JP2003084672A - 改ざん防止用粘着ラベル - Google Patents

改ざん防止用粘着ラベル

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JP2003084672A
JP2003084672A JP2001275951A JP2001275951A JP2003084672A JP 2003084672 A JP2003084672 A JP 2003084672A JP 2001275951 A JP2001275951 A JP 2001275951A JP 2001275951 A JP2001275951 A JP 2001275951A JP 2003084672 A JP2003084672 A JP 2003084672A
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label
strength
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JP2001275951A
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Shoichi Akita
彰一 秋田
Susumu Sasaki
将 佐々木
Masahiko Ikeda
雅彦 池田
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Fuji Seal Inc
Original Assignee
Fuji Seal Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 被着体に貼着した後に剥離されたか否かの識
別性を発揮でき、剥離した後に粘着成分等が被着体に転
移しないようにする。 【解決手段】 ラベル基材2と、ラベル基材2上に部分
的に積層され且つ易剥離性を有する易剥離層3と、ラベ
ル基材2、易剥離層3上に積層され且つインキにより形
成されたインキ層4と、再剥離性を有し且つラベル基材
2に追従して被着体との界面で剥離可能な再剥離型追従
性粘着層5とを有する改ざん防止用粘着ラベルであっ
て、ラベル基材2及び易剥離層3間の接着強度XAB
易剥離層3及びインキ層4間の接着強度XBC、および
易剥離層3内部の破壊強度Xのうち少なくとも1つの
強度が、再剥離型追従性粘着層5及び被着体間の接着強
度Xよりも小さく、且つラベル基材2及びインキ層4
間の接着強度XAC、およびインキ層4及び再剥離型追
従性粘着層5間の接着強度XCDの強度が、前記接着強
度Xより大きい関係を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貼着後剥離された
か否かを識別することができる改ざん防止用粘着ラベル
に関し、さらに詳細には、剥離されると表示されていた
文字・絵柄等の図形情報に変化が生じることにより剥離
されたか否かを識別することができ、しかも剥離した後
には被着体に粘着成分等が転移しない改ざん防止用粘着
ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】改ざん防止用粘着ラベルは、貼着後に
は、剥離されたか否かを識別することができるので、近
年、開封又は未開封状態を示すための商品(特に医薬品
や食料品等)の封かんラベルとして広く用いられてい
る。例えば、医薬品や食料品等の商品にキャップから容
器にかけて、通常のシール等のラベルを貼着して封かん
しても、該商品が陳列棚に陳列され販売されている状態
では、容易にラベルを剥がして、悪質ないたずらや不正
を行うことが可能である。しかし、医薬品や食料品等の
商品にキャップから容器にかけて、封かんラベルとして
改ざん防止用粘着ラベルが貼着されていると、陳列棚に
陳列され販売されているときに、封かんラベルを剥がし
て容器のキャップをはずし、容器内部に異物を混入して
再びキャップが取り付けられていても、封かんラベルを
剥がしたことを示すマークが商品に残存するので、開封
されたか否かを判断することが可能となる。また、この
ような封かんラベルは、剥離した後、剥離前と同じ状態
となるように再度貼着することができないような構成と
なっており、開封又は未開封状態を消費者に明確に示す
ことができる。
【0003】より具体的には、このような改ざん防止用
粘着ラベルの代表的な例としては、例えば、図4に示さ
れているような粘着ラベルが挙げられる。図4は従来の
粘着ラベルを示す概略断面図である。図4(a)は従来
の粘着ラベルを被着体に貼着した状態を示す概略断面図
であり、図4(b)は被着体に貼着された従来の粘着ラ
ベル(図4(a)に係る粘着ラベル)を剥離した際の状
態を示す概略断面図である。図4において、1aは粘着
ラベル、2aはラベル基材、3aは易剥離層、4aはイ
ンキ層、5aは粘着層、6aは被着体である。また、7
aは貼着された粘着ラベル1aを剥離した際の被着体へ
の転移部であり、8aは貼着された粘着ラベル1aを剥
離した際に被着体に転移しない非転移部である。従来の
粘着ラベル1aは、ラベル基材2aと、前記ラベル基材
2a上に部分的に積層され且つ易剥離性を有する易剥離
層3aと、前記ラベル基材2a及び易剥離層3a上に積
層され且つインキにより形成されたインキ層4aと、前
記インキ層4a上に積層され且つ粘着剤(感圧性接着剤
など)により形成された粘着剤層5aとで構成されてい
る。粘着ラベル1aを被着体6aに貼着した後、剥離さ
