JP2003082119A - 細胞回収膜およびその製造方法 - Google Patents
細胞回収膜およびその製造方法Info
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Abstract
で細胞培養を行いシート状あるいはパターン化した細胞
集合体を得る方法を開発すること。 【解決手段】 炭素を構成元素として含む高分子材料の
表面にイオンビームを照射することにより形成される該
高分子材料表面のイオンビーム照射層を剥離させること
により得られる薄膜。
Description
等に使用できる薄膜およびその製造方法、並びに該薄膜
を用いて作製した細胞集合体およびその製造方法に関す
る。より詳細には、本発明は、高分子材料表面のイオン
ビーム照射層を剥離させることにより得られる薄膜、そ
の製造方法、並びにその利用方法に関する。
々の処理を行った合成高分子の材料の表面上で行われて
いた。例えば、ポリスチレンを材料とする表面処理(例
えば、γ線照射、シリコンコーティング等)を行った種
々の容器が細胞培養用容器として普及している。従来、
このような細胞培養用容器を用いて培養・増殖した細胞
は、トリプシンなどの蛋白質分解酵素や化学薬品により
処理することで容器表面から剥離され、回収されてい
た。しかしながら、上記したような処理を施して増殖し
た細胞を回収する場合、処理工程が煩雑になり、不純物
混入の可能性が多くなること、増殖した細胞が上記処理
により変性し、細胞本来の機能が損われる例がある等の
欠点が指摘されている。
性高分子材料を用いて行われる方法が開発された。この
方法は固体状態の温度感受性高分子上で細胞培養を行
い、一定期間の後、細胞を増殖させた後に、温度を変化さ
せて温度感受性高分子をゲル化させ、シート状の細胞集
団を得るものである。この方法は温度に違いによって高
分子がゾル−ゲル転移を起こす性質を利用したものであ
る。しかしながら、この方法の実施には温度変化が必要
であるために操作が煩雑になるという欠点があり、ま
た、温度感受性高分子を用いる場合は細胞の接着性が悪
くなるという問題があった。
あるいは細胞機能の研究のため生体から細胞や組織を取
り出す際には通常は蛋白分解酵素を用いて行われる。こ
の方法による細胞の採取では、細胞は1個1個のレベル
まで分離された状態で得られる。これとは対照的に細胞
を集合体として分離することは、創傷治療などの分野で
は非常に有用な方法である。また近年、盛んに研究され
ている再生医学においても、シート状の細胞集団は階層
的な組織を構築する上でも有用な技術である。
して、生体外で細胞培養を行いシート状あるいはパター
ン化した細胞集合体を得る方法を開発することを解決す
べき課題とした。即ち、本発明の目的は、生体から分離
された種々の細胞を細胞培養することによりシート状細
胞集団(スフェロイド)を得る手段を提供することであ
る。さらに、本発明の目的は、細胞接着部分をパターン
化することによりパターン化スフェロイドの形成を行う
手段を提供することである。さらに別の本発明の目的
は、上記したような細胞集合体を得るのに有用な薄膜及
びその製造方法を提供することである。
解決するために鋭意検討した結果、高分子材料の表面に
イオンビームを照射することにより形成されるイオンビ
ーム照射層を剥離させることによって薄膜が得られるこ
とを見出した。さらに、本発明者らは、上記したイオン
ビーム照射層の上で細胞を培養すると、細胞が増殖する
と共に経時的に母材からの薄膜の剥離が生じてシート状
細胞集団(スフェロイド)が形成されることを見出し
た。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものであ
る。
して含む高分子材料の表面にイオンビームを照射するこ
とにより形成される該高分子材料表面のイオンビーム照
射層を剥離させることにより得られる薄膜が提供され
る。
分子材料は、ポリ乳酸、ポリグラクチン、又はポリテト
ラフルオロエチエンである。好ましくは、ドース量φは
