JP2003082467A - 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法 - Google Patents

堆積膜形成装置および堆積膜形成方法

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JP2003082467A
JP2003082467A JP2001278226A JP2001278226A JP2003082467A JP 2003082467 A JP2003082467 A JP 2003082467A JP 2001278226 A JP2001278226 A JP 2001278226A JP 2001278226 A JP2001278226 A JP 2001278226A JP 2003082467 A JP2003082467 A JP 2003082467A
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Hiroshi Sukai
浩士 須貝
Masahiro Kanai
正博 金井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】平板スロットアンテナから誘電体窓を介してマ
イクロ波を導入してプラズマCVD法により堆積膜を形
成するに際し、誘電体窓表面における堆積膜の生成と結
晶化による堆積膜の堆積を防止することができ、比較的
大きなマイクロ波投入電力を、大面積において、長時
間、安定的に放電空間に伝送して均質なプラズマを形成
し、高品質で優れた均一性を有する堆積膜を形成するこ
とが可能となる堆積膜形成装置および堆積膜形成方法を
提供する。 【解決手段】平板スロットアンテナを備え、該アンテナ
から誘電体窓を介して放電空間内にマイクロ波を導入
し、マイクロ波プラズマCVD法によって基体上に堆積
膜を形成する堆積膜形成装置または方法において、前記
誘電体窓の前記放電空間側に複数の溝による溝構造が形
成されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波プラズ
マCVD法によって基体上に堆積膜を形成する堆積膜形
成装置および堆積膜形成方法に関し、例えばアモルファ
スシリコンやアモルファス合金、さらに微結晶シリコン
を用いた太陽電池等の光起電力素子の半導体薄膜を連続
的に作成する半導体薄膜の成膜装置および成膜方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン系非単結晶は、プラズマCVD
法によって大面積の半導体膜を形成すること、あるいは
結晶シリコンや多結晶シリコンと比較して大面積の半導
体デバイスを比較的容易に形成すること、等に利用する
ことができる。そのため、アモルファスシリコン膜や微
結晶シリコン膜は、大きな面積を必要とする半導体デバ
イス、具体的には、太陽電池、複写機の感光ドラム、フ
ァクシミリのイメージセンサー、液晶ディスプレー用の
薄膜トランジスタ等に多く用いられている。
【0003】アモルファスシリコン膜の形成は、一般に
SiH4やSi26等のSiを含有する原料ガスを高周
波放電によって分解してプラズマ状態にし、該プラズマ
中に置かれた基板上に成膜するプラズマCVD法により
なされている。
【0004】プラズマCVD法によってアモルファスシ
リコン膜を形成する場合、従来のRF周波数(13.5
6MHz近傍)の高周波が一般に用いられてきた。しか
し、2.45GHzのマイクロ波周波数を用いることに
より高密度プラズマを効率的に生成することができ、プ
ラズマCVD法において堆積膜形成速度向上が図れる可
能性がある事から、近年マイクロ波を用いたプラズマC
VD法が注目されている。
【0005】例えば、特許第2722070号公報(登
録日1997年11月28日)には、放電周波数2.4
5GHzのマイクロ波周波数を用いた平板スロットアン
テナによるマイクロ波プラズマCVD法が報告されてい
る。これによると、プラズマが効率的に且つ均一分布状
態で生起されると共に、生起するプラズマにより試料の
均一なエッチング又はアッシングそして基体上への均一
な成膜等を効率的に行い得るとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロ波プラズマCVD法を比較的高い133Pa以上の放
電圧力を要しかつ大電力を要するような微結晶シリコン
堆積膜を形成する装置に採用しようとすると以下の様な
問題が生じた。すなわち、マイクロ波を放射する平板ス
ロットアンテナから誘電体窓を介してマイクロ波を放電
空間に投入してプラズマを生起したところ、マイクロ波
プラズマが誘電体窓近傍に集中して誘電体窓表面に微結
晶堆積膜が堆積し、マイクロ波投入電力が不安定になっ
たり、誘電体窓の割れを生じるという問題が生じた。
