JP2003083207A - 燃料噴射エンジンのオートチョーク構造 - Google Patents

燃料噴射エンジンのオートチョーク構造

Info

Publication number
JP2003083207A
JP2003083207A JP2001279770A JP2001279770A JP2003083207A JP 2003083207 A JP2003083207 A JP 2003083207A JP 2001279770 A JP2001279770 A JP 2001279770A JP 2001279770 A JP2001279770 A JP 2001279770A JP 2003083207 A JP2003083207 A JP 2003083207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
throttle
bypass passage
engine
auto choke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001279770A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Sugitani
剛 杉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2001279770A priority Critical patent/JP2003083207A/ja
Publication of JP2003083207A publication Critical patent/JP2003083207A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートチョークのプランジャによりバイパス
通路を確実に閉じて信頼性を高めるとともに構造が簡単
でコスト的に有利な特に自動二輪車の燃料噴射エンジン
のオートチョーク構造を提供する。 【解決手段】 インジェクタとエアクリーナとの間の吸
気通路48a上に、スロットルバルブ74を有するスロ
ットルボディ48が設けられ、該スロットルバルブ74
の上流側と下流側とを連通するバイパス通路98が形成
され、該バイパス通路を開閉する燃料噴射エンジンのオ
ートチョーク構造において、ヒータワックス式のオート
チョーク56を前記バイパス通路98の直線部分に設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射エンジンの
オートチョーク構造に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射エンジンの始動性を向上させる
ために、スロットルバルブを迂回するバイパス通路にオ
ートチョークが設けられる。始動時にオートチョークに
よりバイパス通路を開いて吸気量を大きくすることによ
り始動性を高め、始動後にバイパス通路を閉じて通常の
運転状態とする。このオートチョークはバイパス通路を
開閉するプランジャを備えている。
【0003】従来のオートチョークとして、電動モータ
によりバイパス通路を開閉動作させるモータ駆動式オー
トチョーク及びワックスの膨張伸縮によりプランジャを
動作させるワックス式オートチョークが知られている。
ワックス式の場合、ワックスをエンジン冷却水により膨
張収縮させる水温ワックス式及び電気抵抗線からなるヒ
ータによりワックスを加熱するヒータワックス式が知ら
れている。
【0004】モータ駆動式の場合には、各種運転状態に
応じて的確に開閉制御でき、制御性は良好であるが構造
が複雑で騒音が大きく、また高価になる。水温ワックス
式の場合には、構造が簡単で音も小さいがエンジン冷却
水の温度により一義的に開閉動作するため所望の最適開
閉制御ができない場合がある。ヒータワックス式の場合
には、ヒータへの通電のオンオフにより周囲状況に応じ
て開閉制御が可能になって水温式に比べ制御の幅が広が
り制御性が向上する。
【0005】また、気化器を備えた自動車エンジンにお
いて、気化器とエアクリーナとの間の吸気通路にサクシ
ョンピストンを備えた吸気系構造が知られている。この
サクションピストンは、吸気負圧に基づいて吸気通路内
で進退動作して通路断面積を変えることにより、吸入空
気量を制御し、運転状態に応じた最適なエンジン性能を
得るとともに吸気通路を介する外部への音漏れを抑制す
るものである。
【0006】一方、気化器に代えて燃料噴射用インジェ
クタをシリンダヘッド近傍の吸気通路に臨ませた燃料噴
射エンジンが実用化されている。このような燃料噴射エ
