JP2003084185A - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒

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JP2003084185A
JP2003084185A JP2001272492A JP2001272492A JP2003084185A JP 2003084185 A JP2003084185 A JP 2003084185A JP 2001272492 A JP2001272492 A JP 2001272492A JP 2001272492 A JP2001272492 A JP 2001272492A JP 2003084185 A JP2003084185 A JP 2003084185A
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cam
frame
cam groove
lens barrel
groove
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JP2001272492A
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Tamotsu Koiwai
保 小岩井
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズを保持する枠部材に外力が作用した場
合、カム溝とカムフォロアの係合の外れをより確実に防
止できるズームレンズ鏡筒を提供する。 【解決手段】このレンズ鏡筒10は、回転駆動される回
転枠2と、回転規制された状態で回転枠2のカム溝2
a,2bにより進退駆動されるズーム枠3とを有してい
る。カム溝2a,2bは、回転枠2の内周の3つの分割
回転範囲にそれぞれ配置され、3組のカムフォロア1
5,16が位相がずれた状態で嵌入される。カム溝2
a,2bには、回転範囲の第1の領域にて光軸方向の外
力を受けるための垂直壁面2a3,2b3を有するテーパ壁
面が形成され、回転範囲の第2の領域にてテーパ壁面の
みが形成されている。カム溝2a,2bの全駆動範囲に
おいてカムフォロア15,16の少なくとも何れか一方
が上記垂直壁面2a3、または、2b3に当接し、ズーム枠
3に作用する外力を受ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズ鏡筒
において、レンズ群を保持するレンズ枠の進退駆動機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ズームレンズ鏡筒におけるレンズ
枠進退機構として、通常、カム環のカム溝とそれに係合
(嵌合)するカムフォロアとを用いた機構が適用されて
いる。例えば、特開平07−191252号公報に開示
のカメラにおけるレンズ枠進退機構は、カム溝のテーパ
角度を撮影領域では、小さく、非撮影領域である沈胴領
域では、上記テーパ角度を大きく設定している。また、
カム溝に摺動自在に係合するカムフォロア(カムピン)
のテーパを上記カム溝のテーパ角度に対応させた2つの
異なるテーパで形成している。このレンズ枠進退機構に
よれば、撮影状態にあるレンズ鏡筒に衝撃等による外力
が作用したときでもカムフォロアがカム溝から外れにく
くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平0
7−191252号公報に開示のカメラにおけるレンズ
枠進退機構の場合、撮影可能なズームのワイド端、テレ
端間の撮影領域では、カム溝のテーパ角度が小さくなっ
てはいるが金型に所定の抜きテーパが付されるだけのテ
ーパ角度が付けられている。したがって、レンズ鏡筒に
作用する外力が大きいときは、やはり、レンズ枠部材、
または、カム枠が変形してカムフォロアがカム溝から外
れる可能性があった。
【0004】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたものであり、レンズを保持する枠部材に外力が作
用した場合、カム溝とカムフォロアの係合の外れがより