1×1013個/cm2≦φ≦1×1016個/cm2 とな
る範囲でイオンビームを照射する。好ましくは、本発明
の薄膜は、細胞回収膜として使用する。
素として含む高分子材料の表面にイオンビームを照射す
る工程;及びイオンビームを照射した高分子材料からイ
オンビーム照射層を剥離させる工程:を含む、上記した
本発明の薄膜の製造方法が提供される。好ましくは、イ
オンビームを照射した高分子材料を液体中でインキュベ
ートすることによりイオンビーム照射層を剥離させる。
構成元素として含む高分子材料の表面にイオンビームを
照射することにより形成される該高分子材料表面のイオ
ンビーム照射層の上に細胞を播種した後に該イオンビー
ム照射層を剥離させることにより得られる細胞集合体が
提供される。好ましくは、炭素を構成元素として含む高
分子材料が、ポリ乳酸、ポリグラクチン、又はポリテト
ラフルオロエチエンである。好ましくは、ドース量φは
1×1013個/cm2≦φ≦1×1016個/cm2となる
範囲でイオンビームを照射する。好ましくは、イオンビ
ームをパターン化した形状で照射する。
構成元素として含む高分子材料の表面にイオンビームを
照射する工程;高分子材料表面のイオンビーム照射層の
上に細胞を播種する工程;及びイオンビームを照射した
高分子材料からイオンビーム照射層を剥離させる工程:
を含む、上記した本発明の細胞集合体の製造方法が提供
される。
子材料を液体中でインキュベートすることによりイオン
ビーム照射層を剥離させる。好ましくは、イオンビーム
をパターン化した形状で照射する。
て詳細に説明する。本発明は、高分子材料にイオンビー
ムを照射して薄膜を作製するという新規な技術に関する
ものである。本発明では、この薄膜の製造方法と細胞培
養とを複合化することによって細胞集合体(スフェロイ
ド)を作製することが可能になった。本発明によれば、
薄膜の厚さを容易に制御することができ、またイオンビ
ームの照射をパターン化して行うことによって任意の大
きさ及び形状のスフェロイドを形成することができる。
を照射すると、照射層ではポリ乳酸の結合が切断され
る。本発明では、この切断状態をイオンビーム照射条件
によって制御することによって、厚さを制御した状態で
薄膜を母材から解離させることができる。また、このイ
オンビーム照射した高分子材料の表面で細胞培養を行う
と、細胞増殖すると共に経時的に母材からの超薄膜の剥
離が生じてシート状細胞集団(スフェロイド)が形成さ
れる。
着性材料およびその製造方法)に記載されているよう
に、高分子材料にイオンビームを照射すると照射部位に
は細胞接着性が発現する。即ち、ポリ乳酸系材料にパタ
ーン化してイオンビーム照射すると経時的に照射部分が
剥離すると共に細胞は照射部位に優先的に接着する。そ
の後、経時的に照射部分は細胞が接着したまま剥離して
パターン化スフェロイドを得ることができる。
構成元素として有する高分子材料は、細胞を培養するこ
とができ、操作が容易である材料であれば特に限定され
ず任意の材料を使用できる。本発明で好ましい高分子材
料としては、生分解性高分子(例えば、ポリ乳酸、又は
ポリグラクチンなど)、又はポリテトラフルオロエチエ
ンが挙げられる。これらの中でも、(C6H8O2)nで表
される構造を有する乳酸系生分解性プラスチック(例え
ば、SHIMADZU社のラクティなど)が特に好ましい。
構成元素として含む高分子材料の表面にイオンビームを
照射する。照射するイオン種としてはHe+ ,Ne+ ,
Ar+,Kr+、H+,C+,N+ ,Na+ ,N2 + ,O2 +
等が例示されるが、イオン照射層から成る薄膜の剥離を
生じさせるものであればこれらに限定されるものではな
い。
≦1×1016個/cm2 の範囲であることが好ましい。
1013個/cm2より低いと、イオン照射層から成る薄
膜の剥離が生じにくくなり、1016個/cm2 より高い
と高分子材料が破壊され易くなり、何れも好ましくな
い。より好ましくは、ドース量φは、1×1013個/c