ンジンは、4輪自動車だけでなく、自動二輪車において
も適用され、またスイングユニット式のエンジンを備え
たスクータ等の小型自動二輪車に対しても適用が考えら
れている。
【0007】また、前述のサクションピストンを、本来
気化器に比べ制御性の高い燃料噴射エンジンに対して適
用することにより、さらに精度の高い燃料噴射制御を行
なうことが考えられている。
【0008】図11は、従来のサクションピストンを備
えたスロットルボディのバイパス通路構造図である。ス
ロットルボディ101の吸気通路101a内にスロット
ルバルブ102が備わる。スロットルバルブ102の上
流側にサクションピストン103が設けられる。スロッ
トルバルブ102の上流側と下流側とを連通させて略三
角形を形成するバイパス通路104が設けられる。三角
形の頂点にプランジャ挿通孔105が形成される(紙面
に垂直方向)。このプランジャ挿通孔105に不図示の
オートチョークのプランジャが挿通され、内部を摺動し
てバイパス通路104を開閉する。プランジャを挿通孔
105に挿入するとプランジャ外面が挿通孔の内壁面に
密接してバイパス通路104を閉じる
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のバイパス通路104に設けたオートチョークにおい
ては、バイパス通路104の屈曲部分(三角形の頂点部
分)にプランジャ挿通孔105が形成されているため、
挿通孔に連通する2つのバイパス通路同士の距離が近く
なる。したがって、このプランジャ挿通孔105をプラ
ンジャで閉じたときに、プランジャ外面と挿通孔の内壁
面との間が密着せずにわずかな隙間が生じた場合、両側
の通路が完全に閉じられずにバイパス通路が漏れて吸気
量制御に影響するおそれが生じる。
【0010】本発明は上記従来技術を考慮したものであ
って、オートチョークのプランジャによりバイパス通路
を確実に閉じて信頼性を高めるとともに構造が簡単でコ
スト的に有利な特に自動二輪車の燃料噴射エンジンのオ
ートチョーク構造の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、インジェクタとエアクリーナとの間の
吸気通路上に、スロットルバルブを有するスロットルボ
ディが設けられ、該スロットルバルブの上流側と下流側
とを連通するバイパス通路が形成され、該バイパス通路
を開閉する燃料噴射エンジンのオートチョーク構造にお
いて、前記オートチョークは、ヒータワックス式のオー
トチョークであり、前記バイパス通路の直線部分に設け
られたことを特徴とする燃料噴射エンジンのオートチョ
ーク構造を提供する。
【0012】この構成によれば、オートチョークがバイ
パス通路の直線部分に設けられるため、オートチョーク
両側のバイパス通路同士が180度対向した位置とな
る。したがって、プランジャによりバイパス通路を閉じ
たときに、プランジャで分離されたバイパス通路間の距
離が長くなり、プランジャ外周面とその挿通孔の内壁面
との間が密着しないでわずかな隙間が形成された場合で
あっても、距離が長いため吸気の漏れを抑えることがで
き、動作の信頼性が向上する。また、ヒータワックス式
のオートチョークを用いることにより、特にスペース的
に制約の多い小型自動二輪車において、構造を複雑にす
ることなく安価でしかも運転状態に応じて適宜オンオフ
動作させて制御性を高めることができる。
【0013】好ましい構成例では、前記バイパス通路の
直線部分は、前記スロットルボディの側面にこれと平行
に形成されたことを特徴としている。
【0014】この構成によれば、スロットルボディと平
行にバイパス通路を形成し、その平行部分にオートチョ
ークを設けることにより、スロットルバルブ部分にスロ
ットル位置センサを設けてスペース的な制約を受けた場
合であっても、バイパス通路の直線部分にコンパクトに
オートチョークを設けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明が適用される小
型自動二輪車の外観図である。
【0016】車体1は、前部にハンドル2を有し、ハン
ドル2はヘッドパイプ3を挿通するステアリング軸4を
介して前輪5に連結される。ヘッドパイプ3に車体フレ
ーム6が結合される。車体フレーム6は車体全体のフレ
ーム構造を形成する。車体前部はカウリング7で覆われ
る。車体1は、車体フレーム6の外側から車体カバー8
で覆われる。車体中央にシート9が備わり、その下側に
燃料タンク10が設けられ、その後方にヘルメットボッ
クス(物入れ)11が備わる。燃料タンク10は不図示