【0007】そこで本発明は上記課題を解決するため
に、平板スロットアンテナから誘電体窓を介してマイク
ロ波を導入してプラズマCVD法により堆積膜を形成す
るに際し、誘電体窓表面における堆積膜の生成と結晶化
による堆積膜の堆積を防止して、比較的大きなマイクロ
波投入電力を、大面積において、長時間、安定的に放電
空間に伝送して均質なプラズマを形成し、高品質で優れ
た均一性を有する堆積膜を形成することを可能にする堆
積膜形成装置および堆積膜形成方法を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、次の(1)〜(8)のように構成した堆
積膜形成装置および堆積膜形成方法を提供するものであ
る。 (1)平板スロットアンテナを具備し、該アンテナから
誘電体窓を介して放電空間内にマイクロ波を導入し、マ
イクロ波プラズマCVD法によって基体上に堆積膜を形
成する堆積膜形成装置において、前記誘電体窓の前記放
電空間側に複数の溝が形成された溝構造を有することを
特徴とする堆積膜形成装置。 (2)前記溝構造は、前記誘電体窓の前記放電空間側の
面に配されたマイクロ波進行方向断面の電界方向を概ね
横切る方向に並ぶ複数の溝によって形成されていること
を特徴とする上記(1)に記載の堆積膜形成装置。 (3)前記溝構造は、その溝の深さが前記放電空間内に
供給されるガス分子の平均自由行程以上であることを特
徴とする上記(1)または上記(2)に記載の堆積膜形
成装置。 (4)前記溝構造は、その溝の凸部または凹部の幅が前
記放電空間内に供給されるガス分子の平均自由行程と同
等以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のい
ずれかに記載の堆積膜形成装置。 (5)平板スロットアンテナを備え、該アンテナから誘
電体窓を介して放電空間内にマイクロ波を導入し、マイ
クロ波プラズマCVD法によって基体上に堆積膜を形成
する堆積膜形成方法において、前記誘電体窓の前記放電
空間側に複数の溝による溝構造を形成して堆積膜を形成
することを特徴とする堆積膜形成方法。 (6)前記溝構造は、前記誘電体窓の前記放電空間側の
面に配されたマイクロ波進行方向断面の電界方向を概ね
横切る方向に並ぶ複数の溝によって形成されていること
を特徴とする上記(5)に記載の堆積膜形成方法。 (7)前記溝構造は、その溝の深さが前記放電空間内に
供給されるガス分子の平均自由行程以上であることを特
徴とする上記(5)または上記(6)に記載の堆積膜形
成方法。 (8)前記溝構造は、その溝の凸部または凹部の幅が前
記放電空間内に供給されるガス分子の平均自由行程と同
等以下であることを特徴とする上記(5)〜(7)のい
ずれかに記載の堆積膜形成方法。
【0009】
【発明の実施の形態】上記構成を適用して、誘電体窓が
放電空間側の部分に複数の溝構造を有する構成を採るこ
とで、高密度プラズマによる誘電体窓への着膜が溝構造
の凸部分によって最低限に抑えられ、これにより長時間
におけるプラズマ放電安定性を飛躍的に高めることがで
き、また生起するプラズマの均一性にも大きく寄与する
ことができる。
【0010】また、前記誘電体窓は放電空間側にヒート
シンク状に溝構造を有する構成を採ることで、プラズマ
から受ける熱の影響を緩和し、誘電体窓の耐久性を向上
し、大気真空気密にも何ら問題を与えないようにするこ
とが可能となる。
【0011】つぎに、図を用いて本発明の実施の形態を
更に詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
る誘電体窓周りの模式的な電界方向断面図である。図1
において、101は同軸管、102は真空容器、103
は平板スロットアンテナ、104は誘電体窓である。
【0012】このような本発明の装置を組込んだ図2に
示すプラズマCVD装置を用いて微結晶シリコン半導体
を成膜した。図2において、201はマイクロ波電源、
202は放電室、203は成膜基板、204はヒータ、
205は原料ガス導入管、206は排気配管である。真
空容器102内部は真空ポンプ(不図示)によって排気
配管206から真空排気される。真空は、誘電体窓10
4部分でOリングにより封止される。
【0013】マイクロ波電力は、マイクロ波電源201
から同軸管101を通過して平板スロットアンテナ10
3の端面に設置された誘電体窓104を透過して放電室
202へ放射される。そこでガス導入管205から供給
された原料ガスがマイクロ波電力により分解しプラズマ
化されて、ヒータ204にて所定温度に加熱された基板
203に堆積膜が形成される。
【0014】ここで、上記構成における主要部分は
(1)誘電体窓(2)平板スロットアンテナで構成され
る。つぎに上記(1)〜(2)の構成の詳細について説
明する。 (1)誘電体窓 誘電体窓は、平板スロットアンテナから放射されたマイ
クロ波を放電空間に透過する機能と、放電空間と大気を