確実に防止できるズームレンズ鏡筒を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ズームレンズ鏡筒は、第1のカム溝と、上記第1のカム
溝に対して光軸方向およ円周方向に所定距離離れた位置
に上記第1のカム溝と略同一のカム曲線を有する第2の
カム溝とを有する第1の枠部材と;上記第1のカム溝と
係合する第1のカムフォロアと、上記第2のカム溝と係
合する第2のカムフォロアとを有し、上記第1の枠部材
に対して所定の範囲内で進退可能な第2の枠部材と;を
具備しており、上記第1,第2のカム溝は、上記第1の
枠部材の円周方向に延出する第1の領域において、光軸
に対して所定量傾斜したテーパ部と、光軸に垂直な方向
に形成された垂直部とからなる壁部を有し、且つ、上記
第1の領域とは異なる第2の領域において、光軸に対し
て所定量傾斜したテーパ部のみからなる壁部を有してお
り、上記第1の枠部材に対して上記第2の枠部材が相対
的に進退する際に、その移動範囲内全域で上記第1のカ
ムフォロア、もしくは、上記第2のカムフォロアの少な
くともどちらか一方が常に上記第1の領域上の上記第1
のカム溝、もしくは、第2のカム溝と係合しており、第
2の枠部材に作用する外力を上記カム溝の垂直部で受け
る。
【0006】本発明の請求項2記載のズームレンズ鏡筒
は、請求項1記載のズームレンズ鏡筒において、上記第
1,第2のカム溝は、それぞれ円周方向に3箇所に設け
られ、上記第1の領域と第2の領域は、円周方向に交互
に複数箇所設けられている。
【0007】本発明の請求項3記載のズームレンズ鏡筒
は、請求項1、または、2記載のズームレンズ鏡筒にお
いて、上記第1,第2のカムフォロアは、上記カム溝の
テーパ部に当接するテーパ部と、上記カム溝の垂直部に
当接する垂直部とからなる嵌合部を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態のズー
ムレンズ鏡筒の沈胴状態での縦断面図であり、図2は、
上記ズームレンズ鏡筒のテレ状態での縦断面図である。
図3は、上記ズームレンズ鏡筒における回転枠の内周面
のカム溝を内周面からみたカム溝展開図である。図4
は、上記回転枠の光軸直交断面図であり、カム溝成形用
スライド金型の断面を合わせて示す。図5〜8は、上記
回転枠の各カム溝部のカム溝直交断面を示す図3のD−
D断面図、または、E−E断面図、または、F−F断面
図、または、G−G断面図である。図9は、上記回転枠
の内周面のカム溝の一部のカムフォロア係合(嵌合)状
態での拡大展開図である。図10〜13は、上記カム溝
とカムフォロアの係合(嵌合)状態を示すカム溝直交断
面を示す図9のJ−J断面図、または、K−K断面図、
または、L−L断面図、または、M−M断面図である。
【0009】なお、以下の説明において、レンズ鏡筒の
被写体側を前方側とし、結像面側を後方側とする。
【0010】本実施形態のズームレンズ鏡筒(以下、レ
ンズ鏡筒と記載する)10は、固定枠1と、固定枠1に
対して回転,進退自在に支持される第1の枠部材である
回転枠2と、固定枠1によって回転規制され、回転枠2
とともに進退する直進ガイド枠7と、直進ガイド枠7に
より回転規制された状態で回転枠2に対して進退可能に
支持される第2の枠部材であるズーム枠3および第2群
枠5と、ズーム枠3に固定して支持される第1群枠4
と、第1群枠4に保持される第1群レンズ11と、第2
群枠5に保持される第2群レンズ12とを有してなる。
【0011】上記固定枠1は、円筒形状部材であり、カ
メラ本体8に固定支持され、内周部に雌ヘリコイドねじ
1aと光軸Oに平行な直進キー溝1bが設けられてい
る。
【0012】上記回転枠2は、円筒形状部材であって、
後端側外環部に雄ヘリコイドねじ2dが設けられ、内周
面の3方箇所に各3本のカム溝2a,2b,2cと、内
周面後端部に内周溝2eが設けられる。上記3本のカム
溝は、ズーム枠進退駆動用の同一のカム曲線をもつカム
溝(第1、または、第2のカム溝)2aおよびカム溝
(第2、または、第1のカム溝)2bと、第2群枠進退
駆動用のカム溝2cとからなる(図3)。上記雄ヘリコ
イドねじ2dは、固定枠1の雌ヘリコイドねじ1aに螺
合するので、回転枠2が図示しない回転枠駆動部により
