JP2003083292A - 高速遠心ポンプ用羽根車 - Google Patents
高速遠心ポンプ用羽根車Info
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Abstract
プ用羽根車を提供する。 【解決手段】 軸方向から導かれた流体を径方向外方へ
加速すべく高速回転されるハブ2に、短羽根3と短羽根
前縁より流れ方向上流側に延出された延出部4aを有す
る長羽根4とを周方向に所定間隔を隔てて複数設け、そ
れら短羽根3と長羽根4とに、短羽根3を覆うと共に長
羽根4の延出部4aを露出するシュラウド5を設けたも
の。長羽根4の延出部4aが短羽根3よりも流れ方向上
流側に延出されているので、延出部4aがないものと比
較すると流力性能が向上する。また、その長羽根4の延
出部4aは、シュラウド5で覆われておらず露出してい
るので切削加工が可能であり、所定の強度を確保でき
る。よって、強度と流力性能とを両立できる。
Description
た流体を径方向外方へ加速して排出する高速遠心ポンプ
用羽根車に関する。
に示すように、高速回転されるハブaに周方向に所定間
隔を隔てて羽根(ブレード)bを設け、それら羽根bを
シュラウドcで覆ったものが知られている。かかる羽根
車dは、ケーシングe内に回転可能に収容され、軸方向
前方の入口部fから吸い込んだ作動流体(液体酸素や液
体水素等)を、高速回転する羽根bによって加速して径
方向外方の出口部gから排出する。
用いられる高速遠心ポンプ用の羽根車は、強度や加工精
度上の問題から機械加工のみで切削加工されることが多
い。仮に、図6(B)に示すようにハブhに羽根iを切削
加工によって形成した内側部材jに、図6(A)に示すシ
ュラウドkを有する外側部材lを拡散接合によって接続
し、図6(C)に示すような羽根車mを組み立てると、切
削加工によって一体成型されたものと比べると強度が7
0〜80%程度に低減してしまい、所定の高速回転に耐
えられない。
べく切削加工によって羽根車を製造するわけであるが、
羽根bの翼長が長く且つ翼入口角度が小さい場合には、
その羽根bを覆うシュラウドc内の奥に切削工具(エン
ドミル)が入らないため、加工ができない。そのため、
図5に示すように、羽根bの翼長を短くして加工性を確
保することになるが、これでは流力性能(水力効率、キ
ャビテーション性能)が犠牲になってしまう。
長くしてハブaに沿って流れ方向上流側に延出する方が
好ましいが、そのように長くした羽根bをシュラウドc
で覆うようにすると、シュラウドc内の奥に切削工具が
入らないため加工ができない。そのため、図5に示すよ
うに羽根bの翼長を短くして加工性を確保することにな
るが、これでは流力性能が悪化する。
目的は、強度と流力性能とを両立できる高速遠心ポンプ
用羽根車を提供することにある。
に本発明に係る高速遠心ポンプ用羽根車は、軸方向から
導かれた流体を径方向外方へ加速すべく高速回転される
ハブに、短羽根とその短羽根前縁より流れ方向上流側に
延出された延出部を有する長羽根とを周方向に所定間隔
を隔てて複数設け、それら短羽根と長羽根とに、短羽根
を覆うと共に長羽根の延出部を露出するシュラウドを設
けたものである。
よりも流れ方向上流側に延出されているので、延出部が
ないものと比較すると流力性能が向上する。また、その
長羽根の延出部は、シュラウドで覆われておらず露出し
ているので切削加工が可能であり、所定の強度を確保で
きる。すなわち、本発明に係る高速遠心ポンプ用羽根車
は、強度と流力性能とを両立できる。
ュラウドが、切削加工によって一体成形されることが好
ましい。こうすれば、羽根車全体の強度および精度を確
保できる。
グとの間をシールするためのウェアリングシールを設け
てもよい。こうすれば、短羽根部分を覆うシュラウドが
略径方向に沿って成形されるため、そのシュラウドの外
面に設けられたウェアリングシールは、遠心力を受けた
とき略径方向に移動することになり、ケーシングとの間
のクリアランスが変化し難い。よって、漏れ効率の低下
を抑えられる。
基いて説明する。
用羽根車の正面図、図2はその羽根車を切削加工する様
子を示す説明図、図3は上記羽根車を備えた高速遠心ポ
ンプの側断面図である。
1は、ロケットのターボポンプに用いられるものであ
り、圧送される作動流体は液体酸素または液体水素であ
り、回転速度は外周端で550m/s程度である。但
し、本発明は、ロケット用ターボポンプの羽根車1に限
られることはなく、高速回転される比較的小型な遠心ポ
ンプ用羽根車に適用される。
羽根車1は、軸方向前方から導かれた流体を径方向外方
へ加速すべく高速回転されるハブ2に、短羽根3とその
短羽根前縁より流れ方向上流側に延出された延出部4a
を有する長羽根4(短羽根3より内径側が長く軸方向前
方に延出された延出部4aを有する長羽根4)とを周方
向に所定間隔を隔てて複数設け、それら短羽根3と長羽
根4とに、短羽根3を覆うと共に長羽根延出部4aを露
出するシュラウド5を設けて構成されている。
が略径方向に沿って形成されている。よって、その短羽
根3を覆うシュラウド5も、略径方向外方に向かって形
成されることになる。長羽根4は、その後半部(延出部
4a以外の部分)が短羽根3と同様に略径方向に沿って
形成され、延出部4aがやや軸方向前方に向かって形成
されている。この延出部4aにより、羽根入口端位置が
前方となり、羽根車1の流力性能(水力効率、キャビテ
ーション性能)が向上する。
シュラウド5は、図2に示すように、切削工具6(エン
ドミル)を用いた切削加工によって、一体成形されてい
る。すなわち、切削工具6を径方向外方の出口部7から
挿入してシュラウド5と短羽根3と長羽根4の後半部と
が切削加工され、切削工具6を長羽根4のシュラウド5
のない上方8から挿入して長羽根4の延出部4aが切削
加工され、切削工具6を長羽根4の軸方向前方の入口部
9から挿入して長羽根4の延出部4aおよび短羽根3の
前縁部が切削加工される。
ーシング10内に回転可能に収容される。シュラウド5
の外面には、ケーシング10との間をシールするための
ウェアリングシール11(ラビリンスシール等)が設け
られている。ここで、シュラウド5が既述のように略径
方向に沿って形成されているため、そのシュラウド5の
外面に設けられたウェアリングシール11も略径方向に
沿って設けられることになる。
ウド5が遠心力によって径方向外方に変形移動すると、
そのシュラウド5の外面に設けたウェアリングシール1