真空封止する機能を併せ持つ。真空容器が大気から真空
へと排気されるに連れ、誘電体窓面には大気方向から圧
力がかかり、マイクロ波が透過し放電が生起されるとマ
イクロ波による誘電加熱やプラズマからの熱衝撃により
過酷な環境に曝される。従来はこれらの問題点に対処す
る方法として、誘電体を複数重ね合せること、大気圧が
直接誘電体面に作用しないよう複数の誘電体で仕切った
中間圧力領域を持つこと、等で対処されてきた。しかし
複数の誘電体を装備することにより誘電体損失係数を増
やし比較的大きな電力が投入できないことや装置構造が
過大になることが問題となっていた。
【0015】本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、誘電
体窓の放電空間側に、例えば同一間隔で並ぶ溝形状等を
形成することで、機械的強度、熱伝導率、誘電体損失係
数において要求される特性が緩和し、誘電体窓を1枚設
置するだけでも上記した問題が回避され、放電の安定性
が確保されることが明らかとなった。誘電体窓材質とし
ては、前記機械的強度、熱伝導率、誘電体損失係数にお
いて優れたセラミックスがよく、たとえばAlN,Al
23,SiO2,Si34,TiOやその複合焼結体が
好ましいが、必要な物性をバランスよく満足している限
りにおいては何ら限定を加えない。
【0016】さらに、誘電体窓の真空封止部分について
は、マイクロ波による誘電過熱の影響とプラズマからの
加熱の影響を受けやすいので、Oリング材質としては一
般的なバイトン製かまたはシリコーン製が望ましく、誘
電体窓のOリングシール部分に導電性金属蒸着によるシ
ールドを施し直接マイクロ波がOリングに暴露しない構
造をとることが望ましい。
【0017】マイクロ波の電界方向は平板スロットアン
テナのスロットの形状により決まることから、誘電体窓
の溝方向は、たとえば同心円状に配されたスロットにお
いては、同心円状に同一間隔で溝が並ぶ構造をとり、渦
巻状に配されたスロットにおいては、例えば、図3に示
されるように渦巻状に同一間隔で溝が並ぶ構造をとるこ
とが望ましい。
【0018】誘電体窓の溝の凹部分から対向面までの厚
さは一般に誘電体内を通過するマイクロ波の波長の1/
4の奇数倍にとることがマイクロ波の反射損失を低減す
る上で望ましいが、プラズマ生成に必要な電力が供給で
きる限りにおいては何ら限定を加えない。誘電体窓の溝
深さは、着膜粒子の侵入を極力防止する意味から、成膜
空間における材料ガス分子の平均自由行程以上あること
が望ましい。また誘電体窓の溝の凹部分の幅は成膜空間
における材料ガス分子の平均自由行程と同等寸法以下で
あることが好ましい。これは材料ガス分子が溝間にて放
電することを防止するためであり、たとえば1mm以下
であることが望ましい。誘電体窓の溝の凸部分の幅は1
mm以下であることが、マイクロ波透過に際するエネル
ギーロスと誘電体窓表面の堆積膜着膜の影響を低減する
上で望ましい。このような寸法で形成された溝構造は、
同一間隔を保って形成されることが、均一なプラズマを
形成する上で望ましい。これによりプラズマに直接曝さ
れる過酷な熱衝撃を緩和し、着膜成分によるマイクロ波
透過における誘電体損失係数および反射損失を低減し、
生起するプラズマを均一化し、長時間において安定した
均質な堆積膜形成が可能となる。
【0019】(2)平板スロットアンテナ 平板スロットアンテナには、導体の平板上に多数のスロ
ットが同心円状または渦巻状に配されている。マイクロ
波供給用の同軸管から導体平板の中心に向けて同軸管内
導体と同軸管外導体に接続した真空容器筐体部分に向け
て、マイクロ波を前記導体平板の径方向に伝播させつつ
前記スリットから放射して前記真空容器内に材料ガスの
プラズマを発生させて基体上に堆積膜を形成させるもの
である。このようなアンテナはマイクロ波通信やレーダ
の分野で開発され、新アンテナ工学(新井宏之)などに
紹介されている。最近は衛星放送用に改良が加えられた
ラジアルラインスロットアンテナが特許2502401
号公報に、プラズマ生成の手段としてスロットアンテナ
を応用したものが特許第2722070号公報、特開平
11−172448号公報等に紹介されている。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の堆積膜形成装置の実施例を
示すが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定され
るものではない。 [実施例1]実施例1では、図1に示した構成の本発明
の装置を組込んだ図2に示す構成の装置を用いて、所定
の成膜条件における誘電体窓凹部幅の違いによる放電の
安定度の比較を行った。表1に本誘電体窓構成の仕様と
得られた結果を表した。
【0021】図1の誘電体窓としてAl23を用いて、
逐次以下の手順で実験を行った。まず真空容器102を
排気手段により0.133Pa以下に一旦排気した。そ