せると、図4(b)に示されているように、易剥離層3
aとラベル基材2a及び/又はインキ層4aとの界面で
の剥離や、易剥離層3aの内部での破壊により、インキ
層4a及び粘着剤層5aにおいて、易剥離層3aの下部
にあるインキ層4a及び粘着剤層5aの部分(転移部7
a)が被着体6aに貼着された状態で残存し(被着体6
aに転移され)、一方、インキ層4aが直接ラベル基材
2aに積層されている部分及びその下部にある粘着剤層
5aの部分(非転移部8a)がラベル基材2aとともに
剥離される(被着体6aに転移されない)構成となって
いる。従って、一旦貼着された粘着ラベルが剥離される
と、被着体には粘着ラベルの一部(転移部)が残存して
いるので、被着体に貼着された粘着ラベルが剥離されて
いることを認識することができる。この場合、特に、こ
のラベルに残存する転移部が、「開封済」等の剥離され
たことを示す文字又は絵柄等の図形情報を発現させるこ
とができるデザインとなるように調整されていると、よ
り一層、容易に被着体に貼着された粘着ラベルが剥離さ
れていることを認識することができる。
【0004】しかしながら、このような従来の改ざん防
止用粘着ラベルでは、商品に粘着ラベルの一部(転移
部)を残存させる(転移させる)ことにより、商品の開
封状態又は未開封状態を示しているので、その商品を購
入した消費者が粘着ラベルを剥がして商品を開封した際
にも、商品に粘着ラベルの転移部が残存する。そのた
め、正当に商品を購入した消費者がその商品を使用する
際には、商品の表面には粘着ラベルの転移部が残存し、
商品の外観性が低下する。すなわち、従来の改ざん防止
用粘着ラベルは、商品が陳列棚等に陳列されている時に
は、その効果を有効に発現しているが、その反面、消費
者がその商品を購入した後は、その効果は必要がないの
で、商品の外観性を低下させるだけである。
【0005】また、特開平7−234636号公報で
は、ラベルの各層間及びラベルの接着層と被着体との接
着強度を規定したラベルが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平7−234636号公報では、ラベルの各層間等の
接着強度を規定しているため、被着体にラベルの粘着成
分などを残存させずに剥離することが可能であるが、使
用環境や粘着条件などによっては、剥離させると被着体
に粘着成分などが残存する場合がある。より具体的に
は、粘着層として感圧接着剤による層を用いているの
で、例えば、長期間にわたり貼着させた場合は経時で粘
着層と被着体との接着強度が高くなっていき、また接着
時の押圧が強い場合では当初から粘着層と被着体との接
着強度が高く、被着体に粘着成分等を残存させずに、剥
離することができなくなる。そのため、使用環境や粘着
条件によらず、常に、被着体に粘着成分等を転移させず
に剥離することができ、しかも被着体に貼着した後に剥
離されたか否かを識別することができる改ざん防止用粘
着ラベルが求められている。
【0007】従って、本発明の目的は、被着体に貼着し
た後に剥離されたか否かを識別することができる機能を
有するとともに、剥離した後に粘着成分等が被着体に転
移しない改ざん防止用粘着ラベルを提供することにあ
る。本発明の他の目的は、消費者が商品を購入する際に
は商品の開封又は未開封状態を識別することができ、さ
らに、購入した後に剥離しても商品の外観性を低下させ
ない改ざん防止用粘着ラベルを提供することにある。本
発明のさらに他の目的は、どのような使用環境や粘着条
件であっても、粘着成分等を被着体に転移させることな
く剥離させることができ、しかも貼着後に剥離されか否
かを容易に識別することができる改ざん防止用粘着ラベ
ルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するため鋭意検討した結果、改ざん防止用粘着ラベ
ルを被着体に貼着させる際の粘着層を、再剥離性を有し
且つラベル基材に追従して被着体との界面で剥離可能な
層とし、さらに、ラベルの各層間の接着強度の大きさを
相対的に規定すると、被着体に貼着した後には、剥離さ
れたか否かを識別することができる機能を有し、しか
も、剥離した後には、粘着成分等が被着体に常に転移し
ないことを見出し、本発明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明は、ラベル基材(A)
と、前記ラベル基材(A)上に部分的に積層され且つ易
剥離性を有する易剥離層(B)と、前記ラベル基材
(A)及び易剥離層(B)上に積層され且つインキによ
り形成されたインキ層(C)と、前記インキ層(C)上
に積層され且つ被着体に対して再剥離性を有するととも
に、ラベル基材(A)に追従して被着体との界面で剥離
可能な再剥離型追従性粘着層(D)とを有している改ざ
ん防止用粘着ラベルであって、ラベル基材(A)及び易
剥離層(B)間の接着強度XAB、易剥離層(B)及びイ
ンキ層(C)間の接着強度XBC、および易剥離層(B)
内部の破壊強度XBから選択された少なくとも1つの強
度が、再剥離型追従性粘着層(D)及び被着体間の接着
強度XDよりも小さく、且つラベル基材(A)及びイン
キ層(C)間の接着強度XAC、およびインキ層(C)及
び再剥離型追従性粘着層(D)間の接着強度XCDの強度
が、再剥離型追従性粘着層(D)及び被着体間の接着強
度XDより大きい関係を有していることを特徴とする改
ざん防止用粘着ラベルである。
【0010】本発明では、再剥離型追従性粘着層(D)
が、粘着層基材(D1-a)と、前記粘着層基材(D1-a)の