m2≦φ≦1×1015個/cm2 の範囲である。イオン
加速エネルギーに関しては、その高低によりエネルギー
伝達機構に差異が生ずるものと考えられるが、実用的に
は数十keV〜数MeV程度の範囲で設定することがで
き、好ましくは50〜200keV程度である。
m2 を越えない範囲に設定することが好ましい。これ
は、ビーム電流密度が過大になるとターゲットである高
分子材料の温度が上がり過ぎ、高分子材料自身が劣化す
る上、細胞の接着性が低下する恐れがあるからである。
段としてはイオン注入が挙げられる。イオン注入は、そ
の反応自体がイオン・ビームと被注入材料(ターゲット
材料)との間の相互作用に限られる。しかも、イオン入
射エネルギーを選択することにより表面から任意に深さ
にイオンを埋め込むことができ、極めて制御性に優れて
いる。これは、プラズマ処理にはない特徴である。注入
されたイオンは、比較的質量の軽いイオンに対しては拡
散初期に電子阻止能が働き、比較的質量の重いイオンに
対しては始めから核阻止能が働くという機構上の差異は
あるものの、高分子材料に格子振動による加熱をもたら
し(熱的非平衡状態)、溶融,アモルファス化等を引き
起こす。
料などにイオンビームを照射すると照射されたイオンは
試料表層にガウス分布する。試料内部でこの侵入距離で
イオンはエネルギーを損失しながら進み結合を切断す
る。イオンビーム照射層は母材と異なる性質となり、照
射層と母材の界面から剥離し始める。本発明では、こら
れのイオンビームを照射した照射層は水溶液中で薄膜と
して剥離することができる。本発明の薄膜の厚さは特に
限定されるものではないが、一般的には10nm〜10
μm程度であり、好ましくは20nmから3μm程度で
あり、特に好ましくは50nm〜1500nm程度であ
る。
速エネルギーによって制御され、これにより薄膜の厚さ
を制御することができる。即ち、加速エネルギーが低い
場合、表面からの侵入距離は短く、加速エネルギーの増加
と共に侵入距離も増加する。また軽いイオンほど進入距
離は長く、重いイオンほど短い距離になる。母材から解
離する厚さはこの照射されたイオンの侵入距離によって
制御される。
下に述べる。イオン注入法によって加速されたイオンは
一部は反射され、また侵入しても表面から飛び出すもの
もあるが、大部分は母材に侵入する。この侵入イオンは
核阻止能(入射イオンが原子との衝突により単位長さ進
んだときのエネルギー損失)に起因する弾性衝突および
電子阻止能(電子との衝突により単位長さあたり進んだ
ときのエネルギー損失)に起因する非弾性衝突を繰り返
し、エネルギーを失う。この侵入したイオンの通った軌
跡は飛程と呼ばれ、入射方向に対する侵入距離は投影飛
程と呼ばれている。弾性衝突は主に格子欠陥の発生、非
弾性衝突は原子をイオン化したり、Photon を放出した
りする。
濃度を示し、ガウス分布を示すことが認められている。
この入射粒子と母材との衝突を理論的に解析したのは、
1963年、J. Lindhard, M. Scharff, H. Schiφtt であ
った。この理論は 3 名の名前から LSS 理論とよばれ、
この古典的衝突理論で計算された濃度分布は実測分布と
よく一致することが示された。
ルは Thomas-Fermi ポテンシャルを導入し、電子阻止能
は速度に比例し、さらに確率密度関数としてガウス分布
が仮定されている。ガウス分布の平均投影飛程 Rp、そ
の標準偏差 ΔRp、表面からの深さを x、照射量を D と
すると照射イオン分布 N(x) は次式で与えられる。
ーション法によるTRIM(The Transport of Ions Mat
ter: IBM社製飛程距離計算プログラム)を用いた飛程理
論計算を行った。
0, 100, 150keVでポリ乳酸に照射した際の侵入距離の理
論計算結果を示す。数百nmから数ミクロンのオーダーで
進入距離は加速エネルギーに従って変化させられる。こ
の侵入距離の図でも明白なように、イオンの進入距離は
用いるイオンによっても変化させることが可能である。