回転駆動された場合、回転枠2は、回転しながら進退駆
動される。
【0013】上記直進ガイド枠7は、リング形状部材で
あり、基板外周部に突出するガイド突起部7aと、基板
内周部から前方外側に折り曲げて突出するバヨネット爪
部7bと、基板内周部から光軸Oに沿って前方に延出す
る直進ガイド部7cとが設けられる。上記ガイド突起部
7aは、固定枠1の直進キー溝1bに摺動自在に嵌入す
る。上記バヨネット爪部7bは、回転枠2の内周溝2e
に摺動自在に嵌入する。したがって、回転枠2が回転,
進退駆動されると、直進ガイド枠7は、回転することな
く、回転枠2と共に光軸O方向に沿って直進移動する。
【0014】上記ズーム枠3は、円筒形状部材であり、
回転枠2の内周に回転,進退可能な状態で嵌入してい
る。ズーム枠3の外周部に3組の第1のカムフォロア1
5および第2のカムフォロア16がそれぞれ嵌合軸部1
5a,16aにより固着されている。また、ズーム枠3
の前方開口部3aには第1群レンズ11を保持する第1
群枠4が固着され、内周部には光軸O方向に沿った3本
の直進ガイド溝3bが設けられる。
【0015】上記カムフォロア15,16は、所定の位
相差で位置決めされており、それぞれ回転枠2の同様の
軌跡をもつカム溝2a,2bに摺動自在に係合する。ま
た、上記直進ガイド溝3bには、後述する第2群枠5の
3本の直進ガイドピン5bが摺動自在に嵌入している。
したがって、回転枠2が回転した場合、ズーム枠3は、
直進ガイドピン5aに回転規制された状態のもとでカム
溝2a,2bが協働してズーム枠3のカムフォロア1
5,16を同時に押圧駆動してズーム枠3を進退駆動す
ることになる。
【0016】上記第2群枠5は、円環部材であって、ズ
ーム枠3の内周に進退可能な状態で配置されている。第
2群枠5の外周部に3本のカムフォロア17が嵌合軸部
17aを介して植設されている。また、3本のカムフォ
ロア17のラジアル当接部17bがズーム枠3の内周面
に嵌合して第2群枠5の光軸位置が決められる。
【0017】また、第2群枠5には、光軸Oに沿った直
進ガイド溝5aと、外方への突起部である3つの直進ガ
イドピン5bが設けられている。また、その内周開口部
に第2群レンズ12を保持している。上記直進ガイド溝
5aには、直進ガイド枠7の直進ガイド部7cが摺動自
在に嵌入している。上記カムフォロア17は、ズーム枠
3の周面開口部を挿通して回転枠2のカム溝2cに摺動
自在に嵌入している。したがって、この第2群枠5は、
直進ガイド枠7により回転規制された状態でカム溝2c
により直進進退駆動される。
【0018】上記第1群枠4と第2群枠5の間には、シ
ャッタ部材13が配置されている。また、第2群枠5の
前面部とズーム枠3の前方内壁面間には、第2群枠5を
後方に付勢するための付勢バネ6が配置されている。
【0019】ここで、上記回転枠2の内周面に設けられ
るカム溝の断面形状およびそのカム溝に係合するカムフ
ォロアについて、図3の展開図,図4〜8の断面図等を
用いて説明する。なお、後述するテーパ角βnは、カム
溝のフランク角で示す。また、カム溝のカム中心線Dn
は、光軸Oと直交しており、上記カム溝に係合するカム
フォロアの中心軸と一致する。
【0020】上記回転枠2のカム溝2a,2b,2c
は、図3の展開図に示すようにカム回転角の3つの分割
回転角範囲θ3 〜θ7 ,θ7 〜θ11,θ11〜θ3 にそれ
ぞれ3本ずつ、計9本設けられる。それらのカム溝の成
型は、上記カム回転角の3つの範囲に対して2つずつの
スライド金型(大)とスライド金型(小)21と22、
21′と21′,21″と22″の3組のスライド金型
を適用して行われる。
【0021】上記9本のカム溝のうち、3本のカム溝2
cは、前述したように第2群枠5の3本のカムフォロア
17に摺動自在に係合する。そして、図4の光軸直角断
面図、図5のカム溝直角断面図に示すようにカム溝2c
は、カム溝全域にてカム中心線D3 に対して対称なテー
パ角β3 が付された両テーパ壁面2c1,2c2を有する。
【0022】上記カム溝2cに係合するカムフォロア1
7は、同一のテーパ角β3 が付された円錐形状の係合摺
動面を有しており、第2群枠5に軸部17aにより固着
される。カムフォロア係合状態では、上記係合摺動面が