インキ層(C)側となる面に積層され且つ接着剤又は粘
着剤からなる接着層(D1-b)と、前記粘着層基材(D1-
a)の被着体側となる面に積層され且つ再剥離型粘着剤
からなる再剥離型粘着剤層(D1-c)とにより形成されて
いてもよい。また、再剥離型追従性粘着層(D)は自己
粘着性樹脂からなる自己粘着性樹脂層(D2)により形成
されていてもよい。
【0011】また、本発明の改ざん防止用粘着ラベル
は、医薬品用封かんラベル又は食料品用封かんラベル
や、キャンペーン用ラベルとして好適に用いることがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を必要に応じて図面
を参照しつつ詳細に説明する。なお、図において、同一
部材や部位又は層などには、同一の符号を付している場
合がある。 [改ざん防止用粘着ラベル]図1は本発明の改ざん防止
用粘着ラベルの一例を示す概略断面図である。図1にお
いて、1は改ざん防止用粘着ラベルであり、2はラベル
基材(A)、3は易剥離層(B)、4はインキ層
(C)、5は再剥離型追従性粘着層(D)である。51は
粘着層基材(D1-a)、52は接着層(D1-b)、53は再剥離
型粘着剤層(D1-c)である。なお、6は被着体であり、
改ざん防止用粘着ラベル1は被着体6に貼着されてい
る。
【0013】改ざん防止用粘着ラベル1は、ラベル基材
(A)2と、前記ラベル基材(A)2上に部分的に積層
されている易剥離層(B)3と、前記ラベル基材(A)
2及び易剥離層(B)3上に積層されているインキ層
(C)4と、前記インキ層(C)4上に積層されている
接着層(D1-b)52と、前記接着層(D1-b)52上に積層さ
れている粘着層基材(D1-a)51と、前記粘着層基材(D1
-a)51上に積層されている再剥離型粘着剤層(D1-c)53
とにより構成されている。なお、接着層(D1-b)52、粘
着層基材(D1-a)51及び再剥離型粘着剤層(D1-c)53に
よる積層体(以下、「追従性粘着積層体(D1)」と称す
る場合がある)は、再剥離型追従性粘着層(D)5とし
て用いられている。
【0014】図1において、XABはラベル基材(A)2
と易剥離層(B)3との間の接着強度を示している。X
BCは易剥離層(B)3とインキ層(C)4との間の接着
強度を示している。XACはラベル基材(A)2とインキ
層(C)4との間の接着強度を示している。
【0015】また、XCDはインキ層(C)4と再剥離型
追従性粘着層(D)5との間の接着強度を示している。
従って、XCDは、図1に係る粘着ラベル1ではインキ層
(C)4と接着層(D1-b)52との間の接着強度となる。
なお、後述の図2に係る粘着ラベル11では、XCDは、イ
ンキ層(C)4と自己粘着性樹脂層(D2)54との間の接
着強度となる。
【0016】さらに、XDは再剥離型追従性粘着層
(D)5と被着体6との間の接着強度を示している。す
なわち、XDは再剥離型追従性粘着層(D)5の粘着強
度に相当する。従って、XDは、図1に係る粘着ラベル
1では、再剥離型粘着剤層(D1-c)53と被着体6との間
の接着強度、又は再剥離型粘着剤層(D1-c)53の粘着強
度となる。なお、後述の図2に係る粘着ラベル11では、
Dは、自己粘着性樹脂層(D2)54と被着体6との間の
接着強度、又は自己粘着性樹脂層(D2)54の粘着強度と
なる。
【0017】また、XBは、易剥離層(B)3の内部に
おける破壊強度(内部破壊強度)を示している。
【0018】これらの接着強度XAB、XBC、XAC
CD、XD、XBは、前述のような相対的な関係、すなわ
ち、下記(1)〜(2)で示される関係(又は条件)を
有している。 (1)XAB、XBC、及びXBから選択された少なくとも
1つの強度が、XDよりも小さい。 (2)XAC及びXCDの強度が、XDよりも大きい。
【0019】前記条件(1)において、接着強度XAB
接着強度XBC、および内部破壊強度XBとしては、少な
くともいずれか1つが、接着強度XDよりも小さけれ
ば、これらのXAB、XBC及びXBの間の強度の相対的な
大きさ(強弱又は大小)には特に制限はなく、XAB、X
BC及びXBのうちいずれの強度が最も小さくても又は最
も大きくてもよい。なお、XAB、XBC及びXBは、通
常、すべてがXDよりも小さい場合が多い。
【0020】さらに、XAB、XBC及びXBとしては、そ
の強度の絶対的な大きさにも、特に制限はない。XAB
BC及びXBは、それぞれ、例えば、XDに対して95%
以下、好ましくは90%以下、さらに好ましくは80%
以下の大きさであってもよい。
【0021】また、条件(2)において、接着強度XAC
及び接着強度XCDとしては、その強度が、両者ともに、
接着強度XDよりも大きければ、XAC及びXCDの間の強
度の相対的な大きさ(強弱又は大小)には、特に制限は
なく、どちらの強度が小さくても又は大きくてもよい。
【0022】さらに、XAC及びXCDとしては、その強度
の絶対的な大きさにも、特に制限はない。XAC及びXCD
は、それぞれ、例えば、XDに対して105%以上、好
ましくは110%以上、さらに好ましくは120%以上
の大きさであってもよい。
【0023】特に、図1に係る改ざん防止用粘着ラベル
1では、再剥離型追従性粘着層(D)5は、3層から構
成されているので、その内部には界面を有しており、該
内部の界面における接着強度は、接着強度XDよりも大
きくなっている。具体的には、粘着層基材(D1-a)51と
接着層(D1-b)52との間の接着強度Yab、および粘着層