ポリ乳酸系高分子は水溶液中で自発的に剥離して、超薄
膜を形成する。そのメカニズムは明確ではないが、照射
部分と未照射部分との境で水溶液による未照射部の加水
分解で剥離するものと考えられる。水溶液中で照射部分
が剥離する時間は未照射部分の加水分解する時期と照射
部分の加水分解する時期のずれによって生じると推察さ
れる。イオンビーム照射層は変性し、加水分解速度も低
下する。超薄膜の自発的剥離時期はこの変性の度合いを
制御することによって変化させられる。この変性の度合
いは照射量を変化させることで制御できる。図3にフー
リエ変換赤外分光法によって測定したイオンビーム照射
したポリ乳酸の赤外吸光スペクトルを示す。照射量の増
加と共に高分子の骨格をなすスペクトル強度の低下が観
測された。また高照射領域では官能基の生成も観測され
た。この剥離時期の制御で用いる照射量の範囲は1×10
13ions/cm2から1×1016ions/cm2である。この照射量の
範囲で剥離時期は一日から数週間の範囲で制御が可能で
ある。
射部分はパターン化した金属製マスクを試料表面に装着
し、照射部分をデザインすることにより、パターン化し
た超薄膜を形成することが可能である。照射部分はマス
クの加工精度によって幅数ミクロン程度から制御が可能
である。また収束イオンビームを用いることでサブミク
ロンオーダーの超薄膜を作成することも可能である。
胞集団の密度は、播種する細胞の密度を一定にしてイオ
ン種、照射量を変化させて、剥離時期を調整することに
より調整することができる。あるいは、イオン種、照射
量は一定にして播種する細胞の仕込量を変化させること
によっても細胞集団の密度は調整することができる。本
発明では上記の何れの方法を使用してもよい。
るが、本発明は実施例によって限定されるものではな
い。 実施例1:超薄膜の形成 (C6H8O2)nで表される構造を有する乳酸系生分解性
プラスチック(SHIMADZU社のラクティ)にイオンビーム
(50keV、1×1015ions/cm2)を照射し、
リン酸バッファー中に7日間浸し、自発的に解離した薄
膜を図2に示す。イオン注入でこのような現象が現れ
た。
部分の細胞接着性が改善される。ポリ乳酸系高分子材料
として(C6H8O2)nで表される構造を有する乳酸系生
分解性プラスチック(SHIMADZU社のラクティ)を使用
し、パターン化してイオンビームを照射した。イオンビ
ームとしては、Kr+を50keVで1×1014個/c
m2で照射した。イオンビームを照射した試料表面で牛
大動脈由来血管内皮細胞を播種し、インキュベータ内(3
7℃、5%、CO2)で培養後、経時的に細胞接着状態を観察
した。結果を図4に示す。イオンビーム照射した領域で
の細胞接着性が改善された。
ド)の形成 ポリ乳酸系高分子材料として(C6H8O2)nで表される
構造を有する乳酸系生分解性プラスチック(SHIMADZU社
のラクティ)を使用し、イオンビームを照射した。イオ
ンビームとしては、He+を50keVで1×1015個
/cm2で照射し、その表面で細胞培養を行った。細胞
はイオンビーム照射面で良好な接着性、増殖性を示し、そ
の後、自発的に薄膜は細胞を接着したまま剥離し、スフェ
ロイドが形成された(図5)。
らの剥離時間の制御 イオンビーム照射したポリ乳酸に形成した超薄膜の剥離
時間の加速エネルギー依存性をグラフに示す(図6)。
ポリ乳酸の膜(2cm×2cm)にHe+イオンビームを加速
エネルギー 50, 100, 150 keVにて1×1015 ions/cm2 照
射した。その後、シャーレ内のリン酸バッファー(PBS)
中にイオンビーム照射ポリ乳酸膜を静置し、イオンビー
ム照射層の母材からの剥離状態を目視にて観察した。図
6は、完全に母材から遊離した日数と加速エネルギーの
関係である。加速エネルギーが高いほど剥離する時間は
短く、加速エネルギーの低下と共に、剥離時間は長くな
る。この剥離時間の制御は加速エネルギーで制御が可能
である。
フェロイド)の製造方法が提供されることになった。す