してガス供給手段からガス導入管205を通じて一定流
量のArガスを流通しながら、基板ヒータ204で基板
を所定温度になるよう加熱制御した。基板203が一定
温度になってから、Arに代えて原料ガスであるSiF
4,H2をそれぞれ240、720sccm導入した。
【0022】その上でマイクロ波電源201から2.4
5GHzマイクロ波電力を供給し、放電圧力を2.66
Paから133Paにマイクロ波電力を500Wから1
500wに変化しながら放電室202の中にグロー放電
が生起して放電状況を確認した。このときすべての圧力
範囲、電力範囲において安定放電であった条件を○、一
部異常放電をきたした条件を△、全く安定しなかった条
件を×で評価した。この実験によると、誘電体窓凹部溝
幅は1mmあれば問題ないことがわかった。
【0023】
【表1】 [実施例2]実施例2では、図1に示した構成の本発明
の装置を組込んだ図2に示す構成の装置を用いて、所定
の成膜条件における成膜圧力の違いによる誘電体溝側面
に進入した着膜部分の長さの比較を行った。表2に本誘
電体窓構成の仕様と得られた結果を表した。
【0024】図1の誘電体窓として溝凸部の高さを変化
したAl23を用いて、逐次以下の手順で実験を行っ
た。まず真空容器102を排気手段により0.133P
a以下に一旦排気した。そしてガス供給手段からガス導
入管205を通じて一定流量のArガスを流通しなが
ら、基板ヒータ204で基板を所定温度になるよう加熱
制御した。基板203が一定温度になってから、Arに
代えて原料ガスであるSiF4,H2をそれぞれ240、
720sccm導入した。
【0025】その上でマイクロ波電源201から2.4
5GHzマイクロ波電力を供給し、放電圧力を1.33
Paから133Paに変化しながら放電室202の中に
一定時間グロー放電を生起し、それぞれの圧力における
溝凸部の上端から着膜部分の長さを求めた。この実験に
よると、溝凸部の高さは平均自由行程と同等以上の長さ
があれば、堆積膜が透過窓に達せず、問題なく安定放電
を維持できることがわかった。
【0026】
【表2】 [実施例3]実施例3では、図1に示した構成の本発明
の装置を組込んだ図2に示す構成の装置を用いて、所定
の成膜条件における誘電体窓の構造の違いによる連続放
電維持時間の比較を行った。
【0027】図1の誘電体窓として溝付きAl23を用
いて、逐次以下の手順で実験を行った。表3に本誘電体
窓構成の仕様と得られた結果を表した。まず真空容器1
02を排気手段により0.133Pa以下に一旦排気し
た。そしてガス供給手段からガス導入管205を通じて
一定流量のArガスを流通しながら、基板ヒータ204
で基板を所定温度になるよう加熱制御した。基板203
が一定温度になってから、Arに代えて原料ガスである
SiF4,H2をそれぞれ240、720sccm導入し
た。
【0028】その上でマイクロ波電源201から2.4
5GHzマイクロ波電力を供給し、放電圧力を13.3
Paに維持しながら放電室202の中にグロー放電が生
起し安定化する投入電力を求めた。その結果、表3に示
されているように、連続10時間以上にわたって、入射
電力の表示値は±5%以内、入射電力に対する反射電力
の表示値は5%以下の安定放電が確認できた。
【0029】
【表3】 (比較例)比較例として、平滑な溝なしAl23窓を採
用した構成の装置を用いた。この比較例で用いた装置に
よると、表3に示すように約3時間で放電が維持できな
くなった。
【0030】[実施例4]実施例4においては、実施例
3にて行った長時間放電実験を、Al23窓に代えてA
23材と同様の溝構造を有するAlN材を用いた。こ
の実施例4の構成によるときにも、表3に示すように連
続10時間以上にわたって、入射電力の表示値は±5%
以内、入射電力に対する反射電力の表示値は5%以下の
安定放電が確認できた。
【0031】[実施例5]実施例5では、実施例3にて
長時間放電実験を行ったときの異常放電の回数を比較し
た。表4に本誘電体窓構成の仕様と得られた結果を表し
た。その結果、溝付Al23材を誘電体窓に採用したと
き連続10時間以上において異常放電の回数は5回以下
であることが確認できた。
【0032】
【表4】 (比較例)比較例として、溝なしAl23窓と溝付Al
23窓を採用した構成の装置を用いた。この比較例で用
いた装置によると、表4に示すように約3時間で30回
の異常放電が確認され、3時間以降放電が維持できなく
なった。
【0033】[実施例6]実施例6においては、実施例
3にて行った長時間放電実験を、Al23に代えてAl
23と同様の構成を有するAlNを用いた。この実施例
6の構成によるときにも、表4に示すように、連続10
時間以上において異常放電の回数は5回以下であること
が確認できた。
【0034】[実施例7]実施例7では、実施例3にて
行った長時間放電実験を、原料ガスの処方を代えて行っ