1も略径方向に沿って移動することになり、ケーシング
10のシール面10aとの間隔の変化が小さい。すなわ
ち、シュラウド5が遠心力により径方向外方に移動した
とき、ウェアリングシール11は、ケーシングシール面
10aに略沿ってスラスト方向に移動することになる。
よって、ウェアリングシール11とシール面10aとの
クリアランスを小さく設定でき、漏れ効率を高められ
る。
を長羽根4の延出部4aも覆うように形成し、その延出
部4a上のシュラウド5x(略軸方向に沿って形成され
ている)にウェアリングシール11を設けたとすると、
羽根車1xが高速回転してシュラウド5xが遠心力を受
け、ウェアリングシール11が径方向外方に変形移動す
ると、ウェアリングシール11がシール面10aに近接
するラジアル方向に移動するため、ケーシング10のシ
ール面10aとの間隔が狭まって干渉してしまう。この
ため、ウェアリングシール11とシール面10aとのク
リアランスを大きく設定しなければならず、この点で図
3に示す本実施形態よりも不利となる。
おいて、短羽根3の前縁側と後縁側との圧力差に基づい
てシュラウド5を循環するように生じる漏れを低減する
ものである。また、長羽根4の延出部4aとケーシング
10との間のクリアランスは、インデューサ等と同等に
小さく0.1〜0.3mm程度に設定されており、漏れ
効率の低下を防いでいる。
べる。
すように、長羽根4の延出部4aが短羽根3よりも内径
側に且つ軸方向前方に、即ち短羽根前縁より流れ方向上
流側に延出されているので、羽根入口端位置をより前方
とすることができ、延出部4aがないものと比較すると
流力性能(水力効率、キャビテーション性能)が向上す
る。
ラウド5で覆われておらず露出しているので図2に示す
ように切削工具6による切削加工が可能であり、図6に
示すように拡散接合により組み立てたものと比べて強度
が向上すると共に、鋳造や放電加工等により製作したも
と比べて精度が向上する。
4の延出部4aの入口側羽根角度が小さいため、その延
出部4aの切削加工が困難となり易いが、延出部4aが
シュラウド5で覆われておらずオープン羽根となってい
るので、図2に示すように切削工具6を長羽根4のシュ
ラウド5のない上方8から挿入することで、精度よく確
実に切削加工できる。
は、強度と流力性能との向上を両立できる。特に、ロケ
ット用のターボポンプの分野では、高速化・小型化が推
進されているので、小径羽根車に要求される切削加工性
・耐遠心力強度が大きくなっており、本発明は極めて有
効である。
外面に設けられたウェアリングシール11は、既述のよ
うにシュラウド5が略径方向に沿って形成されているた
め、遠心力を受けたとき略径方向に移動することにな
り、ケーシングシール面10aとの間のクリアランス変
化が小さい。よって、そのクリアランスを小さく設定で
き、漏れ効率の低下を抑えられる。
縮機の羽根車にも適用でき、また羽根車を切削加工では
なく精密鋳造加工や放電加工等する場合にも適用でき
る。また、短羽根と長羽根とを交互に配置するのではな
く、隣接する長羽根の間に複数の短羽根を配置してもよ
い。
心ポンプ用羽根車によれば、強度と流力性能(水力効
率、キャビテーション性能)とを両立できる。
根車の正面図である。
ある。
である。
速遠心ポンプの側断面図である。
る。
示す側断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 軸方向から導かれた流体を径方向外方へ
加速すべく高速回転されるハブに、短羽根とその短羽根
前縁より流れ方向上流側に延出された延出部を有する長
羽根とを周方向に所定間隔を隔てて複数設け、それら短
羽根と長羽根とに、短羽根を覆うと共に長羽根の延出部
を露出するシュラウドを設けたことを特徴とする高速遠
心ポンプ用羽根車。 - 【請求項2】 上記ハブ、短羽根、長羽根およびシュラ
ウドが、切削加工によって一体成形された請求項1記載
の高速遠心ポンプ用羽根車。 - 【請求項3】 上記シュラウドの外面に、ケーシングと
の間をシールするためのウェアリングシールを設けた請
求項1乃至2記載の高速遠心ポンプ用羽根車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001270277A JP2003083292A (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 高速遠心ポンプ用羽根車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001270277A JP2003083292A (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 高速遠心ポンプ用羽根車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003083292A true JP2003083292A (ja) | 2003-03-19 |
Family
ID=19095948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001270277A Pending JP2003083292A (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 高速遠心ポンプ用羽根車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003083292A (ja) |
Cited By (9)
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---|---|---|---|---|
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-
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- 2001-09-06 JP JP2001270277A patent/JP2003083292A/ja active Pending
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A521 | Written amendment |
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