の燃料ホースを介してインジェクタ(不図示)に燃料を
供給する。燃料タンク10の上部にブリーザホース12
の一端が接続されその他端はキャニスタ13に接続され
る。キャニスタ13はパージホース14を介して吸気系
(例えばスロットルボディ)に連結される。不図示の右
側ハンドル部分のスロットルグリップ(又はレバー)に
スロットルワイヤ15が装着され吸気系のスロットルバ
ルブに連結される。同じくハンドル部分のブレーキレバ
ー(不図示)にブレーキケーブル16が装着され後輪1
7のブレーキカムシャフト18に連結される。
【0017】車体中央部の車体フレーム6にエンジンユ
ニット19が取付けられる。エンジンユニット19は、
エンジン(不図示)とそのクランクケース(不図示)に
一体結合された減速機24からなる。このエンジンユニ
ット19は、エンジンブラケット20を介して車体フレ
ーム6の一部を構成する下部車体フレーム部材21に対
しピボット22廻りに回転可能に懸架される。このエン
ジンユニット19の後部に後輪17が連結されるととも
にダンパー23の下端が枢着される。ダンパー23の上
端は車体フレーム6の一部を構成する後部車体フレーム
(不図示)に枢着される。これにより、エンジンユニッ
ト19は後輪17とともにピボット22廻りに揺動可能
となり、スイングユニット式エンジンが形成される。
【0018】減速機24の上側にエアクリーナ25が備
わる。エアクリーナ25の前部に外気取入用開口25a
が開口し、この開口を覆って車体カバー8の内側にゴム
あるいは樹脂からなる防塵カバー26が設けられる。2
7はスタンド、28はキックレバーである。
【0019】図2及び図3はそれぞれ、上記本発明に係
る燃料噴射エンジンを備えた自動二輪車の要部を示す側
面図及び平面図である。また、図4はその吸気系部分の
拡大図である。
【0020】燃料タンク10の下方にエンジン29が備
わる。このエンジン29は、後述の燃料噴射インジェク
タを備えた4サイクル単気筒エンジンである。エンジン
29のクランクケース(不図示)は例えばVベルト式の
無段減速機構からなる減速機24と一体結合され全体で
スイングユニットエンジン形式のエンジンユニット19
を構成する。減速機24の前部にダクト30が接続され
その開放端部30aから外気を吸引して減速機5内に供
給し内部を冷却する。減速機24の後部出力軸(不図
示)は後輪17の車軸に連結される。
【0021】このスイングユニットエンジン形式のエン
ジンユニット19の前部にエンジンブラケット20が一
体結合される。このエンジンブラケット20に軸31を
介してリンクプレート32が枢着される。リンクプレー
ト32はピボット22を介して下部車体フレーム部材2
1に回転可能に取付けられる。
【0022】エンジンユニット19の後部にダンパー
(ショックアブソーバ)23が備わる。ダンパー23
は、その上端33が後部車体フレーム部材34に枢着さ
れ、下端35がエンジンユニット19の後端部のブラケ
ット36に枢着される。これにより、エンジンユニット
19はその前側のピボット22を中心に車体フレームに
対し揺動可能に装着される。図4に示すように、エンジ
ン29のシリンダ37はほぼ水平近くまで前傾してい
る。クランク軸38は、前述のピボット22を中心にエ
ンジンブラケット20(図2)の軸31とともの矢印D
のように揺動する。
【0023】エンジン29の吸気側にはシリンダヘッド
の吸気ポート(不図示)に連通する吸気マニホルド39
及びこれに接続する吸気管40(図3、図4)が備わ
り、排気側には排気管41(図3)が接続される。吸気
管40は屈曲したエルボ状の吸気管であり、図4に示す
ように、樹脂の断熱材42を介して相互にフランジ43
を突き合せ、2本のボルト44により固定される。45
は動弁カムの整備用カバーである。エンジン29には水
温センサ46(図3、図4)が設けられる。水温センサ
46の検出出力信号は、水温信号ケーブル89(図3)
及びワイヤハーネス72を介してエンジン制御ユニット
47(図3)に送られる。エンジン制御ユニット47に
はさらに後述の吸気温センサ及び吸気圧センサの検出信
号ケーブル(不図示)がワイヤハーネス72を介して接
続され、これらの検出データに基づいてスロットルバル
ブ(不図示)を開閉制御する。
【0024】吸気マニホルド39には前述の屈曲したエ
ルボ状吸気管40を介してスロットルボディ48が接続
される。スロットルボディ48は、ジョイント49を介
してエアクリーナ25に接続される。吸気管40に後述
のインジェクタ50が装着される。
【0025】スロットルボディ48内にはスロットルバ
ルブ(不図示)が装着されるとともに、その上流側にダ