基材(D1-a)51と再剥離型粘着剤層(D1-c)53との間の
接着強度Yacは、両者ともに、再剥離型粘着剤層(D1-
c)53と被着体6との間の接着強度XDよりも大きくなっ
ている。
【0024】また、図1では、SABは、ラベル基材
(A)2と易剥離層(B)3との間の界面、SBCは易剥
離層(B)3とインキ層(C)4との間の界面、SAC
ラベル基材(A)2とインキ層(C)4との間の界面、
CDはインキ層(C)4と再剥離型追従性粘着層(D)
5との間の界面、SDは再剥離型追従性粘着層(D)5
と被着体6との間の界面を示している。
【0025】このような図1で示される改ざん防止用粘
着ラベル1を、被着体6に貼着し、改ざん防止用粘着ラ
ベル1の端部から捲り剥がすと、図3で示されているよ
うな粘着ラベルが得られる。図3は、図1に係る改ざん
防止用粘着ラベルを被着体から剥離させた時の状態を示
す概略断面図である。図3において、6は被着体であ
り、31〜33はそれぞれ易剥離層であり、3はこれらの易
剥離層31〜33を示している。また、1、2、4、5及び
51〜53は、前記の図1と同様である。図3で示されるよ
うに、剥離後には、易剥離層(B)3と、ラベル基材
(A)2及び/又はインキ層(C)4との界面(SAB
BC)や、易剥離層(B)3の内部において剥離又は破
壊が生じ、空隙ができている。なお、易剥離層31につい
ては、易剥離層31とラベル基材(A)2との界面で剥離
又は破壊が生じており、易剥離層32については、易剥離
層32の内部で剥離又は破壊が生じており、易剥離層33に
ついては、易剥離層33とインキ層(C)4との界面で剥
離又は破壊が生じている。
【0026】より具体的には、被着体6に貼着されてい
る粘着ラベル1を端部から捲り剥がすと、インキ層
(C)4がラベル基材(A)2に直接積層されている部
位は、接着強度XAC、及び接着強度XCDが、接着強度X
Dより大きいので、再剥離型追従性粘着層(D)5と被
着体6との間の界面SDで剥離が生じる。これに対し
て、インキ層(C)4がラベル基材(A)2に易剥離層
(B)3を介して積層されている部位では、接着強度X
AB、接着強度XBC及び内部破壊強度XBのうち少なくと
もいずれか1つが、他の層間の接着強度(XAC、XCD
D)より小さいので、再剥離型追従性粘着層(D)5
が(接着強度XDによって)一時的にたわみが生じた
り、伸びが生じて、易剥離層(B)3とラベル基材
(A)2との界面SAB、易剥離層(B)3とインキ層
(C)4との界面SBC、および易剥離層(B)3の内面
のうちいずれかの箇所又は部位で剥離が生じ、その後、
再剥離型追従性粘着層(D)5がラベル基材(A)2に
追従して、易剥離層(B)3の下部でも再剥離型追従性
粘着層(D)5と被着体6との間の界面SDで剥離が生
じる。
【0027】なお、再剥離型追従性粘着層(D)5は、
ラベル基材(A)に追従して被着体との界面で剥離が可
能な層であり、内部破壊が生じることがない。
【0028】このような剥離後の粘着ラベル1をラベル
基材(A)2側から見ると、剥離前は整然としていた
(又は、視認困難であった)模様(デザイン)が変化し
て、例えば、デザイン[易剥離層(B)]が浮き出たよ
うに視認され、被着体に貼着した後に剥離されたか否か
を識別することができる。これは、剥離された部位は、
剥離前と全く同じになるようには復元されず、通常、空
洞が形成されたり、ずれが生じることにより、易剥離層
(B)3およびその周辺部が、他の部位に対して、濃淡
差やずれ等が生じているためである。
【0029】なお、ラベル基材(A)がマット調の色彩
を帯びていると、より一層、明確にデザインの濃淡差や
ずれなどによる変化を視認することができるようにな
り、貼着された粘着ラベルが剥離されたか否かをより一
層容易に判断することが可能となる。また、ラベル基材
(A)が着色されていると、デザインの浮き出しを変色
させることも可能となる。
【0030】しかも、粘着ラベル1の剥離後には、被着
体6の表面には、粘着ラベル1の粘着成分などの各種成
分が転移していない。このような転移成分を残存させな
い剥離性は、改ざん防止用粘着ラベルの使用環境(例え
ば、使用時や保管時における温度や湿度など)や粘着条
件[例えば、接着させる時の押し圧(粘着圧力)、該粘
着圧力をかける時間(粘着時間)、粘着している期間
(粘着期間)など]等による影響をほとんど又は全く受
けず、どのような使用環境や粘着条件であっても、発揮
することができ、改ざん防止用粘着ラベルが貼着されて
いた商品の外観性を低下させない。
【0031】なお、被着体に対して再剥離性を有する粘
着層を用いただけでは、改ざん防止用粘着ラベルの使用
環境(例えば、使用時や保管時における温度や湿度な
ど)や粘着条件[例えば、接着させる時の押し圧(粘着
圧力)、該粘着圧力をかける時間(粘着時間)、粘着期
間など]等による影響を受けて、使用環境や粘着条件に
よっては、被着体に粘着成分等を転移させずに剥離させ
ることができない。
【0032】[ラベル基材(A)]ラベル基材(A)2
としては、例えば、プラスチックフィルム又はシートに
より形成することができる。プラスチックフィルム又は
シートとしては、例えば、ポリプロピレンフィルム(延
伸ポリプロピレンフィルムなど)などのポリオレフィン
フィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム(二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)、ポリブチ