なわち、本発明によれば、厚さ数十nmから数μmの超薄
膜の製造が可能である。さらにこの薄膜を利用してシー
ト状細胞集合体、パターン化細胞集合体が容易に得られ
る。
臓器の形成に応用可能である。例えば、火傷などで皮膚
が損傷した場合、創傷被覆材が用いられるが、現在では
細胞培養技術の進歩でシート状の細胞集団を用いて治癒
され始めている。本発明によって細胞のシートが容易に
得られ、これらの治癒に有力な材料を提供することがで
きる。また、本発明の方法ではパターン化が可能である
ため、例えば、パターン化した神経細胞片などの形成が
可能であり、外科領域における神経再生治療に応用する
ことが可能である。さらに、本発明によれば、特定の細
胞のスフェロイドを形成し、他の細胞のスフェロイドと
三次元的にハイブリッドすることで再生治療における三
次元ハイブリッド人工臓器(例えば、小口径人工血管な
ど)の開発などが可能である。
100, 150keVでポリ乳酸に照射した際の侵入距離の理論
計算結果を示す。
リン酸バッファー中に数日間浸し、自発的に解離した薄
膜を示す。
したイオンビーム照射したポリ乳酸の赤外吸光スペクト
ルを示す。
を照射した場合の照射部分の細胞接着状態を観察した結
果を示す。
(スフェロイド)の形成を示す。
した超薄膜の時間経過の剥離率と加速エネルギーとの関
係を示すグラフである。
Claims (13)
- 【請求項1】 炭素を構成元素として含む高分子材料の
表面にイオンビームを照射することにより形成される該
高分子材料表面のイオンビーム照射層を剥離させること
により得られる薄膜。 - 【請求項2】 炭素を構成元素として含む高分子材料
が、ポリ乳酸、ポリグラクチン、又はポリテトラフルオ
ロエチエンである、請求項1に記載の薄膜。 - 【請求項3】 ドース量φが1×1013個/cm2≦φ
≦1×1016個/cm2 となる範囲でイオンビームを照
射する、請求項1または2に記載の薄膜。 - 【請求項4】 細胞回収膜として使用する請求項1から
3の何れかに記載の薄膜。 - 【請求項5】 炭素を構成元素として含む高分子材料の
表面にイオンビームを照射する工程;及びイオンビーム
を照射した高分子材料からイオンビーム照射層を剥離さ
せる工程:を含む、請求項1から4の何れかに記載の薄
膜の製造方法。 - 【請求項6】 イオンビームを照射した高分子材料を液
体中でインキュベートすることによりイオンビーム照射
層を剥離させる、請求項5に記載の薄膜の製造方法。 - 【請求項7】 炭素を構成元素として含む高分子材料の
表面にイオンビームを照射することにより形成される該
高分子材料表面のイオンビーム照射層の上に細胞を播種
した後に該イオンビーム照射層を剥離させることにより
得られる細胞集合体。 - 【請求項8】 炭素を構成元素として含む高分子材料
が、ポリ乳酸、ポリグラクチン、又はポリテトラフルオ
ロエチエンである、請求項7に記載の細胞集合体。 - 【請求項9】 ドース量φが1×1013個/cm2≦φ
≦1×1016個/cm2 となる範囲でイオンビームを照
射する、請求項7または8に記載の細胞集合体。 - 【請求項10】 イオンビームをパターン化した形状で
照射する、請求項7から9の何れかに記載の細胞集合
体。 - 【請求項11】 炭素を構成元素として含む高分子材料
の表面にイオンビームを照射する工程;高分子材料表面
のイオンビーム照射層の上に細胞を播種する工程;及び
イオンビームを照射した高分子材料からイオンビーム照
射層を剥離させる工程:を含む、請求項7から10の何
れかに記載の細胞集合体の製造方法。 - 【請求項12】 イオンビームを照射した高分子材料を
液体中でインキュベートすることによりイオンビーム照
射層を剥離させる、請求項11に記載の細胞集合体の製
造方法。 - 【請求項13】 イオンビームをパターン化した形状で
照射する、請求項11又は12に記載の製造方法。
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