イヤフラム式サクションピストン51が装着される。こ
のサクションピストン51は、後述のように、そのダイ
ヤフラム室52がスロットルボディ48の上側に設けら
れ、このダイヤフラム室52に大気を導入する大気通路
53の大気取入口(大気開放端部)54がスロットルボ
ディ48の下側に設けられる。スロットルバルブの弁軸
には、リンク55を介して不図示のスロットルレバー又
はスロットルグリップ等に連結されたスロットルワイヤ
15が接続される。
【0026】エアクリーナ25前部の空気取入用開口部
25aはゴム又は樹脂等からなる防塵カバー26(図1
の一点鎖線)で覆われる。この防塵カバー26の外側に
さらに車体カバーが取付けられる。サクションピストン
51の大気取入口54はこの防塵カバー26の内側に開
口する。
【0027】サクションピストン51に隣接してスロッ
トルボディ48にヒータ式ワックスタイプのオートチョ
ーク56および吸気圧センサ57が備わる(図3)。オ
ートチョーク56は、スロットルバルブの上流側と下流
側とを連通するバイパス管(不図示)を開閉する。吸気
圧センサ57は負圧ホース58(図4)を介して吸気マ
ニホルド39又は吸気管40に連通する。エアクリーナ
25内に吸気温センサ59(図3)が備わる。
【0028】なお、吸気圧センサ57は吸気マニホルド
近傍に設けてもよい。また、リンク55と反対側のスロ
ットルバルブの弁軸にスロットル位置センサ(不図示)
を設けてもよい(後述の図5〜図8参照)。この場合、
オートチョーク56は、スロットル位置センサと干渉し
ないようにスロットルバルブより上流側に設けられる。
【0029】燃料タンク10は、その前側下部がブラケ
ット60を介して左右の車体フレーム部材61に固定さ
れる。燃料タンク10の後方から燃料ホース62が引出
され、インジェクタ50に燃料を供給する。燃料ホース
62はスティ63(図2、図4)を介して後部車体フレ
ーム部材34に固定される。64(図2)はオーバーフ
ローパイプである。65(図3)はバッテリ、66(図
3)は冷却水のリカバリータンクを示す。車体中央部右
側に、図3に示すように、排気ガス浄化用の二次空気導
入システム86が備わる。この二次空気導入システム8
6は負圧ホース87を介して吸気マニホルドに連通し、
吸気負圧じ応じてエアホース88を介して外気を触媒
(不図示)に供給して排気ガスを再燃焼させる。
【0030】エアクリーナ25には、図2に示すよう
に、ブローバイガスホース90が接続される。このブロ
ーバイガスホース90は、エンジン29のクランクケー
ス(不図示)に通じるカムチェーン室(不図示)に連通
し、エンジンのクランクケース内等の圧力上昇によるオ
イルシール脱落やロス馬力を防止する。このブローバイ
ガスホース90は、エアクリーナ内のエレメント通過後
のクリーンサイドに接続され、ブローバイガスは再度燃
焼室に導入される。
【0031】図5は、吸気通路に設けたサクションピス
トンの構成図である。吸気管40は、エンジン側の合面
Pで、フランジ43及び断熱材42を介してボルト44
によりエンジンのシリンダヘッドに形成した吸気マニホ
ルド39に接続される。
【0032】吸気管40は例えばアルミ合金製であり、
その上流側端部にゴムジョイント78が焼付けられて固
定される。このゴムジョイント78にスロットルボディ
48が圧入され、ゴムジョイント78の外周凹部78a
にバンド(不図示)を嵌めて締付け固定する。このよう
なゴムジョイント78を介してスロットルボディ48を
接続することにより、エンジンからの振動を遮断してエ
アクリーナから外部への騒音の漏れを抑制するととも
に、スロットルボディ48に取付けたサクションピスト
ン51やスロットルバルブ74等への熱的影響を軽減し
て高精度で信頼性の高い動作を達成できる。
【0033】サクションピストン51は、スロットルボ
ディ48の上側に一体的に形成されたダイヤフラム室5
2とスロットルボディ48の吸気通路48a内で進退動
作するピストン79とにより構成される。ダイヤフラム
室52は、ダイヤフラム80で仕切られた第1室(上
室)81と第2室(下室)82とを有する。第1室81
は、ダイヤフラム80を挿通してピストン79内部と連
通する。ピストン79の先端には負圧ポート83が形成
され第1室81に吸気負圧を導入する。ダイヤフラム室
52の天井面とピストン79の底部との間にスプリング
84が備わる。このスプリング84により、ピストン7
9は、スロットルボディ48の吸気通路48a内に進出
する方向(吸気通路48aを閉じる方向)に付勢され
る。ピストン79内に導入される吸気負圧はこのスプリ