レンテレフタレートフィルムなどのポリエステルフィル
ム;ポリアミドフィルム;ポリスチレンフィルム;ポリ
塩化ビニルフィルムなど種々の高分子材料によるフィル
ムや、これらに対応するシートを用いることができる。
プラスチックフィルム又はシートは単独で又は2種以上
組み合わせて使用することができる。
【0033】なお、本発明では、ラベル基材(A)2
は、透明性が高いことが好ましく、特に無色透明である
ことが好適である。
【0034】ラベル基材(A)2の厚みは、特に制限さ
れず、例えば、20〜200μm、好ましくは30〜1
00μm程度の範囲から選択することができる。
【0035】[易剥離層(B)]易剥離層(B)3は、
積層された他の層との接着強度が低く、容易に剥離させ
ることができる層である。従って、易剥離層(B)3に
は、積層される他の層との接着強度を弱めるために、剥
離剤などの接着強度を低下させる成分を含有していても
よい。易剥離層(B)3としては、例えば、シリコーン
やフッ素化合物、ワックス類などの剥離剤を含有してい
るインキにより形成することができる。
【0036】易剥離層(B)3は、透明又は半透明であ
ってもよく、着色していてもよい。なお、易剥離層
(B)3としては、高い透明性を有していることが好ま
しい。
【0037】易剥離層(B)3を形成するためのインキ
(易剥離性インキ)としては、例えば、剥離剤と、必要
に応じて着色剤、樹脂成分、溶剤、結着剤や各種添加剤
とを混合して調製することができる。すなわち、従来と
同様にして、易剥離性インキを調製することができる。
例えば、慣用のインキ(グラビア印刷用インキ、スクリ
ーン印刷用インキなど各種印刷用インキ)に、剥離剤を
加えることにより、易剥離性インキを調製することがで
きる。
【0038】もちろん、易剥離層(B)は、前記条件を
満足する易剥離性を有する層であれば、易剥離性インキ
による易剥離層に制限されない。
【0039】易剥離層(B)3の厚みは、特に制限され
ず、例えば、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5
μm程度の範囲から選択することができる。
【0040】[インキ層(C)]インキ層(C)4は、
インキにより形成されている。該インキとしては、特に
限定されず、慣用乃至公知のインキを用いることができ
る。このようなインキとしては、用途に応じて、水性イ
ンキ、油性インキ等の何れを使用してもよい。また、イ
ンキの色は特に制限されず、インキ層(C)4の各部位
に対して、種々の色を適宜選択して用いることができ
る。インキは単独で又は2種以上組み合わせて使用する
ことができる。
【0041】本発明では、インキ層(C)4は、粘着ラ
ベルのデザイン部として利用することができる。すなわ
ち、ラベル基材(A)2、および必要に応じて易剥離層
(B)3を透明(特に、無色透明)又は半透明にするこ
とにより、デザインを呈するように設けられたインキ層
(C)4をラベル基材(A)2側から視認することがで
きる。
【0042】なお、インキ層(C)は、単層の形態を有
していてもよく、複層(多層)の形態を有していてもよ
い。もちろん、部分的に異なる色のインキが塗布されて
形成されていてもよい。
【0043】インキ層(C)4の厚みは、特に制限され
ず、例えば、0.5〜20μm、好ましくは1〜10μ
m程度の範囲から選択することができる。
【0044】[再剥離型追従性粘着層(D)]再剥離型
追従性粘着層(D)5は、被着体に対して再剥離可能な
粘着性を有しているとともに、ラベル基材(A)2に追
従して被着体との界面で剥離が可能となる特性を有して
いる。このような再剥離型追従性粘着層(D)5として
は、図1に示されているように、追従性粘着積層体(D
1)[接着層(D1-b)/粘着層基材(D1-a)/再剥離型
粘着剤層(D1-c)]により構成することができる。この
ように、再剥離型追従性粘着層(D)5は積層体であっ
てもよく、後述の図2で示されるように自己粘着性樹脂
層のみからなる単層の形態を有していてもよい。
【0045】再剥離型追従性粘着層(D)5の厚みは、
特に制限されず、例えば、5〜100μm、好ましくは
10〜50μm程度の範囲から選択することができる。
【0046】[追従性粘着積層体(D1)]追従性粘着積
層体(D1)は、接着層(D1-b)/粘着層基材(D1-a)/
再剥離型粘着剤層(D1-c)の3層により構成されてい
る。追従性粘着積層体(D1)において、粘着層基材(D1
-a)としては、例えば、樹脂製の薄膜(フィルム)によ
り形成することができる。該樹脂としては、軟質樹脂を
好適に用いることができる。軟質樹脂又は軟質樹脂製フ
ィルムには、例えば、低密度ポリエチレン、アイオノマ
ー、エラストマーや、薄肉のポリエチレンテレフタレー
トフィルム(厚さ6〜20μm)や薄肉のポリプロピレ
ンフィルム(厚さ10〜30μm)などが含まれる。樹
脂(軟質樹脂など)は単独で又は2種以上組み合わせて
使用することができる。
【0047】粘着層基材(D1-a)51の厚みは、特に制限
されず、例えば、3〜80μm、好ましくは10〜50
μm程度の範囲から選択することができる。
【0048】このように、粘着層基材(D1-a)として、
柔軟性を有しているフィルム又はシートを用いることに
より、ラベル基材(A)に追従して被着体との界面で剥
離可能となる特性が高められる。すなわち、易剥離層
(B)の下部ではない再剥離型粘着剤層(D1-c)の部位