カム溝の両テーパ壁面2c1,2c2に当接する。
【0023】第2群枠5は、上記カム溝2cにカムフォ
ロア17が係合した状態でレンズ鏡筒10の内部に収容
されていることから、レンズ鏡筒10を万一落下させた
り、障害物に当てたときでも、外力を直接受けることが
ない。したがって、上述のようにカム溝2cの溝壁面に
テーパ角度β3 が付されていてもカム溝2cとカムフォ
ロア17の係合の外れは発生しにくい。また、カム溝2
cの成形は、上述のようにカム溝全域の溝壁面にテーパ
角度β3 が付されていることからアンダーカットがな
く、上記スライド型21,22等による型抜きが問題な
く行われる。
【0024】一方、上記カム溝のうち、カム溝2a,2
bは、それぞれのカム中心線D1 ,D2 (図5〜8)が
回転枠2の内周に沿って平行な状態で形成され、回転枠
2の3分割の回転角領域に同一形状の3組のカム溝2
a,2bが設けられる。そのうちの一例として、回転角
範囲θ3 〜θ7 のものに関して、以下、具体的に説明す
る。
【0025】上記カム溝2a,2bは、それぞれ図4の
光軸直角断面図、図5〜8のカム溝直角断面図に示すよ
うに回転枠2の各回転位置に対して異なる2種類の壁面
形状を有している。なお、以下の説明において回転枠の
回転角度範囲θ4 〜θ5 は、回転角領域A1 とする。回
転角度範囲θ3 〜θ4 は、回転角領域A2 とする。回転
角度範囲θ6 〜θ7 は、回転角領域B1 とする。回転角
度範囲θ5 〜θ6 は、回転角領域B2 とする。
【0026】まず、カム溝2aは、図3に示すように回
転角範囲θ3 〜θ6 に形成されるが、そのうち、第1の
領域である回転角領域A1 には、カム溝2aの被写体側
溝壁面として、カム中心線D1 に対するテーパ角β1 の
テーパ壁面2a1が形成される(図6)。
【0027】また、同領域A1 のカム溝2aの結像面側
溝壁面として、テーパ部である溝底側テーパ壁面2a2,
光軸Oに対する垂直部である溝開口側垂直壁面2a3から
なる折曲した壁面が形成される。すなわち、上記溝底側
のテーパ壁面2a2は、カム中心線D1 に対してテーパ角
β1 を有する壁面であって、上記溝開口側垂直壁面2a3
は、カム中心線D1 に対して平行で光軸Oと垂直な壁面
である(図6)。
【0028】また、図3に示す第2の領域である回転角
領域A2 、および、回転角領域B2における上記カム溝
2aの両壁面には、カム中心線D1 に対して対称なテー
パ角β1 のテーパ壁面2a1,2a2が形成される(図5,
7)。
【0029】カム溝2aに係合するカムフォロア15
は、図10〜13に示すようにカム溝2aのテーパ壁面
2a1,2a2に当接して係合可能な上方円錐面15cおよ
びエッジ部15dと、カム溝2aの垂直壁面2a3に当接
して摺動可能な円筒部15eと、エッジ15b付き軸部
15aとを有している。このカムフォロア15は、ズー
ム枠3のピン穴3aに軸部15aを圧入することにより
固着される。
【0030】一方、カム溝2bは、図3に示す回転角範
囲θ4 〜θ7 に形成されるが、そのうち、第1の領域で
ある回転角領域A1 および回転角領域B1 にカム溝2b
の被写体側溝壁面として、カム中心線D2 に対するテー
パ角β2 のテーパ壁面2b1が形成される(図6)。
【0031】また、同一回転角領域A1 およびB1 にカ
ム溝2bの結像面側溝壁面として、テーパ部である溝底
側のテーパ壁面2b2と、光軸Oと垂直な垂直部である溝
開口側の垂直壁面2b3からなる折曲した壁面が形成され
る。すなわち、上記溝底部のテーパ壁面2b2は、カム中
心線D2 に対してテーパ角β2 を有する壁面であり、上
記溝開口側の垂直壁面2b3は、カム中心線D2 に対して
平行で光軸Oと垂直な壁面である(図6)。
【0032】また、図3に示す第2の領域である回転角
領域B2 におけるカム溝2bの両溝壁面には、カム中心
線D2 に対して対称なテーパ角β2 の両テーパ壁面2b
1,2b2が形成される。
【0033】また、上記カム溝2bの嵌入するカムフォ
ロア16は、図10〜13に示すようにカム溝2bのテ
ーパ壁面2b1,2b2に当接して係合可能な上方円錐面1
6cおよび上方エッジ部16dと、カム溝2bの垂直壁