ング84に抗してピストン79を引き上げる方向(吸気
通路48aを開く方向)に作用する。
【0034】ダイヤフラム80の下側の第2室82に
は、スロットルボディ48の外側面を通過する大気通路
53が連通する。大気通路53の端部の大気取入口54
は、スロットルボディ48の下側に開口する。第2室8
2には、大気取入口54から導入された大気圧が作用す
る。したがって、ダイヤフラム80にはその両側の第1
室81と第2室82の差圧に応じた力が作用してピスト
ン79を開閉方向に進退動作させる。
【0035】スロットルバルブ74の上流側と下流側を
連通するバイパス通路98がスロットルボディ48の側
面にこれと平行に設けられる。このバイパス通路98の
直線部分にヒータワックス式のオートチョーク56が設
けられる。
【0036】図6〜図9は、本発明に係るサクションピ
ストンを備えたスロットルボディの正面図、右側面図、
上面図及び水平断面図である。
【0037】スロットルボディ48と一体にサクション
ピストン51が形成される。サクションピストン51の
ダイヤフラム室52は、スロットルボディ48の上側に
形成される。ダイヤフラム室52は、前述の図5に示し
たように、ダイヤフラム80により仕切られた第1室
(上室)81と第2室(下室)82からなる。この第2
室が大気通路53を介して大気と連通する。大気通路5
3は、スロットルボディ48の側面を通ってスロットル
ボディ48の下側で開口し、この開放端部が大気取入口
54を形成する。図中、点線矢印は大気導入経路を示
す。
【0038】サクションピストン51のピストン79
(図5参照)は、スロットルボディ48内の吸気通路4
8a内に進退可能に装着される。ピストン79の下端
は、最大開度位置(上昇位置)で円形断面の吸気通路4
8aの上縁と一致するように、円弧状に形成される(図
7参照)。
【0039】スロットルバルブ74の弁軸93の一方の
側にスロットルバルブの開度を検出するためのスロット
ルポジショニングセンサ94(図9)が装着される。弁
軸93の反対側にスプリング95を介して半円状のリン
ク55が装着される。スロットルワイヤ15(図1、図
2、図3)の外皮端部がブラケット96の凹部96aに
係止保持され、内部のワイヤ芯線がリンク55に連結さ
れる。ハンドルグリップあるいはスロットルレバーの操
作に応じてこれに連結されたワイヤ芯線が弁軸93を回
転させ、スロットルバルブ74を開閉動作させる。リン
ク55に係合してアイドル回転数調整用のアイドルスト
ップスクリュウ97が備わる。
【0040】スロットルボディ48の上面側にエバポパ
イプ92が設けられる。このエバポパイプ92に、図1
及び図2に示したキャニスタ13に連通するパージホー
ス14が接続される。
【0041】吸気通路48aに沿ってスロットルバルブ
74を迂回するバイパス通路98(図7、図9)が形成
される。このバイパス通路98の途中(屈曲した角部以
外の直線部分)にヒータワックス式のオートチョーク5
6が設けられる。このオートチョーク56はそれ自体は
公知のものであって、熱膨張率の大きいワックスを抵抗
線により電気的に加熱し、ワックスの膨張収縮により弁
体となるプランジャ56a(図7)を動作させてこのプ
ランジャにより流路を開閉するものである。
【0042】エンジン始動時の暖機前は、バイパス通路
を開いて吸気量を増やし始動性を高める。暖機後はバイ
パス通路を閉じてスロットルバルブ74のみによる吸気
量制御を行なう。
【0043】バイパス通路98には、図10に示すよう
に、プランジャ挿通孔99が設けられる。このプランジ
ャ挿通孔99にオートチョークのプランジャ(不図示)
が挿入されてバイパス通路98を閉じる。このとき、プ
ランジャ挿通孔99がバイパス通路98の直線部分に設
けられるため、プランジャ挿通孔99の両側のバイパス
通路98が180度対向した位置に開口する。したがっ
て、プランジャを挿入したとき、プランジャで仕切られ
る両側のバイパス通路間のプランジャ外面に沿った距離
が、従来(図11)のような角度がついた場合に比べ長
くなる。これにより、プランジャを挿入したとき、プラ
ンジャがプランジャ挿通孔99の内壁面に密着しない場
合であっても、両側のバイパス通路同士が連通するおそ
れが小さくなり、プランジャによる閉動作の信頼性が高
まる。
【0044】また、ヒータワックス式オートチョークを
用いているため、構造が簡単で狭いスペースにコンパク
トに配設できるとともに、コスト的に有利であり、動作
時の騒音が小さく使用感が良好であって、また通電のオ
ンオフ制御により、運転状態や状況に応じてバイパス通