が、ラベル基材(A)とともに持ち上がって、被着体と
の界面で剥離され、易剥離層(B)の下部では、接着強
度XDによって、柔軟性を有する粘着層基材(D1-a)が
一時的にたわみが生じる又は一時的に伸びるとともに、
易剥離層(B)が剥離又は破壊した後に、ラベル基材
(A)に追従(追随)し、この追従により、易剥離層
(B)の下部の再剥離型粘着剤層(D1-c)が被着体との
界面で剥離され、これにより再剥離型粘着剤層(D1-c)
が全体的に剥離されることになる。
【0049】接着層(D1-b)は、接着剤又は粘着剤によ
り形成されており、該接着剤又は粘着剤としては、慣用
乃至公知の接着剤又は粘着剤を用いることができる。該
接着剤又は粘着剤としては、インキ層(C)4に対して
高い接着力を有しているものを好適に用いることができ
る。また、粘着層基材(D1-a)51に対しても高い接着力
を有しているものが好適である。接着層(D1-b)におけ
る接着剤又は粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて
使用することができる。
【0050】より具体的には、接着剤又は粘着剤には、
例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキ
シ系接着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤などが含
まれる。
【0051】接着層(D1-b)52の厚みは、特に制限され
ず、例えば、3〜50μm、好ましくは5〜25μm程
度の範囲から選択することができる。
【0052】再剥離型粘着剤層(D1-c)は、再剥離型粘
着剤(粘着層基材(D1-a)51への接着力が強く、凝集
力が強い粘着剤)により形成されている。該再剥離型粘
着剤としては、慣用乃至公知の再剥離型粘着剤を用いる
ことができる。該再剥離型粘着剤には、例えば、アクリ
ル系再剥離型粘着剤、ウレタン系再剥離型粘着剤、合成
ゴム系再剥離型粘着剤などが含まれる。再剥離型粘着剤
は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができ
る。
【0053】再剥離型粘着剤層(D1-c)53の厚みは、特
に制限されず、例えば、5〜50μm、好ましくは10
〜30μm程度の範囲から選択することができる。
【0054】追従性粘着積層体(D1)は、粘着層基材
(D1-a)51の一方の面に、再剥離型粘着剤を塗布して再
剥離型粘着剤層(D1-c)53を形成し、必要に応じて該再
剥離型粘着剤層(D1-c)上に離型紙を積層し、さらに粘
着層基材(D1-a)51の他方の面に接着層(D1-b)52を形
成して作製することができる。尚、接着層(D1-b)52は
ラベル基材2(インキ層4)と積層するときに形成して
もよい。
【0055】本発明では、図1に係る改ざん防止用粘着
ラベル1は、例えば、ラベル基材(A)2の所定の部位
上に、易剥離性インキの塗布等により易剥離層(B)3
を形成し、さらにラベル基材(A)2上の易剥離層
(B)3が形成されていない部位および易剥離層(B)
の上に、インキの塗布によりインキ層(C)4を形成
し、さらにまた、該インキ層(C)4上に、追従性粘着
積層体(D1)[すなわち、再剥離型追従性粘着層(D)
5]を積層して、作製することができる。また、このよ
うにインキ層(C)4上に追従性粘着積層体(D1)を積
層するのではなく、インキ層(C)4上に、粘着剤を塗
布して接着層(D1-b)52を形成し、該接着層(D1-b)52
上に、粘着層基材を積層して粘着層基材(D1-a)51を積
層し、さらに該粘着層基材(D1-a)51上に、再剥離型粘
着剤を塗布して再剥離型粘着剤層(D1-c)53を形成する
ことによっても、改ざん防止用粘着ラベル1を作製する
ことができる。
【0056】また、図2は本発明の改ざん防止用粘着ラ
ベルの他の例を示す概略断面図である。図2において、
11は改ざん防止用粘着ラベルであり、2〜5は図1と同
様である。54は再剥離型追従性粘着層(D)5としての
自己粘着性樹脂層(D2)である。なお、6は被着体であ
り、改ざん防止用粘着ラベル11は被着体6に貼着されて
いる。
【0057】改ざん防止用粘着ラベル11は、ラベル基材
(A)2と、前記ラベル基材(A)2上に部分的に積層
されている易剥離層(B)3と、前記ラベル基材(A)
2及び易剥離層(B)3上に積層されているインキ層
(C)4と、前記インキ層(C)4上に積層されている
自己粘着性樹脂層(D2)54とにより構成されている。な
お、自己粘着性樹脂層(D2)54は再剥離型追従性粘着層
(D)5として用いられている。すなわち、図1と同様
に、自己粘着性樹脂層(D2)54は、ラベル基材(A)2
に追従して被着体との界面で剥離可能な特性を有してい
る。
【0058】図2において、XAB、XBC、XAC、XCD
D、XBは図1と同様である。また、SAB、SBC
AC、SCD、SDも図1と同様である。なお、XCDは、
図2ではインキ層(C)4と自己粘着性樹脂層(D2)54
との間の接着強度となっている。
【0059】このような図2で示される改ざん防止用粘
着ラベル11も、図1で示される改ざん防止用粘着ラベル
1と同様に、被着体6の表面には粘着ラベル11の一部分
も転移させることなく、常に粘着ラベル11を捲り剥がす
ことができる。すなわち、粘着ラベル11を剥離させた後
には、粘着ラベル11におけるいずれの成分(粘着成分な
ど)も、被着体6の表面には常に全く又はほとんど残存
しない。