面2b3に当接して摺動可能な下方エッヂ部16eおよび
円筒部16fと、エッジ16b付き軸部16aとを有し
ている。このカムフォロア16は、ズーム枠3のピン穴
3bに上記軸部16aを圧入することにより固着され
る。なお、上記カムフォロア15と16は、何れか一方
の同一形状のものを適用してもよい。
【0034】上記回転枠2の他の分割回転範囲θ7 〜θ
11に設けられるカム溝2a,2bにおいても同様に第1
の領域である回転範囲θ8 〜θ9 ,θ10〜θ11には垂直
壁面2a3,2b3が設けられ、また、第2の領域である回
転範囲θ7 〜θ8 ,θ9 〜θ10にはテーパ壁面2a1,2
a2,2b1,2b2のみが設けられる。さらに、他の分割回
転範囲θ11〜θ3 に設けられるカム溝2a,2bにおい
ても同様に第1の領域である回転範囲θ0 〜θ1 ,θ2
〜θ3 には垂直壁面2a3,2b3が設けられ、また、第2
の領域である回転範囲θ11〜θ0 ,θ1 〜θ2 にはテー
パ壁面2a1,2a2,2b1,2b2のみが設けられる。
【0035】図5〜8に示した断面形状を有するカム溝
2a,2bの成形は、前述したように図4のスライド金
型(大),(小)21,22等により行われる。例え
ば、回転枠2の回転角範囲θ3 〜θ7 のカム溝2a,2
bを成形する場合、2つの回転範囲に分けて回転枠2の
回転角範囲θ3 〜θ5 のカム溝2a,2bがスライド金
型(大)21で成形され、回転枠2の回転角範囲θ5 〜
θ7 のカム溝2a,2bがスライド金型(小)22で成
形される。上記スライド金型(大)21およびスライド
金型(小)22のそれぞれの回転角範囲上の限定された
第1の領域のみで上述した垂直壁面2a3や2b3を形成す
るようにした。従って、アンダーカットのない状態で成
形することができる。他の回転角範囲のカム溝2a,2
bの成形も同様のスライド型を適用して行われる。
【0036】以上のように構成された本実施形態のレン
ズ鏡筒10における進退動作について説明する。レンズ
鏡筒10が沈胴状態にあるとき、図1に示すように回転
枠2,ズーム枠3は、固定枠1内に収納されている。レ
ンズ鏡筒10を撮影可能な状態に繰り出すには、回転枠
2を図示しない回転枠駆動部により時計回り(被写体側
からみて)に回転駆動する。回転枠2は、ヘリコイドね
じ1a,2dにより回転しながら前方に繰り出される。
そのとき、直進ガイド枠7は、回転することなく回転枠
2とともに繰り出される。
【0037】上記回転枠2の回転,繰り出しにともなっ
て、ズーム枠3は、第2群枠5を介して直進ガイド枠7
によって回転が規制されながら、回転枠2のカム溝2
a,2bによりカムフォロア15,16を介して沈胴位
置から撮影可能なテレ位置まで繰り出される。一方、第
2群枠5も直進ガイド枠7によって回転が規制され、回
転枠2のカム溝2cによりカムフォロア17を介して沈
胴位置から撮影可能なワイド位置,テレ位置に繰り出さ
れる。
【0038】ここで、上記ズーム枠3の進退駆動中にお
けるカムフォロア15,16とカム溝2a,2bとの係
合状態について、図9のカム溝展開図,図9のJ−J,
K−K,L−L,M−M断面を示す図10〜13の係合
状態断面図を用いて説明する。
【0039】レンズ鏡筒10が沈胴状態にあるとき、ズ
ーム枠3も回転枠2内部に繰り込まれており、図9に示
すようにカムフォロア15,16は、カム溝2a,2b
の結像面側の沈胴位置にあり、このときのカムフォロア
15,16の位置を位置15Z0,16Z0とする(図9上
でJ−J断面位置)。
【0040】回転枠2が繰り出し方向に回転するとカム
フォロア15,16は、カム溝2a,2b上を移動し、沈
胴位置から撮影可能な位置のワイド対応位置を経由し
て、テレ端対応位置に向けて移動する。そのカムフォロ
ア15,16の順次の移動位置を位置15Z1,16Z1
(図9上でK−K断面位置)と、15Z2,16Z2(図9
上でL−L断面位置)とし、テレ端に対応する位置を位
置15Z3,16Z3(図9上でM−M断面位置)とする。
【0041】カムフォロア15,16が沈胴位置15Z
0,16Z0、または、その近傍にあるとき、カム溝とカ
ムフォロアの係合状態は、図10の断面図に示される。
カムフォロア15,16が撮影可能な位置15Z1,16
