサーチ位置でのフォーカスサーチ動作時には、最初
    に、前記任意のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサ
    ーチ動作時に得られた最大値及び最小値に基づいてフォ
    ーカス引き込みに入るか否かを判定し、 前記フォーカス誤差信号学習手段は、前記レベル判定手
    段によるフォーカス引き込みが行われないとき、初め
    て、前記他のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサー
    チ動作時に得られるフォーカス誤差信号に基づいて最大
    値及び最小値を学習することを特徴とする請求項1記載
    の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記各フォーカスサーチ動作時におい
    て、前記フォーカス駆動手段による光ピックアップの上
    下移動の速度を切換える駆動速度切換手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の光ディスク装
    置。
  5. 【請求項5】 前記駆動速度切換手段は、 前記光ピックアップの上下移動速度を、前記フォーカス
    誤差信号の最大値及び最小値を学習する学習期間では、
    この学習期間後の引き込み制御期間よりも速く切換える
    ことを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 光ディスクの情報記録面に対して光ピッ
    クアップを上下移動させて、前記光ピックアップを合焦
    点位置に制御する光ディスク装置のフォーカスサーチ方
    法であって、 前記光ディスクの情報記録面の任意のフォーカスサーチ
    位置でのフォーカスサーチ動作時に、前記光ピックアッ
    プの出力に基づいて得られるフォーカス誤差信号の最大
    値及び最小値を学習し、この学習した最大値及び最小値
    に基づいてフォーカス引き込みに入り、 その後、前記任意のフォーカスサーチ位置とは異なる他
    のフォーカスサーチ位置でのフォーカスサーチ動作時に
    は、新たに得られるフォーカス誤差信号の最大値及び最
    小値を学習し、この学習した最大値及び最小値に基づい
    てフォーカス引き込みに入ることを特徴とする光ディス
    ク装置のフォーカスサーチ方法。
  7. 【請求項7】 前記他のフォーカスサーチ位置では、前
    に学習した最大値及び最小値に基づいてフォーカス引き
    込みが可能か否かに拘わらず、フォーカス誤差信号の最
    大値及び最小値を学習することを特徴とする請求項6記
    載の光ディスク装置のフォーカスサーチ方法。
  8. 【請求項8】 前記他のフォーカスサーチ位置では、前
    に学習した最大値及び最小値に基づくフォーカス引き込
    みが失敗した場合に、初めて、新たに得られるフォーカ
    ス誤差信号の最大値及び最小値を学習することを特徴と
    する請求項6記載の光ディスク装置のフォーカスサーチ
    方法。
  9. 【請求項9】 前記光ディスクの情報記録面の任意のフ
    ォーカスサーチ位置及び前記他のフォーカスサーチ位置
    でのフォーカスサーチ動作時には、光ピックアップの上
    下移動の速度を、最大値及び最小値を学習する期間で
    は、この学習した最大値及び最小値に基づいてフォーカ
    ス引き込みに入ることを制御する期間よりも、速くする
    ことを特徴とする請求項7、8又は9記載の光ディスク
    装置のフォーカスサーチ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6845068B2 (en) 2001-09-12 2005-01-18 Fujitsu Limited Optical disk apparatus and focus control method thereof
US7315495B2 (en) * 2004-03-08 2008-01-01 Samsung Electronics Co., Ltd. High-speed focus pull-in controllers for adaptively responding to disk surface vibration of an optical disk device and focus control methods thereof
DE112007002521T5 (de) 2006-12-08 2009-10-15 Mitsubishi Electric Corp. Optisches Plattenlaufwerk

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