【0060】図2において、ラベル基材(A)2、易剥
離層(B)3、およびインキ層(C)4は、前記図1に
おけるラベル基材(A)2、易剥離層(B)3、および
インキ層(C)4と同様である。
【0061】[自己粘着性樹脂層(D2)]自己粘着性樹
脂層(D2)54は自己粘着性樹脂によりフィルム状に形成
されている。本発明において、自己粘着性樹脂とは、慣
用的に「自己粘着性樹脂」や「自着性樹脂」と称されて
いるものを意味しており、例えば、該樹脂を樹脂層(自
己粘着性樹脂層)とした場合、被着体に弱い粘着性と樹
脂の柔軟性によって容易に密着貼着することができ、し
かも、一旦貼着すると強固に被着体に密着しており、簡
単な擦過等では容易には剥離しないが、該自己粘性樹脂
層の端部から指等で捲り剥せば容易に剥離することがで
きる機能を発現することができる樹脂を意味している。
従って、自己粘着性樹脂は、例えば、フィルムやシート
などの薄膜状の形態に成形した場合、貼着・脱着が自在
な(着脱自在な)機能を発現できる柔軟な樹脂である。
【0062】より具体的には、自己粘着性樹脂として
は、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などのオレフィン系樹脂やオレフィン系エラストマ
ー、ウレタン系エラストマー、シリコーン樹脂等の自己
粘着性樹脂などが挙げられる。自己粘着性樹脂は単独で
又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0063】自己粘着性樹脂層(D2)54は粘着性を有す
る柔軟な樹脂層であり、ラベル基材(A)2に追従して
被着体との界面で剥離可能となる特性を有している。す
なわち、ラベル基材(A)2が捲り剥がされるのに伴
い、自己粘着性樹脂層(D2)54は内部破壊などが生じ
ず、全体的に被着体から剥離して、ラベル基材(A)2
の動きに追従することができる。
【0064】図2に係る改ざん防止用粘着ラベル11は、
例えば、ラベル基材(A)2の所定の部位上に、易剥離
性インキの塗布等により易剥離層(B)3を形成し、さ
らにラベル基材(A)2上の易剥離層(B)3が形成さ
れていない部位および易剥離層(B)3の上に、インキ
の塗布によりインキ層(C)4を形成し、さらにまた、
該インキ層(C)4上に、自己粘着性樹脂をフィルム状
に塗布して又は自己粘着性樹脂からなるフィルムを積層
して、自己粘着性樹脂層(D2)54[すなわち、再剥離型
追従性粘着層(D)5]を形成することにより作製する
ことができる。なお、自己粘着性樹脂からなるフィルム
を積層する際には、接着剤を用いたラミネート積層方法
を採用することができる。
【0065】本発明の改ざん防止用粘着ラベルは、再剥
離型追従性粘着層(D)5は、離型紙により保護されて
いてもよい。
【0066】このように、本発明の改ざん防止用粘着ラ
ベルは、使用環境や粘着条件等によらず、被着体に粘着
成分等を転移させずに容易に剥離させることができる。
しかも、部分的に剥離させた場合であっても、該粘着ラ
ベルの剥離が行われたか否かを容易に識別することが可
能である。
【0067】従って、本発明の改ざん防止用粘着ラベル
を商品(被着体)に貼着すると、消費者が商品を購入し
た後に、該粘着ラベルを剥離させても、粘着成分等が商
品に転移しておらず、商品の外観性が低下していない。
また、べとつき感なども全く生じさせない。
【0068】さらに、消費者は、商品の購入時に、商品
に貼着されている粘着ラベルを見るだけで、容易に商品
の開封又は未開封状態を識別することができる。そのた
め、粘着ラベルが剥離され、商品に不正行為が行われた
後に、再度商品に一旦剥離された粘着ラベルが貼着され
て、粘着ラベルを剥離させた形跡を無くそうとしても、
本発明の改ざん防止用粘着ラベルを用いると、剥離させ
た形跡が粘着ラベル上に明確に残り、そのことを消費者
が容易に視認することができる。
【0069】従って、本発明の改ざん防止用粘着ラベル
を用いると、該粘着ラベルを商品に貼着することにより
改ざん又は不正を防止することができ、しかも貼着され
た粘着ラベルを剥離した後の商品の外観性が低下しな
い。そのため、本発明の改ざん防止用粘着ラベルは、封
かん用ラベル、特に医薬品や食料品等の商品の封かん用
ラベルとして有用である。また、キャンペーン等におい
て応募用紙に貼付して応募するためのラベルとして、商
品に貼着されているキャンペーン用ラベルとしても有用
である。
【0070】
【発明の効果】本発明の改ざん防止用粘着ラベルは、商
品等の被着体に貼着した後に剥離されたか否かを識別す
ることができる機能を有しており、しかも容易に剥離さ
せることができ、さらに、どのような使用環境や粘着条
件であっても、剥離した後には粘着成分等が被着体に転
移していない。従って、該粘着ラベルを商品に貼着する
と、消費者が商品を購入する際には商品の開封又は未開
封状態を識別することができるとともに、消費者が購入
した後に該粘着ラベルを容易にしかも商品の外観性を低
下させずに剥離させることができる。
【0071】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0072】(実施例1)ラベル基材(2)として、厚
さ38μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを用い、その表面にグラビア印刷により、所定部位
に、易剥離性インキとしてシリコーンを含有した透明イ
ンキを乾燥後の厚さが1μmとなるように塗布して易剥