Z1、または、その近傍にあるとき、カム溝とカムフォロ
アの係合状態は、図11の断面図に示される。次に、カ
ムフォロア15,16が撮影可能な位置15Z2,16Z
2、または、その近傍にあるとき、カム溝とカムフォロ
アの係合状態は、図12の断面図に示される。また、カ
ムフォロア15,16が撮影可能なテレ端対応位置15
Z3,16Z3、または、その近傍にあるとき、カム溝とカ
ムフォロアの係合状態は、図13の断面図に示される。
【0042】なお、回転枠2の内周の他の回転範囲θ7
〜θ11や回転範囲θ11〜θ3 に配置されるカム溝2a,
2bに対してもカムフォロア15,16が同様な状態で
係合する。
【0043】上記図10〜13の断面図に示すようにレ
ンズ鏡筒10が収納状態からテレ端状態に変化するすべ
ての範囲(繰り出し全区間)で上述したカムフォロア1
5,16の円錐面15c,16cとカム溝2a,2bのテ
ーパ壁面2a1,2a2,2b1,2b2との係合状態にある
が、同時に少なくともカムフォロア15の円筒部15
e、または、カムフォロア16のエッヂ部16e,円筒
部16fのいずれか一方がカム溝2aの結像面側の垂直
壁面2a3、または、カム溝2bの結像面側の垂直壁面2
b3に常に当接する状態にある。したがって、ズーム枠3
に作用する結像面側方向への外力は、上記カムフォロア
15,6を介して上記カム溝2a,2bの結像面側の垂
直壁面2a3,2b3で受けることになる。
【0044】本発明のレンズ鏡筒10によれば、回転枠
2に3方向の回転範囲に配置されるズーム枠3の進退駆
動用の同一カム曲線をもつ複列のカム溝(第1,第2の
カム溝)2a,2bを設け、それぞれの回転範囲内の限
定された範囲にカムフォロアと当接可能な垂直壁部を設
ける。そして、上述したようにカムフォロア15,16
は、ズーム枠3の繰り出し過程中、少なくともいずれか
一方がカム溝2a,2bの垂直壁部に当接している。し
たがって、レンズ鏡筒10のズーム枠3は沈胴位置から
繰り出された撮影可能状態にあるとき、ズーム枠3を障
害物に当てたり、落下させ、ズーム枠3が結像面側方向
への外力を受けたとしても、少なくともカムフォロア1
5,16の一方がカム溝2a,2bのいずれかの結像面
側の垂直壁面2a3,2b3に当接するので、カムフォロア
の円錐面よってカム溝を相対的に押し上げる分力が生じ
ることがなく、従来のレンズ鏡筒で生じたような枠部材
を変形させてカムフォロアとカム溝との係合が外れると
いった現象が確実に防止される。
【0045】さらに、レンズ鏡筒10によれば、上記カ
ム溝に設ける垂直壁面を設ける範囲を所定の領域に限定
することにより、上記回転枠2の全カム溝部の成形をア
ンダーカットのない状態で行うことができ、鏡枠の製作
が容易になる。また、鏡枠構造も複雑化せず、コスト的
にも有利となる。
【0046】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、ズームレ
ンズ鏡筒の枠部材に外力が作用した場合でもカム溝とカ
ムフォロアの係合外れを確実に防止することができ、ま
た、カム溝の成形用の金型も複雑化することがなく、コ
スト的にも有利なズームレンズ鏡筒を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のズームレンズ鏡筒の沈胴
状態での縦断面図である。
【図2】上記図1のズームレンズ鏡筒のテレ状態での縦
断面図である。
【図3】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
内周面に設けられるカム溝展開図である。
【図4】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
光軸直交断面図であり、カム溝成形用スライド金型の断
面を合わせて示す。
【図5】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
各カム溝部のカム溝直交断面を示す図3のD−D断面図
である。
【図6】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
各カム溝部のカム溝直交断面を示す図3のE−E断面図
である。