路98の開閉動作を幅広く制御できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、オー
トチョークがバイパス通路の直線部分に設けられるた
め、オートチョーク両側のバイパス通路同士が180度
対向した位置となる。したがって、プランジャによりバ
イパス通路を閉じたときに、プランジャで分離されたバ
イパス通路間の距離が長くなり、プランジャ外周面が挿
通孔の内壁面に密着しない場合であっても、距離が長い
ため吸気の漏れを抑えることができ、動作の信頼性が向
上する。また、ヒータワックス式のオートチョークを用
いることにより、特にスペース的に制約の多い小型自動
二輪車において、構造を複雑にすることなく安価でしか
も運転状態に応じて適宜オンオフ動作させて制御性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る小型自動二輪車の外観図。
【図2】 図1の自動二輪車の要部側面図。
【図3】 図1の自動二輪車の要部平面図。
【図4】 図1の自動二輪車のエンジン部分の構成図。
【図5】 本発明に係るスロットルボディの構成図。
【図6】 本発明に係るスロットルボディの正面図。
【図7】 図6のスロットルボディの右側面図。
【図8】 図6のスロットルボディの上面図。
【図9】 図6のスロットルボディのA−A断面図。
【図10】 本発明のオートチョーク構造の説明図。
【図11】 従来のオートチョークの取付け位置説明図。
【符号の説明】
1:車体、2:ハンドル、3:ヘッドパイプ、4:ステ
アリング軸、5:前輪、6:車体フレーム、7:カウリ
ング、8:車体カバー、9:シート、10:燃料タン
ク、11:ヘルメットボックス、12:ブリーザホー
ス、13:キャニスタ、14:パージホース、15:ス
ロットルワイヤ、16:ブレーキケーブル、17:後
輪、18:ブレーキカムシャフト、19:エンジンユニ
ット、、20:エンジンブラケット、21:下部車体フ
レーム部材、22:ピボット、23:ダンパー、24:
減速機、25:エアクリーナ、25a:空気取入用開
口、26:防塵カバー、27:スタンド、28:キック
レバー、29:エンジン、30:ダクト、30a:開放
端部、31:軸、32:リンクプレート、33:上端、
34:後部車体フレーム部材、35:下端、36:ブラ
ケット、37:シリンダ、38:クランク軸、39:吸
気マニホルド、40:吸気管、41:排気管、42:断
熱材、43:フランジ、44:ボルト、45:整備用カ
バー、46:水温センサ、47:エンジン制御ユニッ
ト、48:スロットルボディ、49:ジョイント、49
a:ジョイント端部、50:インジェクタ、51:サク
ションピストン、52:ダイヤフラム室、53:大気通
路、54:大気取入口、55:リンク、56:オートチ
ョーク、57:吸気圧センサ、58:負圧ホース、5
9:吸気温センサ、60:ブラケット、61:車体フレ
ーム部材、62:燃料ホース、63:スティ、64:オ
ーバーフローパイプ、65:バッテリ、66:リカバリ
ータンク、72:ワイヤハーネス、74:スロットルバ
ルブ、78:ゴムジョイント、78a:凹部、79:ピ
ストン、80:ダイヤフラム、81:第1室、82:第
2室、83:負圧ポート、84:スプリング、86:二
次空気導入システム、87:負圧ホース、88:エアホ
ース、89:水温信号ケーブル、90:ブローバイガス
ホース、91:ブローバイガスパイプ、92:エバポパ
イプ、93:弁軸、94:スロットルポジショニングセ
ンサ、95:スプリング、96:ブラケット、96a:
凹部、97:アイドルストップスクリュウ、98:バイ
パス通路、99:プランジャ挿通孔、101:スロット
ルボディ、101a:吸気通路、102:スロットルバ
ルブ、103:サクションピストン、104:バイパス
通路、105:プランジャ挿通孔、106:ボルト。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インジェクタとエアクリーナとの間の吸気
    通路上に、スロットルバルブを有するスロットルボディ
    が設けられ、該スロットルバルブの上流側と下流側とを
    連通するバイパス通路が形成され、該バイパス通路を開
    閉する燃料噴射エンジンのオートチョーク構造におい
    て、 前記オートチョークは、ヒータワックス式のオートチョ
    ークであり、前記バイパス通路の直線部分に設けられた
    ことを特徴とする燃料噴射エンジンのオートチョーク構
    造。
  2. 【請求項2】前記バイパス通路の直線部分は、前記スロ