離層(3)を形成した。次に、易剥離性層(3)および
ラベル基材(2)を覆って紫外線硬化型の着色インキを
凸版輪転印刷により、硬化後の厚さが3μmとなるよう
に塗布してインキ層(4)を形成した。また、粘着層基
材(51)として厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用い、一方の面(下面)にアク
リル系再剥離型粘着剤を介して離型紙を積層して、離型
紙により保護された再剥離型粘着剤層(53)を形成し、
反対面にホットメルト型粘着剤を塗布して、接着層(5
2)を形成することにより、再剥離型追従性粘着層
(5)とし、その上に、上記ラベル基材下側のインキ層
(4)を重ね合わせて接着(積層)して、図1に示され
るような粘着ラベル(1)を作製した。この粘着ラベル
(1)を、被着体(6)としてポリエステルシートから
なる透明ケースの封かん用ラベルとして貼着した。貼着
24時間後、粘着ラベルを剥離したところ、被着体にア
クリル系再剥離型粘着剤が残ることなく剥離することが
でき、また、ラベル表面には易剥離性インキの剥離によ
る表示が表れており、剥離前の粘着ラベルとは明確に識
別することができた。
【0073】(実施例2)再剥離型追従性粘着層(5)
として、ウレタン系エラストマーからなる自己粘着性樹
脂層(厚さ10μm)(54)を用いて積層すること以外
は、実施例1と同様にして、図2に示されるような粘着
ラベル(11)を作製した。該粘着ラベル(11)を、実施
例1と同様の透明ケースの封かん用ラベルとして貼着
し、貼着24時間後、粘着ラベルを剥離したところ、被
着体に自己粘着性樹脂が残ることなく剥離することがで
き、また、ラベル表面には易剥離性インキの剥離による
表示が表れており、剥離前の粘着ラベルとは明確に識別
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改ざん防止用粘着ラベルの一例を示す
概略断面図である。
【図2】本発明の改ざん防止用粘着ラベルの他の例を示
す概略断面図である。
【図3】図1に係る改ざん防止用粘着ラベルを被着体か
ら剥離させた時の状態を示す概略断面図である。
【図4】従来の粘着ラベルを示す概略断面図であり、図
4(a)は従来の粘着ラベルを被着体に貼着した状態を
示す概略断面図であり、図4(b)は図4(a)に係る
粘着ラベルを剥離した際の状態を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】 1 改ざん防止用粘着ラベル 11 改ざん防止用粘着ラベル 2 ラベル基材(A) 3 易剥離層(B) 4 インキ層(C) 5 再剥離型追従性粘着層(D) 51 粘着層基材(D1-a) 52 接着層(D1-b) 53 再剥離型粘着剤層(D1-c) 54 自己粘着性樹脂層(D2) 6 被着体 XAB ラベル基材(A)2と易剥離層(B)3との間の
接着強度 XBC 易剥離層(B)3とインキ層(C)4との間の接
着強度 XAC ラベル基材(A)2とインキ層(C)4との間の
接着強度 XCD インキ層(C)4と再剥離型追従性粘着層(D)
5との間の接着強度 XD 再剥離型追従性粘着層(D)5と被着体6との間
の接着強度 XB 易剥離層(B)3の内部における破壊強度
フロントページの続き (72)発明者 池田 雅彦 大阪市鶴見区今津北5丁目3番18号 株式 会社フジタック内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラベル基材(A)と、前記ラベル基材
    (A)上に部分的に積層され且つ易剥離性を有する易剥
    離層(B)と、前記ラベル基材(A)及び易剥離層
    (B)上に積層され且つインキにより形成されたインキ
    層(C)と、前記インキ層(C)上に積層され且つ被着
    体に対して再剥離性を有するとともに、ラベル基材
    (A)に追従して被着体との界面で剥離可能な再剥離型
    追従性粘着層(D)とを有している改ざん防止用粘着ラ
    ベルであって、ラベル基材(A)及び易剥離層(B)間
    の接着強度XAB、易剥離層(B)及びインキ層(C)間
    の接着強度XBC、および易剥離層(B)内部の破壊強度
    Bから選択された少なくとも1つの強度が、再剥離型
    追従性粘着層(D)及び被着体間の接着強度XDよりも
    小さく、且つラベル基材(A)及びインキ層(C)間の
    接着強度XAC、およびインキ層(C)及び再剥離型追従
    性粘着層(D)間の接着強度XCDの強度が、再剥離型追
    従性粘着層(D)及び被着体間の接着強度XDより大き
    い関係を有していることを特徴とする改ざん防止用粘着
    ラベル。
  2. 【請求項2】 再剥離型追従性粘着層(D)が、粘着層
    基材(D1-a)と、前記粘着層基材(D1-a)のインキ層
    (C)側となる面に積層され且つ接着剤又は粘着剤から
    なる接着層(D1-b)と、前記粘着層基材(D1-a)の被着
    体側となる面に積層され且つ再剥離型粘着剤からなる再
    剥離型粘着剤層(D1-c)とにより形成されている請求項
    1記載の改ざん防止用粘着ラベル。
  3. 【請求項3】 再剥離型追従性粘着層(D)が自己粘着
    性樹脂からなる自己粘着性樹脂層(D2)により形成され
    ている請求項1記載の改ざん防止用粘着ラベル。
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