【図7】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
各カム溝部のカム溝直交断面を示す図3のF−F断面図
である。
【図8】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
各カム溝部のカム溝直交断面を示す図3のG−G断面図
である。
【図9】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠の
内周面の一部のカム溝とカムフォロアの係合状態での拡
大展開図である。
【図10】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠
のカム溝とズーム枠のカムフォロアの係合状態を示すカ
ム溝直交断面を示す図9のJ−J断面図である。
【図11】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠
のカム溝とズーム枠のカムフォロアの係合状態を示すカ
ム溝直交断面を示す図9のK−K断面図である。
【図12】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠
のカム溝とズーム枠のカムフォロアの係合状態を示すカ
ム溝直交断面を示す図9のL−L断面図である。
【図13】上記図1のズームレンズ鏡筒における回転枠
のカム溝とズーム枠のカムフォロアの係合状態を示すカ
ム溝直交断面を示す図9のM−M断面図である。
【符号の説明】
2 ……回転枠(第1の枠部材) 2a,2b……カム溝(第1、または、第2のカム溝) 2a1,2a2,2b1,2b2……テーパ壁面(カム溝のテー
パ部) 2a3,2b3……垂直壁面(カム溝の垂直部) 3 ……ズーム枠(第2の枠部材) 15,16……カムフォロア(第1、または、第2のカ
ムフォロア) A1 ,B1 ,A1′,B1′,A1″,B1″……回転角領
域(第1の領域) A2 ,B2 ,A2′,B2′,A2″,B2″……回転角領
域(第2の領域)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のカム溝と、上記第1のカム溝に対
    して光軸方向およ円周方向に所定距離離れた位置に上記
    第1のカム溝と略同一のカム曲線を有する第2のカム溝
    とを有する第1の枠部材と、 上記第1のカム溝と係合する第1のカムフォロアと、上
    記第2のカム溝と係合する第2のカムフォロアとを有
    し、上記第1の枠部材に対して所定の範囲内で進退可能
    な第2の枠部材と、 を具備し、上記第1,第2のカム溝は、上記第1の枠部
    材の円周方向に延出する第1の領域において、光軸に対
    して所定量傾斜したテーパ部と、光軸に垂直な方向に形
    成された垂直部とからなる壁部を有し、且つ、上記第1
    の領域とは異なる第2の領域において、光軸に対して所
    定量傾斜したテーパ部のみからなる壁部を有しており、
    上記第1の枠部材に対して上記第2の枠部材が相対的に
    進退する際に、その移動範囲内全域で上記第1のカムフ
    ォロア、もしくは、上記第2のカムフォロアの少なくと
    もどちらか一方が常に上記第1の領域上の上記第1のカ
    ム溝、もしくは、第2のカム溝と係合することを特徴と
    するズームレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 上記第1,第2のカム溝は、それぞれ円
    周方向に3箇所に設けられ、上記第1の領域と第2の領
    域は、円周方向に交互に複数箇所設けられていることを
    特徴とする請求項1記載のズームレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 上記第1,第2のカムフォロアは、上記
    カム溝のテーパ部に当接するテーパ部と、上記カム溝の
    垂直部に当接する垂直部とからなる嵌合部を有すること
    を特徴とする請求項1、または、2記載のズームレンズ
    鏡筒。
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