た。ここでは、SiF4とH2の流量をそれぞれ240,
960sccmおよび240,1200sccm導入し
た。その結果、表5に示すように材料ガスの流量を代え
たいずれの場合にも、連続10時間以上にわたって、入
射電力の表示値は±5%以内、入射電力に対する反射電
力の表示値は5%以下の安定放電が確認できた。
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、平板スロットアンテナ
から誘電体窓を介してマイクロ波を導入してプラズマC
VD法により堆積膜を形成するに際し、誘電体窓表面に
おける堆積膜の生成と結晶化による堆積膜の堆積を防止
することができ、比較的大きなマイクロ波投入電力を、
大面積において、長時間、安定的に放電空間に伝送して
均質なプラズマを形成し、高品質で優れた均一性を有す
る堆積膜を形成することが可能となる堆積膜形成装置お
よび堆積膜形成方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態及び実施に係るマイクロ波
導入経路の1例を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の実施の形態及び実施例に係るマイクロ
波導入経路を備えた真性半導体膜成膜用の真空装置を示
す模式的な断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る渦巻状に同一間隔で
溝が並ぶ溝構造の1例を示す模式図である。
【符号の説明】
101:同軸管 102:真空容器 103:平板スロットアンテナ 104:誘電体窓 105:アンテナ支持体 106:誘電体座 201:マイクロ波電源 202:放電室 203:成膜基板 204:ヒータ 205:ガス導入管 206:排気配管
フロントページの続き Fターム(参考) 4G075 AA24 AA30 AA61 BC04 CA26 CA47 CA62 CA63 EB37 EB42 EC14 FA05 FA20 FB04 4K030 FA01 KA30 KA46 5F045 AA09 AB04 AC02 AC16 AE17 BB02 BB15 CA13 DP05 EH02 EH03 EH19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平板スロットアンテナを具備し、該アンテ
    ナから誘電体窓を介して放電空間内にマイクロ波を導入
    し、マイクロ波プラズマCVD法によって基体上に堆積
    膜を形成する堆積膜形成装置において、 前記誘電体窓の前記放電空間側に複数の溝が形成された
    溝構造を有することを特徴とする堆積膜形成装置。
  2. 【請求項2】前記溝構造は、前記誘電体窓の前記放電空
    間側の面に配されたマイクロ波進行方向断面の電界方向
    を概ね横切る方向に並ぶ複数の溝によって形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の堆積膜形成装置。
  3. 【請求項3】前記溝構造は、その溝の深さが前記放電空
    間内に供給されるガス分子の平均自由行程以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の堆積膜
    形成装置。
  4. 【請求項4】前記溝構造は、その溝の凸部または凹部の
    幅が前記放電空間内に供給されるガス分子の平均自由行
    程と同等以下であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の堆積膜形成装置。
  5. 【請求項5】平板スロットアンテナを備え、該アンテナ
    から誘電体窓を介して放電空間内にマイクロ波を導入
    し、マイクロ波プラズマCVD法によって基体上に堆積
    膜を形成する堆積膜形成方法において、 前記誘電体窓の前記放電空間側に複数の溝による溝構造
    を形成して堆積膜を形成することを特徴とする堆積膜形
    成方法。
  6. 【請求項6】前記溝構造は、前記誘電体窓の前記放電空
    間側の面に配されたマイクロ波進行方向断面の電界方向
    を概ね横切る方向に並ぶ複数の溝によって形成されてい
    ることを特徴とする請求項5に記載の堆積膜形成方法。
  7. 【請求項7】前記溝構造は、その溝の深さが前記放電空
    間内に供給されるガス分子の平均自由行程以上であるこ
    とを特徴とする請求項5または請求項6に記載の堆積膜
    形成方法。
  8. 【請求項8】前記溝構造は、その溝の凸部または凹部の
    幅が前記放電空間内に供給されるガス分子の平均自由行
    程と同等以下であることを特徴とする請求項5〜7のい
    ずれか1項に記載の堆積膜形成方法。
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