    ットルボディの側面にこれと平行に形成されたことを特
    徴とする請求項1に記載の燃料噴射エンジンのオートチ
    ョーク構造。
JP2001279770A 2001-09-14 2001-09-14 燃料噴射エンジンのオートチョーク構造 Withdrawn JP2003083207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279770A JP2003083207A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 燃料噴射エンジンのオートチョーク構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279770A JP2003083207A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 燃料噴射エンジンのオートチョーク構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003083207A true JP2003083207A (ja) 2003-03-19

Family

ID=19103887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001279770A Withdrawn JP2003083207A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 燃料噴射エンジンのオートチョーク構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003083207A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9957928B2 (en) Supercharging system for engine
JP6309379B2 (ja) 自動二輪車
JP4717586B2 (ja) 燃料噴射式エンジン、及びこれを備える自動二輪車
US7040306B2 (en) Blowby gas ventilation system for an internal combustion engine, and method of using same
JPS6058044B2 (ja) オ−トバイのタ−ボチヤ−ジヤ−取付装置
JP4609911B2 (ja) 自動二輪車のエンジンのスロットル制御装置
EP1296036B1 (en) Motorcycle having an internal combustion engine
JP2007198362A (ja) エンジンのスロットル制御装置
JP4108954B2 (ja) 自動二輪車の燃料系配置構造
EP2599701B1 (en) Scooter-type motorcycle
JP3440678B2 (ja) 内燃機関用吸気装置
JP2003106226A (ja) 燃料噴射エンジンの吸気温度検出構造
JP3362592B2 (ja) 内燃機関の吸気装置
JP3816291B2 (ja) 排気浄化装置
JP2003083207A (ja) 燃料噴射エンジンのオートチョーク構造
JP4999822B2 (ja) 自動二輪車
JP3940144B2 (ja) 自動二輪車の燃料系配置構造
JP2003095176A (ja) 燃料噴射エンジンの吸気系の部品配置構造
JP2003083094A (ja) 燃料噴射エンジンの吸気系構造
JP2003097392A (ja) 燃料噴射エンジンのインジェクタ配置構造
JP2005069232A (ja) 自動二輪車の燃料系配置構造
JP2003097393A (ja) 燃料噴射エンジンのインジェクタ配置構造
JP4690364B2 (ja) 自動二輪車用燃料噴射エンジンの燃料ホース取付構造
JPH05332132A (ja) 自動二輪車の排気浄化装置
JP2003097312A (ja) 燃料噴射エンジンの圧力センサ構造

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060418

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060418

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080807

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090515